カービィ「きみ、誰?」

  • 123/03/24(金) 07:27:54

    「もしかして新しく引っ越してきた子?初めまして、ぼくカービィ!きみの名前は?…って、すごい怪我!大丈夫!?痛くない?えーっと、えーっと…あ!これ、食べる?傷に聴くよ!多分!」

    そう言うとカービィは???にマキシムトマトを差し出した。

  • 223/03/24(金) 07:30:11

    (本日で星のカービィWiiデラックスの発売から1ヶ月が経ちましたのでネタバレスレを立てさせて頂きました。このスレは安価スレとSSスレを組み合わせたスレです。安価先の人の展開をお借りして、SSを進めていく形式とさせて頂きます。たまに絵も描くかもしれません。)

    >>5

    ???はどうする?

  • 3二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 07:37:06

    ksk

  • 4二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 09:13:49

    襲いかかる

  • 5二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 09:18:52

    マキシムトマトを受け取る

  • 623/03/24(金) 11:07:42

    >>5

    レスありがとうございます!



    黒い彼はカービィからトマトを受け取る。受け取ったトマトを見つめ、ふとカービィに視線を合わせるとカービィはにこりと笑った。


    しかし彼は口が無い。何故なら口と思わしき所には目玉が付いているからだ。トマトを口に運ぶが、ぶつかるだけで食べられない。


    ???はこの後どうする?

    >>7

  • 7二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 12:07:23

    カービィを両手で左右からもちもちする

  • 823/03/24(金) 12:36:46

    >>7

    レスありがとうございます!


    トマトは食べられなかったが、黒い彼は目の前の桃色の球体に懐かしさを感じた。


    本当に薄らとだが、昔に似たような者に声をかけられたようが気がしたからだ。…黒い彼はトマトを手放し、再び桃色を見つめる。


    「もしかして、トマト食べれないの?こんなにも美味しいのに…残念」


    桃色は落ちたトマトを拾い、不思議そうに顔を覗き込んでいるままの彼の様子を見ている。


    無意識に、手が動いた。両の手で潰さないよう優しく桃色を包み込み、頬を触り始めた。


    感触はもちもちとしていて…どこか安らぎを感じる。


    「あははっ、くすぐったいよぉ」


    桃色はくすくすと笑う。


    なにか、大切なことを忘れている気がする。思い出そうにも、モヤがかかったように思い出せない。


    黒い彼に意識があるかは謎だが、桃色を暫く触ることにした。


    「…あ」


    …黒い彼の背後から、攻撃を仕掛けられそうなことを知らずに。


    >>10

    ???を攻撃したのは誰?

  • 9二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 14:08:49

    マホロア

  • 10二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 14:13:20

    ボロロア

  • 1123/03/24(金) 14:42:17

    >>10

    レスありがとうございます!


    何者かが黒の背後から魔力の玉で攻撃をする。黒は咄嗟に右手でなぎ払い、魔力の玉は簡単に壊れてしまった。


    「マホロア!」


    「…っ、カービィ!大丈夫カイ!?怪我は!?」


    「してないよ!僕は大丈夫!」


    「良かった…で、お前は何者なんだヨ」


    桃色はどうしてマホロアが黒い彼に攻撃をしたのかがわからなかった。黒はただ、自分とじゃれついてただけなのに…


    「…ねぇマホロア。この子、怪我してるんだ。僕、助けてあげたい」


    「キミ正気?ソイツは危険なんダヨ。第一、キミのこと離そうとしないじゃナイカ。」


    「それは、」と言いかける前に黒はもう片方の手でカービィをマホロアから遠ざける。紅く生気のない瞳がマホロアを睨んだ。


    「…なるほどネェ、渡す気は無い…ト。どこの誰だか知らないケド、ボクのトモダチを返してもらうカ!」


    >>15

    次の展開は?

  • 12二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 15:26:36

    ksk

  • 13二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 15:48:57

    ksk

  • 14二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 15:50:32

    二人の喧嘩をカービィが止める

  • 15二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 16:08:37
  • 1623/03/24(金) 16:42:52

    >>15

    レスありがとうございます!


    「2人とも!ケンカはやめて!」


    ピリついた空気の中、カービィが声を上げた。


    「…か、カービィ…?いや、だってコイツ…」


    「この子だって、本当は戦いたくないかもしれないんだよ。どうしてそんなに戦おうとするの?だったら、僕マホロアのこと嫌いになるよ」


    「ウグッ…わ、わかったヨ…でもさ、コイツどうするの?」


    「考えてない!」


    「考えてナインかい」


    「うーーん…」


    カービィはそういうと黒い彼を見ながら考え込む。


    「名前も必要だよねこの子、喋ろうとしないし。それと住む場所も必要で…前にダイナブレイドの雛を育てたこともあるけど、この子はそれ以上に大きいから…」


    「(でもなんかコイツ、どこかで見覚えがアルんだヨネェ…)」


    >>17 住むところを考える

    >>19 誰かに相談しに行く

    >>21 名前を決める

  • 17二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 18:46:05

    レインボーリゾート

  • 18二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 18:47:19

    バタービルディング

  • 19二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 18:48:19

    ハイネス

  • 20二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 18:51:06

    ksk

  • 21二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 18:54:23

    マポップ

  • 2223/03/24(金) 19:36:32

    >>17・19 レスありがとうございます!


    「まず住む場所だね。なるべく伸び伸びと暮らせる場所がいいかな…あ!だったらあそこがうってつけかな!」

    何かを閃いたような顔をする桃色。それに釣られてなになに、聞きたいと言いたげに近寄る黒。まだ黒のことを信じきれていないマホロアは相槌を打ちながらいつでも戦えるよう準備をする。

    「レインボーリゾート!」

    「タシカ夢の泉がある場所だよネ?どうしてそこにシタの?ナッツヌーンとか他にもいい所あるデショ」

    「夢の泉にはね、悪夢を消す効果があるんだ。そこなら悪い夢も見ないし、静かな所だからきっと気に入ると思うよ!次にアドバイスだね。誰から聞くのがいいかな…あっ」

    次にアドバイスを求めようと考える桃色の横を、白いローブを羽織った人物と金色の髪の少女が横切った。

    ☆☆☆

    「なるほどぉ、子育てですかぁ」

    「ずんぐりピンクが子育て…母性にでも目覚めたか?」

    「も〜、違うってば!この子が傷ついていたから助けただけ!」

    「…………。」

    場所は移りデデデ城。桃色は偶然通り掛かったハイネスとザン・パルルティザーヌに声をかけたと次いでに大王に黒を紹介させようとしていた。

    「ふむ、その者は何か食べるのか?」

    「わかんない。さっき試しにマキシムトマトをあげたみたけど、食べなかったんだ」

    「食べ物を食べないんですねぇ、珍しい者もいるもんです。そう思いますよねぇ〜…?マホロア」

    「ウンソウダネ」

    「?」

    何故かマホロアがハイネスに対してなんとも言えない距離感を置いているのを見た桃色は疑問に思ったが、面倒くさそうなことになりそうなのでほおって置いた。

    「あまりオススメは出来ないが…体内に注入するタイプのサプリメントはどうだろうか」

    「サプ…?なにそれ?」

    「栄養摂取を補助スル薬だネ。最近ハゼリーやグミとかいろんなタイプがあるんダヨ」

    「へぇー、美味しいの?」

    「美味しいかどうか…ハッキリ言ってマズいぞ」

    「うーん…じゃああんまり良くないね。何とかあの子でも食べれそうな物探そっか」

    「あとは毛布や布団を持ってくるのも良さそうですねぇ」

    「毛布か…」

    「…珍しいメンツだな。で、俺様になんの用だ」

  • 23二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 19:42:24

    (いちいちレスありがとうございますって書かなくてもいいと思うよ)

  • 2423/03/24(金) 19:49:38

    とりあえず客間に座らせた一行にこの星の自称大王は話しかける。桃色は先程までのことを話し、それと同時に夢の泉近辺に住ませてほしいと言った。(黒は大きすぎて部屋に入り切らないので、テラスに待機させた)

    「夢の泉近辺に住ませてほしいねぇ…」

    「ね、いいでしょ?」

    「…まぁ、別に構わんが…」

    「…!じゃあ、いいの!?」

    「けどよぉ。お前、アイツが絶対に安全と言い切れるの?」

    デデデはすっぱりと桃色にそう告げる。それを聞いた桃色は答えることが出来なかった。

    「…それは」

    「ま、今更言うのもアレか。お前、そういったヤツ大体ぶっ飛ばしてるもんな。…例外もいるし」

    「大王。一言多いヨォ」

    冗談だって、といたずらっ子のような笑いを浮かべる大王。茶菓子を頂いた後彼とハイネスに別れを告げ黒を連れてレインボーリゾートに急ぐのであった。

    ☆☆☆

    「着いたー!ここだよ!」

    黒の手を引いてレインボーリゾートに訪れた桃色とマホロア。

    「ここなら怖い夢も見ないし、悪いやつもいないから安心して。あ、もし何かあったら助けを呼んで。直ぐに駆けつけるから!」

    「ネェカービィ。ボク思ったんダケドさ、コノ子のナマエ決めない?」

    「あそっか、名前決めてなかったね。何がいいかなぁ。うーん…」

    「クロとか、ソーユーのでいいんじゃナイ?」

    「ダメだよ!大事な名前を決めるんだから、一生懸命考えないと!」

    「…ボクそういうのヨクわかんないナァ」

    「あっ!マポップ!マポップってのはどうかな?」

    「フーン…?キミにしては中々イイんじゃないのカイ?」

    「じゃあ決まりだね!今日からキミはマポップだよ、よろしくね!」

    そういうと桃色は黒に笑顔を向けた。名前。自分の名前等、とうの昔に忘れたはずなのに。何故かそれは、心地よく感じた。

    『…k、b……』

    「じゃあ、僕もう帰るね。また明日!」

    「…ヒマだったら付き合ってやるヨォ」

    そういうと2人は、レインボーリゾートを後にした。

    >>26

    次の日

  • 25二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 20:03:54

    このレスは削除されています

  • 26二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 20:04:36

    夢の泉

  • 27二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 20:05:25

    ちなみにマポップはジャマハルダ語で希望という意味だったり

  • 2823/03/24(金) 21:49:11

    その日は恐ろしいほどよく眠れた。覚えていないが優しく、暖かく幸せな夢だった。


    『…k』


    目を覚ますと、綺麗な泉が目の前に広がる。この泉のおかげで良い夢を見られたらしい。


    『………』


    良い夢は見れたが、不意に1人がとても寂しく感じた。もう長い間ずっと1人だった彼に、不安と恐怖がのしかかる。


    その時、ガサガサと背後から物音がした。


    >>29 30 31

    マポップに近づく者

  • 29二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 21:54:48

    マルク

  • 30二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 22:05:51

    スフィアローパー(紫)

  • 31二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 22:13:14

    タランザ

  • 32二次元好きの匿名さん23/03/25(土) 08:10:26

    保守

  • 3323/03/25(土) 08:42:09

    「ヘイヘイヘーイ!キミがカービィの言ってた新入りって奴か?」
    ぽよんぽよんと乗っている玉を弾ませ、軽快なステップを踏みながら出てきたのはマルク。
    「ボクはマルク、キミが昨日話してたマホロアの知り合いなのサ。ふんふん、確かにカービィが言ってた通り変わったヤツだなぁ。」
    マルクは乗っていた玉を降りてマポップに近寄る。それに対応するかのようにマポップもじぃ、とマルクを見つめる。
    「あ、そうだ。せっかくだからボクに着いてくるか?これから面白いイタズラをしにいくところだったのサ!」
    コイツを使ってどんなイタズラをしようか、と笑い声をあげるマルク。
    「…んで、キミもコイツに何か用かい?操りの魔術師サン。」
    ふと、誰かの雰囲気を察したのか近くの雑草に対して話しかける。雑草の中から出てきたのはタランザだった。
    「…気づいていたのね。マルク、彼にイジワルするのは程々にするのね」
    「イジワルぅ?なーに言ってんのサ、ボクはコイツが寂しそうにしてたから誘ってあげただけなのサ」
    「…まったく。あ、自己紹介が遅れたのね。ワタシはタランザ、以後お見知りおきを」
    タランザは6本の手全体から軽くお辞儀を行い、それを見たマポップは目を輝かせた。
    「ヘッ、気取っちゃって。キミそういうキャラじゃないだろ」
    「失礼な。何事にも第一印象が大切だって知らないの?」
    「そんな硬っ苦しいことやってらんないのサ」
    「あのねぇ…ぎゃっ」
    マルクとタランザが言い合っている隙にマポップはタランザの手を掴む。触ってみたり、引っ張ったりしてみた。
    「もしかしてワタシの手が気になるの?ふふ、それなら好きなだけ触ってもいいのね」
    「うーわ。…で、キミはどうして夢の泉なんかに来たのサ?」
    マポップがタランザの手を触っているうちにマルクが疑問を投げかける。タランザは何本かの手でマポップの頭を撫でた。
    「フロラルドの民からお願いを受けて来たのね。最近下界のあちらこちらに時空の穴が空いている、と」

  • 3423/03/25(土) 09:22:20

    「時空の穴ぁ?そんなことありえるのか?」
    「実際に時空に穴が開く所を見たとの報告もあるのね。しかもここ数日で急激に増えている。フロラルドにまでも穴が開いたらたまったもんじゃないのね、だからワタシは来たの」
    「へぇ…でも時空の穴ってすっごく気になるのサ!今度出てきたら飛び込んでみようかなぁ?」
    「やめなさい。時空の穴はどこに繋がっているかわからない…下手に飛び込むと一生そこから出れないってこともありそうなんだから」
    「うげぇ…でもなんで飛び込んだことないのにそんなことわかるのサ」
    「…実際に何人か巻き込まれたかって例があるからでしょ。例えば時空移動の実験の時に巻き込まれたりだとか」
    「ほーん…」
    「でもここはまだ被害が無いみたいで良かった、じゃあワタシはこれで。キミ、マルクみたいなやつには気をつけるんだよ」
    「おいこら」
    タランザは少し名残惜しそうにマポップから手を離す。それを見たマポップはやや不満げだった。
    …その時だった。タランザとマルクの後ろから、何かが開くような音がした。
    「「!」」
    背後から敵意を感じ、戦闘態勢となる2人。2人の目論見通り、マポップのすぐ後ろから次元の穴が開いた。
    「キミ!危ないのね!」
    咄嗟にタランザは糸を伸ばし、糸はマポップを包み込みこちらに引き寄せる。マポップがいた所にそこそこ大きな魔力球が打ち出され、小さく爆発した。
    「フラグ回収お疲れ」
    「うるさいのね。…とにかく、コイツをどうしかしないと」
    次元の穴からは紫色の身体と2つ目を持つ鳥…スフィアローパーが顔を出す。狙いはマポップのみのようで、狙いを定めて攻撃を繰り出した。
    「!マルク、コイツこの子を狙ってるのね!」
    「ボク達がいるのに1人狙いとは…いい度胸なのサ!」
    マルクは背後から『きらめきのはね』を伸ばし、タランザは魔力球を放出させた。

  • 3523/03/25(土) 09:23:53

    流石に元ラスボスとラスボスの側近を相手に部が悪すぎたのか、徐々にスフィアローパーは2人に押されていく。
    「(中々帰ってくれないのね…なら!)スキありなのね!」
    疲れ始めたスフィアローパーの間を潜り、タランザは糸を伸ばしてぐるぐる巻きにする。
    「マルク!」
    蠢く繭を糸で掴んだまま回り始め、十分に助走がついた状態で力任せにマルクの方向へぶん投げた。
    「ハァ!?ちょ、おま…」
    急にそこそこ大きなローパーをぶん投げられたことでマルクは驚くが、ぶつかる直前でマルクは全身を真っ二つにし『ブラックホール』を発動させた。
    スフィアローパーを包んだ繭はブラックホールに吸い込まれ、姿が完全に消えたことを確認すると真っ二つになった身体は元に戻る。
    「はぁ、はぁ…ひ、久しぶりに運動したのね…」
    「おい危ないじゃないか!危うくボクのプリティなお顔が凹むところだったのサ!」
    「まぁその…それは悪かったのね…あ、キミ!怪我は無い?」
    スフィアローパーが完全に消えたことを確認した後にタランザはマポップに近寄る。2人が相手をしてくれたお陰か、彼には怪我ひとつついていなかった。
    「よかった…怪我はないみたいだね。…今更だけど、キミ随分と水簿らしい格好をしてるのね」
    「あーあ、アイツのせいで疲れた。今日はなーんもする気起きないのサ、ボクは帰るよ」
    「はいはいどうぞ勝手に。ワタシは残るのね」
    ちぇっ、とマルクは呟くとそのままどこかに行ってしまった。
    「ここをこうして…っと、出来た」
    タランザは糸を紡ぎ、彼の服を作り上げた。
    「糸で何かを作るなんて初めてだから少し自信が無いけど…ちゃんとした服が欲しいなら別のところに行ってね」
    タランザは再びマポップの頭を撫でる。マポップは気持ちよさそうに目を細めた。
    「それじゃあ今度こそ、ワタシは他にも見て回る場所があるからこれで」
    『……ァ』
    「また会う機会があれば。それじゃ」
    そういうとタランザは去っていった。
    マポップはくるりと後ろを向く。スフィアローパーが出てきた穴が少しづつ小さくなっていき、ほとんど見えなくなっていた。
    「…ロア」
    …穴から、誰かの声が聞こえた気がした…?

  • 36二次元好きの匿名さん23/03/25(土) 09:36:44

    このレスは削除されています

  • 3723/03/25(土) 12:13:23

    ある程度設定が固まってきたので描いてみました

    ちなみにクラウンは外れないので頭に食込み続けている。めっちゃ痛い

    どうやら無意識に異次元からいろんなものを引き寄せるチカラがあるみたいで…?

    という訳で次

    >>38

    >>39

    次の日

  • 38二次元好きの匿名さん23/03/25(土) 12:46:12

    リボンちゃんがポップスターにやってきた

  • 39二次元好きの匿名さん23/03/25(土) 17:17:46

    新世界からエフィリンもやってきた

  • 4023/03/25(土) 19:22:36

    「…マズいナァ……」
    マポップがポップスターにやって来てから数週間が経過した。ローア内部でポップスター全域の様子を見たマホロアはそんなことを零す。
    「(ボクがソウテイしていた以上ニ、自体はシンコクカしているみたいだネ)」
    数日前からポップスター全土に時空の穴が開くようになってから、被害は収まるどころか拡大し続けていた。実際に時空の穴に吸い込まれかけたとの声も聞くようになってきた。
    「十中八九、ゲンインはアイツだよネ…」
    数週間前に突如として現れた黒い彼。彼が現れてから、時空の穴が頻繁に開くようになった。
    「カービィが名ずけたあのナマエ。あの後ユライを聞いてみたケド…」
    『名前の由来?魔法とポップスターから取ったの!ほら、あの子なんだかマホロアっぽいでしょ?』
    「…って言ってたッケ。いや、カービィがあの言葉を知ってるワケないカ。偶然にしては重なりすぎだヨ……」
    「だって、あの名前はジャマハルダ語で」
    ━━━━━━『希望』ッテ、イミなんダ。
    ☆☆☆
    「マポップ!おはよー!」
    今日も今日とて彼に会いに行く為に夢の泉へと行くカービィ。
    『…ゥ』
    「良い夢見れた?僕は見れたよ!あのね、今日は僕の友達がきみに会いたいって言ってたんだ!着いてきてくれる…?」
    『…モ、ダチ?』
    「うん!大切な友達!あ、もちろんマポップも友達だよ!じゃあ行こっか!」
    『ァ…』
    まだ眠そうな彼などお構い無しに彼の手を引いて走り始めるカービィ。しかし、何故かマポップはそこまで嫌そうな顔をしていなかった。
    ☆☆☆
    「あ、カービィさん!こっちこっち!」
    「おーい!カービィ!」
    「やっほー2人とも!あ!リボン久しぶり!元気だった?」
    カービィはウィスピーウッズの下で休まっている2人に手を振る。片方はエフィリン、もう片方はリボンだった。
    「カービィ久しぶり!この子、カービィの友達なんだよね?ぼく、夢中で彼女と話しちゃった」
    「そうなんだ!ぼくもエフィリンとリボンは気が合いそうかなーって思ってたの!」
    『ト…モ、ダチ』
    「あら?カービィさん、この子は?」
    「この子はマポップ。最近引っ越してきた子なんだ、人懐っこいいい子だよ!」

  • 4123/03/25(土) 19:30:02

    「初めまして、ぼくエフィリン。よろしくね!」

    「リボンです。どうぞよろしくお願いします」

    『マ、ウォッフ』

    「そういえば、どうしてリボンはここに?ポップスターとリップルスターって、結構離れてたよね?」

    「それが…突然穴に吸い込まれて。気がついたらここに流れ着いてたんです」

    「へぇ…それは大変だったね。」

    「でもへっちゃらです!なんせカービィさんがいますから」

    「リボンちゃんは強いなぁ」

    「ふふん!伊達にカービィさんと一緒に戦ってませんから!」

    2人の話を微笑ましく見守るカービィとマポップ。そこでリボンが1つ提案をした。

    「あ、そういえば前の旅では話でしかポップスターのことを知りませんでしたね…私、ポップスターのこともっと知りたい。カービィさん!この星を見て回りたいです!」

    「いいね!ぼくもちょうどもっと知りたいと思っていたんだ。カービィ、新世界のアニマルたちも呼んできていいかな?」

    「もちろん!」

    「「やったぁ!」」

    リボンとエフィリンは喜びのあまり思わずハイタッチ!

    「あ、じゃあマポップくんも一緒に行こうよ!」

    『…ェ』

    「うん!それがいいね!ちょうど近くの街でお祭りがやってるから見に行こ!」

    「「さんせーい!」」

    ☆☆☆

    「うわ〜〜〜〜〜〜〜!!!!」

    「すっっっっごい…!」

    「そういえばエフィリンはお祭り初めてだっけ?」

    「うん!すごいやカービィ!いい匂いもするし、キラキラしてて綺麗!」

    「カービィさんカービィさん!早く見て回りましょ!」

    「も〜…2人とも慌ただしいなぁ…」

    「あ、マポップは何か欲しいものある?ぼく買ってくるよ」

    『…エ、ト』

    「…おや、カービィじゃないか」

    >>41 エンカウント1人目 >>42 エンカウント2人目 >>43 新世界からのエンカウント

  • 4223/03/25(土) 19:31:52

    すみません!安価元1つズレます!

    >>43 エンカウント1人目

    >>44 エンカウント2人目

    >>45 新世界からのエンカウント

  • 43二次元好きの匿名さん23/03/25(土) 19:33:08

    グーイ

  • 44二次元好きの匿名さん23/03/25(土) 19:38:56

    新世界踏んだならゴルルムンバ
    通常踏んだならメタナイト

  • 45二次元好きの匿名さん23/03/25(土) 19:46:22

    ガルルフィ

  • 4623/03/25(土) 22:18:54

    「あー!メタナイトだ!メタナイトも美味しいもの目当てでお祭りに?」
    「いや、私は大王からこの祭りの警備を頼まれてな。最近、時空に穴が開く事件が多発しているだろう?何かあってからは遅いからな」
    「けーき?ぼくケーキ大好き!いちごショートも、チョコも、レアチーズと、あと、あと…」
    「…カービィ。警備だ、ケーキではないぞ。」
    こほん、と咳払いをして強めにカービィに言うメタナイト。後ろのリボンたちもやや呆れ気味に笑った。
    「あ、そう…うっかり。」
    「あぁそうだ、きみに会いたいと言っていた者がいてな。ほら」
    「うー?」
    「あ、グーイ!グーイもお祭りに参加してたんだね!」
    「!かぁびぃ!ぐーい!あえてうれしい!」
    「この子もお友達なの?カービィ」
    「うん、グーイって言うんだ。ダークマターなんだけど、悪いヤツじゃないよ!」
    「そうなn…………ダークマターぁ!?!?!?!」
    「わわ!びっくりしたぁ…リボンちゃん、どうしたの?」
    「はっ!す、すみません…つい大声を出してしまいました」
    「りぼ、どうした?」
    「リボンの故郷はね、昔ダークマターによく似たヤツに襲われたことがあったんだ。」
    「そう、なの…ごめん」
    「ううん、グーイさんが謝ることではありませんよ。それに、もう解決しましたし」
    「そか!あ、ぐーい、かぁびぃとついてく!」
    「…だそうだ、では私はこれで。祭り、楽しんでくれたまえ」
    「うん!メタナイトもけーび、頑張って!」
    「…あぁ」
    そういうとメタナイトはマントを翻し、人混みへと消えてしまった。
    「…あれ?カービィさん、エフィリンさんは…?」
    「えっ?…あれぇ!?いない!エフィリーン!どこー?」
    「おーいカービィ!おまたせー!」
    「あ、エフィリン!どこに行ってたの?」
    いつの間にか消えていたエフィリンに呼びかけるが、上空から声が聞こえカービィたちは上を向く。両手にはガルルフィがぶら下がっており、エフィリンはゆっくりと降りる。
    「アニマルを呼びに行ってたの!でも、みんな忙しくてこの子しか誘えなかったんだ」

  • 4723/03/25(土) 22:20:59

    「初めまして!ガルルフィッス!あなたたちがエフィリンセンパイの友達ッスね!ジブン、会えてカンゲキッス!」

    「彼、前々からカービィに会いたがってたんだって。だから今日会えて嬉しいみたい!」

    「あ、暑い子ですね…」

    「すいこむと、ふぁいあかばーにんぐこぴーできそう。」

    グーイが軽い冗談を言ったあと、エフィリンは何か違和感を感じたのか辺りを見渡す。

    「センパイ?どうかしたんッスか?」

    「ねぇカービィ。マポップは?」

    ☆☆☆

    「…よし、ここなら誰もいないな」

    一方その頃メタナイトは誰も見てないことをすると、するりと路地裏に入り込む。路地裏の奥でマントから鏡の欠片を取り出した。

    鏡の欠片はぼんやりとだが光っており、映っていたのはメタナイトによく似た『誰か』だった。

    『…相変わらず真面目だな、お前は』

    メタナイトによく似た誰かはそう呟く。肌色は黒く、仮面の左目部分に傷が入っているのが特徴的だった。

    『なぁ、俺も出てきていいか。シャドーたちに土産物を買いたい』

    「別に出てきても構わないが…ことが終わってからにしてくれ。」

    『…ちぇ』

    提案を却下されたことで機嫌が悪くなったのか、彼は鏡の奥へと引っ込んでいった。その後はメタナイトの姿が映るだけ。

    ☆☆☆

    『…k、b……』

    更に視点は変わりマポップへ。人混みに巻き込まれてカービィたちとはぐれてしまったのか、とぼとぼと宛もなく歩く。

    『ア…』

    またひとりぼっちになってしまった、と彼は嘆く。それを煽るかのようにクラウンは強く締め付けた。

    『…ヤ、カー……!』

    過呼吸を起こし頭を抱え込むマポップ。それに呼応するかのように、上空に大きな穴が開いた。

    >>49

    穴から出てきたものは?

  • 48二次元好きの匿名さん23/03/25(土) 23:38:45

    ジャマハート

  • 49二次元好きの匿名さん23/03/25(土) 23:45:03

    グランドローパー

  • 5023/03/26(日) 09:03:43

    「「!!」」
    「…カービィ?どうしたの?」
    「ごめん、ぼくあっち見てくる!」
    「ちょっと!?カービィさんってば!」
    「…来たか……!」
    メタナイトはマントを羽へと変え、2人は同時に上空へ開いた穴に気づきその方向へ走り出した。
    「…!マポップ!」
    『!カァ…』
    混乱の中、穴へと近づくカービィ。穴の真下にマポップを発見しそのまま拾い上げようと…した所に、穴からゆっくりと何者かが降りてくる。
    黄金色の大きな身体に、鳥のような羽。身体を包んでいた羽はゆっくりと開かれ、紅い2つの目がこちらを睨んだ。
    「グランドローパー………!」
    「カービィ!」
    「!メタナイト!」
    上空からカービィに声をかけるメタナイト。目の前の巨大な鳥に、仮面越しに驚きの表情を見せた。
    「グランドローパー…!?なぜここに…?」
    「わかんない!でも追い払わないと、ここが危険だよ!」
    「…そうだな、行くぞ!」
    カービィは地上から、メタナイトは上空からラージローパーへ攻撃を始めた。
    ☆☆☆
    「って言ったけど、やっぱり何かしらコピーを持ってくるべきだったかな…うわわっ!」
    メタナイトはギャラクシアを持っているから攻撃の手段には困らないが、カービィの今の状態はいわゆる『すっぴん』。敵の攻撃か攻撃後に出てくる星型を吸い込むしか攻撃方法はないのだ。
    「気を抜くなカービィ!ヤツは以前戦った時以上に強力になっている!」
    「わかってるよー!」
    『…』
    2人が戦う様子を物陰に隠れながら見守るしか出来ないマポップ。ふと何かを思いついたのか、店内を漁る。店内は骨董屋らしく、珍しそうな物が沢山置いてあった。
    『…!』
    何かを発見したのか、自分の身体の何倍も大きな武器を持ち上げる。

  • 5123/03/26(日) 09:04:09

    「はぁはぁ…流石にずっと走り回ってるのは疲れるなぁ…」

    グランドローパーは以前戦った時と違い、新技を何個か習得していた。すっぴんである以上、相手の攻撃を吸って吐いての繰り返しの為攻撃がどこに打たれるかある程度見当を付ける必要がある。それ故にカービィは攻撃を避けながらも走り回る。

    『カ…!』

    「…?マポップ、どうし…って、これは!」

    マポップは重い武器をカービィ目掛けて投げる。カービィも咄嗟に武器を吸い込んだ。

    「『ソード』!」

    若草色の帽子に瑠璃色の柄、白の刃。どうやらマポップが投げた武器はコピー能力『ソード』だったらしい。

    「まさかぼくが辛そうだったから…?」

    『ガ、バッテ!』

    「…!うん、ありがとう!」

    「メタナイト!聞こえるー?一気に決めるよ!」

    「(ソードをコピーしたか…)あぁ、無論そのつもりだ」

    「よぉし…行くよ!」

    剣を持ったままカービィは走り出し、メタナイトは上空から物凄いスピードでグランドローパーに突っ込む。

    2人の距離がグランドローパーに重なった瞬間。

    「…『たつまき切り』!」

    「『マッハトルネイド』!」

    2人は同時に必殺技が炸裂!グランドローパーは呻き声を上げ、そのまま落下し地面に倒れ伏してしまった。

    「や、やったぁ…!」

    「今の剣技は中々に良かったぞ、カービィ」

    疲れからかへなへなとその場に座り込むカービィ。マポップはキョロキョロと見渡し安全を確認するとカービィに飛びついた。

    『カビィ!ヤタ!』

    「わっ!…えへへ、助けてくれてありがと。マポップ」

    「…流石にもう動く気力も無いか」

    カービィとマポップがじゃれあっている間にメタナイトはグランドローパーの安否を確認する。

    「(そのうち自然に穴へと回収されるだろう。一件落着、か)………………!?」

    「?メタナイト、どうかしたの?」

    メタナイトが後ろを振り向いた途端、カービィの背後にもう1つ穴が開いた。

    >>54

    穴から出てきたもう1人は?

  • 52二次元好きの匿名さん23/03/26(日) 10:19:05

    ギャラクティックナイト

  • 53二次元好きの匿名さん23/03/26(日) 10:19:24

    ぼうそうローパーズ

  • 54二次元好きの匿名さん23/03/26(日) 10:19:45

    淵源を巡る英雄・光

  • 55二次元好きの匿名さん23/03/26(日) 12:23:45

    一般通過銀河最強の戦士!?

  • 5623/03/26(日) 12:27:48

    「カービィ!頭を下げ」

    一瞬。勝負は一瞬のうちに着いてしまった。それは勝負と言うよりも、蹂躙に近しいものだった。白色の抜けた羽がひらりと地面に落ちる。

    「がはっ…!?」

    異空間から出てきた戦士はランスに付着した血を払う。メタナイトが剣を振るうよりも、圧倒的に早く斬りつけた。そのまま白い翼はゆっくりとカービィたちへ振り向く。

    「…ギャラクティックナイト…?」

    カービィはそう呟いた。目の前にいるのはカービィたちの前に度々現れる銀河最強の剣士…なのだが、仮面に装飾が象られている。

    「…っ!やぁぁぁぁ!!!」

    カービィはわかっていた。この人物には絶対に勝てない、と。だがそれでも足は動いてしまった。

    ギャラクティックナイトはランスを横に振るい、カービィは真っ直ぐ突くように剣を振るった。剣と剣がぶつかった後にしばらく静寂が訪れる。

    「…ぁ」

    先に倒れたのはカービィ、倒れたと同時にソードのコピーも剥がされてしまった。

    『………!!!カ…!』

    カービィの元へ駆け寄ろうとするマポップを遮るようにギャラクティックナイトは立ちはばかる。威圧をかけられ、マポップはガタガタと震え出す。

    「やめ…て!その子は、関係ないでしょ…!」

    痛む身体にムチを打ち、立ち上がろうとするカービィ。ギャラクティックナイトはそれを見透かしたようにカービィの目の前にランスが向けられた。

    『…──────────。』

    万事休すか、と思われたその時。マポップはとても小さな声で何かを言った。

    「…?」

    その言葉を聞いたギャラクティックナイトはランスを下ろし、マポップへ目線を変える。それと同時に倒されたはずのグランドローパーも起き上がり、マポップに近づく。マポップはゆっくりと目を閉じ、グランドローパーは羽で身体を包み込む。そのまま穴の方へ徐々に登っていき、ギャラクティックナイトもグランドローパーと共に登っていった。

    「いや…ダメ…」

    「…待て…ッ!」

    先程ギャラクティックナイトに斬られたメタナイトが起き上がり、翼を広げ穴へと飛んでいく。後もう少しで届き…そうなところでギャラクティックナイトはランスに力を貯め、『フレイムスパン』をメタナイトに浴びせた。

    「…!」

    近距離で技を浴びせられた為避けられず、メタナイトは気を失いそのまま急降下していく。

    「そんな…待って……」

    …そこでカービィの意識は途絶えた。

    >>56 その後…

  • 57二次元好きの匿名さん23/03/26(日) 13:17:56

    デデデ城で目覚める

  • 58二次元好きの匿名さん23/03/26(日) 13:46:37

    安価ミスってるでー

  • 5923/03/26(日) 14:06:59

    ああっ、また間違えてた!ご指摘ありがとうございます…!
    いつの間にか50スレ超えててびっくり。(なんなら次で60行く)思いつきで立てたスレを見てくれる人がいて嬉しいです…!続きはゆっくり書いてきますねー
    (感想や安価以外も書いてくれるとモチベアップに繋がるので嬉しいです)

  • 605423/03/26(日) 14:49:42

    (ノリで淵英・光って書いちゃったから展開が狂わないかちょっと焦っちゃった……)

  • 6123/03/26(日) 14:57:10

    『…ビィ』
    『カ-、ビィ…』
    『カービィ!』
    「っ!?」
    誰かの声でカービィは目を覚ます。まるで悪夢を見ていたかのようだったが、荒い呼吸を整え深呼吸をする。
    「…はっ、カービィさん!僕のこと、わかります!?」
    近くの椅子に座っていてカービィが目を覚まし、心配そうに顔を覗き込むバンダナワドルディ。カービィは自分の身体を確認してみるが、包帯や絆創膏が付いていた。
    「…バンダナ………」
    「はい!バンダナワドルディです!よかったぁ…カービィさん、もう3日も寝てたんですよ。僕、意識が戻らないのかと思っちゃいまして…」
    「メタナイトは…?」
    「メタナイト様はカービィさんより早く目覚めまして。今調査を行ってます」
    「………そっか。安心した」
    カービィがそう言うと、廊下からドタドタと足音が聞こえてくる。
    「カービィ!!!大丈夫か!?」
    「あ、大王」
    「あぁ…目が覚めたんだな……まったく、お前は人を焦らせる天才だ」
    「…ごめん。ねぇ大王、マポップは?」
    「…わからねぇ。部下のワドルディたちが探しているが、今のところ手がかり無しだ」
    「…。」
    「カービィさん…」
    「お前が目覚める間、時空の穴が開く頻度が高まってな…ワドルディたち以外にタランザやマルクも調査に付き合ってくれたんだよ」
    「うん、わかった。教えてくれてありがとう」
    「大王様ー!お客さんです!」
    3人が話している間に、部下のワドルディがそう言った。

  • 6223/03/26(日) 14:58:02

    「カービィ!よかったヨォ!ボク、モウダメかト…」

    「えへへ、ごめん」

    ローアに来てほしい、とマホロアは言いローア内部に集まったカービィたち。カービィの顔を見た途端にマホロアは抱きつくが他3人から冷ややかな目線を送られた為、咳払いをして離れた。

    「メタナイトの怪我も大丈夫なの?」

    「あぁ、部下からはもう少し安静にしてろと言われたがな」

    「(お前ってそういうところあるよな…)」

    「で、話って何なんです?マホロア」

    「キミと戦ったグランドローパーのユキサキを見つけたんダ」

    「それってつまり行き先がどこなのかわかれば、マポップがどこに行ったかわかるのか」

    「ソウソウ」

    「わかったんならさっさと行こうぜ、アイツが心配だ」

    「ハァ…確かに行けるトハ言ったヨ。でも、キミ達だけじゃ心もとないとボクは思ってるんダヨネ」

    マホロアは小馬鹿にしたようなため息をつく。

    「少なくとも後4〜5人ハヒツヨウなんじゃナイのカイ?ボクはそれを伝えニ呼んだんダヨ。相手ハカービィやメタナイトをボッコボコにしたヤツなんだからサ」

    「確かに…マホロアの言い分も一理あるかもな」

    「ッテことで、頼りになりそうナ子たちを集めてきてネ。ボクはそれまで準備しておくヨォ」

    >>63 1人目(カービィが集めてきた)

    >>64 2人目(デデデが集めてきた)

    >>65 3人目(メタナイトが集めてきた)

    >>66 4人目(バンダナワドルディが集めてきた)

  • 63二次元好きの匿名さん23/03/26(日) 15:25:17

    ザン・パルルティザーヌ

  • 64二次元好きの匿名さん23/03/26(日) 15:27:27

    ダークメタナイト

  • 65二次元好きの匿名さん23/03/26(日) 15:28:09

    ドロッチェ

  • 66二次元好きの匿名さん23/03/26(日) 15:31:15

    レオンガルフ

  • 6723/03/26(日) 16:26:33

    まさかの誘うメンバーのうち半分がアニマルという珍事態(?)
    4人分書くのでゆっくり書いてきますねー

  • 6823/03/26(日) 21:32:53

    「(頼りになりそうな子かぁ…)」
    ローアから出て野原に寝転がるカービィ。バンダナワドルディが言っていた通り、ポップスターの至る所で時空の穴が開いていた。
    「おや、また会ったなずんぐりピンク。昼寝の時間を邪魔してしまったか」
    「…あ!パ、パル…パルルチア!」
    「惜しいな、だがいい線行っている。パルルだ」
    寝そべっているカービィにパルルは話しかけ、そのままカービィの横に座る。
    「パルメザンチーズがポップスターに来るだなんて珍しいね。どうしたの?」
    「それが…我々の拠点にも時空の穴が開いてな。三魔官の長として騒動を調査する前線に立ち、ここでなら有益な情報を得られると思い来たのだ」
    「へぇ〜…」
    パルルの話を聞いているうちに、カービィは何かを閃く。
    「パルル!パルルなら大丈夫そう!じゃあ行こっか!」
    「…え?おいずんぐりピンク、今私のこと」「それじゃあしゅっぱ〜つ!」
    「話を聞け!?」
    そんなパルルのことなんかお構い無しに手を握り、カービィは走り始めた。
    ☆☆☆
    「あっ大王様!おかえりなさーい!」「「「おかえりなさーい!!!」」」
    「おう、帰ったぞ」
    デデデは一旦城へ帰り、作戦を考えることにした。ワドルディたちが足元に集まるがまた後でな、と告げ自分の部屋へ入る。
    「(…さて、どうしたもんかねぇ…頼れるヤツっつても、俺様には部下がいるしな…最悪アイツに…いや、止めておこう。もう勝手に乗っ取られるのだけは御免だ)」
    何年か前にポップスターを襲った暗黒物質に頼ろうとしていた大王だったが、相手がまた自分の身体を乗っ取って二次災害を起こしかねないとのことで心の中で案は却下された。
    「考えろ…考えろ俺様!この国の危機ではないか!案のひとつやふたつ、なんてことn」
    『なァにブツブツ言ってんだよ』
    「どわぁ!?だ、誰だ!?」
    『ここだよ、ここ』
    「ここ?…あっ!?」
    『よぉ、久しぶりだなァ?』
    声がする方向へ目をやる。声は鏡から聞こえてきて覗き込むと、そこには自分にそっくりな人物が映っていた。
    「お前、あん時の…」
    『何考えてんだよ、らしくねェじゃねーか』
    目の前に映る黒い人物はブラックデデデ、フロラルドの1件で生み出されたデデデの影。あの事件以来姿を見せてなかったのだが何故今更?とデデデは疑問を浮かべた。

  • 6923/03/26(日) 21:35:41

    「…今更何の用だ」
    『そう身構えんなって。今日はお前のためになりそうな提案を持ってきたんだよ』
    「提案…?」
    『お前、誰かの力を借りたいんだろ?ならコイツなんてどうだ?』
    ブラックデデデは豪快に何かを掴み、デデデの前に突きつけた。
    「…!」
    『ダークメタナイト。コイツ、最近強ぇヤツと勝負してーなんてこと言ってたからなァ。ほらよ』
    「うわっ!っとと…」
    まるで荷物を投げるかのようにダークメタナイトを投げるブラックデデデ。すかさずキャッチし文句のひとつでも言ってやろうと思っていたが、その時既にブラックデデデの姿は無かった。
    「ったく…薄情なヤツめ。大丈夫か?」
    「…出れたのか」
    「まぁ…な。せっかく出れたところで悪いが…」
    「俺様と協力してくれないか」
    何時ぞやか、メタナイトと共にカービィへ挑戦状を叩きつけた時と似たような言葉をダークメタナイトに対して言う。
    「…良いだろう。お前は前戦った時にかなりの手馴れだとわかっている。お前やカービィに着いて行けば、俺が望む強敵と戦えるだろう。だから乗った。そうと決まれば早速行くぞ」
    そう言うとダークメタナイトはデデデが何か言う前に駆け足気味に部屋を出ていった。
    「…相変わらず変なヤツ」
    ☆☆☆
    「…という訳だ」
    「なるほど、事情は概ね把握した。お前が焦るということは、余程の非常事態なのだな」
    メタナイトもデデデ同様、一旦戦艦ハルバードへ帰還し策を練ることにしていた。そこで運良く客人としてドロッチェが現れ、今に至る。
    「あぁ、しかも相手はカービィの友を人質にしている。安否も不明、彼の身に何か起きる前に行動を起こしたいのだ」
    「…ふむ、そういうことか。わかった、協力しよう」
    「ありがとう、感謝する」
    「弱きを助け、強きを挫く。オレの好きな言葉だからな」
    「…と言いつつ、本当はお宝目当ても視野に入れているのであろう?」
    「確かにそれもあるが……メタナイト、お前は時折的外れな事を言うよな」
    「?」
    メタナイトはポカンとした顔をする。それを見たドロッチェはやれやれと言いたげな顔をしていた。
    ちなみにこの話をした数秒後、何故かダークメタナイトがハルバードに突撃したという。

  • 7023/03/26(日) 21:38:54

    「う〜ん……」
    一方こちらはバンダナワドルディ。カービィ同様、野原に座って考え事をしていた。
    「(頼れる人…かぁ)」
    頼れる人と聞いてもイマイチ思いつかないや…と1人でいた所に上から声をかけられる。
    「あ!バンダナくんだ!おーい!」
    「エフィリンさん。どうかしたんですか?」
    「カービィどこにいるか知ってる?ちょうど新世界からポップスターを繋ぐ移動が終わったから、会いに行こうと思ってたんだ。」
    「えーと、すみません…僕もわからなくて」
    「そっか。じゃあぼくが探しに行くね!」
    「あ、待ってエフィリンさん!ちょっと話したいことがあるんです!」
    「話したいこと?」
    バンダナワドルディはエフィリンを引き止め、マホロアに言われたことを説明した。
    「…あの子、連れ去られちゃったんだ…」
    「はい、だからエフィリンさんの力を貸してほしいんです。カービィさん、あの子がいなくなってから悲しそうな顔ばかりしているんです。お願いします、どうか僕たちに力を貸してください。」
    「………わかったよ、バンダナくん。ぼくで良ければ」
    「やぁ、キミがバンダナくんか?」
    「わ゙にゃーっ!?」
    何の前触れもなく、背後から誰かが声をかけられバンダナワドルディは驚きのあまり飛び上がった後ひっくり返ってしまった。
    「驚かしてすまなかった、バンダナくん」
    「び、びっくりしたぁ………レオンさん、こんにちは…」
    バンダナワドルディに声をかけたのはレオン、かつてビースト軍団を結成していたリーダー的存在のアニマルだ。
    「話を盗み聞くつもりはなかったのだが…キミ達の会話を小耳に挟んでな。その話、私にも詳しく聞かせてくれないか?」
    バンダナワドルディはエフィリンにした話をもう一度レオンに説明する。レオンは時折質問や相槌を打ちながら、興味深そうに聞いていた。
    「ふむ…エフィリン、申し訳ないがこの話は私が引き受けても構わないか?」
    「えぇ!?レオンが!?」
    「あぁ、キミにはF-86の件で迷惑をかけてしまったからな。せめてもの償いとして、受けさせてもらおう」
    「…うん、わかった。キャロルたちにぼくから声をかけておくよ。でも、無理はしないで」
    「わかっているさ。さぁバンダナくん、私をローアまで案内してくれるかい?」
    「はいっ!もちろんです!」
    バンダナワドルディとレオンはエフィリンに別れを告げ、ローアへと歩いていった。

  • 7123/03/26(日) 21:40:20

    それから数時間後、ドンドンドン!とローアの扉を強く叩く音が船内に響いた。
    「…来たカ。イガイと早かったネェ」
    「マホロアー!集めてきたよ!」
    「これがローア…今は亡き古代文明の力か…」
    「この船に乗れば強いやつに会えるのか?」
    「確かにそうだけどよ…落ち着けって」
    「パルルの言う通り、古代文明の技術が大量に使われているな。これを1人で掘り出したのか?」
    「ソウダヨ!ボクって凄いデショ?」
    「悪さに使わなければ、の話だが」
    「レオンさん、入れます?ぼく手伝いましょうか?」
    「むぐ、少しきついな…よし腕が通った。あとは…」
    「『猫は液体』って昔どこかの本で読んだことがあるけど、本当だったんだね」
    「コイツの場合猫じゃなくてライオンだけどな」
    「ミンナ集まったネ。これから作戦会議を始めるヨォ!」
    ☆☆☆
    「目的はマポップを助け出すコト。相手ガどれだけキョウダイな敵かはまだわからない。ダカラ、どんな敵が相手でもユダンしないデ。」
    「わかっている。向かってくるヤツがいれば斬ればいい話だ」
    「私はあまり戦いが得意では無いが…頑張らさせてもらうよ」
    「ちょいワル仮面、確かにそれも大切だがそれに集中しすぎて我を見失わないようにな。コワモテライオン、期待しているぞ」
    「(コワモテライオン…?)」
    「…オホン。ではこれより、ローアで異空間を移動するヨォ。敵の居場所はもうわかってるカラ、すぐ着くと思うヨ」
    「いよいよ突入するんですね…!(どきどきどき)」
    「どんな敵であろうと、相手にとって不足なしだ」
    「国民を連れ戻すのも王としての義務。行くぞ」
    「よぉーっし、出発だぁ!」
    カービィがそう言うと、ローアは空間に穴を開け突入していった。

  • 7223/03/26(日) 21:44:10

    「ローアは自動操縦モードに切り替えたカラ、最短ルートで敵の場所まで行けるヨォ。でも異空間内部はフアンテイだから、少しは遅れるかもネェ。着くまでの間、ユックリしていってネ(…少しの間。デモ、みんな故郷を離れるんだヨネ…提案者とはイエ、悪いことしちゃったカナ)」

    「うおおお!?すっげぇ!自動でメシが出てきたぞ!」

    「これも古代の技術なのか…!?味の方は…美味しい!」

    「パルルさん、ダークさん。テンション上がり過ぎです」

    「大王。キミの分の肉を切り分けておいたぞ」

    「え?あ、俺様はいいよ…カービィにでも食べさせてやれ」

    「そうか…私が食べても問題無かったのだが」

    「わーいお肉ー!」

    「カービィ…オレの方の食事まで吸い込まないでくれよな」

    「ダーク。さらっと仮面を外してスイーツを食べないでくれ」

    「んー?良いじゃねぇかよ食いずれぇし。お前も仮面外して食ったらどうだ?」

    「そうい問題では…」

    「アッコレ全然シンパイいらないやつダ」

    ☆☆☆

    目的地まで着くまでの間雑談や食事を楽しんでいた彼らだったが、ローアから声が聞こえてくる。

    『報告、目的地まであと少しです。これより離陸体制に入ります』

    「サンキューローア。ミンナ、そろそろ降りるヨ」

    「フッ、いよいよか。腹ごしらえも十分に済んだことだし、食後の軽い運動と行こうではないか」

    「プリン食いながら言うことか?」

    「ケーキを食べながら喋るな」

    「(………ホントウに大丈夫なのカナァ…)」

    ☆☆☆

    ローアは異空間を抜け、ついに敵の本拠地へと侵入を開始する。

    「って、ここは…ハルカンドラ?」

    「どうしてハルカンドラなんだ?マホロア、移動場所ミスったか?」

    「マチガッテなんかいないヨ!ここがショウシンショウメイ、敵の本拠地なんだヨォ!」

    「にわかには信じ難いが…どうやらマホロアが言っていることは本当みたいだ。皆の者、警戒を怠わらないように!」

    「はい!メタナイト様!」

    ローアは離陸モードに入り、どこか安全そうな場所へ離陸しようとする。そのローアを、静かに誰かが狙っていた。

    >>75 ローアは墜落する?しない?どっちなんだい!

  • 73二次元好きの匿名さん23/03/26(日) 21:47:28

    このレスは削除されています

  • 74二次元好きの匿名さん23/03/27(月) 06:38:16

    墜落する

  • 75二次元好きの匿名さん23/03/27(月) 07:15:42

    墜落

    1する2しない

    dice1d2=2 (2)

  • 7623/03/27(月) 10:19:11

    離陸体制に入ろうとするローアだったが、突然船全体が大きく揺れる。
    「何事だ!」
    「うわわっ!?また揺れましたよ!」
    「ねぇ、ローア落ちないよね…?」
    「ダイジョウブだって!前にランディアに落とされてカラ、ローアを修理したからネ!余っ程のことがナイ限り、落ちな」
    『【ERROR】未知のダメージにより、操縦不能。これより墜落します』
    「エ」
    ローアがそう告げた途端、急激にローア全体が傾く。ものすごいスピードで落下し始め、船内は大パニックになっていた。
    「ギャァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」
    「低い、早い、怖いですぅぅぅぅ!!!」
    「おおおおち、おちおちつけお前たち!ここはとりあえずのんびり茶でも」
    「キミが1番落ち着け…!」
    「墜落ってこんな感じなんだな…」
    「なんでテメェは平常心保ってられるんだよダメナイトォ!?」
    「というかこれでローア墜落するの4回目だよねぇ!?一体何回落ちるの!?」
    「みんな!とにかくなんでもいいから捕まるんだ!」
    「あぁダメだ!激突するぅぅぅ!!!」

  • 7723/03/27(月) 10:22:33

    「ウゥ…ひ、酷いメにあったヨォ………」

    「みんな生きてるー…?」

    「なんとかな…」

    ローア墜落から数分後、何とか全員五体満足で目を覚ますことができたカービィ一行。

    「アトラクションみたいで楽しかった。」

    「緊張感のねぇヤツだなお前は…」

    「あはは…それにしても、誰がローアに攻撃したんですかね?」

    「おそらく、ケイコクの意味を持って攻撃してきたのかもネ」

    「へ、へん!脅しでもこんなん怖かねぇよ!」

    「(大王、声が震えているぞ)」「(うっせぇ)」

    「でも一応目的地には着いたし、ここからってことだよね!行こ!」

    そう言うとカービィは誰かが止める前に先にローアを飛び出して行った。

    「待ってくださいよカービィさーん!」

    「待てぇ!抜け駆けは許さねぇぞピンク玉!」

    「…やれやれ。」

    「アーア、行っちゃった。ミンナ頑張っ………いや、ボクも行こうか。ローア、留守番頼めル?」

    『ラジャー。マスター、幸運を』

    「ハイハイ」

    ☆☆☆

    「あっっっつい………」

    運良くデンジャラスディナー付近に不時着し、一行は溶岩地帯を突き進む。

    「鏡の国にも溶岩エリアはあるのだが…それに似た熱さだ。あ、アイス食うか?」

    「毎回思うのだが、お前のマントは異次元空間にでも繋がっているのか?本当になんでも出てくるな…」

    「まぁ、俺も詳しいことはわからないんだけどね。団長」

    「キッスやルージュも呼んでくるべきだった…キッスの氷で涼みたい気分だ……」

    「多分すぐ跡形もなく蒸発すると思うぞー」

    「…?」

    「どうしたんだカービィくん。急に立ち止まって」

    「ねぇ、アレ見て」

    カービィが指を指した方向にはバチバチ、と火花が飛び散り星型の穴が開かれていた。 次>>81 星型の穴から現れたのは?

  • 78二次元好きの匿名さん23/03/27(月) 10:51:17

    ヴォルガバッファー

  • 79二次元好きの匿名さん23/03/27(月) 10:53:28

    アナザーランディア

  • 80二次元好きの匿名さん23/03/27(月) 10:53:56

    ヴォルゲロムEX

  • 81二次元好きの匿名さん23/03/27(月) 10:54:32
  • 8223/03/27(月) 11:16:55

    クソガエル絶対書き込まれるだろうなと思ってましたw
    書いてきますねー

  • 83二次元好きの匿名さん23/03/27(月) 11:36:12

    40秒以内に倒さなきゃ……

  • 84二次元好きの匿名さん23/03/27(月) 11:36:58

    よりによってEX

  • 8523/03/27(月) 17:35:39

    星型の穴から現れたのは大きな角を持ち合わせたフグ、ヴォルガバッファー。そして続くように出来た星型の穴からは溶岩蛙、ヴォルゲロムEXが出現した。
    「団長」
    「あぁ、任せろ」
    そういうとドロッチェはステッキから出た低火力のレーザーをダークメタナイトの剣に浴びせる。ダークメタナイトの剣は冷気を帯び、カチコチに凍っていく。
    「…『ブリザソード』。」
    「おい!お前だけズルいぞ!俺様にも何かよこせ!」
    「ハイハイ大王はこっちだヨ」
    「ぐぼぁ!?」
    ダークメタナイトに抗議する大王に対してマホロアはマホロアストームで突っ込む。すると大王のハンマーが風を帯び、ハンマーに風の力が集まる。
    「『ウィンガハンマー』、ってところだネ!」
    「いてて…いきなりぶつかるのは無いだろ…」
    「ショウガナイじゃん。ボクがこの属性を付ける手段がコレしかないんだからサ」
    「大王様!僕もそれ貰ってもいいですか?」
    「おう、いいぞ」
    「わーい!メタナイト様もよければどうぞ!」
    「あ、あぁ。」
    大王から風の力を分けてもらい、ウィンガスピアになったバンダナは更にメタナイトにも風の力を渡す。
    「え〜…みんないいなぁ…」
    「ハイハイ、カービィにはこれネ」
    「むぐ」
    他のみんなが能力を分けているのを見て羨ましがったカービィに対して、マホロアはどこからかコピーの元を取り出しカービィに飲ませる。
    「『ウォーター』!」
    飲み込んだコピーはウォーター、頭には並々と水が注がれ揺れているコピーだ。
    「わっ、さすがマホロア!ぼくちょうどこのコピー欲しいと思ってたんだ!」
    「クックック、カービィのベストフレンドとして当然のコトをしただけだヨォ!」
    「…」
    「?レオン、どうしたの?」
    「あ、いや。なんでもない」
    カービィがマホロアと話している様子を見て何やらソワソワしているレオン。
    「わかった!レオンも能力を分けて欲しいんだね!じゃあ、爪を出してみて」

  • 8623/03/27(月) 17:37:44

    「こう…か?」
    レオンは爪をカービィに見せ、カービィは水を吐き出す。爪は他のみんなと同じように水を纏い、水の力が集まった。
    「えーと…これは『ザブンガネイル』かな?」
    「おぉ…興味深い、キミ達はこんなことも出来るんだな」
    「まーね!」
    「さて…話も済んだ所だ、ヤツを倒そう」
    「ここは僕たちが!行きましょう、カービィさん!」
    「うん!」
    バンダナワドルディはヤリを構え、カービィは素早くヴォルガバッファーの懐へ潜り込む。
    「そこだ!」
    「はいっ!」
    掛け声と共にバンダナワドルディは『ワドトリプルスロー』を、カービィは『レインボーレイン』を繰り出す。
    「おかわりだ!」
    「喰らえ!」
    カービィとバンダナワドルディに続くようにドロッチェは『アイスレーザー』、『サイコクロッシングレオン』を放つ。
    4人同時攻撃を受けたヴォルガバッファーはよろけ、大きく身体を膨らませた。
    「えっ!?まだやられないの!?…危なっ!」
    「え、あ」
    大きく身体を膨らませたヴォルガバッファーは転がり、カービィたちを踏み潰そうとする。全員ギリギリ回避するが、バンダナワドルディだけ逃げ遅れてしまった。
    「バンダナ!」
    逃げ遅れたバンダナを庇うかのようにデデデはヴォルガバッファーの前に立ちはばかり、ハンマーに力を入れ始める。
    「…オ゙ラァァァッ!!!」
    渾身の『おにごろしデデデハンマー』が炸裂するが、ヴォルガバッファーは少しだけ立ち止まっただけで再び転がり始める。
    「やべっ…」
    「「大王!!」」
    危うくバンダナワドルディと共にペシャンコ…になりかけた所をメタナイトとダークメタナイトが参戦し事なきを得た。
    「…まったく、本当にキミは無茶をする」
    「余計なことしてんじゃねぇよ…心配しただろ」
    「お、おう…悪ぃ」
    2人の攻撃をモロに食らったヴォルガバッファーは膨らんでいた身体を元のサイズに縮め、伸びてしまった。

  • 8723/03/27(月) 17:39:19

    「さて、残り1体だが」
    「私が行こう」
    「…パルル、1人で大丈夫なのか?」
    「心配無い。10秒で片をつける」
    そう答えるとパルルは武器を構え、ヴォルゲロムEXに対して目にも止まらぬ速さの突きをお見舞いする。そこから更に攻撃を繰り出し、まるでヴォルゲロムの周りを取り囲むかのように雷が鳴り続けた。
    流石にヴォルゲロム側もやられっぱなしでは無いのか、雄叫びを上げ遠くへ逃げてしまった。
    「逃げられたか…見た目に反してすばしっこいやつめ」
    「あんのクソガエル、しょっちゅう逃げるんだよ。俺様も以前アイツと戦ったことがあったんだが、似たようなことされてな…」
    「ふむ、確かにここから攻撃は届きそうにないな。だが」
    パルルがそう言うと背後に太鼓が装備され、ヤリが投げられる。
    「逃げられるとでも思っていたのか?喰らえ!」
    さすがにヴォルゲロムもヤリがここまで届くことを予測出来なかったようで、そのまま貫かれてしまう。そしてパルルは雷のエネルギーを集め…
    「『エレクトロエクレア』!」
    極太の電撃の波動砲が放たれた。
    ☆☆☆
    「わぁ…!パルルさんかっこいいです!」
    「フッ、当然だ」
    カービィに敗れたヴォルゲロムたちの上に星型の穴が再び開き、そのまま吸い込まれていった。
    「彼ら、なんだったんだろう。」
    「番人、ってコトなんじゃナイ?或いはここまで追っかけてきたボクたちに挑戦状を叩きつけたトカ」
    「どっちでもいい、先行くぞ」
    「そうだね、マポップが心配だ。行こう!」
    「ネー、休むとかないノ〜…?」

  • 8823/03/27(月) 17:41:57

    「…ふーん、ヴォルガバッファーたちが突破されちゃったかぁ」

    「突破されたにも関わらず、随分と余裕そうだな?」

    異空間の最奥で誰かは呟く。その誰かの近くでマポップは怯えていた。

    「でもこれは軽い小手調べなんだよ、ナイトメア。ここからが本番さ」

    黒幕らしき人物はアナザーナイトメアに話しかける。

    「貴様のことだ、そうだろうと思ったよ。しかし…随分と変わってしまったな」

    「…うるさい。もうこうするしかなかったんだよ」

    「はは、そうかそうか!」

    「…おっと、怖がらせてごめん。大丈夫だよ、ぼくがその頭のクラウンをどうにかしてあげる。そうすればキミは元通りになるから」

    『…!』

    「でもちょーっと彼らが厄介だね。次は少し強めの子を送り出してみようかな…。」

    そう言うと彼は不敵に笑い、マポップの頭に被られているマスタークラウンを掴んだ。

    ☆☆☆

    「だいぶ進んだね。」

    「時空が歪みまくってやがる…これも敵の仕業なのか?」

    「イヤ。確かにそれもそうだけど、マポップの仕業もあると思うヨ。ボクが調べた限り、あの子は無意識に多次元からものを引き寄せるチカラがあるんダ」

    「だからこんなに穴が開いているんですね…」

    「その通り、この穴の大半は彼が開けたんだよ」

    「!」

    カービィ一行が最奥を目指して歩いていると、前方向から声がしてきた。目の前には黒幕らしき影が見えるが、全貌は時空の歪みでよく見えなかった。

    「わざわざ遠くの星からご苦労さま。茶菓子でも出してあげようとでも思ったけど…それどころではないみたいだね」

    「お前がこの事件の黒幕か?」

    「んー、確かにぼくは黒幕だよ。でも半分は違うって言うか…」

    「言っている意味がわからないぞ。早く出てこい、さもなければ斬る」

    「お〜怖。でもごめんね、キミ達はここで帰ってもらうよ」

    そういうと星型の穴が2つ開いた。

    >>93 、94 星型の穴から出てきたのは?

  • 89二次元好きの匿名さん23/03/27(月) 17:50:14

    HR-D3

  • 90二次元好きの匿名さん23/03/27(月) 17:52:01

    ダークタランザ

  • 91二次元好きの匿名さん23/03/27(月) 17:53:16

    ミラクルマター

  • 92二次元好きの匿名さん23/03/27(月) 17:55:19

    ぼうそうローパーズ

  • 93二次元好きの匿名さん23/03/27(月) 17:57:51

    キングD・マインド

  • 94二次元好きの匿名さん23/03/27(月) 18:03:01
  • 95二次元好きの匿名さん23/03/27(月) 18:04:58

    協調性なさそう

  • 9623/03/27(月) 19:26:47

    >>95

    実際ほんへで呼び寄せたダークタランザぶっ叩いてましたもんねw

  • 97二次元好きの匿名さん23/03/27(月) 19:44:37

    >>96

    あれ、これ黒幕ぶっ飛ばされない?

  • 98二次元好きの匿名さん23/03/27(月) 19:47:53

    元上司と戦わされるダークメタナイトさん

  • 9923/03/27(月) 20:32:45

    「じゃ、ぼくはこれで。勝てるといいね」
    「待ちやがれ!」
    影は新しく穴を開き移動しようとするがすかさずダークメタナイトが斬りかかる。が、それを阻止するかのように大きな影…キングD・マインドは立ちはばかった。
    「ちょいワル仮面!落ちつ…っ!?」
    パルルが間に割って入ろうとするも、4匹の影であるぼうそうローパーズが防いだ。
    「テメェ!邪魔すん…」
    「…………。」
    お互いに鍔迫り合いとなっていたが、ダークメタナイトはキングD・マインドの顔を見るや否や咄嗟に距離を取った。
    「……ブラック…?」
    「…え。大王様、ブラックって」
    「…俺様の影のことだ」
    「お前…何モンだ?どうしてブラックの身体を持っていやがる」
    違和感を感じたダークメタナイトが問いかける。それを聞いたキングD・マインドはにたりと笑いながら答えた。
    「…アァ。そんな名前だったな、この『容物』の名は」

  • 10023/03/27(月) 20:37:20

    「!!!」
    言葉を聞いたダークメタナイトは固まり、剣を握る左手を強く握り締めた。
    「カービィたちに身体を砕かれた時は終わったかと思っていたが…運良くブラックの身体が我に流れ着いてな。下界の者と馴れ合うとは…ダークメタナイト、相変わらずお前は使え」
    「貴様ァァァッ!!!!」
    ダークメタナイトは殺意を込めた目つきでキングD・マインドに襲いかかる。キングD・マインドは「知っておったわい」と呟き、ハンマーを振るいダークメタナイトを叩きつけた。
    「がはっ…」
    「ダーク!」
    叩きつけられた衝撃でダークメタナイトは血反吐を吐き出し、表面に大きな亀裂が入る。
    「友を持つなど、随分と甘くなったなァ…?ダークメタナイトォ!」
    キングD・マインドはハンマーに力を込め『スターバレット』を放つが、すかさずドロッチェとメタナイトが間に入り『トリプルスター』と『マッハトルネイド』で相殺した。
    「ほぅ…?」
    「アンタ…やりすぎだぜ。」
    「(こいつ、只者では無い…下手に動くと殺される)」
    「こいつら…移動する度に爆発する煙をばらまいてきやがる」
    「しかも感覚が掴みづらいですー!」
    「…さすがの私でも、こやつら相手は苦戦するかもしれないな…」
    「おいカービィ!」
    「どうしたのデデデ!」
    カービィ達はローパーズの相手でそれどころではなく、そんなカービィを見たデデデは彼に対して叫んだ。
    「アイツを追え!ここは俺様たちがなんとかする!」
    「えっ!?でも」「いいから行けェ!!!」「…!わ、わかった!」
    カービィは僅かな隙間を掻い潜って影が通っていた穴に飛び込む。カービィが飛び込んだ瞬間、穴は消えてしまった。
    「…大王」「…さすがにちとカッコつけすぎたか」
    「ぼ、僕はどこまで行っても大王様について行きます!だから…!」「わーったわーった。だからそんな震えんなって」
    バンダナワドルディの頭をわしゃわしゃと撫でる大王だったが、表情は決して余裕そうでは無かった。
    「…強いな、デデデくんは」「強かねぇよ、おれは。ただ腹を括っただけだ」「マッタク、結局ミーンナカービィ便りなんだネェ…まぁ、それはボクもソウなんだけどサ。」
    「ダーク、立てるか?」「…あぁ、なんとか。アイツは俺がぶっ潰す」
    「ダーク、気持ちはわかるが…暴走するなよ」「この私を翻弄するとはな…中々歯ごたえがありそうなヤツだ」
    「そっちは頼んだぜ…星のカービィ」

  • 10123/03/27(月) 20:37:52

    (一旦ご飯食べますので落ちます。もう少しだけ待っててね)

  • 10223/03/27(月) 21:23:31

    (ただ今戻りましたー。)

    「うわわっ!?」

    勢いよく飛び込んだせいか、移動先で強く転んでしまうカービィ。顔を上げ、当たりをキョロキョロと見渡す。先程溶岩が吹き荒れていたところから一転し、見たこともない宇宙空間が広がっていた。

    「…きれい」

    「えぇ!?ここまできちゃったの!?」

    「!」

    ちょうど近くに先程逃げた影の姿が現れる。影もカービィがここまで追ってくるとは思ってもおらず、驚いていた。

    「ねぇ、きみがマポップを連れ去った犯人なの?マポップを返して」

    「うーん…困ったなぁ。これは予測できなかった。…まぁいっか、もう隠すつもりもないし」

    影の姿にノイズが走り、徐々に素顔が明らかになっていく。

    「…!」

    「やぁ、初めまして。『こっちのぼく』」

    顔を上げた影の顔は、カービィによく似て…いや、カービィ『そのもの』だった。違う点があるとするなら、ハイライトが無いことと体色が少しだけ黒ずんでいることだけか。

    「え…ぼく…?どういうことなの…?」

    「まずは説明をしないとね。ぼくはこことは違う別の世界線のきみで、彼…マポップを連れ戻しに来たんだ」

    「きみがマポップと呼んでいるこの子はね、実はマホロアなんだよ」

    「…!?」

    「あはは!嘘でしょって言いたげな顔してる。でも本当なんだ。あの子は嘘の罪から解放されること無く、『マスタークラウン』に飲まれた姿なんだよ」

    「…きみは」

    「質問かな?いいよ、答えてあげる」

    「きみの…目的はなんなの?」

    「ぼく?ぼくの目的はね…」

    >>107

    カービィ?の目的は?

  • 103二次元好きの匿名さん23/03/27(月) 22:42:51

    マスタークラウンの力で過ぎ去りし時を求めてマホロアを救う
    当然マポップの存在は消えるし、失敗したらもっとひどいことになる

  • 104二次元好きの匿名さん23/03/27(月) 23:19:42

    マスタークラウンをマポップから引き剥がし自分がクラウンを被ることで、マポップをマホロアへ戻すこと

  • 105二次元好きの匿名さん23/03/28(火) 07:14:39

    保守

  • 106二次元好きの匿名さん23/03/28(火) 08:06:51

    このレスは削除されています

  • 107二次元好きの匿名さん23/03/28(火) 09:36:38
  • 10823/03/28(火) 10:14:44

    「このクラウンを使って彼を元に戻すこと。マポップは消えちゃうけど、マホロアは正気に戻ってぼくはハッピー!ね、簡単でしょ?ことが済んだら、もう二度とこの世界には手を出さないって約束するよ」

    淡々とそう話すもう1人の自分に対して、カービィは恐怖すら覚える。ふと、カービィの頭にある疑問が浮かんだ。

    「…きみはどうやってマホロアが生きてることを知ったの?異界を移動するチカラなんて、ローアや異空間ロードに飛び込むぐらいしか無いのに。…まさか、『食べた』の?ローアを」

    「お、わかっちゃったかー!フロラルドの1件が落ち着いてからあの子たちにお礼としてきせきの実を1つ貰ってね。それでタイミング良くローアと再開して」

    「どうしてそんなことするの」

    「…もう、そんな顔しないで。ぼくが悪者みたいじゃん。これは彼の為でもあるんだよ。ローアだって、ぼくに食べられる瞬間『マスターを頼みます』って言ってたし」

    「今まで友達になってきた子たちの大半は何かしらの理由で敵対したり、操られて襲いかかってくることがあったけど、大体が元通りになったの。でも、彼だけは違う。伸ばされた手を捕まえられず、ぼくは後悔したんだよ。そこでローアと出会って、ぼくは異空を渡るチカラを手に入れた。何十、何百ともある世界を渡り歩いたりもしたんだ。…あぁ、きみが彼に負けた世界もあったよ。そしてようやく、ようやく彼を見つけた…!」

    狂気。カービィの目には、もう1人の自分の姿がそう見えていた。

    「もう少しでこの悪夢とはおさらばできる。大丈夫だよマホロア。悪い夢は、ぼくがぜーんぶ食べてあげる。」

    『!カ-ビィ!』「…!マポップ!」

    もう1人のカービィがそういうと星型の穴が開かれ、中から丸いオーブに包まれたマポップが姿を現す。オーブが紫色に輝くと、バチバチと音を立てマスタークラウンを刺激し始める。

    『ァウ…ヤ、ヤダ…!イタイ!イタイヨォ!』

    「だからお願い、ぼくの邪魔をしないで。今引き返してくれればポップスターに開いた穴も元通りにするし、戦ってる仲間達も戻してあげるから…」

    「……そんなの。そんなの、ダメに決まってるよ…!」

    「…そっか、きみはそういうヤツだったね。なら、しょうがない………やるしかないね。」

  • 10923/03/28(火) 10:47:03

    「そうだね、強いて言うなら…ぼくは『アナザーカービィ』。あったかもしれない世界線の、きみさ」
    そういうとアナザーカービィは異空間から武器を取寄せ、コピーした。
    「…『ハンマー』。行くよ」
    アナザーカービィは容赦なくカービィに襲いかかり、攻撃をする。カービィは攻撃をかわしていき、時折異空間から出てくる敵を吸い込んだ。
    「『ソード』!」
    ソードをコピーしたカービィは『ソード百れつぎり』や『メテオエンド』、『大かいてんぎり』をアナザーカービィに繰り出す。負けじとアナザーカービィも『だいしゃりん』や『ジャイアントフルスイング』を繰り出す。
    「…ふっ、腐ってもぼくということか。強いなぁ…」
    「ねぇ、やめようよこんなこと!今からでもやり直せるよ!」
    「やり直す?ははっ…ねぇぼく。救いようのないあくとうでも、変われると思う?どりょくさえすれば、誰でもいいひとになれると思う?……ぼくは、そう思わないかな…」
    「…だったら…どうして、あの時穴を閉じなかったの?逃げるなら、閉じて行けば良かったのに!」
    「…!」
    「ほんとうは、心の底で誰かに助けてほしいと思ってたんでしょ!?ねぇ!」
    「うるさい…うるさいうるさいうるさいッ!!!」
    「うわっ!?」
    カービィは不意を突かれて大きく吹っ飛ばされる。アナザーカービィは息を整え、喋り始めた。
    「ぼくだって、どうにかしようとしたさ。何かしら情報があるかもしれないと、デデデの城の図書室に毎日通った!銀河の大彗星にもお願いした!…でも、もう…これしかないんだよ」
    アナザーカービィがそう言うと、後ろでバチンッ!と一際大きく火花が散る音がした。
    『ア…アアアアッ!!!』
    マスタークラウンはマポップの頭から離れ、地面へ落ちアナザーカービィの方へ転がっていく。
    「…ごめんね。痛かったでしょ?ぼくのこと、嫌いになっても構わないから」
    クラウンの宝石の眼がギョロリと動き、5つの装飾がまるで意識を持っているかのようにアナザーカービィを掴んだ。
    「…彼が呑まれてしまう程のチカラなのだとしたら危ないかもしれないけど…ぼく、何とか頑張ってみるよ。マホロア」
    そういうとアナザーカービィは、まるで自分の運命を受け入れるかのようにゆっくりと目を閉じた。マスタークラウンにカービィが吸収されていき、あちこちに穴が開いていく。その中で、ころんとリンゴがアナザーカービィの足元に落ちた。

  • 11023/03/28(火) 10:48:25

    (vsアナザーカービィとの戦いはニル戦第4曲を聞くと個人的に盛り上がりますよ。)

  • 11123/03/28(火) 11:25:14

    一旦区切りが着いたのでキャラ紹介タイム
    ちなみにこの世界のカービィはあれ以降リンゴを食べても美味しくないと感じるようになってしまったよ

  • 11223/03/28(火) 12:10:03

    「カービィ!」
    カービィが呆然と立ち尽くしているところにマホロアは話しかけ、彼を揺さぶる。
    「マ、マホロア…どうしてここに?それに、穴は閉ざされちゃったんじゃ……?」
    「そんなの、ボクのチカラワザで無理やりこじ開けたヨォ!」
    「マホロアがヤツらの隙を突いて、僅かに開いていた穴を開いたんだよ。アイツらは穴が開いた途端どっかに行っちまった」
    キングD・マインドたちと戦っていた仲間たちはカービィと合流し、それぞれ情報を提供しあう。
    「別世界のずんぐりピンクだと?にわかには信じ難いが…そいつは今どこにいるんだ」
    「アレだよ!マスタークラウンを被った瞬間ああなっちゃったんだ!」
    そういうとカービィは指を指す。クラウンを被ったアナザーカービィは眩い光に包まれ、姿かたちを変化させる。ある一定の姿まで変化すると、そのまま落下していった。メキメキ、とまるで木が裂けるような音を立てて王亡き樹冠は起き上がり、中心に存在する目と思わしきものがマホロアを睨んだ。
    「…いやデカすぎんだろ!?」
    『…ふむ、この者は中々に良き器だ。まさか再び蘇ることが出来るとはな』
    「…マスタークラウン……!」
    『そこの青いのは…なるほど、我を利用して逆に呑まれた愚か者のもうひとつの可能性か。そして近くには我に呑まれた者もいると』
    『…ゥ』
    「マポップ下がって、ここはぼくが戦う」
    『随分と大人数で来たようだが…数の差で我に挑もうとはなんとも浅はかで愚かな。これを見るがよい』
    マスタークラウンはそう言うと時空の穴を出没させる。穴の先はポップスターが映っていた。
    『貴様らが留守の間…この星へ異空の者を送った』
    「は…!?」
    『我を早く倒さねば、貴様らの星がどうなるか…分かっているだろうな?』
    「テメェ…!」
    「デデデ、落ち着いて。大丈夫、絶対に勝つよ」

  • 11323/03/28(火) 12:10:53

    ☆☆☆

    「わにゃああああ!?」

    一方その頃ポップスターではマスタークラウンの言った通り、マホロアランドに異界の者が押し寄せ大混乱を招いていた。

    「フフ。やはりあの小僧に着いていくよりも、やはり私にはこちらの方があっている」

    「逃げろ!逃げ惑え!ハッハッハ!」

    「キェェェェェェ!!!」

    「カービィさんたちは!?いないんですか!?」

    「大王様もメタナイト様もいません!なんなら支配人も!」

    「センパーイ!助けてくださぁぁぁぁい!!!」

    ランド内部はアナザーナイトメア達が暴れ、建物は壊れ混沌としていた。そんな中キングD・マインドはワドルディを捕まえる。

    「ひぃぃぃぃ!ぼ、ぼく美味しくないよぉ!」

    「んなこと知ってらァ。良いサンドバッグになると思ってな」

    「カービィさん助け…」

    掴んでいたワドルディの足を離しハンマーで殴ろうとするキング・Dマインド。しかし間一髪の所で何者かが割り込み、ワドルディを救出した。

    「チッ…邪魔が入ったか」

    「あ、あなたは…!」

    >>114 115 116 117 118 119 ワドルディたちを助けに来たのは?

  • 114二次元好きの匿名さん23/03/28(火) 12:42:05

    フラン・キッス

  • 115二次元好きの匿名さん23/03/28(火) 12:42:18

    フラン・ルージュ

  • 116二次元好きの匿名さん23/03/28(火) 12:42:38

    キャロライン

  • 117二次元好きの匿名さん23/03/28(火) 12:49:29

    シャドウカービィ

  • 118二次元好きの匿名さん23/03/28(火) 14:15:11

    タランザ

  • 119二次元好きの匿名さん23/03/28(火) 15:00:17

    エリーヌ

  • 12023/03/28(火) 17:46:04

    「まったく。気分転換に遊びに来たけど…まさか襲撃されるなんて、とんだ災難なのね」

    タランザはワドルディを安全なところに下ろし、異空から来た者達に視線を戻す。

    「(勇者様も大王様もいない…となれば頼れるのはワタシだけなんだよね)…これは少し荷が重すぎる気がするのね」

    タランザがぽつりと呟くと、その上を何者かが素早く移動した。

    「逃げ遅れた人かい?ここは危険だ、早く逃げな!」

    「いいや、ワタシはここに残るのね。というかアナタは…」

    「アタシはキャロル、自己紹介なら後で。アンタ、戦える?だったら手伝いな」

    「ワタシはタランザ。わかった、とにかく今この騒動を抑えるのね!」

    「はは!威勢のいい坊ちゃんじゃないか!アタシの好きな人に似てるねぇ」

    キャロルはそう言うと爪を長く伸ばし、ぼうそうローパーズを威嚇する。タランザは魔力を込め網状にさせた玉を構えた。

  • 12123/03/28(火) 17:49:20

    「…うわぁぁぁぁぁ!!!」
    一方その頃キングD・マインドは黒いカービィ、シャドーカービィを追いかけ回していた。
    「どうして僕ばっか狙うのぉぉぉぉ!?」
    「ガッハッハ!星の戦士の影なのに怯えてどうすんだよォ!?」
    「(ダーク様はいないしおじちゃんは寝てたからこっそり鏡の国を抜け出して遊びに来ただけなのに…!どうしてこんなことに…)ふぎゃっ!」
    シャドーカービィは走り回っていたが追いつかれ、背後からハンマーで思いっきり殴られてしまう。
    「その程度か?つまらん」
    「…っ」
    殴られた衝撃で体の1部が割れるが涙を堪え、シャドーカービィはキング・Dマインドに向き合う。
    「お?やっと戦う気になったか」
    「…負けない。ここで逃げたら多くの犠牲が出る。ダーク様がいなくたって、やれるってことを証明するんだ…!」
    「ハハハっ!そうこなくちゃあ面白くな」
    「そこだぁぁぁッ!!!」
    2人の間に割り込むように赤の光が突っ込む。キングD・マインドは攻撃を避けたが、元いた場所には炎が勢いよく燃え盛っていた。
    「ハッ!今のを避けるなんて中々やるじゃない!」
    「なんだァ?貴様…」
    「アタシは三魔官が1人、フラン・ルージュ!オマエがこのテーマパークを襲撃したヤツなの?」
    「アァ、そうだが?」
    「へぇ………」
    そう言うとルージュはぷるぷると震え始める。様子がおかしいルージュに声をかけようとするシャドーカービィだったが
    「…ム」
    「アァ?なんつっ」
    「ヴン゙ジ゙ャ゙マ゙ッ゙デ゙ム゙ゥ゙ゥ゙ーッ゙!!!」
    「い゙…っ!?」
    次の瞬間爆音とも近いルージュの声が響き、みし、ぴし、と音を立てシャドーカービィのヒビを更に広げてしまった。
    「よくも…よくもアタシとキッスちゃんのデートをジャマしてくれたわね!ジャマッデム…ジャマッデム!ぜっっっったいに許さないんだから!!!」
    「やいそこのずんぐりグレー!アタシと一緒に戦いなさい!」
    「…う、うん…(ヒビが広がってしまった…)」
    「覚悟しなさいよ…地獄の業火が生ぬる〜く感じるぐらい…」
    「おっそろしい目にあわせてやるんだからっ!」

  • 12223/03/28(火) 17:52:42

    「みんなこっちよ!焦らないで、落ち着いて!」
    一方その頃、エリーヌは逃げたワドルディたちに指示を行っていた。
    「これで全員かしら?」
    「はい!ぴったり全員です!」
    「よかった…ごめんなさい。わたし、これぐらいしかできなくて…」
    「いえいえ、エリーヌさんが手伝ってくれたおかげで全員無事に逃げられましたし。とても感謝しています!」
    「そう…?ならよかった!」
    「ほう、ここにいたのか」
    「「!!」」
    エリーヌが上を見上げると、そこにはワドルディたちを見下すように浮遊する不敵に笑うアナザーナイトメアの姿が。
    「ふむ…そうだな、せっかくここに来れたのだ。お前たちを眠らせ、永遠の悪夢を見させてやろう」
    「あわわ…」
    「ふ、ふん!そんなのハッタリでしょ?」
    「それはどうかn」
    「そこまでですわ!」
    またもや2人の間に割り込むように氷付けの斧が投げられる。アナザーナイトメアは左手で受け止めるが、受け止めた左手はカチコチに凍っていく。
    「なんだと…!?」
    「あ、ありがとう!」
    「いえいえ、例には及びませんわ。…さて、一応自己紹介をしましょうか…ジャマハローア。ワタクシは三魔官の1人、フラン・キッス。アナタの目的は知りませんが、楽しいテーマパークを潰されるのだけは御免ですもの。」
    「…せっかく、ルージュさんがデートに誘ってくださったのに。台無しではありませんか」
    「デート…?」
    「なんでもありませんわ。とにかく、これ以上被害が広がらない為にも…」
    「アナタの身体を、カチコチに固めてコレクションに加えて差し上げますわ!」

  • 12323/03/28(火) 19:12:57

    「てやぁぁぁぁ!」
    視点はカービィたちに戻り、目の前のマスタークラウンの相手をする。しかしクラウンを被った歴代者達の力も使用してくるせいか、苦戦を強いられていた。
    「はあっ!」
    「おらあっ!」
    先程のキングD・マインドたちとの戦いもあったせいか全員ほぼ満身創痍状態で、攻撃を避けるのもやっとという者も少なくは無かった。
    『…ミンナ……』
    「くっ、手強いな…こうなれば私のヤリでヤツを貫いて…!」
    『!ダメ!』
    パルルはヤリを構え『エレクトロエクレア』を再び発射しようとするが、投げる寸前でマポップが何故か止めに入る。
    「止めるなニタマゴ…!狙いがブレる!」
    「待ってパルメザン!マポップは何か言いたいことがあるみたい!」
    『カビィ、アノネ…』
    「…えっ!?あの木の中にもう1人のぼくがいるって!?」
    「ハァ!?マジで言ってんノソレ!?」
    「…微かにだが、あの木々の中に光るものを感じる。おそらくあちらのカービィはまだ形を保っているのだろう」
    「おい。お前まさかアイツを助けるだとか言わねぇよな」
    「マポップ…あんなに酷いことされたのにアイツを助けたいのか?」
    『…ウン』
    「…そうだよね、わかった!助けよう!」
    「しかし、助けると言ってもどうすればいいんだ?」
    「これは私の推測だが…パルルくんのような相手を貫く攻撃ではなく、表面だけ削るような攻撃なら大丈夫ではないかと考えた。」
    「そして削った表面から中に入って、カービィを解放する…と。」
    「よし、それならなんとかなりそうだな。やるぞ!」
    「……チッ、これだからお人好しは困るんだよ…!」
    「そしたらまずは…っと!話をしている隙も与えないとはな…」
    固まって話をしている間にマスタークラウンは目からビームを放つ。放たれたビームは地面を抉り、吹き出す炎と共に爆音が響き渡る。
    「とにかくオレたちが時間を稼ぐ!隙が生じたら、マポップは中に飛び込むんだ!」
    『ワカタ!』

  • 12423/03/28(火) 19:13:18

    「…お前、いかにもよく燃えそうな見た目をしているな?ならこれでどうだ!」
    ドロッチェはマント内部から赤色のそこそこ大きい爆弾を取り出し投げつける。もちろん腕で跳ね返されそうになるが、メタナイトが腕を切断する。
    『グォォォォッ…!貴様ァァ!』
    「っ!?」
    マスタークラウンは残った片方の手でメタナイトを捕まえ、握り潰そうとする。すかさずダークメタナイトが飛び出し、もう片方の腕も切断した。
    『うぐぁぁぁぁ!!!』
    燃えながら叫び声を上げるも今度は目から5本のレーザーを放ち薙ぎ払う。ダークメタナイトは落ちたメタナイトを庇うかのように突き飛ばし、攻撃を受けた。
    「ぐっ…あぁ!」
    レーザーが羽や身体に当たり焼き焦げる匂いと共に落下する。メタナイトはドロッチェに、ダークメタナイトはデデデに受け止められた。
    「よくやった!あとは俺様に任せろ!」
    「…」
    全身にヒビが入り、四肢も動かせないほどの重症を負ったダークメタナイトは薄れる意識の中、微かに頷いた。
    「今度はこっちの番だぜ木偶の坊!」
    燃え狂いながらもマスタークラウンは攻撃を止めず、ワープホールから根を突き刺し攻撃を続ける。デデデは何やらハンマーを持ちながら助走をつけ始め、その間は他メンバーはダメージを与え続け時間を稼いだ。
    「これでもくらいな!」
    デデデは『ジャイアントフルスイング』で思いっきり勢いを付け、『ばくれつデデデハンマーなげ』繰り出した!
    『ギャアアアアアア!!!』
    「今だ!」
    「頼んだぞ…マポップくん!」
    デデデのハンマーが直撃したところには大きな穴が開き、耳障りな声を上げながら悶える。その隙にレオンがマポップを投げ、マポップはマスタークラウンの中へ侵入した。

  • 12523/03/28(火) 19:30:04

    マスタークラウンの中は冷たくて暗く、耳元に数々の声が飛び込んでくる。


    『痛い…痛い!誰か助けて!』


    『くそ、離せ…ひっ!?く、来るな!うわぁぁぁぁぁ!!!』


    『…ウゥ』


    おそらく今聞こえる声は過去にマスタークラウンを戴冠した者達の声だろう。マスタークラウンは被った者の心の闇を増幅させ、憎悪に染めるという。一体どれほどの国と星を滅亡させてきたのか…もはや今では検討もつかない。


    『…ァ!』


    ふと、マポップは暗闇の中で何かを見つける。そこにはマスタークラウンに蝕まれ、木々に取り込まれつつあったかつての友の姿が。


    『カ-ビィ!』


    アナザーカービィを見つけたマポップは頭に引っ付いているクラウンを剥がそうする。が、彼が思っている以上にクラウンを引き剥がすことは簡単ではなかった。


    『…これで終わったつもりか?』


    マスタークラウンの眼がぎょろりと動く。そしてマポップを嘲笑うかのように喋り始めた。


    『!』


    『我は滅びぬ…欠片さえあればいつでも復活出来るからな。貴様にはどうすることも出来ぬ。こうしている間にも、貴様の仲間は命を落とさんとしている。それに比べて…貴様は何も出来ない。』


    『無様で、哀れだな』


    『…………。』

    >>128 マポップはどうする?

  • 126二次元好きの匿名さん23/03/28(火) 20:33:09

    保守

  • 127二次元好きの匿名さん23/03/28(火) 21:20:33

    クラウンを被る

  • 128二次元好きの匿名さん23/03/28(火) 23:47:38

    カービィがマキシマムトマトをくれた時のことを思い出し、持ってたリンゴをアナザーカービィに食べさせて元気になってもらおうとする

  • 12923/03/29(水) 09:56:25

    何か手はないかとマポップは考える。すると何かを閃いたのか、どこからかリンゴを取り出した。
    『カァビィ』
    木々に取り込まれつつあるアナザーカービィをマポップは揺さぶる。意識はギリギリ残っているようで、気だるげな顔をしながら目を覚ました。
    「…マホ…ロア。きみは、こんなにも辛いことを耐えてたんだね…」
    『コレ、タベテ?』
    「どうしたの急に…これは…リンゴ…?」
    赤く艶やかで熟したリンゴ。一瞬戸惑ったような顔をするも、カービィはマホロアに微笑んだ。
    「…くれるの?嬉しいなぁ…じゃあ口、開けるから」
    もはや吸い込む気力すら削がれているのか、アナザーカービィは小さくだが口を開けた。マポップはそっと口にリンゴを添える。
    「…うん」
    アナザーカービィはわかっていた。あの出来事以降、リンゴを食べても美味しく感じなくなってしまったこと。だから食べても無意味ということを。しかし、次の瞬間。カービィの口の中にはリンゴの爽やかな酸味と甘さが広がった。
    「…え?なんで?どうして?」
    『ゲンキニ、ナッテ…?』
    突然のことで脳がパニックになりつつもカービィは差し出されたリンゴを1口、もう1口と食べ進める。食べている最中何故か涙が溢れ、涙を流しながらもリンゴを食べるのを止めなかった。
    「…うん、うん…!美味しい、美味しいよマホロア…ぼく、ぼく……やっぱり死にたくない…う、うわぁぁぁぁぁん!!!」
    ついに大声で泣き出してしまうアナザーカービィ。マポップはこの世界のカービィと初めて出会い、マキシムトマトを差し出されたことを思い出す。そして、頭を優しく撫でた。アナザーカービィが食べたリンゴは冷たい床に転がり、上からぽたぽたと涙がリンゴを濡らす。
    『…それが貴様の出来ることか?つまらん。友に最後の別れは済んだか?星の勇者よ』
    一部始終を見たクラウンは再びアナザーカービィの乗っ取りを開始する。アナザーカービィはかひゅ、と声にならない声を上げた。
    『せっかくのことだ。貴様も我が野望の糧に』
    どこからチカラが湧いてきたのか。マポップは無理やりアナザーカービィからクラウンを引き剥がす。引き剥がされたアナザーカービィは気を失い、マポップは決意を込めた眼差しで見つめた。
    『…!?き、貴様!一体どこにそんなチカラが』
    もはや魔力も残っていないと思い込んでいたクラウンは、マポップに無慈悲なまま握りつぶされた。

  • 13023/03/29(水) 10:46:23

    『うぐっ…!?』
    一方外ではカービィたちがクラウンの攻撃を耐え忍んでいたが、突然今まで以上に苦しみ出すクラウン。そしてハンマーによって開いた穴からアナザーカービィを連れたマポップが飛び出してきた。マポップはアナザーカービィを下ろし、クラウンをきっと睨む。
    「マポップ!無事だったんだね!」
    「この人が別世界のカービィさん…確かに結構似てますね」
    『うぐぉぉぉ……貴様ら…許さん、許さんぞぉぉぉぉぉぉぉ!!!』
    マスタークラウンは最後の足掻きと言わんばかりに空間を歪める。空からは隕石が降り注ぎ、辺り一帯が急速に崩壊し始める。
    「何をしたんだ!?まさか…」
    「奴は我々を道連れにするつもりです!ここは私が…!」
    「無茶すんなメタナイト!お前もうボロボロだろ!?どいてろ、俺様がやる!」
    「くっ、まさかここまでなのか…!ハイネス様………!」
    「うわーん!こんなことになるんだったら、もっとリンゴジュースたくさん飲んでおけばよかったですぅぅぅ!!!」
    「…シャドー………」
    「…っ!」
    「みんな諦めないで!きっとまだ何かしら手はあるはず」「アーもうめんどくさい!コウナッタラ、最高火力のマホロア砲で跡形もなく消し去ってやるヨォ!!!」
    そういうとマホロアは魔法陣を展開し、中央に魔力を集め始める。みんなが慌てふためく様子を見たマポップは再び何かを思いつく。
    『カァビィ!』
    「どうしたのマポップ!…え、この剣が欲しいの?」
    『ウン!』
    「いいけど…何するつもり?」
    『………』

  • 13123/03/29(水) 10:46:51

    カービィはソードをマポップに渡す。マポップは目を閉じ、己に残されたありったけの魔力を剣に集中させる。魔力が込められた剣は宙に浮き、徐々に大きくなっていく。そして…
    『ウルトラソード!!!』
    天をも貫く程の剣、かつてカービィが自身にトドメを刺した『ウルトラソード』が誕生した。
    『ミナ、サガッテ!』
    明らかにサイズ感が足りないが、マポップは刃をマスタークラウンに向ける。まるで、己の犯した罪を断罪するかのように…!
    『くだらんッ!その程度のモノで我を消せるものかァァァァ!!!』
    マスタークラウンは両腕を再生させウルトラソードの攻撃を防ぐ。剣は呆気なく弾かれてしまい、その隙を突きクラウンに殴られてしまう。
    『ウグッ…!』
    「待ちなヨ。そーんなチュウトハンパな剣じゃヤツは斬れないヨォ。なら…」
    マポップが弾き飛ばされたのを見たマホロアはウルトラソードに触れる。自身の全魔力を注ぎこみ、剣は更に力を増していく。
    「も〜〜〜っとデッカクしてやるヨォ!!!」
    『は?』
    元の大きさの何十、何百倍とも大きくなったウルトラソードが完成する。その大きさはマスタークラウンを優に超えていた。
    「大丈夫だよマポップ、ぼくが着いてるから!」
    「ボクの魔力で多少ブーストをかけたとはイエ、キミ1人だと心配だからネェ…クックック。後は頼んだヨォ、星のカービィ!」
    カービィはマポップの左側に立ち、剣を掴む。お互いに頷き、狙いをマスタークラウンに定める。
    「…行くよっ!」
    『うぐ…うぉぉぉぉぉッ!?』
    さすがのマスタークラウンも自分の何百倍もある剣を受け止めきれないのか、ミシミシと音を立てながら腕が裂けていく。
    『ま、待て!再び貴様に無限のチカラを授けよう!もう2度と乗っ取ろうとは考えん!だから…』
    「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
    『っ…このッ………青二才どもがァァァァッ!!!』
    …攻撃に耐えきれず、ついにマスタークラウンは真っ二つに切り裂かれた。

  • 13223/03/29(水) 13:40:59

    マスタークラウンを倒した後、少しづつ空間が修復されていく。最後の1つの綻びが直されたあと、異空間は元通りの空色が映し出せれた。
    「…や、やったぁぁ………」
    『カ-ビィ!ヤッタ、ヤッタネ!』
    カービィはへなへなとその場に座り込み、呼吸を整える。そんなカービィに対してマポップはお構い無しに飛びつく。
    「いや〜、ハラハラしましたね!僕もうダメかと…」
    「そうだな…あれ、マホロアは?」
    「ココだヨォ…」
    マホロアはカービィたちから少しだけ離れた所で横たわっていた。
    「魔力をアノ剣に注ぎ込んじゃったカラ、もう一歩もウゴケナイんだヨ…」
    「…ったく。何やってんだよ煮卵野郎」
    「ダーク、もう動いて平気なのか」
    「ある程度は、な」
    彼が動くと破片がパラパラとこぼれ落ち、歩いた道にガラスの破片が飛び散っていた。
    「アー…アリガト」
    「無理し過ぎだ煮卵。で、ここからどうやって帰るんだよ」
    「多分その内…ア、来た」
    『ご無事ですかマスター!』
    ごぅぅぅ、と音を立てローアが異空間から現れる。ローアはゆっくりと着陸し入口を開いた。
    「これでやっと帰れるということか。よかったよかった」
    「あちら側は無事だろうか…いや、きっと大丈夫だな」

  • 13323/03/29(水) 13:44:46

    「うぉあああああ………!」
    一方マホロアランドでは同じタイミングでキッスがアナザーナイトメアを討伐し、アナザーナイトメアは断末魔を上げながら氷漬けになっていた。
    「過去にずんぐりピンクさんが倒したとされる悪夢とは違った異界の悪夢…ふふ、これは良いコレクションですわ」
    「(こ、怖…)」
    「さて、皆さんもう大丈夫ですよ。悪い者はワタクシが倒しました」
    「わーい!ありがとう青髪のお姉ちゃん!」
    「おーいッ!キッスちゃーん!」
    「あら?この声は…」
    キッスとエリーヌが上を見あげると、ご機嫌そうな表情で飛んでくるルージュと全身ヒビだらけとなったヘロヘロのシャドーカービィの姿が。
    「なぁんだ、ここにいたのね!キッスちゃんが無事でよかったわっ!アタシも丁度ワルモノをぶっとばしてきたところなの!」
    「そうでしたか…お疲れ様です。ルージュさん」
    「あったりまえよぉ!こんなのアタシの手にかかれば、朝飯前なんだから!」
    仲睦まじく話している2人を遠目で見つめるシャドーカービィ。そんな彼に対してタランザは話しかける。
    「アナタ、大丈夫なのね?表面にヒビが沢山入ってるけど…」
    「…なんとか。あの子の攻撃がこっちまで飛んでくるし、何より相手が普通に強かったから思った以上にダメージ受けちゃった。」
    「そう…なんというか、お疲れ様なのね」
    「キミこそ。」
    「あ、ヒョウのお姉さん!さっきは助けてくれてありがとー!」
    「例には及ばないよ。ところで、ワドルディたちを避難してくれたのはアンタかい?絵筆ちゃん」
    「え、えぇ。でもわたし、他のみんなと対したことしてないし…」
    「そんなことないさ。逃げるワドルディたちを安全なところまで避難してくれただけで、アンタは十分活躍してたよ」
    「そ、そうかな…えへへ。」

  • 13423/03/29(水) 13:46:29

    「マポップ、何見てるの?」


    カービィ以外のみんながローアに乗り込んだタイミングで、マポップは何も無い空をじっと見つめる。


    「何も無いところを見つめて…あっ!?」


    「?どうかしたのかカービィ」


    バチバチと火花を立て、空に穴が開かれる。しかも今までのものとは違い、穴の先には街の風景が広がっていた。


    「マポップさん!これって…」


    「…おそらく、穴の先はマポップとカービィの世界だろうな。2人を迎えに来たように感じる」


    「よかったなマポップ!元の世界帰れるぞ」


    『…。』


    「どうしたんです?せっかく帰れるのに…」


    「カービィ!もうすぐでシュッパツするヨ!早く乗り込んデ!」


    穴の先は揺らめきながらも少しづつ小さくなっていく。マスタークラウンが暴れた影響もあり、異空間が崩壊しつつあるのだろう。


    「…マポップ、ぼくはきみの判断に任せるよ。きみは、どうしたい?」

    >>137 マポップはどうする?

  • 135二次元好きの匿名さん23/03/29(水) 17:01:34

    アナザーカービィだけを元の世界に返す
    例え元の世界に戻れてもマポップはもうマホロアじゃないから。

  • 136二次元好きの匿名さん23/03/29(水) 18:12:27

    助けに来てくれたアナザーカービィをまた一人にするわけにはいかない
    いつか二人で遊びに来れることを信じて今は一緒に帰る

  • 137二次元好きの匿名さん23/03/29(水) 18:57:18
  • 138二次元好きの匿名さん23/03/29(水) 19:39:50

    保守

  • 13923/03/29(水) 20:33:11

    『………。』

    マポップはくるりと穴の方へ身体の向きを変え、じっと見つめる。

    「そっか。元の世界に、帰るんだね」

    『カ-ビィ…』

    「ぼくは大丈夫。またいつか、どこかで会えるよ。元いた世界におかえり」

    マポップは寂しげな顔をしながらもアナザーカービィの手を握り、浮遊する。流れに身を任せゆっくりと穴に吸い込まれていく。

    「…マポップ!いつでも遊びに来ていいんだよ!今度はぼくがいろんな場所に連れてってあげる!虹の島々やリップルスター、鏡の国にフロラルド…他にも紹介したい友達がたくさんいるんだ!だから…だから………」

    いつの間にかカービィの目には涙が浮かぶ。そんなカービィを見て、マポップは言う。

    『…バイ、バイ。マタ、イツカ。』

    「………うん!約束だよっ!」

    最後ぐらいは笑顔で見送ろうとカービィは涙を拭う。マポップはにこりと笑い、穴の先へ消えていった。カービィは彼が消えるまで手を振り続けたという。

  • 14023/03/29(水) 21:30:36

    あれから数日後、カービィは1人寂しく夢の泉に佇んでいた。
    「………」
    「いた!大王様、カービィさんを発見しました!」
    遠くの草木に隠れながらデデデたちはこそこそと話す。マポップが帰って以降、明らかにカービィの元気がなくなっている。そんなカービィを見かねたフレンズたちは彼を励まそうとしていた。
    「カービィがあそこまで落ち込んでいるのを見るのは久しぶりな気がするな。フラッフぶりか?」
    「…我々になにかできることはないだろうか」
    「カービィのやつ、元気ないのサ…よぉし!ここは1つ、イタズラしてやるのサ!」
    「やめろヨォ」
    「食いもんで釣るか?トマトあるぞ」
    「ダーク、やめておけ。こういった場合でそれは良くない」
    「………マポップ…」
    今回のカービィはいつもにも増して落ち込んでおり、大きなため息を付く。
    「えぇい!じれってぇ!こうなりゃ俺様が…!」
    「大王様!お気持ちはわかりますが抑えて!抑えてください!」
    「離せバンワド!アイツのあの顔が気に食わ」
    「ちょっと待つのね、何か聞こえる」
    デデデがバンダナワドルディと言い争っている間、タランザが何か発見したのか指を抑えた。
    「なんだよ、何が聞こえ…って!」
    『…クックック。ナーンテ顔してるんダイ?ピンクボールクン!』
    「………!?マ、マ……!」
    今日もポップスターは呆れ返るほど平和。そんなポップスターに、別世界からの風が吹いた。

  • 14123/03/29(水) 21:34:02

    …という訳で、これよりこの安価SSスレは完結です!沢山の方、参加してくださり本当に、本当にありがとうございました!!!

    感想スレも後日立てるつもりなので、楽しみにしていてくだいね。

    ではまたどこかで。ジャマサーラバ!

  • 142二次元好きの匿名さん23/03/29(水) 21:42:25

    おつです!

  • 143二次元好きの匿名さん23/03/29(水) 21:42:55

    このレスは削除されています

  • 144二次元好きの匿名さん23/03/29(水) 22:47:15

    乙です!
    登場キャラみんな生き生き動いてて可愛かった!

オススメ

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