トレーナー君！あそこ、屋根があるぞ！

1二次元好きの匿名さん22/01/08(土) 23:46:10

うーん…山というか標高の高い場所では雲が山を越える時標高100mあたり1℃気温が低下する。
だから非常に雨が降りやすくなると言うがここまでいきなりとは思わなかったよ…。
来た時の日光はしばらく拝めそうにないね。
おまけに二人揃って雨具を忘れるなんて非常についていないな。くそ…髪も上着もびしょびしょだ…。

ふむ？さっきからカバンを漁っていたのはタオルを取り出すためだったのか。しかもたくさん…本当にこの中に雨具が紛れ込んでいないのかい？

…あるね。
まあ私だって実験でミスをすることがあるしそんなに落ち込むな。私の研究からしても、焦りはニューロン刺激によって全身の興奮を引き起こし、判断力を鈍らせる。それよりもタオルで身体を拭かないと風邪をひいてしまう。トレーナー君も早く上着を脱ぎたまえ、水の比熱をバカにしてはいけないよ。

脱いだ上着は全てこっちに。
は？決まっているだろう、ウマ娘の力を雑巾絞りに生かすのさ。脇を締めて縦に持ち…どうだい？皺ができたが一度に大量の水を落とすことができた。
存分に感謝したならば帰りに甘いものを買い、存分に実験に協力するといい。

はー…いつになったらこの雨は止むんだろうね。
小雨になったらその折り畳み傘を使って帰ろうと決めてから更に激しさを増したぞ。おまけに寒いね…トレーナー君も震えが止まっていないようだし…。

そうだ！トレーナー君、この場に唯一ある身体を暖められるものは何かわかるかい？わからないか。なら…よいしょっと。
…もうわかっただろう？これは最後の手段なんだ。
だからその、お互いの細胞の振動によって発生する熱を逃さないようにこうやって抱き合っているのであって。そう、これもあくまで実験…。

…雨が止んだみたいだね。身体も僅かだが暖まった気がするよ。我々の体に温かさを感じ取る神経はないが…これも感情が揺らいだせいかもな。
君、まだ私は少し寒い。特に手が悴んでいる。
冷えたポケットの中に手を入れるより、さっきと同じように君の手で暖めるのがいいだろう。
さっさと出したまえ…。じゃ、帰るとしよう。

2二次元好きの匿名さん22/01/08(土) 23:53:07

情報量の波に流し切れない温かみの交換……

3二次元好きの匿名さん22/01/08(土) 23:55:50

こういうのでいいんだよおじさん「こういうのでいいんだよ」

4二次元好きの匿名さん22/01/09(日) 00:08:54

タキオンはこういう非常事態の時に最も的確な手段を平気で取る一方、内心は動転してそうなのが好きです…！
濡れた栗毛、長き癖毛がぺたりと張り付いて側から見れば弱っているかのような…その彼女の魅力は、普段の在り方と色を変えます。
薄く雫流れる白い頬、困り気味の細目。
震えと共に漏れ出る暖かい吐息のヘルツは耳に強く残るものです…白く清潔なタオルに水を移しては溜息をつき、アウトワークということで特別に着用してきた長袖の上着を微かに紅く霜焼けた両手、すべすべとした色艶のいい手の甲をこちらに向けて頑張って絞る姿は想像しただけでも美しい…
自分の分が終わったかと思えば、普段はそれっきりなのに手を差し伸べてくれる優しさに惚れてしまうのは無理もないことでしょう。的確な指示、その振る舞いを目で追って、応急処置が終われば二人で暖を取る…帰りがけに繋いだ手は固く、両者の絆が表れることでしょう。
更に途中で再び雨が降ってきた時に傘をそっと取り出してタキオンの上に差してみれば…ぐっと強い力で引き寄せられて、全身が濡れるよりは二人とも僅かに肩だけ慣れてしまった方が体温の低下は防ぎやすい、と耳元で話されてドギマギしてしまう情景もこの上なきありがたいことです。
タキオンの身内に向ける思いやりや暖かさは素晴らしいものですね

5二次元好きの匿名さん22/01/09(日) 00:09:13

あいつ

>>7

6二次元好きの匿名さん22/01/09(日) 00:10:11

いいよね…

7二次元好きの匿名さん22/01/09(日) 00:11:26

>>5

やめなよ

>>8

8二次元好きの匿名さん22/01/09(日) 00:13:49

>>7

実際に私はタキオンのことになると早口になりますのでご安心を…