【ウマ娘SS】【トレ♂×ウマ】新婚限定の魔法の呪文

[1 1 22/01/13(木) 20:58:06]

ライスとお兄さまの新婚もののSSです。

ライスシャワー

トレセン学園卒業後に電撃結婚したウマ娘。お兄さまのことが大好きで、支えになるため毎日頑張ってる。結婚して料理のレパートリーが増えた。

お兄さま

トレセン学園のトレーナーさん。顔がいい。過去もライスへの想いも重い男。お婿さん。最近、ようやく体重が増えた。

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[2 1 22/01/13(木) 20:59:12]

「おかえりなさいっ！ご飯にする？お風呂にする？それともぉ…………ひゅっ」
　お兄さまがいつでも帰ってきてもいいようにご飯とお風呂の準備ができた状態で、マルゼンさんに教えてもらったあの『新婚さんだけの旦那さんをイチコロ☆メロメロにする魔法の呪文』の練習をしている…けど、最後の「わたし」が本当に恥ずかしくて恥ずかしくて言えない。もし、お兄さまが最後の「わたし」を選んだら一体どうなってしまうんだろう…？ご飯は冷めちゃうし、お風呂も入ってないから……もしかしたら玄関で…！？
「ん、んんん〜〜っ！」
　恥ずかしさに耐えきれずに、ソファに飛び込んでクッションに顔を埋めてそのまま前へ進めるような勢いでバタ脚をする。せっかく掃除をしたのにほこりが舞い散って台無しだ。

[3 1 22/01/13(木) 20:59:53]

「ただいま〜」
　その時、かちゃりと鍵が開いた音がして、いつも聞き慣れてるけどずっと聞きたい大好きな人の声が聞こえた。
　心の準備もできてないし、練習もうまくいかないまま本番が始まってしまった。もうこうなったら仕方ない。勢いでどうにかするしかない。
　「お、おかえりなさい！お兄さま！ライスにする？！」
　「へぇっ！？」
　あっ。
　ああああああああああああっ！！失敗しちゃった！失敗しちゃった！どうしよう？！恥ずかしい！これじゃあライスえっちな娘みたいだ！どうしよう！
　「あ？！あ！！ライス！ライス！？」
　お兄さまが必死に自分を呼んでいる。ああ、そっか。お兄さまはライスがいいって言っているからきっとそうなんだよね…
　頭の中がごちゃごちゃになったまま、上着のボタンに手をかけようとした瞬間、お兄さまの手が勢いよくライスの手を包む。
　「ライス！その…一旦！！落ち着こう！！」
　顔を上げると息を切らしながら真っ赤な顔をしたお兄さまがいた。でも、恥ずかしくて直視できなくて、そのままお兄さまの胸に飛び込んだ。

[4 1 22/01/13(木) 21:00:43]

　そのあとのご飯の味は全然わからなかったし、お風呂もうっかり長くなってのぼせそうになってしまった。この調子だと明日のお兄さまとのお出かけはどうなってしまうのだろう。
　そう思いながら、お風呂を先に済ませたお兄さまと一緒にベッドの中に入る。
　普段ならあったかくて、安心できてすぐ眠れるはずなのに、頭の中がかき混ぜられているシチューみたいにぐるぐる、ぐつぐつと熱くて眠れなかった。すぐ横のお兄さまを見ると、じっと天井の一点を見つめていた。きっとお兄さまの頭の中もぐるぐるのぐつぐつなんだろう。

[5 1 22/01/13(木) 21:01:13]

　お兄さまは結婚してからもまだトレーナーを続けていて、新しい担当の娘のトレーニングや、テレビや雑誌のインタビューや、ほかの娘のトラブルに巻き込まれたりと疲れてるはず。今日のことは置いておいて、しっかり休ませたい。でも…実はあの魔法の呪文でライスを選んでほしかった。まだ恥ずかしいけどお兄さまのことはなんでも受け入れるつもりだ。でもこの気まずい空気を作ったのはライスのせいだし、寂しいけど今日はお預けにしよう。そう思いながら目をつぶった瞬間。
　「ライス…今日俺が帰ってきたときのあれって新婚さんがやるあれがしたかったの？」
　「ふぇっ！？う、うん！」
　不意にお兄さまに質問されてびっくりして変な声が出てしまった。

[6 1 22/01/13(木) 21:01:51]

　「あれがしたかったってことは…もしかしたら…今日はその…ああいう気分だったの？」
　「……………」
　恥ずかくて、なかなか次の言葉が紡げない。お兄さまはじっとライスのことを見つめていて、次にライスが何を言うのか待っているようだ。
　意を決して頷くとお兄さまは「そっか」と一言だけ言ってまた天井を見つめはじめた。
　また部屋の中が静かになったとき、お兄さまがライスに視線を送ってきて。
　「ねえ、ライス。明日のお休みに一緒に出かけるって話したけど…」
　「うん」
　「ちょっとだけ、夜更かししよっか？」

[7 1 22/01/13(木) 21:02:51]

　夜更かし。この状況で夜更かしって言葉が出るってことは。
　ああ、そうなのかな。お兄さまはライスのことがきっと、ううん、絶対に。
　お兄さまのそばまで近づいて、顔の高さもお兄さまに合わせる。横たわってると、身長差も関係がなく、簡単に顔を近くにできる。
　暗闇に目が慣れたおかげで、お兄さまがどんな顔をしているかよく見える。必死に平静を保とうとしているけど、真っ赤で息が荒い。
　そんなお兄さまがたまらなく愛おしくて、唇に触れるだけのキスをした。
　当然それだけでも物足りなくて、もっと深いキスを、それでも足りなくて更に深いキスをした。

　一度火がついてしまったら、あとは止められなかった。

おしまい

[8 二次元好きの匿名さん 22/01/13(木) 21:14:13]

ふふ...えっち！

[9 二次元好きの匿名さん 22/01/13(木) 22:12:04]

新作だ！！！待ってた！！！

[10 二次元好きの匿名さん 22/01/13(木) 22:38:55]

ふーん、えっちじゃん

[11 二次元好きの匿名さん 22/01/13(木) 22:44:27]

ホワアアアアアアアアアア！！！！！

[12 1 22/01/14(金) 06:39:20]

>>8

やめないか！

[13 1 22/01/14(金) 06:41:00]

>>9

お待たせしました。1時間ぐらいで作りました。

>>10

キスだけ！まだキスだけです！

>>11

感極まってフルフルみたいになってますね…

[14 二次元好きの匿名さん 22/01/14(金) 09:36:50]

実にえぇと思います！

[15 1 22/01/14(金) 20:29:11]

>>14

感想ありがとうございます