[閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その15

  • 1二次元好きの匿名さん24/09/10(火) 23:09:31

    こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその15です(直前のスレは127レス目で落ちていますが、時間も経っているので14・5ではなく15のナンバーを振っています)。
    稀にそれ以外の設定の4スレSSも掲載されます。SSが掲載されない間は4スレを中心にした水星キャラや世界観についての雑談や、まったく関係ない作品の雑談などが入ります
    基本となるSSは6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっています。現在逃避行編は終了し、監禁編を連載しています

    現在の更新速度は非常に遅くなっています

    以下注意事項です
    ・4号×スレッタ
    ・独自設定、捏造過多※1
    ・犯罪行為、残酷な描写あり
    ・元スレに書かれたセリフの使用※2

    ※1)このSSの設定はアニメ本編のものとはだいぶ剥離しているものが多いです。独自設定ばかりで、例えばオリジナルキャラが横行していたりするので、どうしても気になる方はブラウザバックしてください
    ※2)元スレに書かれたセリフの使用は、意図せず思わぬ使い方をしている可能性があります。その際はお申し出くだされば、出来る限り修正をかけます

  • 2124/09/10(火) 23:10:09
  • 3124/09/10(火) 23:10:45

    元スレを参考にスレ主が書いたSSスレその1~10はこちら↓

    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)|あにまん掲示板これはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSを掲載するスレです6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっています参考にした元ス…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その2|あにまん掲示板これはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSを掲載するスレのその2です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっています。現在…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その3|あにまん掲示板これはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその3です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっ…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その4|あにまん掲示板これはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその4です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっ…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その5|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその5です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーにな…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その6|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその5です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーにな…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その7|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその7です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーにな…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その8|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその8です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーにな…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その9|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその9です。稀にそれ以外の設定の4スレSSも掲載されます基本となるSSは6話以降…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その10|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその10です。稀にそれ以外の設定の4スレSSも掲載されます基本となるSSは6話以…bbs.animanch.com
  • 4124/09/10(火) 23:11:22

    その11~14はこちら↓

    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その11|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその11です。稀にそれ以外の設定の4スレSSも掲載されます基本となるSSは6話以…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その12|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその12です。稀にそれ以外の設定の4スレSSも掲載されます基本となるSSは6話以…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その13|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその13です。稀にそれ以外の設定の4スレSSも掲載されます基本となるSSは6話以…bbs.animanch.com

    ↓その14だけ途中で落ちています

    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その14|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその14です。稀にそれ以外の設定の4スレSSも掲載されます。SSが掲載されない間…bbs.animanch.com
  • 5124/09/10(火) 23:12:17
  • 6124/09/10(火) 23:13:44

    スレにて頂いた素敵な絵です。今回のスレ画像にも使わせてもらっています

    便宜上スレ主が勝手に題名らしきものを付けています

    ありがたいことにたくさんの絵を頂いております。正直なところ常に見せびらかしたいのですが、レスが長くなりますので、保管庫を作ってみました


    夏の日の2人(今回はこちらの元絵を使わせて頂きました)



    ↓以前に頂いた絵はこちらに纏めて保管してあります

    ごめんねスレッタ・マーキュリー宝物庫

    ごめんねスレッタ・マーキュリー宝物庫─素敵な頂きもの─URL避難所 | Writening↓のURLをクリックすると宝物庫ページへ飛べます https://telegra.ph/%E5%AE%9D%E7%89%A9%E5%BA%AB%E7%B4%A0%E6%95%B5%E3%81%AA%E9%A0%82%E3%81%8D%E3%82%82%E3%81%AE-09-08writening.net

    ※何故か画像の貼り付けが上手くいかないので、新しく頂いた絵を入れることができませんでした

    対応が出来次第、新しく宝物庫を作りたいと思います

  • 7124/09/10(火) 23:14:45

    【ごめんねスレッタ・マーキュリー本編SS保管庫】

    基本的に閲覧注意作品となります

    現在0話~34話まで掲載しています

    SSをお読みになりたい場合は↓のリンク先のURLをクリックしてSS保管庫に移動し、更に各タイトル名をクリックして下さい

    ごめんねスレッタ・マーキュリー(SS保管庫)URL避難所 | Writening↓のURLをクリックするとSS保管庫へ飛べます https://telegra.ph/SS%E4%BF%9D%E7%AE%A1%E5%BA%AB-04-29writening.net
  • 8124/09/10(火) 23:15:06

    【ごめんねスレッタ・マーキュリー番外編SS保管庫】

    本編SSでは書かれていないエピソードを時系列順に纏めたページです

    物語の合間の出来事を書いた番外編は『端切れ話』、本編終了後の出来事を書いた番外編は『こぼれ話』として区別しています

    新しいSSを各レスにて掲載した後は、きちんと推敲を行なった状態で番外編SS保管庫に収録する予定です

    ごめんねスレッタ・マーキュリー(番外編SS保管庫)URL避難所 | Writening↓のURLをクリックすると番外編SS保管庫へ飛べます https://telegra.ph/%E7%95%AA%E5%A4%96%E7%B7%A8%EF%BC%B3%EF%BC%B3%E4%BF%9D%E7%AE%A1%E5%BA%AB-04-29writening.net
  • 9124/09/10(火) 23:15:25

    【水星の魔女 ごちゃ混ぜSS保管庫】

    『ごめんねスレッタ・マーキュリー』のシリーズとは違う設定の水星の魔女SSを纏めたページです

    4スレが多いですが、稀にそれ以外のカップリングやコンビを中心にしたSSも掲載されます

    殆どが単発ものになります

    水星の魔女ごちゃ混ぜSS保管庫URL避難所 | Writening↓のURLをクリックすると水星の魔女ごちゃ混ぜSS保管庫へ飛べます https://telegra.ph/%E6%B0%B4%E6%98%9F%E3%81%AE%E9%AD%94%E5%A5%B3%EF%BC%B3%EF%BC%B3%E4%BF%9D%E7%AE%A1%E5%BA%AB-05-24writening.net
  • 10124/09/10(火) 23:17:53

    という訳で約二週間の時間を経て、こっそりと復活いたしました
    これからもよろしくお願いします

  • 11124/09/11(水) 00:09:01

    宝物庫を何とかしようとテレグラムをこねくり回していたんですが、どうにも画像添付ができないようです
    テレグラム以外で画像添付が気軽にできるツールを探すべきかもしれません…
    とはいえ今日はもう疲れたので寝る事にします
    ではまた

  • 12二次元好きの匿名さん24/09/11(水) 06:05:17

    おかえりなさい!またスレ主さまの素敵なSSが読めるようになって嬉しいです

  • 13124/09/11(水) 15:04:14

    何か忘れている…と思っていたのですが、本編SSの更新を忘れていることに気づきました(致命的うっかり)

    どうやら宝物庫の画像問題に夢中になりすぎていたようです

    帰ったら更新することにします。たいへん申し訳ありません


    >>12

    嬉しいお言葉ありがとうございます!

    少し休んだのが功を奏したのか、やる気と妄想力がメキメキと復活しているのを感じます

    あとはそれを出力していくだけです

    書きたいものは色々とあるので、気力と体力のバランスを取りつつSSを書いていきたいと思います

  • 14二次元好きの匿名さん24/09/11(水) 22:53:57

    ほしゅ

  • 15124/09/11(水) 23:48:29

    ほしゅありがとうございます

    本編SSをテレグラムに移していたら、どうしても最後の方を書き直したくなってしまいました

    仕方ないので最後の文章は後で追加することにして(多分1000~2000の間です)、先に出来上がったSSを上げてしまおうと思います

    最後の文章を追加したらまたアナウンスします。大変申し訳ありません



    35話。ちいさなきば


     子どもという生き物は、こんなにも同じことを繰り返すものだっただろうか?

     エラン・ケレスの頭には、そんな疑問が浮かんでいた。

    「…そうして人魚姫は、空の国へと行けました。めでたし、めでたし」

     もう何度言ったかも分からない締めの言葉を口にして、ちらりと隣にいる少女の様子を見る。

     記憶が小さな子供の頃に戻ってしまった少女…スレッタ・マーキュリーは、真剣な瞳で絵本の挿絵を眺めていた。

     エランがそのまま動かないでいると、少女は首を傾げながらこちらを見上げた。…どうして動かないままでいるんだろう?そう言いたげな眼差しだ。

     そうして、何度目か分からない言葉を口にした。

    「もういっかい」

     無慈悲な命令に、うっかりため息を吐きそうになる。けれどエランの両手は従順に絵本を捲り、最初のページに戻っていた。

     深い海の底に、人魚たちの国がありました───。おざなりにならないよう気を付けながら、最初のフレーズを口にする。


    35話(ちいさなきば)URL避難所 | Writening↓のURLをクリックすると作品ページに飛べます https://telegra.ph/%E3%81%A1%E3%81%84%E3%81%95%E3%81%AA%E3%81%8D%E3%81%B0-09-11writening.net
  • 16二次元好きの匿名さん24/09/12(木) 10:25:28

    スレ復活嬉しいです!ありがとうございます!!

  • 17124/09/12(木) 15:30:37

    >>16

    こちらこそ喜んでいただけて嬉しいです

    帰ったらさっそく本編SSの最後の手直しをしたいと思います

    もしかしたら遅くなるかもしれませんので、また日を改めた時にでも覗いていただけると嬉しいです


    ではまた

  • 18二次元好きの匿名さん24/09/12(木) 23:39:42

    スレ復活ありがとうございます!スレ主様の作品大好きなのでまた読めるようになってとても嬉しいです。
    まだまだ残暑も厳しいのでご自愛下さい。いつも素敵な作品本当にありがとう御座います。

  • 19124/09/13(金) 01:11:23

    >>18

    嬉しいお言葉ありがとうございます

    これからも喜んで頂けるように作品作りに精進していきます



    …と格好良く言ったものの、実はこの時間まで頑張ってもいい感じの文章が思いつかず、本編SSの最新話の最後を埋められませんでした

    作業の息抜きにポンペイ遺跡やらヴェスヴィオ火山やらの動画を見てしまったのも悪かったかもしれません。非常に楽しめる内容でちょっとした教養も増えましたが、正直時間泥棒でした

    反省しております

    とは言えもう時間も遅いので後の事は後のスレ主に託し、今現在のスレ主はそろそろ寝ようと思います

    明日(今日)こそ完成させられるように、寝る前に願掛けをしておきます


    ではまた

  • 20二次元好きの匿名さん24/09/13(金) 09:39:46

    久々の捕手☆

  • 21二次元好きの匿名さん24/09/13(金) 12:26:43

    復活嬉しい 読み返そっと

  • 22二次元好きの匿名さん24/09/13(金) 22:10:56

    スレ主お疲れ様ですの保守

  • 23124/09/14(土) 01:08:24

    あと十数行…!あと十数行書き直せばひとまずは完成するのですが、もう眠気がとんでもない事になってきました

    世間様では3日間のお休みですが、スレ主は毎度のごとく休日出勤なので(その分平日にお休みを頂いてますけども)明日の仕事を円滑に回すためにもそろそろお休みしたいと思います。その前にたくさん保守や書き込みしてもらえて嬉しくなったので、個別に返信してから気持ちよく寝ることにします

    給料はそのまま、休日は今の2倍欲しいですねぇ…(強欲)


    >>20

    捕手ありがとうございます!スレ主の暴投を受け止めてやるぜという気概を感じて心強いです。さっそく新しいスレでもお世話になってます


    >>21

    よくよく考えればすでに1年半以上書いている物語なので、最初の物語がどういったストーリーだったかあやふやになってもおかしくないくらいの時間が経ってました

    スレ主も定期的に読み返すようにしてますが、最近は頻度が減っていたので折を見てまた読み返してみようと思います。ついでに推敲作業もちょこちょこやっていきたいですね

    それにしても一度読んで頂けるだけでも嬉しいのに以前のSSを読み返して頂けるとは、とてつもなく嬉しく誇らしい気持ちになります

    スレ主の書いた文章にその分時間を割いて頂いているという事ですからね。やる気も充填するというものです


    >>22

    ご心配おかけして申し訳ありません。お気遣いありがとうございます!

    ちょこちょこ体調を崩しつつも、何とかこの夏もやり切れそうでホッとしております

    このまま季節の変わり目もやり過ごしつつ、心身ともに健康体でSSを書いて行きたいなと思っています

  • 24二次元好きの匿名さん24/09/14(土) 11:53:52

    ⭐️

  • 25二次元好きの匿名さん24/09/14(土) 22:49:22

    保守

  • 26124/09/15(日) 08:04:12

    保守ありがとうございます
    そしてすいませんガッツリ寝落ちして早朝まで爆睡してました
    肝心のSSはその…実はまだ終わってません。体感的にはあと数行なんですが、いいフレーズが思いつかなくて数時間くらいモニターの前で固まってました
    あとちょっと脳をこねくり回せばいい感じの言葉が出る…!という感触だけはあるので、今日は仕事をしながら頭の中の辞典をめくってみたいと思います

    という訳でお仕事に行ってきます

  • 27124/09/15(日) 15:21:08

    帰るまでに間に合わなそうなので保守代わりに書き込みしておきます
    結局仕事中もいい感じのフレーズは浮かんできませんでしたが、今日も帰ってからパソコンの前でウンウン唸ってみる予定です
    パッと書けるときはパッと書けるんですが、詰まるところはトコトン詰まってしまいますね
    最新話は終始こんな感じだったので、次の話にも戦々恐々としております

    そういえば今回は前に書いていた新しい書き方をしていませんでした。文章を整えながら書くのではなく、とりあえず予定したエピソードだけをどんどん書き連ねてから後で文章を整えていく書き方です
    今度こそ新しい書き方に挑戦してみようと思います
    とりあえずは、最新話を最後まで書き終えてからですね

    ではまた

  • 28124/09/15(日) 23:52:25

    スレ主です

    相変わらずイイ感じのフレーズが舞い降りてこないので、息抜きに宝物庫代わりになる新しいブログ投稿アプリの開拓に勤しんでました

    そうしたところ、なんとこのあにまん掲示板にてテレグラムによく似たアプリが紹介されていました


    その名は『ブランカリー』さん

    Write an article | Write a story | Write a blog | Publishing tool | BlankaryBlankary is a minimalist publishing tool. Write and publish with one click.blankary.com

    アダム・アダムスさんという明らかに偽名と思われる方が開発されたアプリです

    正直大丈夫か…?と思わないでもないのですが、スレ主自作の絵を添付したところ問題なく貼り付けられました。文字の太さを変えたり文字に別のURLをリンクさせたりする事はできないようですが、宝物庫としての使い方ならできそうです

    テレグラムの問題が解決されないようならこちらを使う事を視野に入れて行きたいと思います

    でもやっぱりすぐに使うのはちょっと怖いので、次のスレを作るまでは宝物庫は作らず、その間はテレグラムが直る事に期待したいと思います


    ついでに『telegr/a』がNGワードにされてURLが直接貼り付けできない問題なのですが、これも何とかできそうです

    本当に偶然見つけたものなのですが、URLを既存のものと変えられるすごいツールがありました


    その名は『短縮URL作成ツール』さん

    短縮URL作成ツール長いURLを短いURLに変換します。短縮URL押下時の広告画面なし、好きな文字列で短縮URLを発行することができます。develop.tools

    試してみた所、『telegr/a』の文字列が本当に圧縮されていました

    今度からはスレにSSを投稿する際には、こちらのツールを使えばテレグラムを直接貼り付けることが出来そうです


    SSは進んでませんが便利なアプリやツールを発見できて、何だかとてもいい気分なスレ主なのでした

  • 29二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 10:43:54

    保守

  • 30二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 18:45:58

    ほしゅ

  • 31二次元好きの匿名さん24/09/16(月) 22:47:56

  • 32124/09/17(火) 08:31:32

    何度も保守ありがとうございます
    昨日はちょっと私用がありまして、一日中バタバタしてました
    何か書き込まなきゃ…と思った矢先にベストなタイミングで保守が連続したので、ついつい甘えてそのままにしておりました

    本編SSの最後はこの期に及んでまだ終わってないのですが、調べてみたら2500文字を超えてました
    予定していたよりも文字数が増えていたようです
    最後の一行を書けてもあとで書き足すこともありますので、場合によっては3000文字を超えるかもしれません
    だからどうしたという内容なのですが、何となく報告してしまいました

  • 33二次元好きの匿名さん24/09/17(火) 18:19:08

    ほーしゅ

  • 34二次元好きの匿名さん24/09/18(水) 05:18:54

  • 35124/09/18(水) 14:41:42

    ほーしゅや★ありがとうございます
    昨日は眠気に勝てず日が変わる前に轟沈してしまいました。一応スレが落ちる前に起きましたが、★されているのを見て安心して二度寝したあと仕事に向かってしまいました。すいません
    去年はずっと短時間睡眠を繰り返していた反動なのか、最近のスレ主は眠ってばかりでスレ主自身も困惑しております
    何ならお休みの日はお昼寝もしちゃったりします
    睡眠不足もよくないですが寝すぎはもっと体に良くないと聞いたので、そろそろ我慢を覚える時期なのかもしれません


    ところで話は変わりますが、昨日9月17日はスーパームーンだったようです。スーパームーンとはその年で一番大きく見える満月のことです
    近頃は仕事終わりの散歩が日課になっていたりするスレ主なので、昨日はスーパームーンを拝む絶好の機会でした。…が、あいにくと雲に覆われてよく分かりませんでした…
    でも月自体は見えないのに、ずいぶん明るくしっかりと辺りが照らされていました
    おかげで夜道でも歩きやすく、とても心強く感じました
    スーパームーン自体は今日でも見れるらしいので、また挑戦してみたいと思います

    それとスーパームーンとはあまり関係ないのですが、昨日初めて流れ星を見ました
    南の空を上から一筋、スーッと流れて行きました。星の光はとくに尾を引いているというわけではなく、点のような白い光がめちゃくちゃ速い速度で落ちて行きました
    流れ星が落ちるまでに3回願い事を唱えるとその願いが叶うという話がありますが、正直出現してから落ちるまでが早すぎて絶対ムリだなと思いました
    自分の願いを人(流れ星)に叶えてもらうんじゃなく、自分でどうにかしましょうね。その方が絶対確実だからね
    そういう教訓が込められているのかもしれません(テキトー言ってます)
    スレ主も他力本願するのではなく、己の力でSSを書き上げねばいけないという事でしょう
    とりあえず健康的な生活をしていた頃の睡眠時間に戻して行こうと思います。今はいくらなんでも寝すぎなんです

  • 36二次元好きの匿名さん24/09/18(水) 22:44:27

    ★彡

  • 37二次元好きの匿名さん24/09/19(木) 09:10:31

    ほっしゅ

  • 38二次元好きの匿名さん24/09/19(木) 20:21:16

    ☆彡

  • 39二次元好きの匿名さん24/09/19(木) 23:42:28

    🐰🌕

  • 40124/09/20(金) 08:21:30

    最近よく失踪してしまってすいません
    本編SSがほんっとに終わらないので思わずここ数日は隠れてました
    最後まで書き終えたら高らかに凱旋しようと思っていたんですが、あまりの終わらなさに恐怖でおののいてしまったのです

    現在は何故か読み返すごとに手直ししたい箇所が現れるので、すごくボリューミーな事になっています
    当初の予定では1000~2000文字の間を予定していたのに、もうその数倍の文字数です
    最初の展開がシンプルすぎてもはや思い出せません

    泣き言ばかりで申し訳ないので、なにかプラスのことでも書いていきたいと思います
    4スレのSSネタ帳に、いくつか新しいネタを放り込んでおきました
    ショタ4号×女子高生スレッタと、麗しの王子4号×醜い(と自分で思っている)村娘スレッタと、孤児の少年4号×お屋敷メイドのスレッタです
    現代&ファンタジー×2というバランスの片寄ったジャンル分けですが、こちらもいつか文字に出来たらいいなと思います 

    ではまた

  • 41二次元好きの匿名さん24/09/20(金) 18:33:47

    楽しみですがあまり気負わないでください
    のんびり待っています!
    新しいネタもいつか読みたいです…!

  • 42124/09/21(土) 00:54:22

    >>41

    ありがとうございます

    SSでの不調が続いているスレ主ですが、逆に言えばいつか絶好調な時が来るだろうと思う事にしました

    難所を越えるまではウンウン唸っていても、それを越えた途端スラスラと書けるようになった事は今までに何度も経験してます

    今回はとても長い難所なので、それを越えたら今度は逆に長い時間筆が乗ってくれるんじゃないかと、そう勝手に期待しておこうと思います

    とはいえ今夜はもうタイムアップです

    最後にお気に入りのDIY動画を見てから就寝しようと思います


    ではまた

  • 43124/09/21(土) 12:32:07

    夜まで持つよう保守しておきます

  • 44二次元好きの匿名さん24/09/21(土) 22:11:57

    保守

  • 45124/09/22(日) 09:53:53

    保守ありがとうございます!

    今日はお休みなので早起きしてからずっと本編SSに向き合っていました。数時間ほどウンウンと唸った結果、何だかイイ感じに文章がまとまりそうな道筋が見えてきました
    この勢いのまま書き上げたい…!と思うのですが、残念なことに私用でこれから家を空けます
    帰ってくるのは夜になります。一応スレが落ちる前に帰ってくる予定です
    ただ速攻で書き上げて本編SS最新話の続きを上げられるかは怪しいところなので、更新できるかはお約束できません
    ノリに乗っているところに冷や水をかけられる
    そんな思いを身をもって知ったスレ主なのでした

    では行ってきます

  • 46二次元好きの匿名さん24/09/22(日) 14:01:13

    (∩^o^)⊃━☆゚.*・。

  • 47124/09/23(月) 00:14:04

    魔法の保守ありがとうございます!

    おかげさまで本編SSの最新話をほぼ完成することができました
    これから何度か通しで読んで細かな修正をしてからテレグラムのページを作る予定です
    とはいえもう夜中なので、修正をある程度終えたら就寝して、明日早起きした後に残りの作業をしようと思います
    実は文字数が増えてしまったせいで、アップ済みの最新話と合計するとすごい量になってしまったのです
    さらにまだ公開してない書き足し部分は雰囲気が少し異なってしまったので、どうせなら前編後編に分けることにしました
    という訳でひとつの話として独立した『ちいさなきば(後編)』は今度こそ近日公開とさせて頂きます
    これをアップし終えたらいよいよ残りのリクエストSSに取り掛かれる見込みです
    ようやく、という感じです。これを皮切りにどんどん新作をアップしていきたいですね

    ではまた

  • 48124/09/23(月) 08:38:56

    おはようございます


    とりあえず最新話ができあがりました

    まだ前ページへのリンクなどは貼ってませんが、こちらの作業は帰ってからやろうと思います

    結局文字数は8000文字を超えました。当初の予定の1000~2000文字とは何だったんでしょうか…



    35-②話 ちいさなきば(後編)

    ※ほんの少し痛そうな表現や流血表現があるのでご注意ください


     クーフェイ老の事情をある程度知ったエランは、再びスレッタの部屋に戻っていた。

    「………」

     老人の言葉を頭の中で繰り返す。

    『今のお嬢さんは少し危ういところがある。子どもにしては聞き分けが良すぎるんだ。表面上は元気に振舞っているが、寂しさや悲しさが無くなった訳じゃない。注意して見てやる必要がある』

     今のスレッタは、エランやクーフェイ老が困らないように我慢しているという事だろうか…。

     スゥスゥと寝息を立てるスレッタの顔を見る。特に苦しそうな様子もなく、一目見ただけでは普段の様子と変わらないように見える。

    「………」

     エランは子育てなどした事がない。村にはエランより小さい子はいなかったし、ペイルに引き取られてからも似たようなものだった。他人と関わらないように生きてきたエランにとって、小さな子どもとどう接すればいいかの知識はない。

    『そばにいてやれ』

     だからクーフェイ老の言葉を頼りに、何とかしていくしかなかった。


    x.gd
  • 49124/09/23(月) 08:41:36

    追記です
    せっかくなので短縮URL作成ツールを試してみました
    味もそっけもないバナー(?)になってますが、間違いなくテレグラムのページになります
    安心してクリックしてください

    では行ってきます

  • 50二次元好きの匿名さん24/09/23(月) 11:12:49

    読めましたー更新ありがとうございます!
    2人がまた仲良くなって嬉しい限り…

  • 51124/09/23(月) 22:43:24

    感想ありがとうございます!

    泣いたり怖がったり警戒したり、または泣かれたり怖がられたり警戒されたり…。そんな感じで始まった2人ですが、このお話で一気に仲良くなりました

    これでもう波乱…は少しはあるかもしれませんが、少なくとも流血沙汰にはならないと思います

    という訳でどんどん距離が縮まっていく小さなスレッタと初心者保護者の4号をよろしくお願いします

    そのうち大きなスレッタも帰ってきます




    ところで久々にSS保管庫を更新するついでに番外編SS保管庫も見てみたんですが、こちらもずいぶん長い間更新してなかったようです

    作品自体はあるので、これを機に加筆修正して番外編SS保管庫に入れておきました


    こぼれ話⑧(七夕)


     湿気を含んだ風が前髪をくすぐる。

     何となく誘われたような気になって、エランは雲に覆われた空を見上げた。

     先ほどよりも雲の色が濃くなり、流れも早くなっている。風の匂いも土や草が混じっていて、すぐにでも雨が降りそうだ。

     この地域は少し前に『ツユイリ』と言う季節に入った。以前エラン達が住んでいた地域の雨季のようなものだ。

     エランは読みかけの本を閉じて一口麦茶を飲むと、サンダルに足を引っかけて縁側から庭に出た。外とも室内とも廊下とも取れない不思議な場所である縁側は、最近のエランのお気に入りだ。

     物干し竿に洗濯物が掛かっていない事を確認すると、そのままスレッタの家庭菜園へと歩いていく。

     彼女は作業に夢中になる事があるので、気付いた時にはこうして注意するようにしている。以前は少しの雨だからと長い間作業していて、結局は全身が濡れてしまった事があった。

     案の定だ、大きな麦わら帽子が土に向かって作業していた。

    「スレッタ、雨が降りそうだよ」

     エランが声を掛けると麦わら帽子がひょこりと上がり、笑顔のスレッタの顔が出てきた。


    x.gd
  • 52二次元好きの匿名さん24/09/24(火) 07:02:59

    保守!

  • 53124/09/24(火) 16:55:48

    保守ありがとうございます
    夜までスレを持たせるために書き込みに来ました

    本当は昼に『こぼれ話⑨(おぼん休み)』の更新をしたかったのですが、意外と手直しする所が多く推敲が終わってない状態だったので時間がずれこんでしまいました
    少し作業に疲れたので一旦休憩してから、改めて夜に投下しに来ようと思います


    ところで今更ながらに気付いたんですが、スレ主は『telegr/a.ph』の事をカタカナ表記にする時にテレグラムと書いていました
    でもよく見るとテレグラフでした
    最後のムとフの違いだけなんですが、今まで間違って書いてた…!と愕然としてしまいました
    ちょっと恥ずかしいです
    スレ主はなるべく誤字脱字がないように何度もチェックを重ねてますが、根本から間違って覚えているとこういう事もあるわけです
    SS内の描写は大丈夫なんだろうか…とほんのり不安になってしまったスレ主なのでした


    ではまた夜に

  • 54二次元好きの匿名さん24/09/24(火) 19:00:52

    本編最新話とこぼれ話の七夕のお話を一気に読ませていただきました!

    本編最新話はスレッタに対して「死」を道具のように扱ったことを心の底から後悔する4くんに胸がギュッと締め付けられました。
    初めの頃はスレッタを守り続けるために仕方のなかった面もありましたが、スレッタの恐怖を思うととても酷なことをしていたなと改めて思います。
    それに気がついて、絶対に死なないと約束する4くん…アニメ本編の己の死を受け入れていた姿から考えると本当に感慨深いです。スレッタのためにも5くん並に生き汚いくらいに生きてほしいですね。
    許す交換条件として名前を呼んでもらえるようになったことも微笑ましくて、とても嬉しくて、噛み締めてしまいました。

    こぼれ話のソーメンのくだりはサムネ絵の再現だー!とにこにこしてしまいました。
    まだまだ波乱が続きそうな本編と違って2人の距離感がとても近くて甘々で、2人が結ばれてこうなるのが本当に楽しみです。

    今回も素敵なお話をありがとうございました!
    引き続きご無理のない範囲で頑張ってください!いつも楽しみにしています!!

  • 55124/09/24(火) 23:34:42

    >>54

    感想ありがとうございます!

    やりたい放題だった4号がだんだんと常識と言うものを学び始めました

    そうだね…、自分の命を盾に人を脅したらいけないね

    という訳で、多分10年後くらいに話を聞いたら「昔の僕はとにかくやばい奴で…(恥)」という感じにしみじみ語ってくれると思います

    そんな彼でも3日間の約束の事は警備隊の所から解放されてから一度も口にしてませんでした

    再会した時にスレッタが大泣きしたことが相当堪えたようです。そして今回で根本から打ちのめされたのでした


    ちなみにこぼれ話のソーメンの下りはサムネの方がすごいのです。ふふふ

    あまりに頂いた絵が好きすぎて、思わずソーメン(というかテンプラ)の描写を増やしてしまいました

  • 56124/09/24(火) 23:38:37

    返信に夢中になり過ぎてうっかりこぼれ話を載せるのを忘れていました

    今回も少し加筆修正しています

    地の文だけではなくいくらかセリフも増えてます


    こぼれ話⑨(お盆休み)


     唐突だがエランが今住んでいるこの地域では、夏のある時期に一斉に休みを取る習慣がある。

     どうやら『お盆』という催しがある為なのだそうだが、最初は名前を聞いても意味がよく分からなかった。

     夏ごろに長い連休がある。…少し前のエランが知っていたのはそれくらいの事だったのだ。

     だが休みが近づくにつれて、『お盆』という言葉を耳にするのが増えてきた。どうやら何かのイベントらしいと推測していたものの、その詳細はしばらくの間分からなかった。

     懇意にしている老人や夫人に教えてもらい、ようやく意味を知る事ができた。『お盆』とは先祖の霊を自宅に招いて供養する期間らしい。

     各自の家にある『仏壇』に色々な飾りや食べ物を飾り、霊界から帰ってきた先祖の霊を家に招いて丁重に敬う。そして親戚で集まって会食をしたり、お坊さんにありがたい呪文を唱えて貰ったり、お墓を綺麗に掃除したりする。

     各自がそんな感じで静かに過ごすそうだ。そういう話を聞くと、連休中に遠出しようと浮かれていた自分が恥ずかしくなる。

     気まずい顔をしていたエランに対して、老人は少し呆れた顔をした。

     ───土地に根ざした風習だから、来たばかりのお前たちは好きに過ごせばいい。どこか遊びにでも行ったらどうだ。

     そう言って最後に笑い飛ばしてくれた。


    x.gd
  • 57二次元好きの匿名さん24/09/25(水) 09:18:32

    ほしゅ!

  • 58124/09/25(水) 14:29:34

    ほしゅ!ありがとうございます

    ずっと不調だったSS執筆ですが、数日前からだんだん調子が上がって来たような気がします
    この波を維持している間にどんどんSSを書き進めていきたいです
    という訳で夜からリクエストSSを載せ始めたいなと思います
    まだほんの冒頭しか書いてないのですが、まぁ何とかなるでしょう。せめて1日に1レス分は載せられるように書き進めていきたいと思います
    それと最新話の裏話の存在を忘れておりました。こちらはリクエストSSが書き終わった後か、リクエストSSが用意できない空いている時間などにちょこちょこ書いて載せるつもりです

    ではまた夜に

  • 59124/09/25(水) 23:24:35

    リクエストSS「ひとつのものを分け合う4スレ」の冒頭です
    リクエストを頂いてから大変時間が掛かってしまいました。申し訳ありません


    端切れ話。いびつでやさしい箱庭編(はんぶんこ)

     スレッタはお母さんに大切にそだてられてきた。
     だから水星きちのみんなが食べられないものも、こうしてひとりじめできている。
     ───スレッタ、お食事にしましょう。
     もぐもぐ、ごはんを食べる。
     パンと、おかずと、きれいなお水。おかずはたくさんしゅるいがあって、たまに一口パスタも入っている。今日はトマト味だ。
     水星きちは食べものが少ない。りょうも少ないし、しゅるいも少ない。キホンはほぞん食だけだ。
     スレッタの近くにいるおじいさんやおばあさんは、エナジーバーを食べていることが多いらしい。
     スレッタも食べることがある。たまに、運動をがんばった時にごほうびとしてもらえるのだ。
     ───たくさん走って疲れたでしょう。じゃん、今日はアップルシナモン味よ。
     もぐもぐ、エナジーバーを食べる。
     おいしくてニコニコしてしまう。けれど、全部のごはんがこれだとスレッタはきっとこまってしまう。だってやわらかいパンやおかずが食べられない。
     それに、おやつだって食べさせてもらえなくなるかもしれない。
     ───スレッタ、ホットココアとハチミツのキャンディを持ってきたから、休憩しましょう。
     大すきなお母さんが、大すきな飲みものとおかしを持ってきてくれる。今日はエアリアルとのシミュレーターをがんばったから、きっとこれもごほうびだ。
     ごくごく、ホットココアを飲む。はちみつのキャンディを口に入れると、ココアがもっとあまくなった。
     とてもおいしい。しあわせの味だ。
     スレッタは半分くらいココアを飲んで、ふとこの味をエアリアルにもおすそ分けしたくなった。
     コンソールにコツンとカップをくっつけて、しばらくジッとしてみる。
    『おいしい?』
     聞くと、エアリアルはコンソールをピカピカと光らせて返事をしてくれた。おいしいと言ってくれているみたいだ。
    『……よかった』
     スレッタはやさしいエアリアルの言葉にニコリとわらうと、まったく中身のへっていないココアを持ちあげて、のこりをごくごくと飲みほした。

  • 60二次元好きの匿名さん24/09/26(木) 05:56:46

    スレッタ可愛い♡
    実際には飲めなくても、その優しい気持ちが嬉しいですね

  • 61124/09/26(木) 15:18:15

    >>60

    感想ありがとうございます

    アニメでも特に印象深かったエピソード…と似たお話を組み込んでみました

    ただこちらはアニメとは違い、スレッタがエアリアルに分け与えようとしたもの、あるいは共有しようとしたものが違っています

    アニメでは温かさを分け与えようとしましたが、こちらはココアです。エアリアルが熱を感覚として感じ取れるかはともかく、機体に熱そのものを分け与えることはできます。…が、さすがに後者はできません

    エアリアルはとてもすごいガンダムですが、飲み食いできませんので…

    その事がちょっぴり寂しくて悔しいな、と思いつつ、でもスレッタの気持ちはとっても嬉しい

    そんな感じでエアリアルはモニターをチカチカさせていました




    書いていて気付いたんですが、本文をよく見たらモニターではなくコンソールをチカチカさせていました

    正確にはエアリアルが光らせていた物は

    コンソール→モニター

    になります

    後で直しておこうと思います。大変失礼いたしました

  • 62二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 00:03:56

    保守

  • 63124/09/27(金) 00:58:46

    保守ありがとうございます

    1レスに纏めようとしたエピソードが1000文字を超えたので短縮しようと今まで四苦八苦しておりました

    でももういい時間なので諦めて2レスに分けようと思います(眠い)

    それと前回よりひらがなが多いのでとても読み辛いと思います。前回は小学3年相当の漢字を使ってましたが、今回は小学1年生相当です

    あんまりにも読み辛かったらもう少し漢字を増やそうと思いますので、その際はご遠慮なく申し出ください



    >>59

     もぐもぐ。スレッタはパンをたべていた。

     いつもたべてるパンじゃなくて、なんだかすごいパンだ。

     ふわふわで、もちもちで、さくさくで。おかずとパンががったいしている。スーパーなパンだ。

     ───うまいか?スレッタお嬢さん。

     とってもやさしいおじいさんが、にこにこしながらきいてくる。スレッタは『おいしい!』とこたえながら、テーブルのうえにおいてあるパンを見た。

     まだまだいっぱい、おいしそうなパンが山づみになっている。

     あれもたべたい、これもたべたい。はじめて見るパンに目うつりしてしまう。パンたちはみんな、はんぶんこにされていた。


     ふだんのスレッタは、おいしいごはんをひとりじめできている。それはおかあさんが、わざわざスレッタのためにおとりよせをしてくれたからだ。

     でも、ほんとはそれはダメなことらしい。

     おかあさんといっしょに『フネのおみせ』にいったとき、きんじょのおじいさんにおこられたことがある。

     ───このガキにこんなに高価な宇宙食を食わせてるのか。贅沢なことだ。俺たちはこんなしみったれた棒を食ってるってのに。

     いってることがわからなくて、でもなんだかこわくておかあさんにギュっとしがみつくと、おかあさんはスレッタをかばっていいかえしてくれた。

     ───私にとってこの子の体はとても大切なものですから、少しばかりの贅沢もさせますわ。それに贅沢と言うなら、このお酒もそうでしょう?これを我慢すればもっといい宇宙食を指定できますよ。

     おじいさんはチッとお口をならすと、ヨソモノがエラソーに!とぷんぷんおこりながらかえっていった。

  • 64二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 11:19:50

    保守です✨
    蛇足ですが 海外の人の立場からすると, ひらがなの部分はむしろ普通より読みやすく感じました
    でも普段のも楽しく読んでいます。 いつもありがとうございます。

  • 65124/09/27(金) 15:22:15

    >>64

    保守ありがとうございます

    海外のかたにも読んでもらえているのですね。前にもコメントをもらったことがありますが、何だかとてもふしぎな気がします

    海をこえる4スレ…!他の国にもすばらしい4スレが眠っているのでしょうか

    こんど翻訳しつつ探してみたいものです


    言われて気づいたのですが、さいきんは漢字を多く使っていました

    とくに意味はなく、ただ何も考えずに漢字にできるところは漢字にしていたのですが、よく考えれば読みにくかったかもしれません

    今度から漢字とひらがなのバランスを考えてみようかなと思います

    すごく参考になるコメントをいただけて、とても嬉しかったです。ありがとうございます





    追記:今回午後にも更新しようと思っていたのですが、うっかりSSのデータを持ってき忘れました。リクエストSSの続きは帰ってから上げようと思います


    ではまた

  • 66124/09/28(土) 00:10:32

    >>63

     そんなことがあったので、スレッタは見たことがないおいしそうなパンをさいしょはガマンするつもりだった。

     だってここはチキューで、おじいさんとツルツルせいじんのおうちで、スレッタはヨソモノだからだ。

     目のまえのパンは、スレッタのパンじゃない。だからたべていいよといわれるまでガマンしなきゃいけない。

     おじいさんはやさしいので、たぶん1つはもらえるはずだ。ココアだってつくってくれたし、おかわりもくれた。だからもしかして、パンも2つくれるかも。

     どれをもらえるんだろう。スレッタはパンをジーッと見る。

     あれかな、これかな。それともこれかな?

     どのパンもとってもおいしそうだ。たべたらどんなかんじだろう。

     おじいさんがふわふわのパンを手にもった。あれはたべたらダメなもの…。

     ツルツルせいじんがもちもちのパンを手にもった。あれもたべたらダメなもの…。

     のこったパンを見る。どれも見たことないパンなので、よくわからない。えらんでいいかもわからない。

     こまったスレッタは、テーブルの上のパンと、おじいさんのもっているパンと、ツルツルせいじんのもっているパンをジッと見た。

     わからないけど、どれもすごくおいしそうだ。ほんとうはぜんぶたべたい。でもガマンしなきゃ…。

     するとおじいさんが、もっていたパンを大きくちぎってスレッタにわたしてくれた。

     ───目は口ほどに物を言うってなぁ。他にも食べてみたいものはあるか?なぁに、遠慮するな。腹が膨れるまでいっぱい食べていいからな。

     たべたいとおもっていたパンが、まん中から、ざっくり。はんぶんこにされる。

     スレッタがおどろいていると、ツルツルせいじんがいつのまにかテーブルの上のパンと、つるつるせいじんがもっていたパンと、ゼンブのパンをはんぶんにきっていた。

     ───どんな味か興味があるの?ならこうすればたくさんの種類を食べられるよ。

     いろんなパンを、はんぶんこ。そうすればみんなでたべられる。

     スレッタはすごいことをおしえてもらって、むねがドキドキしてきた。もしかしたら、あのおこっていたおじいさんも、スレッタのごはんをはんぶんこしてあげればニッコリわらってくれたのかもしれない。

     すごい。すごいハッケンだ。

     スレッタは目をキラキラさせながら、はんぶんこされたパンたちをもぐもぐとたべた。

  • 67二次元好きの匿名さん24/09/28(土) 00:49:15

    スレッタがどこまでも健気だ…冷たくされても相手を悪く言わないのは美点だけど、もっとわがまま言っていいし怒ったっていいんだよって言ってあげたい。
    プロスペラが「この子は」ではなく「この子の体は」と言ってるの、しんどいです…

  • 68二次元好きの匿名さん24/09/28(土) 12:19:48

    保守

  • 69124/09/28(土) 12:20:17

    >>67

    感想ありがとうございます

    スレッタは生来の性格もあるのでしょうが、危険なところで育ったので自然と大人のいう事を聞くように育ったんじゃないかな…というように想像してます

    もちろん物心がつかないような幼い頃はその辺りの事情は分からないでしょうが、ちょっとした事ですぐに緊急事態モードになっていた水星基地では、それだけで子どもを怖がらせるには十分な環境だったと思います

    そんな環境で子どもらしいイタズラをすれば、次の瞬間ものすごい危険が自分たちの身に降りかかってくるかもしれません

    なので素直なスレッタの性格は、生き残るための処世術でもあったのかもしれないな、と思っています


    という訳で危険じゃない地球にいる小さなスレッタは、だんだんワガママを言ったり怒ったりするようになったりするかもしれません

    そうなったら当然4号は大いに振り回されることになります


    それとプロスペラのセリフに気付いてくれてちょっと嬉しいです。彼女にとってはスレッタの体はエリーになる予定なので、丈夫に健康に育てなくてはいけない大事な体なのです

  • 70二次元好きの匿名さん24/09/28(土) 22:41:07

    ★彡

  • 71124/09/28(土) 23:33:44

    >>66

    スレッタのツルツル星人は、りょうりがヘタだ。

    目玉やきを作ればつぶしてしまうし、パンケーキはこがしてしまう。

    クフェおじいさんが教えてくれたミソスープも、よくシッパイしてはしょんぼりしている。

    ためしにスレッタがフライパンをにぎったら、ツルツル星人よりも上手にりょうりをすることができた。

    目玉やきは黄色いお目目がぷるんとしていているし、パンケーキは中までしっかりと火が通っている。ちょっとコゲているのはごアイキョーだ。

    「見てー!えらんより上手にできたよ!」

    えっへんとムネをはると、「すごいね」とほめてくれる。ツルツル星人はスレッタのことが大すきなので、たくさんほめてくれるのだ。

    えへへ、とだきつくと、ツルツル星人もだき返してくれた。

    「じゃあご飯にしようか」

    「うん!」

    クフェおじいさんはお出かけ中なので、家にいるのは2人だけだ。ちょっとさびしいけど、でもツルツル星人がいるのでさびしくない。

    できたりょうりをテーブルにのせる。スレッタと、ツルツル星人のぶんと…。ふんふんとハナウタを歌いながらならべていたら、ツルツル星人にせっかくならべたおサラのいちを直された。あれ、と思って目を丸くする。

    「………」

    「いただきま……どうしたの?スレッタ・マーキュリー」

    だまっていると、すぐにツルツル星人が声をかけてきた。ツルツル星人はスレッタのことが大すきなので、すぐにイヘンに気づくのだ。

    スレッタはほっぺたをふくらませると、えんりょなくモンクを言った。

    「スレッタの食べてほしいー」

    「え?」

    「せっかく上手にできたのに、どうして食べてくれないの!」

    「だ、ダメだよ。僕が作ったのは失敗してるし…。体に悪いよ」

    「いいの!はんぶんこなの!」

    「でも…」

    「いいの!」

    スレッタは目玉やきとパンケーキを半分に切ると、ツルツル星人のおさらにぺしゃっとのせた。

    そしてツルツル星人の料理も半分に切ってもっていく。ジツリョクコウシだ。

    「あ~…」とツルツル星人のなさけない声をききながら、スレッタはまんぞくしていた。料理はぐちゃぐちゃになったけど、これでちょうどはんぶんこだ。

    「もう、お腹を壊しても知らないからね」

    「いいんだもん!いただきまーす!」

    本当におなかをこわしたらツルツル星人がとってもシンパイすることを知っているスレッタは、にこにこしながらコゲたパンケーキを口にした。

  • 72二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 00:14:35

    てえてえ 綺麗な方自分が作った方も食べて!ってだいぶつるつる星人さんのことも好きになってきてるんだな

  • 73二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 00:40:39

    綺麗にできた方も失敗しちゃった方も仲良くはんぶんこするの、あまりに微笑ましくて尊い光景ですね。
    そして小さいスレッタが「えらん」に愛されていることをしっかり感じ取っていることにじーんときてしまいました。現在のスレッタみたいに「恩人の娘だから大切にしてくれている」という見当違いな誤解がない分、真っ直ぐに愛情を受け取れているのでしょうね。現在のスレッタにも、4号はただただスレッタのことが大好きで大切なだけなんだと早く気づいてほしいですが…!

  • 74二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 10:46:23

    ☆彡.。

  • 75124/09/29(日) 12:30:57

    感想や☆彡.。ありがとうございます


    >>72

    ツルツル星人はよくスレッタのことを褒めてくれるので、作ったモノを食べてもらったらもっと褒めてもらえると思ったようです

    実際にそのとおりで、とっても美味しいね、と言われたスレッタはむふーとご満悦になります

    直後に殻の入った目玉焼き(ツルツル星人作)を食べてングッとなったり、ツルツル星人が大慌てしたりしますが、それはそれで楽しくて嬉しいので当のスレッタはずっとご機嫌です

    この場面は時系列的には『ちいさなきば』より後のエピソードになりますので、この頃にはツルツル星人のことが大好きになっています


    >>73

    今の4号は小さなスレッタにしてみたら単なるツルツル星人です

    このツルツル星人、なぜかスレッタの事が大好きでいつも優しくしてくれます。スレッタがいけない事をしても許してくれますし、危ない事をしたら怒ります

    そしてとても寂しがりやで弱っちく見えるので、そばにいてあげなきゃ!というある種の使命感のようなものが小さなスレッタには芽生えています


    実はこの話の4号は日常生活のスキルがあんまりない(特に料理)という設定なので、小さなスレッタ視点ではそんなに格好いいところがありません

    なので小さなスレッタは4号がちょっとした失敗をするたびに、仕方ないなぁツルツル星人は…と謎の上から目線で彼のことを見ていたりします

    お互いの料理をはんぶんこにしたのも、失敗した料理をぜんぶ食べさせたらツルツル星人は泣いてしまうかも…と、スレッタが心配したことも一因だったりします

  • 76124/09/29(日) 23:38:33

    ちょっとだけ時間が飛びます


    >>71

     あれから随分と日が経って、季節もひとつ過ぎようとしていた。スレッタとエランは、あいかわらず仲良く過ごせている。

    「おはよう、スレッタ・マーキュリー。今日は天気もいいから、あとで散歩に行かない?」

    「おはようございます、エランさん。お散歩いいですね!どうせならピクニックにしましょう」

     最近のエランは、ちょっとした散歩に誘ってくれるようになった。きっと家に引きこもってばかりでは健康に悪いとでも思っているんだろう。

     心配性だな。…と思いつつ、でもその気づかいに嬉しくなる。

     家の前のレンガ道はけっこう長い。上の方にある山道も含めると、だいたい1kmくらいある。傾斜もあるから往復するといい運動だ。

     家の前のレンガ道をゆっくりと歩いて、山の道の落ち葉を踏みしめて、そうして大きい切り株に座って日向ぼっこをしてから帰る。

     ほんの少しだけ山に入って冒険するのもいいし、道のわきに生えている植物を観察するのもいい。何よりエランと手を繋げるというのがいい。

     スレッタにとっての散歩は、アパートで暮らしていた頃のナイトマーケットのような楽しみになっていた。

    「食パン使い切っちゃいますね」

    「分かった。後で買い足しておく」

     暗にサンドイッチを作るとほのめかして、朝食を食べたあとにさっそく作業に取りかかる。

     食パンは6枚あるので、合計で3種類のサンドイッチが作れそうだ。タマゴサンドに、ハムサンドに、ツナサンドが妥当だろうか。

     きちんと具材に味を付けて、野菜はちゃんと水気を切って。あとは食パンにバターを塗ってから、平らになるよう具材を並べていけばいい。最後に食パンの耳を切り落とし、食べやすい大きさに分ければサンドイッチの完成だ。

     完成なのだが…。サンドイッチを切っている途中で、このままだとランチボックスにちょっとした隙間ができることに気づいてしまった。

    「………」

     スレッタは少し考えて、サンドイッチの切り方を1つだけ変えてみることにした。

  • 77二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 08:47:30

    保守

  • 78124/09/30(月) 19:30:07

    朝の保守ありがとうございます
    スレが落ちるまでに次のSSを更新しようと思っていたのですが、どうやら間に合いそうにないので一旦保守しにきました
    また今日の夜に更新しに来ます

    ではまた

  • 79二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 22:28:59

    🥪🥪🥪🥪

  • 80124/10/01(火) 01:33:20

    うっかりうたた寝してました。🥪🥪🥪🥪差し入れありがとうございます


    >>76

    「はい、エランさんどうぞ。ほんとに軽食って感じですけど」

    「そんな事ないよ、楽しみだ」

     山道にある切り株に座って、ランチボックスの蓋をとる。中にはサンドイッチが隙間なくぎっしりと詰まっているのが見える。

     嬉しそうに覗き込んだエランが、ほんの少し首をかしげた。

    「…ひとつだけ形が違う?」

    「ふふ、隙間が空いてたんで、切り方を変えたんです。最後のひとつだけ三等分です」

     タマゴサンドとハムサンドは斜めに切って三角形の形にしてある。ごくオーソドックスな形のサンドイッチが、それぞれ2つずつ、合わせて4つ作ってある。けれど最後のツナサンドは斜めに切らず、小さな長方形を3つ作った。

     合計で7つ。2人では割り切れない計算になる。もちろん、わざとである。

     温かいスープを水筒からカップに注いで、昼食の準備は万端だ。

    「「いただきます」」

     2人で挨拶して、食べ始める。スレッタは大きく口を開けて、エランは小さく口を開けて、それぞれ手に取ったサンドイッチを頬張る。

    「ん、このハムサンド、クリームチーズが入ってる?美味しい」

    「えへへ、それ、手作りなんです。本当はもう一晩寝かせた方がいいみたいなんですけど、我慢できずに使っちゃいました」

    「十分だよ。レタスもシャキシャキして美味しい」


     おしゃべりしつつ、2人で一緒のペースで食べていく。3つ目のサンドイッチを食べる頃には、最後にツナサンドがひとつだけ残っていた。

     最後の最後で食べるペースをあげて、エランよりほんの少しだけ早く食べきってしまう。

     そうして最後のツナサンドを手に取って真ん中でちぎると、3つ目のサンドイッチを食べきったエランの口元に持っていった。

    「はい、エランさん。はんぶんこしましょう」

     パチッと目を瞬くエランに構わずぐいぐい押し付けると、彼はほんの少しだけ半目になる。

    「…狙ってたね?きみ」

    「エランさん達に教えられましたからね。こうした方が楽しくて美味しいんです。はい、あーん」

    「…もう」

     にっこり笑うと、エランは諦めたように口を開いて、スレッタの持っているツナサンドを頬張った。

     それを見ながら自分も残りのツナサンドをもぐもぐと頬張る。とても楽しい昼食だった。

  • 81二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 10:59:48

    いっぱい食べる君が好き~
    スレッタやよく食べるイメージでしたが、その後の後夜祭のCDで4号も意外と食べるイメージができて個人的に驚きました
    生物は寝る時と食事する時が一番無防備になるそうですがお互いそんな時間を楽に共有できるそんな関係の4スレが本当に大好きです
    保守です🍽

  • 82124/10/01(火) 15:28:08

    >>81

    感想&保守ありがとうございます


    後夜祭はもう読んで字のごとくお祭り!時空なので4号もそうとうリラックスできたことでしょう

    それはもう食も進むというものです

    彼には気のすむまでモリモリ食べて頂きたいですね



    ちょうどいいので本編SSの4号の食についての設定を放出しますと、村の子供時代は食べ物があった時にはモリモリと食べていて、ペイル時代は管理されつつも出されたご飯はしっかりと食べていて、学園時代は常に体調不良ぎみになり義務として仕方なく食べていた…というイメージになってます


    そしてエアリアル君の水面下での頑張りにより体調が回復、更にスレッタと一緒に食事をとる事でメンタル面も回復し、生来のモリモリ食べる健康優良児時代に戻りつつあるのが地球降下編以降の4号の状態になってます

    とはいえそんなに大量に食べるほどではなく、あくまで人並みかそれ以下の範囲です。それでも学園時代と比べて体つきはしっかりしてきています

    背が少し伸びて、骨が浮き出そうな部分にうっすら肉がついたくらいを想定しています

  • 83二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 22:58:24

    🥪はんぶんこにする4スレ尊いです…
    食事は一緒に食べる相手によって美味しさが変わりますが、4号とスレッタにとって一番美味しくて楽しい食事は2人で食卓を囲むときだといいなぁと思いました

  • 84124/10/02(水) 01:04:35

    好きな人との食事は良いものですよね

    4スレは今は2人でいるのが一番!となっていますが、そのうち家族が増えたら増えた分だけみんなで食卓を囲むのが幸せに思うようになるんじゃないぁと妄想してます(気が早い)


    そしてリクエストSSですが、もうちょっとだけ続きます


    >>80

     山の家に住むようになってから、早いものでもう数か月。季節は冬になっていた。

     スレッタは温めた紅茶にほんの少し生姜をすりおろすと、大きめの水筒に入れて庭に出た。

     カンカン、ガチャガチャ。庭の隅から音がする。

    「エランさん、そろそろ休憩しましょう。オヤツとお茶を持ってきましたよ」

    「ああ、スレッタ・マーキュリー。わざわざありがとう」

     最近のエランはいわゆる『日曜大工』というものにハマっていて、今は山で間伐した木材を使ってテーブル作りに挑戦しているところだった。

     見たところテーブルの脚は半分くらい付け終わっているようだ。逆さまになった天板に、にょっきりと2本の脚が生えている。横を見たら似たような棒があと2本転がっていた。

     テーブルの前にエランが作ってくれていた手作りベンチに座り、水筒とカゴを置いて休憩の準備をする。その間に道具を片づけたエランも作業用手袋を外しながらベンチの反対側に座った。

    「すぐに用意しますからね」

    「うん」

     作業用の手袋をはずしたエランの手は爪の色がほんのり青ざめている。寒空の下でずっと作業していたから冷えてしまったらしい。

     スレッタはカゴの中からマグカップを取り出して特製ティーをトクトクと注ぎ、温かい液体でマグカップが満たされると、すぐさまはい、とエランに手渡した。

    「ありがとう」

     エランはマグカップを両手で大事そうに手に持ち、温かさを楽しんでいるようだ。

    「今日中に終わりそうです?」

    「脚を付けるだけなら何とか。でもヤスリ掛けを何度かしたいし、防腐剤も添付したいからあと数日はかかると思う」

    「本格的ですねぇ」

    「よく見たらけっこうガタガタだけどね。作るからには丁寧に作りたい…。このお茶、温まるね」

    「生姜を加えたアレンジティーです。ほんの少しだけ蜂蜜も垂らしてありますよ」

    「僕にはちょうどいいけど、きみはこれくらいの甘さで足りる?」

    「クッキーと蜂蜜キャンディがあるから甘味は十分です。あ、エランさんにはお煎餅です」

    「薄いやつ?」

    「パリパリして薄いやつです」

  • 85124/10/02(水) 12:02:14

    夜まで持たせるために保守しておきます 
    ではまた

  • 86二次元好きの匿名さん24/10/02(水) 20:28:15

    趣味が増えてく4号良い

  • 87124/10/03(木) 00:37:03

    >>86

    ペイルや学園時代では無味乾燥な生活をしていた4号ですが、そこから自由になったことでだんだんと趣味嗜好というものが芽生えてきました

    山の家の生活を続けている間に、4号は自分の力でなにか役に立つようなものを作る楽しさ(嬉しさ)に気付いたようです。そして本編SS終了後に、彼はさらに実用的な生活に役立つ趣味をいくつか持つことになります

    ただそれらは純粋な趣味というよりも、趣味と実益を兼ねたものです。この辺り効率を追い求める4号らしさと言えます

    ただその内色々な余裕が出来たら、まったく生活の役に立たないような趣味も持つことになるかもしれません

    今はまだ詳しく考えてませんが、何となく子どもたちに呆れられるようなものがいいなぁと思ってます(スレッタはにこにこ見守ってます)





    そしてここからはお知らせなのですが、リクエストSSの最後の一編を終わらせられませんでした

    夕飯をお腹いっぱい食べたのが原因なのか、もう眠くてしかたありません

    うたた寝したら朝まで爆睡する自信があるので、返信だけして今日はもう休むことにします

    明日はさすがに最後まで書けると思います。もしかしたら文章が1レスで収まりきらない可能性がありますが、がんばって纏めようと思います


    ではまた

  • 88二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 11:47:55

    捕手

  • 89二次元好きの匿名さん24/10/03(木) 22:39:44

    ⭐️

  • 90124/10/04(金) 00:55:37

    捕手や⭐️ありがとうございます

    リクエストSSは結局一編だけでは終わりませんでした

    でも最後まで書けたので、2レス分まとめて投下しようと思います



    >>84

     最近のエランはほんのちょっぴり食が細くなった。本人は気温が寒くなったからだと言っているが、そういう事もあるのだろうか。よく分からないが心配ではあるので、こまめに彼の好きなオヤツを用意するようになった。

     パリパリ、となりでお煎餅の音がする。スレッタはホッとしながら、マグカップを口につけた。

     ごくごく、エランと一緒に特製のお茶を飲む。蜂蜜のキャンディを口に入れると、お茶がもっと甘くなった。

     とてもおいしい。しあわせの味だ。

     スレッタは半分くらいお茶を飲んで、ふと昔のことを思い出した。そういえば幼い自分は、エアリアルにココアをおすそ分けしようとした事があった。

     あの頃はスレッタひとりだけが特別なものを食べていた。母とエアリアルに大切にされて、水星の老人からは邪険にされていた。

     今なら分かる。自分は寂しかったのだ。だから大事な人と好きなものを共有することで、充実感を得ようとしていた。

     結局エアリアルは人間じゃないので、ココアを飲むことはできなかったけれど…。

     チラリととなりを見る。もしエアリアルが人間だったとして、ココアを飲んで美味しいと思えるかは別の話だ。だって同じ人間でも、味覚がちがう人がいる。

     スレッタの視線に気づいたエランが、ほんの少し首をかしげた。

  • 91124/10/04(金) 01:01:20

    >>90

    「なに?」

    「ん~…、昔のことを思い出してました」

    「……そう」

    「エアリアルとの思い出なんですけど…」

     エランがとても聞きたそうにしているので、スレッタは小さな頃のエピソードを披露することにした。

     エアリアルにココアをご馳走しようとして、結局一口もおすそ分けできなかったこと。それなのにエアリアルはお礼を言ってくれて、幼いながらにほんの少し気まずい思いをしたこと。

     スレッタがぽつりぽつりと呟く昔話を、エランはジッと聞いてくれた。そうして最後にほんの少しだけ微笑んだ。

    「彼…エアリアルは、嬉しかっただろうね」

    「そうでしょうか?一口もおすそ分けできませんでしたよ」

    「いや、嬉しいよ。僕がエアリアルでもきっとお礼を言ってた。味覚は共有できなくても、温かさは伝わっているから」

    「………」

     小さな頃のスレッタを褒められて、今のスレッタは何だか面映ゆくなった。同時に慈しむような目をしているエランにムッとする。まるで目の前のスレッタを、小さな子どもとして見ているみたいだ。

     スレッタはマグカップを置くと、同じく何も持っていないエランの手を両手で握った。ずっと外で作業していたから、まだスレッタの手よりもひんやりしている。

    「な、なに…っ」

     途端に動揺するエランを無視して、そのままエランの大きな手をほっぺたにくっつけてやる。

     火が出るくらいに熱い熱を、分け与えるように。

    「…温かさ、伝わってます?」

     たぶん今の自分は、ちょっと意地悪な顔をしているはずだ。

     エランはほんの少し顔を赤く染めて、困ったような、怒ったような顔をしていた。

    「また、からかう」

    「エランさんが悪いんです」

     小さなスレッタに『はんぶんこ』の魅力を教えたのはエラン達だ。

     食べ物や温かさを、分け与えて共有してくれた。それはとても嬉しいことで、小さなスレッタを幸せで満たしてくれた。

     でも今は、それだけでは満足できない自分がいる。

    「エランさんが悪いんだから」

     理不尽なことを言いながら、大きな手のひらに体温を擦りつける。下から見上げるようにエランを見ると、どこか苦しそうな顔をしていた。

     …我慢なんか、しなくていいのに。ほんの少しだけ寂しくなる。


     彼の目の中にある熱も、分け与えて欲しい。そう思った。

  • 92124/10/04(金) 12:08:59

    保守がわりの書き込みです
    「1つのものを分け合う4スレ」のリクエストSSは何とか終えることができました
    長いこと時間をお掛けして申し訳ありません

    そして今夜から最後のリクエストSSを書き始めようと思います
    できれば冒頭だけでも夜の投稿で上げてしまいたいですね

  • 93二次元好きの匿名さん24/10/04(金) 19:37:35

    レスが進むたびに、2人の関係や分け合うものがどんどん変化していくところが好きです☕🍪

  • 94124/10/05(土) 00:30:26

    >>93

    感想ありがとうございます


    この話を書くにあたり、何を分け合うことにしようか?と最初に考えました

    候補が色々あったので、どれも分け合ってしまえとばかりに色々な要素を詰め込んでみました

    食事、優しさ、体温。果てはお互いを求めあう熱さえも分け合う対象になっています(最後のは願望で終わりますが)

    それに伴い場面もけっこう飛び飛びになりました



    ここからは言い訳になりますが、こんなに書くのが遅くなってしまったのは、ひとえに小さなスレッタとツルツル星人の一幕のせいだったりします

    「えらん!」とまったく遠慮なく呼びかける小さなスレッタを登場させるために、ある程度本編SSの方でも彼らには仲良くなってもらう必要がありました

    ということで本編SSの進行が遅れに遅れたために、リクエストSSの方も合わせて遅れてしまったという訳です

    ちなみに最後のリクエストSSも同じ理由で遅れていました




    ↓から更に情けないご報告です

    その最後のリクエストSSなのですが、急遽調べたい事ができてパソコンに向かっていたところ、文章を出力する時間がなくなってしまいました

    結局欲しかった情報は得られることも無く、こんな事なら気にせず書いてしまえばよかったなと後悔しているところです

    あやふやなまま書くのは少し怖くも思いますが、話の根幹にかかわるような重要なもの…という訳でもないので、その辺りふわっとしたまま書いてしまうつもりです

    とはいえ調べ方が悪かったかもしれないので、もうちょっとだけ色々なキーワードで検索してから眠る事にします


    ではまた

  • 95二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 11:55:41

    🌠

  • 96二次元好きの匿名さん24/10/05(土) 20:08:54

    リクエストした者です
    いろんなわけ合うを見れてこんなにいいのか!?となっています
    4スレ盛り盛りで元気になりました!ありがとうございます!!
    次のもリクエストしてはないんですが楽しみです!

  • 97124/10/06(日) 01:02:23

    リクエストをくれた方からコメントが…!ありがとうございます
    せっかくリクエストを頂いたのにこんなに遅くなってしまって、もう見ていらっしゃる可能性は低いかもしれないな…と思っておりましたので、安心いたしました
    遅くに遅くなってしまい申し訳ありませんでした。喜んでいただけて良かったです
    そして次のリクエストSSですが、さっそく冒頭部分をあげたいと思います



    端切れ話。いびつでやさしい箱庭編(月と告白)

     思えば、宇宙と地球とでは常識が違う事はよくある事だった。
     宇宙空間は当然として、フロントも地球とはまったく違う環境だ。疑似的に地球を再現しようとはしているのだろうが、些細な違和感はたくさんあった。
     決まった種類しか生えない植物だったり、外壁に連なるように傾斜していく地面だったり、一瞬で切り替わる空の色だったり…。細かく上げたらきりがない。
     だからエランは、なるべくそういう違和感を目にしないように生活していた。
     ペイルに引き取られたばかりの頃は、気にできるような環境ではなかった。いつも室内にいたので、宇宙空間や低重力下での訓練くらいしか宇宙にいるという実感はなかった。
     エランは『エラン・ケレス』の影武者として学園に来て初めて、疑似的な地球という違和感の数々を目にする事になった。
     あの時感じたのはどんな感情だっただろうか。ほんの少しの動揺。恐怖。そんなものを感じたような気がする。でも、当時の自分はすぐに自らの感情を押し込めて見ないフリをする事にした。
     ペイルでモルモットとして生活するよりも、学園で生活する方が遥かにマシだったからだ。
     これくらいの違和感なら、少し見ないフリをするだけで簡単に対処できる。そう考えていた。
     実際できるだけ外に出ないようにして、周りの風景をあまり見ないように気を付けていれば、そのうち気にもしなくなった。
     単純に慣れたのもあるし、実験が進んでいく事でそれどころではなくなったという理由もあった。環境の違和感よりも、自身の体の違和感に目を向けざるを得なかったのだ。
     フロントでの違和感の数々は、エランの中では『そういうもの』として深く考えることなく処理されていた。
     だから地球の空を見て言われた言葉に、エランはひどく驚く事になる。

  • 98二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 12:16:14

  • 99二次元好きの匿名さん24/10/06(日) 19:59:47

    🌛

  • 100124/10/07(月) 00:02:19

    ★や🌛ありがとうございます!
    以前の美味しそうなパンの絵文字🥪もそうだったんですが、保守する時にSSの内容に即した絵文字が使われている!?…という事実に今気付いたスレ主です(遅い)
    こういう遊び心のようなものはスレ主は大好きです
    そうしていつも保守や☆彡(たまに捕手)して頂けるたびに安心感を覚えています
    お世話になっております

    そんな普段から皆さんに手間をかけさせているスレ主なのですが、現在久々に牛丼を食べたところ血糖値が急上昇してしまい、もう眠くて仕方なくなってしまいました
    手間をかけさせるだけかけさせて大変申し訳ないのですが、今日のところはもうお休みし、明日もし調子が良ければ2回更新したいなと思っています
    1回更新だけだったらすいません。今から謝っておきます

    ではmた

  • 101二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 10:45:45

    💫

  • 102二次元好きの匿名さん24/10/07(月) 20:18:10

    保守

  • 103124/10/07(月) 23:58:43

    💫や保守ありがとうございます

    ギリギリまで調べたんですが、細かい月の動きや言い伝えなどは調べきれませんでした。ふわっとした感じでお読みください



    >>97

    「エランさん。あれって、もしかして『月』ですか?」

    「え」

     そんな質問を受けたのは、地球に降下してから2週間ほど経った頃だった。

     すでに線路は途切れがちになり、この日は町のはずれにある小さな宿に泊まっていた。周囲は大きな建物もなく落ち着いた雰囲気だったので、久しぶりに天体観測をしようとスレッタと約束を交わしていた。

     夜中に起きて、笑顔のスレッタと一緒にベランダに出て…。そうして言われた言葉が先の質問だったのだ。

     エランは面食らいながら、「そう、だけど…」と煮え切らない返事をした。同時に思った。もしかしてスレッタにとって、これが初めて見る月なのだろうか…と。

     よくよく思い返してみると、以前にバルコニーで天体観測をしたときは、月は出ていなかったような気がする。

     この時期は夜が短いこともあり、月が夜空に出没しないことがある。気付かないうちに月出をして、気付かないうちに月入りするのだ。

     あとは単純に、新月で見えていなかった可能性もある。

    「実際に見ると、迫力がありますね…!」

    「そう、だね…?」

     スレッタが嬉しそうにはしゃいでいる。

     新鮮な反応に驚きながら、エランはもうひとつ、フロントの空には月が投射されていなかった事も思い出した。

     地球を模していながら、完全には再現しきれていなかった学園フロント。仮初の夜空に月くらいは映しても良さそうなものだが、フロントを設計した人物は必要ないと判断したのかもしれない。

    「………」

     そう考えると、スレッタにとっては生まれて初めての、エランにとっては約10年ぶりくらいの月夜になる。

     目の前の月は満月ではなく半月くらいで、更に空の下のほうにあるのでそれほど大きく見えるという訳でもない。けれど点のような星々に比べたら、その存在感は圧倒的だ。

     子供の頃は、月を見てばかりいたら狼男になる…なんて脅されたこともあったような気がするけれど。

    「月ってこんなに綺麗だったんだね…」

     改めて見る月は、なんだかホッとするような存在だった。

  • 104124/10/08(火) 11:01:17

    保守しておきます

  • 105124/10/08(火) 22:36:29

    >>103

    「き、きれい、ですか?」

     エランの言葉に、スレッタが戸惑ったような反応をする。てっきり彼女ならすぐに相槌を打ってくれると思っていたので、こちらも少々戸惑った。

    「変かな?確かに月って狂気を連想するものだから、怖いものってイメージがあるけど…」

     つい言い訳のような言葉が出る。するとスレッタは目を丸くして、分かりやすくビックリしていた。

    「月が狂気って。え、何ですか。それ」

    「言わない?月を見続けていると狂うとか、狂気に陥る、って」

    「えぇ…?いえ、初めて聞きました」

     引かれてしまった。少々理不尽なものを感じながら、なら何故先ほどのスレッタは変な反応をしたのだろうと不思議に思う。

     なので素直に聞いてみた。

    「じゃあ、さっきの反応は何に対してのものだったの?僕が月が綺麗って言った途端に変な態度になってたけど」

    「ま、また…!い、いえ…、何でもありません。気にしないでいいですよ。たぶんエランさんは、他意なく言ってるんでしょうし。わたし、分かってますから。だいじょうぶですよ!」

     慌てながらもこちらを宥めようとしてくるスレッタに、だんだんと不安になってくる。

    「……もしかして、あんまり言わない方がいい言葉だったりする?」

     月を綺麗と感じるなんて、変人だと思われただろうか。

     エランとスレッタとでは知っている常識が違っていたりするので、おかしなことを言ったり行動したりする可能性は十分にある。

     地球を旅している関係上、普段はスレッタが折れてくれているが、そんな彼女でも大いに反応してしまうほど変なことを言ったのかもしれない。

    「い、いえ、そんな事は…。むしろもっと言ってくれても…っ、いいいや、あの…」

    「ごめんね、もう言わない」

    「あ、あ、あう…」

     反省しつつ、改めて月を見上げる。

     柔らかく黄色い光を放つ半月は、それでもやはり綺麗に見える。

     月に魅入られ、月に引き込まれ。自分はすでに狂人なのかもしれないな、とエランは思う。正直に言うと、少し落ち込む。

    「エランさん。ほんとに気にしなくていいですからね…」

    「うん…」

     ぽそりと慰めてくれるスレッタに返事をしながら、エランは空に浮かぶ月の姿を眺めていた。

  • 106二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 09:11:09

    🌙

  • 107124/10/09(水) 15:15:25

    🌙ありがとうございます

    今更ながらに4号のセリフを「月ってこんなに綺麗だったんだね…」じゃなくて「月が綺麗だね」にしておけばよかったなと後悔しているスレ主です
    こぼれ話や端切れ話はけっこう勢いで書いているところもあるので、投稿した後で『こうしておけばよかった…!』と思う事がよくあります
    なので実際に番外編SS保管庫に収録する時にしれっと修正されていることがよくあります
    今回のセリフも修正後のものを収録する予定です

    ではまた夜に

  • 108二次元好きの匿名さん24/10/09(水) 22:15:39

    いっぱいお話しようねぇ時間はあるからねぇ^^

  • 109124/10/10(木) 00:54:58

    感想ありがとうございます

    彼らは旅の間とかアパートでの暮らしとか、きっとたくさんお話をしているんでしょうね。スレ主が描写しているのはほんの一欠けらに過ぎません。何を話したかの思い出の全部は、それぞれの胸の中に仕舞い込んであるのでしょう



    >>105

     夏至が過ぎ、土地を移動し、そうしている内に夜はどんどん長くなってくる。ナイトマーケットへよく顔を出すようになる頃には、月を見る機会は増えていった。

     スレッタと手を繋ぎながら夜道を歩いていると、ほんの少し会話が途切れる時がある。特に気まずさは感じず、どこか満ち足りた感覚がある。

     エランはそういう時、よく頭上を見つめていた。目に入るのは月の姿だ。

     相変わらず、月はとても綺麗に見える。今日は満月より少し足りないくらいの満ち欠けで、それでも丸々としている。高い位置にあるからか、凛とした白い光を放っていた。

    「つ、つき…。きれい、ですね?」

     どこか緊張したような声で、スレッタが言う。エランが月を見ている事に気付いたのだろう。ついでに、つい1ヶ月ほど前に言った言葉を覚えていたらしい。

    「………」

     エランは思わず押し黙った。きっとからかう意図はなく、むしろ気を使ってくれている。そう理解はできても、いやだからこそ、なんだか気まずくて気恥ずかしい。

     返事に困ったエランが何も言わないでいると、スレッタがしょぼんと落ち込むのが分かった。

    「そうだね、綺麗だと思う」

     別に彼女を苛めたいわけではないので、すぐに白旗をあげてしまう。それでもほんの少し不安はあったので、「でも…」と言葉を続けてしまった。

    「本当にこの言葉、変な意味はないの?悪い意味とか、恥ずかしい意味とか、そういうの」

    「わ、悪い意味も恥ずかしい……意味も、えっと、ない!です!」

    「本当?」

    「ほ、本当です!むしろたくさん言って欲しいくらいです!」

     言い切るスレッタに首を傾げる。もしかして、月を綺麗と言い表すことは、彼女にとっては良い言葉なのだろうか。

    「それなら、いいけど…」

     なんだか腑に落ちないところもあるが、エランは気にしないことにした。スレッタが気にしないならそれでいい。そんな単純な考えだった。

     もう一度空を見上げると、白い月はナイトマーケットの光にもかき消されずにその存在感を主張している。

     大きくて強くて、やっぱりとても綺麗に見えた。

  • 110124/10/10(木) 12:03:03

    夜まで持たせるための保守をしておきます

  • 111124/10/10(木) 23:05:08

    今回は少し短いです



    >>109

     その後も何度か月を見る機会があった。多くはナイトマーケットへと出掛ける道すがらに見たものだ。

     日によって姿を変える月はその時々で違う印象を受ける。

     鋭い剣のような三日月。切り分けたパンケーキのような半月。そして目を見張るほど大きく力のある満月。エランの目にはどの形の月も綺麗に見える。

    「綺麗だね…」

     と、思わず声に出すことも一度や二度ではなかった。

     その度にスレッタは少し反応していたけれど。同時に嬉しそうにもしていたので、彼女の中では本当にマイナスの言葉ではないのだと実感することができた。

     安心するエランに、コミックで同じセリフを読んだ事があるのだとスレッタが種明かしをしてくれた。どんな場面だったか詳しくは教えてもらえなかったが、とても素敵な場面だったらしい。

     時には月の模様について議論を交わすこともあった。

     エランの目には女性の姿に見える模様が、スレッタの目には『モチ』を作っているウサギの絵に見えるようだ。

     『モチ』とは何か、どうしてウサギがそれを作っているのか、そんなどうでもいい事を質問すると、スレッタもどこが女性に見えるのか、と逆に質問し返してくる。

     2人で月を指さしながら、どの部分がどう見えるのか、色々と議論を交わす。

     優しくて素敵な時間だった。

     エランが一方的にスレッタを避けるようになるまでの、キラキラとした大切な思い出だ。

  • 112124/10/11(金) 10:14:38

    仕事の合間にこっそり保守

  • 113二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 12:00:58

    🐰🌕

  • 114二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 23:34:42

    💃🌕

  • 115124/10/12(土) 00:34:19

    お月見保守ありがとうございます🐰💃🌕今日はSSを書くのに手こずっていたので非常に助かりました


    >>111

     あれから更に1ヶ月以上の時間が過ぎ、エラン達は南の土地から東の土地へと移動することになった。

     新しい土地に着いてからも色々と大変なことが起きたのだが、今は何とか起きた問題を攻略しつつ、新しい生活に順応しようとしている所だ。


     山の家に住み始めてから半月ほど。その日、夕食を食べたエランは食器の後片づけをしていた。苦手な料理作りとは違い、食器洗いならアパートでもよく手伝っていたので慣れた作業になる。

     ただアパートに住んでいた時とは違い、相手をしてもらえずに寂しがったスレッタがちょっかいをかけてくる事があった。

     今もエランに抱き着いて洗い物の邪魔をしている。コアラの子どものようにピッタリと引っ付いて、時折ちょんちょんとエランを突いては、機嫌よさげに笑っている。

     そんな風に遊んでいたスレッタだが、おもむろに窓の外に顔を向けると、次の瞬間ビックリしたように目を丸くした。

    「ねー!えらん、あれってお月さま?ほら、あれ!」

    「ん?」

     一生懸命指さして、エランに自分の見たものを教えようとしている。

     食器の泡を落としながら少し屈んでみると、確かに庭の木々の間に丸々とした月の姿が見えた。

    「そうだね。あれが月だよ。今日はちょうど満月みたいだ」

    「まんげつ!」

    「わっ」

     エランが答えると、スレッタが興奮しながらぴょんと飛び跳ねた。抱き着かれたままだったのでバランスを崩してしまい、思わず皿を落としそうになる。

    「もう、危ないよ」

    「ごめんなさい。でも、満月だよ!…本物だよね?」

    「本物だよ」

    「わぁ~!」

     エランの言葉に更に興奮してしまったようだ。パタパタと足踏みして、今にも庭に飛び出して行きそうだった。

     最後の皿をふきんで拭き終えると、エランは仕方ないなという風に声を出した。

    「庭に出てもっとよく見てみる?」

    「うん!」

     エランにとっては約1カ月ぶり、小さなスレッタにとっては生まれて初めての満月になる。

    「ウサギさん、見えるかな?」

    「餅をついてるんだっけ。見えるといいね」

     2人で玄関に向かいながら、スレッタに釣られるようにエランの心も浮き立っていた。

  • 116二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 12:02:06

    🐇🐇🐇

  • 117二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 22:18:05

    お月さまが見たいスレッタ可愛いです
    月についてはエアリアルのライブラリで知ったのかな

  • 118124/10/13(日) 00:26:19

    🐇🐇🐇さんや感想ありがとうございます

    エアリアルはスレッタの友達&保護者&先生なので、地球の事を知りたいスレッタの為に色々とライブラリ作品をチョイスしてくれてました。なので月についても片寄った知識ではありますが少しは知ってます


    >>115

     玄関を出て庭の中心に進んでいく。

     直前まであんなにはしゃいでいたスレッタは、庭に落ちた真っ暗な木の影に驚いたのか、何も言わずにぎゅうとエランの手を握ってきた。

    「………」

     顔を覗き込むと、しっかりと目を瞑っている。これでは楽しみにしていた月も見られないだろう。スレッタの様子に面白さを感じながら、でも同時に怖がっている彼女を労わりたいという気持ちも湧いてくる。

     エランはスレッタの手をポンポンと軽く叩くと、驚かさないように小さな声で囁いた。

    「スレッタ・マーキュリー、周りをよく見てごらん。そんなに暗くないから」

    「ん~…」

     唸ったスレッタがしぶしぶと言った様子で目を開ける。するとまた木の影に驚いたのか、すぐに目を瞑ってしまった。

     エランは今度こそ我慢できず、ぷっと吹き出してしまった。そのままクスクスと笑ていると、抗議のようにわき腹をコツンと叩かれる。

    「ごめんごめん。もうちょっと進んだら合図するから。庭の真ん中なら木もないから、明るくて月も見やすいと思うよ」

    「う~っえらんのバカぁ」

     文句を言っているスレッタにしがみつかれながら、エランはずっと笑っていた。

     夜の庭は昼間とは違い、涼しくてとても静かな空間だ。

     ときどき木々のざわめきや風の音が聞こえてくる。りぃん、という鈴の音にも似た音がどこからか響いてきた。

     スレッタが耳に手を添えながら「これって虫の音だよ、きっと」と教えてくれる。もしかして、時折聞こえる鈴の音のようなものがそうなのだろうか。エランは虫が出す音に注意を向けたことがないので、よく分からなかった。

     けれど小さな虫の音にも耳を傾けるスレッタの感性は、貴重で愛おしいものだと思えた。

    「昼間は暑いけど、夜は涼しいね」

    「温度が同じじゃないってヘンな感じだけど、これが自然ってものなんだよね」

     水星基地との違いに驚いては新鮮な反応を返してくれていたスレッタだが、それでも最近は慣れてきたようだ。したり顔で頷いている。

     お姉さんぶった彼女の様子に微笑ましいものを感じながら、エランはゆっくりと立ち止まった。

  • 119二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 10:27:16

    スレッタかわいすぎて逆コナンバージョンになってること忘れてた

  • 120124/10/13(日) 15:22:54

    >>119

    感想ありがとうございます

    小さなスレッタはちょっとずつ中身が成長していっている最中でして、このお話では小学校高学年くらいの中身になっています

    逆コナンとは上手い言い回しです。スレッタの状態がとても分かりやすく表されていると思います


    今回のお話はまだ最後まで書けてないのですが、うまく収まれば今夜、収まらなくても明日には最後の一編をお出しできるかなと思います


    ではまた夜に

  • 121二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 22:45:25

    🐰🐇🐰🐰

  • 122124/10/14(月) 06:31:01

    書いてる途中でうっかり寝落ちしてました。ウサギさんありがとうございます。案の定収まりきらなかったので、最後の一編は今夜にでも投稿しようと思います


    >>118

    「もう目をあけていいよ」

    「…ん」

     合図のようにスレッタの強張った目元に触れると、固く閉じていた目が少しずつ開いていく。

     彼女は周囲の明るさに驚いたようにパチパチと瞬きした後、引き込まれるように空の上に焦点を合わせた。碧い瞳の中に、きらりと光が映り込む。

    「うわぁ」

     空には大きな満月がひとつ。

     雲はなく、星々は月の光にかき消されている。かろうじて光の強い星だけが、ポツポツと空のキャンバスの上に散らばっていた。

     スレッタの嬉しそうな声が辺りに響く。

    「すごい、月ってこんなに大きいんだ。それにとっても明るいね」

    「怖くないでしょう?」

    「うん」

     山の家には外灯などがなく、人工の明かりはほとんどないと言っていい。けれど月明かりだけでも十分に周りが見渡せる。

     満月の光があまりに強いので、空自体の色も明るく見える。とても綺麗な藍色だった。

     ナイトマーケットで見た賑やかな月夜もいいが、余計なものをそぎ落としたこの月夜もいい。どちらも違って、どちらも魅力的だ。


    「───月が綺麗だね」

     気がつけば無意識に声に出していた。様々な感情が乗っているのが自分でも分かる。

     旅の途中。ナイトマーケット。小さな宿で見た落ち着いた夜空。屋台の光に照らされた賑やかな夜空。

     2人で話した思い出が次々と蘇っていく。月の満ち欠けや、月の模様や…。話題はそれこそたくさんあった。

     思い出の月が姿を変えるように、エランの中のスレッタもクルクルと表情を変えていく。

     エランが月を見ながら今までのスレッタを想っていると、現在のスレッタがつんと腕を引いてきた。

     我に返ったエランが隣を見ると、なぜかスレッタはむすっとしている。

    「どうしたの?」

     やっぱり夜の庭が怖くなったんだろうか。心配していると、スレッタはとんでもない事を言い出した。

    「あのね、えらん。『愛の告白』は相手の顔を見ながら言わなきゃダメなんだよ」

    「───は?」

     いきなり何を言っているのか。この時は、小さなスレッタの言う事がまったく理解できなかった。

  • 123124/10/14(月) 15:07:22

    夜まで持たせるために書き込みをしに来ました
    最近雑談していなかったので、ちょっとした予定などを書いておこうと思います

    一応今日(…か日付が変わったくらいに)リクエストSSを書き終える予定になっています。その後はまたもやすっかり忘れていた裏話を何日かかけて書いていくつもりです
    その間に本編SSをどんどん書き進めて裏話が終わった時点で次話を掲載…できればいいんですが、本編SSについては少し時間が開くかもしれません。スレ主の頑張り次第となります
    あとは前半だけだったスライム話の続きや冒頭だけ載せていた女看守?スレッタの続きもちょこちょこ書いてはいるので、調子よく書き進められた場合はこちらを先に載せる可能性もあります

    それと実は最近〇〇兄(6号)主役の裏ルートなども非常に書きたい欲が湧いてしまっているのですが、絶対すぐには終わらないのでこちらは脳内だけで遊ばせてる状態です

  • 124二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 19:03:53

    スレッタは結構前から月が綺麗だねって知ってたんだ!おませさんで可愛い

  • 125124/10/15(火) 01:02:47

    >>124

    感想ありがとうございます

    この時のスレッタは小学高学年くらいまでの記憶が戻っているので、少女漫画(恋愛漫画)などの知識をある程度持っている状態です

    具体的には考えてませんが、何かの作品で効果的に使われていた『月が綺麗ですね』というセリフが幼いスレッタの印象に残り、後に同じようなセリフを違う漫画で何度も見かける事があり、最終的に『月が綺麗ですね』という言葉がどういう意味を持つのか理解するに至った…という裏設定があったりします

    なのでスレッタの中では『月が綺麗』=『アイラブユー』なのです

    4号はビックリです





    そしてすいません

    意気揚々と前のレスでリクエストSSを書き終える予定とか書いておいてなんですが、イイ感じに文章がまとまりきらないまま寝る時間になってしまいました

    明日は朝早いので、もうそろそろ寝ないとまずいです

    大変申し訳ないのですが、最後の一編を載せるのはもう少し後にさせて頂きます

    仕事に行く前に投下できればいいんですが、何らかの奇跡が起きない限りは夜の投稿になると思います

    気長にお待ちくださいませ


    ではまた

  • 126124/10/15(火) 12:21:38

    保守しておきます
    朝はギリギリまで寝てたので結局SSは進みませんでしたが帰ったら続きを書こうと思います

    ではまた

  • 127二次元好きの匿名さん24/10/15(火) 21:23:28

    ⭐️💫☄️

  • 128124/10/16(水) 06:24:47

    寝落ちが通常営業になりつつあります。連休関係なく連続出勤をしているとこうなるわけです

    という訳で昨日の夜の保守は本当に助かりました⭐️💫☄️ちなみに今日も仕事です



    >>122

    「愛の告白って」

     何の事…?と言葉を繋げる前に、スレッタがむすっとしたまま喋り出した。

    「わたしが子供だから意味を知らないと思ってたんでしょ?でもエアリアルとライブラリを見てたからちゃんと分かってるんだよ。だからね、えっと。恥ずかしがってないできちんと正面から言わないとダメだよ。そんなんじゃエアリアルに勝てないんだから」

    「あの……何を?」

     早口で言われても、やっぱり理解できない。要領を得ないエランの反応に怒ったのか、スレッタはこちらをぎろっと睨みつけてきた。そうして衝撃の一言を言い放つ。

    「『月が綺麗』って言ったでしょ!これが『愛してます』って意味だって、わたし知ってるんだから!」

    「はあぁぁ~!?」

     静かな月夜にエランの間抜けな声が響く。

     もしかしたら人生で一番の大声を出していたかもしれない。それぐらい驚いたし、突拍子もない内容だった。

     目を白黒させているエランをよそに、スレッタは目線をキョロキョロとさせたり、指先をもじもじとし始めた。表情は相変わらずしかめ面だが、よく見たら顔色は月夜でも分かるくらい赤くなっている。

     もしかして、照れている…?

     エランの考えを後押しするように、スレッタの様子はどんどん落ち着かなくなっていった。

    「そ、そんなおマヌケな声を出してもごまかせないよ。えらんは情けなくて寂しんぼうで弱っちいツルツル星人だけど、わたしのこと、だ、大好きだもんね?だから思わず、えっと、ロマンチックな場面で、その、愛の告白を、し、しちゃったんだよねっ」

    「………」

     スレッタの上ずった声を聞きながら、エランの中で過去の自分たちの言動が次々と蘇っていく。月を見ながら交わした様々な言葉。自分の分と、スレッタの分と。まるで走馬灯のように。


    『月が綺麗だね』『き、きれいですか?』

    『変かな?』『エランさんは他意なく言ってるんでしょうし。わたし…分かってますから』

    『あんまり言わない方がいい言葉だったりする?』『むしろもっと言ってくれても…』

    『つ、つき…。きれい、ですね?』

  • 129124/10/16(水) 06:28:01

    >>128

     ずっと感じていた違和感の数々が、パズルをはめ込んだようにカチリと綺麗に整列する。変な反応をしていた過去のスレッタ。そうして今まさに変な反応をしている目の前のスレッタ。

     彼女は真っ赤な顔で、落ち着きなく、むすっとしかめ面をしている。だけど多分、怒ってるのではなく照れている。…何故なら。

     ───僕に告白されたと思っているから。

     最後の言葉が頭に浮かんだ瞬間、エランの顔がばっと一気に熱くなった。

     ものすごい動揺、そして恥ずかしさが襲ってくる。

    「ちがう!」

     思わず叫んだ。もしかしたら、早々に大声の記録更新をしたかもしれない。

    「へ?」

    「愛の告白とかじゃ、ない!」

     続けて強く主張する。何も知らずに月が綺麗だと言った時のエランは、誓ってスレッタに対してやましい気持ちなどなかった。ただ単純に月が綺麗だと思っただけだ。

     もちろん今だってそうだ。小さなスレッタ相手に下心なんてあったら変態だ。自分は変態じゃない。その一心で言い募る。

    「月が綺麗って言ったのはあくまで月が綺麗だと思ったからで、そこに深い意味はない!」

     言い切ると、ぽかんと口を開けていたスレッタがどんどんしかめ面になっていく。今度は照れているのではなく、明らかに怒っているのが分かった。

    「えらんのバカ!」

    「馬鹿でいいよ!でも告白なんかじゃないから!絶対違うから!」

     あくまで告白じゃないと言い張るエランに、スレッタは怒り心頭だ。ポカポカと殴られながら、でも絶対に訂正するつもりはなかった。

    「月が…とか、もう言わない!」

    「ばかー!」

     気づけば静かな月夜が、賑やかで騒がしい夜になっていた。

     どうしてこんなに動揺しているのか、そもそもどうしてあんなに月を綺麗だと思っていたのか。エランが気付くのはもう少し後のことになる。








     ───月が綺麗ですね。

     ───あなたと見るから綺麗なのです。

  • 130二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 11:39:35

    争いは同じレベルの者同士でしか発生しないってやつ……!?可愛い!!

  • 131二次元好きの匿名さん24/10/16(水) 22:38:16

    エランの恋のライバルはエアリアルだったのか…

  • 132124/10/17(木) 00:12:21

    感想ありがとうございます。今回感想返しの下に裏話が付いてます


    >>130

    一応ちょっとずつ保護者としての心構えを獲得しつつある4号なのですが、思春期の男の子としてはまだまだベイベちゃんなのです

    なのでお子ちゃまな小さなスレッタといい勝負をしてしまう(何なら負けてしまう)弱っちい4号なのでした


    >>131

    小さなスレッタの中では将来エアリアルのお嫁さんになる!と将来えらんのお嫁さんになる!がせめぎ合っている状態です

    モビルスーツか、ツルツル星人か、究極の二者択一になります

    実はこの段階ではまだ明確な恋心という訳ではなかったりします



    【35-①話。(ちいさなきば 前編)の裏話】その①


    久しぶりの裏話になります

    このお話では地味にクーフェイ爺さんが働きまくっています。中でも一番大変だったのは物資の調達です

    移動に使った車ですが、こちらは日本が誇る軽トラになります。特にカスタマイズはしておらず、素のままの姿です。4号の地元の村には軽トラなんて乗り物はなかったので、そうとう珍しいものとして目に映りました

    実は後のこぼれ話で4号が運転していたカブ(オートバイ)とかも山の家にはあるのですが、今回は荷物が大量になることが予想されたので出番はありませんでした

    山の家の管理人として招かれた4号ですが、家に置かれている乗り物についても管理を任されています。とは言えきちんとしたメンテナンスをしなければいけないという訳ではなく、定期的にエンジンをかけたり、何なら実際に使用するように言われるくらいです

    免許証についてですが、これはいらなかったりします。4号とスレッタに支給された市民カードにはモビルスーツorモビルクラフトの運転使用許可の項目に〇が付いているからです(独自設定)

    リアルの普通自動車免許でも一部のバイクは利用できますが、これと似たような理屈になります。モビルスーツやモビルクラフトを運転できるなら車の運転くらいしても大丈夫でしょうと、そういう感じになっています

    ただ多少の練習は必要なので、後で私有地である山の家の道でクーフェイ爺さんに軽トラとカブの運転を教わる事になります。こちらの描写は詳しく書くかもしれませんし、省略するかもしれません

  • 133124/10/17(木) 12:09:38

    裏話の続きです

    【35-①話。(ちいさなきば 前編)の裏話】その②

    4号視点なので分かりにくいかもしれませんが、前回に引き続き今回も小さなスレッタにとっての初体験が目白押しになっています
    初めて食べる食べ物、飲み物、バック、色々なアイテム、そして地球の大地です。無機質なものに囲まれて生きてきたスレッタにとって、何もかもが新鮮で珍しく、そして楽しいものでした。
    実はこの話はものすごく書くのに時間がかかったのですが、一番難関だったのは昼食の部分です。難関と言うか、ただ単純にスレッタに何を食べさせようかと迷っていただけなのですが、一番初めはカレーを食べていました。
    小さな子でも食べられる甘口カレーです。クーフェイ爺さんの手作りで、これを美味しそうに食べるスレッタの話を書いてました。ただ途中でクーフェイ爺さんの負担がすごい事になるなと気付いたので、買ってきた出来合いのものに変更したという訳です
    買ってきた食べ物についても二転三転したのですが、結局はそれぞれ別のものを買ってきて、それぞれが別々に食べると言う形に落ち着きました。ここで初めて一口ずつ交換(スレッタのおすそ分け)というエピソードが生まれました

    リクエストSS『はんぶんこ』で朝食のパンを半分こして喜ぶスレッタという場面を書きましたが、この時の色々なものを食べられて嬉しいな、という思いから4号とクーフェイ爺さんにも頑張って自分の食べているものも分けてあげるという行為に繋がった…という形になります
    『はんぶんこ』の方が後から書きましたが、詳しい構想は『はんぶんこ』の方が先に出来上がっていました
    なので『ちいさなきば』は『はんぶんこ』の影響を受けて小さなエピソードが追加された事になります

  • 134二次元好きの匿名さん24/10/17(木) 20:11:28

    小さいスレッタの中でエアリアルといい勝負してるのすごい ツルツル星人への気持ちの変化いっぱい見たい

  • 135124/10/17(木) 23:29:37

    >>134

    感想ありがとうございます

    小さなスレッタの心の変化についてはその内書くつもりです

    そしてエアリアルといい勝負しているすごいツルツル星人なのですが、実は人型である事が有利に働いています

    ツルツル星人がもしモビルスーツ型星人だったなら(ムチャクチャなもしもを言ってますが)、まだまだエアリアルの圧勝だと言えます。がんばれツルツル星人




    ↓ここから雑談に入ります

    今日はなんと年に一度の『スーパームーン』の日でした

    夜のお散歩をしてたら月が妙に大きく見えると思ったのですが、散歩の途中で『スーパームーン』だと気づきました

    気付いた後に見上げた満月はより大きく見えました。プラシーボ効果的なものが発揮されていたかもしれません


    リクエストSS『月と告白』の最終日を今日に調整すればよかったかなと一瞬思いましたが、すでに過ぎた事だと諦めました

    代わりに短いですがオマケ話を書いてみました

    リクエストSSからちょうど1年後の4スレです

  • 136124/10/17(木) 23:30:59

    月と告白(オマケ)

     長かった夏も終わり、だんだんと肌寒くなってきたある日の夜。スレッタが楽しそうな様子でティーセットを持ってきた。
    「エランさん。今日は年に一度の『スーパームーン』らしいですよ。せっかくだからお月見しましょう」
     トレーの上に乗っているグリーンティーとお団子をエランに見せびらかした後、返事も聞かずにそのまま外に出てしまう。よほど楽しみなのか、その足取りはうきうきと跳ねるようだ。
     彼女はいつも何かしらの理由を付けては日々を楽しんでいる。自分にはない美徳だと思う。
     エランはフッと息を吐くように笑うと、スレッタの後に大人しく付いて行った。
     玄関から外に出ると、すでにお茶会の用意はできていた。エランが去年作ったテーブルの上にお茶とお菓子が乗せられ、煌々とした月明かりに照らされている。
     椅子に座ると、スレッタがグリーンティーをカップに注いでくれた。「「いただきます」」と挨拶して、お互いが同時にカップに口をつける。
     少し肌寒さを感じていた体に、お茶の温かさが染み入っていく。
    「そういえば『お月見』って何をすればいいの?」
     エランの言葉に、スレッタが「本当はお供え物とかがあるらしいんですけど、今日は月を見るだけです」と笑いながら答えてくれた。
     どうやら今日がスーパームーンだと知って、突発的に考えた企画らしい。お団子があったのは偶々のようだ。
     エランは『アンコ』の掛かっていない部分の団子をひとつふたつ口に放り込むと、本日の主役である月を眺めることにした。
     その年で一番大きく見える満月という事もあり、確かにとても迫力がある。今日は雲が薄くかかっているのに、関係ないとばかりに輝いている。
    「こうして月を見るのって、一年ぶりだっけ」
    「そうですね、わたしの主観ではもっと前の事のように思えますけど」
     ぽつりぽつりと会話をする。その間にも鈴の音に似た虫の声が、りぃん、りぃん、と耳に届く。
     エランは月をしばらくジッと見た後、ゆっくりとスレッタに視線を向けた。
     ───ああ、やっぱり。

    「───月が綺麗だね」

     月明かりでも分かるくらい、彼女の頬は赤く綺麗に染まっていた。

  • 137124/10/18(金) 11:16:24

    取り急ぎ保守だけしておきます

  • 138二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 18:53:46

    もうツルツル星人とは呼ばせない凛々しさ

  • 139124/10/18(金) 23:58:54

    >>138

    感想ありがとうございます

    オマケ話の4号はすでに色々なトラウマを乗り越え様々な経験値を積んでますので、愛の告白などお茶の子さいさいなのです

    この後たぶんチューのひとつもしてると思いますヒュー!





    …と、若干テンションがおかしくなっているスレ主ですが、実はショックな事があったことの裏返しです

    仕事から帰ってきたらなんと思い入れのあるスレが落ちていたのです


    アーーー!!!ジブンノスレヲホシュスルツイデニカキニゲサンモホシュシトケバヨカッターーー!!!


    という後悔が頭を離れず、裏話を書くどころではない精神状態になっています

    一応何を書くかは決めているので、明日2回くらいは裏話更新できそうです

    しかし今日はもうお休みしようと思います。たくさん寝て精神を回復させなければいけません…


    ではまた

  • 140二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 11:44:51

    お疲れ様です〜住んでたりよく覗いたりしてるスレが落ちてるとショックですよね
    規制が厳しいので保守する時間帯に気を使うこの頃です

    テンパって月が綺麗ですねはもう言わないって言ってたのに堂々と言えるようになってる…
    (しかもチュー付き)
    おまけ話時点では恋愛経験値が高い4号の言動にスレッタがタジタジになってそうです

  • 141124/10/19(土) 18:14:33

    >>140

    書き込みありがとうございます

    半日近く寝ていたせいで昼までに裏話の書き込みが間に合わないかと思いましたが、途中で書き込みしていただいたお陰で時間に余裕が持てました

    むしろ余裕を持ちすぎて久しぶりにアニメ視聴などに浮気してしまい、夕方の書き込みになってしまいました

    何にせよゆったりとした休日を過ごせて気分も上向きになりました。また明日から頑張れそうです


    1年後の4号ですが、彼は色々な経験を経て大人の男性になりつつあります。スレッタも大人の女性になりつつありますが、まだまだ無邪気な所が抜けきれません

    スレッタが恋の駆け引きをしようとしても、1年後の4号は余裕の笑みでそれ以上の事を仕掛けてきたりするので、中々油断できないようです。1年前は動揺するばかりだったので、すごい成長スピードです




    …と、つらつらと書いていたら裏話を載せるスペースが足りなくなってしまいました。短縮するのも何なので、次レスにて載せようと思います

    今日は時間があるので、もうひとつくらいは裏話を書けそうです

  • 142124/10/19(土) 18:17:21

    【35-①話。(ちいさなきば 前編)の裏話】その③

    少しずつ小出しにしていたクーフェイ爺さん側の事情ですが、今回のお話で実は原作でも重要な組織であるオックス・アースの関係者(直接ではないですが)でもあったという設定を明かしてみました
    ごめんねスレッタ・マーキュリーの世界では、宇宙議会連合の方はわりと正義の側として改変しまくっていますが、オックス・アースの方は原作との差異はそれほどなかったりします
    カルド博士の研究機関を買い取り、兵器開発をさせ、ガンダムを誕生させている所は一緒です。そしてパイロットが廃人になってしまう事故が多発していたにも関わらず、ムリヤリロールアウトさせた所も一緒です
    違うのはどうしてそんなに急いでいたのか、という理由付けがはっきりしている所です。オックス・アースは多少の犠牲は承知のうえで、宇宙と対等の立場に地球を引き上げようと考えていました
    この辺りの目標はシャディクと一緒ですが、シャディクより堂々とした(ある意味大雑把な)手段を取ろうとしていたのです
    国と言うものがあった時代、遥か昔から最終にして究極の外交は戦争という形で行使されてきました。最低限の武力はないと、いつどんな国にどんな理由で攻め滅ぼされるか分かったものではありません
    という訳でオックス・アースは地球の為に身を切り、なんとしても宇宙に対抗できる武力を得ようとしていました。その手段がガンダムだったのです。しかしその前にガンダムを危険視したデリングによってヴァナディースと一緒に潰されてしまいました
    ヴァナディースの襲撃とほぼ同時期にオックス・アースの本社の方も攻撃されています
    この際にオックス・アース本社にいたとある職員が奥さんと子どもの手助けによって逃げおおせる出来事がありました
    この職員というのがクーフェイ爺さんの娘の旦那(娘婿)さんで、奥さんと子どもはクーフェイ爺さんの血のつながった娘と孫になります
    彼は地球でしばらくクーフェイ爺さんに家族ごと匿ってもらった後に、奥さんの伝手で宇宙議会連合職員として働くことになりました
    以来訳アリの子どもたちを助ける仕事をしています。隠れ家としてちょうどいいので、山の家にも何人かの子どもたちを匿ったこともあったようです
    男女問わずたくさんの遊び道具があるのはその時の活動の名残になります

  • 143二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 00:55:36

  • 144124/10/20(日) 01:05:20

    ⭐ありがとうございます
    うたた寝していたらこんな時間になってしまいました
    まだ眠いのでこれから朝まで本格的に就寝しようと思います



    【35-②話。(ちいさなきば 後編)の裏話】その①

    こちらのお話ですが、最初は前編と一緒にまとめるはずの短いエピソードでした
    ですがこのエピソードの部分だけ話の流れが唐突になってしまい、それをどうにか綺麗にするために後から何度も書き直していたところ、どんどん長くなっていってしまいました
    結局8000文字を超えてしまい、1つのお話に纏めることができなくなったので前半後半と分けることにしました
    最初に予定していた話はごくシンプルで、4号に驚いた寝起きのスレッタが思わず4号の腕を噛んでしまい、びっくりして泣き出したところを4号が慰めるというものでした
    この時には笑顔で終わる締めではなく、その後の話(次の話あたり)で4号がうっかり何かのドジをして、そこで初めて屈託のない笑顔を見せてくれるという予定でした
    ただよく考えたらここである程度心を許した方が後々やりやすくなるなと気付いたので、2人の心が歩み寄る話として内面の描写をもっと詳しく複雑にしてみました。2人の攻防もそれに合わせて激しくなっています
    結果として話が長くなり、前後編に分かれたという訳です
    『ちいさなきば』というタイトルは4号が噛まれるから…という感じで深く考えずに付けたのですが、ちいさな丸いきばを見せて笑うスレッタの姿に繋げることができたので、結果としていい仕事をしたなと思っています

  • 145二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 07:20:08

    保守

  • 146124/10/20(日) 15:13:01

    保守ありがとうございます!
    書き逃げさんが無事復活したのでホクホクしているスレ主です

    お祝いに何か投稿したいんですが、現状4号スライムの前半くらいしか載せられるものがない状態です
    正直後半までいかないと誰が誰だか分からないうえに、後編まで行ってもロボの一欠けらも存在していないので載せるのに躊躇してしまいます
    こんな事言いつつ後半が出来たらひょいひょい載せに行ってしまうんでしょうが、まずは形にしないといけません
    次の本編SSとどっちが先に完成するのかスレ主自身も分かりませんが、少しずつ書いて行こうと思います

    ではまた

  • 147二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 22:42:56

    🌌

  • 148124/10/21(月) 00:47:50

    🌌ありがとうございます
    何だろうと思って調べたら天の川銀河の絵文字なのですね。可愛いです

    では就寝前に裏話の続きを載せておきます。今回はスレ主の知り合いに聞いたリアルのお話もあるので、苦手な方は読み飛ばして頂いて構いません


    【35-②話。(ちいさなきば 後編)の裏話】その②


    記憶がなくなってから起きるたびにパニックになっているスレッタですが、実は2回目に起きた時は回避する事ができました。寝ぼけたスレッタが完全に覚醒するまで4号がそっとしておいてあげれば、ここまで取り乱す事はなかったのです
    つまり2度目のスレッタパニック事件は完全に4号のやらかしとなります
    ただ大好きなお母さんやエアリアルと離されたショックは大きいので、まだ自分が『ちきゅー』にいると気が付いたスレッタはシクシクと泣いたりしていたかもしれません。その場合は4号が一生懸命慰めたことでしょう
    このスレッタパニック事件ですが、実は元ネタがあります
    スレ主の知り合いの話になるのですが、寝ぼけている小さな子をからかったせいで、ものすごい大泣きをさせてしまったというエピソードがあるのです

    ↓注意:ここからスレ主が聞いた詳しいリアル話になります
    知り合いの甥っ子を寝かしつけていた時に、寝ぼけた甥っ子が甘えた声で「ままー、ままー」と知り合いを母親と間違えて呼びかけたそうです
    知り合いも少しお昼寝してしまったらしく、気付いた時には甥っ子に背を向けた状態になっていたようで、だから余計に勘違いしやすかったのだと思います
    自分を母親だと認識して呼びかける甥っ子にイタズラ心が湧いてしまった知り合いは、よせばいいのにグリンッ!!とすごい勢いで振り向き、その子に大変なショックを与えてしまいました
    母親だと思っていた人が別の人だった…!!それだけでもショックなのに、ホラー映画もかくやという勢いで振り向かれてしまい、その子は恐怖に泣き叫んでしまいました
    宥めるのに大変な苦労をした、と知り合いは笑っていましたが。正直何をやっているんだよ…、とスレ主は呆れてしまいました
    ただ妙に記憶に残ったエピソードでもあります
    という訳でもっと状況をマイルドにしつつ(その後の流血沙汰はマイルドではないですが)、ネタとして使わせてもらいました
    大泣きした甥っ子くんですが、今は好青年に育っているようです

  • 149124/10/21(月) 12:16:22

    保守しておきます

  • 150二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 23:08:47

    保守!!

  • 151124/10/22(火) 07:07:07

    おはようございます
    力強い保守!!のお陰で命拾いしたスレ主です。ありがとうございます
    昨日もうっかり寝落ちしてしまい、気付いたら保守されていたので安心してまた眠りに落ちてしまいました
    お陰様でゆっくり眠れました
    とりあえず夜のうちに更新するはずだった裏話をあげておきます


    【35-②話。(ちいさなきば 後編)の裏話】その③

    泣いているスレッタの前で4号が助けを求めて思い浮かべた人物ですが、具体的な名前の出たクーフェイ爺さんやシャディクやスレッタの他にも、色々と省略された人物がいます。代表的なのは〇〇兄やラウティーアムさんです
    〇〇兄はともかくラウティーアムって誰だっけ?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。一応説明しておくと、アパートに突撃をかました若…ではなく、その部下であるお人好しでちょっとおバカなお兄さんの方です(若はダーオルンです)
    あんまり複数人を入れるのも描写がくどくなるかもしれないという理由から省略したのですが、4号が助けを求めやすい人物と求めにくい人物を分けた結果にもなっています

    例えばクーフェイ爺さんは今現在も助けてもらっている最中なので、もっとも助けを求めやすい人物として真っ先に名前が挙がっています
    その後に思い浮かんだシャディクは、正直すぐに頼れるという訳ではないのですが、いざとなったら最後に助けを求められるセーフティとしての役割を了承してくれています。なので実際に頼るわけではないですが、心の中でならわりと気安く頼れる存在として4号の中で定義されています
    対して〇〇兄はまだペイルに捉えられている可能性が高い上に、最近まで兄の存在を忘れてしまっていたという負い目があるので4号にとっては気軽に助けを求められる存在ではありません。むしろ逆に助けを必要としている存在だと認識しています
    そしてラウティーアムですが、こちらも絶対頼ってはいけないなと自重している相手になります。なにせ彼が弟のように大事にしている人物をボッコボコにしたばかりなので、気まずさMAXです
    という訳で、頼りたいけれど頼れない。もし頼れる人物として顔が浮かんだとしても次の瞬間ぶんぶんと首を振って甘えようとする自分を戒める。そんな感じで4号が心の中でも助けを求めるのを自粛している相手が〇〇兄とラウティーアムなのでした

  • 152二次元好きの匿名さん24/10/22(火) 17:44:58

    捕手★

  • 153124/10/22(火) 23:34:14

    捕手★ありがとうございます

    昼間は回線の調子が悪く繋げられませんでした

    終わった…と思って帰って見たら保守されていたので胸を撫で下ろしました



    SSの続きですが、スライムの方が先に書き上がるかもしれません。まだオチまでは書けていませんが大分形にはなっている状態です

    という訳で新しいSSが書き上がるまでの間に番外編SS保管庫を更新しておこうと思います

    今回は大きく変わったところはないのですが、細かい所で描写が増えたりしています


    端切れ話。いびつでやさしい箱庭編(はんぶんこ)


     スレッタはお母さんに大切にそだてられてきた。

     だから水星きちのみんなが食べられないものも、こうしてひとりじめできている。

     ───スレッタ、お食事にしましょう。

     もぐもぐ、ごはんを食べる。

     パンと、おかずと、きれいなお水。おかずはたくさんしゅるいがあって、たまに一口パスタも入っている。今日はトマト味だ。

     水星きちは食べものが少ない。りょうも少ないし、しゅるいも少ない。キホンはほぞん食だけだ。

     近くでくらしているおじいさんやおばあさんは、エナジーバーを食べていることが多いらしい。

     スレッタも食べることがある。たまに、運動をがんばった時にごほうびとしてもらえるのだ。

     ───たくさん走って疲れたでしょう。じゃん、今日はアップルシナモン味よ。

     もぐもぐ、エナジーバーを食べる。


    x.gd
  • 154124/10/23(水) 11:01:36

    こっそり保守しときます

  • 155二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 19:40:40

    (∩^o^)⊃━☆゚.*・。

  • 156二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 23:08:52

    (∩'ω')⊃━━━━━☆゚.*・。

  • 157124/10/24(木) 08:27:08

    魔法の保守ありがとうございます
    昨日はリクエストSS『月と告白』の推敲をして番外編SS保管庫に載せるつもりだったのですが、やたらと時間が掛かってしまい結局終わりませんでした
    今朝も早起きして頑張ったんですが終わりませんでしたので、修正作業は今日の夜に持ち越しになります
    全文に渡ってチョコチョコ細かく修正箇所があるので、作業量自体は結構多くなってしまってます
    ただ今のところそんなに派手に表現が変わったところはないかな、という印象です
    何にせよ続きは帰ってからになりますね

    ではまた

  • 158124/10/24(木) 15:29:22

    家に帰れるギリギリの時間までしかスレがもたないので書き込みしておきます
    家での所用を済ませて作業開始できるのが大体22時くらいなので、番外編SS保管庫を更新出来るのは夜中になるかなと思います
    最近は涼しくなって過ごしやすくなりましたが、それはそれとしてお休みが欲しいですねぇ

  • 159二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 21:29:12

    お休み100000日欲しい!!!!!

  • 160二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 00:31:26

    🌟 ̖́-

  • 161124/10/25(金) 01:11:23

    雑談に関する感想や🌟 ̖́-ありがとうございます!

    お休み100000日は計算したら約300年でした。長生き!

    でも科学の進歩によっては寿命が延びる可能性は十分にありますよね

    信長の時代は人生50年でしたが今は人生100年時代とも言われてますし

    水星世界では意外と寿命は延びていないようですが、すべて宇宙開発に科学リソースをつぎ込んだのでしょうか…?

    妄想が捗ります


    …と雑談に入りかけていますが、番外編SS保管庫更新しておきました

    結局推敲にめちゃくちゃ時間が掛かってしまい、もう就寝時間をちょっと過ぎています

    約2日間の自由時間をほぼすべて使い切ってしまいました

    寝ます!


    端切れ話。いびつでやさしい箱庭(月と告白)※オマケページ有り


      思えば、宇宙と地球とでは常識が違う事はよくあった。

     宇宙空間は当然として、フロントも地球とはまったく異なる環境だ。疑似的に地球を再現しようとしているのだろうが、些細な違和感はたくさんあった。

     決まった種類しか生えない植物だったり、外壁に連なるように傾斜していく地面だったり、一瞬で切り替わる空の色だったり…。細かく上げたらきりがない。

     だからエランは、なるべくそういう違和感を目にしないように生活していた。

     ペイルに引き取られたばかりの頃は、気にできるような環境ではなかった。いつも室内にいたので、宇宙空間や低重力下での訓練くらいしか宇宙にいるという実感はなかった。

     エランは『エラン・ケレス』の影武者として学園に来て初めて、疑似的な地球という違和感の数々を目にする事になった。

     あの時感じたのはどんな感情だっただろうか。ほんの少しの動揺。恐怖。そんなものを感じたような気がする。でも、当時の自分はすぐに自らの感情を押し込めて見ないフリをする事にした。

     ペイルでモルモットとして生活するよりも、学園で生活する方が比べようもない程にマシだったからだ。

     これくらいの違和感なら、少し見ないフリをするだけで簡単に対処できる。そう考えていたし、実際その通りになった。

     単純に慣れたのもあるし、周りの環境の変化が大きすぎてそれどころではなくなったという理由もある。いくらペイルでの生活よりもマシとは言っても、同年代のスペーシアン達に囲まれた生活なんて、それだけでエランにとっては重労働だ。


    x.gd
  • 162二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 10:57:42

    逆コナンスレッタ申し訳ないけどアンバランスさが可愛くてえろ…って言ったら4号に怒られそうなので可愛くちょっとセンシティブ

  • 163二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 22:05:44

    ⭐︎

  • 164124/10/25(金) 23:45:57

    感想や⭐︎ありがとうございます


    >>162

    お月見した時のスレッタは中身がけっこう育っているので本来ならもう少し他人に距離を取るはずなのですが…。とある理由により4号にペタペタくっついて甘えてます

    4号はドキドキしつつもそんな自分を諫めて何でもないようなフリをしてます。いくら中身が幼女と言っても外見は気になってる同年代の少女なので、まぁ仕方ありません

    小さなスレッタによる無邪気なセンシティブはこれから本編でもほんのり顔を見せてくる予定になっています

    あくまでほんのりなので、これが最センシティブだぁ!と気合を入れてお届けした本編23-②話『奈落の夢 後編』よりは健全になる予定です



    ↓ここからは近況報告?です

    スライムの続きを書いているのですが、こちらもセンシティブ度がけっこうあります

    ギャグ寄りな感じなので、魔法少女の後編が一番ノリが近いでしょうか

    近日中には公開できるように頑張ります



    ではまた

  • 165124/10/26(土) 11:12:32

    仕事の合間にこっそり保守

  • 166二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 18:11:43

    スライム4すき

  • 167二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 00:12:44


    ᑕꙬ̂ᑐ.

  • 168124/10/27(日) 00:37:12

    書き込みとスライムのアスキーアートありがとうございます!


    ᑕꙬ̂ᑐ.<カワイイ


    >>166

    スライム4好きと言って頂けて嬉しいです

    自分がスライム好きと言うのもあるのですが、書いていて楽しい4号でもあります

    後編についてですが、実はまだすべて書き終わっていないのでもう少しだけお待ちください

    その代わり前編はSS保管庫に入れておきました

    今回またもやほんの少しだけタイトルの変更と、さらに本文を少し書き直しています

    とは言え正式なタイトルが長すぎるのでSS保管庫には省略したタイトルで登録しておきました。『スライム転生(タイトル略)』となっています


    ↓改めてSS保管庫のURLを貼っておきます


    x.gd
  • 169二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 11:13:09

    ホーリースライムの響きなんか良い

  • 170124/10/27(日) 22:28:34

    >>169

    書き込みありがとうございます

    作品投稿には間に合わなそうなので返信ついでに雑談をしに来たスレ主です


    メタルスライムやバブルスライムは王道中の王道ですが、ファンタジー作品の中には他にも様々な名前のスライムが生息しています

    まさに千差万別

    無限の可能性を持ったモンスター

    それがスライムなのです

    そんな訳でスレ主も軽率に名前をつけてみたのですが、思い付きで付けた割にはけっこう気に入っています

    王道な名前の組み合わせなので、もしかしたら同じ名前のスライムがどこか別の作品で大活躍しているかもしれません

    …と気になったのでスライムの種類で検索をかけたところ、なんとドラ〇エだけで425種類もいるようです

    しかも『ホーリーキング』なるスライムが活躍しているという情報が出てきました

    背中に小さな羽の生えた白いキングスライムなのですが、立派な王冠と相反する小さな羽がなんとも可愛らしく、心が和んでしまいました

    この調子なら探せば本当にホーリースライムがいるかもしれません

    とは言えこれで本当に何某らの作品に使われていたら気まずいので、名前で検索するのは止めておこうと思います

  • 171二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 07:46:20

    朝の保守

  • 172二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 11:48:35


    ᑕꙬ̂ᑐ.

  • 173二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 20:46:24

    ほしゅらいむ

  • 174二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 00:04:30

  • 175124/10/29(火) 07:42:41

    音沙汰がなくてすいませんスレ主です
    回線トラブルか機械トラブルか、ちょっとネット自体が繋がりにくい状態になっています
    いまスマホで文字を書き込んでますがそれだとSSの更新ができないので困っています。データはパソコンに入っているのです
    とりあえずSS自体はパソコンで書くことができるのでスライムの推敲と本編SSの続きは書いておこうと思います
    帰ったら原因究明をして、必要なら新しいルーターを頼まなければいけません

  • 176124/10/29(火) 15:26:41

    帰るまでにスレが持たないので書き込んでおきます

    そういえばあにまん掲示板のお気に入りに出来る件数がいつの間にやら最大200になっていました
    最近いくつかのスレをお気に入りに登録した際に、そういえば件数制限はまだ大丈夫なのかな?と思って見たら普通に100件超えていました
    いつから最大数が増えていたのか分かりませんが、非常に助かります
    涙を呑んでお気に入りから外したスレも多いので、ネットが復活したら記憶を頼りに探してみようかなと考えています

  • 177二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 22:30:34

  • 178124/10/29(火) 23:57:18

    ★ありがとうございます
    帰ってからも調子が悪いので色々ルーターなどを調べたりプロバイダさんに連絡したりしていました
    完全な原因究明には至りませんでしたが、もしかしてこれが原因じゃないか?といういくつかの候補を見つけることができました
    とりあえず数日様子を見てみることにします
    その間何もないのはアレだろうと、スライムの続きを書き写してみました
    フリック入力が苦手なので、とりあえず冒頭部分だけです


    スライム転生(後編)

    「ふぁっ!?」
    女の子がビックリしたような声をあげる。岩の隙間からいきなりモンスターが現れたのだから仕方ない。
    仕方ないが、熟練の冒険者とはまったく違う反応に更に心配になってしまう。
    やっぱり彼女は何かの間違いでここに来てしまったんだろう。確信を得た僕は、警告の意味を込めてぴょんぴょん跳ねまわる事にした。
    ───きみ、ここは若い女の子が来るようなダンジョンじゃないよ!
    スライムには声帯がない。だからボディランゲージしか危険を知らせる方法がない。
    という訳で僕は跳ねた。とりあえず女の子の目の前で何度も跳ねた。具体的には進行方向を邪魔するように反復横跳びで跳ねまくった。
    ちょっと気合を入れすぎたせいで、擬音語で表すとぴょん!ぴょん!を通り越して、シュッ!シュッ!という音になっている気がする。もうこれはただの反復横跳びではなく、スーパー反復横跳びと言っても過言ではないだろう。
    そんな風に土埃を上げながらスーパー反復横跳びをしている僕を、女の子は呆気にとられたような目で見ていた。
    ───このスピード感。常人なら目で追うのがやっとのはず。モンスターの危険性が理解できたかな?さぁ、帰るんだ…!

  • 179二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 11:29:20

    草 さすが前世勇者ホーリースライム

  • 180124/10/30(水) 15:12:47

    感想ありがとうございます

    今回の4号はボケ成分多めとなっております


    ホーリースライムは加速する!

    唸れ!フリック入力!

    という訳でほんのちょっと続きです



    >>178

    そんな警告の念を込めながらゴムまりのように跳ね散らかしていると、何を思ったのかその子は無防備に両手を差し出してきた。

    もしかして、僕を捕まえようとしているのだろうか?だが僕はそんじょそこらのスライムではない。なにせ元勇者である。

    シュッ!シュッ!反復横跳びを続行する。

    だが女の子は手を差し出したまま、微動だにしない。

    僕は訝しりながらも、微妙に位置を調整しながら跳ね続けた。万が一にも女の子の手に当たったら大変なので、細心の注意をはらう。

    この早さで衝突したら、きっとペチッを通り越してベチイィィン…ッッ!!という感じで大事故を起こしてしまう。

    そうなったら彼女の両手が傷ついてしまうだろう。僕は彼女の手をジッと見た。何も装備をしていない、素手のままの手を。

    そう、あんなにツルツルとして、柔らかそうで、いい匂いがしそうで、飛び込んだら気持ちが良さそうな手のひらを…。

  • 181124/10/30(水) 22:38:25

    >>180

    ……。

    …………。

    ………………。


    ───はッ!!

    …気付いたら。

    そう、気が付いたら。

    僕の体は彼女の手のひらの上に収まっていた…!

    い、いつの間に…!?

    まるで空から落ちてきた鳥の羽を掴むように、もしくはしたたる水を掬うように、僕の体が柔らかい手のひらで覆われている。

    僕が驚愕していると、女の子が指の先でよしよしと撫でてきた。

    「かわいいスライムさん。怖がらなくても大丈夫だよ」

    僕はそれを甘んじて受けながらも呆然としていた。

    今の僕は相当なスピードで移動していたはず。なのにどちらもダメージはない。それは女の子がすべての衝撃を受け流した……という事に、なるのだろうか?

    釈然としないが、そうとしか考えられない。

    もしかして初心者冒険者という見立ては僕の勘違いで、この迷宮にも分かっていて挑戦しようとしている……のだろうか?

    僕が混乱していると、女の子が優しい声で話しかけてきた。

  • 182二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 23:05:33


    ᑕ ᄑ_ᄑᑐ.三ᑕ ᄑ_ᄑᑐ.

  • 183二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 07:23:07

  • 184二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 12:32:31

    🌟

  • 185124/10/31(木) 15:23:39

    4号スライムの反復横跳びアスキーアートで大爆笑しました


    ᑕ ᄑ_ᄑᑐ.三ᑕ ᄑ_ᄑᑐ.


    わざわざ作ってくれたんでしょうか

    ありがとうございます

    ★🌟もありがとうございます



    >>181

    「小さいけど、とっても綺麗なスライムさんだね。もしかして誰かの飼いスライムなのかな?飼い主さんはたぶん冒険者…だよね」

    そう言うと、きょろきょろと周りを見回している。近くに人がいないか見ているのだろう。

    僕はその間もうんうんと考え込んでいた。とりあえず彼女が実力者だったと仮定して、この先の選択肢は2つある。

    当初の予定通りこのままダンジョンを出るか、彼女の迷宮の攻略に付き合うかだ。

    彼女が普通の冒険者なら、さきほどの僕は彼女の進行を邪魔しただけだ。それは冒険者の権利の侵害で、あまりしてはいけない事である。

    なら僕はこのままぴょんと彼女の手のひらから降りて、出口を目指すべきなのだろう。

    この温かい手のひらから降りて…。

    降りて……。

    なんとなく躊躇していると、カランと小さな石が転がる音がした。

    「!」

    女の子から緊張が伝わる。見れば小さなモンスターがこちらに接近しようとしている。この迷宮の中でも最弱の魔物、コボルトだった。

    彼らは弱いが気配を隠すのは上手い。中級冒険者でも油断しているとやられる相手だ。

  • 186二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 23:31:34

    ⚔️🛡

  • 187124/11/01(金) 07:16:16

    すいません昨日は力尽きて文字を打ってる途中で寝てました

    ⚔️🛡ありがとうございます

    対コボルト戦&4号スライムのある意味戦い?的な何かが始まります



    >>185

    「スライムさん!ちょっとゴメンね!」

    女の子は片手で大ぶりのナイフを抜くのと同時に、僕の体を暗くて狭い場所に押し込めた。

    暗くて狭くて。柔らかくて、いい匂いがして、とても気持ちがいい『なにか』に全身が包まれる。

    ───!?!こここ!これはまさか…!?

    僕が現状の真実に気付きかけて、プチパニック状態に陥っている間に、女の子はコボルトと戦闘に入っていた。

    「お、お母さんと練習したからきっとだいじょうぶ、なはずっ!ほっ、やっ、えーいっ!」

    少々気の抜けたかけ声とともに、女の子がコボルト相手に奮闘する。地面を踏みしめ、剣を振り、素早く体勢を整えて。そうして、また地面を踏みしめて剣を振る。

    暗くて狭い場所に押し込められた僕は、彼女の様子を見ることはできない。

    けれど僕には分かる、女の子の動きが。何故かと言うと、彼女が動くと同時に僕を取り巻く環境も目まぐるしく変わっていくからだ。

    地面を踏みしめると同時に僕の体が柔らかいものに沈み、剣を振ると同時に僕の体が浮かび上がる。たまに布にむぎゅっとぶつかったり、柔らかい『なにか』のスキマに挟まったりする。

    ───わーーっ!!わーーっ!!

    僕は状況把握に努めつつも、心の中では叫び声をあげていた。悲鳴なのか、歓喜の声なのか、もう僕自身にも分からない。

  • 188二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 12:57:40

  • 189二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 22:57:35

    🐶⚔️

  • 190124/11/01(金) 23:45:23

    ★🐶⚔️ありがとうございます!

    そういえばスライム転生ですが、ほんのちょっとだけ閲覧注意というか、キャラ崩壊注意というか、4号のテンションが大変な事になるので読むときはお気を付けください



    >>187

    「はぁ、はぁ…っ」

    目まぐるしく動いているからか、女の子の息があがってきた。僕のいる柔らかい場所もしっとりと湿ってきて、下からはドクドクと心臓の音が聞こえてくる。

    …柔らかい場所とか、心臓の音とか。さっきから回りくどい表現をしているけれど、もう自分がどんな場所にいるのか分かっている。

    僕がいるのは彼女の服の中だった。

    さきほどの彼女はとっさに僕を服の下に匿っていた。そして今の僕は、どうしてか彼女の胸の谷間に挟まっている。

    胸の!

    谷間に!

    挟まっている!

    なんかこう、彼女が動いているうちに、そうなってしまったのであるッ…!!

    「たぁーーっ!」

    ───うわーーーっ!!?!?

    彼女が両手で剣を降りかぶると同時に、かつてないほどの質量が両脇から僕の体を押しつぶそうとしてくる。質量と言うか、おっ◯いと言うか。

    すごい。僕はいま、一気に大人の階段を上がってしまっている…!

    淫獄迷宮で生まれたスライムの僕だが、とんと女体には縁がなかった。何故かと言うと、ここへ来るのはいかつい兄ちゃんかおっさんが殆どだったからだ。

    若い女性が好き好んで貞操が危険に晒されるような迷宮に来るだろうか?答えは否である。

    僕の頭に、勇者として過ごした日々が流れてくる。

  • 191二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 00:43:19

    走馬灯みちゃらめ〜ッ

  • 192二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 06:39:20

  • 193二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 14:35:20

    ホーリースライムさん前世から女体に縁なさそうというか童○のまま生涯終えてそうだな…

  • 194二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 21:33:33

  • 195124/11/02(土) 22:08:46

    ☆★と感想ありがとうございます


    >>193

    4号スライムは童〇っぽさを前面に押し出しているキャラ造詣なのでその印象はまったくもってその通りです

    たぶん今まで書いた4号の中でも一番思春期男子しています(スライムですけども!)



    ↓ここから先はご報告です

    そういえばスレもいつの間にやら後半になっていました

    今から新しいスレの準備をしようと思います。ネット環境が繋がらなかった件についてですが、どうやら近くで工事をしていた事が原因だったらしく、今現在は普通につながるようになりました。工事が完全に終わったのかは分かりませんが、土日は流石にしないでしょうから明日までは大丈夫なはずです

    スマホでスレ立てした事がないので地味に頭を悩ませていたのですが、どうにかなりそうでホッとしています

    少し休憩してからスレ立てしようと思いますので、新しいスレは23:00頃の予定とさせて頂きます


    ではまた後で

  • 196124/11/02(土) 23:14:40

    新しいスレを立ち上げました


    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その16|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその16です最近はそれ以外の設定の4スレSSもよく掲載されています。SSが掲載さ…bbs.animanch.com


    こちらのスレについては埋めて頂くか、もし何だったら読みたいものを書いて頂いても構いません

    最近すっかりご無沙汰だったリクエストですが、今のところ頂いたお題はすべて書き終えていますので、少しばかりの余裕はあるだろうと考えました

    もしかしたら時間が掛かるかもしれませんが、それでもよければお書きくださいませ

  • 197二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 10:29:41

    うめ

  • 198二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 19:45:28

    いつもありがとうございます埋め

  • 199二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 07:36:28

    うめです

  • 200二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 07:44:34

    うめ

オススメ

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています