- 1二次元好きの匿名さん23/12/28(木) 10:13:35
麦わらの一味が幽霊船を探索する話
もちろんこの方々の作品で衝動的に書きたくなっただけだから下手かもしれない
ホラー閲覧注意3人のバカ共が目が覚めると|あにまん掲示板3船長が目が覚めたら焦げ臭い廃病院(嫌な予感がしたなら即閉じて)に居た 最初に起きたのは1ルフィ2ロー3キッド dice1d3=@2 (2)@bbs.animanch.com【ホラー・ダイススレ】サー・クロコダイルと奇妙な呼び声|あにまん掲示板「ここはどこだ?ダズも見当たらねえ……」〜まえがき〜クロコダイルがホラーな事象に巻き込まれるスレです。ダイス目によってはバッドエンドになったりギャグになったり破ァ!になったりします時系列は頂上戦争後〜…bbs.animanch.com【閲覧注意】ナミ「今日は夕飯少なめで・・・」|あにまん掲示板サンジ「あれ?ナミさん今日も少なめ?もしかして具合悪い?」ナミ「う~ん。そうなのかしら・・・」ルフィ「何だ?はっきりしねェやつだな。食わねえならおれが食っちまうぞ」サンジ「おい!ちょっと待ってろ!別の…bbs.animanch.comダイスでホラー麦わらの一味スレまとめ一作目:ダイスで怪奇現象に遭う麦わらの一味|あにまん掲示板 (animanch.com)二作目:ダイスで因習村を脱出する麦わらの一味|あにまん掲示板 (animanch.com)
三作目:ダイスで変な世界を彷徨う麦わらの一味|あにまん掲示板 (animanch.com)
四作目その1:ダイスでお化け屋敷に入る麦わらの一味|あにまん掲示板 (animanch.com)
四作目その2:ダイスでお化け屋敷に入る麦わらの一味1.5|あにまん掲示板 (animanch.com)
五作目:ダイスでハロウィンに巻き込まれる麦わらの一味|あにまん掲示板 (animanch.com)
六作目その1:ダイスで迎えが来る麦わらの一味|あにまん掲示板 (animanch.com)
六作目その2:ダイスで迎えが来る麦わらの一味2|あにまん掲示板 (animanch.com)
第七作目:ダイスで呪われた何かを拾う麦わらの一味|あにまん掲示板 (animanch.com)
第八作目:ダイスで不思議な図書館に行く麦わらの一味|あにまん掲示板 (animanch.com)
第九作目:ダイスで不幸の手紙が届いた麦わらの一味|あにまん掲示板 (animanch.com)…telegra.phあてぃし、今日から課題から解き放たれし一般学生。
最近ようつべの某動画を見てあにまん入りしたの。
はじめてスレ立てしたから何か至らぬ点があったら指摘してね。
- 2二次元好きの匿名さん23/12/28(木) 10:19:16
探索メンバー(3人)+ルフィ
1.ゾロ2.ナミ3.ウソップ4.サンジ5.チョッパー6.ロビン7.フランキー8.ブルック9.ジンベエ
dice4d9=3 4 4 1 (12)
- 3二次元好きの匿名さん23/12/28(木) 10:19:41
このレスは削除されています
- 4一致23/12/28(木) 10:33:13
ダイス間違えたけど三人振り分けられたから、ヨシ!
探索者は麦わら四強に決定。
メンバー決まったから始まるよ
夕食を終えた麦わらの一味。
その時を待っていたとばかりに、一隻の船がサニー号に近づく。船を最初に視認したのは、展望台から望遠鏡を覗いていたチョッパーだった。
チョッパー「おーい! 船が見えたぞー!」
ゾ「あれは...暗くてよく見えねぇが、海軍船か!?」
ナ「嘘でしょ!? こんな時間に!?」
ゾ「腹ごなしには丁度いいぜ。」(刀に手をかける)
ロ「待って、あの海軍船、明かりが見えないわ。」
ロビンの指摘通り、海軍船には明かりが灯っておらず、船が海軍船であると分かったのはサニー号とほぼギリギリまで近づいてからだった。そして、海軍船は明かりの灯る自分たちの船を視認している筈であるにも関わらず、砲撃音がしないどころか、人一人見当たらない。 - 5一致23/12/28(木) 10:50:54
フランキー「しかし、なんだぁ? この船...マストがえらいボロボロじゃねぇか。」
チョッパー「な、なぁ...なんだか凄く血の匂いがしねぇか...?」
ゾロ「血の匂いこそしやがるが、生きてる奴の気配が一つもねぇ。」
サンジ「ここは新世界の海ど真ん中だぞ? しかもこの辺りに島はない筈。海軍船が一隻だけでうろついてることあるのか?」
ジンベエ「所謂幽霊船か? これはまた奇妙じゃのう。」
ウソップ「え、えええ!?」
ルフィ「幽霊船~~!!? おんもしろそうだぁ!! じゃあ、いっくぞぉ!!」
ウソップ「あ、お、おい!! ルフィ!」
ナミ「止めないでウソップ!」
ウソップ「はぁ!!? ど、どうしたんだよナミ!?」
ナミ「今、あたし達はルフィの食費で金欠なの。しかも海軍船といえ幽霊船ならお宝の一つや二つ積んであるのがセオリーってものでしょ!?」
ウソップ「そんな無茶苦茶な!」
ナミ「あいつが色々やらかしてお宝が台無しになる前に、あたし達も行くわよ!」
ウ「いやいやいや!流石によくわからない場所に全員で行くのは危険だぜ!!ここはくじ引きにしよう!」
一同はウソップの提案に賛成し、くじ引きで選ばれた三人とルフィが海軍船に向かう事になった。 - 6一致23/12/28(木) 11:04:32
ミニメリー号を使って、海軍船の甲板に乗り込んだ四人。
船は静まり返っており、時折波の音と古びた船が軋む音が響くのみである。それだけならただの無人船と変わりない。ただ、辺りに飛び散る血と肉片が、この船で何が起きたかを物語っていた。
ゾロ「こいつは...」
サンジ「どうやら他の海賊に襲撃されたらしいな。しかし、これはえげつねぇな。」
ウソップ「あぁあぁあぁあぁぁぁ...何でこうなっちまうんだよぉ~~~。」
ゾロ「くじ引きで決めるつったのはお前だ。恨むならお前の運を恨むんだな。」
サンジ「ウソップ、お前が三人選抜を提案してくれて良かったぜ。おれだけだったらバカ二人の手綱なんて握れねぇからな。」
ゾロ「ぁあ゛!? ンだとクソコック!」
サンジ「事実だろバカマリモ!」
ルフィ「ひゃー! なんかこの海軍船でっけーなー!」
ウソップ「た す け て」
四人が最初に向かったのは
1船員室
2船長室
3厨房
4医務室
5武器庫
6倉庫
dice1d6=4 (4)
- 7二次元好きの匿名さん23/12/28(木) 11:12:58
おいたわしやウソップ
- 8二次元好きの匿名さん23/12/28(木) 11:29:01
あてぃしとかいう一人称のせいで何も頭に入って来ないんだがスレ主クセ強くないか
- 9一致23/12/28(木) 11:29:16
四人は甲板の階段を降り、奥の方にある部屋から探索することにした。
最初に扉を開けた先にあったのは、海軍の船である為か、それなりに広い医務室。しかし、20台のベッドに横たわっているのは、顔や体を切り裂かれた、海軍兵の死体だった。
ウソップ「ひっぎゃああああああああああああああああああああああああ!!?」
サンジ「なんだ...これ。」
ルフィ「なんだここ、死体だらけじゃねぇか!」
ゾロ「ここまでやったのかよ、この船を襲った海賊ってのは。」
ウソップ「し、しかもこの死体、皆魔方陣みたいのが書いてある!!」
サンジ「...まさかとは思うが、黒魔術の実験でもしてたのか?」
ルフィ「黒魔術?」
サンジ「人を蘇らせたり、死体を操る呪術だ。ほぼ眉唾だが。」
ルフィ「モリアがここにいんのか!?」
サンジ「いや、モリアの能力じゃねぇ。そもそも、悪魔の実の能力じゃねぇんだ。
黒魔術は、自分の霊力と呼ばれる、魂の力を使う術だ。素質のある奴なら誰でも出来る。」
ルフィ「へー。じゃあ、モリアの能力は悪魔の実を食べなくても誰でも出来るのか。」
サンジ「そういう訳でもねぇよ。第一、黒魔術は死体こそ操れど、影を取ることは出来ねぇ。それに仕えるのは”素質のある奴だけ”だ。誰でもって訳じゃねぇよ。」 - 10一致23/12/28(木) 11:30:05
早々に誤字ったのお願い触れないで
- 11一致23/12/28(木) 11:39:28
ルフィ「んんん...じゃあモリアの力じゃねぇか。」
ウソップ「なんか、サンジくん凄く詳しいね。」
サンジ「...まぁな。」
ゾロ「おい。こいつら、死んだ後で寝かされてねぇか?」
サンジ「はあ?」
ゾロ「壁中に血が飛び散ってやがんのに、ホトケは綺麗に寝てるってのは妙じゃねえか。という事は、死んだ後に寝かされたってことだろ。悪趣味なことしやがるな。」
ウソップ「えええええ...も、もう帰ろうぜ。”これ以上ヤバイ船を探検してはいけない病”が...」
1ナニカのカルテを発見
2鍵を発見
3医療器具が独りでに動き出し、死体が起き上がる
dice1d3=1 (1)
- 12一致23/12/28(木) 12:00:29
サンジは一台の机に近づくと、散らばる書類を読む。
そこにあったのは、この船の船員のものであろうカルテだった。
しかし、よく内容を読んでいくと、カルテにしては奇妙なものがいくつか綴られている。
サンジ「こいつは...カルテ? いや、実験記録に似ているな。」
ウソップ「もう既にいやな予感しかしないんだが!?」
ルフィ「血で汚れて殆ど読めねぇ。何でこんなの読むんだ?」
サンジ「この船で何をしてたか、ある程度の手がかりは掴めるだろう。来て早々、嫌な予感がしてきた。」
辛うじて大部分が読める、三枚のカルテには、こう書かれていた
『対象:ウタレテ・シンダ
■■■■■海賊団船員により、心臓に被弾し死亡。■■■■の■■によって■■■を生■に蘇生。以後、死亡前と変わらぬ健康状態に戻る。』
『対象:バンプ・スグニシヌ
弱点である左足の小指をドアに挟み、死亡。■■海■■船員一人を■■に蘇生。左足の小指を失うも生命活動を正しく再開。』
『対象:メリュジーヌ・アイビス
ボヘミアン中将の怒りを買い、喉をダガーで貫かれ処刑。待遇を憐れんだ■■■■によって■■■を■■に蘇生。ボヘミアン中将は■■■■■■■を■■■■■で■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■』 - 13一致23/12/28(木) 12:17:58
ゾロ「蘇生、だと...!? こんなことが実際にありえたのか!?」
サンジ「しかも、生き返った奴らはそのまま普通に生活していたみたいだ...」
ウソップ「か、海軍の船でそんなことが...!? だとしたら世紀の大発見じゃねぇか!」
ルフィ「なーに言ってんだお前ら。人は、死んだら生き返れねぇだろ。ブルックじゃねぇんだから。バカだなー。」
ゾロ「普段ならお前に賛同するが、ここは海軍の船だ。真偽はどうあれ、海軍がこんなもんを面白半分で書くとは思えねぇ。」
ウソップ「そうだぞルフィ! 明らかにやべぇ船だ、絶対黒魔術の研究で生き返ったんだよ!」
サンジ「こいつらが蘇れたのは黒魔術のお陰だとは書かれてねぇ。だが、死体を蘇らせる能力者がこの船にいて、そいつのお陰で蘇ったのかもしれねぇな。」
ルフィ「モリアはいねーんじゃねぇのか?」
サンジ「モリア以外にもいるんだろうよ。死体を操る能力者が。」
ルフィ「そっかー。」
海軍船できな臭い実験を行っていた事を知った四人。
本来の目的である宝探しも忘れてはいないが、この船の情報を集める事にした。
1船員室
2船長室
3厨房
4武器庫
5書庫
6倉庫
dice1d6=4 (4)
- 14一致23/12/28(木) 12:33:44
続いて四人が辿り着いたのは、壁に大小さまざまな銃が規則正しく並び、槍や剣の入った箱が並ぶ武器庫だった。武器のどれもが血で濡れており、赤に染まった床にはズタズタに切り裂かれた手配書が散乱している。
そして、驚くことに、手配書はどれも、黒ひげこと、【マーシャル・D・ティーチ】のものであった。
ウソップ「うへぇええええええ...さっきより死体だらけじゃねぇかここ...」
ゾロ「おい、この手配書...全部あの”黒ひげ”のもんじゃねぇか。」
ルフィ「黒ひげ...」
サンジ「まさかこいつら、全員黒ひげにやられたのか!? いや、にしては武器が奪われた跡はねぇな。」
ゾ「...襲われた、というより、壁の引きずられたような血痕と天井の血を見た限り、何かが衝動的に暴れまわったみてぇだ。それに、死体こそそのままだが、武器がやけに綺麗に整理されてやがる」
1値打ちのある刀を発見
2少女の声がどこからともなく聞こえる
3襲撃
dice1d3=3 (3)
昼ごはん食べるから一旦ここまで
- 15一致23/12/28(木) 14:05:00
ただいま。自炊は安く済んでいいぞ。
続けるよ
武器庫を物色しようとしていた四人。突然、周囲の武器が揺れ始め、死体が起き上がる。
ルフィ「!!」
ゾロ「何だ!?」
ウ「ひいっ!?」
サンジ「こいつは...まじかよ!?」
『あは、あっはははははははは』
『みーつけたみーつけたみーつけたみーつけたみーつけたみーつけた』
『海賊だ!捕らえろ!殺せ!殺せ!』
『俺達の代わりにお前らが死 ね!!』
臓物を零しながら、赤黒い体液と脳みそを撒き散らしながら、死体が、武器が、四人に襲い掛かる。
武器の数:dice5d10=3 3 2 2 7 (17)
ゾンビの数:dice6d10=4 4 9 7 5 5 (34)
攻撃力(武器、ゾンビ共通):dice2d80=27 56 (83)
耐久力(共通):dice1d100=80 (80)
攻撃対象
1.ルフィ
2.ゾロ
3.サンジ
4.ウソップ
dice1d4=4 (4)
- 16一致23/12/28(木) 14:08:23
ルフィの後ろに隠れようとしたウソップに武器が襲い掛かる
ウソップ「ぎゃあああ!!こっち来るんじゃねぇ!!」
ウソップの回避判定(ゾロ目以外なら回避)
dice1d100=2 (2)
- 17一致23/12/28(木) 14:13:33
ウソップはすんでの所で武器を躱した。
ウソップ「うおおおっ!! ほんとに、本当に出たああああああっ!」
ルフィ「これがポルトガルラッシュってやつか!? おんもしれー!」
ウソップ「ポルターガイストな! 何も面白くねーよ!」
サンジ「こいつら、本当に黒魔法で...いや、考えてる暇はねぇ、さっさと蹴散らすぞ!」
ゾロ「成仏しなてめぇら!」
三人の攻撃
ルフィ:dice5d56=18 3 35 47 29 (132)
ゾロ:dice3d111=54 85 110 (249)
サンジ:dice6d32=12 2 29 9 4 4 (60)
ウソップ:dice1d100=21 (21)
- 18一致23/12/28(木) 14:19:58
132+249+60+21=462
462÷80=5.775
17+34-5=46
まずは武器を5つ無力化した。
しかし、能力か、それとも黒魔術の力なのか、ゾンビは倒してもすぐに体が元に戻る。
『ふへ、へひひひひ! おれが最初に生き返らせて貰うんだあああああああ!!』
ゾンビ&武器の攻撃
攻撃値:dice1d100=89 (89)
攻撃対象
1.ルフィ
2.ゾロ
3.サンジ
4.ウソップ
dice1d4=2 (2)
回避判定(共通。ゾロ目以外で回避)
dice1d100=81 (81)
- 19一致23/12/28(木) 14:29:51
『まずはお前だ! 海賊狩りぃぃぃいいいいいいいい!!!』
ゾロ「来やがったな...”刀狼流し”!!」
ゾロは迫りくるゾンビの腕と武器を弾き飛ばした。
ゾロ「こいつらが能力で操られているのだとしたら、覇気で抑え込めた筈だ。どうやらオカルト眉毛の言う”黒魔術”とやらが本当に関係してるらしいな。」
ウソップ「まじかよ...」
ルフィ「なあ、あのむずかしそーな模様が砕けたやつだけ動かなくなってねぇか?」
サンジ「それだ! クソゴムにしてはいい所に気づいたな。」
ルフィの気づきにより、弱点は魔方陣であるとサンジは予想した。
四人はゾンビと武器に浮き出た魔方陣に攻撃を当てることにする。
ボーナスダイス(出目の倍の攻撃を敵に与える):dice1d20=11 (11)
ルフィ:dice5d56=8 33 44 15 30 (130)
ゾロ:dice3d111=79 15 100 (194)
サンジ:dice6d32=17 22 14 13 2 26 (94)
ウソップ:dice1d100=6 (6)
- 20一致23/12/28(木) 14:42:35
(130+194+94+6)×11=4664
4664÷80=58.4
46-58=-8
ルフィ「ゴムゴムのぉ~、銃乱打!!」
ゾロ「煉獄...鬼、斬り!!」
サンジ「悪魔風脚! 焼鉄鍋スペクトル!!」
『ギャアアアアッ!』
サンジ「ビンゴだ。この魔方陣で操っていたんだな。」
ウソップ「ふぃー、助かったぁ...」
ゾロ「こいつ、ケツに魔方陣が書かれてやがる。通りですぐに倒れなかった訳だ。」
ルフィ「......??」
サンジの予想通り、ゾンビと武器は魔方陣を傷つけられると、二度と動かなくなった。敵を蹴散らした所で、物色を再開するも、何の成果も得られなかった四人は、次の部屋へ向かう。
1乗組員室
2船長室
3厨房
4書庫
5操舵室
6倉庫
dice1d6=1 (1)
- 21一致23/12/28(木) 14:57:07
武器庫を後にした四人は、近くにあった乗組員室に入る。
その部屋以外にも乗組員室は点在していたが、めぼしいものがありそうなのはどうやらここだけのようだ。
ゾロ「ここが最後の乗組員室か。」
ウソップ「はあ…こんな所に本当に宝なんてあるのかよ。幽霊には襲われるし武器庫の火薬も結局血で湿気ってたし…散々だぜ。」
ルフィ「まだ始まったばかりだろ! これからだ!」
サンジ「相変わらずここも血だらけの死体だらけ…か。」
1乗組員のへそくり20万ベリーを発見
2海兵の手記を発見
3襲撃
dice1d3=3 (3)
- 22一致23/12/28(木) 15:03:37
『…ああ…………あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!』
ハンモックに引っかかった腕が、床に転がる死体が、金切り声を上げて乗組員室を物色していた四人に襲い掛かる。
ウソップ「ぎゃああああああぁっ!! また出たあああぁっ!!」
ゾロ「またか...まぁ、魔方陣をぶった斬ればすぐに終わんだろ。」
ルフィ「こいつらどーやって動いてんだろうな! 黒魔術ってすげー!」
ゾンビの数:dice1d10=10 (10)
ゾンビの攻撃値:dice1d100=22 (22)
攻撃対象
1.ルフィ
2.ゾロ
3.サンジ
4.ウソップ
dice1d4=2 (2)
回避判定(共通。ゾロ目以外で回避)
dice1d100=17 (17)
- 23一致23/12/28(木) 15:06:27
ゾンビ一体の耐久値:dice1d50=13 (13)
ボーナスダイス(出目の倍の攻撃を敵に与える):dice1d20=10 (10)
ルフィ:dice5d56=3 49 9 20 8 (89)
ゾロ:dice3d111=105 109 39 (253)
サンジ:dice6d32=25 14 28 29 18 13 (127)
ウソップ:dice1d100=8 (8)
- 24一致23/12/28(木) 15:18:08
計算するまでもなく大葉斬る
ゾンビは成すすべもなく壁と床の染みと化した。
ゾロ「はん。カラクリがわかりゃ大した事ねぇな。」
ウソップ「でも怖えものは怖えしグロいもんはグロいぜ...」
ルフィ「...??」
サンジ「ルフィ、さっきからお前どうしたんだ?」
ルフィ「誰かに、見られてるぞ。おれ達。」
ウソップ「!? る、ルフィくーん? それ本当に笑えないから。気のせいってことにして? おねがぁあああい。」
ゾロ「おれもさっきから視線を感じやがる。こんな幽霊船じゃ仕方ねぇかもしれねぇが、こっちを伺ってるみてぇな視線を感じるんだ。」
サンジ「マリモヘッドの言う通りだ。残念ながら俺達はここの幽霊に完全に目をつけられたってこった。諦めろ。」
ウソップ「この人でなし! 現実逃避したっていいじゃない!! 海賊だもの!!」
サンジ「俺の台詞やめろ。」
四人が次に向かったのは
1操舵室
2船長室
3厨房
4???
5書庫
6倉庫
dice1d6=1 (1)
- 25一致23/12/28(木) 15:35:21
四人が次に辿り着いたのは、血で汚れてはいるものの、死体一つない操舵室。操舵手を無くした舵は不規則に動いていた。部屋の右奥には、船長室と書かれた看板が張り付けられた扉が佇む。
サンジ「ここは、操舵室か。近くに船長室もある。」
ゾロ「これはいい。さっさと船の地図でも持って行こうぜ。」
サンジ「迷子マリモには無用の長物だが賛成だ。」
ゾロ「誰が迷子だ!」
ウソップ「喧嘩すんなあああああああ!!」
1.何処かのエターナルポースを発見
2.ロケットペンダントを発見
3.航海日誌を発見
dice1d3=3 (3)
- 26一致じゃないイッチだ23/12/28(木) 16:20:24
コテが誤変換してることに今更気づいたけど誰も見てねぇからセーフだと思いたい
ルフィ「お宝ー! どこだー! ゾンビじゃなくてそろそろお宝出てこーい!」
ゾロ「呼んで出るモンじゃねぇだろ。」
ウソップ「あ、航海日誌だ! これで何かわかるかもしれねぇ!」
サンジ「船長室に行く前に読んでおくか。」
航海日誌は血で汚れているものの、数ページはなんとか読むことが出来た。
『★月〇日 快晴
ボヘミアン中将が『願望器』なる物を持ち帰った。
しかし、■う■ても■■にしか■■■い。■■が■れば我らが部隊は一人も死者を出す事はないという。それ程の■■■■■■■■なのだろうか。』
『☾月♡日 晴れのち曇り
確かにあの願望器が来てから部隊は一人も欠けることはなくなった。しかし、■者が出なかった訳ではない。確かに■■の力は凄まじいが、本当に犠牲が出なかったと言えるのだろうか。あ、いけない。うっかり書いてしまったな。どうにも■■とは思えなくてつい■だと思ってしまう。
私は一体、何をしているのだろう。あの人の言う事は、本当に正しいのだろうか。』
『■月△日 雨
何が願望器だ あんなのは■■■■じゃないか!!!
いやだ、しにたくない 何て■を■■■■てしまったんだあの人は!!
あ■■は■■■■■は俺達を■■■いる しにたくないかてないだれか』
『
.
.
.
.
まってて』 - 27イッチ23/12/28(木) 17:13:48
ウソップ「うわあああああああああああああ! こえええええええええええ!!!!」
ゾロ「最後の奴だけ明らかに筆跡が変わってやがる…一体何があったってんだ。」
サンジ「その願望器とやらが惨劇の原因か。」
ルフィ「願望器ってなんだ?」
サンジ「分かりやすく言えば、対価と引き換えに人の願いを叶える道具だな。例えるならアラジンの魔法のランプとか、聖杯とか。今までの情報を鑑みるに、ここで言う願望器は人を蘇生させる道具って可能性があるんだよ。」
ルフィ「人を、生き返らせる、道具…」
ゾロ「だが、その願望器をうまく使えなかったか或いは…対価を出さずに契約を踏み倒した可能性がある。その結果がこれだろ」
ウソップ「その対価って生贄のことだよね!? このウソップ様天才だからわかっちゃった! あはっ…あはっ…たはは。」
四人は操舵室を一通り探索し終え、船長室に入った
1中将の日記を発見
2金庫から大金を入手
3魔術書を発見
dice1d3=2 (2)
- 28二次元好きの匿名さん23/12/28(木) 18:09:31
ウソップがキメラになっとる
- 29二次元好きの匿名さん23/12/28(木) 19:54:15
①①①①
- 30二次元好きの匿名さん23/12/28(木) 20:19:27
まあ、とりあえず良かったね……良くない?
- 31二次元好きの匿名さん23/12/28(木) 20:37:53
攻撃ダイス振るときみんな違う振り方してるのはなんで?目が滑ってじっくり読めてないから既に説明されてたら申し訳ないけど
- 32イッチ23/12/28(木) 20:46:25
ただいま
夕ご飯食べてきた
続き
船長室に続く扉を開いた先にあったのは。
所々が凹んだ壁と床、穴の開いた天井、設備ですら、全てが赤に彩られた、否。
部屋の中心に肉塊となって転がるナニカのものであろう、体液で染められた部屋だった。
肉塊は、人間のようで、けれど人間ではなかった。全身の骨砕かれ、あらゆる臓腑が張り裂け、限界まで伸びきった皮は千切れていた。例えるなら、振り回された人間の成れの果て。そして、肉塊の上に散らばる、辛うじて”正義”という文字が読める端切れが、その肉塊が何であったかを知らしめていた。 - 33二次元好きの匿名さん23/12/28(木) 20:48:56
初心者って自分から言うと荒らしに目をつけられたりするから言わない方がいいよ
反応集からの移民をよく思わない人もそれなりにいるし、学生とか年齢を特定できそうなことも言わない方がいい
自我出しはあにまんでも嫌われてるからコテも1とかスレ主とかがベターだと思う、お節介に感じるかもだけどついこの間自我のキツいSS主のスレがちくちく言われてたから気をつけて - 34イッチ23/12/28(木) 20:49:21
- 35イッチ23/12/28(木) 20:50:17
ご指摘ありがとうございます
- 36123/12/28(木) 20:56:01
いけね、指摘されたのにコテそのままだった
ルフィ「.........な、なんだよ、これ」
ウソップ「あ...ああ.........あば、あばばばばば」
サンジ「え、えげつねぇ...」
ゾロ「何が願望器だよ、呪物の間違いだろ。」
ウソップ「あば、ぁぁぁあああ」
サンジ「ウソップ!」
ウソップは
1気絶する
2持ちこたえる
dice1d2=1 (1)
- 37123/12/28(木) 21:08:18
先程までのゾンビは、まだ人の形を保っているものだったから耐えられたようだが、人の名残がある肉の塊は流石に刺激が強すぎたのだろう。ウソップはそのまま昏倒した。
ルフィ「お、おい! ウソップ!! おい!」
ゾロ「落ち着け、気絶しただけだ。しかし、これはひでぇ。」
サンジ「こいつが件の中将だろうな。一体何をやらかしたらそうなんだか。」
ゾロ「おい、あそこに金庫があんぞ。」
サンジ「こいつはいい。慰謝料に持って行こうぜ。」
ゾロは刀で金庫の蓋を切り裂く。すると、中から札束が10束入ってあった。彼らはそれを回収用袋に入れ、早急に船長室を出て、操舵室から立ち去る。
1厨房
2砲台
3倉庫
4???
5書庫
dice1d5=1 (1)
ウソップは
1起きた
2気絶したまま
dice1d2=1 (1)
- 38123/12/28(木) 21:30:39
彼らはウソップを介抱する為に、なるべく血と死体の少なそうな部屋を探す。そして、比較的死体の見えない部屋を見つけるとそこへ入った。
その部屋は、食堂と直接繋がる厨房だった。厨房は、丁度真ん中で二部屋に区切るようなカーテン式の仕切りが設置されており、仕切りの内側で料理を作り、作られた料理は窓口を介して渡される、という仕組みらしい。
三人は広い食堂に移り、ウソップを介抱すると、ウソップは目を覚ました。
ウソップ「...う、うーん」
ルフィ「う、ウソップ!」
サンジ「気が付いたか。ウソップ、大丈夫か? 気分はどうだ?」
ウソップ「ぁあ゛......あ、ああああああ」
ゾロ「おい、落ち着け。もう船長室からは出た。ここh」
ウソップ「あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
船長室に入るとブラクラを踏んでないのに赤い部屋に入っていた上に、トメィトゥがストッキングに入れて振り回された物みてぇなのが落ちてあった。
な…何を言っているのかわからねーと思うが、おれも何を受けたのかわからなかった…頭がどうにかなりそうだった…
幻覚だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…」
ゾロ「............これは落ち着いてんのか? 発狂してんのか?」
サンジ「冷静に発狂してんな。」
ウソップ「な、なぁ、ここはなんだ? おれ、大分記憶ねぇけどなにがあったんだ?」
ルフィ「ウソップ、船長室に入った途端気絶したんだ。すっげぇびっくりしたぞ。」
ウソップ「え、マジで? そういや船長室に入るくらいの記憶が曖昧なんだけど。ごめんな、足引っ張って。」
ゾロ「いや、寧ろよく気が付いた。」
サンジ「まだ一部屋しか移動してないからな。船長室には札束が10束あったくらいだ。船長室の割にろくなもんはそこまでなかったよ。」
ウソップ「え、じゃ、じゃあもう出ようここから! もう十分だろそんだけあったら!」
1上等な食器を発見(値段は最後にダイスで決定)
2ロケットペンダントを発見
3襲撃
dice1d3=1 (1)
- 39123/12/28(木) 21:51:32
ルフィ「とは言ってもなぁ、まだ探検し足りねぇし、強い奴がいるんだったら戦ってみてぇ。」
ウソップ「いや、いやいやいやいやいや嫌ああああああああああああああああ!!!
何でそんな発想になんだよ! やばい死に方してる奴いたんだぞ!? この船あからさまやべぇ所じゃねぇか!!」
ルフィ「けどよ...」
ウソップ「いいからさっさと帰るぞ! もうこんな船一秒たりともいたくねぇ!!」
ルフィ「あ、おい」
ゾロ「......」
サンジ「あ!! ちょっと待てウソップ!!」
ウソップ「何だよサンジまで急に!!」
サンジ「こ、これは! ”ロイヤルハペンコーゲン”シリーズの食器じゃねぇか! しかもやけに綺麗な状態で全部揃ってやがる!」
ゾロ「やけに高そうな食器だな。中将が使ってたのか...?」
サンジ「高そうじゃねぇ実際高ぇんだよ! うちで使いてぇ所だが、所持金を増やすのが目的だからな。今日は換金の為に持って帰るぜ。」
ウソップ「ええええ...ここにあるモン全部呪われてそうだけど大丈夫なのか...?」
ルフィ「幽霊が出てきてもぶっ飛ばすから大丈夫だろ!」
こうして、高い食器を手に入れた四人は次の部屋へ進んだ
1書庫
2砲台
3倉庫
4???
dice1d4=1 (1)
ゾロ「(さっきからルフィの様子がどこか妙だ...何でこいつこんな大人しいんだ?)」
サンジ「(あの鍋のトマトスープ...腐ってはなかった。だとすると...)」
- 40123/12/28(木) 21:57:43
続いて、四人が踏み入れたのは、今までとは違い、死体どころか血一滴見当たらない清潔な書庫だった。図書館のように部屋が並んだそこには、地図や図鑑の他に、魔術書が何冊か並んでいる。
1黒い鍵を発見
2海兵の手記を発見
3鏡に見知らぬ女が写る
dice1d3=3 (3)
- 41123/12/28(木) 22:11:23
ルフィ「なんだここ、本ばっかりだ!」
ゾロ「書斎か。さっきよりは血生臭くねぇな。」
ウソップ「グロ要素がないからといって怖くない訳じゃあないんだよなぁ! もう何でお前らそんなダイヤモンドメンタルなの!?」
サンジ「ダイヤモンドは砕け散るぞ。」
ウソップ「ガチレスやめろよ…。」
サンジ「!!? こんな所にカワイ子さぁああああん!!?♡♡♡」
ゾロ「はぁ?」
サンジ「ってあれ?」
突然、サンジが壁の方にくねくねと蠢きながら近づいたと思うと、きょとんとした顔で壁にかかっていた鏡を凝視し始めた。
ルフィ「おいサンジ、そこ鏡だぞ。」
サンジ「は!? いや、本当にさっきここに可愛らしいレディがいて...じゃなくて、映ってたのか?」
ゾロ「エロまゆげ、いくら女のいねぇ船だからといえ幻覚まで見だすのはやべぇだろ。」
サンジ「いや、本当にいたんだよ!」
サンジはどんな女を見た?
- 42二次元好きの匿名さん23/12/28(木) 22:12:13
- 43二次元好きの匿名さん23/12/28(木) 22:24:05
- 44二次元好きの匿名さん23/12/28(木) 23:30:32
ちょこちょこ不穏なのにネタが鏤められてるの笑うわほんま
- 45二次元好きの匿名さん23/12/29(金) 00:14:03
- 46二次元好きの匿名さん23/12/29(金) 00:27:09
淡い紫色の長髪を靡かせた青い目の女性
- 47二次元好きの匿名さん23/12/29(金) 10:59:55
黒髪黒目、白いワンピースの女
- 48二次元好きの匿名さん23/12/29(金) 14:33:36
赤毛短髪で緑色の目の、入院着を着た女
- 49二次元好きの匿名さん23/12/29(金) 16:57:49
- 50二次元好きの匿名さん23/12/29(金) 17:00:50
- 51二次元好きの匿名さん23/12/29(金) 17:03:51
ぽぽぽって鳴きそう
- 52二次元好きの匿名さん23/12/30(土) 02:17:39
ううん…サンジがメロリンする対象じゃなくね?
- 53123/12/30(土) 12:54:58
- 54二次元好きの匿名さん23/12/30(土) 13:06:51
このレスは削除されています
- 55123/12/30(土) 13:08:13
サンジ「あれは一度見たら忘れもしねぇ...暗がりに映える白い肌に純白のワンピースを纏った黒髪黒目の乙女が、ここに映ってたんだ!」
ウソップ「さ、サンジくん、その人多分井戸から這い寄るタイプのSさんじゃないかな」
ゾロ「成程。そいつが呪い殺したのか。」
ルフィ「でもビデオデッキなんてどの部屋でも見当たらなかったぞ。」
サンジ「この世界テレビ自体ねぇだろ。あ、ただ...彼女がこの船の惨状を生み出したという可能性もないことはないんだよな...」
ゾロ「ま、少なくともこの船の事件に関わってる事は間違いねぇな。」
ウソップ「もう絶対ろくな女じゃないだろ...もう逃げよう? 全力で謝って逃げよう!?」
ルフィ「でも最後まで探検してぇ!」
ウソップ「お前お前お前お前お前お前お前お前~~~~~~~~~!!!」
1???
2倉庫
3保管室
dice1d3=3 (3)
- 56123/12/30(土) 13:26:21
ウソップの懇願空しく、書庫を出た後も探索を続けることとなった一行。
四人が次に辿り着いたのは、【保管室】と書かれた扉。扉には鍵がかかっていたが、マスターキーが扉を斬り開いたことで、部屋に入ることが出来た。
部屋には最早見慣れた赤に染まる大小金庫、海賊から押収したであろう金銀財宝が規則正しく配置されている。何よりも目をひくのは、”保管”の主な対象となったナニカを収容していたであろう、鉄格子を破壊された檻。そして、数十もの海軍兵の死体がそれを囲むように散らばる。
ベリー、財宝入手。(金額は最後にダイスで決定)
1海軍兵、メリュジーヌ・アイビスの手記を発見
2女の歌声が聞こえる
3襲撃
dice1d3=1 (1)
- 57二次元好きの匿名さん23/12/30(土) 13:46:50
このレスは削除されています
- 58123/12/30(土) 14:45:24
>赤に染まる大小金庫× 赤に染まる大小様々な金庫○
ウソップ「もう驚かなくなってきたけどこれってよ...」
サンジ「...保管庫ってのは、海賊から取り上げた財宝を収容する場所だったようだが...」
ウソップ「どう考えてもこの船を壊滅させた奴を閉じ込めてたよな、これ。」
ゾロ「さっきから思ってたが、こいつら、今死んだばかりってところか。」
ウソップ「な、何で分かるんだゾロ!?」
ゾロ「死体がまだ腐ってねぇ。遅くても三日以内だな。」
ウソップ「そういえば...」
サンジ「三日以内どころか、今日かも知れない。さっきキッチンで見たあのスープ、まだ腐った匂いはしていなかったどころか、少しだけ湯気が出ていた。
それに、海軍の奴らの大半はこの部屋や武器庫に集まるようにして死んでいる...つまり」
ルフィ「ここに閉じ込められてた奴が、やったのか。」
ゾロ「そうとしか考えられねぇ。」
ウソップ「ええ!? じゃ、じゃあ、願望器の呪いの話は何だったんだよ!? あいつら、呪いのせいで死んだんじゃないのか!?」
サンジ「その答えが見えてきた...これを見ろ。」
サンジは金庫の一つから一枚の紙切れを見つけていた。
一人の海兵の手記とも遺書ともとれる紙切れには、唾棄すべき事実が書かれていた。
『これを手にした者へ。
貴方がこれを読んでいるという事は、きっと、私はもうこの船を降ろされたか、体が腐り落ちているでしょう。その前に、この船で行われてきた悪行を残しておきます。
まず、この船では(血で汚れて見えない)の能力による疑似的な死者蘇生が行われてきました。ただし、死者を一人蘇生するには、生贄が必要となります。戦いで散っていった海兵は、有能な者から蘇生させられますが、海賊やボヘミアン中将の機嫌を損ねた者が生贄として捧げられてきました。そして、その能力者は、ボヘミアン中将の娘なのです。
- 59123/12/30(土) 14:47:48
あの外道は、手足のない人々と一緒にあの子を部屋に閉じ込めて、あの子に人を食べさせて一週間を生き永らえさせたり、自分の思い通りの事をしなければ、何度も折檻を繰り返し、例の能力を手に入れたと知ると、自分の手元に置いて、死体を蘇生させる願望器としました。あの子は、この船に幽閉されてからずっと、人として扱われていません。
もし、黒髪黒目の少女が、ボヘミアン中将の、いや、私達の道具にされていた女の子を見かけたら、「助け出せなくてごめんなさい。どうか強く、自由に生きて。貴女は道具でも、化け物でもない」と伝えて欲しいのです。
メリュジーヌ・アイビス』 - 60123/12/30(土) 15:06:14
ゾロ「願望器ってのは、能力者のことだったのか。」
サンジ「”疑似的な”とある辺り、蘇生は完全じゃないらしい。あのゾンビみたいにな。」
ウソップ「しかも黒髪黒目ってよぉ、サンジが見た女の特徴と一緒じゃねえか!」
サンジ「ひでぇ話だ...レディが、そんな酷い目に...しかも親父に...! 許せねぇ!!」
ルフィ「こんな檻の中でずっと...そいつが、おれたちを襲ってきたのか。」
ウソップ「けど何でだよ。俺達物色はしたけど女には何もしてねえだろ...?」
サンジ「閉じ込められていたとはいえ、自分の船に海賊が押し入ってきたんだ。そりゃあ迎撃するだろ。怯えさせちまったな...」
ゾロ「おい、メリュジーヌ・アイビスって確か、最初に医務室のカルテに書かれてた奴じゃねぇか。そいつだけは願望器にされた女の独断で蘇生させられたようだが...【腐り落ちているでしょう】ってのはどういう事だ? 降ろされるのは分かるが、蘇ってから書いたにしろ、普通は【もう死んでいるでしょう】って書く筈だろ。」
サンジ「お前、今日どうした。誰と脳みそ取り換えられたんだ? 何でそんな所まですぐに気づくんだよ。」
ゾロ「舐めてんのかクソまゆげ。」 - 61123/12/30(土) 15:08:45
かがみよ かがみ
あのひとにふさわしい ■■■ は だれの?
それは あのこ
むぎわらぼうしの おとこ
かれともっとも えんのふかい あのおとこ - 62123/12/30(土) 15:09:51
やっぱりだめなの?
だめだよ
あれじゃなきゃ - 63123/12/30(土) 15:14:39
secret dice1d5=5 (5)
1n 2r 3f 4b 5j
- 64123/12/30(土) 15:42:55
物音一つ聞こえない暗闇。感覚も消えた所に、意識が復活した。
「ごあいさつしましょ まずはあくしゅかしら いとおしい■■■」
はずむ少女の歌声で、まずは聴覚が戻る。暫くしてするり、寒気が体を駆け巡る感覚に襲われた。
「おめめがとれちゃった なおしてあげなきゃ あたらしい■■■で」
少し経つと、自分は、否、自分達は動く地面の上に立っていることが分る。その次は視界が戻る。
最初はぼんやりと。やがて酩酊感が薄れるにつれはっきりと、目の前の光景が鮮明になっていく。そして、最後に覚醒した嗅覚でついに情報が完結した。
目の前には艶を失った黒髪を靡かせ、裾を赤に染めた白いゴスロリモチーフのワンピースを纏う少女が歌いながら、くるり、くるりと舞う。周囲は魔方陣の書かれた壁で囲まれ、自分の足は魔方陣の上にあった。
それが、ルフィ、ゾロ、サンジ、ウソップの見ている光景である。 - 65123/12/30(土) 15:56:19
彼らが最後に覚えているのは、メリュジーヌ・アイビスという海兵の手記を読み、何も得られるものがなくなった保管室を後にしようとした所まで。そして、ゾロが手紙の言葉の意味を考察しつつドアに手をかけた瞬間から、意識が途絶えている。
しかし、先程より、ほんの僅かだが確かに増した倦怠感推測するに、彼らは確かに自分達の足で、少女のいるこの部屋に辿り着いたとしか思えない。
しかし、彼らにその道中の記憶はなかった。
彼らが、自分の現状に戸惑うよりも先に。
「はじめまして。それとひさしぶり。」
目の前の少女が、四人が自我を取り戻したと察すると、右手を上げた。
1避ける
2受ける
3弾かれる
dice1d3=1 (1)
- 66123/12/30(土) 16:12:26
少女が右手を上げたと同時に、魔方陣の四方から飛び出た黒い腕が、四人に襲い掛かる。
ルフィ「!! あ、うわっ!!」
ウソップ「ぎゃああああああっ!!?」
ゾロ「!!」
サンジ「ちっ」
意識を取り戻したばかりではあるが、四人は素早く魔方陣から離れ、辛うじて腕から逃れる。それを見た少女は忌々しげな目線を四人に...否、ルフィに向けた。
ルフィ「な、何だよお前!? いつからおれ達ここにいたんだ!?」
サンジ「あああああああああああ!! あのレディだ! さっき書庫で見かけたレディは!」
ルフィ・ゾロ・ウソップ「何!?」
少女の顔をはっきりと視認し、サンジが声を上げる。少女はサンジをちらりと一瞥すると、すぐに視線の矛先をルフィへと戻す。
少女「やっぱり強いなぁ。でも、ちゃんと代わってね。」
少女はその手に持つ辞書のような暗紫色の本を開くと、ぼそぼそと何かを呟く。詠唱が終わるや否や、夥しい数のゾンビが、まだ腐敗が進んでいない死体が、20畳程はあるだろうこの部屋に次々と押し入った。 - 67123/12/30(土) 16:24:11
ルフィ「こいつら、さっきまで別の部屋にいた奴らだ!」
ゾロ「俺が斬った奴までいやがる...! 何なんだこの能力!」
サンジ「お前が弱ぇからちゃんと倒しきれてなかったんじゃねぇのかクソマリモ!」
ゾロ「んだとクソコック! てめぇが倒し損ねた奴も混じってんじゃねぇか! 人の事言えねぇだろうが!!」
ウソップ「こんな時まで喧嘩すんなよお前ら! うわあああああやべぇ! また襲ってくる!! 俺らが何したってんだよ!」
少女「...............悪者は倒されて、正しい人は報われる。それでおしまい。
それ以上でも、それ以下でもないの。」
サンジ「レディ! 俺達は君に敵意はない! どうか、話を聞いてくれないか!?」
少女「何も知らなくていい。何も、知らずに...............!!」
手記に書かれた特徴からして、少女こそ願望器として搾取され、虐げられ続けた能力者だろう。サンジはアイビスの遺言を伝えようと説得を試みるも、彼女は聞く耳を持たなかった。
少女に操られた死体の群れが、四人に向かって襲い掛かる。
少女の耐久値:dice3d100=96 96 28 (220)
死体の数:dice10d100=82 53 12 25 89 34 96 88 98 49 (626)
死体一人の攻撃値:dice1d100=99 (99)
- 68123/12/30(土) 16:28:37
・回避判定
ゾロ目以外で回避、受け流し成功。ゾロ目で被弾
ルフィ:dice1d100=59 (59)
ゾロ:dice1d100=94 (94)
サンジ:dice1d100=27 (27)
ウソップ:dice1d100=8 (8)
・ダメージ値
ルフィ:dice1d99=48 (48)
ゾロ:dice1d99=89 (89)
サンジ:dice1d99=66 (66)
ウソップ:dice1d99=95 (95)
- 69123/12/30(土) 16:29:41
四人の攻撃(ゾンビに対して)
ボーナスダイス(出目の倍の攻撃を敵に与える):dice1d20=17 (17)
ルフィ:dice5d56=30 33 36 32 13 (144)
ゾロ:dice3d111=91 14 25 (130)
サンジ:dice6d32=16 16 11 23 9 28 (103)
ウソップ:dice1d100=34 (34)
- 70二次元好きの匿名さん23/12/30(土) 16:29:58
大丈夫かなこれ……
- 71123/12/30(土) 16:30:43
まずい、ゾンビ一体の耐久値を忘れてた
dice2d30=23 18 (41)
- 72123/12/30(土) 16:36:31
(144+130+103+34)×17÷41=170.41...
現在ゾンビ数:626-170=456
ゾンビの攻撃は強力そうではあるものの、四人は互いをカバーしながら攻撃をいなし、おおよそ五分の一を一瞬にして退ける。
少女「...使えない。」
少女の攻撃
1ゾンビ強化(ゾンビの攻撃+100)
2部屋とゾンビに書かれた魔方陣から腕を生やす(ダメージdice1d101=)
3ルフィの動きを止める
dice1d3=2 (2)
ゾンビの攻撃値:dice1d100=34 (34)
- 73123/12/30(土) 16:36:54
dice1d101=94 (94)
- 74123/12/30(土) 16:38:26
・回避判定
ゾロ目以外で回避、受け流し成功。ゾロ目で被弾
ルフィ:dice1d100=72 (72)
ゾロ:dice1d100=95 (95)
サンジ:dice1d100=1 (1)
ウソップ:dice1d100=16 (16)
・ダメージ値
ルフィ:dice1d128=6 (6)
ゾロ:dice1d128=28 (28)
サンジ:dice1d128=32 (32)
ウソップ:dice1d128=42 (42)
- 75123/12/30(土) 16:39:53
四人の攻撃(ゾンビに対して)
ボーナスダイス(出目の倍の攻撃を敵に与える):dice1d20=9 (9)
ルフィ:dice5d56=16 38 30 54 28 (166)
ゾロ:dice3d111=46 23 48 (117)
サンジ:dice6d32=29 5 20 14 2 25 (95)
ウソップ:dice1d100=21 (21)
- 76123/12/30(土) 16:43:22
(166+117+95+21)×9÷41=87.58...=88
現在ゾンビ数:456-88=368
夕ご飯行くから中途半端だけど一旦ここまで
でも年内には終わらせます - 77123/12/30(土) 16:48:56
完全に落ちる前に
少女の攻撃
1ゾンビ強化(ゾンビの攻撃+100)
2ルフィの動きを止める
dice1d2=2 (2)
ゾンビの攻撃値:dice1d100=83 (83)
- 78123/12/30(土) 18:35:33
出先にwifiあったから書いていきます
・回避判定
ゾロ目以外で回避、受け流し成功。ゾロ目で被弾
ルフィ:dice1d100=56 (56)
ゾロ:dice1d100=99 (99)
サンジ:dice1d100=77 (77)
ウソップ:dice1d100=45 (45)
・ダメージ値
ルフィ:dice1d83=38 (38)
ゾロ:dice1d83=54 (54)
サンジ:dice1d83=58 (58)
ウソップ:dice1d83=76 (76)
- 79二次元好きの匿名さん23/12/30(土) 19:37:28
ゾロー!サンジー!結構食らってるー!
- 80123/12/30(土) 19:54:42
少女「ルフィ以外の三人はいらない。皆ルフィを抑えて!」
少女の号令に応えるように、ゾンビはルフィへと向かっていく。
ルフィ「何を!!……なっ!?」
ルフィは技を放とうと腕を肥大化させようとした。が、自分の意思に反し、体が動かない。それを良いことにゾンビが次々とルフィに纏わりついていく。
ルフィ「こ、この!! 離れろ!!」
ゾロ「どうしたルフ、がぁっ!?」
サンジ「うあっ!!」
ウソップ「ゾロ!! サンジ!! ルフィーーーッ!!!」
異変を感じ取ったゾロとサンジが彼の下へ走りながらゾンビを蹴散らせていくも、突然、ゾンビに生殺与奪を差し出すかのように腕を頭の後ろに組み、その場に膝をつく。彼らの近くにいたゾンビは、仕返しとばかりに打撃を浴びせた。
確かに受け流した筈だった。しかし、三人の意思に反し、体が突然抵抗をやめた。まるで、少女に従うかのように。そうする事が、当然であるかのように。
少女「大人しくしてるなら、痛くしないよ。」
ルフィ「離せっ! くそ、身体に、力が入らねぇっ…!」
ゾロ「くそ、何の能力だ、これはっ!?」
少女「『悪い海賊達は、ゾンビと魔女の強さに恐れ慄き、まいったとばかりに暴れるのをやめました。』」
ルフィ「はぁ!?」
サンジ「……え!?」
物語を読み聞かせるような声に、四人は耳を疑う。
何を言っているのか、分からなかった。
少女の言う悪い海賊は自分達の事だろう。しかし、約一名はゾンビを恐怖してはいるものの、四人はゾンビに、少女に未だ屈していない。けれど、ルフィは反撃をやめ、ゾロとサンジも無抵抗の姿勢をとりゾンビに嬲られる。唯一動けるウソップですら、自分に近づくゾンビは蹴散らせれど、仲間に群がるゾンビを引き剥がせない。
正に、この現状は、心以外の全てが少女の言葉…"シナリオ"通りだった。
少女「『海賊の船長キャプテン・ルフィは、船のみんなを傷つけたお詫びに、魔女のお願いを聞くことにしました。』」 - 81123/12/30(土) 20:03:13
少女「『魔女の一番大好きな人を、ポートガス・D・エースを、自分の心を引き換えに、生き返らせることにしたのです。』」
- 82123/12/30(土) 20:08:50
時が止まる。
ソプラノが紡いだその名前に、四人は目を見開いた。
ルフィですら、目の前の少女には見覚えはない。けれど、彼女は、確かにルフィの義兄、エースの名をフルネームで口にした。
ルフィ「エー...ス...?」
ゾロ「お前...!?」
事態を飲み込めない四人を置いて、少女は言葉を続ける。
少女「『魔女は大変喜びました。二年前に命を落としたあの人が、自分が死なせたあの人が、この世に戻ってきてくれるのです。やっと、謝れるのです。』」
secretDICEG:dice1d5=1 (1)
secretDICEJ:dicedice1d5=1 (1)
- 83123/12/30(土) 20:27:16
ルフィ「死なせた...? お前、エースの何なんだ!?」
少女「あなたは、何も知らなくていい。何も。ただ、わたしに理不尽に殺される。ただ、それだけ。だから、知っても知らなくても、いっしょ。」
ルフィの質問に答えることなく、少女は右手をルフィに翳し、「てけりり、てけりり」と呪文のような不明瞭な言葉を紡ぎ始める。瞬間、ルフィの頭に砂嵐が走り、頭痛が激しさを増す程、意識が混濁していく。
ルフィ「うわああああああああああああああああああ!」
ゾロ・サンジ・ウソップ「ルフィーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!」
ルフィ「動け、動けぇっ!! やめろぉおおおおおっ!」
サンジ「レディ!! なんとなく、君がエースを好きなのは分かった!! だけど、そいつはやめてくれ!! ルフィは、エースの弟なんだ!!」
ゾロ「お前、惚れた男の弟を、殺す気か!!」
ウソップ「エースはそんなことで生き返っても喜ばねぇよ!!」
三人の必死の訴えに、少女は、
少女「そんな事、知ってる。」
嚙み締めた唇から血を流し、吐き捨てるように呟いた。そして。
少女「でも、これしかない!!」
苦悶を滲ませながら、再び、けれど今度は絶叫するように呪文を詠唱し始めた。
ウソップ(50以上で少女の詠唱を邪魔出来る)
dice1d100=51 (51)
secret dice1d100=50 (50)
- 84二次元好きの匿名さん23/12/30(土) 20:29:41
ウソップ呪文唱えるのかな?
- 85123/12/30(土) 20:45:02
ウソップ「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ! 必殺!煙星!!」
ウソップの放つ球に反応し、ゾンビが少女を庇う盾になろうとするも、球はゾンビの隙間を縫うかのように、けれど真っ直ぐに少女の方へ飛んでいく。そして。少女が球に気が付くと、ルフィに翳していた右腕で球を防いだ。瞬間、球は煙幕を発し、少女の視界を白に染める。
少女「!!? これって、煙幕!?」
動揺した少女は、煙幕の範囲から外れ、その際にルフィとの距離をとることになった。自分を守るのに精いっぱいだったのか、大量のゾンビを操る力が少し疎かになり、ウソップはルフィに簡単に近づけた。至近距離でウソップの球を浴びたゾンビは、魔方陣こそ消えなかったものの、ルフィから引き剥がされる。
ウソップ「ルフィ! 大丈夫か!?」
ルフィ「う、ウソップ...助かった...」
少女「...あんた、やってくれたわね......」
強烈な怒気を放ちながら、少女がウソップに近づく。
ルフィを助け出せたものの、どうすべきか。ウソップが半ば絶望しつつも、思考していたその時。
「魚人空手! 唐草瓦正拳!!」
扉を塞ぐように立っていた一体のゾンビが、吹き飛ばされた扉と共に粉微塵になった。
現在ゾンビ数:368-1=367 - 86123/12/30(土) 21:10:40
そこにいた生者の誰もが、その声に聞き覚えがあった。
煙が晴れた先にいた者が誰であるか、予想出来ない筈がなかった。けれど、彼がここに来た理由が分からなくて、皆が少しの安堵が驚愕混じった声を上げた。
ルフィ・ゾロ・サンジ・ウソップ「ジンベエ!!?」
ジンベエ「こいつは...どういうことじゃ!? それに、奥にいるのは...!」
少女「...!? ジンベエ、さん...!!?」
少女は、ジンベエの姿を視認すると、震えた声を零す。彼も知り合いだったようで、どうにも気まずいのか、そのまま俯いた。
ウソップ「お前、ジンベエのこと知ってるのかよ!?」
少女「...............」(黙って頷く)
サンジ「これはどういうことだ? あのレディがエースの事を知ってる上に、ジンベエとも顔馴染みだった、だと...!?」
ゾロ「ジンベエ、あの女知ってんのか!?」
ジンベエ「知り合いも何も、あの子は...ジゼルは、エースが白髭海賊団に加わる以前からの、スペード海賊団の船員だったんじゃ。」
ゾロ・サンジ「何、だって!?」
ウソップ「こいつが、エースの海賊団の元クルー!?」
ジンベエ「ああ。二年前、エースがインペルダウンに送られてすぐに姿を消してから、皆が血眼で探したんじゃが...これは一体、どういう事じゃ? ジゼル、おぬし、今までどこにいたんじゃ? マルコやデュースが心配しておるぞ。」
少女(ジゼル)「あ、たし...」 - 87123/12/30(土) 21:28:03
ジゼルと呼ばれた少女は、一つ深呼吸をして、努めて笑顔を張り付けながら問いかけた。
ジゼル「質問を質問で返すようで悪いけど、ジンベエさんは、何で、こんな所にいるの? ここに来るのはルフィだけの筈だったんだけど?」
ジンベエ「わしは、アイビスという女に連れられて来たんじゃ。何でも、ルフィ達が危険じゃと尋常じゃない様子で訴えてきよってな...他の者も付いて行きたがっておったが、一先ずわしだけで行くことにしたんじゃ。
じゃが、ここに来るまでにはぐれてしもうてな。その時にウソップ達争うような声が聞こえてきてな、その部屋に入ったらお前さん達がいたという訳じゃ。」
ウソップ「そ、それよりも今の!! 『ルフィだけが来る筈だった』ってどういうことだよ!?」
ゾロ「ジンベエ、お前の知り合いだろうが気をつけろ。あの女は、ルフィを生贄にエースを蘇らせるだの世迷い事垂れておれ達に襲い掛かってきやがった。このゾンビを率いてるのもあいつだ。」
ジンベエ「何と!? それはまことか!?」
サンジ「...ああ。認めたくねえが。あのレディ...ジゼルちゃんは、他人の命を生贄に死者を蘇らせる能力者だそうだが、それも知っていたか?」
ジンベエ「いや、ジゼルの能力は...童話の事物を具現化させる程度の能力としか聞いておらんぞ。これは一体...」
ジゼル「ごめんなさい、ジンベエさん、皆。」
ジゼルは再びゾンビを操り、ジンベエとウソップを拘束しにかかる。
・回避判定
ゾロ目以外で回避、受け流し成功。ゾロ目で組み付かれる
ウソップ:dice1d100=39 (39)
ジンベエ:dice1d100=42 (42)
- 88123/12/30(土) 21:30:50
カウンター
ボーナスダイス(出目の倍の攻撃を敵に与える):dice1d20=14 (14)
ウソップ:dice1d100=85 (85)
ジンベエ:dice1d108=72 (72)
- 89123/12/30(土) 21:49:41
(85+72)×14÷41=53.60...=54
現在ゾンビ数:368-54=314
突然の強襲に二人は驚きつつも、ゾンビの魔の手を退けていく。過ぎた恐怖故に一週回って冷静になったのか、立っているのがジンベエと二人だけだからなのか、ウソップは最初の勢いのなさはどこへやら、次々に死体を物言わぬ肉塊へと変えていった。また、ジンベエも長年の経験から来る勘から、努めて肌の魔方陣を破るように拳を叩き込んでいき、気づけば立ち塞がるゾンビは最初の半分以下程の数になっていた。
ウソップ「ふーっ、あぶねええええええええええっ!!」
ジンベエ「ジゼル、おぬし、一体何の能力を...いや、それより。ルフィを生贄にエースを蘇らせるじゃと!? おぬし、ルフィがエースにとってどんな存在か知ってるじゃろう!?」
ジゼル「知ってる。...知ってるけど、これしかないの!! ジンベエさんだって、エースに帰ってきて欲しいでしょ!!? 私を恨んでもいいから彼をここに帰させてよ!!」
ウソップ「もう、話は通じねえみてえだ。ジンベエ、ジゼルの能力に弱点はあるか!? どんな能力だって弱点がある筈なんだ!」
ジンベエ「そう、言われてもな...わしが知る限り、あの子の力はもっと平和なものだった筈なんじゃ。」
ウソップ「二年前と今じゃ違うんだよ! 例えば、ルフィとゾロとサンジは体を上手く動かせねえのに、何で俺とジンベエはまだ動けてるかとか、あの本で何をしてるかとか、些細な事でもいい、何か分かる事はねえか!?」
アイデアロール(50未満で成功、10以下でクリティカル)
ゾロ:dice1d100=14 (14)
サンジ:dice1d100=64 (64)
ウソップ:dice1d100=80 (80)
ジンベエ:dice1d100=81 (81)
- 90123/12/30(土) 21:57:08
ゾロが”あの本で何をしてるか”という言葉に反応する。
そう、彼は、思いだしたのだ。ゾンビに攻撃を浴びせていた時、ウソップの球を防ぐ時、ジゼルは、左手に持つ本を閉じて庇うように持っていた事を。
ゾロ「おれの勘だが、あの本に何かあるんじゃねぇか? あいつ、やけに本は守ろうとしてるじゃねえか。」
ウソップ「それだゾロ! 確かジゼルの能力は童話にまつわる物を具現化する力っつったよな!? 何でそれでゾンビが動かせるのか分からねえし、仮に黒魔術だとしても、本を壊せばせめてゾンビは止まったりするかもしれねえ!」
ジンベエ「確か、ジゼルも能力を使うときは具現化の対象の本を持っていた...やる価値はあるわい。」
本を攻撃(50以下で成功)
ウソップ:dice1d100=14 (14)
ジンベエ:dice1d100=60 (60)
- 91二次元好きの匿名さん23/12/30(土) 22:03:31
これはゴッドウソップ
- 92123/12/30(土) 22:13:33
ジンベエはジゼルに距離を詰め本を奪おうとするが、ジゼルは何かを唱えると、床から茨を出し、ジンベエの動きを阻む。
ジンベエ「お前さんも、失ったものをいつまでも追うでない!」
ジゼル「わたしにはエースしかいないの!!」
ジゼルはしゃくり上げるように絶叫する。今にも泣きそうな瞳は真っ直ぐにジンベエを見つめている。その時を、彼は待っていた。
ウソップ「必殺、火炎星!!」
ジゼル「しまっ—————」
ジゼルが反応するよりも先にウソップの放った球は、本に着弾し。凄まじい炎が本を包む。その熱さに、ジゼルは本を落とすと、悲痛な叫びを上げた。
ジゼル「ああああああああああああっ!! いや、いやあああああああああ!!!
やだやだやだやだ!!! やっと帰ってきてくれるのに!! やだ! やだ!!」
少女は炎を消火する為に着ていた白のボレロを脱ぎ、かがもうとするが、ジンベエに羽交い絞めにされ、それすらも叶わない。本が黒くなっていく度に、ルフィを支配する何かが、ゾロとサンジを押さえつけていた見えない糸が、焼き払われていくかのように、消えていった。 - 93二次元好きの匿名さん23/12/30(土) 22:15:27
流石ウソップ!
仕事ができる男! - 94二次元好きの匿名さん23/12/30(土) 22:17:10
肝心な時にしか役に立たない男
それがウソップ - 95二次元好きの匿名さん23/12/30(土) 22:24:10
紙束が完全に炭の塊と化す。ゾンビの群れは動きを止め、その場に眠るように、横たわり、二度と動かなかった。
皮肉にも、魔女が紡いだ物語は、彼女が何よりも欲した炎に塗り潰されたのだ。
サンジ「ゾンビが、皆...」
ゾロ「やっぱり、本を持ってる事が能力の鍵だったか。」
ルフィ「助かったぜウソップ、ジンベエ!」
ウソップ「ルフィ~~~無事でよかった...正直怖かった...」
ジゼル「あ、ああ...エー、ス...」
暫く呆然としていたジゼルだったが、何かを思い出したかのように、扉を失った出入り口に向かって走り出した。
ジンベエ「ジゼル! 待つんじゃ!」
ウソップ「まずい! 多分書庫に行く気だ!」
50未満でジゼルを捕縛出来る
ルフィ:dice1d100=17 (17)
ゾロ:dice1d100=44 (44)
サンジ:dice1d100=22 (22)
ウソップ:dice1d100=10 (10)
ジンベエ:dice1d100=32 (32)
- 96二次元好きの匿名さん23/12/30(土) 22:30:00
全員で取り押さえ可能とは…
これは有能🎲だな - 97123/12/30(土) 22:34:40
>>95は1です
別スレのコメントしながらだとコテなくなるんですね
ウソップ「もう行かせねーからな!」
ジゼル「……」
未だに体力が有り余っているのか、ウソップが真っ先に扉の方へ回り込み、ジゼルの行く手を塞ぐ。それを見たジゼルは、諦めたように、けれど、どこかほっとしたような微笑みを浮かべ、その場にへたり込んだ。
ジゼル「……は、ははっ。そっか、そうなんだ。ルフィは、エース以外からも、愛されてるんだね……。」
ただただ闇を映す瞳は涙を流してはいなかった。かすれた声は壊れたように弾んでいた。けれど、ジゼルの心が滂沱の涙を流していることは、その場の誰もが容易に察する事が出来た。
ジンベエ「早速で悪いが、ジゼル、おぬしに何があったか、何故このような事に及んだかを聞かせてくれるか?」
ジンベエの問いに、ジゼルは虚ろなまま、ゆっくりと頷いた。
- 98123/12/30(土) 22:51:51
ジゼル「貴方達が一番聞きたいのはまず、私がどうしてルフィさん達を襲ったか、でしょ?」
ルフィ「ああ。」
ゾロ「まずはそうだな。」
サンジ「…エースを生き返らせるためと言ってたけど、ジゼルちゃんが心からルフィを生贄にしたがってるようには見えなかった。もしかして、生き返らせる為の生贄は、決まってるのかい?」
ジゼル「鋭いね、ええっと、サンジ、さん。
私がルフィさんを襲った理由、それを離す前に、私の能力について説明するね。
私が食べた悪魔の実は、メルメルの実。ジンベエさんの知ってる通り、メルメルの能力者は、童話の物事を現実に具現化させれる。例えば、アラジンの空飛ぶ絨毯とか、白雪姫の、毒林檎とか、小人とかね。具現化したものは、私の思い通りに動くの。
いつも、童話を読んでたから、童話にある物を具現化してたけど、この実の本当の力は、”物語”に存在する物事を、”現実”にする力なの。」
ルフィ「??? 同じことじゃねえのか?」
ジンベエ「いいや、少し違う。具現化の対象となる物語は、何も童話だけじゃないということじゃ。」
ウソップ「つまり、童話でない物語、ゾンビとか出てくるような、あからさまに子供向けじゃない物語からでも、自由に具現化できる、ということか!?」
ジゼル「…そうだよ。物語にある物事なら、何でも現実に出てこれる。現実の物で、作ることが出来るの。…私が、人々が想像した、”物語”なら、何でも。」 - 99123/12/30(土) 23:06:54
サンジ「つまりそれって…人間の想像の範囲に及ぶ事なら、何でも出来るってことか!?」
ウソップ「マジかよ!? チートじゃねえか!」
ゾロ「ウタの能力が現実に起こるようなものか。」
ジンベエ「そのような能力だったとは…」
ルフィ「お前、そんな凄い能力者だったんだな!」
ジゼル「ウタが誰か知らないけど、チートじゃないのは皆が身をもって知ってる事でしょ。だって、この能力は、具現化対象の物語が書かれた書物を持ってなきゃ、使えないんだから。」
サンジ「それでか…ある意味魔術書だった訳だな。」
ジゼル「うん…ここからが本題ね。エースを蘇らせる為の生贄がルフィじゃないといけなかった理由は……物語なら無償で出来ても、死者蘇生だけは、生贄という対価が必要だから。そして、個人に適した生贄を使って蘇生させなければ、その人は生き返っても四日で体が腐って死んでしまうからなの。」 - 100123/12/30(土) 23:30:29
ゾロ「ああ、だからか。腐ったゾンビと死んだばっかの状態を保ったゾンビが両方いたのは。」
ウソップ「あ、待てよ! お前何でルフィじゃないとだめだって分かったんだ? いや、他の奴ならいいって訳でもねぇけど…」
ジゼル「白雪姫の、真実のみを語る鏡。それを具現化して使ったの。何度聞いても、エースの生贄は、ルフィしか成り得なかった。」
ルフィ「おれを生贄にしなかったら、エースは生き返っても、すぐに死んじまうからだったのか。」
ジゼル「うん…だから貴方の物語を書いて、この船に呼んだの。言い訳でしかないけどね。」
ウソップ「ルフィの物語を書いた? そう言えば、ルフィだけが来る筈だったって…あ、そういうことか?」
ジゼル「貴方が考えてる通りだと思う。私は、ルフィさんしか蘇生の生贄に成り得ないと知ると、ルフィさんが海賊であることを良いことに、彼を主人公として、幽霊船を探検する海賊の物語を書いたの。そして、本来は筋書き通りに、ルフィさんの命と引き換えに、エースを蘇らせる筈だったのに…まさか、そこにいる三人どころか、ジンベエさんまで乗り込んでくるとは思ってなかった。一度具現化した物語は途中で書きかえれないし、急いでゾロさんとサンジさんの物語も加えたけど、わたしとした事が、うっかり”そげキング”って書いてしまったばっかりに、ウソップさんが私の支配から外れることになってしまったわ…。」
ルフィ「何でそげキングが出てくんだよ。」
ウソップ「んん゛…多分見間違えたんじゃないか?」
ゾロ「(海軍の船にいるくせに、ウタの事を知らねぇ…? こいつ、まさか)」 - 101123/12/30(土) 23:42:04
ジンベエ「ジゼル、おぬしがルフィを襲った理由は分かった。だが、エースはルフィを生贄にして蘇っても喜ぶことはない。それはお前が一番分かっておるじゃろう。」
ジゼル「…それでも、そうでもしないと、私は、エースに償えない。」
ジンベエ「償えない…? 寧ろ逆じゃろう。」
サンジ「いや、ジンベエ。ジゼルちゃんはエースがインペルダウンに入ったとほぼ同時に姿を消したんだろ? もしかして、それが関係あるんじゃないか?」
ルフィ「ジゼル…お前は、エースと何があったんだ?」
ジゼル「……………私がスペード海賊団に入ったのは、三年前。エースは、海軍中将の娘の私を、嫌な顔一つせずに船に乗せてくれたの。
私とエースが初めて出会ったのは、地図にすら乗っていない無人島だった。そこで私は、父親に島の人間との殺し合いを強いられた。」 - 102123/12/31(日) 00:04:19
ウソップ「し、信じられねぇ…あの海軍中将にか!?」
ジゼル「父親は、私が蠱毒になることを望んでたの。その圧倒的な呪いの力を武器とする、破壊兵器になる事を。」
ルフィ「一人になったら、何で兵器になるんだ?」
ゾロ「その孤独じゃねえよ。蠱毒ってのは、毒虫を食い合わせて、残った虫を呪いの媒介にして他人から財宝を巻き上げたり、対象を死に至らせる呪術のことだ。…おい、お前まさか。」
ジゼル「色んな事に詳しい人がいて説明が省けて助かるよ。
ゾロさんの予想通り、父親が本部に極秘裏に建てた施設に、16の小娘の力でも簡単に殺せるよう処理をした人と一緒に、一週間閉じ込められたの。その人達は、父親曰く、悪い海賊だったらしいけど、私としてはどうでもよかった。ただ、そこから出して欲しかった。」
サンジ「そう言えば、メリュジーヌ・アイビスの手記にそんな事が書かれてたような…(小声)」
ジゼル「閉じ込められて三日が経った時。私は、空腹に耐えかねて初めて人を食べそうになった。でも、そこにエースが来て、父親を蹴散らして、私を連れ出してくれた。行く当てのない私を、船員にしてくれた。王子様が来てくれるなんて夢物語でしかないと思ってたけど、本当にいたの。
でもね、エースがインペルダウンに投獄されてからすぐだったかな。まだ、新聞にすら載ってなかった頃だった。私が町で物資を補給していると、父親が、私の前にまた現れたの。あいつは、私が消えてからずっと、海軍の立場を使って私の跡を追っていたの。
あの時は私は既に悪魔の実を食べていたから、反撃する事は造作もなかった。でも、あいつは、『エースが投獄された』というまだ海軍にしか伝わっていなかった情報を持っていた。それを突き付けたあいつは、私に取引を持ち掛けたの。
『自分は業績が一番高い中将だから、エースを開放するよう、上官に取り入れる。解放して欲しければ、海賊をやめて、娘らしく、父親の言う事だけを聞け。』
愚かで世間知らずの小娘は、勿論あいつに付いて行ったよ。
あいつに付いて行って、そこで、父親の部下の海兵達を蘇生させられた。
二年間、今の今までずっと、私は、あいつに、ここの海兵に何も知らされないまま、保管室に居座り続けた。何も、知らないで。」 - 103123/12/31(日) 00:14:15
ジゼル「皆、私を使う為に、事実を隠してた。”エースが釈放された後も、海軍は二度と手を出さない”という条件と引き換えに、私の能力を使う取引をしてるようなものだったから。
でも、昨日、聞いたの。父親に折檻された痛みに蹲ってる私を、寝ていると勘違いしたのか、二人の海兵が二年前の”頂上戦争”の事を話してた。丁度、その日がエースの命日だったから。その後は…あんまり覚えてない。でも、暇つぶしとして与えられてた本を使って、皆を殺したのは確かだよ。
…私が、騙されてなければ、ここから早く出てれば、せめて、戦争に参加できたのに。
エースを、助けられたのに。」 - 104123/12/31(日) 00:30:05
俯いたまま語っていたジゼルが、突如顔を上げる。そして、ルフィの服を両手で掴んだ。淡々とした口調はどこへやら、懇願するように、祈るように、懺悔のように。要領を得ない言葉を羅列していく。
ジゼル「だから、せめて、償いたいの。助けて貰ってばっかりなのに、私は何も返せなかった。何もしなかった、死に目に逢えなかった、死なせた、不幸なまま死なせた木偶の坊の私が言える事じゃないけど。それしか、私が出来る事はないの。私は、人を生き返らせる願望器だから。皆に望まれる道具だもの。ねぇ、ルフィさん、ほんとは私が生贄になってエースを生き返したかったの。だって、私みたいなの生きてたって、殆ど意味がないようなものだもの。生き返ったって、また別の殺すんだから。死体が増えるだけだから。エースの方が命の価値が思いもの。望んでるでしょ?貴方だって、ジンベエさんだって、エースに、生きてて欲しかったでしょ?」
最早ジゼルは、自分でも何をしたいかすら分からなかった。ただ、ただ、申し訳なくて、泣きたいけど泣けば彼に失礼に思えて、後悔で、壊れそうだった。
ルフィ「…エースがどうやって死んだか、知ってるか。」
ジゼル「処刑されたんでしょ。海兵から聞いた。」
ルフィ「エースは………………おれを赤犬から庇って、死んだ。」
ジゼル「…え?」 - 105123/12/31(日) 01:07:13
ジゼル「どういう事?……貴方を庇って死んだ?」
ルフィ「おれは、あの戦争の時、エースを連れ出して逃げようとしたんだ。けど、弱かったおれは、逃げる途中に疲れて動けなくなっちまった。
そのまま、赤犬の攻撃を避けられなくて、気が付いたら、エースが、おれの盾になって、死んだ。おれを、守って死んだんだ。」
ジゼル「…じゃ、じゃあ私……エースが最期まで守った人を、生贄に…!?」
指先から体温を失っていく。背筋を裂かれ、傷口ににある筈のない氷塊を詰められた。そんな感覚がジゼルの全身を駆け巡る。
【ポートガス・D・エースは、モンキー・D・ルフィを救う為自ら盾となって死んだ】
その事実に、ジゼルはルフィに憎悪を抱くようになった訳でも、殺意を抱いた訳でもない。己の思慕する男が身を挺して守り抜いた者を、手にかけようとした。そんな自分の愚行への羞恥心、自己憎悪、罪悪感だけが、彼女を支配した。
ジゼル「そんな、そんな……ごめんなさいルフィさん、ごめんなさいエース、わたし、貴方の大事な人を、貴方の守った人を、私」
ルフィ「…ジゼル。」
ルフィの低く、重い声に、彼女は身を震わす。視線を外したい、けれど、目を逸らせない、逸らしてはならない。そうしてしまうと、誰にも謝罪すら出来ないから。 - 106123/12/31(日) 01:42:04
ルフィ「おれがもっと強かったら、お前も来ていたら、エースは生きてたかもしれねぇ。」
ジゼル「………………。」
ルフィ「そりゃあおれも、出来るならエースにまた会いてぇよ。けどその代わりに死ぬのはいやだ。」
ジゼル「……うん。本当に、ごめんなさい。」
ルフィ「どんなに後悔しても、生贄を使ってまで生き返らせても、死んだら全部が元通りにはならねぇんだ。」
ジゼル「うん……。」
ルフィ「だから、死んだって償えねぇぞ。」
ジゼル「!!」
ルフィ「エースが助けたってことは、おれも、お前も、死んでほしくなかったってことだろ。死んだら、エースの望んた通りにならねぇ。」
ジゼル「…でもわたし、ずっとここで何もせずにのうのうと生きて」
ルフィ「ここにずっと閉じ込められたのは、エースを助ける為だったんだろ。
何もしなかったんじゃねぇ。のうのうと生きてねぇ。二年もエースの為にここで、戦ってきたんだろ。」
ジゼル「…………………あ」 - 107123/12/31(日) 02:16:31
『大事な娘の為だ。』
今でも、吐き気のする声が、言葉が、鼓膜にこびり付く。
自分の父親の傍若無人ぶりを、権威を、誰よりも肌で感じて来たからこそ、『上層部ですら彼の思いのままだ』と、刷り込まれた。世界で一番愛した人が消息を絶って、焦っていた。
自分の能力は素晴らしいものだとのぼせ上ったから、海賊になった自分を、彼はわざわざ追ってきたから、自分の犠牲でエースを救えると思い込んだ。
けれど、全部、無駄だった。
全てが、自分という道具を手元に置きたいが為の方便だった。
自分に価値はないと思っていたら。あの男の嘘を鵜呑みにしなかったら、父親といえ、あの男から逃げる勇気があったなら、自分は、頂上戦争で戦えた。エースは死ななかった。
自分がのうのうと生きている間に、世界一大事な男を失った。
エースを失った喪失感が、哀しみを増幅させるよりも先に、数々の後悔がボヘミアン・ジゼルの心を占めた。過去のたらればを繰り返し続けることは、地獄だと分かっているのに、やめることが出来なかった。次々と生み出される負の想像。それを受け止める度に無力感と無価値観が肥大化し、苦悩に陥るループ。
錯乱の末に、ジゼルはエースを蘇らせることが、自分が出来る唯一の贖罪だと信じた。 - 108123/12/31(日) 02:28:25
死人に口なし、故に、エースは彼女に贖罪を強いることは永遠にない。
されど、無念は少しでも晴らすべきではないか。エースに何もかもを与えられてばかりだった自分は何も返せていないのだから。彼の為に何かをしたことはないのだから。
しかし、ルフィはその思い込みを否定した。
今のジゼルには納得し切れなくても、実際、その通りなのだ。
幽閉されてからの二年間、ジゼルが船で受けたのは、父親からの命令と折檻。海兵からの冷たい視線と冷笑、罵詈雑言。彼女の敵にならなかった人間は空に帰った。
本当は顔を真っ赤にして怒り狂って泣き叫びたかった。本当はもっと自由でいたかった。約束を途中で踏み倒して助けに行きたかった。少しでいい。仲間と笑い合う時間が欲しかった。
戦場と形は違えど、”エースを開放する”という同じ意志の下に、ジゼルは事実を知るまでの二年間を、戦ってきた。
不運だったのは、彼女の悲しみを、無力感を、共に分かち合う人間がいなかったこと。そして、エースの死を悼む余裕がなかった事だった。 - 109123/12/31(日) 02:49:15
ルフィ「エースの為に戦ってくれて、ありがとう。」
目の前の男は、エースではない。
けれど、その言葉は彼の心を代弁してるかのように思えて、身勝手にも報われたように感じられた。
まず、喪失感を処理出来る。
次に、彼を失った悲哀が一気に押し寄せる。
けれど、目の前に、同じ悲しみを抱える人間がいる。それ故に、一人で抱えるには気が狂う感情を溢れさせてしまう。
ジゼルは二年ぶりに、子供のように声を上げて泣いた。地面に蹲って泣き喚いた。
五人は、彼女が泣き止むまで、ただただ見つめ続けた。 - 110123/12/31(日) 13:04:31
何十分後。
海を走る四つの影と、その少し離れた場所にある一つの影がサニー号に近づく。サニー号で待機していた仲間達は影の正体を視認すると同時に歓声を、その次に驚愕の声を上げた。
チョッパー「あ! 皆ーーー! ってえ!!? 誰だそいつ!!」
ナミ「もう! なかなか帰ってこないしジンベエまで突然いなくなっちゃうから心配したわよ!! って、誰!!?」
ロビン「あの船の幽霊? 船もないのに海を移動してるわ。」
ナミ「何で幽霊連れて帰ってきてるのよ! 置いてきなさいよ!」
ブルック「あのお嬢さん、よく見たら何かに乗ってません?」
フランキー「もしかしてありゃあ...」
ルフィ「みんな~!!もどったぞ~!!」
サンジ「ナミすわぁ~~ん♡rrrロビンちゅわぁ~~~ん♡
沢山財宝持って帰って来たよ~~~~~♡♡♡♡♡♡」
ウソップ「幽霊はいなかったけどとんでもねぇ目に遭った...」
最初に探索していた四人に続き、ジンベエと共にジゼルがサニー号に乗り込む。ジゼルは少し緊張気味なものの、麦わらの仲間達の前に立ち、深々と頭を下げる。
ナミ「ちょっと誰なのこの子!? ジンベエも何で突然いなくなっちゃったのよ!」
ジゼル「…皆さん、ご迷惑をおかけして申し訳ございません。」
ジンベエ「すまんの、ちと長い話になるが…」
ジンベエ達は、船で起きた事を話した。
ナミ「え? じゃ、じゃあ…あの船が近づいてきたのはこの子の能力で…あんた達はこの子と戦ってたってこと!?」
チョッパー「物語が本当になるなんて、夢みたいな力だな!」
ジゼル「そんなに良いものでもないよ…あ、ジンベエさんちょっと待って下さい。
アイビスという女性に連れられてあの船に入ったんですよね!?」
ジンベエ「ああ、そうじゃ。余りにも切羽詰まっておってな…他の船員も呼ぼうとしたんじゃが、気が付いたらお前達がいたあの部屋の前におった。」
サンジ「そういえば…ジンベエが泳いできた跡はなかったな。一人で来た割に体が湿っていなかった。」
ジゼル「…あり得ません。私はアイビスさんの魂を操っていませんし、あの人の魂は三か月前に天に帰った筈なんです。」 - 111123/12/31(日) 13:18:19
サンジ「アイビスって…メリュジーヌ・アイビスという人のことかい?」
ジゼル「は、はい! 死ぬ間際に、あの遺書を残していたとは思いませんでしたが、まさか、そんな、本当に…あの人が……」
ジンベエ「…死して尚、取り返しのつかないことをさせまいと、お前と馴染みのあるわしに助けを求めたんじゃな。」
ジゼル「…………アイビスさん。」
ごめんなさい、ありがとう。震える声で謝罪と感謝の言葉を絞り出し、右掌を顔にあて、ジゼルは再び嗚咽する。ナミは崩れ落ちた彼女に近づき、背中をさすりながら声をかけた。
ナミ「あんたに思うところはあるけど、あいつらは納得してるみたいだからこの際もう良いわ。二年間、頑張ったのね。」
ジゼル「……ありがと、う。ございます。申し訳、ありませんでした……」 - 112123/12/31(日) 13:28:20
ジゼル「あの、皆さん、私の台本通りといえ、あの船に宝を探しに来たんですよね……では、全部持って行ってください。私、いっぱい迷惑かけちゃったし、妨害しなければもっと探せたと思うので……」
サンジ「ジゼルちゃんは、これからどうするんだい?」
ジゼル「私は、アイビスさんの言うように、自由に、生きてみます。まずは、スペード海賊団の仲間がどうなったか探しにいこうかと。その前に、エースのお墓に行こうと思ってます。」
ナミ「……じゃあ」
dice1d1000=214 (214)
- 113123/12/31(日) 13:41:55
ナミ「それは持ってなさい。」
そう言ってナミは、214万ベリーの札束をジゼルに差し出した。困惑を隠せぬまま、ジゼルはナミの顔と札束を交互に見る。
ジゼル「えっ? あ、え? 何で??」
ナミ「いくらチートでも元金がなきゃどうにもならないでしょ。少しくらい分けるくらいならいいわ。しばらくはお金の心配せずに済みそうだもの。」
ジンベエ「ワシらも苦労した買いがあったというもんじゃわい。」
ゾロ「寧ろお前が船を運んできてくれたお陰で稼げたからな。礼みてーなもんだ。」
ジゼル「で、でも、私、皆さんにご迷惑を」
ナミ「そう思ってるなら黙って受け取りなさいよ。返事は”はい”か”YES”しか認めないわ。」
ジゼル「は、はい。あ、ありがとうございます。」
ナミの有無を言わせぬ気迫に負け、ジゼルはついに札束を受け取った。その様子を遠目で見ていたルフィとウソップは「これから嵐がくるぞー!」と騒ぎ立て、ナミに拳骨を食らう。
一味の稼いだ金額
・船長室の札束dice10d1000=357 538 32 631 768 134 17 658 318 722 (4175) 万ベリー
・食器dice1d1000=113 (113) 万ベリー
・宝物庫の財宝dice1d1000=632 (632) 万ベリー
・その他船で見つかったものdice1d1000=942 (942) 万ベリー
- 114二次元好きの匿名さん23/12/31(日) 13:53:26
大儲けじゃん
- 115123/12/31(日) 13:54:53
4175+113+632+942-214=5648
一味は海軍船からなんと5648万ベリーを稼ぐ事が出来た。ジゼルへの分け前は今の彼らにとっては端金のようなものだろう。
ル「よし!宴にしよう!!サンジ!!飯~!!」
サ「いいけどお前、勢い余って食い過ぎるなよ!!稼いだ金があっという間に溶けるぞ!!」
ロビン「ジゼルも食べていきなさい。サンジくんの料理は絶品なのよ。」
ジゼル「は、はい。いただきます。」
こうして資金難にあった麦わらの一味は、ひと悶着あったものの、無事に大金を稼ぎ航海を続ける事が出来るようになった。のちにジゼルは一味が立ち寄った島で別れ、自由の第一歩を踏み出したのだった。
そして、数日後、ジゼルの牢獄であった海軍船は発見され、その凄惨さから「不死身の部隊が強力な海賊による返り討ちを受けた」という新聞記事が出回ることになった。皮肉にも、ジゼルは父親によって隠された存在であった為に、彼女は誰にも咎められる事はなかったのだ。
~Fin.~ - 116123/12/31(日) 14:01:10
安価を下さった皆様、最期まで読んでくださった読者様、お付き合い下さりありがとうございました。本来支部に乗せる予定だったSSですが、作者に文才がなかったこと、所詮は他作者の模倣しか書けなかったことなど、色々なことがあって挫折しましたが、エースの誕生日を期に完結させようとこのスレを立てました。ダイスって便利ですね。アイデアを絞るにはうってつけですし、臨機応変な展開の創造が出来ますから。
まだまだスレも余ってますので、ここからはレス数の許す限り読者の皆さんの質問に答えたり、設定を話したりしようと思います。なにか聞きたいことなどございましたらご自由にどうぞ。 - 117二次元好きの匿名さん23/12/31(日) 14:02:09
- 118123/12/31(日) 14:11:15
質問ありがとうございます
あと「メルメル」です
メルメルは作中のジゼルのように、「人の創造した物語に出るあらゆる事物を現実に具現化する」能力です。能力の行使には呼び出す対象が出現する物語が綴られた本を常に手に持っている必要があります。その為、メルメルは強力な力に対し、発動条件がわりとシビアです。
また、ルフィのような現実に存在する存在であっても、能力者がそれらが登場するような物語を書き上げることで、現実の存在にも、物語と同じ運命を辿らせることが出来ます。但し、運命の繁栄にはジゼルがフルネームを正しく書く必要があります。つまり物語方式のデスノートです。
- 119123/12/31(日) 14:31:16
尚、作中でジゼルはルフィの登場する物語や死者蘇生がテーマの物語の本を持っていた為、海軍の死体をゾンビにしたり、ルフィに彼女の思い描いた行動を無意識下でとらせていました。しかし、とある心優しい海兵により精神汚染を受けた事で、物語中のウソップの名前が途中からそげキングになっていました(ダイスの結果そうした)
その為ウソップは途中からジゼルの支配を逃れていたのです。 - 120123/12/31(日) 14:52:00
ジゼルの能力はジョジョの奇妙な冒険のスタンド、ボヘミアン・ラプソディを元にしています
もうこの記事を見た方が早いかもしれません
ボヘミアン・ラプソディー(ジョジョの奇妙な冒険)『ジョジョの奇妙な冒険』第6部の敵・ウンガロが使用するスタンド。dic.pixiv.net - 121123/12/31(日) 17:51:33
総括すると、メルメルはこう言う能力です
・物語の事物を(魔法のランプやピーターパン、魔法など)を現実に作り出したり、使う事も出来る
・ただし、死者蘇生に関しては生贄が必要であり、個人に適した生贄でなければ、蘇生から四日で体が腐敗する
・現実の存在であっても、メルメルの能力者が対象を登場させる物語を創ることで、現実の存在も物語を同じ末路を辿る
・但し、上三つの力は、能力者がその物語が綴られた書物を手に持っていなければ行使できない
・メルメルの能力によって現実の人間が呪われた場合、本を焼き払う必要がある(運命操作の場合は本を取り上げるだけでは意味がない) - 122124/01/01(月) 00:01:31
エース誕生日おめでとう