【閲覧・CP注意】ここだけウタはREDの後生き残ったが

  • 1二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 22:22:38

    ルフィと仲間達に対してした仕打ちの罪悪感と妬み、劣等感がグチャグチャになり、ルフィを性的に襲うようになった世界

    シャンクス達やゴードン、ファンや死んだエレジア国民への罪悪感も重なり、その分も合わせて欲望の捌け口にルフィを求めるようになった

    ルフィは戸惑いと恐怖があったが、最終的には受け入れた

  • 2二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 22:25:27

    ………!!

  • 3二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 22:26:24

    気振りロミィさんなんで泣いてんだ

  • 4二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 22:30:04

    >>3

    泣きたくもなるだろこの地獄

  • 5二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 22:31:20

    気振ってるのかと思ったら、地獄に打ちひしがれるのか

  • 6二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 22:32:19

    色々とんでもないことに…

  • 7二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 22:32:45

    文豪はどこに

  • 8二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 22:32:49

    最近見たエロスレに近いのか?

  • 9二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 22:33:39

    晴れるのだろうか

  • 10二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 22:33:58

    ルフィさんなら、ルフィさんならなんとか…

  • 11二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 22:36:39

    ねぇルフィ、私を抱いてよ
    この船での私の役割なんてそれくらいしかないんだよ

  • 12二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 22:36:53

    これはこれで幸せなのか

  • 13二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 22:37:44

    >>11

    これが悪化してそのうち襲い始めたんか…

  • 14二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 22:50:09

    自分の歌声が世界を滅ぼすという言葉。

    シャンクス達が罪を被り、私を置いていった。
    そのことを知らず、恩人を恨み、憎んだこと。

    仇敵とも言える小娘を育て、支えてくれたエレジアの元国王。

    私の歌を楽しみにしてくれたファンの人達。

    …私を見かけ、降りてきて話しかけてくれた幼馴染の親友。新時代を誓いあった同士。

    私は、この人達を裏切り、憎み、恩を仇で返すようなことをした。
    私が計画した新時代は御破算となった。
    …そうなって良かったのかもしれない。
    ファンに否定された私は間違っていたということだ。
    たとえ、賛同者がいてくれても、ほんの僅かでも拒絶をされてしまえばそれは完全なる救いとは呼べないだろう。

    国を滅ぼした私は、こうして無様に生き続けている。
    今は、エレジアで暮らしていた屋敷の一室、私の部屋で横たわっている。

    自害する気は無い。
    シャンクスの涙が、ルフィの叫びが、ゴードンの苦悩が私を辛うじて現実に縫い留めている。

    シャンクス達はエレジアにまだ留まっており、ルフィ達も同様だ。
    …聞いた話では、ルフィは最初、顔だけ見たら去ろうとしていたらしい。
    …嫌われたと思った。それだけのことをしたのだから。
    あれだけ懸命に動いてくれたのに、最後までろくに向き合おうとしなかったのは私だ。

    ルフィの夢を否定し、仲間を傷付け、託された帽子を破り、救いの手を払い除けておきながら、今度は彼から離れていくことに焦りと寂しさを感じる私は、どれだけ身勝手なのか。

  • 15二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 22:51:04

    ルフィトラウマにならない?

  • 16二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 22:51:39

    ルフィとする時泣いてそうだな…
    最初ルフィとする時に、ウタが半分くらい襲った感じでルフィに乗ってしてるんだ…最初ルフィは戸惑ってるんだけどある時ウタが涙を流していることに気付いてウタが辛かったことを察するんだ…

  • 17二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 22:56:11

    太陽神が晴らしてくれるよ

  • 18二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 23:20:30

    死んだと思ってたいつも遊んでた年上の幼馴染が
    生きてたと思ったら無茶なこと企んでた上に猛毒のキノコ食ってて
    絶対自分のせいじゃないことで自分を長年責め続けてて
    なんとか元凶の化け物を倒して
    自分の父親たちの船じゃなく友達である自分の方の船に乗ってくれて・・・
    からのこれ

  • 19二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 23:23:08

    >>14

    シャンクス達やルフィの仲間から聞くと、私と家族の時間を作るために配慮し、去ろうとしていたらしい。

    シャンクスにはまだ会えないという理由もあったらしいが。


    …私としては、ルフィにも居てほしかったし、私といるよりもシャンクスとの関係の方が大事なのかと寂しさと苛立ちが募った。


    そんなルフィも、仲間である金髪の煙草が似合うお兄さんやオレンジ髪の女性にしばかれたらしいが。

    ベックマンが教えてくれた。

    …ヤソップの顔が膨れ上がっていたのが少々気になったが。


    赤髪海賊団はしばらく停泊してくれるらしい。

    縄張りもなんとかすると、シャンクスは断言し、新人さんらしいロックスターが青い顔をしていた。

    …何か無茶振りをされたのかもしれない。

  • 20二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 23:33:37

    >>17

    いくら太陽でも地下深くまでは照らせないだろ?

    そういうことだ

  • 21二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 23:35:45

    >>19

    ゴードンは私やシャンクス達、ルフィ達に頭を下げ、強く自分を責め、懺悔していた。

    シャンクス達やルフィの仲間達が止めようとしても、中々頭を上げようとしなかった。


    …12年前に私に嘘をついた時といい、今の謝罪といい、彼は人が良いが、リアクションが少しオーバーなのかもしれない。

    …もし、抱え込むことなく、相談していれば何か変わっていたのだろうか。


    たらればを思っても何も変わらないが。


    赤髪海賊団の船医であるホンゴウさん、ルフィの仲間の船医である、たぬきのチョッパーくん、ルフィの友達らしいトラ男くんが、私の容態について説明してくれた。

    私はギリギリなんとか生きているが、しばらく様子見だそうだ。

    …出来れば、そのギリギリすら欲しくなかったが、そんなこと言えば彼らの献身が無駄になる。

  • 22二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 23:49:44

    シャンクス達とゴードン、ルフィの仲間達には謝罪した。
    特に、ルフィの仲間には。
    たとえ、どんな事情があったとしても、彼等の船長を殺そうとしたのが事実で、ルフィの夢を否定したのは確かだ。
    許されないとしても、私が謝りたかった。
    …謝ることで、少しでも罪悪感を減らしたかった。

    謝罪は受け入れられ、許しは貰えたが、私の心はあまり晴れなかった。

    シャンクス達とゴードンには、私が真実を知っていたことを説明した。
    あの日拾った証拠も揃え、彼等に頭を下げた。

    恨んでしまったことへの謝罪を

    信じきれなかったことへの謝罪を

    取り返しのつかないことをしでかしてしまったことへの謝罪を

    守ってもらえたことへの感謝を

    育ててもらったことに対する感謝を

    しっかり伝えた。

    シャンクス達とゴードンは絶句し、自分自身への怒りや見通しの甘さ、申し訳無さが私に伝えられた。
    …彼等もまさか、穏便したはずの真実がエレジアに転がっていたなんて思わなかったのだろう。

    特にゴードンは、自分を責め続けていた。

    …彼は被害者なのだから、気にしなくて良いというのに。
    楽譜を処分出来なかったのも、彼自身の音楽家としてのプライドがそれを躊躇わせたのだろう。

  • 23二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 23:57:58

    🍲

  • 24二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 09:12:29

    保守

  • 25二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 09:31:38

    シャンクス定期体に部屋に来てくれる。
    私は、とても嬉しく、12年前のあの頃のように戻ったことを感じたが、シャンクスが入っているとルフィが来てくれない。
    出て行ってとは口が裂けても言えないし、言いたくもないので、ルフィに会えない寂しさを感じながら、シャンクスと話す。
    長い別離を埋めるように話し合っていたが、私としては、シャンクスも無理をしているように感じた。
    私への後ろめたさや自分の判断がこのような事態を招いたことを悔やんでいるのだろう。
    私自身、想いを完全に拭い切れていないため、どこかぎこちなくなってしまう。

    …どうして、信じられなかったのだろう。
    …どうして、人が良いとわかっていても、付き合いの浅いゴードンの言葉を信じ、私は家族を恨んだのだろう。

    …愛してくれることは分かっていても、あの後ろ姿と離れていくレッドフォースが脳裏に浮かぶ。
    置いていかれる恐怖はもう味わいたくない。

    途中、ベックマンが来て、シャンクスを回収していった。
    船長としてやらなきゃいけないことを放り出していたらしく、わがままを言うシャンクスを担いで部屋を後にした。
    …珍しく、ベックマンの目尻に浮かべた涙の跡が心に残った。

  • 26二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 09:43:41

    ルフィの仲間であるチョッパーくんが薬を用意してくれたので、それを飲む。
    …チョッパーくんはたぬきではなく、トナカイらしい。
    窓の外を見れば、人の形をしていない変態、フランキーさんが鼻の長い青年、ウソップさんと共に、エレジアの建物を修復していた。
    しばらく残るから、使えそうな建物は復旧してくれるそうだ。

    …私はそんな良い人たちを、海賊だからという理由で、楽譜に貼り付けたのだ。
    …ファンのために救世主をやらなくちゃいけないという想いがあり、ネズキノコの暴走があったとはいえ、私はとんでもないことをしでかした。

    許しを貰っても、私の心は未だ晴れない。

  • 27二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 10:16:22

    ホンゴウさんは何度か診察してくれた。
    ネズキノコの毒素は中和された。
    しかし、後遺症で私の感情は少し出やすくなってしまったようだ。
    時間が経てばそれも治っていくらしいが。
    …理不尽な怒りを向けてしまうかもしれないことに、心が痛む。けど、自業自得だ。
    あれだけ手を尽くしてくれた人達の献身を切り捨てるなんてしたくなかった。
    ホンゴウさんは、私の死生観に向き合わなかったことに対して、家族として、一人の医者として謝りながら、涙を流した。
    赤髪海賊団のみんなは私に会うたび差はあれど、泣いてる気がする。大人になっても涙脆いようだ。
    …私を想い、流れる涙が、私にとっては充分過ぎるほどの報酬だ。

    トラ男くん、トラファルガー・ローは、もうエレジアを出たらしい。
    医者としてすべきことをしたまでのこと、ルフィとの同盟を結んでた頃の義理で診たと言い、お礼を言っても素っ気無く返され、去っていった。

    正直、少し怖かったし、後から聞いた話によると「死の外科医」という異名を持っていた。
    そんな医者でもあるが海賊でもある彼に、義理とはいえルフィと関係を持っていたことに対し、どこか複雑だった。

    …ルフィはあんな感じの人とも縁を結ぶことが出来る。
    子供の頃の良さを持ちながら、私が島に閉じ籠もっている間に大きく成長していたのだ。

    フーシャ村にいた頃は、一番の親友だと思っていた年下の幼馴染。
    一緒にシャンクスに憧れ、競争し、新時代を誓い合った。
    ずっと一緒には居られないとしても、あの悲劇が無ければもっと過ごせたはずだ。

    私の背を追いかけて喰らいつこうと必死に駆けずり回っていた彼は、たくさんの人に慕われながら、立派な海賊の船長になっていた。

    私の父であるシャンクスに帽子を託され、海賊として期待された。

    多くの人と縁を結び、冒険を重ねて強くなっていったのだろう。

    …私がいない間に。

  • 28二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 10:56:01

    ルフィは会いに来てくれることは何度かあった。
    最初は家族との時間を過ごさせようと、避けていたらしい。
    …悪感情が無いとはいえ、避けられていたという事実が私の心を壊しかけた。
    気を使ってくれたのだろうか、逆効果だ。
    私は、彼にもそばに居てほしかったし、シャンクスとの約束よりも私を優先してほしかった。
    もう綺麗な思い出が、ルフィしかなかったのだ。
    そのルフィに対しても、少し複雑にもなってしまったが。
    …もちろん、その原因は私にある。

    私に死んでほしくないと、駆けずり回ってくれた彼に素っ気無くしながら、離れられると不満を抱くなど、どこまで身勝手なのか。

    他にも、ルフィの仲間であるオレンジ髪の女性…航海士のナミさんと黒髪の女性…ロビンさんが私と話しをしてくれた。
    同性だから話せることもあるにはあった。

    会話の中に、ルフィに対しての信頼が感じられた。
    ナミさんは呆れながらもどこか嬉しそうに、ロビンさんは微笑ましそうにしながら確かな信頼をルフィに向けていた。

    …無意識に心が痛んだ。
    …なぜ私は、意地を張って素直に助けを求めなかったのだろう。
    …何故苦しい時、ルフィの手は私に伸びなかったのだろう。

    ルフィのせいじゃない。
    救世主になろうと仮面を被ったのも意地を張り続けたのも全部私のせいだ。
    …それは分かっていても、眼の前で彼に助けられ、信頼しあっている仲間がいるという事実は私の心を複雑にさせた。

  • 29二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 14:37:10

    無理の無い範囲で身体は動かせるため、散歩をする。
    途中、赤髪海賊団の音楽家であるパンチさんとモンスター、ルフィの仲間の音楽家ブルックさんが曲を奏でていたため、近付く。
    3人とも嬉しそうに私に笑いかける。
    …気分転換に私も少しだけ混ぜてもらうことにした。
    歌うこと自体は問題無い。

    その後、食堂を見かければルウさんとルフィの仲間であるサンジさんが話し合っていた。
    食事のメニューで何か話し合っているようだ。
    2人とも意見交換が出来て嬉しいのか、楽しそうだ。
    2人には悪いが、お腹は空いていないため、素通りさせてもらう。

    窓を見れば、緑髪の剣士、ゾロさんが何やら重いものを担いでトレーニングをしていた。
    雰囲気は怖いが、ルフィへの信頼が厚い人でもあった。

    少し歩けば、魚人のジンベエさんと、見覚えのあるシルエットがそばにいた。
    …ルフィだ。
    2人で話し合っている。
    内容が気になるので、もう少し近付く。

  • 30二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 15:02:38

    私に会いに行かなくて良いのか、というジンベエさんの質問に、シャンクスと鉢合わせるわけにはいかないからまだ良いと応えていた。

    …私よりも、シャンクスとの約束が重いのか。
    あんなに必死に動いたのは、ウタワールドではシャンクスと約束を果たせないからか。
    娘である私よりも、海賊として期待され、帽子を託された、彼が、本当は──

    …そんなわけない。ルフィが私の身を案じていたのを覚えている。あの計画と私の目指す新時代が食い違っているのを指摘してくれた、彼が。
    私との誓いを覚えてくれたことの証だ。
    だから…会いに来てよ。

    ──来てくれないから、私から来ちゃったよ

  • 31二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 15:26:46

    ルフィは私を見ると、喜びと心配そうな表情で私に語り掛けてくる。
    ジンベエさんは、私に笑いかけると、2人で話すといいと言って、下手な口笛を吹きながら去っていった。
    …もしかして、気付いていたのだろうか。
    コワモテだが、意外と愉快な人なのかもしれない。

    「ウタッ!寝てなくて良いのか?」
    「散歩するぐらいだったら、問題無いよ。毒素も消えたし」
    「そうか〜。良かった良かった。ししし」

    後遺症のことは口にしない。
    私を見て、本当に嬉しそうにしてくれた。
    …笑顔が可愛らしい。大きくなっても、昔の良さが失われていない。
    ライブで最初に会った以来か。
    それ以降、私は彼の笑顔をちゃんと見ていないことに気付いた。
    海賊を辞めろと言って帰ってきた微笑みもどこか無理をしていた。
    ウタワールドでルフィが楽しそうにしていたのは、たぶん最初だけだ。
    その笑顔を奪ったのも私だ。
    ネズキノコが理由なんて言い訳でしかない。
    私に気を使い、去ろうとした彼を傷付けたのも、私なのだ。
    救世主を演じきるために、海賊嫌いを徹底するためにルフィを害し続け、夢を否定した。
    シャンクスが止めてくれなければ、私は幼馴染を殺害していたんだ。
    …そばに居てほしいから、なんて理由にならない。

  • 32二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 15:45:25

    重い

  • 33二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 16:42:23

    「ルフィ、私の部屋に来てよ」
    「いいのか?今、シャンクス達が」
    「…今はシャンクス、も誰もいないよ」

    “今はシャンクスの話はしてないでしょっ!?”

    思わずそう漏らしそうになってしまった。
    …何なのだ私は。
    あれだけ酷い仕打ちをしながら、私を見なくなったら今度は苛立ちが募るなんて、何様だ。

    「行こうよ、ね?」
    「お、おう」

    少しだけ力を込めて、ルフィの手を握り歩き出す。
    ルフィもどこか困惑して、しかし私に従い歩んでくれた。
    フーシャ村に居たあの頃を思い出す。
    船に乗せろと駄々を捏ねる彼に我慢が出来ず、私は無理矢理連れ出したのだ。
    あの頃は、無邪気にいられた。
    ルフィなんて、生意気ながらも可愛い弟分に感じていた。
    もし、彼が力を付ければ、可能性はゼロに等しくても、私からシャンクスに乗せてあげるように言ってあげようかと思ってもいた。

  • 34二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 17:00:19

    …何故、好奇心だけでトット・ムジカを歌ったのだろう。
    幼少の頃は、普段からルフィを子供だのガキだの言っておきながら、これでは私も変わらないではないか。
    ファンの応援とゴードンの教育には感謝している。
    その気持ちも無かったことにはしたくない。
    …けど、やはりシャンクス達と一緒に居たかった。
    シャンクスに愛されながら、彼等と共に歌えていればそれで良かったんだ。
    私が知ったばかりのゴードンと2人で過ごしてる間、ルフィはフーシャ村でシャンクス達赤髪海賊団と過ごしたのだろう。
    …ルフィもシャンクスと喧嘩してしまったり、色々経験したのは聞いている。
    それでも──

    「着いたよ。私の部屋」
    「お、お邪魔しまーす」

    私はルフィを部屋に招き入れる。
    なんの警戒もしていない。
    私のことを信頼しきっている表情だ。
    …やっと、2人きりになれた。
    ベッドに誘う。
    ルフィと2人で話がしたかった。
    彼の冒険の話を聞きたい。

    かつて、私が一番近かった彼のその後の日々を、知りたかった。
    シャンクス達の様子やどう過ごしたのか、冒険した島々、出会った人達、経験したことを私は知りたかった。
    私が存在しない、彼のいままでの人生を。

    …私にとっては、ルフィは今でも一番の親友だと思っている。
    けど、対等なのだろうか。
    世界に愛される歌姫と言われても、ファンに感謝していても、心から楽しんで歌えなくなった私が、海賊嫌いを演じ続けた私が、五番目の皇帝などと称され、多くの人と絆を結び、直に認められてきた彼と真に対等な友達と呼べるのだろうか。

    ルフィにガキだなんだと言いながら、本当に子供なら、彼の下に一癖もありそうな人達は仲間にならないだろう。

  • 35二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 17:18:27

    読んでくれる人達には、ルフィがウタに対して冷たいイメージを持っているかもしれませんが、ルフィは一応シャンクスと会わないようにしながら、約2時間ごとに様子を見ようとはしてくれています

    けど、ウタには物足りなく感じています。
    すみませんお願いします。

    ■■■

    「──ということがあってよぉ…」
    「なんでアンタはすぐそういう方向に走り出すのよ」

    話に相槌を打ちながら、突っ込みを入れつつ、彼の話を聞く。
    本当に、楽しかった。
    ルフィは色々な冒険を重ねてきたのだ。
    シロップ村、ヤソップの故郷の話を聞いた時は、ヤソップはこのことを知っているのかと思った。
    私を置いていっただけでなく、故郷に実子を置いていったことに思うところがあるが、そこは彼等親子の問題だろう。
    シャンクス達はエレジアから帰還した後、沈んでいたらしい。
    シャンクス自身、ルフィと喧嘩してしまったというのが未だに心に残る。
    ルフィ自身も涙を流してしまったことを少し恥ずかしそうに私に教えてくれた。

    …何故、もっと聞き出そうとしなかったのだろう。
    あの時、話を掘り下げれば、私がシャンクス達に愛されていたことを知れたのに。
    ルフィも私が居なくなったことに寂しく感じていたことを知れたのに。
    ファンを裏切れなくても、もっと上手いやり方を思い出せたはずなのに。
    …最終的にはルフィの手もシャンクス達の手も払い除け、ファンの反応も真っ二つになり、エレジアを滅ぼした切っ掛けの楽譜に縋りながら、生き延びているが。
    悪夢を見ることも少なくは無い。
    その都度、曲を作る作業に移ることでなんとか耐えられている。

  • 36二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 17:29:48

    さ、最後には晴れてくれ…頼む

  • 37二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 18:29:02

    配信をする気は無い。
    そんな事すれば、また目を付けられ、下手すればエレジアに海賊・海軍・世界政府が襲撃して来る可能性もある。
    それに、ファンの反応が怖かった。新聞を読ませてもらい、私は海賊の娘、本当は救世主ではないだの色々書かれている。批判の声が大きく載せられており、その中にはシャンクス達だけでなく、ルフィとの関係にも注目されていた。
    海賊嫌いを語りながら、本音では家族である赤髪海賊団を愛してること、海賊が好きだったこと、救世主を演じ続けながら、最終的には家族の元に帰った私に対するファンの生の声が恐ろしい。
    私は家族と幼馴染、愛してくれる人達と共にいることにした。
    今は、それが支えだ。
    それでも、悪夢は私を脅かす。
    私の夢に出てきて、裏切り者という声や、どうしてなど私に声を掛け続けてくる。
    どうすればこの悪夢から抜け出せるのか。
    大好きな人達を信じきれず、世話してくれた人へ最低な仕打ちをして、気を遣ってくれた幼馴染に対して害したのが、この私に相応しい報いだろうか。

    ルフィの話を聞きながら、彼を見る。
    ルフィは最初、私と現実で会えた時、涙を流し、抱き締めてくれた。
    温かい感触が私を包んでくれた。
    あれだけのことをしても、思いやってくれていたのだ。
    …それでも、シャンクスとの約束を重んじ、家族と過ごさせようとしてくれる気遣いから、私とは常に一緒に居てくれない。
    ルフィにだって立場というものがあり、自由がある。
    私一人だけのルフィではない。
    兄弟のように感じていたけど、あくまで幼馴染の親友だ。
    私は…ルフィの仲間じゃない。

  • 38二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 19:48:52

    私の家族である、赤髪海賊団の船に乗りたいとお願いしていたあの頃のルフィはいない。
    もう、立派な一味の船長として努めを意識しているのだろう。
    何が、ガキだ。
    何が、負け惜しみだ。
    ルフィは将来、海賊として偉大な存在になると思っていた。
    勝負も卑怯なことをしなければ、私は勝てなくなっていた。
    私は、ルフィと対等な関係で在り続けたかった。
    ルフィの一番の友達は私だと信じたかった。

    今は私をどう思ってくれているのだろう。
    歌姫を辞め、シャンクス達の元に帰った私を。
    中途半端な奴だと思っているのだろうか。
    私の目指した新時代を違っていると指摘してくれた彼は、私を芯の無いやつだと内心軽蔑しているのではないか。
    私は、今も胸を張って彼の幼馴染の親友だと言えるのだろうか。

    「ウタ?おーい、ウタ?」
    「…どうしたの?ルフィ」
    「ぼーっとしてたぞ。大丈夫か」
    「大丈夫、大丈夫。ちょっと眠いだけだから」
    「本当か?チョッパーやホンゴウ呼んでくるか?」
    「大丈夫だってば」

    彼の心配を上手くあしらう。
    思考に入りすぎた。
    ルフィを放置するのは良くないことだ。

    「ちょっと眠いかも」
    「そうか、じゃあおれは部屋から出てくからよ」
    「…ルフィ、一緒に寝てよ」
    「え」

  • 39二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 21:03:42

    「いいでしょ?お願い」

    …上目遣いでお願いする。

    あまり効果は期待できないが、ルフィは観念したのか、一緒に布団に入ってくれる。
    あっさり寝てしまったので、私も彼の頭を胸に抱えながら、目を閉じた。
    ルフィの温もりが、私を安心させてくれる。
    昔はよく一緒に寝たのを思い出した。
    少しでもあの頃の思い出に浸りたい。
    …悪夢を見ませんように。

    ■■■

    私を呪う言葉の数々
    12年前の悲劇
    死んでいく人々
    裏切り者という言葉
    …離れていくレッドフォース号とシャンクス達の背中
    離れていくルフィの背中
    歪んだ私の目指す新時代
    トットムジカの力に蹂躙される赤髪海賊団とルフィの仲間達
    涙を流し、自分を責め続けるゴードン
    救世主として望まれる声
    輝いた場所で、仲間に囲まれるルフィ
    帽子を託し、シャンクスに期待されるルフィ
    お互いに信じあっている、シャンクスとルフィ

    …なんで、私は──

           ──どこで間違えたのだろう

  • 40二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 23:20:16

    目覚め、ルフィは空腹を訴える。

    「腹減ったな~」
    「私も。一緒に食堂行こ?」
    「おう。サンジとルウの飯〜」
    「ふふっ」

    食堂を目指し、2人で並んで歩く。
    ナミも合流し、3人で行くことになった。

    「ルフィ?アンタ香水使ってたっけ?」
    「ん?使ったことなんてねーぞ」
    「ん〜。それにしては何か嗅いだことある匂いがするのよねぇ…」
    「…」
    「2人は何してたの?」
    「お昼寝してたの」
    「だから匂いついてるのかしら」
    「そういや、起きたら口元もベタベタになっちまったなぁ」
    「……」
    「顔ぐらい洗いなさいよね」
    「おーう」
    「………」

  • 41二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 23:31:04

    やったな…

  • 42二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 00:05:49

    保守

  • 43二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 00:18:33

    「そういやよぉ、ウタ。おれに悪戯しようとしただら」
    「…へ?」
    「起きたら顔、滅茶苦茶近づけててよぉ、何しようとしたんだ」
    「…別に。落書きしようとしただけ。早起き勝負は私の勝ちだね、ルフィ!」
    「そういうことは先に言えよ、寝る前に決めてないだろ」
    「出た、負け惜しみ〜」
    「くっそ〜」
    「アンタ達、小さい頃からそんなことしてたの…」

    ■■■

    食堂のご飯はとても美味しかった。
    ルフィとナミさんの3人で入った時は、何故かサンジさんが血涙を流しながらも歓迎してくれた。
    ルウさんはそれを見て笑っていた。
    今後の予定を聞く。
    ナミさんいわく、先にルフィ達はエレジアを出てしまうらしい。
    …分かっている。私とルフィは仲間じゃない。
    本来なら、彼等は自分たちの航海を優先するべきなんだ。
    私のために、残っていてくれたのだろう。
    ルフィは海賊王になるための道程は途中なんだ。
    …それでも──

    「だから、しっかりウタのそばにいてやりなさい」
    「おう。けど、シャンクス達もいるから、大丈夫だろ」
    「それでも、よッ!」
    「無理はしなくていいよ、ルフィ」

    嘘だ。本当は多少無理してでも、私と一緒に居てほしい。
    シャンクスとの約束よりも、私を優先してほしい。
    家族だけじゃなく、ルフィも…。

  • 44二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 01:28:41

    ナミさんは食堂に来たスネイクと2人でログについて話し始めたので、私はルフィと2人で散歩を提案する。
    彼はシャンクスと一緒じゃなくて良いのかと聞いてくるが、問題無い。
    シャンクスは毎日私のところに来てくれるのだ。とても嬉しいが、四六時中べったりするわけにはいかない。酷いときには、みんながいっぺんに部屋に押し掛けてくることもあった。嬉しいが、少し恥ずかしい。ロックスターの少々呆れた顔が印象に残った。

    ガブがライムジュースと共に、ブルックさん、パンチ、モンスターの演奏を聞いている。
    ルフィは嬉しそうに駆け寄って行った。
    …隣にいる私は良いのか。

    みんなが私やルフィに笑いかけて来てくれる。
    一曲終えた3人が私に歌の誘いを受けたので、私はそれに乗る。
    ルフィはライムジュースとガブに並んで待機してくれる。
    私はステージの上で歌い始めた。

    ふと、視線をずらせば見覚えのある赤髪と加え煙草が見える。
    他にも、フランキーさんとウソップさんが一仕事終えたのか、寄ってきた。
    ゴードンがロビンさんと共に歩んでくる。
    ルウとサンジさん、ゾロさんがジンベエさんと共に現れた。
    チョッパーくんもホンゴウさんと共に向かってきている。
    ロックスターが駆け付けてきて、その後ろに隠れるようにヤソップがいる。
    ナミさんもスネイクと共に来た。

    多くの人が私の歌声に耳を傾けてくれる。

    …どうして私、みんなを信じられなかったのだろう。

  • 45二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 02:21:06

    ルフィはチョッパーくんに連れられて何処かに向かって行った。
    私を気にしてくれたが、ホンゴウさんやライムジュース、ガブ、スネイク、ルウ、パンチ、モンスターが居てくれるので、送り出す。
    …気にしてくれることが、私の心を浮き上がらせる。

    ヤソップはウソップさんと何やら話し合っている。
    実子とは、ルフィの仲間である彼のことだった。
    不思議な縁を感じる。
    シャンクスとベックマンが近付いてきてくれた。

    お客さんは少し減ったが、私は続けて歌うことにした。



    「話ってなんだ、チョッパー。おれ、難しいことはわかんねぇし、そこらへんはナミかロビン、ホンゴウとかに」
    「──なんだ」
    「……」
    「ごめん。後遺症が残る。こればかりはホンゴウもお手上げだって」
    「…トラ男はなんて?」
    「様子見しかないって…」
    「…分かった。ありがとうな、チョッパー」



    ルフィとチョッパーくんが戻ってきた。
    気付けば、シャンクスとベックマンが遭遇しないようにうまいこと離れていた。
    …何か面倒臭いなぁ。
    ルフィはもう、五番目の皇帝と呼ばれているのだから、会っちゃえばいいのに。
    私より2個下で19歳でその域まで上り詰めたら、もう立派な海賊と呼べるのではないだろうか。

  • 46二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 03:17:57

    歌い終わり、私は赤髪海賊団のみんなとルフィの仲間たちと話す。
    私が知らないことを教えてくれたり、歌手として生きた日々のことを教える。
    ルフィはどこか浮かない顔をしながらも、笑いかけてきてくれる。
    何を話していたのだろう。
    チョッパーくんも先程は真剣な表情をしていたので、大事な話だとは思うが。
    気軽に触れて良い話題では無いだろう。

    ■■■

    ──ネズキノコの毒素は消えたし、命に別条はない
    ──普通に生活していれば、何も問題は無い
    ──けど、副作用の凶暴性が少し残ってる
    ──検診したら、その感情の矛先が向かいやすいのが……ルフィだったんだ
    ──ウタの家族である父ちゃんのシャンクスや赤髪海賊団の船員の人達に向けられない理由は分からない
    ──ルフィ、もしかしたら、辛いことになるかもしれない
    ──ゴメンな、おれの力不足だ
    ──こんなこと言いたくないけど、気を付けてくれ
    ──ホンゴウもフォローしてくれるって言ってた
    ──おれも、やれるだけのことは続けるよ

  • 47二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 03:51:40

    ──ねぇ、ルフィ
    ──□□になってよ
    ──あんなに□□□□□の□に乗りたいって言ってたじゃん
    ──私のこと、□□□□って言ってくれたじゃん
    ──ねぇ
    ──私と

    ■■■

    「…ん」

    目覚めたら、夜中だった。
    枕元には、ベックマンがいる。

    そうだ、あの後、ご飯を食べて、部屋でシャンクスやベックマンと話をしたんだ。
    ルフィに会えば良いじゃんと言えば、シャンクスはどこか複雑そうな顔をしながら、まだ会えないと返す。
    シャンクスに面倒臭さを感じながら、ベックマンは呆れていた。
    ルフィの話題が取り上げられる度に、シャンクスはこんな感じらしい。
    シャンクスより早く皇帝と呼ばれるようになってるからすごいじゃんと返すと、シャンクスはムキになってルフィに襲撃しようとしたため、私やベックマンが抑える。

    スネイクは、ナミさんの海図を興味深そうに見ていた。
    ロビンさんは、ゴードンにエレジアの歴史について聞いていた。
    ホンゴウさんは、ドラム?の知識を持つチョッパーくんと嬉しそうに話していた。
    パンチやモンスターは、ブルックさんと曲を演奏するのが楽しそうだった。
    ヤソップはウソップさんにしばかれながらも、どこか嬉しそうにしていて、ウソップさんも同じ様子だった。

  • 48二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 09:45:50

    シャンクスもベックマンも、赤髪海賊団のみんなが、私との時間を取り戻そうと、向き合ってくれている。
    あの日、置いていったことが間違いなんだと思い、今度こそ間違えないための選択を行おうとしている。

    シャンクスは何をトチ狂ったのか、懐に仕舞っていたお酒を飲み始め、踊り始めた。
    それだけならまだ良いが、なんと服を脱ぎ始めて裸踊りをしようとした。
    言っては悪いが、幼少の頃ならまだしも、今の父親の裸踊りなんて見ても、おじさんの醜態を見せつけられてるようで、少し困る。
    幸い、完全にシャンクスが脱ぎだす前にベックマンが気絶させ、駆け付けたホンゴウさんに回収されたが。

    2人になり、ベックマンはルフィとの関係を聞いてくる。
    ルフィとはただの幼馴染の友達だと咄嗟に反論するが、そうではなく、ライブの後での関係を気にしてくれているようだ。
    あれだけの仕打ちをしても、彼は私を助けようとしてくれた。
    …家族との関係を重視して、私に会いに来てくれないのが、気になるが。
    問題ないと言い、ベックマンもなら良いと返す。
    …そろそろ寝たいので、おやすみと告げ、布団に籠もる。
    ベックマンは、そばにいてくれた。
    …そうだ、シャンクスがお酒でぶっ倒れた時は、代わりにベックマンがこうしてそばにいてくれた時もあった。
    どこか安心感に包まれながら、私は眠りに就く。

  • 49二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 10:14:20

    そうして、寝たあと目覚めたんだ。
    ベックマンは椅子に座った状態で器用に眠っている。
    見た夢を思い出す。
    私は再び取り返しのつかないことをしてしまったのではないかと不安に思いながら、もう一度眠ることにした。
    悪夢を見ませんように。

    ■■■

    ベッドの上で、ルフィの服を脱がせた。
    困惑する彼を押し倒し、愛を重ねる。
    “女の情念”をルフィに刻み込む。
    病み付きにさせるんだ。
    私以外に目がいかなくなるようにしてしまおう。
    皇帝と呼ばれ始める彼が、私だけの前でこんな弱々しい姿を見せる。
    優越感が止まらない。
    誰にもこの表情は見せない。私の独り占めだ。
    ずっと、ずっと…
    船出なんて関係無い、他の何者も…

    ■■■

    朝になった。
    ベックマンと交代したのか、シャンクスがそばで眠ってくれていた。
    けど、お酒の匂いが漂ってきている。少し臭い。
    しかも、ベックマンほど器用に座って寝ることも出来ずにいる。おまけに寒そうに震えている。
    医者が必要なのは私ではなく、シャンクスではないだろうか。
    少し、笑ってしまい、私はもう必要ない布団をシャンクスに被せてやった。
    ベッドから起き上がり、曲作りに動く。
    見た夢は忘れないようにしたかった。
    …私、あんなにいやらしかったっけ。

  • 50二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 16:44:23

    保守

  • 51二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 16:49:00

    さいこう

  • 52二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 18:43:41

    目覚め、食事を摂る。
    ルフィを見かけたので、散歩に誘う。
    さっきまで、シャンクスはいたがルフィが現れると、姿を消した。
    会っちゃえば良いのに。
    私の誘いにルフィすぐ承諾してくれたので、早速私は──

    「え、ぁ」

    ふと、脳内に今朝見た夢が流れる。
    顔が熱くなる。
    私を心配する声がするが、大丈夫だと告げ、しゃがみ込む。
    ルフィも一緒になって、しゃがみ込み、私に大声で呼び掛けてくる。
    ゾロゾロと人が集まって来ている。
    ロビンさんやゴードン、ルフィの声に呼ばれてチョッパーくんとホンゴウさんなどが駆け付けるが、大丈夫だと叫び、ルフィの手を取って、走り出した。

    …私は、えっち、じゃない。
    あんな夢、知らない。
    なんで、裸になって同じく服を脱いだルフィと、あんなことを…

    一度確かに、ルフィの胸の傷は見てしまったが、痛々しく、私の力で治したくても、現実じゃ効果が無い。
    たぶん、船医であるチョッパーくんが治療したのだろうが、彼が処置しないのはそういうことなのだろう。

    髪の後ろがかつてないほど上下している気がするが、無視して私はルフィと共に駆け出した。

  • 53二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 19:00:06

    見晴らしの良い場所に連れていき、ルフィと2人で並ぶ。フーシャ村で過ごしたことを思い出す。
    ルフィは持たされていた弁当を私と分けてくれる。

    もう、12年前の輝かしい日々と比べたらその後の日々は栄光と陥落が激しい。
    …ファンの反応は未だに見る勇気がない。
    裏切り者という声が怖くて、愛してくれる人達のそばに居続けたい。
    救世主と崇めた人達の憎悪に染まった表情を想像するだけで、怖かった。

    新時代計画を失敗し、私の目標は漠然としてしまった。
    この大海賊時代を、私はどう生き抜くべきなのだろう。
    ウタウタの力があれば、ある程度は戦えるが、私に待ち構えてるのは血に染まった現実だ。
    …シャンクス達が、私に戦闘を見せなかった理由がなんとなく分かった気がする。

    けど、今更どう生きるべきなのだろう。
    家族の愛と献身、幼馴染の涙が私を現実に縫い留める。
    世界中を歌で幸せにする、という願いはやり方を間違えただけなのだろうか。
    絶対に叶えられない理想を抱いてしまったのではないだろうか。

    ご飯を貰いながら、近くのルフィを見る。
    ルフィは、新時代を目指し、仲間と共に冒険を重ねている。
    …夢はでっかく海賊王。

    シャンクスもきっとそのあたりを期待して、帽子を託したのだろう。
    …私も、何か託されたかった。
    …言葉以外にも、家族として、親娘としての絆の証が欲しかった。

    私が親しくないゴードンと2人で荒廃した島で暮らす間に、ルフィは赤髪海賊団と交流し、帽子を託される程の期待を受けたのだ。
    …正直、妬ましい。
    …何故私の前に現れたのが、破滅の楽譜で、ルフィには悪魔の実なんだ。

  • 54二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 20:40:04

    シャンクスの船に乗り、今度こそ赤髪海賊団の音楽家として生きる。
    それが、私のアイデンティティ、なんだ。
    育ててもらったゴードンには悪いが、私がエレジアにいたら世界規模の犯罪者と暮らすことになる。
    彼の優しさと愛情が伝わっても、現実はそうはいかない。
    海賊嫌いの歌姫が海賊に戻るということに、笑えてくる。

    ふと、同時に、シャンクスから提案された、あることが私の脳裏に頭を過る。
    あの提案をされた時は、反発しそうになったが、同時に少し惹かれるものを感じた。
    シャンクスはゆっくり考えて決めれば良いと、私に言ってくれた。
    …歌は好きだし、今でも唄える。
    けど、私の歌声に対する恐怖の声としでかした事件が心を沈ませる。
    悪夢も稀に見る。
    それに関しては、自業自得だが。

    そして、ルフィが帽子を託され、期待される姿。
    たくさんの仲間に囲まれ、冒険に出る風景。
    私が失った、あの日々と重なる彼の冒険。

    なんで、私の前に…

  • 55二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 21:50:23

    シャンクス達にお願いすれば、また私を音楽家として迎え入れてくれるだろう。
    けど、不安に思うのが、私の立ち位置だ。

    だいぶ船に乗っていない。しかも、幼少の頃は、自分で言うのもなんだが、お姫様扱いだった。
    私自身、それに満足していた。
    今は私が望めば、シャンクス達もしっかり船員として扱ってくれるだろう。
    優しさに甘えたくない。
    敵船と出会せば、立ち向かうつもりだ。
    けど、私が守られたままになってしまうのではないかと思ってしまう。
    未だに、血を見ると、不安と恐怖に駆られる。
    私は、海賊としてやっていけるのだろうか。
    ウタウタの力は直接戦うのには向いていない。
    現実の私は、吹けば飛ぶような力しかない。

    …ルフィやルフィの仲間たちは、強い力がある。
    決して、目の前の絶望に屈しない心と苦難を抉じ開ける強さ。
    …なんで私、お姫様のままで満足しちゃったんだろう。
    …少しでも戦い方ぐらい、習っておけば良かった。

  • 56二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 22:03:51

    「シャンクス、また裸踊りしようとしてさ…」
    「変わんねぇなぁ〜、シャンクスもッ!」
    「船長が風邪引いたらどうすんのよって話」

    私は昨日あったことをルフィに話した。
    …夢の話はしてない。
    アンタと私がいやらしいことをしてたなんて、言えるはずもない。

    「ウタ、大丈夫か」
    「何が?ホンゴウさんは歩き回って大丈夫って言ってくれてるし、体調悪かったら、部屋で寝てるよ」
    「なら良いんだけどよ」

    ルフィは珍しく、難しそうな顔をしていた。
    こんな表情、フーシャ村に居た頃は見たことなかった。
    彼の仲間達は何度も見ているのだろうか。
    私の知らないルフィを彼等は知っている。
    …なんか嫌だ。

    「ルフィ、冒険の話を聞かせてよ」
    「良いぞ。前話した続きのやつでな──」

    ルフィに冒険の話をお願いし、然りげ無く彼の手を握る。
    指と指を絡ませるようにして、重ねる。
    ルフィは特に意識はしていないようだ。
    …問題無い。こういう反応は予想済みだ。

    私は彼の話を聞きながら、計略を練り始めた。

  • 57二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 22:18:59

    冒険の話を終えた彼へのお返しに、一曲披露する。
    ルフィは嬉しそうに私の歌を聴いてくれる。

    ──私のことを、疑いもせず

    ──彼は、私が能力を悪用するなんて、微塵も考えていないのだ

    ──私がルフィに対して抱いている感情が、親愛の類だけだと思っているのだろうか

    ──この、ドロドロし始めた感情をぶつけるのは、人として間違っているとしても

    ──悪夢が、妬みが、羨望が、未来への不安が、恐怖が、ファンの憎悪から逃れるために、必要なことだ

    なんで、トット・ムジカを唄ったんだろう
    なんで、家族と一緒にフーシャ村に帰れなかったんだろう
    なんで、ルフィとシャンクスの絆が結ばれる場所に、私は居られなかったんだろう
    なんで、私には確かな形の物を託されなかったんだろう
    なんで、外を知ろうとしなかったんだろう
    なんで、家族を信じ切れなかったんだろう
    なんで、もっと上手いやり方を思い付かなかったんだろう
    なんで、ファンの期待に流されてしまったんだろう
    なんで、ゴードンに踏み込まなかったんだろう
    なんで
    なんで
    なんで──

  • 58二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 23:13:32

    盛り上がってまいりました

  • 59二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 23:26:04

    保守

  • 60二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 00:08:35

    病んでいくウタの心情が丁寧に表現されていく作品ほんと好き

  • 61二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 01:11:03

    ──ルフィ、もっとはやくきてよ
    ──なんでシャンクスの嘘は信じるの
    ──私よりも、シャンクスとの約束が大事なの

    ■■■

    目覚めると、体が気怠く感じる。
    隣を見れば、幼馴染の少女が眠っている。

    体調に問題ないとはいえ、長時間を外で過ごさせるのは危険と判断し、背負い、屋敷を目指す。
    昔は、自分が彼女に背負われることが多かった。
    12年越しの再会と豹変は戸惑わせた。
    しかし、失わずに済んで良かった。
    彼女と話せるのは嬉しいが、やはり親子の時間が大切だろう。
    自分にとっても恩人であり、偉大な男である赤髪の大海賊を思い浮かべる。
    なんとか会わないようにお互い気を付けている。

    脳裏によぎるのは、エレジアから帰還した赤髪海賊団の沈んだ姿だ。
    歌手になるために降りたと聞いた時は、薄々違う気がしたが、こんなことになっていたなんて思いもしなかった。
    知らずのうちに、取りこぼしていたのかもしれない。

    背中にいる少女を背負いなおす。
    落とさないようにしっかり力を込め、屋敷を目指した。

  • 62二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 01:24:21

    ウタお前……這い寄ったのか?

  • 63二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 01:26:33

    体が気怠く感じる。

    妙ですねぇ…

  • 64二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 01:47:43

    目を開けると、ホンゴウさんとチョッパーくんがいた。
    私は眠っている間にルフィが部屋まで運んでくれたようだ。

    能力を使った反動だ。
    もうネズキノコを服用する気はない。
    そんなことをすれば、みんなの献身が無駄になる。

    突然扉が開かれた。
    シャンクスが物凄い勢いで入り込んでくる。
    泣きそうな顔で突撃してきたが、ホンゴウさんに注意されていた。

    よく見れば、ロビンさんが何やらチョッパーくんのお手伝いをしている。

    ルフィの居所を聞く。
    どうやらほかの仲間と共に居るようだ。
    会いに行きたいが、少し躊躇ってしまう気持ちもある。

    この時間はシャンクスたちと過ごすことにした。
    私がルフィに何をしたかなんて、誰にも言うつもりはない。

    ルフィは気づいてしまっただろうか。
    騙されやすいが、勘が鈍いわけではない。

    いや、もし何か気づいたのなら、私に話しかけてくるはずだ。
    だから、大丈夫だろう。

    私は眠る彼の寝顔を思い出しながら、一人優越感に浸った。

  • 65二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 04:13:55

    んー

  • 66二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 10:47:31

    『お姫様は王子様に対し、複雑な想いを抱いてしまいました』
    『本来なら、自分も家族の元にいたはずが、お姫様だけ、島に置き去りにされてしまったのです』
    『しかし、12年の果に再び望む場所に帰れました』
    『その切っ掛けには、家族だけでなく王子様もいます』
    『しかし、お姫様は王子様に対して未だに複雑な想いを募らせていました』
    『子供の頃、お姫様は、王子様と対等な関係でいられたと信じていました』
    『しかし、巡合せが、環境が、お姫様の運命を徐々に狂わせていきます』
    『帰還したお姫様は、家族の元に帰ったという希望だけでは物足りませんでした』
    『王子様と、対等でいたい。しかし、どこか肩を並べていられるとは思えない』
    『また、悪夢もお姫様を脅かします』
    『心を辛くさせたお姫様は──』

    2色の髪色の少女の人形が、麦わら帽子を被り目元に傷のある黒髪の少年の人形を抱きしめる

  • 67二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 11:19:33

    『あの歌声は世界を滅ぼす』
    『あなたしかいないんです』
    『私達を救ってください』
    『ずっとこの世界にいたい』
    『帰りたいって、言ってんだろッ!』

    ──裏切り者
    ──海賊の娘は海賊なんだ
    ──なんで海賊嫌いなんて語るんだ
    ──救ってくれるって、信じてたのに


    ■■■

    「ぐっ…あ゛ぁ……クソッ!」

    悪夢から覚醒した。
    ウタワールドで経験したものと、私が恐れる声。
    …今日は何度も繰り返し、似た夢を見る。
    そばにある水差しを取り、口に含む。
    …ルフィが、旅したアラバスタは水分で苦労した、みたいなことを言っていた気がする。
    砂漠の国というものには惹かれるが、実際に旅するとなったら私が耐えられるか気になる。
    …そこにはお姫様もいるんだっけか。
    ルフィが離れてても仲間だと言っていた人が。

    「…」

    まだ夜中のため、再び布団に入り、目を瞑る。
    今は、曲作りをする気分じゃない。
    作業に移ったとしても、ろくな曲は作れない。

  • 68二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 11:37:39

    …アラバスタの英雄くろこだいる、しちぶかい。
    政府の狗とも揶揄される略奪を許可された海賊。
    世の中には、そんな残酷な奴もいたんだ。
    海賊に国を乗っ取られるなんて、考えたくも無い。

    ルフィ達はヒーローになりたくないから、功績は他の人のところに行ってしまうなんて、それらしくて笑ってしまう。
    名誉より、友のためにその拳は振るわれたのだろう。
    …私が呑気に救世主になり始め、破滅への道を進んでいた間に。
    …早く寝よう。

    ■■■

    『ルフィ…今日はどうしたい?』

    戸惑い恥じらう彼に優しく耳元で囁きかける。
    皇帝と言われ始めた彼が、私の誘惑にタジタジになる姿に不思議な気持ちになる。

    『□□□□□が良い?』
    『□□が良い?』
    『□□□□□が良い?』
    『□□□が良い?』

    ■■■

    起床し、食堂へ急ぐ。
    …そろそろ決断しないといけない。

    ──シャンクス達と共に、赤髪海賊団の音楽家として復帰するか

    ──ルフィに、仲間にしてもらうお願いをするか

  • 69二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 12:46:10

    濃厚で重い心情描写がすごい好みに刺さる
    続きも楽しみに待ってます

  • 70二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 18:24:05

    食堂にルフィは居なかった。
    偶然いた、仲間のフランキーさんやジンベエさん、ブルックさんに聞くと、ルフィはまだ寝てるらしい。
    船で眠っているらしく、サニー号に案内してもらう。

    芝生などに驚く中、眠るルフィを見つけた。
    …他の船員が見当たらない。
    船内で何かしているのだろうか。

    「ルフィ、会いに来たよ。起きろ〜」

    私はルフィの頬を突く。
    起きない。
    全然起きないので、鼻を摘む。
    …懐かしい気持ちになれた。

    「ふぐぁ?」
    「おはよう、今日も散歩しようよ」

    寝起きで目を擦りながらこちらに視線を向ける彼を誘う。

    「腹減った」
    「サンジさんとルウからお弁当預かってるよ」

    風呂敷を持ち上げ、見せる。
    目を輝かせ、喜ぶルフィ。

    …単純だなぁ。
    お肉とかを紐に引っ掛けて吸い寄せればあっさり引っかかってしまいそうだ。
    私達は2人で駆け出した。
    …フーシャ村を思い出す。

  • 71二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 18:55:01

    今日は、普段とは違う場所に連れて行く。
    ルフィは目をキョロキョロさせながら、私に合わせて歩いてくれる。
    目的地に着いたので、私はここに止まると言い、腰を下ろす。
    お弁当を取り出してやる。
    ルフィは嬉しそうだ。

    …彼にお願いすれば、船に乗せてくれるだろうか。
    ルフィにとって私は、赤髪海賊団の音楽家という印象が強いのだろう。
    それが、エレジアに置き去りにされるまでの私にとっての誇りでもあった。

    『赤髪海賊団の音楽家』

    『シャンクスの娘』

    『救世主』

    『世界の歌姫』

    『世界転覆計画の首謀者』

    なんとも称号の移り変わりが激しいものだ。

    直接戦闘は出来なくても、守ってもらえるかもしれない。
    けど、守られたままは嫌だ。
    私は肩を並べたい。
    夢破れ、暗澹とした未来に光を見るのは難しいが、それでも私は──

    「ウタ?腹減ってないのか?大丈夫か?」
    「…食堂で食べたから、大丈夫。アンタのために作ってもらったんだから、遠慮しないでよ」
    「そうかぁ。じゃあ、いただきます」

  • 72二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 19:00:13

    ルフィは、変わらず嬉しそうに食事を摂る。
    こういうところは、12年前のままだ。
    それでも、立派な船長なんだ。
    …乗せて、って言えば乗せてもらえるのかな。

    ■■■

    『ウタ、ルフィの船に乗せてもらう気はないか?』
    『…シャンクス、何言ってるの?私は、赤髪海賊団の音楽家だよ?』
    『分かってる。おれも、2度と離れたくない。それでも、思うんだ』
    『お前は、世界中の人を幸せにしようと、あの計画を起こした。結果的に不味いことになってしまったが。こんなこと、おれが言える立場じゃないのも分かっている』
    『もしも、お前が、もっと世界を知ることが出来れば、また変わったんじゃないかと思うんだ』
    『それだったら、シャンクスの船でも出来るでしょ?』
    『それはそうだ。けど、おれ達は、お前のことを今度こそ守るために動こうとして、また過保護になってしまうかもしれない』
    『守ってくれるなら、別に…』
    『お前は、一方的に守られたままで大丈夫なのか?』
    『…』

    12年前の日々を思い出す。
    あの頃の様にまではいかなくても、私を庇護するシャンクス達とそれに甘んずる関係。
    世界を知るのは新聞でも出来る。
    シャンクスのナワバリ?で、人間関係を広げても良い。
    歌も、匿名でなんとか届ければ、また聞いてもらえるかもしれない。

    けど、親元にずっと居続けて良いのだろうか。
    私の脳裏にルフィの顔が浮かんだ。
    私のことを家族として、また船員として今度こそ対等に見ようとしてくれたとしても、私が甘えを捨てきれないかもしれない。
    私が足を引っ張り、赤髪海賊団のみんなが怪我をするかもしれない。
    それは、ルフィと対等な関係でいられるのだろうか。
    共にシャンクスに憧れ、新時代を誓い合った同士でもある、幼馴染の彼と。

  • 73二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 20:52:14

    これはなやむな

  • 74二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 22:50:20

    家族は私を愛してくれている。
    ずっと晴れなかった心のモヤは晴れた。
    …まだ、残り続けるものもあるにはあるが。
    これから先、私は生きていくべきなのか。

    私は──

    『ゆっくり考えて決めれば良い。おれは、父親として、お前の意思を尊重する。今度こそ』
    『…うん。ありがとう』

    シャンクスは私に笑いかけてくれる。
    …そうだ、もうあんなことは起きない。
    私は、身に覚えが無い楽譜なんて2度と歌わないし、シャンクス達も私に黙って出航なんてしない。
    もう、あの悲劇は繰り返されない。

    『ウタ、あまりお頭を恨まないでやってくれ』
    『ベックマン?恨むなんてしないよ?』
    『そいつァ、良かった。何しろ、お頭は叫んでたからな。ウタと離れたくねぇ。今度こそ守り続けるんだって、な』
    『オマケに、これだ』
    ベックマンは懐からトーンダイアルを出し、何かを流し始めた。

    〈嫌だ〜ッ!ウタと離れるなんてゴメンだッ!ルフィにも任せたくねぇッ!ずっと過保護だの親バカだの言われても知らねぇッ!けど、それじゃあ成長できないかもしれねぇッ!ウタ〜ッ!おれ達は今度こそ離れずにずっと一緒の家族だろッ!?〉

    『ベックッ!?今それは良いだろッ!なんで録音してるんだッ!?』
    『良かれと思って隠すより、こうして晒したほうが良いだろうが』
    『…あはは』

    …不安に思ってたのが、馬鹿みたいだ。

  • 75二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 08:53:42

    大人げないけど本来はこんぐらい必要だったんだろうなぁ

  • 76二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 14:53:56

    逆に言えば自分は赤髪海賊団のみんなに愛されてる、って確信が得られるんだよなこれ

  • 77二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 17:29:03

    『クソッ!けど、どんな選択でもウタの選んだ道だ。おれはお前の自由と意思を尊重するからなッ!』

    シャンクスは泣きながらお酒を飲み始めた。
    …これはいつもの裸踊りか。
    あ、ベックマンに取り上げられた。

    『ベックぅぅぅッ!』
    『お頭、ホンゴウに控えろと言われただろう。それに、自爆するだけならまだしも、最近は他の船員も巻き込んでるだろうが。ガブの咆哮による爆発オチで全員モンスターに介抱されるのはもうゴメンだぞ』
    『けどよぉッ!』
    『何やってんの、シャンクス…』

    飲んで裸になるまでは良いかもしれないが、何をやらかしているのか…。

    『ウタッ!今度こそッ!お前にッ、幸せをッ!』
    『…あはは。分かってるよ、シャンクス』
    『(12年前のあの日より泣いてんな……)ウタ、お頭が言ったように、お前の意思で決めて良い。おれ達は、もう2度とお前の意思を無視した選択はしない』
    『…うん』

    …私、生きてても良いのかな。
    …12年前の悲劇と、歪んだ新時代計画であんなことした。家族と幼馴染、ファンを傷付けたのに、愛されて良いのかな。

    ──けど、どう生きるべきなんだろう。私の潰えた夢は、どう生き返らせれば良いんだろう

    家族の愛情を感じながら、私は心に痼を残した。
    …2人に笑顔を見せながら。

  • 78二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 18:18:01

    ■■■

    私は──

    「ねぇ、ルフィ」
    「んぁ?どうした、ウタ」

    なんとか言葉を絞り出そうとする。
    …配信を始めた時よりも、あのライブで立った時よりも緊張が止まらない。

    「ルフィ、私を、仲間にしてくれない?」

    私は、彼を見つめながら、告げた。

    視線の先にいる彼は表情を不思議そうに歪ませる。
    …悪印象は無さそうだ。
    純粋に疑問を感じているようだ。

    「なんでだ?今度こそ、シャンクス達と一緒にいられるじゃねぇか」
    「そりゃ、シャンクス達と一緒に居たいよ」
    「なら──」
    「私、家族と一緒に居たままだと、ちゃんと夢を追いかけられるか分からない。12年前のあの頃みたいにとはいかなくても、また守られたままのお姫様みたいになっちゃうかもしれない」
    「最初は良くても、その関係に安心して抜け出せなくなるかもしれない」
    「今度こそ、私も旗揚げするんだ」

    私は意思を告げる。
    血に染まった道を歩むとしても。

    …本当は、ルフィとも対等でいたいんだよ。

  • 79二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 21:25:45

    ルフィの仲間達は、船長の顔を立ててはいても、自由そうだった。
    赤髪海賊団にいれば、シャンクスが上手く何とかしてくれても、ずっと甘えてしまいそうで。
    レッドフォース号を降りて傘下の人達と共に、お世話になりながら船を出しても、シャンクス達の庇護を受けたままな気がするから。
    …傍から見れば、赤髪海賊団船長の娘として頑張っていると思われても、私が受け入れられるか分からない。
    私の幼馴染の親友は、麦わらのルフィはゼロから船出した。
    私も…ルフィみたいに……。

    それが駄目なら、私は──

    「なぁ、ウタ。おれ、ウタと冒険できるのは、嬉しいぞ」
    「ッ!なら──」
    「けど、本当におれ達の船で良いのか」
    「…言ったでしょ?シャンクス達と一緒に居たら、甘えちゃうかもしれない。だから、アンタと一緒に夢を追いたいよ。言っておくけど、何でも命令聞くわけじゃ…」
    「そうじゃなくてよ。お前、おれ達と一緒に居て夢を追いかけられるのか?」
    「ハイシン?ってやつもサニー号でやれるか分からねぇぞ」
    「……何が言いたいの、ルフィ」

    私は嫌な感じがした。
    …なんで、すぐ返答をくれないんだ。
    …何故、私を試すようなことを言うんだ。

    …他の船に乗っても赤髪海賊団音楽家という肩書は消えない。

    “〈赤髪海賊団音楽家〉として、歌で世界中の人達を笑顔にする”
    “新時代をつくる女になる”

    …シャンクス達と一緒に旅をしても、きっと完全には果たされない。
    …私は、世界を知らない。
    何が足りないのか、人に求められるのかすら、完全に把握出来てない。

  • 80二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 22:29:26

    『この世界に平和や平等なんてものは無い』

    …シャンクスの言葉だ。
    私の歌ならそれが叶うと言ってくれたが、歌だけじゃ、それに届かない。

    けど、私には、歌しかない。

    私の夢を叶えるために、12年前にシャンクスはエレジアの留学を薦めてくれたんだろう。
    …親元から離れ、自立していくならそれも有りなのかもしれない。
    …けど、私はもう犯罪者だ。まだ確認してないが、懸賞金も掛けられている。
    …そして、エレジアは滅んでる。

    …シャンクスは40億以上、ルフィは15億だっけ、もっとあった気もする。
    私にも、たぶん少なくない額がきっと掛けられている。
    たとえ、静かに暮らしたとしても、賞金稼ぎが、人攫いが、様々な敵意や悪意が私を狙う。
    私を守ろうと、みんなが前に出る。

    …もう、守られたままは嫌だ。
    シャンクス達赤髪海賊団の音楽家という肩書を持ちながら、お姫様扱いも、ルフィと本当の意味で対等な関係でもいられないなんて、そんなの嫌だ。
    …争い事や流血沙汰も克服出来るかは怪しいが。

    『赤髪のシャンクスの娘』
    『赤髪海賊団の音楽家』
    『新時代をつくる女』
    『麦わらのルフィの幼馴染でライバル』

    …私には、まだ残ってるものがある。
    家族も友達もいる。
    だから、腐るなんて嫌だ。

  • 81二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 23:54:59

    ──もう一度夢のために
    ──たとえ、ファンの憎悪の声から背き続けようとも

    ──けど、その夢はどんな形をしてるの?
    ──私が進むべき航路はどんな航路?
    ──世界の歌姫なら、叶うの?
    ──どう歌えば、世界中の人に笑顔にして幸せを届けられる?

    「歌でみんなを幸せにするって言ってたけど、本当に赤髪海賊団じゃなくて良いのか?」
    「…しつこいよ。私は、新時代を作るけど、同時にずっとシャンクスの元で甘えてるわけにはいかないんだってば──」
    「別に、すぐに離れなくても良いんじゃねぇか?シャンクスのところでゆっくりと──」
    「…私はアンタの船にいらないわけ?」
    「そうは言ってないぞ。ただ、焦る必要は──」
    「私はッ!焦ってなんかないッ!」

    無理矢理ルフィを押し倒す。
    感情が制御出来てない。
    …もう、そんなの関係無い。

    「ウタ?!何を──」
    「…良いよね、アンタはさ。シャンクスに海賊として期待されて、帽子も託してもらってさ」
    「私も、何か託して欲しかったよ」
    「言葉だけじゃなくて、ちゃんと形のあるものを託されたかったよ」
    「私だって、赤髪海賊団のみんなともっと冒険がしたかった」
    「ずっと、妬ましかったよッ!私が呑気に歌の練習して、救世主気取って、転落するまでに、アンタは冒険してたくさんの仲間や友達が出来たんでしょッ!」
    「轟くのが悪名だとしても、どんな時でも自分の意志で道を切り開いてきたんでしょ?!」
    「挫折しても、立ち上がれたんでしょッ!?」
    「アンタからすれば、私なんて赤髪海賊団の音楽家やったりエレジアでファン相手に歌手やったり救世主気取ってたりファンを裏切ってまた海賊に戻った尻軽女としか思ってないくせにッ!」

  • 82二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 00:11:31

    hoshu

  • 83二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 00:19:15

    対等でいたいって思ってるのに焦る必要はないっていうの、追いつこうとしてるのに置いてかれるっていう風に感じててより一層感情暴走してそうな……

  • 84二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 00:32:08

    これ後で冷静になったら自己嫌悪に陥りそうだな…
    ルフィ頼む、ウタの心を救ってあげてくれ…

  • 85二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 01:02:55

    「おれは、お前をそんな風に思ってなんか、む゛」

    唇を、重ねた。
    舌で口内を蹂躙する。
    歯茎から喉奥の届くところまで。
    息が続くまで、暴れ続ける。

    一度終え、離す。
    銀糸を引き、橋が出来た。
    …もう引き返せない。

    唇を離した後、ルフィは顔を赤くしていた。
    …可愛いね、ルフィ。そんな顔も出来たんだ。
    五番目の皇帝とか言われても、ただの小娘に良いようにされちゃってさ…。

    「ウタッ!何をッ…!?」
    「ずっと気付かなかったね。分からない?一緒にお昼寝した時の口元のベタベタや、外に散歩出た時、身体が妙に怠くなかった?」
    「…え?」
    「アンタが寝てる時にチューしたの。外に散歩出たのは、“手”でしてあげたんだよ」
    「気付いても良かったけどね。もっと早くにこういう関係になれただろうし」

    もう止まらない。
    止まる気もない。

  • 86二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 01:20:43

    ■■■

    シャンクスやベックマンが、私がベッドから出れない時、良かったらと、ある資料をくれた。
    それは、ルフィの手配書や新聞に掲載された記事だった。
    それ以外にも、真偽が怪しい記事もある。
    世経ではない、見たことない情報誌だ。

    《東の海で海兵を痛めつける》《懸賞金3000万ベリー》《懸賞金1億ベリー》《アラバスタに隠された偽りと真実に迫る!?》《エニエス・ロビー陥落》《懸賞金3億ベリー》《一味全員に懸賞金が》《天竜人を殴る》
    《シャボンディ諸島で麦わらの一味が失踪》《麦わらのルフィ、インペルダウンに潜入。目的はエース救出?!》《海軍本部に出現》《オックスベル16点鐘、真意は?!》《懸賞金が4億に》《麦わらの一味完全復活》
    《ドレスローザの救世主は海賊!?》《懸賞金が5億に》
    《万国に襲撃、ビッグマムの縄張りを荒らす》

    それ以外にも、たくさん記事などがある。
    どれも、真偽は怪しいが、少なくともルフィはいろんなところで騒動を起こしたのだろう。
    …正直、いくつかしでかした行いに思うところはある。
    けど、ルフィは他人を積極的に害するために行動する子じゃない。
    何か、理由があってそうしたはずだ。
    仲間のため、友達のため…兄弟のため。
    それに、私だってルフィの所業を糾弾出来る立場じゃない。

    たとえ、12年前の悲劇が私に非は無くとも、新時代計画は私の意思で起こしたことだ。
    家族や幼馴染など多くの人が止めてくれたけど、私だってファンのためという理由以外にも、シャンクスに会いたい、救われたいという気持ちがあった。
    だから、咎める気は無い。

    …色んな人と出会い、助けられ、支えられ、確固たる信念を以って立ち向かって来たんだろう。
    直接色んな人と関わったんだろう。
    何度も苦しい思いをしながら、大切な人のために戦ってきたんだろう。
    自由と冒険を愛しながら、仲間と共に航海を続けて来たんだろう。

  • 87二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 01:27:19

    …なんで私は、12年間引きこもっていたんだろう。
    …なんで私は、ファンの期待に応えたいからと言って、海賊嫌いの救世主になったんだろう。
    …なんで私は、他者の望みのまま演じたのだろう。

    …私、心から歌を唄えなくなる日が来たら、どうすれば良いんだろう。
    …私なんかに、新時代を創る資格は本当にあるのだろうか。
    …ルフィは、これからも先へ先へと進んでいくのだろう。
    …新時代を誓い合った同士なのに、私の夢は崩れ落ちた。
    …どう築き直せば良いんだろう。
    …私が蹲ってる間に、ルフィは夢の先へ何処までも進むんだろう。
    …こんな私が、彼と対等の幼馴染を語って良いのだろうか。

    ■■■

    「ねぇ、いくら鈍いアンタでもさ、今からすることぐらい、検討が付くでしょ…?」
    「ッ!ウタッ!冷静になれッ!とにかく、落ち着いッ」
    「〜♪♬」

    ──耳元で、歌声が響く
    ──彼からすれば聞き慣れた、けど飽きない旋律と音色
    ──泡沫の夢を見せる、天使の歌

    「…愉しもうね、ルフィ」

    その笑みは、どこか無垢だった。

  • 88二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 11:05:33

    保守

  • 89二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 11:51:17

    いつ四皇になるんですかね

  • 90二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 12:52:34

    場所を移した。

    ルフィの身体と持ってきたお弁当の空箱を移動させ、人気の無い空き家に連れてくる。
    ウタワールドの中では、絶賛お愉しみ中だ。

    現実の身体も、そのまま放置するつもりは無い。
    いままで散々穢してきて、手を出さないなんてするわけない。
    服を脱がせる。
    胸の傷を撫でてから、舌を這わせる。
    反応は無い。
    そもそも、いままでの行為でも無かったからいつも通りだ。
    彼が直接触れて体験する価値観を大事にしてしているから…私が汚してやるんだ。
    海賊王の座に近い若き皇帝が、夢破れて残骸と成り果てた小娘に良いようにされる。傑作だろう。

    …私の12年の集大性、シャンクス達家族に守られてからの日々とファンの期待、ゴードンの教育によって磨かれた才能により築かれた計画は崩れた。
    成功しなくて良かった今は思うが、それでも家族や幼馴染に寄り掛かったままなんて嫌だった。
    …私の夢は、新時代を創る誓いは、形を成していない。
    のうのうと生きて、シャンクス達の船に乗る、という日々も耐えられるか分からない。
    幼馴染が夢へ進み続けてるのに、私は崩れ落ちるのか。
    ただ、新時代を託すだけそうして、のほほんと家族の愛を享受するだけの日々を送るのか。
    …ルフィは走り続けてるのに。

    何度も唇を奪っている。
    このままあとは、愛を重ねるだけだ。
    …恐れもあるが、関係無い。
    すでにウタワールドで何度も交わっている。

    このまま、現実でも、同じことをするだけだ。

  • 91二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 16:02:59

    彼の頬を撫でる。
    ライブの時を思い出す。

    あの時も、眠る彼を殺そうとして、シャンクスが止めてくれた。
    今はもう、止める人はいないだろう。
    殺す気もない。
    ただ、交わるだけだ。

    「逞しく、なっちゃってさ…」

    私も服を脱いで、後は流れるように身を──

    『海賊か?海賊なら帰れーッ!』『おれも海に出てぇッ!』『船に乗せてくれよーッ!』『勝負だッ!』『このマークを、おれ達の新時代にしようッ!』『ウタ?お前、ウタだろ?久しぶりだなぁッ!』『違うッ!おれの183連勝中だッ!』『お前もやりてぇことやってるみたいだし、良かったよ』『娘がこんなことしてるのに、シャンクスが黙ってるわけねぇだろッ!』『ウダ…いぎででぐれで、よ゛がっだッ!』『おれの、冒険の話を聞いてくれよッ!』

    「…ゔっ、ぐすッ、うぅ゛」

    涙が溢れた。
    脳裏にルフィとの出会い、幼き頃の思い出や再会時の喜びの笑顔、無理した作り笑い、私の計画に対する怒り、現実で再会した時の涙と笑顔が過る。

    …何で、こんなことしちゃったんだろう。
    ルフィは、幼少の頃と変わらず良いやつだった。
    どれだけ、否定しても殴ろうとせず、私を説得しようとしたんだ。

    シャンクスへの強い信頼、自分の力で夢を目指し続け、挫折しても立ち上がる強さが羨ましく、妬ましかった。

  • 92二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 21:02:56

    保守

  • 93二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 23:24:34

    保守

  • 94二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 23:29:59

    割と大部分を占めてる自己嫌悪とルフィに対する劣等感と嫉妬心が混ざって行為をしている間にもこんな自分はダメだ一方でルフィはなんで→嫉妬心と劣等感で行為に及ぶ→自分はダメだみたいになりそうな感好き
    なんとかはなって欲しいけど

  • 95二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 23:31:23

    あ、あの…

  • 96二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 23:33:50

    最近の一番の楽しみ
    救われるよね?

  • 97二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 01:02:26

    保守

  • 98二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 02:13:40

    これ程造詣の深い作品は滅多にお目にかかれない、素晴らしい…
    お前船になれ

  • 99二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 03:52:51

    保守ぅ 続きが気になるぅ

  • 100二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 11:11:18

    保守

  • 101二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 11:19:18

    ■■■

    ウタワールドでは男女の交わりが続いていた。
    初めは、ルフィは何度も止まるように言ったが、段々私との行為に蕩かされるようになり始めた。
    未来の海賊王の弱々しい姿を見ることができる、しかも私なんかにだ。最高だろう。

    「止めろ…ウタ……ッ!」
    「止めろって、言ってるくせに気持ち良さそうに、しちゃって…」
    「笑えるよね、私よりも歳下なのに、もうそんなに有名になって、夢に向かって一直線でさ…」
    「それなのに、好きでもない女に犯されるなんて、屈辱でしょッ?!なんとか言いなよッ!」

    痛みをなんとか堪えながら、彼を汚し続けてやる。
    ルフィの優しさに私は付け込み、こうして関係を結ぶ。
    現実もそろそろ──

    「…ッ」

    現実でも及ぼうとした時に、ルフィとの思い出と再会してからの日々といままでの経験が私にも流れる。
    …寝込みを襲って、色んなものを奪って、ウタワールドで行為に及んでおきながら、今になって泣いて崩れるのか。
    …けど、私も続けることが出来なくなった。
    ルフィは不思議そうに、こちらを見てくる。
    …何で、そんな目するの。
    もっと、怒りなよ…。

    「…ウタ?」
    「…う、うぅ゛ッ、ぐすッ、ひっぐ」

    …私、何してるんだろう。
    何で、ルフィにこんなことしちゃったんだろう。

  • 102二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 11:26:34

    女から男の人にこういうことしても、駄目なの分かってるのに。
    立場を入れ替えた状態で想像したら、トラウマになるのは分かってるのに。下手したら、舌を噛み千切る。
    …なのに、嫉妬とか、劣等感とか罪悪感とかで言い訳して、誤魔化して、さもルフィが悪いように言って。
    会いに来るのが少ないのも、彼が私と家族との時間を優先出来るように、配慮してくれたからだ。

    会いに来てほしかったら、ちゃんと言わなきゃ駄目なのに。
    …こんな酷いことばかり、言っても駄目なのに。

    「…う、うわぁ゛あ゛あ゛ッ!」

    涙が溢れて止まらない。
    同時に、泣いてる私を心の何処かで俯瞰していた。

    …泣きたいのは、ルフィだろう。
    こんな奴に無理矢理されるなんて、いくら彼が優しくても、嫌に決まってる。
    シャンクス達に告げられれば、絶対サニー号に乗せてもらえない。
    下手したら、縁を切られる可能性もある。

    合意の無い行為に及び、彼を汚した。
    ルフィの仲間にも軽蔑される。

    感情を抑えられないという理由で、彼等の船長を襲ったんだ。

    …私は、新時代計画を立ち上げた頃からちっとも変わっちゃいない。

    何やってるんだろう。

  • 103二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 19:13:25

    こんな最高のスレを見逃してたなんて…
    続き楽しみにしてます!

  • 104二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 22:08:58

    涙が止まらず、私は動きを停止した。彼の身体からも降りる。
    ルフィが起き上がり、私を見つめる。
    …流石に、殴られるかな。
    …仕方ないよね。ウタワールドだから、傷は残らないけど、なんかズルしてるみたいだ。
    手が伸びてくる。
    私は、思わず目を瞑り──

    ギュっと、腕が巻き付くのを感じた。

    「ウタ。大丈夫、大丈夫だ」
    「何、を…」
    「おれは、大丈夫だからな。ウタは大丈夫か」
    「何、言ってるの」

    ルフィは優しく抱きしめてくれる。

    「アンタ、私に何されたか分かってんの?」
    「無理矢理チューして、しかも寝てる間にいやらしいことしてたんだよ…?」
    「無理矢理何度も奪われてさ、しかも能力使ってこんな行為に及んで…」
    「女から無理矢理するのが、良いことなわけ無いじゃんッ…立派な犯罪行為だよ…」
    「トラウマになったって、おかしくないんだよッ…」
    「私、一方的に妬んで、劣等感とか抱いて、逆恨みで、こんなことして…」

    涙が再び零れ落ちる。
    私は、懺悔するように続けた。

    「ルフィのこと…対等の友達だと思ってた…」
    「アンタは、夢に向かって進み続けてるのに、私は、救世主気取って、ちゃんと調べずキノコを口にして、たくさんの人傷付けて…」
    「止めてくれなかったら…どうなってたか…分からない…」
    「私の夢は、崩れたのにさ…どうすれば良いのか、どう進めば良いのかも分からないしさ…」

  • 105二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 23:11:51

    頼むぞ太陽神…
    それはそうと素晴らしい作品

  • 106二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 23:36:01

    幸せに…どうか幸せになってくれ…

  • 107二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 06:51:30

    保守

  • 108二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 13:01:02

    やはりこういう悲しい行為には涙が似合う

  • 109二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 19:33:46

    「シャンクスは私を船員として、家族として迎えてくれるって言ってくれたけど、私は…」
    「アンタみたいに、自力で頑張りたいって、思っちゃったよ…」
    「ずっと、1番の親友で、ライバルだと思ってた」
    「シャンクス達やファンに対して、心がグチャグチャになってた時、アンタとの約束が私を支えてくれたんだよ…」
    「けど、こんなことになっちゃった…」
    「私の歌声でみんなを幸せにできるって言われて、挙句の果てに犯罪者」
    「犯罪者の歌なんて、まともに聞いてくれるのかも分かんないのにさ…」
    「ファンの反応が怖いから…配信なんて出来ない…」
    「今は、そばで支えてくれるシャンクス達やゴードン、ルフィが希望だった」
    「本当は…ルフィにも、もっと居てほしいよ」
    「シャンクスとの約束よりも、私を優先してほしかった」
    「私の夢は、どう描き直したら良いんだろうね…」

    言葉が止まらない。
    …みっともなく、吐き出し続ける。
    …なんで、こうなっちゃったんだろう。

    つまんない意地張っちゃってさ。
    …笑えてくる。

  • 110二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 00:03:23

    どうなるだろ

  • 111二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 00:09:33

    なまじルフィがシャンクスと並び立ってもいいくらいまで来ちゃってるからほんと可哀想
    時間たったからあの日々の続きはできないのに多分今一番欲しいのはフーシャ村拠点にしてたあの日々の続きなんだろうし

  • 112二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 06:47:10
  • 113二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 10:00:15

    秀逸に過ぎて涙出てきた
    心情が分かりすぎてこっちもツラい

  • 114NIZIGENZUKINO 22/11/16(水) 14:27:52

    SUBARASII

  • 115二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 20:28:25

    >>112はい。書いてました

    ▲▲▲


    どうして、私は──


    「ウタ。おれは、ウタはスゲェ奴だと、思ってた。今も、そう思ってる」

    「るふぃ…?」

    「今も、変わらねぇ。やり方は、間違えちまったかもしれないけど、それでも、ハイシン?であんだけ応援されたのは、ウタの実力だろ?」

    「電伝虫や、ゴードンの教育あってだよ…」

    「それでも、動いたのは、ウタだろ」

    「それに、助けられることだって、悪いことじゃねぇ。おれも、仲間には助けられてここまでやって来てる…」

    「おれも、ウタは大事な友達だ。今も、そう思ってる…」

    「どれだけ悩んでも、最後には立ち上がれる奴だって…」

    「…ぐ、ゴメンな゛ぁ゛、ウダッ!」


    彼は泣き始めた。

    …なんで、さっきは泣かなかったのに、どうして。


    「お゛れ、ウダのぎも゛ぢ、ま゛っだぐわがっでながっだッ!」

    「ジャングズ、どうぢゃんだぢどいっじょのほう゛がい゛い゛どおも゛っ゛でよ゛ッ!」

    「ぞれ゛に、おれ゛ッ!ジャングズどの゛や゛ぐぞぐも゛ずでられね゛ぇん゛だッ!」

    「ごめ゛んッ!ごめ゛ん゛な゛ァッ!」

    「ぢがら゛に゛れ゛な゛ぐで、ごめ゛んッ!」


    ルフィは泣きながら、私に謝り続けた。

    …その姿は、海賊王に近いと謳われる皇帝とは程遠い姿で。

    …そうだ、昔のルフィは泣き虫だった。

    …だいぶ強くなったけど、まだそういうところも昔と変わらないんだね。


    自分の力不足で泣く彼が、私にはどこか身近に感じられた。

  • 116二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 21:41:39

    お互い大人になったのに、わんわん泣いてしまった。
    フーシャ村のあの日々のように。
    泣きつかれて、一度落ち着く。

    「…ウタ、おれはお前が、それでもサニー号に乗ることを望むなら、船員として受け入れるからな」
    「ただ、自分を下げるようなことは、言わないでくれ」
    「おれにとって、ウタは今でもスゲェ友達で尊敬するシャンクスの娘なんだ」
    「…うん」

    …そうだね。
    ルフィからすれば、私はスゴイやつなんだ。
    なら、もう少し頑張らないと。
    ルフィの背中は遠いけど、いつかは追いつけるはずなんだ。
    12年前の悲劇とライブの再会で見た後ろ姿とは違う。

    道はデタラメ、先行き真っ暗、私が乗り込む船は未だ不明。
    それでも、もし私なんかが許されるなら、もう一度冒険に出よう。
    夢の果でもう一度笑いあえるように。

    ルフィはゼロから船出したけど、仲間に助けられてる。
    私にとっても、赤髪海賊団は家族だけど、仲間なんだ。
    …まだ、時間はあるから、しっかり考えないと。
    …ちゃんと、ホンゴウさんにも相談して後遺症と向き合えば良かったな。
    感情のまま、とんでもないことしちゃったな。
    ウタワールドとはいえ、酷いことだ。
    現実でも襲ってる。
    …ルフィはこんないやらしい女の子は嫌だよね。

  • 117二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 21:50:27

    そろそろ、ウタワールドが解除される。
    彼が目覚め、私が眠りに就く。
    …それでも。

    「…ルフィ、現実に戻っても、私が目覚めるまで、待ってくれないかな」
    「良いぞ。ずっと待つからな」
    「あはは、そんなに掛からないってば」

    現実に浮上する。
    もうすぐ、私の意識が落ちる。
    暖かい彼の温もりと、身体越しに伝わる心臓の鼓動が私を安心させる。
    …新時代を告げるリズムは私にも届いている。

    ありがとね、ルフィ。

    とりあえず、ファンの声をどうにか知ろう。
    配信は駄目でも、他に手段はあるはずだ。
    …私の幼馴染は何度でも立ち上がれたのだから、私も出来ることを探り続けよう。

    私は、“赤髪のシャンクスの娘”、“赤髪海賊団音楽家”で“麦わらのルフィの幼馴染”なのだから。

    ほんの少しでも、前に進まなくては。
    …もう、独りじゃない。
    ちゃんと話し合える人がいる。

  • 118二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 22:17:01

    ──あと、もうちょっとだけ、正直になっても良いかな。

    ■■■

    「…ん、うぅ」
    「起きたか、ウタ」
    「うん」

    目覚めると、ルフィがそばにいた。
    服を着ている。私も脱いでいたが、見えないように空き家にあった布団を被されていた。
    偶然清潔なやつだ。会わないうちに、気が利くようになっちゃって。
    なんだか、私が歳上なのに、ルフィの方がお兄さんみたいになっちゃったね…。
    …もう少しだけ、甘えていいかな。
    ルフィはお弁当と一緒に用意されていたお茶を飲んでいた。
    私にも分けてくれる。
    …よし。

    「ねぇ、ルフィ」
    「どうした?ウタ」
    「私、気持ち良かった?」
    「ブフッ」

    反応は良い。

    「な、何いってん…」

    彼は顔を真っ赤にし始めた。
    どうやら狙い所は良さそうだ。
    追撃をしよう。

  • 119二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 22:48:17

    「気持ち良くなかったかな…?」

    切なそうな顔をすれば、慌てた顔になる。
    手応えは良さそうだ。

    「い、いや。そんなことないけどよぉ。さっきのは触れないから、おれらの間で終わらせ…」
    「続き、しちゃ駄目かな…?」

    上目遣いでお願いすれば、さらに顔を赤くする。
    …昔は難しいことに直面すれば、こんな感じだったな。
    今は、照れてるんだよね。
    …ご飯のことばっかり気にしてたのに、こういうことに顔を赤くさせるのは、なんか新鮮で良いな。
    もう、お互いの裸も見せ合った。
    正直、私も顔が赤い自覚はある。
    …けど、求めたくなってしまう。

    「ルフィは、いやらしい子は嫌いかな…?」
    「嫌い、じゃない。けど…」
    「好きなんだね…?」
    「そういうわけじゃなくてッ、ああいうことするのはそういう関係になってからじゃないとよ、子どもも出来ちまうし…」

    私は抱きついた。
    顔を耳元に近付かせる。

    「今日は、大丈夫な日だよ…?」

    そっと囁く。
    …耳が真っ赤になっている。
    全身を思いっきり擦り付け、グリグリと当てる。
    半裸状態なので、そこも興奮の一助になるはずだ。

  • 120二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 22:53:17

    >>119

    新時代確定ルート入りました

  • 121二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 23:38:02

    ルフィは私を傷付けないためか、やんわり振り解こうとするが、私が思いっきり力を入れているので、中々振り解けなさそうだ。
    彼の“弱点”も硬化し始めてることが分かる。

    「ウタ、こういうのは順序を守ってよ、あとシャンクスにも申し訳が…」
    「今、シャンクスの名前出さないでよ。2人で話してるでしょ…?」

    私は少し不機嫌さを声に滲ませながら、彼の身体に手を這わせる。
    …逃すものか。
    自由と冒険を愛する男は今だけは私の虜になってもらう。

    …私は恋してるのかな。
    昔は、純粋にシャンクスに憧れてた。
    偉大な父親に愛されて、赤髪海賊団の皆に大切にされていれば、それで良かった。
    ルフィは家族じゃない。家族じゃないけど、そばに居てほしい。
    …あんなに乗せろ乗せろ言ってた彼は、立派な船長になった。
    新時代の皇帝と見られるようになった。

    けど、そんな彼を私は赤面させている。
    …これって凄いことじゃないかな。
    …ルフィの友達には綺麗な女性もたくさんいるのに、そんな選りすぐりの中で、私なんかが興奮させてるんだ。
    優越感に浸ってしまいそうだ。

  • 122二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 23:49:24

    かーっ!見ろよいオヤジ!卑しい女だよい!

  • 123二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 23:56:20

    >>122

    お前もそう思うかマルコ!!グララララ!!!

    ウタル最高過ぎます!!

  • 124二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 23:58:17

    「アハハ、興奮してるじゃんッ!」
    「う、うるへぇッ」

    呂律が回らないようだ。
    …なんだか、心が暖かいな。
    腕の中にいる少年、いや青年は立派に成長している。
    12年前、私よりも小さくて、私の後ろを駆け回っていた幼い頃とのギャップに少し胸がドキドキしてしまう。
    強いところも弱いところも引っ括めてルフィは成長していってるんだね。

    …やっぱり、もっと一緒に居られないかな。
    でも、こんな浮ついた気持ちで仲間になっちゃ駄目なのはわかってる。
    頭がポカポカしたまま船員として役割を果たせる訳が無い。

    それでも、今だけは、この温もりをもっと感じたくて。
    私は、なりふり構わず誘惑する。

    「ねぇ、ルフィ」
    「お姉さんに甘えてみない?」
    「それとも、メイドさんになってあげようか?」
    「ペットが良い?」
    「それとも、妹になってあげようか?」

    耳元で囁き続ける。
    顔がどんどん赤くなってきてる。
    …ルフィは悪くない。私が誘ってるからこうなってるんだ。

    けど、絶対に逃がすつもりは無い。

  • 125二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 00:08:40

    🎀「!!!!!」

  • 126二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 00:16:37

    その後は、色々愉しんだ。
    ルフィも初めは、あまり乗り気じゃなかった。
    私に魅力がないと言うわけではないだろう。たぶん。
    まだそういうことをする関係ではないと思っていたから、手を出そうとしなかったのかな。けど、視線は私に釘付けだ。

    最初は、彼の手を借りて自分を慰めた。
    服は脱いでアームカバーしか身に着けてないから、そのアンバランスさに興奮したのか、私のことをずっと見つめ続けてた。
    …未来の海賊王の視線を独占する、ある意味彼を支配してるってやっぱりすごいことなんじゃないかな。

    次に普通に行為をした。
    お互い不慣れだったけど、そのぎこちなさが楽しくて、心が暖かくなる。
    …ウタワールドで一方的に交わした行為とは違う、お互いにペタペタ触ったり、舐る行為だ。
    恥ずかしさと緊張と愛しさが溢れ出す。

    次は──

    「ルフィ、妹になってあげるよ」
    「ウタの方が歳上じゃねぇか」
    「だーかーらー、歳上の妹になってあげる。嬉しい?お兄ちゃん♡」

    ルフィは困惑と赤面を繰り返していた。
    私も少し恥ずかしかったけど、彼を興奮させてると思うとどんどんエスカレートしていく。

    「ペットになってあげるよ…」
    「な、何いってんだ…」
    「いいから、いいから。御主人様〜、なんだか良い匂いがするワン。あ、こんなところに美味しそうなお肉があるワン」
    「ガチガチで歯応えあって美味しそうだワン。こんな美味しそうなお肉を隠していたなんて、御主人様は意地悪だワン。そんな御主人様にはお仕置きしちゃうワン」
    「う、ウタッ!」
    「パクっ」
    「」

  • 127二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 00:48:24

    最高だぜ!

  • 128二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 01:19:03

    ルフィの命の素が、私の中にたくさん注がれた。

    …温かい。これ以上欲するのは駄目だと分かっても、彼の温もりがどこか心地よい。
    …幼馴染で親友。ライバル。新時代の同志。だけど、ちょっと不健全な間柄になっちゃったね、ルフィ。
    顔を赤くしてるの、好きだよ。
    そんな表情出来たなら、もっと早く知りたかったな。
    結構ピュアなのかな。あと、責任感が強いのかも。
    ほぼ私が誘って、甘い誘惑を続けたから、屈したことに罪悪感を抱いてるのかな。
    …逞しいのに、可愛いね、ルフィ。

    ルフィはシャンクスに申し訳ないやら、腹を切るやら言っていたけど、もし切腹したら私も同じことをするよと言い聞かせ、脅す。
    大丈夫だと告げ、お互い身体を拭いて、服を着直す。
    …たぶん問題ない。腰が滅茶苦茶痛いことを除けば。

    「ごめん。おんぶして〜」
    「大丈夫か、ほら」

    彼に甘え、背中に乗る。
    持ち運んでいたお弁当セットも持った。
    あとは帰るだけだ。
    …とんでもピクニックになってしまった。
    …原因は私にあるが。
    それでも今は、彼の暖かさを感じたい。

    「ルフィ」
    「ん?どうした、ウタ」
    「ありがとね」
    「おうっ!」

  • 129二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 09:25:44

  • 130二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 09:49:46

    👍

  • 131二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 13:36:30

    最高だぜ

  • 132二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 14:37:10

    俺おめぇの書くSS好きだ!

  • 133二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 22:09:49

    やっぱりウタちゃんは攻めが似合う

  • 134二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 00:50:18

    ルフィは太陽だしウタは可愛いしで凄く良いなこのss
    大好きだ

  • 135二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 01:40:29

    その後は、痛みもマシになったので一緒に歩きながら、戻った。
    船に戻ろうとするルフィを引き留め、今日は一緒に寝てほしいと告げる。
    ルフィは顔を少し赤くさせながら、了承してくれた。

    …期待してるのかな?さっきのことを思い出して、照れてるのかな?
    どっちにしても、恥ずかしそうな彼に少し愛おしさを感じ、私は握る手の力を強める。

    夕飯のために、2人で食堂へ向かう。
    あと、数日でこのエレジアでの日々も終わる。

    良い日々だ。
    まずは、ライブ後のファンの声を知らないと。

    ■■■

    シャンクスの娘として、赤髪海賊団の音楽家として生きて、世界の歌姫として、救世主として生きて、最後はシャンクスの娘に戻れた。

    …やっぱり、ファンの反応が怖い。
    罪悪感が私の心を押し潰そうとする。
    崩れた夢を描き直すにも、一苦労いる。
    もう、現実をウタワールドに変えるわけにもいかない。
    私の前には、思うようにいかない現実が立ち塞がる。

    それでも、私は生きていくんだ。

  • 136二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 06:49:36

  • 137二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 09:54:31

  • 138二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 16:12:52

    保守 

  • 139二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 21:33:33

  • 140二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 00:56:00

    ウタが生きる覚悟をしてくれるだけで俺は泣きそうだよ

  • 141二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 07:46:21

    保守

  • 142二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 16:14:33

  • 143二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 21:50:36

    保守

  • 144二次元好きの匿名さん22/11/20(日) 01:28:37

    重いウタも可愛いウタも格好いいウタも楽しめるなんて最高のssだな!

  • 145二次元好きの匿名さん22/11/20(日) 08:38:28

    保守

  • 146二次元好きの匿名さん22/11/20(日) 13:59:08

    ──私は1つの決断を下した

    もう、劣等感も、罪悪感も、妬ましさも、色々あるこのやなものを少しずつ向き合えるようにしよう
    少しずつ、少しずつ歩いて、私の人生の一部として受け入れられるように

    家族の愛が、幼馴染の想いが私を照らす

    私の中にあるステージを少しでも、広げていくんだ

    ファンの憎悪、世界中の敵意などが立ち塞がり、私の力を狙う怪物達が蠢いていたとしても

    現実が、私に激痛を与えるものだとしても

    …本当は、怖いけど

    ■■■

    ──そしてその日の夜、私は再びルフィをウタワールドに招いた

  • 147二次元好きの匿名さん22/11/20(日) 20:27:01

    やっぱりあっさりウタワールドに取り込まれてるルフィさん…

  • 148二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 00:09:21

    私達は、再び唇を重ねている。
    ルフィは未だに戸惑っているようだが、受け入れてくれている。
    …やっぱり、男の子だね。もちろん責めることはしない。今回も手を出したのは私なのだから。

    ただ、ほんの少しだけ私に溺れてくれないかな、と思う。
    自由と冒険を愛する彼が、私なんかで興奮してるのが優越感と嬉しさに満ちていく。
    ルフィは私のことを大切に想ってくれているのは、分かる。
    彼があの日、私を殴ろうとしなかったことが、私を想ってくれていたことの証明だろう。
    …異性として愛してくれてたのかな、と思ったけど、違ったね。
    …きっと、私を大事に想ってくれるのは伝わるけど、視線がそういうものじゃない。
    …昔、見守ってくれていた、シャンクス達や音楽の指導をしてくれたゴードンのような、どこか慈しむような視線。

    …ちょっと腹が立ったかも。
    そんな彼に当たり散らした自分と私より歳下の癖に精神的に成長した彼に。
    もちろん理不尽な怒りなのは理解しているが。

    …ルフィの優しさに付け込んで、もう少し深く甘えてしまうことにしよう。

    ──気持ち良くなって欲しいから
    ──我慢なんてしなくて良いんだよ
    ──ここはウタワールドだから、ルフィの欲望も叩きつけて?私に刻んで?
    ──勝負しよう?内容は、たくさん気持ち良くなった方の勝ち

  • 149二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 00:15:52

    以前より冷静っぽくなれてかつ優越感による自己肯定感が出てきたっぽいのはほんとに良くなってて安心できる。

  • 150二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 00:18:53

    まあ女に興味なさそうなルフィが自分に興奮してくれてるってそりゃ優越感やばいだろうね

  • 151二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 06:39:27

    保守

  • 152二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 13:38:49

    ほす

  • 153二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 00:11:40

    保守

  • 154二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 00:35:53

    「たくさん愉しもうね、ルフィ」

    「現実の身体は大丈夫だよ。というか、今私と居るのになんで現実の私の話題を出すの。そういうの止めて」

    「アハハッ!おっきくなった」
    「もっと、大きくなれ〜」

    「そんなこと言っても、視線は私に釘付けだよね」
    「きもちいいんでしょ?」

    「もっと出しちゃえ」

    「…逞しくなったね。昔は、あんなに小柄だったのに」

  • 155二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 00:46:31

    ルフィと沢山愉しんだ。
    服抜いたけど、アームカバー付けたままスるのが好きなのかな。
    私と最初に始めた時も、その状態で視線が釘付けだったな。
    ルフィから求めてもらったけど、どこか気遣う感じだった。
    ちょっと激しくても良いんだけど。
    能天気で単細胞な様子を見せる癖に、そういうところは変に大人ぶってる。
    …けど、そんな彼の成長がどこか嬉しい。

    「…ウタ、そろそろ」
    「…うん」

    ルフィの笑顔を見て、脳裏に12年前の姿と重なる。
    どれだけ精悍になっても、私の支えでもあった幸福の思い出と今の彼とが1つになる。
    そんな彼と爛れた関係になった。
    …私、ルフィとイケないことしたんだ。
    今更になって、こんなことが頭に浮かんだ。

    「ウタ?」

    私は、ルフィの肩を掴み、押し倒した。
    そして、彼に乗る。

    「ごめん、ごめんね、ルフィ」
    「ど、どうした?外でのことなら、おれもう気にしてねぇから…」
    「そうじゃなくて…」

    …私、ルフィを本当の意味で汚してる。
    幸福の思い出を犯して穢してる。
    彼を、誘惑して、興奮させた。
    …背徳感が生まれ始めた。

  • 156二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 01:06:33

    「ごめん、もっと…」
    「お、おれ、も、む゛ぐ」

    一度重ねて、もう一度愛を交わし始めた。
    ごめんね、ルフィ。

    アンタは何も悪くないよ。

    私、どうしちゃったんだろう。
    欲張り過ぎかな。
    一方的に、貪った時とは違う。彼の反応と彼の視線や想いがしっかり伝わってくる。

    脳裏に過る、可愛かった彼と今の姿な差異に興奮が止まらなくなる。
    出なくなるまで、今日は搾りつくそうかな。
    けど、ウタワールドだから、そろそろ限界なんだよね。
    …まぁ、良いや。
    だって、彼も悦んでるし。
    お腹の中のルフィの大事なところは、嬉しそうに震えてる。
    ルフィの顔も、恥ずかしそうにしながら耐えてる。

    この世界が解けるまで、楽しみ続けよう。
    …眠る私に襲いかかっても、いいんだよ?

  • 157二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 01:24:05

    現実の身体は大丈夫だと、ルフィに告げたが、嘘だ。
    …1回だけ、美味しく戴いてしまった。
    眠る彼を貪るということに、薄暗い仄かな悦びを感じた。
    無理矢理汚そうとした時でさえ、思い留まったけど、結局手を出してしまった。
    …許してくれなくていい。
    彼が、やり返すつもりで、眠る私に襲い掛かるなら、本望だ。

    …そろそろ、眠らなくてはいけない。
    能力の限界が来た。

    シャンクス達にバレないと良いな。
    ルフィは何も悪くない。
    …ちゃんと、交際せず、即そういつ関係に持ち込んで、彼も断りきれなかったのは駄目かもしれないけど。
    私がグイグイいったから、許してあげてほしい。

    …本当はもう1つだけ、隠してることがある。

    ──ごめんね、ルフィ
    ──私、今日は大丈夫な日じゃないんだ
    ──ルフィとも、家族になりたいな

  • 158二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 01:46:23

    ──サニー号が、エレジアから離れる日が来た
    ──ルフィが、麦わらの一味が出航する日が来たのだ

    ■■■

    私は結局、赤髪海賊団の音楽家として頑張ることを選んだ。
    ルフィはどこか寂しそうにしながらも、私の選択に喜んでくれた。

    …寂しそうにしてくれる。
    それだけで、私の心はどこか救われた。
    同時に、寂しがり屋の彼にそんな思いをさせてしまうことへの罪悪感も抱いてしまったが。

    トーンダイアルに歌声を載せ、ルフィへ贈る。
    他の人達にも渡したが、もう一つだけ、私はルフィだけに向けたメッセージを託す。
    …私も父と同じく、ルフィに何か託したかった。
    言葉以外にも、何か残したい。
    …私はシャンクスとは違うのだ。

    新時代のために頑張ることを諦める気はないが、道は長そうだ。

    どれだけ悪名が高まろうとも、彼とその仲間達は冒険を続けるのだろう。
    …未来の海賊王とその仲間達の冒険を間近に見れないのは、ちょっとだけ寂しいけど。

  • 159二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 11:36:14

  • 160二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 11:41:28

    このレスは削除されています

  • 161二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 11:46:32

    >>160

    失せろ

  • 162二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 20:11:43

    保守

  • 163二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 23:10:36

  • 164二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 06:42:33

  • 165二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 13:18:26

  • 166二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 19:40:34

    心理描写上手い

  • 167二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 22:46:28

    挨拶を終え、彼らは旅立つ。
    私も、ルフィと向き合い、言葉を交わす。

    12年前は、引き裂かれた。
    言葉も交わせず、手紙も残せないまま、去っていく背中と船を見送ることしか出来なかった。
    今は違う。
    しっかり向き合って、言葉を交わせる。
    いずれまた、会えるんだとお互い信じて、私達は笑顔で離れるんだ。

    …あの楽譜による再演はみんなのおかげで防がれた。
    毒素による暴走があったとはいえ自ら引き金を引き、結果的に無様に生き延びた。
    私の描いた夢は崩れ落ち、残ったのは夢の残骸と家族と幼馴染の想い。

    ファンの憎悪の声、12年前に起きた悲劇に押し潰された人々の悲痛な叫びが私の心は押し潰そうとしてくる。

    …正直、今でも塞ぎ込みたくなる時はある。
    それでも、独りじゃない。
    唯一生き残った国王と共に、ぎこちない生活を送る必要も無い。
    家族が支えてくれて、幼馴染との誓いが私を奮い立たせようとしてくれる。
    この想い、大切にしたい。
    駄目な時は、遠慮無く寄り掛かろう。
    はるか先を行く幼馴染は、仲間を頼っている。

    もう、私は独りぼっちじゃないのだから。

  • 168二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 22:54:39

    たくさんの想いを背負い、ルフィは海賊王の航路へ船を漕ぎだす。

    …本当は、伝えなくてはいけない想いも1つだけある。
    けど、これはサプライズにしようと思う。
    …最低だけど、許してくれると信じよう。

    「…良いのか、ウタ。ルフィの船じゃなくて」
    「うん。赤髪海賊団の音楽家として、もう一度頑張るよ。私は歌を世界中に届けるけど、焦る必要は無かった」
    「時間が掛かっても、もう一度、夢に向かって走るんだ」

    ルフィは今でも、私を対等に見てくれる。
    彼からすれば、私はすごい奴なんだ。
    …なら、もう一度立ち上がらなくては。

    …お腹の中の子は、世界を知るのが先か、ルフィの新時代を知るのが先なのか、私には分からない。

    けど、ルフィは海賊王になる男だ。
    絶対に、世界中全部を塗り替えてくれる。

    私は誓いの証を見つめながら、微笑んだ。

  • 169二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 23:10:51

    『ルフィ』
    『まずは、合意を得ずにあんな行為をしてごめんなさい』
    『私は、アンタが妬ましくて、羨ましくて仕方無かった』
    『私は、選択を間違えて腐るように生きるしかないかもしれないと思っていたのに、アンタは前へ前へと進む姿が眩しくて、置いていかれるような気がして、辛かった』
    『本当に、ごめんなさい』

    『そして、私を止めてくれてありがとう』

    『どれだけ情けないところを見せても、わたしを信じてくれて、ありがとう』
    『夢を描き直すのに、まだ苦労しそうだけど、未来の海賊王がすごいと言ってくれるように、再び頑張りたいと思う』
    『今度は、1人じゃ厳しいところは、ちゃんとシャンクス達にも頼るから』
    『ルフィの仲間や友達にも、お世話になったね』
    『あと、』
    『外での経験と、ウタワールドでのことは、2人の秘密ということにしよう』
    『ルフィは、その、嬉しかったかな?』
    『私は、少し嬉しかった』

  • 170二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 23:21:22

    『私とルフィの関係は、なんだろうね』
    『12年前は、一緒にシャンクスに憧れたね』
    『幼馴染の親友かな』
    『一緒に、新時代を創ることを誓った同志かな』
    『ライバルとも、とれるかもしれないね』
    『私は船に乗せてと願うアンタに対して、いつも自慢気にしてたけど、同時にどこか負けてるようにも感じたよ』
    『私の目の前にいる2歳下のガキンチョルフィは、いつか凄いことをするんじゃないかな、ってなんとなく思ってた』
    『ごめんね、こんな間接的にしか言えなくて。後出しは狡いよね』
    『また、会う時は面と向かって、再び笑い合いたい』
    『この一言で言い表せないアンタとの関係が、私は好きだよ』
    『…ちょっとだけ、不健全な関係にもなっちゃったね』
    『航路は別々でも、私達はお互いを感じ取れるよね』

    『だって』

  • 171二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 23:23:11

    ──私達は、新時代で繋がってるから

    ──いつだって、貴方へ届くように、歌うから

    ──夢の先で、また会おうね、ルフィ

    ──あの日、私の下へ降りてきてくれて、ありがとう

  • 172二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 23:32:02

    いつ見ても二人の関係重いな…
    一言では表せないルフィとウタの重い関係やっぱ大好きだ…

  • 173二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 00:03:26

    おわりです。読んでくれた方、ありがとうございます

    ■■■
    〜IF〜

    「ぎゃっ!」
    「ウタッ!ゴメーンッ!」

    寸前で外そうとしていた一撃は照準がズレ、私に直撃した。
    激痛が走る。痛いなんてものじゃない。
    こんな痛み感じたことがない。

    痛い。
    痛い。
    痛い。

    助けて。

    ルフィは私を傷付けないなんて、幻想だった。
    …自業自得だ。
    仲間と友達の命が掛かってるのに、私への攻撃を躊躇う方がおかしいんだ。
    けど、痛いよ。

    ごめんなさい。
    もう、殴らないで。

    ■■■

    もし攻撃が当たったらとか考えたけど辛くて止めました
    過去作書いてたやつがバレるとは思いませんでした。

  • 174二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 00:16:32

    魚は、地上で呼吸することは出来ない。
    無菌室で育った植物は、工場の汚水なんて浴びれば忽ち、枯れてしまう。

    私にとって、現実はそういうものだと思う。

    ■■■

    シャンクス達に取り寄せてもらった新聞などに目を通し、世界を知る勉強を続ける。
    ファンの声だけに耳を傾け続けた果に、あの末路だ。
    慎重に行かなくてはいけない。

    苦しみも仕事も無い、楽しいウタワールドにこの世全ての人を連れていけば、たぶん少し苦が無くなった現実が生まれるだけなのかもしれない。

    羊の世話があるから帰ると、あの男の子は言っていた。
    社会がそう簡単に変わっても困る、やってきたことがあるとファンの人は言っていた。

    私の計画に賛同する人も居てくれた。

    何が必要なのだろう。

    社会そのものが一気に変えてしまったら、私には想像もつかないが、大変なことになるというのは理解している。

    自由に冒険していれば、幸せなのかと思っていた。

    ふと見た父の姿を思い出す。
    子供っぽいところもありながら、船長としての姿も見せる偉大な海賊。

    だけど、12年前より、どこか縛られてるようにも見える。
    聞けば答えてくれるだろうか。

  • 175二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 00:26:45

    私の正体が割れないように、変装しながら赤髪海賊団の縄張りに暮らす人達へ歌を披露する。

    喜んでもらえた。

    私が不自由なく暮らしていた頃と同じような年頃の子が、笑顔で仕事に戻ると告げ、去って行った。

    …本当に、私は世界を知らない。

    嫌なものなんて全て消してしまえば、幸せな日々を送れるというわけでは無いのだろうか。

    …ルフィは、何してるのだろう。
    元気に冒険を続けているのだろうか。

    懸賞金が、30億になっていた。
    オマケに手配書の写真も、髪が白くなっている。

    …イメチェンでもしたのかな。

    私の髪色の片方を、意識してくれたのかな。

  • 176二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 00:54:44

    『あんた、おじいちゃんが海兵の癖に海賊になるの?』
    『しかたねーじゃん。じーちゃんの話聞いてると、すげー堅苦しそうなんだよ。友達の話ししてる時は楽しそうだけど、つまんなそうな顔する時もあんだぞ。きっと、つまんねーよ』
    『わたしも、つまんないことだけをしながら生きてくのは嫌かも』
    『なー。海賊として冒険するのが1番だッ!』
    『アンタは、まだまだガキンチョのまんまよッ、ルフィッ!』
    『なんだとー!勝負だッ!ウタッ!』
    『望むところよッ!ルフィッ!』

    ■■■

    ルフィのお爺さんは、海兵だったね。
    つまらなさそうにしながらも、仕事をしてる、か。
    友達の話をするのは楽しそうだったとも言ってたな。
    そこにヒントはあるのかな。
    つまらなくても、退屈でも捨ててはいけない。
    けど、その中には確かに喜びや楽しみも存在してる、のかな。

    難しいな。
    海賊は自由だけど、シャンクスの影響力で守られるものもあるんだよね。
    …なんで私、ゴードンに頼んで新聞とかを取り寄せて貰わなかったんだろう。
    ファンの声だけに耳を傾けた挙げ句に、大惨事引き起こしちゃったよ。
    私の歌を聞いてくれる人も、まだいるにはいるらしい。
    犯罪者の、海賊の歌なんてろくでもないとも言われているらしいけど。

    …当然だよね。
    12年前が事故だとしても、新時代計画は私に問題がある。
    そのうえ、のうのうと生きている。
    直接非難の声を浴びる勇気は無い。
    こういうところが、箱入りだと思われるのだろうか。
    …それでも、怖いものは怖い。

  • 177二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 06:10:08

    続お疲れ様でした!
    と書き込もうとしたら、続いた!?
    やった!

    結局子どもは?って気になってたので楽しみ。
    シャンクスの反応に期待。

  • 178二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 11:19:35

    子育てしながら新時代に向けて頑張る歌がみてーけど
    あんまストレス溜め込むと流産とかが怖えな

  • 179二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 19:57:00

    ほ...?

  • 180二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 21:19:42

  • 181二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 02:34:53

  • 182二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 07:13:01

  • 183二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 08:22:21

    ──トーンダイアルに歌声を込めて、それを届ける

    直接出向けない場所へ、歌を届ける方法として思いついた。
    私の体調もまた問題は見られない。
    …ベックマンにはなんとなく察された気もするが、黙っていくれている。ありがたい。

    そろそろ、戻らないといけない。
    社会勉強に取り掛かなければ。

    ルフィが冒険に出て、海賊王になるように、私も新時代に向けて歩まねばならない。
    遠い場所でも、不思議とルフィの存在を感じ取れる。
    ふと、お腹に手を当てる。
    彼のいままでの快進撃を考えると、新時代か到来するのが先なのかもしれない。

    ──早く会いたいね

  • 184二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 08:32:13

    増える海賊の被害。
    政府に見捨てられる人々や、汚職に走る海兵。

    それでも、すべて一気に塗り替えてしまえば反発も出る。

    本当に難しい。
    申し訳ないが、今私に救いを求める声を聞いても、それに応えられないだろう。
    私にも、守るものが出来た。

    せめて、歌で少しでも気が紛れるようにと、苦しむ人々へ向けて新たな曲作りに向き合う。

    いつか、きっと、その歩みが報われる日が来ますように。

    ──新曲は、夜明けをイメージした、歌だ

  • 185二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 09:10:45

    それから、歳月を経て。

    シャンクス達に秘密がバレてしまい、大騒ぎになってしまった。
    相手はルフィであることを告げ、シャンクスが思い切り怒り、暴れ回った。
    ベックマンやホンゴウさんが止めてくれたが、今度は泣き出す始末だ。

    何時の間に、と聞かれれば、あの停泊していた日々しかないと返す。
    シャンクスはみっともなく覇王色?を解き放ち、ルフィへの怨嗟の声を海に轟かせた。
    みんなは笑っていて、私が選んだのならと祝福してくれたけど。
    ヤソップは顔色が悪くなっていた。
    たぶん気のせいだろう。拾い食いでもしたのかな。

    出来るだけ、体に負担の掛かる動きは避けるように言われた。
    私自身、自力で頑張りたいと言っておきながらこのようなことを招いたところに反省する部分もあるが、その指示を受け留める。

    ルフィはあと少しで、夢に到達する。
    私も、行動に制限が掛かってしまうが歌を世界中に少しずつ届けることが出来ている。

    もうすぐ、会える。

    ──あと少しだね
    ──もし、知ったら、どんな顔をするかな
    ──驚くかな、怒るかな、落ち込むかな…喜んでくれるかな
    ──怒らないと良いな

  • 186二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 09:28:28

    ヤソップ…

  • 187二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 12:06:19

    これルフィ側が知らないだけでルフィヤソップしてるんだよな・・・

  • 188二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 12:42:55

    これでシャンクスからルフィが怒られまくったら理不尽の極みやぞ…

  • 189二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 14:35:49

    ──そして、新時代が来た

    再会した彼に、私達の子だと言い、あの日嘘を吐いたことを詫びる。
    ルフィは、驚きやら悲しみやら喜びやらが入り混じった複雑な表情をして一度倒れた。
    そばにいた彼の仲間や友人達は仰天したり、怒り狂ったりと様々だ。

    シャンクスは、私から襲ったと聞いているので、もう怒ってはいないがケジメとして一度殴っていた。
    ルフィ自身、それを受け入れた。

    海賊王となっても、まだまだ彼は若いのだ。
    そして、私はルフィを負担のないやり方で抱き締めながら、耳元で囁く。

    ──ねぇ、ルフィ
    ──家族になろうよ
    ──まだまだ増やそうね
    ──新時代の海賊王は、私なんかの誘惑に耐えきれるかな?
    ──こんな奥さんは、嫌かな?

    ルフィはしどろもどろになりながら、受け入れてくれた。
    …顔を真っ赤にして、可愛いな。
    私の背後に、凄まじいオーラを放つシャンクスが居るけど、気にしていない。

    私はこれからも、歌を届け続ける。
    新時代が到来しても、未だに夜明けが見えない人の道標に少しでもなれるように。
    いつかきっと、心から笑える人がもっともっと増える日が来るために。

    ──辿り着いた夢の果て、その先すら通り越すんだ
    ──新時代の更にその向こう側に、大好きな人達と共に生きて、私は歌い続ける

          ──今度こそ 終わり──

  • 190二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 14:39:22

    ハッピーエンドで良かった…
    それはそうとルフィ殴られるのか…

  • 191二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 14:41:08

    そりゃヤソップすれば殴られるさ
    やった本人は襲われた側なんだけど…

  • 192二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 14:46:46

    読んでいただきありがとうございました

    キャラエミュってやはり難しい

  • 193二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 14:50:53

    湿度高いルウタってやっぱ良いな

  • 194二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 14:54:21

    とても楽しませてもらいました

    心理描写がうまく、とても読み応えがありました

    特に自分は115辺りのルフィの慟哭と

    ウタの後ろめたい気持ちの所が好きです

    最後までお疲れさまでした


    完結

  • 195二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 15:18:38

    知らないうちにパパになっていたルフィさん…

  • 196二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 15:22:28

    眠ってる間に絞り取られてパパになったルフィさん…

  • 197二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 15:49:00

    鬱屈した情念を向けるウタとその心を晴らす太陽神なルフィ、大人気ないけど父親として娘を想うシャンクスの描写が凄く良かった
    自然と話に釘付けにされて、毎日の楽しみとして本当に楽しめました
    以前の見聞色ウタの作品も大好きです
    今回も素晴らしい作品をありがとう!

  • 198二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 16:33:13

    ルフィの気持ち考えろ

  • 199二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 17:24:44

    このレスは削除されています

  • 200二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 17:28:20

    最高だった!
    このSSがあったことを語り継いでいくよ!

    シャンクスがいい味だしてる。
    ウタ可愛いかった・・・感無量。

オススメ

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