ここだけカフェとトレーナーが結婚してから Part8

  • 1二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 22:07:16
  • 2二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 22:08:43

    初代

    [閲覧注意] ここだけカフェとトレーナーが結婚してから|あにまん掲示板無事に出産成功まで至るんだけど産まれてきた子が「お友だち」の生まれ変わりだった世界線(お友だちはカフェ育成のグッドエンドでカフェと重なった時に姿が見えなくなったものとする)「キャッキャッ」「………ふふ…bbs.animanch.com

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  • 3二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 22:09:26

    サンデーサイレンス
    3姉妹の長女。154㎝。かつてのカフェのお友だち。カフェgoodエンド以降姿を消していたが、カフェトレと結婚したカフェの子供として転生。
    パパと仲良し。あまりにも仲良しなことと、そっくりな姿から、カフェに自分からトレーナーさんをとる気でいるのではないかと内心警戒されている。
    性格は男勝りで、数多の問題行動の話から怖がられることも多いが、交友関係は割と広く、クラスメイトからは信頼されている。噂によるとファンクラブが学園内に存在しているとか。

    ヒルノダムール
    3姉妹の次女。152㎝。恋に恋して、大人のキラキラレディを目指す女の子。かわいいものが好き。
    パパからは一番早く自分から離れてしまうのではないかと心配されている。過保護気味なパパに若干あきれつつも、その愛情は嬉しく思っており、対パパにおいては姉妹最強格。
    性格は姉妹の中で一番年相応。少しわがままで、お勉強も苦手だが、なりたい自分に向かって日々精進中。

    ジョーカプチーノ
    3姉妹の三女。169㎝。少し前まで姉二人と比べてもかなり小さかったが、ここ数年で一気に伸びた。成長著しすぎて頻繁に服を買い変えないといけないことと、姉や母とお揃いの服がほとんど買えないのが悩み。
    非常に健啖家で、そのくせ全く太らないので、ダムからはいろいろな意味で羨ましがられている。
    カフェに懐いており、よくパパとどっちがカフェを膝の上に乗せるかでバトルしている。末っ子ムーブで譲らせるので、基本的にはパパに負けない。
    長い距離は苦手でありスプリントからマイルが主戦場。ママとの親子制覇が困難なことがコンプレックスらしい。
    家族の中で一番溺愛されており、本人の性格ものんびりしているので、クラスメイトからも癒し系として扱われる。

  • 4二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 22:09:45

    カフェトレ
    本名は景福(かげよし)だが、知らないと読めないので、愛称で呼ばれることが多い。愛妻家にして超がつくほどの親バカ。怪奇現象に対して「慣れてきた!」といえるほど適応力の高い男だが、未だに妻と娘たちの可愛さには慣れない。おそらく死ぬまで慣れることはない。
    本当ならチームを持てるだけの実績をカフェと共に作ったはずだが、家族が最優先といってカフェの引退後は指導教官をしていたため、同期のトレーナーからは変わったやつ扱いを受けている。それでいて指導力は高く、彼を教官としたウマ娘にはトゥインクル・シリーズの強豪となった者が多いのだから、チームを最近まで持たなかったことを惜しむ声は多い。本人はまったく気にしていないが。
    昔は末っ子気質の内向的な性格であり、いまでも疲れが限界に達するとその時の性格が顔を出す。

    マンハッタンカフェ
    優しくてかわいいお母さん。怒ると怖いので家訓にはママを怒らせないという一文が存在する。
    『お友だち』がいなくなってからずっと探し続けており、長女が『お友だち』の生まれ変わりだと知ったときは、結婚した時と同じくらい幸せだったらしい。ただ気がついた分、長女のからかいに対する対応は一層厳しくなった。
    現在は家のこと全般を担いながら、定期的にトレセン学園生や入学前のウマ娘たちの指導をしている。チームのサブトレーナーを探している夫から、トレーナー資格を取ってくれないかと打診されていたが、「いいですけど、その場合帰ってきたときご飯ができていませんよ?」の一言で、娘たちから猛烈な反対を受け現在は保留中。
    現在の夢は夫と共にトレーナー業をすること、引退後に一緒に喫茶店を開くこと。

    イージーゴア
    府中警察署所属のウマ娘警察官。現在警部補。かつて府中市一の要注意児童だったサンデーを危なげなく扱える数少ない人物。
    その正体はサンデーが『お友だち』になる前、最大のライバルだったイージーゴアの生まれ変わり。『お友だち』がカフェの前に現れたのと同時期に生を受けた。
    非常に優秀で、ノンキャリア組の星といわれるほどの逸材だが、本人はサンデーと定期的に交流できる立場を好んで昇進は望んでいない。この事実をサンデー本人にばれた時は本気で引かれてショックを受けた。
    君と勝負するために今からトレセン学園に編入してもいいよ?が最近の一押しネタ。歳考えろとあしらわれ、悲しかったらしい。

  • 5二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 22:10:27

    ここまでテンプレ
    鯖落ちてぴっくりしたけど直ってよかった

  • 6二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 22:16:50

    10まで保守お願いします

  • 7二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 22:17:43

    スレ建て感謝ですわ~!
    明日の昼前に次を投げるので待っていてくださいな

  • 8二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 22:25:35

    このスレの影響かはわからないけど、昨日冬至だったこともあってカボチャのコーヒー煮込みなる料理を思い付いた。
    変な料理だと思ったけど意外と料理として成り立っててこれまたびっくりした………

  • 9二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 22:25:52

    保守

  • 10二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 22:27:30

    10!!

  • 11二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 22:43:42

    レッドディザイアはいないのか

  • 12二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 23:03:53

    あんまり子沢山でも色々大変だし………
    同級生にいるかもしれない

  • 13二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 23:05:37

    このレスは削除されています

  • 14二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 23:06:23

    息子くんは居ないのかい?
    どこに居ても美味しいと思うんだが…

  • 15二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 23:06:34

    レッドディザイアの軽い設定投下してもいい?

  • 16二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 23:18:09

    ディザイアはウオッカたちのさらに年下で、ウオッカに憧れながらカフェのところに相談に来てたよ
    そのうち出てくるかもしれないけど、その前に実体を伴ってきそうだからやりにくいよ
    私の世界線のディザイアはこうだけど、他の世界線のディザイアだっているよ

  • 17二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 23:23:37

    自分の世界線のレッドディザイアは
    4姉妹の末っ子で妹気質でかわいいものが好き。ウオッカに強いあこがれを持っておりカフェによく相談している。カフェが入れるコーヒーが好き。身長は150cmくらい
    って感じ

  • 18二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 23:40:24

    タキオンに対するダスカみたいなポジションでも美味しいし4姉妹にしてもいいし妹分ってことにしてもいい……………
    迷うねェ~~~

  • 19二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 05:06:29

    >>8

    かぼちゃはカラメルと一緒にプリンに入ってることもあるし苦味との相性も悪くないはず

  • 20ある家族の衝撃①22/12/24(土) 11:44:10

    日が過ぎる早いもので、あと数日で今年も終わるという時期になった。お父さんたちは仕事納め、お兄ちゃんは最近まで追われていた研究に一区切りがついたようで、ここしばらく特に特筆するようなこともなく過ごしていた。私も今年の分の仕事をちゃんと終わらせたから、あとは年が明けるまで特段なにもなく過ごすつもりで、考えていることは、今年は弟が帰ってくるのかどうか程度でしかなかった。
    そんな私たちの平穏な日々は、弟からの電話で一変してしまった。

    「どうしたのケイちゃん?今年は帰ってくる?……うん、大丈夫。ケイちゃんが帰ってきても大丈夫なように、準備はしてあるから」

    中央でトレーナーをしている弟は、この数年の間、担当する子につきっきりでなかなか帰ってくることができないでいた。会いに行こうと思えばいつでも会いに行くことはできただろうけど、私も仕事や家族のことで忙しかったし、急に訪ねても迷惑になると思って実行に移すことはできないでいた。
    久しぶりに弟に会えるというのは、姉としてとても嬉しいことだった。

    「今回はどのくらい戻ってくる予定?1週間?そんなにいられるの?」

    帰ってくる期間は想定よりもはるかに長かった。前に帰省してきたときは、2日で戻らないといけないと言って帰っていったから、こんなに長く休みを取ることができるとは思っていなかったから。

    「ケイちゃん、1週間も帰ってきてくれるのは嬉しいけど、大丈夫?担当の子のトレーニングとかに支障出ない?」
    「ちゃんと伝えてある?ならいいんだけれど」

    弟が大丈夫と言っているならば、本当に話をして合意まで行っているのは間違いない。嘘を吐くような子じゃないし、昔と違って今は頼もしくなっているのだから、こんなに心配するのは問題だと自分でもわかっているけれど、それでも気になってしまうのが姉の性というものだ。

    「とにかく今年は帰ってくるってお母さんには伝えておくから。ほかに何か伝えておくことはある?今の間に言っておいてくれたら、私の方で都合はつけておくから」
    「うん、うん、それは大丈夫……え?」

    電話が切れる前に最後に弟に言われた言葉は、家族に衝撃を与えることになるものだった。

  • 21ある家族の衝撃②22/12/24(土) 11:44:28

    「お父さん!お母さん!お兄ちゃん!大変大変大変!」
    「騒々しいわよ海羽。いったい何があったの?」
    「ケイちゃんが……ケイちゃんが……!」
    「ケイがどうかしたのか?」
    「今年は帰ってくるって……!」
    「それならそんなに慌てなくてもいいだろう。確かに景福はしばらく帰ってきてなかったが、疎遠になったわけじゃない」
    「そうじゃないの!それよりも……」
    「……それよりも?」
    「ケイちゃんが、女の子連れて帰ってくるって!」
    「…………」
    「「「えええええええ!!!」」」

    こういう反応になるのは仕方ない。弟が女の子を連れてくるなんて初めてのことだった。弟に女っ気がなかったというわけではない。むしろ学生時代からかなり女の子には好かれていた方だったと思うし、何回か彼女がいたこともあった。それでも、紹介されるところまで到達した子はいなかったし、弟もあまりそういうことを言う性格ではなかった。
    その弟が、久しぶりに帰ってくるときに女の子を連れて帰ってくるというのだから、驚くのは無理のないことだった。

    「ケイが女の子連れてくるなんて……いったいどんな……」
    「あの子一途というか不器用な子だから、トレーナーとして仕事しながらほかの女性と付き合うなんてことできるとは思えないわ」
    「となると、今担当している子と言うことか?確かに前に帰ってきたときにかなり入れ込んでいるようではあったが……景福が担当している子はどのくらいだ?」
    「確か高等部で、トレーナー契約結んだのが3年前だから……今18か19歳?」
    「世間一般なら大学生相当だから、一応問題にはなりにくいか?」
    「もしかしたら担当の子以外の人って可能性もあるけどね」

    その可能性がないとは言い切れないが、弟の性格と前に帰ってきたときの今の担当の子に対する入れ込み具合から判断すると、連れてくるのは今担当していること推測するのが適当だろう。

  • 22ある家族の衝撃③22/12/24(土) 11:44:50

    「それにしてもケイが恋人?連れてくるとは……」
    「まああの子は紹介してこないだけで、なんだかんだ言って彼女いたこともあるし……」
    「ケイちゃんはモテるからねえ……お兄ちゃんは彼女のかの字も見せたことないのに」
    「海羽は結婚しているし、景福は女性連れてくるのに、景晴はいつになったら相手を見つけるんだ?」
    「……どうして俺に飛び火してくるんだ」

    30代になっていまだに研究一筋で結婚どころか恋愛の雰囲気すら見えないからみんな心配しているんだと内心思いながら、お兄ちゃんの反応は受け流して、いったいどんな子を弟が連れてくるのだろうかと考える。

    「ケイちゃんが担当している子ってあまりインタビューを受けているわけではないから、どういった子なのかよくわからない……よね?」
    「そうねえ……ほかの子のインタビューで名前が出ることがあっても、それだけじゃよくわからないわ」
    「ケイちゃんの選択だからあまり口出しはしたくないけれど、万が一にもあまり……って感じだったら私は反対するからね」
    「……優しくしてやれよ?あまり意地悪するとケイが怒るぞ?ただでさえケイが女の子の話をしないのはお前が……」
    「お兄ちゃん、何か言った!?」
    「気にするな」

    いったいどんな子がやってくるのか。私の大切なケイちゃんを射止めるんだったら、まずは私を納得させないといけないんだから。
    お姉ちゃんとして、弟にとって相手がいいか悪いかをちゃんと見極めてあげないと……!

  • 23二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 15:43:28

    既に恋人扱いになっている!!!
    多分実際会っても恋人として違和感ないんだろうなぁ…………

  • 24二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 18:20:21

    また頭がフットーすることになりそう
    もしくは掛かる

  • 25二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 19:04:05

    この世界線にモルモットくんがいるかはわからないけどお兄ちゃんとタキオンは何らかの形で知り合ったりしそうだねぇ………

  • 26二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 19:11:13

    読み返してみたら2スレ目でタキオンが結婚後の体重管理に苦労してたねぇ
    後々「世間は狭い」案件になりそうだねぇ

  • 27二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 20:28:20

    >>25

    >>26

    タキオンの惚気と弟の惚気に挟まれるお兄さん…………?

  • 28二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 04:10:25

    保守

  • 29二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 15:05:36

    三人産んで体重:微増で済んでるカフェは色々スゴいねぇ…………

  • 30二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 15:12:14

    ママは22歳年下の長女と見分けがつかない=万が一太ったりしたらパパを娘に取られかねないという危機感を持っているのだ
    男の人は若い子のほうが好きだと思いこんでるし、若い頃の体型を維持できれば娘に負けるわけないという意地もある

  • 31二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 22:54:47

    (普段の様子からして杞憂では?)

  • 32二次元好きの匿名さん22/12/26(月) 03:17:28

    そもそもパパはせいぜい数秒見分けがつかないぐらいには両方見慣れてそうだし第六感的に判別もできそう

  • 33二次元好きの匿名さん22/12/26(月) 13:00:52

    保守

  • 34二次元好きの匿名さん22/12/26(月) 22:32:37

    22歳差ってことは大学卒業まで待ったのかな
    卒業間近になったは周りが掛かり気味になってそうだわ

  • 35二次元好きの匿名さん22/12/27(火) 06:39:57

    サンちゃんはママの見た目が自分そっくりだった現役時代と全然変わらないことを怪奇現象の一種だと思ってそう。

  • 36二次元好きの匿名さん22/12/27(火) 14:24:14

    きっとゴアお姉さんにもたまに間違えられてるし「うちの娘がお世話になってます」みたいな会話をしょっちゅうしてる

  • 37二次元好きの匿名さん22/12/27(火) 20:05:24

    パカライブ終了〜木曜午前のあたりに次を出します
    お姉ちゃんが大事な弟が連れてきた娘の品定めする話になる予定

  • 38二次元好きの匿名さん22/12/28(水) 05:06:06

    保守

  • 39二次元好きの匿名さん22/12/28(水) 16:07:03

    このレスは削除されています

  • 40二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 01:15:35

    カフェと自分を見比べて(食いすぎたか?)と思うサンちゃんも数年に一度見られそう

  • 41二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 05:32:16

    小さい頃はアメリカになかったおせちを食べすぎて太り気味を獲得することもあったと思われる

  • 42二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 12:21:08

    このレスは削除されています

  • 43二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 20:41:14

    日本食に興味津々なサンデーは絶対にかわいい

  • 44二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 06:01:51

    保守

  • 45二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 07:08:22

    Yogibo回、SSほぼ初書きなせいで加減がわからぬまま文字数が妙に増えてゆく………
    ので土曜日あたりに前編(多分全体の2/3ぐらい)を投稿させていただきまする

  • 46二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 15:46:28

    >>45

    どのくらいの分量かはわからないけど、part2以降にあるSSは平均3500、最大6000とかのはず

    あまり長いと目が滑るから、一気に投げるときは最大8000くらいがいいと思うね


    今夜か明日に次出すね

  • 47二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 21:39:57

    >>46

    いざ数えてもらったら自分の文字数そんなに多くなかった………

    後半をもうちょっといじってからどうするか決めよう

  • 48 22/12/31(土) 06:20:56

    そういえば大晦日ね
    ウマ娘世界の年末番組だと引退バがかつての持ち曲を歌う企画とかありそうだしファル子みたいにアイドルの道に進む娘も多そう

  • 49二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 16:47:20

    後半をまた改造したいゆえ前半だけ投稿させていただく。
    そしてアヤベさんのトレーナーとモルモット君に妙な設定を生やしてしまった
    ゆるして

  • 50ふわふわに堕ちてゆく家族 前編22/12/31(土) 16:48:09

    「カフェ、ちょっと相談があるんだけど、いいかな……?」
    ある夜のこと。珍しいほどに神妙な夫の顔に、妻にして三児の母、マンハッタンカフェは少し驚いた様子だった。
    「……構いませんよ。どうか、したんですか?」
    「他の女性の話から始めるけど……ごめんね。」
    少しむっとした表情になった妻を認めるが、話を続ける。
    「アドマイヤベガさんが出てたYogiboってクッションクッションのCM覚えてる?カフェとも確か同級生のあの娘。」
    二人とサンデーサイレンスはアドマイヤベガというウマ娘を所謂クールビューティーのようなタイプだと世間には認識されていたが、彼女がクッションに埋もれて幸せそうな顔を晒すそのCMは彼女に対するイメージを大きく変えてしまったという。夫婦だけではなく、当時その正体を隠していたサンデーまでもが驚愕に大口を開けて固まるほどの衝撃映像であったのだ。ちなみに現在でも時々新しいCMに呼ばれている。
    「……ええ。……欲しいんですか?あのクッション。」
    「うん。予算とサイズはこのくらいで……予算にもリビングのスペースにもも十分余裕あると思うんだけど、どう?」
    「ずいぶん大きいですね……でも確かに大丈夫ですよ。」
    数日前の夜にメジャーを持って何やら不審な動きをしていた理由はこれだったのか、と彼女は一人合点する。それなりの値段はするが、家具をもう一つ買い換えるぐらいならば家計にもまだまだ余裕がある。
    しかし、謎があった。
    「……CMから結構な時間が経っていると思うのですが、何か別のきっかけがあったんですか?」
    「ああ、それはね……」

  • 51ふわふわに堕ちてゆく家族 前編22/12/31(土) 16:48:57

    それは数日前のこと。
    マンハッタンカフェの元トレーナー現夫である景福は、妻のライバルであり友人でもあるアグネスタキオンの同じく元トレーナーにして現夫(通称モルモット)、そしてそこに二人に負けないほどの現役時代からの担当バカ、もとい愛妻家、親バカであるアドマイヤベガの夫(アルタイルなどと呼ばれるようになったが本人は少し恥ずかしがっている)と共に酒を飲み交わしていた。例に漏れず話題の大半は家族のことである。
    そんな中で件のクッションが話題に登ったのであった。
    「そういえば君の嫁さんがCMに出てたあのクッション、実際座り心地いいねぇ!やっぱり家でも愛用されてるのかい?」
    長年連れ添い、狂気とすら呼ばれるほどの愛情を向け続けた影響であろうか、モルモットは妻に似た口調が現れることがあった。
    「されてるとも!子供達が小さい頃には、ふわふわの格好したアヤベさんに抱かれて一緒に座ってた時期もあったっけなぁ……」
    昔を懐かしむように目を閉じて頷きながらアルタイルが答える。彼は妻の影響により、ふわふわの素材から手入れまで知り尽くしており、秋から冬にかけて景福が妻に着せているふわふわしたパジャマも彼のおすすめによるものであった。
    「うちのタキオンも大層気に入ってくれてるよ。時々家族で並んで座ってるし、初めて寝かせたときなんてあのCMみたいに安らかな笑顔をしてて……」
    「やっぱりそんなに凄いの?あれ……」
    景福は思わず想像する。最愛の妻が普段家族に見せる笑顔やリラックスした表情、隣で眺める幸せそうな寝顔ともまた違った、ふわふわに包まれた者の安らかな顔………
    「君も、自分の妻のあんな表情を見たくなったんだね?」
    モルモットが悪魔の囁きを放ち、欲望を後押しする。
    「うん………うちにも欲しい。色々教えてくれ!」
    「良いよ。と言っても、とりあえずお宅のリビングの空きスペースと予算を教えて欲しいから……その辺は後で送っておいてくれ。」
    「わかった!」
    その後も彼らのお喋り、もとい惚気と子供談義は続き……

  • 52ふわふわに堕ちてゆく家族 前編22/12/31(土) 16:50:04

    その数日後、景福は妻にこの提案をすることとなったのである。(説明は端的に「アドマイヤベガの夫達と飲みに行ったときにそのクッションの話題が出た」という内容に留めた)
    なるほど、と呟きながら、カフェは夫の下心めいた何かを感じ取った。その正体まではわからなかったが、サンデー好みの服に混ぜて夫自身の好みの服を渡してくるときと似た感覚を感じるのだ。それとも彼までもふわふわに蝕まれつつあるのだろうか?数年前より愛用されている暖かさと抱き心地抜群のふわふわしたパジャマの件も思い出しながら奇妙な考えに至っていた。
    「後は娘たちにも話してから決めましょう。」
    「うん!」
    目を輝かせながら返事をする夫を尻目に、カフェも彼がふわふわに沈む様を思い描いていた。普段抱きしめられながら眺める寝顔、娘や自分に向ける幸せそうな笑顔ともまた違った安らかな有り様。
    奇しくも夫から感じた下心の正体と一致していた。それに、普段働き詰めでもある彼の新たな癒しとなってくれればそれも良い、という考えもある。

    🕛️

    翌日。三人の娘達にクッションの件が伝えられ、特に反対も出ることはなく、歓迎されることとなった。最も強く反応を示したのはジョーカプチーノであり、自分の長身も丸々収まる巨大クッションに興味津々となっていた。ヒルノダムールもクッションが好きらしく、目を輝かせながら可愛らしい色のカバーを選んだ。サンデーはというと、興味半分、ニヤつき半分といった様子で成り行きを見守っていた。

  • 53ふわふわに堕ちてゆく家族 前編22/12/31(土) 16:51:47

    そしてその夜、景福はサンデーから話しかけられることとなった。
    「大体想像はつくが、どうして急にあのクッションを欲しがったんだ?」
    「この前飲みに行ったんだけどな、そこでクッションの話題も出たんだよ。」
    「やっぱりそうだな。あのアドマイヤベガのトレーナーも一緒だって言ってたし……」
    そこまで言って、サンデーはかつてを思わせる悪戯っ娘らしい笑顔を浮かべた。
    「本当はその話であのCMの幸せそうな姿を思い出して、ママにもあんなあられもない姿を晒させたくなったんだろ?」
    核心を突かれ、景福は思わず目を反らしてしまった。
    「言い方はアレだけど……まあ……………」
    「そうだろうと思ったぜ。それでだな、クッションが届く日は俺達は出かけてようと思う。夫婦水入らずで堪能しておきな。」
    「ありがたいけど……いいのか?」
    「ああ。というより、俺達がいると恥ずかしがっちまってあんまり堪能できないんじゃないかと思ってな。」
    どうせ散々イチャつくだろうしな、とは言わずにおいた。
    「ママのふわふわになった表情は独り占めさせてやる。……でもやっぱり見てみたいな。OKが出たらでいいから写真にでも撮っておいてくれ。」
    「わかった!ありがとう!」

    後に同じような表情を晒す運命が待ち受けていることを、彼女はまだ知らない。

  • 54二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 16:55:17

    前半は以上でございます。
    他のトレーナー達につきましては皆様の好みに合わせてご採用くださいませ……

  • 55二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 19:24:32

    堕ちるのは姉妹だけでは済まない…………!

  • 56相応しい女性の条件は①22/12/31(土) 23:39:24

    有馬記念も終わり、しばらくの間これといった予定もなくなった12月の末、マンハッタンカフェはトレーナーと共に彼の実家を訪れることになった。この話を切り出されて以降の彼女の狼狽え方は並大抵ではなく、この数日の間ユキノビジンには心配され、アグネスタキオンにはかなりからかわれた。
    この日トレーナーに連れられて府中を出発し、電車に長く揺られている間、彼女の心は張り詰めたままであった。

    「大丈夫?もし具合が悪いなら、取りやめても……」
    「いえ……問題、ありません……。トレーナーさんのご家族も、トレーナーさんが戻ってくるのを、楽しみにしているでしょうから……。私のことで、迷惑をおかけするわけには……」

    そんな話をしているうちに、トレーナーの実家の最寄り駅までやってきていた。トレーナーにとっては数年ぶりの帰省であり、カフェにとっては初めての訪問であった。

    「ここからも少し歩かないといけないけど……先にお昼にしようか。もういい時間だし、おなかも空いてきているから」
    「そう……ですね。先にご飯にした方が……いいと思います」

    緊張のあまり空腹を感じていたわけではなかったが、食事の間に少しでも心の整理をしたい。それが彼女の本心であった。

    「……ちゃん。……ちゃーん!……聞こえてないのかな?だったら……」

    どこで何を食べるかを考えることに2人とも集中していたため、近づいてくる人影があることに気づいていなかった。

    「……ごめんなさい、トレーナーさん……。何がいいか、私は決められません……。トレーナーさんが―」
    「?どうかしたのカフェっ!?」

    疑問の言葉は意識の外から与えられた衝撃によって遮られた。何が起きたのかわからなかったが、何かが抱き着いてきて、そのまま強く密着されているという感覚を覚えた。

  • 57相応しい女性の条件は②22/12/31(土) 23:39:59

    「ケイちゃん、久しぶり~」
    「いきなりどうしたんだよ!?」
    「だって呼んでたのにケイちゃんが気が付いてくれなかったんだもん。」
    「だからって街中でいきなり抱き着いてくることはないだろ!?」
    「いいでしょ?減るものじゃないんだから」
    「……トレーナーさん。その女性は……?」
    「カフェに説明するからちょっと離れてくれ」
    「え~、もうちょっとケイちゃんをぎゅってしてあげたいけどな~」
    「街中では遠慮してくれ」
    「は~い」

    渋々といった態度で離れる女性を少し睨むカフェの内心には言いようのない不安があった。自分よりもスタイルがよく、男性受けしそうな雰囲気の女性に対する感情は、カフェの平穏を揺るがしかねないものであった。

    「紹介するよカフェ。この人は俺の姉さん」
    「……お姉さん、ですか?」
    「そう、私はケイちゃんの姉の海羽。あなたがケイちゃんの言ってた子?なるほどね~」

    まるで見定めるかのような視線に対して、カフェの感情はあまり良いものではなかった。一挙手一投足までつぶさに観察されているかのような感覚は、多少の恐怖心を抱かせるものであった。

    「……」
    「姉さん、カフェが怖がっているからそう睨まないでやってくれ」
    「あれ、私そんなに怖い顔してた?」
    「……少し……」
    「怖がらせちゃったならごめんね。ケイちゃんが女の子連れてくるなんて初めてだから、どんな子かな~と思っちゃって」
    「で、何しに来たのさ」
    「ケイちゃんのことだから朝一番に向こうを出発してそうだし、そろそろ着く頃かなと思って迎えに来たの」
    「それには感謝するけど、俺たち今から昼食にしようと思ってるんだ。もう少し後でも―」
    「それなら大丈夫。きっとまだ食べてないだろうと思って、私も今からだから。せっかくだし、3人でお昼にしない?さっきの感じからして、どこで食べるか決めてないんでしょ?」
    「それはそうなんだけど……」

  • 58相応しい女性の条件は③22/12/31(土) 23:41:13

    どうする?と問いかけるかのようにトレーナーがカフェの方を見る。カフェが先ほどあったばかりで、少し恐怖心を抱いているかもしれない相手と共に昼食を食べることをどう思っているかを確認するような反応だった。

    「私は、構いません……。海羽さんと別々にしないといけない理由も、ありませんし……」
    「なら決まりね。2人とも、私についてきて」

    連れて行かれたのは海羽がよく利用しているという喫茶店だった。落ち着いた雰囲気は、カフェの好みとも一致していた。

    「……」
    「ケイちゃん、この喫茶店はやめた方がいい?もしかしたらカフェちゃんの好みに合ってないんじゃない?」
    「大丈夫だよ姉さん。カフェもこの雰囲気を気に入ってるんだと思う。好みの喫茶店を見付けた時は、いつもあんな感じだから」
    「ならいいんだけれど……」
    「海羽さん……いい喫茶店ですね……。とても……落ち着きます」
    「そう?気に入ってもらえたなら嬉しいな。さあ、好きに座っていいらしいから、お昼にしましょう?」

    最初は少し海羽に対して警戒心を抱いているようだったカフェも、徐々に親しみを感じているようだった。

    「へー、ケイちゃんはカフェちゃんにそんなこと言ったんだ~。しばらく会わない間に口説き文句なんて覚えちゃって~」
    「やめてくれ姉さん。俺はそんなつもりでいったんじゃ……」
    「……」
    「あ~あ、カフェちゃんのこと傷つけた~」
    「なっ!?違う、違うんだよカフェ!これは……」
    「いいんです……トレーナーさんは意地悪ですから……。私のこと揶揄って楽しんでるんです……」
    「ひど~い。年下の女の子いじめて楽しんでるなんて、そんなことするようになっちゃったなんて、お姉ちゃん悲しいな~」
    「そんなことしてない!カフェも誇張して姉さんにいろいろ言うのはやめてくれないか?」
    「ふふふ……ごめんなさい。慌てるトレーナーさんが、可愛らしかったので……」
    「分かるわ~。ケイちゃんは可愛いものね」

  • 59相応しい女性の条件は④22/12/31(土) 23:42:09

    トレーナーは一時間ほど前には自分が姉とカフェの関係を取り持つことになるのではないかと思っていたのに、今では2人で自分を揶揄ってくることに動揺を隠せない様子だった。何とかしてこの状況から抜け出す方法がないかと考えているところに、着信があった。この着信は彼にとって天啓のように思われた。

    「ごめん、二人とも。少し席を外すよ。……ああ、俺だ。急になんだよ―」

    トレーナーが席を外したことによって、二人の間には少し緊張した雰囲気が漂い始めた。先ほどまでかなり盛り上がっていたとはいえ、それはトレーナーに関する話題がほとんどであり、そのトレーナーがいない状況でうまく話題を見つけることは、特にカフェにとって難しいものであった。
    お互いが口を閉ざしていた時間はそう長くはなかった。しかし、カフェにとっては非常に長く感じられたようで、彼女の肌には汗が浮かび始めていた。
    重苦しい空気を破ったのは海羽の方だった。

    「カフェちゃん、さっきはごめんね」
    「……さっき、ですか?」
    「最初にカフェちゃんのこと睨んじゃったでしょ?目的があったとはいえ、気を悪くさせちゃったなら謝らないと」
    「いえ……目的、ですか?」

    海羽の発言に引っかかるところがあったカフェは思わず聞き返していた。合うのは初めてで、自分は彼女に会うどころか存在を知るのも初めてであったのに、いったいどのような目的があったのかがわからなかったのである。

    「私にとってケイちゃんはとっても大事な弟なの。特にあの子の交友関係は今までもかなり気になってたの」
    「はあ……」
    「今まで彼女がいたことはわかっていたけど、女の子を連れてくるのは初めてだったから、きっとケイちゃんはよっぽどその子のことが好きなんだろうと思ったの」
    「……そんなことは……」
    「間違いないわ。ケイちゃんが一人の女の子にあそこまで熱入れること今までなかったもの。……私にしたらその子が本当にケイちゃんに相応しいかを調べたかったの」
    「そうですか……」

    自分がトレーナーに相応しいかどうかを見極められていた。その前提に立つと、これまでの振る舞いも理解でき、表情が徐々に青くなっていた。もしもあなたは相応しくないと言われたら……。

  • 60相応しい女性の条件は⑤22/12/31(土) 23:45:21

    「カフェちゃん?大丈夫?ケイちゃん呼んでこよっか?」
    「……大丈夫です……。それで、私は……」
    「……カフェちゃんになら、ケイちゃんを任せていいかな」
    「……え」
    「カフェちゃんが引き受けてくれるなら、だけどね?ケイちゃんとはトレーナーと担当の関係でしかないっていうなら……その反応だと問題なさそうね」
    「!?……あの、そんなに反応していましたか……?
    「その反応をケイちゃんの前でしたら、一瞬で逃げられなくなっちゃうくらいにはね」
    カフェの表情は一段と明るくなっており、一目で喜んでいるのがわかる状態であった。

    「あの、トレーナーさんには秘密にしてください……」
    「隠す必要はないと思うけどねえ。まあカフェちゃんがそう言うなら、秘密にするね」

    誰から見てもカフェが好きな人はわかりやすい状況ではあるのだが、本人としては隠しておきたいらしかった。

    「……ところで、私のどのあたりが評価されているんですか?」
    「色々あるけど……一番はカフェちゃんといると、ケイちゃんが覆い隠そうとしている本心の部分が出てくるからかな」
    「本心、ですか?」
    「そうなの。ケイちゃん昔はとっても甘えん坊さんで内向的な子だったんだけど、高校生の時くらいから今の感じになっちゃったの。今のケイちゃんも悪くないんだけど、私は昔のケイちゃんも大好きなの」
    「私と一緒にいると、昔のトレーナーさんが見られるんですか?」
    「時々加護欲を掻き立てることない?」
    「……」

    カフェは反論することはできなかった。普段は優しくて頼りになるトレーナーが時折見せる姿は、彼女にとって非常に貴重で大切なものだった。その一面が自分にだけみせるものではなかったという点が少し不満ではあるものの、その点を認めてくれる海羽は、カフェにとって同士といえる存在になりつつあった。

  • 61相応しい女性の条件は⑥22/12/31(土) 23:45:55

    「最後に、これは私の希望なんだけど……」
    「なんでしょうか……?」
    「一回でいいから、私のことをお姉ちゃんって呼んでみてくれない?」
    「……いいんですか?」
    「いいから!」
    「海羽、お姉ちゃん?」
    「はぅ……!」
    「お姉ちゃ……海羽さん、大丈夫ですか……?」
    「大丈夫……じゃないかも……」

    よほど刺激が強烈だったのか、海羽はしばらく悶えていた。心配してカフェが近寄ってきたとき、海羽の理性は半ば飛びかけていた。

    「海羽さ……ひゃっ!?」
    「カフェちゃん……あなたはもう私の妹だから」
    「!?」
    「お姉ちゃんは何がなんでもカフェちゃんとケイちゃんをくっつけさせるし、ケイちゃんが逃げられないように外堀も全部埋めてあげるから……」
    「それは……あの……ありがとう、ございます?」

    もはや2人とも緊張と混乱のあまり、自分が何を言っているのかよくわからなくなっているようであった。この状況に至るまでの過程を知らないトレーナーにとって、余計訳のわからないものであった。

    「あのぴかぴか、タキオンがカフェがいなくて駄々こねてるから休暇切り上げて帰ってきてほしいなんて……どうしたのさ」
    「分かりません……ただ、海羽さんのお願いを聞いたらこうなって……」
    「カフェちゃん!海羽なんて呼ばないで、お姉ちゃんって呼んでよ~」
    「姉さん、カフェが困ってるからそのくらいにしてあげよう?」
    「ケイちゃんがカフェちゃんのこと一生大事にするってここで誓うなら離れる~」
    「一生!?……ぷしゅん……」
    「カ、カフェ!?姉さん!カフェが限界だから、早く離れてくれ!」
    「や~だ~!カフェちゃんは私の妹になるの~!」

    顔を真っ赤にして呆然とする少女と、少女に抱き着いて駄々をこねる女性、その二人を何とか引き離そうとする男性の構図は非常に注目を集め、しばらくの間喫茶店のエピソードとして扱われるのだった。

  • 62二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 00:17:03

    双方掛かってしまっていたようですね
    でも幸せならOKです!
    あとタキオンもカフェのこと好きすぎる

  • 63二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 06:17:07

    頭がフットーすると気絶するダムちゃんと同じようにカプちゃんの末っ子力も遺伝なのかな???

  • 64二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 12:02:59

    海羽による評価はお姉ちゃんポイント80点以上で合格
    1.ケイちゃんのことが心の底から好き(10点 *満点以外は不合格)→満点
    2.ケイちゃんがその子のことを異性として恋愛対象としてみている(同上)→満点
    3.自律して落ち着いた性格である(20点)→17点
    4.ケイちゃんの本心を引き出すことができ、受け止めてあげられる(20点)→18点
    5.ケイちゃんの意外な一面を引き出すことができる(20点)→16点
    6.自分の魅力を十分に引き出すコーディネートをしているか(10点)→6点
    7.私と仲良くすることができるか(10点)→満点
    Ex.お姉ちゃんorお姉さんと呼んでくれて、妹っぽさがあるか→10,000点

    カフェの診断結果…10,087点で合格

    海羽のコメント
    「カフェちゃんとケイちゃんがなんと言おうとも、私はお姉ちゃんとして2人を結びつける。カフェちゃんには絶対に私の義妹になってもらう」
    「カフェちゃんのコーディネイトは可愛いけど、カフェちゃんの魅力を十全に引き出せているわけじゃない。少し整えるだけで、ケイちゃんをもっと魅了できるはず」
    「来年の目標はケイちゃんとカフェちゃんの距離を縮めること。お兄ちゃんやお父さんたちにも手伝ってもらう」

    景晴のコメント
    「今まで見たことがないくらい甘い採点。よほどカフェさんのことが気に入ったようだ。当人以上に掛かり切っている妹が怖い」

  • 65二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 20:10:42

    妹力にやられましたねこれは…………
    着せ替え人形状態のカフェも可愛いと思います!!!!!

  • 66二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 03:35:49

    カフェ側の外堀もなんだかんだ埋まってそう
    娘を最強に導いた男とあれば……ねぇ…………

  • 67二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 12:16:02

    これは偏見なんだけど、サンデーはこたつに捕食されてそう
    肉体のある状態で体験したらもう戻れなくなる

  • 68二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 20:45:59

    そっくりな娘と孫が揃ってこたつに捕食される様を目撃するカフェのご両親!?!?

  • 69二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 04:37:18

    保守

  • 70二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 12:50:50

    カフェ一家は特に父方からのお年玉がえらい事になりそうだねぇ………カプちゃんも食べさせ甲斐があるねぇ………………

  • 71二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 21:02:46

    祖父母方は孫にいっぱい食べさせようとする本能を持っている
    ウマ娘ならば尚更のことでしょう

  • 72二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 22:57:27

    筆が乗れば明日、乗らなければ明後日次を投げる
    ついにカフェがカフェトレの実家訪問
    カフェは受け入れてもらえるのか!?()

  • 73二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 05:20:23

    保守

  • 74二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 14:57:20

    仕事始めだねぇ
    生徒側の正月休みは多分もうちょっと続くねぇ……
    正月太り気味の生徒による保健室需要が高まりそうだねぇ

  • 75二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 23:06:45

    書きたいネタがたくさんあるねえ
    備忘録かわりに仮タイトルを思いついているやつだけでもおいておこうね
    ・ミントの罠
    ・新年の恒例行事
    ・紅茶orコーヒー?
    ・かわいい弟の昔話

    あと3,4話くらい過去編書いて、ここに来たいねえ

  • 76二次元好きの匿名さん23/01/05(木) 04:42:48

    何事もなかったら土曜日にyogibo陥落回の後編が上がるっす
    よろしゅうたのんます

  • 77二次元好きの匿名さん23/01/05(木) 14:43:57

    このレスは削除されています

  • 78二次元好きの匿名さん23/01/05(木) 14:45:06

    そういえばリアルサンデーはミントキャンディが好きだったっけ
    昔ながらのサクマ式ドロップスのハッカ味とか愛用してそう

  • 79二次元好きの匿名さん23/01/05(木) 23:18:51

    前世のサンデー時代にもあったのかはわからないけど現代にはミンティアやフリスクもあるぞ!!
    眠気覚ましと景気づけによいぞ!!!

  • 80勘違いと確かな思い①23/01/05(木) 23:38:33

    喫茶店での一騒動を収めたのち、3人は海羽や景福の実家にやってきた。彼にとっては数年ぶりの帰省であり、カフェにとっては緊張の初訪問であった。3人とも一見すると普段通りの様子を示していたが、カフェは顔が少し青白く、軽く肩を震わせていた。彼女も実力のあるウマ娘として何度も大舞台は経験してきたが、今回の緊張は初めてG1レースに出走するとき以上のものであった。

    「カフェ、大丈夫?」
    「トレーナーさん……。本当に、私も一緒に行って、いいのでしょうか……?」

    声は震えていた。既に海羽とはある程度打ち解けたとはいえ、彼らの両親がどのような反応を示すかは未知数であった。もしかするとあまり好意的に見られないかもしれない。そのような不安を拭い去ることができず、脚は竦み、一層強く彼の手を握りしめていた。

    「大丈夫、大丈夫だからねカフェちゃん」
    「海羽さん……」
    「お父さんたちもお兄ちゃんも、カフェちゃんのことを邪険にしたりしないから」
    「姉さんの言うとおりだ。姉さんが受け入れた以上、誰もカフェを悪く言うようなことは絶対にないから安心してほしい」
    「……ケイちゃん?それは一体どういうこと?」
    「今まで俺の周りにいた子たちに何をしてきたかをよく考えたらわかるだろ?」
    「……なにかしたことあったっけ?」
    「気が付いていないなら別にいいけど」

    今まで彼に好意を抱いた女性たちの希望を無意識のうちに打ち砕いてきた海羽がカフェのことを認めた時点で、ほとんど家族関係の障害はないに等しいと言えた。
    交わした言葉は少ないながらも、海羽が弟を溺愛していることをカフェは十分に理解していた。おそらく彼女の存在が一番の壁になり得たものであったが、それはすでに突破できている。それでも、カフェにとって、まだ厳しい視線が注がれる可能性があることは、不安なものであった。

    「それにね、カフェちゃん」
    「……はい」
    「もし、もしもの話だけれど。誰かがカフェちゃんのことをあまりよく思わなかったとしたら、その時は私が、お姉ちゃんがカフェちゃんのことを守ってあげるから」
    「絶対、ですか?」
    「絶対に。かわいい義妹を守るためなら、お姉ちゃんなんでもしてあげる」
    「姉さん、カフェはまだ―」
    「ケイちゃんは少し静かにして」

  • 81勘違いと確かな思い②23/01/05(木) 23:38:57

    久しぶりに自分に向けられた圧のこもった言葉に、彼は反論することはなかった。姉がこのような語気の強い口調の時は、何を言っても押しきられるということが分かり切っていた。

    「お父さんたちが何と言っても、カフェちゃんは自分の気持ちを曲げちゃだめだからね。お父さんたちを説得するのはカフェちゃんじゃなくて、ケイちゃんの役目だから。カフェちゃんは自分の気持ちに嘘はついたら駄目。わかった?」

    こくり、とカフェが首を縦に振るのをみて、海羽は彼女を抱きしめた。この二人の間には、既に固い絆が構築されつつあり、これを揺らがせることは困難であるといっても過言ではなかった。トレーナーにとって今回の帰省にカフェを連れてきたのは、別に重大なイベントがあるというわけではなかったはずであったが、カフェと姉が盛大に掛かり切って物事が進んでしまっていた。おそらく姉がこの調子である以上、両親や兄もおそらく今回自分がカフェを連れてきたのは何らかの話があるからだと思っているのだろうと思い、どこかのタイミングで誤解を解く必要はあるだろうと考えていた。しかし、一刻も早く解消しなければならないものではないという思いもあり、そのままにしていた。

    「いつまでもここで時間を潰しているのもなんだし、そろそろ入ろう」
    「そうね。カフェちゃん、心の準備はいい?」
    「はい……」
    「そんなに緊張しなくてもいいよ。俺が父さんたちは対応するから、カフェはゆっくりくつろいでくれていいから」
    「……はい」
    「ケイちゃん、さすがにそれは難しいお願いじゃない?」

    今の二人の反応からして、自分の推測は当たっているだろうと思いつつ、いったいどのタイミングで今回はそういう意図ではないと明かすべきかを考えていた。時期を見誤れば、全員から袋叩きにされるのは明白であるが、おそらくどのタイミングでも厳しい状況なのは間違いないだろう。せめてカフェが落ち着いて、自分の見方になってくれる時を見極めるべきだろうと彼は考えていた。

  • 82勘違いと確かな思い③23/01/05(木) 23:39:21

    「ただい……ま?」

    玄関をくぐり、リビングに近づいた瞬間、彼は自分の二色の甘さを痛感することになった。明らかに普段と異なる雰囲気が漂っており、そこにいる両親や兄の姿も、どう見てもカジュアルなものではなかった。彼の想定だと話の流れの中で詰めてくるものだと思っていたが、彼の予想以上に一家そろって話を壮大にしてしまっているようであった。
    嫌な予感がして後ろを振り向くと、カフェの表情は完全に青ざめてしまっていた。彼はカフェには帰省についてくるかどうかとしか言っていなかった。初めて異性を連れて行く以上、何らかの反応はあると考えていたが、これほどまでに大掛かりなものになると思っていなかったため、気楽に構えていいと伝えてしまっていた。それが実際に訪れてみればこれである。カフェの精神が著しく追い詰められてしまったのは無理のないことであった。

    (姉さん、なんでこんなことになってるって言ってくれなかったんだ!カフェが完全に固まってるじゃないか!)
    (私だってまさかこんなことになっているなんて知らなかったんだから仕方ないでしょ!?私のときもここまで待ち構えてなかったもの!)
    (この状況でどう切り出せばいいのさ……)
    (私は知らない。この状態のカフェちゃんにはもう何もできないだろうし、ケイちゃんが何とかしなさい)
    (そんな無茶な!)

    とはいうものの、元を正せば自分が思わせぶりなことを言ったのが原因であることは彼自身も理解していた。今になって思い返せば、あの伝え方はすでにプロポーズを受け入れてもらった相手を連れて行くものと思われても仕方がないだろう。
    だからと言って父たちの想定に合わせて動くことはできなかった。なにせカフェは現時点では婚約者ではないのだから。下手に動けばカフェの精神が持たないのは明白であった。

    (今回は担当しているカフェを紹介するだけだってちゃんと言っておけばよかったなあ……)

    後悔先に立たずとはまさにこのことである。この後しばらく小言を言われるのは確定だろうと思いながら、彼は海羽とカフェに待機してもらいリビングへと入っていった。

  • 83勘違いと確かな思い④23/01/05(木) 23:40:16

    「ただいま、父さん。母さんと兄さんも」
    「おかえり景福。久しぶりだな」
    「本当にね。3年ぶりくらいかしら?ちゃんと元気にしてた?」
    「まあね。それで―」
    「まあ待てケイ。お前だけいても仕方ないだろ?そこで待っている海羽と連れてきた子も呼んで話をしようじゃないか」
    「そうね。景福だけで進められる話じゃないんだから」
    「あー……。それなんだけど―」

    この後の彼が受けた様々な罵倒や暴言は表現しきれないものだった。普段は味方として振舞う海羽ですら、非難する側に回ったのだから相当である。今回ばかりは完全に自分の不手際が招いたものであるため、彼にできることはただ黙して耐えることだけであった。せめてもの救いは、カフェが擁護側に途中からついてくれたことであった。カフェを前にしてそのトレーナーを強く批判することは、さすがに憚れたのである。しばらくはカフェの機嫌も悪く、平謝りすることしかできなかったのは事実であるが……。

    「全く、景福も人騒がせなやつだ!」
    「悪かったって……。けどさ、俺は女性一人連れて行くとは言ったけど、婚約者なんて一言も言ってないだろ?」
    「婚約者とは言わなかったけど、紹介したい人とは言ってた」
    「それが女性だって前提があるなら、当然そういう人なんだと思うわよね」
    「……反省してくださいね、トレーナーさん……」
    「……はい」
    「カフェさんも大変だったね。この馬鹿のせいで変に気を揉んで」
    「いえ……。私もしっかりと確認すべきでしたから……」
    「反省しています。許してください。二度と紛らわしいことはしません」
    「ならケイちゃんはカフェちゃんにどう責任取るの?」
    「責任って……」
    「当然だろ?カフェさんを慌てさせて何もなしじゃすまないだろ。男として、わびはしっかりとするのが礼儀ってものだ」
    「……今まで女っ気のない景晴にだけは言われたくないんじゃないかしら」
    「確かにそうかも。恋愛でいったらお兄ちゃんよりケイちゃんの方が経験豊富だもんね」
    「なんでまた俺に飛び火しているんだ?今回はケイの問題で―」
    「弟に先越されかけて何を言っているんだ?」
    「研究も一段落したんでしょ?そろそろいい人見付けないと、一生研究が恋人になるわよ」
    「今から探してもきっとケイちゃんの方が結婚早い。お兄ちゃん経験ないし、モテないし」
    「悪かったなモテなくて!」

  • 84勘違いと確かな思い⑤23/01/05(木) 23:41:06

    景晴に矛先が向いたことで、家族からの攻撃は沈静化した。しかし、どう責任を取るのかは避けることができない問題なのは事実であった。今回の一件でカフェと彼の家族の間で強い結束が生まれたのは明らかであった。何とかしてうまく対応しなければ、後々まで尾を引くことになる。

    「予定より早く……いや、けど……」
    「……」
    「カフェ?どうしたの?」
    「……モテたんですか?」
    「いや、それは―」
    「答えてください。モテていたんですか?」
    「……かなり」
    「どのくらいですか?」
    「……今まで5人と付き合いました……」
    「……そうですか」

    明らかに機嫌が悪くなっていくカフェの様子を見て、計画を前倒ししても逆鱗に触れることになると思われた。彼が今すべきことは、今回の騒動を一刻も早く風化させることと、カフェの機嫌を取ることであった。

    「今はまだ、その時じゃないんだ。あと2か月……」
    「……何か言いましたか?」
    「何でもないです」

  • 85二次元好きの匿名さん23/01/06(金) 00:40:25

    おばか!!!!
    でも事実になるからOKです!!!!!!

  • 86二次元好きの匿名さん23/01/06(金) 00:53:04

    カフェトレ→どんな子を担当しているかの紹介だと思っている
    カフェ→実家に紹介して逃げられないようにされると思っている
    カフェトレの家族→結婚挨拶だと思っている
    (カフェの実家→そろそろ結婚挨拶に来るんじゃないかと思っている)
    (同僚・後輩→もう結婚してると思っている)

  • 87二次元好きの匿名さん23/01/06(金) 01:24:10

    トレーナーさん本人以外全部埋まってるじゃない!!!
    本人もそのつもりだからいいか!!!

  • 88二次元好きの匿名さん23/01/06(金) 03:36:54

    姉さんは「うちの弟はやらん」をしょっちゅうやらかしてたのか
    ……わりと大人げないな?

  • 89二次元好きの匿名さん23/01/06(金) 13:53:38

    >>88

    散々ハイスペックぶりを示した上で、弟に抱きつくのを無意識にやるだけだよ

    弟との仲の良さをアピールしたら何故か女の子たちが引いていくだけで、お姉ちゃんに悪意はないよ

  • 90二次元好きの匿名さん23/01/06(金) 16:47:54

    いたって良いお姉ちゃんだった
    ……けどそれはそれで大人げない気がするぞ!

  • 91二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 00:38:31

    超ハイスペックかつブラコン気味な姉に気後れせず、気に入られなければならない
    優秀な結果を残した大人しめで性格の良いウマ娘でもない限り無理だろうし、俺のほうが先に相手を見つけられる
    少し前まで長男はそう考えていました……

    次はカフェとお姉ちゃん軸の話を、yogiboの後半読んでから書きます
    今日出てくるらしいので、月曜までにはいけるでしょう

  • 92二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 02:55:27

    そもそもの出会いのなさが一番深刻であった
    そして一家陥落後編は予定通り行けますわ!

  • 93二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 12:25:37

    保守

  • 94ふわふわに堕ちてゆく家族 後編23/01/07(土) 20:27:16

    数日が経ち、注文したクッションが届く日となった。
    1時ほどに届くとの報せは既に伝わっており、その日の家事は5人の熟年の連携によりいつも以上の凄まじい速度で片付けられた。
    そして事前に示し合わせた通り、三人の娘達は月一度のお出かけとは別枠で数時間ほど家を離れることになる。
    「さて、それじゃ出発するが……そういえば設置は二人だけで大丈夫か?」
    「大丈夫だよ。もう若くないのは確かだが……トレーナーだからな。力もまだまだある。」
    「私もいますから……力に関しては安心です。」
    なんとなく得意気な二人の微笑みを目にしたサンデーも笑みを溢し、「そうか。」と頷いた。
    「今日は映画を観に行ってくるわ!」と、ダムールがキラキラとした目で報告する。此度も彼女にとっての教材ともなる甘酸っぱいロマンスもので、姉と妹への事前説明も万端である。「その後はショッピングとお茶だね。」カプチーノが続ける。今回のお出かけではアクセサリーを目当てにしており、お揃いのものを見繕う他にも家族で訪れる喫茶店の目利きもこなすつもりでいた。
    そして、「行ってきます」の挨拶とともに三人は出かけていった。

    🕐️

    それから昼食を挟み、さらに30分ほど経って、特大サイズのクッションが届いた。そのサイズと重量に結局苦戦しつつも妻の助けを得ながら開封と設置を済ませた。ダムールの案で決まったかわいらしい薄桃色も見立て通り部屋の雰囲気を壊すことなく合っているし、サイズも空いていたスペースにぴったりと収まっている。
    「お疲れ様です。」「よし。ありがとう。」
    お互いの労をねぎらい、そして……
    「まずはカフェ、お先にどうぞ。」
    目の奥に期待、あるいは下心を宿した夫に促され、素直にクッションに寝転んでみる。
    「確かに……ふわふわ……!」
    設置する間にも感じていたが、体全体を受け止め、沈み込むような柔らかさだった。
    「ふふ……」
    思わず頬が緩み、力が抜け去ってしまう。あのアドマイヤベガさんが幸せに満ちた姿を晒してしまうのも無理もないですね、と心の中で納得するほどの安らぎである。
    夫はそんな姿を眺めながら、このYogibo製クッションを買うきっかけとなった二組の夫婦に心からの感謝を捧げていた。ふわふわに沈んで安らかに微笑む妻は、あまりにも可愛かったのだ。

  • 95ふわふわに堕ちてゆく家族 後編23/01/07(土) 20:27:35

    「カフェ。撮ってもいいかい?」
    大分唐突にお願いをしてしまった、と景福は悔いたが、「構いませんよ」と寝ぼけたような声の返事を受けた。懐から携帯を取り出し、数枚の写真を撮る。サンデーからの要望もこれで完遂された。それに、待ち受けのスライドショーにも新たな一枚が加わる。
    「ブランケットも持ってきたけど、要る?」
    「欲しいです……」
    丸まった黒猫を思わせる姿勢となったカフェにまたも心臓を撃ち抜かれながら毛布を被せると、そのまま腕を掴まれてしまった。
    「せっかくですから……景福さんも、一緒にゆっくりしましょう……?」
    景福は妻の上目遣いに弱い。その上、「人をダメにする」とまで噂されるクッションと、実際ダメになっている妻を一緒に堪能できるのだ。あまりに魅力的である。
    「じゃあ、俺も失礼するよ……」
    毛布をめくって空けてくれたスペースに潜り込むと、噂に違わぬ柔らかさと、ウマ娘特有の暖かさに包まれた。
    「すごいな……本当にふわふわだ……」
    彼も陥落しつつあった。カフェはそんな姿を見て、優しく微笑む。狙っていた夫の姿を目の当たりにした満足も含まれた笑みである。そして同時に、彼に感じた下心の正体も悟った。二人でこうするのが一番良い楽しみ方だったのだ。
    そのまま、カフェは景福の頭を抱き寄せた。
    「……このまましばらく、二人でお昼寝しましょうか。」
    夫の頭を優しく撫でながら囁く。
    「みんなは4時くらいに帰ってくると言っていましたし、2時間と少し、あります。……きっと、幸せですよ?」
    景福は既に妻の体温とクッションの柔らかさにあてられ、どことなく眠気に襲われつつあった。もはや断ることなどできるはずもない。「うん」と返事をし、妻に体を預ける。抱き寄せる力が僅かに強まり、ふふ、と穏やかに笑む声が聞こえた。
    カフェは素直に甘えるようになった夫の背中を一定のリズムで叩き、抱き寄せた頭を撫で続けながら、深くなってゆく彼の呼吸を感じていた。
    「かふぇ……ありがと……だいすき……」
    沈みつつあるお互いの意識のなかで告げられる。
    「……ええ。私も、大好きですよ。」
    そのまま、揃って目を閉じた。

  • 96ふわふわに堕ちてゆく家族 後編23/01/07(土) 20:29:00

    🕓️

    ポケットの中で震えた携帯に気づいた景福が目を覚ました時には、部屋の中を西日が照らす時間帯となっていた。首を僅かずつ動かして壁掛け時計を見ると、3時の半分を過ぎて少し。
    「カフェ。そろそろ起きよう。娘達が帰ってくるよ。」
    抱きしめられながら腕を抜き出し、彼女の体を揺り動かすと、かすかな呻き声とともに目が開かれた。
    「おはようございます。あなたも、よく眠れたみたいですね。」
    寝惚けの混じった声と微笑みとともに、景福を抱いていた腕が解かれた。
    「名残惜しいですけど、この姿を娘に見られるのは……少し恥ずかしいです……続きは寝室で、ということに……」
    「そうしようか……そうだ。目覚めのコーヒーを淹れてくるよ。」
    「お願いします。……私は髪を直してきます。」
    癖の着いてしまった髪を撫でながら呟いたカフェは洗面所の方に向かった。
    その間に景福はコーヒーを淹れつつ、先程目覚まし代わりとなった「予定通り4時頃に帰る」との連絡に了解すると同時に、先程激写したカフェの写真を送信する。数十秒置いて、「パパが見たがったわけだ」との返信があった。娘が満足したらしいことを悟り、丁度戻ってきた妻としばしコーヒーを飲み交わした。
    コーヒーを飲み終え、夫婦二人のカップを洗い終えた景福がリビングまで戻る……所になって、三人娘の「ただいま」という声が聞こえてきた。
    そのまま手洗いうがいを済ませ、部屋着に戻り……クッションへの期待に目を輝かせたジョーカプチーノ、映画の興奮覚めやらぬ様子のヒルノダムール、そしてどことなく不敵な笑みを浮かべたサンデーサイレンスがリビングへと入ってきた。

  • 97ふわふわに堕ちてゆく家族 後編23/01/07(土) 20:29:23

    両親の「お帰り」の挨拶もよそに、カプチーノが耳をぴこぴこと跳ねさせながらねだる。
    「このクッション……すごく楽しみだった。早速寝てみていい?」
    普段ののんびりとした雰囲気からすると実に珍しい姿であった。半分呆気に取られた両親が頷くと、彼女は遠慮なく寝転ぶ。
    「帰り道の間はずっとこんなテンションしてたな。」
    思い出し笑いを堪えながらサンデーが呟く。
    カプチーノの方はその長身を受け止めるクッションの虜と成り果てていた。
    「期待以上………すごく良い…………」
    ママよりやられてるな、これは。サンデーは危うく口をついてそんな言葉が出そうになったが、飲み下す。弛緩しきった有様が放つほのぼのとしたオーラは普段を遥かに超えており、リビングを癒し空間然とした雰囲気に染め上げていた。
    「そんなに凄いの、これ……?」
    奇しくも購入のきっかけとなった酒の席での父とそっくりな台詞を放ったのはダムールであった。
    「お姉ちゃんのぶんのスペースもあるよ~」
    「じゃ、じゃあ私も……」
    カプチーノが中心から横にずれて空いたスペースにダムールも寝転がる。
    「あぁ……本当にふわふわね………」
    大輪の花が咲くような満面の笑みを浮かべてリラックスした様子のダムールは、大人とは言い難いものの、年相応の可愛らしさに満ち溢れていた。彼女自身のチョイスによる薄桃のクッションに沈む様は、そのまま新たな宣伝映像ともなりうるだろう。
    多分この様子を見せれば大抵の男はイチコロだぞ、とこれまた言わない方が良さそうな言葉が浮かんだサンデーは目を反らす。反らした先の父はとっくに癒しオーラと可愛いオーラにやられ、ニコニコとした笑みを浮かべながら頷いていた。母は頬を赤らめながら俯いている。「私もこんな顔を?」などという呟きがかすかに聞き取れた。

  • 98ふわふわに堕ちてゆく家族 後編23/01/07(土) 20:30:36

    🕔️

    「みんなからも好評みたいで本当に良かったよ。」
    満足げな顔でまたもうんうんと頷く景福と、まだほの赤い顔のまま同意するカフェをよそに、サンデーは己も目当てとしていた母のあられもない姿だけではなく、妹達の堕ちる様をリアルタイムで目の当たりにできたことに満足し、邪さの混ざる笑みを浮かべていた。
    「それじゃあ最後にお姉ちゃんもどうぞ。」「そういえばそうね。私達ばっかり楽しんじゃったし。」
    これまた満足した様子の妹二人からの提案に、サンデーは思わずたじろいでしまう。
    「えっ、お、俺は後でゆっくり楽しませてもらうことに……」
    あのような姿を晒すのはだいぶ恥ずかしく思えるのであった。
    「私達を見てる間、すごく楽しそうにしてたじゃない!」
    「お父さんにも好評っぷりを見せてあげよう?」
    長姉の心を理解しているのかいないのか、容赦なく二人は続けた。
    「わ、わかったよ………」
    流石に断りづらくなり、クッションに腰かける。体重が受け止められ、ふわり、と沈み込んだ。そして悟る。これは、寝たら堕とされるやつだ、と。
    「そのまま寝転がるのが一番よ!」
    いい笑顔を浮かべたダムールに促される。絶対に屈するものか、などと変な覚悟とともに寝転んだサンデーは……
    「なるほど……確かにふわふわだな~……」
    堕ちた。覚悟は数秒も保たず、全身をふわふわに包まれ、沈み込んでしまう。母より豊かな表情を見せる分豊かな弾力を持つ頬も、枕代わりとなった手の甲でもちりと潰れている。
    家族全員にとって――おそらく後のサンデー自身にとっても――、この様は衝撃であった。両親にとっては例のCM以上ですらある。
    (なんというか、可愛い………)
    (撮っときましょ。逃す手はないわ!)
    (うん。)
    妹二人は小声で話しつつ、携帯を構えて写真を撮り始める。
    あの「猟犬」とまで称され、普段は格好つけている節もあるサンデーサイレンスがこんなにも可愛らしい姿を晒しているのだから、まさしく逃す手はないのだ。
    「こら~、撮るんじゃねぇ~……」
    力の抜けた体で制止の声を上げるが、説得力はない。伸ばした手もぽすりと音を立ててクッションに落ちた。
    「まったく……」
    そう言いつつぐったりとした姿勢に戻る。だらりと垂れたウマ耳と投げ出された手足は、堕落した犬を彷彿とさせる姿だった。

  • 99ふわふわに堕ちてゆく家族 後編23/01/07(土) 20:31:33

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~

    その後のサンデーはしばらく赤い顔のまま必要最低限しか喋らなくなり、さっさと自分の部屋に籠ってしまうこととなる。部屋を覗いた妹達にからは、ベッドの上で悶絶していたとの証言が得られた。しかし結局翌朝には概ねいつもの調子に戻った。
    Yogiboのクッションの方は、無事に家族の新たな団欒の場となった。家族がそれぞれ転がっていたり、両親がイチャついていたりする他、ごくごく稀に一目をはばかりながらサンデーも利用している。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~

    「この写真、どうしようかしら。ファンクラブのメンバーに見せびらかしちゃう?」
    「それは止めておいた方がいいかも。危険物だよ。」
    「そうね……衝撃の光景すぎるかも……そうだ。あの人ならどうかしら?」
    「今日と明日は非番のはずだから……いいかも。」
    「じゃあ私達のグループに画像を張って……」

    『衝撃の光景です。』
    「うん。送ったわ。あっ、もう既読に……」
    『まって』
    『どうしたのこれ』
    『かわいい』
    ……
    「大好評だね~」
    「すごく食いついてきたわね……」

    その後数日間、並みの不審者よりよほど不審な笑みを浮かべてサンデーに絡むウマ娘の婦警が目撃されたという。

  • 100二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 20:32:58

    両親のイチャイチャを独立させたくなってしまった
    大変長らくお待たせいたしました…………

  • 101二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 20:50:54

    やっぱりダークモードだと時計マークが表示されない………中まで白染めにしておくれ…………

  • 102二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 22:47:50

    ふわふわに抗えるものなどいない。

  • 103二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 09:18:50

    カフェの母性いいよね
    人を駄目にするソファと組み合わせられたらそりゃ駄目になっちゃうよね

  • 104二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 15:18:54

    原案カフェの猟犬因子はここのサンデーに継承されてそう
    そしてたまにわんちゃんと化す

  • 105二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 22:34:21

    月曜にはといったけど、ちょっと遅くなります
    流石にフレッシュトマトだの心配したぞだのを見たあとにイチャイチャ書くのは……いやーきついでしょ

  • 106二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 22:36:03

    ここでもトマトショックが…

  • 107二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 01:20:59

    Yogiboに沈む姉妹達を想像して心を和ませるのです……………

  • 108二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 12:01:28

    なんかろくでもない展開の例えなのはわかった

  • 109二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 19:32:01

    個人的にサンデーは悪い感じの笑顔になったりしてるぶん表情筋をよく使ってるお陰でほっぺの弾力はママ以上だと思うんですよ(唐突)
    カプちゃんとかたまにサンちゃんの方も膝に乗せてほっぺたの触り心地を比較したりしてると思うんですよね
    それでママはママでふにふにした指が沈み込むような触り心地してるしパパによく堪能されてると思うんですよ私は

  • 110二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 01:22:45

    弾力ならダムちゃんも中々のものを持ってそう。ああいう娘は表情がコロコロ変わりそうだから表情筋も鍛えられてそうだし

  • 111二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 09:41:53

    カプちゃんもふにふに寄りかな?

  • 112二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 19:09:07

    幼い日の娘にイブニングシャドー状態の顎を弄ばれるパパ……………
    嫁も混ざってかて揉みくちゃにされるパパ…………

  • 113二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 02:13:51

    ママはきっとスキンケアのたまものでもうすぐ40代なのに未だにすべすべふわふわの美魔女だよ
    20数年変わらない触り心地を提供してるよ

  • 114二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 11:28:22

    保守

  • 115二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 18:21:04

    猫みたいに顎やら頬やらをなで回されるママは絶対よく目撃されてるし胸焼けの種になってる

  • 116二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 22:31:42

    個人的にほっぺの感触は
    ふわふわ←────────────→もちもち
    カフェ───カプ───────ダム──サンデー
    な感じだと思います

  • 117二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 02:36:39

    >>113

    >>115

    さらさらの髪とふわふわのほっぺはまさしく魔性………

    なでなでされて安らぐ姿もまた魔性…………

  • 118二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 12:31:47

    猫かな?

  • 119二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 19:08:58

    猟犬だったはずのカフェが黒猫のモチーフを使うようになったのは面白いよね
    猫ちゃんマグすき

  • 120二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 21:16:02

    現役時代の勝負服が勝負服(意味深)として使われる回もあったけどそういうラインナップの中に猫耳カバーとかの猫セット一式も入ってそう(偏見)

  • 121二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 22:01:03

    ママの勝負服(意味深)をそうとは知らずに拝借してママを焦らせるダムの話の構想があるんだ
    需要があるならその内書くねえ

    ところで1月31日は愛妻の日らしいですよ
    いい夫婦の日の話は書いたし、誰かこの話で書かない?

  • 122二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 22:07:44

    >>121

    とっても気になるっす

    2作目は愛妻カフェのお話といたしましょう……………

    (多分2月後半にはできるはず)

  • 123二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 00:00:51

    2月後半は流石に盛りすぎた………けど1月いっぱいはきっと忙しいのでまた気長にお待ちくださいませ…………

  • 124二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 08:16:18

    保守

  • 125二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 17:55:02

    可愛い系で(意味深)な感じだと何だろうか
    フリル付きのメイド服とか??

  • 126二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 05:38:54

    なんかペラくてスカートが短かったりするメイド服を来た女学生……………
    犯罪の匂い!!!!

  • 127二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 13:35:58

    メイドカフェ…………
    あの声で「萌え萌えきゅん♥️」とかやってくれるんですか!?!?!?

  • 128二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 19:08:45

    >>127

    多分その時だけ歌唱モードとかの高めのボイスになってる

    その後真っ赤になる

  • 129二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 22:25:08

    現役カフェ
    猫カフェ
    メイドカフェ
    犬カフェ
    水着カフェ(スクール/プライベート)
    その他色々

  • 130二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 05:07:45

    保守

  • 131二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 13:19:56

    明日次を投稿します
    明日も含めて2本で過去編終わりでそこから自由に

  • 132二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 20:55:39

    >>131

    楽しみにお待ちしております…………

    愛妻の日の次はほっぺをもちもちふにふにし合うカフェ&サンデーにしようかと思っております(遥か先)

  • 133二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 04:25:59

    保守

  • 134二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 13:31:04

    >>129

    個人的に水着カフェはポニテにしてフリル付きの可愛い系だと嬉しい

    でも30代でそれは大分恥ずかしがりそう

  • 135二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 23:00:37

    メイドさんにも真っ当なおせいそメイドとあからさまにコスプレ用な可愛い全振りなメイドが存在するけどきっと両方しまわれてる

  • 136二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 23:54:21

    パパはヴィクトリアンメイドのほうが好み
    娘はかわいさ重視のメイドスタイルが好み

    今急いで書いているのでもうちょっとまってもらえると
    24:30までには書き切るので

  • 137海羽のお悩み相談室①23/01/17(火) 00:26:01

    景福の実家を訪れてから早数日。最初は緊張していたマンハッタンカフェも今ではすっかり彼の家族と仲良くなっていた。契約を結んでからすでに5年が経ち、色々なことを知っているような気になっていたが、今回の訪問によって今まで知らなかった昔話などを聞くことで、彼女にとってこの数日は非常に有意義なものであった。
    しかし、今まで知らなかった自身のトレーナーの過去を知るたびに、カフェの心には一抹の不安が積み重なっていた。特に彼女を不安にさせたのは、彼が昔から誰にでも優しく、それゆえ複数人の女性に好意を持たれていたということ、そのうちの5人とは付き合っていたことがあるという事実であった。今の関係はトレーナーと担当であり、彼がどのような女性遍歴を持っていたとしても、そして今後どのような関係を構築しても何か言う立場にないことは重々理解していた。それでも、カフェにとって彼の女性関係は非常に関心があり、そして平静を乱すには十分なものであった。
    このような感情を抱いた経験は今までなかった。幼少期に自分だけに見える‘お友だち’の存在を信じてもらえなかった時にも悲しい思いをした経験はあった。その思いは契約を結ぶ直前にトレーナーに伝え、その気持ちを彼は理解した。カフェにとって彼は自分の気持ちを受け入れて、理解しようとしてくれる存在であった。悩んだ時や悲しい時、機嫌が悪い時でも彼はカフェの気持ちを理解しようと努め、根気良く向き合ってきた。彼に伝えれば気持ちの整理をすることができた。しかし、今回の感情を伝えて整理することは難しかった。
    トレーナーさんはいつものように私の気持ちを受け入れてくれるだろうか。この気持ちはトレーナーさんにとって重荷となってしまうのではないか。そのような思いが頭を支配し、どうしても相談することができなかった。
    景福も長くカフェと過ごしてきたため、彼女が何か悩んでいる様子であることに気付いていた。しかし、カフェ自身が話したがらないためにどうすることもできずにいた。もしかするとカフェの気分を害する何かをしてしまったのではないか。そのような不安が徐々に隠せない表情になってきたことを見逃す海羽ではなかった。弟と未来の義妹の間に何か問題が起きたと察した彼女は、問題を解決するべく動き出すのであった。

  • 138海羽のお悩み相談室②23/01/17(火) 00:27:03

    「カフェちゃん。お風呂溜まったけど入る?」
    「……いいのですか?私が最初で……?」
    「いいからいいから。お父さんたちはお酒飲んでるからすぐには入れないから」
    「……それなら海羽さんが……」
    「固いこと言わないの。遠慮なんてしたら駄目。できるときにやらないと後々大変なんだから」
    「ですが……」
    「だったら一緒に入る?カフェちゃんと一緒に入れるだけの余裕はあるから」

    数日同じ時間を過ごす間に、海羽もカフェの性格とどのように話を進めたら思い通りに行動させられるかの傾向を掴んでいた。入浴しながら景福との間に何か問題が起きたのかを調べ、ついでにカフェが弟にどのような感情を抱いているのかを改めて確認し、そしてカフェのスタイルを確認してオーダーメイドの一品を作る足がかりを作るという、海羽にとって一石三鳥の計画であった。カフェにしてみればうまく海羽の計画に乗せられてしまった形であるが、彼女の性格上もはや海羽の提案を断ることは不可能だった。

    「カフェちゃん、熱くない?なんだか顔が赤くなっているけど」
    「……大丈夫です」

    数日の交流の結果、カフェは海羽と打ち解けてはいたものの、さすがに一緒に入浴することになるとは思っていなかったため、多少の緊張を感じていた。2人で入るのに不自由はない程度には広い浴槽ではあったが、時々海羽と接触することもカフェにとって緊張の種であった。海羽がカフェのスタイルの測定の機会であり、目測と実寸に大きなずれがないかを確認するために、わざと接触しているときもあるのだが、カフェが海羽の計画に気が付くことは困難であった。

    「……やっぱり若くて一線で活躍しているウマ娘って肌もきれいですべすべね~。私も年齢に比べたら多少自信あったけど、これには勝てないや」
    「そんなことありませんよ。海羽さんに比べたら、私なんて……ひんそーでちんちくりんですから……」
    「カフェちゃん、あまり自分を卑下したら駄目。悪い方にはすぐに偏っちゃうんだから。……私の方が先に卑下したか。」
    (なんとなくだけど、カフェちゃんが何に悩んでいるのか分かったかも。ん~ケイちゃんの彼女の話はあまり教えない方がよかったかな?)

    海羽はここまでのやり取りの中でカフェが何を気にしているかの目星をつけようとしていた。確証はないが、先ほどの‘ひんそーでちんちくりん’という発言で大体の予想をつけることはできた。

  • 139海羽のお悩み相談室③23/01/17(火) 00:28:15

    「ねえカフェちゃん。最近ケイちゃんとのことで何か悩んでるでしょ?」
    「……っ」
    「やっぱり。ケイちゃんと仲良くしていたのに、ここ最近なんだか変な感じなんだもん」
    「……わかりやすかったですか?」
    「まあね。私でよかったら話してもらえない?カフェちゃんがケイちゃんとぎくしゃくしているの見るのは辛いから」
    「……」
    「無理にとは言わないけどね」

    あまり無理強いしては話せるものも話せなくなる。今までの経験から海羽はそれをよく理解していた。カフェが話す気になれば聞き、気が進まないのであればその時が来るまで待つ。そのつもりであった。海羽の見立てでは入浴中に話してくれるかどうかは五分というところであり、本番はもう少し後になるとみていた。
    海羽の見立て通り結局カフェは入浴中は悩みについて話すことはなかった。厳密には何かを言おうとするそぶりは見せながらも、言葉になって出てくることはないという状態であった。
    海羽にしてみれば2人が東京に帰るまでに解決すればいいのでそれほど急ぐ気はなかったが、出来れば早めにカフェの不安の原因だけは確認しておきたいと考えていた。内容次第では弟に圧をかけてでも行動させなければならないと考えていたのである。

    「お母さん、私達は上がったから、タイミング見て入ってね~」
    「はいはい」
    「どうするカフェちゃん、もう寝ちゃう?」
    「そう……ですね」
    「なら今日は私のお部屋で寝よ?あの感じだと、ケイちゃん酔った勢いでベッドに飛び込んじゃうだろうし」

    今までカフェは景福が使っていたベッドを借りて、景福は布団を敷いて寝ていた。だが、今日の彼は明らかに飲まされていた。酔った状態での行動では、自分の部屋に向かってそのまま自分が使っていたベッドに倒れるのが海羽の目にはありありと浮かんでいた。

    「……海羽さんはいいんですか?」
    「カフェちゃんと一緒に寝れるのに嫌なんてことはないの。あ、私の部屋に予備のお布団はないな……。カフェちゃん、私のベッドで同衾になっちゃうかもしれないけど、いい?」
    「……耳を食んだりされなければ」
    「……ふ~ん。誰かにされたことはあるんだ~」
    「ち、違います!そんなこと……!」
    「そっか~。そうだよね。良い子のカフェちゃんが、そんな経験あるわけないもんね~」
    「海羽さん……からかわないでください……」
    「ごめんね。カフェちゃんが可愛いからつい」

  • 140海羽のお悩み相談室④23/01/17(火) 00:29:47

    からかわれてしまったが、カフェにとってどのような体勢でベッドに入るかが大きな問題であった。海羽は景福よりは少し小柄ではあるものの、カフェとの比較では頭一つ分高いことには変わりなかった。いつかのような状態になれば、また眠れなくなる危険性が高かった。

    「……むぅ」
    「カフェちゃん、そんなに真剣に考えなくても大丈夫だからね?私はケイちゃんと違って、何かを抱きしめないと寝にくいなんてことはないから」
    「……昔からなんですか」
    「ケイちゃん寂しがり屋さんだから。よく私のベッドに潜り込んできて、ぎゅってしてあげたの。そうだ、その時の体勢試してみる?」

    試してみると確かに納まりがよかった。海羽の口がカフェの耳のすぐ近くに来ることもなく、カフェの最大の懸念点も解消されるものであった。

    「こうしていると懐かしいな。ケイちゃんが成長してからは出来なくなっちゃったし」
    「……トレーナーさんは、本当に海羽さんと仲良しなんですね」
    「ケイちゃんはとっても良い子だから。でも、私から見てカフェちゃんもかなり仲良しだと思うけどな」
    「……トレーナーさんは誰にでも優しいですから……」
    「そうかな?カフェちゃんには特に優しいというか、執着してる気がするけどな」
    「……そうだと嬉しいです。でも、トレーナーさんが私を見てくれるとは限りませんから……」

    カフェの声は少し震えていた。海羽にくっついているため、表情は見えないがどのような顔をしているかについては海羽には予想ができた。

    「トレーナーさんにとって、私はどのくらい特別になれているんでしょうか……?」
    「カフェちゃんのことを一番大切にしてると思うな」
    「ですが……私はトレーナーさんにいつも助けられて、迷惑をかけてばかりで……」
    「カフェちゃんが一緒にいてくれるだけでケイちゃんは助かってると思うな」
    「トレーナーさんは私に真剣に向き合ってくれているのに……私は、いつからかトレーナーさんのことが……!」
    「カフェちゃん。そこから先はここで言ったら駄目。ケイちゃんへの気持ちは、ケイちゃんに言わないと」
    「ですが……!」
    「カフェちゃんのトレーナーさんはカフェちゃんの気持ちをぞんざいに扱うような人?」

  • 141海羽のお悩み相談室⑤23/01/17(火) 00:30:14

    カフェからの返答はなかった。しかし、海羽にはカフェがどのような答えを持っているかは予想できた。

    「カフェちゃん、ゆっくりでいいの。カフェちゃんが悩んでいるのは、カフェちゃんがその気持ちを大切にしたいから。焦らずにゆっくり時間をかけて答えを聞いたらいいの」

    海羽はカフェをあやすように、諭すように語り掛ける。しばらくの間嗚咽が聞こえていたが、少しずつその音も小さくなり、代わりに穏やかな呼吸音が聞こえてきていた。

    「……カフェちゃん。カフェちゃんの気持ちはきっと報われる日がくる。ケイちゃんもカフェちゃんに同じ気持ちを持っているって、お姉ちゃんはそう信じているから」

  • 142二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 00:45:56

    お姉ちゃんがお姉ちゃんだ……………
    向こうもちゃんと応じる気だからね…………………

  • 143二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 02:13:28

    お姉ちゃんの掛かりっぷりもやはりすごい
    オーダーメイドで作る気なのか

  • 144二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 13:33:36

    お姉ちゃん味方につけると頼もしいの
    弟・義妹・姪溺愛でお兄ちゃんにはちょっと皮肉屋
    自分含め家族が割と高身長ななかでカフェと姪2人は相対的に小柄だからかわいいの

  • 145二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 20:56:13

    義姉が強いと夫本人にも強い
    この後パパ(まだ)はお姉ちゃんプロデュースのファッションにやられたんだろうなぁ……………

  • 146二次元好きの匿名さん23/01/18(水) 05:27:05

    保守

  • 147二次元好きの匿名さん23/01/18(水) 15:07:13

    メイドカフェを実践するために密かにリアルメイド喫茶について下調べと練習するカフェが頭に浮かんでしまった

  • 148二次元好きの匿名さん23/01/18(水) 22:31:48

    (この時代にもメイド喫茶は絶滅せずにいるのだろうか)

  • 149二次元好きの匿名さん23/01/19(木) 04:39:14

    保守

  • 150二次元好きの匿名さん23/01/19(木) 14:50:52

    カフェはクラシカルな方のメイド服が滅茶苦茶似合うイメージ
    それはそれとしてメイド喫茶的メイド服も可愛いけど間違いなくスカートの短さに恥じらいを覚えるタイプだし娘達に目撃されないようヒヤヒヤしてる

  • 151二次元好きの匿名さん23/01/19(木) 20:40:14

    「旦那様」呼びしたりとか………「こんな所をお嬢様達に見られたら……」みたいなことしたりとか……

  • 152二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 03:04:37

    こんな所(3X歳のコスプレ)
    でも板にはついてそう。

  • 153二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 14:24:42

    保守

  • 154二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 15:40:55

    ほっぺもちもち回の更に次はメイドさん回にするか………………

  • 155二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 23:24:37

    月曜か火曜に過去実家編の最後を投稿する

    今まで直張りしてきたけど、複数レスで書くのとtelegraphとかの外部リンク一括、どっちのほうがいいとかありますか
    正直30行1000字に調整するのめんど……大変なのよね

  • 156二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 23:43:48

    >>155

    telegraphに一纏めの方が読みやすいかもしれないです

    レスの圧縮にもなるのでそっちの方がいいかも?

  • 157二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 05:32:11

    自分もテレグラフあたりにまとめてくださった方が読みやすいかもしれませんし手間もそんなにからないと思います

  • 158二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 16:08:05

    保守

  • 159二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 19:07:03

    メイドカフェ妄想を見てたら思ったけど、なんか普通にオムライスとか上手そう
    多分時々♥️とか描いてくれる

  • 160二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 00:27:15

    喫茶店的と家庭的の中間の料理
    でもきっとそれが家庭の味

  • 161二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 03:38:34

    ママの作るオムライスに目を輝かせる夫と三姉妹………
    非常に微笑ましい光景ですよこれは

  • 162二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 12:49:05

    よそではそうそう見られないニッコニコのサンデーを拝めそう

  • 163二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 19:41:41

    ※イメージ図

  • 164二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 19:52:07

    ワルな娘が見せるいい笑顔からしか得られない栄養素がある

  • 165二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 01:16:11

    多分猫被り時代からもおいしい物を食べてのスマイルは素なんだろうな…

  • 166二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 12:19:03

    カフェがそうそうしないような表情をよくしてるけどきっと満面の笑みは母親譲り

  • 167二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 21:21:20

    なんかこう…………友達から餌付けされてそうなイメージが沸いてきた……………

  • 168二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 00:13:28

    ある日を境に友人達によくランチのお誘いをされるようになって困惑するサンデー
    裏でファンクラブとおまけに普通の友人達も暗躍していることを彼女は知る由もない……………

  • 169二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 07:29:23

    妹達も名を連ねる陰謀()なんやろなぁ……………

  • 170二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 11:22:40

    一緒にランチをする権利を巡ってファンクラブ内部で熾烈な争いが!
    多分たまに外にかっさらわれる

  • 171二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 21:03:49

    公権力(婦警さん)も別方向から絡む陰謀だぞ
    食事シーンをニコニコしながら眺めたりして気味悪がられたりしてるぞ

  • 172二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 22:37:39

    思ったより立て込んでしまったので、過去実家編の最終パートは明日の午前中にあげさせてもらうよ
    次までは直張りして、その次からtelegraph使おうねえ
    でもせっかくだから今までのやつもtelegraphにあげて、リンク集みたいなのを作る予定だ
    タイトルもそれぞれにつけるから、読みに行くのが楽になるはずだねぇ!

    ……カフェのSSスレでどうして私はタキオンエミュで書き込んでいるんだろうねえ?不思議なこともあるものだと思わないかい?

  • 173二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 00:28:57

    タキオンはエミュしやすくて目立つ喋り方してるからねえ
    したくなるのも無理ないねぇ

  • 174二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 08:22:21

    このレスは削除されています

  • 175二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 08:27:13

    アイネスエミュの人とかターボエミュの人もそこそこいるの
    そしてカフェの相棒といえばタキオンなの(個人の感想なの)

  • 176別れと想いと①23/01/25(水) 12:18:28

    年が明けて数日、短くて長い冬期休暇も終わり、景福とカフェが帰る日がやってきていた。

    「カフェ、準備はできた?」
    「はい、トレーナーさん。私はいつでも、出発できます」
    「もう少しゆっくりしていってもいいのよ?景晴が駅まで送るって言っているんだから」
    「そんなこと言って、母さんはもう少しカフェと話したいだけだろ?」
    「そうよ。景福が初めて連れてきた人だもの。できるだけお話しして、楽しんでもらわないと」
    「そんな……私はもう十分すぎるほどよくしてもらいましたから……」

    カフェの言う通り、景福の家族は非常に彼女を気に入っており、かなり彼女のことをもてなしていた。特に気合が入っていたのは海羽であったが、他3人も負けず劣らず様々なことを彼女に行っていた。

    「久しぶりに帰ってくる息子の方にももう少し気を向けてくれても良かったと思うけどな」
    「帰ってこないのはそっちの都合だろう。それに、お前が説明不足なせいでカフェさんには大きな迷惑をかけてしまったんだから、そのお詫びとしてすべきことをしただけだ」
    「あれは……悪かったって言っているじゃないか。父さんにしては珍しく引っ張るじゃないか」
    「当たり前だ。第一お前があんなややこしい言い方をするから海羽が―」
    「分かってる、分かってるから今回はもう勘弁してくれ」

    罰の悪そうな顔をするトレーナーと賑やかなその家族をみて、カフェの表情は少し緩んでいた。そんな彼女の背後に近づく影があった。

    「カ~フェちゃん」
    「ひゃっ!?……海羽さん、驚かせないでください……」
    「ごめんね。……カフェちゃんは楽しんでくれた?私も含めて、みんな少し浮かれちゃってたから、カフェちゃんに気を使わせちゃったりしなかった?」
    「心配しないでください。私は、とても楽しく過ごせましたから」
    「それならよかった。また来てくれたらみんな喜ぶから、いつでも来てくれていいからね。連絡してくれたら私が迎えに行くし、一人で来てくれても構わないから」
    「……考えておきます」

    流石に一人で来るのは恥ずかしいが、いつでも来て良いと言われたことはカフェにとって自分が受け入れられたことを示すものであった。

  • 177別れと想いと②23/01/25(水) 12:18:47

    「……そろそろ行かないと。それじゃ父さん母さん、また来るから」
    「できるだけ早く顔見せに来い」
    「待ってるからね。カフェちゃんも、この子のことをよろしくね」
    「はい、ありがとうございました」

    景福は久しぶりの実家を離れることに少し名残惜しさを感じていたが、いつまでもここにいるわけにはいかないと思いなおし、車に乗り込んだ。

    「だいぶ盛り上がっていたみたいだな」
    「ケイちゃんが久しぶりに帰ってきたのが2人とも嬉しかったんでしょ。カフェちゃんまで一緒に来たから二人とも張り切ってたみたい」
    「ケイ、今度来るときカフェさん連れてこないと面倒なことになるぞあれは」
    「努力するよ。まあ俺が帰ったら父さんたちの気懸りの中心は兄さんがいつ相手を見つけるかに変わる気がするけど」
    「それは大丈夫でしょ。お兄ちゃんが相手見つけるの、お父さんたち半分諦めてるから」
    「なんだと!?見てろよ、絶対見つけてやるからな!」
    「10年位前からずっと言ってるじゃないか」
    「見つからなくて論文を恋人扱いされるにきまってる」

    そんな話や今後の目標などを話しながら、4人を乗せた車は駅まで向かって行く。

    「カフェちゃん、ケイちゃんのことよろしくね。もしケイちゃんに酷いことされたりしたら、お姉ちゃんに教えてね。すぐに言ってケイちゃんのこと叱ってあげるから」
    「はい。すぐに伝えます」
    「……カフェ、俺がそんなことすると……?」
    「……トレーナーさんは意地悪ですから……」
    「あまり揶揄うのはよくないぞケイ。カフェさんに嫌われたら、大変だろ?」
    「嫌われるようなことするか!」
    「冗談ですよ。トレーナーさんが優しい人なのは、よくわかっていますから。……まだ時間はありますよね。少しお土産を見てきてもいいですか?」
    「俺も一緒に行こうか?」
    「いえ、大丈夫です。トレーナーさんは海羽さんたちとお話しして待っていてください」

    そう言ってカフェは駆けて行った。残された兄弟は何らかの形で時間を潰さなければならなくなった。景福には話のネタは思いつかなかったが、景晴と海羽にはカフェがいない今のうちに聞いておきたいことがあった。

  • 178別れと想いと③23/01/25(水) 12:19:06

    「カフェちゃんもいないし、今の間にケイちゃんに聞いておかないとね」
    「……あの、姉さん?なんだか目が据わっていないか?」
    「気のせいだ、何も取って食おうとするわけじゃないから、正直に答えてくれたらいい」
    「絶対にそんな気楽に答えられる質問じゃないだろ!?」

    この雰囲気の時の兄と姉からは何とかして距離を取りたいが、カフェに3人で話して待っていてほしいと言われた以上、2人から逃れることは彼にはできなかった。

    「ケイちゃんはカフェちゃんのことどう思ってるの?」
    「どうって……カフェは優秀な―」
    「トレーナー目線の話は聞いてない。カフェさんのこと、一人の女性としてどう思うか聞いてるんだ」
    「言っておくけど、トレーナーと担当の関係だなんて言い逃れは許さないから。そんな関係としてみているなら、ケイちゃんが家に連れてくるわけないから」
    「……わかったよ。でも、カフェには絶対言わないでくれよ」
    「それは約束する」
    「……俺はカフェのこと好きだよ。あの子が嫌じゃなければ、ずっと一緒にいてほしいと思っている」
    「だったら―」
    「でも今は駄目なんだよ。あの子に俺の気持ちを伝えるのはまだ先じゃないと駄目なんだ」
    「……そう言って逃げる続ける気か?」
    「そうじゃない。伝える期限は決めてる」
    「……いつ?」
    「……カフェが20歳になる日。……2か月後の3月5日」

    弟の返答を聞いて景晴と海羽は顔を見合わせた。そこまで決まっているのなら、もう自分たちにできることはない。あとは二人の間で何とかする問題だった。

    「……お待たせしました、トレーナーさん。……どうかしたんですか?」
    「いや、何でもないよ。じゃあ兄さん姉さん、また会う時を楽しみにしてる」

    景晴と海羽はそれぞれが抱える気持ちを表に出さないように、カフェに弟の計画が気付かれないようにして二人を見送っていた。

  • 179別れと想いと④23/01/25(水) 12:19:23

    「ねえお兄ちゃん」
    「なんだ」
    「カフェちゃんの心配は杞憂だったみたい」
    「あんなにいい人を悩ませるほど隠さないでほしいけどな」
    「まあケイちゃんは昔からそういう性格だからしょうがないよ」
    「さて帰るか。なあ海羽。ケイはカフェさんには言わないでほしいと言っていたけど」
    「お父さんたちには隠すように言われてない……でしょ?」

    帰路に就く二人の足取りはどこか軽やかであった。


    東京へ向かう新幹線の車内に景福とカフェはいた。

    「カフェ、ついてきてくれて本当にありがとう。いきなりの話で大変だっただろ?」
    「いえ……とても……いい時間を過ごせ……ましたから……」
    「……まだ東京までは時間があるから、疲れているなら眠っていていいよ。ちゃんと起こすから」
    「はい……ありがとう、ございます……」

    平気と言っていたものの、初めて訪れる場所に長く滞在していたのだから、疲れも溜まっていたのだろう。カフェは電車に乗り込んでからずっとうつらうつらとしていた。
    ほどなくして寝息を立て始めたカフェを見ながら、彼はいろいろと想いをめぐらすのだった。

  • 180二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 14:23:20

    本丸は既に落ちていた。
    実はトレーナーさんも連絡の時点で掛かっていたのではないだろうか…………………

  • 181二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 23:01:10

    カフェのアタックがちょっとずつ激しくなりそうな予感
    予定の日までにお互い勝利を確信するのではなかろうか

  • 182二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 23:13:55

    カフェ20歳の誕生日、端的に言えばプロポーズの日の話はそのうち書くんだ
    いつになるかはわからないけど

    それはそれとして、愛妻の日やモチモチほっぺカフェの話を楽しみにしているんだよねえこれが!

  • 183二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 05:29:24

    ほぼ全員掛かってませんこと?

  • 184二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 17:01:54

    >>182

    告白をすっ飛ばしている!

    2月の第一日曜には多分完成しますので気長にお待ちを……

  • 185二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 02:35:59

    ファンからデートと思われる雰囲気になるお出かけがいつものこと(シニアクリスマス)
    上目でじっと見られたらお泊りも同衾も許す、寝言で宝物と呼ぶ(カフェに訪れた試練)
    今まで家族に彼女の紹介したことなかったのに、結婚挨拶と勘違いされるような言い方でカフェを実家に連れて行く(勘違いと確かな思い)
    同僚・後輩からもう結婚してる、カフェの家族にそろそろ結婚挨拶に来ると思われる

    これが私の世界線のカフェとカフェトレだけど、俺と付き合ってほしいで済むと思いますか?むしろこの状態で恋人からとか言い出したらクソボケだよ
    いなくなったお友だちが飛び出してボコボコにしてくるよ

  • 186二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 03:32:06

    確かにこれはもう告白とかいう次元じゃなくて責任を取らないといけないやつ…………
    結婚までのことをサンデーが聞いたらお泊まり&同衾のあたりから呆れそう

  • 187二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 07:46:10

    「そこまでやったのに両方とも告白してなかったのか」案件が多い
    お付き合いを始めた報告をしたらほぼ全員困惑か驚愕しますねこれは

  • 188二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 16:23:38

    恋に恋するダムちゃんにとっては一番身近なサンプルがさっぱり当てにならないな…………
    トレウマ夫婦は大抵そうなりそうだけど

  • 189二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 22:21:25

    タキモルあたりは式に呼ばれてないから結婚はまだなのは知ってるだろうけど交際もまだだとは思ってないだろうな…

  • 190二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 06:46:36

    今夜になったら次のスレ立てようと思います
    よろしくお願いします

  • 191二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 17:05:14

    次スレ予告があっても落とすのはもったいない

  • 192二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 20:08:33

    >>191

    落とす所でした………

    ありがとう………………

  • 193二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 20:09:18

    書き忘れたけど(鯖落ちしなかったら)また10時くらいに立てますね

  • 194二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 22:02:54
  • 195二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 22:18:59

    埋めときますね

  • 196二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 22:19:59

    ☕️

  • 197二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 22:20:33

    🏢
    👻♥️☕️

  • 198二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 22:21:14

    カフェの供給に今から震えている

  • 199二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 22:21:28

    うめ

  • 200二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 22:22:10

    200で今度は喫茶店カフェ実装!!!

オススメ

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