[閲覧注意]最後に救いはあるミオスレ鬱SSなんだけどタイトルが思い浮かばなかった

1✌️22/10/28(金) 00:14:24

試験中にスレッタが泣いてしまったあの日から、彼女は私と2人きりの時でも心からの笑顔を見せることはなくなった。まるで貼り付けたような笑顔。嘘っぱちの笑顔。
水星に帰りたい。その気持ちしか残ってない抜け殻のような笑顔。

｢み、ミオリネさん！これみてください！ミオリネさんにお、教えてもらったおかげで、、成績上がりました！｣
タブレット端末を見せながら嬉しそうにはしゃいでいる
｢当たり前でしょ。この私が直々に教えてるんだから。｣
いつものように返すと少ししゅんとしながら
｢で、、ですよね～...｣
と呟く。
｢でも、頑張ったんじゃない？えらいわよ。｣
そう言って頭を撫でると彼女はぱっと笑顔になった。いつものような嬉しそうな笑顔
でも私は気づいていた。気づいてしまった。その笑顔も嘘っぱちの笑顔だということに。

スレッタを励ます方法はないか、そんなことを考える日が何日か続いたある日、ソレは起きた。

2✌️22/10/28(金) 00:14:46

エアリアルのコックピット内でスレッタは首を切って死んでいた。死因は失血死。
最初に異変に気づいたのはニカ・ナナウラだった。朝エアリアルのコックピット部分から血が滴っていたらしい。開けっ放しのコックピットには血の海で虚ろな目をしたスレッタがそこにいたと言う。それからのニカは自室に籠りきりで誰とも会っていないのだという。
私に知らされたのはその日の夕方になる頃だった。無機質な部屋に横たわり生気の無い虚ろな眼で虚空を見つめ、物言わぬ肉の塊となった彼女がそこにいた。

私は自分の足元が崩れ落ちる感覚になりよろめきながら部屋を後にした。彼女のことを見ていられなかったからだ。胃の中がひっくり返ったような吐き気が込み上げてくる。
もうトマトを美味しそうに食べたスレッタはいない。変なあだ名をつけてきたスレッタはいない。スレッタはこの世から消えてしまった。

気づくと私はエアリアルのコックピットの前にいた。｢片付け｣が済んだとはいえ血の匂いやこびりついて固まった血の跡が見える。コックピットに乗り込んで座席に座ると自然と涙が溢れてきた。止めたい。けどこの涙は止めちゃいけない。そうやって目元を拭っているとエアリアルのAIが起動し始めた。

私はワケが分からず呆けているとスレッタの声がした。どうやら録音データを再生し始めたらしい。

｢エアリアル、、私折れちゃった。水星を良くしたくてここまで来たのに。ごめんね。ミオリネさんともっといたかった。トマト、また食べたかったなぁ、、さよならミオリネさん｣
ﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬと水のような音とスレッタの呻き声が聴こえたのを最後に何も聞こえなくなり音声の再生が終了した。

｢なんだ、そこにいるじゃない｣
私はぽつりと呟いておぼつかない足取りでコックピットを出ると、ハンガーのいちばん高いところを目指す。スレッタが手招きしてる。
｢｣そしていちばん高いところに着くとそこからスレッタに向かって飛んだ。
｢これでずっと一緒よ。｣
身体が自由落下する。視界が暗転する。鈍い音が響いて意識が遠のく。

3✌️22/10/28(金) 00:15:02

｢.........ぁぁぁああ！！｣
無意識に叫んでいたミオリネが飛び起きて荒く呼吸をする。汗でびっしょりになっていた。傍らではスレッタが眠たそうに目を擦りながら
｢どうしたんですかぁ...?｣
と聞いてきた。なんて悪夢だ、冗談じゃない、悪夢にしても限度がある。
でも今は
｢スレッタ｣
そう言って彼女に抱きついた。彼女は理由の話さない私に困惑していたがすぐ受け入れてくれた。
絶対あんな悪夢の通りはにさせない。そう思いながら彼女をきつく抱きしめた。

4✌️22/10/28(金) 00:16:42

この曲聴いてたら思いついた

インスピレーションってどこにでも転がってるなぁ

Mili - Nine Point Eight