ウマ娘昔ばなし『ツルの恩返し』

  • 1読み手24/03/06(水) 15:03:51

    昔々、とある山奥で猟師の青年が貧しいながらも一人で暮らしていました。

    ある朝、自分が仕掛けた罠を青年が確認してみると、それはそれは綺麗な一羽のツルが罠に脚を挟まれていたのでした。


    青年 dice1d114=100 (100)

  • 2二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 15:09:27

    貧しいのがなんかリアル

  • 3二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 15:09:59

    一気に可哀想感増したな

  • 4読み手24/03/06(水) 15:19:59

    青年ことサムソンビッグは、脚を挟まれながらも暴れることなく美しく留まっているそのツルに、思わず見惚れてしまいました。

    折角の獲物でしたがサムソンビッグはツルを可哀想に思い、罠から助けてやりました。

    脚の傷口も、自らの衣服を千切って縛ってやるとツルは歩けるようになりました。


    「もう罠にかかっちゃダメだよ!」


    サムソンビッグがツルに忠告すると、ツルはサムソンビッグをジッと見つめたまま遠くへ飛んでいきました。



    その夜、獲物を良心から逃がしてしまったサムソンビッグはご飯にありつけず、お腹を空かしていました。

    今は真冬。シカやイノシシなどの動物たちも冬眠してしまっており、最近はまともなご飯を食べれていませんでした。

    そんな時、誰かが家の戸を叩いていました。


    「ごめんください。」


    サムソンビッグが扉を開けると、そこには大変美しい一人の女性が立っていました。


    女性 dice1d114=91 (91)

  • 5二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 15:20:47

    このレスは削除されています

  • 6二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 15:21:42

    よく働くな。よし!

  • 7二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 15:22:40

    ツルみたいなカラーリングのやつがきたな

  • 8二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 15:23:23

    ツルマルツヨシかと思ってた

  • 9読み手24/03/06(水) 15:33:28

    「ごめんください。」
    「えっと...あなたは?」
    「あたしはえーっと...カツラギエースって言うもんだ。今から家に帰ろうと思ってたんだがめちゃくちゃ雪が降っちまっててさ、どうすっかなーって思って歩いてたらこの家が見えたからよ、声をかけさせてもらったところだ。」
    「なるほどー...あっ、立ち話もアレだし、お家に上げるよ。暖を取るぐらいなら...」
    「ホントか!?ありがとう!助かるよ。」

    女性ことカツラギエースはサムソンビッグに誘われて、家の中で暖を取ることになったのだった。

  • 10二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 15:34:22

    カツルギエース

  • 11読み手24/03/06(水) 15:45:29

    「ご飯とか、何もなくてごめんね!」
    「いいよいいよ。あたしが勝手に声かけたんだし。」
    (グゥ~)
    「あっ...」

    暖まりながらエースと談笑していると、サムソンのお腹が鳴ってしまいました。

    「腹減ってんのか?」
    「うん...エーちゃんの分は無いって言ったけどね、あたしのご飯も無いんだ...。アハハ...」

    恥ずかしそうにお腹をさするサムソンを見て、エースはおもむろに立ち上がると台所に向かいました。

    「じゃああたしがなんか作ってやる!リクエストとかあれば教えてくれよ。」
    「えっ!?でも本当に何もないよ!?」
    「えっとー...そうだな。あ、今日は街からの帰りでさ!色々買ってたんだよ。さ、さ!何が食べたい?」
    「じゃあ...ハンバーグ食べたいな!」
    「よし分かった!じゃああたし集中したいからさ、部屋でのんびり待っててくれよ。出来たら呼ぶからさ。」

    サムソンはエースの言いつけ通り、部屋で楽しみに待つことにしました。

  • 12二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 15:54:55

    正体バレて飛びさるようなメンタルしてなさそうだなコイツ

  • 13読み手24/03/06(水) 15:56:01

    「出来たぞ~。」

    エースはそう言うと、とっても美味しそうなハンバーグを運んできました。

    「わぁぁぁ...!」
    「オイオイ、熱いうちに食えよ。」
    「だって、久々のごちそうなんだもん!ありがとうエーちゃん!いただきまーす!」

    サムソンは切り分けられたハンバーグをそれはそれは美味しそうに頬張った。
    「ん~!」と喜びの声を上げると、残ったハンバーグをがっつくように食べるのだった。

    「落ち着いて食えよ~?」

    カツラギエースはサムソンビッグの笑顔を見ながら微笑んだ。

  • 14読み手24/03/06(水) 16:08:01

    朝になったが、吹雪は一向に止む気配が無かった。

    「今日も泊っていきなよ!」とサムソンが言うと、エースもその言葉に甘えることになった。


    そんな日々が2~3日続き、ようやく吹雪も止んだ頃...。


    「名残惜しいが、そろそろあたしは帰ろうかな。世話になったぜビッグ。」

    「ううん!あたしの方がいっぱいエーちゃんのお世話になっちゃった...。」

    「そりゃあビッグが美味そうにメシ食うもんだからさ!アハハ!」

    「...。」

    「ん?どうした?」

    「えっと...。


    dice1d2=2 (2)

    1 あたし、エーちゃんともうちょっと一緒に居たいな...。

    2 何でもない!元気でね!...また会おうね!

  • 15読み手24/03/06(水) 16:18:17

    「何でもない!元気でね!...また会おうね!」

    「おう!またな...!」


    サムソンビッグはカツラギエースが見えなくなるまで見送ったのでした。


    「折角エーちゃんが買ってたものなのに、お野菜とかお肉とか、いっぱい置いてっちゃったなぁ。」



    カツラギエースが帰ってしばらくした頃、連日の吹雪でガタが来ていたのか屋根の一部が崩れてしまい、サムソンビッグは凍える思いをしていた。


    「はぁ...どうしよう...。修理するお金なんてないし...。」


    サムソンビッグが困り果てていると、戸を叩く音がしました。


    「はぁ~い...。」


    扉を開けると、そこにはまたもや女性が立っていました。


    女性 dice1d114=50 (50)

  • 16読み手24/03/06(水) 16:28:55

    「えっと...こんばんは。上着とか...要りませんか?」

    「こんばんは!うわ~っ暖かそうな上着!でもごめんね。あたし貧乏で...。」

    「タダで良い。」

    「えっ?」

    「だーかーら、タダで良いって。...あんた、寒そうだしさ。」


    突如やって来た服屋さんは少し怒りながらも上着をサービスしてくれた。


    「ありがとう...!


    dice1d2=2 (2)

    1 あの...もう遅いし、折角だから泊ってっていいよ!

    2 この上着、大事に着るね!本当にありがとう!またね!

  • 17二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 16:32:03

    ビッグちゃんところどころドライ
    いやまあこれが普通の対応って感じだけども

  • 18二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 16:38:22

    ナリタで鶴とかJALかな?

  • 19読み手24/03/06(水) 16:39:21

    「ありがとう...!この上着、大事に着るね!本当にありがとう!またね!」
    「ん...。」

    サムソンビッグは服屋さんの手を掴むと、勢いよく握手をしたのでした。

    「風邪とか引くなよー。」
    「ありがとう!」

    服屋さんから貰った上着は不思議ととても暖かく、屋根に穴が開いているのに全く寒くありませんでした。
    サムソンビッグが穴から見える月をぼんやりと眺めていると、一羽のツルが飛んでいるのが見えました。

    「あの時の子かなぁ。元気にしてるといいなぁ。」

    サムソンビッグはそんな事を呟くと、いつしか眠っていたのでした。

  • 20読み手24/03/06(水) 16:43:16

    コンコン。

    誰かが家の戸を叩く音でサムソンビッグは目覚めました。


    「むにゃ...はーい。」


    サムソンビッグが寝ぼけまなこをこすりながら扉を開けると、そこにはまたもや女性が立っていました。


    3人目の女性 dice1d114=44 (44)

  • 21二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 16:48:45

    変装が得意な鶴さんなのだろうか

  • 22読み手24/03/06(水) 16:55:41

    「アタシは魔法大工☆スイーピー!こんなぼろっちいお家、どうせ穴の一つや二つ開いてるだろうと思って来てやったわ!」

    「そうなの!ちょうど屋根に穴が開いちゃってて...!」

    「ほら思った通りじゃない!じゃあちょっと寒いかもしれないけど、お家の外で待っててちょうだい!魔法であの穴埋めてあげる!」

    「魔法...?」

    「そう、魔法!だから大人しく待ってなさい!きぎょーひみつってヤツなんだから!」


    そう言うと大工さんはお家の中に入ってしまいました。


    「うーん...。


    dice1d2=2 (2)

    1 怒られそうだし、いい子にして待っとこう...

    2 魔法ってどんなのなんだろう...覗いちゃえ!

  • 23二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 16:56:15

    あっ

  • 24読み手24/03/06(水) 17:00:23

    「魔法ってどんなのなんだろう...覗いちゃえ!」


    サムソンビッグは我慢できずに扉を少し開けて覗いてしまいました。

    するとそこには...


    dice1d2=2 (2)

    1 一羽のツルが頑張って屋根を修理していました。

    2 大工さんが杖を振って板を動かしながら屋根を修理していました。

  • 25二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 17:02:18

    正直ツルよりびっくりするやろ

  • 26二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 17:02:46

    セーフなのかなぁこれ

  • 27二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 17:03:34

    野良の魔法少女ってコト!?

  • 28二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 17:05:15

    >>27

    鶴が人間に化けれる世界なんだし魔法少女の一人や二人居てもおかしくないなヨシ!

  • 29二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 17:06:34

    ねじりハチマキしたスイーピー

  • 30二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 17:12:57

    ツルとは関係ないのかしら

  • 31読み手24/03/06(水) 17:17:09

    大工さんが杖を振って板を動かしながら屋根を修理していました。


    「す、すごい!板が浮いてる!」

    「あーーーっ!!!もーっ!なに覗いてんのよっ!」

    「わーっ!ごめんなさい...。」

    「まぁ仕方ないわね。こうやって板を浮かせてね、えいってやると釘が無くても板同士がくっつくの。これが魔法。」

    「すごいんだね!」

    「まあね!」


    大工さんは上機嫌になると、サクサクと穴を埋めてしまったのだった。


    「ありがとう!でもあたし、お金ないんだ...。」

    「いいのよ、こーんなぼろい家に住んでるんだからそんなの分かってたし。お代は要らないわ。」

    「...最近優しくしてもらってばっかりだなぁ...。ありがとう大工さん!」

    「ふふーん。また穴開いたら見に来てあげるわ。いつもは街の方に居るから頼ってくれてもいいわよ。


    dice1d2=2 (2)

    1 じゃあね!

    2 あ、そういえば使い魔とか見てない?

  • 32読み手24/03/06(水) 17:23:58

    「あ、そういえば使い魔とか見てない?」

    「使い魔?何それ。」

    「えっと...なんて言ったらいいのかしら。白くて...。」

    「ふんふん。」

    「羽が生えてて...。」

    「羽...?」

    「細長いの!」

    「うーん...白くて羽が生えてて細長い...?


    dice1d2=1 (1)

    1 アハハ!変なの!見つかったら教えてね!

    2 それってツルみたいな感じ?

  • 33二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 17:26:47

    ダイス様今回は焦らし気味か?

  • 34読み手24/03/06(水) 17:31:01

    「アハハ!変なの!見つかったら教えてね!」

    「変なのとは何よーっ!アタシには及ばないけど綺麗ではあるんだから!まったく...どこ行ってるのかしら...。」


    サムソンビッグは使い魔っぽいものを見つけた時は大工さんに報告すると約束したのでした。



    その夜、また戸を叩く音がしました。


    「お客さん最近多いなあ。」


    扉を開けると、またまた女性が立っていたのでした。

    4人目の女性 dice1d114=22 (22)

  • 35二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 17:35:54

    スゲーのが来たぞ

  • 36二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 17:36:49

    国レベルのおもてなし、勝ったな!

  • 37二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 17:37:40

    サムソンクソボケすぎる...

  • 38読み手24/03/06(水) 17:49:26

    「こんにちはっ!私、旅する機織り屋さん!この近くにあるっていう街に行きたいんだけど、道に迷っちゃって…。そうしたら、こんなところにお家があったから、寄ってみたの!街への行き方とかご存知?」

    「えっと…今から街に?」

    「そうなの!雪とか積もってるけど私の故郷はこんなのよりもっと寒いから大丈夫!問題は明るさねー…。」

    「…教えても迷っちゃわない?」

    「それは否定出来ないかも!」

    「そうだなぁ…


    dice1d2=2 (2)

    1 あたしが街までついてってあげるよ!

    2 明るくなるまで泊めてあげるよ!

  • 39読み手24/03/06(水) 18:00:14

    「明るくなるまで泊めてあげるよ!」

    「えー!ありがとう!じゃあスペースとかある?お礼に布を織って、プレゼントしてあげる!明日街に行った時に質屋さんに売ってもいいよ!」

    「ホントぉ!?ありがとう!」

    「でも、集中したいからお仕事の様子は見ないでね!お願い!」


    機織り屋さんはそう言うと、奥の部屋に閉じこもってしまいました。


    「………でも、見るなって言われたらやっぱり見たいよね…。機織りって何するんだろう…。


    dice1d2=1 (1)

    1 こっそり覗いちゃお…

    2 でも…見ちゃダメって言われてるからやめとこ!

  • 40読み手24/03/06(水) 18:03:03

    「こっそり覗いちゃお…。」


    サムソンビッグが襖をそーっと開けるとそこには…!


    dice1d2=1 (1)

    1 ツルが機織りをしていた

    2 黒服の人達が布を織っていた

  • 41二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 18:03:07

    大丈夫?不敬罪で捕まったりしない?

  • 42読み手24/03/06(水) 18:18:44

    「わぁっ!」

    「…!」


    サムソンビッグが襖を開けると、そこには一羽の綺麗なツルが自分の羽を使って布を織っていました。

    思わず大きい声を出してしまったサムソンに気付いたツルは、ただただ驚いていました。


    「あの時の…ツルさん?」

    「………。」


    ツルが翼を羽ばたかせると、ツルの身体は瞬く間にある女性の姿へと変わったのでした。



    「…騙してごめんな。」

    「エーちゃん…!?」

    「あたしはツル。あの日の朝、罠にかかってたツルさ。折角の獲物だったのに、アンタはあたしを助けてくれた。どうせ鈍臭そうなアンタのことだ、あたし助けてそれっきりだろうなって。だから、飢えを凌いでやろうと思ってメシを持ってあの夜、来たんだ。」

    「そうだったんだ…。」


    カツラギエースの背中から翼が生えると、再度羽ばきました。すると、また見覚えのある女性の姿になったのでした。


    「ご飯も作ってあげたしこれで良いやと思って一回帰ったけどさ…。でも、どうしてもアンタの事、気になって…。別人のフリして顔だけ見に行こうと思ったらなーんか寒そうにしてやんの。」



    「お金無いのは知ってたからね、私の織った布でお金も稼いでくれたらいいなと思ってたんだけど…そうする前にバレちゃったや…。」

  • 43二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 18:21:02

    変身出来るうえに面倒見が良いなこの鶴(なお罠には捕まる)

  • 44読み手24/03/06(水) 18:27:28

    「な、何がなんだか…。」

    「あっ、この変わるヤツびっくりしちゃう?そうだなぁ…。」


    ツルはそう言うと一際大きく翼を羽ばたかせました。すると、ツルのように綺麗な白い着物を着た美しい女性の姿に変わりました。


    「混乱しちゃうから、これで喋るね。」


    ツル(真の姿) dice1d114=11 (11)

  • 45二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 18:30:59

    和ですね

  • 46二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 18:31:48

    ワイヤートラップのそばに咲いてたタンポポ食べに行ったんやろなぁ

  • 47二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 18:33:14

    ツルじゃなくてブタの恩返しだったデース!?

  • 48二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 18:33:58

    >>46

    そんなグラスが食いしん坊みたいな…あるのかもしれない

  • 49読み手24/03/06(水) 18:39:18

    「混乱してしまうようですから、こちらの姿で喋りますね。私本来の性格に1番近いのがこの姿ですので…。」
    「…や、やっぱり、どのツルさんも綺麗だね!」
    「ありがとうございます…。でもサムソンビッグさん、私はここであなたとお別れをしなければいけません。」
    「どうして…?」
    「私はツル…というのは少し違っていまして、本当は魔女の使い魔。今朝、あそこの穴を塞いでくれた魔女が居ましたよね?あの方が私の主人なのです。」
    「じゃ、じゃあ白くて、羽が生えてて、細長いって言ってたのがツルさん!?」
    「主人ったらそんな抽象的な…。」

  • 50読み手24/03/06(水) 18:51:26

    「…私は主人の『戻ってくるように』という命令を無視し続けてあなたに尽くしていました。使い魔としてはあってはならない行為です。」

    「使い魔って難しいんだね…。」

    「…あなたにも正体がバレてしまいましたし、悔いはありません。ご主人は業を煮やして私との契約を解消しました。契約の無くなった私はじきに消滅し、魔界に赴いて相応の罰を受ける事となるでしょう…。」

    「そ、そんな…。


    dice1d2=1 (1)

    1 お別れなんて嫌だよツルさん…

    2 じゃあ、あたしがツルさんと契約する!

  • 51読み手24/03/06(水) 18:57:48

    「お別れなんて嫌だよツルさん…。」
    「…ごめんなさい。」

    サムソンビッグがツルに抱きつくと、ツルの身体がみるみるうちに透けていきます。

    「ヤダ!ヤダよツルさん…。」
    「…さよならサムソンビッグさん。楽しかったです、あなたへの恩返し…。」

    家の中には泣きじゃくるサムソンビッグと、白い羽根が無造作に散らばっているだけでした。

  • 52二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 19:02:37

    ダイスの神様は今回はビターエンドがお好みか?

  • 53読み手24/03/06(水) 19:09:24

    サムソンビッグにとって激動だった冬も終わり、また冬が来ました。
    ツルが残してくれた布や食料のおかげで、サムソンビッグは不自由の少ない生活を1年間過ごせていました。
    ある日の朝、サムソンビッグはいつものように猟の成果を見に行きました。

    「今日はあったかいし、ウサギさんかなぁ…。」

    サムソンビッグが罠を見やると、そこには美しい一羽のツルが罠にかかっていました。

    「…!ツルさん…!?」
    「…クァーッ!クァーッ!」

    罠にかかった鶴は、近づいて来たサムソンビッグに天にも届くような鳴き声を響かせました。

    「わっ…!ご、ごめんね…!解いてあげるから…!」

    サムソンビッグが罠を解くと、鶴は勢いよく飛び去って行きました。

    「………そんなわけ、無いかぁ。」

  • 54二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 19:12:45

    これで……これでよかったんだ

  • 55読み手24/03/06(水) 19:16:28

    その夜、サムソンビッグはツルの残してくれた機織り機と羽根を使って布を織っていました。
    最近は猟師と並行してこうして布を織っては街へ行き、それを質屋に売って生活をしています。
    今夜は吹雪だ。この状態だと2〜3日ほど街には行けないので、布のストックを増やしていたところ…

    コンコン。

    家の戸を誰かが叩いた。

    「はーい。…吹雪なのに?」

    サムソンビッグが不思議そうに扉を開けると、そこにはそれはそれは綺麗な女性が久しぶりに立っていたのでした。

    めでたしめでたし。

  • 56読み手24/03/06(水) 19:23:01

    お疲れ様でした。今回はツルの恩返しです。

    原作の登場人物が2名なのでサクッと終わる予定だったのですが、今回はダイス神の機嫌が悪く、またもや午後を消費して完走となりました。

    途中からめちゃくちゃファンタジーになってしまったので色々と反省したいですね。いや、でも原作からしてファンタジーか…。


    過去作です。

    【安価・ダイスSS】幸せな帝王|あにまん掲示板 むかしむかし この地域を支配していた帝国に「幸福な帝王」と呼ばれた美しい身なりをしたウマ娘の王様がいました。  帝王はその人当たりの良いハツラツとした性格で民衆からの支持を集め、毎日を幸せに生きてい…bbs.animanch.com
    【安価・ダイスSS】7冠の子ヤギ|あにまん掲示板 むかしむかしのお話です。 山の中の小さなお家に、お母さんヤギと子ヤギたちが毎日楽しく暮らしていました。
 今日はお母さんヤギが麓の街までおでかけをしに行く日。「夕方までには戻るから皆、お行儀良く待っ…bbs.animanch.com
    ウマ娘昔ばなし『桃太郎』|あにまん掲示板昔々あるところに、お爺さんとお婆さんが山の中で夫婦仲睦まじく幸せに暮らしていました。ある日お婆さんが川で洗濯をしていると、山の方から大きな桃がドンブラコドンブラコと流れてきました。お爺さん dice1…bbs.animanch.com
    ウマ娘昔ばなし『さるかに合戦』|あにまん掲示板昔々あるところに1匹の蟹さんが居ました。蟹さんは道にそれはそれは大きくて美味しそうなおにぎりが落ちているのに気付き、「ごちそうだごちそうだ」と嬉しそうに持ち帰りました。蟹さん dice1d114=@5…bbs.animanch.com
    ウマ娘昔ばなし『かちかち山』|あにまん掲示板昔々あるところにお爺さんとお婆さんが畑仕事をしながら日々を過ごしておりました。そんな老夫婦の畑には、毎日のように悪いタヌキがやって来ていました。タヌキは2人の畑に向かって不作を願う歌を歌ったり、植えた…bbs.animanch.com
  • 57二次元好きの匿名さん24/03/07(木) 00:21:45

    乙乙!はじめツルの恩返しって基本役者が二人しかいないけどどうするんだって思ったけど
    複数の人に化けて恩返しに来るって展開は舌を巻いたわ、楽しかった!

オススメ

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています