- 1124/04/02(火) 23:00:10
こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその12です。稀にそれ以外の設定の4スレSSも掲載されます
基本となるSSは6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっています。現在逃避行編は終了し、監禁編を連載しています
現在の更新速度は非常に遅くなっています
以下注意事項です
・4号×スレッタ
・独自設定、捏造過多※1
・犯罪行為、残酷な描写あり
・元スレに書かれたセリフの使用※2
※1)このSSの設定はアニメ本編のものとはだいぶ剥離しているものが多いです。独自設定ばかりで、例えばオリジナルキャラが横行していたりするので、どうしても気になる方はブラウザバックしてください
※2)元スレに書かれたセリフの使用は、意図せず思わぬ使い方をしている可能性があります。その際はお申し出くだされば、出来る限り修正をかけます - 2124/04/02(火) 23:00:35
参考にした元スレはこちら↓
[閲注]ごめんねスレッタ・マーキュリー|あにまん掲示板でも逃げようとしても無駄だよ。拘束は絶対に外さない。2人でペイルやシン・セー、ガンダムから逃げよう。僕のことを嫌ってもかまわない。僕はただ、君を二度とあんな目に合わせたくない。(ここで逃げれば(株)G…bbs.animanch.com元スレを参考にスレ主が書いたSSスレその1~11はこちら↓
[閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)|あにまん掲示板これはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSを掲載するスレです6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっています参考にした元ス…bbs.animanch.com[閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その2|あにまん掲示板これはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSを掲載するスレのその2です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっています。現在…bbs.animanch.com[閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その3|あにまん掲示板これはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその3です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっ…bbs.animanch.com[閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その4|あにまん掲示板これはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその4です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっ…bbs.animanch.com[閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その5|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその5です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーにな…bbs.animanch.com[閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その6|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその5です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーにな…bbs.animanch.com[閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その7|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその7です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーにな…bbs.animanch.com[閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その8|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその8です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーにな…bbs.animanch.com[閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その9|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその9です。稀にそれ以外の設定の4スレSSも掲載されます基本となるSSは6話以降…bbs.animanch.com[閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その10|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその10です。稀にそれ以外の設定の4スレSSも掲載されます基本となるSSは6話以…bbs.animanch.com[閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その11|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその11です。稀にそれ以外の設定の4スレSSも掲載されます基本となるSSは6話以…bbs.animanch.com - 3二次元好きの匿名さん24/04/02(火) 23:01:34
このレスは削除されています
- 4124/04/02(火) 23:02:24
関連スレです
書き逃げSS様です。よくお邪魔させてもらっています。数が多いので最初と最新のスレを載せておきます
最初のスレ
書き逃げSS他|あにまん掲示板・タイトル通り、SSを書き逃げしていくスレです・話を思いついたけど、書けるところがない・スレの進行を止めたくない等、投稿したいけどする場所がないとき等に使って下さい・設定だけの箇条書きでもOKです・C…bbs.animanch.com最新のスレ
【閲覧注意】書き逃げSS他 その12|あにまん掲示板【閲覧注意】とありますが、未成年の方が見ている可能性もあるので、注意書きや別リンクでの書き込みをお願いします。bbs.animanch.com - 5124/04/02(火) 23:03:01
スレにて頂いた素敵な絵です。今回のスレ画像にも使わせてもらっています
便宜上スレ主が勝手に題名らしきものを付けています
ありがたいことにたくさんの絵を頂いております。正直なところ常に見せびらかしたいのですが、レスが長くなりますので、保管庫を作ってみました
プラムと2人(今回はこちらの絵を使わせて頂きました)
↓以前に頂いた絵はこちらに纏めて保管してあります
ごめんねスレッタ・マーキュリー宝物庫
ごめんねスレッタ・マーキュリー宝物庫─素敵な頂きもの─URL避難所 | Writening↓のURLをクリックすると宝物庫ページへ飛べます https://telegra.ph/%E5%AE%9D%E7%89%A9%E5%BA%AB%E7%B4%A0%E6%95%B5%E3%81%AA%E9%A0%82%E3%81%8D%E3%82%82%E3%81%AE-09-08writening.net - 6124/04/02(火) 23:04:51
【ごめんねスレッタ・マーキュリー本編SS保管庫】
基本的に閲覧注意作品となります
現在0話~32話まで掲載しています
SSをお読みになりたい場合は↓のリンク先のURLをクリックしてSS保管庫に移動し、更に各タイトル名をクリックして下さい
ごめんねスレッタ・マーキュリー(SS保管庫)URL避難所 | Writening↓のURLをクリックするとSS保管庫へ飛べます https://telegra.ph/SS%E4%BF%9D%E7%AE%A1%E5%BA%AB-08-09writening.net【ごめんねスレッタ・マーキュリー番外編SS保管庫】
本編SSでは書かれていないエピソードを時系列順に纏めたページです
物語の合間の出来事を書いた番外編は『端切れ話』、本編終了後の出来事を書いた番外編は『こぼれ話』として区別しています
今現在はすべての番外編は載せていませんが、推敲が終わり次第少しずつ番外編SS保管庫に収録する予定です
ごめんねスレッタ・マーキュリー(番外編SS保管庫)URL避難所 | Writening↓のURLをクリックすると番外編SS保管庫へ飛べます https://telegra.ph/%E7%95%AA%E5%A4%96%E7%B7%A8%EF%BC%B3%EF%BC%B3%E4%BF%9D%E7%AE%A1%E5%BA%AB-02-17writening.net - 7124/04/02(火) 23:06:25
という訳でまたまた新たにスレを立ち上げてしまいました
亀の歩みになりますが、少しずつ進めて行きますのでよろしくお願いします - 8124/04/03(水) 00:39:15
ちょっと夜更かしして番外編SS保管庫に『負けず嫌いの1on1』を更新しておきました
こちらはあまり加筆はしていませんが、言い回しなどを変えている箇所があります
端切れ話。地球降下編(負けず嫌いの1on1)
意外なことにスレッタは運動全般が得意である。
足も速く、体力もあり、ルールを覚えればすぐにどんな競技でも活躍することができる。
とはいえ会話中のおどおどとした姿やぼんやりしている姿のイメージが強いのか、いざ運動をしようと動き出すと学園では驚かれることが多かった。
───スレッタ先輩すごいです。子供の頃から体を動かしてたんですか?
───きっと水星基地には、大規模な体を動かす施設があるんだね!
地球寮の女子部屋に越してきたばかりの頃、そんな風な会話をしたことを覚えている。前者についての答えは『YES』で、後者についての答えは『NO』だ。
スレッタは物心ついた頃から母に教わって体を動かしていた。健やかな成長に必要なことだと優しい母に教えられ、ほとんど遊びのような感覚で毎日運動を繰り返していた。
今思えば、あの頃からモビルスーツのパイロットになることを期待されていたんだと思う。母も優秀なパイロットで、亡くなった父も本職ではないがモビルスーツを動かすことができたのだという。
それに何より、いつもそばにはエアリアルがいてくれていた。あの優しい家族とずっと一緒にいる為に、スレッタがパイロットになるのは必要な事だった。
モビルスーツを操縦するにはとにかく体力がいるものだ。
端切れ話(負けず嫌いの1on1)URL避難所 | Writening↓のURLをクリックすると作品ページへ飛べます https://telegra.ph/%E8%B2%A0%E3%81%91%E3%81%9A%E5%AB%8C%E3%81%84%E3%81%AE%EF%BC%91on%EF%BC%91-04-02writening.net - 9二次元好きの匿名さん24/04/03(水) 00:44:19
スレ立ておつです
- 10二次元好きの匿名さん24/04/03(水) 00:45:45
一応捕手★
- 11124/04/03(水) 00:51:36
書き込みや保守ありがとうございます
実は今まで↓に表記されるスレッド落ち時間が12時間になっていた場合はすっかり安心していたのですが、どうやら10レス以内なら時間帯によって落ち時間はくるくる変わるらしいですね
つまり2時間で落ちる仕様に変わる事もあるらしいのですね
それを知ってヒェッとなりました
重ねて書き込みや保守ありがとうございます
今日はもうお休みしますが、明日からまたのんびりと更新していきます
- 12二次元好きの匿名さん24/04/03(水) 10:12:50
保守
- 13124/04/03(水) 14:25:57
保守ありがとうございます
どうやら前スレにて2つまでリクエストが埋まったようです
まだあと1つ枠が開いていますので、何かお読みになりたいものがあれば遠慮なくお書きください
意外とリクエストがないまま来ていますが、裏ルート関係や登場キャラの過去話みたいな内容でもOKですよ
ではまた - 14124/04/03(水) 23:15:16
前スレにてリクエストがすべて埋まりました
『スレッタの髪を結ぶ4号』
『夜更かしをする2人』
『お互いを口説く4スレ』
以上の3つになります
ありがとうございました!
それと、どうやらテレグラムがNGワードから外されたようです
という訳でさっそく番外編SS保管庫に『名状しがたき贈り物』を更新しておきました
今回もほんの少し書き加えたり修正した箇所があります。主なところは決闘委員会の他のメンバーであるセセリアやロウジの絵の描写が追加されています
端切れ話。監禁?編(名状しがたき贈り物)
アパートでの生活にも慣れて来たある日のこと。
同居人であるエランにお買い物メモを渡すのは、スレッタの大切なお仕事の1つになっている。彼は記憶力がいいので口頭でも問題ないとは思うが、仕事帰りに買い物をしてくれる彼に、わざわざ頭の運動をさせたくはなかった。
なのでスレッタは毎回必要なものをメモに書いてエランに渡していた。最近では、ちょっとした絵やメッセージを付け加えたりしている。
「きみは絵が上手だね。分かりやすかったから、商品をすぐに見つけられた。ありがとう」
以前調理器具であるピーラーの絵を補足として描いたら、彼はこんな風に褒めてくれた。それが嬉しくて、たまに買い物メモの補足をするフリでちょっとしたイラストを描いたりしている。
スレッタは絵が得意な方だ。とはいっても本格的なものではなく、極めてコミック的なデフォルメの効いたものだった。
動物を書いたらマスコットキャラのようにコロコロしたものになるし、人を描いたら少女漫画のようにキラキラしたものになる。動物はともかく、今のところはメモに人物を添える予定はないので、スレッタの腕前は完全には披露されないままである。
それはそうとして、メモの端に直接ペンで絵を描くのは、なんだかとても贅沢な気分になれる。地球だと紙はとても安価なので、毎日メモを使い捨てにしても問題ない。これはすごい事だと思う。
なので今日も遠慮なくせっせとイラストを描き上がる。そうしていると、たまに色を付けたくなる衝動が湧くこともある。
端切れ話(名状しがたき贈り物)監禁?編※リクエストSSです。最後の方にスレ主が書いた絵が置いてあります
アパートでの生活にも慣れて来たある日のこと。
同居人であるエランにお買い物メモを渡すのは、スレッタの大切なお仕事の1つになっている。彼は記憶力がいいので口頭でも問題ないとは思うが、仕事帰りに買い物をしてくれる彼に、わざわざ頭の運動をさせたくはなかった。
なのでスレッタは毎回必要なものをメモに書いてエランに渡していた。最近では、ちょっとした絵やメッセージを付け加えたりしている。
「きみは絵が上手だね。分かりやすかったから、商品をすぐに見つけられた。ありがとう」
以前調理器具であるピーラーの絵を補足として描いたら、彼はこんな風に褒めてくれた。それが嬉しくて、たまに買い物メモの補足をするフリでちょっとしたイラストを描いたりしている。
スレッタは絵が得意な方だ。とはいっても本格的なものではなく、極めてコミック的なデフォルメの効いたものだった。
動物を書いたらマスコットキャラのようにコロコロしたものになるし、人を描いたら少女漫画のようにキラキラしたものになる。動物はともかく、今のところはメモに人物を添える予定はないので、スレ…telegra.ph - 15二次元好きの匿名さん24/04/04(木) 07:56:06
☆
- 16二次元好きの匿名さん24/04/04(木) 12:36:06
主さんの4号が描いたやばかわいいイラスト好きだった!
- 17124/04/04(木) 13:48:22
朝の☆や書き込みありがとうございます
嬉しいお言葉を頂いてニコニコしております
以前はたまに落書きもしていたんですが、最近はめっきり描かなくなっていました。なので本当に久しぶりに描いた絵でした
実はあれが唯一スレ主が描いたスレッタと4号のイラストだったりします
このスレで使わせて頂いている4スレイラストのように、格好いい絵や綺麗な絵は他の方がたくさん描かれているので、イラストや漫画は今や見る専門になっています
- 18124/04/04(木) 22:41:55
スレ主です
今日は本編SSがまだ納得いく出来になっていないので代わりにリクエストSSを書こうとしていたんですが、そちらも結構な序盤で詰まってしまいました
多分日付が変わるまでに最初の一編すら書き終わらないと思うので、さらに予定を変更して番外編SS保管庫の更新に切り替えたいと思います(いつもの)
大変申し訳ありません
端切れ話。地球降下編(地球の星空)
スレッタは地球に来てから不思議に思っていることがあった。
もちろん初めて見るものが多く毎日が新鮮に満ちているのだが、それとは毛色が違うものだ。
「あの、エランさん。聞いてもいいですか?」
「なに?スレッタ・マーキュリー」
スレッタの声にエランが振り返る。彼は何とも思わないのだろうか。
知っている事柄がズレている感覚。常識だと思っていたものが違っていた驚き。
ここ数日でもやもやと感じていた疑問を、スレッタは吐き出してみることにした。
「…ずっと不思議に思っていたんですけど、地球って、どうしてこんなに夜が短いんですか?」
今現在は夜の8時。アスティカシア学園ではとっくに夜に切り替わっている時間だった。むしろルームウェアに着替えた女子たちが、寝る前に談笑しているような時間帯である。
今現在のスレッタ達も宿屋に泊まり、今はもうシャワーも浴びて後は寝るだけになっている。
端切れ話(地球の星空)地球降下編※リクエストSSです
スレッタは地球に来てから不思議に思っていることがあった。
もちろん初めて見るものが多く毎日が新鮮に満ちているのだが、それとは毛色が違うものだ。
「あの、エランさん。聞いてもいいですか?」
「なに?スレッタ・マーキュリー」
スレッタの声にエランが振り返る。彼は何とも思わないのだろうか。
知っている事柄がズレている感覚。常識だと思っていたものが違っていた驚き。
ここ数日でもやもやと感じていた疑問を、スレッタは吐き出してみることにした。
「…ずっと不思議に思っていたんですけど、地球って、どうしてこんなに夜が短いんですか?」
今現在は夜の8時。アスティカシア学園ではとっくに夜に切り替わっている時間だった。むしろルームウェアに着替えた女子たちが、寝る前に談笑しているような時間帯である。
今現在のスレッタ達も宿屋に泊まり、今はもうシャワーも浴びて後は寝るだけになっている。
けれど決定的に違っているところがある。
明るいのだ。
こっそりと窓の下を見れば昼間の世界が続いていて、上をチラリと見上げればまだ青空だって見えている。
とても明るい。
室内にある分厚いカ…telegra.ph - 19二次元好きの匿名さん24/04/05(金) 07:16:12
保守のきらめき
- 20124/04/05(金) 14:13:12
きらめいた朝の保守ありがとうございます!
今日はまだ半分しか仕事が終わっていないと言うのに、色々とアクシデントがあってもう疲れ果てているスレ主です
残りの休憩時間を寝て過ごそうと思うので、簡単な書き込みだけで失礼します
そういえば昨日から書き始めて序盤で詰まったリクエストSSですが、帰ってからちょっと頑張って続きを書く予定でいます。調子が良ければ今日中に最初の一編だけでも載せたいです
駄目そうならまた番外編SS保管庫の更新になります
多分ギリギリまで粘ると思うので、場合によっては日付を跨ぐような深夜の更新になるかもしれません
ではまた夜に - 21124/04/05(金) 23:00:46
最初の方だけ間に合いました。リクエストSSです
端切れ話。監禁?編(ヘアアレンジ×セクシャル)
今日はナイトマーケットへと出掛ける日だ。
頭には茶色いカツラ。体には余所行きの服。そして胸には買ってもらったばかりのアクセサリー。
スレッタはお気に入りのソファに座って足をパタパタさせながら、仕事から帰ったエランが着替え終わるのを待っている。
やがて廊下側からドアが開閉する音がすると、小さい足音が近づいて来た。
シンプルなTシャツにゆったりしたパンツ、黒髪褐色肌の同居人がダイニングへ入ってくる。彼は黄色がかった緑の目をほんの少しだけ逸らしながら、手にしたコームとヘアゴムをスレッタの前に掲げて言った。
「スレッタ・マーキュリー、その、今日も髪の毛をお願いしていい?」
「まかせてください!」
どうやら今回もうまく髪を纏められなかったらしい。明確にエランに頼られていると感じたスレッタは、元気いっぱいに返事をした。
「では、ソファに座って下さい!」
先ほどまで自分が座っていたソファをポンポンポンと叩いてアピールする。
エランはこくりと頷くと、大人しくスレッタの指示した場所に座ってくれた。
好きな人の従順な様子に心の中で身もだえする。普段はしっかりしているエランだが、髪の毛関係だけはスレッタにすべてを委ねてくれるのだ。
コームとヘアゴムを受け取ったスレッタは、まずは丁寧にエランの黒髪をくしけずると、慣れた手つきで前髪とサイドの髪を編み込んでいった。
目を閉じているエランの様子にドキドキする。
この時間を長く楽しみたい自分がいる一方で、すぐにでも2人でナイトマーケットへと出掛けたい自分もいる。…とても悩ましい問題だ。
とはいえ、どちらを選んでも幸せな事には違いない。
スレッタはニコニコとしながら編んだ髪をゴムで纏め、「出来ました!」とエランに告げた。
「ありがとう。ごめんね、手間を掛けさせて」
「いいえ、とんでもない。これくらいいつでも大丈夫ですよ」
本当にいつでも大丈夫だし、むしろスレッタとしては嬉しいのだが、エランはどこか気まずげにしている。
あまり他人に頼らない人だから、スレッタにお願い事をしたのがちょっと恥ずかしいのかもしれない。 - 22二次元好きの匿名さん24/04/06(土) 08:10:51
☆
- 23124/04/06(土) 15:17:36
朝の☆ありがとうございます
今日も今日とて仕事ですが、帰ったらリクエストSSの続きを載せたいと思います
今回はめちゃくちゃ4スレに関係ない雑談になりますので、ご注意ください
そういえば4月に入り、また新しいアニメ作品が続々と始まっています
作品リストを見ていると目移りしてしまいそうですが、新たに始まった好きな漫画のアニメは見ようと思っています
その中でも1つ注目しているタイトルがありまして、その名も『第七王子に転生したので気ままに魔術を極めます』という作品です
原作はなろう小説となります。スレ主が知っているのはその小説のコミカライズになります
生憎となろう禁止令を自分に課してから発見した漫画なので、小説の方はまだ読めていないのですが…、いつかは読もうと思っています
漫画版は非常に色遣いが綺麗で、読んでいるだけでほうっとため息が出てしまうくらいです。そのうえでストーリーも面白く、読んでいて手に汗握ってしまいます
そう、この作品の漫画版は、なんと最近ではほぼ全ページがフルカラーで描かれているのです。最初はそうでもなかったのに、なぜか気が付いたら色が付いていたのです
作品自体は『マガジンポケット』というアプリでほぼ無料で読めるので、興味がある方は一度ご確認ください(宣伝)
スレ主はその中でも、グリモ、タオ、完全食、というキャラがお気に入りです
アニメでは第一話が放送し、スレ主の好きなキャラその①であるグリモくんが出てきました。そして第二話では好きなキャラその②であるタオ姐さんが出て来るはずなので、今から非常に楽しみです
残念ながら好きなキャラその③完全食(名前)に関しては、漫画版での登場かなり先になるのでアニメには出てこないでしょうが…
人気が出れば続編も作られるはずなので、そこでの登場に期待してしまいます
好きな作品を見て元気と話のネタを貰いつつ、SSの方も頑張りたいと思います
ではまた夜に - 24124/04/06(土) 22:52:11
もしくは、上手に髪を編めないこと自体を恥ずかしく思っている、などもあり得る。
以前髪の編み方を教えた時にはうまく編めていたと思う。それから何度か練習もしていたようなのに、下手なままなんて考えにくい。
きっとエランは目標を高く設定しすぎているんだろう。
スレッタとしては彼に頼られるのは嬉しいし、彼の髪を編むひと時に幸せを感じる。だからこのままでも自分的にはまったく問題ない。
問題ないけれど…。
こちらに手を差し伸べてくれる優しい人に、スレッタは心の中で決意した。
───大丈夫です、エランさん。納得するまで付き合いますからね!
たとえスレッタの楽しみが減ったとしても、彼の憂いを取り除きたい。そんな事を思いながら、スレッタはひとつ頷くと彼の手を取った。
「帰ったら『特訓』ですね、エランさん!」
「え?」
首を傾げるエランを余所に、スレッタはやる気になっていた。
ナイトマーケットに向かいつつ、具体的な特訓方法についても頭を巡らせていたのだった。
今日も大満足で帰って来た後、スレッタはさっそくとばかりにエランの目の前に先ほどまで被っていたカツラを差し出していた。
「スレッタ・マーキュリー、これは?」
「『特訓』の為の秘密道具です!エランさん、よかったらこれを使って髪の編み込み方を練習しましょう!」
スレッタの言葉にぱちりと目を瞬くと、エランはハッとしたように編み込まれた前髪とサイドの髪に手をやった。
そしてほんのちょっとだけ、恥ずかし気な顔をして目を伏せた。
「ご、ごめん…。やっぱり迷惑だったよね」
「いいえ、ぜんぜん、そんなことはないんですが!」
何故かエランの反応に謎のドキドキを感じつつも、スレッタは力強く否定した。むしろ彼からの迷惑ならどんどん掛けられても構わなかった。
でもそれだと本人が気にするだろうから、血を吐くような提案をしているのだ。
「エランさん、以前教えた時には初めてとは思えないくらい上手だったし、それに何度か練習してたって言ってたじゃないですか。だから勿体ないなって思ったんです」
「勿体ない?」
「はい。せっかく練習したのに勿体ないです。ええと、多分ですけど、エランさんの編み込みはそんなに変じゃないと思うんです。でもエランさんは自分の編み込みに納得いってないんですよね?」
「……そうだね」
- 25二次元好きの匿名さん24/04/07(日) 08:41:21
★
- 26二次元好きの匿名さん24/04/07(日) 09:33:58
血を吐くような提案てwww
すれ違いネタ美味しいです - 27124/04/07(日) 14:15:42
朝の★と感想ありがとうございます
言い回し的に『断腸の思い』でもよかったかもしれません
しかしスレッタにとって身を切るような提案であったことは確かです
下手したら4号の髪をこれ以上弄れなくなる可能性があり、彼女にとっての楽しみがひとつ減ってしまいかねません
でも4号の為にスレッタは決断しました。大いなる愛(?)です
とはいえ実は4号の練習はそんなに必要なかったりします
彼は意外と適当なところもあるので、ナイトマーケットに行くくらいなら少々歪な編み目でもひょいひょい出かけられます。仕事先だと大注目されるのでさすがの4号もたじろぎますが、基本的に移動している外ならそんなにまじまじと見られることはないので平気です
なら何故いちいち自分で編まずにスレッタに編んでもらっているのかと言うと、ただ単にスレッタをお母さんに見立てて甘えているだけです
『同年代の乙女を母に見立てて甘える男』
ものすごい地雷臭のする字面ですが、この時期の4号の情緒はこんな感じの発達具合になります
そう、すれ違い必須な2人なのでした
- 28二次元好きの匿名さん24/04/07(日) 22:59:28
★
- 29124/04/07(日) 23:42:45
★ありがとうございます!
少しの間を置いてぎこちなく頷くエランの様子に、スレッタはやっぱり、という顔をした。
「自分だけの判断だと良いか悪いか分からない可能性もありますから、わたしも付き合います。そして練習の成果を客観的に判断したいと思います。…というわけで、さっそくこのカツラで編み込みの練習をしてみましょう!」
そう言って、もう一度ずいっとカツラを差し出してみる。エランは目の前に差し出されたカツラを手に取ったものの、やっぱり少し戸惑っているようだった。
「…練習するなら、自分の髪を使った方が効率的だと思うけど」
「確かにそうですけど、練習を繰り返したら髪がボロボロになっちゃいますよ。それにカツラなら練習の成果を自分の目で見る事ができます」
「なるほど」
スレッタの言葉に、エランはようやく得心がいったように頷いてくれた。今まで戸惑うばかりだった目線が、カツラにジッと注がれ始める。
ナイトマーケットを楽しんでいる間も考え続けていただけあって、スレッタの理論武装は完璧だ。
心の中でふふんと胸を張りながら、具体的な練習方法を提示してみる。
「最初はカツラを被らないまま練習して、指の動きを慣れさせましょう。大丈夫そうならカツラを被って、より実践的な練習を行います」
「分かった。…でも最初から被らないのは何故?」
「最初は自分の目で見ながら編んだ方が分かりやすいと思ったんです。ひとつずつ丁寧に編んで、納得できる編み込みが出来たら次の工程に行きましょう」
「カツラを被って、より実践的な練習を?」
「いいえ。カツラを被る前に、いちど手元を見ないで編めるように練習します。これで綺麗に編むための指の動きを体に覚えさせるんです。自分と他人では勝手が違うので最初は戸惑うでしょうけど、段階を踏んで慣れていきましょう」
「分かった」
こくんと頷く素直な様子に、なんだか得意な気分になってくる。エラン相手にスレッタがイニシアチブを握るのは、とても珍しい事だ。
「エランさんならすぐですよ」
「…がんばってみる」
「その意気ですよ、エランさん!」
調子に乗ったスレッタは、上位者としての励ましの言葉を送ってみた。
この時のスレッタはまだ気付いていなかった。自分の余裕がすぐに無くなってしまうという事を。
それも…想定していない方向での、余裕の無くなりようだという事を。
- 30二次元好きの匿名さん24/04/08(月) 07:27:20
わくわく保守
- 31124/04/08(月) 15:01:00
わくわく保守ありがとうございます
最新のリクエストSSの頃の4号はまったく下心がないので、恋を知って下心(可愛い)も芽生え始めたスレッタとは色々と差異が発生しています
スレッタ視点と4号視点とでは見えている世界が違うので、その辺り想像すると楽しめるかもしれません
ちなみにこの後一カ月もしない内に4号の下心はスレッタを追い越してしまい、さらに一瞬で追いつけない領域にまで到達します
ではまた夜に
- 32124/04/08(月) 23:20:17
「…よし、エランさん、準備できました!」
「ありがとう」
専用のスタンドで固定したカツラをテーブルの上に乗せて、いよいよ特訓がスタートだ。
「まずは編み込みをしやすくする為に、ヘアブラシで髪のほつれを直しましょうか。これを使ってください」
「分かった」
あらかじめ用意していたヘアブラシを渡すと、エランはすぐに頭から下に向かって一気にブラシをかけようとする。すると途中で引っかかり、ブラシが動かなくなってしまった。
何度かやり直しても同じような場所で引っかかってしまい、とうとう困った顔で振り向いてくる。
「うまくいかない…」
「んんっ…」
その様子に、ちょっと胸がきゅんとしてしまう。スレッタは何度か咳ばらいをして、不埒なトキメキを追い出した。
「えふん、えふん…っ。えっと、長い髪をとかす場合は、毛先の方から優しくブラッシングしていくんです。毛先がほぐれたら徐々に上に向かっていって、頭の上の方は最後になります」
「そうなんだ」
エランは髪が短いので知らなかったんだろう。彼には必要ない知識かもしれないが、知っていて損ではないと思う。たぶん。
スレッタからコツを教えられたエランは、さっそく髪の一部を掬いあげ、少しずつ毛先から丁寧にブラシでとき始めた。
その様子をスレッタは後ろの方からジィっと見ている。
監督役なので当然だが、主にスレッタの視線はエランの大きな手に注がれている。
エランの大きな手は、スレッタのものとは全然違う。素手だと顕著に違いが分かった。
ゴツゴツと骨が浮き出ていて、関節の節が飾りのように目立っていて、見るからに固そうな手だ。
そして指が長い。ヘアブラシの柄を握っても、まだまだ指が余っている。
「………」
「こんな感じかな」
「!…そ、そうですね」
スレッタは返事をしながらも、何だか妙にそわそわしていた。エランの大きな手で掴まれているヘアブラシを見ているうちに、落ち着かない気分になっていたのだ。
練習に使うカツラはスレッタのものなので、もちろん使うヘアブラシもスレッタのものだ。
自分の私物を好きな人に扱われるというのは、もしかしたら恥ずかしさを感じる状況…なのかもしれない。
「じゃ、じゃあ、実際に編んでみましょう!」
それに気づいたスレッタは、大慌てで次の工程へとエランを誘導していた。
- 33二次元好きの匿名さん24/04/09(火) 00:11:54
子どもっぽい4号と男らしい4号をどっちも見ちゃって整うスレッタちゃんだ!!!
- 34二次元好きの匿名さん24/04/09(火) 08:09:30
困った顔の4号かわいい
- 35124/04/09(火) 14:25:00
- 36124/04/09(火) 23:16:01
大きな手が器用に茶色い髪を編んでいく。やっぱり練習していただけあって、スレッタの目には上手に編めているように思う。
先ほどよりもだいぶ余裕ができたスレッタは、再び上位者としての視点を取り戻していた。
「いい調子ですよ、エランさん」
「うん、腕の向きの問題もあるだろうけど、単純に髪が長い方が編みやすい気がする」
てきぱきと編み目を増やしながら、エランも心なしか自信ありげに答えてくれる。
「ん、できた」
話している内に、一回目の練習は終わっていた。編み目もまっすぐで綺麗だし、髪がほつれて飛び出ている箇所もない。
「どうかな」
「これは一発合格してもいい出来ですね。すごいですよ、エランさん」
「ありがとう。じっくり見ながら出来たのが良かったのかも」
エランは照れくさそうにしているが、元よりこれくらい器用に編めたんだろうとスレッタは思っている。
彼に足りないのはきっと自信だ。だからこの練習もあまり技術的なことは教えていない。
少しずつ目標をクリアしていくことで、彼自身が自分の編み込みに合格点を与える事が出来ればそれでいい。
「ではもう次の工程に進んでしまいましょう。今度はあまり手元を見ないで、指の動きを意識しながら編み込みをしてください」
「わかった」
こくりと頷くと、エランは目を伏せて髪を編み始めた。
さぐりさぐりで髪の量を調整しては、時折ちらりと出来上がりを確認しながら慎重に編んでいく。
「どうだろう」
「編み目が少し歪んでますね。わたし的にはこれくらい大丈夫だと思いますけど、エランさんはどうですか?」
「…そうだな。もう少し練習してみる」
「頑張ってくださいね!」
この『特訓』はエランが自分の腕前に納得するためのものである。だから彼の気がすむまで付き合うつもりだ。
幸いなことにエランの努力もあって、何度か練習を繰り返したあとはだいぶ綺麗な編み込みが作れるようになった。
きっと彼が自分に合格点を与えられるのはもうすぐだ。
「とうとう何も見ないで綺麗な編み込みが出来るようになりましたね。感慨深いです」
「まだ一時間も経っていないけど」
「気分の問題ですよ!では、カツラを被ってより実践的な編み込みをしてみましょう」
「うん、頑張ってみる」
予備のウィッグネットを付けたエランが、何の躊躇もなくカツラを被った。いよいよ『特訓』の最終段階だ。
- 37124/04/10(水) 08:24:38
最近の寒暖差で風邪ひきました
鼻をずびずび言わせながら今日もお仕事行ってきます
そういえばいつのまにかスレを立ち上げてから一年経っていました(去年の4月6日に立ち上げてます)
無駄に息の長いこのスレですが、皆様のお陰で一度も落ちる事無く過ごせました
いつもありがとうございます
ではまた - 38二次元好きの匿名さん24/04/10(水) 08:50:45
スレ主ご自愛くだされ🌸
- 39124/04/10(水) 14:18:59
労わりのお言葉ありがとうございます
仕事もまだまだ折り返し地点だと言うのに、もうすでにベッドが恋しいスレ主です
体調自体はちょくちょく崩していますが、風邪は本当に久しぶりに引きました。熱もない鼻風邪の初期症状ですが、これが喉に来ると長引きます
こういう時は温かい風呂に入って髪をしっかり乾かして即ベッドに入って半日くらい寝まくれば改善するものです
とはいえ明日も仕事でそんなに長時間の睡眠を確保できないので、数日かけてじっくり治していこうと思っています - 40二次元好きの匿名さん24/04/10(水) 23:18:50
保守〜
- 41124/04/10(水) 23:19:32
「とっても似合ってます!」
「あり…がとう?」
茶髪のカツラを被ったエランは、いつもと印象が違っている。ふんわりとカーブした長い髪が太い首やシャープな顔の輪郭を隠していて、角度によっては女の子のように見える。
実はちょっとだけカツラを被った彼の姿を見るのを楽しみにしていたスレッタは、期待通りの姿に大満足していた。
エランはと言うと、躊躇なくかぶった割にやはり違和感があるのか、しきりにカツラの方を気にしている。
「締め付けがきつかったりしますか?よければ調整しましょうか」
「いや、それは大丈夫。でもちょっと気になる事が…」
答えている間にも、エランは辺りを見回すような動作を繰り返している。そして髪の一房を手に取って、顔に近づけたりしていた。
「もしかして、カツラに興味が?」
「いいや、でも気になっていた事の原因は分かった。さっきから何かの匂いがしてると思ったんだけど、このカツラだね」
「匂いですか?」
「うん。爽やかで甘くて、清潔な匂いがする」
エランの言葉に、スレッタは思い当たる事があった。
「ああ、それはきっとメンテナンスの残り香ですね。カツラを使った後はシャンプーとリンスで汚れを落としてるんです」
「そうなんだ。いい匂いだね」
「えへへ」
アパートに置いてあるのは適当に買ったシャンプーとリンスなのだが、エランの好みに合うらしい。
彼が選んで買ってきた品物で、彼も使っているモノなのだから当然かもしれない。
「ん…?」
「話の腰を折ってゴメン。じゃあ編み込みをしてみるね」
「あ、は、はい」
一瞬何かに気付きそうになったが、エランの宣言にそれどころではなくなった。
彼の大きな手が器用にカツラの髪を編み込んでいる。少し心配していたが、この様子なら心配なさそうだ。
「いい調子ですよ」
「うん、下手に鏡を見ない方がいいみたい」
彼の手が茶色い髪の毛を編んでいく。サクリと髪の間に指を入れて、綺麗に髪をより分けて、そうして作った髪の束を丁寧に編んでいる。
普段はスレッタの頭の上にいるくせに、今はエランの頭の上で彼によって飾り付けられているスレッタのカツラ。
───いいなぁ…。
おかしな話だが、スレッタはエランの『特訓』を見ているうちに、少しずつ茶髪のカツラを羨ましく思い始めていた。
- 42二次元好きの匿名さん24/04/11(木) 08:08:31
☆
- 43124/04/11(木) 15:35:08
夜の保守と朝の☆ありがとうございます
うっかりミスで書いていた長文を消してしまったので、保守代わりの書き込みだけで失礼します
ではまた - 44124/04/11(木) 22:45:46
スレ主です
今日はちょっと体調が悪いのでお休みします
リクエストSSはまだ最後まで書き上がってないですが、調子がよければ明日の更新でオチまでいけると思います(多分)
ではまた明日 - 45二次元好きの匿名さん24/04/12(金) 07:00:52
★
- 46124/04/12(金) 15:07:31
朝の★ありがとうございます
今日仕事を頑張ったらようやく休みが来るので、そこで崩れた体調を万全に直したいと思います
ところで昨日は昼に頑張って長文を書いたらうっかりミスで全消ししてしまった訳ですが、SDガンダムの新シリーズ『禁じられた魔法』について長々と感想を書いていました
SDガンダムシリーズについてあまり詳しくは知らないスレ主ですが、面白そうだなと思っています
ストーリーも普通に気になるので、後で予約をするかもしれません
紹介ページに主要人物の絵柄が公開されていて、みんな可愛くてお気に入りになりました。その中の人物で一番お気に入りになったのはシャディクです
民族衣装っぽい前掛け?をして、なんとトレードマークの胸元が隠されています。でもそれがとても似合っているのです。あと傍らに羽の生えた可愛いハロがいるのですが、シャディクの周りをパタパタと飛び回る姿を想像しています
グエルは騎士様!という白の甲冑を着ていてカッコいいですし、4号はシュッ!とした忍者のような装いでスマートです
スレッタは何となくタヌキを思わせるような野暮ったさですが、そこがまた可愛いです。シリーズの後半で綺麗な竜の巫女としてのスレッタも描かれるんじゃないか?と予想しているので、期待値込みで見ているとわくわくします
そしてミオリネさんなのですが、ちょっと可愛すぎますね。巫女衣装がとんでもなく似合っています。等身大の巫女衣装ミオリネさんを見たすぎて妄想しました。しかしスレ主の頭では上手く細部を妄想できなかったので、後でファンアートを漁ってしまうかもしれません
あと頼りにならなさそうなマルタンと、頼りになりそうなニカ姉、ものすごく強そうなチュチュもいるようです。賑やかです
モビルスーツの方はファラクトが一番格好いいなと感じました。鋭い目つきがたまりません
他の御三家機体には眼球が描かれていないので、もしかして目が描かれるのはガンダムだけなのかなと思いました。ルブリスやエアリアルにはきちんと描かれています
収録される予定の各カード名も見てみたのですが、『ルブリスジュニア』というのが気になります。ルブリスの子ども(又は少年?時代)なのでしょうか…?イラストが見てみたいです - 47124/04/12(金) 23:01:44
終わりませんでした!
編んで、編んで、編み込んで。何度目かのやり直しで、ついに綺麗な編み込みが完成した。
専用のスタンドに置いたカツラを、2人で一緒に確認してみる。
「どうですか?わたしの目には、すごく綺麗な出来栄えに見えます」
「そうだね、歪みもほつれもない。…うん、今までで一番うまく出来たかも」
エランも納得しているようだ。彼はひとつ頷くと、自分の髪を手櫛で直して編み込みをし始めた。『特訓』の成果の最終確認だ。
「今なら自分の髪でも上手く編み込めると思う」
自信ありげな言葉通りに、彼の髪で出来た編み込みはカツラと同等の綺麗な編み目になっていた。
もしかしたら、自分よりも上手く編めているかもしれない。
これでもう編み込みを頼まれることもなくなるんだろう…。スレッタは一抹の寂しさを抱えながら、エランに対して寿ぎの言葉を送った。
「おめでとうございます、これで『特訓』は終了です。元々上手でしたけど、短期間ですごい上達ぶりでしたよ」
「ありがとう」
エランは褒められて嬉しそうにしている。サイドの髪と前髪の半分を編み込んでいる為、はにかんでいる顔がよく見える。
この顔を見られただけでもよかった…。そう思っておこう。
スレッタが自分に対して納得しようとしていると、エランが「実は…」と内緒話を語るように話し始めた。
「本当は、そんなに編み込みの出来自体にこだわりはなかったんだ。多少歪んでいても、平気で外に出かけられたと思う。でも、それを口実にしてきみに頼んでた」
「え」
「…少し甘えてたんだ。それを最初に言っておけばよかったのに、恥ずかしくて言い出せなかった。そんな怠惰な僕に対して、きみは一生懸命になってくれて、『特訓』内容も考えて最後まで付き合ってくれて…。嬉しかった」
「え」
「これからは、横着せずに自分でちゃんと結おうと思う。ありがとうスレッタ・マーキュリー」
「まま、まってください。エランさん!…あの、編み込みの出来は関係なく、ただ単に甘えてたんですか?わたしに?」
「うん。今までいらない手間を掛けさせててごめん」
「いえ…」
───それはいいのだが。むしろ横着だろうと怠惰だろうと、エランがそんな弱さを見せてくれるくらい気を許してくれている事が嬉しいのだが。
スレッタは、わざわざ気を回して損になる事をしていた自分にショックを受けた。
- 48二次元好きの匿名さん24/04/13(土) 08:41:26
★
- 49二次元好きの匿名さん24/04/13(土) 17:44:43
(∩^o^)⊃━☆゚.*・。
- 50124/04/13(土) 22:06:25
すいませんほぼ一日寝込んでましたスレ主です
夕方に起きてたんですがSS書いてる内にまた寝落ちしてました
★と保守━☆゚.*・。ありがとうございます。本当に助かります
そしてリクエストSSはまだ終わりませんでした。計算が甘かったようです
…そして、やっぱりちょっとムッとした。
主に余計な事をした自分自身への怒りだが、最初から言ってくれればよかったのに…というエランへの怒りも、ほんのちょっぴりだけ湧いた。
もし彼が最初から素直に話してくれたなら、例えば…。
『自分で編むのが面倒だから甘えているだけなんだけど僕はきみに髪を編んでもらいたい。───いや?』
『イヤじゃないです!嬉しいです!』
───という会話だけで話は済んだのだ。でも現実はスレッタの提案した『特訓』によってエランの編み込みの技術をランクアップさせ、やる気を出させてしまった。あの至福の時間はもう訪れないかもしれない。
むむぅ…、と口角が曲がっていくのが分かる。
「ご、ごめんね、スレッタ・マーキュリー。その、お詫びに何かさせて欲しい。物でも、何でも」
スレッタの不機嫌を敏感に察知したエランが、珍しくあからさまなご機嫌取りをしてきた。
その姿にすぐにでも許してしまいそうになるが、スレッタの頭はそれに待ったをかけ、逆に要求を叩きつけてみる事にした。
「なら、エランさんもわたしの髪を編んでください!これで平等…です!」
彼は自分にとても良くしてくれて、普段からアクセサリーを買ってくれたり、小物を買ってくれたりする。これ以上物理的な物を要求するつもりはない。
でも、ヘアブラシを持つゴツゴツした手や、カツラの髪を編み込んでいく節の目立つ手は欲しかった。ちょうど等価交換のような形になるし、都合が良かった。
「わ、わかった」
エランがこくりと頷いている。気圧されたように素直な態度だ。
初めてのナイトマーケットでの手繋ぎの件といい、自分は咄嗟の判断力に優れているらしい。これも水星でのレスキュー活動の賜物だろう。
スレッタは珍しくイニシアチブを取っていた。
エランがスレッタの髪を手に取るまでは、完全に彼の上に立っていた。
- 51124/04/14(日) 08:16:58
まだ体調は完全回復していませんが仕事には行かねばなりません
という訳で行ってきます - 52124/04/14(日) 15:01:41
夜まで持たせるために書き込みしに来ました
最近はスレ主の遅筆のせいでスレが鈍足進行かつ薄味になってきているので、いっちょネタを放出してみようかと唐突に思い立ちました
実はスレ主はよく某センシティブスレを覗いていまして、そこで話のネタを拾って妄想の翼を広げたりする事があります
内容は割とその場限りのきちんとした話にもできない場面を切り取ったものなのですが、ひょんな事からけっこうな細部まで話が作り込まれる時があります
前振りが長くなりましたが、今回放出するのはその内の1つになり、ずばり魔法少女モノです
センシティブ部分はナーフされ、代わりに4号とスレッタの恋物語に重きを置いたお話になっています
↓以下あらすじ↓
ごく普通の少女として学生生活を楽しんでいたスレッタは、怪我をしていた動物を拾ったところ、ひょんなことから魔法少女としての力を得る事になった
なんと拾った動物は妖精であり、魔法少女になる力を人に与えられる力があると言う
自らを『チベルン』と名乗ったその妖精は、代わりに自分たちの国を助けて欲しいとスレッタに願った
お人好しのスレッタは、その願いを叶える為に悪のペイル軍団と戦うことを決意する
【スレッタ・マーキュリー】普通の少女だったがある日魔法少女になる。使役する精霊はエアリアル。学校に気になってる先輩がいる
【チベルン】実は魔法の国の第四王子。悪のペイル軍団が攻め込んできた際に姿を変えて人間界に助けを呼びに行った。スレッタに運命を感じ、ほとんどすべての魔法の力を譲渡している
【ブリザード】悪のペイル軍団の幹部。執拗にチベルンを狙っている。当然スレッタと激突することになるが、何か思うところがあるのかスレッタへの当たりが非常にキツイ。使役する精霊はファラクト
【学校の先輩】スレッタが以前困っている時に助けてくれた親切な先輩。弓道部に所属しているらしい
【???】スレッタの夢に出てくる男の子。スレッタの精神が攻撃を受けると守ってくれる - 53二次元好きの匿名さん24/04/14(日) 18:34:20
スレッタは魔法少女のコスチュームも似合いそうだし、何より設定が楽しそう!
いつかエピソードが読めると嬉しいです
ところで、4号はもしかして1人4役?演劇なら舞台から下がるたびに衣装替えで大忙しですね
- 54124/04/14(日) 22:52:00
魔法少女モノはたくさんの色々な4号を取り揃えております
スレッタはどの4号と結ばれるのか…?5等分の花嫁的な事を4号ひとりでやってます
そしてリクエストSSはまだ続きます。すいません
「スレッタ・マーキュリー、その、今すぐするの?どうせなら、次に外出する時の方がいいんじゃ…」
「それだとわたしの地毛じゃなくカツラを編み込むことになりますっ!平等じゃありません!それにこういうのは、早い方がいいんです!」
「わ、わかった。ごめん」
珍しく強気で責めるスレッタに、こちらも珍しくたじたじになりながらエランが了承する。
勝手に誤解して、勝手に怒って。あとで自分は後悔するんだろうな、と分かっていたが、一度勢いがついたものはすぐには止まれない。このまま突き進むしかなかった。
「では、どうぞ!」
ダイニングテーブルの椅子に腰かけ、スレッタの準備は万端だ。
一方エランはまだ戸惑っているようだったが、椅子の上から微動だにしない様子を見て、恐る恐るスレッタの髪の一房を手に取った。
「!?」
同時にピクリとスレッタの背中が跳ね、エランが驚いたように髪からサッと手を放す。
「スレッタ・マーキュリー?」
「何でもありません!さぁ、続けてください!」
背筋を伸ばして先を促すと、もう一度エランが髪に手を伸ばした。
方々に跳ねた赤髪を外側からそっと両手で掬い上げ、髪の束にしたものを柔らかく掴んで毛先を梳かし始める。
「痛くない?」
「…大丈夫です!」
次にエランは梳かした髪を3つの束に選り分けると、丁寧に髪を編み始めた。前髪やサイドの髪は放って、後ろ髪全体を編み込んでいる。
ひとつ編むたびに頭皮から髪を掬い取り、だんだんと先に進んでいく。耳の後ろの髪もきっちりと回収して、首筋に張りつく髪もそっと剥がして、本当に丁寧に。
「せっかくだから後でサイドの髪も編んで、後ろ髪と合流させてみる」
「あ、新しい髪形に挑戦ですか?…い、いいんじゃないでしょう、か!」
その間、スレッタは不意に動かないように背筋を緊張させていた。力を込め、ほんの少しも体のブレが出ないように注意する。
それでも首筋にエランの指が触れた時は震えてしまった。慌てて咳払いで誤魔化したが、何度も続けば不審がられてしまう。そんなのダメだ、とスレッタは思う。
実は先程から、謎の不調にスレッタは翻弄されていた。
- 55二次元好きの匿名さん24/04/15(月) 07:11:55
訳知り顔の人「体調不良……ね^^」
- 56124/04/15(月) 15:10:26
訳知り顔の人その2「それってホントに体調不良……かな?^^」
という訳で(?)感想ありがとうございます
髪を触り合うのは親密な関係にある人だとよく聞きますが、実際あまり知り合いと触り合ったりしない部位だなと思います
こちらのSSのスレッタはプロの人がいなかったので他人に任せることもできず、成長してからは自分で髪を切ったり結ったりしていました。なので余計に誰かに髪を触られるという機会が少ないまま成長しました
そんなスレッタが、今好きな人に髪の毛を弄られています
しかも髪の先を結ぶとかでなく、髪をかき分け頭皮にまで指の感触が届くような編み込みをされています
さらに好きな人は別にプロとかではないので、適切な力で髪を引っ張ったりなどはできません。ただ出来るだけ痛くないようにものすごく弱い力で配慮しながら結ってくれてます
適度な刺激すらなく、何かこそばゆい感じの感触です
肌を触るか触らないかのギリギリの所で指の先をすぅーーっと滑らすような感じ、と言って伝わるでしょうか
そんなこんなで次回は大変な事になっているスレッタをお送りします
ではまた
- 57124/04/15(月) 22:43:48
髪には神経がないはずなのに、エランが毛先を掬えばくすぐったさを感じ、髪を梳かせば背筋がそわそわする。彼の指が髪の間を通っただけで頭皮がジンジンして、彼の手が後れ毛を回収するたびに首の後ろがぞくぞくする。首筋を直接触られた時には電流が走った。
エランに触られるたびに体が勝手に驚いてしまい、繰り返すたびに強烈な恥ずかしさを感じてしまう。
最初の強気はどこへやら、もうスレッタの顔は熱くて火だるまになりそうだった。
…自分はいつの間にか、神経過敏にでもなってしまったのだろうか…?
「これから前髪とサイドも編み込んで…。スレッタ・マーキュリー?」
「ななっ、なんですかっ!?えらんさんっ!」
「顔が赤いけど、大丈夫?」
「ひぇっ!そうですか!?き、気のせいじゃないですかッ!!?」
スレッタの優位性は完全に崩れ、何でもないようなエランの言葉にもわたわたと慌ててしまう。
正直もう逃げ出したくて仕方ないが、自分から髪を編めと強く言ってしまった手前、やっぱりもういいです!と言ってしまっていいのか分からない。
混乱したスレッタは、とりあえず現状維持を選択した。
「少し汗をかいてる。空調の温度を下げようか?」
「お、おかまいなくぅ…ッ!」
前髪を編み込まれている間、目が合わないようにひたすら目を逸らし。
「やっぱり体調が悪いんじゃ…?」
「ぜんっぜん!元気ハツラツですよっ!」
サイドを編み込まれている間、耳の近くから聞こえてくる声に勝手に悶えようとする体を抑えつける。
「……もうすぐ終わるから」
「は、はい…」
エランも何かを察したのか、終わりの頃には黙々と作業してくれた。そしてスレッタは髪の編み込みが終了した時点で、脱兎のごとく自室へと逃げ込んだのだった。
「ふいぃ~~…」
部屋でひとりになった途端、安堵のため息がどっと出た。体の中の熱い空気をすべて出すように長く息を吐き、新しい空気を吸い込んでいく。
スゥ、ハァ、と何度か呼吸しているうちに、だんだんと体が落ち着いてきた。
「………」
冷静になった頭で考えてみると、いきなり逃げ出したのはエランに失礼だったかもしれない。逃げ出す前に一応締めの言葉は言ってきたが、適切なセリフだったのかどうかすら分からない。
たしか『これでチャラです!』みたいな事は言っていたと思う。…よく覚えていないが。
- 58124/04/15(月) 22:46:45
長くなりましたがこれで最後です
スレッタは少し迷って、もう一度ダイニングへと戻ることにした。
そろそろと音を立てないように扉を開けると、カツラの編み込みを解いている最中のエランと目が合った。
「エランさん」
「ああ、スレッタ・マーキュリー。これを取りに来たの?」
「えっと、えっと。…そうです」
エランの声があんまり優しいので、つい嘘をついてしまう。
「ちょっと待ってね。すぐ終わるから」
失礼な態度を取っていたと思うのに、エランは何も咎める事無く普通に対応してくれる。むしろ何も気にしていないように見えて、スレッタは戸惑ってしまう。
「どうぞ」
「あ、ありがとうございます」
カツラを受け取ろうとすると、ジッとこちらを見ている視線に気が付いた。
「な、なんですか」
「いや、機嫌は直ったかな…と思って。怒らせちゃったから」
バツが悪そうに目を逸らす様子に、何も気にしていなかった訳じゃないと分かってホッとする。そうして少し嬉しくなって、気が付いたら「えへへ」と笑っていた。
何だか強張っていた心がほぐれたような気がする。
「あれは、ほんとはエランさんに怒ってた訳じゃないんです。いらない気を回してた自分が恥ずかしくて、ちょっと八つ当たりしてたんです。ごめんなさい」
「僕こそごめん。きみに甘えて、手間を掛けさせてた。でも色々と考えてくれて、すごく嬉しかった。ありがとう」
改めてお礼と謝罪を言い合って、スッキリした気持ちで部屋に戻る。仲直りできてよかった、と思っていると、姿見に映っている自分の姿と目が合った。
赤い顔をして、晴れやかな顔をして、嬉しそうに笑っているお姫様の姿だ。
エランはただ編み込みをするだけでなく、後ろ髪を纏めてお姫様のように華やかな見た目にしてくれていた。
何だか胸がいっぱいになったスレッタは、胸に抱えていたカツラをぎゅっと抱きしめてみた。
あまり嗅ぎ慣れない、けれどすごくいい匂いがする。
スレッタは匂いの正体に気付くその瞬間まで、幸せな気持ちで何度も深呼吸していたのだった。
- 59二次元好きの匿名さん24/04/15(月) 23:52:22
相合傘のときみたいにクセになっちゃえよ〜
- 60二次元好きの匿名さん24/04/16(火) 09:45:39
二人の優しさが心に沁みる…
- 61124/04/16(火) 14:30:28
感想ありがとうございます
この後のスレッタは良い匂いの元は4号だったことに気付いてあわわ!となり、4号が嗅いでいた匂いは自分の体臭だったんじゃないかと思いついて更にひょええ!となります
それから暫くは相手の匂いをわざわざ嗅いだりはしなかったのですが、未来ではハグのついでに普通にクンクンするようになります
仕事終わりで汗をかいた時などの4号は恥ずかしがったりするのですが、スレッタはお構いなくクンクンしています
ついでに髪も遠慮なく結ってもらったりしています
未来では見事に両方クセになっているスレッタなのでした
朝の書き込みありがとうございます
うっかりスレを確認するのを忘れて仕事に出たので助かりました
この2人はお互いちょっとズレてますが、相手の事を思いやっていることに違いはありません
スレッタは4号の苦手意識を克服しようとして『特訓』をしましたし、4号はスレッタの好きそうな可愛らしい髪形になるよう頑張って編み込みをしました
実は最初の構想では和解シーンの描写はなく、自室に逃げたスレッタがカツラの匂いに気付いて今度こそ完全に撃沈する、という少々ギャグに寄ったオチで終わる予定でした
しかし書いているうちにこのわだかまりを解消するところまで書きたいなと思い立ち、最後の一編が出来上がりました
おかげで最後は優しい空気感で終わる事ができたので、これでよかったなと思っています
まぁ書いていないだけで、匂いの元に気付いたスレッタは撃沈するのですが…。その辺りの詳しい描写は各自で想像して頂ければと思います
- 62二次元好きの匿名さん24/04/16(火) 22:10:42
未来では4号もスレッタの匂いをクンクン嗅ぐんでしょうね。
- 63124/04/16(火) 23:19:54
感想ありがとうございます
4号の場合はハグしたついでにすぅーっと胸いっぱいにスレッタの匂いを吸い込む感じでしょうか
そして(幸せだ…)としみじみとしている所に、クンクンと執拗に匂いを嗅いでいるスレッタの姿に気付くのです
これにはさすがの4号も「恥ずかしいよ…」と言うのですが、最終回を迎えた後の無敵スレッタには効きません。「エランさんもわたしの匂いを嗅いでいるじゃないですか!おあいこです!」と言い返されます
そしてまた匂いをクンクン嗅がれます
毎回こうではないでしょうが、スレッタの中の4号成分が不足している時にたまーに発生するイベントになります
↓ここから先はご報告?です
現在ものすごい眠気に襲われていまして、SSの推敲や保管庫の更新などがきちんとできそうにありません
大変申し訳ありませんが、本日は早めにお休みさせて頂きます
新作SSについてですが、推敲作業がうまくいっていないのでもうちょっとだけ時間を頂くかもしれません
ではまた
- 64二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 07:03:42
☆
- 65二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 12:20:23
よくおねむり……>( ´`)ノ゙(¦3[▓▓]
- 66二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 22:20:48
(´-﹃-`)ムニャムニャ
- 67124/04/17(水) 23:38:36
皆さん保守ありがとうございます
4月に入り仕事が忙しくなり(お休み半年欲しい…)と毎日思っておりますが、何とか睡眠時間を長くして乗り切っているスレ主です
本編SSは良い感じの言い回しが思いつかず推敲作業が止まりまくっているので、代わりに番外編SS保管庫を更新しておきました
こちらも推敲作業に時間がかかり、日付が過ぎる前になんとか終わった次第です。少しだけ描写も増やしています
スレを立ち上げてから丸一日書き込まなかった日はないのでヒヤヒヤしましたが、何とか間に合いました
端切れ話。監禁?編(震える赤毛と夏嵐)
ガタガタがたがた、家が鳴る。
外は大風が吹きすさび、大雨はあらゆるものを叩いてくる。まるで音響兵器のように、とても大きな音がする。
その中で、赤毛がぶるぶると震えている。ソファに体を丸めて伏せているのは、エランの同居人であるスレッタだ。
「エランさん…っ!このままだと家が壊れちゃいますッ!しし死んじゃいますぅっ!」
「落ち着いて、スレッタ・マーキュリー。壊れないから。例え壊れても死にはしないから」
一生懸命なだめるのだが、聞こえていないのか彼女は縮こまったまま動かない。しなやかな手足を小さく畳んで、しかし片手だけはちょこんと出して、エランのシャツの裾をぎゅうっと握り締めている。まるで裾が命綱だというような懸命さだ。
───まいった、まさか彼女がこんなに怖がるとは。……どうしよう。
らしくもない弱気が顔を出す。いつも好奇心旺盛で新しい物が好きな彼女が、こんなに取り乱すまで怖がっている姿を見たことがない。
困り果てたエランは、先ほどまでのことを思い返していた。
今日、エランは少し早起きして家を出た。
端切れ話(震える赤毛と夏嵐)監禁?編※リクエストSSです
ガタガタがたがた、家が鳴る。
外は大風が吹きすさび、大雨はあらゆるものを叩いてくる。まるで音響兵器のように、とても大きな音がする。
その中で、赤毛がぶるぶると震えている。ソファに体を丸めて伏せているのは、エランの同居人であるスレッタだ。
「エランさん…っ!このままだと家が壊れちゃいますッ!しし死んじゃいますぅっ!」
「落ち着いて、スレッタ・マーキュリー。壊れないから。例え壊れても死にはしないから」
一生懸命なだめるのだが、聞こえていないのか彼女は縮こまったまま動かない。しなやかな手足を小さく畳んで、しかし片手だけはちょこんと出して、エランのシャツの裾をぎゅうっと握り締めている。まるで裾が命綱だというような懸命さだ。
───まいった、まさか彼女がこんなに怖がるとは。……どうしよう。
らしくもない弱気が顔を出す。いつも好奇心旺盛で新しい物が好きな彼女が、こんなに取り乱すまで怖がっている姿を見たことがない。
困り果てたエランは、先ほどまでのことを思い返していた。
今日、エランは少し早起きして家を出た。
宿に住んでいた時のようにルームサービスは使えないので、…telegra.ph - 68二次元好きの匿名さん24/04/18(木) 07:04:03
怯えるスレッタかわいい
- 69二次元好きの匿名さん24/04/18(木) 07:55:12
「頭を撫でる」をリクエストした者です
私の子どもっぽいリクエストが、こんな素敵なSSに変身したことが嬉しくて、何度も読み返しています
本当にありがとうございます - 70124/04/18(木) 14:12:12
感想ありがとうございます
スコールに怯えて思わずソファにぺったり伏せてしまうスレッタの描写はお気に入りです
このSSはアパートに越してきてからすぐのお話なのですが、スレッタ的にはこの時の安心感からダイニングのソファがよりお気に入りになったんだろうなと想像しています
山奥の新しいお家でも似たようなソファを登場させるかどうかはまだ考え中です
まぁ今はなくてもお金に余裕が出来たら4号が買ってくれると思います
素敵なリクエストありがとうございます
たしか当時はリクエスト内容そのままの描写を直球で書くことも考えていたと思います。でもそれだと一瞬で終わってしまうので、あえて別のテーマを主軸に据えて物語を進行しつつ、肝心のリクエスト内容は山場(?)の一瞬のハイライトとして配置しよう!と考えついたのを覚えています
この手法はけっこう重宝していまして、最近では少し前に書いていた『悪ふざけのプリンセス』も書き方としては同じだったりします
やり過ぎるとリクエスト内容どこいった?と思われかねないのですが、幸いにも気に入って頂けたようでホッとしております
これからも本編を鈍足進行しつつ、リクエストSSをちょこちょこ書いて行きますので、よろしくお願いします
ではまた
- 71124/04/18(木) 22:46:02
番外編SS保管庫更新しました
推敲ついでにカボチャの前で悩む4号の描写を付け足してみました
端切れ話。いびつでやさしい箱庭編(ジャック・オー・ランタンの声)
ハロウィンは、10月31日に行われる祭りである。
冬の始まりの日とされ、また、現世と冥界の境界線が曖昧になる日でもある。
人々は別世界からやって来る邪悪な妖精や死霊などから身を隠し、同時にやって来る良き存在である先祖の霊などを迎え入れるため、盛大に祭りを行う。
…というのは今は昔。千年近く前の話だ。
時間が経つごとにだんだんと気軽に楽しむイベントになっていたその祭りは、数百年前にはすでに怪物のコスプレをした子供たちにお菓子をあげたり、悪戯をされたりする日に変わっていたようだ。
全盛期には大人たちもはしゃぎ回り、以前は暴徒と化した若者たちが街の至るところを闊歩していたらしい。
どうしてエランがそんな事柄を思い返しているのかというと。
【ハロウィンセール!丸ごとカボチャ!(お値段)●●●!】
家の一番近くにあるスーパーで、山積みにされている緑の野菜を見つけてしまったからだ。
この地域で使われている現地語の文字はまだ勉強中だが、『平仮名』と『カタカナ』は覚えられた。だから店にあるポップくらいは何とか読めるし、破格の値段だというのもなんとなく分かる。
端切れ話(ジャック・オー・ランタンの声)いびつでやさしい箱庭編※リクエストSSです
ハロウィンは、10月31日に行われる祭りである。
冬の始まりの日とされ、また、現世と冥界の境界線が曖昧になる日でもある。
人々は別世界からやって来る邪悪な妖精や死霊などから身を隠し、同時にやって来る良き存在である先祖の霊などを迎え入れるため、盛大に祭りを行う。
…というのは今は昔。千年近く前の話だ。
時間が経つごとにだんだんと気軽に楽しむイベントになっていたその祭りは、数百年前にはすでに怪物のコスプレをした子供たちにお菓子をあげたり、悪戯をされたりする日に変わっていたようだ。
全盛期には大人たちもはしゃぎ回り、以前は暴徒と化した若者たちが街の至るところを闊歩していたらしい。
どうしてエランがそんな事柄を思い返しているのかというと。
【ハロウィンセール!丸ごとカボチャ!(お値段)●●●!】
家の一番近くにあるスーパーで、山積みにされている緑の野菜を見つけてしまったからだ。
この地域で使われている現地語の文字はまだ勉強中だが、『平仮名』と『カタカナ』は覚えられた。だから店にあるポップくらいは何とか読めるし、破格の値段だというのもなんとなく分かる。…telegra.ph - 72二次元好きの匿名さん24/04/19(金) 09:03:21
☆
- 73124/04/19(金) 14:29:53
今日はなんと午前中お休みを頂いたのでスレの状態を確認してから思いきり二度寝をしていたスレ主です
という訳で>>72の☆はスレ主産の☆なのでした
本編SSの推敲に手間取りつつ(書いては消し書いては消ししてます)、そろそろ次のリクエストSSの内容も考え始めました
まだ構想は固まっていないのですが、可愛いお話にしたいなと思います
とか言っててギャグオチになる可能性も無きにしも非ずなのですが…そこは実際に書いてみないと分からないところです
実はスレ主はできるだけ本編SSとリクエストSSを交互に更新したいと思っています。理想的な更新の仕方として、常に頭の中には入っています。しかし本編SSを書く際のエネルギー消費がバカ高いので、なかなか思うように進まないのが現状です
お休みをガッと取れれば集中して書けるんですが、それも難しいですからね
宝くじ的なものが当たって億万長者になったら仕事を辞めて部屋に引っ込んでSSを書けるのになぁ…とたまに夢想しています
- 74124/04/19(金) 22:57:44
番外編SS保管庫更新しました
珍しくリクエストSSではないものになります
短いですがけっこう気に入っているSSです。オマケの4号視点のリンクもページの最後に張っておきました
推敲するにあたり、こちらも文章をちょこちょこ追加しています
端切れ話。地球降下編(見知らぬエイリアン)
スレッタは宇宙生まれのスペーシアンだ。正確にどこのフロントで生まれたのかは聞いていないが、まだ幼いスレッタと母は宇宙を転々として、ようやく水星に居つくことが出来たのだという。
基本的に宇宙には生物は自然発生しない。もしかしたら太陽系を跳び越えていけば起源を別とするお友達と出会うこともあるのかもしれないが、今のところ生きて動いているすべての命は地球で発生したものだ。
なので限られたスペースと資源しかない環境で育てられたスレッタは、あまり命の種類を知らなかった。水星時代は人間と少しの植物だけ。アスティカシアに行って山羊やヤク、鶏と言った動物たちとも知り合えたが、それだって限定的なものだった。
そんなスレッタは今、すべての命を育んだ場所である地球に居る。毎日目にする命は新しいものばかりで、その度に新鮮な感動がある。
「エランさん!大きい動物が草を食べてます。あれってヤクさんですか?」
「あれは牛だね。どこかの農場から逃げ出したんだろう。周りの人も驚いていないから、もしかしたら野良牛…なのかな。体当たりされたら大変だから、あまり近づかないようにね」
「エランさん!空を見てください、鳥さんです!なんて種類なのか分かりますか?」
「何かの猛禽類だと思うけど…。詳しくないから判断できないな。鷹とか鷲…じゃないかな?写真を取って後で調べてみようか」
「エランさん!ち、小さい子がウロウロしてます!尻尾が凄く長いから、もしかして鼠さんですか…?」
「そうだね。昼間の屋外で見るのは珍しいな。彼らは菌やウイルスを持っているかもしれないから、触ったりしないよう気を付けて」
端切れ話(見知らぬエイリアン)地球降下編スレッタは宇宙生まれのスペーシアンだ。正確にどこのフロントで生まれたのかは聞いていないが、まだ幼いスレッタと母は宇宙を転々として、ようやく水星に居つくことが出来たのだという。
基本的に宇宙には生物は自然発生しない。もしかしたら太陽系を跳び越えていけば起源を別とするお友達と出会うこともあるのかもしれないが、今のところ生きて動いているすべての命は地球で発生したものだ。
なので限られたスペースと資源しかない環境で育てられたスレッタは、あまり命の種類を知らなかった。水星時代は人間と少しの植物だけ。アスティカシアに行って山羊やヤク、鶏と言った動物たちとも知り合えたが、それだって限定的なものだった。
そんなスレッタは今、すべての命を育んだ場所である地球に居る。毎日目にする命は新しいものばかりで、その度に新鮮な感動がある。
「エランさん!大きい動物が草を食べてます。あれってヤクさんですか?」
「あれは牛だね。どこかの農場から逃げ出したんだろう。周りの人も驚いていないから、もしかしたら野良牛…なのかな。体当たりされたら大変だから、あまり近づかないようにね」
「エランさん!空を見てください、鳥さんで…telegra.ph - 75二次元好きの匿名さん24/04/20(土) 10:01:14
保守!
- 76124/04/20(土) 14:23:40
保守!ありがとうございます
朝はうっかりしてスレ更新を忘れて家を出ることが多いダメなスレ主です
今日も仕事なので、事によっては絶望の昼休憩を過ごすところでした
そういえば番外編SS保管庫を作ってから2カ月が経過しました。ちょくちょく更新していた為、あと10作品ほどで現行の作品はすべて収録されることになります
最初はスカスカだったページもけっこう充実してきたように思います
本編SSがあともうちょっとだけ進んだら、新しい章の番外編も徐々に増やしていくつもりです
このままだと監禁?編の番外編が増えすぎてタイトすぎるスケジュールになってしまいますので、新しい章の開拓を急がねばなりません
頑張ります
ではまた - 77124/04/20(土) 22:24:49
スレ主です
眠すぎてまずい事になっているので、今日はちょととお休みします
SS自体に関してはそれほどの進展はないのですが、次のリクエストSSの内容をだいたい決めることができました。本編SSが更に手間取った場合は先にリクエストSSから書き始めてしまおうかと思います
今回のリクエストSSはけっこう直球なので、そんなに文字数はない予定です
ではまた - 78二次元好きの匿名さん24/04/21(日) 10:04:27
お疲れ様です!保守
- 79124/04/21(日) 14:36:50
すいません、二日連続でお手数おかけします
保守ありがとうございます
今日も今日とて仕事ですが、もうすぐ半日休みになるのでその日を楽しみに仕事してます
たまに休みがあっても私用で潰れることがほとんどで、私用がなくても寝倒してしまうことが大半という時間の使い方が下手なスレ主なのですが、ちょっとずつでもSSを進めて行こうと思う次第です
アニメも見たいものがたくさんあるのですが、今の所辛うじて見れているのが先に紹介した第七王子くらいになります
これは意地でも見ようと思っている枠なので、今期ではほぼ唯一のアニメ視聴になると思います
アニメのタオ姐さんはやっぱり格好良くて可愛くて男前で、この先の活躍シーンがますます楽しみになりました
はぁ格好いい(恍惚)
でも不思議と二次創作をしようという気にはなりません。スレ主的にも不思議なのですが、他にもハマった作品やキャラは数あれど、ここまで自分で書きたい!と思って、実際にたくさん作品を書いているのは4スレが初になります
この熱が続いているうちに…多分数年は余裕で続くとは思うのですが、頭の中にはいっている物語を放出してしまいたいと思います
ではまた - 80124/04/21(日) 22:43:12
あまりの仕事の忙しさにもう開き直って今月中に番外編SS保管庫を更新しきってしまった方がいいのでは?と考え始めてしまったスレ主です
今月中に新しいSSを上げることができるかは、休みの日に突発的な用事が入って来るか来ないかが分かれ目になってきます
という訳で?番外編保管庫更新しておきました
今回も推敲ついでに加筆修正しています
端切れ話。地球降下編(優しい太陽)
スレッタは幼い頃からずっと太陽は怖いものだと思っていた。生まれ育った場所…水星基地ではとても厄介な存在だったからだ。
太陽フレアによるプラズマの大量放出は頻繁に起こっていたし、フレアがなくても太陽風という厄介な現象には常に悩まされていた。
これにより基地は簡単に緊急事態モードに移行して、幼いスレッタはいつもエアリアルの元に逃げ込んでいた。
「太陽なんてなくなっちゃえばいいのに…」
一度母の前で言って、叱られたことがある。
その時は何で叱られるのか理解が出来なかった。だってあの厄介な天体さえなければ、水星基地はもっと安全な場所になるはずだからだ。
子供心に納得がいかなかったが、母が叱りながらも悲しそうな顔をしていたのでそれ以上何も言わなかった。
その代わりエアリアルに思うさま不満をぶちまけた。母に叱られた八つ当たりも混ざっていたのだろう、太陽に対しての『悪口』はいつまで経っても終わらなかった。聞いていた彼も困っていたかもしれない。
「太陽のバカ」
「こわい」
「きらい」
「なんでスレッタが怒られるの」
「う~」
端切れ話(優しい太陽)地球降下編※リクエストSSです
スレッタは幼い頃からずっと太陽は怖いものだと思っていた。生まれ育った場所…水星基地ではとても厄介な存在だったからだ。
太陽フレアによるプラズマの大量放出は頻繁に起こっていたし、フレアがなくても太陽風という厄介な現象には常に悩まされていた。
これにより基地は簡単に緊急事態モードに移行して、幼いスレッタはいつもエアリアルの元に逃げ込んでいた。
「太陽なんてなくなっちゃえばいいのに…」
一度母の前で言って、叱られたことがある。
その時は何で叱られるのか理解が出来なかった。だってあの厄介な天体さえなければ、水星基地はもっと安全な場所になるはずだからだ。
子供心に納得がいかなかったが、母が叱りながらも悲しそうな顔をしていたのでそれ以上何も言わなかった。
その代わりエアリアルに思うさま不満をぶちまけた。母に叱られた八つ当たりも混ざっていたのだろう、太陽に対しての『悪口』はいつまで経っても終わらなかった。聞いていた彼も困っていたかもしれない。
「太陽のバカ」
「こわい」
「きらい」
「なんでスレッタが怒られるの」
「う~」
宥めるようにモニターをチカチカさせるエアリ…telegra.ph - 81二次元好きの匿名さん24/04/22(月) 07:02:31
☆
- 82124/04/22(月) 14:40:09
朝の☆ありがとうございます
今日も今日とて雑談になります
SSのストーリーを考えつつ、それと同比率くらいの割合で考えているのがパーメットの性質や水星世界の世界観などだったりします
場合によっては設定の事ばかり考えすぎて、肝心のストーリーが疎かになる日もあります
土台がしっかりしていた方がそれに乗っかったストーリーの方も面白くなるだろうと考えているからなのですが、たまに何も考えずにただただ書きたい場面を書くだけのストーリーも考えてみようと思う時もあります(これはごめんねスレッタ・マーキュリーとは別の世界の物語とかです)
でもいつの間にかその世界の成り立ちについても詳しく考え出しているスレ主がいます。これはもう性分のようなものなのかもしれません…
いつの間にやら膨大な量になった設定の数々
特にメインSSであるごめんねスレッタ・マーキュリーでは抱えきれないほど大量の設定があります
この設定を隙を見ては文章の合間にぶち込んで消費しているんですが、あまり設定ばかりを垂れ流してばかりいては面白いストーリーにはならないな、という事はちゃんと分かってはいます。読んでいて退屈にならないように、イイ感じに調整してお出ししなければいけません
スレ主自身では今のところは成功しているように感じるのですが、SSを書くのに変に慣れてきてしまうと、うっかり設定ばかりを垂れ流すようになってしまうかもしれません
そうならないように、ひとりひとりのキャラクターもきちんと大事にしていかなければいけないなと思ってます
何より4スレの2人が好きでSSを本格的に書き始めたスレ主なので、特にこの2人は大事にしていきたいです
がんばります
ではまた - 83二次元好きの匿名さん24/04/22(月) 23:27:41
ウオオオオオスレ主無理しない程度にファイトおおおおおお!!!!
- 84二次元好きの匿名さん24/04/22(月) 23:29:32
保守・保守・ファイト(某宝石の国の主人公の名を文字って)
- 85124/04/23(火) 00:00:04
あっすいませんギリギリまで粘って本編SSを書こうとしてたんですが、にっちもさっちも進まずに駄目だな…と見切りをつけてリクエストSSの推敲に切り替えてました。そこでもちょっと手間取ってしまったので、気付いたら日付が変わる直前でした
皆様の熱い応援でちょっと元気が出てきたので、もうちょっとだけSSの文章を考えてから寝ることにします
ちなみにスレ主は『宝石の国』がめちゃめちゃ好きでして、現在107話まで掲載されているマンガは読破済みだったりします
たぶん煩悩の数と同じ108話で終わるんでしょうが、フォスの幸福をこれでもかと祈っているところです
末っ子フォス甦れ…!
という訳で?番外編SS保管庫更新しておきました
こちらもちょっとセリフを付け足したり、加筆修正しています
端切れ話。地球降下編(夏の日の夢)
夏至祭を終えた日の朝、エランとスレッタは2人だけで近くの森へと訪れていた。
すでに祭りに参加していた村人たちの大半が家へと引き上げ、外をうろついている物好きは自分たちだけのようだ。
早朝の森は騒がしく、同時にとても静かな場所だ。
その中を軽やかな足取りでスレッタが歩いていく。森とは言っても丁寧に手入れされた明るい場所なので、普通に進む分には支障はない。
とはいえエランはスレッタのそばから離れるつもりはなかった。地球の森にあまり慣れていない身では、思いがけない危険があるかもしれないからだ。
彼女の安全を確保しつつ、気が済むまで付き合おうと思っていた。
「…森の中、キラキラしてます」
スレッタが感嘆したようにほうっと息をついた。
「今日はよく晴れているからね。こういう日は露が多くなるから、簡単にたくさんの朝露が取れると思うよ」
「なるほど、ラッキーデーなんですね。このキラキラしたものがすべて宝石のように見えてきました」
端切れ話(夏の日の夢)地球降下編※リクエストSSです
夏至祭を終えた日の朝、エランとスレッタは2人だけで近くの森へと訪れていた。
すでに祭りに参加していた村人たちの大半が家へと引き上げ、外をうろついている物好きは自分たちだけのようだ。
早朝の森は騒がしく、同時にとても静かな場所だ。
その中を軽やかな足取りでスレッタが歩いていく。森とは言っても丁寧に手入れされた明るい場所なので、普通に進む分には支障はない。
とはいえエランはスレッタのそばから離れるつもりはなかった。地球の森にあまり慣れていない身では、思いがけない危険があるかもしれないからだ。
彼女の安全を確保しつつ、気が済むまで付き合おうと思っていた。
「…森の中、キラキラしてます」
スレッタが感嘆したようにほうっと息をついた。
「今日はよく晴れているからね。こういう日は露が多くなるから、簡単にたくさんの朝露が取れると思うよ」
「なるほど、ラッキーデーなんですね。このキラキラしたものがすべて宝石のように見えてきました」
「ほどほどにね」
徹夜明けとは思えないほど元気に森を歩くスレッタは、葉に付いた朝露を楽しそうに集めている。
宝石とは上手く言ったもので、…telegra.ph - 86二次元好きの匿名さん24/04/23(火) 07:06:41
保守
- 87124/04/23(火) 15:02:42
ご飯を食べたら眠くなってしまったスレ主です
眠気覚ましに書き忘れていたエイプリルフールSSの小ネタでも放出しようかと思います
スレッタの独白だったので誰にもツッコまれずに終わったタヌキ幻想生物説なのですが、実はこの話の数か月先くらいに4号からのタヌキ目撃情報があり、スレッタは仰天することになります
タヌキって実在したの…!?となり、じゃあもしかして空飛ぶペンギンさんも世界のどこかにいるんじゃ…!?となり、スレッタの頭の中で再びペンギンが羽ばたく事になります
ちなみに4号とスレッタの住んでいる山は意外と動物もけっこう住んでいて、イタチやウサギ、タヌキといった小型の動物から、イノシシといった大型の動物まで生息しています - 88124/04/23(火) 23:49:32
番外編SS保管庫更新しました
今日の更新分はもしかしたら過去最高に文章を変えているかもしれません
基本的に粗削りな文章を整えたり少し描写を付け足したりするくらいなのですが、今回はちょっと不要だなと思った描写をごっそり削ってみました
代わりに付け足した描写もごっそりあります
端切れ話。地球降下編(魅惑の〇。〇)
地球に降りて来てから暫くの時が経った。
エランとスレッタは地球で体験するたくさんの出来事を経験しながら、どうにか移動を続けている。
この間は貨物列車に乗った。
その後に夜行列車も。
大陸を横断するように伸びている細く長いレールに乗って、どんどん西へと進んで行く。
その間、エランはスレッタのことを注意深く観察していた。
どうやら彼女は我慢をしてしまう癖があるようなので、こちらである程度気にする必要があった。
スレッタの我慢強さは誘拐犯のエランにしてみたら都合のいい特性だが、困ってしまうこともある。別に彼女をいじめたいわけではないのだ。
だから彼女の体調の変化にすぐ気付けるように注視して、小まめに休憩や補給の時間を作っている。列車を早めに降りて、宿でゆっくりと休むのもその一環だ。
最初はトイレ一つで大騒ぎだったことを思い出す。性別が違うとどうしても彼女が向かう先とは別になるので、エランは手早く用を済ませて、女子トイレの近くでスレッタが出て来るのを待っていなければいけない。
端切れ話(魅惑の〇。〇)地球降下編※リクエストSSです
地球に降りて来てから暫くの時が経った。
エランとスレッタは地球で体験するたくさんの出来事を経験しながら、どうにか移動を続けている。
この間は貨物列車に乗った。
その後に夜行列車も。
大陸を横断するように伸びている細く長いレールに乗って、どんどん西へと進んで行く。
その間、エランはスレッタのことを注意深く観察していた。
どうやら彼女は我慢をしてしまう癖があるようなので、こちらである程度気にする必要があった。
スレッタの我慢強さは誘拐犯のエランにしてみたら都合のいい特性だが、困ってしまうこともある。別に彼女をいじめたいわけではないのだ。
だから彼女の体調の変化にすぐ気付けるように注視して、小まめに休憩や補給の時間を作っている。列車を早めに降りて、宿でゆっくりと休むのもその一環だ。
最初はトイレ一つで大騒ぎだったことを思い出す。性別が違うとどうしても彼女が向かう先とは別になるので、エランは手早く用を済ませて、女子トイレの近くでスレッタが出て来るのを待っていなければいけない。
正直変態のようで気が咎めるが、彼女の安全の為だと自分を無理やり納得させている状…telegra.ph - 89二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 07:39:14
保守
- 90124/04/24(水) 15:02:00
保守ありがとうございます
最近はなにかと就寝時間が早くなっているので他のスレは回れていないのですが、昨日何気なくロボカテを見ていたら懐かしい顔を拝見しました
ちょうど一年半前くらいに初めてお目見えする事になったそのキャラの名前は、エラン・ナンダー(通称)
ムキムキの肉体の上に少年の顔が乗ったナイスガイです
スレ主はこのキャラがけっこう好きでして、スレ画で見かけたら必ず除いてしまうくらいにはファンだったりします
ここ最近はすっかりご無沙汰だったのですが、本当に久しぶりに見かけて嬉しくなってしまいました
他にも慰安・ケレス様とか大好きだったりします
ちなみに元ネタのコレン・ナンダーさんは∀(ターンエー)ガンダムの登場人物なのですが、こちらもエラン・ナンダー君に負けず劣らずキャラが濃いので、もし∀ガンダムを見る事になったらぜひ注目してもらいたい人物になります
スレ主は実はガンダムと言うくくりでは∀のアニメが一番好きだったりするのです
4スレを満足するまで書いた後は、いつか∀目線のSSを書いてみたいですね - 91124/04/24(水) 23:02:33
番外編SS保管庫更新しました
今回もほんの少しだけ加筆修正しています。最終回後の未来のお話なのでご注意ください
こぼれ話⑤(クリスマス)
子供の頃、僕たちのところにサンタさんは中々現れなかった。
「いい子にしてたらプレゼントをくれるって言うけどさ。けっきょく今年も来なかったじゃないか。サンタさんって、うそつきだ」
そんな事を言ってふてくされる僕に、年上の従兄は困った顔をした。
「そんな事言ったって、しょうがないよ。今年は色々と大変だったんだから。おばさんだって頑張ってるんだから、俺たちが支えないと」
「?どうして母さんの話になるの?サンタさんと関係ないよね」
「あーっ、それは、えっと!実はサンタさんにお願い事を届けるのって大人の役目なんだ。だから俺たちの願い事は届いていないんじゃないかなってこと」
「そう…なの!?」
「実はそうなんだ。サンタさんに願い事を届けるのって大変らしいから、おばさんを責めないであげてね、■■■」
「うん…わかった」
今思えばその話は、僕の夢を壊さず、更にはサンタ…母を庇うための従兄の作り話だったと分かる。
こぼれ話⑤(クリスマス)※最終回後のクリスマス子供の頃、僕たちのところにサンタさんは中々現れなかった。
「いい子にしてたらプレゼントをくれるって言うけどさ。けっきょく今年も来なかったじゃないか。サンタさんって、うそつきだ」
そんな事を言ってふてくされる僕に、年上の従兄は困った顔をした。
「そんな事言ったって、しょうがないよ。今年は色々と大変だったんだから。おばさんだって頑張ってるんだから、俺たちが支えないと」
「?どうして母さんの話になるの?サンタさんと関係ないよね」
「あーっ、それは、えっと!実はサンタさんにお願い事を届けるのって大人の役目なんだ。だから俺たちの願い事は届いていないんじゃないかなってこと」
「そう…なの!?」
「実はそうなんだ。サンタさんに願い事を届けるのって大変らしいから、おばさんを責めないであげてね、■■■」
「うん…わかった」
今思えばその話は、僕の夢を壊さず、更にはサンタ…母を庇うための従兄の作り話だったと分かる。
けれどその年の僕は従兄の話を信じたし、サンタや母を許してあげようと思うこともできた。
従兄…〇〇兄にしてみたら扱いやすい子供だったと思う。我ながら、子供の頃の僕は素直すぎた。…telegra.ph - 92124/04/25(木) 08:06:41
すごく眠いですがお仕事行ってきます
ではまた - 93124/04/25(木) 14:46:41
スレを夜まで持たせるための書き込みになります
そういえば4スレと全く関係ない話題で恐縮なのですが、『宝石の国』の最終話を読みました
途中は苦しい展開が続きましたが、追いかけていて良かったなと思える美しい最終回でした
スレ主もSSを最後まで書けるよう頑張っていこうと思います
ではまた - 94124/04/25(木) 23:55:01
気付いたら久々のエラン・ナンダースレが落ちていました
まぁ寿命は短いだろうなと思っていましたが、もう少しだけ彼の姿を見ていたかったですね…
番外編SS保管庫の更新ですが、ちょっと推敲に手間取ってしまいましたので今日のところはもうお休みします
できれば今月中に全部保管庫に入れて、新しいSSをお披露目したいと思っています
もうすぐ一日休みの日が来るので、本編SSとリクエストSSを同時にお出しできるくらいには仕上げてしまいたいですね(理想) - 95二次元好きの匿名さん24/04/26(金) 07:40:28
保守
- 96124/04/26(金) 15:12:17
保守ありがとうございます
※この先ちょっとした人物のネタバレがありますのでご注意ください
どうやら全校集会のBDが発売されたようです
スレ主はグッズを集める系のハマり方をした事がないのでうっかり忘れていたのですが、ご予約された皆さんのお手元には届きましたでしょうか?
特典のドラマCDもみんなワチャワチャ楽しそうにしているようで、噂を聞いているだけでこちらも楽しくなってきてしまいます
しかも新しい情報として、エラン様ことケレスさんが料理スキルが高い事が分かったようなのです
実はスレ主は慰安・ケレス様のほかに、4号5号その他のキャラに料理を振舞うお料理上手なケレスさんが好きでして、スレを見かけたらよく追っかけてました
今回は料理上手なケレスさんが確定情報になったという事で、先にスレ建てしていた方の先見の明はすごかったんだなと感心しております
また似たようなスレができないか、ちょくちょくロボカテでケレスさんの画像を探してみようかなと思います - 97124/04/26(金) 23:01:13
番外編SS保管庫更新しました
今回は特に大きく書き加えた所はないのですが、全体的に文章を整えておきました
ちょくちょく表現が変わっているところがありますが、大筋はまったく変わりありません
端切れ話。監禁?編(テリトリーバランス:S>E)
いつもの帰り道。もうすぐ家に着くところで、エランはごくりと唾を飲み込んだ。
今日は目の前でスレッタが血を流すという、大変な事件があった日だ。
とりあえず必要な物を買いそろえ、今は追加で夕飯を買って家に向かっている最中なのだが…。正直なところ、帰りたくない。
でもいつまでも帰らないわけにはいかないので、エランはたくさん買ってしまったスープや粥を持ちながら、外付けの階段を足取り重く上っていった。
「………」
しばらくアパートの扉を睨んだ後、覚悟を決めて鍵穴にキーを差し込む。カチリと音がするのにも緊張しつつ、そっと玄関の中に入っていく。
「……た、ただいま。スカーレット……」
帰宅の挨拶はとても小さく、偽名を使わなくても問題ないほどの囁き声だ。これでは彼女にも聞こえないだろう。
廊下の端に一旦荷物を置いて靴を履き替えながら、それでもいいとエランは思う。
むしろダイニングのテーブルに料理を置いたら、すぐにでも部屋に籠ってしまいたい。せめて今日だけでも何事もなく過ぎれば、明日はもっとマシな精神状態になっているはずだからだ。
端切れ話(テリトリーバランス:S>E)監禁?編いつもの帰り道。もうすぐ家に着くところで、エランはごくりと唾を飲み込んだ。
今日は目の前でスレッタが血を流すという、大変な事件があった日だ。
とりあえず必要な物を買いそろえ、今は追加で夕飯を買って家に向かっている最中なのだが…。正直なところ、帰りたくない。
でもいつまでも帰らないわけにはいかないので、エランはたくさん買ってしまったスープや粥を持ちながら、外付けの階段を足取り重く上っていった。
「………」
しばらくアパートの扉を睨んだ後、覚悟を決めて鍵穴にキーを差し込む。カチリと音がするのにも緊張しつつ、そっと玄関の中に入っていく。
「……た、ただいま。スカーレット……」
帰宅の挨拶はとても小さく、偽名を使わなくても問題ないほどの囁き声だ。これでは彼女にも聞こえないだろう。
廊下の端に一旦荷物を置いて靴を履き替えながら、それでもいいとエランは思う。
むしろダイニングのテーブルに料理を置いたら、すぐにでも部屋に籠ってしまいたい。せめて今日だけでも何事もなく過ぎれば、明日はもっとマシな精神状態になっているはずだからだ。
「お、おかえりなさい。エランさん」
「!」
けれど彼女はきち…telegra.ph - 98二次元好きの匿名さん24/04/27(土) 09:12:00
☆
- 99124/04/27(土) 17:56:28
朝の☆ありがとうございます
今日はちょっと昼間に用事があったので少し書き込みが遅れました
番外編SS保管庫更新してます
今回も推敲するにあたり、ほんの少し文章を追加してあります
端切れ話。いびつでやさしい箱庭編(落ち葉の道)
『にほん』に来てから早いもので2ヶ月以上が経っていた。初日にすさまじいトラブルに巻き込まれてから、しばらくの間は振り回される毎日だった。
必死に対処している内にいつの間にか時間は過ぎ、気付いた時にはすでに1つの季節が過ぎ去ろうとしている。
穏やかに過ごす日々の中で、だんだんと気温は下がり、日は短くなり、空の色は薄くなる。
レンガ道に落ちて来る葉っぱを掃除しつつ、エランはふと周りの光景を見渡してみた。
赤、黄、たまに緑。色鮮やかに染まった木々。
レンガ道を外れて少し中に入ると、食べられる木の実や果物がなりていたりする。掃除を簡単に終わらせたら、後でいくつかの木を確認しに行くのもいいだろう。
嬉しそうに笑うスレッタの笑顔を思い浮かべ、ふとこの景色も彼女に見せたら喜ぶだろうかと思い立つ。
スレッタがレンガ道を歩いたのは、まだ葉も青々としていた晩夏の頃だ。それからずっと、彼女は家の敷地内で過ごしている。
庭が広いので日向ぼっこや軽い運動はよくするが、改めて思い返してみれば最近は散歩すらしていない。
わざわざ外に行かなくても彼女は毎日楽しそうにしている。だから考えないようにしていたのだが…。
端切れ話(落ち葉の道)いびつでやさしい箱庭編※リクエストSSです
『にほん』に来てから早いもので2ヶ月以上が経っていた。初日にすさまじいトラブルに巻き込まれてから、しばらくの間は振り回される毎日だった。
必死に対処している内にいつの間にか時間は過ぎ、気付いた時にはすでに1つの季節が過ぎ去ろうとしている。
穏やかに過ごす日々の中で、だんだんと気温は下がり、日は短くなり、空の色は薄くなる。
レンガ道に落ちて来る葉っぱを掃除しつつ、エランはふと周りの光景を見渡してみた。
赤、黄、たまに緑。色鮮やかに染まった木々。
レンガ道を外れて少し中に入ると、食べられる木の実や果物がなりていたりする。掃除を簡単に終わらせたら、後でいくつかの木を確認しに行くのもいいだろう。
嬉しそうに笑うスレッタの笑顔を思い浮かべ、ふとこの景色も彼女に見せたら喜ぶだろうかと思い立つ。
スレッタがレンガ道を歩いたのは、まだ葉も青々としていた晩夏の頃だ。それからずっと、彼女は家の敷地内で過ごしている。
庭が広いので日向ぼっこや軽い運動はよくするが、改めて思い返してみれば最近は散歩すらしていない。
わざわざ外に行かなくても彼女は毎日楽しそうにし…telegra.ph - 100124/04/27(土) 23:02:56
番外編SS保管庫更新しました
ちょくちょく言い回しを変えていますが、特に最後の一文は以前書いた『狸寝入りと冬の空』と被っていたので丸ごと変えてみました
最後の方に???視点のリンクも入れてあります
端切れ話。フロント脱出編(鏡の中の少女)
新しい身分証を渡されてから小一時間ほど。エラン達は最寄りの店でそれぞれの端末を購入していた。
今の時代、特に宇宙ではひとり一台の端末は必須だ。これがあるとないとでは、生活の質がまったく違ってくる。
例えばホテルの予約や地球行きのチケットの購入。人や公共機関への連絡。必要な情報の取得や、こちら側からの情報の発信。何より宇宙で旅しようと思うなら、磁気嵐の予報は必須レベルだ。
「はい、スカーレット。一番シンプルなものだけど、機能は十分だと思う」
店の隅で待ってもらっていたスレッタに、契約したばかりの端末を差し出す。
「わぁ、ありがとうございます。これってアプリとかも入れられるんですか?」
「よほどアングラなものじゃなければ大丈夫だよ。きみの好きなコミックや映像も見れるんじゃないかな」
「楽しみです」
さらには娯楽としての使い方もある。
ハンスから渡された端末は随分とスレッタ好みのデータが収められていたようで、彼女は暇があれば古びた端末を覗いていた。
端切れ話(鏡の中の少女)フロント脱出編※リクエストSSです
新しい身分証を渡されてから小一時間ほど。エラン達は最寄りの店でそれぞれの端末を購入していた。
今の時代、特に宇宙ではひとり一台の端末は必須だ。これがあるとないとでは、生活の質がまったく違ってくる。
例えばホテルの予約や地球行きのチケットの購入。人や公共機関への連絡。必要な情報の取得や、こちら側からの情報の発信。何より宇宙で旅しようと思うなら、磁気嵐の予報は必須レベルだ。
「はい、スカーレット。一番シンプルなものだけど、機能は十分だと思う」
店の隅で待ってもらっていたスレッタに、契約したばかりの端末を差し出す。
「わぁ、ありがとうございます。これってアプリとかも入れられるんですか?」
「よほどアングラなものじゃなければ大丈夫だよ。きみの好きなコミックや映像も見れるんじゃないかな」
「楽しみです」
さらには娯楽としての使い方もある。
ハンスから渡された端末は随分とスレッタ好みのデータが収められていたようで、彼女は暇があれば古びた端末を覗いていた。
残念ながら防犯上の都合で返してしまったが、スレッタ自身がこの新しい端末にデータを入れて、少しでも地球の生活の…telegra.ph - 101124/04/28(日) 10:31:31
仕事途中にこっそり保守しに来ました
今日はまた夜に番外編SS保管庫更新します
てはまた夜に - 102二次元好きの匿名さん24/04/28(日) 21:58:15
保守
- 103124/04/28(日) 22:43:09
保守ありがとうございます
番外編SS保管庫を更新しようと思ったのですが、少々困った事態になってしまいました
どうやらCookieがここに来て変更?になってしまったようで、昨日までに作っていたすべてのtelegraのページが更新できなくなっていたのです
更新ボタンがなくなると、作ったページを見る事だけはできるのですが、後から文章を変えたりすることが出来なくなってしまいます
つまりたまにやる推敲作業で文章を書き直すことも、何より各SS保管庫に新しいSSをアップする事もできなくなってしまったのです
400日以上たって変わらず更新ボタンは健在だったので安心していたのですが、まさかこんなに一気にガラッと変わってしまうとは思いも寄らず、どうしようかなと悩んでいます
一番いいのは今まで作品を投稿していたSS保管庫を旧保管庫として、新しい保管庫を作ってしまう事だと思います
以前と同じ作りで新しく作り直してしまえば、傍目にはまったく同じように見えますので
とはいえ作業はけっこう時間が掛かるかもしれません。リンクを新しく張るだけならいいのですが、それぞれの各ページも新しく作り直すのは手間が掛かります
ひとまず今日のところは新しく推敲した番外編SSのリンクだけを張っておきます
ただし番外編SS保管庫には今日作ったページはアップ出来ていませんので、ご了承くださいませ
端切れ話。監禁?編(悪ふざけのプリンセス)
小さなころのスレッタは、お姫様に憧れていた。
綺麗なドレス、綺麗な靴、そして綺麗なアクセサリー。
どれも素敵なものだけど、どれも水星基地にはないものだった。
特にアクセサリーは、宇宙空間では邪魔になるので好まれていなかった。
スレッタもずっと簡素なヘアゴムを使っていて、学園へ行く前にようやくいくつかのアクセサリーを買ってもらう事ができた。
ツヤツヤした緑色の天然石が付いたヘアカフス、可愛い模様が描かれた白いバレット、そして母のおさがりである大切なヘアバンド。
実用的で、でも自分なりに精一杯のおしゃれをしたアクセサリーたち。
端切れ話(悪ふざけのプリンセス)監禁?編※リクエストSSです
小さなころのスレッタは、お姫様に憧れていた。
綺麗なドレス、綺麗な靴、そして綺麗なアクセサリー。
どれも素敵なものだけど、どれも水星基地にはないものだった。
特にアクセサリーは、宇宙空間では邪魔になるので好まれていなかった。
スレッタもずっと簡素なヘアゴムを使っていて、学園へ行く前にようやくいくつかのアクセサリーを買ってもらう事ができた。
ツヤツヤした緑色の天然石が付いたヘアカフス、可愛い模様が描かれた白いバレット、そして母のおさがりである大切なヘアバンド。
実用的で、でも自分なりに精一杯のおしゃれをしたアクセサリーたち。
今はもう、すべて手元にない。やむを得ず置いていくしかなかったのだと、エランが申し訳なさそうに謝ってくれた。
少し悲しかったが、今は仕方がなかったのだと納得している。それに髪を纏めるためのアイテムは、旅の途中でエランがいくつか買ってくれた。
旅を始めたばかりの頃、「お詫びだから」と言って、わざわざアクセサリーを扱っている雑貨屋に連れて行ってくれたのだ。
お店の中は、可愛らしいもので溢れていた。
地球は無重力になることがないからか…telegra.ph - 104二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 09:28:38
☆
- 105124/04/29(月) 17:31:21
朝の☆ありがとうございます
GW中は親戚対応で忙しくなるのを忘れておりました
夜まで手が離せそうにないので、ちょっと合間を見てこっそり書き込みしております
夜の更新は遅い時間になるかもしれません
ではまた - 106124/04/29(月) 23:38:55
お待たせしました
取り急ぎ番外編SS保管庫だけ突貫で新しく作ってみました
各ページから保管庫へ戻るリンクなどはまだ張ってなかったりするのですが、とりあえず体裁は整えられたかと思います
さっそく『悪ふざけのプリンセス』も収録しておきました
番外編SS保管庫こちらは「SS ごめんねスレッタ・マーキュリー」の本編から外れた番外編を収録した保管庫です。本編の進行中の間のエピソードを『端切れ話』。本編の最終回後のエピソードを『こぼれ話』として分類しています。
お読みになりたいSSのタイトルをクリックすると各ページへと移動します。
本編をお読みになりたい場合は こちらのリンク から本編のSS保管庫へ移動してください。
『ごめんねスレッタ・マーキュリー(端切れ話)』
【フロント脱出編】
・宇宙議会連合工作員ケビン
・アンラッキーラッキー
・鏡の中の少女
・『偉大なる商人』小ゲイブ
・根無し草のハンス
・止まり木の大ゲイブ
【地球降下編】
・エレベーターパニック
・初めての炭酸水
・負けず嫌いの1on1
・地球の星空
・優しい太陽
・グリーン アイズ モンスター
・夢の守護者
・魅惑の〇。〇
・見知らぬエイリアン
・きゅーとアンドじぇらしー
・ほろ酔い加減のコンフェッション
・あなたに捧げる花冠
・花冠のお祭り
・夏の日の夢
・体調不良と下心
【監禁?編】
・震える赤毛と夏嵐 …telegra.ph後でチェックはしますが、各ページへのリンクの不備などを見つけた場合は教えて頂けると助かります
そしてちょっと疲れたので、おそらく同数量のコピペが待っているだろう本編SS保管庫の方はまた明日の作業に回したいと思います
それと『こぼれ話(エイプリルフール)』も推敲して収録しておきました
ほんの少しですが文章も増えています
こぼれ話(エイプリルフール)
スレッタは少しばかり気合を入れていた。
何故なら今日は4月1日。一年のうちでただ一日だけ、嘘をついても許される日。
すなわちエイプリルフールだからである。
水星基地で過ごしていた頃には、嘘なんてついた事はなかった。
母は忙しそうに地球と基地を行ったり来たりしていたし、エアリアルはモビルスーツなので物理的に驚いた反応は返せない。さらに周りの大人たちに嘘をついても怒られるだけなので、エイプリルフールとはスレッタにとって縁遠いイベントだった。
もう少し早く学園に行くことができればエイプリルフールを楽しめたのかもしれない。けれど生憎と去年の今頃はアスティカシア学園へと向かう船の中だった。
でも今年は違う。そばには最愛のエランがいる。
彼なら少しばかり嘘をついても大丈夫という確信がある。彼は自分にとても甘くて優しいので、多少は悪い子になっても許してくれる。
という訳でスレッタは、彼に嘘を仕掛けることにした。
詳しく調べた所、エイプリルフールにはいくつかのルールがあるらしい。
こぼれ話(エイプリルフール)※最終回後のエイプリルフール話ですスレッタは少しばかり気合を入れていた。
何故なら今日は4月1日。一年のうちでただ一日だけ、嘘をついても許される日。
すなわちエイプリルフールだからである。
水星基地で過ごしていた頃には、嘘なんてついた事はなかった。
母は忙しそうに地球と基地を行ったり来たりしていたし、エアリアルはモビルスーツなので物理的に驚いた反応は返せない。さらに周りの大人たちに嘘をついても怒られるだけなので、エイプリルフールとはスレッタにとって縁遠いイベントだった。
もう少し早く学園に行くことができればエイプリルフールを楽しめたのかもしれない。けれど生憎と去年の今頃はアスティカシア学園へと向かう船の中だった。
でも今年は違う。そばには最愛のエランがいる。
彼なら少しばかり嘘をついても大丈夫という確信がある。彼は自分にとても甘くて優しいので、多少は悪い子になっても許してくれる。
という訳でスレッタは、彼に嘘を仕掛けることにした。
詳しく調べた所、エイプリルフールにはいくつかのルールがあるらしい。
嘘をつけるのは午前だけ。そして人が傷つくような嘘はダメ。
今日は普通に平日なの…telegra.ph - 107124/04/30(火) 08:05:42
むちゃくちゃ眠い…
仕事行ってきます - 108二次元好きの匿名さん24/04/30(火) 12:47:28
お仕事お疲れさまです!
このスレが毎日の癒やしです……お忙しい中、更新してくださりありがとうございます!!