【CP】ウタ「そんな良いものじゃないよ」

1122/11/08(火) 20:30:04

ウソップ「ウタ、お前って本当ルフィと仲良いよなー」

ウタ「まぁ付き合い長いからね。みんな程じゃないけどさ」

サンジ「あのルフィにこんな可愛い幼馴染みが居たことは本当腹立つが、ウタちゃんのお陰でルフィも毎日元気みたいだしな」

ウタ「そうだね。でも私のお陰、かぁ…ふふ」

サンジ「照れてるウタちゃんも可愛いなぁ〜！」

ウソップ「おいおい、見てるこっちまで照れてきちまったよ」

チョッパー「そういえばお前たち最近よく一緒に見張り番やってるけど、なんでだ？」

ナミ「こらチョッパー、そっとしておきなさい」

ウタ「……」

ナミ「あ、ごめんねウタ。気にしないでね」

ウタ「……そんな良いものじゃないよ」

2二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 20:30:36

保

3二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 20:33:37

ん？不穏な…

4二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 20:34:03

え、気になる

5二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 20:35:02

夜ってことは

6122/11/08(火) 20:35:05

ナミ「…？アンタたち何かあったの？」

チョッパー「う…ごめんよウタ。おれそんなつもりじゃ…」

ウタ「…ふふ、なんちゃって！ビックリした？」

ナミ「あ、この！嘘ついたわね！何かあったかもって心配しちゃったじゃない！」

ウタ「あはは、ごめんね」

チョッパー「なんだよ！嘘なのかよ！」

ナミ「何もないならそれでいいけどさ！」

ウタ「えへへ、心配してくれてありがとね」

チョッパー「なんかおれマズイ事言ったかと思ったじゃねェか！」

ウタ「よしよし、チョッパーは優しいね」

ナミ「全く…変な事言わないでよね」

ウタ「はーい」

嘘ついてごめん。
本当に良いものじゃない。
でもあれは私じゃなきゃダメだから。

7122/11/08(火) 20:40:11

ー夕方の甲板ー

ウタ「ルフィ。今日も一緒に見張り番やろうよ」

ルフィ「ああ、いつもありがとな」

サンジ「あ、ちょっと待ってウタちゃん。それなら後で夜食でも持っていこうか？サンドイッチとかさ」

ウタ「ううん、大丈夫。ありがとうね」

ナミ「バカ。そっとしておきなさいよ」

サンジ「……。ああ、なるほどね…交代まで絶対邪魔はしないからさ」

ルフィ「…」

ウタ「…気を遣わせちゃったかな」

ナミ「いいのよ。仲間じゃない」

ウタ「うん。みんな優しいね」

"仲間"
みんな大切な仲間なのに。
本当の事を言えなくてごめんなさい。

8122/11/08(火) 21:25:29

ー深夜の見張り台ー
ウタ「今日も異常なし…見渡す限り真っ暗な海しか見えないや…」

ルフィ「ああ」

ウタ「何も無いと見張りも退屈だよね」

ルフィ「……ああ」

ウタ「今の所、島も船も見てないよ。1回くらい敵船だーって言ってみたいね」

ルフィ「……」

ウタ「……」

ウタ「…ねぇ、もう皆寝てる頃だと思うよ」

ルフィ「……」

ウタ「ほらおいで、ルフィ」

ぎゅ！

ウタ「あ、ちょっと、力強いよ。苦しい…」

ルフィ「わ、ごめん！」

ぎゅ…

ウタ「これなら大丈夫だよ。ありがとう」

9122/11/08(火) 21:30:34

ウタ「…今日も悪い夢みたの？」

ルフィ「……あ"あ"」ｸﾞｽ

ウタ「よしよし。怖かったね」

ルフィ「あ"あ"」ｸﾞｽ

ウタ「エースさんの夢？」

ルフィ「…シャボン"ディの"方だよ"…」ﾋｸﾞ

ウタ「…皆もうどこへも行かないよ」

ルフィ「お前までい"なぐなっだら…お"れ…」ｴｸﾞ

ウタ「大丈夫だよ。ルフィが守ってくれるもん」

ルフィ「でも"おれ"……み"んなを"……」ﾋｯｸ

ウタ「大丈夫。みんなちゃんと下にいるから」

ルフィ「う"わ"あ"ああああぁ"ぁぁ！！！」

10二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 21:31:10

ルフィ可愛い

11二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 21:31:56

お姉ちゃん…

12二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 21:32:14

メンタル脆弱ルフィと甘々ウタお姉ちゃんか……良いね

13二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 21:32:25

自分にだけ弱音を吐いてもらえるという優越感

14二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 21:51:17

これまた大好きな展開
ウタに甘えるルフィに、ルフィを慰めるウタは最高

15122/11/08(火) 21:55:12

みんなに話せない理由はこれ。
悪夢を見たルフィはみんなに隠れて大泣きする。

みんなだってちゃんと弱いルフィを受け入れてくれると思うけど、ルフィはどうしても私じゃなきゃ嫌だって言う。

だからせめて、私が責任持ってルフィを慰める。
これは助けてもらったささやかな恩返しのつもり。

ルフィからこうなった原因について聞いた事があったけど、その"原因"は私の想像を大きく超えていた。

大切な仲間たちを目の前で全員失って、監獄で再会した友達と別れて、戦争でお兄さんを喪って、その上自分の命さえ失う所だったらしい。

いくらルフィでもそれはトラウマにもなるよ。
よく悪夢を見るのもわかる。

……私もそうだったから。

楽しかった日々をずっと思い返しては、全てを失ったあの日の事を夢で見る…。
自分の叫び声で飛び起きるのはもう嫌。

もちろん私が彼女だからというのもあると思う。
でもそれ以上にルフィが私にしか話せないのは、お互い似たような経験があるからだと思う。

16二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 21:58:26

ルフィの子供の頃を知ってるおかげで船長っていう意識完全にとっぱらえるのもでかそうだな

17122/11/08(火) 22:00:33

ウタ「よしよし。ルフィは良く頑張ってるよ」

ルフィ「……」ｸﾞｽ

ウタ「みんなルフィが大好きだから2年待たせても集まってくれたんでしょ？」

ルフィ「……ああ」ｽﾞｽﾞｯ

ウタ「私で良かったらいつでも頼ってね。全部受け止めてあげるから」

ルフィ「…ごめんな」

ウタ「よしよし、いいんだよ」

ルフィ「……。なぁウタ、あれやってくれよ」

ウタ「…うん、おいで」

見張りに穴が空かない程度にほんの少しだけ2人で横になる。
ルフィはまるで縋る様に私に抱きついて寝るのが好き。
私は少しでも安心して欲しくてその間ずっとルフィを撫でてる。

…お互い好き以上に安らぎを求めてるのかも。

18122/11/08(火) 22:05:14

ルフィ「…みっともねェとこ見せちまったな」

ウタ「大丈夫だよ。私ルフィ大好きだもん」

ルフィ「ありがとな…」

ウタ「いいんだよ。……ほらルフィ、そろそろ交代の時間だからさ…離れないと」

ルフィ「……イヤだ」

ウタ「もう、ワガママなんだから…」

ルフィ「……離れたくねェ」

ウタ「ちょっと…見られたら恥ずかしいよ」

ルフィ「…もう少しだけ」

ウタ「うーん……」

ルフィ「イヤか？」

ウタ「イヤじゃないけどさ…」

ルフィ「頼むよ、ウタ…」

ウタ「…もう。仕方ないなぁ」

19二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 22:06:10

20122/11/08(火) 22:10:05

結局時間ギリギリまでルフィは私を抱き締めていたけど、ルフィの表情や態度からどうしても離れたくないって事がよくわかる。

離れる時にものすごい寂しそうな顔をするもんだから、最後にキスをしてあげた。
ルフィはそれでちょっとだけ安心できたみたい。

交代にきたサンジ君は何かを察した様な、でも悔しそうな顔をしてたけど……多分サンジ君が考えてる様な事はしてないよ。今はね。

2人で甲板に降りて大あくびと伸びをする。
ずっと同じ体勢でいたから体が少し凝ってる気がしたからちょっと体操しておく。

交代はしたけど、まだ早朝もいいとこ。
改めて寝るには遅いけど、起きるには早い。

サンジ君が見張り台に行ったのをいい事に、ルフィと手を繋いで2人で食堂にいく。

そのままみんなが起きてくる時間までずっとそこで抱き合って横になっていた。

ぴったりくっつきながらルフィと話す、私の幸せな時間。

>>37

21122/11/08(火) 22:15:07

ウタ「ルフィ。私はずっと側にいるよ」

ルフィ「ああ…もう居なくならないでくれ」

ウタ「ふふ、大丈夫だよ。"私は最強"だからさ」

ルフィ「…そうか……そうだな」

ウタ「でもね。あの歌詞の続き知ってる？」

ルフィ「いや…」

ウタ「"アナタと最強"、だよ」

ルフィ「…」

ウタ「私ね…ルフィが本当に大好きよ。私1人じゃダメなの」
「ずーっと一緒にいようね。私たち2人ならきっと最強でいられるから」

"何度でも、何度でも言うわ"
"私は最強"
"アナタと最強"

お互い心に大きな傷を持つ者同士、縋り合う様な支え合う様な愛があってもいいと思う。

せっかく助けてもらった命なら全てルフィの為に捧げたい。
私たち2人でならいつか幸せになれると思うから。

終