(うーん…アタシがトレーナーさんのために出来ることは…)

1二次元好きの匿名さん22/01/15(土) 23:38:07

「んじゃあお疲れ様、チケット。気をつけて帰るんだぞ」
「うん！…トレーナーさんは、まだお仕事？」
「資料作成とか色々だな。今日の内には終わらせときたいやつとかもあってさ」
「そっかー…うーん…」

(トレーナーさん、大変そうだけど、資料を作るとかアタシ一番苦手だからなー…)
(でも何か手伝いたいな…応援だけじゃなくて、もっといっぱいパワーが出るような…)
(アタシがトレーナーさんのために出来ることは…)
(！　あれって…！！)

「トレーナーさんっ！！」
「…ん？どうした？」
「コーヒー！！アタシが作ってあげるよ！！」
━━━━━━━━━━━━━━
「うおおおおーッ！！気持ちを込めてっ！！全力でゴリゴリするぞおおー！！！」
(こりゃ極細挽きだな…まあなんでもいいけど)

「えーっと…あれ！？お湯が出ないよっ！？なんでーー！！？」
「ロック解除ってボタン押した？」
「えっ？…あっ！ホントだーー！！」
「火傷に気をつけろよー」
━━━━━━━━━━━━━━
「じゃん！！お待たせ、トレーナーさんっ！！」
「ありがとう、チケット。それじゃいただきます」
ｺﾞｸｺﾞｸ…
「…んっ？」ｼﾞｬﾘｯ…
「ど、どうかな？トレーナーさん？」
「あー…そっか…それがあったな…」
「…あれ？お、美味しくなかった！？」

2二次元好きの匿名さん22/01/15(土) 23:38:17

「…コーヒー淹れる時はフィルターってのを使わなくちゃいけなくてな」
「えーっ！！？アタシ間違えちゃった！？」
「ココアみたいに溶けるわけじゃないんだ…」
「うぅ…ご、ごめんっ！！アタシ、トレーナーさんが頑張れるように、やったこともないこと勝手にやろうとしちゃって…」
「チケット…」
「でも結局失敗しちゃって…アタシ…アタシ…うぅぅ…！！」

「ありがとう」
「…えっ？」
「俺のこと気遣ってくれたんだよな。…その気持ちが本当に嬉しい」
「と、トレーナーさん… でもっ失敗しちゃったから新しく淹れ直して…」
「いや、これで良い。ちょっと待てば沈むだろうし…それに」
「…？」
「チケットが淹れてくれたんだ。
…こんなうまいコーヒーは、世界に一つだけだからさ」
「！！！！！　うぅ…ううう…！
　うわぁああーーーーんッ！！！！トレーナーさああああん！！！！」
「結局泣いちゃったかー…まあそうなるよな…」

失敗しちゃうこともあるチケットと、そんなチケットを受け止めて嬉しく思ってくれるトレーナー。素敵だと思うんですよ