- 1二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 00:59:27
- 2二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 01:02:25
過去スレ
1
【閲覧注意】尊い犠牲でした|あにまん掲示板突如エリアゼロの大穴から湧き出した未知のポケモンたちの侵攻巨大化したいわば『ぬしポケモン』と呼ばれるポケモンたちの大量発生その裏に潜む悪の組織の野望地域に根ざし見守って下さっていたジムリーダーの方々が…bbs.animanch.com2
【閲覧注意】尊い犠牲でした【その2】|あにまん掲示板……しかしながら残された爪痕はあまりにも深いものです一部地域では未だ大穴から這い出た未知のポケモンやぬしポケモンの現存が報告されています万が一それらしきポケモンを発見した場合すみやかにポケモンリーグ本…bbs.animanch.com3
【閲覧注意】尊い犠牲でした【その3】|あにまん掲示板「ハッコウジムが未配信のまま残されてたナンジャモちゃんの動画上げてくれててさ」「久しぶりにグルーシャくんの現役時代のインタビュー見返しちゃった」「有志の手によって未完成だったコルサさんの作品が発掘され…bbs.animanch.com4
【閲覧注意】尊い犠牲でした【その4】|あにまん掲示板元のスレ主じゃないけど立ててみました。迷惑だったらごめんなさい救いは…救いはないんですか?bbs.animanch.com - 3二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 01:04:26
過去スレ(その2)
5
【閲覧注意】尊い犠牲でした【その5】|あにまん掲示板マイクテス マイクテス…… ……お元気ですかこの声が届いた皆さま私はパルデアポケモンリーグ理事長オモダカでも皆さまの知るオモダカではありません皆さまが無事乗り越えて来た過去あるいはこれから辿る可能性の…bbs.animanch.com6
【閲覧注意】尊い犠牲でした【その6】|あにまん掲示板…………ザザッ…………なるほど、そうですかそちらの私は受け入れたのですか……彼らのいない世界を乗り越えて、未来を見据えて時折後ろを振り返りながらも、前に進む事が出来るのだと、そう言うのですね『尊い犠牲…bbs.animanch.com7
【閲覧注意】尊い犠牲でした【その7】|あにまん掲示板砂埃が舞うパティスリーもう増えることのない芸術作品二度と配信が始まらないチャンネル活気を失ったマリナード市場シャッターの閉まった宝食堂閉鎖されたライブステージ化粧品を見て悲嘆する人々沈黙が響くナッペ山…bbs.animanch.com8
【閲覧注意】尊い犠牲でした【その8】|あにまん掲示板絵とかSSとか書けないけど続きが見たくてスレ立てました…!他の人が立て直すなら消すのでよろしくお願いします…1https://bbs.animanch.com/board/1398476/2https…bbs.animanch.com - 4二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 01:06:39
過去スレ(その3)
9
【閲覧注意】尊い犠牲でした【その9】|あにまん掲示板なかったようなので立てました何か問題があれば消しますbbs.animanch.com10
【閲覧注意】尊い犠牲でした【その10】|あにまん掲示板いよいよ10スレ目まだまだ語りたいbbs.animanch.com11
【閲覧注意】尊い犠牲でした【その11】|あにまん掲示板それは楽園への道標か、あるいは地獄への入り口か。パルデアの大穴からパラドックスポケモンが溢れ出してきて、人々を守るために戦ったジムリーダーたちが全滅してしまった世界線を語るスレです(前スレの建て主とは…bbs.animanch.com12
【閲覧注意】尊い犠牲でした【12】|あにまん掲示板パルデアに光差す日は来るのだろうかbbs.animanch.com - 5二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 01:08:11
- 6二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 01:28:06
埋めがてら
川の近くって桜植えたりして洪水対策するっていうじゃないですか
じゃあエリアゼロが川だとしてチャンプルタウンは桜なんじゃないか?って考察を見てゾッとした事をここに記しておきます - 7二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 01:28:38
こんなに遅くに建ててしまって申し訳ないです
- 8二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 02:02:25
取り敢えず立てます
- 9二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 02:02:43
かそく
- 10二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 02:02:59
光あれ
- 11二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 07:10:32
たて乙
冒頭のキャプションで
進めばふたt……を連想してしまった
いや犠牲軸は進む方向を完全に間違えてるが…… - 12二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 09:53:35
過去スレを見て、ギリギリだったところに御三家との最後の会話を見て耐えられなくなったワイの涙腺を止めてくれ。
- 13二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 13:56:55
前回のあらすじ
動画SSイラストが見事に心を抉った! - 14二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 19:29:28
いずれ天を覆う灰黒の雲を、雷霆で振り払うその日まで。
立ち止まることも、背を向けることも、選ばない。 - 15二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 19:30:17
ゴ……ッ、とグラウンドが揺れる。それが巨大なカジリガメの"じしん"であると気付いた瞬間、全員が各々のやり方でそれを回避、或いは防御する。ミライドンとストリンダーはその脚で跳躍し、ブロスターは足元に"みずのはどう"を撃ち込んでその反動で上に跳ぶ。モロバレルは傘を地面についてじっと耐え、チオンジェンは"まもる"で揺れのダメージを無効化した。ブロスターとストリンダーが上からそれぞれ"はどうだん"とオーバードライブを撃ち、カジリガメの脳天をぶち抜く。
「アギャギャッス!!」
ミライドンがカジリガメの鼻っ柱に取り付いた。バチバチとハドロンエンジンを駆動させ、エネルギーをひり出す。
「ミライドン、マジカルシャイン!!」
カッ!!とミライドンの胸元を中心にフェアリーエネルギーを持つ光が放たれた。至近距離から眩い光を直に喰らったカジリガメは悶絶し、頭を振り乱してミライドンを投げ飛ばした。ミライドンはジェットエンジン状の足から推進エネルギーを噴射して、追突を回避する。
カジリガメが無意味に蹈鞴を踏んだ。目の焦点が合っていないように見えることから、至近距離からのマジカルシャインが相当堪えたようだ。おそらく視界は霞み切って砂嵐になっているだろう。それを逃さないライムとハイダイではなかった。
「ストリンダー!!ついでに耳も潰しちまいな、肩に飛びついて"ばくおんぱ"!!」
「鼻っ柱へし折っちまえい!!ブロスター、"みずのはどう"!!」
ストリンダーがカジリガメの巨体を軽やかに駆け登る。片手でその肩にしがみつき、片耳に向かって空いたもう片方の手で胸の発音器官を掻き鳴らした。近距離から爆発物が爆ぜたような、火山が噴火するような轟音が響き、カジリガメの片耳の鼓膜が機能停止する。鼓膜が破れなかったのはカジリガメにとって不幸中の幸いか。カジリガメはがむしゃらに"いわなだれ"を落とし、自分ごと肩にしがみつくストリンダーを押し潰そうとした。
それを許すブロスターではない。カジリガメの顎下から"みずのはどう"が大ハサミから発射され、鼻先を抉り取るように撃ち抜く。仰け反った巨体が後ろに一歩後退し、肩の位置がズレたことでストリンダーは足先こそ掠ったものの直撃は回避した。
「目と片耳が逝ったようだな。ククク、ボーナスタイムというやつか?」
「言うほどボーナスですかね、コレは」 - 16二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 19:31:07
悪どい笑みを浮かべるレホールが、チオンジェンにギガドレインを命じる。チオンジェンの蔦がカジリガメの足に絡みつき、その生命力を吸い取った。絵面が大分ホラー。
モロバレルの"たたりめ"が顎下を狙った。カジリガメは足に絡みつくチオンジェンの蔦を振り払おうと足踏みし、そのせいで狙いがずれた"たたりめ"は左頬を抉る。そこにミライドンが"りゅうのはどう"で追撃を仕掛け、ブロスターが"あくのはどう"でそれに続いた。
カジリガメが体勢を崩す。開いた口からダバダバと滝のように溢れる唾液に血が混じっていた。ネルケは額の汗を拭って、やっと猛毒が回り切ったかと嘆息した。身体が大きい分、毒の周りも遅いもので。
ズドンッ、と足を踏ん張って崩れた身体を力尽くで支える。顎で叩きつけるように、カジリガメがアクアブレイクでモロバレルを地面に叩き伏せた。タイプ相性によって威力半減でも、直撃すれば痛いものは痛い。モロバレルはひしゃげた頭の傘を元の形に戻しながら、ギガドレインを両手の傘を直に押し当てることでカジリガメの顎下に捩じ込んだ。
「……雨が邪魔だな」
いつもよりも低い声で、ハルトが呟く。うっかり聞いてしまったライムは背筋が凍る思いをした。普段の明るくお人好しで素直な年相応の少年らしさを知るが故。
スイ、とハルトがライムへ視線を向けた。
「ライムさん、雨雲、吹っ飛ばせます?」
「は?いやまあ、余裕は余裕だけど」
「じゃあお願いします」
「拒否権なさそうだね……」
思わずライムはため息を吐く。とはいえ、雨が邪魔なのは同感だった。"すいすい"の素早さ上昇がまあまあ鬱陶しいのと、地味にアクアブレイクの威力が上がっているのが怖かったもので。
ライムは帽子を整えて、雲に覆われた空を指で指し示した。
「暗雲悪運なんのその、アタイは豪気なジムリーダー!やっちまいなストリンダー!雨雲目掛けてオーバードライブ!!」
ドォウッ!!とストリンダーが雷撃を纏った轟音を雨雲目掛けてぶっ放す。貫かれた雨雲に穴が空き、それを中心にして千々に細かく流れ去った。
「雨を力技で晴らすの初めて見たぞ」 - 17二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 19:31:47
レホールは眉尻を下げて嘆息する。これだからジムリーダーは、と眼鏡の位置を直す横で、ネルケは乾いた笑いしか出なかった。世界こそ違えど、"あの"オモダカが選んで認めた人材なのだから、まあこれくらいはと思わないでもない。多分ライム以外のジムリーダーでもそれぞれのやり方で天候を捻じ曲げるくらいやりかねないので。ジムテストでは、試験という形式上あまり突飛で曲芸じみた離れ技をするわけにはいかないだけで。
身体を濡らす水の粒が止んだことに気付いたカジリガメが、苛立った様子で咆哮した。思い通りにいかないことに対する癇癪かと、ハイダイは内心で呆れてしまう。
「そろそろ潮が引く時間だい」
ハイダイは右手の人差し指でカジリガメの喉を指す。ブロスターの大ハサミがハイダイの指が指し示す場所を狙う。
「"はどうだん"!!」
端的に、たったの一言だけ。ブロスターはそれで全てを理解する。大ハサミから撃ち出された"はどうだん"がカジリガメの顎下へ真っ直ぐに飛んでいく。カジリガメは片耳でその音を辛うじて拾い、"いわなだれ"をめちゃくちゃに降らせて迎え撃った。
「チオンジェン、カタストロフィで"いわなだれ"を撃ち落とせ!!」
「モロバレルさん、"たたりめ"で岩を撃ち砕くのです!!」
ドッ、と影と瘴気が降り注ぐ岩を砕いて散らす。カジリガメの顎に届いた"はどうだん"は"いわなだれ"を突き抜けた影響で多少威力減衰を受けていた。直撃こそすれ、僅かにカジリガメを退け反らせるに留まったが、ハイダイほどのトレーナーがそこで終わるなどあり得るはずもなし。
「荒れ狂う海流の如く、大きなうねりを上げろい!!ブロスター、最大パワーで"みずのはどう"!!」
畳み掛けるように放たれた特大の"みずのはどう"が、カジリガメの顔面を丸ごと飲み込んだ。僅かにようやく視界がはっきりとし始めたカジリガメは、顔を上向かせて見上げる形となった視線の先に、青白い雷光。
「ミライドン!!」
「ストリンダー!!」
飛翔するミライドンの背中に乗っていたストリンダーが跳び立つ。両腕を交差し、胸の突起の端に指を引っ掛けた。ミライドンは頭部のアンテナから尻尾の先にかけて雷エネルギーを迸らせる。 - 18二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 19:32:16
幕引きの合図が、二人のトレーナーから下される。
「イナズマ」
「オーバー」
ハルトとライムの声が重なり合った。
「「ドライブ!!!!!!」」
雷霆を纏った竜身と、雷撃を織り込んだ音波がカジリガメの巨体を撃ち砕いた。
断末魔じみた咆哮が響く。スローモーションのように巨体がゆっくりと崩れ落ち、大きな音を立てて地面に倒れた。
巨大なカジリガメは動かない。そのうち、力尽きた影響でみるみるうちに、風船の空気が抜けるように身体が縮んでいった。
此方側のキハダに抑え込まれている不審者が何かしらを喚いている。すぐにキハダがその身体を引き倒し、背中に足をかけ、首を両手で掴んで動かなくした。このまま全体重をかけてもいいんだぞ、と脅しをかけて。命が惜しい不審者は、歯軋りして抵抗を緩める。
コツ、とハルトとライムが真顔のまま拳を軽くぶつけ合わせた。ネルケが雨と戦闘の余波で乱れたリーゼントを整える。ハイダイは倒れて動かないカジリガメと、キハダに抑え込まれる不審者を交互に見てため息を吐く。レホールは咳き込んで、掌に着いたものに眉を顰めながらも眼鏡を正していつも通りに振る舞った。
「装置は」
チラ、とライムは周囲を見渡した。グラウンドは雨と岩と雷撃でぐちゃぐちゃになっている。まあまあ派手にやっちまったな、と内心で自嘲する。ハルトは水を吸った帽子を絞って視線だけ装置のある方へ向けてから、振り返って答える。
「無事みたい」
「ならよかった。諸悪の根源みたいなもんだけど、そもあれが無事でなきゃアタイら帰れないからね」
「演算装置取りに行ったボタン達は無事かなあ」
ライドフォルムになったミライドンにおやつのベーコンを与えて、ハルトは校舎を見上げた。ハイダイも釣られて校舎を見上げた、その時。
カッ、とアカデミー東西の空に光の柱が立ち上った。 - 19二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 22:02:26
とうとうハルトギャルドまで物騒な雰囲気に……
無邪気なちびっ子が見せるガチの闘志よき…… - 20二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 23:45:29
保守
- 21二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 06:38:44
オレアゲー
- 22二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 09:06:16
過去スレYOASOBIの曲聴きながら一気見したら目からハイドロカノンが・・・
- 23二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 10:29:39
桜の木の下には死体が埋まってるって 一文を思い出してしまった
- 24二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 20:10:10
ふと思ったんだけど、犠牲軸メンツが並行世界に攻め入って人を拉致したって話はパルデアの外に伝わったりするのかな……?
- 25二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 21:53:32
ドーナツホール結構過去スレとか派生ネタも拾ってたんだな…チリちゃんのケープいいデザインだと思う ボタンっぽくなってるところは背中の棘出る所だったり
この人のケシさん髪結んでるのチリちゃんの真似だったりするん…?よく見たらネクタイつけてないの…?腕にアオキさんのネクタイ巻いてるからか…? え こわぁ… - 26二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 22:43:15
次元移動装置が結構な大発明だから、情報管理を徹底してて他の地方には伝わってないかも
仮にバレてたとしてもリーグ上層部は明らかな厄ネタに手を出したくないだろうし、介入しようとしても犠牲軸オモダカさんが「今更来た癖に私達からさらに奪っていくんですか?(要約)」って言う
つまりバレてようがいまいが関係ない
- 27二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 00:36:53
保守
- 28二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 01:09:20
保守
- 29二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 07:14:28
オレアゲー
- 30二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 15:18:30
保守
- 31二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 20:11:10
このレスは削除されています
- 32二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 21:44:20
犠牲軸のパルデアに、宝は残ってますか……? と言いたいとこだけど、
その宝さえ自分たちの手で壊してしまってる状況だった…… - 33二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 22:07:21
このスレなんだかんだ長くて敬遠してたんだけど面白いね
わかりやすい時系列やキャラ設定まとめあったら助かると思うんだけどどこかにない? - 34二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 00:48:04
このレスは削除されています
- 35二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 00:52:44
エリアゼロよりパラドックス流出
↓
リーグ関係者が死力を尽くして一時終結
(ジムリーダー全滅(世界によって差あり))
基本的にはここまでが共通で、自分が把握してるだけでも分岐が3つぐらいあります
1.犠牲世界が警告を発信して、他の世界線を救うルート(1〜5の冒頭)
2.平和な原作世界を観測した結果、闇堕ちした犠牲世界がジムリーダーを連れ去るルート(6〜現在)
3.禁足地と化した未来の犠牲世界パルデアを復興していくルート(レジェンドSV)
取り敢えず現在までの流れを追いたいなら1と2を把握しておけば大丈夫かと思うんですが、詳細なキャラ設定などはレジェンドSVの方々が詳しく練ってくれてたのでそれを見るのをお勧めします
- 36二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 06:59:49
1,2,3,5,6は一番最初に初代スレ主のSSが載ってて面白いよ
- 37二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 07:16:31
この世界線、ワンピで言うところの「なにかあった未来」感がある
- 38二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 11:47:17
オレホシュー
- 39Like 2D23/05/23(火) 17:13:41
Maintenance
- 40二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 20:49:22
派生で言うと、もしもパラポケが他地方にまで上陸してきたら?を語ったスレもあります
【閲注】尊い犠牲・他地方では…?|あにまん掲示板元スレhttps://bbs.animanch.com/board/1398476/これに感化されてパラドックス共々が遂にパルデアの外にまで進出し他地方に進出したらどうなるのか妄想するスレです最初にカ…bbs.animanch.com - 41二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 02:43:22
保守
- 42二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 06:56:52
一応6で初代スレ主のやりたかったことは終わったんだよね
ドーナツホールも6までに出た情報がメインな気がする - 43二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 07:18:11
オレアゲー
- 44二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 09:58:57
アゲー
- 45二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 20:37:00
- 46二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 22:31:13
竜の泣く墓場は箱庭へ。
竜の謳う鎮魂歌は子守唄へ。
追悼を、哀悼を、黙祷を。
幾万の内の一つに過ぎぬ命とて、竜には世界そのもの。
誓いは一つ。
久遠に命果てるまで、その傍に。 - 47二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 22:32:15
洞窟を登る道を歩く。会話は無く、表情に明るさは無く、無心で足を前に進める。道中、キラフロルの小規模な群れが数度襲撃をかけてきたものの、これを難なく退けたチリ達は毒びしにだけ気をつけつつ先を急ぐ。
視界の先に外の光が見えた。中継目的地であるコライドンの隠れ家はもうじきというところで、気落ちしていたネモの意識に働きかける光景が現れる。ヒュッ、と小さく空気が喉を通る音がした。
片手では足りない数のキラフロルが何かを取り囲んで、顔の先端で突っついていた。ポケモンの世界にもイジメは存在するのだと、話を聞いたのはどの授業の時だったか。それだけであれば、いつもであれば特に気にすることもない。野生ポケモンの縄張り争いは普遍的なものだし、コライドンの隠れ家こそあれ基本的にエリアゼロは弱肉強食の理が強い。だから、ネモもいつも通りであればキラフロルの隙間から見えた小さな身体を気に留めることもなかったはずだった。
だが、ネモは脇目も降らず駆け出した。
「ネモちゃん!?」
リップが驚き余って咄嗟に手を伸ばす。制服のシャツの袖口に指がかかったものの、すぐに振り払われて遠のいて行く。悲鳴にも似た叫び声を上げて、キラフロルの毒の結晶に素手で掴みかかって押し退けた。キリキリと警戒音、或いは威嚇音を鳴らすキラフロルが囲う中心、そこで身を縮めていた存在を抱き上げる。右手でボールを構えてキラフロル達を蹴散らそうとした瞬間、それよりも早くチリがバクーダの"だいちのちから"でキラフロル達を吹き飛ばした。
「ネモ!大丈夫か!?いきなり突っ込んでくから何事か思———」
駆け寄ったチリがポケットを漁って錠剤と携帯消毒液を出す。毒タイプを含むポケモンを有している人間が四天王とトップチャンピオン合わせて五人中三人もいるリーグにおいて、事故的に毒を受けてしまった場合の応急処置用のデトックス錠である。水無しで服用できるそれを開封し、ネモの口に捩じ込もうとしてチリはその腕の中にいるものを視界に捉えて動きを止めた。
「———……キラーメ?」
弱り切っているのか、ネモの腕の中で首をゆらゆら不規則に揺れるピーコックグリーンの花弁とライトネイビーの身体。豆電球が点ったような両目は半ば閉じかかっていた。異様なのは色のみならず、その石の花弁は余りにも小さ過ぎる。……このキラーメは、生存競争によって淘汰される側の弱者であった。 - 48二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 22:33:23
「コライドンのところに、連れて行ってあげれませんか」
ネモが言う。チリもリップも異論はないが、何はどうあれ先にネモの両手の消毒と念の為のデトックス錠の服用である。
「ネモちゃん、キラーメはリップに。チリちゃん、ゴー」
「任せえ」
リップがネモからキラーメを優しくひったくり、チリがすかさずその掌に消毒液をぶちまけた。痛い、と悲鳴を上げたネモの口にデトックス錠を素早く放り込み、口を閉じさせて嚥下させる。応急処置はこれで完了だ。
のしのしと心配そうな顔で近付くトドロクツキに、チリはそんな不安そうにせんでええよと顎下を撫でながら言う。トドロクツキはぐるる、と喉を鳴らしてからリップの方へ近付いて、腕の中でぐったりとしているキラーメに鼻を触れさせた。
外はもうすぐそこだ。コライドンの待つであろう隠れ家もまた、すぐそこまで。
「おっ」
洞窟から一歩踏み出して、チリが声を上げた。目の前に待ち構えていたのは、あの古傷を湛えたコライドン。どうやら、トドロクツキを迎えにきてくれたらしかった。
トドロクツキが嬉しそうにコライドンへ駆け寄った。飛べるのにわざわざ四足で走っていく様子に思わずチリは噴き出す。でかいパピモッチめ。
「コライドンちゃん、この子なんだけど」
キラーメを抱えたリップが歩み寄る。腕の中で弱り切ったピーコックグリーンを認めたコライドンは鼻先で突っついて、心得たと言うように頷く。
コライドンの先導でチリ達は再びあの隠れ家へ足を踏み入れた。トドロクツキがドタドタと駆けて行って、片羽の折れたテツノコウベの前に滑るように座って鳴いた。チリはそれを見て、祖父孫みたいやな、と少し微笑ましい気持ちになる。リップはコライドンに促されて、隠れ家の小さなポケモン達が作ったと思われる枯れ草の寝床にキラーメをそっと寝かせた。すぐにハバタクカミとニューラが自然治癒力を高めるきのみや、奥の栽培区画から採ってきた"あまスパイス"を小さくちぎって与えた。
「コライドン、オーリム博士のAIから聞いたんやけどこっちのハルト達、自分が弔ったんやって?」
案内して、手ェ合わせたいから。
果たして、"ハルト達"の墓へ続く道は隠れ家の壁に開けられた穴を木組みで覆って、草を被せて隠されていた。コライドンは前足で木組みを解いて穴を開き、先導する。 - 49二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 22:34:00
少し歩くと、広い空間に出た。大きめのテラスタル結晶を光源に、ほんのり暗いそこに、目当てのものはあった。
僅かに盛り上がった土山が四つ。その中心にそれぞれ平たく削った石と、ヒビの入ったテラスタルオーブが埋まっていて、手前側にはまだ新しいきのみが供えられていた。チリはそのうちの一つの前に膝をついて、両手を合わせて目を閉じる。ネモは両手を胸の前で組んで、リップは拳を握って額に軽く押し当ててそれぞれ祈りを捧げた。
数秒の黙祷の後、ネモはゆっくり瞼を開けて。
「自分のお墓に黙祷するの、なんか変な感じ」
俯いたまま苦笑した。チリもリップも何も言えない。チリは此方側の自分の惨状を目の当たりにしているし、リップに至ってはネモと同じく死んでいたのだから。
コライドンが墓場の壁の一角を崩す。中から薄ら光が漏れ出て、前足を突っ込んで取り出したのは。
「アギャ」
ネモの手に渡ったそれは、ひでんスパイスの残り二種。"からスパイス"と"にがスパイス"。なるほど、一箇所にまとめて植えていれば万が一隠れ家を襲撃された時に全て奪われては事だろう。二つに分けて、一度で全てを奪われぬようにしていたらしい。賢い。
二つのひでんスパイスをショルダーバッグにしまって、ネモは墓を後にする。チリとリップは先に墓場から立ち去っていた。
———ザザッ。
「!?」
壁に手をつく。視界に砂嵐のようなノイズが走る。薄暗いはずの洞穴が目の痛くなるような白に染まって、その先にいたのは。
———先生達、泣いてる。
———オレ達、ちゃんと帰れなかったもんな。
———トップもハッサク先生も、倒れちゃいそう。どうしよう。
———やっちゃいけない事、やっちゃってる。止めないと。でも、ぼく達、もう……。
なんだこれは。何に何を見せられている。ネモは心臓が早鐘を打つのを自覚する。自分と同じような背格好の子供達。見覚えのありすぎる後ろ姿の子供達。この世界には、もういないはずの子ども達。
———そうだ、助けてもらおう。向こうの世界の私たちに!
———そうだな、そうしよう。もう一人のオレ達に、みんなを止めてもらおうぜ。
———向こうのうちらなら、きっとみんなを助けてくれるよね。
———うん。きっと向こうのぼく達なら、パルデアを助けてくれる!だから、ちょっとだけお手伝いしようよ。 - 50二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 22:37:47
沈んでいた声が明るくなる。四人の子供は右手を頭上に掲げた。何を、しようと。
———道を開けよう。うちらの大切な人たちに続く道を。
———道を作ろう。私たちの宝物へ辿り着くための。
———道を照らそう。オレ達の大好きな人たちを暗がりから連れ戻すために。
———道の在処を伝えよう。もう一つの世界のぼく達が、自分の心のままに進めるように!
「待っ……」
ネモは手を伸ばした。次の瞬間、四人の子供達の姿は煙のように掻き消えて、白い視界が霧が晴れるように元の洞穴の風景へと戻っていく。勢い余ってつんのめって、ネモは前のめりに倒れかかって寸前で止まった。
今の、は。
ネモが呼吸を整えながら、自分が見たものがなんなのかを咀嚼しようとしていると、追いついてこないのを心配したリップが引き返してきた。
「ネモちゃん、大丈夫?なんかあった?休憩もう少しする?」
僅かに膝を折ってネモに目線を合わせるリップに問われ、ネモはゆるゆると首を横に振った。なんでもないです、と返して歩き出す。きっと、リップには見えなかったものだ。同様に、チリにも。だから、今は自分の中だけで噛み砕く。
足元を戯れるように彷徨く小さなポケモン達を踏まないように気を付けながら、隠れ家を通り抜け外に出る。相変わらず時間の経過がわからない、明るい雲と視界にチラつく光の粒子に眩暈がしそうになった。
一先ずのところ第一観測ユニットまで歩いて戻り、そこからチルタリスで飛んで地上へ帰還する予定だ。随分長く潜ってしまったなと、チリはオモダカへの言い訳を俄かに考える。
道のりはやや長い。まして登り坂なれば負担は行きよりも大きいだろう。体力のないネモを気遣いつつ帰還を急ぐ。途中アーマーガアに襲われたが、ネモのパーモットの"でんこうそうげき"で捩じ伏せられた。 - 51二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 22:43:05
「や〜〜っと戻ってきたで」
第一観測ユニットの前まで辿り着き、大きなため息を吐いてチリは膝に手をつっかえさせた。地底まで潜って最上層まで戻ってくるだけで、1日分のエネルギーを使い切る感すらある。加えて何度も小刻みに襲撃を受けるわ、凶暴な方のコライドンと命懸けで戦う羽目になるわ、そもそも此方に来てから散々走り回っては戦ってである。帰ったらシャワー浴びずに直接ベッドに飛び込みたい。ダメな社会人の休日前夜か、と突っ込んでくれる人間はここにはいない。
身体をほぐすように反らしてから、チリはボールからチルタリスを出す。ふわ、と綿雲のような翼を広げてチルタリスが高らかに鳴いた。
「ほんならもっかい頼むで、チルタリス。リップさん、ネモ、乗って乗って」
「はーい」
「わかりました」
「ぐあんぬ!」
その声にバッと全員が振り返った。
そこにいたのは、いるはずのないもの。あの隠れ家に確かに送り届けたはずのもの。同胞よりは一際小さく、しかし人一人乗せて飛ぶには十分な大きさの、赤い翼のパピモッチ(ドラゴン)。
「「「え、えぇ〜〜〜〜〜!!!??!?!」」」
三人が一斉に驚愕の声を上げた。
人懐っこいトドロクツキが、満面の笑顔で鳴いた。 - 52二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 22:44:38
トドロクツキが なかまに なった!
- 53二次元好きの匿名さん23/05/25(木) 00:15:14
で、でかいパピモッチ…
- 54二次元好きの匿名さん23/05/25(木) 00:39:22
かわいい(かわいい)
- 55二次元好きの匿名さん23/05/25(木) 07:11:15
パピモッチ…随分とまあ厳ついな…
- 56二次元好きの匿名さん23/05/25(木) 11:44:04
- 57二次元好きの匿名さん23/05/25(木) 12:09:42
- 58二次元好きの匿名さん23/05/25(木) 12:10:10
- 59二次元好きの匿名さん23/05/25(木) 20:34:12
保守
- 60二次元好きの匿名さん23/05/26(金) 01:59:54
保守
- 61二次元好きの匿名さん23/05/26(金) 07:02:23
やべぇ最後のトドロクツキに全部持ってかれてる
- 62二次元好きの匿名さん23/05/26(金) 07:09:39
赤い翼のパピモッチ(ドラゴン)の無邪気さが どことなく1号ミラコラを彷彿とさせるような……
だから犠牲軸の1号コライドンとも仲良くなれたのかな? - 63二次元好きの匿名さん23/05/26(金) 10:59:57
コライドンとあぎゃぐあやってる所が容易に想像できる
かわいい - 64二次元好きの匿名さん23/05/26(金) 17:35:30
犠牲軸のホームウェイ組、死してなお光として導いてくれてるのか…
- 65二次元好きの匿名さん23/05/26(金) 22:19:24
子どもたちが光となって導いてくれる展開大好き
- 66二次元好きの匿名さん23/05/27(土) 00:13:48
保守あれ
- 67二次元好きの匿名さん23/05/27(土) 00:37:39
可愛いという前提は間違ってないからヨシ!!!!!
- 68二次元好きの匿名さん23/05/27(土) 07:18:45
犠牲軸ジムリも光として導いてくれてるよ……
- 69Like 2D23/05/27(土) 09:07:48
保守
- 70二次元好きの匿名さん23/05/27(土) 13:45:02
ぐあんぬ!って何処かで聞いたな…って思ったらルカリオのくあんぬ!だわ
ガチの犬じゃん - 71二次元好きの匿名さん23/05/27(土) 16:30:29
このレスは削除されています
- 72二次元好きの匿名さん23/05/27(土) 16:31:39
不要な保守を何故…
- 73二次元好きの匿名さん23/05/27(土) 20:10:48
この概念を軽率にアニポケと絡ませたくなってしまうが、
エクスプローラーズの目的によっては、この騒動にかの組織が一枚噛んでる世界線もあり得るかもしれない…… - 74二次元好きの匿名さん23/05/27(土) 21:42:50
世界の影に没しゆくとき、
破滅が広がり、消えゆく。
咲き誇った栄光は今昔、
未来は暗闇に包まれる。
黒い雲が光を蔽い、
暴風が視界を引き裂く。
傷ついた心、失われた輝き、
地球は最後の舞に沈む。
炎と煙が空気に充満し、
死の音がどんよりと響く。
絶望が全ての感覚を囚われる、
希望はもはやすり替わっている。
崩壊と朽ち果て、そっと叫びが漏れる、
果てしない苦痛、終わることなく。
世界は自身の苦しみに沈む、
逃げ道も終わりもなく、ただただ嘆く。 - 75二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 00:56:21
保守あげ
- 76二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 11:10:21
オレモホシュー
- 77二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 18:10:57
始まりは何時からか。
思い立つは何故か。
正しく繋がる糸を手にし得たは何故か。
隠り世から伸ばされた手を掴むのは。 - 78二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 18:11:37
「悪党相手なのでこんなことを言うのも大分アレな話なのですけれど」
ガラ、と小さな瓦礫を足で転がして、オモダカは人差し指を眉間に添えて呆れ果てた声で言う。その傍らに侍るのは、フリルをぶわりと膨らませて威嚇するクエスパトラ。
「ちょっと学習能力なさすぎでは?」
視線を少し下に向けた先に転がる、顔面を青痣だらけにした五人の頓珍漢な格好の不審者。を、足蹴にするアオキとグルーシャ。その向こうに、失神して倒れ伏すチヲハウハネとそれを囲って睨みを効かせるアーマーガア、チルタリス、ウォーグルの三羽。
「拘束された状態でボールに手をかけ反撃に転じようとした、その使い道を間違えてるとしか思えない根性は評価します。……が」
転がしていた瓦礫を横に蹴って退ける。聞こえてるかなあ、と内心少し不安になりながらもオモダカは。
「ガブリアスの逆鱗でリズムゲームをして、ケンタロスの尾のカーペットの上でコサックダンスを踊ったらそうなるのも仕方がないでしょうに」
バッサリと言い捨てた。後ろで此方側のハッサクと手を繋いだまま見ていたコルサは、それでこの有様で済んでるならかなり温情をかけられているとも思うぞ、と言おうと思ったが流石に胸の内に留めた。口に出したら堪忍袋の尾が切れている連中が、そういうことなら遠慮なくとトドメを刺しかねない。例えばそこの非凡サラリーマンとか、上着を脱いで此方側のチリによこした絶対零度トリックとか、一歩引いた所で追撃の構えを取っているお菓子の虫とか、腕を組んで足を打ち鳴らしているポピギャルドとか。
「チリちゃん、ねててよかったですの。きっと、チヲハウハネをみたらこんらんしてさけんでしまいますの」
此方側のポピーはチラ、とグルーシャの上着を枕代わりに横たわるチリを見る。一瞬の攻防……もとい、一方的な蹂躙の音が響いてなお、すやすやと寝息を立てている。よっぽど、あの激情でもって疲弊したのだろう。
「パラドックスポケモン自体がトラウマになっているのか?どの道こっちにも向き合ってもらう必要はありそうだが」
「パラドックス関係なくあれは大抵の人が叫ぶと思いますですよ。ひでんスパイスで巨大化したポケモンの危険性は小生達も把握していますから」
「ただでさえ体格の大きいチヲハウハネがスパイスで更に巨大化していましたからね。まあ瞬殺されていますが。アオキ達に」 - 79二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 18:12:38
ハア、とため息を吐いて肩を落とす。正直本当に怖かった。アオキが。ボールから巨大化したチヲハウハネが出てきた瞬間にウォーグルの入ったボールを顔面めがけて全力投球。ぶち当たったボールから飛び出したウォーグルが待ってましたとばかりに"がんせきふうじ"でチヲハウハネの四肢を潰し、ブレイブバードで容赦なく脳天をぶち抜いた瞬間オモダカとコルサとハッサクは血の気が引き、ポピーとカエデとグルーシャはスタンディングオベーションを起こした。温度差でケイコウオが死ぬ。
当然、身体が大きい分体力スタミナ耐久力は高い。ので、スタオベしていたグルーシャとポピーは秒で切り替えてボールからそれぞれチルタリスとアーマーガアを繰り出し、チルタリスの最大出力の"ぼうふう"でチヲハウハネの巨体を力尽くで浮き上がらせ、露わになった首をアーマーガアがブレイブバードで穿った。一連の流れのこの間おおよそ十分足らず。事前の打ち合わせもなくこの連携である。オモダカは素晴らしいと褒め称えたい気持ちと怖えよお前らと言う気持ちが同時に湧き上がった。
「だいたいそもそも、この錚々たる顔ぶれ相手に身体のおっきなパラドックスポケモン一匹だけで勝負をしようなんて甘〜い考え自体、浅はかだと思いますね〜」
「それは本当にそう」
実際、不審者がボールからチヲハウハネを出した時点で万が一の時はオモダカもクエスパトラで応戦するつもりであったし、ハッサクも同様にカイリューを出すつもりでいた。なんかアオキが光の速さで普通だったら致命傷になりうる一撃を叩き込んで、グルーシャとポピーが容赦無くトドメを刺したが。
「ところでトップ、これは時間外労働に入りますか」
ゲシ、と地面に転がる不審者の脇腹を踏みつけてアオキが問いかけた。オモダカは気にするところはそこじゃないだろ、と思いつつも、とりあえずジムリーダーと四天王全員に特別手当を身銭を切ってでも出すことを約束した。
さてこれからどうするか、と思案し始めた辺りで、カエデが気付く。エリアゼロ側の空から聞き覚えのある声が此方を呼んでいることに。視線を向ければ、綿雲の翼が此方へ向かって飛んできていた。
「おっ、チリさん達帰ってきましたね〜」
「おや、本当ですね。無事でなによrぉああ!!??」 - 80二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 18:13:20
オモダカが思わず妙齢の女性が出していいものか審議したくなる悲鳴を上げた。コルサは若干驚きつつも、その視線の先に見つけたものを認識するとこれは仕方ないわ、と頷く。
「ただいま戻りましたー!!おまけも一緒ですー!!」
「元いた場所に帰してらっしゃい!!!!」
ふわ、と雪が地面に落ちるように着陸したチルタリスから降りたチリが右手を挙げて帰還を告げ、オモダカはそれに対し後ろに追従していた赤い翼のドラゴンへ意識を向けてクーリングオフを命じた。
チルタリスからチリに続いて降りたのはネモだけ。ではリップはといえば、赤い翼のドラゴン———トドロクツキの背に乗っていた。ありがとね、とトドロクツキの首の後ろを撫でてリップはその背から降りる。カエデがトドロクツキに若干警戒を抱きながら此方側のポピーが預かっていたリップの靴を受け取り、リップに手渡しで返却した。
「いうほど大して壊れてないことにクリビツなんだけど」
「本当に幸いでしたよ〜」
受け取ったリップはほとんど用を成していない包帯を雑に取り払って靴を履き直す。忘れていた痛みがぶり返したが、今更だとリップは頭を振ってその痛みを振り払う。トドロクツキが心配するようにぐるる、と喉を鳴らした。
「チリさん、このトドロクツキは一体……」
ゴッ、と転がっている不審者の頭を蹴り付けたアオキがチリに問う。今の質問するのにそいつ蹴る必要あったかな、と疑問視しつつチリはトドロクツキに視線を向けて。
「それにはまずこっちの世界のハルトのコライドンっちゅーパラドックスポケモンが、エリアゼロで生存競争負けたポケモンを既存種パラドックス問わず匿ってた話からせなあかんねんけど……長なるで?」
「問題ありません」
アオキの許しが出たので、チリはできるだけ簡潔になるように、しかしはちゃめちゃに濃密な、エリアゼロで見聞きし、体験した全てを話した。
テラスタル結晶の侵食。1号たるコライドンによって作られた弱者の為の箱庭の楽園。2号たるコライドンとの死闘。ゼロラボでオーリムAIより語られた"あの日"の始まりの真相。タイムマシンの停止の為にオーリムAIが選んだ最期。
チリが話し終える頃には、皆眉間に皺を寄せていた。特に、チリがオーリムAIの意思を汲んで手を下した話をされた時点で、アオキとオモダカは掌に爪が食い込むほどに拳を握り締めていた。 - 81二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 18:14:52
「辛くなかったのですか」
アオキがチリに確認した。
「辛くてもやらなあかんかった。ネモにさすわけにもいかんしな」
チリは空元気気味に答えた。それもそうだろう。自分がいるのに子供にそんな、酷なことをさせる大人はいないのだから。それでも、アオキはチリの心を案じた。例え機械であれ、言葉を交わして人となりを知った相手なれば。
「それにしても、此方のハルトさんのコライドン……ですか。当ポケモンに聞かなければ真意はわかりませんが、聞く限りだとトドロクツキへの対応が目をかけている相手に対するトップじみていますね」
「おっと突然の私への飛び火」
そう考えた理由をお聞きしても?とオモダカは怪訝な顔をアオキに向けた。
「理由も何も、貴女が自分に飛行タイプを使うよう指示した意図について、最近ハルトさんの代理視察をもって気付いたという程度の話ですよ」
アオキはため息を吐く。それに対して、は?と声を出したのは此方側のオモダカだった。
無視してアオキは続ける。マイペースな男だ。
「平坦な道を行くだけでは見えない景色がある。だからこそ、たまには上を見上げて、なんならその翼で飛んで異なる視点からの景色を見るのも悪くはない。……まあ、上ばかり見上げるのは自分はごめんですが、そういう境地にはなんとなく至れまして」
「本当にやっとそこまで至ってくれたのですね。ですがたまにじゃなくて常に上を目指しなさいと何度……こら顔を逸らさない」
眉間に人差し指を当てるオモダカから視線を外したアオキは、そのままトドロクツキを見る。実際、かなり小柄でこれでは同族との戦いでは不利だろうなとわかるし、不思議そうに首を傾げる様子からはあまり好戦的ではないようにも見受けられる。
「この世界のハルトさんのコライドンは、ハルトさんと共にパルデア中を駆け回っていたはずですから、チリさん達について行くのを止めなかったのはもっと広い世界を見て欲しかったのでしょう。過酷で優しくないエリアゼロと、静かで穏やかな箱庭しか知らなかったトドロクツキに」
自分の力で飛び立てる翼があるのだから、もっと自分の目で沢山のものを見て、広い世界を知ることを。コライドンが望んだのはそういうことなのではないだろうか。アオキはそう推測した。 - 82二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 18:15:46
「トドロクツキちゃんも、コライドンちゃんにたからさがしにいってらっしゃいされたのですね」
ポピーがアオキの推測を補強するように言う。なるほど、宝探し。であれば、トドロクツキはこれからエリアゼロの外、広いパルデアで自分だけの宝物を見つけることを望まれているのだろう。コライドンが、きっと、ハルトと共に冒険した時間を大切にしているように。
「自分はあくまで平凡な日々をこそ好んでいますし、上を見上げるのだって時々で十分だと思っています。が、見上げる為には足をつける平坦な道が必要です。おそらくは此方の自分も、それを守りたかった」
目を閉じたアオキは瞼の裏に自分の日常を描く。宝食堂、リーグの実技試験会場、営業部のオフィス、チャンプルタウンの街並み。此方の世界の自分もまた守りたかったもの。
再び目を開けたアオキは、此方側のオモダカを見る。視線で訴える。それを踏まえた上で、何をしでかしたかわかっているのか、と。
此方の世界のジムリーダー達が守ろうとしたものは。 - 83二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 18:16:13
「……———だったら!!一体どうすれば正解だったと言うのですか!!」
遂に弾けた。間違った道であっても強い意志で進み続けた、此方側のオモダカの傷口が。柔い部分に押し込められていた悲鳴が。
「どれだけ尽くしても、どれだけ足掻いても、傷が塞がるよりも早く膿んでいく!!人々は疲弊し切って、擦り切れて、遂には折れていく!!支柱足りうる存在が失われたまま、己が力のみで立ち上がって前を向けるほど、全ての人が強いわけではない!!だから、自らの足でまだ立てる私達が取り戻さなければ!!例えパルデアを壊し尽くしたとしても、パルデアを再び立ち上がらせなければ!!そう、誓って———っ!!」
「で、貴女自身の本音は」
「———は……?」
虚を突かれた此方側のオモダカの目が丸くなる。アオキはため息を吐いて一瞬だけ視線を、眠る此方側のチリに向けてからオモダカに戻した。
「こっちのチリさんに平手打ちされていい加減にしろと怒られて、ポピーさんにも散々物理的にボコボコにされて、そろそろ責任感とか義務感とか取っ払った上での本心の一つや二つ、吐き出していただきたいのですが」
灰黒の眼に射抜かれて、此方側のオモダカは自分の脈拍が速まるのを感じた。
喉の根元で言葉がつっかえる感覚に吐き気が混じり始めた、その時。
———カッ!!
「は?」
「えっ」
「おん?」
「おや」
一斉に西側へ視線を向ける。その先、方角的にはセルクルタウンとカラフシティ、ともすればチャンプルタウンからテラレイド結晶から立ち昇る光と似て異なる光柱が、暗影に穴を空けるように天を突いた。 - 84二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 18:47:01
前半と後半の温度差!!
いや、仕方がない。とんちき集団は学習装置でも使いないさい。ポケモンが可哀そうよ…
あぁ~オモダカさん!オモダカさん!!
心労で倒れることができたら楽だったのにね…持ちこたえちゃったから…地を這いながら足掻くしかなかった人
トドロクツキちゃんは宝物見つけられたらいいねぇ、可愛いねぇ - 85二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 20:18:59
犠牲軸コライドンはトドロクツキに広い世界を見てほしいため送り出したのね
もしかすると、世界線を越えて本編軸にやってくる可能性も……? - 86二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 23:50:01
責任感あるだけに、こっちのオモダカさん本当に辛そうやな…でも貴方も人間なんですよ…
- 87二次元好きの匿名さん23/05/29(月) 07:17:39
オ……オレアゲー!
- 88二次元好きの匿名さん23/05/29(月) 11:15:53
オ…オ…オレモアゲー!
- 89二次元好きの匿名さん23/05/29(月) 17:26:57
- 90二次元好きの匿名さん23/05/29(月) 20:39:15
エレキン氏…パルデアの漢…
- 91二次元好きの匿名さん23/05/29(月) 21:11:17
- 92二次元好きの匿名さん23/05/30(火) 00:22:20
ホシュー
- 93二次元好きの匿名さん23/05/30(火) 07:30:38
- 94二次元好きの匿名さん23/05/30(火) 10:08:16
- 95二次元好きの匿名さん23/05/30(火) 13:59:28
オレアゲー
- 96二次元好きの匿名さん23/05/30(火) 18:55:52
味方なら頼もしいから…味方なら…
- 97二次元好きの匿名さん23/05/30(火) 23:11:51
パルデア中にテラスタルエネルギーが満ちたなら、それに釣られてパルデアにいないポケモンもやってきそうでは……
オージャの湖あたりに原種スイクンが来たりして
でもパラポケに似てると言われて迫害うけそうなのがな…… - 98二次元好きの匿名さん23/05/31(水) 00:07:00
HOME解禁されたからそういうのも想像しやすくなったな…
- 99二次元好きの匿名さん23/05/31(水) 03:31:20
保守
- 100二次元好きの匿名さん23/05/31(水) 07:11:48
エリアゼロには財宝が眠ると伝えられていたが、それは大きな誤りだった
あれは地獄の釜の蓋だったのだ
そう言い伝えられそうな大惨事 - 101二次元好きの匿名さん23/05/31(水) 09:44:00
あげ
- 102二次元好きの匿名さん23/05/31(水) 20:22:03
ほしゅ
- 103二次元好きの匿名さん23/05/31(水) 23:15:04
ほほ
- 104二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 05:17:18
保守
- 105二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 07:12:26
- 106二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 08:52:37
戦時中はそういう事普通にあったしな…嫌に生々しい
- 107二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 17:14:23
保守あれ
- 108二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 22:05:17
オレホシュー
- 109二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 00:48:09
保守ほほ
- 110二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 10:11:12
ほ
- 111二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 18:41:04
上げ
- 112二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 20:24:55
保守
- 113二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 21:15:29
ケシさんにビターチョコデコレーション…
…
参ったな 似合うぞ - 114二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 21:25:31
- 115二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 01:21:44
保守あれ
- 116二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 09:05:06
そろそろ頓珍漢集団の制服?が気になってきた
一目で「こいつ、センスねぇな!?」てなる衣装?とはどんなんだ? - 117二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 09:10:38
頓珍漢集団の格好、勝手にサーカスのピエロっぽい何かを想像してる
- 118二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 11:47:58
保守
- 119二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 13:42:20
保守
- 120二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 14:06:38
ほしゅー
- 121二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 15:14:34
保守
- 122二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 16:29:38
保守
- 123二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 16:45:16
スレ主でもSS主でもないんだが言わせてほしい駄目だったら消してくれ
保守してくれてありがとう
10まで伸びたスレッドは約12時間は落ちないから1時間ごとにこまめに保守しなくても大丈夫なんだ
最新のレスのところにピンク色のバナーがあるよな?スレッドは○/○ ○○:○○頃に落ちますって書いてあるはずだ
23時から翌朝7時の間は一部はIP規制されて書き込めないことがあるし不定期な鯖落ち中に落ちるのも不安かもしれないが鯖落ちの方に関してはお問合せをすれば復活してもらえるらしいから気楽に行こう - 124二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 17:12:05
世界は、再誕する。
- 125二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 17:12:48
座標演算装置を設置した空き教室の窓から、ペパーはボタンが指し示した場所から光の柱が立ち上がるのを確認する。プログラムの起動は成功ちゃんだぜ、とボタンの方を振り返ると、ボタンは疲れ切った様子で片手を振った。ドカッ、とパイプ椅子に座って適当な平面に電源を入れたままのノートパソコンを置く。
「あー……っ、上手くいってよかったわ。こっちのうちが死んどるせいで、リーグ関連施設のシステム全体が旧式のまんまだったから入り込むの自体は楽だったけど」
「コメントに困る見解はやめてくれないだろうか」
サワロが苦虫を噛み潰したように眉間に皺を寄せた。ナチュラルにボタンが此方側の自分が死んでるだろうことを察していることからは少しばかり目を逸らして。
ぐで、とボタンはパイプ椅子に凭れかかって沈む。疲れたから仮眠取るね、とだけ言ってメガネを外して適当な台の上に安置し目を閉じる。サワロは演算装置の平たい面に置きっぱなしになってしまったノートパソコンをボタンの眼鏡の隣に移動させた。設置面から熱が篭って、オーバーヒートされては敵わない。
「上手くいくといいのですけど……」
「ボタンさんを信じましょう。彼女の技術は本物ですからな」
「そーだぜタイム先生!多分校長とジニア先生以外だとテラスタルエネルギーの利用に一番理解があるのボタンだし」
「おっと聞き捨てならない話が」
あ、しまった。ペパーはまたしても失言してしまったと悟って口を手で覆う。ハルトのテツノブジンの件といい、本日二度目である。リ・テラフォーミング大作戦の成果を確認できるまでの時間の間に詳しく聞かせてもらいたい、とサワロに言われてペパーは、ぐぬぬと唸ってから観念して口を割った。
「サワロ先生は多分、ハルトが理事長さんから特別に許可貰ってエリアゼロに潜って、レポート提出してるの知ってると思うんですけど」
「ああ、この間研究機関から特別褒賞が出たという……我が輩達も目は通したが……」
「なんもしてないのにすごい額口座に振り込まれてるってハルトめちゃくちゃビビってましたからね。理事長さんとこ凸してちゃんとした説明貰ったけど」
いきなりツッコミどころが多いな。そしてよくあの多忙を極め過ぎて仕事マシーンと化していたオモダカ理事長を捕まえられたな。タイムは喉の手前まで出かかった言葉をギリギリ飲み込んだ。それができる程度には平和でいることへの憧憬も諸共に。 - 126二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 17:13:42
「ハルト達と一緒にちょっと前にゼロラボと、観測ユニットの掃除とかしたんですよ。そしたら多分オレたちが読んだら本当はダメっぽい資料が出てくる出てくる。んで、ボタンはそれ見てAI技術だけでも地上に持ち帰れないかなって言ってて」
「初めて聞く話だな。タイムマシンの理論の方には食指が動かなかったのは幸いだがね」
「……そういえば言ってないちゃんでしたね」
「報連相はちゃんとしなさい」
「ハイ」
大変ごもっともである。コントかしら、とタイムは声に出さず胸の内だけで指摘する。声に出せよ、と指摘してくれる妹はとうの昔に"いない"。
「オレたちが掃除してる間ずーっとボタンのやつ、父ちゃんの研究資料読み耽っててケツ叩くの苦労したぜ……」
「掃除あるあるだな」
「ああ、ありますね。掃除中にしばらく読んでなかった本だったり卒業アルバムだったりを見つけてつい読んでしまうアレ……」
わかるわかる、とサワロとタイムは頷く。掃除中にやたらと捗る読書。おそらく誰もが経験するであろうあの現象に人が抗えない理由はなんなのだろうか。どちらも心理学は専門外だったのでわからない。
「というか、フトゥー博士の研究資料がよく残っていたな。AIが処分していてもおかしくはないとは思っていたのだが」
「外に提供してる技術の資料とごっちゃになってたせいで分別しづらかったんだろうなってボタンが」
「掃除できない人の典型だったか……」
「ジニア先生も机周りがどれが授業で使うもので、どれが研究に使うものなのかわからない状態になってましたね」
「整理整頓しろ研究者」
サワロは頭を抱えた。とうに亡くなった人の話とはいえ、家庭科教師として指導してやりたい気持ちに駆られる。というか、どうりでペパーがしっかりするわけだ、と嫌な納得をした。とりあえず帰ったら自分たちの世界のジニアは指導対象である。本人からしたらとんだとばっちりだろうが。
ふい、とサワロは演算装置の方を見遣る。装置に取り付けられたメーターのうちの一つが、急速に表示された数値を減らしていた。 - 127二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 17:14:37
「タイム先生、この爆速で数値が減っている計器は」
サワロの指差す場所を認めたタイムは、あ、と声を漏らす。そこにあったメーターは、装置の稼働に必要なテラスタルエネルギーが十分に足りているかを計測するものであった。
「あら、本当にテラスタルエネルギーが減っているのね」
「使ってますからね」
「ごめんなさい、流石にちょっと半信半疑だったの」
それはそう。サワロとてボタンの優秀さは聞き及んでいたが、流石に子供が此処まで壮大な仕事を成し遂げられるのだろうかという疑い自体は心の端の方に出てきていたので。
しかし、いざ実行してみればどうだ。サワロがパソコンを確保しに行っている僅かな時間で必要なプログラムをスマホで組み上げ、手に入れたノートパソコンで各地のポケモンセンターのテラスタルオーブチャージシステムにハッキングし、それをインストール。起動したプログラムは問題なく作動してパルデアの大気に満ちていたテラスタルエネルギーを大地に送り込んだ。
本人はおそらくそこまでとんでもないことをしている自覚はないにしろ、重ね重ね彼女をリーグに引き込んだオモダカの判断はファイプレーすぎる。もし、邪な考えを持った大人がボタンを囲い込んだとしたら、そんなifを想定するだけでもゾッとする。
ペパーは手持ち無沙汰を紛らわせようと、部屋から出て廊下の窓からテーブルシティの方を見る。戦いの跡が遠目でもわかるその光景に、変化が一つ。
「あっ!」
街並みを彩るように植えられていたものの、おそらくはパラドックスポケモンの侵攻への抗戦の余波で幹から折れたであろう木々が、新しい枝を伸ばし始めていた。植え込みの萎れかかった花も活力を取り戻して、茎を立たせつつある。
成功してる———!!
ペパーはすぐに部屋に戻ってサワロとタイムに報告した。そして、興奮そのままに眠りこけるボタンを揺すって起こし、眠そうに文句を垂れたボタンに外していた眼鏡をかけ直させて部屋から連れ出して窓の外を見せた。睡魔が吹っ飛んだボタンは、窓を開け放って身を乗り出す。そして、
「やった!!やったよペパー!!大成功だ!!」
「おう!!大成功ちゃんだぜ!!」
思い切りペパーに抱き付いたボタンと、それを難なく受け止めたペパーは歓喜のあまりその場で抱き合ったままくるくると回り出した。ボタンの足は若干床から離れて浮いていたが、二人ともそんなこと気にも留めない。 - 128二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 17:15:51
若いっていいなあ。開けっぱなしのドア向こうで、サワロは微笑ましげに見守っていた。それはそれとして、今は非日常だから多めに見るが距離の近さはちょっとなんとかした方がいい、とも思いながら。
同時刻、各地でテーブルシティの街路樹や植え込みに起きているのと同じ現象が発生していた。
破壊され、人々の尽力でどうにか守られた苗木で再生の足がかりを作っていたオリーブ大農園は、瞬きの内に苗木が育ち、折れたオリーブの木は新たな枝を伸ばし始めた。
多くの野生ポケモンの亡骸を飲み込み、水が澱んでいたオージャの湖はビデオの早回しのように透明度を取り戻しつつあった。
タギングルのマーキングで彩られた木々が根こそぎ薙ぎ倒され、見る影もなくなっていたしるしの木立はまっさらな樹皮の新たな若木が幹を伸ばしている。
人々は再生していくパルデアの大地を見て、少しずつ騒ぎ始めた。そして一つの見解に辿り着く。ポケモンセンターから昇る光の柱が、これをもたらしたのではないかと。
抉られ土肌が見えていた草原に草花が再び芽吹く。荒れて澱んだ川が澄んでいく。空が青さを取り戻し、太陽が昇る。
パルデアは、今再誕した。 - 129二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 19:49:49
やったね!おめでとう!!パルデア!!!
でもここからなんだよなぁ
あ、サワロ先生、ホームウェイ組の距離感はそんなもんです。通常運転です - 130二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 19:53:43
掃除中に昔のアルバム見つけて読みふけってしまうのは掃除あるある
- 131二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 22:24:35
やり直せるかな もう一回
- 132二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 00:34:02
そんなとんでもねぇ物を昔のアルバムと同じ扱いすんな
- 133二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 05:22:53
かつて太陽の沈まない国と呼ばれた国がモチーフとなっている地方で太陽が昇るって表現出てくるの最高やな
- 134二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 12:51:37
ここから新時代、始められるかな……
- 135二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 20:56:39
大地は蘇ったね、大地は……
- 136二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 21:07:57
パルデアの地は蘇ったものの、まだ悪い奴らは残ってる、もうひと踏ん張りやな
- 137二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 23:30:09
あと少し、もう少し
- 138二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 06:58:22
ハッピーエンドがちらついている
- 139二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 07:17:13
ほしゅ、
- 140二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 17:36:46
保守
- 141二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 22:17:43
- 142二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 22:21:31
それ出先か帰還時に全てを知ってなんでその時自分たちはパルデアにいなかったんだって曇るやつでは……
- 143二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 00:00:46
- 144二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 07:17:27
オレホシュー
- 145二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 14:05:13
ほ
- 146二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 22:02:42
保守
- 147二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 01:21:16
おれほ
- 148二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 07:02:44
パルデアの大地は再生されゆく
これが新時代の幕開けとなるか、それとも…… - 149二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 14:30:58
ほし
- 150二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 19:27:23
ただでさえパルデア全体が曇ってるんだから、さらに曇らせるのやめてもろて
- 151二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 22:29:40
保守
- 152二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 07:15:23
ほ
- 153二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 11:13:20
一応保守あれ
- 154二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 20:48:20
テラスタルエネルギーが増大したということは、四災……だいじょうぶかな……?
エネルギーにあてられたりしない? - 155二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 21:13:09
大半を大地の回復に使ってるので、多分大丈夫かと…
- 156二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 22:48:03
膨大なエネルギーを回復に使えるだなんて、まるで最終兵器みたいだな…
- 157二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 07:16:44
誰かが過度に浴びて不老不死にでもなったら大変だ
- 158二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 07:18:00
ほ
- 159二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 12:11:46
縁起でもなさすぎる
- 160二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 16:55:32
追いついてドーナツホール見てきた…!鳥肌すごいよ スター団と先生たちのシーンが気に入った
最後にアギャスじゃなくてロックされたボールが映るところが好き…
もう動画は作らないのかな…? - 161二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 18:31:09
- 162二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 18:48:09
心臓のストックを用意して首をリキキリン並みに伸ばして待ってます
- 163二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 20:45:09
えっ
また動画を作ってくれるかもしれないんですか
もしそうだったら嬉しいです
でも無理はしないでくださいね…… - 164二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 23:02:17
憤怒こそ、人の隣人であれ。
- 165二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 23:03:03
ガラ、と医務室の窓を開けて、少しだけ身を乗り出したナンジャモは空へ聳える光の柱を確かめる。テラレイド結晶の光のようで違うそれが何処から伸びているのか、頭の中のパルデア地図を参照して、身体を室内に戻す。
「セイジ氏、スマホ貸して」
「へ?お、おうともヨ」
動揺しながら差し出されたロックの外れたスマホをひったくり、SNSを開く。地域のトレンド欄に入った"光の柱"の文字列をタップして、投稿を確認した。
「これ、って」
SNSの投稿にそれぞれ添えられた画像を一つ一つ確認する。折れた木の幹から新しい枝が生えている画像。根こそぎ抉られた地面を覆い直すように伸び始めた草花の写真。停滞していた川が再び流れ始めて水が透明度を取り戻していく様子を撮った動画。それをもたらす光の柱は、ジムが設置された街にあるポケモンセンターから伸びていることが投稿で示唆されていた。
ナンジャモは片手を挙げる。スマホの画面から目を外さないまま。
「誰の仕業ダービー、本命ボタン氏」
「むしろボタンさんしかいないだろ」
「少なくとも仕事以外に機械扱った経験なさそうな理事長には無理」
「突然ここにいないトップブッ刺すのやめてあげな」
「サワロ先生とペパーにも絶対無理だしな」
「まあ……それは、うん」
満場一致、それはそうだがダービーにならないじゃん、とナンジャモはため息を吐いた。
自然環境を急速に再生させるような莫大なエネルギーが発せられている。それがポケモンセンターを基点に。では、光の柱の正体とは。
「……テラスタル?」
テラスタルオーブを手に取って、ナンジャモは呟いた。
ほぼ同時刻、崩壊したリーグの瓦礫の中で光の柱に唖然としていたポピーたちは、足元をくすぐる何かに気を取られた。
「わっとと……え、雑草?」
「すごい勢いで伸びてるな。あの光の柱のせいか?」
カエデは片足を僅かに上げて下を向く。瓦礫の隙間から雑草が葉を伸ばして足元を覆いかくしかかっていた。それを認めたオモダカ達は顔を見合わせて。
「ボタンさんですか」
「ボタンさんですね」
「むしろボタン以外だったらどうしようかと」
「自分らのそのボタンへの謎の信頼なんやねん」
ボタンの特技を把握しているオモダカ、ハッサク、ネモは自分たちだけで納得するように頷いて、光の柱を見据えた。置いていくな。 - 166二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 23:03:59
目紛しく変化していく状況に情緒も理解も追いつかない此方側のハッサクは、靴を越えて足首をくすぐる雑草に煩わしさこそ覚えたが、それでもただ、天へ昇る光の柱の煌々とした輝きに目を奪われた。それだけに、一層その胸の内は虚しさに襲われる。
自分たちでは救えなかったと、前進させることができなかったと突きつけられるに等しいのだから。
「ハッさん」
声をかけられて、ハッとする。コルサは首を横に振って。
「かなり特殊なケースだからあまり気に負わない方がいい」
こんなことができる人間がそうホイホイといてたまるか、と言う意味を込めてそう言った。それは、本当にそう。
不意に、小さな破裂音がした。全員が一斉に音の出所へ振り向くと、寝ていた此方側のチリが眉間に皺を寄せてむずがっているのを見つける。
「———……ぁ、っクチュンッ」
鼻に伸び続ける雑草の先が触れて掠めて、くすぐられた此方側のチリはくしゃみをひとつ。それに慌てた此方側のポピーは、ハッサクから上着を強奪しようとして腰回りに飛びついてそのままぶら下がった。ハッサクの喉から野太い悲鳴が上がって、オモダカが素早く此方側のポピーを引き剥がす。寒いわけではないと思うから落ち着いて欲しい。
「あわわわわ」
「トップそのままこっちのポピー抑えておいて。……チリさん、そろそろ起きて。まだ疲れてるとは思うけど」
「……ぅ、ゔぅ……」
グルーシャが此方側のチリを軽く揺すって起こす。小さく唸って瞼を開けたチリは、グルーシャが伸ばした手をふらつきながら取って上半身を起こした。
オモダカはそれを見守ってから視線を倒れたままの不審者達へ向ける。そして、ふと思う。
そもそもこの世界がこんなことになってるのも、自分たちがこんな目に遭っているのも大元の原因はコイツらじゃないか、と。
そう思い至った瞬間、今更ながらオモダカは激怒した。オモダカには野心というものを共感することができない。オモダカは滅私とも取れる程のパルデアへの献身と、次代を導く若い才能の種子の萌芽をこそ尊ぶ人間である。故にこそ、くだらない野心でその種子の発芽を呼ぶ慈雨であり土壌であり陽光であるジムリーダーを死に至らしめ、パルデアに生きる命を冒涜したこの者達に対して、色々あり過ぎて一旦傍に置いていた怒りが沸々とマグマのように沸き上がり、炎を伴った。 - 167二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 23:05:24
オモダカは此方側の自分へ目を向ける。怒りが一周回っていっそ凪いだ眼に射られた此方側のオモダカは、背筋に悪寒が走ると同時に恐怖を覚えた。
「オモダカ、この人たちの拠点と思われる場所は先程の推察通りとして、確かあの近くにSTCのチーム・セギンのアジトがあったはず。で、話は340度変わるのですが」
「ほぼ一回転してますね」
「現在、此方の世界のスター団と彼らの所有していたスターモービルはどうなっています?」
「本当にあんまり変わっていませんでしたね話」
「答えて、オモダカ」
首筋を汗が伝う。見下ろす視線が圧力を伴う。言動そのものは大分阿呆なのに。
「……STCの敷地は、現在パラドックスポケモンの襲撃で住居を失った住民達のための仮設住宅を擁する避難エリアになっています。スターモービルに関しては、把握していません」
「成る程……では皆さん」
オモダカが人差し指を頭の少し上に掲げた。
無垢な少女のような笑顔で、告げて曰く。
「八つ当たりしに行く人この指とーまれ」
「顔と発言とオーラが一致してませんですよ!?」
耐えきれなかった、ハッサクが。何せ和かに笑うオモダカの背後にはドス黒い怒りのオーラを纏ったコノヨザルの幻影が仁王立ちしていたのだから。今になって再び燃え上がったオモダカの怒りは、形容するには憤怒などですら生温い。チリはハッサクのオーバーリアクションのお陰で恐怖心こそ和らいだが、それはそれとして込み上げる笑いを堪える為にポケット越しに自分の太ももの肉(殆どないに等しい)を摘んだ。
一方で、キャッキャと喜んでその誘いに飛びつく者も当然のようにいた。ポピーは両腕を目一杯伸ばしてピョンピョンと飛び跳ね、グルーシャは肩をぐるぐると回してからググ、と上体を後ろに反らした。アオキは表情を殆ど変えないままゆっくり屈伸を始め、カエデは掌で指の関節を鳴らし、リップはどう考えてもお見せしちゃいけません面で嗤った。半分以上乗り気だった。
「どういう風の吹き回しかはさておき、事実コイツらを根切りしないことにはこの世界のトラブルは厄介度を増しますからね。潰せるうちに潰した方がいいでしょう」
「珍しくやる気満々なのはいいですがなんでいちいちバイオレンスなのですよアオキィ!!」 - 168二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 23:06:52
「ハッサクうるさいですよ。そうですね……理由があるとすれば……よくよく考えてみれば私達がこんな目に遭ってるのコイツらが最たる原因じゃないか、と気付いた瞬間腹が立ちまして」
「それはホンマにそう」
皆一斉に頷いた。そもそもジムリーダーが拉致されたりあちこちでレイドバトル(理不尽難易度)が起きたり負傷者が出てるのは、コイツらが荒唐無稽な夢物語とそれに付随する野心でパルデアを壊滅させたのが原因だ。チリは特にオーリムAIから直接話を聞いた上で手を下さざるを得なかった為に腑が煮え繰り返り始めた。
「なので、この際こちらから殴り込んで全部めちゃくちゃにしてやろうかと」
「そのためのスターモービルかぁ……」
遠い目をしたネモは納得した。話でしか聞いたことがないが、スターモービルならば確かに一組織の拠点一つを潰すくらいならわけないだろう。そこにパルデア最高峰の戦力達を搭乗させるのであればなおさら。
「せっかくなので、アカデミー側にいる皆さんにも声かけましょうか。アオキ、ムクホーク」
「仕方がありませんね……戦力は多いに越したことはありませんから」
「世間一般的には今ここにいるメンバーの時点でオーバーキルなんですけどね」
手帳のページを破って言付けを書き記したオモダカは、それをアオキのムクホークに託した。アオキはムクホークの首を撫でて、ライムさん達に届けてください、と指示を出す。 - 169二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 23:07:44
翼を羽ばたかせて飛び立ったムクホークの背を見送って、オモダカは両手をパンッ、と叩いた。その場にいた全員が、オモダカの方を注視する。
「では、私達は先にチーム・セギンのアジトへ向かいましょうか。スターモービルが動かせるかどうか確認しなければ」
「動かせられなかったらどうなさるんですか〜?」
「カスタムモトトカゲを人数分借りて峠を攻めます」
「怒りのあまり発想がバカになってない?」
間髪入れずにオモダカがグルーシャにチョークスリーパーを決めた。ギブギブ!と腕をタップするグルーシャと、それを見てゲラゲラと笑うチリの緊張感の無さすぎる姿に、此方側のオモダカは呆れと羨望と嫉妬と軽蔑の混ざった視線を向ける。
「さて、戯れはこの辺りで切り上げて……はいそこで座り込んでる人と手を繋がれたままぼうっと突っ立ってる人、行きますよ」
「えっ」
「トップチャンピオン、ハルトギャルド達は待たなくていいのか」
「先程申し上げた通り現地集合です」
「わかった」
オモダカを先頭にゾロゾロと、此方側のポピーも含めてカラフシティ付近のチーム・セギンのアジトへ向かう。此方側のチリは再びカエデが抱き抱えた。何故か頭数に勝手に入れられていることに動揺しながらもポピーにせっつかれて(背中を割と強めの力で蹴られた)、此方側のオモダカは立ち上がってその後を追った。
空は憎らしいほど、晴れていた。 - 170二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 23:41:21
ヒャッホーそれでこそリミッターの外れた蛮族共のトップだぜ!
- 171二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 00:25:50
これ大丈夫? トップたち通った後また荒野に戻らない? カチコミ先が『お見せできません!!』にならない???
- 172二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 04:00:22
カスタムモトトカゲで峠(敵のアジト)を攻めるトップと四天王達+ジムリーダーも場合によってはいるのかな……
- 173二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 07:17:52
ヒャッハー汚物は消毒だあ!
- 174二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 14:09:23
このレスは削除されています
- 175二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 14:09:55
ヒャッハー!したっぱ共十字架に貼り付けてやろうぜ!
ゴミをゴミ.クズに変える『ダスト大作戦』だオラッ!!!
dust shoot‼︎(ゴミは ゴミ箱へ!!) - 176二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 23:09:39
みんな一緒にバーサーカー!
- 177二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 10:02:31
ダストダス今だ行け!ゴーゴーゴー!
- 178二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 12:15:24
鬱屈した状態から解放されたからスレ民も大盛り上がりだぜイェェ!!!
やっぱこれくらい単純じゃなきゃなぁ!!!!! - 179二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 18:09:17
やだ、ここバーサーカーばっかり…怖…
- 180二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 23:22:56
保守あれ
- 181二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 07:24:15
ほしゅ
- 182二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 11:13:00
スレ民も鬱憤が溜まってたんやな…そりゃそうか
- 183二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 21:40:27
ヒャッハー! 悪の組織はトマト祭りだ!! WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY
(水を差すようで申し訳ないのですが、
頓珍漢どもをぶちのめした後は
犠牲軸の罪の問題が……) - 184二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 21:41:46
- 185二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 00:29:56
寝る前の保守
- 186二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 05:10:58
そろそろ次スレか……
ちょっと早いけど立ててくる - 187二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 07:13:47
それもそうだな!()
- 188二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 09:48:56
- 189二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 09:50:44
保守と合わせて過去スレのリンク、もし貼れそうだったら誰かお願いします……(始業時間)
- 190二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 10:45:05
立て乙
- 191二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 11:06:33
うめ
- 192二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 11:06:43
かそく
- 193二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 11:07:03
すばやさが あがった!
- 194二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 11:17:53
うめたて
- 195二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 11:18:07
埋め
- 196二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 11:35:35
オレモウメー
- 197二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 11:44:17
埋ま
- 198二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 11:44:28
ソソゲー
- 199二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 11:45:13
つぎスレのせかいへ!レッツゴー!
- 200二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 11:45:28
ここは 跡地