[閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その11

  • 1124/02/13(火) 22:00:09

    こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその11です。稀にそれ以外の設定の4スレSSも掲載されます
    基本となるSSは6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっています。現在逃避行編は終了し、監禁編を連載しています
    現在の更新速度は非常に遅くなっています

    以下注意事項です
    ・4号×スレッタ
    ・独自設定、捏造過多※1
    ・犯罪行為、残酷な描写あり
    ・元スレに書かれたセリフの使用※2

    ※1)このSSの設定はアニメ本編のものとはだいぶ剥離しているものが多いです。独自設定ばかりで、例えばオリジナルキャラが横行していたりするので、どうしても気になる方はブラウザバックしてください
    ※2)元スレに書かれたセリフの使用は、意図せず思わぬ使い方をしている可能性があります。その際はお申し出くだされば、出来る限り修正をかけます

  • 2124/02/13(火) 22:00:25

    参考にした元スレはこちら↓

    [閲注]ごめんねスレッタ・マーキュリー|あにまん掲示板でも逃げようとしても無駄だよ。拘束は絶対に外さない。2人でペイルやシン・セー、ガンダムから逃げよう。僕のことを嫌ってもかまわない。僕はただ、君を二度とあんな目に合わせたくない。(ここで逃げれば(株)G…bbs.animanch.com

    元スレを参考にスレ主が書いたSSスレその1~10はこちら↓

    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)|あにまん掲示板これはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSを掲載するスレです6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっています参考にした元ス…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その2|あにまん掲示板これはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSを掲載するスレのその2です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっています。現在…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その3|あにまん掲示板これはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその3です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっ…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その4|あにまん掲示板これはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその4です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっ…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その5|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその5です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーにな…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その6|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその5です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーにな…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その7|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその7です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーにな…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その8|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその8です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーにな…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その9|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその9です。稀にそれ以外の設定の4スレSSも掲載されます基本となるSSは6話以降…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その10|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその10です。稀にそれ以外の設定の4スレSSも掲載されます基本となるSSは6話以…bbs.animanch.com
  • 3124/02/13(火) 22:01:18
  • 4124/02/13(火) 22:01:46

    スレにて頂いた素敵な絵です。今回のスレ画像にも使わせてもらっています

    便宜上スレ主が勝手に題名らしきものを付けています

    ありがたいことにたくさんの絵を頂いております。正直なところ常に見せびらかしたいのですが、レスが長くなりますので、保管庫を作ってみました


    花図鑑を見る2人(今回はこちらの絵を使わせて頂きました)


    ↓以前に頂いた絵はこちらに纏めて保管してあります

    ごめんねスレッタ・マーキュリー宝物庫

    ごめんねスレッタ・マーキュリー宝物庫─素敵な頂きもの─こちらは『SS ごめんねスレッタ・マーキュリー』のスレにて頂いた素敵な絵を掲載しています

    花図鑑を見る2人(今回はこちらの絵を使わせて頂きました)



    プラムと2人


    プラムと2人(髪染めバージョン)


    お出かけ前の2人


    夜市へ行く2人


    どれも素敵な宝物です

    ありがとうございました!
    telegra.ph
  • 5124/02/13(火) 22:02:17

    【ごめんねスレッタ・マーキュリー本編SS保管庫】

    基本的に閲覧注意作品となります

    現在0話~31話まで掲載しています

    SSをお読みになりたい場合は↓をクリックして移動先のページの各タイトル名を更にクリックして下さい

    ごめんねスレッタ・マーキュリー本編SS保管庫※こちらは「ごめんねスレッタ・マーキュリー」シリーズのSS保管庫です

     お読みになりたいSSのタイトルをクリックすると各ページへと移動します


    『ごめんねスレッタ・マーキュリー』


    【フロント脱出編】


    0 プロローグ


    1 怪物が生まれた日


    2 怪物との契約


    3 友との語らい


    4 夜空の先へ


    5-① 回る毒 前編


    5-② 回る毒 中編


    5-③ 回る毒 後編


    6-① 黒風白雨の小休止 前編


    6-② 黒風白雨の小休止 後編


    7-① 怪物の献身 前編


    7-② 怪物の献身 後編


    8 硬実種子と二者択一


    9 友との別れと祈りの言葉


    10-① きみが呼ぶ名前 前編


    10-② きみが呼ぶ名前 後編


    11 僕の大事なスレッタ


    12 エピローグ、あるいは…


    13 プロローグ、あるいは…


    【地球降下編】


    14 地球に落ちた種


    15 静かな夜


    16 記憶にない故郷


    17 長い休息の始まり



    【監禁?編】


    18 ままごとのような生活


    19-① 硬実種子の迷い 前編


    19-② 硬実種子の迷い 後編


    20-① 美しい男 前編


    20-② 美しい男 後編


    21 平穏な朝の終わり

    telegra.ph

    なお本編終了後の2人を書いた番外編、『こぼれ話』シリーズは書いてから1周年を迎えるごとに掲載する予定です

    1話のみすでに1週年を過ぎている為、こちらはこのスレの注意事項が書き終わり次第すぐに掲載いたします

    ただ本編SSのネタバレが含まれる可能性がありますので、読むときはご注意ください

    残りの話は2月14日、2月22日、3月14日になりしだい順次掲載する予定です

    『こぼれ話』はフロント脱出編までの本編と共に、『書き逃げSS』様のスレに掲載されています。もしすぐにお読みになりたい場合はそちらをご確認下さいませ


    それと物語の合間のエピソードを書いた『端切れ話』シリーズですが、こちらはまだきちんと纏めてはいない為、お手数ですがお読みになりたい場合はスレ2の後半から最新スレまでの各レスを見て頂くようお願いします

  • 6124/02/13(火) 22:02:51

    こぼれ話①(最終回後、穏やかな生活を送る2人)

    ※こちらのお話だけ、本編SSでの設定と矛盾する表現があります

    なのでこちらは本編SSではなく、少し違ったルートを辿った最終回後の2人としてお読みください

    ごめんねスレッタ・マーキュリー─こぼれ話①─(両想い後、おだやかな毎日を重ねる地球での生活)

    ※スレッタ視点



    「エランさん、もう買うものはないですか?」

    「そうだね、大体は揃ったかな」

    清算したカゴを置いて、中身を移し終わった袋を手に持つ。ずっしりとした重みが手に伝わると、スレッタはむぅっと眉をひそめた

    地球の重力は宇宙の疑似重力よりも何だかもっと強く感じて、買い物ひとつするのも大変だ。おかげで最近は力もついた

    でも隣にいるエランの方がずっと大きい荷物を持っている。いつも水や燃料といった、とってもとっても重い荷物も、ひょいっと持ってくれるのだ

    自分とそんなに背の大きさは変わらないのにどうしてだろう?スレッタは少し不思議に思う

    じっと見ていると、視線に気づいたエランが「持とうか?」と手を差し出してくれる

    手袋をしていないエランの手は、少しゴツゴツとしていて関節の節が目立っていた

    「いいです。エランさんが大変になっちゃいます」

    「僕は別に…」

    「いいんです!」

    ふん!と息を吐いて店の外に出る。今日は太陽がとっても元気で、ちょっと眩しい。あれが映像ではなく本物だと思うと、なんだかすごいなという気分になる

    遅れて出てきたエランが太陽を見ているスレッタに気…
    telegra.ph
  • 7124/02/13(火) 22:08:48

    という訳で毎度のごとく新しいスレを立ててしまいました
    またよろしくお願いします

    前のスレにてリクエスト受付を開始しましたので、何かお読みになりたいものがあればお書きください
    本編SSに即したものであれば、4スレ以外でも大丈夫ですよ

  • 8二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 22:13:14

    わーい新スレ
    嬉しーい 保守

  • 9二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 00:00:49

    新スレ おつです

  • 10124/02/14(水) 00:00:55

    さっそくの保守ありがとうございます


    そしてハッピーバレンタイン!

    1周年を迎えましたので、本編SSの未来のお話であるこぼれ話その②を公開です

    ひたすらイチャイチャするだけの4スレになります。会話はちょっとアンジャッシュというか、双方ともにおとぼけな感じです


    ごめんねスレッタ・マーキュリー─こぼれ話②─※最終回後のバレンタイン、ちょっとだけ閲覧注意


    「ただいま」

    今日も一日の仕事を終えたエランは、仕事で汚れた体に辟易としながらも帰宅の挨拶を告げた。

    今日は調子の悪い機械の修理をしたので、黒い油が体の所々に付いてしまっている。これではすぐにでも風呂に入らなければ、おちおちスレッタのそばにも近づけない。

    玄関で安全靴を脱ぎ、家用の靴に履き替えようとしたエランは、ふと甘い香りが家の中を漂っているのに気が付いた。

    これはチョコレート…だろうか。

    普段そんなに菓子を食べないエランだが、チョコは非常食としても優れている為、いくつかは家や仕事場にも常備している。だがこんなに匂いが充満するほどに、大量のチョコがあっただろうか…?

    頭に疑問符を浮かべたエランに、パタパタと忙しなく足音を立てながらスレッタが玄関まで迎えに来た。彼女が近づくと、更にチョコレートの匂いがふわりと香る。

    「おかえりなさいっ!エランさん!」

    スレッタがいつもより元気に挨拶してくれる。心なしか頬も紅潮し、嬉しそうだ。

    「ただいま、スレッタ」

    改めて挨拶をして、エランはスレッタの様子を確認する。エプロンを付けて髪を纏めている様子から、お菓子作りでもしていたんだろうと推測する。…
    telegra.ph



    それとリクエストがさっそく1つ埋まったようです。ありがとうございます

  • 11二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 07:41:20

    バレンタインSS、糖度高くて最高でした!
    ありがとうございます!!

  • 12124/02/14(水) 15:23:43

    >>11

    感想ありがとうございます

    これを書いたのはちょうど本編SSで4号が宇宙遊泳してる時だったので、余計に糖度マシマシにしようと思って書いた覚えがあります

    それとものすごく気が抜けている感じで2人に会話させています。いくつもの修羅場を潜り抜けてようやく手に入れた平和な生活なので、特に4号の方がボケボケしています。当時の本編SSとの落差が激しいものになりました

    このお話の直接の続きが一か月後のホワイトデーになります

    4号は何をお返しするのか?バレンタインのお返しという概念が4号にあるのか?その辺りは1カ月後にまた作品を投稿しますので、よろしければご確認ください

  • 13124/02/14(水) 22:02:33

    家に帰って来て諸々の用事を終わらせたので後はフリータイムなのですが、いますんごく眠くなってしまいました
    このままだと何も書かずに寝落ちする可能性があるので簡単なご報告だけでも書いておきます

    まずはリクエストのお題ですが、今のところ2つまで頂くことができました。ありがとうございます
    次の本編SSを更新したらぼちぼち書き始めるつもりです

    そして本編SSなのですが、もう少しだけお時間を頂きたいと思います
    話の流れはもう頭の中にあるのですが、すべて文章にすると膨大な量になるので、各エピソードの取捨選択をすることに決めました
    どれを拾ってどれを捨てるか、話の流れとして綺麗になる方を選択するつもりです


    では簡単なご報告だけですが今日はここまで
    体調管理をしつつ進めて行きたいと思います

  • 14二次元好きの匿名さん24/02/15(木) 07:38:07

    保守

  • 15124/02/15(木) 14:36:12

    朝の保守ありがとうございます

    前のスレにてリクエストがすべて埋まりました!
    今回のリクエスト内容は

    『遊園地のお化け屋敷に行く4スレ(ホラーを交えた4スレ)』
    『スレッタの冗談を本気にした4号にスレッタの方が慌てる話』
    『1つのものを分け合う4スレ』

    以上の3点になります
    ありがとうございました!

  • 16124/02/15(木) 22:47:14

    スレ主です
    昨日はたくさん寝たので今日はその分本編SSを進めたいなと思っています
    とは言ってもすぐに投稿できるほど速筆ではありませんので、今日のところはまた雑談や設定のお話などでお茶を濁そうかと思います

    昨日はちょうど1年経ったという事で、以前に書いてあったバレンタインのSSをアップしました
    その時に4号はあまり甘いものを食べないというオリジナル設定を出していたのですが、実は本編SSや端切れ話で書いている苦手描写よりも、少しだけ軽い感じで描写してあります
    というよりも本編SSや端切れ話を書いている内に苦手描写が強まってしまったので、初期に書いたこぼれ話が軽く感じてしまうという逆転現象が起こってしまっただけなのですが…
    わりと早い段階で描写の齟齬に気付きましたが、あえて直さずそのままにしておきました
    その代わりにスレッタと暮らす内に苦手意識がちょっとだけ克服された、という裏設定を追加してあります
    なので最終回後の4号は甘いものを積極的に食べようとはしませんが、ビター系のチョコなら普通に食べるようになっています。そしてスレッタが作ってくれたものならとても美味しくパクパク食べることが出来るようになっています
    愛の力のおかげ(?)です

    それとスレッタが普通にブランデーを食べ物や飲み物に入れようとしていますが、基本はアルコールを飛ばすので大丈夫だと思っています(実際大丈夫です)
    でも4号がすぐに酔っぱらう事には気付いていないので、手作りチョコには少し多めにブランデーを入れてしまってますし、後でホットミルクにブランデーを一匙入れて飲ませてしまったりもします(ちょっと酔っぱらいます)

  • 17124/02/16(金) 08:11:57

    今日は休みのはずだったのに急遽仕事に行くことになりましたウソデショ…!
    とても悲しいですが仕方ないので行ってきます…

  • 18124/02/16(金) 13:54:08

    昨日は夜更かししたので今とてもすごい眠気に襲われています
    これを書いたらちょっとお昼寝しようかなと思っています

    今は本編SSを少しずつ書いているところなのですが、リクエストSSの内容もぼんやりと考え始めました
    最初のリクエストは遊園地のお化け屋敷(または、ホラーを交えた4スレ)なのですが、実はピッタリのシチュエーションをすでに用意してあるのです
    ものすごく昔の端切れ話なのですが、小ゲイブが主人公のお話を書いた時に彼が男ひとりでルンルン楽しんだ場所、それが遊園地なのです。
    水星世界の地球では遊園地などの娯楽施設がない、と小説版のニカやチュチュが言っていましたが、逆に言えばフロントならあるんでしょ?とばかりに出してしまっていました
    行くならここだろう!という事で、次回のリクエストSSは珍しくフロント脱出編になる予定です

    残りの2つのリクエストについては、まだ考え途中です。急いで考えるよりもじっくりとネタを考えた方が良いアイディアが出ると思うので、もう少し寝かせておこうと思います

    ではまた

  • 19124/02/16(金) 22:38:55

    明日お休みになったのでSS頑張ろうと思います
    でも今日のところは可愛い動物動画でも見て癒やされながら寝たいと思います…(傷心)


    いきなり雑談になってしまいますが、最近のお気に入りはネコミームと呼ばれている一連の動画になります
    色々な猫のミームを切り取って1つの作品として成立させているもので、内容は千差万別です
    大抵は投稿主さんたちの日常を切り取った一コマになり、中には病気やケガや大変な事に巻き込まれてしまったハプニングなものなどもあります
    でもそれをすべて可愛いネコちゃんで表現されると、ヘビーな内容でもすらりと見れてしまうのです
    オススメ欄で初めて見かけた時は何事かと思いましたが、今ではすっかりお気に入りになっています
    おそらくブームは一過性のものなので、たくさん流れてくる今のうちに楽しむつもりでいます

    それと同時進行でブッシュクラフト系の動画にもハマっています
    ブッシュクラフトとは極力キャンプ道具などを使わず、まるでゲームのマインクラフトのように原始的な道具だけでキャンプをするという内容なのですが、これもどうやら一大ジャンルになっているようです
    何も考えずにボーっと見ていると、ただの小さな洞窟がいつの間にか立派な住居になっていたり、何もない地面がいつの間にか削られて立派なプール付きの住居になっていたりします。すばらしくクリエイティブで面白いです

    とは言え一日ずっと動画を見ていると言う訳ではありません。きちんとSSも書いていますのでご安心くださいませ
    明日はちょっと本腰入れてSSを書こうと思っています。本当は今日そうするはずだったのですが、朝から出鼻をくじかれてしまいましたね…


    ではまた

  • 20二次元好きの匿名さん24/02/17(土) 09:53:07

    保守(∩^o^)⊃━☆゚.*・。

  • 21124/02/17(土) 14:12:15

    保守の魔法ありがとうございます━☆゚.*・。
    目覚まし止めて爆睡していたので起きた時はもう駄目かと思いました
    とても助かりました

    起きてからちょこちょこ本編SSを書き始めましたが、今のところは一進一退という所です。進んだところはありますが、逆に書き直して後退したところもあります
    最近の本編SSがみんな手ごわかったように、今回も中々手ごわいです

    作品を公開できない間はできるだけ何か話題を書き込むようにはしてるんですが、毎回雑談するのも何なので、そろそろ端切れ話をきちんと推敲してtelegraに纏めてもいいかなと思っています
    本編SSのページとは別に番外編のページを作り、そこに端切れ話とこぼれ話を放り込むつもりです
    その際は公開順ではなく、時系列順に作品を載せてみようかと思います
    たまにどちらが先なのかスレ主的にも微妙な作品がありますので、掲載順が前後する作品があるかもしれません。基本的にはこっそり直すと思いますが、大幅に位置がズレる際にはお知らせ致します

    とりあえず公開順に1話ずつtelegraにアップしていこうと思います。基本は一日1話ですが、本編SSや端切れ話、または裏話などを新しく投稿できる時はそちらを優先します(コメントの返信などもこれに当たります)。要は特に何もなく、あとは雑談するしかない…!という場合の代わりにしようと考えている訳です
    さっそく今日の夜までにページを作ってみるつもりです。出来上がったページや推敲した端切れ話は夜にアップしに来ますので、よければ覗いてやってください


    ではまた夜に

  • 22124/02/17(土) 21:55:03

    さっそく最初の端切れ話を推敲しつつ、番外編用のページも作ってみました

    公開済みのこぼれ話も収録しています

    端切れ話の方は前半と後半で別のお話だったものなのですが、ほぼ続きのような話だったので1つに纏めてあります

    ついでにタイトルも付けておきました。最初の頃の端切れ話はタイトルなど無く本当にちょっとしたオマケ話のようなものとして書いていたので、推敲していて懐かしい気持ちになりました

    今はページがスカスカしてますが、そのうちに充実してくると思います。少々お待ちくださいませ


    ↓端切れ話(ぼくときみとのコーヒータイム)


     エランは飲み物にこだわりはない。その時々で何となく気が向いたものを注文する。

     その時はたまたまコーヒーを頼んだところ、注文の内容を聞いたスレッタがパッとこちらを見上げて来た。

    「エランさん、コーヒーを頼んだんですか?」

    「何となく飲みたくなって。…どうかしたの?」

     エランが首を傾げて言うと、スレッタはキラキラと目を輝かせて口を開いた。

    「すごい、エランさん。コーヒーが飲めるなんて、大人なんですね」

    「………。この辺りのコーヒーは砂糖とクリームが入っているから、君も飲めると思うよ」

     場合によってはココアが入っているコーヒーもある。エランはもう少し甘くない方が好きなので、頼むことはないが…。

    「で、でも。大人にならなきゃ飲んじゃ駄目だって言われてますし…」

    「きみはもう成人してるじゃないか。17歳以上で結婚もできるんだから、18歳は立派な大人だろう?スカーレット・マーティン」

    端切れ話 (僕ときみとのコーヒータイム)地球降下編&監禁?編


     エランは飲み物にこだわりはない。その時々で何となく気が向いたものを注文する。

     その時はたまたまコーヒーを頼んだところ、注文の内容を聞いたスレッタがパッとこちらを見上げて来た。

    「エランさん、コーヒーを頼んだんですか?」

    「何となく飲みたくなって。…どうかしたの?」

     エランが首を傾げて言うと、スレッタはキラキラと目を輝かせて口を開いた。

    「すごい、エランさん。コーヒーが飲めるなんて、大人なんですね」

    「………。この辺りのコーヒーは砂糖とクリームが入っているから、君も飲めると思うよ」

     場合によってはココアが入っているコーヒーもある。エランはもう少し甘くない方が好きなので、頼むことはないが…。

    「で、でも。大人にならなきゃ飲んじゃ駄目だって言われてますし…」

    「きみはもう成人してるじゃないか。17歳以上で結婚もできるんだから、18歳は立派な大人だろう?スカーレット・マーティン」

    「はっ、そうでした。わ、わたし…大人でした」

    「追加で注文してみる?」

    「………いえ、もう別のを頼んでいるので」

    「そう」

    「………」

     少し待っていると、その内店員が飲み物を持って来た。スレッタはベリ…
    telegra.ph

    ↓新たに作った番外編用SS保管庫も置いておきます

    番外編SS保管庫 こちらは「SS ごめんねスレッタ・マーキュリー」の本編から外れた番外編を収録した保管庫です。

     本編の進行中の間のエピソードを『端切れ話』。本編の最終回後のエピソードを『こぼれ話』として分類しています。

     お読みになりたいSSのタイトルをクリックすると各ページへと移動します。

     本編をお読みになりたい場合は こちらのリンク から本編のSS保管庫へ移動してください。



    『ごめんねスレッタ・マーキュリー(端切れ話)』




    【フロント脱出編】


    【地球降下編】


    【監禁?編】


    ・僕ときみとのコーヒータイム


    【いびつでやさしい箱庭編】


    【???編】


    ・・・・・・・・・


    『ごめんねスレッタ・マーキュリー(こぼれ話)』




    【1年目】


    ・こぼれ話②(バレンタイン)


    【2年目】



    ・・・・・・・・・


    『ごめんねスレッタ・マーキュリー(IF話)』




    ・こぼれ話①(おだやかな生活を送る2人)

    ※こちらはこぼれ話として書きましたが、設定が固まっていない時期に書いたので本編SSとの齟齬があります。IF話としてお楽しみください。





    現在の作品は以上です
    telegra.ph
  • 23二次元好きの匿名さん24/02/17(土) 22:46:58

    わあーすごい!
    ありがとうございます!!

  • 24124/02/18(日) 08:03:48

    >>23

    ちょっと頑張ってみました。ありがとうございます

    これからちょっとずつ推敲し終わった作品が増えていく予定です

  • 25124/02/18(日) 19:13:20

    今日は午後休だったので頑張ってSS書いて投稿してやるぜ!もう少しだからイケるだろ!…と思っていたんですが、まったくダメダメでした
    たまに何の文章も浮かばない時があります。あともう少しのはずなんですが、ゴールがとても遠い…
    焦っているうちに気が付いたらスレの寿命も残りわずかとなっていたので、延命のために一度書き込んでおきます

    ↓ここから先は簡単なご報告です
    新しいSSを用意できない以上は仕方ありませんので、いつもの時間に番外編ページを更新しに来るつもりです
    今回も2つのお話を1つに纏めてあります。後半部分はリクエストを頂いて書いたSSとなり、少しタイトルも変えてあります
    リクエストされた方から元の方がいいとご意見を頂いたら話もタイトルも元に戻そうと思いますが、纏めた方が話の流れとして自然かなと考えています
    ところで話が直接続いているSSは他にもありますが、それぞれ別のリクエストを受けて書いたSS同士を纏めるつもりはありませんので、その点はご安心ください

    最後にちょっとしたご相談なのですが、リクエストSSを載せる場合はタイトルの横などに何か印をつけた方がいいのか、特につけなくても問題ないのかを知りたいと思っています
    そして一応SSの各ページの上にリクエストSSです!とは書くつもりでいるのですが、具体的なリクエスト内容も書いた方がいいのか…?これも分からなくて悩んでいます
    その辺りの知識と言うか機微がさっぱりなので、どなたかリクエスト受付文化(?)に詳しい方がいたらご教授頂ければ幸いです

  • 26124/02/18(日) 22:18:48

    番外編SS保管庫更新しました!

    今回も2つの話を1つに纏めていますが、後半部分はリクエストSSになります。もし元の方が良いというご意見があったら戻しますので、その際はご遠慮なく申し出ください

    それと今はまだ収録した作品は少ないですが、時系列順ですとだんだん新しく更新したSSが分かりづらくなると思いますので、今回から最新のタイトルの横にNEWをつけてみました


    こんな感じでしばらくの間は試行錯誤していくと思います。リクエストSSの取り扱いに関しても表記する情報が増えたり減ったりするかもしれませんが、イイ感じのところに落ち着くまでチョコチョコ変えていくつもりです



    端切れ話(雨と雨具と相合い傘)


     エランと一緒に地球の地へと降り立ち、列車での移動を開始してから数日後。

     その日、スレッタは初めて見る光景に息を呑んだ。

     初めは、飲んでいたお茶が跳ねたのかと思ったのだ。

     その時ちょうどスレッタは窓から目を離していて、視界の端を掠めた水滴に気付いたのは偶然だった。

     ぽつり、水滴が列車の窓へ落ちて来る。

     一瞬焦って自分の持っているコップを覗き込み、特に中身が波打っていない事を確認するとスレッタは首を傾げた。───と、同時に次々と水滴が窓へと引っ付いてきた。

     目を丸くして見つめていると、ごとん、ごとん、という列車の音の他に、ざぁ、ざぁ、という音がだんだんと紛れ込んでくる。

    「雨が降って来たね。というより雨が降っている地域に列車が追い付いたのかな」

     エランの言葉に、遅れて気付く。

     雨。

     空から水が降って来る自然現象。


    端切れ話(雨と雨具と相合い傘)地球降下編&監禁?編

    ※元は別に書いていた2つの話を合体させています。後半はリクエストSSになります



     エランと一緒に地球の地へと降り立ち、列車での移動を開始してから数日後。

     その日、スレッタは初めて見る光景に息を呑んだ。

     初めは、飲んでいたお茶が跳ねたのかと思ったのだ。

     その時ちょうどスレッタは窓から目を離していて、視界の端を掠めた水滴に気付いたのは偶然だった。

     ぽつり、水滴が列車の窓へ落ちて来る。

     一瞬焦って自分の持っているコップを覗き込み、特に中身が波打っていない事を確認するとスレッタは首を傾げた。───と、同時に次々と水滴が窓へと引っ付いてきた。

     目を丸くして見つめていると、ごとん、ごとん、という列車の音の他に、ざぁ、ざぁ、という音がだんだんと紛れ込んでくる。

    「雨が降って来たね。というより雨が降っている地域に列車が追い付いたのかな」

     エランの言葉に、遅れて気付く。

     雨。

     空から水が降って来る自然現象。

     これがそうなのか、とスレッタは感心して。窓そのものでなく窓の外の景色に目を移して息を呑んだ。

     視界に映るすべてが水に濡れている。水を吸うと色が変わるのか、列車が進むごとに地…
    telegra.ph
  • 27二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 07:03:52

    リクエスト文化には詳しくないですが、今後リクエストする時に、既に出たお題と被らないように確認できるとありがたいです

  • 28124/02/19(月) 14:23:19

    >>27

    アドバイス兼ご要望ありがとうございます

    確かに今まで頂いたリクエストはきちんと纏めていませんでした

    目から鱗が落ちた気分です。気付いていませんでしたが、少し不親切な仕様でしたね

    さっそく今日帰ったらリストを作って見る事にします

    次回のリクエスト募集の際には既出のリクエスト内容を書き出してみますので、参考にして頂けると幸いです


    ではまた

  • 29124/02/19(月) 23:34:34

    番外編SS保管庫更新しました

    今回はリクエストSSであるケビンの話です

    とある地域から出てきた…という文章で濁していた穏健派の正体が本編SSの方で判明したので、少し詳しい描写に差し替えました

    その他にも色々と文章を付け足しています。おそらく端切れ話としては、こんなにたくさんの文章の付け足しは今後はないかもしれません



    端切れ話(宇宙議会連合工作員ケビン)


     ケビンとローズは『プリンス』配下の工作員だ。

     正確には宇宙議会連合の工作員なのだが、もう随分と長い事『プリンス』の為に働いている。

     工作員とはいっても、とくに破壊活動を行なったりするわけではない。今現在の宇宙議会連合は、主に穏健派が主流となって日々の活動を行っている。

     穏健派の目標は、宇宙と地球の力のバランスを整え、全人類に対してプラスになる新しい秩序を作ることだ。

     元々は温厚で有名だった島国の住人たちが訴え始めたもので、彼らが宇宙へと進出して宇宙議会連合へ身を寄せた際に、自然と持ちこまれた理念だった。

     かつては過激派に押されたこともあったようだが、粘り強い説得と交渉によって少しずつ人を取り込み、今の地位を築き上げてきたらしい。ケビンが生まれる前の話になる。

     宇宙での生活環境を改善するための活動を行いながら、水面下では自分たちの故郷とも言える地球の状況を掬い上げる計画を練る。宇宙と地球、双方の繁栄こそが未来には必要だと確信している彼らは、苦手な工作活動もするようになった。

     そんな彼らに見いだされたのが、地球側の尊い血を引いていながらも、その半分は敵対する宇宙側の血も流れているというひとりのハーフの少年だった。

     『イエル・オグル』───今は『シャディク・ゼネリ』と名乗っている宇宙議会連合の上級工作員だ。

     彼は『プリンス』というコードネームも持ち、自分たち末端の工作員を駆使して地球弾圧の急先鋒であるベネリットグループを何とか解体まで持ちこもうとしている。


    端切れ話(宇宙議会連合工作員ケビン)フロント脱出編

    ※リクエストSSです



     ケビンとローズは『プリンス』配下の工作員だ。

     正確には宇宙議会連合の工作員なのだが、もう随分と長い事『プリンス』の為に働いている。

     工作員とはいっても、とくに破壊活動を行なったりするわけではない。今現在の宇宙議会連合は、主に穏健派が主流となって日々の活動を行っている。

     穏健派の目標は、宇宙と地球の力のバランスを整え、全人類に対してプラスになる新しい秩序を作ることだ。

     元々は温厚で有名だった島国の住人たちが訴え始めたもので、彼らが宇宙へと進出して宇宙議会連合へ身を寄せた際に、自然と持ちこまれた理念だった。

     かつては過激派に押されたこともあったようだが、粘り強い説得と交渉によって少しずつ人を取り込み、今の地位を築き上げてきたらしい。ケビンが生まれる前の話になる。

     宇宙での生活環境を改善するための活動を行いながら、水面下では自分たちの故郷とも言える地球の状況を掬い上げる計画を練る。宇宙と地球、双方の繁栄こそが未来には必要だと確信している彼らは、苦手な工作活動もするようになった。

     そんな彼らに見いだされたのが、地球側の尊い血を引いていながらも、その半分は敵対…
    telegra.ph
  • 30二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 07:31:35

    朝の保守(∩^o^)⊃━☆゚.*・。

  • 31124/02/20(火) 15:05:09

    朝の保守━☆゚.*・。ありがとうございます

    そして保守して頂いているにも関わらず新しいSSをご用意できなくて申し訳ありません
    今絶賛ドツボにハマり中でして、もしや最初から書き直した方がいいのでは…?とまで思い始めている始末です
    仕方ないので今までのSSを読み返し、見逃したフラグはないか?を確認しております
    山場を越えたと思ったらまさかこんな山場があるとは…!という感じですが、ここを越えたらスレッタの心はある程度単純化されると思うので、頑張って書いて行きます

    という訳でしばらく端切れ話のアップが続くと思います。モブおっさんズのターンをお楽しみください(4スレスレとは…?)

  • 32124/02/20(火) 22:11:36

    番外編SS保管庫更新しました

    今回はあまり加筆修正はありませんが、新たに付けたタイトルはけっこう気に入ってます

    元々モブおっさん×4のSSは名前だけのシンプルなタイトルだったのですが、それだけでは味気ないのでそれぞれの性質を表す二つ名みたいなものを名前の前につけてみました

    ケビンがある意味そのままなのは、武骨な彼に相応しいかなという理由です


    端切れ話(根無し草のハンス)


     ハンスは基本的にスペーシアンが大嫌いだ。そうして同じアーシアンの事も、基本的には信用していない。

     そんな彼が個人的な友達付き合いをしているアーシアン達がいる。

    「ハンスさん、今日はお休みですか?」

    「ええ、久々に友人たちと食事でも取ってきますよ。君たちもこのフロントにしばらく滞在するのだから、適当な所で羽を伸ばしてきなさい」

    「はは、俺は明日休みなんで、それを楽しみにしてますよ。いってらっしゃい、ハンスさん」

    「はい、いってきますよ」

     同じ船で働いている輸送船のスタッフへ手を振ると、ハンスは軽やかな足取りで船を降りた。

     今いるフロントは地球圏にほど近いポイントにあり、輸送船の中継地としてそれなりに栄えている場所だ。

     人が集まれば物が集まり、物が集まればそれを求めて更に人が集まってくる。このフロントの港は活気に溢れていた。

     船乗りは総じて大食漢だ。そんな奴らが集まるのだから、安くて旨い食べ物屋も多く出店されているのだった。


    端切れ話(根無し草のハンス)フロント脱出編

    ※リクエストSSです




     ハンスは基本的にスペーシアンが大嫌いだ。そうして同じアーシアンの事も、基本的には信用していない。

     そんな彼が個人的な友達付き合いをしているアーシアン達がいる。

    「ハンスさん、今日はお休みですか?」

    「ええ、久々に友人たちと食事でも取ってきますよ。君たちもこのフロントにしばらく滞在するのだから、適当な所で羽を伸ばしてきなさい」

    「はは、俺は明日休みなんで、それを楽しみにしてますよ。いってらっしゃい、ハンスさん」

    「はい、いってきますよ」

     同じ船で働いている輸送船のスタッフへ手を振ると、ハンスは軽やかな足取りで船を降りた。

     今いるフロントは地球圏にほど近いポイントにあり、輸送船の中継地としてそれなりに栄えている場所だ。

     人が集まれば物が集まり、物が集まればそれを求めて更に人が集まってくる。このフロントの港は活気に溢れていた。

     船乗りは総じて大食漢だ。そんな奴らが集まるのだから、安くて旨い食べ物屋も多く出店されているのだった。

     ハンスはお気に入りの店に入り、一番奥のテーブルに勝手に座った。待ち人はもうすぐ来るはずだ。

     店員も心得たもので、すぐには注文を取…
    telegra.ph
  • 33二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 07:09:27

    保守!

  • 34124/02/21(水) 15:04:05

    保守!ありがとうございます

    本編SSの進歩は相変わらずストップしたままです。仕事をしていると思ったように時間が取れないうえ、読み返し作業中に気になるところを発見してちょこちょこ直したりしているので余計に時間がかかります
    以前は睡眠時間をリリースして作業時間を召喚していましたが、年末に体を壊したのであまり無理はできない体になりました
    ちなみに昨年の1月から12月半ばまで仕事がある日は大体3時間睡眠でした
    今は8時間睡眠です。極端ですね!

    その少ない作業時間でちょこちょこ書いていたのですが、納得できない所を書き直していたところ、なんだか製作途中のパズルのような有様になってしまいました
    これをきちんとした作品にする為に、一度情報を整理しようとして本編SSを読み返して……そして推敲作業に入ってしまったという訳です
    回り道しすぎですが、一度ぐちゃぐちゃになった話から離れてみるのもいいかもしれません。意外とそのままでも大丈夫じゃない!となるかもしれないので、しばしのあいだ推敲作業をして煮詰まった頭をリセットしようかと思います

    という訳でまた今夜も端切れ話の更新となります
    ストックはまだまだあるのですが、この調子だとすぐに使い切ってしまいそうですね…

  • 35124/02/21(水) 22:35:33

    番外編SS保管庫更新しました


    今回は大ゲイブのお話です

    こちらもほんの少しだけセリフなどを書き換えたりしているのですが、1ヵ所だけ大いに間違えてしまっていた表記があったので訂正してあります

    タイトルにも使った『止まり木』なのですが、こちら元々『宿り木』と書いていたのです

    鳥やリスなどの小動物が休める場所という意味で書いていたところ、『宿り木』だと寄生植物の方になってしまうようで、気付いた時にはビックリしました

    何となくで書いているとこういう事があります。今回はたまたま気付いたので訂正することができました

    危ないところでした



    端切れ話(止まり木の大ゲイブ)



     大ゲイブは長年船乗りとして生きてきた。

     スペーシアンに税金と称して利益を吸い取られ、時に嫌がらせを受け、それでもひたすら物を運んできた。

     いわゆるドローン戦争というものが過激化し、締め付けが強くなった時も細々とやり繰りを続けてきた。

     宇宙を旅するのが好きと言うのもあったし、船そのものも好きだった。それ以外に生き方を知らないというのもあった。

     けれど一番の理由は。

    「おやっさん!このフロントで食事の約束があるんでしょ。後はやっとくんで、行ってきてくださいよ!」

    「なんだ。あいつら相手なら少しくらい遅れてたって構いやしねぇよ。ほおれ、残りの積み荷を降ろしちまいな。これが終わったら暫く休みだからなぁ」

    「もうおやっさん…。聞いたかお前ら!すぐに終わらせるぞぉ!」


    端切れ話(止まり木の大ゲイブ)フロント脱出編

    ※リクエストSSです




     大ゲイブは長年船乗りとして生きてきた。

     スペーシアンに税金と称して利益を吸い取られ、時に嫌がらせを受け、それでもひたすら物を運んできた。

     いわゆるドローン戦争というものが過激化し、締め付けが強くなった時も細々とやり繰りを続けてきた。

     宇宙を旅するのが好きと言うのもあったし、船そのものも好きだった。それ以外に生き方を知らないというのもあった。

     けれど一番の理由は。

    「おやっさん!このフロントで食事の約束があるんでしょ。後はやっとくんで、行ってきてくださいよ!」

    「なんだ。あいつら相手なら少しくらい遅れてたって構いやしねぇよ。ほおれ、残りの積み荷を降ろしちまいな。これが終わったら暫く休みだからなぁ」

    「もうおやっさん…。聞いたかお前ら!すぐに終わらせるぞぉ!」

    「おぉー!」

    「休日ぅ!」

    「寝るぞ!」

    「遊ぶぞ!」

    「飲むぞ!」

    「女ぁー!」

     愛すべき馬鹿どもがそれぞれの気合の言葉を放ち、勢いよく荷物を降ろしていく。その光景を満足げに大ゲイブは眺めていた。

    「そういえばあの2人を乗せたのもこのフロントでしたっけ」

     大ゲイブの右腕、現在の副船長の言葉に耳を傾ける。…
    telegra.ph
  • 36二次元好きの匿名さん24/02/22(木) 07:47:18

    保守

  • 37124/02/22(木) 14:24:17

    保守ありがとうございます

    1周年たったので新たなこぼれ話公開です!

    後半がほんの少しセンシティブなのでご注意ください



    こぼれ話(にゃんにゃんにゃんの日)



     スレッタ・マーキュリーはネコである。ふさふさの大きなしっぽがご自慢の、全体的に丸みを帯びた可愛い可愛いネコである。

     長めの赤毛を風にそよがせて、今日もご機嫌に公園のベンチの上で日向ぼっこを満喫している。

     風は少し冷たいが、その分お日様の光が気持ちいい。

     ぽかぽか、ぽかぽか、いい日和だ。

    (でも、何かが足りないなぁ…)

     満ち足りたような、でも何か物寂しいような、よく分からない不思議な心地でスレッタはうとうとと目を瞬かせている。

     そんなスレッタの体を影が覆った。お日様の光が無くなると、途端に風の冷たさが強くなる。

     お日様が雲に隠れちゃったのかな?

     少し残念に思いながら目を開けると、そこには大きな動物がいた。

    「こんにちは、タヌキさん。起こしちゃってごめんね」


    ごめんねスレッタ・マーキュリー─こぼれ話③─※にゃんにゃんにゃんの猫の日SS。前半はほのぼのですが、後半は少し閲覧注意です。


     スレッタ・マーキュリーはネコである。ふさふさの大きなしっぽがご自慢の、全体的に丸みを帯びた可愛い可愛いネコである。

     長めの赤毛を風にそよがせて、今日もご機嫌に公園のベンチの上で日向ぼっこを満喫している。

     風は少し冷たいが、その分お日様の光が気持ちいい。

     ぽかぽか、ぽかぽか、いい日和だ。

    (でも、何かが足りないなぁ…)

     満ち足りたような、でも何か物寂しいような、よく分からない不思議な心地でスレッタはうとうとと目を瞬かせている。

     そんなスレッタの体を影が覆った。お日様の光が無くなると、途端に風の冷たさが強くなる。

     お日様が雲に隠れちゃったのかな?

     少し残念に思いながらスレッタは目を開けると、そこには大きな動物がいた。

    「こんにちは、タヌキさん。起こしちゃってごめんね」

     三角お耳がピンと目立つ、スレッタよりもはるかに体の大きい誰かが覗き込んでいた。

     スレッタはびっくりしてしっぽをピンと伸ばしてしまう。おひげもコチンと固くなる。

     少しだけお耳を後ろに下げたスレッタは、そっと様子をうかがってみる。穏やかな空気…
    telegra.ph
  • 38124/02/22(木) 22:51:06

    番外編SS保管庫更新しました


    今日はもう猫の日SSを更新したのでいいかな、と思ったのですが、モブおっさん4人のうち1人だけ登録が遅れるというのもアレなので更新してしまいます

    今回はモブおっさん最後の1人である小ゲイブの話です。彼だけ二つ名に『』が使われてますが、これは『』がないままだと何だか締まらないタイトルになるというメタ的な理由の他に、後世でほんとうにこの二つ名で呼ばれる事になるので他の3人と区別したというきちんとした理由もあります

    ちなみに実は大ゲイブと小ゲイブの間に違う端切れ話を書いていたのですが、こちらは明日に持ち越しです



    端切れ話(『偉大なる商人』小ゲイブ)



      長いあいだ付き合いのある友達から、珍しく頼みごとがあると通信が来たある日のこと。

     その日、小ゲイブは予定していた休暇を取りやめることにした。

     何せあまり隙を見せない友からの頼みごとである。少しくらい損をしても、後でいくらでも取り返せるだろうという算段があった。

     小ゲイブは一見穏やかで常にぼんやりしているように見えるが、その実シビアに物事を見ている───と、自分では自負している。たまにあり得ないほどの派手な買い物をする時もあるが、基本は慎重な商人なのだ。

     そんな小ゲイブが友からの頼みで請け負った依頼内容は、とある2人組を地球への最寄りのフロントへと送って欲しいというものだった。

     友…ハンスはこの辺りの輸送船では最大規模の船の乗組員だ。しかもただの下っ端ではなく上級役員として日々仕事に励んでいる、本来なら雲の上の存在だ。

     そんな彼からの依頼である。それも人嫌いの彼から直々に人を運んで欲しいと言ってきているのだ。嫌でも好奇心がうずいてしまう。

     小ゲイブは約束の日が近づくと、最低限の人員を残してわくわくしながら迎えに行った。途中までは叔父が連れて来ているはずだ。

     叔父を発見し、大きく手を振る。すぐに2人組と対面することになったが、ここで小ゲイブは心の中で首を傾げることになる。

     


    端切れ話(『偉大なる商人』小ゲイブ)フロント脱出編

    ※リクエストSSです




      長いあいだ付き合いのある友達から、珍しく頼みごとがあると通信が来たある日のこと。

     その日、小ゲイブは予定していた休暇を取りやめることにした。

     何せあまり隙を見せない友からの頼みごとである。少しくらい損をしても、後でいくらでも取り返せるだろうという算段があった。

     小ゲイブは一見穏やかで常にぼんやりしているように見えるが、その実シビアに物事を見ている───と、自分では自負している。たまにあり得ないほどの派手な買い物をする時もあるが、基本は慎重な商人なのだ。

     そんな小ゲイブが友からの頼みで請け負った依頼内容は、とある2人組を地球への最寄りのフロントへと送って欲しいというものだった。

     友…ハンスはこの辺りの輸送船では最大規模の船の乗組員だ。しかもただの下っ端ではなく上級役員として日々仕事に励んでいる、本来なら雲の上の存在だ。

     そんな彼からの依頼である。それも人嫌いの彼から直々に人を運んで欲しいと言ってきているのだ。嫌でも好奇心がうずいてしまう。

     小ゲイブは約束の日が近づくと、最低限の人員を残してわくわくしながら迎えに行った。途中までは叔父が連れて来ているはずだ。…
    telegra.ph
  • 39二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 09:24:04

    🐱4ス穏やかで色っぽくて好き
    おっちゃんどもはなんかかわいくて好き

  • 40124/02/23(金) 14:30:54

    >>39

    感想ありがとうございます


    4スレの方は前半と後半でガラッとテイストを変えたいなと思ったので、前半はかわいく、後半は色っぽく意識して書いてみました

    バレンタインでは1年目としてまだ子供っぽさの残る4スレですが、猫の日の4スレは色々進展した後の2年目の出来事になります

    この間に1年目のホワイトデーがあり、その後にクリスマスがあります。時系列としてはバレンタイン→ホワイトデー→クリスマス→猫の日となるわけです

    つまり1年目のホワイトデーとクリスマスの間になんかすごい進展があります。この部分は最終回が終わった後にまとめて書こうと思っている部分です。センシティブな部分をきちんと書けるのか、スレ主の挑戦が始まることになります


    モブおっさん達は最初はただのモブのはずだったのですが、4号の名前にちなんだエピソードを盛り込みたくなり、ついでにこれから先のお助けキャラであるクーフェイ爺さんの前振りとしてそれぞれの個性を持たせてみました

    いつかの裏話で書いたのですが、モブおっさん達の個性を作る際に参考にしたのは4号&シャディク&グエル&マルタンです(モブおっさん登場順)

    なのでおっさん共がかわいいのは、スレ主が御三家&マルタンをはじめとした男連中をかわいい奴らめ…と思っているからなのかもしれません

    実際こいつらかわいいと思います。この時には2クール目が始まっていなかったので分かりませんでしたが、5号もかわいい奴でしたね

  • 41124/02/23(金) 22:19:14

    番外編SS保管庫更新しました


    今回は元「ミネラルウォーター」のお話です。推敲するにあたりセリフの追加とタイトルの変更をしてみました

    新しいタイトルだと冒頭部分のネタバレになってしまいますが、抒情トリックを駆使したお話という訳でもないので、まぁいいかなと分かりやすさ優先でつけてしまいました


    それと保管庫にて時系列が逆になっていたお話の位置を直しました

    小ゲイブのお話とコーヒーのお話です。端切れ話の中にはいくつかの章に跨って話が展開するものがけっこうあるのですが、基本的には話の最後の一文を時系列の基準にしようと思っています



    端切れ話(初めての炭酸水)


     列車移動の旅の合間。食事を済ませたエラン達は、この後の列車移動中にも何か飲み物があった方が良いだろうと、駅構内にある店に入った。

     ずらりと並べられる中身入りのビン、パック、ペットボトル。色も形も様々な飲み物に、目移りしてしまいそうだ。

    「いっぱいありますね」

    「そうだね」

     とりあえずアルコール類は除外して、スレッタが飲めそうなものはベリージュースや清涼飲料水、水、紅茶くらいだろうか。

     それを説明すると、悩んでいるスレッタを尻目に、エランはさっさとミネラルウォーターを手に取ってカゴに入れた。

     あまり甘いものが好きではないエランにとって、この辺りの飲料は甘すぎる時がある。紅茶にも砂糖が入っていないことが多いが、今回は水が飲みたい気分だった。

     それを見たスレッタも、少し悩んだ仕草をしたあと同じ商品をカゴに入れてた。

    「他にも色々種類があるけど、いいの?」

    「最近甘いものばっかり飲んでいたので、たまにはさっぱりしたものが飲みたくて」


    端切れ話(初めての炭酸水)地球降下編


     列車移動の旅の合間。食事を済ませたエラン達は、この後の列車移動中にも何か飲み物があった方が良いだろうと、駅構内にある店に入った。

     ずらりと並べられる中身入りのビン、パック、ペットボトル。色も形も様々な飲み物に、目移りしてしまいそうだ。

    「いっぱいありますね」

    「そうだね」

     とりあえずアルコール類は除外して、スレッタが飲めそうなものはベリージュースや清涼飲料水、水、紅茶くらいだろうか。

     それを説明すると、悩んでいるスレッタを尻目に、エランはさっさとミネラルウォーターを手に取ってカゴに入れた。

     あまり甘いものが好きではないエランにとって、この辺りの飲料は甘すぎる時がある。紅茶にも砂糖が入っていないことが多いが、今回は水が飲みたい気分だった。

     それを見たスレッタも、少し悩んだ仕草をしたあと同じ商品をカゴに入れてた。

    「他にも色々種類があるけど、いいの?」

    「最近甘いものばっかり飲んでいたので、たまにはさっぱりしたものが飲みたくて」

    「さっぱり…ああ、じゃあちょうどいいね」

    「はい、お水はさっぱりしますから」

     さっそく買い物を済ませると、また2人は手を繋いで駅構内を歩いていった。

     …
    telegra.ph
  • 42二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 07:15:58

    乙女にはなかなか恥ずかしいやつ!しかも好きな人の前で!

  • 43124/02/24(土) 14:51:13

    >>42

    感想ありがとうございます


    乙女なスレッタには少々酷な時間でした

    4号は今は忘れてますが子供の頃に動物の世話をしていた事もあったので、諸々の生理現象も「生きてるんだから当然」と普通に許容できる人です。さすがにワザと下品な振る舞いをしていたら眉を潜めるでしょうが、スレッタにはその心配はまったくいりません。たぶん死ぬまで乙女です

    むしろ少々気にし過ぎでは?と心配になるくらいに落ち込んだりするので、下手な慰めもできなかったりします

    この話の前後にも色々とありまして、結果としてシモの事情にはあまり触らないようにしよう…と旅の間に4号は学習していく事になります

    本編でたまにうっかりスレッタがその辺りの事を話してしまった時などに、4号が返事をしなかったりするのはそのせいです

  • 44124/02/24(土) 21:55:46

    番外編SS保管庫更新しました


    今回も少しだけタイトルを変えて内容も書き加えています

    そういえば今更ながらに監禁?編の章タイトルはこのままでいいのか悩んでいたのを思い出しました。最初はいい章タイトルを思いついたら差し替えればいいと仮の名前として付けたのが監禁?編だったのです

    でも他に良い章タイトルが思いつきません。新しく付けるとしたら『南の国のアパート編』…とかでしょうか

    でもこのSSの世界は国がもう無いですし…ううん、悩みます

    これだ!というタイトルを思いついたらある日ガラッと変わっているかもしれません



    端切れ話(夢のお姫様抱っこ)



     エランが仕事に出かけている間、スレッタは家の中で自由に過ごしている。

     料理の研究をしたり、掃除をしたりする真面目なものから、果物を食べたり、コミックを読んだりする娯楽まで、本当に色々だ。

     仕事も遊びも同じくらい楽しいので、毎日なにをして過ごそうかと考えている。

     その中でも最近は新たな楽しみを覚えてしまった。暑い所の地域で推奨されている行為、シエスタである。

     要するにお昼寝だ。日が出ている一番暑い時間帯に眠り、体力を消費しないようにするためのもの。それどころか午前中に減った体力を回復すらさせるかもしれない、じつにステキで理にかなった行動だ。

     実はスレッタがいる室内は昼寝をする必要がないくらい涼しいのだが、一度横になったら何だか癖になってしまった。ソファに寝そべるのが心地よくて、密かなマイブームになっている。

     それと言うのもこのソファが気持ち良すぎるのがいけない。心の中で理不尽な八つ当たりをしながらポフポフと寝床を整えて、スレッタは丁寧にタオルを敷くとそのままころんと寝転がった。

     とある事情で飾り布は剝がしてしまったが、タオルが間にあれば汚れることもない。頭を預けるクッションと、体の上にもかけるもう1枚のタオルを用意すれば、寝る準備は完璧である。

     スレッタは満足して目を閉じた。暫くこうしておけばスゥっと意識が落ちて来る。

     よほど体調が悪くなければ30分から1時間。それくらいで自然と目が覚める。


    端切れ話(夢のお姫様抱っこ)監禁?編


     エランが仕事に出かけている間、スレッタは家の中で自由に過ごしている。

     料理の研究をしたり、掃除をしたりする真面目なものから、果物を食べたり、コミックを読んだりする娯楽まで、本当に色々だ。

     仕事も遊びも同じくらい楽しいので、毎日なにをして過ごそうかと考えている。

     その中でも最近は新たな楽しみを覚えてしまった。暑い所の地域で推奨されている行為、シエスタである。

     要するにお昼寝だ。日が出ている一番暑い時間帯に眠り、体力を消費しないようにするためのもの。それどころか午前中に減った体力を回復すらさせるかもしれない、じつにステキで理にかなった行動だ。

     実はスレッタがいる室内は昼寝をする必要がないくらい涼しいのだが、一度横になったら何だか癖になってしまった。ソファに寝そべるのが心地よくて、密かなマイブームになっている。

     それと言うのもこのソファが気持ち良すぎるのがいけない。心の中で理不尽な八つ当たりをしながらポフポフと寝床を整えて、スレッタは丁寧にタオルを敷くとそのままころんと寝転がった。

     とある事情で飾り布は剝がしてしまったが、タオルが間にあれば汚れることもない。頭を預けるクッションと、…
    telegra.ph
  • 45二次元好きの匿名さん24/02/25(日) 01:37:19

    ふふふ可愛い いつかまたお姫様抱っこしてあげて欲しい

  • 46124/02/25(日) 08:20:49

    >>45

    感想ありがとうございます


    ここからしばらく先はお姫様抱っこは封印されますが、最終回を迎える頃にはたぶん復活すると思います

    でもこんなに双方ともに初々しい反応なのは今だけかもしれません(ちょうど4号側がスレッタのことを女性として意識し始めた頃のお話になりますので)

    それを思うとけっこう大胆なことをしてますが、意識がないスレッタ相手ならちょっとだけ積極的になれる4号だったのでした

  • 47124/02/25(日) 15:03:24

    スレ主です。今回は報告のような雑談のような話です

    最近は番外編SS保管庫の更新ばかりしていて申し訳ないですが、実はまだ本編SSの推敲が終わっていなかったりします
    なし崩し的に始めてしまったものなのですが、この作業が終わったら改めて書きかけの最新話を完成させようと思っています。次の休みの日が勝負です(まだ先)
    しかし推敲していて気付いたのですが、スレ主が思ったよりも文量があります
    ちょうど章の区切りも来たことだしちょっとした話のネタになるかと思い文字数を調べてみたのですが、今現在公開している最新話までで30万字ありました
    ちなみに端切れ話&こぼれ話で13万字くらいでした
    1年ちょっとで43万字もよく書けたものです
    とは言えこれでストップせずに少しずつでも記録を伸ばしたいと思っています
    最終話までにどれだけ文字数が伸びるのか?怖いような楽しみのような感じがしますがとりあえず書いて行きます


    ではまた

  • 48二次元好きの匿名さん24/02/25(日) 21:40:39

    保守う

  • 49124/02/25(日) 22:33:02

    保守ありがとうございます

    最近はなかなか掲示板に入れなかったりする時があるので助かります


    番外編SS保管庫更新しました

    今回もタイトルを変えてみました。元タイトルは「2人で料理」というリクエストSSです。このままだと少し素っ気ないかなと思いまして、4号の内面のウキウキさを表現したタイトルに変えました

    他にもほんの少し文章を書き加えています



    端切れ話(楽しいお手伝い)



     今日は仕事先である工場の休みの日だ。仕事を始めてから何度目かの休日になるが、だいたいは午前中に掃除などの内向きの用事を済ませ、午後には買い出しなどの外向きの用事を済ませることにしている。

     ただ、この日の外向きの用事は特になかった。昼近くに近所の屋台で食事を買って来たくらいだろうか。

     実はスレッタに内緒で行っている付近への偵察もあらかた終わったタイミングだった。

     更に周辺の様子を確認に行ってもよかったのだが、休日だというのにスレッタを置いたまま出かけるのは少し気が咎める。

     結果として、エランはやる事が無くなってしまった。仕方ないので買って来た昼食を食べてからは部屋で体を休めている。

     あまりに暇なのであらかじめ作ってあった次に向かう土地の候補リストを眺めたり、必要になる書類や物資などの情報を確認していると、ダイニングの方で物音がした。

    「………」

     そういえば、もうそろそろ夕方だ。きっとスレッタが夕飯づくりを始めているのだろう。

     いつもならスレッタの邪魔にならないように大人しくしているのだが、この日は何となくダイニングへと足を向けた。

     時間を持て余している自分に対して、2人の食事を作ってくれようとしているスレッタに申し訳ない気分になったからだ。


    端切れ話(楽しいお手伝い)監禁?編

    ※リクエストSSです




     今日は仕事先である工場の休みの日だ。仕事を始めてから何度目かの休日になるが、だいたいは午前中に掃除などの内向きの用事を済ませ、午後には買い出しなどの外向きの用事を済ませることにしている。

     ただ、この日の外向きの用事は特になかった。昼近くに近所の屋台で食事を買って来たくらいだろうか。

     実はスレッタに内緒で行っている付近への偵察もあらかた終わったタイミングだった。

     更に周辺の様子を確認に行ってもよかったのだが、休日だというのにスレッタを置いたまま出かけるのは少し気が咎める。

     結果として、エランはやる事が無くなってしまった。仕方ないので買って来た昼食を食べてからは部屋で体を休めている。

     あまりに暇なのであらかじめ作ってあった次に向かう土地の候補リストを眺めたり、必要になる書類や物資などの情報を確認していると、ダイニングの方で物音がした。

    「………」

     そういえば、もうそろそろ夕方だ。きっとスレッタが夕飯づくりを始めているのだろう。

     いつもならスレッタの邪魔にならないように大人しくしているのだが、この日は何となくダイニングへと足を向けた。

     時間を持て余している自…
    telegra.ph
  • 50二次元好きの匿名さん24/02/26(月) 07:01:46

    おはようございます保守

  • 51124/02/26(月) 14:45:05

    こんにちは
    朝の保守ありがとうございます

    さて、すでに長い間新しいSSをお届けできていないので、そろそろエンジンを吹かしていかねばと思います
    もうすぐ監禁?編の推敲作業も終わるので、もう一度バラバラのパズルのようになった最新話をきちんとした文章に整えなければいけません
    とりあえず次の休みの日の投稿を目標に頑張るつもりです
    時間を置いたので大丈夫だとは思うのですが、もし次の休みでも完成できなかったらいっその事しばらくそのエピソードは封印して次の話から書こうかと思っています
    そして本編を更新した後に書こうとしていたリクエストSSも具体的な構想を練り始めました。せっかくなのでほんのちょっとだけホラーっぽさを混ぜてみたいですね


    ではまた

  • 52124/02/26(月) 22:30:56

    番外編SS保管庫を更新しました


    この辺りからきちんとタイトルを考えるようになったので、これから先はよほど他にピッタリな名前がなければそのままのタイトルで登録しようと思います

    今回は一部の名称を変えたくらいで修正箇所はそんなにありませんでした

    それにしても当時もうっすら似てるかも…と思っていましたが、今読むとバレンタインSSと似た表現がとても多いなと感じます

    この頃の4スレとバレンタインの4スレは関係性が全然違っているので、むしろいい対比になっているような気がします



    端切れ話(体調不良と下心)



     新しい土地に来て、スレッタが倒れ、そこから回復した数日後。

     少しの間だけこの土地に留まる事に決めたエランは、アパートを短期契約で借りることにした。

     地元の不動産屋でしか見つからないような好物件を探し出し、そのまますぐに契約する。

     その日の内には移動せず、体調が回復したばかりのスレッタの体を慮って、実際に住むのは少しだけ後にすることにした。

     とはいっても、それも2、3日程度のつもりだった。

     実際の引っ越しまで1週間は過ぎてしまったのだが、それには理由がある。


     起きたばかりのエランは、久しぶりの体調の悪さに気付いて辟易とした。

     ぐらつく体。重い頭。なんだか全体的に熱っぽく、体の節々が痛みを訴える。

     学園からこっち、体の具合が徐々に改善されて来たと思ったところにこれである。余計につらく感じてしまい、エランは食事も思うように取れない有様だった。

     同室で休んでいたスレッタが、すぐにエランの状態に気づいた。


    端切れ話(体調不良と下心)地球降下編

    ※リクエストSSです




     新しい土地に来て、スレッタが倒れ、そこから回復した数日後。

     少しの間だけこの土地に留まる事に決めたエランは、アパートを短期契約で借りることにした。

     地元の不動産屋でしか見つからないような好物件を探し出し、そのまますぐに契約する。

     その日の内には移動せず、体調が回復したばかりのスレッタの体を慮って、実際に住むのは少しだけ後にすることにした。

     とはいっても、それも2、3日程度のつもりだった。

     実際の引っ越しまで1週間は過ぎてしまったのだが、それには理由がある。


     起きたばかりのエランは、久しぶりの体調の悪さに気付いて辟易とした。

     ぐらつく体。重い頭。なんだか全体的に熱っぽく、体の節々が痛みを訴える。

     学園からこっち、体の具合が徐々に改善されて来たと思ったところにこれである。余計につらく感じてしまい、エランは食事も思うように取れない有様だった。

     同室で休んでいたスレッタが、すぐにエランの状態に気づいた。

    「エランさん、何だかだるそうですけど、もしかして体調が悪いんですか?」

    「……問題ない。慣れてるから大丈夫」

    「ちゃんとした返事になってないですよ!もう、横になってください!」…
    telegra.ph
  • 53二次元好きの匿名さん24/02/26(月) 23:15:01

    このお話とくにすこ わがまま4号にキュンとくるスレッタちゃんも4号もかわいい

  • 54124/02/27(火) 08:35:14

    >>53

    ありがとうございます

    スレ主的にも面白くスラスラと書けてしまったSSになります

    分かりやすくワガママになる4号の描写はお気に入りです


    では行ってきます

  • 55124/02/27(火) 15:00:06

    スレの寿命を伸ばすために何か書きにきたのですが何も浮かばなくて困っているスレ主です
    やばい…もう休憩が終わる!
    という訳で保守だけしておきます

  • 56124/02/27(火) 22:34:47

    番外編SS保管庫更新しました


    最初はスカスカだった番外編SS保管庫ですが、なかなかに充実して来たような気がします

    きちんと数えてはいないのですが、これから地球降下編に収録されるタイトルはどんどん増えて行く予定です。監禁?編とどっちが多いのか分かりませんが、とりあえず地球降下編と監禁?編のどちらかが最多になるでしょう


    今回収録した端切れ話は地球降下編の最初の頃のお話になります。これより時系列順で早い話も書く可能性はありますが、今のところ地球降下編以降のSSはこのお話の後に起こったエピソードになります

    しょっぱなからトラブルで大丈夫か…?となりますが、面白さ優先で書いてしまいました。現実の世界ではなくちょっと荒廃した地球が舞台なので、メンテナンス不足も普通にあり得るという理由付けをしています



    端切れ話(エレベーターパニック)



     地球へと降りてからわずか1日。

     まだまだ目新しいモノにキョロキョロしているスレッタは、エランに連れられてある建物の中にいた。

     随分と古い建物のようだが、中に入ると意外と綺麗だ。狭い階段と入口を越えるとどうやら何かのお店のようで、大型のものから小型のものまで、色々な品が展示されている。

     端の方はテントが置かれ、また別の端では衣服が置かれている。更に別の端にあるのは、人間サイズの武器や盾だろうか…?

    「エランさん、ここって何のお店ですか?」

     水星ではマトモなお店がなかったので学園での記憶でしかないが、こんな品が置かれているお店は見た事がない。

     よく分からなかったので、素直にエランに聞いてみた。

    「ミリタリーショップ。アウトドア品も売っている店だよ」

    「はぁ…」

     ミリタリー。アウトドア。


    端切れ話(エレベーターパニック)地球降下編

    ※リクエストSSです




     地球へと降りてからわずか1日。

     まだまだ目新しいモノにキョロキョロしているスレッタは、エランに連れられてある建物の中にいた。

     随分と古い建物のようだが、中に入ると意外と綺麗だ。狭い階段と入口を越えるとどうやら何かのお店のようで、大型のものから小型のものまで、色々な品が展示されている。

     端の方はテントが置かれ、また別の端では衣服が置かれている。更に別の端にあるのは、人間サイズの武器や盾だろうか…?

    「エランさん、ここって何のお店ですか?」

     水星ではマトモなお店がなかったので学園での記憶でしかないが、こんな品が置かれているお店は見た事がない。

     よく分からなかったので、素直にエランに聞いてみた。

    「ミリタリーショップ。アウトドア品も売っている店だよ」

    「はぁ…」

     ミリタリー。アウトドア。

     スレッタとエランは別に戦争をしに地球に降りたわけではないので、ミリタリーではなくアウトドア品というものが目当てなのだろうとスレッタは思った。

     確かに地球は野外だらけだ。フロントでは建物から出て外で生活する人と言うのはあまり見ないが、地球ではきっと違うのだろう。

     なにせ放…
    telegra.ph
  • 57二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 06:20:04

    一応保守!

  • 58二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 13:26:34

    保守を兼ねつつ感想とか質問とかしてみたいんですが、規制に引っ掛ってしまってなかなか出来ないんですよね…。
    という訳で時期外れの書き込みなんですが。

    監禁?編のスレッタはラウティーアムや警備隊の聴取でも「エランさん」と呼んでしまっていますけど、聞いてるほうは偽名の「エランズさん」にちょうど良く聞き違えてくれてる感じでしょうか?
    若のときはしっかり聞き取られていたけど、若はそれどころじゃなかったので追及されなかったんだろうと思うなどしておりました。

  • 59124/02/28(水) 15:11:14

    朝の保守とご質問ありがとうございます


    >>58

    実はラウティーアムや警備隊の人達やさらにはダーオルンにもきちんと「エランさん」と聞こえていました

    でもまぁ例えば『山田 太郎(やまだ たろう)』さんがいるとして、親しい人が「やまさん」と言っているように聞こえていました

    きちんと言えてないけど愛称みたいなもんだろうな…と思われていました


    ダーオルンの方は妹(と言われていた)にもかかわらず、名前ではなく姓の方で呼んでいたので超反応しました

    妹が兄である太郎の事を「やまさん」と呼んでいるようなものですからね

    お前も山田だろ!なんで他人行儀に呼んでるんだ!やっぱり他人なんだな!?という心境だったのです


    ちなみに名前でうっかりな事をしたのは4号の方が多く、彼は何度かクーフェイ老の前で「スレッタ・マーキュリー」と口に出してます

    クーフェイ老はバッチリその名前を聞いていたのですが、スレッタが口に出すまでは知らないフリをしてくれてました

    なのでクーフェイ老がスレッタお嬢さんと言った際に4号はショックを受けましたが、正直その資格はなかったりします

    何故なら彼が最初にスレッタの本名をクーフェイ老に教えていたからです。でも切羽詰まった時に無意識にぽろりと本名を口に出していたので、4号はまったく気付いていません

    クーフェイ老も野暮なことは言うまいとその辺りは突っ込みませんでした

  • 60二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 22:07:55

    口は悪いけど、良い意味で言葉足らずで損する人柄してますよね。クーフェイ老。

  • 61124/02/28(水) 23:04:57

    >>60

    クーフェイ爺さんへの感想ありがとうございます

    彼は一見すると気性が荒く見えるので、大体の人から遠巻きにされています

    でも彼の行動をじっくりと観察したり、実際に交流を持つととても優しい人だと分かってきます

    4号も今の時点で十分クーフェイ爺さんはお人好しだと思っていますが、多分4号が思っている以上に細やかに気配りをしてくれる人なのです

    若のお爺様のパロウさんはその辺りよく分かっているので、クーフェイ爺さんが大好きなのでした

    こんな風にクーフェイ爺さんは大体の人からは誤解されていますが、一部の人からはとても信頼されています。これは能力などは関係なく、彼自身の人柄に寄るところが大きいです



    感想返しが長くなりましたが、それはそれとして番外編SS保管庫を更新しています

    少し文章を書き換えたところはありますが、ほぼ当時のままの文章です



    端切れ話(あなたに捧げる花冠)



     もう誰もいない故郷の村を歩き回った後、エランとスレッタの2人は少し村から外れた丘の上でゆっくりと体を休めていた。

     スレッタが作ってくれた軽食を食べ、デザートに木からもいだばかりのプラムを食べ、何をするでもなく穏やかな風に身を任せている。

     一応はシートを下に敷いているが、それがなくても大丈夫なほどに短い草がびっしりと生えている。

     そのほとんどはクローバーだ。白い花や、時折ピンクの花が葉の合間から顔を出して、風にゆらゆらと揺れていた。

    「地球って、本当に綺麗ですごい所ですね…」

     スレッタが感慨深げに呟いた。

     地球に住んでいたエランとしては、綺麗な所ばかりではないと口に出したい気もしたが、なるほど、目の前の光景はそう言われてもおかしくないものだった。

     青い空に白く厚みのある雲が流れ、遠くでは豊かな森が茂り、少し離れた所では小川が陽の光を浴びて輝いている。

     草が風に触れてサラサラと涼やかな音を立て、遠くでは鳥が鳴き、水が流れる音が響く。

    「…そうだね」



    ※なんだか急にNGワードに「telegr a」が追加されてしまったようです。新しいURLは張れませんが、>>22のリンクから入れる番外編SS保管庫にてSS全文が読めますのでよろしければどうぞ

    それにしても「telegr a」が使えなくなったら次回のスレ立てなどはどうすればいいのか…。違う媒体を使った方がいいのか検討したいと思います

  • 62124/02/29(木) 08:08:58

    仕事行く前にNGワード解除されてないかなーと確認しましたがやはりダメなようです。弾かれました

    今から前SSを別の媒体にすべて移し替えるのも手間なので、スレに貼り付けるURLがNGにならないよう間に一枚噛ませてみようかなと思います


    ↓何度か見かけたことがあるURLを教えてもらったので、何クリックかの手間は掛かりますがこちらに各保管庫への「telegr a」を使ったURLを収録しようかなと思います


    Writening テキストページを一瞬で作成ユーザー登録不要。テキストを入力すると、共有可能な専用URLが即座に発行されるテキスト共有サービスです。writening.net

    いずれにせよ帰ってからの作業になります

    では行ってきます

  • 63124/02/29(木) 13:50:19

    そういえばすっかり報告を忘れていましたが、一応監禁?編の推敲作業は何とか終了いたしました
    色々と文章を付け足したり変えたりしています。なかでも一番変えたのは『ほうき星の消えた日 前編』の最後の方にてクーフェイ爺さんに4号が名前を伝えたところになると思います
    この部分、よくよく考えてみたら姓の方はいらないんじゃ…?と思ったので、「エラン・ケレス」ではなくただの「エラン」に変えてみました

    後は端切れ話の推敲をしつつ本編SS最新話の完成にこぎつけたいのですが…
    1年以上もお世話になっていた「telegr a」のページをを気軽にレスに貼り付けられなくなったので、新しいテキストページ作成サイトを色々と試してみなければいけません
    おそらく今まで作った「telegr a」の保管庫を収納するための簡易的な使い方に留まるでしょうが、色々と機能を確認してみたいと思います

    ではまた

  • 64二次元好きの匿名さん24/02/29(木) 22:18:16

    スレ主がんばれ!あにまんくんったら急にひどいわよ

  • 65124/02/29(木) 23:04:10

    応援ありがとうございます

    とりあえずドシンプルに該当作品ページのURLだけ貼り付けてみました。今後はNGワードが払拭されない限り、こうやって間に別のサイトを噛ませてみたいと思います

    一番下↓のバナーをクリックした先のURLを更にクリックするといつもの作品ページに飛びます


    今回使わせてもらったのは「writeningテキストページ」というサイトです。ちょっと触ってみたんですが、「telegr a」のように何となくで感覚的に使えるものではなさそうだなと感じました

    文字を大きくしたり太くするのにもきちんとタグを使わなければいけないので、使い勝手がかなり違っています。

    一番違うなと感じたのは、書き込んだ色々な文字や記号にリンク先を埋め込むことができない事でしょうか

    スレ主は「telegr a」でのリンク機能を使ってSS保管庫を作っていたのですが、もし「writeningテキストページ」で同じようなページを作ろうとしたら、タイトルの他にURLの文字列も載せなければいけないのでかなりゴチャゴチャした作りになってしまいそうです

    という訳でちょっと勿体ないですが「writeningテキストページ」は補助のように使っていくことにします



    端切れ話(アンラッキーラッキー)



     幼い頃、エアリアルの中でスレッタはたくさんの動画を見た。

     冒険の話。日常の話。格好いい話。可愛い話。

     1時間くらいで終わる話もあれば、5分くらいの短いものが延々と続く話もあった。

     大きくなって文字が読めるようになると、そこにコミックも追加された。

     それにもやはり、色々な話があった。

     …ある日、スレッタは不思議なお話を見た。

     裸の女の人の胸に、主人公の男の子が飛び込む話だ。

     今まで見たお話の中では裸んぼになっている人なんていなかったので、スレッタはビックリしてしまった。

     裸の女の人はキャーッと悲鳴を上げて、男の子にいっぱいビンタしている。やっぱりこの人もビックリしたんだなぁとスレッタは思いながら、男の子の方のセリフを読んだ。

     男の子は謝りながら、でも脳内では違うことを考えているようだ。



    端切れ話(アンラッキーラッキー)URL避難所 | Writening↓のURLをクリックすると作品ページへ飛べます https://telegra.ph/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AD%E3%83%BC-02-29writening.net
  • 66二次元好きの匿名さん24/03/01(金) 07:34:41

    ポチポチしたら見れました!ありがとうございます!!

  • 67二次元好きの匿名さん24/03/01(金) 12:33:28

    慌てるスレッタかわいい

  • 68124/03/01(金) 15:27:45

    朝の書き込みや感想ありがとうございます

    今回はちょっと遅い時間での返信です


    >>66

    きちんとSSのページに飛べたようでよかったです

    クリックは一回分増えてしまいましたが、できるだけ何も考えずにポチポチっとできるよう極シンプルなページにしました

    せっかくの新しいテキストページサイトなのにそんな使い方でいいのか…?とも思いましたが、使いやすさを優先にしております

    ちょっと罪悪感はあったのですが、頂いたコメントで気が軽くなりました。ありがとうございます


    >>67

    慌てているスレッタを書くのはとっても楽しかったです

    途中で「アババ」と言ってますが、こちらはリクエストして頂いた方が書かれたものをそのまま使わせてもらったセリフ(鳴き声?)になります

    リクエストを頂いた時から絶対に言わせるぞと思っていたので、書けて満足でした

  • 69124/03/01(金) 21:58:58

    実は今日お休みだったので本編SSをこねくり回していたのですが、間に合いませんでした

    こんなことならリクエストSSを書けばよかったか…!と思いましたが後の祭りです

    仕方ないので今日も端切れ話で場を持たせようと思います。ほんとすいません


    今回はタイトルを少し変えたくらいで、本文の方はぼぼそのままです。時系列的には夜行列車の後くらいなのですが、スレッタ目線よりも随分と警戒している4号目線になります



    端切れ話(夢の守護者)



    「で、で、では、…おやすみ、なさい」

    「うん。おやすみ、スレッタ・マーキュリー」

     就寝の挨拶をする。エランはスレッタが横になったのを確認すると、扉側に体の向きを変えて目を閉じた。

     このまま完全に意識を落とすつもりはなく、何か異常があればすぐに反応できるように体のどこかしらを緊張させておく。

     今のエランは軽装ではあるが就寝用ではないきちんとした服を着て、そのまま外出もできる予備の靴を履いていた。枕の下には大ぶりのナイフ、指には金属製の護身具の輪を引っかけ、本体をすぐに握れるようにしている。

     少し過ぎた警戒ではないかと自分でも思うのだが、用心に越したことはない。この辺りはまだ少し情勢が不安な場所で、絶対に安全だと確信できるほどではなかった。

     ふぅ…と息を吐く。深く眠る気はないのだが、浅い眠りを繰り返し、それなりに体力を回復させるつもりではいる。

     すでに地球に降りてから1週間は経っているだろうか。エランとスレッタの2人は今日は夜間列車ではなく、駅の近くの宿に泊まっていた。

     料金は高くはなく、低くはなく、口コミの評判も上々の所だ。トイレやシャワーも備え付けられ、部屋の中で長時間過ごせるような設備が揃っている宿を選んだ。

     旅自体はそれほど急ぎではなく、ゆっくりと移動している最中だ。なのでよさそうな宿泊施設を見つけたら、早めに移動を切り上げて午後の早い時間にチェックインすることもある。


    端切れ話(夢の守護者)URL避難所 | Writening↓のURLをクリックすると作品ページへ飛べます https://telegra.ph/%E5%A4%A2%E3%81%AE%E5%AE%88%E8%AD%B7%E8%80%85-03-01writening.net
  • 70124/03/02(土) 08:27:29

    よく某所のスレを覗いているんですが、話題になったネタを元にした妄想をついついしてしまいます
    しかし本編SSが順調なら空いた時間に書くこともできるでしょうが、今はそんな余裕もないので涙を呑んで見送ろうと思います
    ネタが溜まる一方で困ってしまいますね

    では行ってきます

  • 71124/03/02(土) 14:36:55

    寝たのに眠いスレ主です
    お休み半年くらい欲しいですねぇ…

    そういえばスレ主が大好きな作品である『とんでもスキルで異世界放浪メシ』のアニメ第二期の製作が決定したようです
    やったぜ
    二次創作しようとかは全然考えていない作品なのですが、とにかく見ていて癒されるのです
    ご飯は美味しそうですし、従魔は可愛いですし
    なろうではご無沙汰してますが、コミックの方は毎回買って読んでます
    他にもマンガアプリで読んでいるなろうコミックは多いです
    今度また好きな作品がアニメ化されるようで、いつになるのか分かりませんがそちらも楽しみです

    もしかしたらそれらの作品の影響を受けた4スレパロとか書いてしまうかもしれないですね

  • 72124/03/02(土) 23:11:43

    すいません。本編書きあがらないので先にリクエストSSを載せてしまいます

    端切れ話。フロント脱出編(鏡の中の少女)


     新しい身分証を渡されてから小一時間ほど。エラン達は最寄りの店で新しい端末を購入していた。
     今の時代、特に宇宙ではひとり一台の端末は必須だ。これがあるとないとでは、生活の質がまったく違う。
     例えばホテルの予約や地球行きのチケットの購入。人や公共機関への連絡。必要な情報の取得。宇宙を移動するなら磁気嵐の予報は必須レベルだ。
    「はい、スカーレット。一番シンプルなものだけど、機能は十分だと思う」
     店の隅で待っていてもらったスレッタに、契約したばかりの端末を差し出す。
    「わぁ、ありがとうございます。これってアプリとかも入れられるんですか?」
    「よほどアングラなものじゃなければ大丈夫だよ。きみの好きなコミックや映像も見れるんじゃないかな」
    「楽しみです」
     さらには娯楽としての使い方もある。
     ハンスから渡された端末は随分とスレッタ好みのデータが収められていたようで、彼女は暇があれば古びた端末を覗いていた。
     残念ながら防犯上の都合で返してしまったが、スレッタ自身がこの新しい端末にデータを入れて、少しでも地球の生活の中での気晴らしになればいいと思う。
     店から出ると、人の流れに従いながら少しずつ中心地へと歩いていく。
    「この後はどうするんですか?」
    「まずは宿を確保して、それからチケットの確保だね。色々と買い物もしたいから、早くても明日以降の船を予約しようと思う」
    「分かりました。…そういえば、今さらですけど軌道エレベーターは使わないんですか?早くて便利だって聞きましたけど」
    「そっちは使わない」
     一言だけ伝えて、目だけで辺りを見渡すとそっとスレッタの耳に顔を近づけた。
    「…網を張られている可能性がある。多少不便だろうと、他のアーシアンに紛れられる船の方がいい」
    「ふぁ…っ。は、はい…」
     納得してくれたのか、こくこくとスレッタは頷いてくれた。
    「………」
     正直に言うと、船の方でも見つかる危険はある。
     地球にいくつもある宇宙センター。今は発着場としての機能を持たせただけの場所だが、そこで待ち構えられている可能性はゼロではない。
     ───そうなったら、自分は処分、そして彼女は連れ去られる。
     エランは最悪の未来を考えて、静かに深いため息を吐いた。

  • 73二次元好きの匿名さん24/03/03(日) 07:50:55

    保守

  • 74124/03/03(日) 14:31:09

    保守ありがとうございます。安心して出かけられました



    端切れ話の続きでも…と思ったんですが、よく考えたら今日は3月3日のお雛様でした

    ちょうど一年前に書いた作品があったので、せっかくなのでそれを載せてしまいます

    スレ主的には珍しいミオリネさん視点のものです。楽しそうにワイワイキャッキャしているスレッタとミオリネが見てぇ~!と思って書いたものになります

    ごめんねスレッタ・マーキュリーの世界とは違うのですが、やはりスレ主の趣味でほんのり4スレ&シャディミオちっくになっています

    株式会社ガンダムを作った後なのに4号が生存していたり、いろいろと謎時空です。たぶんとても平和な世界になります

    ではよければどうぞ



    短編。色々おひなさま



     株式会社ガンダムの地獄のようなPⅤ撮影も終わり、人心地ついたころ。

     スレッタがこそこそと何かを作っている所にミオリネは遭遇してしまった。

     見れば机には色とりどりの紙が散らばり、ハサミやら糊やら、幼学生の工作かというくらいゴチャゴチャしている。

     ひときわ目を引くのは卵の殻だ。下の部分だけ丁寧に切り取ったようで、ずらりと机の端に並べてある。

     …またこの子は何をやってるんだか。

     イースターの準備でもしているんだろうか。まだまだ先の事だというのに、なんとも気の早いことだ。

     ミオリネは呆れながらスレッタの作業を見守った。…内心、興味があったのだ。

    「ん~、よし!上手くできたっ!」

     スレッタが会心の笑みを浮かべて『それ』を掲げる。見ていたから分かるが、卵の殻を使った小さい人形のようだった。

     卵の殻の周りに色鮮やかな紙をくるりと貼って、これまた紙で作ったティアラのような装飾品を殻の頭にちょこんと乗っけて、小生意気にも扇のようなアイテムを手(?)の部分に持っている。


    色々おひなさまURL避難所 | Writening↓のURLをクリックすると作品ページへ飛べます https://telegra.ph/%E8%89%B2%E3%80%85%E3%81%8A%E3%81%B2%E3%81%AA%E3%81%95%E3%81%BE-03-03writening.net
  • 75124/03/03(日) 22:17:16

    >>72

     それから更に数時間後、エランとスレッタの2人はとある宿泊施設で体を休めていた。

     あまり高くもなく安くもない、ほどほどの料金の宿だ。このフロントは地球と宇宙を繋ぐ港でもあるので、たくさんの人が賑わっている。当然アーシアンもいる。

     高い宿は上級スペーシアンが、安い宿はアーシアンや低級スペーシアンが多い。何となくの印象だが、この宿は出稼ぎにきたアーシアンが多い気がする。

     スペーシアンと言ってもピンキリだ。エランを買い上げた大人たちはほとんどが上級スペーシアンだが、宇宙の中には奴隷同然に生活している低級スペーシアンもいる。彼らは日々の生活すら命がけで、犯罪に手を出す輩も多い。当然、彼らが多くいるところは治安が悪くなる。

     もしかしたら、強化人士の中にもスペーシアンの少年がいたのかもしれない。渡されたばかりの市民カードを弄びながら、そんな事を思う。

    「………」

     これを用意してくれたのはシャディクだが、元々は別の市民カードを手に入れるために自分は強化人士になることを引き受けた。…らしい。

     確かに宇宙の居住権とも言えるこのカードさえあれば、ペイルから放り出されても人並みに生活できただろう。

     現に端末やチケットの購入にも、市民カードがなければ非常に苦労したはずだ。しかもこのカードには口座が紐づけされていて、そこには信じられないほどの大金が振り込まれていた。

     逃亡資金としてはこの上ない、心強い味方だ。

    「エランさん、端末の登録が終わりました」

     ぼんやりと益体もない事を考えていたエランに、スレッタが声をかけた。

     使いやすいように端末を弄り始めてから数十分、ようやく一区切りついたようだ。コミック用のアプリもいい物を見つけられたようで、嬉しそうにしている。

    「今日は色々と買い物をしましたけど、地球に行くまでのご用事は他にありますか?」

    「いや、明日の夕方まで特にないね。それまではゆっくりしていて大丈夫だよ」

     一応は朝にチェックアウトの予定だが、追加で一日分の料金を払えば夕方まで居られる。

    「うーん…、そうですね」

     スレッタは悩んでいたが、ふとエランの手の中にある市民カードに気付くとあっと言う顔をした。

    「そういえば、あのチラシに書かれていたテーマパークって、もしかして『遊園地』のことですか?」

     それは地球ではもうとっくに姿を消した、遊興施設の名前だった。

  • 76二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 10:09:33

    ギリギリの保守
    続き楽しみです

  • 77124/03/04(月) 14:26:37

    ギリギリの保守すいませんありがとうございます!


    >>75

    「ちょっと待っていて」

     エランは捨てずにいたチラシを鞄から取り出すと、ざっと全体を確認してみた。

     特徴的な建物のイラストが中央に描かれているチラシだ。周りには奇抜な形の、恐らく遊具…も描かれ、見ているだけで賑やかな印象を受ける。

     特に変な事も書かれていない。エランは覗き込むようにしていたスレッタに、もう1枚のチラシを渡してあげた。

    「どうぞ」

    「ありがとうございますっ」

     スレッタが嬉しそうにチラシを見つめている。その間に端末で調べてみたところ、実際にこのフロントに存在している施設であることが分かった。

     どうやら適当に作ったチラシではなく本物のようだ。最近になってできた施設らしい。

    「入場料もそんなにかからないのか…」

     とはいえ普通の宿に1泊するくらいの料金は掛かるが、今のエランなら遠慮なく出せる金額だ。

     そのまま何となく情報を追っていると、弾んだ声が聞こえてきた。

    「やっぱり遊園地です。観覧車に、ジェットコースターもあります。端っこに描いてある建物は何か分からないですけど…」

    「それって遊具の名前?」

     『遊園地』そのものの名前は知っていても、あまり具体的なことは分からない。思わず疑問を投げかけた所、スレッタが色々と教えてくれた。

    「丸いのは観覧車と言って、景色を楽しむものなんです。こっちの細長く曲がったものはジェットコースターと言って、あえてスリルを楽しむんですよ」

     乗ったことはないんですけど。自信ありげだったスレッタが一転して、恥ずかし気に笑っている。

    「………」

     エランは少し考えてみた。あまり目立つ訳にはいかないが、もし地球側で追手に待ち構えられていたらどのみち自分たちはお終いである。

     それならば多少のリスクはあったとしても、今のうちに楽しめる思い出を作った方がいいのではないか。

     地球には大規模な遊興施設はない。とうぜん、『遊園地』もそうだ。

     思い出作りには、最適なように思える。

    「…あんまり目立つモノには乗れないだろうけど、よければ明日『遊園地』に行ってみる?」

     もしかしたらまったく楽しめない提案をしているかもしれないが…。

     エランが迷いつつも口に出すと、スレッタは大きく目を見開いた。

    「い…行きたいです!」

     そうして、その日一番の笑顔になった。

  • 78124/03/04(月) 21:56:48

    スレ主です

    端切れ話の推敲作業をしていていつの間にか寝てしまい船を漕いで頭をぶつけていたので、今日はもう無理せずに寝ようと思います
    大変申し訳ありませんが、続きはまた明日からにさせて頂きます

    ではまた

  • 79二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 08:08:46

    遊園地わくわく保守☆彡

  • 80124/03/05(火) 14:56:17

    わくわく保守ありがとうございます


    >>77

     次の日、朝にチェックアウトをしてからチラシに書かれていた場所に向かった。荷物は邪魔になるので有料のロッカーに入れて、ほぼ手ぶらの状態だ。

     『遊園地』に近づくと、だんだんと若い男女や子供連れの親子の姿が目立ってくる。スレッタなどはそれを見ているだけでテンションが上がっているようだ。

     エランは少し、緊張している。まさか追手の目がこんなところにあるわけもないと思うが、人が増えるだけでも見つかるリスクは上がってしまう。

     みんなが楽しそうにしている中で、多分ひとりだけ強張った顔をしていた。

    「遊園地…楽しみましょうね!」

     そんな悪目立ちしそうなエランを救ったのは、スレッタの一言だった。まっすぐに覗き込んでくるキラキラした目に、ハッとした心地になる。

    「そう…、そうだね」

     縮こまりそうだった心が、優しく解きほぐされた気がする。エランは繋いだ手をきゅっと一瞬だけ強く握ると、スレッタに小さく笑って返事をした。


     『遊園地』というのは、まるで現世とは違う1つの世界だ。

     可愛らしい建物に、可愛らしいキャラクター、様々な形のアトラクション。すれ違う人たちはみんな笑顔で、遠くからは笑い声や歓声が聞こえてくる。

     ただ歩いているだけでも心が浮き立ってくる。スレッタなどは心なしかステップを踏んでいるような脚さばきだ。

    「人気があるアトラクションは少し待つみたいだね。何か乗りたいものはある?午後までにたくさん回れるように考えないと」

     ジェットコースターとかが好きそうだな、と思いながら話を振ってみる。

     もしかしたら2人で居られるのは今日で最後になるかもしれないのだ。出来るだけ楽しんで欲しいと思って出た言葉だった。

    「うーん、色々とありますけど…。でも今日は屋外のアトラクションは止めておきましょう。たくさん人が来るアトラクションも」

    「どうして?」

     スレッタの返事に驚いて、反射的に疑問を投げかける。目を丸くするエランに、彼女は内緒話のようにこっそりと教えてくれた。

    「お外でいっぱい遊んでいたら、他の人の撮影に写り込んでしまうかもしれません。アトラクションには撮影機能のあるものもありますし。だから、今日はいいんです」

     無理をしてまで連れて来てくれて、それだけでとっても嬉しいんです。スレッタはそう答えると、本当に嬉しそうに笑っていた。

  • 81124/03/05(火) 22:43:50

    >>80

     エランはその言葉を聞いて、何だか堪らない気持ちになってしまった。

     気持ちを無視して、ムリヤリ攫って、脅し付けて。そんな事をした相手にも拘わらず、彼女は変わらない態度で接してくれる。そうして、地球への逃亡に協力してくれている。

     同時にエランはつい先ほどまで、スレッタの事を見誤っていた自分に気が付いた。

     彼女が優しく明るいままでいるのは、ただ単に自分たちの状況を見ないフリをして現実逃避しているのだと。心のどこかでそう思っていたのだ。

     でも違う。彼女はきっと自分たちの状況を理解したうえで、出来ることを探して前を向いている。そして精一杯、彼女にとって心地よい環境を作ろうとしている。

    「わたしも予習してきたんですよ。たぶん、この辺りなら大丈夫だと思います。ごく少人数での参加だったり、稼働中は真っ暗になったりする屋内アトラクションです」

     スレッタが自慢げに端末を差し出してくる。覗き込むと、きちんとリストアップされたアトラクションの名前が書かれている。…その中には目玉である観覧車やジェットコースターの名前はない。

    「どれも楽しそうです」

     明るい声で笑う強い人に、エランは一生勝てそうにないと思った。


     リストの中から更に安全そうなものを選び、ひとつずつ遊んでいく。人気のアトラクションは避けていたからか、どれも比較的スムーズに楽しむことができた。

     家族連れが多い中、おそらくカップルだと思われる若い男女の姿もちらほらと見える。エラン達もきちんと埋没できているのか少し心配に思うが、特にこちらに注目してくる人物はいなかった。

     綺麗な赤い髪を帽子で隠したり、髪や肌を地味な色に染めた効果もあったのかもしれない

     そんなこんなで午前中はそれなりにアトラクションを楽しみ、適当な場所で昼食を取り終わった時にはもう午後になっていた。

     あと1つか2つアトラクションを楽しんだら、地球行きの船に向かわなければいけない。

    「全部は回り切れなかったね」

    「仕方ないですよ。アトラクション制覇には1週間くらいかかるみたいですから」

     そんな話をしながら、最後のアトラクションに向かっていく。

     数分ほど歩くと、覚えのある特徴の建物が見えてきた。

     『不思議なミラーハウス』

     それはチラシにも描かれていた、今日唯一とも言える目玉アトラクションだった。

  • 82二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 06:41:50

    2人ともお互いのことを思いやるいい子だ……
    幸せになっておくれ

  • 83124/03/06(水) 14:09:31

    >>82

    感想ありがとうございます

    データを持ってき忘れたので感想返しだけで失礼します


    ご安心ください。2人はお互いを思いやりながらだんだんと自分も大切にすることを学んでいき、最後はハッピーエンドを迎えることになりますよ

    今回の端切れ話でも(途中ですが)その傾向は出てるんですが、最初にスレッタが安定して4号をサポートする感じになるでしょうか

    スレッタのほうが精神的に強くてタフなので、たとえ一時的にガタついたとしても回復は早いです

  • 84二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 22:17:37

    鏡か……おんなじ顔を持ってる人が他にもいるという共通点持ってる2人にはキーアイテムな感じ

  • 85124/03/06(水) 22:39:35

    >>81

     目玉とは言っても、それはあくまでチラシに描かれていただけで、実際のところは屋外のアトラクションほどの人気はないようだ。

     ダウンロードした『遊園地』のアプリで確認したところ、今も数分の待ち時間ですぐに遊べるとあった。

    「鏡を使った迷路です。ほんのちょっぴりホラー要素もあるみたいですよ」

    「そうなんだ」

     スレッタの物言いでは、それほど怖いものでもなさそうだ。

     このアトラクションは入口が何個か用意されていて、中には同じような鏡の空間が広がっているらしい。最大5名ほどが一度に入れるようで、エラン達は当然2人で入る事を選択した。

     スタッフの案内のまま迷路へと入っていくと、すぐに鏡の世界に迎え入れられる。

    「わぁ、綺麗ですね」

     床も天井も綺麗な幾何学模様が描かれていて、磨かれた鏡に映り込んでいる。通路自体は狭いのだが、広い空間のように感じる。

    「模様が変わって、面白いです」

     微妙に鏡の角度や形が変わっているせいで、歩くごとに鏡に映る景色も変わる。ぼんやりしていたら、自分がどこにいるのか分からなくなってしまうのかもしれない。

     とはいえ空間認識能力に長けているエランは、常に自分がどの位置にいるのか把握できてしまう。口に出してはいないが、おそらくスレッタもそうなのだと思う。

    「…これだけなら、何だかちょっと肩透かしだね」

     楽しんでいるスレッタには悪いが、ぽろりと本音が出てしまった。一瞬まずいと思ったが、先行していたスレッタが振り向いて挑戦的に笑いかけてくる。

    「これは第1ステージです。これを突破したら、もっとすごい鏡の世界に行けるみたいですよ」

     他の人のレビューを見たので、予習はバッチリです。胸を逸らして自慢している。

    「全部で何ステージあるの?」

    「3ステージです。最後の方はあっと驚く仕掛けがあるとか」

    「あっと驚く仕掛けって?」

    「それは分かりません。楽しみが減るので、ネタバレを見る前にレビューを閉じました」

     賢い使い方をしているスレッタに感心しているうちに、第1ステージは突破していた。

     ゴールの出口をくぐると少し暗い通路があって、出口と第2ステージの入口に分かれている。途中でリタイアもできるようだ。

     当然、2人は先に進むことを選択した。

     自分が恐ろしい迷宮に足を踏み入れた事には、この時は気付いていなかった。

  • 86124/03/06(水) 22:47:24

    >>84

    ギクッ

    まぁ分かりやすかったかもしれませんね…!

    この後もう少し続くのですが、4号に対してトラウマがこんにちは!してきます

    ここまで長く書いておいてなんですが、きちんとホラーチックになるのかどうか不安です。もしかしたらオチを書き直す可能性があります


    それにしても中々書き込めなくて焦りました。スレ主だけかもしれませんが、最近はどうも不安定でいけないですね

  • 87124/03/07(木) 08:38:28

    スレ主です
    今日はちょっと用事で出掛けるので昼に書き込みできないと思います
    夜には帰ってきますが場合によっては弾かれてすぐに書き込めない可能性があるので、よければ途中で保守か書き込みをして頂けたら助かります
    では行ってきます

  • 88二次元好きの匿名さん24/03/07(木) 14:30:32

    保守★

  • 89二次元好きの匿名さん24/03/07(木) 22:10:44

    保守〜

  • 90124/03/07(木) 23:00:34

    保守ありがとうございます。助かりました
    やはり夜になると安定しないようで、今回もなかなか入れませんでした
    また弾かれる前に続きを投下してしまいます

    ちょっとしたご報告ですが、実はまだ端切れ話が終わらなかったりします
    前振りをあまりに丁寧にし過ぎたのか、ちょっとした本編並みの文字数になりました
    一応明日には最後の一編を投下予定です

    それと今回文字数がオーバーしてしまい、削るに削ったのですがまだ文字数が多かったため、改行後の字下げができませんでした
    読みにくいかもしれませんが、テレグラフにて纏める時にはきちんと直しておきますのでご了承くださいませ

  • 91124/03/07(木) 23:02:01

    >>85

    次の部屋は一見すると迷路ではないように見えた。というよりも鏡が四方に張られているだけの、ただの部屋のようだった。

    エランはぐるりと周りを見回したが、次の部屋への入口は見当たらない。まるでこの部屋で行き止まりのようだ。

    疑問を浮かべていると、だんだんと周囲が暗くなってくる。天井と床から光の粒が溢れ、見ているうちに鏡の部屋は宇宙空間のようになった。

    「どこかに第3ステージへの扉が隠されているらしいですよ」

    「そう…なんだ」

    うきうきと喋るスレッタとは対照的に、エランは少し嫌な具合に心臓がドキリとしていた。

    あの恐ろしい宇宙空間を思い出す。スレッタを連れて単身で移動したのは、まだ記憶に新しい1週間ほど前の話だ。

    その後も船の間を飛び移ったりはしたものの、こうして不意打ちをされるとやはり心臓に悪い。

    だがよく見ると星の並びなどは実際のものと違う事が分かる。立体映像ではなく鏡で反射した像なので、技術的にもこの辺りが限界なのだろう。

    エランはゆっくりと一歩を踏み出した。

    偽物の宇宙空間を歩き、次の扉を探そうとする。光は少しずつ動いているようで、周囲の景色も同様に変化していった。

    「なかなか見つからないです。そういえば、意外と自分の姿は気にならないですね」

    「そうだね、言われてみれば…」

    最初の迷路で散々見たからか、鏡に映っている自分の姿も指摘されるまでまったく気にしなかった。暗い空間というのもあるのだろう。

    この部屋の中では、無数にも思える小さな光の粒が主役なのだ。

    スレッタと一緒に辺りを見回しながら部屋を一周して、でも次の扉はやはり見つからない。

    このままでは時間制限が来てしまう。それはなんだか不甲斐ない。

    少し本気を出して、スレッタと二手に分かれて探し始める。光の粒はだんだんと動きが早くなり、まるで急かされているようだった。

    「ん…?」

    その中で、少し気になる事を発見した。光の粒が避け、一部分だけ暗いままの一角があったのだ。動きが早いのでよく目立った。

    近くまで行ってジッと見てみると、その部分はいつの間にか鏡ではなくなっていたようだ。センサーが反応して、うっすらと扉の形に光が走る。

    「わぁ、やりましたね」

    「次で最後か」

    この後はまた違う鏡の世界が待っているのだろう。エランははしゃいでいるスレッタと一緒に、次の部屋へと足を踏み入れた。

  • 92二次元好きの匿名さん24/03/08(金) 07:09:55

    保守

  • 93124/03/08(金) 14:11:53

    >>91

    最後の部屋は、まるで物語の中にあるお城のような空間だった。上にはシャンデリアが吊るされ、床にはビロードの絨毯が敷かれている。

    鏡が効果的に使われて、最低限の装飾でも絢爛豪華な印象を受ける。

    この部屋も一見すると迷路には見えないが、階段やスロープが作られていて、実際にその部分は歩けるようだ。

    「立体的ですね」

    「そのぶん扉を探すのに苦労しそうだね」

    今回は最初から二手に分かれて扉を探すことにする。落下防止の手すりを掴みながら、慎重に階段を上っていく。

    ふと隣に視線を向けると、色を変えただけのエラン・ケレスの姿がそこにあった。

    出会った当時はずいぶんと大人に思えたものだが、自分の背が伸びたせいで、まるであの頃の彼が立っているようだ。

    「………」

    エラン・ケレスの姿を振り切るように、エランは再び階段を上がっていった。

    結局階段の先は何もなかった。今度の部屋も、時間経過でヒントのようなものが出されるのかもしれない。

    それにしても今回はずいぶんと自分の姿が目に付く。たくさんの鏡が微妙に角度を変えて設置されているせいで、1つ1つの鏡に必ず姿が映り込んでくる。まるでわざと注目させるかのように。

    ため息を吐いたエランは、スレッタの様子を確認しようと手すりの上から下を覗き込んだ。壁際を歩いていた彼女が笑顔でこちらに手を振ってくる。

    たくさんの鏡。角度を変えて設置されているせいで、1つ1つの鏡に必ず姿が映り込んでいる。それはスレッタも同様だ。

    たくさんのスレッタ。こちらを向いている本物の他には、鏡の中の虚構しかいない。

    そのはずなのに。

    「───」

    無数のスレッタが背を向けている中で、1つだけこちらを見ているスレッタがいた。

    本物の後ろでこちらをジィっと見あげ、小さく唇を動かしている。

    エランの目は硬直したまま、その唇の動きを追っていた。


    …その後の事は、あまり覚えていない。

    呆然としている内に、スレッタが扉を見つけてくれたのだ。「小さなウサギさんが鏡の中に出てきて、出口を教えてくれました」そう言って無邪気に笑っていた。

    エランは何とか取り繕いながら、スレッタと一緒に感想を言い合った。頭の中では、虚構のスレッタの言葉が繰り返されている。

    『最低限の知識は、インストールしておいたよ』

    夢か、虚像か、幻か。


    もしくはエランの中にいる『誰か』からの、言葉だったのかもしれない。

  • 94124/03/08(金) 22:59:53

    >>93

    (鏡の中の少女 オマケ)※ある意味すごくホラーです


     僕たちがエランさんの中に入ってから、もう一週間は経っただろうか。

     本体と分かれた僕たちは、いずれはエランさんの体の情報に押し流されて消えて無くなる運命だ。

     でも後悔はしていない。だって本体から切り離された時点で分かっていた事だし、それにスレッタの中に入っている別の僕たちもその点は同じなんだ。

     中には宇宙に拡散されたまま帰って来れない僕らもいるのだから、まだ目的を達成できただけ上等だ。

     そう、目的。

     エランさんは、やってくれた。

     情報を送ったその日のうちに色々と動いてくれて、夜にはスレッタを連れて学園を脱出してくれた。

     今のところは順調だ。あともう少しで地球に逃げられる。

     地球。スレッタが行きたがっていた母なる星。

     どんな所だろう。やっぱりとても綺麗なんだろうか。

     本体に先駆けて地球に降りられる事にほんの少しだけ優越感を感じながら、でもちょっと待てよと思い直す。

     エランさんは子供の頃は地球にいたけれど、最近までずっと宇宙にいた。地球で旅するための知識なんて、あるんだろうか?

     一度思いつくと、何だかとても不安になる。

     彼の記憶を覗いた時から、その無味乾燥な生活ぶりは知っている。戦闘訓練も受けていたから早々に危ない目には合わないと思うけど、でもやっぱりちょっと心配だ。

     僕はネットワークを通じて知り得た知識を、エランさんの脳に焼き付けることにした。

     切手の買い方とか、ホテルの予約の仕方とか、本当にちょっとしたものだ。

     健康な人ならいきなり生えてきた知識にビックリするだろうけど、記憶に色々と粗があるエランさんならたぶん大丈夫。

     ついでにファラクトに吸われずに残った記憶もできるだけ思い出すようにしてあげよう。

     破損した脳の神経の代わりなんて、僕らにはお茶の子さいさいなんだ。

     さぁ、みんな。起きて。まだ力が残っているうちに行わなくちゃいけないよ。

     眠っていた仲間たちが起きてきて、それぞれお仕事をし始める。記憶の修復、知識の伝達、あとは継続してパーメット中毒の中和をしなきゃ。

     その中のひとりが、気を利かせてエランさんにメッセージを送ったみたい。夢を介してではなく、脳に細工して幻覚を見せたらしい。

     器用だね、と僕は笑って。その子をたくさん褒めておいた。

  • 95二次元好きの匿名さん24/03/09(土) 06:10:34

    みんな、なんて働き者なんだ……
    ありがとう

  • 96二次元好きの匿名さん24/03/09(土) 07:35:19

    ホラーだけどありがとね……って泣きそう

  • 97二次元好きの匿名さん24/03/09(土) 13:12:33

    人間目線だとホラーだけど他目線だとまた違うのが二重に味わい深いです…!

    58で質問をした者です。その節は御回答くださってありがとうございました!

  • 98124/03/09(土) 14:52:37

    感想がこんなに…!ありがとうございます
    そして質問をしていただけたらいつでも返答する準備は出来ていますので、些細な事でも書いて頂けたら喜び勇んで返事を返すと思います


    さて、今回はホラーがテーマだったのですが、それに加えて色々と本編では書けなかったエピソードも追加してみました
    本編での4号はよくモノローグでスレッタは賢い人だと言ってますが、そう思うきっかけになったお話でもあります
    そして裏話にすら書いていなかった(書き忘れた)裏設定である、4号に知識を追加するエアリアル君たちのエピソードも入っています

    地球に降りた後の話になりますが、旅の間はスレッタがとても楽しそうにしているので、4号はずいぶん気が楽になっていました
    実はスレッタは寝ている間に泣いていたりもしているのです。でも起きている間はずっと笑ってくれているので、4号はスレッタに対して強い人だと尊敬の念を強めていました
    彼女にできるだけ楽しんでもらおう。そう思いスレッタが興味を示したものには出来るだけ協力して、結局は4号自身も楽しんだりしています
    そんな4号を密かにエアリアル君がサポートしてくれていました。広く浅く、あった方が便利かも?と思った知識を4号にインストールしてくれていたのです
    これによって旅はとてもスムーズになり、意外と快適に日々を過ごすことができたのでした

    でも実はエアリアル君のエピソードは、とっても怖い事でもあるのです
    なにせ人の脳を弄り回したという事ですから、その気になれば偽の記憶をでっちあげることもできたりします
    4号に入り込んだのはいい子であるエアリアル君でしたが、これが悪意ある同じ能力を持った何者かだったら、大変な事になっていました
    でも結局のところ彼らは人間ではないので、良かれと思ってしたことで4号をビビらせたりもしています
    オマケ話はそんなエピソードでもあったのでした


    ちなみに知識のインストールの所で、切手と切符を間違えて書いてしまったのですが、切手の方が広く浅く感が出ていいかもしれないな!…と思ったのでテレグラフに収録する時もそのままにしておこうと思います
    今のところお手紙を出す相手はいないですが、その内ラウティーアム辺りに出そうと考えるかもしれません
    その時にはしっかりと切手を買ってお手紙を出す4号の姿が見られる事でしょう

  • 99124/03/09(土) 23:22:17

    仕事で疲れて精魂尽き果てたスレ主ですこんばんは

    うかうかしている内にレス数が半ばになっていたので、そろそろ本編SSの更新か次のリクエストSSに取り掛かりたいのですが、新しい話を用意できそうにありません。すいません
    次のお休みの時に頑張って進展させようと思います
    番外編SS保管庫の更新も今日はちょっとお休みしておきます
    とりあえず今日のところは速攻で寝て体力気力を取り戻しておきます

    ではまた

  • 100124/03/10(日) 08:03:55

    もうちょっと寝ていたいですが行ってきます

  • 101124/03/10(日) 15:04:11

    SS保管庫更新してあります

    NGワードの事忘れて弾かれたので、慌ててURLをwriteningさんに貼り付けました


    端切れ話(花冠のお祭り)



     エランの故郷の村へ訪問してから暫くして、ゆっくりと南方面へと移動していた2人は、とある民宿に泊まっていた。

     この辺りは牧歌的で小さな農村が多く、いま宿泊している施設も元は民家を改築した温かみのある作りになっている。部屋数は少ないが手作りの食事が毎食付いたりなど、中々にサービスが行き届いているいい宿だった。

     スレッタなどはライブラリで見た妖精の出る家のようだと大はしゃぎで、すぐに出発するのを惜しがっていたほどだ。

     そんなスレッタの元に宿の女主人がとっておきの情報を持ってきたのは、つい先ほどの事だった。

     もうすぐ近隣の地域で一斉に行われる大規模な祭りがあるらしく、それには誰もが参加できるとわざわざ知らせに来てくれたのだ。

     もし参加するのなら、祭りで着る衣装も小道具も宿側で用意してくれるらしい。

     至れり尽くせりだが、これには理由があると女主人は話してくれた。

     毎年この時期になるとお祭り目当てに人が集まって来るのだが…。近隣地域で一斉に行われる祭りの性質上、大きい町などに集中して人が取られてしまい、小さな農村ではあまり外部の人間が訪れてくれないらしい。

     村の人間だけで祭りをするのもいいが、せっかくなので外部の人にも参加して欲しい。ついでに宿のアピールにもなるからと、そう言って女主人は笑っていた。

    「エランさん、お祭りって、何するんでしょうね。『花火』とか、『縁日』はありますか?」



    端切れ話(花冠のお祭り)URL避難所 | Writening↓のURLをクリックすると作品ページへ飛べます https://telegra.ph/%E8%8A%B1%E5%86%A0%E3%81%AE%E3%81%8A%E7%A5%AD%E3%82%8A-03-10writening.net
  • 102124/03/10(日) 23:01:06

    番外編SS保管庫更新しました

    今回はほんの少し言い回しを変えた以外はほぼそのままの描写になっています

    最新の端切れ話『鏡の中の少女』にも使ったフレーズ(夢か現か~)が使われていたので直そうかどうか迷ったのですが、こちらの方が合っているなと思ったのでそのままにしてあります

    そしてよく見たら『鏡の中の少女』のフレーズをうっかり間違えて書いていたのに気付いたので、後で保管庫に収録する際には言い回し等含め『鏡の中の少女』の方を直すつもりです。大変失礼いたしました



    端切れ話。監禁?編&いびつでやさしい箱庭編(狸寝入りと冬の空)



     ───チカチカ、陽光が降り注ぐ。

     ───ヒゥヒゥ、風が吹いてくる。

     ───フワフワ、あの子の髪を梳く。

     ………グウグウ、眠ったふりをする。


     外に出る。

     最初に感じるのは肌を刺すほどの冷たい空気。鼻の頭がツンとして、プルプルと体が震えてしまう。

     震えながらもスレッタは、庭のベンチで日向ぼっこをするつもりでいる。

     ぴゅう。風が吹く。冷たい…!

     それでも我慢して座っていると、お日様が力を取り戻して、じんわりと体を温めてくれる。

     ぽかぽか。陽が当たる。でもまだ足りな


    端切れ話(狸寝入りと冬の空)URL避難所 | Writening↓のURLをクリックすると作品ページへ飛びます https://telegra.ph/%E7%8B%B8%E5%AF%9D%E5%85%A5%E3%82%8A%E3%81%A8%E5%86%AC%E3%81%AE%E7%A9%BA-03-10writening.net
  • 103二次元好きの匿名さん24/03/11(月) 09:02:00

    保守

  • 104124/03/11(月) 14:22:43

    朝の保守ありがとうございます。朝の内は高確率でうっかり更新忘れをやらかすので非常に助かってます(今日もうっかりしました)


    簡単なご報告です
    今日の夜の更新ですが、急にネタが降って来たのでリクエストSSを先に載せたいと思います
    本編SSの方はどうもまだ納得いかない部分がありまして、リクエストSSで時間を稼ぎつつ何とか良い表現を探してみるつもりです
    今回のリクエストはそんなに長いSSにはならないはずなので、近日中には本編もお披露目したいなと思っています

    ではまた

  • 105124/03/11(月) 22:26:48

    端切れ話。監禁?編(悪ふざけのプリンセス)


     小さなころのスレッタは、お姫様に憧れていた。
     綺麗なドレス、綺麗な靴、そして綺麗なアクセサリー。
     どれも素敵なものだけど、どれも水星基地にはないものだった。
     特にアクセサリーは、宇宙空間では邪魔になるので好まれていなかった。
     スレッタもずっと簡素なヘアゴムを使っていて、学園へ行く前にようやくいくつかのアクセサリーを買ってもらう事ができた。
     ツヤツヤした緑色の天然石が付いたヘアカフス、可愛い模様が描かれた白いバレット、そして母のおさがりである大切なヘアバンド。
     実用的で、でも自分なりに精一杯のおしゃれをしたアクセサリーたち。
     今はもう、すべて手元にない。やむを得ず置いていくしかなかったのだと、エランが申し訳なさそうに謝ってくれた。
     少し悲しかったが、今は仕方がなかったのだと納得している。それに髪を纏めるためのアイテムは、旅の途中でエランがいくつか買ってくれた。
     旅を始めたばかりの頃、「お詫びだよ」と言って、わざわざアクセサリーを扱っている雑貨屋に連れて行ってくれたのだ。
     お店の中は、可愛らしいもので溢れていた。
     地球は無重力になることがないからか、宇宙では見かけないものがたくさんある。ひらりと風に舞うリボンや、頭を振ったら滑り落ちてしまいそうな形のコーム、信じられないくらい装飾の盛られたヘアゴム。
     宇宙空間では危ないからと廃れたアクセサリー文化が、地球ではまだまだ豊かに息づいているのだ。
     スレッタは宇宙に置いて来たアクセサリーの代わりになる物を、そこで揃えることにした。
     髪を纏めるための大ぶりのシュシュ、可愛い装飾の付いたヘアピン、そしてどこか母のヘアバンドに似たデザインのカチューシャ。
     旅の間は中々使う機会がなかったけれど、宿で休んでいる時などはよくつけていた。
     今もそうだ。少し前に契約したアパートの中で、スレッタは自由にそれらのアクセサリーを使っている。
     実用的で、でも自分的には精一杯のおしゃれをしたアクセサリーたち。どれも大切な品物だ。
     ティアラ。指輪。イヤリング。ネックレス。
     お姫様を彩る装飾品ではないけれど、おしゃれ初心者の自分ではこれくらいがちょうどいい。
     そう思っていた。

  • 106二次元好きの匿名さん24/03/12(火) 07:14:47

    朝の保守

  • 107二次元好きの匿名さん24/03/12(火) 14:40:55

    このレスは削除されています

  • 108124/03/12(火) 14:42:47

    朝の保守ありがとうございます


    >>105

     今日はナイトマーケットへ出かける日だ。

     スレッタはわくわくしながらその日を過ごしていく。家事をする手も弾むように軽やかで、部屋を移動する時は小さくステップを踏んでしまう。

     ふんふんと鼻歌を歌いながら掃除をして、もうすぐ終わりという所でちらりと時計の針を見た。まだお昼になる前の時間だった。

     外へ食べに行くので夕食の準備はしなくていい。だからゆっくりと家事をしていていいのだが、テンションが上がっていつもの家事が終了しそうな勢いだ。

     最近お仕事を始めたエランは、夕方になってから帰って来る。その間の時間を潰すために、スレッタは昼食を食べた後、自室へと引っ込んでお気に入りのコミックを読むことにした。

    「………」

     少年がプロポーズして、少女がそれを受け入れて…。精一杯のお金をかけて用意した指輪が少年の手によって少女の指にはめられていく。

     そんな物語のクライマックスを真剣な目で読んでると、ガチャリとドアが開く音がした。

    「ただいま、スカーレット」

    「お…お帰りなさいっエランさん!」

     ベッドの上で思わず返事をしてから、急いで彼を迎えに行った。

     仕事で疲れているエランにコーヒーを出し、彼にゆっくり休んでもらう。その間にスレッタは部屋着を着替え、茶髪のかつらをつけて出掛ける準備を完了させておいた。

     コーヒーを飲み終わったエランが自室で着替えをしている間、ダイニングで足をパタパタさせながら待つ。ふわふわとしたスカートがひらめいて、何だか楽しい。

     やがてブラシとヘアゴムと持ったエランが部屋から出て来た。

    「スレッタ・マーキュリー、その、髪をお願いしてもいい?」

    「わっかりました!任せてください!」

     髪の編み込み方を教えたのはつい最近の事だ。上手くできなかったらスレッタにお願いすると彼は言っていたので、きっと上手く出来なかったのだろう。

     エランの役に立てることが嬉しい。勢い込んで請け負ったのとは裏腹に、丁寧に彼の前髪とサイドの髪を編み込んでいく。

     片方の髪を纏めただけでもエランの顔がスッキリと見える。普段は隠れている耳もよく見えて、耳たぶのケガもすっきり治っている事が分かる。

    「できました」

    「ありがとう、じゃあ行こうか」

     今日は何を食べようか。

     そう思うスレッタは、素敵な出会いがある事を予想すらしていなかった。

  • 109124/03/12(火) 22:40:05

    >>108

     ナイトマーケットへは、今のところ数日に1回くらいの割合で来ている。

     エランと一緒にぷらぷらと散策しつつ、興味が向いたお店を覗いたりご飯を食べたり。そうして満足したら、また彼と一緒に近くを散策しつつアパートに帰る。じつに素敵で有意義な時間だ。

     今日もスレッタはエランと手をつなぎ、きょろきょろとたくさんの屋台を見回しながら歩いている。

     同じところに出店しているお店もあれば、場所が微妙に変わっていたり、初めて見かけるお店もある。

     あまり見かけない食べ物のお店のものは、積極的に食べるようにしている。たまに失敗するが、これで好きになった食べ物も多い。

     少し外れた所には雑貨や小物なんかも取り扱っている露店があったりする。アパートの鍵に付けているキーホルダーも、そんなお店で買った工芸品だ。

     そんな外れた一角に、キラキラとした売り物を並べた店が陣取っていた。

     初めて見るお店だった。売り物の後ろに座っている店主さんはまだ若く、それほどスレッタと年が変わらないように見える。

     街灯の光を反射して輝いている、様々なアクセサリー。スレッタは何を食べようかと悩んでいた事も忘れ、思わず足を止めていた。

    「…いらっしゃーい」

     静かな声が聞こえてくる。ハスキーで落ち着いた、店主さんの声だ。

     声をかけられてハッとして、思わずエランの顔を伺ってみる。彼はひとつ頷いてスレッタの手を放すと、そのまま商品の方に顔を向けた。思う存分見て良いという事だろう。

     スレッタは安心してお店の前にしゃがみ込み、キラキラした素敵なアイテムをジッと見た。

     銀、金、赤、緑、青、黄、白…。様々な色とりどりのもので溢れている。

     指輪、バックル、ピアス、ブローチ、ネックレス…。他にもたくさん、スレッタの持っていないアクセサリーで溢れている。

     すごい。

     わずか1メートル四方しかなさそうな布の上に、所狭しと魅力的な装飾品が置かれている。

     夢中で見ているスレッタの姿が面白かったのか、店主さんが話しかけてきた。

    「おねーさん、あんまり見ない人だね。旅行者?」

    「いえ、一応この近辺に住んでますよ」

     何も考えずに答えてから、ハッとエランの顔を仰ぎ見る。まずい、という顔をしている自覚はある。

     彼は仕方ないという顔をして、スレッタの目をジッと見ながら頷いた。何だか言い含めるような目つきだった。

  • 110二次元好きの匿名さん24/03/13(水) 00:45:10

    まだ4号の保育士色が強かった頃

  • 111二次元好きの匿名さん24/03/13(水) 06:58:11

    いっぱいオシャレして欲しい

  • 112124/03/13(水) 14:35:03

    感想ありがとうございます

    今回は感想返しだけで失礼します


    >>110

    4号の保育士色が強い…!と思わせておいて、実はちょっとスレッタに甘えていたりする時期だったりします

    スレッタは気付いていませんが、今回もこっそり甘えていました

    4号目線なら違った印象のお話になっていたかもしれません


    >>111

    スレ主はファッションに疎いのであまりオシャレな描写はできませんが、お出かけ時には可愛い装いをしていると思います

    この頃はまだお金に余裕があったので、ちょくちょく服を買い足しているのです

    とは言っても無駄遣いしているというほどではなく、外出着は数えるくらいしかありません。部屋着の方が種類が豊富にそろってます

    そしてオシャレの代名詞とも言えるアクセサリーですが、こちらは購入していませんでした

    せいぜいヘアアクセくらいです。それも最低限の購入に留めたので、あまり余分なものは持っていません

    4号はその辺りとても疎いうえに、スレッタも遠慮していたのです

    もう少し時間が過ぎると貧乏になってさらに買う余地が無くなってしまいます。なので今がオシャレアイテムを増やす最大のチャンス到来と言うわけです


    ちなみに貧乏になったからと言って、服をまったく買わないわけにはいきません

    冬物の服やアイテムを揃えるために、4号は頑張ってやりくりすることになります

  • 113124/03/13(水) 22:16:46

    >>109

     おそらくあの目つきは、このまま話してもいいが、あまり個人情報は出さないように、という意味を持たせている。…たぶん。

     反省したスレッタは、今度はこちらから話しかける事にした。スレッタが質問して店主さんが答える。これで店主さんからの質問は封じられるはずだ。

    「えっと、どれも素敵なアクセサリーです!」

    「ありがと…」

     ただの感想になってしまった。

     スレッタはムムム、と心の中で唸りながら、もっと何か言う事はないかと頭を巡らせてみた。質問のネタを探そうと、品物に目を光らせる。

     それにしても、本当に色々な種類がある。ごつくて格好いいものから、可愛らしくて繊細なものまで、幅広く置いてある。

     一瞬でアクセサリーに心奪われたスレッタは、ピアスが置いてある一角に目を留めた。ピアスを付けるにはピアス穴を開けている必要がある。生憎と自分の耳は真っ新なままだが、すぐ近くに立っている人は該当する。

     そう、何を隠そうエランその人である。

     スレッタがフロントへ大切な髪飾りを置いてきたように、エランもいつも付けていたピアスを手放してきたと言っていた。

     あのピアス、似合っていたのに…。

     無重力空間にふわりと浮かぶ耳飾りは、今でもスレッタの目に焼き付いている。

    「あの、房が付いたピアスって置いてないんですか…?」

     何の意識もせず、口から質問がさらりと出てきた。

    「房…。タッセルのことかな?小顔効果があるんでたまに売れてるね…。ほら、これが最後のタッセルピアスだよ」

     すぐに店主さんは1つのピアスを指し示してくれた。

     けれどそのピアスはスレッタの想像していたものではなかった。糸をではなく、針金のような細い金属片がいくつも付いているピアスだった。

    「この微妙なカーブを出すのに苦労したんだ。流れるような動きが出せて、自分でもけっこう気に入ってる…」

    「え!?これ店主さんが作ったんですか?」

    「そうだよ。ここにあるものぜんぶ自分で作った…。いつかきちんとした店を出すのが夢なんだ」

    「が…頑張ってください!」

    「うん、ありがと…。…で、どうする?これでいい?」

    「い、いえ…。ちょっと想像していたのと違うので、別のモノに…」

    「そうなの?まいどあり…。ゆっくり見て決めてね」

    「は、はい…」

    ───あれ?いつの間にか買う事になっている?

     スレッタは内心で首を傾げた。

  • 114二次元好きの匿名さん24/03/13(水) 22:34:00

    買っちゃえ買っちゃえ!

  • 115二次元好きの匿名さん24/03/14(木) 07:00:56

    タッセルピアス スレッタも似合うよきっと

  • 116124/03/14(木) 14:57:04

    感想ありがとうございます。やはり反応があると嬉しいものです


    >>114

    スレッタ・マーキュリー17歳

    人生初の特に実用的ではないアクセサリーを…!買って…!しまいます!


    >>115

    4号とお揃いもいいですねぇ

    個人的にはシャラシャラ…っと軽やかな音が鳴りそうな金属を使ったタイプのタッセルピアスが似合うと思うのですが、(作中に説明があったやつです)スレッタ本人に選ばせたら本物の糸を使ったピアスを選ぶでしょうね

    4号の方も今は耳に何も付けていませんが、その内スレッタに手作りピアスなどプレゼントされるかもしれません




    そういえば書き忘れていましたが、宇宙でもピアス(イヤリング)文化は残っているようですね。アニメ本編でも何人か付けている人がいました。特徴的なのはやはり強化人士たちのピアスですが、フェンさんやスーツ姿のミオリネさんなども付けていましたね。おしゃれです



    ↓ここから先はご報告です

    端切れ話が途中ではあるのですが、今日はホワイトデーなので夜の更新分は以前に書いたホワイトデーのこぼれ話を公開したいと思います

    時系列としては本編SSが最終回を迎えた後のバレンタインデーこぼれ話…の、1カ月後のお話です

    ここから加速度的に4スレの2人の関係が進展して行くきっかけになるお話でもあります



    ではまた夜に

  • 117124/03/14(木) 22:25:29

    今日もなかなかスレに入れなくて苦労しました

    また弾かれる前にホワイトデーSSを投下してしまいます

    こちら最終回を迎えた後の未来のお話なので読むときはご注意ください


    こぼれ話その④(ホワイトデー)


     浅めの鍋を用意する。

     その中には大量の砂糖。傍らにはカップ1杯の水、そして串に刺したイチゴ。

    「………」

     本当にこれだけで望みのモノが出来上がるのか?…少し半信半疑になりながら、エランは砂糖へと慎重に水をかける。

     頼りになるのは1枚のメモ、そして自身の記憶。あとは己が不器用でないことを祈るしかない。


     事の始まりは、昨日の仕事先での休憩時間。

     普段から何かと世話になっている夫人から、明日が『ホワイトデー』だと聞かされた事だった。

     最初はそれが何のことだか分からずに、この地域特有の何かの記念日だろうと話半分に聞いていた。夫人の話を聞きながらも、自分とは関係のない事柄だと正直タカをくくっていた。

     風向きが怪しくなったのは、あなたは何を『お返し』するのか、と直接聞かれたことだった。

     いきなり水を向けられたエランは何を言えばいいのか分からず、パチリと瞬きして首を傾げた。『ホワイトデー』という単語も初めて聞くのに、『お返し』というのは一体何のことなのか、正直見当もつかなかった。


    こぼれ話その④(ホワイトデー)URL避難所 | Writening↓のURLをクリックすると作品ページへ飛べます https://telegra.ph/%E3%81%94%E3%82%81%E3%82%93%E3%81%AD%E3%82%B9%E3%83%AC%E3%83%83%E3%82%BF%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%81…writening.net
  • 118二次元好きの匿名さん24/03/15(金) 06:34:54

    ラブラブだー♡
    スレッタが積極的でかわいいです

  • 119124/03/15(金) 15:03:05

    >>118

    朝の感想ありがとうございます

    こちらの話の4号は何かと性に関するものは我慢しがちなので、スレッタが先を促すことが多いです

    進めば2つ!とばかりにガンガン進んで行きます

    逃げれば1つが信条の4号も、スレッタに引き摺られてガンガン進んで行くことになります

    この後の2人はタガが外れたように練習を繰り返していくので、「練習」という何の変哲もない言葉が隠語のようになってしまう有様でした。この辺りのお話もいつか書きたいですね


    ちなみに「練習しよう」という言葉は4号の方がたまに言っている言葉でした。作中でも一度だけ出てまして、これからの本編でも言う機会はあると思います

    スレッタはそれを覚えていて、「練習しましょう!」という言葉が咄嗟に出てきたのでした

    スレ主はお互いがお互いに影響を与えて口癖などが映る現象が好きなので、作中時系列は逆になってしまいますが、ホワイトデーの後の本編で「練習」という言葉を出した時、スレ主一人で勝手に盛り上がって感無量になっていました

  • 120124/03/15(金) 22:00:37

    スレ主です
    こんな時間なのですがちょっと用事ができたので本日の更新はお休みいたします
    本当にすいません

    ではまた

  • 121二次元好きの匿名さん24/03/16(土) 07:55:23

    スレ主の休日いつかわからんがゆっくり休んで!!3月は体調崩しやすいだろうし

  • 122124/03/16(土) 14:47:10

    >>121

    労わりのお言葉ありがとうございます

    昨日は用事が終わった後にスレを覗こうとしたのですが、あえなく寝落ちしてしまいました。春眠暁を覚えず…とはちょっと違いますが、まぁ似たようなものでしょうか


    そして花粉舞い散る3月です

    苦労されている方も多いでしょうが、今まさにスレ主も絶賛体調崩し中だったりします

    今まではごく軽い症状だったのですが、今年はやたらと眠かったり怠かったり扁桃腺が腫れたりして各種症状がパワーアップしているのです

    実は今日は待望の休日なのですが、午前中に動き回ったらすでに眠気で頭がグラグラしてきているので、リクエストSSの続きを載せたらちょっとこれから休もうかと思います

    リクエストSSの最後の一編はまだ書き終わっていないので、起きたら続きを書いて夜に上げに来ます


    ではまた夜に

  • 123124/03/16(土) 14:48:50

    >>113

     不思議な会話の流れにスレッタが混乱していると、今まで黙って立っていたエランが隣にしゃがみ込んできた。

    「オススメはある?例えば、この子に似合いそうなものは」

    「そうだね~…。大ぶりでゴージャスなものも合いそうな顔立ちだけど、雰囲気的にまだ早い気もするな。…この辺りはどう?」

    「え?え?」

     スレッタの前に次々とアクセサリーが置かれ始める。どれもそれほど派手ではなく、でも決して地味ではない。可愛らしい装飾がされている。

    「この中でも色は寒色系がオススメ…。でもまぁ後は本人の好みだねぇ」

     指輪、イヤリング、ブローチ、そしてネックレス。それらが目の前に差し出される。

     スレッタは目を丸くして、その様子をただ見ていた。

     今までスレッタは、この綺麗な物たちが自分のものになるとは思っていなかった。

     手の届かない美しいもの。そういう立ち位置だったのだ。

    「きみはどれがいい?もちろん、これ以外のものでもいいけれど」

    「…ピアス以外なら何だって身に付けられるよ。サイズの合わない指輪でも、ペンダントトップに出来るしね…」

    「わ、わたしが選んでいいんですか?ほんとに?」

     思ってもみなかった展開に焦ってしまい、つい確認を取ってしまう。エランと店主は同時に頷いて、スレッタにこの中のアクセサリーから好きな物を選ぶようにともう一度促してきた。

     妙に息の合った2人の態度に戸惑いつつも、改めて指し示されたアクセサリーをジッと見る。

     やはりどれも綺麗で可愛い。どれも素敵だ。キラキラして、ピカピカして、大胆だったり、繊細だったり…。

     やがてスレッタは、自然と1つのアクセサリーに目を留めていた。

     細いチェーンを使ったネックレス。

     チェーンの先に飾りが付いていて、それがとても可愛らしい。似たような形のものがいくつか並べられているが、特に惹きつけられたのは緑色の石の付いたものだ。

     少し黄色がかった緑色。つやつやと輝いて、まるでエランの瞳の色のようだった。

     彼の元々の瞳はきっと違う色だったと、本人が言っていた事がある。なので口に出したことはないが、それでも…。

    「あの、じゃあ、こ…これが欲しいです…」

     スレッタ指が、緑色の石が付いたネックレスを指し示す。

     お姫様を彩る様々なアクセサリー。どれかひとつを選ぶなら、エランの瞳の色が良いと思ったのだ。

  • 124124/03/16(土) 23:04:20

    >>123

    「ん、まいどあり…。これ、本物の宝石を使ってるんだ。ペリドットっていうヤツ」

     選ばれたネックレスを手に取りながら、店主さんが使われている石についての説明をしてくれる。

    「色ガラスや合成石じゃなくて、天然石なんですか…?すごい…」

     本物の宝石なんて、ますますお姫様みたいだ。驚くスレッタに、店主は少し得意げに口角を上げた。

    「原石だと安く手に入るから…。それを自分で磨いて、インクルージョンや傷の具合を見てアクセサリーに組み込む。これは特に綺麗な表情が出たお買い得品だよ。お客さんはお目が高いね」

    「え!?…えへへっ」

     褒められて嬉しくなって、何だか舞い上がってしまう。照れて笑っている間に、エランが支払いを済ませて店主さんからネックレスを受け取ってくれた。

    「はい、これ」

    「あ、ありが…」

     それを受け取ろうとして、ふと悪戯心が湧き上がる。

     今日のスレッタはまるでお姫様のようだ。

     お姫様なら、アクセサリーは自分で付けるのではなく誰かに付けてもらうモノなのではないか…?

    「それ、そのまま、わっ、わたしに付けてくれまひぇんか…!」

     おどけたように言ってみる。ちょっと語尾が震えてしまったが、勢いで言った冗談のつもりだった。

     すぐに『なんちゃって!』と言うつもりだったのだが、思った以上に大胆な物言いに自分自身で驚いてしまい、少しまごまごしてしまう。

    「………」

     その間にエランは微かに首を傾げて、アドバイスを求めるように店主を見た。

     店主はこくりと頷いて、正面から行け、という意味のような動きをした。すぐにエランも頷き返し、次の瞬間スレッタの首に腕が回されていた。

    「!?」

     チェーンが鎖骨に触れて、その冷たさとくすぐったさにビックリする。すぐ目の前にエランの顔があって、スレッタは訳が分からなくなった。

    「なかなか上手くハマらないな。ごめんね、もうちょっと…」

    「…は、はいぃ…っ」

     直接触らないように気を付けてくれているが、それでも髪(カツラ)を通して彼の動きが伝わって来る。

     何よりも対面で腕を回されているので、まるで抱きしめられているようだった。

     茹でダコになっているスレッタを見て、店主は楽しそうに笑っている。

    「あははっ、いいね…。アタシも彼氏、作ろうかな…」


     腕のいい女店主さんのハスキーな笑い声が、スレッタの真っ赤になった耳に届いていた。

  • 125二次元好きの匿名さん24/03/16(土) 23:42:32

    店主ナイス!!!!!!!!!

  • 126二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 07:43:26

    このレスは削除されています

  • 127二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 07:44:11

    お姫様気分のスレッタかわいい 4号も素でスレッタのことお姫様って思ってるよ

  • 128124/03/17(日) 15:14:14

    感想ありがとうございます


    >>125

    店主さんは4スレよりちょっとお姉さんな感じをイメージしてます

    お客さんとして相手しながら、なんかこの2人初々しくて可愛いな…と思っていたので、ここぞとばかりに背中を押してあげました。GO…!

    4号の方も素直に店主さんの言うことを聞いています

    これが男性店員ならもっと警戒していたでしょうし、素直に言うことを聞いていたか分かりません

    という訳で性別不詳だった店員さんですが、最後に女性だと明記してみました

    特に叙述トリックという訳ではないのですが、店主さんとスレッタが仲良く話していても4号があまり邪魔せず見守ってくれていたのは、店員さんが男性ではなかったからなのでした


    基本的にこの話の4号は女性には嫉妬の炎を燃やしません。なのでよくグエルにはライバル心を抱いているような描写がありますが、ミオリネさんには言及がなかったりします


    >>127

    4号にとっては高根の花。むしろ高根すぎて手が届かない花だと思われているスレッタです

    多分両想いになった後も一生お姫様のように大事に想ってくれる事でしょう

    彼の中でスレッタは、世界でただひとりだけのプリンセスなのです

  • 129124/03/17(日) 22:59:50

    スレ主です
    すっかりご無沙汰していた本編SSですが、近日中に公開予定です
    何度も推敲を繰り返しつつ本文を書き直しつつを繰り返していましたが、さすがにもうそろそろいいだろうと思いました
    今回はちょっと不条理な表現が多発するので、きちんと理解してもらえるのか…?を読み手側に立って想像しつつ、ギリギリを見極めて最終調整してお出しする予定です
    という訳でご報告でした


    …それだけではあれなので、最新のリクエストSSの裏話的な雑談でもしようかと思います
    今回は『スレッタの冗談を本気にした4号にスレッタの方が慌てる話』というお題でしたが、いつものごとく捏造設定も織り交ぜつつ書いてみました
    宇宙と地球のアクセサリー事情についてです

    アニメ公式の登場人物一覧を見ていると、アクセサリーを付けているキャラはとても少ない事に気付きます
    ピアスが数名、ネックレスに至ってはシャディク一人です(見落としていたらすいません)
    フォーマルな格好に着替えても、胸元に何も付けていなかったりします
    もしかしたらどこかの雑誌で公式に言及されている事なのかもしれませんが、スレ主はこれを無重力空間では邪魔になるからアクセサリー文化自体が廃れたんだな、と解釈しました
    全滅した訳ではないと思います。なにせスレッタ自身がパーティでネックレスを付けているのです
    あと2期のエンディングでも、2人のヒロインはネックレスを付けて着飾っていました

    でもよく見たら、邪魔にならないように工夫がされているように見受けられます
    シャディクは太い金属の輪っかのような形になっていて、首周りにピタリと嵌められています。パーティ時のスレッタも細いながらも金属の輪っかで、首周りにピタリと嵌められています
    そしてエンディングのネックレスは細いチェーン状ですが、首のバンドで固定して、大きく動かないようにされているのです
    これを見た時感心しました
    ズボンのすそについてもそうですが、この辺りの一工夫がSFを描く上で説得力を増す描写になっているんでしょう

    今回のリクエストSSで購入したペンダントは、地球産の宝石の付いた繊細なチェーン状のものです。無重力にはならないので、バンドを着ける必要もありません
    地球での重力に揺られながら、スレッタの鎖骨の間をキラキラと飾る事になります

  • 130二次元好きの匿名さん24/03/17(日) 23:19:27

    4号の瞳をこっそり想ってつけてるなんてさ……スレッタいじらしいよ 4号もっとハグしろ

  • 131二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 07:08:21

    朝の保守

  • 132124/03/18(月) 14:56:12

    感想と朝の保守ありがとうございます


    >>130

    スレッタの乙女心が炸裂しました

    4号の外見は作られたものという事はもう聞いているので、気軽に染め直せる髪はともかく瞳の色にはあまり言及しないようにスレッタは気を付けていました

    しかし好きな人を構成するものは何でも好きになってしまうものです

    『あばたもえくぼ』という諺があるように、スレッタはエラン・ケレスとしての4号の髪の色も好きですし瞳の色も好きですし、何なら染めた後の黒髪や褐色肌も好きだったりします。もはや何でもアリです

    もし4号の本来の瞳の色が黒でも茶でも青でも赤でも、彼に対応した瞳の色の宝石を選んでいた事でしょう

    でも4号自身はスレッタが何故その色の宝石を選んだのか理解していません

    『(緑好きなのかな…)』としか思わないと思います

    朴念仁な少年なのでした

  • 133124/03/18(月) 22:53:28

    めちゃめちゃだった本編SSが大分纏まって来ているのを感じています

    これは…イケる…!?かも…!

    恐らく大丈夫だとは思うのですが、一応あと1日か2日くらい時間を置いてから投稿したいと思います

    という訳で今日は番外編SS保管庫の更新です

    今回も少しだけ地の文やセリフを書き加えています

    作品ページの下の方までスクロールすると以前書いたオマケが現れるので、よければご覧ください


    端切れ話(乙女の深淵)



    「エランさん、買いたいものがあるんですけど…」

     そう遠慮がちに申し出たスレッタの様子に、エランは小さく首を傾げた。

     アパートに越してきてからというもの、いつも必要な買い出しをするのはエランの日課になっている。スレッタも心得たもので、事前に欲しい物をリストアップしてメモに書いてくれている。

     わざわざ買いたいものがあると宣言するなんて、どうしたのだろう。

     もしかして大きな金額が動くような買い物がしたいのだろうか。それなら事前に相談するのも頷ける。

     エランは勝手に納得して、「内容次第だね。何が欲しいの?」と聞いてみた。

     スレッタはモジモジして、あー、うー、と意味のない声を出してから、顔を真っ赤にして答えてくれた。

    「し、し、下着をぉ…!あと服を…!」

    「………」

     エランは少し待ってくれ、とスレッタにジェスチャーで伝えると、自分の端末を取り出して近くのショッピングセンターの総合サイトにアクセスした。


    端切れ話(乙女の深淵)URL避難所 | Writening↓のURLをクリックすると作品ページへ飛べます https://telegra.ph/%E4%B9%99%E5%A5%B3%E3%81%AE%E6%B7%B1%E6%B7%B5-03-18writening.net
  • 134二次元好きの匿名さん24/03/18(月) 23:16:28

    少女漫画にもマジレス4号くん好き でもあなたは中身ヤンチャ系なんだよ!!

  • 135124/03/19(火) 08:44:11

    感想ありがとうございます


    >>134

    自分では穏やかな男のつもりでいる4号です

    まぁパッと見すると穏やかっぽく見えるんですが、やっぱりヤンチャというかアウトローというか、そんな感じですよね

    ただこのSSの設定を考えた時はまだドラマCDが出ていなかったので、保健室でどうどうと休んだりするアウトローさは想定してなかったりします

    それを考えると本来の4号よりはまだこのスレのSSの4号の方は穏やかな男なのかもしれません…

  • 136124/03/19(火) 15:07:12

    夜まで持たせるため雑談しにきたスレ主です


    そういえば最近その設定を明らかにした、4号の頭にエアリアル君的お役立ち知識をそーい!した件なのですが、その恩恵を遺憾なく発揮したお話が端切れ話の『乙女の深淵』だったりします(>>133のヤツです)

    4号の生家はド貧乏なうえ小さい村だったので、ショッピングセンターとかありませんでした

    そして端末も勿論持っていなかったので、お取り寄せとかもした事ありませんでした

    一応シャディクにお勧めされたお店の商品を学生証でポチポチ見ていた経験はあります


    その記憶とエアリアル君の知識が混ざり合い『(自分では出来ない気まずい買い物は取り寄せでいいや)』という結論に至ったのでした

  • 137124/03/19(火) 23:15:00

    たいへんお待たせしました!本編SSの新作になります

    スレッタが精神的幼女になるまでの経緯を書いたものなので、話は進んでいなかったりします。次回からは地味に進んでいきます

    それと文章的に分かりづらい表現がちょくちょくとあります。調整はしたのですが、読み過ぎて加減が分からなくなっている可能性もありますので、読むときはご注意ください



    32話。現を呑む夢


     スレッタ・マーキュリーは、明るい日差しの中を歩いていた。

     そこかしこに生えた草をぴょんと飛び越えて。これから大好きな学校に行くのだ。

     辺りを見渡せばむしゃむしゃと、大きな草を熱心に食べている動物たち。

     顔を上げればピカピカの最新鋭の船や、古ぼけて掠れたように見える小さな船が飛んでいる。

     そんな風景の中を、手を繋いだお母さんと笑いながら歩いていく。

     途中で船の一隻が近くに降りて、中から笑顔のお父さんが手を振りながら降りてきた。

     お父さんはゴドイの姿をしている。寡黙だけど優しくて、とても頼りになるお父さんだ。

     これからたくさんの人達と一緒に仕事をするらしい。きっと色々な計算をしたり、物を運んだりするんだろう。

     お母さんはお手伝いをしなくちゃと言いながら、弾むような足取りでお父さんの後について行った。

     船の中にいたメリッサがぺこりと頭を下げて、エルゴがガミガミと文句を言っているのが見える。


    ごめんねスレッタ・マーキュリー32話(現を呑む夢)URL避難所 | Writening↓のURLをクリックすると作品ページへ飛べます https://telegra.ph/%E7%8F%BE%E3%82%92%E5%91%91%E3%82%80%E5%A4%A2-03-19writening.net
  • 138二次元好きの匿名さん24/03/19(火) 23:47:05

    あーーーー!!!!すれ違いとても辛い!!美味しい♡

  • 139二次元好きの匿名さん24/03/20(水) 07:12:02

    保守

  • 140124/03/20(水) 14:23:15

    感想と朝の保守ありがとうございます



    >>138

    美味しいと言って頂けて嬉しいです

    正直スレッタが欝々としている所を書いていると悲しくなってしまい、気分転換しようとつい違うことして…を繰り返してこんなに時間が掛かってしまったところもあるので、その辺りを喜んで頂けると書いて良かったな…!と思えます

    4号の方はそれほどでもないので、普段ニコニコしている子がしょぼんとしているのが駄目なんだなと思います

    この後は幼女スレッタの登場でそれなりに明るくなっていくはずなので、その明るさを燃料に続きを書くつもりです

    次回は幼女に振り回される青年と老人のお話になります

    今月中には書き終わりたいんですが、お休みの日をフルで使えればどうにか…という所ですね

  • 141124/03/20(水) 22:28:35

    本編最新話『現を呑む夢』を書くにあたり、実はものすごく色々なエピソードを削ったのですが、その代わりに追加したエピソードもあったりします
    元々4号視点である『ほうき星の消えた日』で没にしていたエピソードがありまして、それがスレッタ視点で使えるんじゃないかと土壇場で採用したものです
    生憎と削ったエピソードのほとんどはスレ主のうっかりで時空の狭間へと消えてしまったのですが、以前に書いた4号視点はそのまま残っていました
    2人のすれ違いっぷりが垣間見れると思いますので、ついでに載せてしまいます



    アパートの鍵のやりとり(4号視点)


    「クーフェイさん、前に渡していたアパートの鍵を返してもらえますか?」
    「ん、アパートに行くのか」
    「はい。まだ個人的な荷物が残っているので」
     アパートに置いたままになっている私物も早急に取りに行けなければならないが、一番の理由は監視カメラの回収だ。
     クーフェイ老とスレッタがエランのバックパックを持ってきてくれているが、さすがに細々とした物や監視カメラは入っていなかった。
     正直に言うと気付かないままでいてくれて助かったとホッとしている。けれど後ろ暗いアイテムたちは早めに手元に戻しておきたかった。
    「ここからだと少し遠いぞ。車を出すか?」
    「徒歩で十分行ける範囲なんで、大丈夫です。それで、アパートの鍵は…」
    「それならスレッタお嬢さんに渡してある」
     スレッタにはすでに部屋で休んでもらっている。エランは少し躊躇したが、結局は部屋のドアをノックした。
    「休んでいるところなのに、ごめん」
    「はい、どうしました?エランさん」
    「アパートの鍵を渡して貰えないかと思って。細々とした荷物がまだ置いたままになってるから、取りに行ってくる」
    「なら、わたしも一緒に…」
    「いや、ひとりで大丈夫。きみは無理はせずに休んでいて」
    「は、はい」

  • 142124/03/20(水) 22:29:02

    >>141

     気を使うスレッタの申し出を断って、代わりにアパートの鍵を渡してもらう。この土地に来て2ヶ月あまり、毎日のように持っていた鍵だ。

     後で大家か管理会社に返さなくてはいけないので、この手に馴染んだ金属の感触とももうすぐお別れになる。

     ただキーホルダーだけは手元に残る。スレッタに選んでもらったもので、小さな布に鮮やかな刺繍が施されている工芸品だ。端から細かいビーズの束が伸びていて、ほんの微かに音が鳴る。

     …次に貰うだろう山の家の鍵にでも付けることにしよう。

     少し感傷的な気分になりながら、鍵をポケットに仕舞い込んだ。

    「じゃあ、行ってくる」

    「あ、あの…」

    「うん?」

     スレッタの言葉を待つと、少し躊躇うような沈黙の後に小さな声が聞こえてきた。

    「…帰ってきますか?すぐに、ちゃんと」

    「───」

     不安げな様子に、いつかの2人で散歩した夜の事を思い出す。

    「帰って来るよ」

     …今の結果だけを見ると、仕事なんて探さない方が正解だったのかもしれない。せめて安易な求人に飛びつかず、もう少し慎重になっていればよかったのかもしれない。

     思い返せば、最近の自分は選択を間違え続けてしまったように思う。

    「ちゃんと帰って来るから、安心して」

     けれどあの夜にも伝えた言葉だけは、間違っていないと断言できる。

     その証拠に、不安そうに強張っていたスレッタの顔から僅かに力が抜けていった。

    「とりあえず、今日のところは寄り道せずに帰ることにするよ」

     冗談めかして言うと、ようやくホッとしたように笑ってくれる。

     必要とされる限りは帰って来ようと、エランは考えていた。

     真っすぐに、彼女の元へ。

  • 143二次元好きの匿名さん24/03/21(木) 06:54:01

    たしかに監視カメラは残すのまずい……

  • 144124/03/21(木) 14:28:29

    >>143

    感想ありがとうございます

    このエピソードの直前に業者に連絡を入れて、数日後の予定で予約が取れていたりします。4号的には業者がアパートに来る前に監視カメラを回収しなければいけないわけです

    という訳でスレッタの一時的なお守りになっていた鍵を返してもらい、4号はさっさと外に出かけて行きます


    4号視点では、色々と失敗してる自分だけど、まだスレッタは必要としてくれる!なら彼女の元にすぐに帰ろう!というプラスのエピソードなのですが、スレッタ視点では、エランに気を使わせて自分の元に帰ると約束させてしまっている…、自分は彼の負担になってるんじゃないの…?というマイナスのエピソードなのでした

  • 145124/03/21(木) 22:32:37

    今日は裏話を載せようかと思ったのですが、ちょっとした用事を済ませている間に書いている時間が無くなったので、代わりに番外編SS保管庫の更新を行いました

    端切れ話には珍しい完全シリアス話です

    保管庫に収録するにあたりどの辺りの位置にタイトルを据えるかちょっと迷ったんですが、一番自然かなと思われる箇所に置いてあります

    もしかしたら後で位置が前後するかもしれませんが、大きく変わる事はないかなと思います



    端切れ話(同床異夢の食卓)



     コンコンコン、とノックの音がする。

    「スレッタ・マーキュリー、おなか空いてない?」

    「………空きました。いま行きます」

     2隻目の船に移って来てから数時間。寝たふりをしていたスレッタはもそもそとベッドから起き出した。

     お腹はぐうぐうと空いている。たくさん寝て、起きて、泣いて、移動して、その間はろくに水分補給もできなかった。

     その後は、喋って、眠って、トラブルにあって、寝たふりをして、美味しいジュースは飲めたけど、きちんとした食事はできなかった。

     だからとても、お腹が空いているのだ。

     スレッタはそっとドアを開けると、エランの顔をちらっと見た。彼は少しほっとした様子で、「ご飯の準備はできているよ」と優しく声を掛けてくれる。

     テーブルの上を見ると、携帯食料が一人分だけ用意されていた。銀色のパッケージを開けると、急速に温めてくれるものだ。

     彼が初めて自分に会いに来てくれた時、持ってきてくれたお弁当を思い出した。


    端切れ話(同床異夢の食卓)URL避難所 | Writening↓のURLをクリックすると作品ページへ飛べます https://telegra.ph/%E5%90%8C%E5%BA%8A%E7%95%B0%E5%A4%A2%E3%81%AE%E9%A3%9F%E5%8D%93-03-21writening.net
  • 146二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 06:52:42

    保守★

  • 147124/03/22(金) 13:43:24

    朝の保守★ありがとうございます
    今回は本当に久しぶりの裏話です

    【32話。(現を呑む夢)の裏話】その①

    今回のスレッタはずっと鬱々としている訳ですが、実は書かれていない所でも地味に精神がボコボコにされていたりします。そうしないと回復力が強いスレッタは、いつの間にか力強く立ち直ってしまうからです(メタ)
    やはり書いていないですが、クーフェイ爺さんのアパートにお世話になっている間にも、何度か立ち直りそうになっています。しかし話の都合と言っては何ですが、その度に何らかの要因で凹まされています
    例えばお金がごっそり減った件とか、4号の手袋の件とかです。この辺りはさっくりと削除したエピソードだったりします。全部書いていたら恐らく前後編になっていたでしょう
    特にお金の件はそれ自体が強烈すぎて、スレッタの内面の大部分がお金の問題に引っ張られそうだったので止めておきました。この辺りは後で本編SSで言及するか、うまく扱えそうなら端切れ話として書くかもしれません
    手袋の件は4号が手に大きな怪我をしていても平気な顔をしているので、じゃあ手を擦っただけで手袋で保護していたのは一体…?まさか自分と手を直接繋ぎたくなかっただけなのでは…?という気付きがあったのですが、それもちょっと問題が散らかる印象を受けたので止めておきました。あと単純に文字数が嵩んでいたのでは入りきりませんでした

    そもそも最近のスレッタは色々な事があってストレスが溜まっている状態で、ついでにホームシックにも掛かっていました(事件が起きる前ですらそうでした)
    今までは4号への恋心ブースト+憧れの地球に来たブーストで何とかなっていましたが、あまり外に出れなくなった途端にネガティブ方面へと内面が傾いていたのです
    そんなスレッタは、無意識に絶対的な味方を求めていました。すなわち家族です
    普通なら時間を掛けて折り合いをつけていけたのかもしれませんが、運良く(悪く)この嘆きを聞いている家族がいました
    彼はスレッタの状態を何とかしてやろうと思い、エアリアル君に『今は使わないように』と言われていた力を行使します
    たぶん彼はエアリアル君に後でたしなめられますが、『必要だからやった!』と胸を張って悪びれないと思います
    それほどスレッタの精神は弱っていたのです
    彼女の内面が具体的にどうなったかは、次回で分かる予定です

  • 148124/03/22(金) 22:31:30

    では裏話の続きです

    【32話。(現を呑む夢)の裏話】その②

    この物語によく出てくる夢ですが、キャラクターの精神状態を表す指針のようなものになっています。なので夢にしては理路整然としているものが多いです
    でも今回はほんの少しだけ本来の夢っぽいハチャメチャさを出してみました
    落書きが本物の木になったり、自分が分身していたり、生身で宇宙を跳び越えていたりとかですね
    それでもかなり整合性の取れたものだという自覚はあります。本気で夢の世界を表現すると人としての大事な何かが削れるような気がするので(いわゆるSAN値というヤツです)、あえてセーブして書いています
    本当なら不安を表すなら歯が抜ける夢とかを書くべきなのでしょう。誰かに追われている夢とかもいいかもしれません
    しかし絵面がやばいことになりがちなうえ、説明がないと意味が分かりにくく、さらに書いていて(又は読んでいて)不安な気持ちなってくるのが予想されるので、書くのは難しいなと判断しました
    一応理屈としては、夢の世界はエアリアル君たちが干渉しやすい世界でもあるので、普通の人よりは整合性の取れたものに夢の内容が整理されている、というものがあります
    夢は宿主本人と直接連絡を取り合うことができる貴重な場所なので、普段から大事にお掃除されているイメージです

    その整理された夢の中で、スレッタはよく家族や友達の事を夢に見ています
    プロスペラやエアリアル君、そしてゴドイさんやミオリネさんがよく出てきます
    ミオリネさんは新しい家族候補で、準家族の立ち位置です
    そしてゴドイさんは、スレッタの中ではお父さんの立ち位置だったりします
    水星基地で寂しく過ごした幼少期、優しくしてくれるのは家族である母とエアリアル君だけでした
    そして母に付き従うゴドイも、スレッタを苛めずにいてくれた貴重な大人でした
    プロスペラはたまに遺伝子上の父であるナディムパパの思い出話をぽろっとしてくれた事でしょうが、あの襲撃の最中、当然写真などは持ってこれなかったでしょう
    なので話だけしかない父の存在は、スレッタの中でゴドイさんの存在に上書きされていました
    お父さんがいたらこんな風に頼もしかったんだろうなぁ、そんな憧れの眼差しで見られているゴドイさんなのでした

  • 149二次元好きの匿名さん24/03/22(金) 22:55:47

    このレスは削除されています

  • 150二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 09:07:30

    たのしみ保守〜

  • 151124/03/23(土) 14:44:13

    朝の保守ありがとうございます
    たのしみと言って頂けて嬉しいです

    裏話がまだ書き途中だったりするので、昼の更新は雑談でもしようかと思います
    そういえばもうそろそろこのスレを立ち上げてから一周年経つのですが、のろのろ更新しているのでまだまだ終わりが見えない状態です
    一応本編SSが最終回を終えたら一区切りと言うことで、スレを終わらそうかどうしようか考えようとは思っています
    それまでは途中で落ちても作品を書き溜めてまた再始動するつもりではあります

    元スレあってのこの作品。元スレに書かれたレスの内容やセリフをそのまま使わせて頂いているということで、元スレに書き込んでいた当時のスレ住人さんたちの目に留まりやすいようにあにまん掲示板でスレ立てをしましたが、不思議な事にまったく連絡がなくここまで来てしまいました
    いいのかな…?と思いつつ書き殴ってきましたが、作品を最後まで書き終わったら、一応の禊が済んだと判断して、pixivなどの他媒体に載せようとは思っています

    その後の事なのですが、いつまでも掲示板のデータを圧迫するのも何だかなと思うので、pixivなどで続きのこぼれ話や端切れ話、IFルートなどを載せた方がいいのかなとも思います
    最初に書いたようにまだ決定事項ではないのですが、そんな事を考えているスレ主なのでした

    あと裏ルートなのですが、けっこう構想が固まってきています
    もし書くとしたら、スレッタと4号が不在の上強化人士5号が別人というニッチな作品なので、こちらは確実にpixivにてこっそりと書くと思います

  • 152二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 15:26:01

    ワイは元スレの住人の一人だがめちゃくちゃこのスレの更新楽しみにして生きてる

  • 153二次元好きの匿名さん24/03/23(土) 18:51:29

    こちらのインテリヤクザなエラン様が好きなので、ぜひ活躍を見てみたい!
    裏ルートも楽しみです

  • 154124/03/23(土) 22:40:22

    元スレの方がいらっしゃるとは…!お世話になっております!

    このスレの趣旨として、できるだけ元スレに書かれたレスの内容を拾っていきたいと思っています

    さすがにすべてのレス内容を拾いきるのは難しいですが、なんとか1つの物語に落とし込むつもりです

    もしかしたらこれから書く物語には>>152さんの書かれたレスの要素が含まれているかもしれません。そう思うと気が引き締まる思いがしますが、頑張って書いてみたいと思います


    >>153

    エラン様は相棒の影響もあり作中でほんのちょっとだけ光落ちする予定なのですが、最後まで格好良く書けるようにしたいなぁとは思います

    親しみやすいエラン様も大好きなのですが、怖くて格好いいエラン様も好きなのです。唯我独尊というヤツでしょうか

    裏ルートにてブイブイ言わせるエラン様とどんどんツッコミスキルが上達していくエアリアル君のコンビは、書いてて楽しいだろうなと想像してます



    ↓ここから短いですが裏話です↓


    【32話。(現を呑む夢)の裏話】その③



    現状4号とスレッタに挟まれているオリキャラ、クーフェイ爺さんなのですが、実は地味にずっとスレッタに気を配ってくれています

    しかしこれまでに無いほどのタイミングの悪さにより、クーフェイ爺さんがフォローしてもスレッタはどんどんドツボにハマってしまいました

    人の感情の動きが見えるクーフェイ爺さんもこれにはお手上げです。なにせ良かれと思って声を掛けても次の瞬間スレッタは落ち込んでいるのです

    もう若い女の子の思考はよく分からん…!秋の空並みに分からん…!と心の中で格好悪い泣き言を言っていてもおかしくありません

    一応クーフェイ爺さんがなりふり構わずコミュニケーションを取れば、スレッタの誤解は解けた可能性は高いです

    しかし男女間の問題はあまり突かない方がいいだろう…という気遣いもあり、2人の行き違いを心配しつつも干渉は必要最低限に留めていました

    スレッタの中にいる『何か』も微妙に動き始めているので、下手な事をしない方がいいという判断もあったのです

    結果として『何か』の暴挙を許してしまい、スレッタの身に思わぬトラブルが舞い込みました

    クーフェイ爺さんは後悔しつつも、パロウさんの土地に戻るまでの短い時間を使って、老骨に鞭うつことになります

    一応これからも出番はあるのですが、これが最後の大仕事になるかもしれません

  • 155二次元好きの匿名さん24/03/24(日) 01:19:41

    男女の関係は当事者同士にしか通じ合えない感情も理屈もあるので、その人達を尊重するのであれば第三者が口出しづらいのはリアルでもありますしね。

  • 156124/03/24(日) 11:31:24

    >>155

    感想ありがとうございます


    お世話好きなおばちゃんとかなら話は変わって来ると思うのですが、偏屈爺さんですからね…

    野暮なことはするまい、とあまり手出しはしないようにしてます


    というか実は以前若い女性に色恋に関していらんお節介を焼こうとして、大反発を受けた過去がクーフェイ爺さんにはあったりします

    なので雑に扱える若い男ならともかく、女の子相手には慎重に間合いを図っているところがあるのでした

  • 157二次元好きの匿名さん24/03/24(日) 22:03:12

    一応保守

  • 158124/03/24(日) 23:40:06

    保守ありがとうございます

    中々スレに入れなかったので、そのあいだ違う事でもしてるか…と思っていたらちょっと寝落ちしてました

    また眠気に襲われる前にあわてて番外編SS保管庫更新しておきました

    今回はちょっとだけエピソードを付け足してます。スレッタがご機嫌にお歌を歌ってます



    端切れ話。地球降下編(きゅーとアンドじぇらしー)



     初めての内海を見てからしばらくして、エランとスレッタはゆっくりと南方面へ向かっていた

     この辺りから路線は途切れ始め、所々徒歩やバスを使いながらも移動していくことになる。外の様子もずいぶんと変わり、線路沿いでもあまり大きな町にはたどり着かなくなっていた。いわゆる田舎の風景というものが多くなっている。

     少しばかり不便にはなったが、その代わり治安は少しずつ良くなっているようだ。時折危険な話も耳にするが、用心深く過ごせば何とか回避することができた。

     その日もエラン達は徒歩で移動していた。線路が途切れたうえに、バスの路線もあまり走っていないエリアだ。目的の場所までは半日ほど待たなければならないと分かった時、スレッタが選択したのは徒歩での移動だった。

     確かに2、3時間ほど歩けばたどり着く距離ではあった。けれどスレッタの体力を心配して難色を示すエランに、彼女は言った。

     何となくですけど、歩きたい気分なんです…と。

     こう言った物言いの時、スレッタは何気に頑固になる。彼女の何がそうさせるのか、普段はこちらが心配になるほど聞き分けがいいのに、たまにどうしても折れない時があるのだ。

     エランはスレッタのきらきらとした目を見ながら、今回も引かないだろうと確信した。何かの予感か、好奇心か、あるいはそれが混ざったものか、彼女の大きな瞳は地球そのもののように輝いていた。


     そんな経緯を持って少々くたびれた道を歩いていたが、小規模な森に近づいた時にそれは聞こえてきた。

     キュン、キュン、キゥォーン…


    端切れ話(きゅーとアンドじぇらしー)URL避難所 | Writening↓のURLをクリックすると作品ページへ飛べます https://telegra.ph/%E3%81%8D%E3%82%85%E3%83%BC%E3%81%A8%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%81%98%E3%81%87%E3%82%89%E3%81%97%E3%83%BC-03-24writening.net
  • 159124/03/25(月) 10:27:41

    保守がわりに書き込んでおきます
    今日はお休みなのですが昼から夜にかけて用事があるので、昼の更新が行えないかもしれません
    まだ次のSSが書き上がっていないので、夜に番外編SS保管庫の更新に来ます

    ではまた

  • 160二次元好きの匿名さん24/03/25(月) 11:53:16

    >>158

    スレッタが先に子犬ちゃんにキッスを送っていたら、流石のエランも嫉妬したんですかね?それともまだほこまで彼女への感情も情緒も育ってないでしょうか?

  • 161124/03/25(月) 22:13:55

    >>160

    ご質問ありがとうございます

    結論から言うと、スレッタの方から子犬にキスを送る分には4号は嫉妬しません

    口に口を付けようとしたら衛生面の問題から待ったをかけるでしょうが、お風呂に入った後のふわふわの毛にちゅっとする程度では何も言わずに見守るだけになります

    これは4号が子供の頃によく動物と接していたからという理由があります。人と動物は違うものだと自然と線引きがされているのです

    ただ子犬の方からスレッタにペロペロしまくったり、スカートの中に頭を突っ込んだりしていたらさすがに止めると思います

    これも嫉妬とはちょっと違い、スレッタが困っているからという理由ですね

    じゃあ絶対に動物関係で嫉妬はしないのか?というと少し違いまして、将来子犬を飼うとして、スレッタが4号を放ってずっと子犬に構ってばかりいたら嫉妬すると思います

    まぁ4号も動物好きなので、犬に構って嫉妬されるのは4号の方が多いんじゃないかなとも思います

    躾けをしている4号と躾をされている子犬を見て、再びじぇらしースレッタの登場となるかもしれません。ジェラ…ッ

  • 162124/03/25(月) 22:44:29

    番外編SS保管庫更新しました

    今回はほぼ当時のままなのですが、一部だけスレッタの遊園地に対して言及したセリフを付け足しています

    ミラーハウス≠(ノットイコール)ホラーハウスなのですが、スレッタの中ではミラーハウス=(イコール)ホラーハウスになっています



    端切れ話。地球降下編(グリーン アイズ モンスター)



     予約した宿へと向かう途中、駅から出てすぐの所で、スレッタが興味深げにとある看板の前で足を止めた。

    「エランさん、これって、もしかして『映画』ですか?」

    「そうみたいだね。昔の映画を再上映しているみたいだ。アド・ステラ暦になる前のものだから、そうとう古いみたいだけど」

     見れば以前の暦で20世紀から21世紀ごろの映画を集めたものらしい。ジャンルごとに時期をずらして公開するらしく、今はホラー…怖い内容のものを中心に上映しているようだ。

     現在の地球では遊園地などの大掛かりなレジャー施設は無くなっているが、それでも少しばかりの娯楽施設はある。映画館などはその典型だ。

     これはその中でもクラシックなもののようで、映像を立体的に見せたり匂いや感触を再現したりする事のない、昔の作品を中心に公開している専用施設のようだった。

     スレッタはそわそわと映画館の中をのぞき込んだり、作品を宣伝する看板を見たりしている。

     ホラーなのでたまに恐ろしい外見の看板もあったが、スレッタは少し驚いたように体を浮かせたあとも、恐々としながらもそっと看板を盗み見ていた。

    「もしかして、興味ある?」

    「アニメ映画はよくライブラリで見てましたけど、実写映画は見たことないんです。映画館って、すごく大きい画像で見れるんですよね?たくさんの人が一度に見れるって聞いたことがあります」


    端切れ話(グリーン アイズ モンスター)URL避難所 | Writening↓のURLをクリックすると作品ページへ飛べます https://telegra.ph/%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3-%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%82%BA-%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC-03-25writening.net
  • 163二次元好きの匿名さん24/03/26(火) 09:47:08

    保守

  • 164124/03/26(火) 14:57:57

    スレ主です

    今日はちょっと体調が悪いのでお休みを頂いております

    夜には番外編SS保管庫を更新したいと思いますが、もしかしたら寝過ごす可能性があります

    23時過ぎても特に何の更新もなければ書き込みか保守して頂けたら助かります


    ではまた


    >>163

    こちら名無しになってますがスレ主の保守となります

  • 165二次元好きの匿名さん24/03/26(火) 22:50:33

    スレ主ゆっくり休んで〜!今日は寒いし風すごいし雨もすごい……花粉もひどいとか……

  • 166124/03/26(火) 23:10:22

    >>165

    労わりのお言葉ありがとうございます

    一日中脳がとろとろになるくらいに寝て起きて食事して薬を飲んだところです

    これでまたすぐに眠ると胃腸に悪いので、いつもより夜更かししてからまた寝ようと思います

    天気と言えば明日は久々に晴れ間が拝めそうで安心しています

    雨の日も好きなのですが、やはりずっと太陽が見れないと気分も沈むというものです

    太陽は偉大だな…と天体系の動画を見ながらしみじみ思うスレ主なのでした



    ↓ここから先はご報告です

    番外編SS保管庫の更新をしてきました

    今回も少しだけ加筆しています。それと作品の位置をどうしようか迷ったのですが、一番おさまりがいいだろう所に据えておきました

    今後微妙にタイトルの位置が変わる事もあるかもしれませんが、あまり大きくは移動しないと思います



    端切れ話。監禁?編(あなたの髪を)


     アパートを借りて半月ほど過ぎ、トラブルがあった仕事先も通常業務に戻ろうとしていた頃。

     エランは仕事帰りに手頃な屋台に寄っては、メイン以外の夕飯を買ってくるのが日常になっていた。

     この地域は蒸し暑く、火を扱っている屋台に近づくと更に熱気が襲ってくる。エランは涼し気な顔をしながらも、自然と湧き出て来る汗に辟易としていた。

     特に髪の毛…耳の前に垂らした髪が頬に張り付くので、よくエランはその部分の髪を払っていた。その一瞬だけは外気に触れて涼しくなるが、結局はすぐに蒸すことになる。

     黒髪にしていたので、太陽の光を吸収して余計に暑く感じていたのかもしれない。視覚効果も多分にあると思うのだが、とにかく髪が鬱陶しかった。

     なのでその日の夜、エランは同居人であるスレッタにあるお願いをしてみた。

    「髪を全体的に短く刈って欲しい…ですか?」

     スレッタの言葉にこくんと頷く。

     実は学園から逃げ出して2ヶ月近くが経っているが、その間エランの伸びた髪を切って整えてくれたのは、何を隠そう目の前のスレッタだった。


     旅の途中、前髪が伸びて鬱陶しくなったエランは、買ったハサミで自らの髪を切ろうと試みたことがある。顔を覚えられる危険があった為、専用の店で髪を切るのは避けたかったのだ。


    端切れ話(あなたの髪を)URL避難所 | Writening↓のURLをクリックすると作品ページへ飛べます https://telegra.ph/%E3%81%82%E3%81%AA%E3%81%9F%E3%81%AE%E9%AB%AA%E3%82%92-03-26writening.net
  • 167二次元好きの匿名さん24/03/27(水) 07:44:56

    他人の視線を気にする4号は珍しいですね

  • 168124/03/27(水) 14:21:56

    >>167

    感想ありがとうございます


    他人に成りすまして生活していた学園での4号はある意味無敵でした

    学生たちからどんな風に思われようと自分とは関係ないと思っていたからです

    彼らは御三家の筆頭パイロットとしての『エラン・ケレス』を見ているだけで、ただのアーシアンの子どもとしての4号はまったく目に映っていない、…と、4号自身は感じていました

    あと単純にいつも雁字搦めにされていたので、他人の目を気にするほどの余裕がありませんでした


    対して地球にいる人々は『エラン・ケレス』なんて知りません

    一応は新しく与えられた『カリバン・エランス』として生活はしていますが、ほとんど素の自分のようなものです

    更にスレッタと過ごしているうちに少しずつ余裕が生まれてきた4号は、だんだんと情緒が発達してきました

    今回は自分でもまだまだだと思っている結った髪形をジロジロと見られて、もしかして変な風に結ってしまったんだろうか…と居たたまれなさを感じるくらいには心が成長しています


    ちなみにこの物語における本来の4号(■■■)はシャイで素朴な性格の少年という設定なので、■■■として成長したままの彼が注目されていたら、恥ずかしがってその場から逃げ出していたかもしれません

  • 169124/03/27(水) 23:02:53

    まだちょっと本調子ではないので手間取りましたが番外編SS保管庫更新しました


    今回は久々にタイトルを変更しています

    旧題『思い出をきみに』→新題『花の図鑑』です

    描写も所々で変更しています。主に古本屋にいる4号の描写を書き加えてみました



    端切れ話。地球降下編&監禁?編(花の図鑑)



     アパートを契約してから数日後、一時的に体調不良になっていたエランはすっかり元の調子を取り戻していた。

     平素では考えられない迷惑をスレッタに掛けてしまったが、彼女はほがらかに笑って許してくれている。そんな優しい彼女のためにも、安心して休めるアパートの準備を進めなければいけなかった。

    「スレッタ・マーキュリー、少し外に出て来る。アパートの引っ越し準備と、ついでに食事も買ってくる」

    「はい、分かりました。お帰りは何時くらいになりますか?」

    「昼近くになると思う。もし遅れるようだったら連絡するから、端末は持っていて」

    「はい。えへへ、いってらっしゃい」

    「………。行ってきます」

     スレッタに見送られながら、エランはさっそく宿の外に出た。久しぶりに言われた挨拶にどこかくすぐったい気持ちを覚えながら、雑多な大通りを歩いていく。

     朝の通りは活気に満ちて、いたるところから様々な音や匂いが飛び込んでくる。

     エランは香辛料や穀物、果物等が混ざった匂いを嗅ぎながらも、旅の間に目を輝かせて食事をしていたスレッタを思い出していた。


    花の図鑑地球降下編&監禁?編

    ※リクエストSSです




     アパートを契約してから数日後、一時的に体調不良になっていたエランはすっかり元の調子を取り戻していた。

     平素では考えられない迷惑をスレッタに掛けてしまったが、彼女はほがらかに笑って許してくれている。そんな優しい彼女のためにも、安心して休めるアパートの準備を進めなければいけなかった。

    「スレッタ・マーキュリー、少し外に出て来る。アパートの引っ越し準備と、ついでに食事も買ってくる」

    「はい、分かりました。お帰りは何時くらいになりますか?」

    「昼近くになると思う。もし遅れるようだったら連絡するから、端末は持っていて」

    「はい。えへへ、いってらっしゃい」

    「………。行ってきます」

     スレッタに見送られながら、エランはさっそく宿の外に出た。久しぶりに言われた挨拶にどこかくすぐったい気持ちを覚えながら、雑多な大通りを歩いていく。

     朝の通りは活気に満ちて、いたるところから様々な音や匂いが飛び込んでくる。

     エランは香辛料や穀物、果物等が混ざった匂いを嗅ぎながらも、旅の間に目を輝かせて食事をしていたスレッタを思い出していた。

     今後は出来る限りルームサービスではなく、屋…
    telegra.ph
  • 170二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 07:26:55

    4号がスレッタはもちろん自分のことも大事にできてる……!

  • 171124/03/28(木) 15:32:53

    >>170

    感想ありがとうございます


    色々と返信の文章を考えていたのですが、しっくりくるものが書けずに時間切れとなりました

    申し訳ありません

    でもそのご感想は読んでいるとこちらも嬉しくなる素敵なものでした

    ありがとうございます

  • 172二次元好きの匿名さん24/03/28(木) 22:42:06

    ホッホ〜保守

  • 173124/03/28(木) 23:58:45

    夜の保守ありがとうございます
    実は仕事からとっくに帰って来ていたにもかかわらず、家族に捕まって長すぎる話に今の今まで付き合わされていたスレ主です(深刻なものではまったくなく、ゲームとか趣味とかの話でした)
    寝させて…と言ってようやく解放されることができました。明日も仕事なのですがどうしましょう
    という訳で今日は番外SS保管庫の更新すらできずに終わりそうです。申し訳ありません

    ところで朝の書き込みにやたらと感動して休憩中に返信をしようとするもあえなくタイムアップになってしまった件なのですが、帰ってから家族に捕まる前までは頑張って文章を纏めようとしていました
    4号が自分のことも大事にできている
    この部分に大変感銘を受けたので、■■■時代やペイル&学園時代、スレッタと共に過ごすようになってからの4号の考察を書き殴っていました。そしたら何だか妙に深い所まで意識が広がってしまいました
    結果的に出来上がったのは支離滅裂な文章です
    とてもお出しできるものではないので、そのままお蔵入りにしておきます

    ちなみにその支離滅裂な文章の最後に4号が至った結論は
    『スレッタ・マーキュリーを大切にする事こそが、僕自身を大切にするということだ…!!』
    というものでした

    書いていて何だか随分と違う所に着地したな…?と思って困惑したのですが、何度考えてもスレ主の中の4号がその結論に至るのでもう諦めました

  • 174二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 07:37:23

    ホ♪ホ♪ホホホの保守♪

  • 175124/03/29(金) 15:03:01

    ホホホの保守♪ありがとうございます♪
    何だか春の陽気の中で踊り出しそうなリズムです。ひらひらしたスカートをはいて、花畑の中くるくる踊るスレッタは可愛いでしょうねぇ。でも掛け声は「ほっほ…!」て感じなんでしょうか。それもまた可愛いですね


    最近体調不良だったり執筆時間を邪魔されたりで、なかなかSSが進まない状況だったりするのですが、ちょっとずつ書き進めてはいます
    日曜日がお休みなので、この日に頑張ってなんとか更新できるよう努めたいです
    最後に残ったリクエストなのですが、これは…!というシチュエーションを思いつきました
    ただ本編をもう少しだけ進めた方がいいだろう内容なので、もしかしたら次回のスレに持ち越しかもしれません
    紅葉狩りの時と同じにならないように早めに書けるよう本編更新頑張ります

    ではまた

  • 176二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 23:03:13

    スレ主ご自愛くださいませ!!しかし楽しみに待っておる

  • 177124/03/29(金) 23:08:01

    番外編SS保管庫更新しました


    今日も寝る前までの家族の雑談に付き合わされている状態なので(現在進行中)、きちんとした推敲はしていない状態です

    明日時間のある時に見直したいと思います

    今回収録した『ほろ酔い加減のコンフェッション』は4号Ver.とスレッタVer.が存在しています

    4号Ver.が正規のお話になるので、そちらが中心になっています

    スレッタVer.に関してはオマケという形でページの最後の方にリンクを張ってありますので、よければご覧くださいませ


    端切れ話。地球降下編(ほろ酔い加減のコンフェッション)



     スレッタが初めて地球へと降りてからそれなりの時間が過ぎた。

     最初は不慣れだった地球特有の現象にも少しずつ慣れてきて、スレッタとエランは途切れ途切れの列車の旅をゆっくりと楽しみながら進んでいる。

     特に期限が決められている旅という訳ではない。気に入った宿があれば何日か泊まることもある。

     その時も列車に揺られる毎日が続いていたので、路線が途切れたのを幸いに小さな村の民宿に数日ほどお世話になっていた。

     お宿の女将さんはとても料理上手な人だった。あまりに美味しいのでスレッタがにこにこと料理を食べていると、そばで見ていたエランが宿泊の延期をしてくれた。

     地球は本当に色々なものがある。その中でも特に驚いたのは、見た事のない料理の数々だろうか。量も種類も本当に豊富なので、お店に入ってもいつも目移りしてしまう。

     野菜や果物、お魚など、水星時代では一度も食べられなかった生鮮食品が食べ放題だ。それ以外の加工食品もとても美味しくて、毎日すごく贅沢をしているとスレッタは思う。

     そんな美味しい食材をふんだんに使った女将さんの料理は絶品だった。

     この間はどこまでも伸びるチーズを使った変わった料理が出た。一口大に切った食材をチーズのソースに次々と入れては食べる料理で、スレッタはついぱくぱくとお腹いっぱいになるまで食べてしまった。

     そんな料理上手で素敵な女将さんが、朝食を持ってきたついでにスレッタに話しかけてきた。


    端切れ話(ほろ酔い加減のコンフェッション)URL避難所 | Writening↓のURLをクリックすると作品ページへ飛べます https://telegra.ph/%E3%81%BB%E3%82%8D%E9%85%94%E3%81%84%E5%8A%A0%E6%B8%9B%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83…writening.net
  • 178二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 07:55:43

    この話とても好き スレッタたまに4号にお酒飲ませちゃえ!

  • 179124/03/30(土) 14:32:54

    感想などありがとうございます


    >>176

    昨日のうちに感想を頂いていたとは…!気付かず更新してしまい申し訳ありませんん

    お気遣いのお言葉痛み入ります


    それはそれとして、楽しみと言って頂けると書いている側としては非常に励みになるものです

    最近は中々新作が更新できない状態が続いてますが、近々最新話をお届けできるように頑張ってみます

    少々お待ちくださいませ


    >>178

    たまに本編SSのエピソードや端切れ話について好きだと言ってくださる方がいますが、見かけると嬉しすぎてニヤニヤしてしまいますね

    これから書く物語でもそう言われるように、頑張って面白いものを書いていこうと思います


    4号は酔い潰れはしないものの少量でもお酒を飲むとすぐに心のガードがゆるゆるになるので、それに気づいたスレッタが4号の飲み物にお酒を混ぜる可能性は大いにあります

    おそらく4号とお酒の関係に初めて気付くタイミングは最終回後のバレンタインデーです。その頃は完全無欠の両想いになっているので、4号も気兼ねなくスレッタ本人に惚気を聞かせてくれるでしょう


    逆にスレッタの酔っぱらい姿を見たくてお酒を飲ませたら、すぐに撃沈する姿を見て慌てる4号がいたりするかもしれません

  • 180124/03/30(土) 22:43:07

    番外編SS保管庫。『メモランダムハムスター』更新しました

    今回の端切れ話は珍しくリクエストSSではないものです

    ただ正確に言うとリクエストを頂いた際に書かれたことを元にして考えたSSだったりします

    実はどちらかでいいと複数リクエストを提示されたものの中に、『恋文』というものがあったのですが、当初はそれをスレッタが書いたメモに見立てていました

    けれどスレッタ視点よりも4号視点の方がいいなと思ったので、『恋文』よりも『宝物』というテーマに重きを置いた内容になったという訳です

    短いお話ですが、内容もタイトルも気に入っています

    推敲するにあたり、工場内の規則を書き加えてみました。よく考えたら工場に個人端末は持ちこめないんじゃ…?と気付いたので、その辺りの描写を変更しています



    端切れ話。監禁?編(メモランダムハムスター)


    「エランさん、今日はこれをお願いします」

     そう言ってスレッタから渡されたのは、何の変哲もない買い物用のメモだった。小さな紙片が二つ折りにされ、中身がすぐに見えないようにされている。

    「分かった。仕事終わりに買ってくる」

     エランは受け取ったメモ用紙を無くさないよう別のメモ帳に挟んでポケットへ入れた。

    「ありがとうございます」

     スレッタが律儀にお礼を言ってくれるが、なんてことはない、いつもの朝の風景だ。

     現在、アパートに越してきてから1カ月近くが経っている。

     自由に外に出れないスレッタの代わりに、彼女の欲しい物を購入するのはエランの役目になっていた。

     とは言っても内容のほとんどは2人が共通で消費する食材や日用品だ。

     大量に物を持ち運ぶための乗り物などは持っていない為、毎日小まめに購入する必要がある。なので買い物用のメモも毎日のように貰っていた。


    端切れ話(メモランダムハムスター)URL避難所 | Writening↓のURLをクリックすると作品ページへ飛べます https://telegra.ph/%E3%83%A1%E3%83%A2%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%A0%E3%83%8F%E3%83%A0%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC-03-30writening.net
  • 181二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 23:25:47

    4号……愛いな

  • 182二次元好きの匿名さん24/03/31(日) 09:03:29

    ほっしゅ

  • 183124/03/31(日) 13:59:02

    感想や朝のほしゅありがとうございます


    >>181

    このスレの4号はなにげに健気属性も持っています

    なのでスレッタが自分の為に書いてくれたメモがものすごく大切なモノに思えてしまい、捨てるなんてとんでもない!とばかりにせっせと溜め込み始めています

    この時点ではまた旅を再開するつもりでいるので、あまり物を増やさない方がいいと分かってはいるのです(あの花図鑑ですら旅に出る前に古本屋に買い取ってもらおうと思っていました)

    でもこれは紙だし…!嵩張らないし…!という理由を付けて、例外的にOKを出しています

    実はクーフェイ爺さんのアパートに厄介になっている時に、監視カメラや回収しきれなかった私物を取りに行っているのですが、この私物というのはスレッタから貰ったメモの事だったりします



    ↓ちょっとしたご報告です

    端切れ話『ほろ酔い加減のコンフェッション』の推敲が終わったことを報告し忘れていました

    今回はそれほどの加筆はないですが、お医者さんのセリフを少し付け足したりしています


    それとオマケのオマケとしてリンクを張った没バージョンですが、スレッタほろ酔いVer.と書いていましたが、よく考えたら4号ほろ酔いVer.の没の方でした

    なのでリンク先のタイトルなどを変更しています。大変失礼いたしました

  • 184124/03/31(日) 22:27:34

    スレ主です
    本編SSの更新をできるように頑張っていたんですけども今日の更新はもう無理そうです
    途中で言葉に詰まってしまい、どうにも先に進めなくなってしまいました。いい言葉が見つかるまで待つか、または少し前の文章まで戻って書き直すか。どちらかにしようと思います
    あとうっかりバトエンシュミレーターに夢中になっていました。シャディクで全キャラに勝負を挑んでいたら思ったより時間が経っていてびっくりしました
    申し訳ありません

    それでも近日中には公開できると思いますので、もう少々だけお待ちくださいませ

  • 185二次元好きの匿名さん24/04/01(月) 07:02:42

    ほしゅ!

  • 186124/04/01(月) 15:04:45

    ほしゅ!ありがとうございます

    そういえば今日はエイプリルフールな訳ですが、スレッタのつく嘘はどんな感じかなと考えていたら逆に騙されるスレッタの図が浮かびました
    4号の方がシレっとした嘘が上手そうなイメージがあるので、ネタバラシされるまで4号の話を素直に信じてそうです

  • 187二次元好きの匿名さん24/04/01(月) 23:16:04

    スレッタはソワソワドキドキが隠せなさそうだからな〜

  • 188124/04/01(月) 23:23:12

    本編SSはまだですが、エイプリルフールのSSを突貫で書いてしまいました
    お察しの通りソワソワドキドキを隠せていないスレッタがいます


    こぼれ話⑥(エイプリルフール)

     スレッタは少しばかり気合を入れていた。
     何故なら今日は4月1日。一年のうちでただ一日だけ、嘘をついても許される日。
     すなわちエイプリルフールだからである。
     水星基地で過ごしていた頃には、嘘なんてついた事はなかった。
     母は忙しそうに地球と基地を行ったり来たりしていたし、エアリアルには明確なリアクションは望めない。さらに周りの大人たちに嘘をついても怒られるだけなのは目に見えていたので、エイプリルフールとはスレッタにとって縁遠いイベントだった。
     もう少し早く学園に行くことができればエイプリルフールを楽しめたのかもしれないが、生憎と去年の今頃はアスティカシア学園へと向かう船の中だった。
     でも今年は違う。そばには最愛のエランがいる。
     彼なら少しばかり嘘をついても大丈夫だ。彼は自分にとても甘くて優しいので、多少は悪い子になっても許してくれる。
     という訳でスレッタは、彼を嘘を仕掛けることにした。
     詳しく調べた所、エイプリルフールにはいくつかのルールがあるらしい。
     嘘をつけるのは午前だけ。そして午前中だったとしても、人が傷つくような嘘はダメ。
     今日は普通に平日なので、エランは仕事に出かけてしまう。
     つまりは、朝食の時がベストである。内容もそれなりのものを見繕えたと思う。

    「おはよう、スレッタ」
    「おはようございますっ!エランさん!」
    「…何だか朝から元気だね」
    「いえ!普通ですっ!」
     ふんふんと気合を入れて、出来たばかりのパンケーキやおかずを並べる。覚えたばかりの和食を出したこともあったのだが、やはり朝はパンケーキがいいとエランからリクエストされているのだ。
     基本的に仕事の日は早めに起きるので、ゆっくり朝食をとってもまだ時間は余る。食後のコーヒーやココアを飲みながら2人でお話をして、それから仕事に行くのが殆どだ。
     今日もエランはコーヒーを飲みながら、朝食前に確認した山の様子などを話してくれた。

  • 189124/04/01(月) 23:25:01

    >>188

    「上の方の山道に花が咲き始めてた。名前は分からないけど、けっこう大ぶりで綺麗な花も咲いてたよ。休みの日に見に行こう」

    「いいですね!お弁当も作ってピクニックに行きましょう」

    「虫も活発に動き出してるみたい。あとで防虫の薬を買ってくるから、家の中と外に撒いた方がいいかも」

    「そういえば育てているお野菜に小さい芋虫がいたんです。そのお薬を撒いたら来なくなりますかね?」

    「どうだろう。いくつか種類があるはずだけど、芋虫用があるか見てみるね」

    「お願いします!」

    「スレッタの方は何かある?家庭菜園とか、よければ手伝うけど」

    「いいえ、特には…あっ!」

    「ん?」

     すっかり普通に会話を楽しんでいたスレッタだったが、本来の目的を思い出した。慌てて端末を手にして、あらかじめ用意していた画像を表示する。

    「え、エランさん。春という事は、虫さんだけじゃなくて、動物も活発に動き始めますよね?」

    「そうだね、冬に比べてずいぶん賑やかになった印象かな」

    「そ、その中で、ぜひ注意してもらいたい動物がいるんです」

    「ああ、熊とか、猪とか?」

    「ち、違います…!これですっ!」

     そう言って見せた端末には、一匹の動物の絵が映されていた。

     ずんぐりむっくりした体。大きなしっぽ。目の周りが黒くて、なんだか間抜けな顔をしている。

    「えーっと、この動物は、『たぬき』…?」

    「そうです!この子はとっても危険なので、とっても注意してください!特に頭に葉っぱを乗せている子は、要注意です!」

     それからスレッタは、いかにこの動物が危険かを説明した。

     色々なものに変身できること。

     その能力で人を騙すことがあること。

     たまに凶悪な性格の子がいて、ウサギさんを泣かせてしまったりすること。

     途中で少しヒートアップしてしまったが、概ねそんな感じの事を熱弁した。

    「こんな動物がいるんだ。怖いね」

    「そうなんです。彼らはよく山に出没するので、エランさんも騙されないようにしてくださいね」

     スレッタはそんな言葉で締めくくった。

     もちろん嘘である。

  • 190124/04/01(月) 23:26:09

    >>189

     タヌキとは幻想の中の動物だ。ユニコーンとか、ペガサスとか、そんな不思議生物のお仲間なので、現実の世界には存在しない。

     冷静に考えて、自在に何にでも変身することができる動物なんている訳がない。スレッタは現実を知っているのだ。

     でもエランはスレッタの嘘を信じてしまっているようだ。もしかして過度に怖がらせてしまったかとちょっと心配になる。

     フォローしようかどうか迷っていると、エランが自分の端末を取り出してある画像を見せてくれた。

    「動物と言えば、ペンギンって知ってる?この間僕は初めて知ったんだけど」

    「ペンギンさんですか、もちろん知ってますよ。飛べない鳥で、氷の上に住んでるんです」

     とても可愛い鳥さんだ。氷の上をよちよちと歩いたり、お腹を使って滑っていたり。

     実際に見てみたいが、氷に囲まれた場所なんて行ったら風邪を引きそうなので諦めている。

    「そのペンギンなんだけど、彼らって空を飛べるんだね」

    「えっ!?」

     驚いていると、エランが端末をタップした。どうやらただの画像ではなく、映像のようだ。

     そこには、たくさんのペンギンたちが一斉に空に飛び出して行く光景が映っていた。

     滑らかな羽をパタパタとさせて、飛んでいる。

     飛びまくっている。

    「す、すごい…!」

     スレッタは夢中になって映像を見た。あんなに小さな羽で、重そうな体を浮かせているなんて…!

    「ペンギンさん、すごいですっ!」


     その日のスレッタはずっとペンギンの事を考えていた。

     帰って来たエランに種明かしされるまで、スレッタの想像するペンギンは空を自由に羽ばたいていたのだった。

  • 191二次元好きの匿名さん24/04/02(火) 06:59:20

    「最愛のエラン」という言葉にキュンキュンしました
    素直なスレッタかわいい

  • 192二次元好きの匿名さん24/04/02(火) 12:40:17

    わかる いっぱいエランに甘えたまえ

  • 193124/04/02(火) 15:02:23

    感想ありがとうございます!


    >>191

    現時点の本編SSのスレッタとは違い、こちらのスレッタは最終回後のスレッタなのである意味無敵です

    4号から愛されている!という自覚があるので、ありとあらゆる自信がみなぎっています

    なので臆面もなく『最愛のエラン』と言っています(言葉には出してないですが)

    ちなみに素直すぎるスレッタの反応に、4号の方はちょっとヤバいと思っています

    この後の仕事中もスレッタが気になってソワソワしっぱなしでした

    帰ってからすぐに種明かししたのですが、ガッカリしているスレッタを見て深く反省する4号なのでした


    >>192

    スレッタもいっぱい4号に甘えてますが、4号の方もスレッタに甘えまくっています

    ただ傍目から見たら4号の甘え方は分かりづらいかもしれません

    彼の方もスレッタから愛されている自覚を持っているので、随分リラックスしています




    ↓ここから先はご報告です

    気が付けばスレもあと僅かとなっていました

    そこで今日の夜に新しいスレを立てようかと思います

    今回は以前アドバイスがあった、今まで頂いたリクエスト内容も載せようと思っています

    実はまだきちんと纏めていないので、帰ってからの作業です


    そういう訳で次のスレ立てはいつもの時間よりも少し遅くなる可能性があります

    先に今までのリクエスト内容のリストを載せに来るので、その際に次のスレ立ての時間を載せようかと思っています



    ではまた夜に

  • 194124/04/02(火) 22:35:48

    スレ主です。今まで頂いたリクエストを纏めてみました
    とはいえかなり読みづらくなってしまいました。申し訳ありません

    【リクエスト/スレ2】①『相合傘』②『お姫様だっこ』③『フロント脱出編のモブおっさん×4から見た4スレ』
    【リクエスト/スレ3】④『2人でご飯づくり』⑤『風邪を引いた甘えんぼ4号&ちょっと嘘をつくスレッタ』⑥『エレベーターに閉じ込められる2人』⑦『手作りプレゼント』⑧『ラッキースケベ』⑨『同じベッドで同衾』
    【リクエスト/スレ4】⑩『お祭りデート』⑪『膝枕+頭をなでる』⑫『少女漫画を読む4号』⑬『同床異夢』⑭『嫉妬するスレッタ』
    【リクエスト/スレ5】⑮『ホラー映画を見る4スレ』⑯『相手の髪の毛を結う』⑰『書店に行ってスレッタに本を選ぶ4号』
    【リクエスト/スレ6】⑱『紅葉狩りに行く2人』⑲『間接キスやお酒に酔ったりなど、普段より素直になったり甘酸っぱくなる4スレ』⑳『スポーツ勝負をする4スレ』㉑『スケッチしたり芸術鑑賞をする4スレ』
    【リクエスト/スレ7】㉒『天体観測する二人』㉓『頭を撫でる』㉔『ハロウィン』
    【リクエスト/スレ8】㉕『日の出を見る4スレ』㉖『同じ夢をみる4スレ』㉗『子供っぽいイタズラをする4スレ』
    【リクエスト/スレ9】なし
    【リクエスト/スレ10】㉘『遊園地のお化け屋敷に行く4スレ(ホラーを交えた4スレ)』㉙『スレッタの冗談を本気にした4号にスレッタの方が慌てる話』㉚『1つのものを分け合う4スレ』

    【リクエスト番外その①(複数のリクエスト候補があった為、書かれなかった方のお題)】①『甘酸っぱい誤解』②『ラブレター、または恋慕の詩を書く4号かスレッタ』
    【リクエスト番外その②(正確なリクエストではないが、スレ主が勝手に書いたお題)】①『メカぐるみ─機械の星のアダムとイブ─の続き』

    たくさんのリクエストありがとうございます!
    この内『1つのものを分け合う4スレ』はまだ書いていないリクエストになります。本編をもう少し進めたら書きますので、もう少々だけお待ちください
    では少し休憩してからスレ立てをしてきます。特に問題が発生しなければ23:00頃の予定です

  • 195124/04/02(火) 23:10:24

    新しいスレを立ち上げました

    こちらでもよろしくお願いします


    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その12|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその12です。稀にそれ以外の設定の4スレSSも掲載されます基本となるSSは6話以…bbs.animanch.com

    では新たにリクエストを受け付けたいと思います

    多分もうそんなにリクエストは来ないと思うのですが、一応先着順で3つまでとさせて頂きます

    特にリクエストとかないよ、という場合は普通に埋めてもらって構いません

  • 196二次元好きの匿名さん24/04/03(水) 07:05:15

    スレッタが4号の髪を切ったりゆったりしてたので、今度は逆の4号がスレッタの髪を結ぶお話をぜひ……!

  • 197二次元好きの匿名さん24/04/03(水) 12:17:03

    星を見る話と被りますが他の理由とかで夜更かしする2人をリクエストしたいです!

  • 198二次元好きの匿名さん24/04/03(水) 17:58:45

    お互いを(無意識でも意識的でも)口説く4スレ!!

  • 199124/04/03(水) 22:55:06

    >>196

    >>197

    >>198

    リクエストありがとうございます!

    書くのが今から楽しみです

  • 200二次元好きの匿名さん24/04/04(木) 07:58:32

    うめ

オススメ

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