- 1◆jTjAfv9SHdw323/01/03(火) 23:34:19なんと3スレ目になりました ウタがポケモンのダークライと交流するお話 スレ画は1スレ目でいただいたものです ↓その1 【SS・クロス注意】おはよう、ウタ|あにまん掲示板「まわってみてどうだった?ウタ」「すごいよここ!」シャンクスが良いところって言ってたから期待はしてたけど、本当にすごいところだった。ここは音楽のことだったら何でもある!「ここで音楽の勉強出来たら、もっ…bbs.animanch.com↓その2 【SS・クロス注意】おはよう、ウタ その2|あにまん掲示板2スレ目になりましたウタがポケモンのダークライと交流するお話スレ画は前スレでいただいたものです↓1スレ目https://bbs.animanch.com/board/1334115/bbs.animanch.com
- 2二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 23:34:58立て乙 
- 3二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 23:35:26たておつ! 
 最悪が止まらない…
- 4二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 23:36:22心の支えがいるぶんREDよりは良くなる 
 そう思っていた時期が俺にもありました
- 5◆jTjAfv9SHdw323/01/03(火) 23:38:33スレ主が書くきっかけになったスレです 想像力が掻き立てられました 【クロス注意】ここだけ|あにまん掲示板bbs.animanch.com【クロス注意】………ごめんね|あにまん掲示板bbs.animanch.com
- 6二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 23:45:31やっぱそのスレだったか! 
 さてどうなるか・・・
- 7二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 23:47:48埋め 
- 8二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 23:48:28梅 
- 9二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 23:51:09うめ 
- 10二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 23:51:2310 
- 11◆jTjAfv9SHdw323/01/03(火) 23:53:52
- 12二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 23:56:56あぁ… 
- 13◆jTjAfv9SHdw323/01/04(水) 00:07:59何度開け直しても真っ暗なまま。こんなこと今まで無かったのに……! 
 ウタ お前のせいだ
 「!」ビクッ
 誰?知らない声…!
 お前がやったのだ
 お前の罪
 人殺し
 嘘をついた
 「わかってるってば!!!」
- 14◆jTjAfv9SHdw323/01/04(水) 00:22:37
- 15二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 00:33:21REDよりヤバそうな状態になってる…だと!? 
- 16二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 10:15:42ほしゅ! 
- 17二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 10:49:09ダメージがRED本編より大きくなってるんですが 
- 18二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 10:51:27ネズキノコの効果を知ったから使わずに済むな! 
 ↓
 逃げ道が潰されました
 人の心
- 19二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 13:02:53続きが気になる!! 
- 20二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 20:38:09保守 
- 21二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 20:39:53ほしゅ 
- 22二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 20:46:29ここでダークライについて豆知識 
 ・人々やポケモンを深い眠りに誘い悪夢を見せてしまう能力「ナイトメア」がある。
 ・この悪夢を見せてしまう能力は、"自身の意思に関係なく勝手に発動してしまう"ものであるらしく、"コントロールや制御が出来ない。"その為、悪夢で誰かを苦しめてしまう事を望まないダークライは、誰とも関わろうとせず自ら孤独に生きているらしい。
 (以上、ピクシブ百科事典より一部転載)
 URL:ttps://dic.pixiv.net/a/%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4
- 23二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 21:22:40「ナイトメア」のせいで厳選中のメタモン倒しちゃったこともあったなぁ(涙) 
- 24二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 22:58:52和解してほしいが・・・ウタのメンタルはボロボロだ! 
- 25◆jTjAfv9SHdw323/01/04(水) 23:09:21ガサガサッ 
 「?」
 「おいおい、歌姫を攫うために隠れてたのにまさかご本人がいるとはな」
 「城に乗り込む手間が省けたぜ」
 海賊……か。
 「おっと抵抗はするなよ?怪我したくなけりゃあな」
 「………」
 「なァ、コイツにその気はねェみたいだ」
- 26◆jTjAfv9SHdw323/01/04(水) 23:13:39
- 27◆jTjAfv9SHdw323/01/04(水) 23:18:13「てめェ……!こっちを油断させようと…!」 
 「騙したな卑怯者がァ!」
 そんなのもうわかってるよ。
 「やっちまうぞ!」
 コイツらなんていつもみたいに眠らせてやれば良い。暗くなるウタワールドも何とかして、無限に能力を維持する方法を……。
 「」バタッ
 「?」
 「」バタッ
 バタッ
 バタッ
- 28◆jTjAfv9SHdw323/01/04(水) 23:21:50え?どんどん倒れてる。まだ歌ってないのに。 
 「ギャアアアアア!!!」
 「ヤメテクレエエエエエ!!」
 「ウアアアアアアア!!!」
 アアアアアアアアア
 「……?」
 海賊たちが!?
 「」
 「」
 「」
 「」
 「」
- 29◆jTjAfv9SHdw323/01/04(水) 23:25:11
- 30◆jTjAfv9SHdw323/01/04(水) 23:29:59黒い人。もう私を見つけたんだ。ということは、海賊たちは悪夢を見たから……。 
 〈……〉
 「……」ゴクッ
 黒い人は真っ直ぐ見つめてくる。わかってる。何を思ってるのか。何がしたいのか。
 〈……〉ズイッ
 近づいてきた。もう逃げない。どのみち言い逃れなんて出来ないから。
 《……何故ダ》
- 31二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 23:31:10やばい様子がやばい 
- 32◆jTjAfv9SHdw323/01/04(水) 23:39:26そうだよね。理由ぐらい知りたいよね。その方がスッキリするよ。 
 「……私があの日、歌ったから。この歌声であの化け物が出てみんなを」
 《違ウ》
 「……?」
 違う…?どういうこと?
 《何故ダ?》
 何?何が聞きたいの?
 「……あんたも見たからわかってるでしょ!?あの映像が言った通り!!私の歌声がエレジアを」
 「ウタァアアアア!!!」
- 33二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 23:40:33あーよかったそっちかまあそっちだよね 
- 34二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 23:43:27このレスは削除されています 
- 35◆jTjAfv9SHdw323/01/04(水) 23:45:21
- 36◆jTjAfv9SHdw323/01/04(水) 23:50:18
- 37◆jTjAfv9SHdw323/01/05(木) 00:01:11〈………〉ゴゴゴゴゴゴゴ 
 ・エレジアを…奪った。音楽を…奪った。あの日常を…奪った。元凶は、すぐそこにいた。
 〈………〉ゴゴゴゴゴゴゴ
 ・久しぶりの感情が彼を包もうとしていた。かつて世界をそうしようとしたように、あの女を悪夢に包んでやりたくなった。
 〈………!!〉
 ・彼の感情は昂り続けた。見つけ出して、必ず心を暗黒に変えてやる。
- 38二次元好きの匿名さん23/01/05(木) 00:02:46これゴードンさんがガチのファインプレーだったのでは? 
- 39◆jTjAfv9SHdw323/01/05(木) 00:08:05
- 40◆jTjAfv9SHdw323/01/05(木) 00:16:28〈……〉スゥ---...フゥ---... 
 ・彼は呼吸を整え、平静を装う。あの女と違って国王は被害者だ。自分の機嫌で余計な心労をかけるわけにはいかない。
 〈……〉クイッ
 「それは……映像電伝虫?」
 ・彼は電伝虫を指差した。国王もあの日の出来事は見ているはずだ。ウタと怪物のことを何か知っているかもしれない。
 .
 .
 .
 「あ……あァ……」
- 41◆jTjAfv9SHdw323/01/05(木) 00:27:37・国王は映像を見て狼狽えていた。自分の国が滅ぼされる様が映っているのだから、冷静ではいられないだろう。彼は少し申し訳なく思った。 
 「……ウタも、これを見たのか?」
 〈……〉ウム
 「……これだけは、これだけはあの子に知られたくなかった……!」
 〈?〉
 ・国王は何かを隠しているようだ。
 「君はこれを見て、あの子を恨んだかい?」
 〈………〉コクッ
- 42二次元好きの匿名さん23/01/05(木) 00:39:03このレスは削除されています 
- 43◆jTjAfv9SHdw323/01/05(木) 00:41:44
- 44◆jTjAfv9SHdw323/01/05(木) 00:51:05
- 45二次元好きの匿名さん23/01/05(木) 01:09:37よくやったゴードンさん! 
- 46二次元好きの匿名さん23/01/05(木) 08:40:22映画よりはマシな展開になってくれ…! 
- 47二次元好きの匿名さん23/01/05(木) 18:37:32ほしゅ!! 
 これはGJすぎるぞゴードンさん
- 48◆jTjAfv9SHdw323/01/05(木) 22:52:30. 
 .
 .
 ・海賊船を見つけた時は焦った。万が一が起こっていたかもしれないからだ。
 「パーティの日のことを覚えているだろうか?あの日、お前がこの島を出る前に、最後の機会だからと音楽院の人たちはお前にたくさんの曲を歌わせた」
 ・国王はあの日の出来事を話し始めた。そういえば、怪物が現れたこと以外は何も知らないことに彼は気づいた。
 「私は……お前の素晴らしい歌声がエレジア中へ聴こえるようにした。それがまずかったのだ!魔王に君の歌声が届いて……封印が解けてしまった……」
- 49◆jTjAfv9SHdw323/01/05(木) 22:56:47〈……?〉 
 ・魔王?トットムジカ?それは両方とも怪物のことだろうか?
 「そして君の前に、楽譜として姿を見せたのだ……。君に歌わせるために」
 〈……!?〉
 ・楽譜が怪物の正体?自分でウタの前に現れた……?そんなことがあり得るのかと、彼は困惑した。
 「君を取り込み自由になった魔王は、その力を人々に奮い始めた。赤髪海賊団は魔王に懸命に立ち向かった。だが、止められなかった……みんな奴に殺された……!」
 「シャンクスたち……が……」
- 50◆jTjAfv9SHdw323/01/05(木) 23:06:13
- 51◆jTjAfv9SHdw323/01/05(木) 23:12:53「………」 
 「だから、あの惨劇は魔王が起こしたことなのだ。すまなかった……!私の口から本当のことを言えなくて…!なんだかんだと理由を付けて私は!!」
 「うん。わかったよゴードン」
 〈……〉ホッ
 ・自分の怒りが間違いで良かったと、彼は少し安心した。今まで共にしたウタの姿は嘘ではなかった。
 「………良かった。つまりだ。あの出来事は君の罪では」
 「だからシャンクスたちは私を置いていったんだ」
- 52◆jTjAfv9SHdw323/01/05(木) 23:22:16「!?」 
 〈!?〉
 「ウタ…!?言っただろう!お前が悪いんじゃ……!!」
 「あれを歌ったのは私!!」
 「……ッ!」
 「シャンクスたちが!止められなかったんでしょ!?みんなすごく強いのに!!」
 ・国王は言い返せなかった。事実、あの怪物は途轍もなく強かった。それは彼自身も肌身で感じていた。共に戦った者たち…シャンクスたちも怪物と戦えていたから、強いのは確かだ。それでも人々を守れなかった。
- 53◆jTjAfv9SHdw323/01/05(木) 23:35:59
- 54◆jTjAfv9SHdw323/01/05(木) 23:42:55ファイルなう - アップロードされたファイルmovie(20230105213043471).m4a (11.92 MB)d.kuku.lu「「……!」」 ——— この曲は……何?。今まで聴いたことも、楽譜で見たこともない。 🎼———♫———♩———♪ 「………」 🎼♫———♩———♪———♫ でも、何だろう。聴いてるとすっごく落ち着く。心が安らぐような……。こんな曲あったんだ……。 🎼 ———♩———♪———♬ 〈……〉スッ 
- 55◆jTjAfv9SHdw323/01/05(木) 23:47:31手に持ってるのは……。それで吹いたってこと? 
 「……あんたの好きな曲って今の?」
 〈……〉ウム
 「そっか。綺麗だね」
 「それは……“オラシオン”」
 「?」
 〈!〉
 ゴードンは知ってるの?
 「何十年も前に失伝した曲を……何故君が?」
- 56◆jTjAfv9SHdw323/01/05(木) 23:54:14〈……〉ジ--- 
 黒い人は懐かしむような顔で持ってる葉っぱを見つめてる。……きっとあんたに聴かせてくれた人も、そうやって吹いてたんだね。
 「ふふ。聴く者の心を鎮める効果があると言われていたが、本当だったようだ」
 そんな力があるんだ。音楽ってすごい…!
 《……何処ダ》
 何処って?何が……。
 「「!」」
 「……トットムジカの楽譜か」
 〈……〉ウム
 「……2人とも来なさい」
- 57二次元好きの匿名さん23/01/06(金) 01:08:04オラシオンをムジカにじゃなく2人に使うとは…! 
- 58二次元好きの匿名さん23/01/06(金) 10:10:15期待 
- 59二次元好きの匿名さん23/01/06(金) 19:57:38ほし 
- 60◆jTjAfv9SHdw323/01/07(土) 00:10:43. 
 .
 ゴードンに案内されて来たのはお城の地下。私も時々ここには来る。
 〈……〉キョロキョロ
 黒い人はここを見渡してる。初めてなのかな。
 〈……!〉
 石像を黒い人は見た。
 「これは警備用のロボットだ。トットムジカが持ち出されないために造られたのだ」
 持ち出されないようにってことは、前にそんなことがあったんだ。ゴードンは何かを取り出した。
- 61◆jTjAfv9SHdw323/01/07(土) 00:14:39
- 62◆jTjAfv9SHdw323/01/07(土) 00:18:27〈……〉ズイッ 
 黒い人も楽譜を覗いてる。読めるかな?
 〈………〉ジ----....
 結構苦戦してるみたい。そうだよね。ボロボロで読みにくいはずだよね。なのに私はどういうわけか、すぐにでも歌えちゃうぐらい歌詞がスラスラ読めた。
 〈……!!!〉
 読めたのかな?すごく驚いてる。
 「『人の恐れ、人の迷い。トットムジカの名のもとに。怯えよ、逃げよ』。数百年前から伝わる古の楽曲。それが魔王“トットムジカ”だ」
- 63◆jTjAfv9SHdw323/01/07(土) 00:23:04——— 
 ・この古びた楽譜が、怪物の正体……?彼は未だ信じられなかったが、国王がこれを魔王と呼んでいるのだから事実なのだろうと受け入れた。
 「魔王は、ウタウタの実の能力者の歌声に反応する。そして、能力者がこの楽曲を歌うことで、魔王は自由になってしまう」
 〈……〉チラッ
 「……」ガタガタ
 ・ウタはずっと震えている。……あの日の記憶が頭で巡ってしまっているのだろう。怪物が現れた以上、歌ってしまったのは間違いないようだ。
 「……君も信じられないだろう。ただの楽譜にしか見えないこれが、恐ろしい存在だなどと」
 ピラッ
- 64◆jTjAfv9SHdw323/01/07(土) 00:26:13〈?〉 
 ・楽譜が揺れた。
 ピラッ
 〈……〉
 ・これだけ古そうな紙だ。少しの拍子に吹かれてしまっても無理は無い。
 ピラッ
 「!」
 〈!〉
 ・ただ、この部屋は風など無いのに、楽譜はウタに向かって揺れていた。
- 65◆jTjAfv9SHdw323/01/07(土) 00:31:43〈……!〉グルッ 
 ・驚いた彼は国王に顔を向ける。
 「……魔王が、ウタのもとへ行こうとしているんだ」
 「ッ!」ビクッ
 ・ウタは一層顔を青くした。見ていられなかった。
 「おそらく今も復活しようとしているのだろう。だがウタ、もう心配は無い」
 「え…?」
 「今後この部屋に音が届くことは無いから、魔王が君に辿り着くことも無い。楽譜はこのまま、この部屋に封じておけば……」
 グワシ
- 66二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 00:43:44まあ・・・処分しろとはなるよね 
- 67二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 11:49:06保守!!!! 
- 68二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 11:51:00追いついた…! 
 続きが楽しみ
- 69二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 14:38:06待機中 
- 70二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 23:39:54保守 
- 71◆jTjAfv9SHdw323/01/07(土) 23:55:28「?」 
 〈……〉グッ
 ・彼は国王の手を止めた。
 「どうした?」
 〈……〉
 「…!……この楽譜を処分する……そう言いたいのだね?」
 〈……〉ウム
 「しかし……だが……これは……」
 「………」ゴクッ
 ・国王は葛藤し、とても惜しそうに楽譜を見る。ウタは何も口にしない。
- 72◆jTjAfv9SHdw323/01/07(土) 23:58:06「…………」 
 ・食い入るようにウタは見つめている。楽譜をどうするのかが気になるようだ。それは彼も同じだった。
 〈……〉
 「………くッ」
 〈……!〉
 ・国王は意を決したようだ。彼は国王の言葉を待った。
 「……分かった。……やってくれ!」
 〈……〉コク
- 73◆jTjAfv9SHdw323/01/08(日) 00:01:39——— 
 コン....コン....
 黒い人はお城の外へ歩き出した。楽譜を手に持って。
 「良いの?ゴードン」
 「ああ、これで良い。……お前のためにも……こうするべきなのだ。私たちも出よう」
 ゴードン、すごく迷ってた。理由はわからないけど、どうしても捨てたくなかったみたい。
 外はいつの間にか暗くなってた。雲が分厚くて雨が降りそう。
- 74◆jTjAfv9SHdw323/01/08(日) 00:04:30〈……〉スッ 
 ギュイ----ン....
 黒い人は込めた力を持ってる楽譜に向けた。自分の力で楽譜を燃やすみたい。
 ブワッ!!
 〈ッ!〉
 バサッ!
 風で楽譜が!どっかへ飛ばされちゃう!
 「拾わなきゃ……!」
 バサッパサ
- 75二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 00:05:10あっ… 
- 76◆jTjAfv9SHdw323/01/08(日) 00:06:47「?」 
 パサッパサ
 「え」
 パサッピラ
 「……!」
 なんでこっちに来るの?風は逆向きなのに……!
 ピラ
 「……」
 楽譜が全部私の足元に降りてきた…!私に使えってこと?歌えって言いたいの?
- 77二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 00:08:25ク…クソ楽譜… 
- 78◆jTjAfv9SHdw323/01/08(日) 00:25:54〈……〉スッ 
 私をどかした。きっと離れてろって言ってる。
 〈……〉クシャッ
 楽譜を黒い人は足で踏んづけた。これで楽譜はきっと動けない。
 〈……〉バッ
 ギュイーーーーン.......!!
 また力を込めた。さっきよりもずっと強く。
- 79◆jTjAfv9SHdw323/01/08(日) 00:30:18
- 80◆jTjAfv9SHdw323/01/08(日) 00:42:33
- 81二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 00:46:44ウタが不穏だ… 
- 82二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 08:22:09楽譜逃げ足速そう 
- 83二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 19:13:30ほしゅ 
- 84◆jTjAfv9SHdw323/01/08(日) 22:39:46
- 85◆jTjAfv9SHdw323/01/08(日) 22:43:18〈……〉 
 ・楽譜は燃え尽き、散り散りの灰となった。………絶叫が聞こえた気がしたのは自分だけだろうかと、彼は思った。
 パラパラパラ......
 「……」
 「すまない……私がすべきことだったというのに……君に押し付けて……!」
 ・楽譜はもう、辺りを飛ぶ灰になっていて読めない。もう怪物は出てこない。もう誰も歌えない。
- 86◆jTjAfv9SHdw323/01/08(日) 22:47:16パラパラパラ...... 
 「……なんだ」
 「あんた、寂しかったんだね」
 〈……?〉
 ・ウタが誰かに優しく語りかけた。誰に向けて言ったのか、彼にはわからなかった。
 ———
 これで終わったのかな?もう誰も傷つかないのかな?……ごめんね。
 「……トットムジカは消えた。安心しなさい、ウタ」
- 87◆jTjAfv9SHdw323/01/08(日) 22:51:34「……」 
 ずっと1人で辛かったんだよね。今更言ったってしょうがないけど、私があんたに出来ることってあったかな?誰も傷つけずに。
 「…すまないシャンクス。君との約束は守れなかった」
 〈?〉
 「約束?」
 小声で何か言ってた。黒い人も聞こえたって。
 「……!……今のは忘れてくれ」
 〈……〉ジ----....
- 88◆jTjAfv9SHdw323/01/08(日) 23:31:07ゴードンを睨んでる。気になるみたい。 
 「いいよいいよ!ゴードンが話したくないなら……」
 聞かなくていい、というより聞きたくない。
 〈………〉ジロ-----.....
 「………わかった、話そう」
 お城に戻ることだって出来たけど、足が動かなかった。シャンクスが私を置いてった理由がはっきりするかもしれないから。
 「……お前をエレジアに残して行った時、シャンクスは私にこう言った。『この件は自分たち、赤髪海賊団がやったと伝えてくれ』と」
- 89◆jTjAfv9SHdw323/01/08(日) 23:46:11〈……〉 
 やっぱりだ。やっぱり私を庇ってた。
 「……なんでよ?」
 理由を知るのが怖い。聞きたくないのにすごく気になる。
 「海軍に追われる身の自分たちが、お前の才能を囲ってしまうわけにはいかないと。お前の歌声は最高だと言っていた」
 「………!」
 〈……〉
 なんか、わかった気がする。
 「そっか〜。……なんて思ったら良いかな〜」ウルッ
- 90◆jTjAfv9SHdw323/01/09(月) 00:14:01
- 91二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 00:20:36楽譜はきっちり燃やせたっぽい? 
 そして真実を知ったら知ったで辛い…
- 92二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 08:28:42ほしゅ 
- 93二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 17:49:23忘れた頃に不意打ちで出てこないか心配だな、楽譜 
- 94二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 22:46:36確かにまたリポップしそうで怖いな 
- 95◆jTjAfv9SHdw323/01/09(月) 23:07:26〈……〉チラッ 
 「ありがとゴードン!本当のこと教えてくれて!もう大丈夫!」ニコッ
 「………そうか。私は先に戻っていよう。……本当にすまなかった」
 「気にしないで!ゴードンは悪くないから!」
 「ああ。2人とも身体が冷えないうちに戻りなさい」
 「わかってる!少ししたら私たちも戻るから!」
 「うむ」
- 96◆jTjAfv9SHdw323/01/09(月) 23:12:18
- 97◆jTjAfv9SHdw323/01/09(月) 23:19:10
- 98◆jTjAfv9SHdw323/01/09(月) 23:23:31〈……〉 
 「だから、嫌いだなんて思いたくなかった……!ずっと…みんなを好きで……!」
 〈……〉ソッ
 「…!」
 座ってる。膝に乗りやすそうに。
 「……膝、借りるね」
 ごめんね。あんたにばっかりこんなことして。
 ———
 ・国王の話を聞くまで、彼もシャンクスを誤解していた。
- 99◆jTjAfv9SHdw323/01/09(月) 23:27:37「〜〜〜〜〜!!!」 
 ・足が濡れていく。泣いているのだ。こんなに優しい子を捨て置くなどどれほど悪どい男なんだろうと、彼はそう思っていた。
 「みんなに会いたいよォ……!!信じられなくてごめんってェ……!!」ギュウウ..!
 ・だが、それは違うと確信した。シャンクスたちはウタを本当に大切に育てたに違いない。だからこそこのような子に育ったし、海賊という自分の立場で幸せに出来るか悩んだのだろう。
 「えっぐ…!ルフィ〜〜〜…!!!」
 ・昔からウタは、国王の前では決してこのような様子を見せない。きっと、見せれば国王が心配すると考えているからさっきのように気丈であろうとする。
- 100◆jTjAfv9SHdw323/01/09(月) 23:31:22
- 101◆jTjAfv9SHdw323/01/09(月) 23:37:16
- 102二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 23:37:17不吉なカラスの泣き声! 
- 103◆jTjAfv9SHdw323/01/09(月) 23:48:18光の効果音のつもりでした…… 〈……〉 グッ 「ひゃッ」 ・眠そうだ。もう城に戻るとしよう。彼はいつものようにウタを抱えた。 〈……〉ス----.... 「スゥ....スゥ....」ギュ ・部屋に着くと、もうウタは眠っていた。眩しい月が気になった彼は、起きている間それを見つめていた。 
- 104◆jTjAfv9SHdw323/01/10(火) 00:03:58
- 105二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 01:24:53月がなんか意味ありげ 
- 106二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 01:25:37クレセリアもいるのかな 
- 107二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 01:33:51吐き出せないで溜め込むとREDルートになるから良かった… 
- 108二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 09:55:08ほしゅ 
- 109二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 18:09:52ほしゅ 
- 110◆jTjAfv9SHdw323/01/10(火) 22:56:58—————— 
 《🎼———♫———♩———♪》
 ・彼は思い出の曲、“オラシオン”を奏でていた。遠い昔、自分に聴かせてくれた誰かに聴こえるように。
 《🎼♫———♩———♪———♫》
 ・名前を知れたことが嬉しかった。そのおかげか、在りし日の光景が前よりもはっきり思い出せる気がする。
 《🎼 ———♩———♪———♬》
 「🎼 ———♩———♪———♬」
 〈!〉
 「上手♪」
 ・ウタだ。1回しか聴いていないのにもう曲に合わせられることに彼は驚いた。
- 111◆jTjAfv9SHdw323/01/10(火) 23:02:03「その曲って歌詞はあった?」 
 〈……〉ブンブン
 ・彼は首を横に振る。その人は“オラシオン”を歌うことは無かったから、きっと歌詞の無い曲だ。
 〈……?〉クイ
 「ん?……あ、配信のこと?」
 ・彼は部屋に向かって指を差した。いつもなら配信をしてる時間なのだが。
 「う〜〜ん、今どうしよってなってる」
 ・何か言いに来たようだ。よく見ると浮かない顔をしている。
- 112◆jTjAfv9SHdw323/01/10(火) 23:10:33
- 113◆jTjAfv9SHdw323/01/10(火) 23:27:19「今までずっと海賊嫌いでやってたから、そういうところを好いてるファンもいるの。急にやめたらショック受けちゃうでしょ?」 
 〈……〉
 ・そういえばファンの中にはそんな人もいたと彼は思い出した。
 「それに、ファンのみんなが言ってくるみたいな悪い海賊はホントに嫌いだし……あんたも時々ここに来るような海賊は嫌じゃない?」
 〈……〉ウム
 ・これについては彼も同感だった。
- 114◆jTjAfv9SHdw323/01/10(火) 23:31:14
- 115◆jTjAfv9SHdw323/01/10(火) 23:36:20
- 116二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 23:40:25よくやった! 
- 117◆jTjAfv9SHdw323/01/10(火) 23:40:52・落ち込んだウタを見て、彼はなんだか悪いことをした気分になった。ウタが好きで配信をしていることは彼にもわかるから尚更だ。 
 「だが、やはり事情は伝えておく方が良いだろう。君から伝えてくれないだろうか」
 〈……〉ウム
 .
 .
 ピッ
 〈……〉ジッ
 ・彼1人で配信するのは初めてだったが、電伝虫は無事点いた。人々が映っている。
- 118◆jTjAfv9SHdw323/01/10(火) 23:45:22〈……〉ウンウン 
 ・やはり、ウタが映っていないことが気になるようだ。質問をする人が多い。
 〈………〉
 ・さて、国王から任されたもののどう伝えたものか。喋り始めてようやく、彼はそこを考えていなかったことに気づいた。
 《……ウタハ、傷ツイテル》
 ・喋りながら考えるしか無さそうだ。……ウタのようにスラスラ言葉が出ないことに彼はもどかしさを感じた。
 《……家族ヲ、誤解シテイタ》
 .
 .
- 119◆jTjAfv9SHdw323/01/10(火) 23:50:36・彼はゆっくり、少しずつ説明をした。家族が自分を捨てたと思っていたこと。本当はウタを庇っていて、ウタは事実にショックを受けていること。その家族が海賊なこと。だから海賊嫌いを名乗るのに抵抗を感じていること。彼が必死に話しているのが伝わったのか、人々は耳を傾けてくれた。 
 《……ダカラ、休ム》
 ・海賊の娘であることにショックを受けている人もいるが、とりあえずウタが休むことは伝えた。彼は配信を切ろうとした。
 〈……?〉
 ・しばらく会えないとわかったからだろうか。人々の一部は彼に様々な質問や伝言を言った。
- 120◆jTjAfv9SHdw323/01/10(火) 23:55:54
- 121二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 23:57:48あっ… 
- 122◆jTjAfv9SHdw323/01/11(水) 00:11:50・そう言い残し、彼は配信を切った。その時に画面が騒がしくなりそうだったが、彼は構わなかった。 
 「ウタのことは伝えてくれたかね?」
 「……」ス----...
 「?」
 「どうかしたのかな」
 〈……〉イライラ
 ・彼がこのことで苛立ったのは久しぶりだった。一時はそういう扱いにも納得していたが、事実を知ってからはまた納得出来なくなった。
- 123◆jTjAfv9SHdw323/01/11(水) 00:50:40—マリージョア— 
 「赤髪の娘だと……!?」
 「だとすると、あの娘はフィガーランド家の血筋……!」
 「あの能力と求心力は危険だ。抹殺しておきたいが、動けば赤髪がどう出るか」
 「問題はウタと赤髪だけではない。奴もだ」
 「ああ…。何故エレジアにいるのだ………?」
 「“ダークライ”」
- 124二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 00:55:26このレスは削除されています 
- 125二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 00:58:02遂にダークライが名前で出てきた 
- 126二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 01:01:44そういえば誰も名前で呼んでなかったな… 
- 127二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 01:03:29このレスは削除されています 
- 128二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 12:08:38ええええええええどうなるんですか!?どうなるんですか!?!? 
- 129◆jTjAfv9SHdw323/01/11(水) 20:22:43
- 130◆jTjAfv9SHdw323/01/11(水) 20:29:07ダークライの様子が記録とかけ離れていることが五老星を混乱させていた。 
 「最後の襲撃が起きた□□年前、被害に遭ったのはエレジアだ。それ以降奴は消息を絶っていたが……」
 「トットムジカによって滅びた今、記録通りの奴の性格ならばエレジアに留まる理由など無いはず」
 記録に残るダークライは人を襲うこと、苦しめることを厭わない存在だった。
 「今のダークライは当時の記録とは似ても似つかぬほど穏やかだ。ウタはもちろん、民衆にも悪意を向ける様子が無い」
- 131◆jTjAfv9SHdw323/01/11(水) 20:34:53「ウタを利用して自らも支持を得ようとしているのではないのか?」 
 「その可能性もある。しかし……映像電伝虫を見た限りでの話だが、奴はウタに入れ込んでいるのでは?」
 「何と……!」
 「厄災さえも懐柔するとは……。これも求心力が成せる技か」
 「もしそうならば……まずいな」
 5人はある事態を危惧していた。
 「今のダークライの気質があの娘ありきのものなのであれば……仮に抹殺を成功させた場合、奴が再び世界を攻撃するかもしれん。刺激するのは危険だ」
- 132◆jTjAfv9SHdw323/01/11(水) 20:47:27「しかし、ウタウタの能力も見過ごすわけには……。トットムジカの件もある」 
 この頃の五老星はウタの抹殺に際してダークライがどう対応するかも警戒していた。そんな時に赤髪の娘という事実が舞い込んできたのだ。
 「………第一だ」
 「何故ウタは生きているのだ?」
 「「「「!!!」」」」
 五老星は重要な違和感を再確認した。
 「……確かに、我々はウタを抹殺する術を模索しているが、本来ならその必要は無いはずだ」
- 133◆jTjAfv9SHdw323/01/11(水) 21:00:45「ダークライの悪夢の力は強い。人を死に追いやれるほどにな。実際に奴の悪夢によって命を落とした例が記録に残っている」 
 五老星が静観していた理由の1つである。当初はダークライを確認した時点でウタはすぐに死ぬと判断したため、重く見てはいなかった。
 「ウタは間違いなく奴の悪夢に晒されている。しかし、弱るどころか生き生きしているではないか」
 5人は死ぬどころか衰弱もしないウタに疑問を浮かべる。
 「どうなっている……。まさかダークライの力が効いていないのか?」
 「ウタウタの実の能力がそうさせているのか?」
 ウタを抹殺したい五老星にとって、現状持っている情報は非常に動きにくくしていた。
- 134◆jTjAfv9SHdw323/01/11(水) 21:13:33
- 135二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 22:14:58ウタのメンタル問題は大丈夫そうだけど、全く違う問題が起きてるぅ!! 
- 136二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 22:54:36このレスは削除されています 
- 137二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 22:55:58ダークライを撃退したエレジアヤバくない? 
- 138二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 22:56:37過去のエレジアで何があったんだ 
- 139二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 05:53:14展開が気になりすぎる 
- 140二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 06:17:07このダークライ昔は思いっきり悪い奴だった? 
- 141二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 11:22:13人の手元に残る記録は大抵人目線で、人が感じた通りに事実が歪められてしまうもの 
 ダークライもそうで、本当はひとつひとつの行動に理由があったけど人間に理解されずに歴史上やべえやつ扱いされているのでは?
- 142二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 12:00:27ポケダンみたいに悪さしたけど、記憶喪失になってエレジアで拾われたとかかな? 
- 143◆jTjAfv9SHdw323/01/12(木) 20:15:12
- 144◆jTjAfv9SHdw323/01/12(木) 20:22:03
- 145◆jTjAfv9SHdw323/01/12(木) 20:56:13・良い気分だった。歌い手として輝くウタを見れるのが彼は嬉しかった。 
 ♪
 ♪
 「みんな!!」
 ・歌が一区切りつき、ウタは観客に呼びかけた。
 「みんなはさ!海賊をどう思う?」
 〈?〉
 「おれの町は海賊に焼かれた!!」
 「うちの主人は海賊に殺された!!」
 「母ちゃんを返せ!!!」
 ワァアアアアアアア!!!
 ・何のつもりだろうか。この場は海賊など関係ないはずだ。
- 146二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 20:57:17あれ? 
- 147◆jTjAfv9SHdw323/01/12(木) 21:00:16
- 148二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 21:00:26自分がナイトメアにやられてる? 
 今のウタが演出する夢とは思えないし
- 149◆jTjAfv9SHdw323/01/12(木) 21:06:20・ウタは振り向き、いつもの調子で口にした。 
 「私は救世主として、みんなを導いてるだけ」
 《ヤメロ……!》ゴオッ!
 ・彼はようやく動き、光の中へ突っ込んだ。
 .
 .
 .
 〈……?〉
 ・気がつくと、彼は全く違う場所にいた。木々が並び、ウタはいない。
 【《うぐぐっ……》】
 〈!〉
 ・うめき声がする。彼はそこへ向かって歩いた。
- 150◆jTjAfv9SHdw323/01/12(木) 21:11:42
- 151◆jTjAfv9SHdw323/01/12(木) 21:20:42
- 152◆jTjAfv9SHdw323/01/12(木) 21:32:42「良い夢見れた?」 
 ・夢。つまりさっきまで寝ていたのか。彼はようやく自覚した。
 〈……〉
 ・最初は悪夢を見ていたが、その後の方が彼は気になっていた。
 《……私ガイタ》
 「あんたが?もう1人?」
 〈……〉ウム
 「変なの〜」ニッ
- 153◆jTjAfv9SHdw323/01/12(木) 21:43:19
- 154二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 21:45:11むしら政府が手を出しにくくなったのはラッキーというか 
- 155◆jTjAfv9SHdw323/01/12(木) 21:58:56・ウタもファンも困らせてしまった。口走らないように気をつけようと彼は肝に銘じた。 
 「じゃあ配信のことはここまで!今作曲してるからちょっと手伝ってくれない?」
 ・ウタは話題を切り替えてくれた。
 〈……〉ウム
 「ありがと!それが終わったら————とか……」
 〈……〉フフッ
 ・こういうところが人の心を掴むのだ。優しさを感じて彼は少し気持ちが軽くなった。
- 156二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 22:16:51本人も悪夢を見るのはどういうことだろうか 
- 157二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 00:40:17原作の方のダークライ見たのもう随分前すぎて覚えてないんだが、そっちではダークライ本人が悪夢を見たりはしなかったんだっけ? 
- 158二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 01:06:48このレスは削除されています 
- 159二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 07:12:38気になるなぁ 
- 160二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 18:27:11保守 
- 161◆jTjAfv9SHdw323/01/13(金) 21:41:22
- 162◆jTjAfv9SHdw323/01/13(金) 21:45:51「🎼—————— hear my true voice♪」 
 「……どうだった?私の曲でこういう感じのってあんまり無いと思うけど」
 〈♪〉ウンウン
 黒い人は気に入ったみたい。作るの手伝ってくれたから思い入れもありそう。
 「ありがと。でもこれはお蔵入りかな〜」
 〈!?〉ビクッ
 「あ、あんたが悪いんじゃないよ!」
 《……何故ダ》ショボン
- 163◆jTjAfv9SHdw323/01/13(金) 21:53:09《……何故ダ》ショボン 
 落ち込んじゃった。そんなに気に入ってくれてたんだ…。
 「う〜〜ん……歌っててあんまり気持ちが込められなくてさ」
 〈?〉
 「ほら最初のところとかさ。飽き飽きするほどひとりぼっちだったことなんて無いし、ゴードンとかあんたとの繋がり?はもうあるからいまいちピンと来なくて」
 〈……〉
 「自分で書いておいて言うのも変だけど、ちょっと上手く歌える気がしなかったんだよね。あんたもよくわからないことに気持ちを込めるって難しくない?」
- 164◆jTjAfv9SHdw323/01/13(金) 21:56:04〈……〉ウム 
 頷いた。ちょっとわかったかな?
 「でしょ?ちゃんと心を込めて歌いたいから、これはみんなには聴かせられないかな」
 〈……〉ジ--...
 「……!じゃあこれ、あんたにあげるね」
 〈!〉
 あんたは好きみたいだし、捨てちゃうのももったいないか。ちょっと歌詞をいじってみても良いかも。
 ——————
 ・彼は国王に呼ばれた。話したいことがあるらしい。
- 165◆jTjAfv9SHdw323/01/13(金) 21:58:47「実はだ。ウタを人前に出したいと考えている」 
 〈!〉
 ・人前に出す。つまりは人をここへ呼ぶか、ウタを島の外へ出すかだ。
 「ウタは歌い手だ。やはり私としては人々の前であの素晴らしい才能を披露させたい」
 〈……〉ウム
 ・その光景は、彼も時々夢に見る。現実となるならばとても嬉しい。
 〈……?〉
 ・が、彼に疑問が浮かんだ。
- 166二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 22:01:12ララバイ没にしたの結構精神的に良くなってそう 
- 167二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 22:02:43今さらだけどシャンクスの娘なのバレたのルフィが今のウタを知るきっかけになりそう 
- 168◆jTjAfv9SHdw323/01/13(金) 22:04:58「何故今それを、か」 
 ・国王はすぐに勘づいた。
 「ウタの才能の素晴らしさは前々から、出会った時から疑うまでもないものだ。しかし私はあの能力とトットムジカを恐れるあまり、人前に出すことを避けていた」
 ・トットムジカ。あの怪物のことである。彼は表情を険しくした。
 「だが、トットムジカは君が燃やしてくれた。おかげで私はやっとウタを出しても良いと思えるようになった。とても情けない話だが」
 〈……〉
 ・とにかく、怪物の楽譜は燃やして良かったようだ。彼はそれだけ理解した。
- 169◆jTjAfv9SHdw323/01/13(金) 22:09:48「もちろん今すぐにではない。ウタが配信を再開した後からそうしたいと考えている」 
 〈……〉クイ
 ・彼は自身を指差し、首を傾げた。自分に話す必要は無いと思ったからだ。
 「何故君に話したのか…か。私の考えを誰かに話したかったからだ。ウタが聞いたら悪戯に焦らしてしまうだろう」
 〈……〉
 「あの子にも配信が再開したら話すとも」
 〈……〉コクッ
 ・ウタがこれを聞いたらとても喜ぶだろうと彼は思った。が、配信でシャンクスのことを言ってしまったのを思い出し、少し気分を悪くした。
- 170二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 08:46:29ほしゅ 
- 171二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 08:56:59ダークライの過去には何があったのか… 
- 172二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 09:30:18ウタカタララバイに好評価なのが闇深そう 
- 173二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 09:30:33このレスは削除されています 
- 174二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 11:24:02ダークライ、今の姿見てる限り普通に心優しくていいやつなんだけど… 
 でもエレジアの真実知った時すぐにウタへ憎悪が向いたし、ウタの謝罪とか表情とかに気づいたのゴードンと話して冷静さ取り戻してからだったし同じ塩梅で過去にも何かを誤解して暴走したことはありそう…
- 175二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 20:46:34ダークライの過去が不穏 
- 176◆jTjAfv9SHdw323/01/14(土) 21:02:32——— 
 ザーーーーー……
 「……」
 雨だな〜。雨降ってると気分が落ち込むから嫌。
 「……」
 こういう日は悪い方にばっかり考えちゃう。シャンクスのこととか。
 「……何でゴードンにああ言わせたの?」
 シャンクスはゴードンに自分たちがやったって言わせた。私を庇うためだ。
- 177◆jTjAfv9SHdw323/01/14(土) 21:06:54
- 178◆jTjAfv9SHdw323/01/14(土) 21:10:59「わかってるよ?シャンクスがそういう人じゃないのは」 
 〈……?〉
 「え…」
 ひょっとして全部聞こえてたわけじゃない?
 「……!大丈夫!あんたが私を嫌ってるなんて思ってないから!でしょ?」
 〈……〉ウム
 「良かった〜…」ホッ
 すぐ頷いてくれた。最後の方が聞こえたみたい。勘違いでもああ言われるとほっとする。
- 179◆jTjAfv9SHdw323/01/14(土) 21:15:01
- 180二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 08:34:27ほしゅ 
- 181◆jTjAfv9SHdw323/01/15(日) 11:39:10——万国—— 
 「エレジアからの配信が途絶えてしばらく経つ」
 「あの能力に加えて赤髪の娘…必ず手に入れてやる!!……ただ、アレは気になるねェ」
 「確か、“ダークライ”だったか」
 「ああ。アレは人間に悪夢をバラ撒く魔物さ」
 「ただ夢を見せるだけなら良かったが、厄介なことに奴の悪夢は人が死んだ例があるほどに強力だ。エレジアに上陸した海賊は残らず、悪夢にうなされるようになったとのことだ」
 「しかも討伐出来た記録は無いときやがる。ナメやがって……ペロリン♪」
- 182◆jTjAfv9SHdw323/01/15(日) 11:44:04「あの女も今頃は、奴の悪夢で倒れてるかもな」 
 「アレの力で死なれちゃ困る。悪夢を破る術を見つけるんだ」
 ——————
 〈……〉
 ・彼は物思いに耽っていた。ウタは寝ている。
 「……」キュ
 ・楽譜は燃やしたが、悪夢にうなされることは変わりない。自分のせいだから当たり前だと彼は自嘲した。
 「ん…」
 ・だが、彼はもう知っている。ウタにとっては悪夢より1人の方が辛いのだと。寝ている時に離れようとは思わなくなった。
- 183◆jTjAfv9SHdw323/01/15(日) 11:51:15《………ヒトリボッチニハ、飽キ飽キ》 
 ・以前ウタと作った楽曲。それの一文が彼の頭の中で繰り返される。
 「おはよ」
 〈!〉
 ・ウタが起きた。起こしてしまったか。
 《おはよう、ウタ》
 「その曲好きだね」
 〈……〉
 ・やはり聞こえていたようだ。
 「…!大丈夫。あんたはひとりぼっちじゃないんだから」
 ・察したのか、ウタは彼の手を撫でる。彼は少し安心した。
- 184二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 19:20:20波乱の予感だけど悪夢対策が予想つかないな 
- 185◆jTjAfv9SHdw323/01/15(日) 21:35:10—————— 
 「もう大丈夫かい?ウタ」
 「うん。ちゃんと歌手として頑張った方がシャンクスも嬉しいだろうし」
 シャンクスのことは、多分大丈夫。シャンクスの耳にも届くぐらい私の歌が響けば良いんだから。
 〈……〉スイッ
 「あ、ありがとう。今日は牛さんと仲良く出来た?」
 〈…………〉
 「……あ〜」
- 186◆jTjAfv9SHdw323/01/15(日) 21:40:41
- 187◆jTjAfv9SHdw323/01/15(日) 21:46:05「海賊の娘の歌。聴いてくれるかな」 
 ちょっと怖いや。みんなが好きなのは海賊嫌いのウタで、誰も待っててくれなかったらどうしよ。
 〈……〉トン
 「…!」
 手を乗せて、優しい目で頷いた。大丈夫って言った気がする。
 「……すゥ〜〜、はァ〜〜。うん!!」
 ピッ
 「みんな!ウタだよ!」
- 188◆jTjAfv9SHdw323/01/15(日) 21:50:56——— 
 ・画面の向こうの人々はまず驚いた。そしてその次は様々な声が来た。1番多かったのは心配する声だ。
 「うん……うん!ごめんね、急に休んじゃって。黒い人が前に言ってくれたと思うけど、私からも話すね」
 ・ウタは改めて、この前の出来事を話した。自分よりもずっと話すのが上手く、速く、わかりやすい。彼は感心しながら見守った。
 「————。……だから、今まで海賊嫌いを名乗ってたのは私の誤解なの。みんなが言ってくれた海賊のしたことは許せない。でもその人は海賊だけど、私の大切な人。だからもう海賊嫌いなんて言えない。その人まで嫌いって言ってるみたいで……」
- 189◆jTjAfv9SHdw323/01/15(日) 21:55:38・人々は皆、衝撃を受けたようだ。やはりというか、怒る人もいた。 
 〈……〉ピキッ
 ・彼はある声に気が向いた。救世主だと信じていた。失望したと。
 〈………〉ゴゴゴゴゴゴ
 ・彼はその扱いにまた腹を立て、思わず言い返そうとした。
 「待って、間違ってないから」
 〈!〉
 「海賊に酷いことをされたから信じてくれたんだよね」
- 190◆jTjAfv9SHdw323/01/15(日) 22:02:50〈……〉スン 
 ・批判されてもウタはあくまでファンに寄り添う。その様子を見て彼も冷静になった。
 「その、気持ちを裏切っちゃってごめん。私は………え?」
 ・予想外の言葉があり、ウタは口を止めた。
 「うん…、—————…。シャンクスの縄張りの!?」
 ・シャンクスの縄張りから見ているファンがいた。もちろんウタは食いついた。
 「聞きたいかって?聞きたい!!お願い!!」
 ・そのファンたちは赤髪海賊団の、シャンクスたちの話をし始めた。
- 191◆jTjAfv9SHdw323/01/15(日) 22:11:15
- 192◆jTjAfv9SHdw323/01/15(日) 22:16:51. 
 .
 「いろんな人がいるんだね」
 ・ファンの人たちは今まで聞かなかったいろいろなことを話した。それらを聞いたウタは充実したような表情を見せた。
 「みんなありがとう!お礼に休んでた時に作った曲を披露するね!」
 🎼
 🎼
 ・歌が始まると、誰もが聴き入った。その歌声を邪魔する者はいなかった。……やはり歌った曲に、彼の1番気に入ったそれは無かった。
- 193◆jTjAfv9SHdw323/01/15(日) 22:22:46「今日はこれでおしまい!」……ん?」 
 ・歌い終わると、声援が飛んできた。海賊は嫌いだが、海賊の娘なのはショックだが、やっぱり歌は好きだと。ウタの配信が励みだと。これからも見たいと。
 「……!みんな!本ッ当にありがとう!配信はこれからも続けるから、よろしくね!!」
 〈……〉フフ
 ・良い流れで配信を締め括れそうだ。彼は安心した。
 「聞いた?あんたも配信に出てくれると嬉しいって!」
 〈!?〉
- 194◆jTjAfv9SHdw323/01/15(日) 22:50:08「じゃ、また〜♪」 
 ピッ
 ———
 「良かった〜〜!」
 今のシャンクスの話が聞けるなんて!やっぱりシャンクスはシャンクスだってわかって嬉しい!
 「これからも配信がんばろ♪」
 〈……〉ウム
 シャンクスやみんなが喜んでくれる立派な歌手になるためにね!
- 195二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 23:07:36このレスは削除されています 
- 196二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 23:23:35うめ 
- 197二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 23:24:01
- 198◆jTjAfv9SHdw323/01/15(日) 23:28:16
- 199二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 23:29:42埋め 
- 200二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 23:29:54完結まで頑張ってください!