- 1二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 22:58:36
- 2二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 22:58:54
気ぶり黄金世代好き
- 3二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 22:59:23
- 4二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 23:01:19
新たな概念を色々見れて良かった
- 5二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 23:02:37
気ぶり猗窩座殿好き
- 6二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 23:03:48
ラオウまで出張してて笑った
- 7二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 23:06:00
健康的なセイ×トレは健康にイイと言うのを再確認できた
- 8二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 23:06:21
マルチエンディングで笑っちゃった
- 9二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 23:15:32
気ぶるやつ、ためらうやつ、抜くやつ同行するやつ。
告白するやつ、SSを書くやつ、暗躍するやつとバラエティ豊かで面白かった。 - 10二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 23:33:03
本当に色んな人間が居たんだろうなと思える混沌としたスレだった
- 11二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 23:38:31
- 12二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 23:41:36
セイちゃんとクソボケ言い出したセイトレをハッピーエンドに導こうと息巻くフラワー達気ぶり隊
→セイトレが猗窩座のアドバイス通りセイちゃん告白→卒業後に再度告白し、ハッピーエンドへ
→時間が何故かセイちゃんとセイトレが結ばれるはるか前に戻される。
→目覚まし時計を悪用してセイちゃんとセイトレを邪魔する者の存在に気付く猗窩座とケンシロウ
→猗窩座とケンシロウの活躍で目覚まし時計を悪用した者を討伐(フラワーはセイちゃん達を狙う悪い奴としてこいつを討伐)し、目覚まし時計を破壊
→しかし、そちらへの対処で気ぶりが足りず、卒業式で告白できず→からの卒業後ルートへ
→後々再会した2人が結ばれた結婚式の最中、青空の下幸せそうなセイちゃんとセイトレを遠目に眺め、その姿に過去の自分を重ねつつ、ただひたすらに2人の幸せを願って一人去っていく猗窩座
みたいに見るとなんか劇場版のゲストキャラみたいな活躍だな猗窩座殿
総括本当に好き(レス番号コピペ出来ないのね)
- 13二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 23:42:26
- 14二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 23:43:33
- 15二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 23:56:20
気ぶりが足りずとかいうパワーワードよ
- 16二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 00:04:40
- 17二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 00:07:20
気ぶりは男女をくっつけようとする行為ではないんだ◆
- 18二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 00:07:29
- 19二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 00:09:53
- 20二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 00:19:48
- 21二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 00:23:51
- 22二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 00:33:38
このレスは削除されています
- 23二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 00:34:23
アンタ最高だよ……(掛かって途中送信しちゃった)
- 24二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 00:40:12
気ぶる猗窩座殿も猗窩座殿の背景考えるとなんか涙が出てくる…
- 25二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 00:41:09
(スレ104より)
そのルート構築力練り上げられている。至高の領域に近い。
しかしウンスの告白を一度断った場合、そこからトレーナーが卒業式の後改めて告白するまでの期間にウンスが曇りがちになるだろう。その間トレーナーが何のアクションも起こさずただウンスが落ち込んでしまっては俺はつらい、耐えられない。
よってトレーナーがウンスの告白を断った際にそれとなく改めてウンスに告白する事を匂わせてウンスの顔を晴れさせる事を提案しよう。もちろん卒業するまでにトレーナーと担当ウマ娘の関係は継続し、調子を上げるためのお出かけと称してデートにも行きまくる。釣り、夏祭り、花火大会、海、紅葉狩り、ハロウィン、クリスマス、年末年始、バレンタインデー、ホワイトデー・・・主要なイベントは全て押さえて良い。フラワーや黄金世代から仲の良さをからかわれて揃って顔を真っ赤にする一幕があっても良いな。
そして卒業式を終えた後、桜吹雪を背景にトレーナーは改めてウンスに告白し、ウンスは「ずっと待ってたんですよ…!」と瞳から溢れでる感情を抑えられぬまま迷わずトレーナーの胸に飛び込むんだ。将来を誓い合った2人は手を取り合ってウンスの名に相応しい晴天の元新たなる一歩を踏み出す。何ともまあ美しく輝かしいハッピーエンドだ。
前半が猗窩座殿、「よって」からキャベンディッシュで脳内再生されてかなり腹筋が鍛えられた。
忙しい朝8時前にこれを考えられる奴がいると思うと世界は広いわ
- 26二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 00:46:14
序盤は気ぶり勢で笑わせてもらい、中盤は卒業後告白ルートを見れて満足し、終盤は卒業から数年後再会ルートを見て完全に成仏できました
神スレをありがとう - 27二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 00:48:22
後半の卒業後ルートSS書いてた人の最後の猗窩座殿で思わず涙腺に来た
- 28山の宿、女将の回想21/12/02(木) 00:52:06
──そんなに大きな声出さなくても、セイちゃんはちゃんと分かってますよ──
深夜、今は寝慣れた布団の中。
ふと、懐かしい出来事を思い出した。
沢山の優しい人達に背中を押され。
気の置けない親友達に祝福され。
私達は結ばれた。
あの日。やっと、…やっと結ばれたんです。
フフッ。キングやフラワーにも迷惑かけちゃったな…。
とても恥ずかしくて、いつもの様に逃げ出したくもなったけど。
でも、本当に…本当に私が欲しかったものがそこにはあって。
ありのままの私を大好きだと言ってくれる人が居て。
ずっと待っていてくれて。
…
…
もう7年も前の事なのに。
真冬だけど布団の中は熱を帯びてる。とっても熱い。
──きっと、隣で安らかな顔で寝ているあなたのせいですね、──さん。 - 29山の宿、女将の回想21/12/02(木) 00:52:21
ちょろっと書いたよ!
- 30一般ニンジャ21/12/02(木) 00:54:44
(大まかな流れとオチは考えてるけど間がちょっと思いついてないので回想だけ書いたマン。)
- 31二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 00:56:13
- 32二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 01:01:14
- 33二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 01:02:23
- 34二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 08:07:30
ええやん……(高揚)
- 35二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 08:08:17
愛ですよ、愛。
- 36二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 08:20:28
まあイッチの内容的に下手したら永遠に会えなくなるからな。そらそうなるよ。
- 37二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 08:29:50
個人的にはFF15オマージュの黄金世代が面白かったよ
コピペにして使い回したい位だ - 38二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 09:21:05
あーだめだめ尊すぎます
- 39二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 10:11:36
- 40二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 12:47:29
- 41二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 17:54:17
このスレで気付いて見てみたんだけど、今までのセイ×トレスレで一番好きかも
- 42二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 18:49:18
過程はカオスだったがセイ×トレがこれ程しっかり結ばれたスレがあっただろうか
- 43二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 19:40:05
フフフ、もっと広めちゃうぞ。
- 44一般ニンジャ21/12/02(木) 19:42:36
うおおおお…7割は書けた…書けてはいるんだ…
- 45二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 20:30:29
気ぶり勢がひと段落した後も僅かな曇らせも阻止しにくる猗窩座殿達好き
- 46二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 20:35:11
- 47二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 21:29:14
- 48二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 21:36:13
- 49二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 22:58:42
卒業後編エピローグその2 幸せを願う漢達編
桜が舞う、ある春の日。トレーナーとセイウンスカイの結婚式は晴天、良バ場の下で執り行われ、二人は大勢の仲間や友人達に見守られながら永遠の愛を誓った
その会場の隅で、トレセン学園で用務員を務める男が式の賑わいに混ざろうともせずただ一人佇んでいた。近い将来、新郎新婦から父親と母親になるであろう二人の晴れ姿を、その男は静かに見つめ、頷いた
俺の役目は終わった―――
誰に向けるでもなくそう呟くと、彼はそれまで学園の誰にも見せたことのない穏やかな微笑みを浮かべ、そっと式場を後にした
その後、彼はトレセン学園に戻ることなく姿を消した。用務員として大変優秀だった彼を学園も必死に探し回ったが、結局彼の行方は杳として知れなかったという
彼が消えた結婚式から数年後、幸せな家庭を築いた夫婦は一人のウマ娘を授かった。丈夫で力強いウマ娘になってほしいと願って名付けられたその名は、セプテンシンケン。両親の願い通り、強く、優しく、逞しく育ったそのウマ娘が、普段の振る舞いが男らしくてカッコいいからと、ケンシロウというあだ名で呼ばれるようになるのは、もう少しだけ先のお話
結婚式と記念写真の撮影、ブーケトス等のイベントが終わり、日も沈んだ頃。会場を隣接するホテルの庭園に移し、披露宴の幕が上がった。お色直しを済ませ、かつての勝負服色のドレスを身に纏った新婦を囲んで披露宴は賑わいを増すばかり
そんな中、夜桜が美しく舞う木の上に立ち、庭園の外から披露宴の様子を眺める男がいた。友人代表としてマイクの前に立ち、新婦以上に声を震わせ、大粒の涙を流しながらも祝辞を送るキングヘイローの姿に、男の口元が緩む
一流の親友とは、かくあるべきなのだろうな
続いて、新郎新婦が誓いの言葉を述べる。教会の灯りに照らされ、手を取り合って見つめ合う二人の姿を見た男の脳裏に、いつかの記憶が蘇る
夜空を照らす大輪の花と、輝く夜空を背景にして見つめ合う青年と少女。青年が少女の目を見つめ、誓う
俺は誰よりも強くなって 一生あなたを守ります―――
男は目を閉じ、頭を振った
弱い奴が嫌いだ。だが、お前は違う
男は庭園を背に振り返ると、立っていた枝を蹴り、月夜に飛んだ
その手を離すなよ、トレーナー。ウンスと幸せにな
二人を思いながら桜舞う夜を駆けていくその表情は、在りし日の青年の笑顔を思わせるものだった - 50本スレ13521/12/02(木) 23:07:07
- 51一般ニンジャ21/12/03(金) 00:01:53
- 52二次元好きの匿名さん21/12/03(金) 08:34:55
- 53二次元好きの匿名さん21/12/03(金) 19:02:23
- 54一般ニンジャ21/12/03(金) 20:54:18
グワーッ!!見切り発車を許せ!!という事で少しずつ投稿。一般ニンジャ!バカチン!バカチン!!
- 55一般ニンジャ21/12/03(金) 20:57:06
「ふぅ〜…。いやぁ、寒くて敵いませんね〜。」
「ああ、全くこの寒さには毎度参るな、スカイ。」
バタン。車のドアを閉じる音が早朝の駐車場に木霊する。眠気も醒める冬の朝。かえんほうしゃの季節です。ほわぁあああ。うんうん、会心の出来ですな。
今日は珍しく忙しい1日になる。何せ大所帯…?のご予約が入った。買い出し、部屋の準備にお迎え!いやぁ、昔の私ならどこかに逃げるなりしてましたね、間違いない。
ですが、今の私はなりにも仮にもお宿の女将。そう言う時期の私とはもうおさらばです。なので─
「鴨鍋の合鴨、予定より5、6倍増やした方が良さそうですかね?山菜なら兎も角、お肉は早々買い出しに行けないし。」
「ああ、なんせ黄金世代5人衆、久々の集結だからな。スペシャルウィークは確実に沢山食べる…。グラスワンダーも多分食べるよなぁ…。…下拵えもしっかりやらないとな。帰ったら手伝うよ。」
「そうですねぇ〜。釣りが解禁されてたらまだ手は打てたんですけど。…今回みたいなパターンは、使えるものは何でも使いませんとね。…頼りにしてますよ?」
そんな事を言いながら、明日やって来る懐かしき大口(直喩)客の事を思い出しつつ、買い出しをしているわけで。
卒業してから4年かぁ。みんな元気してるかなぁ。 - 56一般ニンジャ21/12/03(金) 21:08:56
…
……
「あら、山中の宿と聞いてたからどんな所か気になってたけど、結構いい雰囲気じゃ無い。」
おや、送迎バス 顔出したるは 朋なりや、なんつて。ほんの時々開かれる同窓会や飲みの席以外では中々会わなくなった私達。だけども、やっぱりこうやって顔を合わせるとあの懐かしい時間が戻ってくる。よ〜し…ならばする事は一つ!
「おやおやぁ〜?誰かと思えば、キングヘイローご夫人じゃあないですかぁ〜?旦那様とはアツアツらしいですなぁ〜?」
「ええ、ご機嫌麗しゅう、スカイさん。今日は思いっきり羽根を伸ばすつもりだから宜しく頼むわね。」
おおっと。年月は私のからかいスキルを低下させたのか。それとも彼女にスルースキルを与え給うたのか。無念。
「それにしても、元気そうで良かったわ。煮え切らなかったあの頃を見て来たから少し心配してたけど、……その様子なら大丈夫そうね。」
「…まぁ、色々あったけど、今はこうして私達なりに上手くやってますよっと。……持ち物はこれだけでいい?」
そんな事を言って居ると、バスの奥から「ケ!?」と言う声が聞こえてきた。
「Wait!エ、エル達の分もありマース!」
「ふふ…、お久しぶりです♪」
「あ!セイちゃん!久し振りー!」
おやおや、奥からエル、スペちゃんにグラスちゃん。揃いも揃って懐かしい面々のご登場だ。うーん、迎える側になると分かる、団体一名様の恐ろしさ。
……エル、スペちゃん。よだれ。さては寝てましたな?取り敢えず、みんなにさりげなーくポケットティッシュをプレゼントして差し上げましょうかね。
「っと、そうだ。」
「五名でご予約のキングヘイロー様と御一行の皆様、遠路はるばるようこそお越し下さいました。私は、本日皆様のお世話をさせて頂きますセイウンスカイと申します。どうぞよろしくお願い致します。」
友人だとしても、彼女らはお客様だ。親しき仲にも礼儀ありってね。
いや、なんでみんなキョトンとしてるの? - 57二次元好きの匿名さん21/12/03(金) 21:18:11
年月を重ねて大人になったウンス···素晴らしいものですよこれは
- 58一般ニンジャ21/12/03(金) 21:18:52
昼。
居間で久々にキングと思い出話をしていた最中の事。
「……そう言えば、スカイさん。トレーナー…旦那さんとはどうなの?」
「……それは、そういう意味での事、なんですかね?」
「そりゃそうでしょ。貴方、押しでもしないと動かなかったし。で、どうなの?いくとこまでいったの?」
「ブフッ!?全然オブラートしてない!ストレートに聞いて来るなぁ!?」
お茶を噴き出しかける。いきなり何を言い出しますかねこの人は!?
おぉ…こういう話題になると弱腰になるのは変わってない私に泣けて来る。キングの質問…答えないと行けないよなぁ。
「まぁ…ぼちぼち…デス。最初は手を繋いで満足してマシタ……。一線越えたのはホント最近デス…。」
この沈黙。ヤメテ!
「…最近っていつ?」
「…………一昨日。」
「呆れました。手を繋ぐって…。」
「ワーオ、想像以上にピュアデース!!!!!」
「エル!?グラス!?」
あっ!!!後ろでさらに追加で1人ニヨニヨしてる!!図られた!!おのれスペシャルウィーク!!セイちゃん逃げられない!!
……いや待て、あの手があった!
「お、おーっといけないいけない!そろそろ夕食の準備と仕込みをしないと!名残惜しいけど私はここで切り上げさせてもらいますよー!皆さんごゆっくりー!!」
「あっちょっと待ちなさい!話はまだ…もう!」
……よーし、逃走完了。いやいや、求められてる事は答えた!だから逃げでは無いはず!?
まぁ、仕込みが必要なのは本当だしね。という事でそろそろ作りに戻り…うっ…。昨日のがまた来たか……。そこまで起きないけど…吐き気が…。なんなんだろう…これ…。 - 59二次元好きの匿名さん21/12/03(金) 21:21:41
ニンジャの……文豪!!
- 60一般ニンジャ21/12/03(金) 21:22:47
『カンパーイ!!』
ワハハハ…!ムギチャダコレー‼︎ウフフ…
食事処でスペちゃんとグラスちゃんの歓声が鳴り響く。
かく言う私とキングとエルの3人は、スペちゃんとグラスの暴食っぷりにノイローゼになりながらも、天ぷらを揚げ切った達成感と疲労感に浸っていたのでした…。南無。
「はは…覚悟はしてたけどさ…相変わらず凄い食べっぷりだったね…。二人ともホント悪いね…。」
「こ、この程度いいのよ…。でもまさかグラスさんまで食欲全開で来るとは思わなかったわ…。エルさんの加勢がなかったら終わってたわ…。」
「どう見ても劣勢デシタからね…。死なば諸共、デス。……そして学園の食堂が如何に精鋭揃いであったか思い知りマシタ…グエェ。」
鴨鍋よ…君の勇姿は忘れない…!この時期に訪れる常連さん達も、何か信じられないものを見たかの様に、目を丸くしてこちらを見ている。はは…そりゃあそうですよねぇ。
「それじゃあ私はお片付けして来るかな…にゃはは…みんなはゆっくり休んでて…。」
「そうさせて貰うわ…。」
「デース……。」
いけないなぁ。すっかり学園時代の雰囲気に戻ってしまってるよ私。この後も業務が残ってるんだし、気を引き締め…
…うっ…昼に続いて…何…これ?……。
「…スカイさん?」
「ケ!?セイちゃん!?」 - 61一般ニンジャ21/12/03(金) 21:30:05
……あれ、ここは。ソファの上…。寝かせられてる?
「スカイ…!ああ、良かった…!気が付いたか!スカイ!」
??──さん?…お義母さん!?それにキング!?どうしたのさみんな!?
「目覚めたのね。……セイちゃんや、今日はもう休んで、後の事は私達に任せて置きなさい。」
「お、お義母さん…。」
「後、スカイさん。」
「……キング?」
耳元でキングが囁く。
「────。」
!!!
……そういう、事だったのか。
………そっか。
「それじゃ、後は二人だけの話。スカイさん、頑張りなさい。」
「え…!?キングさん、それに母さん?一体どう言う…」
「いいから。セイちゃんと一緒に居てあげなさいな。」
そう言ってキングとお義母さんは小さく手を振りながら、部屋から出ていった。…仕方ないか。お義父さん、お義母さん、後はお任せします…。 - 62一般ニンジャ21/12/03(金) 21:51:23
「…こんな時間に二人きりって、久々ですね。」
二人だけの空間。いつもと違う二人だけの時間。本当に…いつぶりだろう。
「…ああ、そうだな。…スカイ。体調の方はもう大丈夫なのか?」
…きっとこの人は気付いてた。けど私が親友と再会するって事もあって、言い出せなかったんだと思う。私が張り切ってたのは事実ですし。…だから包み隠さず言おう。
「万全…とは言えませんね。誤魔化した所で、ずっと私のトレーナーだったあなたには丸分かりでしょうし。」
今の私の数少ない成長点。この人になら、少し正直になれた。……まだちょっとはぐらかす癖はあるけど。
「そうか…。昨日の夜から違和感を感じ始めてたが…やはり無理してでも止めるべきだったかな。…スカイ、止められなくてごめん。」
本当に…この人は。私の身を案じて身を引こうとしてた頃と変わりません。
「良いんですよ…。……あの、ちょっとわがままを言って良いですか…?今は──私の手を握っていて欲しいんです。」
私は彼の手を少し強く握る。これは私達の合図。大事な事を言いたい時に、言い出す勇気が欲しい時にする。
「ああ、君が望むなら。いつまでも。」
いつもより少し長い、私達二人の時間が動き出した。 - 63一般ニンジャ21/12/03(金) 22:00:16
「…それにしても、本当に今日は賑やかだったな。…彼女達が帰った後は、少し寂しくなっちゃうかな。」
静寂を先に破った──さんは、少し困った顔でそう言った。
「寂しくなる、ですか。」
…あの事を言うなら今しか無い。キングには助けて貰いっぱなしだなぁ…はは…。
──よし。
「──さん。……案外すぐ賑やかになるかも知れませんよ?」
彼の手を両手で優しく握る。そして私のお腹に手を当て、ゆっくりとさする。
「……スカイ?」
「出来たんです、私達。」
「まぁ、そう言う事が…!セイちゃんも遂に子持ちに…フフッ。」
「え!セイちゃんいっゴゴふがふ…」
「シーッ…お静かにデース…!あとそう言う話題は大声NGデス…!」
「……お幸せに。そしておめでとう、スカイさん。」 - 64一般ニンジャ21/12/03(金) 22:05:50
翌朝。いつもより遅く起きた私達は、朝食を終え、思い思いに寛ぐ常連さんと、妙にニヤついた顔で待つ親友達に謝罪と共に昨日の経緯と…ご報告をした。
「フッ、ニシノフラワー、猗窩座よ。あの時うぬらと共に二人の背を押して正解であったな。」
「セッティングした甲斐もあったな…。これぞ曇りなき青雲の辿り着くべきハッピーエンドだ…。」
「その結果が、ここまで実を結んだのです。スカイさん、やりましたね!」
………!?フラワーとあの時の人達ー!?え、何でここに!?よく見たら麦わら帽子の人、白い服を着たミステリアスなお兄さんも、全身赤い服の人もいるー!?
「…あ!今日の予約の西野様、ラ王様(仮名)と赤座様って!?」
「「フッ」」
「ウフフ」
「セイウンスカイ(さん)、おめでとう(ございます)!」
パチパチパチパチパチパチ!!居間にいる全員が一斉に拍手をして来た。
「〜〜!!な、なんなんですかぁ〜!みんなして〜!拍手までしなくても!?恥ずかしいですってばぁ!もおぉお〜!」
(ケンシロウ..愛を掴んだ漢よ。わしは見届けたぞ。きさまの見たかったであろう分もな。安心して還るが良い…。) - 65二次元好きの匿名さん21/12/03(金) 23:06:05
発車できた自分を誇れ、一般ニンジャ=サン
- 66一般ニンジャ21/12/03(金) 23:24:33
パチパチパチ…
もぉ〜…恥ずかしいなぁ〜…。有難いんだけどね…。
─なぁ、スカイ。
?何ですか?──さん。
─昔の話になっちゃうけどさ。聞きたくなったことがあるんだ。
…答えられる範囲でなら。
─今の俺の「好感度」ってどれ位溜まってる?あれ以来聞いてなくってさ。
───。プッ。何ですか、それ。今聞きます?
─ああ、久々に聞きたくなっちゃってね。
じゃあ…特別ですよ?…ぴろぴろりん♪セイちゃんの現在の好感度は〜?……残念でした〜!これ以上上がりませーん!
なーんて。本当は上昇値が1でも100でもどうでも良かったんですよ。あなたが私を満たしてくれたあの日から、好感度メーターなんてものは要らなくなりましたから。
─そっか。……スカイ。君は幸せかい?
──はい。私、とっても幸せです。……この子の幸せも私達二人でつくっていきましょうね。──さん。
─ああ。
その日の空は雲一つない快晴であった。 - 67一般ニンジャ21/12/03(金) 23:31:55
おお!蛇足アトモスフィア溢れる出来になってしまった一般ニンジャ=サンは羞恥の余りセルフアンブッシュ!即ちハラキリ!グワーッ!!サヨナラーー!!
- 68二次元好きの匿名さん21/12/04(土) 06:37:44
一般ニンジャ=サン、ワザマエ!
そう言えばトレーナー→ウンス告白ルートが一番背中を押した人が多かったんだな
ラオウ様は覚えてたけどルフィがいたのすっかり忘れてたわ - 69二次元好きの匿名さん21/12/04(土) 08:13:16
- 70二次元好きの匿名さん21/12/04(土) 08:17:13
乙!この後日談を済ませた後もう一度データを読み込むと黒幕が一度目覚まし時計を使う幕間が入ってセイちゃん告白ルートに移行する訳だな(ノベルゲー感)
- 71二次元好きの匿名さん21/12/04(土) 12:14:18
- 72二次元好きの匿名さん21/12/04(土) 15:38:47
ホント突然現れたラオウなんなんだよ
- 73A.D.2021 山奥にて21/12/04(土) 15:59:14
「……へぇ。」
菊花賞。最も強いウマ娘が勝つと言われるクラシック3冠の一つ。そのファンファーレをテレビ越しに眺める芦毛のウマ娘が一人。
「やっぱり気になるか?」
「そりゃあもちろん。私の所にまで足を運んで、教えを乞うてきた二人組が出るんだもん。」
かつて菊花賞を、とある策を以て逃げ切るという手法で周囲を驚愕させた彼女。名をセイウンスカイと言う。
今は引退して山の奥にて夫と民宿を営む身ではあるが、中継を眺めるその瞳は──現役の頃に還ったかの様にギラついていた。
──実力的に限界が見え始めていた頃の私が編み出した逃げ切り策。それをまだまだ伸び盛りのある逃げウマ娘に施したら、どうなるだろうか。興味と同時に、また世間を驚かせて見たくなった私は、菊花賞に只ならぬ想いと因縁を持つ少女に伝授した。勿論、口先だけでは無い。事前に本番と違う情報を撒く事、可能な限りの印象操作、先頭を取る方法、そして仕掛時もマンツーマンでコッソリと教えた。
その結果が今日現れる。
《これは釣りと同じ。自分は釣り餌を垂らして、相手が「かかる」瞬間を見逃さずにじっくり待つんだ。…後は肩の力を抜いて、楽しんで来なよ。》
「さてさて、セイちゃんの作戦は今でも通用するかな?──さんはどっちに賭けます?」
「スカイの策なら今だって通用するさ。勝ちに賭けるね。」
「お、嬉しいこと言ってくれますねぇ〜。じゃあ勝ったら久々に乾杯でもしちゃいましょうか!」
“菊花賞今飛び出しました。各バ揃った綺麗なスタートを見せました!“
さて──修行の成果、見せて貰うよ、タイトルホルダー。 - 74一般ニンジャ21/12/04(土) 16:01:27
やはり自分の書き慣れた書き方が馴染む一般ニンジャ=サン。
- 75二次元好きの匿名さん21/12/04(土) 19:01:05
- 76一般ニンジャ21/12/04(土) 20:17:59
(昔何処かのスレで試しに投下したタイトルホルダーの菊花賞レースエミュを元に少し遡って書いただけとは言えない)
- 77二次元好きの匿名さん21/12/05(日) 00:01:29
- 78二次元好きの匿名さん21/12/05(日) 00:17:12
気振り隊に果ては無いらしいな…
- 79二次元好きの匿名さん21/12/05(日) 00:25:16
- 80二次元好きの匿名さん21/12/05(日) 00:43:07
セイウンスカイとセイトレを結婚させる会
名誉会長ニシノフラワー
副会長キングヘイロー・G1勝ったら飛んでくる蝶
書記・会計グラスワンダー
会員エルコンドルパサー
スペシャルウィーク
ケンシロウ
猗窩座
ビオランテ(New!)
- 81二次元好きの匿名さん21/12/05(日) 07:02:27
ちょっとここ最近のセイちゃん周り新たな概念誕生しすぎじゃない?
- 82二次元好きの匿名さん21/12/05(日) 07:22:36
このレスは削除されています
- 83二次元好きの匿名さん21/12/05(日) 07:25:42
セイトレ好き達のためにこんな漫画が渋にあったことを教える
#ウマ娘プリティーダービー 『釣果ゼロ-1』まとめその1 - 善騎士のイラスト - pixiv最新話の投稿にもう少しかかるので、更新代わりに読み返しやすいようにこれまでの釣果ゼロまとめ作りました!今回は逃避行前までのまとめです。最新話更新は一週間後を目処に頑張っているのでもうしばらくお待ちくだwww.pixiv.net#ウマ娘プリティーダービー 『釣果ゼロ-1』まとめその2 - 善騎士のイラスト - pixiv例によって最新話更新までもう一週間ほどかかる見込みなので総集編での更新になります。今回は逃避行のはじまりから終わりまで!完結までもう少しだけお付き合いいただければ幸いです!www.pixiv.net#ウマ娘プリティーダービー 『釣果ゼロ、-1』まとめその3 - 善騎士のイラスト - pixiv冬コミに出すまとめ本加筆作業の最中なので今週は総集編の更新になります!まとめ本ではこれらの作品の細かい修正に加え、描きおろしで別選択肢のIFルートを4ページほど載せる予定ですwww.pixiv.netあえてネタバレしよう
ラストはハッピーエンドだ
- 84二次元好きの匿名さん21/12/05(日) 07:26:34
お、完結してたのかこのシリーズ。情報ありがたい
- 85二次元好きの匿名さん21/12/05(日) 10:51:34
- 86二次元好きの匿名さん21/12/05(日) 16:44:24
けれど、みんなセイちゃんの為を思ってる。とっても優しい世界なんだ。
- 87二次元好きの匿名さん21/12/05(日) 17:59:41
いいだろ?ウマ娘の世界だぜ?
- 88二次元好きの匿名さん21/12/05(日) 18:49:51
気ぶりマンボ(ラドン)なる概念も生まれてましたね……
- 89二次元好きの匿名さん21/12/05(日) 21:51:47
正直、金曜からのセイちゃんスレのカオス具合は強烈だった。でもめっちゃ楽しかった。これで明日から1週間頑張れるわ
- 90二次元好きの匿名さん21/12/05(日) 22:04:41
酒入ってたから余計笑ったわあの流れ
- 91二次元好きの匿名さん21/12/05(日) 23:37:58
どゆこと……?
- 92二次元好きの匿名さん21/12/06(月) 00:00:43
- 93二次元好きの匿名さん21/12/06(月) 07:47:04
概念が増えてからは一気に増えたけど、本スレの♡が1日少しずつ増えてるの見てて、みんなセイちゃん好きなんだなって思ってた。
- 94二次元好きの匿名さん21/12/06(月) 09:47:29
まぁ、なんと言うか。やっぱこうなっちまったかぁ、と。外野が盛り上げるのは良いけど、外野自体が増えて行って、外へ持ち出しされてもなぁ。
このスレも純粋に感想置き場として機能してないし、ここも潮時かしら。 - 95二次元好きの匿名さん21/12/06(月) 13:50:06
- 96二次元好きの匿名さん21/12/06(月) 17:59:10
元スレ動画になってて草
- 97二次元好きの匿名さん21/12/06(月) 22:07:49
- 98二次元好きの匿名さん21/12/06(月) 23:26:47
- 99二次元好きの匿名さん21/12/06(月) 23:39:12
- 100二次元好きの匿名さん21/12/06(月) 23:52:15
- 101二次元好きの匿名さん21/12/06(月) 23:57:02
- 102二次元好きの匿名さん21/12/06(月) 23:58:25
このレスは削除されています
- 103二次元好きの匿名さん21/12/07(火) 00:01:08
まぁ私の書き込みのところは軒並みカットされてたんですけどねブへへ おのれ
- 104二次元好きの匿名さん21/12/07(火) 00:05:22
- 105二次元好きの匿名さん21/12/07(火) 07:43:43
- 106二次元好きの匿名さん21/12/07(火) 07:46:41
- 107二次元好きの匿名さん21/12/07(火) 17:30:35
もちろん知っている。スレ主が自分の想いを封印しようとするセイトレを思いつかなければここまで来れなかったからな
- 108二次元好きの匿名さん21/12/07(火) 23:59:07
ようやく落ち着いてきたな。
- 109二次元好きの匿名さん21/12/08(水) 09:10:21
一つのルートを完結に導いたのはお主だったのか……
- 110二次元好きの匿名さん21/12/08(水) 10:23:14
祭りが終わった後ってこんな感じだよな。でも楽しかった
- 111二次元好きの匿名さん21/12/08(水) 14:38:49
SS書いた人がまた別のスレでセイちゃんSSを書くようになってくれたら嬉しい
- 112二次元好きの匿名さん21/12/09(木) 01:02:15
未だに本スレの♡増えてるのか、みんな好きだな。俺も好きだよ
- 113二次元好きの匿名さん21/12/09(木) 12:33:35
スレ主もここまで盛り上がるとは思わなかったろう
- 114二次元好きの匿名さん21/12/09(木) 23:25:10
- 115二次元好きの匿名さん21/12/10(金) 07:35:41
このレスは削除されています
- 116二次元好きの匿名さん21/12/10(金) 07:37:18
我々はいつでもセイちゃんを応援するぞ!
- 117二次元好きの匿名さん21/12/10(金) 12:50:48
みんな言ってるけどセイちゃんスレで一番好きまである
- 118二次元好きの匿名さん21/12/10(金) 22:42:06
卒業後ルートの結婚式でウンスより泣くキングはなんとなく分かるわ
- 119二次元好きの匿名さん21/12/11(土) 05:53:35
- 120二次元好きの匿名さん21/12/11(土) 15:09:31
なんなら自分の結婚式でも泣くし、お母様に晴れ姿を見せて一緒に泣く
- 121二次元好きの匿名さん21/12/11(土) 17:56:44
一流のウマ娘は大切な友達の幸せに涙を堪えきれない
- 122二次元好きの匿名さん21/12/12(日) 01:55:22
1週間ぶりに来たら祭り終わった感じなのに細々とスレが存続してやがる
まあ気持ちは分かる - 123二次元好きの匿名さん21/12/12(日) 10:03:47
幸せに終わるセイちゃんスレとか考察スレも増えたよな。みんなセイちゃん好きなんやなって
- 124二次元好きの匿名さん21/12/12(日) 14:55:41
- 125二次元好きの匿名さん21/12/12(日) 23:27:23
完走してたのか。むしろよく完走したな
- 126二次元好きの匿名さん21/12/13(月) 00:06:11
このスレのおかげで俺もすっかりゴジラファンよ……
- 127二次元好きの匿名さん21/12/13(月) 07:32:55
- 128二次元好きの匿名さん21/12/13(月) 14:18:26
週末の掲示板には魔物が潜むんだな・・・
- 129二次元好きの匿名さん21/12/13(月) 23:41:24
デーモン閣下は結構驚かされた
- 130二次元好きの匿名さん21/12/14(火) 08:49:28
- 131二次元好きの匿名さん21/12/14(火) 19:09:48
- 132二次元好きの匿名さん21/12/14(火) 23:27:13
1コマでフラワーとケンと猗窩座にコテンパンにされてその後話題にされない黒幕さんかわいそう
- 133二次元好きの匿名さん21/12/15(水) 08:13:23
まああの人のおかげでマルチエンディング設定が生まれたから…
- 134二次元好きの匿名さん21/12/15(水) 15:53:03
- 135二次元好きの匿名さん21/12/15(水) 21:04:34
気ぶりが足りずはさておき良い感じにスレの流れ通りウンス告白→トレ告白編から卒業後編につながってるの地味にスゴいと思う
- 136二次元好きの匿名さん21/12/16(木) 00:41:59
- 137二次元好きの匿名さん21/12/16(木) 07:34:00
出張先の感想スレもまだ落ちてない辺りみんな楽しかったんやなって
- 138二次元好きの匿名さん21/12/16(木) 14:35:00
- 139二次元好きの匿名さん21/12/16(木) 23:23:34
- 140二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 08:57:31
あんな流れになるとは誰が予想できただろうか
- 141二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 15:19:20
あっちのスレ主もまさか気ぶりフラワーからビオランテが発生するとは思わなかったろう…
- 142二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 15:20:46
うああ…ス、スレが落ちてない(驚愕)
- 143本スレ13521/12/17(金) 22:59:14
オススメに出てきて見たら感想スレが未だに落ちてなくて驚愕した。
そん時上で黒幕の話してて、ふと読み返したらそもそもセイトレに「担当ウマ娘への恋愛感情はトレーナーとして最低な感情」ってクソボケになるまで刷り込んだのコイツだって気づいたらなんか黒幕さんの妄想SSが捗っちゃったんでここが落ちて不完全燃焼になる前に供養しとく。この面子で妄想吐き出せるのここだけだしね
ケンシロウがセワシくん枠仕様、猗窩座殿が気ぶり隊仕様でキャラ崩壊してんのは許せ。 - 144黒幕さんの話21/12/17(金) 23:08:22
「トレーナーさんの事が好き。好きでっ、好きなんですよっ……!」
芦毛のウマ娘が振り絞るように想いを告げる。
「そうか……ありがとう。嬉しいよ。だけど俺と君はトレーナーと担当だ。その一線を越えてはいけない――――少なくとも卒業するまでは」
青年も、静かに自身の想いを告げる。ウマ娘は、微笑みながら頷いた。
「……うん……これからも…ずっと、ずっとよろしくお願いしますね!トレーナーさん!!」
それから時が流れ、桜の舞うある日。時は来た。青年は、再びそのウマ娘の前に立つ。
「待たせてごめん、スカイ……改めて、言わせてくれ。俺は、君の事が好きだ、スカイ!俺は、この先何人担当しても、誰よりも君を……!」
青年の言葉が終わる前に、瞳を潤ませた彼女はその胸に飛び込んだ。
「ずっと、ずっと待ってたんですよ…!」
ここに、一つの想いが成就した。美しくも輝かしい、ハッピーエンドだった。
⏰
波の音が聞こえる。朝焼けに照らされた海が美しい。どこか、見覚えのある景色だ。
ここは確か――――
「トレーナーさーん?どうしちゃったんです?」
「……スカイ?」
「もしかして、お眠です?まあ、こんな朝早くからセイちゃんを探しに来てくれたら、そうもなりますよね~」
セイウンスカイ。新人トレーナーである俺の、初めての担当ウマ娘。どこか不思議そうな顔をして、こちらの顔を覗き込んでいた。
「それにしたって、スイッチ切ったみたいに寝落ちするんですもん。セイちゃんびっくりですよ」
「ん、そうだったか、すまない」
ああ、そうだ。俺はスカイとトゥインクル・シリーズへの挑戦へ向けて、今日から本格的なトレーニングを始める。まず第一の目標は、メイクデビューを鮮烈な勝利で飾って見せること。その為にも、まず俺がすべきことは。
うん、と背筋を伸ばし、瞳に朝日を煌めかせた彼に、スカイはにこりと微笑み、今朝の釣果を持ち上げた。
「それじゃ、トレーナーさんの目もすっきり覚めた所で、朝ご飯の準備、よろしくお願いしまーす♪」
「ああ、任された。俺達の第一歩に相応しいごちそうを作ってみせるよ」
スカイが釣った大物を、手早く捌いて見せなくては。これから、もっともっと大物を釣りにいくのだから。
この日、新人トレーナーと、漂う雲のように掴み所のないウマ娘、セイウンスカイのトゥインクル・シリーズへの――回目の挑戦が始まった。 - 145黒幕さんの話21/12/17(金) 23:15:07
「今日はお疲れ様、初日にしては良かったと思うよ」
「確かに……頭も回るし身体も良く動いた気がする。ん?もしやトレーナーさん特製朝ご飯のおかげですかね?うん、間違いない!あぁ、あれが毎日食べられたら、セイちゃんもっと頑張っちゃうのにな~」
「確かに、今朝の魚は旨かった。そういう事なら、スカイに毎朝あの大物を釣って貰わないとな。そうしたら、俺も喜んで毎朝ご飯を作るよ」
「むっ、そう来ましたか……ふふっ、トレーナーさん、すっかり私の扱いに慣れちゃいましたね」
「スカイのトレーナーになったんだ。それくらい当然さ」
「にゃはは、そんな事言っておだてても、次の釣果が増えるだけですよ、トレーナーさん♪」
「ああ、期待してるよ。明日からもよろしくな、スカイ」
無事にセイウンスカイとのトレーニング初日を終え、しばしの談笑タイム。スカイの笑顔に応えながらも、トレーナーの目は真っ直ぐにスカイを見据えていた。
やはり、スカイの作戦とそれを活かす才能は目を見張る物がある。俺もスカイの為に、もっと頑張らないと。
新人らしく、やる気十分の彼はスカイと別れた後、早速レポートの作成とスカイのトレーニング研究に取り組むべく、足を急がせる。その時、不意に後ろからよく通る声が響いた。
「や!お疲れ様、新人トレーナー君!」
「ああ、先輩!お疲れ様です」
青年が振り向き、笑顔で返すと、彼に声を掛けた女性もまた、明るい笑顔で応えた。
そこにいたのは、彼のずっと先輩に当たる女性トレーナーだった。彼女は専属ではなく、これから選抜レースに挑む段階のウマ娘を一括で管理し、トレーニングする立場のトレーナーだ。なので、ウマ娘達からは教官や先生と呼ばれることが多い。
専属トレーナーと比べると陰が薄いが、彼女も当然、ウマ娘トレーナー資格を有するプロフェッショナルである。まだ30に満たない若者だが、この中央トレセン学園で複数人のウマ娘を選抜レース毎に入れ代わり立ち代わり指導し、数多のウマ娘にトゥインクル・シリーズへの特急券をプレゼントしてきたのだから、その腕前は推して知るべしというべきだろう。
彼女もまた、学園長のお墨付きで赴任してきたこの新人トレーナーの才能に期待を寄せ、何かと面倒を見ていたのだった。 - 146黒幕さんの話21/12/17(金) 23:19:11
「これ、回覧とメイクデビュー関係の書類ね。勉強熱心なキミの事だ。心配してないけど、何かあったらすぐ聞いてね」
「いつもありがとうございます」
「それで、どうだい?セイウンスカイくんの調子は」
そう言って、彼女はずい、とトレーナーの顔を覗き込んだ。彼もまた、自信を持って彼女の問いに答える。
「俺の想像以上ですよ。このまま行けば、クラシック三冠だって夢じゃないでしょう」
「おっ、大きく出たね」
腕を組み、驚いた様子を見せたが、その目は鋭くトレーナーを見ている。彼女の意図を悟ったのか、彼は真っ直ぐ、笑顔で応えた。
「ええ、任せて下さい!」
「うんうん!頼むぞ新人!私も期待してるからね!」
「ありがとうございます!必ずスカイと大物、釣り上げて見せますから!」
自信ありげに拳を握って見せたトレーナーに、彼女は満足気に頷いた。
「いいねいいね!でも、気をつけないとダメだよ?わかってるよね?」
「ええ、分かってますよ。あれだけ先輩に叩き込まれたら、流石に覚えます。ウマ娘との関係は、清く正しく!ですよね?」
「そう、ウマ娘との距離感は常に意識すること!トレーナーとウマ娘の関係を越えて、男女の関係になって最後にはウマ娘を悲しませる。そんな『最低』なトレーナーになっちゃダメだぞ?」
「もちろんですよ、何度口を酸っぱくして言われたことか……」
「あはは、分かってるならよろしい!んじゃ、明日もガンバってね!」
そう言うと、彼女は手を振ってその場を後にした。明るくて、面倒を見ているウマ娘たちからの人気も篤い。トレーナーにとって、彼女は目標となる先輩の一人だった。そんな先輩から期待を寄せられているとあって、彼は身が引き締まる思いだった。深呼吸一つ気合を入れ直し、明日のトレーニングをより良い時間にすべく、自室へと急いだ。
なので、彼に背を向けた彼女が、その陰で仄暗い笑みを浮かべているなど、彼は知る由もなかった。 - 147黒幕さんの話21/12/17(金) 23:22:35
どんなに言っても無駄なんだろうなぁ。多分、きっと、結局、キミはセイウンスカイに恋をする。そして、セイウンスカイもまた然り。
まったく困っちゃうよね。セイウンスカイの同期でライバルのみんなも、天才少女ニシノフラワーも、みんなみんなあの二人の味方になっちゃうんだもん。本当はそういうの、あっちゃダメなのに。そういうのをしっかり指導してあげるのが先輩としての私の仕事、って言うか、常識としてそういう事ちゃんと教えてあげるのが大人の務めじゃない?私の周りには、どうしてそういう人がいないのかな。
ある日突然現れたあの大男なんかもそうだ。新任の用務員だって言ってたっけ?確かにガタイも良いし、力持ちだし、体のツボに詳しいとかで保健室で整体師やマッサージ師みたいな事もやってて、疲れや怪我にも効くんだってウマ娘達にも好評だ。そこはまあ良いよ?トレーニングやレース後の体のケアって私達トレーナーはみんな苦労するからね。
問題はキミとスカイが絡んだ時だ。あの二人が出かけると、後ろから付いていって陰であの二人を見守るような事をしてる。二人にもしもの事があったら助け舟まで出す。なんでそんなにあの二人にだけ肩入れするのかな。同じような立場として、理解できない。
あの入れ墨の男もそう。夜になるとどこからともなくキミの前に降って現れて、素晴らしい提案をしよう、って懐からペアチケットをいくつも取り出して、二人をデートに駆り立てるなんてどこからどう見ても不審者だ。最近じゃどういう訳かスカイの同期達やニシノフラワーとも一緒になってキミに絡んで来る。私はキミに、あんまりしつこいならアイツに一言言ってやろうかって提案した。でも、優しいキミはこう言ったね。
悪い人じゃないんですよ、俺、トレーニングの事以外はまだまだ疎くて、年頃の女の子が好きそうなイベントや流行り物をあれこれ教えてくれるのは、あれで結構助かってるんです。
キミがそう言うから、何も言わないでおいてるけど、みんな揃ってやってる事は恋のキューピッドだ。どいつもこいつも、なんでトレーナーのキミと中等部の学生であるセイウンスカイの恋路に疑問を持たないのかな。 - 148黒幕さんの話21/12/17(金) 23:27:14
結局、私の努力をあざ笑うように、キミはそんなキューピッド達に背中を押されて、セイウンスカイに腹の底から胸に秘めた想いを告白して、二人はハッピーエンドを迎えたよね。
私もその場にいたし、二人にお祝いも伝えた。だってあんなに大胆で盛大な告白騒ぎ、お祝いしないとか空気読めないにも程があるでしょ。その日はそれから、どうやって過ごして家に帰ったのか、よく覚えてない。
その日の夜、私はあの時計を初めて使った。
家に帰って、ベッドに身体を放り投げて、ぼうっと見つめた先にあの時計があった。レトロなデザインなんだけど、なぜか惹かれるものがあって。職員室の落とし物箱に置いてあったそれを、許可を貰って持ち帰ったんだ。おもむろに、時計に手を伸ばしてみた。
―――夢だったら良いのにな。目を覚まして、やり直したいなあ。時間を巻き戻して、キミとの出会いから。全部全部やり直したい。
そう思いながらあの目覚まし時計のスイッチを押して、私の意識はまどろみに消えた。
⏰
次の日、胸に苦い思いを抱えたまま学園に出勤した私は目を疑った。そこにいたのは、URAファイナルズを優勝した担当ウマ娘と結ばれ、大勢の人に祝福されたキミじゃない。新人トレーナーとしてセイウンスカイと契約して、いよいよトゥインクル・シリーズに挑戦するための初めてのトレーニングに臨むキミの姿だったから。
これは夢なの?それとも現実?ああ、そんなこと、どうだっていい。あの時計があれば、私は何度でも夢から覚める事ができる。
その時、私は決めたんだ。私は、私のハッピーエンドを掴み取ってやる。何度でも何度でも、私が一着になるまで繰り返せば良い。私は絶対に、キミの一着を諦めないから。 - 149黒幕さんの話21/12/17(金) 23:32:34
夜の帳が降り、月が昇った頃、顔と両腕に入れ墨をした男が森の陰から飛び出した。
今宵は月が美しい。文筆家は酒など求めるのだろうが、強者は違う。常に勝利へ向けて修練あるのみだ。
強者を求め走る男の名は、猗窩座。森を抜け、街を跳び、彼がやってきたのは、中央トレセン学園。ウマ娘の中でも選りすぐりの強者が集うこの場所は、強さに拘る彼には居るだけで心躍る場所であった。
彼がウマ娘という存在に目を付け、この学園を探り当てた頃、彼の目に留まった者が二人いた。翡翠色の髪をなびかせるウマ娘と、新人だという指導者…トレーナーの男。彼は初め、その在り方に疑問を持った。
新人の指導者に才能の塊であるウマ娘の全てを任せるなど、随分と奔放な学び舎だと思ったものだ。しかし、結果はどうだ?ウンス…セイウンスカイの活躍は目を見張るものがあった。奴の才能だけじゃない、どんな名刀も使い手が未熟では鈍だ。あの男、才能を磨く砥石としても、その使い手としても破格の才能を持っていた。やはり、強者と強者は結び付く運命なのだ。
……だがあの男、色恋沙汰についてはとんだ鈍さだ。どう見ても恋心から来ているであろうウンスの誘いに全く気付いていない。こういう時、年頃の少女の心情を分かってやるのも強く立派な男の務めだろう。
そう思い至った猗窩座は、夜な夜なトレーナーの元へ現れ、女心に疎かった彼を恋愛強者にしようと積極的に絡むようになった。 - 150黒幕さんの話21/12/17(金) 23:37:35
当然、猗窩座は不審者扱いされ、遂にはスカイの仲間たちに囲まれ、突如現れた用務員を名乗る大男と一戦交える羽目になった。
貴様のような用務員がいるか!!と思わず突っ込みながらも、強者に飢えていた彼はすぐに男の力量を見抜き、拳を交えた。聞いた事のない流派。極限まで鍛え上げ、練り上げられた闘気。そこから繰り出される技の数々。全てが猗窩座の拳を奮い立たせた。しかし、戦いの最中、ふとした事から、ケンシロウと名乗ったその男とスカイの同期達とも猗窩座の目的が一致していると分かり、彼らは互いに拳を収めた。
それからと言うもの、スカイの同期達とニシノフラワーに猗窩座まで加わって、スカイのトレーナーの背中を徹底的に押し続けた。その甲斐あって、トレーナーは見事自らの殻を破って想いを告げ、スカイと夫婦の誓いを立てたのだった。
我ながら、良い仕事をしたと思う。そして、当初の目的を果たした今、次は奴と決着をつける時だ。
そう、セイウンスカイの件が済んだらもう一戦交える。それが拳を収める条件の一つだった。一足先にグラウンドに立っていた猗窩座の後ろからその影が現れる。闘気を隠しきれないその気配に、猗窩座は嬉しそうに口元を歪めた。
「来たな」
「……」
即座に構えを取った。猗窩座の足下に雪の結晶のような紋様が浮かび上がる。相手の闘気を見極め即座に自身の動きを導く、闘いの羅針盤。
臨戦態勢を整えた猗窩座を前にしても、その男は動かなかった。猗窩座は構わず続ける
「さあ、あの日の続きを―――」
「まだだ」
「……何?」
「まだ、終わっていない」
眉間に皺を寄せ、彼と再戦の約束をした用務員ことケンシロウは握り締めた拳に更に力を込めた。 - 151黒幕さんの話21/12/17(金) 23:43:10
「時が戻っているだと!?ならウンスとトレーナーは!?」
「これからシリーズに挑む、新人とデビュー前のウマ娘だ」
「馬鹿な……!」
猗窩座が混乱を禁じ得ないのも無理はない。彼の認識では、スカイは卒業式で改めてトレーナーに告白され、ようやく結ばれた二人は手を取り合って晴天の元新たなる一歩を踏み出した。それが、自分たちが背中を押すより前に時間が戻っているのだから。
「何故こんな事に……!」
「原因なら既に突き止めた……この俺だ」
「なんだと?」
思わず気の抜けた声を出した猗窩座をよそに、ケンシロウは、自らの出自を語り始めた。自分が未来から来た人間である事、その目的まで。里山に鬼が出た、と言うのと同じくらい荒唐無稽な話の数々に、猗窩座は渋い顔で応える。
「そんな与太話が信じられると思うか」
「思わん。だが事実だ」
迷いのない瞳で答えたケンシロウに、猗窩座は夜空を仰ぎ、眉間に皺を寄せながら彼の話を頭の中で整理する。
「つまる所、貴様がこの時代に現れる時に使った機械が原因だと?」
「俺だけを送り、機械はそれと同時に破壊されたハズだった。まさか、共に時を越えていたとは」
猗窩座はついに頭を抱えた。
脳味噌が理解を拒む。未来から過去に渡る時計が作られ、それがコイツと一緒に過去にやって来て、それが何かの拍子に何者かの手に渡り、しかもそれが何度も使われその都度同じ時を繰り返しているだと?確かにエルとスペが持っていた劇画本にそんな物語もあったが、いくらなんでも非現実的すぎる。しかし、この状況、そうと理解しなくては納得できない。なんという不条理だ。
「いや、しかし……ならばなぜ俺の記憶はこうもハッキリあの二人が結ばれた瞬間を覚えている……?」
悶々と悩む猗窩座に、ケンシロウが続ける。
「推測だが、貴様が大正の時代から今へ来たのも、俺が時間を動かしたのが原因だろう。俺達に以前二人を結び付けた時の記憶が残っているのも、恐らく過去と未来からそれぞれ時を越えた事が理由で間違いない」 - 152黒幕さんの話21/12/17(金) 23:49:23
その一言で、霧で覆われた猗窩座の思考に光が差した。
この時代に来たのは突然だった。俺は確かにあの時、鬼としても人としても死に、地獄へ行ったハズだった。それが、鬼も人も、俺を知る者が居ない世界に飛ばされた。誰も居ない独りの世界で生き続ける事が、俺への罰なのだとも考えた。
しかし、あの二人に出会い、心を通わせた男女が想いや誓いを果たせず後悔する事が無いよう、その助けをする道もあると知った。見事に果たしたと思っていたのに。
俯く猗窩座をよそに、ケンシロウは更に続けた。
「あれはこの時代にあってはならない物だ。必ず破壊せねばならん。その為に、力を貸して欲しい」
その問いに対する答えは既に決まっていた。
当然だ。正しく結ばれた二人を、時間をねじ曲げてまで無理矢理に引き離すなど、あってはならない。しかし―――
そこまで考えて、ある疑問が浮かぶ。猗窩座は顔を上げ、ケンの表情を伺った。
「良いのか?それが無くなればお前は元の時へ帰れなくなるんじゃないのか」
「二人の愛が今この時成就するならば、必ず俺の未来に行き着く。それが正しい道だと俺は信じる。俺は、それで良い」
一切の躊躇なく、ケンシロウはそう言い切った。そもそも、時計は破壊されたハズ、などと言うことは、初めからそのつもりでこちらへやって来たのだ。ケンシロウのいた未来でスカイとトレーナーに何があったのか、猗窩座は知る由もない。
しかし彼はどこまでも迷いのない、真っすぐな目をしていた。自らに課した使命を、必ずや果たさんという気概。猗窩座の脳裏に、ある強者の姿が浮かんだ。悪鬼から人々を守る為、煉獄の炎が燃え盛る。
俺は俺の責務を全うする!ここにいる者は、誰も死なせない!!
猗窩座は、頭を振り、その姿を脳裏から振り払った。
「……分かった」
そうして、二人の男は未来を正しい方向へ戻すべく、月灯りを背に動き出したのだった。それと同時に、暗がりで二人の話を聞いていた小柄な影もまた、2人と共に動き出していた。 - 153黒幕さんの話21/12/17(金) 23:57:55
彼女は仕事を終え、帰路についていた。帰り道で考えるのは、今面倒を見ているウマ娘達の事、彼女たちが挑む選抜レースの事、そして、スカイのトレーナーの事。
セイウンスカイは順調に才能を開花させている。既に2勝、前と変わらない展開だ。なら、次の分岐点で、私が彼の為に、私のハッピーエンドのためにすべき事は――――
そのとき、不意に何かの気配を感じた。思わず足が止まる。帰路の向こうから、異質な気配が近づいてくるのが分かる。そして、街灯の元に姿を現したそれは、彼女も不本意ながらよく知る男だった。
「珍しいな、ウンスのトレーナーが居ない所で出会うとは」
「誰かと思えば、アンタか……」
「月に酔うには良い夜だ。だが、女の一人歩きは感心しない。鬼でも出たらどうするつもりだ?」
「いきなり現れて何の用?アンタを知ってる私じゃなかったら叫んでたよ」
突然現れ、彼女にとっては時代錯誤な冗談を投げかけた猗窩座に対しても動じず、彼女は勝手知ったると言った具合に声を張った。猗窩座は静かにそれに応える。
「何、たいした用じゃない。お前の持っている時計に用がある」
一瞬、彼女の身体がピクリと動き、表情が強張ったのを、猗窩座は見逃さなかった。
「……何の話?」
「失せ物の箱に入っていたという時計だ。お前が持っているのだろう?突き止めるのに多少時間がかかったが、落とし主が見つかってな。俺が返しに行ってやろう」
まさか、この時計の事を?いや、そんなハズはない。この時計の事を知っているのは私だけのハズだ。咄嗟に焦りを隠し、平静を装う。
「ああ、あの時計ね。なら、生徒の名前を教えてよ。私が返しに行くからさ」
「そうはいかない。また時間を戻されてはたまらないからな」
「!?」
思わず彼女の身体が跳ねた。そんな馬鹿な、どうしてアレの事をそこまで?でも今はそんな事考えている場合じゃない。咄嗟にその手を時計の入っている鞄へと伸ばす。しかし―――
「空式」
「ッ!?」
猗窩座が軽く拳を振るうと同時にその手は弾かれ、鞄がその場に落ちる。直後、猗窩座の後ろからもう一人、男が現れた。
「……肌身離さず持っていると踏んでいたが、正しかったようだな」
その瞬間、彼女の身体がその意思とは関係無く震えだした。圧倒的な強者が自身へ向けて放つ闘気を前にして、全身が警鐘を鳴らしていた。 - 154黒幕さんの話21/12/18(土) 00:01:43
「その鞄の中にある物を返してもらおう」
彼女は直感的に悟った。全部バレている。何故かはわからないが、この二人は全てを知っている。そして、時間をいじる私を止めようとしている。イヤだ、こんな所で終わりたくない。だって、私はまだ、私のハッピーエンドを。震える身体を、強引に押さえ込み、力の限り声を張る。
「こ、これは……これは私のものよ!誰にも渡さない!!アンタ達にも、セイウンスカイにも……私が、私が彼の一着になるんだ!!」
彼女は、咄嗟に鞄を両手で抱え、踝を返し逃げだした。二人も即座に追いにかかる。如何に優秀なトレーナーとは言え、彼らの身体能力を考えれば逃げきるのは難しい。だが、彼女にとってはほんの少し時間が稼げれば良かった。走りながらでも、時計のスイッチは押せる。
だがその時、曲がり角から小さな影が飛び出し、彼女の前に立ちふさがった。
「あなた……!?」
「先生!!めっ!ですよっ!!」
月灯りに咲いたその姿に、彼女だけでなく、二人の男も驚きを隠せなかった。猗窩座が花の名を叫ぶ。
「ニシノフラワー!なぜここにいる!?」
「盗み聞きするつもりはありませんでした!けれど知ってしまった以上、じっとしている訳にはいきません!!」
信じられん、いつから聞いていたんだ?ウンスの事となると、まったくあの少女は地獄耳だ。迂闊な事を言おうものなら俺まで「めっ」されかねん。
猗窩座とケンシロウ、ニシノフラワーとの挟み撃ち。もはや彼女に逃げ場はなかった。
「まだだ、まだ……!」
だが、彼女はカバンに手を突っ込み、件の時計を握って高く持ち上げた。指先が、頂点のボタンへと延びる。
「私が、一着に―――」
しかし、それを安易に許す程、彼女を囲んだ3人は甘くなかった。
「「「逃が(さん/しません)!!!」」」 - 155二次元好きの匿名さん21/12/18(土) 00:02:29
黒幕書き込んだものです。
SS嬉しすぎて嬉ションしそう。 - 156黒幕さんの話21/12/18(土) 00:08:10
彼女の手から零れ落ちた時計を、猗窩座が手に取った。
弱い奴が嫌いだ。こんなものに頼らず、正々堂々、初めから真直ぐトレーナーに向き合っていれば――――
フラワーに捕えられた彼女を前に、猗窩座がケンシロウの表情を伺うと、彼は何も言わず静かに頷いた。言葉で答える代わりに、懇願するように手を伸ばす彼女の前で、猗窩座は時計を握り潰した。
彼女の願いは、最後のあがきは、ついに叶わなかった。
その後の処理は猗窩座が考えていたよりずっと呆気なく済んだ。何故なら、ケンシロウが秘孔を突いて彼女の時計に関する記憶を消し去ったからだ。倒れた彼女を背負った猗窩座はそれを聞き、またも渋い顔をした。
経絡秘孔とやら、治療用の知識だと言うが、はっきり言って治療の域を超えている。記憶さえも消してしまえるとは、本来の目的は別にあるんじゃないのか?そんな気がしてならない。
その時、ケンは彼女だけでなく、フラワーのこの夜の記憶も同時に消した。秘孔を付かれ、気を失ったフラワーを優しく抱き上げながら、ケンシロウは言った。
「彼女は生徒達に慕われる優秀なトレーナーだと聞いている。フラワーがこの状況でも『先生』と呼んだのだから、きっとフラワーにとってもそうだったのだろう。ならば、せめて目が覚めた時には、元のまま、心優しき指導者のままで」
渋い顔をしていた猗窩座の口角が自然に上がった。
もう時計は無いとは言え、ともすれば自分の存在さえ危うかったのに。まったく、随分と優しい男だな。
目的を果たした男たちは、学園へ戻り、二人をそれぞれの居場所へと送り届けるのだった。
翌朝、自室で目を覚ましたフラワーは、昨晩の記憶が曖昧になっているのが気になったが、学園へ向かう道で相変わらずトレーナーにすかした態度を取るスカイが目に入った瞬間、そんな小さな事はすぐに忘れてしまった。ハヤテ一文字、今日も今日とてスカイの尻を叩きに走るのだった。 - 157黒幕さんの話21/12/18(土) 00:14:10
「……んん、朝か……昨日は確か……?あれ、なんで私はここに……?」
自身のトレーナー室で目を覚ました彼女は、不思議そうに辺りを見回した。昨日はしっかり施錠して、家に帰ったハズだけど。記憶が一致せず、モヤモヤしていた彼女の耳に、トレーナー室の扉が勢いよく開き、元気な声が飛び込んできた。
「おっはようございまーす先生!!」
「こら、教官でしょ。おはようございます」
「まあまあ、どっちでもいいじゃん」
「先生、ちょっと併走見てよ!コイツが短距離ならアタシと100回やっても負けないとか言い出すんだ」
「ホントの事だもんねー♪先生もそう思うでしょ?」
賑やかな生徒達の声が、霞がかった彼女の意識を一気に目覚めさせる。そして、彼女は先程までのモヤモヤを、自身の声で一気に吹き飛ばした。
「おはようみんな!気合入ってんね?オッケーオッケー!そんじゃ全員着替えてターフグラウンドに集合!!」
「「「「「はい!」」」」」
彼女の号令に張りのある返事を返し、走り去る教え子達を見送る。
何かを忘れてるような気がする。けど、こんなにスッキリした気持ちになったって事は、きっと辛いこととか、忘れたかった事を綺麗に忘れられたんだ。うん、きっとそうだ。
すっきりした心に対しそう納得した彼女は、指導用の服に着替え始めた。
一通り準備を済ませ、急いでターフグラウンドへ向かっていると、向こうから一人のトレーナーが歩いてきた。自身の顔を見て、彼は笑顔で挨拶した。
「おはようございます、先輩!」
瞬時に記憶をたどる。毎日のように顔を合わせていたハズなのに、何故か忘れていたような気がする。
ええと、新人トレーナー、成績優秀、理事長のお墨付き。担当はセイウンスカイ、逃げ上手の実力あるウマ娘。既に勝ち星2つ。そして、私の……あれ、なんだっけ?優秀な後輩?うん、そうだよね。 - 158黒幕さんの話21/12/18(土) 00:18:48
「おはよう、期待の新人くん!そんでスカイくんの二勝目おめでとう!」
「ありがとうございます。先輩はこれからトレーニングですか?大丈夫ですか、どう見ても徹夜明けって感じですけど……」
あれ、そんなにひどい顔してるの?もしかして、帰る直前に力尽きてトレーナー室で寝込んでしまったのかも。全く、なってないなあ。しかし、自戒しつつも彼女はニッと笑った。
「まあねえ、でも、あれ見たらさ、すぐ元気貰えるし、がんばろって気になるじゃん?」
彼女が親指で差した先には、次の舞台へ向けて気合十分、トレーニングに励むウマ娘達の姿があった。朝日を浴びて青春を謳歌する姿は、宝石のように輝いて見える。
「……ですね!」
「次は弥生賞、それから皐月賞だっけ。気合入れなよ、スぺくんとキングくんも三冠狙うってんだから」
「わかっています。仕掛けは十分に」
「あとは結果を御覧じろ、って?生意気な!」
そう言って、彼女は笑った。その時、遠くから彼女を呼ぶ声が聞こえた。
「先生っ!早く早くーっ!」
「おっと、いかんいかん。んじゃ、私は行くよ!」
「ええ、お気をつけて!」
そうして、二人のトレーナーはそれぞれの向かう先へ歩いていった。彼女の周りに、トレーニングウェアに着替えたウマ娘達が集まる。
「先生、あの人もトレーナー?」
「キミらの先輩、セイウンスカイのトレーナーさ。新人だけど、いい腕してるんだよ」
「あ、私スカイ先輩のレース見ました!」
「新人トレーナーなのにすごいですよねー!よくよく見たら結構顔も良いし……あーあ、アタシも腕のいいイケメンにスカウトされたーい!」
「なら、次の選抜頑張らなきゃね!」
そう言ってウインクして見せた彼女に、ウマ娘の一人が問いかける。
「ねえ先生、ああいうのって、あのまま付き合ったりしちゃう事ってあるんですか?」 - 159黒幕さんの話21/12/18(土) 00:24:26
「んー、そうだなあ……」
空を仰いで、しばし考えてみる。彼は、新人なのに既に担当を2勝させ、それに慢心せず担当ウマ娘をよく理解し、二人三脚でしっかり努力するようなトレーナーだ。そんな彼なら、きっとセイウンスカイだって――――
そこまで思い至り、彼女はニッと笑って、生徒たちに向き合った。
「末は有馬記念を優勝してプロポーズ、とか?」
刺激的なその言葉に、年頃のウマ娘達は目を輝かせた。
「キャー!」
「良いなぁー!私だったらそのまま海外とか行っちゃいたい!」
「アメリカとかフランスとか良いよねー!そんで向こうでも二人でレース勝ちまくるんだ!!」
「ちょっとちょっと、優秀なトレーナーを学園から連れ去らないでよ!夫婦そろって学園に勤めなさい!」
「えー!?」
「先生、そんな感じだから彼氏とかできないんじゃ無いのー?」
「あー!言ったな?コイツめ!」
「キャー♪先生が怒ったー♪」
「こーら!待ちなさーい!」
冗談を投げかける生徒達を、グラウンドまで追いかける。愛する生徒達に囲まれた彼女の笑顔は、以前よりもずっと輝いていた。
こうして、一つの時計をめぐる騒動は終わった。
それから時が流れ、スカイが卒業してから約6年後の春、スカイとトレーナーはついに結ばれた。晴天の元行われた結婚式の参列者の中には、卒業してから今日まで学園でトレーナーの背中を叩き、時に蹴飛ばしと、すっかり応援する立場になった彼女の姿もあった。
その左手の薬指には、彼女が正しく想いを結んだ人から送られたハッピーエンドの証が、主役の二人のそれに負けじと輝いていたという。
―おしまい― - 160本スレ13521/12/18(土) 00:33:22
以上、黒幕さんのお話でした。思いついてから今日までスレ落ちるかビクビクしながら書いてたけど、落ちなくて良かった……
正直ここまで長くなるとは思わなかったんだけど、こんな多方面のキャラ動かすなんてSS書きとしては滅多にない経験だし、どうやったら黒幕さんを良い方向へ導けるか考えるの結構楽しかったです。
これで俺の最低だスレでのSSはホントに最後、感想スレから出張先までホントに楽しませて貰った。切っ掛けを作ってくれたスレ主と集まった気ぶり隊の皆さんに最大限の感謝を。またどっかでSS書くかもしれんけど、そん時また会えたらよろしくね。 - 161二次元好きの匿名さん21/12/18(土) 05:40:36
急にレスが伸びてんなと思ったら今度はルートを繋ぐストーリーが補完されてた
祭りの余韻凄いな - 162本スレ13521/12/18(土) 08:13:16
貴方が黒幕さんの生みの親か!投稿してるとき気付かなかった、申し訳ない。
貴方のおかげで最低だスレのマルチエンディング式設定が生まれたような気がするし、俺はSS書くきっかけも貰えた。本当にありがとう。
- 163二次元好きの匿名さん21/12/18(土) 09:20:26
完結して2週間以上経つのにまだストーリーが広がるってどういうことなの……
- 164二次元好きの匿名さん21/12/18(土) 10:23:05
- 165二次元好きの匿名さん21/12/18(土) 14:09:31
- 166二次元好きの匿名さん21/12/18(土) 14:57:01
ルート一本用意してもらえるあたり結構な高待遇だな黒幕さん
- 167二次元好きの匿名さん21/12/18(土) 19:13:49
みんなにハッピーエンドの精神
良いと思います - 168一般ニンジャ21/12/18(土) 19:18:30
- 169二次元好きの匿名さん21/12/19(日) 00:52:59
ブッダ起きてる!起きてハッピーエンドを加筆している!ボディサットヴァも黒幕=サンに寄り添ってる!!
- 170二次元好きの匿名さん21/12/19(日) 07:41:07
このレスは削除されています
- 171二次元好きの匿名さん21/12/19(日) 07:41:38
こんなクロスオーバー他ではなかなかお目にかかれん
- 172二次元好きの匿名さん21/12/19(日) 08:58:51
>信じられん、いつから聞いていたんだ?ウンスの事となると、まったくあの少女は地獄耳だ。迂闊な事を言おうものなら俺まで「めっ」されかねん。
地味に気ぶり隊内の立ち位置がしっかりフラワー>猗窩座っぽくて芝
- 173二次元好きの匿名さん21/12/19(日) 11:45:53
何気に出張先で生まれたネタもいくつか拾ってるな
- 174二次元好きの匿名さん21/12/19(日) 14:17:26
スレが続くのはセイちゃんが愛されてる証拠やな
- 175二次元好きの匿名さん21/12/19(日) 16:33:37
一般ニンジャ=サン……エピローグで二人の幸せを奥ゆかしく描いたアナタもほとんどブッダなのだ……
- 176二次元好きの匿名さん21/12/19(日) 19:09:50
幸せアトモスフィアはどれだけあってもいい。古事記にも書かれている
- 177釣果+321/12/19(日) 20:10:40
「いやぁ…にゃはは…あ…あははは…改めて数値化して見たけど…ヤバいなぁ〜、コレ。」
あの一件以降、自分の中であの人に対する好感度ポイント制度を再開してみたセイちゃんなのでした。が。
「ここまでなるかな…普通…。」
世の夫婦とは、年月を重ねる毎に愛情も想いも薄まって行くと聞いていたし、それ相応の覚悟で夫婦生活を送ってきた。筈…なのだが。
「100ポイントで1ゲージにしてたよね…?何も間違ってないよね…?」
彼に対して上がった好感度をメモに、ウマホに、はたまた計上し終わったレシートの裏に書き込んでいた私な訳ですが。それらを集計してみようと思い至って、見返す事三度目。マジ?
「嘘でしょ…7ゲージ分カンストしてる…。」
今に至る。私ってもしやチョロいのか!?
…と言うよりも、昔からマジになる事が怖かった私に、背を向けず真摯に向き合ってくれた、あの人に対する並々ならぬ想い。これが私の知らなかったあの人へ向ける熱量なのだろうか。
「……これじゃバカップルじゃん……。」
紙切れをモミクチャにしたくなる衝動を抑える。私の顔は既にモミクチャだが。頭から湯気が立ってるんじゃなかろうか…。 - 178釣果+321/12/19(日) 21:01:51
「ままー?どうしたの?おかおまっかだよ。」
おおっと!娘よ!もうお休みの時間か!…って程でもないか。取り敢えずメモを事務用のファイルに隠す。見られてマズイものじゃあないけど、あの人にだけは見られたく無いかなぁ…って思う訳で。バカップル証明書でしか無いし。恥ずかしいし。
「あ、あはは〜!な、なんでも無いよ〜!それよりどうかしたのかな〜?」
「あ、おしっこぉ…。」
「よし、じゃあ漏れないうちに行こうね。ほら、いこ。」
「うん!」
まぁ、片付けるのは用事が済んでからでも間に合うでしょう!さてそれよりも…おむつは卒業したけどおトイレも一人でできるようになるまではまだまだ目が離せませんねぇ。
…
……
「ただいまー。…ただいまー?誰も居ない。…ん?何だこの散乱してる紙の束は…。正の字が書かれた紙が沢山…レシートもあるし家計簿か事務関係か?どれどれ…ファイルはっと。ん?何だこのグラフ。頂点にハートが書かれてて100の数字…どこかで見た覚えが…。…………これって。」
ガチャッ
「あ、ぱぱおかえりぃ。」
「お、その声は!ただいま〜パパのお帰r」
「「あ。」」
「ワァーーーーーーーーーーーーッッ!?その紙返してぇえええええええええ!!!」 - 179一般ニンジャ21/12/19(日) 21:10:38
- 180二次元好きの匿名さん21/12/19(日) 21:37:25
ゴウランガ!何たる尊みアトモスフィアか!!
- 181二次元好きの匿名さん21/12/19(日) 21:45:35
- 182二次元好きの匿名さん21/12/19(日) 23:01:45
- 183二次元好きの匿名さん21/12/20(月) 00:40:26
どんどんストーリーが補完されアフターも追加される
良いスレになったものだ - 184二次元好きの匿名さん21/12/20(月) 07:26:57
- 185二次元好きの匿名さん21/12/20(月) 14:05:52
その時既に愛娘は黄金世代とフラワーにもバカップル証明書の一部を渡してしまったので、愛娘から取り返した時点で向こう10年は泊まりに来る度にイジられるのが確定しているとなお良い
- 186見られる10秒前21/12/20(月) 22:05:09
うわ〜…。な、懐かしいものが出て参りましたなぁ〜。
現役時代のライブ衣装!
あー!いけません!いけません!セイちゃん!いけません!すぐに片付けろと虫の知らせが!!ウワーーーッッ!!
…だ、誰も居ない今ならちょっとだけ着て見ても…よ〜し。
…!!やった…!セイちゃんやりました!!あの頃と変わらぬフィット感!セイちゃんは太ってない!!これは棚ぼた!嬉しい誤算!
ちょ…ちょっとヒラヒラさせちゃおうかなぁ〜。確か振り付けは…こうだったかな?
ウィニング 5 みんなで〜勝ちっとってく〜♪ ふふ…!覚えてる、覚えてますぞ〜!乗って来ちゃいました!後ちょっとだけ…!
〜〜♪
「ただいまー。…ん?ウィニング5か?俺たちの部屋から聴こえてきてるな…。」 - 187二次元好きの匿名さん21/12/20(月) 23:20:36
セイウンスカイは実際ウカツであった。彼女にとってはチャメシ・インシデントであるが、平安時代の哲人剣士トレーナー、ミヤモト・マサシが彼女の様子を見ていたら「調子に乗っているウマ娘から負ける」「インガオホーな」としめやかにコトワザを交え彼女の弱点を詠んだであろう事は想像に難くない
- 188二次元好きの匿名さん21/12/21(火) 00:19:02
さあ旦那は録画するのか気付くまでじっくり楽しむのか
- 189二次元好きの匿名さん21/12/21(火) 02:49:17
エピローグと出張とサイドストーリーで完走しそうだな……
- 190二次元好きの匿名さん21/12/21(火) 12:34:21
よもやここまでつづくとはな…
- 191二次元好きの匿名さん21/12/21(火) 21:36:12
完走記念スレがこんなに細く長く続くとは思わなかったよ
おかげで色々楽しめた - 192二次元好きの匿名さん21/12/21(火) 23:14:27
流石に祭りの余韻もここで終わりだろうけど、ここでSS書いた人のセイちゃんSSがまた見れるのを楽しみにしてるよ
- 193……21/12/22(水) 00:11:41
──これで大丈夫ですか?
「抜かり無し。後は我々が送り届けよう。」
わかりました…宜しくお願いしますね。
「後は任せよ。」
[ここか。…ウマホではなくスマホ、と言ったか。これに転送すれば、だな。…聞くがいい、言霊よ。]
『あー…聴こえてますか?初めまして…なのかな?きっと、あなた達は私達のことをご存知だと思いますが…。私達は顔も見た事が無いので…。自分でも変な事言ってる事は分かっていますが、これがあなた達に届いていることを信じてメッセージを送ります。』
『初めまして、私はセイウンスカイと申します。』 - 194 21/12/22(水) 00:13:21
私達を、逃げてばっかりだったあの頃から見守ってくれていた方々が居たという事を知ったのは、つい最近の事です。ずっと見守ってくださってたのでしょうか?それともフラワー達みたいにヤキモキしてたのでしょうか?私からは知る術は無いです。
…今は行方の分からないケンさん、猗窩座さんに…麦わらの人や赤いニンジャさんに白いお兄さん。思い返せば、随分と濃い面子だらけでしたね。…本当に最近知ったんですよ?彼らとフラワーに私達の恋路をどうか実らせて欲しいって彼らに託していたって。もう…どうしてそこまで…。本当にお節介ですよ、皆さん。
……でも、彼らが、あなた達が私達の背中を押してくれなかったら、って思うと今でも怖くなる時があるんです。あの人抜きでこの先独り、本気になれず…大事な人も、この幸せも知らずに生きて行く未来もあり得たかも知れない。もっと酷い結末があったかも知れないって。
……もしかしたら皆さんは私がそうしなかった、なれなかった未来を何度も見て来たのでしょうか?彼らは曖昧にはぐらかしてましたが、皆さんの過剰とも言える位の接触を目の当たりにすると、流石にそうとしか思えないかなって。 - 195 21/12/22(水) 00:14:09
あ…そうだ。これ、見て下さい。私とあの人の間に出来た娘の、へその緒です。…私達の恋路がもたらした一つの答えです。皆さんがどう言う結末を望んでいたのかは分かりません。でも、あなた達が導いた結末の先で私たちが得た答えです。…本当に愛しいんです。家族で過ごすこの日々が。私には勿体ないって思う位。
そして、もう知ってるかも知れませんけど…私のものと、この前、愛弟子が取った菊花のレイ。お父さんが菊花賞ウマ娘輩出者で、お母さんが菊花を取れなかった2冠王って言う。凄いですよね、あの子。逃げたくなる様な《オモイ》プレッシャーに勝っちゃうなんて。全く、実力者揃いでどんなに強くても1冠取るのも難しい世代って言われてるのに…凄い弟子を持っちゃったなぁ。
…ふふ。もしかして私のキャラじゃなくて、面食らっちゃってます?大丈夫ですよ。私はいつも通りです。
でも私の恥ずかしい所も弱い所も、ほとんど見られちゃってたんですし、ちょっとくらいおちょくっても良いですよね?これでおあいこですよ。 - 196 21/12/22(水) 00:18:31
…本当は、もっと話してみたいこともありますし、直接言言いたいことも無くはありませんが、それは、きっと皆さんも同じでしょうし、ここまでにしましょうか。
あなた達が私達を引き合わせようとした理由は、わかりません。でも、もう大丈夫です。もう、私だけじゃありませんから。たくさんの優しいお人に囲まれて、気の置けない親友もいて。大事な家族も居ます。…ですから。私にはもう充分すぎるほど幸せをあなた達から頂きました。
──本当に、ありがとうございました、見知らぬ優しいひと。
どうかあなた達にも幸あらん事を。
さようなら、優しいひと。 - 197二次元好きの匿名さん21/12/22(水) 00:19:40
俺のお祭りはここまで!俺は俺の物語を終わらせてきた!さらばだっ!
- 198二次元好きの匿名さん21/12/22(水) 00:52:30
乙!良いエピローグをありがとう!またどっかでアンタのSSに出会わせてくれよ!
- 199二次元好きの匿名さん21/12/22(水) 00:56:15
最後を飾るエピローグに出会えて良かった。
セイちゃん達が色んな場所で幸せになれますように…… - 200二次元好きの匿名さん21/12/22(水) 00:56:42