[二次創作]もしカラミざかりを書くならどのようなストーリーにするか妄想するスレpart7

  • 1二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 15:58:10

    こちらのスレはもし自分がカラミざかりのストーリーを書くことになったらどのようなストーリーにするか妄想するスレです

    展開予想やこんなストーリーが読みたい的な妄想もぜひ書いていってください

    皆さんの作品お待ちしています


    元スレ↓

    ※有料版ネタバレ注意 リメイク版カラミざかりを語るスレpart8|あにまん掲示板あげbbs.animanch.com
    ※有料版ネタバレ注意 リメイク版カラミざかりを語るスレpart9|あにまん掲示板あげbbs.animanch.com
  • 2二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 15:58:33
  • 3二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 15:59:27
  • 4二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 16:00:28

    現在更新中の紅い青春 振り返り用に再掲載 

     そして夏祭りの日がやってきた。貴史と共に指定された場所へ向かうと智乃と里帆が浴衣を着て待っていた。
    「どうかな?」
     里帆は自身の浴衣の袖や帯を高成に見せる。高成は似合ってると返すと嬉しそうに微笑むのだった。
     一行は屋台をぐるぐる巡る。たこ焼きや焼きそば、ゲソ焼きやりんご飴を頬張るとあっという間にお腹が膨れる。里帆はりんご飴を綺麗に食べているのを見て高成は好きなの?と問うとまあまあかなと返す。
     射的では里帆が上手く出来なかった為代わりに高成がやってみると次々と標的に命中していった。高成は景品を全て里帆に渡す。
    「えっいいの?」
    「…いいよ。持ってって。」
    「っじゃあこれ!代わりにやってくれたから…」
     里帆がくれたのは1等賞品の透明な写真立てだった。高成は受け取ると写真立てを眺める。
    (きれいだな。ガラス製かな?)
     夏祭りの夜はまだまだ賑やかだ。

  • 5二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 16:02:14

    短編・もしもカラミざかりが古墳時代の物語だったら 再掲
     ここは古墳時代の日本。その地にはいくつかの国が点在していた。主人公のコウセイ(高成)は有力豪族の跡取り息子でユリ(優里)という名の許嫁がいる。コウセイは立派な武人となるため日々友人のタカ(貴史)と共に勉強と鍛錬を積んでいた。
    「コウセイとタカ。励んでおるか。」
    「父上…お疲れ様です。」
     コウセイの父が彼等の様子をうかがいにやって来た。すると話があると言って屋敷について来るように命じる。突然の事だった為動揺を隠しきれない様子である。
    「戦か?」
    「さあ…何だろう?」
     屋敷の一角へと案内されたコウセイとタカはコウセイの父に座れと言われ、ぴしっと居住まいを正しながらその場に座る。
    「突然の事ですまない。実は2人にヤマトへ行ってもらいたい。」
    「ヤマト、ですか?」
    もしもカラミざかりが古墳時代の物語だったら 2
     コウセイの父曰くヤマトにはリホノミコト(里帆)という名の王族の娘がいる。その娘は巫女を務めているのだがある日謎の奇病を発してしまったのだという。
     その奇病は毎日若い男と絡みその精を飲まねば発作を起こす。と言うものだった。国中から精力のある若い男が迎えられているのだが、それでも数が足りなかったり、逃げ出す者もいて困っているようだった。ヤマトでは神の祟りではないかという噂まで流れているのだと言う。
     コウセイの父は若い2人にヤマトへ行き、リホノミコトの看病と病の原因を突き止めるべく2人にヤマト行きを命じたのであった。
    「そうですか。」
    「そうじゃ。頼めるか?」
    「ですが、ユリが…」
    「ユリにはもうこの話はしておる。了解は得たから安心せい。」
     そして数日後、2人の出立の日がやってきた。ユリはコウセイへ旅の祈願を祈る舞を踊った後、複雑な笑顔で送り出すのであった。

  • 6二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 16:06:13

    たておつです

  • 7二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 16:16:59

    あげ

  • 8二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 16:31:42

    青い季節の再編集版をハーメルンにて上げてきました
    今回は竹内先輩~文化祭後までとなります

    次がラスト更新となる予定です
    よろしくお願いします

  • 9二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 16:56:27

    ほしゅ

  • 10二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 17:00:46

    10こめほしゅ

  • 11二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 17:10:10

    >>5

    もしもざかり古墳時代編 3


    「大丈夫でしょうか…」

     ユリは心配そうに馬にまたがってヤマトへ目指すコウセイらの小さくなった後ろ姿を見つめていた。この時代男は女を複数囲うのは当たり前の世界。それは勿論ユリも理解している。ただユリは男女の絡みよりも相手は奇病を患った王族の娘という事で祟りや動乱に巻き込まれやしないかと不安を隠しきれない様子だった。

    「信じるしかない。」

    「ですよね…無事に戻ってきますように。」

     ユリは手を合わせて神に祈りをささげるのだった。

     2.3日かけてコウセイらがたどり着いたのはヤマトの王族たちが住まう屋敷前の大きな門だった。コウセイは門番にリホノミコトの件でこちらに来たと言うと、巫女たちがお連れするのでしばらく待つようにと言われた。

    「なあコウセイ。姫様はどんな方だと思う?」

    「美しい黒髪を持ったやんごとなき姫君だと父上は言っていたが…」

    「お待たせいたしました。」

     そこへ巫女が3人のお付きを伴って現れた。巫女の名はトモノヒメ(新山)といい、有力豪族出身であるという。トモノヒメはコウセイとタカ・侍従を引き連れてリホノミコトのいる屋敷へと案内した。

     屋敷内は広いが仄暗い。コウセイの心臓は高鳴っている。

  • 12二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 18:18:41

    パラレル妄想創作、自分も描いてみました
    暇つぶしにどうぞ

    →12から

  • 13二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 18:20:20

    Heat Entangle-My truth and your lie-

    太古の昔、人類は男女がつがいになって繁殖行動に励みその数を増やしたという。やがてその活動範囲は今では伝説となった母なる星「地球」から太陽系へ果ては外宇宙までに及んだ。
    現在、人類の活動拠点のひとつであるイーダ恒星系第4惑星「カーマイン」では敵対知的生命体「フ・ジノ」との交戦に勝利し帰還した艦隊130隻余りを迎え入れていた。

    夢を見ていた。俺は見たことのない女と裸になり陽の差し込む部屋のベッドに横たわっている。やや荒い息づかいと共に「俺は○○と付き合えればそれだけで良かった」と口にする。
    『付き合う?』意味が分からない。そもそも隔離されたエリアに住む女と共に裸で居る理由が皆目見当つかない。
    しかし、この感情は何なのだ。胸の辺りが苦しく、下半身の一点に血が巡るような感覚…
    俺の側で横たわる女は頬を紅く染めている。その表情から感情は読み取れない。まるで遠くを見つめているようだ。
    俺はその女に話しかけようとした。「君は誰なんだ…」

    機体コントロールユニットに警報音と共に声が発せられる
    『機体No.41 搭乗員の覚醒フェーズ完了。搭乗員「コーセー=ヤマギシ」は速やかに本星人類補完管理局に出頭せよ』
    夢の途中で強制的に目覚めさせられた為頭痛を感じる。しかし、人類補完管理局だって?
    「なんかやらかしたか俺…」

    ここは惑星カーマイン。人類拠点の一つでおよそ1500年前に超AIシステム「彩(SAI)」により改造提案され人類が住めるようになった惑星。その名の通り茜色の大地が所々に見られる。しかし緑や水も豊かだ。

    「個体番号5077-a33ky コーセー=ヤマギシ。参りました」
    管理局入口ゲートを通り、無人の部屋で誰にいうでも無く言葉を発する。
    『…お帰りなさい。コーセー。討伐戦からの帰還間も無く呼びつけて申し訳ありません』
    「いえ、母なる貴方様のご命令に背く事などあり得ません。御用命をお聞かせ下さい」
    この部屋全体が超AIシステムのコミュニケーション用ユニットなのだ。会話は秘匿され「彩」と俺以外知る者は居ない…はず。
    『今回貴方を呼んだのは…コーセー。貴方の今までの戦績が晴れて「母星の私」に認められて、「自然繁殖」の権利が与えられた事を伝える為です』
    「自然繁殖?それは何ですか?」

  • 14二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 18:21:27

    >>13

    『今から投影するデータ4件から2つ選んで下さい』


    1.No.101-x5tn「トモノ」

    2.No.333-z7ri「リホ」

    3.No.333-z7ya「ユウリ」

    4No.621-b4ht「ヒナタ」


    「これは何ですか?個体番号からすると…まさか女性?」

    『まだ実体は有りません。データです。貴方の選択に基づき“構成式復元技術“で「生成」します。貴方には「地球」に向かって貰い、このうち2人から更にひとりを選び、「子を成して」いただく事になります』

    「なんですって?子を成す?人から人を生み出す事など可能なのですか?」

    『およそ1万2000年前、地球では人が人を生み、育てていました。貴方はその「データ」としての価値を継承させる権利を得たのです』


    何を言ってるのか意味が分からない…人は母たる「彩」様が大規模演算に基づき生み出すもの…宿敵「フ・ジノ」との長きに渡る戦いの歴史で最適化された人類の「生存戦略」のはずだ。女…女性は超AIシステムの運用に従事し基本的に俺達と行動を共にする事は…無い。


    『さぁ、2つ選んで下さい。きっと貴方に「幸」をもたらします』

    「承知しました。ではNo.333の2つ。このデータは一見相似形ですが、何か意味があるんでしょうか?」

    『分かりました。「リホ」と「ユウリ」ですね。それは貴方自身の目で…いえ身体で確かめて下さい。生成データ転送開始…年齢は…いえ、コーセーが地球に着くまでの約16年、自然環境で育成しましょう。それではコーセー、急かすようで申し訳ありませんが、地球までの旅路では再度凍結封印させて貰います。向こうで出会う彼女達は16歳。貴方と同じ。きっとお似合いですよ』


    「ちょ…まっ。どうしてこうなった…」


    コーセーの新たな使命…それは「戦い」では無く「子作り」だった(笑)

  • 15二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 18:22:39

    13〜14で終わりです
    SFは予想の斜め上でしょ(笑)

  • 16二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 18:31:59

    タイトルは英語になってますが
    「カラミざかり」をSF風に「強引に」意訳しました
    Heat in Entangleとか量子もつれ的にカラミ合う感じ
    英語得意な人が居たら指摘して下さい

  • 17二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 18:57:18

    SF!
    これはすごい名作の予感がします
    続きが気になります

  • 18二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 19:47:04

    SF仕様は面白そうですね
    リホとユウリの個体番号がほとんど同じで妙なリアル感出ていて導入から惹かれます
    宿敵フ・ジノはツボりました

    古墳時代からSF…
    幅広くなってきて楽しい

  • 19二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 20:39:10

    >>18

    ぞくぞくしてきましたねえ

    読んでてわくわくしてきます

  • 20二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 21:02:15

    >>11

    巫病恋~カラミざかり~(もしもざかり古墳時代編 4)


     屋敷に到着するとトモノヒメから屋敷内の禊場にて禊を行い身体を清めるように指示される。ここで全て衣服を脱ぎ水を浴びて清め、禊を終えるとトモノヒメとそのお付きから「この衣に着替えるように」との事だった。コウセイらが着替え終わるとタカはトモノヒメにリホノミコトがどのような方か、そしていつ奇病を発したか詳しく知りたいと聞く。

    「私で良かったら。」

    「ありがとうございます」

     トモノヒメによれば、リホノミコトは王族の娘の1人で、現在ヤマト王権の頂点に君臨する大王(おおきみ)のお后候補の1人でもあった。大王はリホノミコトのいとこにあたり、このような所謂近親婚は珍しくは無いものである。

     リホノミコトは幼い頃からおっとりとした優しい心の持ち主だった。父親は彼女を巫女になるための修行を命じ、巫女となった彼女は大王が暮らす宮殿の奥深くにある神殿にて大王とヤマトの繁栄の為日々祈りをささげる生活を送っていた。

     しかし、16になった彼女は突如奇病を発症。若い男たちの精を求めるようになった。そんな彼女の様子を知った父親は彼女を神殿から屋敷へ戻らせ治療にあたらせた。しかし術者がいくら祈祷しても若い男を差し出しても治らない。

     更にあれだけ毎日交わりながらこれまで子を孕んだ事は1度も無いのだと言う。リホノミコトの父親は彼女の奇病が治らなければ后となっても世継ぎの男子が産めなくなるのは困ると言い、頭を抱えているそうだ。

    「以上かな。病になったのは本当に急だった。大王様も心配してる。」

    「教えていただきありがとうございます。」

    「じゃあ姫様の元へ行こうか。」

     トモノヒメに連れられ向かった先はリホノミコトのいる大広間だった。コウセイとタカは広間に入り拝礼する。奥には黒い髪をした少女がいた。リホノミコトだ。

  • 21二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 21:43:29

    age

  • 22二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 23:08:19

    >>17

    >>18

    どうも。SFのを書いた者です。前回は妄想49話(早乙女とか茜谷が登場のヤツ)も書いてました。

    正直設定がどんどん思いついて書いてて面白かったです。

    時代設定が異なるとそれなりに背景も違うだろうとキャラクターの自由度が増しそうですね


    登場してきそうな人間は1500年前の惑星改造・移民時の功労者で恒星と惑星にある功労者2人の名前が付け直されております。当時の生体データ及び記憶を超AIが秘匿・保管していたという設定で、その2人と主役のコーセーには何らかの因果があると目されます(どうやって「保管」「生成」するのか語りたい!)


    しか〜し短編なのでここでひとまず終わりです

    コーセー「俺の本当の戦いはこれからだ」(笑)


    有り難うございました

  • 23二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 08:19:01

    >>22

    いえいえ!

    すごく引き込まれる世界観でした!

    私の妄想ですが

    データ保管=小さな試験管に入ってる

    生成=ちょいデカめの試験管(水槽みたいなの)で行う

    というイメージですかね

  • 24二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 09:22:17

    紅い青春の人です

    今古墳時代パラレルやってますが、それ以外にも

    ・平安時代末期(源平合戦)~鎌倉時代
    ・大奥
    ・遊廓
    ・中国宮廷

    この辺やってみたいなーとは思ってます
    これ以外にも見たい!と思うシチュエーションがあれば教えてください

  • 25二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 09:38:23

    >>23

    有り難うございます

    少しネタばらしすると、コーセー達の生きる未来の世界では宇宙そのものが「粒子の運動記録」で構成されるデータや数式で成り立っている事が判明しており、現在分かっているゲノム情報だけで人間を再生・コピーするのでは無く、時空ごと座標スキャンしてプリントする様に生み出します。この事実や技術は敵対生命体「フ・ジノ」と交戦した記録や解析から超AIが導き出し、超AI自体も自己進化しています。

    一方「フ・ジノ」は数十万年前に絶滅した「人類」の残滓であり、ある意味この世界の創造者に近い存在という設定です

    絶滅したはずなのになぜ人類が存在しているのか?というのもテーマです


    中々「らしい」でしょ笑

    失礼しました

  • 26二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 09:53:04

    >>24

    思いつきですが、源氏物語や竹取物語をアレンジしてみるのも面白そうだと思ってしまいました

    寓話・昔話など


    光源氏:藤野(ストーリーを経て高成に入れ替わってしまう。高成はひとりずつ藤野から女性を奪い取っていく)

    かぐや姫:飯田と茜谷の2人いてそれぞれ違う土地に誕生。男達に(カラミ合う条件として)課題を与える

    課題には飯田と茜谷それぞれの個性が表れている

  • 27二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 10:44:23

    >>25

    そうでしたか。奥深くまで設定練っておられるようで感銘を受けました


    フ・ジノ→藤野→不死の→不死の(人間)→…?


    本当に読みごたえある作品でした

    ありがとうございました

  • 28二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 12:09:21

    本スレ新しく立てました

  • 29二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 12:42:22

    >>20

    巫病恋~カラミざかり~(もしもざかり古墳時代編 5)

     コウセイらは奥にいるリホノミコトに拝礼する。黒い髪にまだどこか幼さの残る顔つきはなんら問題のない高貴な少女である。見た目こそユリと似ているが、醸し出す雰囲気は全く違う。

    「〇〇国より参りました。コウセイと申します」

     コウセイ、続いてタカの順で自己紹介をする。リホノミコトは1人1人に頷いていた。

    「ではよろしくお願いします」

     リホノミコトがお辞儀をした途端、突如彼女の具合が悪くなった。胸を押さえて苦しそうにしている。

    「発作です!お二方は早く!」

    (こんな状態でやんの?!)

     コウセイとタカは急いでリホノミコトを担いで床に寝かせると、失礼しますと前置きしたうえで彼女の胸を揉んでいく。彼女の衣服を脱がすとそのまま行為へ進んでいった。

    「はあ、はあ…」

    「ああ、入った…コウセイはそっち頼んだ。」

    「了解」

     現代で言う所謂3Pの状態で犯し続ける。しばらくして2人はそれぞれ口内と膣内に精を吐き出しその後もかわるがわる絡み続けた。

     気づけばもう日は落ちていた。リホノミコトの様子が落ち着いた所で2人は禊場で身体を清め、トモノヒメによってあてがわれた屋敷へと戻っていった。

    「このままこのような日が続くのだろうか…」

    「早く原因を解明し、病気を治さなければ…」

  • 30二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 12:52:38

    >>29

    巫病恋~カラミざかり~(もしもざかり古墳時代編 6)

     リホノミコトと絡み合うようになりしばらく経った。コウセイは時折リホノミコトと会話する仲になった。そんな折早馬が屋敷へとやって来る。

    「コウセイ様はいずこか!」

    「はい!ここに…!」

    「貴殿の許嫁が…人柱に!」

     コウセイの住まう国では久しく雨が降らず池の水も枯れ果てようとしていた。そこで苦肉の策として人柱を立てる事となり、ユリが選ばれたのである。彼女が人柱として埋められる事となる儀式は4日後に行われるようだ。

    (そんな!どうすれば!)

     その様子を後ろでリホノミコトが聞いていた。コウセイは振り返って彼女の様子を見る。

    (!姫様は巫女…ならば!)

    「姫様、お願いがございます。…雨を降らせてやってくださいますか?」 

     リホノミコトは驚いた顔でコウセイを見る。

    「私で、いいの?」

    「あなたしかおりませぬ」

    「…やるだけ、やってみる。」

     リホノミコトの父に謁見し許しを得ると、コウセイとタカ、リホノミコトは現地へと急いで向かうのだった

  • 31二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 13:02:20

    >>30

    巫病恋~カラミざかり~(もしもざかり古墳時代編 7)

     現地へ向かう途中の事。コウセイはリホノミコトに感謝の言葉を伝えるとリホノミコトはきょとんとしていた。

    「あまりそう言われるの慣れてない、かも」

     聞けば両親は厳格でこれまで殆ど褒められた事が無いのだという。更に驚きの発言を続ける。

    「私はやっぱり病気なのかな?」

    「ある夜、私は父上が妾の1人を抱いている所を見て。それからこういう事に興味を持ってしたくなったというか。あの時は母上とも上手く行かなくて色々むしゃくしゃしてた。それに私は子供が出来ない身体だったみたい。それでますます…」

    「そうなのですね…しんどかったでしょう?」

    「!」

     その言葉を受けたリホノミコトは思わず驚きの表情でコウセイを見つめた。そしてしばらくしてしんどかったと返し、ようやく吐き出せたと呟いたのだった。

     そして現地へ到着。既に儀式の準備が執り行われていた。

    「ユリ!ユリはどこだ!」

    「コウセイ…!」

     ユリは既に人柱として小屋にいた。束の間の再会を祝うとコウセイの父の元へ向かう。

    「父上」

    「コウセイ…すまぬ。ユリは人柱となった。お前の許嫁はまた紹介するつもりだ。」

    「父上聞いてください。こちらにおわすお方がヤマトより参りましたリホノミコト様でございます。このお方が雨をお降らしになると。」

  • 32妄想副題・紅い青春22/11/03(木) 16:27:02

    「なあ…ちょっといいか」
     ここで突然貴史が神妙そうに智乃へ話しかけてきた。智乃は何?と聞くと、貴史はちょっと…と言って智乃の腕を軽く掴んでどこかへと早足で歩き出す。
    「貴史?」
     高成と里帆も後を追いかけた。たどり着いた先は人気の少ない小さな神社。かなりの年月が経っているのか建物はあちこち傷んでおり、どこか不気味な雰囲気を纏っている。
    「復帰近いしさ、もうしばらく出来ないから」
    「あっ…んんっ…」
     貴史は焦りを見せながら智乃の浴衣の襟元をはだけさせ、胸を揉みながらキスをする。
    「…」
    「山岸くん…」
     里帆が高成に近づいた。里帆は高成の胸元に自身の頬を寄せる。高成は里帆の頭を撫でながら抱き寄せた。
    (やっぱやる流れか)
    (こうしてみると…皆何かにとりつかれたように見える…人気のない古い神社だからだろうか)

  • 33二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 20:43:01

    >>31

    巫病恋~カラミざかり~(もしもざかり古墳時代編 8)

     コウセイが父へリホノミコトを紹介する。コウセイの父は本当に雨を降らせてくれるのか?と、リホノミコトに尋ねると、リホノミコトはしばらくうつむいたままだったが一度コウセイの元へ振り返る。

     コウセイは力強く頷いた。リホノミコトは手を握って大丈夫です、降らせてご覧に入れます。と言った。

    (背中震えてる…)

     そのままリホノミコトとコウセイ一行はすぐさま儀式が行われる場へと向かった。万が一祈祷しても雨が降らなかった場合、ユリは人柱として埋められる事になる。ユリもリホノミコトの元へ向かった。

    「コウセイ殿…」

    「姫様」

     リホノミコトの震える手を握って大丈夫だと伝える。

    「あなたを信じています。」

     リホノミコトは力強く頷いて舞台に上がった。

    「はらゑたまひ…」

     一心不乱に祈り舞い踊る。そして雨が降ってきた。その場にいたものは歓喜の渦に包まれた。

    「雨だ!雨だ―――――!!!」

     舞い終わったリホノミコトの目は大きく見開かれると彼女の元へコウセイがやった来た。

    「ありがとうございます。あなたのおかげです!!素晴らしかった…!」

    「コウセイ殿…!」

  • 34二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 20:58:00

    >>33

    巫病恋~カラミざかり~(もしもざかり古墳時代編 9)

     そしてリホノミコトとコウセイはリホノミコトの屋敷へと戻りその事を報告した。

    「このお方のおかげです。姫様を褒めてください」

     またリホノミコトの病も彼女の過去が引き金となっているのでは?とコウセイは明かすとリホノミコトの父と母はこれから彼女としっかり向き合う事をコウセイと約束したのだった。

     結果的にリホノミコトの奇病は彼女の父と母との関係から長らく鬱憤が貯まっていた所に、父が妾と絡み合っている姿を目撃した事による云わば彼女の精神から発するものであったのだった。

     こうしてリホノミコトの奇病はすっかり治り、大王の神殿で務めを果たせるようになった。コウセイとタカも国へ帰り、それぞれ許嫁であるユリとタケ(竹内先輩)と婚儀を済ませたのだった。

     しばらくして…

    「父上お呼びですか?」

    「ああ。実は…」

    「コウセイ殿。お久しぶりです。…会いたかった。」


    以上古墳時代編となります

    お読みくださりありがとうございました

  • 35二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 21:24:44

    ほしゅ

  • 36二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 01:25:12

    お疲れ様でした! 
    番外編楽しませてもらいました
    時代背景異なると別視点での楽しみ方があるので良い試みだと改めて思いました

  • 37二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 08:27:49

    >>36

    ありがとうございます!

    例えば妾など時代によって価値観も異なってくるので書いてて楽しかったです

    また時間ある時にやってみます

  • 38二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 12:05:36

    >>37

    追記

    時代によっては正室と側室のような一夫多妻制・男性が複数の女性を囲う事が当たり前だったりするので書いているときは色々アプデしながら書いてたりしてました

    ユリがリホノミコトに対して嫉妬していなかったりするのはその証だったりします(ユリはその辺しっかり割り切ってる)

  • 39妄想副題・紅い青春22/11/04(金) 16:16:08

    >>32

     ガサガサッ…

     なにやら音が聞えてきた。しかもこちらへと近づいてくる。4人は行為を止めて服を正す。なにやら声も聞こえてきた。

    「ふう~…心霊スポットってここか?」

    「らしいぞ?」

     やってきたのは中年の男性3人だった。いずれもくたびれた身なりをしている。

    「ん?おい!君らもしかして学生か?」

    「あ…」

     里帆は高成の背中に隠れる。

    「学生がこんなとこにいるのはよくないぞー。早く帰りなさい。」

    「おじさん達が送ってあげるから。」

     3人組の男性はそのように高成らを誘う。小さくどうする?と耳打ちする。里帆は背中を小刻みに震わせていた。

     結果、争い事を避けるため彼らについていく事となった。3人組の男性は高成一行を囲うようにして誘導する。

    (なんか…嫌な予感が…)

     すると男性の内の1人が里帆の身体を触り始める。里帆は震えたままで言葉が出ない。更にもう1人は智乃の尻を撫で始めた。智乃はその仕打ちに我慢できずに声を挙げる。

    「やめてください!!」

     その瞬間。智乃の動きを予測していたかのように、3人組の男性はそれぞれ里帆と智乃を羽交い絞めにする。

  • 40妄想副題・紅い青春22/11/04(金) 20:34:25

    >>39

    「飯田!新山!」

     3人組は里帆と智乃にナイフを向け、高成と貴史に大人しくするよう要求する。そしてそのまま眼前で2人を犯し始めようとする。

    (どうする…!!)

    (まずは警察へ…!)

     高成は見られぬように警察へ連絡しようとしたその時だった。3人組の前に不良集団がやってきた。その中には以前薬局で見かけた優里の彼氏もいる。

    「てめえら何やってんだ?」

    「なっ…!!」

    「!こーせー!今!!」

     その隙に乗じて高成と貴史はそれぞれ里帆と智乃の腕を掴んで一目散に走り出した。走って走って走って人ごみの多い箇所へと戻る事が出来た。

    「はあ…はあ…」

    「大丈夫か?」

     高成は里帆と智乃の様子を心配そうに伺う。

    「山岸…私は大丈夫。里帆は?」

    「私も…大丈夫…」

     皆息を切らしている。そこへ偶然にも通りかかった人物がいた。優里だった。

    「あ…山岸くん…」

    「茜谷さん…」

  • 41妄想副題・紅い青春22/11/04(金) 20:43:50

    >>40

     優里は目を丸くする。高成は3人を紹介すると、優里も自己紹介した。しかしいきなりの出会いだったのか、会話はそれ以上続かなかった。

    「あ…門限が…」

     里帆はスマホを見ながら呟く。結局夏祭りはこれでお開きとなった。里帆たちを近くの公園まで送ると高成と優里は2人っきりとなる。

    「何かあったの?」

    「実は…」

     高成は先ほどあった事全てを打ち明ける。優里は彼氏は今日シフトだと言ってたけど…と複雑そうな反応を示す

    「休んだのかな…それとも」

    「…」

     こうして騒乱の夏祭りは幕を閉じた。帰り際里帆の頭には優里の姿が思い浮かぶ。

    「…」

  • 42二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 21:40:38

    次回予告
    夏祭りが終わり予備校が始まる…
    2人はどうなる?

    お楽しみに

  • 43二次元好きの匿名さん22/11/05(土) 08:04:08

    あげ

  • 44妄想副題・紅い青春22/11/05(土) 12:26:23

    >>41

     数日後。予備校にて高成と優里は再会した。

    「久しぶりー!元気?」

    「うん!茜谷さんは?」

    「変わらず元気ってとこかな。」

     たわいのない会話をしていると始業の時間が来て授業が始まった。高成は壁際の席でノートを取っているとなにやら窓の外の景色に見覚えのある人物がいる事に気づく。

    (あれ…飯田?横にいるのは…飯田のお母さんか?)

     予備校のあるビルの外の歩道を歩いていたのは里帆と彼女の母親だった。里帆は清楚な白いワンピースを着用していた。隣にいる里帆の母は里帆よりも背が高く、体格も肉付きも良い。黒いボブヘアに白いブラウスとズボンを着用している。高成が2人の動きを目で追っていると、なんと予備校のビルへと入っていった。

    (!)

     里帆と里帆の母がビルへ入っていった所で授業が終わり休み時間へと入る。

    (どうするか、後をつけてみるか…)

     高成が悩んでいたタイミングで優里が彼の元へ近づいてきた。

    「山岸くーん。調子どう?」

    「茜谷さん…ちょっとついてきてもらっていい?」

    「えっ?!ちょ、ま…!」

  • 45二次元好きの匿名さん22/11/05(土) 15:59:46

    このレスは削除されています

  • 46妄想副題・紅い青春22/11/05(土) 16:00:06

    一応里帆の母のスリーサイズ妄想

    B92・W65・H99

    里帆よりも身長高くて体格も良いイメージで書いてます

  • 47二次元好きの匿名さん22/11/05(土) 20:53:12

    ほしゅ

  • 48二次元好きの匿名さん22/11/06(日) 08:08:49

    あげ

  • 49妄想副題・紅い青春22/11/06(日) 12:28:49

    >>44

     高成は優里の腕を引っ張って急いで教室の外へと出る。同じクラスで参加していた日向と雄也もそれを見て後を追う。

    「山岸くん?!どうしたの?!」

    「し、静かに…!飯田が親とここに来てる…!!」

    「えっ?!うそっ?!!」

     高成はもう一度静かに…!と3人を落ち着かせる。極力物音を立てずに階段を降りて予備校の事務室のある部屋の壁に身を隠しつつ中の様子を聞き取るべく耳を当てる。

     やはり中では里帆と里帆の母が講師となにやら話していた。

    「飯田さんよろしくお願いします。」

    「はい…お願いします…」

    「里帆もここで頑張って成績上げるのよ?分かった。」

    「うん…」

     里帆の声はどこか暗い。対して里帆の母の声はどこか圧のある声音をしている。

    (あれが飯田の親か…)

    (里帆ちゃんとそのお母さん…)

  • 50妄想副題・紅い青春22/11/06(日) 13:23:23

    >>49

    「では試しに次の授業見ていきますか?」

     講師がそう案内すると、里帆の母はぜひよろしくお願いします。と言う。3人は事務室から出ると階段を上がって面談室へと向かう。姿が見えなくなるのを確認して、高成一行は元来た道を急いで引き返すのだった。

    (やばいぞ…!!)

  • 51妄想副題・紅い青春22/11/06(日) 17:03:31

    >>50

    (飯田がこの予備校に来るっ…!!)

     予想だにしていない事態。高成の顔にはこれからどうなるのか?という不安と焦りが浮かんでいた。気づいた優里は大丈夫?と声をかける。

    「飯田が…来るのか…」

    「そういう事だよね…多分。」

    「ねえ、山岸くん。飯田って誰?」

     日向がそう質問する。日向と雄也が分からないのも無理はない。高成は少し考えたのち詳しくは放課後教えると言った。

     その後里帆は里帆の母に連れられ授業をを見た後、講師に明日からお世話になるのでよろしくお願いしますと言って去っていった。

  • 52二次元好きの匿名さん22/11/06(日) 19:05:41

    あげ

  • 53二次元好きの匿名さん22/11/06(日) 20:56:53

    ほしゅ

  • 54二次元好きの匿名さん22/11/07(月) 08:02:46

    飯田が予備校に…!

  • 55妄想副題・紅い青春22/11/07(月) 12:31:35

    >>51

     放課後。4人は集まって優里の家で勉強会を開く事になった。そこで高成は里帆について日向と雄也へ説明した。

    「はえ~…山岸くんの好きな人…」

    「って事は塚原みたいなやつなの?」

     マイペースで性に対して奔放な部分は共通しているが、言い換えるなら共通点はそれくらいだと高成は言う。

    「明日からだよね、来るの?」

    「親はそう言ってたし多分そうだと思う」

     優里はそか…と小さく呟いた。優里の中ではこうしてあの時と同じ4人で集まっているという事から雄也の家で起こった出来事がフラッシュバックしつつあった。

    (あの時もこの4人だった。)

    (なんで今になってフラッシュバックしてるんだ…?)

     ふと雄也に目線を向けた優里。雄也はどうしたのかと尋ねると優里はいや、なんでもないと力なく返した。

    「今日の振り返りしよっか」

    「だね…」

    「塚ちゃん真面目にやってね。」

    「大丈夫。わかってるって」

  • 56妄想副題・紅い青春22/11/07(月) 16:02:41

    >>55

     日向は優里の呼びかけに対し珍しく素直に応じ、熱心に勉強に励んでいた。その姿はまるで何かから逃れるようだ。その後も4人は日暮れまで振り返りと課題・予習を行い、優里の親が帰ってきた所で解散となった。

     優里は高成を駅まで見送るとそこで偶然にも栞と遭遇する。栞はマネージャーとスタッフ数名と一緒にいる所だった。

    「あ!」

    「あれ…!どしたの?」

    「おひさー。今から打ち合わせついでに飲みに行くとこ。…ごめんね忙しくて」

     栞の反応に優里は大丈夫と返す。そんな優里の様子を高成は横目で見ながら2人に挨拶をして駅構内へと向かったのだった。

  • 57二次元好きの匿名さん22/11/07(月) 20:35:47

    紅い青春の人です。前回好評だったのでまたパラレルやりたいと思います

    もしもざかり~源平悲恋絡~

    山岸高成は源氏に仕える武士である。主・源頼朝の命で京にいる平家の様子を探るべく密偵として活動していた。
    京には平家側の人間はやはり多い。高成は「平家にあらずんば人に非ず」の言葉通りだと思いながら街を歩いていた。
    「賑やかだなあ…故郷とは違う」

  • 58二次元好きの匿名さん22/11/07(月) 21:46:26

    あげ

  • 59二次元好きの匿名さん22/11/07(月) 23:03:57

    お疲れ様です!
    源平できましたか…これは楽しみな展開になりそうですね
    期待しております!

  • 60二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 08:13:10

    >>59

    ありがとうございます‼

    お楽しみに!

  • 61二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 12:18:09

    >>57

    もしもざかり~源平悲恋絡~ 2


     京にはたくさんの人であふれかえっている。ふと大通りに目をやると平家の武士が隊列を組んで進んでいた。先頭には大鎧をまとった騎馬武者が弓矢を持ち移動している。その人物は平家の中でも1.2を争う武者だった。

    (やはり噂通り…気配が違う。)

     高成はその場から離れ、別の通りへと向かおうとしていた時、路地の方から女性の声が聞えた。

    「きゃーっ!誰か助けて!」

     高成は急いでその場へと向かった。すると高貴な身分と思わしき女性とその女房3名が盗賊に囲まれていた。牛車は破壊され、乗り手も斬られぴくりとも動かない。

     高成は抜刀し、盗賊へ向かって応戦した。下っ端のものはなんとかねじ伏せたものの、頭はやはり手強い人物だった。騒ぎを聞きつけてやってきた別の武士とも応戦し、なんとか組み伏せる事に成功した。

    「はあ…はあ…」

    「あの…」

     高成の目の前には女性が立っていた。黒髪の美しい女性だった。

  • 62二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 16:27:10

    >>61

    もしもざかり~源平悲恋絡~ 3

     

    「あの…ありがとうございます…助かりました…」

     黒い髪の女性はそう言って高成にぺこりとお辞儀をした。その後駆けつけた武士団によって彼女たちの身柄は引き渡されたのであった。

     女性の名前は里子(里帆)と言い、普段は宮仕え(まだ若いため皇子皇女らの遊び相手が主)をしている平家側の人物だという。経験を積み、ゆくゆくは帝の后となる予定だそうだ。

     里子の見目麗しい容姿に高成は思わず見とれてしまい、惚れてしまった。

    「美しいお方だ…」

     しかし高成は源氏の武士、里子は平家側の高貴な女性である。どう見ても釣り合わない事は高成も理解していた。

     その夜。高成は宿で里子を抱く夢を見た。

    「高成殿…」

     里子のまだ幼さの残る顔と快楽に溺れる様の2つから生み出される「ずれ」は、どこか背徳感を醸し出す。

    「あっ…」

     達した所で高成は目覚めた。まだ汗が身体全体からにじんでいる。高成はそのまま夜明けまで自身や他の男性に抱かれる里子を妄想しながら自慰行動をしていたのだった。

  • 63妄想副題・紅い青春22/11/08(火) 20:38:48

    >>56

    「まさか…うちにくるとは…」

     高成は夏休み前の出来事を思いだしていた。廊下で里帆と夏休みの予定について話していたのだが、そこで里帆は母親に予備校へ行くよう言われていた事を打ち明けていた。

     そこで高成は予備校のサイトを里帆に見せていた。もしかしたら里帆はここがいいと伝えていたのかもしれない。高成はまさかと思いながらもこれだろうな…と感じていた。

     その後優里と解散し、自宅へと戻った。

    (飯田が来る…)

    (やべえ…どきどきする…)

  • 64二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 21:25:14

    ほしゅ
    源平も紅い青春も気になる

  • 65二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 08:33:43

    あげ

  • 66二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 12:25:18

    >>62

    もしもざかり~源平悲恋絡~ 4

     朝。高成は朝食を取り、部屋を片付ける。すると宿の主が部屋へ入ってきた。

    「どうもお公家さんがあなたを呼んでいるようです。」

    「分かった。すぐに参ると伝えてください。」

     ささっと身なりを整えて外へ出ると、武士が何名か外にいた。

    「吉野殿。里子様がお呼びです。」

    「分かりました。」

     京に来てからは平家側に身分がばれるのを防ぐために高成は「吉野高成」という偽名を名乗っている。高成は武士に会釈すると歩いて目的地へと向かった。

     屋敷に入り、大広間へ通されると奥の御簾には人影が映る。里子だ。

    「先日はどうもありがとうございました。こちらお礼の品となります。」

     女房によって運ばれてきたのは砂金と反物と刀だった。高成は礼を言ってそれらを受け取ると里子は御簾の奥ではにかんだ表情を浮かべていた。

    (可愛いな)

     すると里子は周囲の武士や女房らに大広間から出るように指示を出した。彼らが立ち退くと里子は御簾の下から手を出しこちらへ来るように高成に言った。

    (え?!)

     そのまま御簾を超えて里子の傍へと近寄る。里子は嬉しそうな表情をしていた。

  • 67妄想副題・紅い青春22/11/09(水) 16:58:42

    >>63

     翌日。高成が家を出て駅に向かう途中で雨が降ってきた。

    「うわっ…傘無いや…取りに戻るか」

     すると後ろから高成を呼ぶ声がした。赤い水玉模様の傘をさした里帆だ。

    「これ良かったら…」

     彼女が差しだしたのは青い折り畳み傘だった。高成はいいの?と聞くと里帆はうんと頷く。

    「ありがとう…助かった…また返すから。」

     高成は折り畳み傘をさして里帆と共に駅へと向かった。しかし道中はほとんど会話は無い。

    (気まずい…)

    (この空気はきつい…!)

     電車内でとうとうその雰囲気に耐えられなくなってきた高成は思い切って里帆に声をかける。

    「あのさっ…緊張してる?」

    「…うん…初めてだし…」

    「そ、そっか…」

     会話が途切れそうになる。高成はなんとか頭の中で考えを巡らせる。

    「あ…あの…」

     遮るようにして里帆が声を出した。

    「分からないとこあったら、教えてくれる?」

    「…勿論…!」

  • 68妄想副題・紅い青春22/11/09(水) 20:50:37

    >>67

     その頃優里もまた予備校へ向かっていた。赤い傘をさして歩く。

    (今日から里帆ちゃん来るのか…)

     はたしてどうなるのかという不安と、どこか里帆へ対してちりちりとした感情を抱いていた。

    「…何も無ければいいけど」

     教室へ入るとまだ3.4人ほどしかいなかった。参考書やノートを出してスマホを触っていると彼と彼女がやって来る。

    「山岸くん…!と里帆ちゃんかな?」

    「あ…初めまして。飯田里帆です。よろしくお願いします…」

    「茜谷優里です。初めまして。」 

     その後授業前に里帆は生徒全員に挨拶をした。終始緊張しており、硬い表情を浮かべていた。

     放課後、里帆の様子を見て優里はある事を思いついた。

    (カフェにでも誘ってみて、話してみようか。色々聞きたい事あるし)

     相手を知るには会話が重要である。意を決して優里は里帆を誘ってみた。

    「あー…ごめん。お母さんが迎えに来るから…」

    「そっか。ごめんね…」

     優里が謝った後すぐに里帆の電話が鳴った。どうやら里帆の母が迎えに来たようだ。里帆は高成と優里に挨拶をして急いで予備校をあとにした。

    「…」

    (うーん、ダメだったか…)

  • 69二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 21:39:35

    次回予告
    予備校へやってきた里帆。数日後彼女は予備校に姿を現さず?!一体何が?
    そして予備校主催の肝試しで事件は起こる…


    お楽しみに!

  • 70二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 08:22:02

    あげ

  • 71二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 12:40:33

    >>66

    もしもざかり~源平悲恋絡~ 5

     

     里子は袿を脱ぎ高成に迫った。高成の胸はどきどきと高鳴る。

    (抱いてよいのか…?)

     そしてそのまま高成は里子と何度も絡み合ったのであった。行為が終わると高成は頭の中でまさか里子を抱けるとは。あの夢は正夢だったのかとぐるぐる考えを巡らせていたのだった。

     それからも何度か里子に呼ばれ絡み合う日が続いたある日。高成の元に鎌倉にいる仲間から文が届く。

    「出陣せよとのお達しか…?」

     遂に平家を攻め滅ぼす為、高成も軍に加わるよう指示が入った。

    「…っ」

     里子は平家の人間である以上敵対関係となるのは確実である。しかし高成の脳内には里子がちらついて離れない

    「…くそっ…」

     そう力なく吐き捨てた高成は手紙をしまい、宿を出る支度を始めたのだった。

     その後。高成は源義経軍に加わり、各地を転戦する事となる。義経率いる源氏の勢いはすさまじく、遂には平家を追い詰める事になった。

     壇ノ浦。もはやこれまで、と覚悟を決めた平家側の人間が次々に入水していく。里子が遊び相手を務めていた帝も尼に連れられ深い海の底へと消え去った。

    「ああ…」

    「…!」

     そこには里子の姿もあった。里子もまた仏に祈りをささげながら海へ身を投げようとした時。

    「っ間に合えっ…!!」

     すんでの所で高成は里帆の腕を掴んだ。

  • 72二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 17:21:21

    あげ

  • 73二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 21:07:58

    age

  • 74妄想副題・紅い青春22/11/10(木) 21:11:32

    >>68

     数日後。高成はいつも通り駅へと向かっていた。ここのところ道中や駅で里帆と出会ってそのまま予備校へ向かう日が続いていたが、里帆の姿を見かける事は無かった。

    「休みか?」

     ラインを確認してもメッセージは無い。

    「…」

     そのまま電車に乗って予備校へたどり着く。教室の中にも里帆の姿は見当たらない。

    「どうしたんだろ」

     少し間を置いて、優里が教室へとやってきた。

    「あれ、里帆ちゃんまだ来てないんだ」

    「みたい。」

     念のためラインを送ってみるも既読すらつかない。結果この日里帆は予備校へは来なかった。予備校の講師からも里帆について聞かれたが、知っている人物はいなかった。

    (休みか?)

    (休み?)

     …実はこの時。里帆はある場所へいた。

    「里帆おひさー。ここ来るの初めてだっけ?」

    「智乃ちゃん…多分そうかな」

     智乃からショッピングモールへ行こうと誘われていた里帆は、予備校をサボって現地へと来ていた。

     里帆がサボった理由は言うまでも無く予備校の授業に対して鬱屈を感じていたからである。元をたどれば予備校へ行くというのも母からの要求だった。この日は夕方まで母はいないのもサボりに手を出す原因となっていた。

    「里帆と遊びに行くの久しぶりだね。元気してる?」

    「うん。…ぼちぼちかなあ」

     2人が歩いていると、クラスメイトの女子2人と遭遇する。

  • 75二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 21:45:18

    ほしゅ

  • 76二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 07:57:36

    age

  • 77二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 12:31:57

    >>71

    もしもざかり~源平悲恋絡~ 6


    「高成殿!離してください!…私は平家の人間です…!」

    「だがっ…!あなたは何も悪事をしてないではないですか!私が知らないだけかもしれませぬが!」

    「源氏の者だと黙っていて申し訳ありませんでした…私に親切にしてくれたこの御恩は一生忘れない。」

    「高成殿…」

     高成は里子の身体を引き上げる。近くの船では帝の母君も同じように救助されていた。

    「私が言うのもなんですが、あなたは生きるべきです。」

    「…!」

    「さ、参りましょう…」

     里子の身柄は高成とは別の源氏の武士たちへと引き渡された。高成は彼女の背中を見送る。

    (私はあなたを愛している…だがこれは身分違いの恋)

    (せめて生きて幸せになってほしい)

     戦いが終わったのち帝の母君同様罪には問われなかった里子は出家し、尼となった。高成が鎌倉へ帰還してすぐの事、彼女から文が届いた。そこにはあの日助けてくれた事への感謝と、高成を愛していたという記述があった。

    「もしも生まれ変わったら、その時は添い遂げましょう…」

     文を読んだ高成は静かに涙を流したのだった。


    源平ものはこれで終わりとなります

    お読み頂きありがとうございました

  • 78二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 13:23:29

    お疲れ様でした!
    実らぬ恋は切ないですね
    こちらの高成はカッコいいなあ…
    楽しませてもらいました!

  • 79二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 14:57:45

    >>78

    武士と宮仕え(しかも帝付き)の女性は天と地ほど身分に違いがあるので、この山岸は最初からその辺は割り切っていたかもしれませんね


    ただやはり切ない

  • 80二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 16:01:04

    お読み頂きありがとうございました
    源平ものと悲恋をテーマに書かせて頂きました

    今後もパラレルもの書いていきますのとこんなテーマで読みたい!という要望も受け付けておりますのでよろしくお願いします

  • 81妄想副題・紅い青春22/11/11(金) 16:12:16

    >>74

    「あれ、智乃と里帆じゃん。元気してる?」

    「ののかとかれんじゃん。おひさー」

     女子4人はたわいのない会話をしていると、かれんがこう切り出した。

    「今から彼氏とその友人のとこ遊びに行くんだけど、良かったら来る?1人体調崩して来れ無くなってさ」

    「いいよー…里帆も来るでしょ?」

    「え…あ、うん」

     里帆は智乃らに連れられてショッピングモールを出ると電車に乗って目的地のマンションへと向かう。中に入ると既に男子が4人いた。そこには藤野先輩の姿もある。

    「おっきたねーよろしく」

    「智乃ちゃんもいるー」

    「よろしくお願いしまーす」

     挨拶を済ませるとかれんは早速目の前で自身の彼氏と抱き合いキスをし始めた。この場は所謂乱パであったのだ。他3人の女子も男子に誘われるがままに受け入れていく。

     互いに服を脱いで欲望のままに絡み合う。それは里帆も同じだった。

    「あはっ…んっ…」

    「ああー…気持ちいい…」

     セミが鳴かない程の熱さの中、体液をまとわせながらむさぼるように絡み合う様は若い少年少女のものとは思えぬほど凄まじかった。

  • 82妄想副題・紅い青春22/11/11(金) 20:38:02

    >>81

     時間はあっという間に過ぎ夕方となった。

    「私…門限あるから…」

    「そっか。帰れる?」

     里帆は道が分からないので智乃と一緒に帰りたいと言った。智乃も了承し、2人でマンションを出た。別の電車に乗り帰る途中、2人はある人物をホームで目撃する。優里と高成だった。

    「あ、山岸じゃん」

    「…っ!」

     里帆は慌てて駆け出し高成から離れようとした。里帆の様子に驚いた智乃は里帆の後を追いかける。

    「ちょ、どしたの」

    「ちょっと…黙ってて…」

     察した智乃はこれ以上は聞こうとはしなかった。結局高成・優里と里帆・智乃は交わる事無く各々の自宅へと戻っていったのだった。だが智乃は里帆の慌てた様子をどこか不審に思っていた。

    (何があったんだ…?山岸は何か知ってる?)

    (聞いてみようか)

     智乃は高成へラインを送る。そのラインを見た高成はどういう事だ?!と驚きの表情を見せた。

    『今日飯田は新山と遊びに行ってたの?』

     そう返信を送ると智乃からは『うん、そうだけど』と返って来る。里帆が予備校へ通っている事を智乃は知らなかったのだ。

  • 83二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 21:35:26

    あげ

  • 84二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 07:58:24

    ほしゅ

  • 85妄想副題・紅い青春22/11/12(土) 12:17:59

    >>82

    (まじか、予備校行ってんの知らないのか)

    (…これは新山に言った方がいいか。飯田には悪いけど)

    『実は飯田うちの予備校通ってて、今日も来る予定だったのが来なかったというか…』

     高成は智乃に里帆が予備校へ行っている事を正直に伝えた。里帆に対しては罪悪感を覚えたが、サボりはサボり。真面目な高成には黙っている事は出来なかった。程なくして智乃から『マジで?!ごめん、知らなかった』と返信が来る。

    「そらそうだよなあ…」

     高成ははあと大きなため息を吐きながらこの件を優里に伝え、課題に取り組むことにした。

     智乃もまだ手を付けていない夏休みの宿題に手を伸ばす。すると藤野先輩からまた明日も会えないか?と連絡が来た為、ぜひ会いましょうと返信を送るとこのような連絡が届いた。

    『里帆ちゃんにも伝えといて』

    「…」

    (里帆は予備校行ってるとなると…)

    (伝えないでおくか。…てか山岸への反応もサボってたから、か…)

     智乃はそのままスマホを置いて、夏休みの宿題に取り組んだ

  • 86二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 16:11:10

    本スレ新しく立てました

  • 87妄想副題・紅い青春22/11/12(土) 16:29:16

    >>85

     優里はスマホを手に取り、高成からのメッセージを確認した。

    「サボってたのか…何か思うところあったのかな」

     優里は『そうなんだ…』と返信を送ると頭に腕を置いて彼女がなぜサボったのか、その心理について考え始めた。

    「行きたくなかった、とかかねえ…サボるという事は」

    「もしくは何かに興味があったとか?」

     考えても正解らしきものは湧かなかった。優里は考えるのをやめて課題と向き合った。

     その後里帆は何事もなく予備校に通っていたが時々早退する事もあった。

    「里帆ちゃん体調大丈夫?」

    「うん。大丈夫。」

     里帆からは語ろうとはしない。高成と優里はどうしたものかともやもやする日を送っていた。

     こうして日は過ぎ、ついに予備校主催の合宿を迎える事となった。2泊3日の合宿という事もありいつも以上に勉学に対しハードに取り組む時期となる。

    (頑張らないと)

    (頑張れ自分!)

     優里と高成は互いに頑張ろうとエールを送りあった。しかし合宿の場に里帆はいない。これについて実は里帆の母親から合宿は不参加との表明があったようだった。

    「里帆ちゃんは来れ無いか、残念」

    「まあその辺は仕方ないか」

     こうして熱い合宿が始まったのだった。

     

  • 88妄想副題・紅い青春22/11/12(土) 16:43:17

    >>87

    「じゃあこの公式を、山岸くんに解いてもらおうか」

    「はいっ」

     初日から熱度は高い。高成たちはまだ高2ではあるが、しっかり受験を見据えたカリキュラムの元勉学に励んでいる。 

    「おー正解」

    「じゃあ、次!茜谷さんお願い」

    「はい。」

     朝合宿所にたどり着いてから授業が始まりあっという間に夕方となる。講師から今日はここで終わり。という言葉が発せられるとクラスメイトは全員はあ~と大きく息を吐いた。それだけ緊張感に包まれていたという証である。

     スマホやゲーム機と言った電子機器はルールによって持ち込めない為、各々夕食と入浴を済ませるとテレビを見たり、予習をしたりして過ごす事になる。

    「はあ~…疲れたなあ…雰囲気いつもよりピリピリしてたし。」

     優里は部屋のベランダから星を眺めていた。山の中という事もあってか澄み渡った空気の元星々が綺麗に見える。更に月も輝いていた。

    「スマホあったら写真撮ってたけどなあ…残念」

    「…月が綺麗ですね、か…」

     夏目漱石がI LOVE YOUを日本語訳にしたものが月が綺麗ですねと言われている。その返しとしては死んでもいいわが用いられるそうだ。

    「月が綺麗ですねと死んでもいいわ…」

     優里がそうつぶやくと、ふいに高成の姿が脳裏によぎる。

    (あれっなんで?!…山岸くんはそういうのじゃなくて同盟相手だし!)

    「なんでだ?」

  • 89二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 20:40:35

    もし茜谷が山岸と一緒に飯田のもとへ行ってたら妄想

     電話の声が聞える。飯田は山岸に駅に来てと言っているようだ。ドアの外で誕生日ケーキを持ちながら聞いていた茜谷は焦りを覚えていた。
    (…どうしようか)
     このまま山岸を誘惑し、行かないように阻止するか。それとも一緒に行ってみるか。この2択が茜谷に突きつけられる。
     行かないように阻止しようと茜谷は選びつつあったが、そこで一抹の不安がよぎる。そんな事をして果たして山岸は喜ぶのか。受け入れてくれるのか…と。むしろ怒ってしまうかもしれない。
     優しい山岸の事だ。飯田も心配だろう…茜谷は意を決してドアを開けた。
    「ごめん、丁度ケーキ持ってきた所だけど…里帆ちゃんに何かあったの?」
    「あ、駅に来れるって…」
    「…一緒に行こうか。」
     茜谷がそう言うと山岸は一緒に来てくれるの?と言う。
    「一応…何かあったのか心配だし…とりあえず行こう!」
     ドアを足で開けてケーキを冷蔵庫に戻すと、迷いを振り切るように山岸の腕を掴んで茜谷は駆け出した。
     駅にたどり着くと飯田がいた。口を開けて2人に驚きの表情を見せている。
    「山岸くん…優里ちゃん…!」
    「はあ…はあ…」
    「何があったの…?心配になって…」

  • 90二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 20:53:51

    >>89

    もし茜谷が山岸と一緒に飯田のもとへ行ってたら妄想2


    「ついてきてくれる…?」

     飯田はそう言うと駅構内へ向かった。2人は飯田を追いかける。茜谷と山岸は財布とスマホを持ってきて良かったと安堵しつつも飯田の動向を気にしていた。

     雨が降り暗くなる。たどり着いた場所は山奥。飯田は無言で歩き出す。そしてナンパ男による制止も振り切ってようやく立ち止まった場所は高台だった。そして飯田は指をさす。

     彼女が指さした方にはたくさんの星々が光っていた。

    「…!」

     宝石箱のように光が輝いている。その風景に茜谷と山岸も圧倒された。

    「ねえ…どうしてここへ?」

     茜谷がそう飯田へと聞くと、自身が星に興味がある事、母も星が好きだという事を話してくれた。

    「そうなんだ…教えてくれてありがとう」

    「!」

     飯田は嬉しそうにはにかんだ。そして2人に問う。

    「私はまだ光ってるかな?」

    (まだ光っているか…)

     山岸と茜谷は言葉が出ない。山岸は元から茜谷へ告白するつもりだった。しかしその言葉を受けてこんらんのさなかに到る。それは茜谷も同じだった。

    「ひとつ、聞いても良い?」

    「星って超新星爆発とか色々あるけど…里帆ちゃんは何になりたいの?」

    「超新星爆発?それともブラックホール?それとも…新しい星?」

    「…新しい星。」 

  • 91二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 21:06:23

    >>90

    もし茜谷が山岸と一緒に飯田のもとへ行ってたら妄想3


    「…新しい星に生まれ変わりたいんだね」

    「うん」

     ついに飯田から核心を引き出す事に成功した茜谷。山岸もまた考えを巡らせる。

    「飯田はその…貴史や俺とやった事とかを過去にしたいって事?」

    「…分からない。でも山岸くんは忘れたくない、かも」

    「そっかあ…」

    「なれると思う?あの星のように」

     もう一度飯田は星空を指さした。

    「なれるよ」

     茜谷ははっきりと言い切った。

    「俺も、飯田ならなれると思う。なりたいんだよな?」

    「…!」

     飯田の目から涙がこぼれた。

    「ありがとう…!!」

     その後。なんとか山を下りてふもとにあるラブホテル街へと向かうと、3人は互いに熱く絡み合った。

     3人の表情は爽やかだった。


    以上拙い妄想ですが終わりです

  • 92二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 08:31:48

    あげ

  • 93二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 12:21:23

    ほしゅ

  • 94妄想副題・紅い青春22/11/13(日) 12:42:18

    >>88

    「…予習するか」

     優里は雑念を払うべく机に向かったのであった。

     次の日は前日よりも早めに授業が切り上がり、皆でカレーづくりと夜には合宿所の近くの山の中で行う肝試しが控えていた。班分けをして各々カレーを作り出す。高成は雄也、優里は日向と同じ班になった。

    「大きさはこんなもんでいいかなあ…」

     高成は野菜を切っていた。雄也はこんなもんでしょと大きさを確かめると、もう1人の男子はちょこちょこデカいの放り込んでもいいっしょと軽く返した。

    (まあ、そんなもんか)

     優里の班も順調にカレーづくりを進めていく。

    「おおー、いい匂いしてきたー」

    「あかねちんつまみ食いしないでよ?」

    「しないって!」

     出来上がったカレーを楽しみながら食べ終え、各自入浴や予習などで時間をつぶすと肝試しの時間がやってきた。

     高成と優里は互いにコンビを組んで周る事になる。

    「ねえ…山岸くんこういうの大丈夫系?」

    「…大丈夫だと、思いたい…」

     その返答に優里は既にパニック状態となっていった。こうして2人が巡る順番がついにやって来たのである。

  • 95妄想副題・紅い青春22/11/13(日) 12:51:04

    >>94

    「はあ…はあ…」

     高成が懐中電灯で周りを照らすも、足元以外は殆ど暗闇に覆われて見えない。

    「ひいっ!」

     がさがさとなにやら動く音が聞こえてくる。こちらに近づいてくるようだ。

    「ふぇっ…!?」

     がさがさがさ!!

    「きゃああああああああ!!!!」

     パニック最高潮の状態となった優里は慌てて走り出した。高成は必死に後を追う。

    「むりむりむりむりいいいいいいい!!!!」

    「茜谷さーん!!!まって!!まってー!!!!!」

     絶叫しながら走る2人。息が切れるまで走り続けるとそこは真っ暗闇だ。

    「え…ここどこ…?」

    「もしかして、はぐれた…?」

     合流した高成と優里は立ち止まる。…2人はなんと目的のルートからははぐれてしまったのだ。

    「どうしよ…?」

    「とりあえず来た道を引き返せば…」

    「だよね…!」

     道なりに歩いていくも、更に奥へと迷い込む。お互い次第に焦りの色が見え隠れしてきた。

    「はやく戻らないと…!」

    (私のせいだ…)

    「…ごめん。」

     優里が突然謝り出した。先ほど驚いて走らなければこんな事にはならなかった。と高成に詫びる。

  • 96妄想副題・紅い青春22/11/13(日) 12:59:03

    >>95

    「ほんとごめん…」

    (気にしてるのか…)

    「大丈夫、茜谷さんは悪くないよ。」

     高成は優里を慰めた。

    「絶対戻れる、から…」

     そう言う高成の足元は泥だらけで傷もあちこち出来ていた。優里は彼の姿を見て己を奮い立たせる。

    (うん、絶対戻れると信じて…!)

    「…ありがとう。」 

     気を取り直し獣道を歩くと、何やら声が聞えてきた。男性達の声だ。

    「?」

     高成が懐中電灯を照らすと建物が見えてくる。合宿所とは関係ない知らない建物だ。

    「なんだろう…」

    「道聞けば教えてくれるかな…?」

     高成は覚悟を決めてすみませんーと言いながら建物にノックする。すると1人の男性が出てきた。

    「…優里。」

    「…え?うそでしょ…?」

  • 97二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 16:34:39

    あげ

  • 98二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 21:31:58

    紅い青春の人です
    次回更新以降R18的な意味でしばらくきつい展開が続きますので、苦手な方はご注意ください

  • 99二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 07:01:48

    お疲れ様です!
    色々想像していますがどこまで切り込める筆致になるか期待しております

  • 100二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 11:19:03

    >>99

    ありがとうございます‼

    頑張ります

  • 101妄想副題・紅い青春22/11/14(月) 12:16:26

    >>96

     扉の前に立っていたのは優里の彼氏だった。他にもあの日3Pした彼氏の友人やその仲間達が10名ほど建物の中にいた。

     ここは所謂「不良のたまり場」だったのである。

    「お前なんでここに来たの?予備校の合宿だって言ってたよな」

    「それは合ってるんだけど…肝試しの最中に迷っちゃって…道を教えてほしんだけど…」

    「ふーん…とりま入れ」

     優里の彼氏は高成と優里を中に招き入れた。建物の中は酒とたばこの臭いであふれている。男たちはじろじろと高成と優里に矢で討つような目線を向けている。

    「なあ、どうよ?」

     優里の彼氏がリーダー格と思わしき金髪姿の不良の男に声をかけた。不良の男は優里と高成に近づき品定めをする。高成と優里の心境は徐々に不穏なものへと変わっていった。

    (大丈夫なのか…?)

    (え、ちょ…なんか怖いんだけど)

     何か終わったのか不良の男は頷いて椅子に腰かけた。

    「…グッド。男も女も「上玉」だな。」

    「あざっす。じゃあ…やるか」

    「え」

     不良の男の指示で男たちが一斉に高成と優里の元へ近寄り、襲い掛かってきた。

    「「!!」」

     2人は手足を縛られ身動きが出来ない。

     こうして淫らな夜が始まった。

     

  • 102妄想副題・紅い青春22/11/14(月) 12:27:27

    >>101

    「んんっ…」

     それぞれ肉棒を喉元へと押し込まれ、更に服を脱がされていく。高成も優里も心の中では叫んでいるものの抵抗は出来ない。

    (っ!!やだやだやだ!!誰かっ…!!助けて…!!)

    (いやいやおれノンケってか男なんだけど!!茜谷さんと同じようにおれも犯されんの?!くそっ、誰か…!!)

     優里は既に泣いていた。そんな優里に対し彼氏は前戯を殆どする事無くそれをねじ込んだ。その痛みに優里はもだえ苦しむ。

    「んんっー!」

    「相変わらず締まりはいいな。あんま濡れないのが欠点だが」 

    「おいおまえばっかりずりーよ。彼氏なのは分かるけどさ」

    「じゃあケツにでも突っ込め。ゴム破けねーようにな」

     優里の彼氏の言うようにそのままアナルもぐりぐりと強引に犯されていく。それは高成も同じだ。

    (痛い痛い!!全然気持ちよくない!!もうやめて!!)

    (やめろ!!痛いって!!)

    「おいこっちの男の穴も締まり良くて気持ちいいぜ~!その辺のま んこよりいいんじゃねえか?うわまじやべー、ってかもういきそー…」 

     優里の彼氏含めそれぞれ高成と優里を襲う周りの不良男たちは、まじかよーと互いに反応を確かめつつゲラゲラと笑いながら快楽に歪む。

     優里の顔は涙と唾液と精液でぐしゃぐしゃになっていく。高成もまた涙こそ見せなかったが唾液と精液まみれになりつつあった。

  • 103妄想副題・紅い青春22/11/14(月) 12:42:53

    >>102

    「いやーヤリチンはテク違うねー今まで何人としてきたんだっけ?」

    「多分30くらいか」

    「いやすっげーわ。今もセフレ5人くらいいるんだろ?やっぱ慣れてるやつはちげーな」

     犯されながら聞きたくも無かった優里の彼氏の女性遍歴を聞いた事で優里の心はもはや限界へと落ちていっている。

    (私、なんでこの人の事好きになったんだろう)

    (ああ、もう、いいや…)

     高成は犯されながら優里の姿を見ていた。

    (茜谷さん…)

    (悔しい…どうしてこんな事に…)

     肉棒に手に玩具とありとあらゆるもので何度も不良たちに荒々しく絶頂を迎えさせられる2人。次第に喘ぎ声は減り意識は遠のいていく。

    「…」

    「…」

     2人とも不良たちが何か言っているようだ、だが何言ってるかは分からない…といった状態である。力なく汚されていく様は例えるならオナホのようだ。

     そして夜明けがやってきた。周りは次第に明るくなっていく。いつの間にか全裸となっていた高成と優里の身体は体液まみれになっている。

     時間が立ち何度目かの絶頂を迎えた時。ドアからノックする音が聞えてきた。

    「っ警察だ!」

    「!」

     優里の彼氏含め不良達はみな逮捕され、高成と優里は救出されたのであった。

  • 104妄想副題・紅い青春22/11/14(月) 12:58:11

    >>103

    「…り」

    「…?」

     あれから優里と高成は救急搬送され、処置を受けたのち病室へと運ばれていた。

     優里が目を覚ますと傍には栞がいる。栞は心配そうに優里の顔を見ていた。

    「ここは?」

    「病院だよ。不良達に酷い事されたって聞いて慌てて飛んできて…今具合はどう?」

     起き上がろうとすると体中に痛みが走る。栞が慌てて制止した。

    「山岸くん、は…?そしてあいつらは…」

    「山岸くんも同じとこ入院してる。不良達は皆逮捕されたよ。そういうヤリ目のグループだったんだって。」

    「そっか…」

     優里は点滴の刺さった腕を見上げながらまた目を閉じた。

    (…なんでこんな事になったんだろう)

    (…あの時驚いて走らなければ良かったのかな、それともあいつと付き合ったのが間違い?)

    (自分が嫌になって来る…)

  • 105二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 15:47:14

    2人とも…

  • 106二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 20:42:46

    おお…

  • 107二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 21:35:23

    次回予告
    救出された高成と優里…お互い何を想うのか
    そして彼はある人物に想いを伝えようとしていた…しかし…

    お楽しみに!

  • 108二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 08:28:34

    ほしゅ

  • 109妄想副題・紅い青春22/11/15(火) 12:56:37

    >>104

     病院の中庭にて。栞によって高成と優里は再会を果たした。最初は中々言葉が出なかったが、次第に徐々に言葉を交わせるようになった。

    「山岸くんはいつ退院するの?」

    「週末かな。茜谷さんは?」

    「私もそれくらい。…盆明けからまた予備校かあ」

    「勉強頑張らなきゃなあ…」

     栞が自動販売機でジュースを買ってきた。高成と優里はありがたく受け取るとごくごくと飲んでいく。

    「塚ちゃんも永瀬も心配してた。山岸くんの事も」

    「そっか…」

    「正直言うとまだ傷は癒えてない…」

    (だよな。おれもそうだ。気持ちの整理がつかない。)

     高成はなんて声を掛ければよいか迷っていた。そこに栞が声をかける

    「…皆のペースで大丈夫だからね。無理する事も焦る事も必要ない。」

    「1人じゃないから。こうして皆いるから。困った時はお互いを頼ればいい。1人で抱え込む必要なんてない。でしょ?」

    (…そっか…)

    (そうか…)

     優里と高成から自然と涙があふれた

  • 110妄想副題・紅い青春22/11/15(火) 20:51:25

    >>109

    「…っっ」

     2人は悲しみと苦しみを分かち合うように抱き締め合う。栞も黙って2人の頭を撫でたのだった。

     その後、病室へと戻って来た高成の元へ看護師が友人が面会したいと言っていると告げる。

    「…誰だろ」

     その人物は日向だった。髪を降ろし落ち着いた私服姿である。いつもと違って沈痛な面持ちで左手には紙袋を持っていた。高成と優里が不良達に襲われ搬送されたと聞き駆けつけたのだと言う。

    「山岸くん…今はもう大丈夫?」

    「ああ、塚原さん…大分良くなってきたよ。来てくれてありがとう。」

     日向は紙袋から見舞いの品である菓子折りを差し出した。

    「良かったら食べて。口に合うか分かんないけど」

    「ありがとう…」

     高成の感謝の言葉を受けてやや日向の目線が泳ぎ出した。日向はなにやら言葉を口に出そうとするも飲み込んでじゃ、また予備校でと言って去っていった。

     菓子折りの中には果物ゼリーが入っていた。食べやすさを考慮して選んだのだろう。

    (…心配してくれたのか)

     高成は菓子折りを見つめながらそう考えたのだった。

  • 111妄想副題・紅い青春22/11/15(火) 21:45:00

    >>110

     その後。予備校が再開し優里と高成は復帰し変わらぬ日常が戻って来た。里帆もいつも通り予備校へとやってきていた。勿論彼女はあの日の事は知らない。

    「がんばろうね」

    「おう」

     そんな中。貴史も野球部で練習に励んでいた。


     

  • 112二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 08:18:03

    あげ

  • 113妄想副題・紅い青春22/11/16(水) 12:32:45

    >>111

     貴史は夏休みに入ってから盆休みを除き連日厳しい練習に打ち込み汗を流していた。ノックに打撃練習に体力づくりにとやる事はいっぱいだ。

     怪我しにくい身体を目指すためにも関連する書籍を購入して研究したりと真面目に取り組んできた。先輩達は厳しいが来年こそ甲子園に出るために、と貴史は耐える。

    「はあ…はあ…」

    (きっちいな…頑張れ自分)

     そんな部員を支える存在がマネージャーである。貴史はマネージャー達の中の竹内先輩という人物に以前から好意と憧れを抱いていた。

     彼女はいつも優しく笑顔で怒る事も無く、多くの部員やマネージャーから慕われている存在なのである。

    (おれ、先輩に告白しようかな)

    (でも…彼氏いたら迷惑か…)

    (いや、諦めるのもなんかおれらしくない気がしてきた。)

     貴史は明日、竹内先輩に告白しようと心の中で決意した。

     日も暮れた夜。練習は終わり部員達は片付けを始めていた。

    「おーい吉野これ倉庫に持ってって貰える?」

    「りょーかい。行ってくるわ」

     同級生に頼まれボールの入った籠を倉庫へ運んでいた時、何やら音が聞えてきた。貴史は一瞬首をかしげる。

    (なんだろ)

     貴史がノックをして倉庫内へと入った時。その景色はあった。

    「竹内のさいこー」

    「いやー気持ちいいーお、吉野じゃん。お前も一発抜いてったら?」

  • 114妄想副題・紅い青春22/11/16(水) 16:32:23

    >>113

     貴史はその光景に目を大きく見開いた。それは竹内先輩が引退したばかりの先輩や同級生、後輩らに次々と輪 姦されている光景である。竹内先輩もかなりノリノリのテンションを見せ、服は全て脱がされ既に顔は精液まみれになっていた。

    「あ…」

    「吉野先輩もどうっすか。一緒にぜひ。」

     後輩も何も疑う事なく貴史を誘う。更には竹内先輩までもが貴史へ手招きをしてきた。

    (嘘だ…)

     受け入れられないと言った様子の貴史であるが、そこはすでに大きく反応していた。

    「吉野くん…おいでよ。」

    「あ…」

     貴史の足がゆっくりと動き出した。竹内先輩に覆いかぶさるとズボンを脱ぎ、熱を放つそれを中に入れる。

    「あー…」

    (もう…いいや…)

     貴史は腰を激しく動かした。竹内先輩のどこか狂った喘ぎ声が倉庫内にこだまする。

    「ああっ!はあっ!」

     他の部員達も休む事なく快楽に励み続ける。

    (先輩…おれはこんな先輩に憧れたんじゃない。でも…)

    (もしかしておれも同類なんじゃねーの?)

     他の部員に交じって竹内先輩を犯し続ける貴史の背中は、うっすら寂しさを漂わせた。

  • 115妄想副題・紅い青春22/11/16(水) 16:48:41

    >>114

     その頃。退院し予備校に復帰した高成と優里の身体には少しずつ歯車が狂ったような異変が生じつつあった。…まずは優里から見ていこう。

    「あ…」

     深夜、優里はベッドの上で目を覚ます。この時優里は自身がまるでオムニバスドラマの如く順番に様々な男達に犯されるという夢を見ていた。ある時はクラスメイトの男子とトイレの中で、ある時はあの元彼と野外で、ある時は雄也と学校の空き教室の中で、そしてまたある時は高成に予備校のトイレの中で絡み合うと言った具合の内容である。

    「なんでこんな夢を…?」

     目覚めた優里は頭の中でなぜこんな夢を見たのか?という疑問を覚えた。しかし頭とは真逆に優里の下腹部は熱を発しながら疼いている。

    「…」

    (何この感覚…)

     優里はベッドから起き上がる。この間にも下腹部は強く疼き続けていた。耐え切れず、ズボン越しにそこへ手を当てると濡れる感覚と共により熱を感じる。

    「あ…」

     そのままパンツの中に指を入れ、中をぐしょぐしょと掻きまわしていく。

    「んっ…」

     頭の中から先ほど抱いた疑問は全て払われ、先ほど見た夢が走馬灯のように駈けていく。

    (犯されたい犯されたいやられたい…)

     指を掻きまわす速度を速めていくと中の締まりがよりきつくなっていった。

    「んんっー!」

     優里は達する。達した後そこから指を抜くと、糸を引くほどの愛液で濡れているのが分かる。

  • 116妄想副題・紅い青春22/11/16(水) 17:17:00

    >>115

    (何やってんだ、私…)

     洗面台で手を洗う優里の顔はどこか引きつっていた。

     そして高成の場合。彼もまた優里と同じように男たちに犯される夢を見ていた。彼が見た夢は優里と違って見知らぬ男に犯されるというのが主ではある。

    「!」

     飛び起きた高成。息を切らしながらも彼の下腹部も熱と疼きを伴っていた。

    「なんだよこの夢…」

     高成はもう一度床に就いた。しかし脳内には男に犯される自身の姿がちらつくばかりである。

    (ああ~もうー!おれはこういうんじゃ…!!)

     どうすれば良いか。高成の目に留まったのは自身のスマホだった。高成はスマホを手に取るとある画面を映し出す。それは里帆とのライン画面だった。

     里帆のアイコンに使われているのは浴衣姿の里帆の写真である。

    (…仕方ない)

     高成は自身の代わりに里帆が犯される妄想をする事にした。その妄想は先ほど見た夢と同じくらい高成を疼かせるものになった。高成は里帆が男達に犯される様を妄想しながら自身のそれに刺激を加えていく。

     そしてそのままティッシュに精を吐き出した。

    「はあ…」

     だが精は吐き出せてももう1つの箇所はまだ疼きを見せていた。下腹部・つまり前立腺だ。

  • 117妄想副題・紅い青春22/11/16(水) 17:25:28

    >>116

    「んっ…」

     振り切ろうとしても消えない。消える訳がなかった。高成は結局そのまま朝までベッドの中で目をつぶり続けたのであった。

     この身体の変化に優里と高成は理解できない・ついていけない事で互いに相談する事は無かったのである。…出来なかったというのが正解か。そのせいか2人の仲は以前より距離が生まれつつあった。

     ある日の放課後。高成が帰ろうとしていると日向がやって来た。

    「ねえ、良かったら勉強会しない?」

    「ああ…良いけど…」

    (おれそこまで成績良い方じゃないし、茜谷さんも誘った方がいいかな…)

     学力も考慮して高成は優里も誘う事にした。優里は快く了承する。場所は優里の家に決まった。

     途中、近所のお店でたこ焼きやジュースも買い部屋へと向かう。

    「あかねちんの部屋いつもきれいだねえ」

    「そう…?」



    これできつい展開はいったん終了となります

    ここから先もR18展開はどんどん続いていきますのでお楽しみに

    優里と高成はどうなるのか…

  • 118二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 17:37:17

    >>117

    また今後も絡みシーンは男同士のものもありますのでよろしくお願いします

  • 119二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 21:48:41

    あげ

  • 120二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 08:06:46

    ほしゅ

  • 121妄想副題・紅い青春22/11/17(木) 13:21:05

    >>117

     優里が日向と話しているとインターホンが鳴った。優里が玄関へ向かい扉を開けると雄也がいた。

    「あれ、なんで…」

    「ついてきたっていうか…一応ラインは送っといたから」

    「そ、そう…」

     優里は雄也を部屋へと通す。

    「…」

     優里は雄也と高成を見ながら夢の内容を思いだしつつあった。同期するように下腹部も反応する。

    (…)

     高成も優里の顔を見ていた。

    (なんかいつもと雰囲気違う気がする)

     …かつて優里と高成の目の前で日向と雄也は絡み合っていた。なら今ここで誘ってもいいんじゃないか。何も悪い事では無い…優里の脳内にそう考えがよぎる。

    (ああ…)

     優里はふらふらと立ち上がった。すると高成を押し倒し、キスをする。

     あまりの突然の出来事にその場にいた優里以外の人間は皆驚きの声を上げた。

    「茜谷さん…?」

    「え、あかねちん?どうしたの?」

  • 122二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 20:33:21

    あげ

  • 123妄想副題・紅い青春22/11/17(木) 21:16:42

    >>121

    「ごめん…我慢できない」

    「茜谷さん…」 

     そのまま床へなだれ込むように抱き合いながら優里は高成にキスをし続ける。日向と雄也はその様子を金縛りにあったかの如く動かぬまま見つめていた。

     優里は体位を入れ替えると高成の手を自身の濡れたそこへといざなう。かつて彼氏らとの行為ではそこまで濡れることも無かったが、あの夢を見るようになってからは以前とは倍程感度が高まり濡れるようになったと優里は自覚しつつあっる。

    (慣らせって事だな)

     高成はぬるりと人差し指と中指を挿入した。それだけで優里の声が漏れた。ゆっくりゆっくり指を動かす速度を上げながらぐしょぐしょとかき回していく。

     更に優里は雄也も誘う。

    「こっち来て…」

    「え、おれも」

    「いいから…」

     雄也は優里の元へ近寄る。優里と高成は起き上がり座った状態に体位を変えると、雄也はその後ろへと周り優里の胸を揉んだ。

     日向だけは1人、自身の目の前の光景を受け入れるのに時間がかかっているようだ。

    「ねえあかねちん、どうしたの?下ネタ苦手だったんじゃないの?」

    「…よくわかんない。なんでこうなったんだろ」

    「あかねちん…」

  • 124二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 08:07:38

    あげ

  • 125妄想副題・紅い青春22/11/18(金) 13:08:16

    >>123

     高成の目の前で淫らに振る舞う優里。その姿に高成は下腹部に疼きを見せつつ無意識に里帆を重ねて見ていた。優里が高成のズボンを脱がしてそれを口に含む。

    「んんっ…」

     高成のそれはあっという間に硬くなった。

    「はあっ…茜谷さん…」

    「ごめん、何も言わないで」

    「…」

     3人の様子を見ている日向はしばらく立っているままだったが、ようやく口を開く。

    「…ごめんあかねちん。先に帰るね。」

     優里は何も言い返さない。日向は寂し気に踵を返し去っていくのだった。優里はいったん立ち上がると近くの棚から避妊具を取り出すと高成のそれにゆっくりと装着する。そして自身の中へ埋め込んだ。

    「ああっ…!はあっ…」

     優里の顔は快楽に歪むとスイッチが切れたかのように激しく腰を動かし始めた。

    (私はこれが欲しかった…)

     まるで立場が逆転したかのよう。その締め付けと激しい動きに高成も声を出す。

    (すごいっ…)

  • 126妄想副題・紅い青春22/11/18(金) 16:29:00

    >>125

    「なあ…茜谷さあ。ちょっといいか?」

     ここで雄也が口を開いた。彼が高成の横に移動し、優里の肩をぽんぽんと叩くと優里の動きは止まる。

    「お前さあそういうの苦手なんじゃなかったっけ?あの時も加わるどころか出てったじゃん?なんか…参加してみたのはいいけど、いつもの茜谷とは違って見えるからこうなんつーか…なんて言ったらいいんだろ」

    「…あれからなんかあったの?不良達に襲われたっては聞いたけど…出来れば隠し事はしないでほしい。」

    「永瀬…」

    「永瀬さん…」

     その言葉を受けた優里はゆっくりではあるが語り始めた。

    「正直に言ってもなぜこうなったのか、自分でも分かんない。…きっかけになったのは、私が色んな人に犯される夢を見た事、なのかな…」

    「その時にふいに「したくなって」…自分でもわけわかんなくて、だから誰にも言えなかった…」

    (茜谷さん…そうだ、おれもだ。)

    「ごめん、実はおれも変な夢見てさ、それから…」

     雄也は優里の言葉を正面から受けながら山岸くんも?と驚きの表情で彼の言葉を受け止める。

    「茜谷さんと同じ夢見た…色々妄想してみても、収まらないというか…」

    「おれも言えなかった、ごめん…」

     3人の間には冷たい雰囲気が流れている

  • 127二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 20:27:38

    ほしゅ

  • 128二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 21:25:30

    次回予告
    3人は快楽に溺れていく。そしてあの人物が高成に連絡を…
    そして里帆もまた…

    お楽しみに

  • 129二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 08:13:38

    あげ

  • 130妄想副題・紅い青春22/11/19(土) 12:57:34

    >>126

     3人は黙ったままだった。何と言えばよいか分からなくなっていたからだ。そんな雰囲気に対し最もどうにかせねばと心の中で動いていたのは高成だった。

    (皆の想いを聞いて…どうすべきか…)

    (…やるしかないか) 

     意を決した高成は優里を抱きしめ激しく腰を動かし始めた。優里はいきなり奥を突かれ声をだす。

    「ああっ…!」

     このまま快楽に溺れても良い。今の優里を否定はしない。これが高成の答えであった。

    「んんーっ!」

     優里は達した。それを抜くと高成は雄也に自身の尻を向ける。

    「…入れてほしい。…嫌なら無理しなくて、いいから…」

    「山岸くん…」

     男同士の絡み。優里がこうして見るのはあの日以来である。

    (これが…山岸くんの…)

     優里は高成が雄也に犯される場面をじっと見つめる。

     

     

  • 131二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 20:38:08

    どうなる…?

  • 132二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 21:31:40

    あげ

  • 133二次元好きの匿名さん22/11/20(日) 07:57:44

    ほしゅ

  • 134妄想副題・紅い青春22/11/20(日) 13:10:18

    >>130

    (山岸くんも「変わって」しまったんだ、私と同じ)

     優里は高成と雄也を見ながらそう感じた。自ら変わりたいと望んで変わった訳では無いこの変化に対し、様々な感情が浮かび上がる。

     元彼や不良の男達への恨み、辛さ、悲しさ、そして快楽に対する悦び、達成感、満足感…彼女の頭の中はパンクしそうなほど感情たちが溢れかえっていく。

     それは高成も同じだった。

     …その後3人は日が暮れるまで絡み合った。


    ーーーーー


    「はあ…」

     帰宅した高成。晩御飯を力なく書き込むと自室へと戻り課題と予習に取り組んでいた。するとそこへ優里からラインが来る。

    『山岸くん大丈夫?』

     文面を見て高成は大丈夫だと返信した。しばらくして優里からコメントが送られてくる。

    『私あれから色々考えててさ、2人で同盟結成したじゃん?』

    『同盟結成して良かったなって。』

  • 135二次元好きの匿名さん22/11/20(日) 17:07:56

    あげ

  • 136二次元好きの匿名さん22/11/20(日) 21:46:20

    あげ

  • 137二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 08:21:00

    ほしゅ

  • 138妄想副題・紅い青春22/11/21(月) 12:59:56

    >>134

    『結成して無かったら絶対誰にも言えずに壊れてたもん。山岸くんがいてくれた事で支えになったというか』

    『ごめん。変な事言ってない?』

     優里の言葉に対し高成は『変な事じゃないと思う』と返信する。

    『おれも茜谷さんいなかったらやばかったかもしれない。』

    『おれは茜谷さんの事否定しない。このまま受け止めたい。』

    「山岸くん…」

     優里を受けいれる。という高成の言葉。彼女はスマホを見ながら涙を流す。

    『ありがとう…私も今の山岸くんを否定はしない。』

    「茜谷さん…」

     同盟があったからこそ彼等は互いに支え合う事が出来た。2人はそれを痛感する。

    「今残っている問題は…」

     優里は現時点での状態と問題点を整理する。

    『お互いに体の変化になじむ?事、そして…山岸くんの里帆ちゃんへの想い。』

    『今も里帆ちゃんの事好き?』

  • 139妄想副題・紅い青春22/11/21(月) 20:57:20

    >>138

     今でも里帆の事が好きか。その問いに高成は里帆が犯されていく姿を妄想していた事も優里に打ち明けるべきか、と考える。

    (仕方なかったとはいえ好きな人でそう言うの妄想するの…なんかきもくないか)

    (せっかく同盟結んだんだ。隠さず言うべきなのかもしれない。)

    『今ビデオ通話大丈夫?』

     高成の頼みに優里は了承する。ビデオ通話を繋ぎ、高成は男たちに自身が犯される夢を振り切るために里帆が犯される妄想をして自慰行動に走るようになった、と優里に打ち明けた。

    「それは…」

    「おれははっきり言って同性へ恋愛感情を抱くようになったわけじゃない。あまり最近は話せてないけど今でも飯田の事は好きだと思う。けど…」

    「けど?」

    「なんだか怖い。なんか漠然とだけどそんな気がしてる。…茜谷さんは?」

     優里は私か…としばらく考え込む。

    「最初は怖かった。けど今日したらちょっとマシになったというか。…山岸くんと永瀬がいて良かったというか」

    「そうなんだ…」

    (なんだか打ち明けたら少しは楽になれたかも。)

     高成は思った事を優里に伝えると、優里はそっかと小さく返した。

    「…これからだよね。」

    「うん」

    「茜山同盟として、お互い頑張ろう。」

  • 140二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 08:14:47

    あげ

  • 141妄想副題・紅い青春22/11/22(火) 12:42:41

    >>139

     この日、里帆はお昼前に講師へ体調が悪いので早退したいと申し出た。

    「大丈夫?1人で帰れる?」

    「大丈夫です。」

     里帆はそう言うと荷物をまとめて教室から出ていこうとする。心配した高成が玄関まで見送ろうかと里帆に尋ねると、里帆はじゃあお言葉に甘えて…と小さく返した。優里もその様子を興味深く見つめていた。

    (里帆ちゃん大丈夫かな)

     高成は里帆を玄関まで送る。里帆はそのまま歩いて帰っていった。

    「…大丈夫かな」

     …その後里帆はいないまま午後の授業が始まっていく。

     それからしばらくして。智乃は母親とショッピングを楽しんでいた。

    「智乃はどれにするの?」

    「これかな」

     カフェでメニューを注文していたとき。智乃はある光景を目にする。

    (藤野先輩…と里帆?なんで?…予備校行ってるんじゃなかったの?)

     予備校を早退した里帆がなぜか藤野先輩と並んで歩いていた光景だった。

  • 142妄想副題・紅い青春22/11/22(火) 17:01:21

    >>141

     実のところ里帆は藤野先輩の連絡先を聞いていたのだった。智乃は藤野先輩の言伝を里帆に伝えなかった時点では知らなかったのだが、後にかれんから藤野先輩が里帆に会いたいと言っていると伝えられ、再会した際に連絡先を交換していたのだった。

     この日。予備校を早退したのは勿論仮病である。

    (どういう事?!)

     智乃は驚きの表情でその様子を見つめていた。心の中では予備校は?サボり?という疑問と里帆への嫉妬が湧いてくるのを感じていた。

    「智乃?」

     …母親に呼び掛けられるも動揺は静まらなかった。

    「え?飯田が?」

    「うん。さっき見てー…藤野先輩といたのあれは間違いなく里帆だと思う。」

    「体調悪いって予備校早退してたけど…またサボり?」

     予備校の入ったビルの玄関付近で高成は智乃と電話で話していた。傍には優里もいる。

    (え、サボったの?また?…なんで?)

     優里はそう考え込んでいると高成のズボンに視線が移る。少し反応していた為だ。

     なぜならこの時高成は脳内で里帆が藤野先輩に抱かれている図がちらついていたからである。

    「里帆、何度も予備校サボってたらバレて親に怒られるんじゃないの?」

    「だよなあ…」

    「私から言っとくわ。じゃあ切るね。」

     通話を終えた高成は優里と目線が合う。

    「あ、山岸くん…」

    「あ…」

  • 143妄想副題・紅い青春22/11/22(火) 20:37:54

    >>142

     2人の間に気まずい雰囲気が流れる。高成はとっさにごめん!と股間を押さえながら優里に謝ると、優里は大丈夫だと高成を制する。

    「大丈夫だから…ね?…一緒に帰ろっか」

    「うん。」

     優里は高成の腕を引いて駅まで歩く。その後ろ姿を日向は見つめていたのであった。

    「…」

     高成と分かれた優里が家へ向かうと、道中日向とばったりと出会う。

    「塚ちゃん。」

    「あかねちん…」

     そこで日向はあのさ、と切り出す。

    「あかねちん変じゃない?あれから何かあったの?あの場でやりだそうとするなんて。」

    「…」

     優里は言葉が出ない。

     …日向は優里が最初に出会った頃から所謂「肉食系」で「ビッチ」だった。対する優里は元をたどればヤる事含め下ネタは苦手な部類だったのだが、この間見せた優里のそれは事情を知らない日向から見ればどう見ても別人としか言えない程の変化だった。

    「ごめんね。あかねちんの事は嫌いじゃない。今も尊敬してるし。…でも、あかねちんがあんなビッチになったのを見ると、なんかドン引きしちゃったっていうか…」

     日向は隠さず優里にそう告げた。

    (塚ちゃん…)

  • 144妄想副題・紅い青春22/11/22(火) 20:57:22

    >>143

    「…私がビッチになったらさ、皆ドン引きするかな?」

     優里はうつむきながら日向にそう返す。日向は何も言えず黙ったままだった。

    (変な事聞いちゃったな…)

    「ごめん…」

     そのまま2人は解散していった。何とも言えない空気が流れる。

    (山岸くんはああ言ってくれた。けど…塚ちゃんは、永瀬は…)

    (やっぱり、我慢しなきゃ行けないかなあ…)

     優里の頭の中はパンクしそうだった。

     そして里帆はやはりと言うべきか、藤野先輩の自宅で絡み合っていた。

    「ああっ…」

    「やべー…気持ちいー…」

     そんな里帆の元に電話が入る。智乃からだ。

    「もしもし?智乃ちゃん?」

    「里帆、あのさ…言いにくいんだけど今日予備校の日だよね?さっき外で藤野先輩といるとこ見かけたんだけどさ、…サボりだったらまずいんじゃないの?」

    「…」

    「あの時は予備校行ってるって事知らなくて。後で予備校行ってるの聞いてさ…バレたら親にも怒られるし…」

     里帆はうん…と力なく電話を切ると急いで着替え、退出していった。部屋の中には藤野先輩だけ取り残される。

    「行っちゃったか」

  • 145妄想副題・紅い青春22/11/22(火) 21:12:52

    >>144

     藤野先輩はシャワーを浴びると着替えて勉強机に向かう。

    「はあ…」

     参考書とノートを取り出す手は重い。ふとスマホに目をやると母親から連絡が来ていた。

    『緊急オペが入ったから遅くなります。晩御飯は冷蔵庫のもの勝手に使っていいので。』

    「ふう…」

     彼の足取りは鉛のように重いばかりである。

     自宅に戻った優里はそこで栞と再会していた。栞は晩御飯を作っている。

    「戻ってきたんだ。」

    「今回の撮影旅館ものなんだけどここの方がロケ地から近いからね。今日は泊まりで明日朝出発。あ、お父さんお母さんは居酒屋行くらしいから今日の晩御飯はうちらだけだから。」

     出来たよーと栞が食卓テーブルにおかずを並べ始める。チキン南蛮に副菜の小松菜の和え物にブロッコリー。そして味噌汁。どれも彩り豊かで優里の食欲をそそる。

     優里は手洗いをして着替えると食卓についた。

    「いただきまーす。…美味しい」

    「良かった。うん。上手くできてる。」 

     優里は満足そうに食べ進めていく。

    (…せっかくだ。この機会に相談してみようか)

    (なんせ相手はAV女優。その手の事は慣れてるかもだし。)

    「あのさ…話したい事があるんだけど。」

  • 146二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 21:39:05

    紅い青春の人です。
    順調に更新を続ければ明日かあさってをめどに紅い青春の前編が終了します。
    後編も頑張って執筆をつづけていきますのでお楽しみください

    なお紅い青春前編終了後は後編開始までの間、少しお休みを頂きます。ご了承ください。

  • 147二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 22:39:40

    お疲れ様です!
    茜谷も自分の変化を受け入れることに戸惑いと動揺があるようですね
    あんなことがあったら色々あるでしょうし悩みますよね…
    更新を楽しみにしております

  • 148二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 08:18:20

    ほしゅ

  • 149二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 12:00:56

    >>147

    ありがとうございます。色々葛藤などはあると思いますね…

    今後ともよろしくお願いします

  • 150妄想副題・紅い青春22/11/23(水) 12:32:23

    >>145

     …勇気を出して打ち明けてみる事にした。

    「まず、AV女優になる前はエッチについてどう思ってた?」

    「んー…最初から特に抵抗感とかは無かったかな。だからあの業界に入れたんだと思うし。少女漫画で知って、そこからAVとか動画見たりして詳しくなって…」

    「そうなんだ…私と違う…恥ずかしさとかは無かった?」

    「そうなの?…まあ恥ずかしいとかは無かったかな。学生時代周りはもっとすごいビッチも何人かいたし。その辺は人によるだろうし、まあ、色々あるよねー…」

     改めて栞は真っすぐで自分に正直な人だと優里は感じた。

    (やっぱり私と違って真っすぐだなあ。)

    「ありがとう。」

    「いえいえ。」

     優里は食べ終えると食器を片付け、部屋に戻った。

  • 151妄想副題・紅い青春22/11/23(水) 12:42:49

    >>150

     プルルル…

    「誰だろ?」

     高成はスマホ画面を見ると貴史からの着信のようだ。

    「もしもし?久しぶりー。どしたの?」

    「いや…今から会えない?そこの公園で」

    「いいけど…」

     高成は貴史に指定された公園へと向かう。

    「よお」

    「おっす…」

     貴史の顔は日焼けしていた。が、明らかにいつもの元気がない。何かあったのかと心配した高成はどうしたんだ?と貴史に聞く。

    「実はさ、好きな人がいたんだけど…」

    「おう、新山が言ってた竹内先輩の事?」

    「そう。で、告白したいと思ってたら、実は先輩は部員達の肉 便器だった…」

     高成は驚きながらマジで?!と返す。

    「おまえ…やったの?」

    「うん…」

     呼応するように貴史の股間が反応していく。

  • 152妄想副題・紅い青春22/11/23(水) 16:08:43

    >>151

    「なんかさ、先輩の事好きなんだけど受け入れられないって言うか…」

     貴史はうつむきながら答える。

    「…しんどかった?」

    「うん。でもやっちまった。勝てなかった。」

    「…」

     貴史の目からは涙があふれる。だが、そこは真逆に大きく反応するばかりだ。

    (貴史…)

     高成は自身の下腹部がまた疼くのを知覚する。

    (…)

    (治まる、なら…)

    「なあ…」

     高成は貴史の腕を引っ張って公園の敷地内にある公衆トイレへと歩き出した。この公衆トイレは大分前に改装が終わり、個室内が広く綺麗になっている。

    「おい、こーせー、もしかして…」

    「そのもしかしてだよ…おれで良かったら…それ治めてやろうか?」

     高成は視線をそらしながらそう答えた。貴史はごくりとつばを飲み込む。

  • 153二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 17:55:09

    高成お前受け属性全開だな…

  • 154二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 21:40:44

    >>153

    コメントありがとうございます

    攻めだけでなく受け部分も色々考えたりして書いてます。青の季節執筆時に「カラミざかり」のタイトル的に男キャラにも受け部分が欲しいなと考えたのがきっかけですね


    なお紅い青春での高成(優里もかな)は今後もかなり受け属性が続くので念のため苦手な方はブラウザバックを推奨します。

  • 155二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 08:16:35

    あげ

  • 156妄想副題・紅い青春22/11/24(木) 12:26:24

    >>152

     高成に近づく貴史。彼の腰を手で押さえると貴史は高成のズボンとパンツを脱がし、尻の割れ目にいきり立ったそれを挟む

    「うわ…エ ロいな」

     そのまま貴史は腰を動かし始める。すると高成のそれも段々と反応していくのが分かる。

    「あっ…」

     荒くなる呼吸と鼓動。視界はぼやけ、脳内にはもやがかかる。高成は下腹部の疼きと快感、貴史には快楽が伝わっていく。

    「んっ…」

    「すげえっ…」

     そのまま貴史は達して精を吐き出した。ティッシュペーパーでそれを拭うと余程良かったのか高成にもう一度して良いかと尋ねてくる。

    「いいよ…もっとして…」

    「まじか…」

     少年2人の快楽は続く。

     家へと戻る時、ふと高成は貴史に自身が男に抱かれる事についてどう思うかと貴史に聞いた。

    「おれは別に気にはしないけど…その辺は人に寄るんじゃないかなあ」

    「そっか…」

     解散し、1人家路へ歩く高成は夜空を見上げた。星々が綺麗に光っている。

    「ふう…」

  • 157妄想副題・紅い青春22/11/24(木) 13:11:02

    >>156

     次の日。里帆はいつも通り予備校へ姿を現した。

    「体調大丈夫?」

    「うん。」

     里帆はにこにことそう言った。高成はサボりについては言わない方が良いよな…と飲み込んだ。優里も里帆へ体調を心配する声をかけたが、こちらも大丈夫だと返すだけだった。

     休み時間。里帆は高成に声をかけてきた。

    「今、いい?」

    「お、おう」

     里帆は高成を連れて廊下へ移動する。2人の後を優里が、更に日向が付けた。

    「あのさ…山岸くん、もしかしてだけど智乃ちゃんに言った?」

    「っ…」

     やはり里帆は勘付いていた。

    「新山が飯田の事目撃したらしくて、それで…」

    「そっか…あの、この事は誰にも言わないでくれる?」

     高成は分かったと返しつつもなんで?と問うた。

    「色々めんどくさいし…」

     これ以上は聞くなという雰囲気が高成にも感じられた。里帆は時間取らせちゃってごめんと高成に謝ると先に教室へと戻っていった。

    「…」

     高成が里帆の後ろ姿を見つめていると近くで聞き耳を立てていた優里と目が合う。

  • 158妄想副題・紅い青春22/11/24(木) 13:17:41

    >>157

    「茜谷さん…!」

    「山岸くん…ごめん、気になって。…もしかして昨日電話してた事?」

     優里にも通話音はある程度伝わっていたようで、その事について高成は優里に打ち明けた。

    「多分新山が飯田へ連絡したんだと思う。」

    「そっか。…心配するよねえ…」

     2人が顔を合わせて話す隙に、日向は静かに移動する。

     向かった先は、講師たちがいる事務室だった。


     放課後。高成は荷物を整え帰宅の準備をしていた。そこへ優里と日向・雄也が一緒に帰ろうと誘ってくる。

    「いいよ。」

     そのまま教室を出た辺りで里帆は講師に呼び止められる。

    「飯田さん、ちょっとお時間いいですか?話したい事があるんですが…」

    「はい…」

  • 159妄想副題・紅い青春22/11/24(木) 13:28:37

    >>158

    「里帆…」

     面談室には講師に呼び出された里帆の母が座っていた。

    「サボって男の元へ向かってたなんて、本当なの?!」

     里帆の母は血相を変えて里帆を問い詰める。

    「違うよ。」

     里帆は即座に(嘘をつき)否定した。

     実のところ高成と智乃の通話内容も日向は近くで聞いていた。そして先ほどの高成と里帆・高成と優里の話も彼女は地獄耳でとらえていたのである。

     ただ、これらは全て日向の発言によるもので里帆がサボっていたという確固たる証拠は無いに等しい。

    「そうですか…」

    「見間違いだと、思います。体調不良の時も歩くときにしんどくなって、予備校を出た後近くで休んでたので…」

     里帆の発言に対し母親はそうなの…と呟くと、今度からはすぐに電話をかけるようにと言った。

    「ごめんなさい。仕事の邪魔になると思って…」

    「気にしなくていいわよそれくらい。次からは気を付けるのよ。」

    「うん。気を付けるね。」

     結果面談はこのままお開きとなった。里帆は母親と共に帰宅する。

    「せっかくだから夕飯はどこか食べに行きましょうかね。少し早いけど。」

    「…うん」

     母親は里帆を車に乗せて、そのままレストランへと向かっていった。里帆の顔は暗いままだった。

  • 160妄想副題・紅い青春22/11/24(木) 16:24:37

    >>159

    「じゃあ、また。」 

     高成は優里と日向と別れて家路を急いでいた時。日向に呼び止められた。

    「?」

    「そういやまだ連絡先交換してないなって」

     日向に言われて連絡先を交換すると、彼女は待たせてごめんと告げて走って去っていった。

     帰宅した優里はシャワーを浴びながら自身の身体を見つめていた。リビングでは母親がテレビを見ている。栞はあれから1人暮らしをしている自宅へと戻っていた。

    「山岸くんは受け止めてくれたけど塚ちゃんは…」

     日向の言葉が思い起こされた優里はシャワーを止めて浴槽へつかる。

    「私このままビッチになるのかな…」

     今後の己に対する不安と変わらなければ、という焦りがこみ上げてくるのをひしひしと感じていた。

    (このままでは駄目だよなあ…みんなに迷惑かけたくないし)

     浴槽から出て着替えると母親に明日の予定について尋ねる。母親は特にないと返すと優里は美容院に行きたいと告げる。

    「どうしたの急に」

    「イメチェン、したくて。」

     その頃高成は課題に取り組んでいると早速日向から連絡が来た。

    「明日、会えないかな?」

  • 161妄想副題・紅い青春22/11/24(木) 16:48:34

    >>160

     次の日。高成は駅前で待ち合わせしていると日向が来た。ブラウスに黒のスカート。所謂量産型と言われるファッションをしている。特筆すべきは髪型。腰まで長い黒髪ロングヘアに白いカチューシャを着用したいでたちとなっている。前髪はぱっつんに切りそろえられていた。

    「塚原さん…髪型変えたの?」

    「あーこれはウィッグ。着る服に応じてつけてるっていうか。」

    「そうなんだ…おしゃれ」

     日向はそうでもないよ、と照れながら笑うといこっかと高成を誘った。

    (なんだか、飯田と似てる。)

     日向のウィッグを見ていると里帆の姿を想起させる。そして彼女が犯される姿も勿論思い起こされていく。

    (やばいっ…)

     高成は気合いで振り切る。日向からどうしたの?と聞かれると高成は何でもないと呟いた。

    「ふーん…」

     そう言う日向の顔はどこかお見通しと言った具合に意味ありげだった。

    「おっ見えてきた」

     たどり着いたのは水族館。やはり休日という事で人ごみであふれている。

    「どこから巡る?」

    「うーん、イルカとか?」

     2人は様々な動物や魚たちの水槽を見て回る。

  • 162妄想副題・紅い青春22/11/24(木) 17:32:31

    >>161

    「山岸くん見たいものある?」

    「んー…塚原さんは?」

    「…クラゲ見てもいい?」

     クラゲの水槽へと向かうと様々な光に照らされたクラゲの水槽があった。

    「綺麗だよねえ…とっとこ」

     日向はそう言ってスマホでクラゲを撮影し始めた時、彼女のラインが鳴る。どうやら電話がかかってきたようだ。

    「ごめん!一旦出る!」

     高成へそう言った日向は廊下へ出るともしもし?と話し始めた。

    「あー…今は予定が…夜からでもいいです?」

    (誰だろう)

     高成が近寄ると電話主の声がうっすらと聞こえてきた。

    「夜からでもいいよ。NNならお手当倍ね」

    「勿論いいよ~。」

    (もしかしてパパ活?!しかもNNって…)

     日向が待たせてごめんと高成に近づいてきた。高成はさっきの電話は?と言うと知り合いの人からだと言う。

    (怪しい)

     高成は怪しい目線で日向を見る。すると日向はちょっと予定変更していい?と高成に聞いてきた。

    「いいけど…」

     水族館を出て路地裏に入っていく。たどり着いた先はラブホテルだった。

  • 163妄想副題・紅い青春22/11/24(木) 20:52:07

    >>162

     日向は無言で空室のタッチパネルを選択し受付を済ませると、高成の腕を引いて部屋へと早足で歩く。

    (慣れてる?何度も来た事あるのかな)

     部屋に到着するやいなや、高成をベッドへ押し倒す。

    「しよっか。ずっとしたかったんだよねえ、山岸くんと」

     服を脱ぎながら高成へキスをしたり乳首をつねったりと刺激を与えていく。彼女の下着は上下とも黒いものだ。下着姿になった日向は高成のズボンを脱がし、それを咥えた。

    (飯田に似てる…?)

     その姿に高成は一瞬里帆を重ね合わせた。すると高成のそれが大きく反応していく。更に日向のテクはこれまで高成が関係を持った女子の中では抜きんでていた。

    「大きいね。へへっ。大きいの好きだよ?」

    「…んっ」

     筋を舐めたり大きく吸い込んでみたり、様々な手法で刺激を与えていく。と、ここで日向は何か思いついたのか一旦その場から離れてテレビのリモコンを持ってきた。

     リモコンのボタンを押すと食事メニューや見たいテレビの選択画面が表示される。日向はAV欄を選択すると栞が出演しているものを選んだ。

     タイトルは「花野しおりが初めての3Pでイキまくる!!汗潮大洪水!!」というハードめな3Pものだった。

    「山岸くんはああいうの好きなんでしょ?」

     日向はにやっと笑うと再生ボタンは押さずぴっとリモコンのボタンを押し電源を切った。

    「でもダメ。こっちを見てくれないとね?」

     日向はブラジャーとパンツも脱ぐとそれを奥深くまで挿入した。

    「ああっ…気もちいい」

  • 164妄想副題・紅い青春22/11/24(木) 21:11:42

    >>163

     杭を打つように激しく腰を振る日向。その度に何度も絶頂させられる高成は頭にもやがかかり、快楽に溺れていく。それと同時に目の前にいる人物が日向なのか里帆なのか優里なのか次第に分からなくなっていくのを覚えていた。

    (なんだこれ…)

     何度目かの絶頂。精根尽き果てた高成はぐったりとベッドに横たわるも日向がそれを許さない。

    「はあはあ…」

    「まだだよ?」

     こうして時は過ぎ…高成はベッドの上で目を覚ますと、日向が声をかけた。

    「目覚めた?…これ、良かったら。私のおごりでいいから。」

     そっけなく言うとウーロン茶を高成に渡した。

    「ありがとう…」

    「…先に帰ってていいよ。私まだここでいるから」

     結果、日向にそう言われた高成は先にホテルを後にし、家へと帰宅した。部屋の中には日向だけが残される。

    「…私の事見てくれなかった。」

     彼女の背中は、どこか寂しい。

     帰宅した高成へ優里からラインが送られた。髪を切ったという事だった。ショートヘアとなった彼女の自撮りも共に送られてきている。

    「へえー可愛い…」

     可愛いと高成が返すと優里はありがとうと書かれたスタンプを送る。その後に優里は高成にこう尋ねてきた

    『もし私が今とは違う自分に変わってもさ、山岸くんは受け入れてくれる?』

    (茜谷さん…それは勿論)

     受け入れる。即答だった。その言葉を聞いた優里はしばらく画面の前で固まる。

    (…山岸くん…)

     優里は涙をこらえながらありがとうと返したのだった。

  • 165妄想副題・紅い青春22/11/24(木) 21:16:12

    >>164

     こうして予備校と夏休みの全日程が終了し、それぞれ新学期を迎えるのだった。

    「おはよう」

    「おはよう…」

     高成は里帆と下駄箱で再会する。里帆はいつもとは変わらない様子だ。

    (これから新学期が始まる…)

    (飯田へ対して、どう向き合っていくか…同盟相手の茜谷さんとも協力して、頑張らないと)

     優里もまた新学期を迎え、日向と雄也と再会した。

    「へえ~茜谷髪切ったんだ」

    「へへっどう?」

    「あかねちん大人っぽくなったんじゃない?」

    「ふふん、どーも」

     …少年少女は各々何かしら秘密を抱えている。

     紅い青春は折り返し地点まで、来ている。



    これにて紅い青春前半が終了致しました。これまでお読み頂いた皆さんありがとうございました。

    後半も引き続き頑張っていきますのでよろしくお願いいたします。

  • 166二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 21:35:35

    なお後半開始まで少しの間更新はお休みさせて頂きますのでご了承ください

  • 167二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 21:59:21

    お疲れ様でした!
    各キャラがそれぞれどんなベクトルに動き出すのか楽しみな後半になりそうですね
    トリックスターでお馴染みの塚原が哀愁を見せるなど珍しいものが見れて面白かったです
    後半も期待しております!

  • 168二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 07:59:31

    あげ

  • 169二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 12:22:00

    >>167

    ありがとうございます!!

    これからもお楽しみに…!



    あとこれまでお読みくださったみなさんへ質問ですが、どのシーンが一番印象に残ったか教えて頂けると嬉しいです

  • 170二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 12:54:40

    >>169

    お疲れ様です!

    今回のお話ですと茜谷が山岸に同盟を持ちかけることですかね

    一人で抱え込まないための防衛対策みたいなことを異性の山岸に相談するのは面白いと思いました

    塚原は友達ですが男性視点が欲しかったのかなと考えると合点がいきますね

    後は栞さんを姉に据えることで茜谷に妹属性をつけたのは新鮮な感じがして良かったです

    山岸も茜谷も青春交差点って感じでお互い積み重ねていく過程がいいですね

    相変わらず塚原は勝手に動き回るキャラと想起させるのが面白いです

  • 171二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 15:48:53

    >>170

    ありがとうございます!

    やっぱり同盟を組むというのは秘密を共有するという事もあって書いてて楽しかったです

    あとは栞と優里の姉妹の比較・考え方や立ち位置の違いだったり、トリックスターな日向の前作との違いも考えながら書いてたりしてますね

  • 172二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 20:25:39

    本スレ新しく立てました

  • 173二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 23:57:37

    >>172

    お疲れ様です

  • 174二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 08:07:53

    紅い青春の今後についてだべり
    紅い青春完結後もカラミざかりの作品書いていきたいなとは思ってたりしてます。
    今のところ書きたいなと思ってるのは
    ・青の季節続編
    ・山岸女体化のif
    ・山岸の過去編も交えたストーリー
    ・山岸たちの子孫のストーリー

    この辺ですね、青の季節の続編については書くなら飯田の転校先がメインになるかと思います。
    こんな物語が見たい!という要望があればいつでも受け付けています。

  • 175二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 08:16:24

    >>174

    二番目は単なる女体化ではなく茜谷と山岸をミックスさせた感じの視点にしてもおもしろそうかな?とも考え中です

    (まだ書くかは決まって無いですが)

  • 176二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 09:06:30

    >>175

    三番目についてはリメイク原作ともに書かれてない山岸の過去(中学~高1)が気になったのが最初です。

    団地とか幼なじみとか海とか書きたいものも合わせて書いてみたい欲がありますね

    四番目は以前別の方の近未来な作品に影響を受けたのがきっかけの一つではあります。

  • 177二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 09:44:10

    お疲れ様です
    なるほどTS山岸は興味深いですね…
    茜谷要素を足すと面白い化学反応が見られそうです
    もしTS塚原が出てきたら一発で食われそうですが

    設定を色々考えるのも面白いですね
    山岸・飯田・茜谷の3人幼馴染とか妄想したり茜谷が山岸・飯田のクラスに転校してくるパターンとかラブコメ脳になっている今日この頃…

  • 178二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 09:54:07

    >>177

    コメントありがとうございます

    実はTS山岸の設定はある程度考えていたりはしてます

    名前は山岸成美、茜谷塚原と同じ学校に通っているという設定です(また変わるかも?)

  • 179二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 11:07:41

    >>176

    また紅い青春についてはアナザーストーリーを現在執筆中です

    四人の大人の男女(オリキャラ)による物語となっています。

    こちら年内にはハーメルンにて投稿予定となっています。


    そして今日の昼頃、その冒頭部分をこちらに投稿させて頂きますのでお楽しみに!

  • 180二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 12:18:30

    ではこちら紅い青春のアナザーストーリーとなります。
    タイトルは「Wave ~Summer NudeKiss~」です。

    この物語は二次創作作品・カラミざかり紅い青春のアナザーストーリーかつ、カラミざかり及びカラミざかりボクのほんとと君の嘘を通じて出会ったオリキャラの男女4人の物語となります。
     山岸高成や茜谷優里と言ったカラミざかりやボク嘘のキャラクターも今後登場する予定です。


    ーーーーー

     

     ずっと、今も、愛してる。
     
     

    ーーーーー

    「あっ…はあ…」
     
     学校帰りに彼の家でいつものように少女は抱かれている。快楽に歪み微笑む彼の顔は今でも焼き付いている。絶頂に達しそうな所で目が覚めた。


    「ああ、またか…」
     
     女性はベッドからゆっくり起き上がると部屋の電気をつけ、ノートパソコンの電源をつけた。

  • 181二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 12:19:28

    >>180

     ここはネット上に存在するとあるチャットルーム。

     今日もまた、ある漫画の二次創作小説が投稿される。

    「優里は笑顔で高成にそう話しかけたのだ…っと。」

    「こんなもんかな。こうして読んで見ると結構進んだなー」

     そのチャットルームの主で小説の投稿主でもあるのはKこと古賀みちる。飯田里帆と同じ黒い長髪を持つ20代の女性である。

     普段リアルの世界では、フリーライターをしつつ祖父母が営む小さな農園を母親と共に手伝う毎日を送っている。持病があるので体調が整わない日もあるがこうして小説を投稿する事に小さなやりがいを感じつつあった。

  • 182二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 12:25:35

    >>181

     みちるの父親は捕鯨船の乗組員であるため殆ど会うことは無い。

     投稿し終えると早速コメントが付く。コメントの主はyuという名の人物。彼はリメイク版カラミざかりに登場する女子高生・茜谷優里と塚原日向をこよなく推している人物である。リアルの方が忙しいのかコメント頻度は多くは無いが、毎回熱のこもったコメントを返してくれる。

     

    『2人の描写が生き生きしてて良いと思います!』


     彼のコメントはみちるの執筆活動のモチベーションにもなっている。さっそくみちるはコメントを読むとありがとうございます、と返信を送った。

  • 183二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 12:27:36

    >>182

    みちるを出迎えたのは白衣姿の若い男性。髪型や顔つきはどことなく藤野先輩を思わせる。

     そんな彼こそが大学病院に勤務しており、現在のみちるの担当医がちひろこと大山智広である。原作リメイクどちらも愛する彼は内科に所属する医師として日々忙しい毎日を送っていた。

     

    「お加減はどうですか?」

    「ぼちぼちですかねー…」


     こうしてその日の診察は終わる。来院から帰宅までは半日程かかる。帰宅後みちるは一度部屋で寝るとパソコンの電源をつけて執筆活動へ戻る。

     その頃「lee」こと佐竹香織はスーパーで買い物をしていた。飯田里帆推しの彼女は結婚しており夫はマカオへ単身赴任している。その為マンションで1人暮らしている状態である。

     時々彼女の様子を見に姑がやって来るのだが、決まって彼女は「早く孫が見たい」と繰り返す。更には夫へもたまにはマカオから日本に帰って子作りに励むよう伝えているようで、香織自身も勿論子供は欲しいと願ってはいるのだが、姑の度重なる発言と行動に対して辟易としていたのだった。

  • 184二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 12:28:51

    >>183

     彼女が手に取ったのはから揚げの詰め合わせとサラダだった。彼女が会計を済ませて駐車場へ向かうと近くの道路を救急車が通る。

     その救急車に載っている人物の中にyuこと狩野豊がいた。高身長で鍛え抜かれた肉体と爽やかな見た目は頼もしい限りだ。疲れも見せずに現場へと向かっていく。


     …と、このようにチャットルームではこの4名が常駐している。チャットルームでは普段みちるの二次創作の他にもストーリーの考察や予想、感想やこんな展開が見たいと言った要望や妄想だったり、作品とは関係ないが身バレしない程度に愚痴も書かれている。

     このチャットルームは一種のオアシスのような場所だった。

     帰宅したみちるは着替えて外に出る。少し道を歩くとそこには海岸があった。

  • 185二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 12:30:27

    >>184

    以上「Wave ~Summer NudeKiss~」の冒頭部分(一部抜粋)となります。

    こちらも合わせてお楽しみに。

  • 186二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 12:40:34

    >>185

    ここでだべりに戻ります。

    今後彼らの物語はリメイク版カラミざかりや紅い青春と合わせて進んでいきます

    エ ロ以外にも豊がなぜ救急隊員になったかとか、香織のあれこれやみちる・智広の過去だったりも書いていきたいと思っています。

    大人な雰囲気なので青の季節紅い青春とはまた書いてて雰囲気やノリが違いますね

  • 187二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 13:00:18

    >>186

    豊の職業ですが自衛隊員と救急隊員の2拓で迷い、智広が医者だったのでそこに合わせて救急隊員になったという経緯があります

  • 188二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 13:56:31

    アナザーストーリー良いですね
    個人的に好みに近い冒頭のつかみ感です

  • 189二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 15:49:08

    >>188

    ありがとうございます!

    そうおっしゃって頂き嬉しいです!

  • 190二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 16:06:24

    お疲れ様です!
    多様な構想が溢れているようで凄いですね
    アナザーストーリーは大人視点で高校生とはまた違った世界の広がりを感じるようで楽しみです
    期待しております!

  • 191二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 16:29:09

    >>190

    ありがとうございます!

    リメイク版読んでると色んな構想が浮かび上がったり、毎日を過ごしている中でもふと「こういう要素はどうだろうか?」と閃いたりするので楽しいですね

    他にも書きたい要素として都市伝説的なものや、青春らしい成長物語なんかも考えてたりしています

  • 192二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 20:32:41

    age

  • 193二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 21:47:08

    ほしゅ

  • 194二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 08:10:36

    あげ

  • 195二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 12:02:59

    紅い青春・青の季節についてのだべり

    青の季節について
    選択を読者に委ねるという形でのエンディングも見てみたいなーと思ったのが主な動機です
    構想途中から青春らしさだったりもっとエ ロな部分も突き詰めたいなと感じるようになりました
    突き詰めた結果、男キャラ同士や女キャラ同士の絡みに繋がったという話です

  • 196二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 16:23:09

    >>195

    絡みシーンで一番書いてて楽しかったのは高成と優里が一緒にお風呂入るシーンと里帆と高成がプールのクラスマッチ中に致すシーンです

    同じ水に濡れながら絡みあうのが何とも独特で楽しかったです

  • 197二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 21:25:03

    >>196

    一般シーンで一番好きなシーンはやはりラブホテルでの「月が綺麗ですね」です!

    あのセリフがすごい好きなのでどこかで入れたかった…

  • 198二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 08:30:49

    age

  • 199二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 12:16:46

    ではそろそろ新スレ立てますね

  • 200二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 17:25:44

    >>199

    お疲れ様です!

    今確認しました

オススメ

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