ぼっち「あっ……」

  • 1二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 23:20:45

    「dice1d5=2 (2) 1.虹夏ちゃん 2.リョウさん 3.喜多ちゃん 4.店長さん 5.PAさん って

    dice1d5=5 (5) 1.ボルテッカー 2.ボキャブラ天国 3.クリアボヤンス 4.防災無線 5.象 ですよね……」

  • 2二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 23:22:00

    別スレで見たやつ

  • 3二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 23:23:19

    ぼっち「あっ……リョウさんって象ですよね……」


    山田「dice1d3=2 (2) 1.そうだよ、 2.違うよ、 3.ぼっちの方こそ、

    dice1d5=4 (4) 1.赤いからね 2.遊戯王じゃないじゃん 3.土星かな 4.ダルマだよ 5.見苦しいね」

  • 4二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 23:25:57

    山田「違うよ、ダルマだよ」


    喜多「えっ!? リョウ先輩でカルマ!? dice1d5=1 (1)


    1.不動産業者ですか? 2.ここはアメリカなのに 3.でもダブルですし 4.魚ですよね

    5.それより dice1d3=3 (3) (1.ひとりちゃん 2.伊地知先輩 3.店長さん)の方が……

  • 5二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 23:28:24

    喜多「不動産業者ですか?」

    星歌「何言ってるんだ…… dice1d4=4 (4) (1.虹夏 2.リョウ 3.喜多 4.ぼっちちゃん)が

    dice1d5=1 (1) 1.空港だっただろ 2.コップなんだよ 3.蛇だって言うから 4.wi-fiに繋がって 5.もう言っただろ

  • 6二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 23:31:21

    星歌「ぼっちちゃんが空港だっただろ」

    ぼっち「あっ……だって dice1d3=1 (1) (1.虹夏ちゃん 2.リョウさん 3.喜多ちゃん)の

    dice1d5=4 (4) 1.せいじゃないですか 2.ドライビングが 3.指輪の効果で 4.時間制限が 5.マウスが……

  • 7二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 23:34:13

    ぼっち「だって虹夏ちゃんの時間制限が」


    虹夏「そう、私は dice1d10=3 (3) dice1d3=3 (3) (1.分 2.億年 3.光年)で……」


    星歌「なんでパイナップルが……?」

    ぼっち「あっ、このままじゃ虹夏ちゃんが……」

    喜多「大丈夫ですよ、dice1d3=2 (2) (1.ヤクザ屋さん 2.マンガの中 3.アルティメットバースト)なら!」

  • 8二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 23:39:03

    喜多「大丈夫ですよ、マンガの中なら!」


    喜多「ら……」


    ぼっち「あっ、きっ喜多ちゃんが消えた!?」

    虹夏「当然だよ、あんなこと言っちゃったらね」

    星歌「今のはこの世界を現実と信じて生きているキャラクターには聞かせてはならないタブー……それを破ったから喜多はライブアウトされたんだ」

    リョウ「もう郁代に会えないのか……」

    ぼっち「あっ……それよりみんな、なんで脈絡ある会話を……」

    虹夏「dice1d3=2 (2) 1.それもペナルティの効用だよ 2.何のこと? 3.ドイツと14番目の帝国」

  • 9二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 23:42:35

    虹夏「何のこと?」


    虹夏「私達はずっと意味のある会話しかしてないじゃん?」

    リョウ「そうそう、誰も脈絡ない発言なんかしてない」

    星歌「ぼっちちゃん疲れてるんだな……今日はゆっくり安め」


    ぼっち「……あ、あれ、店長さん、私空港でしたか?」

    星歌「dice1d3=3 (3) 1.そうだな 2.ぼっちちゃんは私のものだろ 3.オランウータン」

  • 10二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 23:44:32

    星歌「オランウータン」

    ぼっち「あっ、な、なら仕方ないですね……」


    ぼっち(dice1d3=3 (3) 1.やっぱりおかしい…… 2.確かに私だってバナナは好きだけど…… 3.プロ棋士の勝負勘」

  • 11二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 23:47:11

    ぼっち「プロ棋士の勝負勘」


    ぼっちは全てを忘れ眠りについた……


    dice1d3=1 (1)

    1.それから dice1d9=7 (7) dice1d3=2 (2) (1.時間 2.月 3.億年)が過ぎ……

    2.ここで飛車を渡しても自玉は詰まない

    3.喜多郁代

  • 12二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 23:49:50

    たまに脈絡を取り戻しそうになりながら結局また狂うところに本物の狂気を感じる…

  • 13二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 00:00:19

    それから7ヶ月が過ぎ……

    後藤ひとりは未だ独りだった……


    中学で友達もできず……感情をぶつけられる相手はギターだけ

    そんな彼女は今夜も一人寂しく眠りにつき……

    “あの夢”を見るのだった……



    「dice1d5=3 (3) 1.虹夏ちゃん 2.リョウさん 3.喜多ちゃん 4.店長さん 5.PAさん って

    dice1d5=4 (4) 1.ボルテッカー 2.ボキャブラ天国 3.クリアボヤンス 4.防災無線 5.猿飛忍者伝 ですよね……」

  • 14二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 00:02:52

    ぼっち「喜多ちゃんって防災無線ですよね……」

    喜多「そうよ、ウーウーウー……下北沢全域に怪獣警報が発令されました……じゃなくて!」

    ぼっち(あれ、今日は脈絡がある……)

    喜多「ひとりちゃん気付いて! この世界は dice1d3=2 (2)


    1.あなたが見ている夢なのよ!

    2.あなたがいつか出会う“未来”なのよ!

    3.チャッカマン

  • 15二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 00:20:04

    全レス腹が捩れるほど笑ってるんだけど何このスレ

  • 16二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 00:32:11

    ぼっち「あっ……未来って?」

    喜多「ひとりちゃんは高校に上がって、伊地知先輩やリョウ先輩、それに私と出会って……」

    ぼっち「なんのこと……?」

    喜多「かけがえのない仲間に……友達になるの」

    ぼっち「あっ、何言って……? 喜多ちゃんや虹夏ちゃんやリョウさんは、私の妄想じゃ……?」


    喜多「……きっと、本当にその時が来るまでには、ひとりちゃんはこの会話も忘れてしまう」


    喜多「だけど忘れないで……あなたと私達の出会いは、定められたカルマだから」


    ぼっち「あっ……」




    ぼっち「あれ…… dice1d3=2 (2)

    1.なんで私泣いてるんだろ……

    2.今どんな夢見てたんだっけ……忘れちゃったな……

    3.ビーフストロガノフがいいな……

  • 17二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 00:35:54

    ぼっち「今どんな夢見てたんだっけ……忘れちゃったな……」


    ぼっち(……まあいいや)


    ぼっち(いつまでも夢の世界に逃避してないで、今日も dice1d3=2 (2) 1.ギター 2.将棋 3.『後藤ひとり』 を頑張ろう……)

  • 18二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 00:44:57

    ぼっち(へへっ……今日も将棋ウィンズ連戦連勝しちゃった……あっチャンネルにもコメントきてる……)


    ぼっち(『将棋ヒーローさんは奨励会に入ったりしないんですか』……よく聞かれるんだよね……)


    ぼっち(でも私、人の目見て喋れないし、人がいる場所も苦手だし……リアルの対局とか感想戦とか絶対できない……)


    ぼっち(だからこれでいいんだ、私の居場所はネット将棋だけで……ウィンズの段位上げるだけで私は幸せなんだ……)


    ぼっち(…… dice1d3=3 (3)

    1.でもおかしいな……何か大事なことを忘れてるような……

    2.でも……本当は大会に出て、色んな人と対局したり感想戦したりしてみたいな……

    3.でも……本当は私もプロを目指してみたいな……

  • 19二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 08:31:27

    保守

  • 20二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 08:40:25

    ここから将棋スレになるのか…!?

  • 21二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 08:45:41

    前半の脈絡なさすぎるやりとりは夢の中だからという壮大な伏線だったのか

  • 22二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 09:59:06

    なんかよくわからんけど惹かれるスレだ

  • 23二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 10:10:45

    ~あの公園~

    ぼっち(勇気を出して学校にマグネット将棋盤を持って行ってみたけど……誰も話しかけてくれなかった……)

    ぼっち(もう学校行きたくないな……私の居場所はネット将棋だけ……)

    虹夏「あーっ! 将棋盤!!」
    ぼっち「っ!?」
    虹夏「それ将棋盤だよね!? 指せるの!?」
    ぼっち「あっ…………」
    虹夏「あ、いきなりごめんね? 私、下北沢高校2年の伊地知虹夏! このあと将棋の大会があるんだけど、団体戦に出るはずだった子が急に逃げちゃってさー」
    ぼっち(たっ大会……!?)
    虹夏「お願い! 今日だけサポートメンバーに入ってくれないかな! 駒の動かし方知ってるだけでもいいから!」
    ぼっち「あっ……」
    虹夏「ありがとっ! さっそく大会会場へGO!」
    ぼっち(まっまだ何も言ってない……!)

  • 24二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 10:19:53

    やべえめっちゃおもろい

  • 25二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 10:58:20

    ~大会会場~

    山田「やっと帰ってきた。もうすぐ初戦始まっちゃうよ」
    虹夏「ごめんごめん、この子、公園で拾った後藤ひとりちゃん。こっちは副将のリョウだよ~」
    ぼっち「あっ……よっ宜しくお願いします……でも私みたいなのがいきなり出ちゃっていいんですか……」
    虹夏「大丈夫大丈夫、今回は所属の縛りもないフリーの大会だし! ひとりちゃんも気負わず気楽に指してくれたらさ!」
    ぼっち「あっはい……」

    ぼっち(だっ大丈夫だよね……? 私、将棋ヒーローだし、ウィンズ六段だし……
        あっ、で、でもお父さん以外とリアルでの対局って初めて……きっ急に不安が……)

    虹夏「始まるよー、ひとりちゃんも席着いてっ」
    ぼっち「はっはいっ」
    対戦相手のおっさん「……」ジロッ
    ぼっち「ひっ、ひぃっ……!」

    ジャラジャラ……
    相手の大将「こっちが先手ですね」
    虹夏「私が後手だから、リョウが先手、ひとりちゃんは後手」
    ぼっち(あっ……大将の振り駒で全員の先後が決まるんだ……やっぱり私大会のこと何も知らない……)
    おっさん「……シャッス」
    ぼっち「あっおっおねおねおねがいしますっ!」

  • 26二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 11:06:55

    パチ……パチ……

    おっさん「……嬢ちゃん、対局時計」
    ぼっち「あっすっすみませんっ!(また押し忘れちゃった……相手の人いい加減怒ってるよね……?)」

    ぼっち(相手は矢倉か……でも随分雑な組み方だけど、わざと……? 私を油断させる作戦……?)

    ぼっち(駒組みに隙がありすぎて、これじゃ玉が入城する前に一気に攻め込んで潰しちゃえるけど……)

    ぼっち(でもリアルの対局でそんなことしたら……『何すんだゴルァ!まだ囲い組んでる最中だろうが!』こうなって……)

    ぼっち(『今頃のガキは定跡に付き合うマナーも知らねえのか!』こうなって……)

    ぼっち(『だいたい女、子供が将棋やんのが生意気なんだよ!』ってなって、首を刎ねられて将棋盤の裏の血溜まりに晒されてしまうぅぅ……!)
        ※薄い折り畳み盤なのでそんなものはない

    ぼっち(……お、大人しく矢倉24手組に付き合おう……)

  • 27二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 11:18:16

    パチ……パチ……

    おっさん(何なんだこのガキ……守りの定跡はしっかりしてんのに、ちっとも攻めてきやがらねぇ……)

    おっさん(所詮、対局時計も知らねえ素人か……)

    おっさん(オラッ、必殺の王手飛車取りをくらいやがれ!)


    ぼっち(や、やっぱりきた……ここで飛車を渡しても自玉に詰みはないから大丈夫だけど……)

    ぼっち(この飛車を捨て駒にして、代わりに先手を取って9筋から攻め込めば……13手先の王手は限定合いだから……)

    ぼっち(で、でも、そんな生意気な勝ち方したら……相手玉と引き換えに私の首が獲られてしまうぅぅ……!)

    ぼっち(……ゆ、緩めの応手で1手負けくらいにしちゃおう……)

  • 28二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 11:29:52

    ~10分後~

    ぼっち「……あっ、まっ、ままま負けました……」
    おっさん「……ッシタ」
    ぼっち(かっ感想戦とか私喋れないし……何か言われる前に早く駒を片付けちゃおう……)


    虹夏「ひとりちゃん、初めての大会で緊張しちゃった?」
    ぼっち「あっすすすみませんっ……私のせいで初戦敗退になっちゃって……」
    虹夏「私も負けちゃったから、ひとりちゃんだけの責任じゃないよっ」
    山田「私は勝った」
    ぼっち「つ、つつ次の大会までには相手の目を見て対局できるくらいにはなっておきますっ!」
    虹夏「よーし、今日はひとりちゃんの歓迎会兼研究会するぞ~」
    山田「ごめん眠い」
    ぼっち「あっ今日は知らない人と接しすぎて疲れたので帰ります……」
    虹夏「そっかー残念、お姉ちゃんに紹介しようと思ったのにー」
    ぼっち「おっおおお姉さん?」
    虹夏「そう、私のお姉ちゃん、伊地知星歌女流三冠だよ!」

    To be continued...

  • 29二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 11:31:38

    将棋編に入った途端にウソのようにテキパキと話が進んでてクソ笑ってる

  • 30二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 11:35:08

    順当な将棋アニメの1話目みたいじゃないか。前半を無視すれば

  • 31二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 12:25:09

    前半はなんだったんだ??ってくらい真っ当に将棋やってて草
    スレ主将棋詳しいんだね

  • 32二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 17:26:32

    狂気から少しずつ正気に戻っていったかと思いきや
    全然別角度の狂気をぶち込んでくるという人類には早すぎるスレ

  • 33二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 21:01:22

    ~翌日、スターリー将棋道場~

    ぼっち(虹夏ちゃんに言われて来てみたけど……リアルの将棋道場とか入ったことないし、やっぱり怖いっ……)

    ぼっち(きっと、いかついおじさん達が、煙草の煙モクモクさせながら将棋指してて……)

    ぼっち(『あぁ? パソコンでポチポチやってるようなガキなんざお呼びじゃねえんだよ』ってなって……)

    ぼっち(『真剣なら受けてやる、嬢ちゃんが負けたら身ぐるみ剥がせてもらうぜ』ってなって……)
        ※真剣=賭け将棋

    ぼっち(『あぁん!? 角交換拒否だとか生意気なガキは首刎ねるぞオラァっ!』ってなって盤の裏の血溜まりに首を晒されてしまうぅ……!)
        ※こんなとこの薄い将棋盤にそんなものはない

    ぼっち(あと5分……いや10分経ったら入ろう……後藤先生1分を切りましたのでこれより1手10秒でお願いします……)

    虹夏「あっひとりちゃん! 早く入りなよ!」

  • 34二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 21:24:40

    ぼっち(あっよかった……お客さんは人畜無害そうなおじいさん達や子供教室の子供だけ……
        それにしても、さすがに女の子は私達だけだよね……)

    虹夏「リョウ~、ひとりちゃん来たよー」
    山田「待ちわびたぜ。さっそく一局」
    ぼっち「あっあのっ、今日は、昨日の私の無様な負けっぷりを吊るし上げる会じゃ……」
    虹夏「そんなことしないしない! 昨日はすぐ帰っちゃったから、改めてひとりちゃんとお互いを知り合いたいなって。お姉ちゃんにも紹介したいし」
    ぼっち「あっお姉さんって、女流棋士の……」
    虹夏「うん、今あっちで子供達に教えてるよ」
    山田「待ってる間、まずは私達にひとりのウデのほどを見せて」
    ぼっち「あっ……はい……」

    ジャラジャラ……
    山田「ひとりの先手」
    ぼっち「あっはい……リリリリョウさん、昨日の大会でも一人だけ勝ってましたし、お強いんですよね……」
    虹夏「そりゃねー、リョウは元研修会員だから」
    ぼっち「けっ研修会……(確か奨励会の下部組織で……女流棋士を目指す人も入るっていう……)」
    リョウ「今は趣味だけ。でも手加減はしない。お願いします」
    ぼっち「あっお願いします……」

  • 35二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 22:09:27

    パチ……パチ……


    ぼっち(お父さん以外の人とリアルで指すのは二回目だけど……リョウさん相手なら昨日よりは落ち着いて指せるな……)


    ぼっち(虹夏ちゃんが横で見てても気にならない……なんだろう、この人達のことを前からずっと知ってたみたいな、不思議な気持ち……?)


    パチ……


    ぼっち(5筋の歩を突かずに6筋……? 矢倉と思わせて飛車を振るつもりかな……?)


    パチ……


    ぼっち(あっ右玉……)

    リョウ(ふふん)

    ぼっち(飛車を一段目に利かせて角の打ち込みの隙を消す気だ……手慣れた指し方……でも……)


    リョウ「……どうしたの、ひとりの番だよ」

    ぼっち「あっ……リョウさん、 dice1d3=2 (2)


    1. 地下鉄飛車ってカッコいいですよね……

    2. “ひとり”って……私のこと、呼んでましたっけ……

    3. 象……

  • 36二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 22:16:27

    ぼっち「あっ……リョウさん、“ひとり”って……私のこと、呼んでましたっけ……」

    リョウ「? ……ごめん、呼び捨てにしない方がよかった?」

    ぼっち「あっいえっ……なんでも……」

    虹夏「リョウ、『ちゃん』くらい付けてあげたら? ね、ひとりちゃん」

    ぼっち「い、いえっそんな恐れ多い……名前を呼び捨てしてくれるような人間関係は持ったことなかったから、ちょっと……」

    リョウ「私に勝ったら『ひとり名人』って呼んであげる」

    ぼっち「けけけ結構です!」


    ぼっち(あっ私の番だっけ……リョウさんの性格からして、たぶん地下鉄飛車での奇襲を狙ってるんだよね……)


    ぼっち(dice1d3=2 (2)


    1. 早めにその狙いを潰しておくか……

    2. 嫌われたくないし、とりあえず相手のやりたいことやらせておくか……

    3. あれ? なんで私、昨日会ったばかりのリョウさんの性格を知ってるんだっけ?

  • 37二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 22:19:29

    ぼっちの性格が勝負事に向いてねぇ…

  • 38二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 22:31:18

    ぼっち(嫌われたくないし、とりあえず相手のやりたいことやらせておくか……)

    パチ……パチ……

    リョウ(ここだっ……どう、私の必殺の地下鉄飛車)
    虹夏(出た、リョウの得意技……手待ちと見せかけた香上がりはこのための布石、完全にひとりちゃんの虚を突いた!)

    ぼっち(やっぱりきた……とりあえず角を上がって、1筋は破られるけど飛車をこっちに回って……狙いの9筋から逆襲して玉頭戦に持ち込めば……)

    パチ……パチ……

    リョウ(この飛車取りで勝負は付く……!)
    虹夏(決まった……ここで飛車を抜かれたら、もうひとりちゃんの逆転の目はない……)

    ぼっち(思った通り飛車を取りに来た……歩を叩いて『詰めろ』をかけて……同金に角を絡んで寄り形にすれば……
        リョウさんは金を引くか駒を足して受けるかしかない……どっちで来ても玉頭に桂打ちを利かせて……)
    リョウ(何この無理攻め……? とりあえずカナ駒を足して受けきっちゃえば……)
    ぼっち(ここで飛車を浮くっ……!)
    リョウ・虹夏「あっ!?」

    虹夏(魔法みたいに飛車を逃げられた……カナ駒を手放したリョウにもう早い攻めはない……!)
    リョウ「……ま、負けました」
    ぼっち「あっ、すっすみません……!」
    リョウ「……なんで勝って謝るの?」
    ぼっち「あっ……ありがとうございました……」

    リョウ・虹夏(この子何者……強すぎない……!?)

  • 39二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 22:38:28

    つっっっよ

  • 40二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 22:49:53

    将棋の描写をまじめにやればやるほどスレ前半との落差が笑えてくるw

  • 41二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 23:16:54

    将棋全然わからんけどモノローグからレベル差が伝わってくるのすごいな
    リョウじゃ全く相手にならんのか…

  • 42二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 00:54:50

    星歌「……ふーん、なかなかやるな」
    虹夏「あっお姉ちゃん! いつから見てたの!?」
    星歌「リョウが見え見えの地下鉄飛車キメてドヤってた辺りから」
    リョウ「うっ……」
    星歌「それで、その子が昨日一緒に大会に出たっていう?」
    虹夏「うん、後藤ひとりちゃん!」

    ぼっち(い、伊地知星歌女流三冠……本物だ……!
        女流ツートップの一角で、男性のプロ棋士とも互角にやり合うっていう……!)

    星歌「私、ここの席主やってるから、よろしく」
    ぼっち「あっひゃいっ! いいいイキってすみません……!」
    星歌(なんで謝る……?)

    星歌「ひとりちゃんだっけ。私とも一局やってみようか」
    ぼっち「あっひえ!?」

    ぼっち(こここ怖い……負けたら絶対殺されるぅ……万が一勝っても殺されるし勿論逃げても殺される……!)

    星歌「? どしたの?」
    ぼっち「……いっいえ……おねがいしまひゅ……」

  • 43二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 01:07:24

    星歌「じゃ、ひとりちゃんが先手でいいよ。お願いします」

    ぼっち「あっおっお願いします……」


    パチ……パチ……


    虹夏「お姉ちゃんが平手で指すなんて……それだけひとりちゃんの才能を認めたってことだよね……」ヒソヒソ

       ※平手=駒落ち(ハンデ)なしの対局

    リョウ「無理ないよ、ひとりの棋力は普通の高校生の域を超えてる……奨励会に入ってないのが不思議なくらい」ヒソヒソ

    虹夏「奨励会にも入らずアマの大会にも出てこない謎の凄腕高校生……なんか将棋ヒーローさんみたい」ヒソヒソ


    パチ……パチ……


    星歌「ひとりちゃんは、棋士になりたいって思ったことは?」

    ぼっち「あっ……あの……」


    ぼっち(将棋が強ければチヤホヤしてもらえてお金まで貰えるプロの世界……憧れだけど……

        人とまともに喋ることもできない私なんかが、そんな世界に身を置けるわけない……)


    ぼっち「dice1d3=3 (3)


    1. と、特にない……です……

    2. い、今はよくわからない……です……

    3. じ、実はずっと……憧れはあって……

  • 44二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 01:31:12

    ぼっち「じ、実はずっと……憧れはあって……」
    星歌「じゃあ、なんで奨励会に入らないの。親御さんの許しが出ないとか?」
    ぼっち「あっ……わ、私、人と話すの苦手で……リアルで知らない人と対局したのも、昨日が初めてですし……」
    星歌「でも、自分でもわかってるだろ。その歳でその棋力があれば、奨励会に入れば初の女性棋士も夢じゃないし――」
       ※「棋士」と「女流棋士」は全くの別物であり、女性の「棋士」は史上一人も誕生していない

    星歌「女流棋士の世界なら――すぐにでもトップ争いに食い込める」

    パチッ……

    ぼっち(あっ17手詰め……『詰めろ逃れの詰めろ』で抵抗しても……1手負けになる)

    ぼっち「あっ負けました……」
    星歌「ありがとうございました」

    虹夏「えっ……リョウ、詰み見える?」ヒソヒソ
    リョウ「……待って、えぇと、下段の桂打ちで……後手は入玉が見えるから……」ヒソヒソ

    星歌「安全勝ちを目指して『と金』を払った手が敗着だったな。4三角成は見えてたはずだろ」
    ぼっち「あっはい……」
    星歌「勝負なんだから、時には思い切りよく行かないと。……まあでも、心の弱点を克服できたら、私なんか目じゃなくなるよ」
    ぼっち「えっ……」

  • 45二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 01:40:34

    虹夏「……お姉ちゃん、どう、ひとりちゃん強いでしょ!」

    星歌「だからそう言ってんだろ。まったく、こんな子がアマでくすぶってるなんて勿体ない……」


    星歌「ひとりちゃんが望むなら、私の師匠を紹介するし……

       私も一応、女流タイトルホルダーで将棋連盟の正会員だから、私が師匠になることもできるけど」

    ぼっち「あっえっ……そっそれは……」

    星歌「奨励会に入らなくていいのか? 女流でもいいけどさ……

       ちょっと人と話すのが苦手ってだけで、その才能を埋もれさせていいのか?」


    ぼっち「……あっ、私……」


    dice1d3=3 (3)

    1. ぼっち「……ご、ごめんなさい……私やっぱり……人前で知らない人と向かい合って指すのは……」

    2. ぼっち「……ほ、本当はずっと、踏み出すきっかけが欲しかったんです……」

    3. ぼっち(あれ……? 前にも……どこかで、この人に勇気付けてもらったことがあるような……)

  • 46二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 01:52:03

    ぼっち(あれ……? 前にも……どこかで、この人に勇気付けてもらったことがあるような……)

    星歌「……どうした?」

    ぼっち「あっいえっ、てっ店長さん――」

    星歌「あ?」


    リョウ「くすっ、“店長さん”だって」

    虹夏「ひとりちゃん、こういうとこでは席主って言うんだよ」

    ぼっち「あっすっすみませんっ、えっと、い、伊地知先生……」

    星歌「それはそれでくすぐったいな……」

    ぼっち「あっ……さ、さっきの話、ちょっと考えてみます……あああありがとうございました」

    星歌「うん、焦って決めることでもないしな。ここにはいつでも顔出してくれたらいいから」

    ぼっち「あっはい……」


    虹夏「じゃあ、ひとりちゃん、今度は私に稽古付けてよっ」

    ぼっち「あっ稽古なんてそんな……私なんか全然大したものじゃ……」


    dice1d3=1 (1)

    1. ぼっち(女流三冠、優しかった……。あの人の元でなら、私も……プロを目指していいのかな……)

    2. リョウ「そういえば、奨励会みたいな場が苦手なら、棋士編入試験って道もあるよね」

    3. ぼっち(あれ、何か変な感じが……。誰か、もう一人……この場に欠けてるような……)


    To be continued...

  • 47二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 06:56:11

    将棋の戦略とか全然知らないけどめっちゃ面白い

  • 48二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 09:16:39

    勉強量が物言う世界で、一人で黙々と取り組むことができて、今は対人スキルがなくてもネットで無限に練習できる
    ギターと並んでぼっちには向いてる世界かもね

  • 49二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 10:28:33

    ??「……ちゃん」


    ??「…………りちゃん」


    ??「………………ひとりちゃん!!」



    ぼっち(誰……? あ、いつもの夢か……この子は喜多ちゃんだ……)


    喜多「ひとりちゃん、大丈夫?」

    ぼっち「あっ…… dice1d3=1 (1)


    1. 私はずっと大丈夫ですよ?

    2. 喜多ちゃんって dice1d5=2 (2) 1.ボルテッカー 2.ボキャブラ天国 3.クリアボヤンス 4.香車みたい 5.猿飛忍者伝 ですよね……

    3. ひ、久しぶりですね、喜多ちゃん

  • 50二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 10:31:23

    ぼっち「あっ…… 私はずっと大丈夫ですよ?」

    喜多「そう? ひとりちゃんが元気なら、それでいいんだけど……」


    喜多「でも…… dice1d3=3 (3)


    1. 早くまた、ひとりちゃんのギターが聴きたいな

    2. ひとりちゃんは、私とはまだ出会ってないのね

    3. 私達、みんな心配してるんだよ

  • 51二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 10:35:58

    喜多「私達、みんな心配してるんだよ」

    ぼっち「あっ、心配って……?」


    喜多「ひとりちゃんが…… dice1d3=2 (2)


    1. このまま目を覚まさなかったらどうしようって……

    2. 結束バンドのこと忘れちゃったんじゃないかって……

    3. ……あれ、マックシェイクよね


    ぼっち「き、喜多ちゃん……?」


    喜多「……もうすぐ、そっちのひとりちゃんも私を見つけてくれるわよね」

    ぼっち「え……?」

    喜多「ひとりちゃんがまだ戻ってこられないなら……せめて、そっちの私とも仲良くしてあげて。約束ね?」

    ぼっち「……あっはい……」

  • 52二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 10:43:08

    ぼっち(憂鬱な月曜日が始まった……。あれ、でも大会にも出て、将棋道場でも指して……私もう陰キャじゃないのでは!?)

    ぼっち(もう一度学校にマグネット将棋盤持って行ってみようかな! きっと誰か話しかけてくれるよね!)



    ぼっち(はい、そんな甘いことありませんでした。今日も寂しく校舎内のゴミ置き場で一人飯か……)

    ぼっち(せっかく盤持ってきたし、昨日の女流三冠との一局の検討でもしよ……)

    パチ……パチ……

    喜多(何かしらこの音……あっ、あれは2組の後藤さん。将棋やる子だったのね!)

    喜多(でも、なんでこんな所で一人で……?)

  • 53二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 10:53:19

    ぼっち(あの時、ビビって『と金』を払わないで、4三角成から『詰めろ』をかければ……金打ちに銀で絡んで……)

    喜多「すごーい、感動! 後藤さん、一人で将棋うてるのね!」
    ぼっち「はっ!? きっきき喜多さんっ!?」
    喜多「あ、私のこと知ってくれてたんだ、嬉しいっ」
    ぼっち(……あれ? 喜多……さん、だよね……どこで名前知ったんだっけ……)

    喜多「後藤さん将棋うまいの? ねえねえ私にも教えてっ!」
    ぼっち(い、いきなり距離感が近いっ……!)
    喜多「私ね、こないだ将棋の大会に出るはずだったんだけど、逃げ出しちゃったの」
    ぼっち「あっ……大会……きっ喜多さんも指せるんですね……」
    喜多「……ううん、正直に言うとね、私全然将棋うてないのよ。チームの先輩目当てでウソついて大会出るって言っちゃったの」
    ぼっち「……???」

    ぼっち(将棋は『指す』……『うつ』って言うのは本当に将棋を知らない人だ……)

    喜多「将棋って、このホヘー?で相手の駒を挟んで取るだけじゃないのね!」
    ぼっち「あっそれ挟み将棋……」
    喜多「この金とか銀とかって何? メダルの話?」
    ぼっち(ダメだこの人……わからないの次元が違う……)

  • 54二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 17:41:09

    保守

  • 55二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 20:05:37

    音楽よりはわかりやすいはずだろ

  • 56二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 22:15:49

    プロ棋士と互角にやり合える女流トップクラスにほぼ劣らない棋力
    ギターヒーローの立場を将棋に置き換えるとまあこのくらいの強さにはなるか……

  • 57二次元好きの匿名さん23/12/18(月) 22:37:50

    AI
    藤井聡太
    ―人類には越えられない壁―
    トップ棋士
    ―天賦の才の壁―
    中堅棋士
    ―まず越えられない壁―
    下位・ロートル棋士≒女流トップ≒アマトップ≒奨励会三段リーグ
    (ぼっちちゃんは多分この間くらい)
    アマ上位層≒奨励会初段・二段
    女流上位層とか普通のアマ強豪とか奨励会級位者とか
    ―なかなか越えられない壁―
    普通の女流棋士とか研修会員とか
    (リョウが多分このへん)
    ―ほぼ絶対越えられない壁―
    大人に負け知らずの中高将棋部員とか(※本当に強い子は奨励会に入ってるので部活にいる時点で雑魚)
    町一番の将棋自慢のおじさんとか

  • 58二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 00:24:09

    ぼっち(そんなこんなで、喜多さんをスターリー将棋道場に連れてくことになったけど……)

    喜多「後藤さんの行きつけの将棋道場って下北沢だったのねー」
    ぼっち「あっ行きつけっていうか……昨日一回行っただけで……」

    ぼっち(なんだろう、この感じ……前にも喜多さんと、こんなふうに一緒に歩いてたことがあるような……)

    喜多「ちょっと、後藤さんが後ろだと道わからないでしょ?」
    ぼっち「あっ、私みたいな歩(ふ)以下は歩越し銀の形で喜多さんという銀を支えるのが分相応で……」
    喜多「何言ってるのか全然わからないっ」
    ぼっち「あっ、場所はスターリー将棋道場ってとこで……虹夏ちゃんもリョウさんも放課後はいつも居るって……」
    喜多「っ!? 後藤さんごめんね、私やっぱり帰る!」
    ぼっち「えっ銀は後ろに下がれな……」

    虹夏「あーっ! 逃げたメンバー!」
    喜多「あひぃぃぃぃぃ!!」

  • 59二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 00:55:36

    虹夏「え~、喜多ちゃん将棋知らなかったの!? だから大会ブッチしちゃったんだ!?」
    喜多「はい……」
    リョウ「ロインの返信も来なかったから心配してた。死んだかと思って昨日は線香上げてた」
    喜多「殺さないでください……。あの……怒らないんですか?」
    虹夏「まあ気付かなかった私達にも問題あるしね~。昨日はひとりちゃんが出てくれたから何とかなったし!」
    ぼっち「あっ……へへ……(大会では負けちゃったけど……)」
    喜多「でも、それじゃ私の気が収まりませんっ。何か罪滅ぼしさせてください!」

    星歌「じゃ、ウチで受付のバイトしてもらうってのはどう? ついでにここで次の大会までに鍛えたらいいし」
    喜多「わぁっ、いいんですか!?」
    ぼっち(えっ……それって次の大会ではもう私はお払い箱ってこと!?)

    虹夏「ひとりちゃん、急に泡吹いてどうしたの!?」
    ぼっち「あっ……所詮私は捨て駒です……四間飛車破りのポンポン桂にも劣る存在……」
    虹夏「戻ってきてー!」

  • 60二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 01:14:49

    ぼっち「あっへへ……わっ私みたいな浮き駒が自陣にいたらキズになるので……おいとまします……」
    喜多「後藤さん!?」

    星歌「待って、ひとりちゃん」
    ぼっち「あっ店長さ――じゃなくて伊地知先生……」
    星歌「ひとりちゃんが思ってるような意味じゃないから。ひとりちゃんを昨日みたいなアマの大会になんか出すわけに行かないだろ」
    ぼっち「あっ……えっ……」
    星歌「奨励会でも女流でもいいけど、お前が戦うべきステージはもっとずっと上にある。だろ?」
    ぼっち「……あっ、はっ、はい……」
    星歌「だから、大会は昨日限りにして、かわりにお前はここで腕を磨きながら虹夏達を鍛えてやる、ってのでどう」
    ぼっち「あっ……」
    喜多「それ素敵ですねっ! 後藤さんが教えてくれたら、私も強くなれる気がしますっ!」
    虹夏「いいねー、お姉ちゃんは忙しくていつも教えてもらえるわけじゃないし。ひとりちゃんが来てくれたら百人力だよ」
    リョウ「頼りにしてます、ひとり名人」
    ぼっち「あっ名人は……あっでも……わ、私みたいなアヒル以下でよければ……」
    喜多「決まりねっ! じゃあ早速教えて!? 桂馬の動きってどうやって覚えるの!?」
    リョウ「流石にそのレベルは虹夏に教わって」

  • 61二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 01:25:19

     ゚ .゚ ゚  。゚ + 。. +。 * 。゚。゚., ,+ 

    ゚。゚+゚`, o。。.゚*。゚ 。.゚ 。 ☆+。。゚. ° 

     。, .゚。 + ☆。,゚. o。 。+ 。゚.,  . ゚



    dice1d3=1 (1)


    1. 「ぼっちちゃんが消えちゃってから、もう dice1d9=4 (4) dice1d3=3 (3) (1.日 2.週間 3.ヶ月)か……」

    2. 「……ひとりちゃん、まだ目を覚まさないですか?」

    3. 「中学の3年間、このまま友達一人もできずに終わるのかな……」



     ゚ .゚ ゚  。゚ + 。. +。 * 。゚。゚., ,+ 

    ゚。゚+゚`, o。。.゚*。゚ 。.゚ 。 ☆+。。゚. ° 

     。, .゚。 + ☆。,゚. o。 。+ 。゚.,  . ゚

  • 62二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 07:10:22

    お?

  • 63二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 10:42:05

    ギター時空との関係が気になるような
    将棋時空の話を単独でずっとやってほしいような

  • 64二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 11:02:30

    ヤバい、このスレ面白いぞ

  • 65二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 13:21:41

    虹夏「ぼっちちゃんが消えちゃってから、もう4ヶ月か……」
    リョウ「ぼっちって、私達の見てた幻だったのかも」
    喜多「寂しいこと言わないでください!」
    虹夏「そうだよ、ぼっちちゃんのお母さん達も実在してるんだし、皆も存在は覚えてるって言ってたじゃん!」
    喜多「学校の先生も、不登校を心配して毎週お家には伺ってるそうです……」
    虹夏「まあ、気長に待つしかないのかな。ぼっちちゃんのお母さんも“心配いらない”って言ってたし」



    回想後藤母「ひとりちゃんがこんな風に消えちゃったこと、前にもあったのよ」

    回想後藤母「でも心配いらないわ。きっとそう遠くない内に綿毛に乗って帰ってくるわよ」

    回想後藤母「みんな気にしてくれてありがとう。そうね、少しでも早く戻ってきてほしいなら――」

    回想後藤母「このお札を枕元に貼って、夢の中でひとりちゃんを呼んであげて?」



    喜多「あれから私、ひとりちゃんのお母さんに頂いたお札を貼って、毎晩夢で呼びかけてるんですけど……」
    虹夏「効果ある?」
    喜多「わかんないです、あ、でも最初は昔の……私達の知らない頃のひとりちゃんにしか繋がらなかったのが、
       最近はちょっとずつ、ひとりちゃんの時間が私達に近付いてきてるみたいなので……」

    リョウ「……ぼっち、借りてるお金このまま踏み倒していいの? 早く戻ってきなよ」

  • 66二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 13:26:08

    (ちなみに、山田の表記が途中で「山田」から「リョウ」に変わってるのは特に意味はありません。

     最初は手癖で「山田」って書いてて、>>34でうっかり「リョウ」にしちゃったら何となくその方がハマったので……)

  • 67二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 20:32:54

    とんでも設定なのにまぁぼっちだし…で納得できてしまう

  • 68二次元好きの匿名さん23/12/19(火) 20:48:52

    感動の予感?

  • 69二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 01:26:29

    保守

  • 70二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 06:49:38

  • 71二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 12:34:46

    保守

  • 72二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 18:16:34

  • 73二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 20:02:12

    ~スターリー将棋道場~

    ぼっち「あっ、今の一局、リョウさんは8二角から5五角同桂8八銀6六玉から6八竜での逆転を狙ってたんですよね……」
    リョウ「そうだね(詠唱早っ……)。ひとりに歩一枚で押さえられて戦意喪失しちゃったけど」
    ぼっち「あっそこはですね……歩で止められても7一角から同飛成に6五香でまだ勝負できたんですよ……」
    リョウ「え? ……お、おぉぉ、そんな手が……。え、じゃあ同飛成にかえて4二歩成だったら?」
    ぼっち「あっ4四角の銀取りに5五角と合わせたところで角の頭に桂……8五金なら竜を切ってやっぱり金ですね……」
    リョウ「なるほど、わからん……」
    ぼっち「……あっ、すすすみませんっ、私みたいなきmきm金(キモキモキン)以下が生意気言って……」
    リョウ「いや、勉強になるよ。ありがとう、ひとり名人」
    ぼっち「あっこここちらこそ、ありがとうございました……」

    リョウ(やっぱり、読みの深さも早さも違いすぎる……ネットだけでここまで強くなれるものなのか……)

    リョウ(それに何がヤバイって、私と指して検討しながら虹夏と郁代も同時に相手してることだよ)

    虹夏「む~、待って、これ私、同銀と取ったら飛車取られちゃう?」
    ぼっち「あっそうですね……5五歩から9五歩で……」
    虹夏「待って待って、なんでこうなったの!? 4六歩の時点ではまだ大丈夫だった!?」
    ぼっち「あっいえ、その5手前の9六歩が既にこっちの仕掛けだったので……」
    虹夏「ナニソレ!? なんでそんなイジワルするの!?」
    ぼっち「あっごごごめんなさいっ、だって遠慮しないでって言われたから……」

  • 74二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 20:16:38

    喜多「も~っ、ひとりちゃん、なんで手順の通りに矢倉組ませてくれないのっ!?」

    ぼっち「あっ、じ、実戦では相手がいるので……覚えた通りの手順がいつも通用するとは……」

    喜多「~~っ、じゃあ定跡なんて覚えても意味ないじゃない!」

    ぼっち「あっいっ意味はありますよ、相手の動きに合わせて変化を……」

    喜多「その相手の動きがわからないんだって!」

    ぼっち「そ、それは……練習あるのみですね……」


    星歌「やってるな、皆」

    虹夏「あっお姉ちゃん! ひとりちゃんがイジめてくるよ~」

    ぼっち「あっえっ……」

    星歌「泣いてる暇があったらイジめられた数だけ強くなれ。それより、ひとりちゃん、どう? 対人戦には慣れてきた?」

    ぼっち「あっ、はい……み、皆優しいので……ありがとうございます……」

    星歌「それはよかった。それでどうだ、そろそろ自分の気持ちは決まってきたかな」

    ぼっち「……あっ、えっと…… dice1d3=3 (3)


    1. わ、私……伊地知先生が付いててくれるなら、きっ棋士を目指せる気がします……

    2. や、やっぱり奨励会って怖いので……せめて女の人しか居ない環境で慣らせたら……

    3. ご、ごめんなさい、やっぱり私、知らない人と指すのはまだ……

  • 75二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 20:43:48

    ぼっち「ご、ごめんなさい、やっぱり私、知らない人と指すのはまだ……」
    星歌「そうか……まあ焦ることないからな。ちょっとずつ場数を踏んで慣れていって、決心が付いた時に挑戦したらいい」
    ぼっち「あっはい……あ、あの、せっかく気にかけてくれてるのに、ご――」
    星歌「そこは『ごめんなさい』じゃなくて『ありがとう』でいいよ」
    ぼっち「あっありがとうございます……」
    星歌「うん。それでさ、今日はコイツが居るから、ちょっと相手してやってよ。“知らない人”と指す経験値にもなるだろ」
    ぼっち「えっ……」

    PAさん「こんにちは~。あなたが噂の後藤さんですね、私にもご指南お願いします」
    ぼっち(いっ、イケイケオーラ全開の人っ……! あれ、でも、この人のこともどこかで知ってるような気がする……)
    PAさん「虹夏さん達もこんにちは」
    虹夏「こんにちはー! ひとりちゃん、こちら、“パックマン使いのアルト”さん、略してPAさんだよ」
    PAさん「もう、その紹介はやめてくださいってば。若気の至りですよ」
    ぼっち「あっ……アルトさんって……」
    PAさん「あら、私のことご存知なんですか?」
    ぼっち「あっいえ……ななな何でもないでひゅ……」

    ぼっち(パックマン使いのアルト、またの名を初心者狩りの音戯アルト……
        多分ウィンズで指したことあるけど、ヘタなこと言ったら私が将棋ヒーローだってバレちゃう……)

  • 76二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 20:49:19

    将棋は詳しくねェが…
    戦法に癖とか出るのかな?

  • 77二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 21:20:02

    >>74で喜多ちゃんからの呼び方「後藤さん」と書くべきところが「ひとりちゃん」になっちゃいましたが、

    この世界では虹夏達が「ひとりちゃん」呼びなので、喜多ちゃんもつられて早くから「ひとりちゃん」呼びになってるということで進めます


    >>76

    強い人は得意戦法や確立された棋風を持ってますからね……

    顔の見えないネット越しに対局しても「これは誰々さんかな」って分かることもあると思います

  • 78二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 21:42:35

    PAさん「じゃあ、お願いします」
    ぼっち「あっおっお願いします……」

    パチ……パチ……

    喜多「先輩達、パックマンって何ですか? 将棋に関係あるんですか?」ヒソヒソ
    リョウ「アマの対局で出てくる後手の奇襲戦法でね、2手目4四歩と突いて相手が角でパクっと取ってきたところを罠に嵌めるんだけど……」ヒソヒソ
    虹夏「あの人、それを使ってウィンズで初心者を狩りまくってたから“パックマン使いのアルト”って呼ばれるようになったの」ヒソヒソ
    喜多「なんだか分からないですけど、二つ名があるって素敵っ!」
    星歌「そこー、声でかいぞー」

    パチ……パチ……

    ぼっち「あっ……パックマンは使わないんですね……」
    PAさん「後藤さん相手に使うと思います? あれは格下相手のお遊びですよ」
    ぼっち「あっまあ4四歩突かれてもスルーしますからね……」
    PAさん「――でも、格上相手の戦い方もちゃんと用意してるんですよ?」

    パチ……

    ぼっち(あっ、Ponanza流銀冠穴熊……)
    PAさん「“Ponanza流のアルト”――このモードの私に勝ったのは、将棋ウィンズでただ一人です」
    ぼっち「……」←その一人

  • 79二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 22:12:21

    パチ……パチ……

    PAさん「うぅっ……ま、参りました……」ボロ……
    ぼっち「あっありがとうございました……」

    PAさん(銀と桂馬だけで穴熊を潰された……格が違いましたね……)
    虹夏(何だったの今の……手損に見えた銀バックがまた桂跳ねの先手になるなんて)
    リョウ(相手の狙いを見透かしたかのような応手……いったい何手先まで読んでるんだ……)
    喜多(なんだかわからないけど、アナグマって響き可愛いわねっ)

    PAさん「さすが後藤さん、私じゃ手合い違いでしたねー。……というか」
    ぼっち「あっはい?」
    PAさん「後藤さんって、将棋ヒーローさんですよね?」
    ぼっち「ひぇっ!? あっなななななナンノコトデスカ……」
    PAさん「わかりますよ~、今の指し方……二度目の完敗です」

    虹夏「えっ、ひとりちゃんが将棋ヒーロー!?」
    喜多「? な、なんですか? そのダサいハンドルネーム?」
    ぼっち(ダサいの!?)

  • 80二次元好きの匿名さん23/12/20(水) 22:32:34

    < なんだかわからないけど、アナグマって響き可愛いわねっ
    って思ってる喜多ちゃんが可愛い

  • 81二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 00:38:46

    勝手に解説


    >>18

    将棋ウィンズ:たぶん元ネタは将棋ウォーズ パソコンやスマホで対戦できる将棋アプリの最大手


    >>23

    マグネット将棋盤:よく玩具売場に売ってるやつ 普通の盤駒よりかなり小さい

    団体戦:奇数人数のチーム同士で勝敗を競う ヒカルの碁の中学大会(碁だけど)がイメージ近い


    >>25

    大将・副将(・三将):団体戦のメンバーのポジション 別に強い順じゃなくてもいい

    ウィンズ六段:元ネタの将棋ウォーズだと六段は事実上の最高段位 アマでは負けなしレベルに強い

    振り駒:上位者(歳上とか)が歩を5枚盤面に放って、表(歩)が多く出たら振った方の先手、裏(と)が多く出たら相手の先手

    シャッス:お願いします 対局開始時の挨拶


    >>26

    対局時計:大会などの試合で持ち時間を測る機械 ヒカルの碁に出てくるやつ(将棋でも同じ)

    矢倉(矢倉囲い):玉(王様)を守る囲いの一つ 本格派を標榜する人がよく好む

    駒組みに隙が~:矢倉は先に囲いの形を作ってから王様を動かして中に入れるのだが、その前に攻め込んで潰してしまえるほど隙だらけの組み方をしてるということ

    将棋盤の裏の血溜まり:対局に横から口を挟んだ者の首を刎ねて置く用の窪み(という触れ込み)

    矢倉24手組:矢倉を組むための基本の定跡 本格派を標榜する人がよく好む

  • 82二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 00:54:08

    勝手に解説


    >>27

    王手飛車取り:次の手で王様と飛車のどちらかを必ず取れるという手 当然王様を取られると負けなので飛車を諦めるしかない 素人同士の対局でこれが出るとまず勝負が決まる

    飛車を渡しても自玉に詰みはない:飛車を取られてもそれが要因でぼっちが負けることはないという計算が出来てるということ

    13手先の王手は限定合い:限定合いとは王手を防ぐ駒(合駒)が特定のどれかでなければ詰みを防げないということ

     たぶんオッサンが王手飛車取りを決めるためにある駒を手放したことでその限定合いが出来なくなって負けるというのをぼっちはずっと前から読んでいる

    1手負け:互いに相手を詰ませにいって自分の方が1手間に合わずに負けるということ


    >>28

    負けました:投了の合図 ちゃんとした試合では詰みの瞬間まで指すことはなくその手前で投了するのが普通

    ッシタ:ありがとうございました 対局終了後の挨拶

    研究会:互いに対局したり、自分や他の人の棋譜を検討したりして将棋の勉強をする場

    女流三冠:八つ(時代設定によっては七つ?)ある女流棋戦のタイトルのうち三つを持っているということ

  • 83二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 01:08:35

    勝手に解説


    >>33

    将棋道場:お客さん同士で対局したりプロ棋士等の指導対局を受けたりする店 囲碁でいう碁会所

    真剣:解説にある通り賭け将棋のこと これで生計を立てる者を真剣師という もちろん違法

    角交換拒否:角交換(かくこうかん)とは序盤で互いに角を取り合って持ち駒にすること 文字通りそれを拒否して角を取らせない手が角交換拒否 別に失礼とかではない

    これより1手10秒で~:将棋の持ち時間は使い切っても即負けではなく、それ以降は1手1分とか1手10秒とかで指さなければならなくなる そうなった際に記録係の人がこういう言い方をする


    >>34

    研修会:解説の通り奨励会の下部組織 女流棋士の養成機関でもある 一番下のクラスでもアマ二段くらいないと入れない

    奨励会:プロ棋士の養成機関 一番下のクラスでもアマ五~六段の強さ


    >>35

    矢倉と思わせて飛車を振る:将棋の戦法はざっくり、飛車を初期位置から動かさずに囲いを作る居飛車と、序盤で飛車を横に動かして囲いを作る振り飛車に大別されるのだが

     矢倉は居飛車の代表的な戦法であり、それと見せかけておいて後から飛車を振る作戦では?ということ

    右玉:居飛車でありながら玉(王様)を飛車と同じ右側に囲う戦法 ちょっと人と違う戦い方を標榜したい人がよく好む

    飛車を一段目に利かせて角の打ち込みの隙を消す:角交換をした場合、隙を見てその角を敵陣に打ち込むのが攻め筋になるが、飛車を自陣の一番下の段に動かしてそれを防ぐということ

  • 84二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 01:46:48

    勝手に解説


    >>36

    名人:江戸時代からある称号で、現代ではプロ棋士の最も格式高いタイトル

    地下鉄飛車:飛車を自陣の一番下の段で地下鉄のように横に動かして端攻めを狙う戦法 事前に香車を上に動かしてトンネルを開通させる必要があるのでぼっちレベルにはまあバレバレである


    >>38

    手待ちと見せかけた香上がり:手待ちとは戦術的に自分から動きたくないので一手パスのような手を指すこと ぼっちレベルには(ry

    1筋は破られるけど:1筋は先手から見て一番右の筋(縦列) この対局はぼっちの先手なのでリョウの「右玉」は反対の9筋に近い側にあり、その辺りにいた飛車が1筋まで地下鉄飛車で回ってきたという話

    角を上がって~飛車をこっちに回って~:将棋の世界では「駒+を+自動詞」の言い方が多い 一般的な言葉に直せば角を「上げる」、飛車を「回す(横に移動させる)」ということ

    玉頭戦:相手の玉のすぐ上部で駒をぶつけ合うこと

    歩を叩いて:相手の駒のすぐ前に持ち駒の歩を打つこと

    詰めろ:相手が正しく対応しなければ次の一手で詰みになるという状態

    同金:同◯とは直前に相手が動かしたり打った駒を◯で取るという意味 詰めろをかけた歩を金で取るということ

    寄り形:もうすぐ詰む状態まで相手を追い詰めている形

    金を引くか駒を足して受けるか:先述の金を後ろに動かして守りに付けるか、持ち駒を打って守りを増強するかということ

    玉頭に桂打ちを利かせて:玉頭を狙う位置に持ち駒の桂馬を打つということ

    無理攻め:文字通り、詰みに繋がらないような無茶な攻めのこと

    カナ駒(かなごま):金と銀のこと

    飛車を浮く:飛車を上に動かすこと

    魔法みたいに飛車を逃げられた:リョウがぼっちの飛車を取れそうだったが、詰めろへの対応を強要して無理攻めのような手を続けることで飛車を逃がす隙を作った

    カナ駒を手放したリョウにもう早い攻めはない:持ち駒の金や銀をぼっちの攻めへの対応に使い切り、有効な攻め手を失ってしまったということ

  • 85二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 02:07:20

    勝手に解説


    >>42

    女流ツートップ:現実でも女流棋士の世界は二強状態が長く続いており、彼女らの強さは下位のプロ棋士にも匹敵する(女流棋士はプロフェッショナルの将棋指しではあるが「棋士」ではない)

    席主:将棋道場の経営者・店主


    >>43

    平手(ひらて):解説の通りハンデなしの対局 普通は指導者が角落ち、飛車落ち、二枚落ちなど駒を減らして戦力を調整する

    人とまともに喋ることもできない私なんかが:プロは対局後に必ず感想戦をするのでぼっちレベルのコミュ障には難しい


    >>44

    親御さんの許しが出ない:奨励会への入会は普通は未成年なので保護者の同意が必要

    初の女性棋士も夢じゃない:解説の通り女性の「棋士」は将棋の歴史上一人もいない 現実の女流二強はいずれもその手前までは行った

    17手詰め:詰将棋ならともかく実戦で即座に読めるのはプロレベル 直後に詰めろ云々と言ってるので多分これは1手先に17手詰めがあるのが見えたということ

    詰めろ逃れの詰めろ:相手からの詰めろを解消しながら自分も相手に詰めろをかける手

    後手は入玉が見える:入玉とは玉が上方面に逃げ出して敵陣まで入ってしまうこと 後手(星歌)にはそういう逃げ道があるのでぼっちの攻めは間に合わないでしょといった意味と思われる

    『と金』を払った手:『と金』とは歩が成った金のこと それを取った手

    4三角成は見えてたはずだろ:>>53のモノローグを見るに、「と金を取らないで、その代わりに4三角成から攻めてくればそっちの勝ちだったでしょ?」といった意味

  • 86二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 02:26:55

    勝手に解説


    >>45

    私の師匠を紹介するし:奨励会員や女流棋士には必ずプロ棋士の師匠がいる 囲碁と違って名目上でも何でも必ず師匠を付けないといけない

    将棋連盟の正会員:将棋連盟は棋士の団体 普通の女流棋士は正会員ではないが、女流四段以上か女流タイトル経験者は正会員になる 正会員なら女流棋士でも師匠になれる


    >>46

    棋士編入試験:公式棋戦で一定の成績を上げたアマや女流棋士が受けられる試験 奨励会を通らず棋士になる唯一のルート


    >>53

    将棋をうつ:ぼっちのモノローグにある通り、将棋を知らない人がよくやる言い間違い 将棋で「打つ」というのは持ち駒を打つ場合だけ

    ホヘー:歩兵の読みは「ふひょう」である

    挟み将棋:歩だけを使って行う遊び 囲碁に対する五目並べみたいなもの


    >>58

    歩越し銀(ふごしぎん):自分の歩の一つ前に銀を置く形 レベルを問わず頻出する

    銀は後ろに下がれない:初心者が金と銀の動きを覚える際によくごっちゃになるポイント

  • 87二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 02:47:50

    勝手に解説


    >>59

    捨て駒:戦略的にあえて相手に取らせる駒

    四間飛車(しけんびしゃ):振り飛車の代表的な戦法

    四間飛車破りのポンポン桂:相手の四間飛車に対し、桂馬をポンポンと跳ねて捨て駒にすることで飛車先(ひしゃさき:飛車の前方)を突破する戦法


    >>60

    浮き駒が自陣にいたらキズになる:浮き駒とは他の駒と連携していない駒 自陣内にそうした駒があると弱点として相手に狙われやすくなるので良くないという意味

    アヒル以下:アヒル(アヒル戦法、アヒル囲い)は一部のアマが使いたがるB級戦法の一つ プロレベルでは絶対使われない

    桂馬の動き:ギターでいうFコード


    >>73

    詠唱:ある程度のレベルになると符号を聞けば脳内で駒が動くらしい ちなみに藤井八冠は脳内将棋盤すらなく符号だけで思考しているという 意味がわからない

    歩一枚で押さえられて:リョウが角を使った逆転を狙っていたのを、ぼっちが角の利きを歩で遮って止めたという話と思われる

    同飛成にかえて4二歩成:感想戦や解説で「◯◯にかえて××」は「◯◯と指すかわりに××と指していたらどうでしたか?」といった意味

    きmきm金:ニコニコ動画の配信主によって考案された新しい戦法 金の動きがキモいことから名付けられた

    9六歩が既にこっちの仕掛けだったので:どうやっても虹夏の飛車が取られる(さもなくば何か別の損をする)ようにぼっちが何手も前から仕組んでいたということ

  • 88二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 03:11:10

    勝手に解説


    >>74

    定跡なんて覚えても意味ないじゃない:そんなことはないが初心者にいきなり矢倉は難しい


    >>75

    パックマン使いのアルト:パックマン(4四歩パックマン)の説明は>>78の通り ちょっと分かる人なら聞いただけで「やべーやつだな」とわかる名前と思われる


    >>78

    4四歩突かれてもスルーしますからね:パックマン戦法は相手がこの4四歩に反応してこなければ発動しない そういう意味で初心者・初見殺し限定の戦法

     なおプロレベルになると逆に4四歩を取った上で先手が有利になるという。その意味でも格上には通用しない

    Ponanza流(ポナンザりゅう):将棋ソフトの一つであるPonanzaの戦法をもとに研究された戦法

    銀冠穴熊(ぎんかんあなぐま):穴熊は強固な囲いの代名詞で、銀冠穴熊はそのバリエーションの一つ


    >>79

    銀と桂馬だけで穴熊を潰された:強固な囲いを作ったつもりが、僅かな戦力で簡単に崩されたという話

    手損に見えた銀バックがまた桂跳ねの先手に:ぼっちが銀を後ろに引いた一手で隙が出来たかと思いきや、銀を引いたことで次に桂馬で攻める余地が生じ、PAさんはその対処を強いられたということか

     この先手とは対局自体の先手後手の話ではなく、相手の手への対応を強いられず自分で指し手を決められる状況のこと

    手合い違い:この場合の「手合い」とは駒落ち(ハンデ)の程度のこと 平手で指すのが間違いなくらい棋力に差があるという意味

  • 89二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 04:29:51

    このレスは削除されています

  • 90123/12/21(木) 08:56:20

    (すごい解説が来てる……ありがとうございます!)

  • 91二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 09:56:11

    すげぇ…

  • 92二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 16:59:27

    解説ニキの「まあ囲碁はヒカ碁で皆知ってるやろ」という謎の信頼に草

  • 93二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 18:04:46

    ヒカルの碁、結局最後まで囲碁のルールよくわからんかったなぁ

  • 94二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 21:16:43

    アルトは原作に出てくるとして、都合よくPから始まる将棋関係の言葉が二つもあって草

  • 95二次元好きの匿名さん23/12/21(木) 23:44:18

    ほひ

  • 96二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 06:57:37

  • 97二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 09:56:50

    保守

  • 98123/12/22(金) 14:55:14

    (ちょっと忙しくて次の更新までもう少しお待たせします、ごめんね)

  • 99二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 16:52:22

    続きは気になるけど無理せずゆっくり書いてくれ

  • 100二次元好きの匿名さん23/12/22(金) 21:52:17

    ほしゅ

  • 101二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 00:16:49

     ゚ .゚ ゚  。゚ + 。. +。 * 。゚。゚., ,+ 

    ゚。゚+゚`, o。。.゚*。゚ 。.゚ 。 ☆+。。゚. ° 

     。, .゚。 + ☆。,゚. o。 。+ 。゚.,  . ゚


    dice1d3=2 (2)


    1. 象

    2. ガチじゃない

    3. 喜多郁代


     ゚ .゚ ゚  。゚ + 。. +。 * 。゚。゚., ,+ 

    ゚。゚+゚`, o。。.゚*。゚ 。.゚ 。 ☆+。。゚. ° 

     。, .゚。 + ☆。,゚. o。 。+ 。゚.,  . ゚

  • 102二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 00:24:25

    ??「……よね」

    ??「……ですよね」

    ??「……っていうか、“ガチ”じゃないですよね」


    ぼっち(誰の声……? あ、ここは夢の中か……でも……)

    ぼっち(この声のことは……思い出したくないような……)


    ??「本気でプロを目指してる――――に見えないんですもん」


    ぼっち(聞きたくない……早く覚めろぉ……)

    ぼっち(私の……)

    ぼっち(私の仲間を、バカにする声なんて……)

  • 103二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 00:30:44

    後藤母「ひとりちゃーん、朝よ~」

    ふたり「お姉ちゃん、早く起きなきゃ遅刻しちゃうよー!」


    ぼっち「あっ……朝……」


    ぼっち(なんだか……嫌な夢見ちゃった気がするな……)


    ぼっち(でも、どんな夢見てたんだっけ……思い出せないや……)


    後藤母「ひとりちゃん入るわよー。ホラ、起きて支度しなきゃ、dice1d3=3 (3)


    1. 今日は将棋の先生の大事な試合を見に行くんでしょ?

    2. 今日はお友達の大会に付いていくんでしょ?

    3. 今日は楽しみにしてた文化祭でしょ?

  • 104二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 00:45:37

    後藤母「今日は楽しみにしてた文化祭でしょ?」
    ぼっち「た、楽しみっていうか……ちょっと、出し物を手伝うだけで……」
    後藤母「ひとりちゃんの顔がウキウキしてるの、見ればわかるわよ。将棋カフェだっけ? 楽しんできてね」
    ぼっち「うっうん……」


    ~秀華高校~

    ワイワイ……ガヤガヤ……

    虹夏「わー、さすがに秀華高の文化祭は楽しそうな展示いっぱいだね~」
    リョウ「ウチの高校とは大違い」
    虹夏「ひとりちゃん、お出迎えありがとねっ。あっ、そこのクレープ食べてこっか!?」
    ぼっち「あっ、いいいいえ、駒が密集してると形が悪いので……はっ早く将棋カフェの教室に……」
    虹夏「そーぉ? ひとりちゃん、盤上ではメチャクチャ強いのにそういうところは成長しないねー」
    リョウ「ひとり名人、たこ焼き奢って」
    虹夏「コイツは本当に自由だな!」
    リョウ「今日はホスト側として協力してあげるんだからそのくらいのギャラは貰っていいはず」
    虹夏「バカなこと言ってないで、ホラ、早く喜多ちゃんの手伝いに行くよー」

  • 105二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 00:57:39

    ~将棋カフェの教室前~

    ――キャー、メイドさんカワイイー!――
    ――オムライスさん美味しくな~れ!――
    ――お水二つお願いしまーす――
    ――将棋体験もありますけどどうですかっ?――
    ――えっショーギ? それはいいかなー――

    喜多「将棋カフェやってまーす☆ 皆さんお気軽に――あっ伊地知先輩、リョウ先輩!」
    虹夏「やっほー、来たよー。お客さん結構入ってるね!
    リョウ「真打登場。さあ強敵はどこだ」
    喜多「それが、まだ将棋体験のお客さんは一人も来てなくて……」
    虹夏「えっ、じゃあこのヒト達、皆ただのメイド服目当て?」
    喜多「でもっ、先輩達も来てくれましたし、ここからが呼び込みの本番ですっ!」キターン!

    ぼっち(喜多さんは凄いな……クラスの子達を巻き込んで、こんな出し物まで企画して……
        それに引き換え私は……未だにスターリー将棋道場のお客さんの目すら見れないし……)

    虹夏「私達もメイド服に着替えて呼び込みするねっ!」
    リョウ「ギャラはたっぷり弾んでもらうぜ」
    モブ女子達「きゃーっ、お二人のメイド服姿素敵です!」

  • 106二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 01:16:21

    喜多「いらっしゃいませ☆ 将棋体験いかがですかっ?」
    モブA「えっ、喜多ちゃんショーギとかできるの!?」
    モブB「あたし、ちょっとやってみよっかな」
    モブC「えーっ、ショーギ!? 喜多ちゃんが!?」
    喜多「みんな入って入ってっ! 三人までなら一緒にお相手できるからっ」
    モブA「えー、喜多ちゃんがそう言うならー」

    虹夏「さすが喜多ちゃん、呼び込み上手だねー」
    リョウ「じゃ、私達も仕事するか」
    モブA「えっ、こちらのお二人は?」
    喜多「他校の伊地知先輩とリョウ先輩、一緒に大会に出たりしてるのっ」
    モブB「誰が一番強いんですかー?」
    リョウ「この三人の中では私。裸玉と歩三兵でいい?」
    モブC「はだかぎょく? ふさんびょう?」
    虹夏「こらリョウ、まともな手合割でやること!」
    喜多「ほら三人とも、座って座ってっ」
    モブA「あたし喜多ちゃんとがいいー」
    虹夏「じゃあ、そっちのキミは私と、キミはリョウとでいいかな」
    モブB「はーいっ」
    モブC「キンチョーするねー」

    ぼっち(うぅ、陽キャの密集地帯怖い……自分の世界にクマろう……ハッチを閉めて……)

    リョウ(ひとりも指せばいいのに……この場で一番先生に相応しいのはひとりなんだから……)

  • 107二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 01:39:28



    モブA「えーっ、ヤバイヤバイ、どんどん駒が取られちゃうっ!」
    喜多「ふふっ、次はその銀も貰っちゃうわねっ」
    モブB「えっ、なんかA、メチャクチャにやられてない!?」
    虹夏(あちゃー、喜多ちゃん、初めての子相手に何やってんの……)
    モブC「あたし達よりボロボロじゃん、あれっ、でもリョウさんが一番強いんじゃないんですか?」
    リョウ「郁代は上手(うわて)なんて持ったことないから、加減を知らないだけ」
    モブC「きゃーっ“郁代”だって!」
    モブA「えっ、まってまって! 今のやつナシっ!」
    喜多「Aちゃん、勝負に“待った”は無いのよっ」
    虹夏「喜多ちゃん、あとで指導対局について一緒にお勉強しよっか……」

    ぼっち(喜多さん、初心者相手ならあんなにボコボコにできるようになったんだ……もう五ヶ月だもんね……)

    ザワザワッ……

    ぼっち(あれ、なんか入口が騒がしいな……)

    世紀末的風貌の輩A「将棋カフェだって~」
    世紀末的風貌の輩B「ちょっと指してく~? 将棋部のJKボコっちゃう~?」

    ぼっち(い、いかつい外見の人達だ……! なんで校内入れたの……!?)

  • 108二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 09:00:20

  • 109二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 13:19:32

  • 110二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 13:42:32

    ザワッ……

    モブ「何あの人達、大丈夫……?」
    モブ「本当なんで入れたんだろう……」

    世紀末A「ちぁ~っす、俺らウデに覚えがあるんだけど、お嬢ちゃん達相手してくんない?」
    喜多「いいですよっ、お願いしますっ!」キターン!
    虹夏「ちょっと喜多ちゃん、見るからに強そうな人達だよ、ヤバイって」
    喜多「いいじゃないですかっ、せっかく将棋目当てで足を止めてくれて人達ですよ?」
    リョウ「だからって郁代には荷が重い……ここは私と虹夏で」
    喜多「大丈夫ですよ、私だってウィンズ1級に上がったんですからっ」
    虹夏「ま、まあ、喜多ちゃんの文化祭だしね……じゃあ私と喜多ちゃんでお相手しよっか」

    世紀末A「ねがいっしま~すっ」
    喜多「お願いしますっ!」

    世紀末B「俺っちの相手はこっちのお姉さん? お願いしまぁーす」
    虹夏「お願いします……!(だ、大丈夫だよね、いざとなれば私達には将棋ヒーローが付いてるんだから……)」

    リョウ「ひとりも一緒に見ててくれる」
    ぼっち「あっ……(そうだ、私ここまで何の手伝いも出来てないし、せめて喜多さん達の対局を見届けてないと……)」

  • 111二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 13:43:52

    (※せっかく将棋目当てで足を止めてくれて→「足を止めてくれた」の誤字でした、すみません)

  • 112二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 13:57:27

    パチ……パチ……


    世紀末A「ふふっ、こんな可愛いお嬢ちゃんと指すの初めてだから緊張しちゃうぜ~」

    喜多(7筋の歩を突いてきたわ……これは石田流! えっと、こんなときは……)


     回想ぼっち『あっ石田流には4手目で4二玉と上がっておかないと5五角が厳しいので……』


    喜多(……そう、玉を上がっておけば3三桂で受かるんだわ……ありがとう、ひとりちゃん!)


    パチ……パチ……


    世紀末A「お嬢ちゃん、将棋部の人~?」

    喜多「この学校に将棋部はないので、普段は将棋道場にお邪魔してるんですっ」

    世紀末A「へぇ~、どこの道場~教えてよ~」


    パチ……パチ……


    喜多(あ、あら……? dice1d2=1 (1)


    1. き、気付いたらもう敗勢だわ……やっぱり私じゃ敵わない……

    2. この人、あんまり強くない……?

  • 113二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 14:11:31

    喜多「ま、負けました……」
    世紀末A「っりがとっございましたぁ~、お嬢ちゃん、俺が勝ったからロイン教えてよ~」
    喜多「あ、えーと……イソスタなら……」

    虹夏(喜多ちゃんが40手も指さない内に負けた……やっぱりこの人達、強い……!)
    世紀末B「っと、余所見してる余裕あるんだ~?」
    虹夏「うっ……(しまった……!)」

    リョウ(今の虹夏の8八角成は明らかなミス……)
    ぼっち(同金7九銀7四角同歩9三金で以下即詰み……トン死だ……)

    虹夏「……負けました」
    世紀末B「っしゃ~っ、じゃあ次はショートのお姉さんが相手してよ、強いんでしょ~」
    世紀末A「あっずるい、俺もその子と指したい~」

    リョウ「……ひとり?」チラッ
    ぼっち(ああああんな怖そうな人達と私が戦えるわけない……将棋図巧の手順を思い出して落ち着くんだ……第1番、5四銀7五玉8七桂……)
    リョウ(ひとりはダメだ……私がやるしかない……大丈夫、この程度の相手なら……)

    リョウ「いいよ、二人同時に相手する」
    世紀末A「マジで!? テンション上がるんですけど~!」
    世紀末B「楽しませてくれよ、お姉さ~ん」

  • 114二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 14:27:35

    ザワザワ……

    モブ「何あれ何あれ?」
    モブ「あの他校の人、二人と同時に将棋うってるの……!?」
    モブ「ねえねえ喜多ちゃん、あの人どのくらい強いの?」
    喜多「……リョウ先輩は、中学の時に女流棋士の手前まで行ったって」
    モブ「じょりゅーきし? 何それプロ?」
    喜多「リョウ先輩、私の分まで勝ってくださいっ!」
    虹夏「ちょっと喜多ちゃん声大きいって……でも、お願いリョウ、頑張って……!」

    パチ……パチ……

    リョウ(こっちは鬼殺し、こっちは……何これ、ゴキ中じゃない、中飛車の力戦……?)
    虹夏(私達の時とは打って変わって、二人とも乱暴な奇襲で来たっ……!)
    ぼっち(あっ……あれはポルノ作家の団鬼六先生が女流棋士を血祭りに上げたっていう――女殺しドッカン飛車!)

    世紀末A「ふっふっ、俺らの本気、受け止めきれる~?」
    世紀末B「くっくっ、俺らが二人とも勝ったら、メイド姿でオムライスに魔法でも掛けてもらっちゃおうかな~!」
    喜多「別にそれは将棋に勝たなくてもやってますけど……」

  • 115二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 18:50:16

    あげぽよ

  • 116二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 21:08:56

    女殺しドッカン飛車って本当にあるのかよすげーなw

  • 117二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 22:14:55

    ザワザワ……ガヤガヤ……


    ――あれ何、マジでヤバくない?――

    ――ショーギとか全然わかんないけど、気迫っていうか何か凄くない?――

    ――やっぱ、あのおっかない人達の方が勝ってるの?――

    ――あたしに聞かれても分かるわけないじゃん――



    ぼっち(い、いつの間にかこんなにギャラリーが増えてる……で、でも、そんなことより盤面が……)


    喜多「ひとりちゃん、どう……? リョウ先輩、勝てそう?」ヒソヒソ

    ぼっち「あっ……えっと、ま、まずモヒカンの人のほうは…… dice1d3=3 (3) 」ヒソヒソ


    1. 鬼殺しを上手く受けて、今のところはリョウさんの優勢ですけど……

    2. 鬼殺しへの定番の受けに対して、それでも強引に押し切ってきて……

    3. 捻り合いに次ぐ捻り合いで……まだなんとも……

  • 118二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 22:29:40

    ぼっち「捻り合いに次ぐ捻り合いで……まだなんとも……」ヒソヒソ
    喜多「じゃあ、私達の応援次第でリョウ先輩勝てるのねっ」ヒソヒソ
    ぼっち「さ、さあ、それは……。あっ、それで、弁髪の人のほうは……」ヒソヒソ

    パチ……パチ……

    世紀末B「どう~、俺っちのウデ、なかなかのものでしょ~」
    リョウ(むぅ、角交換から自陣に飛車を引いて様子を見てみたけど……
        結局、8八歩から相手の言いなりになる形で相手の飛車が生き返った……)
    虹夏(8六歩で飛車の直射は遮ったけど……8四歩の垂らしでもうワケわかんなくなってる……)

    ぼっち「……し、正直言って……手玉ですね……」ヒソヒソ
    喜多「てだま? リョウ先輩負けちゃうの?」ヒソヒソ
    ぼっち「あっ、勝負は最後までわからない……ですけど……」ヒソヒソ

    パチ……パチ……

    リョウ(何この垂れ歩……普通だったら取るところだけど……どんな読みがあるのか分からないし……)
    虹夏(リョウ、ここで6四角……!? 歩にヒモをつけたってこと……? 全然付いてけない……!)
    ぼっち(悪手ってことはないけど……この相手にそんな弱気な手じゃダメだ……すぐに7七銀から噛みつかれる!)

  • 119二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 22:49:52

    世紀末B「ふっふっ、ここでしょ~!」パチッ!

    リョウ(7七銀……! しまった、次に8六の歩を取られたら一気に相手の優勢に……! な、何か手は……)

    ぼっち(まだ手はある……8三飛同歩成に6九角の打ち込みでまだ戦える! でも……相手の勢いに呑まれた今のリョウさんじゃ……)


    世紀末A「ちょっと~、俺の相手も忘れないでよ~」

    リョウ「っ……わかってる!」パチ……

    ぼっち(あっちの人とはまだ勝負になる……でも、こっちはもう……)


    世紀末B「勝ったらオムライスにケチャップでハート書いてもらっちゃおっかな~、わくわく~」

    リョウ「く……!」パチ……

    ぼっち(5三銀……ダメだ、そこで8六銀と出られたら……!)

    虹夏(飛車角交換しても……もう間に合わないの……?)

    世紀末B「ふっふ~」

    ぼっち(今の8六銀を許したらいけなかった……馬は出来ても、『と金』を入られた上に次の7五銀で……)

    リョウ(7五銀……角取りと飛車成りの両方は受からない……!)


    リョウ「くっ……ま、負けました……」

    世紀末B「やっりぃ~っ、二連勝ーっ」


    ――その後、リョウは dice1d2=2 (2)

    1. もう一人の相手には辛くも勝ったが……

    2. もう一人の相手にも押し切られる形で敗れ……

  • 120二次元好きの匿名さん23/12/23(土) 23:10:32

    ザワ……ザワ……


    ――リョウさんって人負けちゃったよ――

    ――まあまあ、女の子が男の人にショーギで勝つとかムリじゃない?――

    ――みすみすオムライスにケチャップかけさせられるしかないっていうの……?――

    ――いやそれ普通どおりのサービス……――



    リョウ「ドヤって二面指ししておいて惨敗……穴があったら入りたい……」

    ぼっち(り、リョウさん……)

    喜多「リョウ先輩、しょうがないですっ、でも素敵でしたっ!」

    虹夏「そうだよリョウ、強い歳上に負けるなんて今までもあったじゃん! 落ち込むことないって!」


    ぼっち(……リョウさんの体には、研修会の行儀正しい将棋が染み付いてる……

        ウィンズの犯人顔アイコンとかによく居る、我流で腕を磨いてきたケンカ将棋とは相性が悪いんだ……)


    ぼっち(私なら勝てた……ウィンズでの私なら……)


    ぼっち(でも……道場のお客さんならともかく、あんな見るからに怖そうな人達とリアルで指すなんて、私にはとても……)


    世紀末A「三人とも倒しちゃったよ~、もう指せるお嬢ちゃん居ないのかな~?」

    世紀末B「じゃあ、オムライスにカワイイ魔法でも掛けてもらっちゃって~」


    dice1d3=2 (2)

    1. 喜多「ま、待ってください! まだ、ここに指せる子がいます!」

    2. 虹夏「ちっちっ、待ってくださいお兄さん達、まだウチにはとっておきのヒーローがいるんですよ」

    3. リョウ「ひとり、バトンタッチ……私のカタキを討ってきて」

  • 121二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 01:03:48

    虹夏「ちっちっ、待ってくださいお兄さん達、まだウチにはとっておきのヒーローがいるんですよ」
    ぼっち(ひぇっ!?)

    世紀末A「え~マジ!? とっておきのヒーローってどの子どの子~」
    世紀末B「その子にも勝って、オムライスに一緒に魔法かけてもらおっかな~」

    虹夏「ほら、ひとりちゃん、出番だよ!」
    ぼっち「あっえっ……ででででも私なんか……」
    喜多「いいじゃない、指しましょうよひとりちゃんっ!」
    リョウ「頼んだ、ひとり名人」
    虹夏「将棋ヒーローの実力、この人達に見せつけてあげてっ」
    ぼっち「っ……!」

    ぼっち(そ、そうだ、私は将棋ヒーロー……ウィンズ六段なんだから……
        だ、大丈夫、いつもの動画収録のつもりでやれば……)

    ぼっち「あっ、じゃ、じゃあ、おっお願いします……」
    世紀末A「え~、お嬢ちゃんがとっておきのヒーロー?」
    世紀末B「この子達の対局見て震えてた子じゃん~、大丈夫~?」

  • 122二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 01:11:05

    ザワ……ザワ……

    ――えっ、誰あの子……ウチの生徒?――
    ――ホラ、えっと、2組のご……何とかさんだよ――
    ――あの子もショーギやるの?――
    ――なんか、一人でショーギの本読んでるのは見たことあるよ――
    ――でもさ、あのリョウさんって人も勝てなかったのに――
    ――てか、ご何とかさんも二人と同時にやるの!?――


    ぼっち(こ、こんな大勢の人達の前で対局なんて……い、いや、ネットの観戦者よりはずっと少ないと思えば……!)

    世紀末A・B「「ねがいしゃ~っす!」」
    ぼっち「あっおおおおねがいします……!」

    パチ……
    パチ……

    喜多「ひとりちゃん、頑張って……!」
    虹夏「期待してるよ、ヒーロー!」
    リョウ「冷静に実力を出せさえすれば、ひとりなら負けない」

    ぼっち(……ウィンズでの対局と同じと思おう……いつものようにパソコンで指してると思って……)

  • 123二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 01:28:41

    ぼっち「あっ……あっあの、ネットで……」
    世紀末B「パソコンでピコピコやってるだけじゃ、こういう指し方は知らないっしょ~」パチッ!
    ぼっち(後手4四歩……パックマンだ……!)

    喜多「あっ、私あれ知ってます! 確かPAさんの得意技の!」
    ぼっち(あっ、喜多さん覚えてたんだ……あっそうだ、喜多さんに教えるつもりで……)
    喜多「あの歩を取らせるのが狙いなんですよねっ」
    虹夏「喜多ちゃん、あんまり大声で言うと助言になっちゃうからっ」

    ぼっち「あっへへ……そっそうです、こうやって同角で取ると……」パチ……
    虹夏「!?」
    リョウ「!?」
    喜多「?」
    世紀末B「へぇ~っ、知ってて乗ってくるなんて、見かけによらず自信満々じゃ~ん」バチッッ!
    ぼっち「あっ!? ちっ、ちがっ……」
    リョウ(狙いの4二飛……まずい、5三角成と角を逃げても……)
    ぼっち(あ~っ、何やってるんだ私ぃ、冷静になれぇ~!)

    世紀末A「お嬢ちゃん、こっちマダ~?」
    ぼっち「あっえっ……すっすみませ……」パチッ……
    世紀末A「おっ、タダで歩くれんの~?」
    ぼっち「あっ……」
    リョウ(7六歩が読み抜け……私でも分かるミスだ……これじゃ意味なく歩を取られただけ……)

  • 124二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 01:43:53

    喜多「ひ、ひとりちゃん……ごめんなさいっ、私が要らないこと言っちゃったせいで……!」
    ぼっち「あっ、いいいいえっ、喜多さんは悪くなっ……」
    世紀末B「そ~そ~、勝負の結果は本人だけの責任だからさ~!」パチッ!

    ぼっち(うぅ……と、とりあえず、パックマンの方は被害を最小限に押さえなきゃ……)
    リョウ(ひとりは当然の4二馬……同銀で飛車角交換になって、8八銀に相手は9五角で王手を掛けてくる……)

    パチ……パチ……

    世紀末B「王手っ! くぅ~気持ちいぃ~っ」
    虹夏(か、囲いも何もない序盤でもう王手……! こんなの普通の将棋じゃない……!)
    リョウ(パックマンの狙いがストレートに決まった……いくらひとりでも、序盤でこんなハメ手を食らったら……)

    ぼっち(お、おちおちおち落ち着け私……えっと、こっちの人は……)パチッ
    世紀末A「え~っお嬢ちゃん、銀までタダでくれるなんて太っ腹じゃ~ん」
    ぼっち「あっ……!」
    虹夏(ちょっと、ひとりちゃん、今のは私でも間違いってわかるよ!?)
    リョウ(コイツらにペースを乱されて実力の1割も出せてない……ここまでか……!?)
    喜多(ひとりちゃん……!)

  • 125二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 01:57:56

    ぼっち(あわわわわ、私なにやって……なんで今の局面で7五歩!?
        そもそも、その前の6四銀が間違って……いや、その4手前の8四飛の時点で……!)
    世紀末A「ど~するお嬢ちゃん、投了する~?」
    世紀末B「俺らが勝ったらお嬢ちゃんにもメイド服着てもらおっかな~」
    ぼっち(! めめめメイド服……! わっ私みたいなイモ筋以下がそんな無価値なコスプレ姿を披露しようものなら、せっかくの文化祭の棋譜を汚してしまうぅぅ……!)

    ぼっち(負けたくない……ななな何とかしなきゃ……!
        えっと、王手への受けは7七飛でいいんだっけ……!? そそそそれとも……)

    ザワ……ザワ……

    ――あの子もう負けそうなの?――
    ――さっきのリョウさんって人より全然ダメじゃん――
    ――まあ、後藤さんよくわかんない人だし――
    ――やっぱ女の子が男の人に勝つなんてムリなんだって――

    リョウ(ひとり……)
    虹夏(ひとりちゃん……)
    喜多「ひとりちゃんっ!」

    ぼっち「あっ……きっ喜多さん……」
    喜多「ごめんね、私のせいでこんなことに……でも私、ひとりちゃんなら必ず勝てるって信じてるから」
    ぼっち「えっ――」
    喜多「だから、みんなに見せてよ。ひとりちゃんは――本当はすごく格好いいんだってところ!」

  • 126二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 02:01:33

    ぼっち「っ……!」


     ゚ .゚ ゚  。゚ + 。. +。 * 。゚。゚., ,+ 
    ゚。゚+゚`, o。。.゚*。゚ 。.゚ 。 ☆+。。゚. ° 
     。, .゚。 + ☆。,゚. o。 。+ 。゚.,  . ゚


     ――みんなに見せてよ

     後藤さんは――本当はすごく格好いいんだってところ!


     ゚ .゚ ゚  。゚ + 。. +。 * 。゚。゚., ,+ 
    ゚。゚+゚`, o。。.゚*。゚ 。.゚ 。 ☆+。。゚. ° 
     。, .゚。 + ☆。,゚. o。 。+ 。゚.,  . ゚


    ぼっち(……知ってる……私は、今の喜多さんの言葉を……)

    ぼっち(ずっと前から……知ってる気がする!)

  • 127二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 02:11:23

    ぼっち(――ここだっ!)パチッ!

    世紀末B(8六飛……!? 予想外のところに……!)
    リョウ(……そうか、6八金だったら8八角成で後手優勢……。指されてみれば、これしかない一手……!)
    虹夏(ここから逆転できるの……!?)
    世紀末B(ちぃっ……だったら6六角で……!)

    パチ……パチ……

    ――なんか、空気変わってきてない!?――
    ――相手の人達が急に静かになった……これって――

    パチ……パチ……

    世紀末A(何だこれ……銀得だったはずなのに、いつの間にか形勢が互角に……!?)

    世紀末B(くっ……互いに居玉のまま互角の形勢で終盤まで持ち込まれた……けど、8八の飛車取りで終わりだ!)

    ぼっち(ここで飛車を渡しても……自玉は詰まない)

  • 128二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 02:28:58

    ぼっち(9八飛と飛車を逃がせば6七角成5三歩成9九馬で1手負け……6六歩で角を取っても8九飛成に同飛6七桂で負け……だったら)パチッ!
    世紀末B(なっ!? 飛車を見捨てて5三歩成!?)
    リョウ(なんで……いや、8八角成の飛車取りはすぐ『詰めろ』になる訳じゃない……)
    虹夏(速度を読み切って踏み込んだんだ……!)
    世紀末B(ぐぅ、7一飛成でまた飛車切り……!? いや、同金と取っても5二銀と来て……以下、並べ詰み……!)

    パチ……パチ……

    世紀末A(こ、この攻めを凌ぎ切って入玉さえすれば……こっちには『と金』が2枚も……)
    ぼっち「……」パチッ!
    世紀末A(5三竜……! 同玉には7五馬……寄っても角打ちで……詰み……!)

    世紀末A・B「「……ま、負けました……」」

    ザワッ……

    ――おおっ、すげぇっ!――
    ――ご何とかさんが勝っちゃった!?――
    ――しかも二人同時に……!――

    虹夏「やったっ……」
    リョウ「すご……」
    喜多「やったわね、ひとりちゃんっ!」

  • 129二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 02:34:29

    >>123の1行目に世紀末男子の「お嬢ちゃんどこで将棋覚えたの~?」という台詞が抜けてました……)

  • 130二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 02:47:30

    喜多「やったやったっ、ひとりちゃん、信じてたわよ!」

    虹夏「バッチリ決めてくれたね、ヒーロー!」

    リョウ「これからはひとり永世名人って呼ぼう」


    ぼっち(皆……あぁ、そうか、対局終わったんだ……)


    世紀末A「やべっしょお嬢ちゃん、めっちゃ強くない~!?」

    世紀末B「俺っちファンになりそうなんですけど~!」


    ザワザワ……


    ――ご何とかさん、格好良かったぞー!――

    ――ショーギとか全然わかんないけど、頑張ったねー!――


    ぼっち「あっ……へへ……」


    世紀末A「マジヤベ~、お嬢ちゃん、もう一局教えてくんないっ!?」

    世紀末B「ってか普段どこで指してんの!? 行きつけの道場あんなら教えてほしいっていうか~!」


    dice1d3=3 (3)

    1. ぼっち「あぁあああの今日は人と接しすぎて疲れたので帰ります……」

    2. ぼっち「あっひぃ……!(あれ……そういえば私、この人達の目見て対局できてたな……)」

    3. ぼっち(こ、ここでダイブだ……! あれ、ダイブ……? 誰が? どこから……?)

  • 131二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 03:00:18

    ぼっち(あれ、ダイブ……? 誰が? どこから……?)
    リョウ「永世名人、どうしたの」
    ぼっち「あっ、いえ……ななな何でも……」

    喜多「私達、普段はスターリー将棋道場ってとこで指してるので、よかったら遊びに来てくださいっ」
    世紀末A「え~マジ、行く行く~」
    世紀末B「あの子もいるの~?」
    虹夏「ちょっと喜多ちゃん、なに誘ってるのっ」
    喜多「いいじゃないですかっ、せっかくひとりちゃんのファンになってくれた人達ですよっ」
    ぼっち「えっ!?(ややややっぱり怖い……!)」


    ~~~


    虹夏「……ふう、色々あったけど楽しかったね、将棋カフェ」
    喜多「先輩達、本当にありがとうございましたっ!」
    リョウ「ひとり永世名人も今日で一皮剥けたはず」
    ぼっち「あっへへ……どっどうですかね……」
    虹夏「いや~リョウの言う通りだよ。きっとお姉ちゃんも、今日の話聞いたら喜ぶよっ」
    ぼっち「あ、へへへへ……」

    ぼっち(そうだよ、今日みたいにリアルでも実力を発揮できるようになったら……ゆっ夢じゃないかも……アマ竜王……女流タイトル……それとも三段リーグ……!)

    ぼっち「へへ、へへへへ……そして初の女性棋士へ……」
    喜多「ひとりちゃんってすぐ調子乗っちゃうのね~」

  • 132二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 03:08:54

    虹夏「でも、私達みんな、将棋ヒーローに……うぅん、ひとりちゃんに魅せられてるのはホントだよっ」

    ぼっち「あ……虹夏ちゃん……」

    虹夏「だから、これからもたくさん見せてね。ひとりちゃんの将棋をっ!」

    ぼっち「あっ、はい……!」


    ぼっち dice1d2=2 (2)

    1.(虹夏ちゃん、リョウさん、喜多ちゃん……皆が私を見てくれてる……これからも頑張ろう……!

      いつかは知らない人とも怖がらず指せるようになって……プロの世界に乗り込むんだ……!)

    2.(あれ……? 違う……これじゃ、何かが違うんだ……

      でも……何が違うのか……思い出せないや……)

    3.(そういえば……虹夏ちゃんは何のために将棋やってるのか、まだ聞いてないな……)


    ――To be continued...

  • 133二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 09:36:11

    かっこよすぎる…

  • 134二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 09:54:38

    激熱…!
    そして少しずつ元の世界を思い出しそうなぼっち…めちゃくちゃ面白い!!!

  • 135二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 13:02:36

    バクアゲ〜

  • 136二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 17:10:36

  • 137二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 21:04:49

     ゚ .゚ ゚  。゚ + 。. +。 * 。゚。゚., ,+ 

    ゚。゚+゚`, o。。.゚*。゚ 。.゚ 。 ☆+。。゚. ° 

     。, .゚。 + ☆。,゚. o。 。+ 。゚.,  . ゚


    dice1d3=2 (2)


    1. 象

    2. ギター

    3. 喜多郁代


     ゚ .゚ ゚  。゚ + 。. +。 * 。゚。゚., ,+ 

    ゚。゚+゚`, o。。.゚*。゚ 。.゚ 。 ☆+。。゚. ° 

     。, .゚。 + ☆。,゚. o。 。+ 。゚.,  . ゚

  • 138二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 21:15:13

    ♪友達一人も出来なかった……三年間……

    ♪高校デビューを夢見たけれど……現実は厳しく……

    ♪引きこもり一歩手前……です……


    ひとり「何、この陰キャな歌……」

    ひとり「ここは、夢の中……? 誰が歌ってるんだろう……」


    ??「……真夜中に私のクソなオリジナル曲でご近所トラブル起こす前に、
       ギターヒーローの動画アップしなきゃ……」


    ひとり「? あれは……私……?」

    ひとり「押し入れに引きこもってパソコンに向かう雪隠詰めみたいな姿……私だ……
        でも、なんで楽器なんか……? あれって、ええと、エレキギターってやつ……?」

  • 139二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 21:28:22

    ザザッ……

    ひとり「あれ……シーンが飛んだ。夢の中だから何でもアリか……」


     虹夏『私、下北沢高校2年、伊地知虹夏!』
     ??『あっ、後藤ひとり、秀華高校1年です……』


    ひとり「あ、虹夏ちゃんと私だ……やっぱり夢での私はギター持ってるんだ……」」


     リョウ『ひとり……ひとりぼっち。“ぼっちちゃん”は?』
     ぼっち「ぼぼぼぼっちです! あだ名とか初めてで……」


    ひとり「! “ぼっちちゃん”……!」

    ひとり「変なあだ名……でも不思議だ、しっくり来る気がする……」

    ひとり「……ちょっと、羨ましいな……」

  • 140二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 21:37:32

    ザザッ……

    ひとり「あっ、またシーンが……」


     虹夏『ぼっちちゃんも一歩前進だねっ』

     リョウ『ぼっちの好きなように書いてよ』

     喜多『だから、オーディションの日まで、お付き合いよろしくお願いしますっ』


    ひとり「本当に私がギター弾いてバンドやってる……。現実の私じゃ想像つかないけど……」

    ひとり「……でも、なんだか楽しそうだな」


     虹夏『だから、これからもたくさん見せてね。ぼっちちゃんのロック――ぼっち・ざ・ろっくを!』


    ひとり「……そうか、“こっちの私”に足りなかったのは……」

  • 141二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 21:49:38

    ザザッ……

     ぼっち『どうしよう……もうすぐソロが来る……せっかくの文化祭ライブが台無しに……』

     ぼっち『! 喜多さん、打ち合わせしてないのにアドリブ――』


    ひとり「一人で将棋が強くなって、ネットでチヤホヤされるのもいい……」

    ひとり「強い相手をやっつけて、皆に喜んでもらえるのもいい……」

    ひとり「……だけど、私の本当の望みは」


     喜多『みんなに見せてよ。後藤さんは――本当はすごく格好いいんだってところ!』


    ひとり「虹夏ちゃんやリョウさんや喜多ちゃん……こんな私を受け入れてくれる皆と……」

    ひとり「私一人の強さじゃなく、一緒に支え合って何かをやりたかったんだ……!」

  • 142二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 21:50:58

     ゚ .゚ ゚  。゚ + 。. +。 * 。゚。゚., ,+ 
    ゚。゚+゚`, o。。.゚*。゚ 。.゚ 。 ☆+。。゚. ° 
     。, .゚。 + ☆。,゚. o。 。+ 。゚.,  . ゚


    『――遥か彼方 僕らは出会ってしまった』

    『カルマだから 何度も出会ってしまうよ』

    『雲の隙間で――』


     ゚ .゚ ゚  。゚ + 。. +。 * 。゚。゚., ,+ 
    ゚。゚+゚`, o。。.゚*。゚ 。.゚ 。 ☆+。。゚. ° 
     。, .゚。 + ☆。,゚. o。 。+ 。゚.,  . ゚

  • 143二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 22:02:30

    後藤母「ひとりちゃん、朝よ~。お休みの日だからっていつまでも寝てちゃダメよ」

    ふたり「朝ごはん食べたらふたりと挟み将棋しよー」

    ぼっち「あ、うん……」


    ぼっち(なんだか……これまでとは全然違う夢を見てた気がする……)


    ぼっち(全部は思い出せないけど……でも、夢のおかげで心が決まったかも)


    ぼっち(私は……)




    ~同日、スターリー将棋道場~


    星歌「おはよう、ひとりちゃん。昨日は文化祭で大活躍だったんだって?」

    ぼっち「あっ……あっへへへ……」

    星歌「虹夏から聞いたよ。人前で力を出し切って戦うのって、いいものだろ」

    ぼっち「あっ、はい……。……あ、あの、伊地知先生」

    星歌「ん?」

    ぼっち「あ、ききき今日はお話があって……」


    ぼっち(言うんだひとり……! dice1d3=2 (2)

    1. 「研修会に入って女流棋士になります」って……!

    2. 「来季の奨励会試験を受けたいです」って……!

    3. 「やっぱり、プロを目指すのはやめておきます」って……!

  • 144二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 22:16:57

    ぼっち「あっ、らっ、ららららいっ」

    星歌(何だ、バラード……?)

    ぼっち「らい、らいきっ、のっ」

    PAさん「たぶん、来季の奨励会試験を受けるって言いたいんじゃないですか?」

    星歌「お前来てたのか……。そうか、ひとりちゃん、遂に心を決めたんだな」

    ぼっち「あ、はっ、はい……いいい今まで決断が遅くなって、ごめんなさい……」

    星歌「だから謝らなくていいって。師匠は私でいいのか?」

    ぼっち「あっ……はいっ、それはもちろん、ふふふふつつか者ですが私のようなものでよければ貰ってやってください……」

    星歌「お嫁さんかお前は。いや、でも、ひとりちゃんが決心してくれて私も嬉しいよ」

    PAさん「試験は毎年8月ですから、今なら半年以上も猶予がありますねー」

    星歌「そうだな、その間に他人と指す経験をもっと積んで慣れないとな。その点さえ克服できれば、ひとりちゃんなら1級受験でも楽勝で受かる」


    ぼっち「……あっ、それで、あの……」

    星歌「ん?」


    ぼっち(頑張ってこれも言うんだひとり……! dice1d3=1 (1)

    1. 「虹夏ちゃん達みんなにも、一緒に戦ってほしいんです」って……!

    2. 「将棋と並行して、もう一つやりたいことがあるんです」って……!

    3. 「師匠と決めた伊地知先生にだけ、聞いてほしい話があるんです」って……!

  • 145二次元好きの匿名さん23/12/24(日) 22:31:46

    ぼっち「あっ、に、虹夏ちゃん……と……」
    星歌「? 虹夏がどうしたの」
    ぼっち「あっ……」

    虹夏「私がどーしたの?」
    星歌「いつ降りてきたんだよ」
    ぼっち「あっ虹夏ちゃん……おおおおはようございます……」
    虹夏「おはようひとりちゃん! 昨日はカッコよかったね!」
    ぼっち「えっへへ……あのくらいチョチョイのチョイですよ……じゃなくて」

    ぼっち「あっ、わっ私、ししし奨励会に入ることにしたので……」
    虹夏「えーっ、すごい! やっと決心ついたんだ!」
    ぼっち「あ、だ、だから……にっ虹夏ちゃんも、けっ研修会で……その……」
    虹夏「えっ、私が研修会?」
    PAさん「自分は棋士になるから、虹夏さんも研修会で女流棋士を目指しませんか、って言いたいんじゃないですか?」
    星歌「お前ひとりちゃんの生態に詳しいな……」
    PAさん「ウィンズ仲間ですから。ねえ、後藤さん?」
    ぼっち「あっはははい……り、リョウさんも、もう一度女流棋士を目指していいと思いますし……そ、それに喜多ちゃんも……」
    星歌「喜多はまだ研修会も厳しいだろ……一年後はどうか分からないけど……」
    ぼっち「あっ、で、でも……皆で一緒に頑張りたいんです……し、将棋は個人競技だけど……気持ちだけでも……皆で……!」

  • 146二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 00:07:01

    場面転換の選択肢に毎回入ってくる「象」はなんなの…

  • 147二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 07:01:26

    またあの序盤の狂気がスタートする選択肢かもしれん

  • 148二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 09:05:59

    ぼっち「あっ、だ、だから、虹夏ちゃんも……わっ私と一緒に、ししし将棋で生きていきませんかっ!」
    虹夏「ひとりちゃん……」

    虹夏(私……私は、お姉ちゃんの果たせなかった夢……“史上初の女性棋士”を……
       自分がかわりに叶えるなんて、子供の頃は無邪気に思ってて……
       でも、私よりずっと強いリョウが女流棋士にも上がれないのを間近に見て、才能の差を痛感して……
       そのリョウがやめちゃった研修会に、私が入っても仕方ないとも思って……)

    星歌「いいんじゃないか? 今の虹夏なら研修会でやっていけるくらいの力はある」
    虹夏「! お姉ちゃん……」
    PAさん「虹夏さんがあれこれ考えて踏み出せずにいるの、星歌さんはずっと心配してたんですよ」
    星歌「お前っ……余計なこと言うなって。
       ……まあ、そういうことだ。私もリョウも関係ない。虹夏は虹夏のやりたいようにしたらいい」
    虹夏「お姉ちゃん……。……私、女流棋士になれるかな?」
    星歌「それは努力次第だろ。まあ、ひとりちゃんの傍にいれば、否が応でも棋力は上がるんじゃないの」
    PAさん「こんなこと言ってますけど、もう自分が鍛えてあげる気満々ですよ、この人」
    星歌「それ以上喋ったら出禁な」
    PAさん「はぁーい」

    虹夏「……よーし、決めたっ! 私も研修会に入って女流棋士を目指すっ!」
    ぼっち「あっ……」
    虹夏「ひとりちゃん、ありがとね! 踏み出すきっかけをくれて!」
    ぼっち「あっ、わっ私の方こそ、にっ虹夏ちゃんと一緒なら嬉しいです……」
    虹夏「一緒って言っても、戦うステージは全然違うけど……でも私も、いつかお姉ちゃんを血祭りに上げられるくらいには強くなるぞー!」
    星歌「ほぉー、やれるもんならやってみろ」

  • 149二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 09:27:25

    喜多「おはようございまーすっ。あっ、皆さんお揃いですね!」
    リョウ「お取り込み中だった?」
    虹夏「おはようリョウ、喜多ちゃん! 今ね、カクカクシカジカで……」

    ~カクカクシカジカ~

    リョウ「……もう将棋は趣味でいいと思ってたんだけどな。親は医学部行けってウルサイし」
    ぼっち「あっ……(やっぱり、リョウさんが一度決めたことなら、無理にお願いするのも……)」
    リョウ「でも、ひとりにそんな目で見られたら、私だけ降りる訳にはいかないか」
    虹夏「! じゃあ、リョウも――」
    リョウ「うん、私ももう一度女流を目指してみるよ。せっかくひとり永世名人が身近にいるんだから、利用しない手はないし」
    虹夏「利用って……。でもよかったぁ。一緒に頑張ろうね、私、リョウの将棋好きだもん!」
    ぼっち(よかった……リョウさんも夢を取り戻してくれて……)
    リョウ(ひとりは必ず棋界のスターになる……その時、私も女流として同門にいれば……カネの匂いが……なんてね)
    星歌「お前、邪なこと考えてるなら師匠(※星歌の師匠がリョウの面倒も見ていた設定)に話通してやらないからなー」
    リョウ「いえ、そんな滅相もない……」
    虹夏「ていうか、リョウも一緒にお姉ちゃんの門下でいいじゃん!」
    星歌「お前……そうするにしても筋は通すもんなんだよ」

    喜多「なんだかよく分からないですけど、頑張ってくださいね、先輩達っ!」
    ぼっち「あっ……きっ喜多さんも……」
    喜多「え?」

  • 150二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 09:46:25

    ぼっち「あっ、喜多さんも……わわわ私と一緒に(将棋の世界で)生きてくれませんかっ!?」
    喜多「何それ、何の告白……?」
    虹夏「喜多ちゃんも私達と女流棋士を目指そうよー、ってことでしょ」
    喜多「えっ!? だ、だって、私は全然まだそんなレベルじゃないですし……」

    星歌(研修会に入会するにはアマ二段程度の棋力が必要……今の喜多じゃまだまだだけど……
       ひとりちゃんの奨励会試験まで9ヶ月……その間に必死で鍛えれば、あるいは……。
       よし、ここは私がハッパを――)

    喜多「――でも、わかりましたっ! 私も女流棋士を目指します!」
    虹夏「即答!?」
    喜多「やっと本気で打ち込めるものが見つかったんですもん。ひとりちゃん、先輩達、ご指導よろしくお願いしますねっ!」
    ぼっち「あっ……まっ任せてくだひゃいっ」
    リョウ「レッスン料は高いよ」
    虹夏「こら!」

    星歌「……背中を押すまでもなかったな」
    PAさん「青春ですねー。私もユアナビ女子オープンでも出ようかな……」
    星歌「いいじゃん、あの飲んだくれから女王のタイトル剥いでやれ」
    PAさん「それは星歌さんにおまかせします」

  • 151二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 09:53:11

     ゚ .゚ ゚  。゚ + 。. +。 * 。゚。゚., ,+ 

    ゚。゚+゚`, o。。.゚*。゚ 。.゚ 。 ☆+。。゚. ° 

     。, .゚。 + ☆。,゚. o。 。+ 。゚.,  . ゚


    dice1d2=2 (2)


    1. 象

    2. 喜多郁代


     ゚ .゚ ゚  。゚ + 。. +。 * 。゚。゚., ,+ 

    ゚。゚+゚`, o。。.゚*。゚ 。.゚ 。 ☆+。。゚. ° 

     。, .゚。 + ☆。,゚. o。 。+ 。゚.,  . ゚

  • 152二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 10:02:23

    ??「……ちゃん」

    ??「…………りちゃん」

    ??「………………ひとりちゃん!!」


    ぼっち「あっ、喜多ちゃん……」
    喜多「よかった、またひとりちゃんの夢と繋がれて」
    ぼっち「繋がる……? あっ、ひ、ひょっとして、喜多ちゃんが……ずっと呼んでくれてたんですか?」
    喜多「そうよー、私、ひとりちゃんの防災無線だもの」
    ぼっち「……?」
    喜多「そっちのひとりちゃんも、夢に向かって踏み出してくれたのね」
    ぼっち「あっ……はい、きっ、喜多ちゃん達のおかげで……」
    喜多「じゃあ、もう大丈夫よね? こっちに戻ってきても」
    ぼっち「えっ……?」
    喜多「みんな、ひとりちゃんの帰りを待ってるから……」
    ぼっち「あ……」

  • 153二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 10:14:51

    ぼっち(喜多ちゃん、帰りを待ってるって……あのギターの世界に、私が帰るってこと……?
        でも、そしたら、こっちの私はどうなるんだろう……)

    ぼっち(あっ、リョウさんだ……あれはどっちのリョウさんだろう……)

    ぼっち「あっ……リョウさんって象ですよね……」
    リョウ「象って酔象のこと? さすが永世名人、マニアックなものを知ってるね」
    ぼっち「すいぞう?」
    リョウ「酔象は文字通り酒に酔った象。将棋界で言うなら廣井女流四冠みたいな人」
    ぼっち「あっ、わかりやすい……」
    リョウ「昔の中将棋や大将棋にあった駒でね。成ると太子になって王将の代わりになるんだ」
    ぼっち「たいし? 王将の代わりって……?」
    リョウ「王様が二人いれば、片方取られても負けにならないってこと」

    リョウ「そっちのひとりが帰っても、こっちはこっちでやってけるからさ」
    ぼっち「リョウさん……」
    リョウ「安心して、元の私達のもとに帰ってあげなよ」
    ぼっち「えっ……でも……やっぱりそんなの、さみし――」
    リョウ「大丈夫、私達が出会うのは宇宙の真理……ダルマだそうだから――」

  • 154二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 10:29:56

    喜多「いらっしゃいませ、今日はどんなお部屋をお探しですか?」
    ぼっち「えっ喜多ちゃん、なんで不動産屋さん……? じゃ、じゃあ銀冠の小部屋で……」
    喜多「……なんてね。ひとりちゃんが教えてくれたのよね、将棋は自分で好きなようにお部屋を作って戦うんだって」
    ぼっち「あっ、へへ……ふっ普通はお城って例えるんですけどね、わ、私にはその方がしっくりくるので……」
    喜多「でも、囲いの奥に逃げ込んで詰みを待つくらいなら、玉を上部に逃した方が助かることもある……それもひとりちゃんが教えてくれたわ」
    ぼっち「あ……玉の早逃げ八手の得って言いますからね……」
    喜多「ひとりちゃんも……一人のお部屋から抜け出す時が来たんじゃない?」
    ぼっち「えっ……」

    星歌「ひとりちゃん、ここは空港だよ。空は世界に向かって開かれてる」
    ぼっち「伊地知先生……?」
    星歌「いつまでも滑走路に留まってたらダメだろ。自分の世界に向かって飛ばなきゃ」
    ぼっち「あっ……」

    ぼっち「でも、虹夏ちゃんの制限時間が……年齢制限までにB2に上がれなかったら、女流棋士には……」
    虹夏「私の心配はいいからさ、ひとりちゃんはひとりちゃんの世界で夢を追ってよ」
    ぼっち「……でも、そしたら、こっちの虹夏ちゃんとはもう……」
    虹夏「大丈夫だって。一度結びあった絆は星座みたいなもの。何光年離れてたって……きっと――」

  • 155二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 10:44:47

    星歌「ほら、ひとりちゃん、餞別」
    ぼっち「えっ、なっ何ですかこのパーカー……パイナップルのおばけ……?」
    星歌「誰井八冠デザインのパイナップル星人。連盟のクラウドファンディングの返礼品で貰ったんだよ」
    ぼっち「えぇぇ……」

    喜多「もう一人のひとりちゃんと別れるのは寂しいけど……でも、これ見て?」
    ぼっち「あっ何ですかこれ……漫画? ぼっちざろっく……?」
    喜多「この主人公、ひとりちゃんに似てるでしょ?
       この子をもう一人のひとりちゃんだと思って、私達も応援してるから――」
    ぼっち「あっ……」

    星歌「そうそう、こないだアニマル系の雑学チャンネルで見たんだけどさ」
    ぼっち「あっ、いっ伊地知先生そういうの見るんですね……」
    星歌「オランウータンはさ、強いオスほど、頬の周りのフランジっていうのが大きくなるらしいんだけど」
    ぼっち「……?」
    星歌「それまでフランジがなかったオスが、フランジ持ちのオスとケンカして勝った途端、自分もフランジ持ちに変わるってことがあるんだって」
    ぼっち「は、はい……?」
    星歌「誰でも環境や経験で“化ける”ってことだよ。お前に私が教えてやれるのはここまでだ。そっちの私と虹夏達によろしくな」
    ぼっち「あっ……ありがとうございました……」

  • 156二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 11:04:30

    ギタ男「やっと来たね、ひとり。いや、“ぼっち”」
    ぼっち「あっ……ここは?」
    ギタ男「宇宙の全ての可能性が交錯する場所。君は君の世界に帰る時が来たんだ」
    ぼっち「私の世界に……」

    ひとり「あっ、あの……」
    ぼっち「えっ……もう一人の私……?」
    ひとり「あっへへ、私ってギターの才能もあるんだね……ちょっとびっくり……」
    ぼっち「あっいや、わっ私の方こそ……私が将棋が得意なんて信じられないけど……」

    ぼっち「どっちが、本当の私なの……?」
    ギタ男「どっちもひとりだよ。言っただろ、ここは宇宙の可能性の吹き溜まりだって」

    ギタ男「ギターヒーローの“ぼっち”は、あの時のショックで、自分の世界から意識を分離させて……
        元の世界からずっと遠い……そう、親や他の人達の経歴から何もかもが違う、
        将棋ヒーローの世界の“ひとり”の意識に逃避してしまったんだよ」

    ぼっち「あの時……そうか、私……結束バンドをガチじゃないって否定されたのが悲しくて……」
    ひとり「あっ……それで、皆で戦うバンドの世界じゃなくて、自分一人で戦えるこっちの世界に来ちゃったんだね……」

  • 157二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 11:15:16

    ギタ男「でも、君はもう気付いたはずだ。自分の心が何を求めていたのか」
    ぼっち「あっ……私、私は……」
    ひとり「“私一人の強さじゃなく、一緒に支え合って何かをやりたかった”……でしょ?」
    ぼっち「っ……」
    ひとり「わかるよ、私は、私だから」

    ひとり「これで……お別れなんだね」
    ぼっち「あっ……私が帰ったら、そっちの私は――」
    ひとり「大丈夫。“ぼっち”の世界を覗き見たおかげで……私も、ちょっと変われたから」

    ギタ男「そうだね、それがなかったら……

     イマジナリーひとり『級位者の喜多ちゃんに何がわかるんですか!?』
     イマジナリーひとり『いいですよね、アマ五段程度の腕でたくさん賞金が貰える女流棋士様はっ』
     イマジナリーひとり『あと1勝だったのに頭ハネ……もう奨励会なんてやめちゃおうかな……』

        ……こんな未来の可能性も、あったかもしれない」

    ひとり「“ぼっち”が来てくれたから……私の未来も、きっと変わったんだよ」
    ぼっち「……うん」

  • 158二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 11:23:31

    ひとり「あっ……だから、安心して、元の世界に帰って?」
    ぼっち「うん……ありがとう、将棋ヒーロー……」
    ひとり「応援してるよ、ギターヒーロー……ううん、結束バンドの“ぼっちちゃん”!」


     ゚ .゚ ゚  。゚ + 。. +。 * 。゚。゚., ,+ 
    ゚。゚+゚`, o。。.゚*。゚ 。.゚ 。 ☆+。。゚. ° 
     。, .゚。 + ☆。,゚. o。 。+ 。゚.,  . ゚


    ぼっち「……あっ、朝……」
    後藤母「あっ、ひとりちゃん。やっと戻ってきたのね、おかえりなさい」
    ぼっち(あれ……涙……)

    後藤母「虹夏ちゃん達も皆心配してくれてたわよ」
    ぼっち「……なんか、長い夢を見てた気がする」
    後藤母「いい夢だった?」
    ぼっち「うん……たぶんね」

    ふたり「やったー、お姉ちゃんだ! ねーギター弾いて弾いてー」
    ぼっち「ちょっとスターリー行ってくるから、帰ってからね」
    ふたり「えーずるいー」

  • 159二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 11:32:04

    ~スターリー~

    リョウ「ぼっちが復活したって?」
    虹夏「うん! 『スターリーで待っててください』だって!」
    喜多「夢でたくさん呼びかけた甲斐がありましたねっ!」

    キィ…

    虹夏「あっ、ぼっちちゃん! 噂をすれば!」
    喜多「ひとりちゃん! ずっと心配してたんだからっ!」
    リョウ「お金は時効でリセットだよね、ぼっち」
    虹夏「こら、むしろ利子付けて払えー」

    ぼっち「あっあの……」

    ぼっち「結束バンドで……このグランプリ獲りましょう!」

  • 160二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 11:50:59




    虹夏「それじゃいくよー、ワンツースリーフォー!」

    ぼっち(もっと練習しなきゃ……お客さんの前で自信持って演奏できるように……!)


    ――この世界から消えていた間に見ていた夢のことは……もうほとんど覚えていない


    虹夏「前から気になってたんだけどさー、ぼっちちゃんが最近着てるそのパーカー、何?」
    ぼっち「あっ……へへ、可愛いですよね……」
    喜多「可愛いっていうか、パイナップルのおばけみたい?」
    リョウ「なんかネットで見た。将棋の誰井八冠がデザインしたパイナップル星人だって」
    虹夏「なんでぼっちちゃんがそんなの持ってるの?」
    ぼっち「あっ……お父さんがクラウドファンディングで……」


    ――だけど、このパーカーを見るたび……
      テレビやネットで将棋の話題を見かけるたびに、ちょっと懐かしく思うんだ


    ――遥か彼方……星座より遠いどこかの世界で、きっと今も戦っているもう一人の私のことを……
      ちょっとだけ懐かしく、思い出すんだ

  • 161二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 12:11:33

     ゚ .゚ ゚  。゚ + 。. +。 * 。゚。゚., ,+ 
    ゚。゚+゚`, o。。.゚*。゚ 。.゚ 。 ☆+。。゚. ° 
     。, .゚。 + ☆。,゚. o。 。+ 。゚.,  . ゚


    『――さあ今、多くの報道陣のカメラが待ち受ける中を、後藤ひとり四段が入室してきました。
     竜王戦ランキング6組第1回戦。新四段の対局ながら、異例のネット中継が組まれています』

    ザワザワ……ガヤガヤ……

    『今年、プロ棋士の入口となる奨励会三段リーグをなんと2期の早さでスピード通過し、
     将棋の歴史上初めて、女性で“棋士”に名を連ねた後藤四段。
     6月のユアナビ女子オープンでは、女流最強の呼び声高い廣井きくり前女王を下し、
     自身初の女流タイトルを獲得したのも記憶に新しいでしょう』


    ヨヨコ「解説の吉田先生は、姐さ……廣井女流三冠の師匠でいらっしゃいますが」
    銀次郎「そうね~、棋戦ではシラフで指しなさいっていっつも言ってるんだけどね~」
    ヨヨコ「ですよね、姐さんが本気出してれば後藤ひとり……四段なんかには負けませんよね!」
    銀次郎「いや~、あの子は酒入ってる方が角一枚くらい強くなるのよ」
    ヨヨコ「うっ……とにかく、後藤ひとりが女王なんて認めないっ、いつか私が倒してやるんだから」
    銀次郎「大槻ちゃんはまず頑張って女流二段に上がりましょうね~」

  • 162二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 12:30:28

    『そんな後藤四段の師匠は、こちらも今話題の伊地知星歌女流四冠。
     同じ門下の山田リョウ女流初段、そして今年女流棋士になったばかりの伊地知虹夏女流2級も、
     本日は関係者控室に応援に駆けつけています』


    ヨヨコ「……実際、吉田先生から見てどうですか、後藤ひとり……四段の将来性は」
    銀次郎「三段リーグを2期通過は男子でも滅多にないのよ~。普通に怖い才能よね~」
    ヨヨコ「くっ……」
    銀次郎(そうは言っても、プロの棋戦は、三段リーグや女流棋戦とは訳が違う……
        どこまで通用するのか、お手並み拝見といきましょうか)


    『さあ、注目の振り駒は……歩が1枚、『と』が4枚。後藤四段の先手と決まりました。
     将棋界初の女性棋士、そのデビュー戦の火蓋がいよいよ切って落とされます』


    喜多「ひとりちゃん、勝てるかしら……相手の人も強いんでしょう?」
    虹夏「まあね……でも、ひとりちゃんなら、信じられないような奇跡でも起こしてくれるよ」
    リョウ「初戦勝ったら奢ってもらおう」
    虹夏「こら、私達が祝勝会してあげなきゃ」
    星歌(……みんな見てるぞ、ひとりちゃん)


    ひとり(――行きます!)

    パシャッカシャッパシャパシャカシャカシャッ
    『先手、7六歩――』


    (完)

  • 163二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 13:17:58

    (感想戦)


    ほんの気まぐれで始めたスレがここまで長くなるとは……。

    >>2で指摘があったように、最初はぼっち達が支離滅裂な発言をするスレを別に立てていて、

    それを消してダイススレとして立て直しただけのものでした。


    その意味不明な選択肢の一つとして何の気なしに入れた「プロ棋士の勝負勘」が>>10で選ばれたのを受けて、

    >>11で将棋に関連する選択肢を一つ書いて、それで終わりのつもりでしたが……

    >17でまた「将棋」が選ばれたので、ダイス神がやれと言ってるんだと思い、

    行き当たりばったりで将棋ヒーロー編を始めることにしました。

    なので、まとめスレで書かれていた「アドリブで始めたのか、最初から将棋の話をする予定だったのか」

    については、完全にアドリブです。


    なお、作中の対局シーンの符号は、

    いくつかの将棋漫画や将棋小説の作中の棋譜を、先後を逆にして使ったり、

    戦法の解説ページからお借りするなどしています。

    スレ主自身の棋力は喜多ちゃんレベルです。


    最後に、これまでに立てたダイススレを貼っておきます。

    ぼっち「ダイススレ?っていうの私も立ててチヤホヤされたいな……」|あにまん掲示板「ふへへ……中学の3年間ずっとノートに妄想書き続けてたから文才はあるはずだし……」「ま、まずはdice1d6=@1 (1)@ (1.虹夏ちゃん 2.リョウさん 3.喜多ちゃん 4.店長さん 5.お姉さ…bbs.animanch.com
    ぼっちにパンチされるかわりにお金が出てくるボタンを入手した|あにまん掲示板山田「dice1d2=@2 (2)@ (1.押した本人 2.近くの誰か)がぼっちに1回パンチされるかわりに、押した人はdice1d4=@4 (4)@ (1.百円 2.千円 3.一万円 4.パンチの強さ…bbs.animanch.com
    ぼっち(皆の禁断症状が心配だな……)|あにまん掲示板ぼっち(風邪で学校もバイトも休んで一週間……)ぼっち(お父さんお母さんが言ってたっけ……私と同じ空間に長くいた人は、私から離れると禁断症状が出ちゃうって……)ぼっち(前にお父さんも出張先で大変だったら…bbs.animanch.com
    星歌「平行世界の記憶が流れ込んでくる……」|あにまん掲示板『ぼっちちゃん❤️好きだぞ❤️』『虹夏にはぼっちちゃんは渡さんぞ!』『遂に手に入れたぞ……ぼっちちゃんの成分を……』『ぼっちちゃん、喜多より私と付き合わないか?』『私はこんなにもぼっちちゃんを愛してい…bbs.animanch.com

    読んで下さった方、解説の方、他スレの安価に将棋ミームを振りまいてくれた方、ありがとうございました!

  • 164二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 15:37:00

    すげぇ…全伏線回収しやがった……

  • 165二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 18:08:47

    乙でした!
    めちゃくちゃ面白かった、これアドリブなのか…
    完成度高すぎる

  • 166二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 19:09:56

    完結乙でした
    これ纏め切ったのすげーよ

  • 167二次元好きの匿名さん23/12/25(月) 22:17:05

    将棋に詳しくなくてもレベルの高いことをしているのが伝わってきてすごかった
    序盤は新手のイタズラかと思ってしまいすまなかった…

  • 168二次元好きの匿名さん23/12/26(火) 00:35:17

    バクアゲ〜

  • 169二次元好きの匿名さん23/12/26(火) 07:43:42

    ダイス次第では原作と同様に廣井と関わって勇気づけられるルートとかもあったのかな

  • 170二次元好きの匿名さん23/12/26(火) 08:11:47

    女性棋士って色んな意味でハードルが高いのよな
    何しろ棋士に手が届くほどの棋力があれば女流の世界でタイトルとりまくって何千万も稼げるんだから
    現にその環境にいる、あるいは望めばいつでもそれに移行できる状態で、それでも棋士を目指すモチベーションを持つのは大変なことだよな

  • 171二次元好きの匿名さん23/12/26(火) 08:58:52

    沢山感想ありがとうございます!


    今更ですが間違いが……。

    ・虹夏ちゃんと出会って大会に出た日

    ・その翌日:スターリーでリョウや星歌さんと指した日

    ・さらに翌日(月曜):喜多ちゃんをスターリーに連れていった日

    という手順でしたが、>>59->>60で大会を「昨日」と書くポカをやらかしてました

    >>59->>60の「昨日」は「一昨日」に読み替えてください



    解説ニキが書いてくれたように、

    女流棋士二強はいずれも棋士の手前(棋士編入試験、三段リーグ次点)までは行ったし

    今も三段リーグで戦っている女性がいるので

    史上初の女性棋士が誕生する日はそう遠くないかもしれませんね

  • 172二次元好きの匿名さん23/12/26(火) 13:07:15

    将棋ヒーローの世界のその後もまたやってほしい

  • 173二次元好きの匿名さん23/12/26(火) 18:58:45

    おそらくダイススレ史上最も世紀末的風貌の輩が活躍していたスレ

  • 174二次元好きの匿名さん23/12/26(火) 20:48:59

    符号や将棋用語を並べて何が起きてるのか分からなくても流れが伝わるってのはヒカルの碁と同じ構造だよね

  • 175二次元好きの匿名さん23/12/26(火) 23:40:08

  • 176二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 09:11:01

    ほむ

  • 177二次元好きの匿名さん23/12/27(水) 18:13:33

    保守

  • 1781 ◆ZGG5eehF3M23/12/27(水) 18:24:30

    完結したのでもう保守は不要ですよー

    今後、この世界観で別のダイススレをやるなどで名乗り出る必要が生じたときのために
    念のためトリップだけ付けときますね

    改めて皆さんありがとうございました!

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