[閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その12

  • 1124/04/02(火) 23:00:10

    こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその12です。稀にそれ以外の設定の4スレSSも掲載されます
    基本となるSSは6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっています。現在逃避行編は終了し、監禁編を連載しています
    現在の更新速度は非常に遅くなっています

    以下注意事項です
    ・4号×スレッタ
    ・独自設定、捏造過多※1
    ・犯罪行為、残酷な描写あり
    ・元スレに書かれたセリフの使用※2

    ※1)このSSの設定はアニメ本編のものとはだいぶ剥離しているものが多いです。独自設定ばかりで、例えばオリジナルキャラが横行していたりするので、どうしても気になる方はブラウザバックしてください
    ※2)元スレに書かれたセリフの使用は、意図せず思わぬ使い方をしている可能性があります。その際はお申し出くだされば、出来る限り修正をかけます

  • 2124/04/02(火) 23:00:35

    参考にした元スレはこちら↓

    [閲注]ごめんねスレッタ・マーキュリー|あにまん掲示板でも逃げようとしても無駄だよ。拘束は絶対に外さない。2人でペイルやシン・セー、ガンダムから逃げよう。僕のことを嫌ってもかまわない。僕はただ、君を二度とあんな目に合わせたくない。(ここで逃げれば(株)G…bbs.animanch.com

    元スレを参考にスレ主が書いたSSスレその1~11はこちら↓

    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)|あにまん掲示板これはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSを掲載するスレです6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっています参考にした元ス…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その2|あにまん掲示板これはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSを掲載するスレのその2です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっています。現在…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その3|あにまん掲示板これはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその3です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっ…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その4|あにまん掲示板これはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその4です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっ…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その5|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその5です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーにな…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その6|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその5です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーにな…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その7|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその7です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーにな…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その8|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその8です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーにな…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その9|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその9です。稀にそれ以外の設定の4スレSSも掲載されます基本となるSSは6話以降…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その10|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその10です。稀にそれ以外の設定の4スレSSも掲載されます基本となるSSは6話以…bbs.animanch.com
    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その11|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその11です。稀にそれ以外の設定の4スレSSも掲載されます基本となるSSは6話以…bbs.animanch.com
  • 3二次元好きの匿名さん24/04/02(火) 23:01:34

    このレスは削除されています

  • 4124/04/02(火) 23:02:24
  • 5124/04/02(火) 23:03:01

    スレにて頂いた素敵な絵です。今回のスレ画像にも使わせてもらっています

    便宜上スレ主が勝手に題名らしきものを付けています

    ありがたいことにたくさんの絵を頂いております。正直なところ常に見せびらかしたいのですが、レスが長くなりますので、保管庫を作ってみました


    プラムと2人(今回はこちらの絵を使わせて頂きました)


    ↓以前に頂いた絵はこちらに纏めて保管してあります

    ごめんねスレッタ・マーキュリー宝物庫

    ごめんねスレッタ・マーキュリー宝物庫─素敵な頂きもの─URL避難所 | Writening↓のURLをクリックすると宝物庫ページへ飛べます https://telegra.ph/%E5%AE%9D%E7%89%A9%E5%BA%AB%E7%B4%A0%E6%95%B5%E3%81%AA%E9%A0%82%E3%81%8D%E3%82%82%E3%81%AE-09-08writening.net
  • 6124/04/02(火) 23:04:51

    【ごめんねスレッタ・マーキュリー本編SS保管庫】

    基本的に閲覧注意作品となります

    現在0話~32話まで掲載しています

    SSをお読みになりたい場合は↓のリンク先のURLをクリックしてSS保管庫に移動し、更に各タイトル名をクリックして下さい

    ごめんねスレッタ・マーキュリー(SS保管庫)URL避難所 | Writening↓のURLをクリックするとSS保管庫へ飛べます https://telegra.ph/SS%E4%BF%9D%E7%AE%A1%E5%BA%AB-08-09writening.net

    【ごめんねスレッタ・マーキュリー番外編SS保管庫】

    本編SSでは書かれていないエピソードを時系列順に纏めたページです

    物語の合間の出来事を書いた番外編は『端切れ話』、本編終了後の出来事を書いた番外編は『こぼれ話』として区別しています

    今現在はすべての番外編は載せていませんが、推敲が終わり次第少しずつ番外編SS保管庫に収録する予定です

    ごめんねスレッタ・マーキュリー(番外編SS保管庫)URL避難所 | Writening↓のURLをクリックすると番外編SS保管庫へ飛べます https://telegra.ph/%E7%95%AA%E5%A4%96%E7%B7%A8%EF%BC%B3%EF%BC%B3%E4%BF%9D%E7%AE%A1%E5%BA%AB-02-17writening.net
  • 7124/04/02(火) 23:06:25

    という訳でまたまた新たにスレを立ち上げてしまいました
    亀の歩みになりますが、少しずつ進めて行きますのでよろしくお願いします

  • 8124/04/03(水) 00:39:15

    ちょっと夜更かしして番外編SS保管庫に『負けず嫌いの1on1』を更新しておきました

    こちらはあまり加筆はしていませんが、言い回しなどを変えている箇所があります



    端切れ話。地球降下編(負けず嫌いの1on1)


     意外なことにスレッタは運動全般が得意である。

     足も速く、体力もあり、ルールを覚えればすぐにどんな競技でも活躍することができる。

     とはいえ会話中のおどおどとした姿やぼんやりしている姿のイメージが強いのか、いざ運動をしようと動き出すと学園では驚かれることが多かった。

    ───スレッタ先輩すごいです。子供の頃から体を動かしてたんですか?

    ───きっと水星基地には、大規模な体を動かす施設があるんだね!

     地球寮の女子部屋に越してきたばかりの頃、そんな風な会話をしたことを覚えている。前者についての答えは『YES』で、後者についての答えは『NO』だ。

     スレッタは物心ついた頃から母に教わって体を動かしていた。健やかな成長に必要なことだと優しい母に教えられ、ほとんど遊びのような感覚で毎日運動を繰り返していた。

     今思えば、あの頃からモビルスーツのパイロットになることを期待されていたんだと思う。母も優秀なパイロットで、亡くなった父も本職ではないがモビルスーツを動かすことができたのだという。

     それに何より、いつもそばにはエアリアルがいてくれていた。あの優しい家族とずっと一緒にいる為に、スレッタがパイロットになるのは必要な事だった。

     モビルスーツを操縦するにはとにかく体力がいるものだ。


    端切れ話(負けず嫌いの1on1)URL避難所 | Writening↓のURLをクリックすると作品ページへ飛べます https://telegra.ph/%E8%B2%A0%E3%81%91%E3%81%9A%E5%AB%8C%E3%81%84%E3%81%AE%EF%BC%91on%EF%BC%91-04-02writening.net
  • 9二次元好きの匿名さん24/04/03(水) 00:44:19

    スレ立ておつです

  • 10二次元好きの匿名さん24/04/03(水) 00:45:45

    一応捕手★

  • 11124/04/03(水) 00:51:36

    >>9

    書き込みや保守ありがとうございます


    実は今まで↓に表記されるスレッド落ち時間が12時間になっていた場合はすっかり安心していたのですが、どうやら10レス以内なら時間帯によって落ち時間はくるくる変わるらしいですね

    つまり2時間で落ちる仕様に変わる事もあるらしいのですね

    それを知ってヒェッとなりました

    重ねて書き込みや保守ありがとうございます

    今日はもうお休みしますが、明日からまたのんびりと更新していきます

  • 12二次元好きの匿名さん24/04/03(水) 10:12:50

    保守

  • 13124/04/03(水) 14:25:57

    保守ありがとうございます

    どうやら前スレにて2つまでリクエストが埋まったようです
    まだあと1つ枠が開いていますので、何かお読みになりたいものがあれば遠慮なくお書きください
    意外とリクエストがないまま来ていますが、裏ルート関係や登場キャラの過去話みたいな内容でもOKですよ

    ではまた

  • 14124/04/03(水) 23:15:16

    前スレにてリクエストがすべて埋まりました


    『スレッタの髪を結ぶ4号』

    『夜更かしをする2人』

    『お互いを口説く4スレ』


    以上の3つになります

    ありがとうございました!



    それと、どうやらテレグラムがNGワードから外されたようです

    という訳でさっそく番外編SS保管庫に『名状しがたき贈り物』を更新しておきました

    今回もほんの少し書き加えたり修正した箇所があります。主なところは決闘委員会の他のメンバーであるセセリアやロウジの絵の描写が追加されています



    端切れ話。監禁?編(名状しがたき贈り物)


     アパートでの生活にも慣れて来たある日のこと。

     同居人であるエランにお買い物メモを渡すのは、スレッタの大切なお仕事の1つになっている。彼は記憶力がいいので口頭でも問題ないとは思うが、仕事帰りに買い物をしてくれる彼に、わざわざ頭の運動をさせたくはなかった。

     なのでスレッタは毎回必要なものをメモに書いてエランに渡していた。最近では、ちょっとした絵やメッセージを付け加えたりしている。

    「きみは絵が上手だね。分かりやすかったから、商品をすぐに見つけられた。ありがとう」

     以前調理器具であるピーラーの絵を補足として描いたら、彼はこんな風に褒めてくれた。それが嬉しくて、たまに買い物メモの補足をするフリでちょっとしたイラストを描いたりしている。

     スレッタは絵が得意な方だ。とはいっても本格的なものではなく、極めてコミック的なデフォルメの効いたものだった。

     動物を書いたらマスコットキャラのようにコロコロしたものになるし、人を描いたら少女漫画のようにキラキラしたものになる。動物はともかく、今のところはメモに人物を添える予定はないので、スレッタの腕前は完全には披露されないままである。

     それはそうとして、メモの端に直接ペンで絵を描くのは、なんだかとても贅沢な気分になれる。地球だと紙はとても安価なので、毎日メモを使い捨てにしても問題ない。これはすごい事だと思う。

     なので今日も遠慮なくせっせとイラストを描き上がる。そうしていると、たまに色を付けたくなる衝動が湧くこともある。

    端切れ話(名状しがたき贈り物)監禁?編

    ※リクエストSSです。最後の方にスレ主が書いた絵が置いてあります




     アパートでの生活にも慣れて来たある日のこと。

     同居人であるエランにお買い物メモを渡すのは、スレッタの大切なお仕事の1つになっている。彼は記憶力がいいので口頭でも問題ないとは思うが、仕事帰りに買い物をしてくれる彼に、わざわざ頭の運動をさせたくはなかった。

     なのでスレッタは毎回必要なものをメモに書いてエランに渡していた。最近では、ちょっとした絵やメッセージを付け加えたりしている。

    「きみは絵が上手だね。分かりやすかったから、商品をすぐに見つけられた。ありがとう」

     以前調理器具であるピーラーの絵を補足として描いたら、彼はこんな風に褒めてくれた。それが嬉しくて、たまに買い物メモの補足をするフリでちょっとしたイラストを描いたりしている。

     スレッタは絵が得意な方だ。とはいっても本格的なものではなく、極めてコミック的なデフォルメの効いたものだった。

     動物を書いたらマスコットキャラのようにコロコロしたものになるし、人を描いたら少女漫画のようにキラキラしたものになる。動物はともかく、今のところはメモに人物を添える予定はないので、スレ…
    telegra.ph
  • 15二次元好きの匿名さん24/04/04(木) 07:56:06

  • 16二次元好きの匿名さん24/04/04(木) 12:36:06

    主さんの4号が描いたやばかわいいイラスト好きだった!

  • 17124/04/04(木) 13:48:22

    朝の☆や書き込みありがとうございます


    >>16

    嬉しいお言葉を頂いてニコニコしております

    以前はたまに落書きもしていたんですが、最近はめっきり描かなくなっていました。なので本当に久しぶりに描いた絵でした

    実はあれが唯一スレ主が描いたスレッタと4号のイラストだったりします

    このスレで使わせて頂いている4スレイラストのように、格好いい絵や綺麗な絵は他の方がたくさん描かれているので、イラストや漫画は今や見る専門になっています

  • 18124/04/04(木) 22:41:55

    スレ主です

    今日は本編SSがまだ納得いく出来になっていないので代わりにリクエストSSを書こうとしていたんですが、そちらも結構な序盤で詰まってしまいました

    多分日付が変わるまでに最初の一編すら書き終わらないと思うので、さらに予定を変更して番外編SS保管庫の更新に切り替えたいと思います(いつもの)

    大変申し訳ありません



    端切れ話。地球降下編(地球の星空)



     スレッタは地球に来てから不思議に思っていることがあった。

     もちろん初めて見るものが多く毎日が新鮮に満ちているのだが、それとは毛色が違うものだ。

    「あの、エランさん。聞いてもいいですか?」

    「なに?スレッタ・マーキュリー」

     スレッタの声にエランが振り返る。彼は何とも思わないのだろうか。

     知っている事柄がズレている感覚。常識だと思っていたものが違っていた驚き。

     ここ数日でもやもやと感じていた疑問を、スレッタは吐き出してみることにした。

    「…ずっと不思議に思っていたんですけど、地球って、どうしてこんなに夜が短いんですか?」

     今現在は夜の8時。アスティカシア学園ではとっくに夜に切り替わっている時間だった。むしろルームウェアに着替えた女子たちが、寝る前に談笑しているような時間帯である。

     今現在のスレッタ達も宿屋に泊まり、今はもうシャワーも浴びて後は寝るだけになっている。

    端切れ話(地球の星空)地球降下編

    ※リクエストSSです




     スレッタは地球に来てから不思議に思っていることがあった。

     もちろん初めて見るものが多く毎日が新鮮に満ちているのだが、それとは毛色が違うものだ。

    「あの、エランさん。聞いてもいいですか?」

    「なに?スレッタ・マーキュリー」

     スレッタの声にエランが振り返る。彼は何とも思わないのだろうか。

     知っている事柄がズレている感覚。常識だと思っていたものが違っていた驚き。

     ここ数日でもやもやと感じていた疑問を、スレッタは吐き出してみることにした。

    「…ずっと不思議に思っていたんですけど、地球って、どうしてこんなに夜が短いんですか?」

     今現在は夜の8時。アスティカシア学園ではとっくに夜に切り替わっている時間だった。むしろルームウェアに着替えた女子たちが、寝る前に談笑しているような時間帯である。

     今現在のスレッタ達も宿屋に泊まり、今はもうシャワーも浴びて後は寝るだけになっている。

     けれど決定的に違っているところがある。

     明るいのだ。

     こっそりと窓の下を見れば昼間の世界が続いていて、上をチラリと見上げればまだ青空だって見えている。

     とても明るい。

     室内にある分厚いカ…
    telegra.ph
  • 19二次元好きの匿名さん24/04/05(金) 07:16:12

    保守のきらめき

  • 20124/04/05(金) 14:13:12

    きらめいた朝の保守ありがとうございます!


    今日はまだ半分しか仕事が終わっていないと言うのに、色々とアクシデントがあってもう疲れ果てているスレ主です
    残りの休憩時間を寝て過ごそうと思うので、簡単な書き込みだけで失礼します

    そういえば昨日から書き始めて序盤で詰まったリクエストSSですが、帰ってからちょっと頑張って続きを書く予定でいます。調子が良ければ今日中に最初の一編だけでも載せたいです
    駄目そうならまた番外編SS保管庫の更新になります
    多分ギリギリまで粘ると思うので、場合によっては日付を跨ぐような深夜の更新になるかもしれません

    ではまた夜に

  • 21124/04/05(金) 23:00:46

    最初の方だけ間に合いました。リクエストSSです

    端切れ話。監禁?編(ヘアアレンジ×セクシャル)


     今日はナイトマーケットへと出掛ける日だ。
     頭には茶色いカツラ。体には余所行きの服。そして胸には買ってもらったばかりのアクセサリー。
     スレッタはお気に入りのソファに座って足をパタパタさせながら、仕事から帰ったエランが着替え終わるのを待っている。
     やがて廊下側からドアが開閉する音がすると、小さい足音が近づいて来た。
     シンプルなTシャツにゆったりしたパンツ、黒髪褐色肌の同居人がダイニングへ入ってくる。彼は黄色がかった緑の目をほんの少しだけ逸らしながら、手にしたコームとヘアゴムをスレッタの前に掲げて言った。
    「スレッタ・マーキュリー、その、今日も髪の毛をお願いしていい?」
    「まかせてください!」
     どうやら今回もうまく髪を纏められなかったらしい。明確にエランに頼られていると感じたスレッタは、元気いっぱいに返事をした。
    「では、ソファに座って下さい!」
     先ほどまで自分が座っていたソファをポンポンポンと叩いてアピールする。
     エランはこくりと頷くと、大人しくスレッタの指示した場所に座ってくれた。
     好きな人の従順な様子に心の中で身もだえする。普段はしっかりしているエランだが、髪の毛関係だけはスレッタにすべてを委ねてくれるのだ。
     コームとヘアゴムを受け取ったスレッタは、まずは丁寧にエランの黒髪をくしけずると、慣れた手つきで前髪とサイドの髪を編み込んでいった。
     目を閉じているエランの様子にドキドキする。
     この時間を長く楽しみたい自分がいる一方で、すぐにでも2人でナイトマーケットへと出掛けたい自分もいる。…とても悩ましい問題だ。
     とはいえ、どちらを選んでも幸せな事には違いない。
     スレッタはニコニコとしながら編んだ髪をゴムで纏め、「出来ました!」とエランに告げた。
    「ありがとう。ごめんね、手間を掛けさせて」
    「いいえ、とんでもない。これくらいいつでも大丈夫ですよ」
     本当にいつでも大丈夫だし、むしろスレッタとしては嬉しいのだが、エランはどこか気まずげにしている。
     あまり他人に頼らない人だから、スレッタにお願い事をしたのがちょっと恥ずかしいのかもしれない。

  • 22二次元好きの匿名さん24/04/06(土) 08:10:51

  • 23124/04/06(土) 15:17:36

    朝の☆ありがとうございます
    今日も今日とて仕事ですが、帰ったらリクエストSSの続きを載せたいと思います
    今回はめちゃくちゃ4スレに関係ない雑談になりますので、ご注意ください


    そういえば4月に入り、また新しいアニメ作品が続々と始まっています
    作品リストを見ていると目移りしてしまいそうですが、新たに始まった好きな漫画のアニメは見ようと思っています
    その中でも1つ注目しているタイトルがありまして、その名も『第七王子に転生したので気ままに魔術を極めます』という作品です
    原作はなろう小説となります。スレ主が知っているのはその小説のコミカライズになります
    生憎となろう禁止令を自分に課してから発見した漫画なので、小説の方はまだ読めていないのですが…、いつかは読もうと思っています

    漫画版は非常に色遣いが綺麗で、読んでいるだけでほうっとため息が出てしまうくらいです。そのうえでストーリーも面白く、読んでいて手に汗握ってしまいます
    そう、この作品の漫画版は、なんと最近ではほぼ全ページがフルカラーで描かれているのです。最初はそうでもなかったのに、なぜか気が付いたら色が付いていたのです
    作品自体は『マガジンポケット』というアプリでほぼ無料で読めるので、興味がある方は一度ご確認ください(宣伝)

    スレ主はその中でも、グリモ、タオ、完全食、というキャラがお気に入りです
    アニメでは第一話が放送し、スレ主の好きなキャラその①であるグリモくんが出てきました。そして第二話では好きなキャラその②であるタオ姐さんが出て来るはずなので、今から非常に楽しみです
    残念ながら好きなキャラその③完全食(名前)に関しては、漫画版での登場かなり先になるのでアニメには出てこないでしょうが…
    人気が出れば続編も作られるはずなので、そこでの登場に期待してしまいます

    好きな作品を見て元気と話のネタを貰いつつ、SSの方も頑張りたいと思います
    ではまた夜に

  • 24124/04/06(土) 22:52:11

    >>21

     もしくは、上手に髪を編めないこと自体を恥ずかしく思っている、などもあり得る。

     以前髪の編み方を教えた時にはうまく編めていたと思う。それから何度か練習もしていたようなのに、下手なままなんて考えにくい。

     きっとエランは目標を高く設定しすぎているんだろう。

     スレッタとしては彼に頼られるのは嬉しいし、彼の髪を編むひと時に幸せを感じる。だからこのままでも自分的にはまったく問題ない。

     問題ないけれど…。

     こちらに手を差し伸べてくれる優しい人に、スレッタは心の中で決意した。

     ───大丈夫です、エランさん。納得するまで付き合いますからね!

     たとえスレッタの楽しみが減ったとしても、彼の憂いを取り除きたい。そんな事を思いながら、スレッタはひとつ頷くと彼の手を取った。

    「帰ったら『特訓』ですね、エランさん!」

    「え?」

     首を傾げるエランを余所に、スレッタはやる気になっていた。

     ナイトマーケットに向かいつつ、具体的な特訓方法についても頭を巡らせていたのだった。


     今日も大満足で帰って来た後、スレッタはさっそくとばかりにエランの目の前に先ほどまで被っていたカツラを差し出していた。

    「スレッタ・マーキュリー、これは?」

    「『特訓』の為の秘密道具です!エランさん、よかったらこれを使って髪の編み込み方を練習しましょう!」

     スレッタの言葉にぱちりと目を瞬くと、エランはハッとしたように編み込まれた前髪とサイドの髪に手をやった。

     そしてほんのちょっとだけ、恥ずかし気な顔をして目を伏せた。

    「ご、ごめん…。やっぱり迷惑だったよね」

    「いいえ、ぜんぜん、そんなことはないんですが!」

     何故かエランの反応に謎のドキドキを感じつつも、スレッタは力強く否定した。むしろ彼からの迷惑ならどんどん掛けられても構わなかった。

     でもそれだと本人が気にするだろうから、血を吐くような提案をしているのだ。

    「エランさん、以前教えた時には初めてとは思えないくらい上手だったし、それに何度か練習してたって言ってたじゃないですか。だから勿体ないなって思ったんです」

    「勿体ない?」

    「はい。せっかく練習したのに勿体ないです。ええと、多分ですけど、エランさんの編み込みはそんなに変じゃないと思うんです。でもエランさんは自分の編み込みに納得いってないんですよね?」

    「……そうだね」

  • 25二次元好きの匿名さん24/04/07(日) 08:41:21

  • 26二次元好きの匿名さん24/04/07(日) 09:33:58

    血を吐くような提案てwww
    すれ違いネタ美味しいです

  • 27124/04/07(日) 14:15:42

    朝の★と感想ありがとうございます


    >>26

    言い回し的に『断腸の思い』でもよかったかもしれません

    しかしスレッタにとって身を切るような提案であったことは確かです

    下手したら4号の髪をこれ以上弄れなくなる可能性があり、彼女にとっての楽しみがひとつ減ってしまいかねません

    でも4号の為にスレッタは決断しました。大いなる愛(?)です


    とはいえ実は4号の練習はそんなに必要なかったりします

    彼は意外と適当なところもあるので、ナイトマーケットに行くくらいなら少々歪な編み目でもひょいひょい出かけられます。仕事先だと大注目されるのでさすがの4号もたじろぎますが、基本的に移動している外ならそんなにまじまじと見られることはないので平気です

    なら何故いちいち自分で編まずにスレッタに編んでもらっているのかと言うと、ただ単にスレッタをお母さんに見立てて甘えているだけです

    『同年代の乙女を母に見立てて甘える男』

    ものすごい地雷臭のする字面ですが、この時期の4号の情緒はこんな感じの発達具合になります

    そう、すれ違い必須な2人なのでした

  • 28二次元好きの匿名さん24/04/07(日) 22:59:28

  • 29124/04/07(日) 23:42:45

    ★ありがとうございます!


    >>24

     少しの間を置いてぎこちなく頷くエランの様子に、スレッタはやっぱり、という顔をした。

    「自分だけの判断だと良いか悪いか分からない可能性もありますから、わたしも付き合います。そして練習の成果を客観的に判断したいと思います。…というわけで、さっそくこのカツラで編み込みの練習をしてみましょう!」

     そう言って、もう一度ずいっとカツラを差し出してみる。エランは目の前に差し出されたカツラを手に取ったものの、やっぱり少し戸惑っているようだった。

    「…練習するなら、自分の髪を使った方が効率的だと思うけど」

    「確かにそうですけど、練習を繰り返したら髪がボロボロになっちゃいますよ。それにカツラなら練習の成果を自分の目で見る事ができます」

    「なるほど」

     スレッタの言葉に、エランはようやく得心がいったように頷いてくれた。今まで戸惑うばかりだった目線が、カツラにジッと注がれ始める。

     ナイトマーケットを楽しんでいる間も考え続けていただけあって、スレッタの理論武装は完璧だ。

     心の中でふふんと胸を張りながら、具体的な練習方法を提示してみる。

    「最初はカツラを被らないまま練習して、指の動きを慣れさせましょう。大丈夫そうならカツラを被って、より実践的な練習を行います」

    「分かった。…でも最初から被らないのは何故?」

    「最初は自分の目で見ながら編んだ方が分かりやすいと思ったんです。ひとつずつ丁寧に編んで、納得できる編み込みが出来たら次の工程に行きましょう」

    「カツラを被って、より実践的な練習を?」

    「いいえ。カツラを被る前に、いちど手元を見ないで編めるように練習します。これで綺麗に編むための指の動きを体に覚えさせるんです。自分と他人では勝手が違うので最初は戸惑うでしょうけど、段階を踏んで慣れていきましょう」

    「分かった」

     こくんと頷く素直な様子に、なんだか得意な気分になってくる。エラン相手にスレッタがイニシアチブを握るのは、とても珍しい事だ。

    「エランさんならすぐですよ」

    「…がんばってみる」

    「その意気ですよ、エランさん!」

     調子に乗ったスレッタは、上位者としての励ましの言葉を送ってみた。

     この時のスレッタはまだ気付いていなかった。自分の余裕がすぐに無くなってしまうという事を。

     それも…想定していない方向での、余裕の無くなりようだという事を。

  • 30二次元好きの匿名さん24/04/08(月) 07:27:20

    わくわく保守

  • 31124/04/08(月) 15:01:00

    >>30

    わくわく保守ありがとうございます

    最新のリクエストSSの頃の4号はまったく下心がないので、恋を知って下心(可愛い)も芽生え始めたスレッタとは色々と差異が発生しています

    スレッタ視点と4号視点とでは見えている世界が違うので、その辺り想像すると楽しめるかもしれません


    ちなみにこの後一カ月もしない内に4号の下心はスレッタを追い越してしまい、さらに一瞬で追いつけない領域にまで到達します



    ではまた夜に

  • 32124/04/08(月) 23:20:17

    >>29

    「…よし、エランさん、準備できました!」

    「ありがとう」

     専用のスタンドで固定したカツラをテーブルの上に乗せて、いよいよ特訓がスタートだ。

    「まずは編み込みをしやすくする為に、ヘアブラシで髪のほつれを直しましょうか。これを使ってください」

    「分かった」

     あらかじめ用意していたヘアブラシを渡すと、エランはすぐに頭から下に向かって一気にブラシをかけようとする。すると途中で引っかかり、ブラシが動かなくなってしまった。

     何度かやり直しても同じような場所で引っかかってしまい、とうとう困った顔で振り向いてくる。

    「うまくいかない…」

    「んんっ…」

     その様子に、ちょっと胸がきゅんとしてしまう。スレッタは何度か咳ばらいをして、不埒なトキメキを追い出した。

    「えふん、えふん…っ。えっと、長い髪をとかす場合は、毛先の方から優しくブラッシングしていくんです。毛先がほぐれたら徐々に上に向かっていって、頭の上の方は最後になります」

    「そうなんだ」

     エランは髪が短いので知らなかったんだろう。彼には必要ない知識かもしれないが、知っていて損ではないと思う。たぶん。

     スレッタからコツを教えられたエランは、さっそく髪の一部を掬いあげ、少しずつ毛先から丁寧にブラシでとき始めた。

     その様子をスレッタは後ろの方からジィっと見ている。

     監督役なので当然だが、主にスレッタの視線はエランの大きな手に注がれている。

     エランの大きな手は、スレッタのものとは全然違う。素手だと顕著に違いが分かった。

     ゴツゴツと骨が浮き出ていて、関節の節が飾りのように目立っていて、見るからに固そうな手だ。

     そして指が長い。ヘアブラシの柄を握っても、まだまだ指が余っている。

    「………」

    「こんな感じかな」

    「!…そ、そうですね」

     スレッタは返事をしながらも、何だか妙にそわそわしていた。エランの大きな手で掴まれているヘアブラシを見ているうちに、落ち着かない気分になっていたのだ。

     練習に使うカツラはスレッタのものなので、もちろん使うヘアブラシもスレッタのものだ。

     自分の私物を好きな人に扱われるというのは、もしかしたら恥ずかしさを感じる状況…なのかもしれない。

    「じゃ、じゃあ、実際に編んでみましょう!」

     それに気づいたスレッタは、大慌てで次の工程へとエランを誘導していた。

  • 33二次元好きの匿名さん24/04/09(火) 00:11:54

    子どもっぽい4号と男らしい4号をどっちも見ちゃって整うスレッタちゃんだ!!!

  • 34二次元好きの匿名さん24/04/09(火) 08:09:30

    困った顔の4号かわいい

  • 35124/04/09(火) 14:25:00

    感想ありがとうございます


    >>33

    寒暖差によって一種のトランス状態に入る現象、それが『ととのう』という事!

    4号はスレッタ専用のサウナだったのかもしれません

    脳内麻薬がドバドバ出まくっても仕方ありませんね


    それはそれとしてセンシティブスレでよく出たフレーズを見かけるとふふっとなります

    書き込んだ事はないですがいつもこちらで美味しいネタを頂いております


    >>34

    4号はデフォルト顔が眉毛キリっとなっている凛々しい顔つきなので、たまに眉毛がへにょっと下がっているとギャップも相まって母性本能が擽られるようです

    罪な男なのです

  • 36124/04/09(火) 23:16:01

    >>32

     大きな手が器用に茶色い髪を編んでいく。やっぱり練習していただけあって、スレッタの目には上手に編めているように思う。

     先ほどよりもだいぶ余裕ができたスレッタは、再び上位者としての視点を取り戻していた。

    「いい調子ですよ、エランさん」

    「うん、腕の向きの問題もあるだろうけど、単純に髪が長い方が編みやすい気がする」

     てきぱきと編み目を増やしながら、エランも心なしか自信ありげに答えてくれる。

    「ん、できた」

     話している内に、一回目の練習は終わっていた。編み目もまっすぐで綺麗だし、髪がほつれて飛び出ている箇所もない。

    「どうかな」

    「これは一発合格してもいい出来ですね。すごいですよ、エランさん」

    「ありがとう。じっくり見ながら出来たのが良かったのかも」

     エランは照れくさそうにしているが、元よりこれくらい器用に編めたんだろうとスレッタは思っている。

     彼に足りないのはきっと自信だ。だからこの練習もあまり技術的なことは教えていない。

     少しずつ目標をクリアしていくことで、彼自身が自分の編み込みに合格点を与える事が出来ればそれでいい。

    「ではもう次の工程に進んでしまいましょう。今度はあまり手元を見ないで、指の動きを意識しながら編み込みをしてください」

    「わかった」

     こくりと頷くと、エランは目を伏せて髪を編み始めた。

     さぐりさぐりで髪の量を調整しては、時折ちらりと出来上がりを確認しながら慎重に編んでいく。

    「どうだろう」

    「編み目が少し歪んでますね。わたし的にはこれくらい大丈夫だと思いますけど、エランさんはどうですか?」

    「…そうだな。もう少し練習してみる」

    「頑張ってくださいね!」

     この『特訓』はエランが自分の腕前に納得するためのものである。だから彼の気がすむまで付き合うつもりだ。

     幸いなことにエランの努力もあって、何度か練習を繰り返したあとはだいぶ綺麗な編み込みが作れるようになった。

     きっと彼が自分に合格点を与えられるのはもうすぐだ。

    「とうとう何も見ないで綺麗な編み込みが出来るようになりましたね。感慨深いです」

    「まだ一時間も経っていないけど」

    「気分の問題ですよ!では、カツラを被ってより実践的な編み込みをしてみましょう」

    「うん、頑張ってみる」

     予備のウィッグネットを付けたエランが、何の躊躇もなくカツラを被った。いよいよ『特訓』の最終段階だ。

  • 37124/04/10(水) 08:24:38

    最近の寒暖差で風邪ひきました
    鼻をずびずび言わせながら今日もお仕事行ってきます


    そういえばいつのまにかスレを立ち上げてから一年経っていました(去年の4月6日に立ち上げてます)
    無駄に息の長いこのスレですが、皆様のお陰で一度も落ちる事無く過ごせました
    いつもありがとうございます


    ではまた

  • 38二次元好きの匿名さん24/04/10(水) 08:50:45

    スレ主ご自愛くだされ🌸

  • 39124/04/10(水) 14:18:59

    労わりのお言葉ありがとうございます

    仕事もまだまだ折り返し地点だと言うのに、もうすでにベッドが恋しいスレ主です
    体調自体はちょくちょく崩していますが、風邪は本当に久しぶりに引きました。熱もない鼻風邪の初期症状ですが、これが喉に来ると長引きます
    こういう時は温かい風呂に入って髪をしっかり乾かして即ベッドに入って半日くらい寝まくれば改善するものです
    とはいえ明日も仕事でそんなに長時間の睡眠を確保できないので、数日かけてじっくり治していこうと思っています

  • 40二次元好きの匿名さん24/04/10(水) 23:18:50

    保守〜

  • 41124/04/10(水) 23:19:32

    >>36

    「とっても似合ってます!」

    「あり…がとう?」

     茶髪のカツラを被ったエランは、いつもと印象が違っている。ふんわりとカーブした長い髪が太い首やシャープな顔の輪郭を隠していて、角度によっては女の子のように見える。

     実はちょっとだけカツラを被った彼の姿を見るのを楽しみにしていたスレッタは、期待通りの姿に大満足していた。

     エランはと言うと、躊躇なくかぶった割にやはり違和感があるのか、しきりにカツラの方を気にしている。

    「締め付けがきつかったりしますか?よければ調整しましょうか」

    「いや、それは大丈夫。でもちょっと気になる事が…」

     答えている間にも、エランは辺りを見回すような動作を繰り返している。そして髪の一房を手に取って、顔に近づけたりしていた。

    「もしかして、カツラに興味が?」

    「いいや、でも気になっていた事の原因は分かった。さっきから何かの匂いがしてると思ったんだけど、このカツラだね」

    「匂いですか?」

    「うん。爽やかで甘くて、清潔な匂いがする」

     エランの言葉に、スレッタは思い当たる事があった。

    「ああ、それはきっとメンテナンスの残り香ですね。カツラを使った後はシャンプーとリンスで汚れを落としてるんです」

    「そうなんだ。いい匂いだね」

    「えへへ」

     アパートに置いてあるのは適当に買ったシャンプーとリンスなのだが、エランの好みに合うらしい。

     彼が選んで買ってきた品物で、彼も使っているモノなのだから当然かもしれない。

    「ん…?」

    「話の腰を折ってゴメン。じゃあ編み込みをしてみるね」

    「あ、は、はい」

     一瞬何かに気付きそうになったが、エランの宣言にそれどころではなくなった。

     彼の大きな手が器用にカツラの髪を編み込んでいる。少し心配していたが、この様子なら心配なさそうだ。

    「いい調子ですよ」

    「うん、下手に鏡を見ない方がいいみたい」

     彼の手が茶色い髪の毛を編んでいく。サクリと髪の間に指を入れて、綺麗に髪をより分けて、そうして作った髪の束を丁寧に編んでいる。

     普段はスレッタの頭の上にいるくせに、今はエランの頭の上で彼によって飾り付けられているスレッタのカツラ。

     ───いいなぁ…。

     おかしな話だが、スレッタはエランの『特訓』を見ているうちに、少しずつ茶髪のカツラを羨ましく思い始めていた。

  • 42二次元好きの匿名さん24/04/11(木) 08:08:31

  • 43124/04/11(木) 15:35:08

    夜の保守と朝の☆ありがとうございます

    うっかりミスで書いていた長文を消してしまったので、保守代わりの書き込みだけで失礼します
    ではまた

  • 44124/04/11(木) 22:45:46

    スレ主です

    今日はちょっと体調が悪いのでお休みします
    リクエストSSはまだ最後まで書き上がってないですが、調子がよければ明日の更新でオチまでいけると思います(多分)

    ではまた明日

  • 45二次元好きの匿名さん24/04/12(金) 07:00:52

  • 46124/04/12(金) 15:07:31

    朝の★ありがとうございます
    今日仕事を頑張ったらようやく休みが来るので、そこで崩れた体調を万全に直したいと思います

    ところで昨日は昼に頑張って長文を書いたらうっかりミスで全消ししてしまった訳ですが、SDガンダムの新シリーズ『禁じられた魔法』について長々と感想を書いていました
    SDガンダムシリーズについてあまり詳しくは知らないスレ主ですが、面白そうだなと思っています
    ストーリーも普通に気になるので、後で予約をするかもしれません

    紹介ページに主要人物の絵柄が公開されていて、みんな可愛くてお気に入りになりました。その中の人物で一番お気に入りになったのはシャディクです
    民族衣装っぽい前掛け?をして、なんとトレードマークの胸元が隠されています。でもそれがとても似合っているのです。あと傍らに羽の生えた可愛いハロがいるのですが、シャディクの周りをパタパタと飛び回る姿を想像しています
    グエルは騎士様!という白の甲冑を着ていてカッコいいですし、4号はシュッ!とした忍者のような装いでスマートです
    スレッタは何となくタヌキを思わせるような野暮ったさですが、そこがまた可愛いです。シリーズの後半で綺麗な竜の巫女としてのスレッタも描かれるんじゃないか?と予想しているので、期待値込みで見ているとわくわくします
    そしてミオリネさんなのですが、ちょっと可愛すぎますね。巫女衣装がとんでもなく似合っています。等身大の巫女衣装ミオリネさんを見たすぎて妄想しました。しかしスレ主の頭では上手く細部を妄想できなかったので、後でファンアートを漁ってしまうかもしれません
    あと頼りにならなさそうなマルタンと、頼りになりそうなニカ姉、ものすごく強そうなチュチュもいるようです。賑やかです

    モビルスーツの方はファラクトが一番格好いいなと感じました。鋭い目つきがたまりません
    他の御三家機体には眼球が描かれていないので、もしかして目が描かれるのはガンダムだけなのかなと思いました。ルブリスやエアリアルにはきちんと描かれています
    収録される予定の各カード名も見てみたのですが、『ルブリスジュニア』というのが気になります。ルブリスの子ども(又は少年?時代)なのでしょうか…?イラストが見てみたいです

  • 47124/04/12(金) 23:01:44

    終わりませんでした!

    >>41

     編んで、編んで、編み込んで。何度目かのやり直しで、ついに綺麗な編み込みが完成した。

     専用のスタンドに置いたカツラを、2人で一緒に確認してみる。

    「どうですか?わたしの目には、すごく綺麗な出来栄えに見えます」

    「そうだね、歪みもほつれもない。…うん、今までで一番うまく出来たかも」

     エランも納得しているようだ。彼はひとつ頷くと、自分の髪を手櫛で直して編み込みをし始めた。『特訓』の成果の最終確認だ。

    「今なら自分の髪でも上手く編み込めると思う」

     自信ありげな言葉通りに、彼の髪で出来た編み込みはカツラと同等の綺麗な編み目になっていた。

     もしかしたら、自分よりも上手く編めているかもしれない。

     これでもう編み込みを頼まれることもなくなるんだろう…。スレッタは一抹の寂しさを抱えながら、エランに対して寿ぎの言葉を送った。

    「おめでとうございます、これで『特訓』は終了です。元々上手でしたけど、短期間ですごい上達ぶりでしたよ」

    「ありがとう」

     エランは褒められて嬉しそうにしている。サイドの髪と前髪の半分を編み込んでいる為、はにかんでいる顔がよく見える。

     この顔を見られただけでもよかった…。そう思っておこう。

     スレッタが自分に対して納得しようとしていると、エランが「実は…」と内緒話を語るように話し始めた。

    「本当は、そんなに編み込みの出来自体にこだわりはなかったんだ。多少歪んでいても、平気で外に出かけられたと思う。でも、それを口実にしてきみに頼んでた」

    「え」

    「…少し甘えてたんだ。それを最初に言っておけばよかったのに、恥ずかしくて言い出せなかった。そんな怠惰な僕に対して、きみは一生懸命になってくれて、『特訓』内容も考えて最後まで付き合ってくれて…。嬉しかった」

    「え」

    「これからは、横着せずに自分でちゃんと結おうと思う。ありがとうスレッタ・マーキュリー」

    「まま、まってください。エランさん!…あの、編み込みの出来は関係なく、ただ単に甘えてたんですか?わたしに?」

    「うん。今までいらない手間を掛けさせててごめん」

    「いえ…」

     ───それはいいのだが。むしろ横着だろうと怠惰だろうと、エランがそんな弱さを見せてくれるくらい気を許してくれている事が嬉しいのだが。

     スレッタは、わざわざ気を回して損になる事をしていた自分にショックを受けた。

  • 48二次元好きの匿名さん24/04/13(土) 08:41:26

  • 49二次元好きの匿名さん24/04/13(土) 17:44:43

    (∩^o^)⊃━☆゚.*・。

  • 50124/04/13(土) 22:06:25

    すいませんほぼ一日寝込んでましたスレ主です

    夕方に起きてたんですがSS書いてる内にまた寝落ちしてました

    ★と保守━☆゚.*・。ありがとうございます。本当に助かります

    そしてリクエストSSはまだ終わりませんでした。計算が甘かったようです



    >>47

     …そして、やっぱりちょっとムッとした。

     主に余計な事をした自分自身への怒りだが、最初から言ってくれればよかったのに…というエランへの怒りも、ほんのちょっぴりだけ湧いた。

     もし彼が最初から素直に話してくれたなら、例えば…。

    『自分で編むのが面倒だから甘えているだけなんだけど僕はきみに髪を編んでもらいたい。───いや?』

    『イヤじゃないです!嬉しいです!』

     ───という会話だけで話は済んだのだ。でも現実はスレッタの提案した『特訓』によってエランの編み込みの技術をランクアップさせ、やる気を出させてしまった。あの至福の時間はもう訪れないかもしれない。

     むむぅ…、と口角が曲がっていくのが分かる。

    「ご、ごめんね、スレッタ・マーキュリー。その、お詫びに何かさせて欲しい。物でも、何でも」

     スレッタの不機嫌を敏感に察知したエランが、珍しくあからさまなご機嫌取りをしてきた。

     その姿にすぐにでも許してしまいそうになるが、スレッタの頭はそれに待ったをかけ、逆に要求を叩きつけてみる事にした。

    「なら、エランさんもわたしの髪を編んでください!これで平等…です!」

     彼は自分にとても良くしてくれて、普段からアクセサリーを買ってくれたり、小物を買ってくれたりする。これ以上物理的な物を要求するつもりはない。

     でも、ヘアブラシを持つゴツゴツした手や、カツラの髪を編み込んでいく節の目立つ手は欲しかった。ちょうど等価交換のような形になるし、都合が良かった。

    「わ、わかった」

     エランがこくりと頷いている。気圧されたように素直な態度だ。

     初めてのナイトマーケットでの手繋ぎの件といい、自分は咄嗟の判断力に優れているらしい。これも水星でのレスキュー活動の賜物だろう。

     スレッタは珍しくイニシアチブを取っていた。

     エランがスレッタの髪を手に取るまでは、完全に彼の上に立っていた。

  • 51124/04/14(日) 08:16:58

    まだ体調は完全回復していませんが仕事には行かねばなりません
    という訳で行ってきます

  • 52124/04/14(日) 15:01:41

    夜まで持たせるために書き込みしに来ました
    最近はスレ主の遅筆のせいでスレが鈍足進行かつ薄味になってきているので、いっちょネタを放出してみようかと唐突に思い立ちました

    実はスレ主はよく某センシティブスレを覗いていまして、そこで話のネタを拾って妄想の翼を広げたりする事があります
    内容は割とその場限りのきちんとした話にもできない場面を切り取ったものなのですが、ひょんな事からけっこうな細部まで話が作り込まれる時があります
    前振りが長くなりましたが、今回放出するのはその内の1つになり、ずばり魔法少女モノです
    センシティブ部分はナーフされ、代わりに4号とスレッタの恋物語に重きを置いたお話になっています

    ↓以下あらすじ↓
    ごく普通の少女として学生生活を楽しんでいたスレッタは、怪我をしていた動物を拾ったところ、ひょんなことから魔法少女としての力を得る事になった
    なんと拾った動物は妖精であり、魔法少女になる力を人に与えられる力があると言う
    自らを『チベルン』と名乗ったその妖精は、代わりに自分たちの国を助けて欲しいとスレッタに願った
    お人好しのスレッタは、その願いを叶える為に悪のペイル軍団と戦うことを決意する


    【スレッタ・マーキュリー】普通の少女だったがある日魔法少女になる。使役する精霊はエアリアル。学校に気になってる先輩がいる
    【チベルン】実は魔法の国の第四王子。悪のペイル軍団が攻め込んできた際に姿を変えて人間界に助けを呼びに行った。スレッタに運命を感じ、ほとんどすべての魔法の力を譲渡している
    【ブリザード】悪のペイル軍団の幹部。執拗にチベルンを狙っている。当然スレッタと激突することになるが、何か思うところがあるのかスレッタへの当たりが非常にキツイ。使役する精霊はファラクト
    【学校の先輩】スレッタが以前困っている時に助けてくれた親切な先輩。弓道部に所属しているらしい
    【???】スレッタの夢に出てくる男の子。スレッタの精神が攻撃を受けると守ってくれる

  • 53二次元好きの匿名さん24/04/14(日) 18:34:20

    >>52

    スレッタは魔法少女のコスチュームも似合いそうだし、何より設定が楽しそう!

    いつかエピソードが読めると嬉しいです

    ところで、4号はもしかして1人4役?演劇なら舞台から下がるたびに衣装替えで大忙しですね

  • 54124/04/14(日) 22:52:00

    魔法少女モノはたくさんの色々な4号を取り揃えております

    スレッタはどの4号と結ばれるのか…?5等分の花嫁的な事を4号ひとりでやってます


    そしてリクエストSSはまだ続きます。すいません



    >>50

    「スレッタ・マーキュリー、その、今すぐするの?どうせなら、次に外出する時の方がいいんじゃ…」

    「それだとわたしの地毛じゃなくカツラを編み込むことになりますっ!平等じゃありません!それにこういうのは、早い方がいいんです!」

    「わ、わかった。ごめん」

     珍しく強気で責めるスレッタに、こちらも珍しくたじたじになりながらエランが了承する。

     勝手に誤解して、勝手に怒って。あとで自分は後悔するんだろうな、と分かっていたが、一度勢いがついたものはすぐには止まれない。このまま突き進むしかなかった。

    「では、どうぞ!」

     ダイニングテーブルの椅子に腰かけ、スレッタの準備は万端だ。

     一方エランはまだ戸惑っているようだったが、椅子の上から微動だにしない様子を見て、恐る恐るスレッタの髪の一房を手に取った。

    「!?」

     同時にピクリとスレッタの背中が跳ね、エランが驚いたように髪からサッと手を放す。

    「スレッタ・マーキュリー?」

    「何でもありません!さぁ、続けてください!」

     背筋を伸ばして先を促すと、もう一度エランが髪に手を伸ばした。

     方々に跳ねた赤髪を外側からそっと両手で掬い上げ、髪の束にしたものを柔らかく掴んで毛先を梳かし始める。

    「痛くない?」

    「…大丈夫です!」

     次にエランは梳かした髪を3つの束に選り分けると、丁寧に髪を編み始めた。前髪やサイドの髪は放って、後ろ髪全体を編み込んでいる。

     ひとつ編むたびに頭皮から髪を掬い取り、だんだんと先に進んでいく。耳の後ろの髪もきっちりと回収して、首筋に張りつく髪もそっと剥がして、本当に丁寧に。

    「せっかくだから後でサイドの髪も編んで、後ろ髪と合流させてみる」

    「あ、新しい髪形に挑戦ですか?…い、いいんじゃないでしょう、か!」

     その間、スレッタは不意に動かないように背筋を緊張させていた。力を込め、ほんの少しも体のブレが出ないように注意する。

     それでも首筋にエランの指が触れた時は震えてしまった。慌てて咳払いで誤魔化したが、何度も続けば不審がられてしまう。そんなのダメだ、とスレッタは思う。

     実は先程から、謎の不調にスレッタは翻弄されていた。

  • 55二次元好きの匿名さん24/04/15(月) 07:11:55

    訳知り顔の人「体調不良……ね^^」

  • 56124/04/15(月) 15:10:26

    >>55

    訳知り顔の人その2「それってホントに体調不良……かな?^^」


    という訳で(?)感想ありがとうございます

    髪を触り合うのは親密な関係にある人だとよく聞きますが、実際あまり知り合いと触り合ったりしない部位だなと思います

    こちらのSSのスレッタはプロの人がいなかったので他人に任せることもできず、成長してからは自分で髪を切ったり結ったりしていました。なので余計に誰かに髪を触られるという機会が少ないまま成長しました

    そんなスレッタが、今好きな人に髪の毛を弄られています

    しかも髪の先を結ぶとかでなく、髪をかき分け頭皮にまで指の感触が届くような編み込みをされています

    さらに好きな人は別にプロとかではないので、適切な力で髪を引っ張ったりなどはできません。ただ出来るだけ痛くないようにものすごく弱い力で配慮しながら結ってくれてます

    適度な刺激すらなく、何かこそばゆい感じの感触です

    肌を触るか触らないかのギリギリの所で指の先をすぅーーっと滑らすような感じ、と言って伝わるでしょうか

    そんなこんなで次回は大変な事になっているスレッタをお送りします


    ではまた

  • 57124/04/15(月) 22:43:48

    >>54

     髪には神経がないはずなのに、エランが毛先を掬えばくすぐったさを感じ、髪を梳かせば背筋がそわそわする。彼の指が髪の間を通っただけで頭皮がジンジンして、彼の手が後れ毛を回収するたびに首の後ろがぞくぞくする。首筋を直接触られた時には電流が走った。

     エランに触られるたびに体が勝手に驚いてしまい、繰り返すたびに強烈な恥ずかしさを感じてしまう。

     最初の強気はどこへやら、もうスレッタの顔は熱くて火だるまになりそうだった。

     …自分はいつの間にか、神経過敏にでもなってしまったのだろうか…?

    「これから前髪とサイドも編み込んで…。スレッタ・マーキュリー?」

    「ななっ、なんですかっ!?えらんさんっ!」

    「顔が赤いけど、大丈夫?」

    「ひぇっ!そうですか!?き、気のせいじゃないですかッ!!?」

     スレッタの優位性は完全に崩れ、何でもないようなエランの言葉にもわたわたと慌ててしまう。

     正直もう逃げ出したくて仕方ないが、自分から髪を編めと強く言ってしまった手前、やっぱりもういいです!と言ってしまっていいのか分からない。

     混乱したスレッタは、とりあえず現状維持を選択した。

    「少し汗をかいてる。空調の温度を下げようか?」

    「お、おかまいなくぅ…ッ!」

     前髪を編み込まれている間、目が合わないようにひたすら目を逸らし。

    「やっぱり体調が悪いんじゃ…?」

    「ぜんっぜん!元気ハツラツですよっ!」

     サイドを編み込まれている間、耳の近くから聞こえてくる声に勝手に悶えようとする体を抑えつける。

    「……もうすぐ終わるから」

    「は、はい…」

     エランも何かを察したのか、終わりの頃には黙々と作業してくれた。そしてスレッタは髪の編み込みが終了した時点で、脱兎のごとく自室へと逃げ込んだのだった。


    「ふいぃ~~…」

     部屋でひとりになった途端、安堵のため息がどっと出た。体の中の熱い空気をすべて出すように長く息を吐き、新しい空気を吸い込んでいく。

     スゥ、ハァ、と何度か呼吸しているうちに、だんだんと体が落ち着いてきた。

    「………」

     冷静になった頭で考えてみると、いきなり逃げ出したのはエランに失礼だったかもしれない。逃げ出す前に一応締めの言葉は言ってきたが、適切なセリフだったのかどうかすら分からない。

     たしか『これでチャラです!』みたいな事は言っていたと思う。…よく覚えていないが。

  • 58124/04/15(月) 22:46:45

    長くなりましたがこれで最後です


    >>57

     スレッタは少し迷って、もう一度ダイニングへと戻ることにした。

     そろそろと音を立てないように扉を開けると、カツラの編み込みを解いている最中のエランと目が合った。

    「エランさん」

    「ああ、スレッタ・マーキュリー。これを取りに来たの?」

    「えっと、えっと。…そうです」

     エランの声があんまり優しいので、つい嘘をついてしまう。

    「ちょっと待ってね。すぐ終わるから」

     失礼な態度を取っていたと思うのに、エランは何も咎める事無く普通に対応してくれる。むしろ何も気にしていないように見えて、スレッタは戸惑ってしまう。

    「どうぞ」

    「あ、ありがとうございます」

     カツラを受け取ろうとすると、ジッとこちらを見ている視線に気が付いた。

    「な、なんですか」

    「いや、機嫌は直ったかな…と思って。怒らせちゃったから」

     バツが悪そうに目を逸らす様子に、何も気にしていなかった訳じゃないと分かってホッとする。そうして少し嬉しくなって、気が付いたら「えへへ」と笑っていた。

     何だか強張っていた心がほぐれたような気がする。

    「あれは、ほんとはエランさんに怒ってた訳じゃないんです。いらない気を回してた自分が恥ずかしくて、ちょっと八つ当たりしてたんです。ごめんなさい」

    「僕こそごめん。きみに甘えて、手間を掛けさせてた。でも色々と考えてくれて、すごく嬉しかった。ありがとう」

     改めてお礼と謝罪を言い合って、スッキリした気持ちで部屋に戻る。仲直りできてよかった、と思っていると、姿見に映っている自分の姿と目が合った。

     赤い顔をして、晴れやかな顔をして、嬉しそうに笑っているお姫様の姿だ。

     エランはただ編み込みをするだけでなく、後ろ髪を纏めてお姫様のように華やかな見た目にしてくれていた。

     何だか胸がいっぱいになったスレッタは、胸に抱えていたカツラをぎゅっと抱きしめてみた。

     あまり嗅ぎ慣れない、けれどすごくいい匂いがする。


     スレッタは匂いの正体に気付くその瞬間まで、幸せな気持ちで何度も深呼吸していたのだった。

  • 59二次元好きの匿名さん24/04/15(月) 23:52:22

    相合傘のときみたいにクセになっちゃえよ〜

  • 60二次元好きの匿名さん24/04/16(火) 09:45:39

    二人の優しさが心に沁みる…

  • 61124/04/16(火) 14:30:28

    感想ありがとうございます


    >>59

    この後のスレッタは良い匂いの元は4号だったことに気付いてあわわ!となり、4号が嗅いでいた匂いは自分の体臭だったんじゃないかと思いついて更にひょええ!となります

    それから暫くは相手の匂いをわざわざ嗅いだりはしなかったのですが、未来ではハグのついでに普通にクンクンするようになります

    仕事終わりで汗をかいた時などの4号は恥ずかしがったりするのですが、スレッタはお構いなくクンクンしています

    ついでに髪も遠慮なく結ってもらったりしています

    未来では見事に両方クセになっているスレッタなのでした


    >>60

    朝の書き込みありがとうございます

    うっかりスレを確認するのを忘れて仕事に出たので助かりました


    この2人はお互いちょっとズレてますが、相手の事を思いやっていることに違いはありません

    スレッタは4号の苦手意識を克服しようとして『特訓』をしましたし、4号はスレッタの好きそうな可愛らしい髪形になるよう頑張って編み込みをしました

    実は最初の構想では和解シーンの描写はなく、自室に逃げたスレッタがカツラの匂いに気付いて今度こそ完全に撃沈する、という少々ギャグに寄ったオチで終わる予定でした

    しかし書いているうちにこのわだかまりを解消するところまで書きたいなと思い立ち、最後の一編が出来上がりました

    おかげで最後は優しい空気感で終わる事ができたので、これでよかったなと思っています

    まぁ書いていないだけで、匂いの元に気付いたスレッタは撃沈するのですが…。その辺りの詳しい描写は各自で想像して頂ければと思います

  • 62二次元好きの匿名さん24/04/16(火) 22:10:42

    未来では4号もスレッタの匂いをクンクン嗅ぐんでしょうね。

  • 63124/04/16(火) 23:19:54

    >>62

    感想ありがとうございます


    4号の場合はハグしたついでにすぅーっと胸いっぱいにスレッタの匂いを吸い込む感じでしょうか

    そして(幸せだ…)としみじみとしている所に、クンクンと執拗に匂いを嗅いでいるスレッタの姿に気付くのです

    これにはさすがの4号も「恥ずかしいよ…」と言うのですが、最終回を迎えた後の無敵スレッタには効きません。「エランさんもわたしの匂いを嗅いでいるじゃないですか!おあいこです!」と言い返されます

    そしてまた匂いをクンクン嗅がれます

    毎回こうではないでしょうが、スレッタの中の4号成分が不足している時にたまーに発生するイベントになります




    ↓ここから先はご報告?です

    現在ものすごい眠気に襲われていまして、SSの推敲や保管庫の更新などがきちんとできそうにありません

    大変申し訳ありませんが、本日は早めにお休みさせて頂きます

    新作SSについてですが、推敲作業がうまくいっていないのでもうちょっとだけ時間を頂くかもしれません


    ではまた

  • 64二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 07:03:42

  • 65二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 12:20:23

    よくおねむり……>( ´`)ノ゙(¦3[▓▓]

  • 66二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 22:20:48

    (´-﹃-`)ムニャムニャ

  • 67124/04/17(水) 23:38:36

    皆さん保守ありがとうございます

    4月に入り仕事が忙しくなり(お休み半年欲しい…)と毎日思っておりますが、何とか睡眠時間を長くして乗り切っているスレ主です

    本編SSは良い感じの言い回しが思いつかず推敲作業が止まりまくっているので、代わりに番外編SS保管庫を更新しておきました

    こちらも推敲作業に時間がかかり、日付が過ぎる前になんとか終わった次第です。少しだけ描写も増やしています

    スレを立ち上げてから丸一日書き込まなかった日はないのでヒヤヒヤしましたが、何とか間に合いました



    端切れ話。監禁?編(震える赤毛と夏嵐)


     ガタガタがたがた、家が鳴る。

     外は大風が吹きすさび、大雨はあらゆるものを叩いてくる。まるで音響兵器のように、とても大きな音がする。

     その中で、赤毛がぶるぶると震えている。ソファに体を丸めて伏せているのは、エランの同居人であるスレッタだ。

    「エランさん…っ!このままだと家が壊れちゃいますッ!しし死んじゃいますぅっ!」

    「落ち着いて、スレッタ・マーキュリー。壊れないから。例え壊れても死にはしないから」

     一生懸命なだめるのだが、聞こえていないのか彼女は縮こまったまま動かない。しなやかな手足を小さく畳んで、しかし片手だけはちょこんと出して、エランのシャツの裾をぎゅうっと握り締めている。まるで裾が命綱だというような懸命さだ。

     ───まいった、まさか彼女がこんなに怖がるとは。……どうしよう。

     らしくもない弱気が顔を出す。いつも好奇心旺盛で新しい物が好きな彼女が、こんなに取り乱すまで怖がっている姿を見たことがない。

     困り果てたエランは、先ほどまでのことを思い返していた。


     今日、エランは少し早起きして家を出た。


    端切れ話(震える赤毛と夏嵐)監禁?編

    ※リクエストSSです




     ガタガタがたがた、家が鳴る。

     外は大風が吹きすさび、大雨はあらゆるものを叩いてくる。まるで音響兵器のように、とても大きな音がする。

     その中で、赤毛がぶるぶると震えている。ソファに体を丸めて伏せているのは、エランの同居人であるスレッタだ。

    「エランさん…っ!このままだと家が壊れちゃいますッ!しし死んじゃいますぅっ!」

    「落ち着いて、スレッタ・マーキュリー。壊れないから。例え壊れても死にはしないから」

     一生懸命なだめるのだが、聞こえていないのか彼女は縮こまったまま動かない。しなやかな手足を小さく畳んで、しかし片手だけはちょこんと出して、エランのシャツの裾をぎゅうっと握り締めている。まるで裾が命綱だというような懸命さだ。

     ───まいった、まさか彼女がこんなに怖がるとは。……どうしよう。

     らしくもない弱気が顔を出す。いつも好奇心旺盛で新しい物が好きな彼女が、こんなに取り乱すまで怖がっている姿を見たことがない。

     困り果てたエランは、先ほどまでのことを思い返していた。


     今日、エランは少し早起きして家を出た。

     宿に住んでいた時のようにルームサービスは使えないので、…
    telegra.ph
  • 68二次元好きの匿名さん24/04/18(木) 07:04:03

    怯えるスレッタかわいい

  • 69二次元好きの匿名さん24/04/18(木) 07:55:12

    「頭を撫でる」をリクエストした者です
    私の子どもっぽいリクエストが、こんな素敵なSSに変身したことが嬉しくて、何度も読み返しています
    本当にありがとうございます

  • 70124/04/18(木) 14:12:12

    感想ありがとうございます


    >>68

    スコールに怯えて思わずソファにぺったり伏せてしまうスレッタの描写はお気に入りです

    このSSはアパートに越してきてからすぐのお話なのですが、スレッタ的にはこの時の安心感からダイニングのソファがよりお気に入りになったんだろうなと想像しています

    山奥の新しいお家でも似たようなソファを登場させるかどうかはまだ考え中です

    まぁ今はなくてもお金に余裕が出来たら4号が買ってくれると思います


    >>69

    素敵なリクエストありがとうございます

    たしか当時はリクエスト内容そのままの描写を直球で書くことも考えていたと思います。でもそれだと一瞬で終わってしまうので、あえて別のテーマを主軸に据えて物語を進行しつつ、肝心のリクエスト内容は山場(?)の一瞬のハイライトとして配置しよう!と考えついたのを覚えています

    この手法はけっこう重宝していまして、最近では少し前に書いていた『悪ふざけのプリンセス』も書き方としては同じだったりします

    やり過ぎるとリクエスト内容どこいった?と思われかねないのですが、幸いにも気に入って頂けたようでホッとしております

    これからも本編を鈍足進行しつつ、リクエストSSをちょこちょこ書いて行きますので、よろしくお願いします



    ではまた

  • 71124/04/18(木) 22:46:02

    番外編SS保管庫更新しました

    推敲ついでにカボチャの前で悩む4号の描写を付け足してみました



    端切れ話。いびつでやさしい箱庭編(ジャック・オー・ランタンの声)



     ハロウィンは、10月31日に行われる祭りである。

     冬の始まりの日とされ、また、現世と冥界の境界線が曖昧になる日でもある。

     人々は別世界からやって来る邪悪な妖精や死霊などから身を隠し、同時にやって来る良き存在である先祖の霊などを迎え入れるため、盛大に祭りを行う。

     …というのは今は昔。千年近く前の話だ。

     時間が経つごとにだんだんと気軽に楽しむイベントになっていたその祭りは、数百年前にはすでに怪物のコスプレをした子供たちにお菓子をあげたり、悪戯をされたりする日に変わっていたようだ。

     全盛期には大人たちもはしゃぎ回り、以前は暴徒と化した若者たちが街の至るところを闊歩していたらしい。

     どうしてエランがそんな事柄を思い返しているのかというと。


    【ハロウィンセール!丸ごとカボチャ!(お値段)●●●!】


     家の一番近くにあるスーパーで、山積みにされている緑の野菜を見つけてしまったからだ。

     この地域で使われている現地語の文字はまだ勉強中だが、『平仮名』と『カタカナ』は覚えられた。だから店にあるポップくらいは何とか読めるし、破格の値段だというのもなんとなく分かる。


    端切れ話(ジャック・オー・ランタンの声)いびつでやさしい箱庭編

    ※リクエストSSです




     ハロウィンは、10月31日に行われる祭りである。

     冬の始まりの日とされ、また、現世と冥界の境界線が曖昧になる日でもある。

     人々は別世界からやって来る邪悪な妖精や死霊などから身を隠し、同時にやって来る良き存在である先祖の霊などを迎え入れるため、盛大に祭りを行う。

     …というのは今は昔。千年近く前の話だ。

     時間が経つごとにだんだんと気軽に楽しむイベントになっていたその祭りは、数百年前にはすでに怪物のコスプレをした子供たちにお菓子をあげたり、悪戯をされたりする日に変わっていたようだ。

     全盛期には大人たちもはしゃぎ回り、以前は暴徒と化した若者たちが街の至るところを闊歩していたらしい。

     どうしてエランがそんな事柄を思い返しているのかというと。


    【ハロウィンセール!丸ごとカボチャ!(お値段)●●●!】


     家の一番近くにあるスーパーで、山積みにされている緑の野菜を見つけてしまったからだ。

     この地域で使われている現地語の文字はまだ勉強中だが、『平仮名』と『カタカナ』は覚えられた。だから店にあるポップくらいは何とか読めるし、破格の値段だというのもなんとなく分かる。…
    telegra.ph
  • 72二次元好きの匿名さん24/04/19(金) 09:03:21

  • 73124/04/19(金) 14:29:53

    今日はなんと午前中お休みを頂いたのでスレの状態を確認してから思いきり二度寝をしていたスレ主です

    という訳で>>72の☆はスレ主産の☆なのでした


    本編SSの推敲に手間取りつつ(書いては消し書いては消ししてます)、そろそろ次のリクエストSSの内容も考え始めました

    まだ構想は固まっていないのですが、可愛いお話にしたいなと思います

    とか言っててギャグオチになる可能性も無きにしも非ずなのですが…そこは実際に書いてみないと分からないところです


    実はスレ主はできるだけ本編SSとリクエストSSを交互に更新したいと思っています。理想的な更新の仕方として、常に頭の中には入っています。しかし本編SSを書く際のエネルギー消費がバカ高いので、なかなか思うように進まないのが現状です

    お休みをガッと取れれば集中して書けるんですが、それも難しいですからね

    宝くじ的なものが当たって億万長者になったら仕事を辞めて部屋に引っ込んでSSを書けるのになぁ…とたまに夢想しています

  • 74124/04/19(金) 22:57:44

    番外編SS保管庫更新しました

    珍しくリクエストSSではないものになります

    短いですがけっこう気に入っているSSです。オマケの4号視点のリンクもページの最後に張っておきました

    推敲するにあたり、こちらも文章をちょこちょこ追加しています



    端切れ話。地球降下編(見知らぬエイリアン)



     スレッタは宇宙生まれのスペーシアンだ。正確にどこのフロントで生まれたのかは聞いていないが、まだ幼いスレッタと母は宇宙を転々として、ようやく水星に居つくことが出来たのだという。

     基本的に宇宙には生物は自然発生しない。もしかしたら太陽系を跳び越えていけば起源を別とするお友達と出会うこともあるのかもしれないが、今のところ生きて動いているすべての命は地球で発生したものだ。

     なので限られたスペースと資源しかない環境で育てられたスレッタは、あまり命の種類を知らなかった。水星時代は人間と少しの植物だけ。アスティカシアに行って山羊やヤク、鶏と言った動物たちとも知り合えたが、それだって限定的なものだった。

     そんなスレッタは今、すべての命を育んだ場所である地球に居る。毎日目にする命は新しいものばかりで、その度に新鮮な感動がある。

    「エランさん!大きい動物が草を食べてます。あれってヤクさんですか?」

    「あれは牛だね。どこかの農場から逃げ出したんだろう。周りの人も驚いていないから、もしかしたら野良牛…なのかな。体当たりされたら大変だから、あまり近づかないようにね」

    「エランさん!空を見てください、鳥さんです!なんて種類なのか分かりますか?」

    「何かの猛禽類だと思うけど…。詳しくないから判断できないな。鷹とか鷲…じゃないかな?写真を取って後で調べてみようか」

    「エランさん!ち、小さい子がウロウロしてます!尻尾が凄く長いから、もしかして鼠さんですか…?」

    「そうだね。昼間の屋外で見るのは珍しいな。彼らは菌やウイルスを持っているかもしれないから、触ったりしないよう気を付けて」


    端切れ話(見知らぬエイリアン)地球降下編


     スレッタは宇宙生まれのスペーシアンだ。正確にどこのフロントで生まれたのかは聞いていないが、まだ幼いスレッタと母は宇宙を転々として、ようやく水星に居つくことが出来たのだという。

     基本的に宇宙には生物は自然発生しない。もしかしたら太陽系を跳び越えていけば起源を別とするお友達と出会うこともあるのかもしれないが、今のところ生きて動いているすべての命は地球で発生したものだ。

     なので限られたスペースと資源しかない環境で育てられたスレッタは、あまり命の種類を知らなかった。水星時代は人間と少しの植物だけ。アスティカシアに行って山羊やヤク、鶏と言った動物たちとも知り合えたが、それだって限定的なものだった。

     そんなスレッタは今、すべての命を育んだ場所である地球に居る。毎日目にする命は新しいものばかりで、その度に新鮮な感動がある。

    「エランさん!大きい動物が草を食べてます。あれってヤクさんですか?」

    「あれは牛だね。どこかの農場から逃げ出したんだろう。周りの人も驚いていないから、もしかしたら野良牛…なのかな。体当たりされたら大変だから、あまり近づかないようにね」

    「エランさん!空を見てください、鳥さんで…
    telegra.ph
  • 75二次元好きの匿名さん24/04/20(土) 10:01:14

    保守!

  • 76124/04/20(土) 14:23:40

    保守!ありがとうございます
    朝はうっかりしてスレ更新を忘れて家を出ることが多いダメなスレ主です
    今日も仕事なので、事によっては絶望の昼休憩を過ごすところでした

    そういえば番外編SS保管庫を作ってから2カ月が経過しました。ちょくちょく更新していた為、あと10作品ほどで現行の作品はすべて収録されることになります
    最初はスカスカだったページもけっこう充実してきたように思います
    本編SSがあともうちょっとだけ進んだら、新しい章の番外編も徐々に増やしていくつもりです
    このままだと監禁?編の番外編が増えすぎてタイトすぎるスケジュールになってしまいますので、新しい章の開拓を急がねばなりません
    頑張ります

    ではまた

  • 77124/04/20(土) 22:24:49

    スレ主です
    眠すぎてまずい事になっているので、今日はちょととお休みします
    SS自体に関してはそれほどの進展はないのですが、次のリクエストSSの内容をだいたい決めることができました。本編SSが更に手間取った場合は先にリクエストSSから書き始めてしまおうかと思います
    今回のリクエストSSはけっこう直球なので、そんなに文字数はない予定です

    ではまた

  • 78二次元好きの匿名さん24/04/21(日) 10:04:27

    お疲れ様です!保守

  • 79124/04/21(日) 14:36:50

    すいません、二日連続でお手数おかけします
    保守ありがとうございます

    今日も今日とて仕事ですが、もうすぐ半日休みになるのでその日を楽しみに仕事してます
    たまに休みがあっても私用で潰れることがほとんどで、私用がなくても寝倒してしまうことが大半という時間の使い方が下手なスレ主なのですが、ちょっとずつでもSSを進めて行こうと思う次第です

    アニメも見たいものがたくさんあるのですが、今の所辛うじて見れているのが先に紹介した第七王子くらいになります
    これは意地でも見ようと思っている枠なので、今期ではほぼ唯一のアニメ視聴になると思います
    アニメのタオ姐さんはやっぱり格好良くて可愛くて男前で、この先の活躍シーンがますます楽しみになりました
    はぁ格好いい(恍惚)

    でも不思議と二次創作をしようという気にはなりません。スレ主的にも不思議なのですが、他にもハマった作品やキャラは数あれど、ここまで自分で書きたい!と思って、実際にたくさん作品を書いているのは4スレが初になります
    この熱が続いているうちに…多分数年は余裕で続くとは思うのですが、頭の中にはいっている物語を放出してしまいたいと思います


    ではまた

  • 80124/04/21(日) 22:43:12

    あまりの仕事の忙しさにもう開き直って今月中に番外編SS保管庫を更新しきってしまった方がいいのでは?と考え始めてしまったスレ主です

    今月中に新しいSSを上げることができるかは、休みの日に突発的な用事が入って来るか来ないかが分かれ目になってきます


    という訳で?番外編保管庫更新しておきました

    今回も推敲ついでに加筆修正しています



    端切れ話。地球降下編(優しい太陽)



     スレッタは幼い頃からずっと太陽は怖いものだと思っていた。生まれ育った場所…水星基地ではとても厄介な存在だったからだ。

     太陽フレアによるプラズマの大量放出は頻繁に起こっていたし、フレアがなくても太陽風という厄介な現象には常に悩まされていた。

     これにより基地は簡単に緊急事態モードに移行して、幼いスレッタはいつもエアリアルの元に逃げ込んでいた。

    「太陽なんてなくなっちゃえばいいのに…」

     一度母の前で言って、叱られたことがある。

     その時は何で叱られるのか理解が出来なかった。だってあの厄介な天体さえなければ、水星基地はもっと安全な場所になるはずだからだ。

     子供心に納得がいかなかったが、母が叱りながらも悲しそうな顔をしていたのでそれ以上何も言わなかった。

     その代わりエアリアルに思うさま不満をぶちまけた。母に叱られた八つ当たりも混ざっていたのだろう、太陽に対しての『悪口』はいつまで経っても終わらなかった。聞いていた彼も困っていたかもしれない。

    「太陽のバカ」

    「こわい」

    「きらい」

    「なんでスレッタが怒られるの」

    「う~」


    端切れ話(優しい太陽)地球降下編

    ※リクエストSSです




     スレッタは幼い頃からずっと太陽は怖いものだと思っていた。生まれ育った場所…水星基地ではとても厄介な存在だったからだ。

     太陽フレアによるプラズマの大量放出は頻繁に起こっていたし、フレアがなくても太陽風という厄介な現象には常に悩まされていた。

     これにより基地は簡単に緊急事態モードに移行して、幼いスレッタはいつもエアリアルの元に逃げ込んでいた。

    「太陽なんてなくなっちゃえばいいのに…」

     一度母の前で言って、叱られたことがある。

     その時は何で叱られるのか理解が出来なかった。だってあの厄介な天体さえなければ、水星基地はもっと安全な場所になるはずだからだ。

     子供心に納得がいかなかったが、母が叱りながらも悲しそうな顔をしていたのでそれ以上何も言わなかった。

     その代わりエアリアルに思うさま不満をぶちまけた。母に叱られた八つ当たりも混ざっていたのだろう、太陽に対しての『悪口』はいつまで経っても終わらなかった。聞いていた彼も困っていたかもしれない。

    「太陽のバカ」

    「こわい」

    「きらい」

    「なんでスレッタが怒られるの」

    「う~」

     宥めるようにモニターをチカチカさせるエアリ…
    telegra.ph
  • 81二次元好きの匿名さん24/04/22(月) 07:02:31

  • 82124/04/22(月) 14:40:09

    朝の☆ありがとうございます

    今日も今日とて雑談になります
    SSのストーリーを考えつつ、それと同比率くらいの割合で考えているのがパーメットの性質や水星世界の世界観などだったりします
    場合によっては設定の事ばかり考えすぎて、肝心のストーリーが疎かになる日もあります
    土台がしっかりしていた方がそれに乗っかったストーリーの方も面白くなるだろうと考えているからなのですが、たまに何も考えずにただただ書きたい場面を書くだけのストーリーも考えてみようと思う時もあります(これはごめんねスレッタ・マーキュリーとは別の世界の物語とかです)
    でもいつの間にかその世界の成り立ちについても詳しく考え出しているスレ主がいます。これはもう性分のようなものなのかもしれません…
    いつの間にやら膨大な量になった設定の数々
    特にメインSSであるごめんねスレッタ・マーキュリーでは抱えきれないほど大量の設定があります
    この設定を隙を見ては文章の合間にぶち込んで消費しているんですが、あまり設定ばかりを垂れ流してばかりいては面白いストーリーにはならないな、という事はちゃんと分かってはいます。読んでいて退屈にならないように、イイ感じに調整してお出ししなければいけません
    スレ主自身では今のところは成功しているように感じるのですが、SSを書くのに変に慣れてきてしまうと、うっかり設定ばかりを垂れ流すようになってしまうかもしれません
    そうならないように、ひとりひとりのキャラクターもきちんと大事にしていかなければいけないなと思ってます
    何より4スレの2人が好きでSSを本格的に書き始めたスレ主なので、特にこの2人は大事にしていきたいです
    がんばります

    ではまた

  • 83二次元好きの匿名さん24/04/22(月) 23:27:41

    ウオオオオオスレ主無理しない程度にファイトおおおおおお!!!!

  • 84二次元好きの匿名さん24/04/22(月) 23:29:32

    保守・保守・ファイト(某宝石の国の主人公の名を文字って)

  • 85124/04/23(火) 00:00:04

    あっすいませんギリギリまで粘って本編SSを書こうとしてたんですが、にっちもさっちも進まずに駄目だな…と見切りをつけてリクエストSSの推敲に切り替えてました。そこでもちょっと手間取ってしまったので、気付いたら日付が変わる直前でした

    皆様の熱い応援でちょっと元気が出てきたので、もうちょっとだけSSの文章を考えてから寝ることにします


    ちなみにスレ主は『宝石の国』がめちゃめちゃ好きでして、現在107話まで掲載されているマンガは読破済みだったりします

    たぶん煩悩の数と同じ108話で終わるんでしょうが、フォスの幸福をこれでもかと祈っているところです

    末っ子フォス甦れ…!


    という訳で?番外編SS保管庫更新しておきました

    こちらもちょっとセリフを付け足したり、加筆修正しています



    端切れ話。地球降下編(夏の日の夢)



     夏至祭を終えた日の朝、エランとスレッタは2人だけで近くの森へと訪れていた。

     すでに祭りに参加していた村人たちの大半が家へと引き上げ、外をうろついている物好きは自分たちだけのようだ。

     早朝の森は騒がしく、同時にとても静かな場所だ。

     その中を軽やかな足取りでスレッタが歩いていく。森とは言っても丁寧に手入れされた明るい場所なので、普通に進む分には支障はない。

     とはいえエランはスレッタのそばから離れるつもりはなかった。地球の森にあまり慣れていない身では、思いがけない危険があるかもしれないからだ。

     彼女の安全を確保しつつ、気が済むまで付き合おうと思っていた。

    「…森の中、キラキラしてます」

     スレッタが感嘆したようにほうっと息をついた。

    「今日はよく晴れているからね。こういう日は露が多くなるから、簡単にたくさんの朝露が取れると思うよ」

    「なるほど、ラッキーデーなんですね。このキラキラしたものがすべて宝石のように見えてきました」


    端切れ話(夏の日の夢)地球降下編

    ※リクエストSSです




     夏至祭を終えた日の朝、エランとスレッタは2人だけで近くの森へと訪れていた。

     すでに祭りに参加していた村人たちの大半が家へと引き上げ、外をうろついている物好きは自分たちだけのようだ。

     早朝の森は騒がしく、同時にとても静かな場所だ。

     その中を軽やかな足取りでスレッタが歩いていく。森とは言っても丁寧に手入れされた明るい場所なので、普通に進む分には支障はない。

     とはいえエランはスレッタのそばから離れるつもりはなかった。地球の森にあまり慣れていない身では、思いがけない危険があるかもしれないからだ。

     彼女の安全を確保しつつ、気が済むまで付き合おうと思っていた。

    「…森の中、キラキラしてます」

     スレッタが感嘆したようにほうっと息をついた。

    「今日はよく晴れているからね。こういう日は露が多くなるから、簡単にたくさんの朝露が取れると思うよ」

    「なるほど、ラッキーデーなんですね。このキラキラしたものがすべて宝石のように見えてきました」

    「ほどほどにね」

     徹夜明けとは思えないほど元気に森を歩くスレッタは、葉に付いた朝露を楽しそうに集めている。

     宝石とは上手く言ったもので、…
    telegra.ph
  • 86二次元好きの匿名さん24/04/23(火) 07:06:41

    保守

  • 87124/04/23(火) 15:02:42

    ご飯を食べたら眠くなってしまったスレ主です
    眠気覚ましに書き忘れていたエイプリルフールSSの小ネタでも放出しようかと思います

    スレッタの独白だったので誰にもツッコまれずに終わったタヌキ幻想生物説なのですが、実はこの話の数か月先くらいに4号からのタヌキ目撃情報があり、スレッタは仰天することになります
    タヌキって実在したの…!?となり、じゃあもしかして空飛ぶペンギンさんも世界のどこかにいるんじゃ…!?となり、スレッタの頭の中で再びペンギンが羽ばたく事になります

    ちなみに4号とスレッタの住んでいる山は意外と動物もけっこう住んでいて、イタチやウサギ、タヌキといった小型の動物から、イノシシといった大型の動物まで生息しています

  • 88124/04/23(火) 23:49:32

    番外編SS保管庫更新しました


    今日の更新分はもしかしたら過去最高に文章を変えているかもしれません

    基本的に粗削りな文章を整えたり少し描写を付け足したりするくらいなのですが、今回はちょっと不要だなと思った描写をごっそり削ってみました

    代わりに付け足した描写もごっそりあります



    端切れ話。地球降下編(魅惑の〇。〇)



     地球に降りて来てから暫くの時が経った。

     エランとスレッタは地球で体験するたくさんの出来事を経験しながら、どうにか移動を続けている。

     この間は貨物列車に乗った。

     その後に夜行列車も。

     大陸を横断するように伸びている細く長いレールに乗って、どんどん西へと進んで行く。

     その間、エランはスレッタのことを注意深く観察していた。

     どうやら彼女は我慢をしてしまう癖があるようなので、こちらである程度気にする必要があった。

     スレッタの我慢強さは誘拐犯のエランにしてみたら都合のいい特性だが、困ってしまうこともある。別に彼女をいじめたいわけではないのだ。

     だから彼女の体調の変化にすぐ気付けるように注視して、小まめに休憩や補給の時間を作っている。列車を早めに降りて、宿でゆっくりと休むのもその一環だ。

     最初はトイレ一つで大騒ぎだったことを思い出す。性別が違うとどうしても彼女が向かう先とは別になるので、エランは手早く用を済ませて、女子トイレの近くでスレッタが出て来るのを待っていなければいけない。


    端切れ話(魅惑の〇。〇)地球降下編

    ※リクエストSSです




     地球に降りて来てから暫くの時が経った。

     エランとスレッタは地球で体験するたくさんの出来事を経験しながら、どうにか移動を続けている。

     この間は貨物列車に乗った。

     その後に夜行列車も。

     大陸を横断するように伸びている細く長いレールに乗って、どんどん西へと進んで行く。

     その間、エランはスレッタのことを注意深く観察していた。

     どうやら彼女は我慢をしてしまう癖があるようなので、こちらである程度気にする必要があった。

     スレッタの我慢強さは誘拐犯のエランにしてみたら都合のいい特性だが、困ってしまうこともある。別に彼女をいじめたいわけではないのだ。

     だから彼女の体調の変化にすぐ気付けるように注視して、小まめに休憩や補給の時間を作っている。列車を早めに降りて、宿でゆっくりと休むのもその一環だ。

     最初はトイレ一つで大騒ぎだったことを思い出す。性別が違うとどうしても彼女が向かう先とは別になるので、エランは手早く用を済ませて、女子トイレの近くでスレッタが出て来るのを待っていなければいけない。

     正直変態のようで気が咎めるが、彼女の安全の為だと自分を無理やり納得させている状…
    telegra.ph
  • 89二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 07:39:14

    保守

  • 90124/04/24(水) 15:02:00

    保守ありがとうございます

    最近はなにかと就寝時間が早くなっているので他のスレは回れていないのですが、昨日何気なくロボカテを見ていたら懐かしい顔を拝見しました
    ちょうど一年半前くらいに初めてお目見えする事になったそのキャラの名前は、エラン・ナンダー(通称)
    ムキムキの肉体の上に少年の顔が乗ったナイスガイです
    スレ主はこのキャラがけっこう好きでして、スレ画で見かけたら必ず除いてしまうくらいにはファンだったりします
    ここ最近はすっかりご無沙汰だったのですが、本当に久しぶりに見かけて嬉しくなってしまいました
    他にも慰安・ケレス様とか大好きだったりします

    ちなみに元ネタのコレン・ナンダーさんは∀(ターンエー)ガンダムの登場人物なのですが、こちらもエラン・ナンダー君に負けず劣らずキャラが濃いので、もし∀ガンダムを見る事になったらぜひ注目してもらいたい人物になります
    スレ主は実はガンダムと言うくくりでは∀のアニメが一番好きだったりするのです
    4スレを満足するまで書いた後は、いつか∀目線のSSを書いてみたいですね

  • 91124/04/24(水) 23:02:33

    番外編SS保管庫更新しました

    今回もほんの少しだけ加筆修正しています。最終回後の未来のお話なのでご注意ください



    こぼれ話⑤(クリスマス)



     子供の頃、僕たちのところにサンタさんは中々現れなかった。

    「いい子にしてたらプレゼントをくれるって言うけどさ。けっきょく今年も来なかったじゃないか。サンタさんって、うそつきだ」

     そんな事を言ってふてくされる僕に、年上の従兄は困った顔をした。

    「そんな事言ったって、しょうがないよ。今年は色々と大変だったんだから。おばさんだって頑張ってるんだから、俺たちが支えないと」

    「?どうして母さんの話になるの?サンタさんと関係ないよね」

    「あーっ、それは、えっと!実はサンタさんにお願い事を届けるのって大人の役目なんだ。だから俺たちの願い事は届いていないんじゃないかなってこと」

    「そう…なの!?」

    「実はそうなんだ。サンタさんに願い事を届けるのって大変らしいから、おばさんを責めないであげてね、■■■」

    「うん…わかった」

     今思えばその話は、僕の夢を壊さず、更にはサンタ…母を庇うための従兄の作り話だったと分かる。


    こぼれ話⑤(クリスマス)※最終回後のクリスマス


     子供の頃、僕たちのところにサンタさんは中々現れなかった。

    「いい子にしてたらプレゼントをくれるって言うけどさ。けっきょく今年も来なかったじゃないか。サンタさんって、うそつきだ」

     そんな事を言ってふてくされる僕に、年上の従兄は困った顔をした。

    「そんな事言ったって、しょうがないよ。今年は色々と大変だったんだから。おばさんだって頑張ってるんだから、俺たちが支えないと」

    「?どうして母さんの話になるの?サンタさんと関係ないよね」

    「あーっ、それは、えっと!実はサンタさんにお願い事を届けるのって大人の役目なんだ。だから俺たちの願い事は届いていないんじゃないかなってこと」

    「そう…なの!?」

    「実はそうなんだ。サンタさんに願い事を届けるのって大変らしいから、おばさんを責めないであげてね、■■■」

    「うん…わかった」

     今思えばその話は、僕の夢を壊さず、更にはサンタ…母を庇うための従兄の作り話だったと分かる。

     けれどその年の僕は従兄の話を信じたし、サンタや母を許してあげようと思うこともできた。

     従兄…〇〇兄にしてみたら扱いやすい子供だったと思う。我ながら、子供の頃の僕は素直すぎた。…
    telegra.ph
  • 92124/04/25(木) 08:06:41

    すごく眠いですがお仕事行ってきます
    ではまた

  • 93124/04/25(木) 14:46:41

    スレを夜まで持たせるための書き込みになります

    そういえば4スレと全く関係ない話題で恐縮なのですが、『宝石の国』の最終話を読みました
    途中は苦しい展開が続きましたが、追いかけていて良かったなと思える美しい最終回でした
    スレ主もSSを最後まで書けるよう頑張っていこうと思います

    ではまた

  • 94124/04/25(木) 23:55:01

    気付いたら久々のエラン・ナンダースレが落ちていました
    まぁ寿命は短いだろうなと思っていましたが、もう少しだけ彼の姿を見ていたかったですね…

    番外編SS保管庫の更新ですが、ちょっと推敲に手間取ってしまいましたので今日のところはもうお休みします
    できれば今月中に全部保管庫に入れて、新しいSSをお披露目したいと思っています
    もうすぐ一日休みの日が来るので、本編SSとリクエストSSを同時にお出しできるくらいには仕上げてしまいたいですね(理想)

  • 95二次元好きの匿名さん24/04/26(金) 07:40:28

    保守

  • 96124/04/26(金) 15:12:17

    保守ありがとうございます

    ※この先ちょっとした人物のネタバレがありますのでご注意ください

    どうやら全校集会のBDが発売されたようです
    スレ主はグッズを集める系のハマり方をした事がないのでうっかり忘れていたのですが、ご予約された皆さんのお手元には届きましたでしょうか?
    特典のドラマCDもみんなワチャワチャ楽しそうにしているようで、噂を聞いているだけでこちらも楽しくなってきてしまいます
    しかも新しい情報として、エラン様ことケレスさんが料理スキルが高い事が分かったようなのです

    実はスレ主は慰安・ケレス様のほかに、4号5号その他のキャラに料理を振舞うお料理上手なケレスさんが好きでして、スレを見かけたらよく追っかけてました
    今回は料理上手なケレスさんが確定情報になったという事で、先にスレ建てしていた方の先見の明はすごかったんだなと感心しております
    また似たようなスレができないか、ちょくちょくロボカテでケレスさんの画像を探してみようかなと思います

  • 97124/04/26(金) 23:01:13

    番外編SS保管庫更新しました


    今回は特に大きく書き加えた所はないのですが、全体的に文章を整えておきました

    ちょくちょく表現が変わっているところがありますが、大筋はまったく変わりありません



    端切れ話。監禁?編(テリトリーバランス:S>E)



     いつもの帰り道。もうすぐ家に着くところで、エランはごくりと唾を飲み込んだ。

     今日は目の前でスレッタが血を流すという、大変な事件があった日だ。

     とりあえず必要な物を買いそろえ、今は追加で夕飯を買って家に向かっている最中なのだが…。正直なところ、帰りたくない。

     でもいつまでも帰らないわけにはいかないので、エランはたくさん買ってしまったスープや粥を持ちながら、外付けの階段を足取り重く上っていった。

    「………」

     しばらくアパートの扉を睨んだ後、覚悟を決めて鍵穴にキーを差し込む。カチリと音がするのにも緊張しつつ、そっと玄関の中に入っていく。

    「……た、ただいま。スカーレット……」

     帰宅の挨拶はとても小さく、偽名を使わなくても問題ないほどの囁き声だ。これでは彼女にも聞こえないだろう。

     廊下の端に一旦荷物を置いて靴を履き替えながら、それでもいいとエランは思う。

     むしろダイニングのテーブルに料理を置いたら、すぐにでも部屋に籠ってしまいたい。せめて今日だけでも何事もなく過ぎれば、明日はもっとマシな精神状態になっているはずだからだ。


    端切れ話(テリトリーバランス:S>E)監禁?編


     いつもの帰り道。もうすぐ家に着くところで、エランはごくりと唾を飲み込んだ。

     今日は目の前でスレッタが血を流すという、大変な事件があった日だ。

     とりあえず必要な物を買いそろえ、今は追加で夕飯を買って家に向かっている最中なのだが…。正直なところ、帰りたくない。

     でもいつまでも帰らないわけにはいかないので、エランはたくさん買ってしまったスープや粥を持ちながら、外付けの階段を足取り重く上っていった。

    「………」

     しばらくアパートの扉を睨んだ後、覚悟を決めて鍵穴にキーを差し込む。カチリと音がするのにも緊張しつつ、そっと玄関の中に入っていく。

    「……た、ただいま。スカーレット……」

     帰宅の挨拶はとても小さく、偽名を使わなくても問題ないほどの囁き声だ。これでは彼女にも聞こえないだろう。

     廊下の端に一旦荷物を置いて靴を履き替えながら、それでもいいとエランは思う。

     むしろダイニングのテーブルに料理を置いたら、すぐにでも部屋に籠ってしまいたい。せめて今日だけでも何事もなく過ぎれば、明日はもっとマシな精神状態になっているはずだからだ。

    「お、おかえりなさい。エランさん」

    「!」

     けれど彼女はきち…
    telegra.ph
  • 98二次元好きの匿名さん24/04/27(土) 09:12:00

  • 99124/04/27(土) 17:56:28

    朝の☆ありがとうございます

    今日はちょっと昼間に用事があったので少し書き込みが遅れました

    番外編SS保管庫更新してます

    今回も推敲するにあたり、ほんの少し文章を追加してあります



    端切れ話。いびつでやさしい箱庭編(落ち葉の道)



     『にほん』に来てから早いもので2ヶ月以上が経っていた。初日にすさまじいトラブルに巻き込まれてから、しばらくの間は振り回される毎日だった。

     必死に対処している内にいつの間にか時間は過ぎ、気付いた時にはすでに1つの季節が過ぎ去ろうとしている。

     穏やかに過ごす日々の中で、だんだんと気温は下がり、日は短くなり、空の色は薄くなる。

     レンガ道に落ちて来る葉っぱを掃除しつつ、エランはふと周りの光景を見渡してみた。

     赤、黄、たまに緑。色鮮やかに染まった木々。

     レンガ道を外れて少し中に入ると、食べられる木の実や果物がなりていたりする。掃除を簡単に終わらせたら、後でいくつかの木を確認しに行くのもいいだろう。

     嬉しそうに笑うスレッタの笑顔を思い浮かべ、ふとこの景色も彼女に見せたら喜ぶだろうかと思い立つ。

     スレッタがレンガ道を歩いたのは、まだ葉も青々としていた晩夏の頃だ。それからずっと、彼女は家の敷地内で過ごしている。

     庭が広いので日向ぼっこや軽い運動はよくするが、改めて思い返してみれば最近は散歩すらしていない。

     わざわざ外に行かなくても彼女は毎日楽しそうにしている。だから考えないようにしていたのだが…。


    端切れ話(落ち葉の道)いびつでやさしい箱庭編

    ※リクエストSSです




     『にほん』に来てから早いもので2ヶ月以上が経っていた。初日にすさまじいトラブルに巻き込まれてから、しばらくの間は振り回される毎日だった。

     必死に対処している内にいつの間にか時間は過ぎ、気付いた時にはすでに1つの季節が過ぎ去ろうとしている。

     穏やかに過ごす日々の中で、だんだんと気温は下がり、日は短くなり、空の色は薄くなる。

     レンガ道に落ちて来る葉っぱを掃除しつつ、エランはふと周りの光景を見渡してみた。

     赤、黄、たまに緑。色鮮やかに染まった木々。

     レンガ道を外れて少し中に入ると、食べられる木の実や果物がなりていたりする。掃除を簡単に終わらせたら、後でいくつかの木を確認しに行くのもいいだろう。

     嬉しそうに笑うスレッタの笑顔を思い浮かべ、ふとこの景色も彼女に見せたら喜ぶだろうかと思い立つ。

     スレッタがレンガ道を歩いたのは、まだ葉も青々としていた晩夏の頃だ。それからずっと、彼女は家の敷地内で過ごしている。

     庭が広いので日向ぼっこや軽い運動はよくするが、改めて思い返してみれば最近は散歩すらしていない。

     わざわざ外に行かなくても彼女は毎日楽しそうにし…
    telegra.ph
  • 100124/04/27(土) 23:02:56

    番外編SS保管庫更新しました

    ちょくちょく言い回しを変えていますが、特に最後の一文は以前書いた『狸寝入りと冬の空』と被っていたので丸ごと変えてみました

    最後の方に???視点のリンクも入れてあります



    端切れ話。フロント脱出編(鏡の中の少女)



     新しい身分証を渡されてから小一時間ほど。エラン達は最寄りの店でそれぞれの端末を購入していた。

     今の時代、特に宇宙ではひとり一台の端末は必須だ。これがあるとないとでは、生活の質がまったく違ってくる。

     例えばホテルの予約や地球行きのチケットの購入。人や公共機関への連絡。必要な情報の取得や、こちら側からの情報の発信。何より宇宙で旅しようと思うなら、磁気嵐の予報は必須レベルだ。

    「はい、スカーレット。一番シンプルなものだけど、機能は十分だと思う」

     店の隅で待ってもらっていたスレッタに、契約したばかりの端末を差し出す。

    「わぁ、ありがとうございます。これってアプリとかも入れられるんですか?」

    「よほどアングラなものじゃなければ大丈夫だよ。きみの好きなコミックや映像も見れるんじゃないかな」

    「楽しみです」

     さらには娯楽としての使い方もある。

     ハンスから渡された端末は随分とスレッタ好みのデータが収められていたようで、彼女は暇があれば古びた端末を覗いていた。


    端切れ話(鏡の中の少女)フロント脱出編

    ※リクエストSSです




     新しい身分証を渡されてから小一時間ほど。エラン達は最寄りの店でそれぞれの端末を購入していた。

     今の時代、特に宇宙ではひとり一台の端末は必須だ。これがあるとないとでは、生活の質がまったく違ってくる。

     例えばホテルの予約や地球行きのチケットの購入。人や公共機関への連絡。必要な情報の取得や、こちら側からの情報の発信。何より宇宙で旅しようと思うなら、磁気嵐の予報は必須レベルだ。

    「はい、スカーレット。一番シンプルなものだけど、機能は十分だと思う」

     店の隅で待ってもらっていたスレッタに、契約したばかりの端末を差し出す。

    「わぁ、ありがとうございます。これってアプリとかも入れられるんですか?」

    「よほどアングラなものじゃなければ大丈夫だよ。きみの好きなコミックや映像も見れるんじゃないかな」

    「楽しみです」

     さらには娯楽としての使い方もある。

     ハンスから渡された端末は随分とスレッタ好みのデータが収められていたようで、彼女は暇があれば古びた端末を覗いていた。

     残念ながら防犯上の都合で返してしまったが、スレッタ自身がこの新しい端末にデータを入れて、少しでも地球の生活の…
    telegra.ph
  • 101124/04/28(日) 10:31:31

    仕事途中にこっそり保守しに来ました
    今日はまた夜に番外編SS保管庫更新します

    てはまた夜に

  • 102二次元好きの匿名さん24/04/28(日) 21:58:15

    保守

  • 103124/04/28(日) 22:43:09

    保守ありがとうございます


    番外編SS保管庫を更新しようと思ったのですが、少々困った事態になってしまいました

    どうやらCookieがここに来て変更?になってしまったようで、昨日までに作っていたすべてのtelegraのページが更新できなくなっていたのです

    更新ボタンがなくなると、作ったページを見る事だけはできるのですが、後から文章を変えたりすることが出来なくなってしまいます

    つまりたまにやる推敲作業で文章を書き直すことも、何より各SS保管庫に新しいSSをアップする事もできなくなってしまったのです

    400日以上たって変わらず更新ボタンは健在だったので安心していたのですが、まさかこんなに一気にガラッと変わってしまうとは思いも寄らず、どうしようかなと悩んでいます


    一番いいのは今まで作品を投稿していたSS保管庫を旧保管庫として、新しい保管庫を作ってしまう事だと思います

    以前と同じ作りで新しく作り直してしまえば、傍目にはまったく同じように見えますので

    とはいえ作業はけっこう時間が掛かるかもしれません。リンクを新しく張るだけならいいのですが、それぞれの各ページも新しく作り直すのは手間が掛かります

    ひとまず今日のところは新しく推敲した番外編SSのリンクだけを張っておきます

    ただし番外編SS保管庫には今日作ったページはアップ出来ていませんので、ご了承くださいませ



    端切れ話。監禁?編(悪ふざけのプリンセス)


     小さなころのスレッタは、お姫様に憧れていた。

     綺麗なドレス、綺麗な靴、そして綺麗なアクセサリー。

     どれも素敵なものだけど、どれも水星基地にはないものだった。

     特にアクセサリーは、宇宙空間では邪魔になるので好まれていなかった。

     スレッタもずっと簡素なヘアゴムを使っていて、学園へ行く前にようやくいくつかのアクセサリーを買ってもらう事ができた。

     ツヤツヤした緑色の天然石が付いたヘアカフス、可愛い模様が描かれた白いバレット、そして母のおさがりである大切なヘアバンド。

     実用的で、でも自分なりに精一杯のおしゃれをしたアクセサリーたち。


    端切れ話(悪ふざけのプリンセス)監禁?編

    ※リクエストSSです




     小さなころのスレッタは、お姫様に憧れていた。

     綺麗なドレス、綺麗な靴、そして綺麗なアクセサリー。

     どれも素敵なものだけど、どれも水星基地にはないものだった。

     特にアクセサリーは、宇宙空間では邪魔になるので好まれていなかった。

     スレッタもずっと簡素なヘアゴムを使っていて、学園へ行く前にようやくいくつかのアクセサリーを買ってもらう事ができた。

     ツヤツヤした緑色の天然石が付いたヘアカフス、可愛い模様が描かれた白いバレット、そして母のおさがりである大切なヘアバンド。

     実用的で、でも自分なりに精一杯のおしゃれをしたアクセサリーたち。

     今はもう、すべて手元にない。やむを得ず置いていくしかなかったのだと、エランが申し訳なさそうに謝ってくれた。

     少し悲しかったが、今は仕方がなかったのだと納得している。それに髪を纏めるためのアイテムは、旅の途中でエランがいくつか買ってくれた。

     旅を始めたばかりの頃、「お詫びだから」と言って、わざわざアクセサリーを扱っている雑貨屋に連れて行ってくれたのだ。

     お店の中は、可愛らしいもので溢れていた。

     地球は無重力になることがないからか…
    telegra.ph
  • 104二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 09:28:38

  • 105124/04/29(月) 17:31:21

    朝の☆ありがとうございます

    GW中は親戚対応で忙しくなるのを忘れておりました
    夜まで手が離せそうにないので、ちょっと合間を見てこっそり書き込みしております
    夜の更新は遅い時間になるかもしれません

    ではまた

  • 106124/04/29(月) 23:38:55

    お待たせしました

    取り急ぎ番外編SS保管庫だけ突貫で新しく作ってみました

    各ページから保管庫へ戻るリンクなどはまだ張ってなかったりするのですが、とりあえず体裁は整えられたかと思います

    さっそく『悪ふざけのプリンセス』も収録しておきました


    番外編SS保管庫こちらは「SS ごめんねスレッタ・マーキュリー」の本編から外れた番外編を収録した保管庫です。

    本編の進行中の間のエピソードを『端切れ話』。本編の最終回後のエピソードを『こぼれ話』として分類しています。

    お読みになりたいSSのタイトルをクリックすると各ページへと移動します。

    本編をお読みになりたい場合は こちらのリンク から本編のSS保管庫へ移動してください。




    『ごめんねスレッタ・マーキュリー(端切れ話)』




    【フロント脱出編】


    ・宇宙議会連合工作員ケビン


    ・アンラッキーラッキー 


    ・鏡の中の少女 


    ・『偉大なる商人』小ゲイブ


    ・根無し草のハンス 


    ・止まり木の大ゲイブ 



    【地球降下編】


    ・エレベーターパニック 


    ・初めての炭酸水


    ・負けず嫌いの1on1


    ・地球の星空


    ・優しい太陽 


    ・グリーン アイズ モンスター 


    ・夢の守護者 


    ・魅惑の〇。〇 


    ・見知らぬエイリアン 


    ・きゅーとアンドじぇらしー 


    ・ほろ酔い加減のコンフェッション  


    ・あなたに捧げる花冠 


    ・花冠のお祭り


    ・夏の日の夢 


    ・体調不良と下心 


    【監禁?編】


    ・震える赤毛と夏嵐 …
    telegra.ph

    後でチェックはしますが、各ページへのリンクの不備などを見つけた場合は教えて頂けると助かります

    そしてちょっと疲れたので、おそらく同数量のコピペが待っているだろう本編SS保管庫の方はまた明日の作業に回したいと思います

    それと『こぼれ話(エイプリルフール)』も推敲して収録しておきました

    ほんの少しですが文章も増えています



    こぼれ話(エイプリルフール)


     スレッタは少しばかり気合を入れていた。

     何故なら今日は4月1日。一年のうちでただ一日だけ、嘘をついても許される日。

     すなわちエイプリルフールだからである。

     水星基地で過ごしていた頃には、嘘なんてついた事はなかった。

     母は忙しそうに地球と基地を行ったり来たりしていたし、エアリアルはモビルスーツなので物理的に驚いた反応は返せない。さらに周りの大人たちに嘘をついても怒られるだけなので、エイプリルフールとはスレッタにとって縁遠いイベントだった。

     もう少し早く学園に行くことができればエイプリルフールを楽しめたのかもしれない。けれど生憎と去年の今頃はアスティカシア学園へと向かう船の中だった。

     でも今年は違う。そばには最愛のエランがいる。

     彼なら少しばかり嘘をついても大丈夫という確信がある。彼は自分にとても甘くて優しいので、多少は悪い子になっても許してくれる。

     という訳でスレッタは、彼に嘘を仕掛けることにした。

     詳しく調べた所、エイプリルフールにはいくつかのルールがあるらしい。


    こぼれ話(エイプリルフール)※最終回後のエイプリルフール話です


     スレッタは少しばかり気合を入れていた。

     何故なら今日は4月1日。一年のうちでただ一日だけ、嘘をついても許される日。

     すなわちエイプリルフールだからである。

     水星基地で過ごしていた頃には、嘘なんてついた事はなかった。

     母は忙しそうに地球と基地を行ったり来たりしていたし、エアリアルはモビルスーツなので物理的に驚いた反応は返せない。さらに周りの大人たちに嘘をついても怒られるだけなので、エイプリルフールとはスレッタにとって縁遠いイベントだった。

     もう少し早く学園に行くことができればエイプリルフールを楽しめたのかもしれない。けれど生憎と去年の今頃はアスティカシア学園へと向かう船の中だった。

     でも今年は違う。そばには最愛のエランがいる。

     彼なら少しばかり嘘をついても大丈夫という確信がある。彼は自分にとても甘くて優しいので、多少は悪い子になっても許してくれる。

     という訳でスレッタは、彼に嘘を仕掛けることにした。

     詳しく調べた所、エイプリルフールにはいくつかのルールがあるらしい。

     嘘をつけるのは午前だけ。そして人が傷つくような嘘はダメ。

     今日は普通に平日なの…
    telegra.ph
  • 107124/04/30(火) 08:05:42

    むちゃくちゃ眠い…
    仕事行ってきます

  • 108二次元好きの匿名さん24/04/30(火) 12:47:28

    お仕事お疲れさまです!
    このスレが毎日の癒やしです……お忙しい中、更新してくださりありがとうございます!!

  • 109124/04/30(火) 14:15:10

    >>108

    こんなに鈍行もいい所のスレだと言うのにありがとうございます

    嬉しいやら申し訳ないやらでどうにかなってしまいそうです


    とりあえず帰ったら本編SS保管庫を新しく作り直して最後の番外編SS保管庫の更新を速攻で終わらせたいと思います

    これでキリのいい所まで終わらせることができるので、スッキリした気持ちで新たなSSを更新していきたいですね

  • 110124/04/30(火) 23:55:16

    帰ってから速攻で作業を開始したのですが、こんなに時間が掛かってしまいました

    とりあえず本編SS保管庫を新しく作り直し、番外編SS保管庫の更新も行いました

    実は本編SS保管庫の全ページのリンクをすべて繋げ終わっていないのですが、寝るまでには終わらせてしまうつもりです

    ちょっと疲れたので小休止がてらスレの更新に来たという訳です


    番外編SS保管庫に収録するSSはこれですべて収め終えた事になります

    後は新しく書くごとに清書して保管庫に収めていく形になります

    ちなみに今回もけっこう文章を直しています。ただ大筋では変わっていないので、気が向いたら読み直すくらいでいいかと思います


    ↓新しく作り直したSS保管庫です

    ごめんねスレッタ・マーキュリー本編SS保管庫こちらは「ごめんねスレッタ・マーキュリー」本編のSS保管庫です。

    お読みになりたいSSのタイトルをクリックすると各ページへと移動します。

    なお本編から外れた番外編を収録した保管庫は別にあります。番外編をお読みになりたい場合は こちらのリンク からSS番外編保管庫へ移動してください。


    ※2023年9月1日に注意事項として『─ 初めに』の項目を追加しました。

    本作は独自設定などが多めになっておりますので、事前に目を通して頂くことをお勧めいたします。


    『ごめんねスレッタ・マーキュリー』


    【フロント脱出編】


    ─ 初めに


    0 プロローグ


    1 怪物が生まれた日


    2 怪物との契約


    3 友との語らい


    4 夜空の先へ


    5-① 回る毒 前編


    5-② 回る毒 中編


    5-③ 回る毒 後編


    6-① 黒風白雨の小休止 前編


    6-② 黒風白雨の小休止 後編


    7-① 怪物の献身 前編


    7-② 怪物の献身 後編


    8 硬実種子と二者択一


    9 友との別れと祈りの言葉


    10-① きみが呼ぶ名前 前編


    10-② きみが呼ぶ名前 後編


    11 僕の大事なスレッタ


    12 エピローグ、あるいは…


    13 プロローグ、あるいは……
    telegra.ph


    端切れ話。監禁?編(ヘアアレンジ×セクシャル)



     今日はナイトマーケットへと出掛ける日だ。

     頭には茶色いカツラ。体には余所行きの服。そして胸には買ってもらったばかりのアクセサリー。

     スレッタはお気に入りのソファに座って足をパタパタさせながら、仕事から帰ったエランが着替え終わるのを待っている。

     やがて廊下側からドアが開閉する音がすると、静かな足音が近づいて来た。

     シンプルなTシャツにゆったりしたパンツ、黒髪褐色肌の同居人がダイニングへ入ってくる。彼は黄色がかった緑の目をほんの少しだけ逸らしながら、手にしたコームとヘアゴムをスレッタの前に掲げて言った。

    「スレッタ・マーキュリー、その、今日も髪の毛をお願いしていい?」

    「まかせてください!」

     どうやら今回もうまく髪を纏められなかったらしい。明らかに頼られていると感じたスレッタは、元気いっぱいに返事をした。

    「では、ソファに座って下さい!」

     先ほどまで自分が座っていたソファをポンポンポンと叩いてアピールする。


    端切れ話(ヘアアレンジ×セクシャル)監禁?編

    ※リクエストSSです




    今日はナイトマーケットへと出掛ける日だ。

    頭には茶色いカツラ。体には余所行きの服。そして胸には買ってもらったばかりのアクセサリー。

    スレッタはお気に入りのソファに座って足をパタパタさせながら、仕事から帰ったエランが着替え終わるのを待っている。

    やがて廊下側からドアが開閉する音がすると、静かな足音が近づいて来た。

    シンプルなTシャツにゆったりしたパンツ、黒髪褐色肌の同居人がダイニングへ入ってくる。彼は黄色がかった緑の目をほんの少しだけ逸らしながら、手にしたコームとヘアゴムをスレッタの前に掲げて言った。

    「スレッタ・マーキュリー、その、今日も髪の毛をお願いしていい?」

    「まかせてください!」

    どうやら今回もうまく髪を纏められなかったらしい。明らかに頼られていると感じたスレッタは、元気いっぱいに返事をした。

    「では、ソファに座って下さい!」

    先ほどまで自分が座っていたソファをポンポンポンと叩いてアピールする。

    エランはこくりと頷くと、大人しくスレッタの指示した場所に座ってくれた。

    好きな人の従順な様子に心の中で身もだえする。普段はしっかりしているエランだが、髪の毛関係だけはスレッタにすべてを委ねてくれる。…
    telegra.ph
  • 111二次元好きの匿名さん24/05/01(水) 09:27:17

    お互いのヘアアレンジする話、めちゃめちゃかわいいです
    ふたりの日常をずっと眺めていたい

  • 112124/05/01(水) 14:37:30

    >>111

    感想ありがとうございます

    本人たちにそのつもりはないでしょうが、傍から見たら相当イチャイチャした光景が広がっていたと思います

    これからも無自覚にいちゃつく2人を量産するつもりでいますので、よろしくお願いします


    そういえば本編SSで入れられなかった可愛い話やちょっとしたエピソードを書こうと思って始めた端切れ話ですが、すぐにネタ切れになりそうな所をリクエストで助けられつつ書いている状態です

    実は新しい話を考える時は、話の中心になりそうなネタがあるかないかで随分と書きやすさが違います。頂いたリクエストはすぐに話の中心にできるので、その点でとても書きやすいという訳です

    という事で、これからも皆様のお力をお借りする気満々のスレ主なのでした

  • 113124/05/01(水) 22:48:43

    ちょっと帰り際に用事があって今帰ってきました
    申し訳ありませんが、今日のところはお休みしたいと思います

    だいぶ準備は進んでいるので、明日には新しい本編SSかリクエストSSのどちらかをお届けできる予定です


    ではまた明日

  • 114二次元好きの匿名さん24/05/02(木) 08:36:01

    保守!

  • 115124/05/02(木) 14:23:26

    保守ありがとうございます。今朝もスレ更新をすっかり忘れて出ていたので助かりました

    いきなり雑談から入るのですが、この間のお休みの日にかねてより気になっていたとある魔法少女モノのアニメを見てみました
    最初は1話だけ…と思って見たのですが、どんどん先を見たくなってしまい、気が付いたら最終話まで視聴していました
    『魔法少女にあこがれて』というタイトルなのですが、リアルの知り合いには名前を口に出せないほど問題ありの作品になっています
    非常に…面白かったです!

    そしてここから本題なのですが、ものすごく4号目線の『魔法少女にあこがれて』パロを書きたくなってしまいました
    以前に紹介した複数4号×スレッタの魔法少女モノは健全路線だったのですが、こちらの魔法少女モノはほんのちょっとだけセンシティブを混ぜ込んだモノになるかと思います
    元になった作品がそうなので、パロも自然とそちらに寄ってしまうのです
    今すごく書きたくて仕方なくなっているので、もしかしたら近々我慢できずに書いてお披露目してしまうかもしれません
    スレ主作なのでセンシティブはほんのりになるでしょうが(むしろ皆無になるかもしれませんが)、ドS4号×スレッタっぽくなるようには書いてみたいです

  • 116124/05/02(木) 23:24:41

    本当に久々の本編更新です

    これからしばらくはスレッタに振り回される日々が続きます


    33話。みしらぬひと


    「おじいさん、だれぇ…?」

     涙で頬を濡らした少女が、傍らの老人に問いかける。

     声も、表情も、しぐさも…。何より言葉の内容が自分の知っている彼女とは全然違う。

     まるで中身が別人に入れ替わってしまったようで、自分の思いつきにゾッとする。

     夢の世界で見た光景を思い出す。

     暗い部屋。

     ペイルの調整室。

     自分とそっくりの少年に騙されて来た少女は、部屋の中でだんだんと心を壊していった。

     助けを求めても無視されて、助けを呼ぶたびに傷ついて、暗い暗いどこかへと消えていった彼女の心。

     そうして残った体には別の誰かが入り込み、まったく違う存在が目を覚ました。

     自分はそれをただ見ていた。

     見ている事しか出来なかった。

     エラン・ケレスは、未来の世界でスレッタ・マーキュリーがどんな風に失われていったのかを知っていた。


    ごめんねスレッタ・マーキュリー─みしらぬひと─「おじいさん、だれぇ…?」

     涙で頬を濡らした少女が、傍らの老人に問いかける。

     声も、表情も、しぐさも…。何より言葉の内容が自分の知っている彼女とは全然違う。

     まるで中身が別人に入れ替わってしまったようで、自分の思いつきにゾッとする。

     夢の世界で見た光景を思い出す。

     暗い部屋。

     ペイルの調整室。

     自分とそっくりの少年に騙されて来た少女は、部屋の中でだんだんと心を壊していった。

     助けを求めても無視されて、助けを呼ぶたびに傷ついて、暗い暗いどこかへと消えていった彼女の心。

     そうして残った体には別の誰かが入り込み、まったく違う存在が目を覚ました。

     自分はそれをただ見ていた。

     見ている事しか出来なかった。

     エラン・ケレスは、未来の世界でスレッタ・マーキュリーがどんな風に失われていったのかを知っていた。



    「お嬢さん、大丈夫だ。ここにはお嬢さんを苛める奴なんかいないからな」

     衝撃を受けて棒立ちをするだけのエランとは違い、傍らの老人はすぐに立ち直ったようだった。

     鋭い目をできるだけ柔らかいものに変えて、優しい声音で少女に声をかけている。

     少女…スレッタは、近づいて来た老人にびくりとして、警…
    telegra.ph
  • 117二次元好きの匿名さん24/05/03(金) 06:22:22

    小柄なクーフェイ老の後ろに一生懸命隠れるスレッタが、ミオリネや生徒手帳の時みたいで、とにかくかわいいです♡

    『魔法少女にあこがれて』は初めて知りましたが、スレ主さまが楽しそうにしていると、こちらも楽しくなります。ドSな4号のパロもいつか読めると嬉しいです

  • 118124/05/03(金) 15:17:50

    >>117

    感想ありがとうございます

    スレッタ視点では完璧に隠れられている…!と思っているのですが、外の視点で見るといわゆる『可愛いお尻が丸見え状態』という感じになっているのでした

    ただアニメ本編でもミオリネさんの後ろに隠れたり灯篭?の後ろに隠れたりしているので、大きくなってもあまり変わりはないのかもしれないです。すごく可愛い仕草だと思います

    4号と一緒にいる時には特に誰かの後ろに隠れたりはしていなかったはずなので、その辺りのスレッタの癖は4号は知らないだろうなと思って書いてました


    ちなみに『魔法少女にあこがれて』の方なのですが、大手を振ってオススメは出来ない作品です

    なぜなら完璧にガールズラブ系の作品だからです

    しかもそういう作品にありがちな精神的な繋がり…!とか清らかな尊い絆…!とはちょっと違う作風なのです

    端的に言って男子中学生の外見だけを可愛い女子中学生の形に直してあこがれの女の子たちへ好き勝手する力を与えちゃう…!そんな感じの作品になっています

    ただこの主人公、とても可愛いのです。そしてとても優しくて、とても格好いいのです。でも中身が男子中学生なのです(一応生まれた時から女性ではあります。たぶん)

    清々しいほどに男性の姿を徹底的に排除した作りになっているので、もしかしたら元から女性だけの世界か、または男性はいるけど作画から省かれているか、もしくは男性の姿を女性に変えて作劇しているかのいずれかになるかと思います

    なのでそういう作品でも平気だよ!という方にしかおススメは出来ない作品になっています(念押し)

    スレ主は見る分にはけっこう何でも見れてしまう人なので、面白いと言う評判を聞いて軽い気持ちで見て大いに楽しめた訳です

    ただ話自体はとても面白いです。全体的にセンシティブ描写に溢れていて、移動する光に遮られて画面の半分が見えなかったりしましたが、最後までノンストップで見る事が出来ました

    おススメは出来ないんですが、オススメです

  • 119124/05/03(金) 23:34:01

    本編SSも久々なら裏話更新も久々です


    【33話。(みしらぬひと)の裏話】


    伸ばし伸ばしになっていた本編SSですが、ようやくお披露目することができました。そして地味に新章に突入しています
    33話だけの話題と言うわけではないのですが、『いびつでやさしい箱庭編』は元スレのネタの中心となった部分に該当します。今はまだクーフェイ爺さんがいますが、彼はしばらくすると若やラウティーアムの所(正確にはパロウお爺様の所)に戻る予定なので、そうしたら元スレでちらほらと見かけたシチュエーションを見かけるようになると思います
    つまりは4スレの蜜月です
    アパートで暮らしていた時よりももっと距離の近い2人にするつもりでいます
    ただ、今は一時的に距離が離れてしまっています。主にスレッタが4号のことを怖がっているからなのですが、スレッタの記憶が戻るまでに少しでも仲良くなることができるのか?ツルツル星人さんはこれから頑張る事になります

    スレッタが4号を怖がった理由なのですが、これは単純に4号が見慣れない若い男だったからです
    小さなスレッタの知る男性は現実世界では老人しかいません。それも気性が荒い採掘屋ばかりです。更にスレッタは邪険に扱われていたので、男性は基本的に怖いモノだと思っています
    そこにシワシワの男よりも圧倒的に力のありそうなツルツルの男が現れました。しかも泣いている所にいきなりバーンッ!と扉を開けて登場したのです。スレッタ的には鬼か何かのように見えていたと思います
    そこへ見慣れたシワシワのお爺さんがやって来て、スレッタにとても優しくしてくれました
    見慣れないツルツル男よりも、見慣れたシワシワ爺です。しかもシワシワ爺はとても優しいレア爺なのです
    スレッタの好意の天秤は圧倒的にクーフェイ老側に傾いたのでした

  • 120二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 10:13:20

    スレッタかわいい
    保守

  • 121二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 14:02:52

    ツルツル星人ガンバレ!!!4号とスレッタは15cm差くらい?かと思ってるけどじゅうぶん大人スレッタからでもデカいよ!しゃがむんだ!

  • 122124/05/04(土) 14:26:27

    保守と感想ありがとうございます


    >>120

    仕事を抜け出してこっそりスレを確認しに来たら書き込みがあって安心しました

    ありがとうございます

    そしてスレッタを可愛いと言って頂けて嬉しいです

    スレッタの可愛さを表現できるよういつもアニメの仕草を思い浮かべながら文章を書いてたりします


    >>121

    ツルツル星人がんばります

    とはいえ暫くの間はまごまごしているので、クーフェイ爺さんのサポート必須のダメダメ星人さんなのでした


    4スレの身長差ってどれくらいなんでしょうかね

    何となくアニメの描写から10センチ~12センチくらいを思い浮かべてたんですが、よく考えたらスレッタのブーツは踵が高かった気がするので、やっぱり15センチくらいは差があるのでしょうか

    そう思うと結構な差ですね

    ツルツル星人でいる間は基本的にしゃがんでいた方がいいのかもしれません

  • 123二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 15:15:54

    ツルツル星人はエアリアルに負けないくらい優しいってとこにすごくグッときた……

  • 124124/05/04(土) 22:16:53

    >>123

    感想ありがとうございます

    クーフェイ爺さんは直接エアリアル君と対面した事はないですが、4号の事は知っていますし、4号がどれほどスレッタの事を大事に想っているかを知っています

    なのでこの場面は4号の肩を持つ言い方をしていまして、クーフェイ爺さん自身も多少の贔屓は自覚しています

    とはいえ、もしもの話にはなりますが、クーフェイ爺さんがエアリアル君と対面して彼の優しい性格を知ったとしても、それでもやっぱり「お嬢さんに対しての優しさはエランも負けちゃいねえな」と自信をもって断言してくれます



    ↓ここから裏話になります↓


    【33話。(みしらぬひと)の裏話】その②


    今回はとうとう4号がエアリアル君の持つ特異性…、自我を持つことや、パーメットを自在に操れること、夢を通じて人と接触できる事について人に話しました

    今まで誰にも話していなかった超特大の秘密です

    何もなければ絶対に喋ったりしなかったであろうこの話。どうしてクーフェイ爺さんに話したかと言うと、ひとえに4号の心のガードが弱っていたからです

    別にクーフェイ爺さんはエアリアルという人物がスレッタにとってどういう関係の人なのかを知りたいだけで、よく分からない超常的な能力の説明などは求めていませんでした

    でも4号は言いました

    黙っている事はできましたし、荒唐無稽な事は言わず、現実的な観点からエアリアルの事を説明することは十分に可能でした

    でも4号は言いました。心が弱っていたからです

    大事な少女の様子が変わり、これまでに無いほど拒否されたことで、彼はショックを受けていました

    なので藁にも縋る勢いで、クーフェイ爺さんに何もかもを話して助けてもらおうとしたのです

    大人を信用できずにいた4号がだんだんと大人を信用し、頼るようになってきました

    少しずつ成長してきた4号の中身は、外見相応のものに近づきつつあります

    怪物だった少年が、普通の青年になっていくのです

  • 125124/05/05(日) 07:53:51

    眠い…でも支度して仕事に行かねば…
    スレ主はGWなにそれ美味しいの?という職場で働いておりますが、皆様は残りのGWをお楽しみください
    眠い…
    ではまた

  • 126124/05/05(日) 15:14:54

    では裏話の続きです

    【33話。(みしらぬひと)の裏話】その③

    今回は小さいスレッタ相手に辛抱強く相手をしてくれたクーフェイ爺さんですが、実は子育て経験があったりします
    なので無駄にオロオロすることも無く、それなりにどっしりと構えた態度でスレッタと相対することができました
    大泣きしていたスレッタも、そんなクーフェイ爺さんの態度に釣られるように大人しくなってくれました
    ただ、やはり知らない老人よりも家族の方が恋しいものです。自分の今いる場所が水星基地ではないと知ったスレッタは、しくしくと泣き出してしまいます
    幼い心に寂しさや心細さが一気に舞い戻ってきている様子がクーフェイ爺さんの目からは見て取れました
    この時点のクーフェイ爺さんはどう声を掛けようかと決めかねていました。子育て経験はあると言っても、別に子育てのスペシャリストという訳ではないのです
    なので少々困っていたわけですが、ツルツル男の登場によって一気に場の空気が変化します
    さきほどまで家族を恋しがってしくしく泣いていた女の子が、パニックを起こしてギャー!と激しく泣き始めました
    もはや彼女の心は謎のツルツル男への恐怖で染まっています。小さい子の心はまだ容量がたくさんある訳でもないのですぐにいっぱいになってしまいます
    クーフェイ爺さんはこの状態を利用する事を思い付き、ツルツル男に部屋にいるように指示しました
    スレッタにしてみたら、恐怖です。今まではすぐに部屋を出ていたのに、ずっと居座っている訳ですから
    一時的に母やエアリアルへの恋しさも忘れ、スレッタは目の前の恐怖への対処で精一杯になってしまいました
    そこですかさずクーフェイ爺さんは嘘を吹き込みます。すなわち、ツルツル男はツルツル星人という宇宙人なのだという嘘です
    クーフェイ爺さんは子育て経験があります。なので子供に対してしてはいけない嘘と、していい嘘の見分けがつきます
    こうして謎のツルツル男は宇宙の迷子のツルツル星人だとスレッタの中で定義され、苦手意識は薄まりました
    特大のマイナスが若干のプラスになったところで、スレッタの中にある変化が起こります
    母親とエアリアルを恋しがって発生していた気持ち…寂しさや心細さという負の気持ちも、少し薄まる事になったのです
    時間が経てばまた舞い戻って来るでしょうが、とりあえずの応急処置をする事には成功したクーフェイ爺さんなのでした

  • 127124/05/05(日) 23:53:10

    なんとか子どもの日に間に合いました
    出来立てほやほやのこぼれ話です
    ほんの少しセンシティブ、ほんの少しキャラ崩壊なのでご注意ください


    こぼれ話⑦(こどもの日)

     この地域特有の大型連休に突入してから、はや数日。エランは久々にひとりで買い物に来ていた。
     なにかスレッタが喜ぶような食べ物はないだろうか。出来合いのモノを売っている場所を、真剣な顔でジッと見る。
     今日は食事作りはお休みして、彼女に楽をしてもらうつもりでいる。だからエランは昼寝をする彼女にメモを残して、食事を買うためにここへ来た。
     彼女の体力が回復するような、それでいてスタミナが付くような食事が良い。
     肉と野菜の総菜をそれぞれカゴに入れる。主食となるパンと、一応レトルトのライスも入れる。ついでに手軽に作れる野菜スープの素も入れ、最低限の目的は達成した。
     ただこれだけでは片手落ちだ。疲れている彼女の為に…ついでに彼女の喜ぶ顔を見る為に、ぜひとも甘いものも購入しておきたい。
     総菜コーナーから離れ、デザートコーナーへと近づいていく。
     エランの頭には、甘いモノよりも甘いと思える昨日のスレッタの姿があった。
     実は最近の2人は、あまり人に言えないような『練習』を繰り返している。
     本番を失敗しないようにするための前振りではあるのだが、少しずつ進展してきたその内容は、今やけっこう体力を使うようなものになっていた。
     だからエランとスレッタは休みの日にしかしないと取り決めをしている。しかしながらこの大型連休である。連日連夜、つい『練習』に励んでしまい、昨日はうっかりスレッタを潰してしまう羽目になった。
     反省したエランは、せめて残りの休日は彼女にゆっくり休んでもらおうと思ったのだ。
     手始めに食事の用意、そして家事。夜は何もせずに健やかに過ごす。これで彼女の体力は回復するはずだ。

  • 128124/05/05(日) 23:54:01

    >>127

     反省するのはそれだけではない。せっかくの連休だというのに、ここ数日は家で『練習』を繰り返して、遠出のひとつすらしなかった。

     思い至ったのは昨日の夜だ。初めての大型連休で勝手が分からなかったとはいえ、正直考えなしだったと思う。

     スレッタは「お家で2人でいるのは大好きですよ」と言ってくれたが、彼女の優しさに甘えているだけではきっと自分は駄目男になる。

     次は夏ごろに連休があるらしいので、その時が名誉挽回のチャンスだ。2人できっちり計画を立てて、遠出をしたり旅行をしたりするべきである。

     情勢はまだまだ落ち着いていないとはいえ、この近辺は平和そのものだ。宿を取り、2人でゆっくりするのもいい。そうだ、海に行くのもいいかもしれない。

     水着のスレッタ…。

     妄想の翼を広げようとしたところで、デザートコーナーへ到着した。

     まずは遠くの妄想よりも、近くの妄想だ。嬉しそうに顔をほころばせるスレッタの姿を思い浮かべ、それが現実になるようなデザートを選ぶべく頭を切り替える。

     ケーキ、プリン、シュークリーム。どれもスレッタの好きな物なので、これらを買ったら確実だろう。

     けれどこの日のデザートコーナーには、でんと居座る存在があった。

     この地域特有のお菓子、それも生菓子であろう存在。それは白い餅だった。しかもダイフクのような丸々とした餅に、何故か大きい葉っぱがくっついている。

     漢字はまだ読めない。けれど小さな字でフリガナが振ってあった。

    「カシワモチ…?」

     どうやら今日の記念日にちなんだお菓子のようだ。『こどもの日』とも書かれているが、別に大人も買っていいものだろう。

     せっかくなので、とエランは大量に積まれた白い生菓子を1つカゴに入れてみた。

     後でスレッタと一緒にこの菓子の由来も調べてみよう。

     好奇心旺盛な彼女の興味を引くようなお菓子を買えて、エランは大変満足していた。

  • 129124/05/05(日) 23:56:04

    >>128

    「エランさん、すいません。わたしずっと寝ちゃってました!」

    「いいよ。僕も悪かったから。それより食事を買ってきたから一緒に食べよう」

     謝るスレッタを宥めて、2人でゆっくりと食事をとる。

     エランがよく利用する店の総菜は美味しいものが多く、今日買って来た惣菜もとても美味しいものだった。

     申し訳なさそうにしていたスレッタも、すぐにニコニコと笑顔になって食べている。

     そうして最後にデザートに件の生菓子を出してみた。スレッタは可愛い!と喜びながら、さっそくパックを開けていた。エランの妄想の現実化は近そうだ。

     そのままパクリと食いついて、けれど予想に反して訝し気な顔になる。

    「むむ…この葉っぱ、なんだか固いです。触感が悪いような…」

    「ええ?ちょっと待って」

     基本的にこの地域の菓子は美味しいものが多いが、もしやハズレを選んでしまったのでは?焦ったエランは、すぐに端末で確認してみた。『カシワモチ ハッパ』で検索を掛けてみる。

     出て来た検索結果を公用語に直すと、どうやら葉っぱはただの飾りで食用ではない事が分かった。

     ついでに『コドモノヒ』も検索してみると、その内容もきちんと出た。

    「ごめんねスレッタ、その葉っぱは基本的に食べないものらしい」

    「そうなんですか。前に食べた『サクラモチ』…?とは違うんですね」

    「そうみたい」

     反省である。シュンとするエランに、スレッタは再び笑顔で許してくれた。今度はきちんと葉っぱを向いて、モチモチと食べ始める。

    「この葉っぱ、持つのにちょうどいいですね。何だかいい香りもしますし」

     そう言ってフォローしてくれる。

    「味の方はどう?外見はダイフクと似ているけど、やっぱり一緒かな」

    「こっちの方が生地がしっかりしてます。中身は同じですけど、触感が違うだけで印象がだいぶ違いますね。すごく美味しいです」

     どうやら気に入ってくれたようだ。

     エランはホッとして、検索結果を改めて確認してみることにした。

  • 130124/05/05(日) 23:57:19

    >>129

    「このお菓子、どうやら今日の記念日にちなんだ物みたい。今日は『子どもの日』なんだって」

    「『子どもの日』…。わたしが食べていいものなんでしょうか?」

    「特に食べる人の決まりはないようだね。お店には大量に置かれていたし、誰でも気軽に食べていいみたい」

    「よかった…。それで『子どもの日』ってどういう記念日なんです?何となく想像は付きますけど」

    「無事に育った子どもの為にお祝いする日だって。僕らには直接関係はないけど、この地域の人達は大らかだから、少しくらいの恩恵を貰っても大丈夫だよ、きっと」

    「ですよね。もう遠慮なく食べちゃいます」

    「そうしちゃって。僕は遠慮するから」

    「もう、エランさん!」

     じゃれ合いを楽しみながら、何気なく端末をスクロールする。そこには『カシワモチ』の由来もきちんと書かれていた。

    「へぇ、餅って神聖な物なんだって。それを縁起の良い葉っぱで包んだお菓子がそれ。何だかありがたく思えるデザートだね」

    「そうですね、ありがたく食べる事にします」

     モチモチと食べ進めるスレッタの様子にクスリと笑って、さらに読み進めていく。

    「具体的な意味もあるみたい。食べるとそれが叶うってやつだね。えーと…」

     目にした意味に、思わず固まってしまう。

    「エランさん?」

    「……子供が元気に育ちますように…、って意味が込められてるみたい」

    「そうなんですか、素敵ですね」

    「……そうだね」

     エランはそっと端末をタップして、内容を見られないようにした。『子供が元気に育ちますように』。その願いは嘘ではない。

     嘘ではないが…。

     ちらりとスレッタの方を見る。夢中になって『カシワモチ』を食べている姿を…。

    『子孫繁栄』

     そんな意味が込められているお菓子を喜んで食べるスレッタの姿を、生唾を飲んで見守った。

     子孫繁栄なんて、そんな…。

     エランの頭に再び妄想が舞い戻る。小さな子どもを2人で囲む姿でも妄想できればよかったのだが、生憎と最近は不埒な想いに溢れている。

     頭の中は、もはやピンク色一色である。


     『練習』は休むと決めたのに、もう反故にしたくて満々の…思春期の男の姿がそこにはあった。

  • 131二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 07:42:15

    わーい!久しぶりのこぼれ話嬉しいです。
    柏餅をニコニコ食べるスレッタかわいい♡
    そして、お年頃な4号にクスッとしました。この調子なら本番も大成功しそうですね。

  • 132124/05/06(月) 15:21:27

    >>131

    感想ありがとうございます

    本編SSとは違って軽い読み物を目指しているこぼれ話ですが、今回の話は4号が浮かれすぎて宙に浮いてしまうんじゃ?と思うくらいには軽いお話になっています

    頭がピンクに染まっている4号ですが、もう少ししたらこの状態もちょっとは落ち着く予定です

    何故かと言うと、今の4号の状態は謎に練習期間を長引かせているせいで蛇の生殺し状態が続いているからです。もう少ししたら一線を越えるので、そうしたら一時は暴走状態に陥る危険はありますが少しずつ落ち着いてきます

    さっさと一線超えたらいいのに、と思われるでしょうが、スレッタを気遣うあまりに石橋を叩いて渡ってる最中の4号なのでした


    ちなみにスレッタの方はエランさんと仲良く出来て恥ずかしいけど嬉しいな~とポヤポヤしてます

    4号の苦悩(?)とかは気付いていないので、今回はずっと4号とお家で過ごせる上に美味しいスイーツを食べれて上機嫌です

  • 133二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 17:31:25

    エッチな練習する2人エッチすぎるな 毎日練習して欲しい(正直)性に対してトラウマ抱えてたのにピンク脳にまでなれて良かった スレッタもピンクというか乙女脳だから多分大丈夫だよね

  • 134124/05/06(月) 22:01:50

    感想ありがとうございます
    4号のトラウマはスレッタがめちゃくちゃ頑張ったおかげもあって払拭されています
    最初期のフロント脱出編から始まりだんだんと普通の人間になっている4号ですが、最終回後のこぼれ話まで来るとただの浮かれ切ったお兄ちゃんのようです
    もしかしたらもうちょっと先の時系列の方が同一人物だと実感しやすいかもしれません
    真面目だった4号を頭ピンク色にした原因の『練習』内容なのですが、詳しい所は実際に最終回が終わった後に書く予定です
    ただ書くのがスレ主なので、匂わせに留まっていた方がエッチだったという印象になる可能性も無きにしも非ず…かもしれません
    スレッタの方はまぁ大丈夫です。あんまり4号がガツガツ行かない限りは基本は全部受け入れてくれます(女神)


    ではそろそろリクエストSSも載せて行こうかと思います
    半分こするリクエストSSはもう1作本編を進めたら書く予定なので、今回は夜更かしになります

    端切れ話。監禁編(内緒の夜更かし)


     アパートに引っ越してからというもの、スレッタはあまり買い物をすることがなくなった。
     基本的に隠れているように言われているので、エランが一緒にいない時にひとりで外に出掛ける事はしない。だから普段の買い物はエランがすべてしてくれていた。
     それでも、頼みにくいモノというのはある。
     旅の間なら店の前に待ってもらってコソコソ出来た買い物も、お使いではそうはいかない。内容を本人に秘密にしたまま買って来てもらうなんて不可能だ。
     だからスレッタはこうお願いする。
    「エランさん、すいません。またお買い物していいですか?」
    「いいよ」
     言われたエランは心得たもので、すぐに端末を貸してくれた。見ると画面は近くのショッピングセンターの買い物画面に切り替えてある。
    「チャージ金額も戻しておいたから、前回より使って大丈夫だからね」
     そしてこちらが気兼ねなく使えるように言葉を添えてくれる。とても優しい心遣いだ。
    「ありがとうございます。じゃあ交換ですね」
     代わりにスレッタも自分の端末をエランに貸して、買い物をしている間の彼に不自由がないようにしておく。
     もしかしたら仕事の関係で誰かに連絡したい事があるかもしれないし、外に出る時の自分との連絡用にも出来る。そして単純に暇つぶしが出来るアプリも入っている。

  • 135二次元好きの匿名さん24/05/07(火) 07:20:43

    保守

  • 136124/05/07(火) 14:02:32

    朝の保守ありがとうございます


    >>134

     アプリの方は、スレッタがこつこつ溜めたポイントで買ったコミック作品が読み放題だ。

     最初に交換した時などはスレッタの好きな作品名を覚えていてくれて、わざわざ読んでくれた事もあった。

     その事自体も嬉しいし、単純に話題が増えることも嬉しい。何よりスレッタはその間こっそりと目的の買い物もできるので、嬉しいことずくめだ。

    「ふんふ~ん♪」

     自分の部屋に戻り、さっそく買い物ページを物色する。ベッドに寝そべって鼻歌まじりで足をパタパタさせ、完全にリラックスした状態だ。

     前回はムダ毛を処理するカミソリと、クリーム。そして下着と部屋着を買った。

     今回は出掛けるためのお洋服が欲しい。あまり贅沢する気はないが、毎回同じ服で出かけたくはない。

     旅の間は毎日お洗濯が出来なかったのもあり、下着以外の洋服は基本的に着たままだった。気候も涼しく乾いていたし、エランも同じ条件だったのであまり気にならなかった。

     でもここの気候は暑くて湿気がすごい。外に出るとすぐに汗をかく。だから代わりの服は絶対に必要だった。

     実のところ部屋着自体は十分にあるのだが、外に出るための服が不足していると感じていた。

     せめて同じ服でのお出かけは数回に1回くらいのローテーションになるようにしたい…。沈めていたオシャレに対する乙女心が復活したスレッタは、そんな事を思っていた。

     スレッタは改めて端末を見た。ジーッと、真剣に、獲物を物色するハンターのように鋭い眼差しで注視する。

     なるべく安く、なるべく可愛く、なるべく自分に似合うような服を見繕わなければいけない。

     うんうんと唸りながら、少ない候補の中から選んでいく。

     悩んだ末に、上下合わせて3着を決めた。1着は上と下で分かれているので、他の服と組み合わせることも出来る。

     これで1週間フルに外出しても、まったく同じ格好にはならないだろう。実際には数日に1回の割合で外に出るので、1カ月は持つかもしれない。

     大きな買い物にドキドキしながら、選んだ服をカートに入れる。

    「……ふぅ」

     まだ清算は済んでいないが、一仕事終えた気になって息をついた。予算はまだまだ余っている。

  • 137124/05/07(火) 23:17:21

    >>136

     必要なものは他に何かあっただろうか。他のお店もタップして色々な商品を流し見していると、見覚えのあるロゴを発見した。

     たまにエランが買ってきてくれる果物についているロゴだ。どうやらショッピングセンター内にある食料品売り場のものらしい。

     食料品ならエランに頼めば買ってきてくれる。だからわざわざ取り寄せすることはないのだが…。

     何となく他にどんな品物があるのか気になったスレッタは、更にタップしてみることにした。

     まだ見た事のない果物や、美味しそうな食材があるかもしれない。そうしたらメモを取って、エランに買ってきてもらおう。

     そんな事を考えながら画面を見る。すると、また見覚えのあるものを発見した。今度は最近見たものではなく、学園時代に見たものだ。地球でも売っていたとは驚きだ。

    「………」

     スレッタは考えて、ものすごく悩んで、うんうんと唸った末にその商品をカートに入れた。やっぱりやめようと戻したりもしたが、しばらくするとソワソワと落ち着かなくなり、最終的には目的だった服と一緒に清算していた。

     やっちゃった…。

     少しの後悔と、少しの高揚感。悪い事をしてしまったと分かっていても、商品が届くのが楽しみだった。


     次の日の夕方に、ピンポーンと呼び出し音が響いた。

     エランがインターホンで確認すると、さっそく荷物が届いたようだ。すぐに荷物を受け取りに玄関へ行ってくれた。

     その間スレッタはダイニングでジッとしている。自分の存在は秘密なので、一応用心の為だった。

     遠くでガチャリと扉を開く音がして、宅配のお兄さんとエランが話している声が聞こえる。しばらくするともう一度ガチャリと音がして、両手で段ボールを抱えたエランがダイニングに入って来た。

    「はい、スレッタ・マーキュリー。頼んでたものが届いたよ」

    「ありがとうございます!エランさん」

     差し出された段ボールをドキドキしながら受け取る。持ってみるとあまり重くはなく、片手でも持てるくらいだ。でも何となく底の方に固いものが入っている感触がする。

     明らかに服ではない。

    「今回は何を注文したの?」

     エランの質問にドキリとする。前回も答えにくいものだったが、今回もある意味で答えにくい。

  • 138二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 08:53:59

    スレッタ、何買ったんです?

  • 139124/05/08(水) 14:04:52

    >>138

    朝の書き込みありがとうございます。助かります

    ちょっと仕事で疲れたので、簡単な返信だけで失礼します


    スレッタが何を買ったか?実はそんなに大したものではなかったりします

    金額的にも微々たるものです

    ただ本人的には大冒険?でした

    次の夜更新分で謎が解明する予定ですので、少々お待ちくださいませ


    ではまた夜に

  • 140124/05/08(水) 23:46:01

    >>137

     後ろめたい気分になりながら、スレッタは口を開いた。

    「が、外出するための服、とかを…。数が少なかったので、えっと。無駄遣いかな…とも思ったんですが」

    「なるほど、確かに外出着は数着しかなかったね。全然無駄遣いなんかじゃないよ。むしろもっと買ってもよかったのに」

    「い、いえ!これで当分の間は持つので、大丈夫です」

     そう?と首を傾げるエランに愛想笑いして、そそくさと自室へ荷物を置きにいく。

     ペリペリとテープを剥がして中身を見てみると、きちんと包装された服の隣のスペースに、ちょっと窮屈そうにスレッタが買ったモノが入っていた。

     学園のとある場所で見たモノとそっくりで、スレッタはごくりと喉を鳴らす。

     きょろきょろと辺りを見回すと、スレッタは服だけを素早く取り出してパッと段ボールの蓋を閉じ、備え付けのクローゼットの中に隠した。

     出した服は後で試着できるようにベッドの上に乗せておく。これ見よがしに一着ずつ並べて、目につくように。

     エランは勝手に他人の部屋を覗く人ではないが、ダイニングに隣接している作りの為、たまたま部屋の中が目に入るということはある。その時にベッドの上に服が置いてあれば、そちらに目が向いて段ボールの事は思い出さないに違いない。

     ミステリーアニメの犯人のようなアリバイ工作?を行なって、スレッタはふぅと息をついた。

     あとは何食わぬ顔をして残りの時間を過ごすだけだ。

     本当なら明日の昼まで待った方がいいが、とてもそれまで持ちそうにない。今日の夜、決行しよう。

     スレッタはふふふ…と少し悪そうな笑みを浮かべながら、クローゼットを見ていた。正確には、その中のものを。


     そして夜。本来ならぐっすり寝ている時間帯。スレッタはこっそりと起き出してゴソゴソとクローゼットの中を覗いていた。

     端末を灯り代わりにして、奥に仕舞った段ボールを引き寄せ、そっと中のモノを取り出す。

     それは円柱の形をしていた。全体的に白く、発泡スチロールのような、固い紙のような、不思議な材質で出来ている。真ん中に赤いロゴがあり、上下に飾りのように金の色が差してある。

     スレッタはロゴの反対側を見て、そこに書いてある小さな字を読み始めた。原材料。栄養成分。お湯。3分…。

     スレッタの手の中にあるモノは、アスティカシアのある生徒の部屋に大量にあったもの。

     カップラーメンだった。

  • 141二次元好きの匿名さん24/05/09(木) 08:07:49

    カップラーメンかー
    夜中にこっそり食べる気かな?

  • 142124/05/09(木) 15:22:00

    朝の書き込みありがとうございます


    >>141

    夜中にこっそり食べちゃいます

    アニメでも謎のトッピングをされた麺類を美味しそうに食べてましたが、スレッタは麺類大好きというイメージがあります

    でも水星時代に食べていたイメージはなくて、何となく学園へ来てから初めて食べたんじゃないかと思ってます(明確な根拠はないです)

    実際に宇宙飛行士の方が食べられる宇宙食の中にラーメンとかあったはずなので、保存が効くカップラーメンなんかは僻地である水星基地で食べられていてもいいと思うんですが、このお話の中ではスレッタは学園で初めて麺類と出会ったという設定にしてます 


    水星時代にスレッタが食べていた食事の内容は漠然と決まってまして、栄養価が高くてお値段も高い最新式の宇宙食です

    それを小さな頃からパクパクと食べてスレッタは大きく立派に成長しました

    ちなみにまたこのお話の設定になりますが、プロスペラお母さんの手料理は食べたことがありません。スレッタはプロスペラお母さんが料理が上手いことすら知らされてなかったりします

    プロスペラはあまりスレッタへの方が愛着が湧かないように明確な線引きをいくつかしていました。きちんとした手料理を振る舞わないのはそのうちの1つです

  • 143124/05/09(木) 22:08:22

    >>140

     スレッタはカップラーメンを食べた事がなかった。むしろラーメンそのものを食べた事がなかった。

     水星時代にスレッタが食べていたものはスタンダードな宇宙食だ。主食となるパンと、副食となる数種類のおかず。カップに入っているスープ。そんな感じの食事を毎回していた。

     おかずは何種類かあって、その中には一口サイズのパスタも入っていた。ただ一口パスタは無重力になってもバラバラにならないようにきちんとジェルのソースで固められていたので、『啜る』という行為はしたことがなかった。

     エアリアルと一緒に見たライブラリでは、登場人物は様々な麺料理を楽しんでいた。大皿一杯に盛られたパスタ。時代劇の人がよく食べていたお蕎麦やうどん。そして大体の登場人物が笑顔になって食べるラーメン。

     小さな頃のスレッタはラーメンが食べたくて仕方なかった。

     茶色くて濁ったスープに卵やネギやお肉を乗せて、あとは謎の茶色い細長い板と黒い紙を乗せて、底にはチラリと麺の姿が見えている。そんなものがスレッタの知っているスタンダードなラーメンの姿だ。

     バラエティに富んだ具材で溢れんばかりになっている器の中身。それを2本の棒で器用に挟んで食べる。ズルズル~という効果音をたてて食べる。美味しくて笑顔になりながら食べる。

     いいなぁ。

     と思って、母にせがんだ事がある。

     その時は取り寄せができないと残念そうに言われたものだ。お店も、作ってくれる店主も、水星基地までは来てくれないと。

     スレッタはちょっと泣いて、母にココアを作って貰って泣き止んだ。同じこおねだりを『焼肉』でもしたと思う。

     その時は断られることはなく、母はわざわざ味付き肉のおかずが入った宇宙食を取り寄せてくれた。しかし金網で焼いた肉にタレを後から自分で付けて食べる『焼肉』を想像していたスレッタは、そこでもちょっと拗ねた。そしてまたココアの出番だ。

     話がそれたが、そんな感じで食べるものを制限されて生きて来たスレッタは、学園に来てから驚きの連続だった。

     初めてのトマト。初めての麺類。そして、ある日ミオリネの部屋でその存在を知ってしまった、カップラーメン。

     ラーメンが、専門のお店に行かなくても食べられるなんて…!

     学食ではパスタ系の物しかなかったので、その存在は衝撃だった。

  • 144二次元好きの匿名さん24/05/10(金) 07:24:53

  • 145二次元好きの匿名さん24/05/10(金) 12:09:15

    飯テログウウ ラーメン最高だよね!

  • 146124/05/10(金) 15:02:10

    朝の☆と感想ありがとうございます

    以下カップラーメンについて熱く語るだけの雑談になります


    >>145

    ラーメン美味しいですよね!スレ主はあっさりラーメンもこってりラーメンも好きです。一番好きな味は醤油です

    時間のない時などはけっこうカップ麺で食事を済ませてしまう事も多いのですが、一番のお気に入りは味噌味の『すみれ』というカップ麺だったりします。ちょっとお値段高めです

    たまにセブンイレブンで売っているのですが、最近になって近所のセブンからは姿を消してしまい悲しんでいます

    いずれ我慢できなくなったら取り寄せしてしまうかもしれません


    今見たらアマゾンレビューで散々な評価でした。チクショー

    確かにお店で直接食べた方が美味しいんでしょうが、そんなに言わなくても…!

    スレ主は屈しません。『すみれ』が好きだと言い続けますよ

    残ったスープを少しお湯で薄めて、洗ってぬめりを取ったご飯で締めの雑炊を作るのがまた美味しいんですよね

    これで2食分は賄えてしまえるのです。体に悪い事は承知です


    つい熱く語ってしまいましたが、次回はスレッタがカップラーメンについて熱く語ってくれるでしょう

    当時の思い出として、このSSでは珍しくミオリネさんも出演?予定です

  • 147124/05/10(金) 22:01:08

    >>143

     驚くスレッタに対して、ミオリネも驚いていた。水星ってカップラーメンもないの?呆れたようにそう言って、その後ちょっとだけ優しくなった。

     あんたも食べてみる?と言って差し出されたのが、スレッタの今手にしているカップラーメンだ。

     ミオリネの言葉によると、一番歴史があり、一番スタンダードで、一番チープな味がするモノらしい。

     数百年もの間変わらず愛されているそのカップラーメンを、初心者が食べるのに一番適しているだろうと勧めてくれたのだ。

     お湯を入れる。3分待つ。その間に2本の棒───後々に『箸』と言う名前だとニカに教えられた───ではなく、フォークをミオリネが持って来てくれた。

     蓋を開ける。中には小さい卵の黄身と、ネギと、謎のこげ茶色の塊と、驚いたことにエビが入っている。

     ドキドキしながら麺を口に入れる。縮れた麺は塩辛くて、ちょっと胡椒が効いている気がする。でもとても美味しい。癖になる味だ。

     小さい黄身は噛むとモキュモキュする不思議な触感で、ネギはちょっと固い。そして謎の塊はお肉をミンチにして固めたモノのようで、口に入れるとただでさえ濃いスープの味が更に濃くなった。エビはあまり食べた事がなかったがプリプリしていて、何となく一番高級そうだ。

     食べていると体が熱くなってくる。ハフハフと息を弾ませながら口に入れ、最後は残ったスープまでグイッと飲み干した。香辛料が底の方に残っていたのか、喉に辛さが染みてちょっとイガイガする。でも美味しい。

     ミオリネも少し遅れて食べ終わり、最後に喉をスッキリさせる為にコップ一杯の水を2人で飲んだ。

     けして彼女は友達だと認めてはくれなかったけれど、楽しい時間を過ごせた良い思い出だ。


     スレッタは暫く思い出にふけりながら、手に持っているモノを見た。

     この土地に来るまでエランとずっと旅していたが、その間カップラーメンを食べた事はなかった。嵩張るしゴミも出るのであまり旅向きではなかったのだろう。

     でもひとつ所に落ち着いてからも、エランはカップラーメンを買ってきたりはしなかった。単純に嫌いなのかもしれないし、栄養素的に問題があると思って買っていないのかもしれない。

     どちらにせよ、あまりエランの前で大っぴらに食べられないモノだ。

     なのでこっそりと、彼に知られない内に食べなければならなかった。

  • 148二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 09:38:31

  • 149124/05/11(土) 14:32:10

    朝の☆ありがとうございます。すみません、すごく助かってます

    今日は仕事がべらぼうに忙しく、まだ業務が残っていると言うのにもうベッドに直行したくてたまらなくなっているスレ主です
    数分ほどの昼寝はしますが多分眠気は取れないだろうなという予感がするので帰ったら少し寝ようと思います。仮眠から起きたらスレの更新をします
    なので夜の更新はもしかしたら日を跨ぐ可能性があります。あまりお待たせするのも何なので、よければ明日にでも覗いてやってください

    ではまた夜に

  • 150124/05/12(日) 01:56:46

    起きたら真夜中でビックリしたスレ主です
    次のSSを載せようとしたら文字数オーバーで弾かれてもっとビックリしました
    切りの良い所まで入れられるようにカットしたのですが、十分にカットしきれていなかったようです
    うかうかしているとスレ継続時間の方をオーバーしそうなので一旦書き込みしておきます

    文字数をカットするにあたり、ちょっと全体の文章自体も変えようかなと思ったので次の更新は今日の昼過ぎか夜にさせて頂きます
    たいへん申し訳ありません

  • 151二次元好きの匿名さん24/05/12(日) 11:57:32

  • 152124/05/12(日) 13:11:35

    昼の☆ありがとうございます!


    >>147

     スレッタは大事なカップラーメンを胸に抱き込み、そろりそろりと部屋から出た。ドアを開閉する時にギィ、バタンと音が響いて、普段は意識していない音の大きさにビックリする。

     ドキドキと暴れだす心臓を宥めながら、今度は音を立てないように慎重に行動しようと心に誓う。

     とりあえずは水を用意して、ケトルで湯を沸かさなければいけない。

     ますは冷蔵庫だ。先の失敗があるので少しの力で開けようとするが、閉じられたまま動かない。仕方なく力を入れると途端にバグンっという音と共に勢いよく扉が開いてしまい、慌ててエランの部屋がある廊下を見た。

    「………」

     特に物音などはしていない。エランは起きなかったようだ。

     ふぅ、と再び安堵の息を吐き、ペットボトルの水に手を伸ばす。いつもの通り胴体部分を手に持つと、緊張で力加減を誤ったのかベコンっと音を立ててへこませてしまった。

     また慌てて廊下を見たが、今度も大丈夫だったようだ。スレッタは三度安堵の息を吐くと、気を取り直してケトルを持った。

     トットットットットっ……。水をケトルに注ぐ時にも音がする。スレッタはもう気が気ではない。なるべく音がしないようにペットボトルの傾け方を変えたりしながら、何とか必要分くらいまではケトルに注ぐ。

     後は火にかけるだけである。お湯になるまでは数分はあるので、その間は静かに待っていよう。

     ちょっとした休憩タイムに、スレッタは少しだけ余裕が出来た。待っている間にもう一度だけ説明を読もう。そう思ってカップラーメンを手に取って、気付いてしまった。

     容器の周りに、透明なフィルムでぴっちりと包装されている事を。

     このままでは蓋を開けられない。お湯が出来る前に何とかしなければ、とスレッタは慌ててフィルムを剥がそうとした。でも中々剥がれない。悪戦苦闘していると、ケトルの注ぎ口から湯気が出て来る。

     焦ったスレッタは更にカップラーメンを弄り回そうとして、指を滑らせてしまった。カップラーメンが宙を舞い、暗くて静かな空間に、コンコン、ジャラジャラ、と外装と中身が立てる騒がしい音が響き渡る。

     呆然と固まっていると、パッとダイニングの明かりが付いた。

    「スレッタ・マーキュリー、こんな夜中に何してるの?」

     秘密にしたいと思っていた人が、困ったような顔をしてダイニングの入口に立っていた。

  • 153二次元好きの匿名さん24/05/12(日) 13:46:31

    このレスは削除されています

  • 154124/05/12(日) 23:23:40

    >>152

     エランはまず、中途半端に中腰になったスレッタを見て、次いで床にコロコロ転がっている最中のカップラーメンを見た。そして最後にシュンシュンと湯気を吐いているケトルを見ると、合点がいったようにコクリと頷いた。

    「お腹すいたの?たしかに、あんまり夕食食べていなかったものね」

     実はスレッタは、わざわざ夜食を食べるために今日の夕飯を少なめにしていた。心配するエランに対して、昼間にちょっと食べ過ぎたので…と嘘までついていたのに、これである。

     上手く返事ができずにアウアウと口を開け閉めしていると、エランはコロコロと転がっていたスレッタの落とし物を拾ってくれた。

    「これ、インスタント食品ってやつでしょ。取り寄せたの?」

     多分本人にそんな気はないだろうが、勝手に尋問を受けている気分になったスレッタは畏まって答えた。

    「は、はい…。昨日、買いました。わざわざ買ってお取り寄せてしまいました」

    「そうなんだ。危ないから電気くらいつけたらいいのに。お湯、沸いてるみたいだよ」

     シュンシュンと自己主張するケトルを指さしているエランに、スレッタは言い訳しようと口を開いた。

    「エランさんっ、えっと、これは…違うんです!」

    「違うの?」

    「いえ………。違いません」

     よく考えたら何も違わない事に気付いたスレッタはすぐに前言を撤回した。そしてモジモジしながら、「ただ、食べたかったんです…」と正直に本当の事を話してみた。

     怒られたらどうしよう。そう思っていたのだが、エランは「怒ったりしてないから、そんなに落ち込まなくてもいいよ」とスレッタが安心する事を言ってくれた。

    「夜中にダイニングで物音がしてるから何だろうと思って来ただけ。毎日なら注意を促すだろうけど、たまに食べるくらいならいいんじゃないかな」

    「…カップラーメン、嫌いだったりしません?」

    「?そもそも僕は食べた事がないから、好きも嫌いもないけど。きみが食べたいならそれが一番だよ」

     不思議そうに首を傾げながらそう言ってくれるので、スレッタはようやく安心する事ができた。

    「え、えへへ。実は、学園で一度食べた事があるんです。それで、昨日はたまたま通販画面で見かけて、つい買っちゃいました」

    「そうなんだ」

     律儀に相槌を打ってくれるエランに、嬉しくなったスレッタはついつい『ラーメン』について語ってしまった。

  • 155二次元好きの匿名さん24/05/13(月) 09:34:05

    保守★

  • 156124/05/13(月) 15:06:03

    朝の保守★ありがとうございます
    今日は4スレに関係ないようで関係ある雑談です

    いきなり言い訳から入るようで恐縮ですが、ここ数か月ほどは就寝時間が早い事もありあまりSSの進みが良くない状況が続いています。それでも一日に一定の量は書き続けたいなと思っております
    しかしそこは人間、ただ頭の中で決めた目標だけでは達成するのに強い意思が必要になります
    そこで目標を達成できたか目に見える形にしたいと思い、自作のメモなどを作ってみました。アプリなどはすぐに開かなくなることは自分でも分かっていたので、すぐ手に取れる実物のメモが欲しかったのです

    1枚のコピー用紙を小さな本の形に折って、手書きで簡単なカレンダーを書き、目標を達成したらその日の数字を〇で囲むというごくシンプルな目標達成カレンダーメモです
    ちょうど緑とピンクのペンが手に取れる位置に合ったので、4スレっぽく寄り添う花などを表紙に添えてみました
    具体的な目標は控えますが、ここ数日はすべて〇が付いています
    やっぱり目ですぐ自分の成果を確認できるというのはいいものですね。もっと早くに作ればよかったなと思っています

  • 157124/05/13(月) 23:40:20

    >>154

    「エランさんの持ってるそれは、お湯を入れたらなんと3分でラーメンが食べられちゃうんです。一番歴史があって、一番愛されてるカップラーメンらしいですよ」

     ミオリネの受け売りなのだが、エランは感心したように頷いてくれる。

    「へぇ。確かにお店でよく見かけるね」

    「その他にも、味噌とか、塩とか、色々お味があるんです!」

    「うん。…スレッタ・マーキュリー」

    「なんですかっエランさん!」

     夜中だというのに…逆に夜中だからか、異様にテンションが上がって興奮していると、エランが再び困ったような顔をして後ろを指さした。

    「そろそろ火からケトルを退かさないと、お湯が無くなっちゃうよ」

    「はっ!」

     シュン!シュン!シュン!振り向くとすごい勢いでケトルの口から湯気が出ている。もう爆発寸前という有様で、蓋もちょっとだけカタカタしている。

     すぐに火を止めてケトルを持ってみると、火元に置いた時よりも明らかに軽くなっていた。持ち手が熱くなっていたので、すぐに元の場所に戻しておく。

    「ちょっとお水を足した方がいいかもしれないです」

    「僕が邪魔したからだね。ごめん」

    「いえ、エランさんのせいじゃないですよ」

     冷静になった頭で返事をしている間に、エランが冷蔵庫を開けてミネラルウォーターを出してくれた。そのまま手渡してくれたので、今度は音を気にすることなくトクトクトクと注いでいく。

     前よりも多く水を注いで、ちらりとエランの方を見る。

     彼は興味深そうにカップラーメンを眺めている。食べた事がないと言っていた通り、彼にとっては未知のものなのだろう。いつもとは逆だな、と思う。


     スレッタは食べるものを制限されて生きてきた。

     水星では何パターンかの宇宙食のみが出されていて、生鮮食品も知らずに育った。

     学園では少し世界が広がって、生のトマトやカップラーメンなどを食べることが出来た。

     そして地球に来てからは、広すぎる世界に目も眩むような毎日を過ごしている。炭酸飲料、お魚、色々な野菜、フルーツ、見た事のない料理の数々。たぶん、まだまだもっと世界は広がっていく。

     思えば、夜更かしをするなんて発想もなかった。

     スレッタはくすりと笑って、エランに提案していた。

    「よければエランさんも、一緒に食べませんか?」

  • 158二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 00:50:49

    >>142

    プロスペラママにも目的があるとはいえ、スレッタの不憫さに心にクル物がありました(念のためいえばスレ主のお話が良いからこそですよ!)。


    お疲れ様です。疲れている時は早く寝るに限ります。

    スレ主の健康を損なわない速度でどうか執筆をお願いします。

    保守は任せてください!

  • 159二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 01:05:59

    セブンのすみれ、私も好きですよ。美味しいですよね!

  • 160124/05/14(火) 08:35:29

    感想や励ましのお言葉ありがとうございます


    >>158

    話が褒められて朝から嬉しい気分になったスレ主です(テレテレ

    大筋の話をアニメ二期が始まる前に決めたので仕方ないのですが、スレッタ周りの設定がだいぶ厳しくなっているかもしれません。少なくともこのお話のプロスペラママのやろうとしている事を知ったら、アニメの方のプロスペラママは引いてしまうでしょう

    元々は4号が捨て身になってまでスレッタを助けなきゃ!と思いつめる所から始まるスレが元なので、彼がなりふり構わなくなるくらい酷い話を考える必要がありました

    結果的にプロスペラママがアニメよりもヤバい人になってしまった訳です

    その代わりにスレッタ絶対助けるマンのエアリアル君を生やして、一応のバランスを取ってみました


    >>159

    すみれ美味しいですよね!

    最近あまりラーメンの方は見かけないのですが、ワンタンの方は見かけるのでよく買ってます

    でもやはり麺が食べたいので、そんなに行かないセブンも寄って探してみようかなと思ってます

  • 161二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 16:40:10

    保守。すみれのカップ麺は寒い時に食べるとより美味しさが増しますよね。蒙古タンメン中本のカップ麺も好きです。

  • 162124/05/14(火) 22:16:46

    夕方の保守ありがとうございます。蒙古タンメン中本さん、近所のセブンで見かけた気がするので今度買ってみようかと思います


    >>157

    「一緒に?でも僕も食べたらきみの分が減るんじゃない」

    「実は1つだけじゃなくて、いくつか買ってあるんです。エランさんが嫌ならいいんですけど。その、よかったら2人で夜更かし…したいなって」

     そこまで言って、ちょっと大胆だと思ったので言葉を追加してみた。

    「えっと!その…っ。そう、夜中に夜食を食べた事を秘密にしてもらうために、エランさんを巻き込もうという作戦です」

    「秘密…。僕はここにいるのに、他の誰に対しての秘密なの?」

    「エランさん以外の誰にも、です。絶対に喋っちゃダメですよ」

     スレッタが念を押すと、エランはぱちりと目を瞬いた。

     次にいつ会えるのかは分からないが、ミオリネは絶対に呆れるだろうし、母も眉をしかめるだろう。エアリアルだってコンソールの表示を高速点滅させて怒ってくるかもしれない。

     だから今からする夜更かしは、2人だけの内緒の行動にしなければいけない。


    「ちょっと待っててください」

     エランが夜食を食べるかどうか決める前に、スレッタは自室から同じカップラーメンを持って来た。本当は興味があった他の味のモノもひとつあるのだが、そちらは美味しいかどうか分からないので仕舞ったままにしておく。

    「明日もお仕事があるし、エランさんが食べたくないならいいんですけど」

     あくまで強制ではなく提案だ。だから彼がいらないと言うならそのまま引っ込めるつもりだった。

     けれどエランは少し考える素振りをした後、こくりと頷いてくれた。

    「ちょっと興味が出て来たかも。頂くよ」

    「頂いちゃってください!」

     そうと決まればさっそくカップラーメンを作る事にした。ちょうどいい事にお湯も再び沸いたようだ。

     スレッタが火を止めている間に、先程苦戦した透明なフィルムをエランがペリペリと剥がしてくれる。蓋も半分だけ開けておいてくれたので、ゆっくりと沸いたお湯を注いでいった。

     後は3分待つだけだ。

     フォークとコップ一杯の水をそれぞれテーブルの上に置いて、2人で席に着く。ちょっと必要なものを用意するだけなのに、もうすぐ出来上がる時間になっていた。

     お湯は別に必要になるが、時間がない人や面倒くさがりな人には心強い味方だろうなと思う。

  • 163二次元好きの匿名さん24/05/15(水) 01:20:43

    蒙古タンメン中本はおいしいのですが、辛いの苦手な場合はお気をつけください。

  • 164124/05/15(水) 12:14:16

    朝の書き込みを忘れたので慌てて来ました

    簡単な返信レスだけで失礼します


    >>163

    確かに赤かったような気がします

    初めて食べる時には白ご飯を用意して様子を見てみます




    ↓ここから先は簡単なご報告です↓

    今日の更新分で今回のリクエストSSは最後まで載せられそうですが、次の更新はごめんねスレッタ・マーキュリーとは違う短編SSになってしまいそうです

    どうしても書きたくなって我慢出来なくなり、今ちょこちょこ書いている所です

    出来上がったらここに載せに来ます

    本編SSはもうちょっとお待ちください



    ではまた夜に

  • 165124/05/15(水) 21:56:28

    >>162

    「「いただきます」」

     2人で同時に食前の挨拶をして食べ始める。沸かしたてのお湯を注いだのでちょっと熱い。

     ハフハフと食べながら、エランの方を見る。普段はジーッと見られているので、これも普段とは逆だった。

     彼は一口スープを飲んだ後に麺を食べ、具材を一通りパクリと口に入れていた。じっくりと時間を掛けて咀嚼しているので、美味しいかどうか判定中なのかもしれない。

    「どうですか、エランさん」

     我慢できずに直接聞いてしまう。

    「…そうだね。思ったより塩分が濃く感じるな。炭水化物も多そう。その割に野菜は少ないし、あまり常食するモノじゃなさそうだね」

     何だか悪口のように聞こえてしまって、ちょっとムッとしてしまう。

    「美味しくないですか?」

     わたしは美味しく感じますけど!という意味を込めて言うと、エランは首を傾げて困ったような顔をした。

    「いや、体には悪そうだけど、癖になりそうな味をしてる。それに何も食べないでいるよりは食べられた方が断然良いし、体を温められるのはとてもいいね。災害時や緊急時の時の為に少し常備しておこうか」

    「つまり、美味しいんですか?まずいんですか?」

     スレッタが更に追及すると、根負けしたようにエランが呟いた。

    「…美味しい」

     勝った。

     心の中で何に対してなのか分からない勝利宣言をして、スレッタはにっこりと微笑んだ。

     麺を食べて、具を食べて、グイッとスープも全部飲み干してしまう。最後に水をごくごくと飲んで、人心地つく。エランはちょっと迷っているようだったが、スープを水で薄めると少しずつ飲んでいた。

    「ごちそうさまでした。はぁ、満足しました。今日はいい夢を見れそうです」

    「ごちそうさま。すぐに眠るのは駄目だよ。胃腸に悪いから、少し我慢して起きてよう」

    「はい。…あの、少しお喋りに付き合ってくれます?」

    「いいよ」

    「花の図鑑、一緒に見たりとか…」

    「そうだね。眠るまで一緒に見てようか」

     時刻は真夜中。昼間は聞こえる喧騒もなく、辺りはシンと静まっている。

     けれどエランがいるだけで、スレッタの心はほんの少しだけ騒がしくなる。

    「…な、内緒の夜更かし、継続ですね」


     ドキドキしながら言うと、エランはほんの少しだけ笑ってくれた。

  • 166二次元好きの匿名さん24/05/16(木) 07:27:37

    いちゃついておるな…

  • 167124/05/16(木) 14:20:55

    >>166

    感想ありがとうございます

    いちゃついております


    このお話の4号視点は特に書く予定はないのですが、スレッタに「エランさん以外に誰にも喋っちゃダメ」と言われた時には、ものすごい高揚を感じていたりします

    閉じ込められている側の人間が閉じ込めている側の人間に対してわざわざ自分の存在を秘密にして!と言っているようなものですので、4号にとって捕まえて来た鴨がネギを背負って鍋に入り始めたように見えていました

    ちなみに似たような事例で2人で外出時にワザと3日間の約束の事を言って、スレッタがぎゅっと手を強く握る様子を見て安心していたりします

    ただ今回は4号自らがする試し行為の結果ではなく、スレッタが自ら自然に言い出した事なので感動?もひとしおだったようです

    後々スレッタを騙している自分に自己嫌悪したりするのですが、自分の酷い行いもすべて肯定して受け入れてくれるスレッタにどんどん惹かれて止められなくなっていく4号なのでした

  • 168124/05/16(木) 22:25:17

    載せられるSSがないので簡単なご報告になります

    どうしても我慢できなくてごめんねスレッタ・マーキュリーとは別の短編を突発的に書いているのですが、今回の4号は今までのスレ主が書いていた真面目な4号と違ってひじょーに不真面目で生意気な4号になっております
    とはいえまだ起承転結の「起」の部分を書いている最中ですので、公開までもう少々お待ちください。今度一日休みの日が来るのでそこで一気に書き上げる予定です
    書いててめちゃくちゃ楽しいのですが、初っ端から独自設定てんこ盛りで好きに書いているので怒られないかちょっと心配です


    ではまた

  • 169二次元好きの匿名さん24/05/17(金) 07:32:23

  • 170124/05/17(金) 15:16:25

    朝の☆ありがとうございます!

    リクエストSSについての簡単なご報告です
    いつの間にかこのスレも後半になり、この調子だと多分一週間ほどで次のスレになると思います
    リクエストSSは今のところ『1つのものを分け合う4スレ』と『お互いを口説く4スレ』が残っている状態です
    前半のお題はすでに書く内容が決まっているのですが、後半のお題はまだ決めかねていたりします
    決まったら一気に書いて行くと思うので、後半についてはもう少しお待ちください
    そして前半についてはあともう一回本編を進めたら公開できる内容だと思うので、やはりもう少々お待ちください


    ではまた

  • 171124/05/17(金) 23:26:51

    今日もちょこちょこと突発的に書きたくなったSSの続きを書いています
    短編SSなのですが、スレ主の癖で今回も設定をある程度作り込みました
    ちょっと基本設定を放出しますと、オリジナル&4号&5号が兄弟という時空になっています。居酒屋時空に似せております
    ちなみにオリジナルが長男、4号が次男、5号が三男の三つ子設定です
    名前についてもこのお話独自につけているのですが、一応みんな『エラン・ケレス』と呼んでも振り向いてくれる仕様にはしています

    同じ顔、同じ名前、でも絶対に違う人物だと分かるこの3人
    二次創作で本編軸以外のお話を考えた時に、まずこの3人をどういう関わりにしようかと考える癖が付いてしまっているスレ主なのでした

  • 172二次元好きの匿名さん24/05/18(土) 08:25:50

    生意気不真面目4号楽しみ(割と本編もそう?)

  • 173124/05/18(土) 14:33:13

    >>172

    その上自分勝手でもあるのです

    「自分が良ければそれでいい」

    そんな感じの問題児だったりします

    普段真面目な4号ばかり書いているので新鮮な気分で楽しく書けています

    ちなみにスレッタはいつも通りの可愛いスレッタなのですが、4号がこんな感じなのでちょっとした不憫属性が追加されています

  • 174124/05/18(土) 22:01:37

    スレ主です
    今書いているSSですが、やっぱり長くなってきてしまいました
    もうちょっとお時間頂きます
    それだけでは何なので、ほんの少し本文を公開してしまいます

    ↓短編SSの切り抜き(4号とスレッタ)↓

    「あの、おはようございますっ」
    「おはよう、スレッタ・マーキュリーさん」
    「お、覚えててくれたんですね」
    「まぁね」
     僕は忘れようと思ったものはすぐに忘れるタチだが、面白いと思ったものはけっこう長く覚えている。
     彼女は一学年下の後輩で、スレッタ・マーキュリー。
     別に同じ部活や同じ委員に入っている訳ではないけれど、この間知り合ったばかりの女の子だ。
     彼女はお弁当を忘れて、泣いていた。
     悲しそうな顔で、ぐうぐうお腹を鳴らしていた。
     そして人気のない裏庭でひっそりと、三角座りになっていた。
     そんな場に偶然居合わせてしまった僕は、つい持っているお弁当をあげてしまったのだ。
     兄の作った大きめのお弁当の中身は、美味しい美味しいと笑顔で食べる彼女の胃にすべて収まった。その間の僕はムシャムシャと購買のデラックススペシャルパンを齧っていた。
     お弁当は前日の夕飯の残りだったので、それよりも購買のパンを食べたかった僕には渡りに船だったのだ。
     ありがとう知らない後輩女子。これでこっそりお弁当の中身を処分する事も無く、大手を振って空のお弁当箱を兄に返せる。
     そんな感謝をしながら最後のパンの一欠けらまで口に入れると、夢中で食べていた彼女は僕にお礼を言ってきた。
    『あ、ありがとうございます。このお弁当、とっても美味しかったです。それに、ごめんなさい。全部食べてしまって…』
    『気にしないで。僕はパンを食べたかったからちょうど良かったんだ。きみが食べてくれてむしろ助かったよ』
     嘘偽りのない本音だったのだが、その子は感動したように目を輝かせていた。彼女は自分を1年の『スレッタ・マーキュリー』と名乗り、僕は自分を2年の『エラン・ケレス』と名乗った。
     それだけの関係だったのだが、どうやら懐かれてしまったようだ。

  • 175二次元好きの匿名さん24/05/18(土) 22:12:13

    デラックススペシャルパンとは一体…?!

  • 176124/05/18(土) 22:28:58

    >>175

    感想ありがとうございます


    デラックススペシャルパンとはカツとコロッケと焼きそばが全部入っているそれはもうデラックスでスペシャルなパンです。ちなみにこのお話だけの創作パンです

    1個で男子高校生の腹を満たす事ができ、しかも味も美味しい大人気の商品になります

    ちなみに中身はきちんとカツエリアコロッケエリア焼きそばエリアに分かれているので女子3人で分けて食べる事もできます。その場合はコスパも最強です

    購買が契約しているパン屋さん自慢の一品でもあります

  • 177124/05/19(日) 08:41:03

    保守代わりの書き込みです
    今日は昼間に出掛けるので次の更新は夕方頃になります
    夕方までに他の方の書き込みがあってスレの寿命が延びれば夜更新のみになります

    ではまた

  • 178二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 15:55:41

    >>176

    お年頃の女子はカロリーきにしそうだけど、スレッタなら運動量多そうだしモリモリ食べても気にしなさそうですね。

  • 179124/05/19(日) 22:16:56

    >>178

    感想ありがとうございます。書き込みがあったので安心してSSの続きを書いていました


    デラックススペシャルパンは男子高校生の胃袋を満たすくらいボリュームがあるので、スレッタひとりで食べたらお腹がパンパンになってしまうくらいかなと想定してます

    今回の話の4号は健康な男子高校生なので、胃袋もスレッタより大きいのです

    ちなみにスレッタが食べたお弁当はエラン様が作ってくれた手作り弁当なのですが、残り物を詰めたにしてはきちんと栄養バランスも考えられています

    ただお弁当箱はちょっと大きいサイズなので、スレッタが食べるにはギリギリの量だったかもしれません

  • 180二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 01:26:22

    そんなにカロリーといいサイズといい、そんなに大きなお弁当だったんですか?!

  • 181124/05/20(月) 12:11:47

    >>180

    感想ありがとうございます


    普通のお弁当箱よりちょっと大きいサイズになってます

    そこに中身がぎっしり詰まってる感じです

    男子高校生といっても部活をしている訳ではないので、異次元の大きさとかはしてないですね

  • 182二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 22:40:26

    一応保守

  • 183124/05/20(月) 22:54:47

    保守ありがとうございます!

    今書いている短編がどうにもこうにも1ページで纏まらなくなりそうだったので前編後編で分けることにしました

    とりあえず出来上がっている前編は今上げてしまいます


    魔法少女パロで世界観が無茶苦茶な上、4号の性格も無茶苦茶になっているのでご注意下さい

    前半はとても健全ですが、後半はちょっとだけセンシティブが入る予定です



    きみの光に誘われて【前編】※某魔法少女パロです


     僕の名前は『エラン・Ⅳ(フォース)・ケレス』。名前が変わっているだけの、ごく普通の高校生だ。

     適当に授業を受けて、適当に課題を片づけて、放課後になったら速攻で家に帰る。そうして家でゴロゴロするだけの日々を過ごしている。

     特にやりたい事もないし、将来の夢とかも特にない。兄弟からはたまにバイトでもしろと言われることもあるが、今までバイトなんてした事はない。面倒くさいから。

     そんな平均的高校生であるところの僕は、最近少しだけ夢中になっているものがある。

    「おーい4号、何か届いたぞー」

     同い年の兄である『エラン・0(ノウト)・ケレス』が玄関で騒いでいる。僕は見ていたスマホをベッドの上に放り投げると、常にない早さで部屋から出た。

     早足で廊下を進むと、こちらへ向かっている兄の姿が見える。

    「ほら、これ。軽いけど、なに頼んだんだ?」

     軽く振っている兄の手から荷物を取り上げ、絶対に落とさないように両手でしっかりと保護をする。

    「オリジナルには関係ないだろ」


    きみの光に誘われて【前編】※魔法少女にあこがれてパロ。何でも許せる方向けです


     僕の名前は『エラン・Ⅳ(フォース)・ケレス』。名前が変わっているだけの、ごく普通の高校生だ。

     適当に授業を受けて、適当に課題を片づけて、放課後になったら速攻で家に帰る。そうして家でゴロゴロするだけの日々を過ごしている。

     特にやりたい事もないし、将来の夢とかも特にない。兄弟からはたまにバイトでもしろと言われることもあるが、今までバイトなんてした事はない。面倒くさいから。

     そんな平均的高校生であるところの僕は、最近少しだけ夢中になっているものがある。

    「おーい4号、何か届いたぞー」

     同い年の兄である『エラン・0(ノウト)・ケレス』が玄関で騒いでいる。僕は見ていたスマホをベッドの上に放り投げると、常にない早さで部屋から出た。

     早足で廊下を進むと、こちらへ向かっている兄の姿が見える。

    「ほら、これ。軽いけど、なに頼んだんだ?」

     軽く振っている兄の手から荷物を取り上げ、絶対に落とさないように両手でしっかりと保護をする。

    「オリジナルには関係ないだろ」

    「……あー、大体分かった。程々にしておけよ。お前バイトもしてないんだから」

    「うるさいな」

     憎…
    telegra.ph
  • 184二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 00:19:22

    ファラファラ煩いよwwwwww
    口悪い4号面白い!!

  • 185二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 06:32:23

    4号とファラクトのやり取りが漫才のようで面白かったです
    魔法少女『ピュアリアル』は、エアリアルっぽく白をベースに、大きな青いリボンとたっぷりフリルの可愛い衣装かな

  • 186二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 07:22:20

    ファラクトくん、そんなに弱いの…?
    ガンダムなのに…

  • 187二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 12:21:02

    本編とは逆???でファラクトが尻に敷かれてるのおもろい

  • 188124/05/21(火) 15:11:30

    感想がこんなに…!ありがとうございます


    >>184

    スレ主はスレッタの前の4号も好きなのですが、ペイルにいる時や一人でいる時のちょっと口悪い4号も好きだったりします

    今回は三つ子設定なのでさらに居酒屋の素行不良な4号が加わりこんな感じになりました

    書いててとても楽しいです


    >>185

    4号がこんなんなのでその相方になるファラクトには可愛さマシマシになってもらいました

    今の所ファラクトへ塩対応している4号ですが、今後はちょっとだけ甘くなっていきます


    スレッタの魔法少女姿はヒラヒラっとしたフリルがたくさんついた可愛いものを想像してます

    エアリアル君カラーいいですね。白をベースに大きい装飾には青、小さな装飾には赤、そして差し色に黄色が所々入ってる感じでしょうか

    華やかで良さそうです。後半で魔法少女姿の描写もあるのですが、そんな感じで書いてみようと思います


    >>186

    物語の都合上ファラクトには容赦なく弱くなってもらいました。ガンダムなのに…!

    ただ彼は実はまだ妖精の中では赤ちゃんみたいなものなので、将来精霊にレベルアップした時にはシュッとしたイケメンになれる可能性を秘めています

    ポテンシャルはあるんですが、今のところ餌取りが下手な事もあり全然成長出来ていない状態です


    >>187

    元ネタのアニメでは底知れぬ強さを持っていそうなマスコット?ですからね

    普段の優しく可憐な主人公では強く出られないだろうなと思います

    でもこの話では4号はふてぶてしい性格悪い4号なので、元ネタのマスコット?の性格に近づけたファラクトだとガチ喧嘩するだろうなと思いました

    その内ファラクト相手に本気で下克上しかねないので、最初から上下関係をはっきり決めておきました

    すなわち4号が上、ファラクトが下です(無慈悲)

  • 189124/05/21(火) 22:39:22

    早いものでこのスレもあと僅かになっていました
    スレの進み具合を見つつ、近日中に新しいスレを立ち上げようかと思います
    今書いている魔法少女パロの後編をその時に公開できればいいなと思っているので、間に合うか分かりませんがちょっと頑張ってみるつもりです

    そういえば後半のセンシティブ具合なのですが、多分そんなにすごい事にはならないです。元ネタのアニメの方が過激だと思います
    元ネタアニメだと「男」という存在が徹底的にナーフされているので、ある意味安心してセンシティブな内容に出来たのかもしれません
    4号は男の子なので、アニメよりは手加減させようと思ってます

  • 190二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 07:04:08

  • 191二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 12:18:43

    元ネタ知ってる民だけどたしかにかなりSM要素が……!そして4号ってちょっと いやかなりSだから完全に4号に置き換えちゃうとスレッタちゃんが大変なことに!!(なるのも大好きだが)

  • 192124/05/22(水) 22:30:02

    朝の☆とお昼の書き込みありがとうございます

    現在スレ主は風邪をひいてしまいまして、お昼の書き込みを見て安心してゲホゲホ言いながら寝込んでおりました

    明日は仕事先の健康診断です。やばい


    >>191

    完全に原作通りにすると絵面がやばくなりすぎますね

    元ネタだと魔法少女は3人で幹部少女も複数いたので最初はピュアリアル(スレッタ)の他にピュアトレーナー(チュチュ)とピュアクラフト(ミオリネ)という仲間の存在も考えていたんですが、そうすると4号総攻めになってしまう上に他の幹部の存在も設定しなければいけないのですぐに取りやめました

    幹部4号×魔法少女スレッタの2人だけで繰り広げるごく狭い範囲のお話に設定し直しています

    という訳で4号のどSっぷりはスレッタひとりですべて受け止めてもらう事になります

    大変ですが、スレッタなら頑張ってくれるでしょう




    ↓ここから先はちょっとしたご報告です↓

    冒頭でも書きましたがスレ主は現在思いきり風邪を引いてしまいまして、一日寝込んでおりました

    夜になって大分楽になって来ましたが、まだ発作のように咳が続いている状態です(熱はないです)

    思うように文章も紡げないので、一日二日ほどSS書きをお休みして体調回復に努めます

    新しいスレは明日か明後日にでも立ち上げるつもりですが、しばらくはのろのろとした進行になると思います


    また今までに頂いたリクエストSSもすべて書き切れていないので、今回は新たなリクエストSSの受付は中止にさせて頂きます

    その代わり本編SSの続きを頑張ろうと思います。せめて次のスレでは何話かは上げたいところですね


    ではまた

  • 193二次元好きの匿名さん24/05/23(木) 05:41:15

    お大事に
    ゆっくり休んでくださいね

  • 194124/05/23(木) 13:58:36

    >>193

    ありがとうございます

    ギリギリまで休みまして、これから健康診断です

    先生に叱られないか怖いですがこれを逃すと自費で遠くの病院まで行かねばならないので突貫してきます

    帰ったら再びベッドの住人となる予定です

    夜にはもう一回更新しに来ますが、魔法少女パロの後編に出て来る設定に関しての話でもしようかと思っています


    ではまた

  • 195124/05/23(木) 22:47:10

    スレ主です
    健康診断は咳を何とか我慢して無事に終わらせることができました
    速攻で家に帰ってお薬飲んで寝て起きた所です。何だか今とても穏やかな気分です
    このままだと日記で終わりかねないので、魔法少女パロの設定でも垂れ流します


    元ネタだと中心となる魔法少女は3人いて、他の町にも魔法少女は存在しています。どうやら魔法少女という存在は複数いてそれぞれが頑張って悪の組織と戦っているようです
    世間にもきちんと認知されていて、フィギュアやグッズなどが多数出ている世界観になっています
    4スレの魔法少女パロの方もそれに倣いまして、各地域ごとにフィギュアやグッズが出るような人気ヒーローがいるという設定にしています。ただし『魔法少女』という括りではなく『ヒーロー』という一回り大きな括りに変えてみました
    最初は魔法少女一本で考えていたんですが、最初の構想だとグエル先輩が魔法少女化してしまうという可哀想な事態になってしまいました。それではあんまりなので、彼には格好いいヒーローになってもらう事にしたのです
    どんな形態のヒーローかは、後半でとある人物の口から語られると思います。ちなみに人気度は高いです

    そして前半ですでに話には出ていた2人組ヒーロー『ソフィ&ノレア』ですが、彼女たちも最初は魔法少女のつもりでした
    でもせっかく枠組みを拡大したのだからという事で、ルパン三世を追う銭形警部のようなポジションに変えてみました
    怪盗枠は他にも色々と物語の主役や重要人物になっていたりしますが、何となく追っている側より追われている怪盗側の方が有名だったり人気だったりする印象があります(個人の印象です)
    という訳で推している5号としては残念な事に、ヒーロー側よりも悪役側の方が人気があってグッズも出ているという逆転現象が起きている例として話題に出してみました

    対して『ピュアリアル』はヒーロー側も悪役側もいまいち認知度が上がらない木っ端ヒーローになっています
    テレビとかで放送されている番組とは違って悪役側が頑張っている限り戦いは続くので、人気低迷で打ち切られる可能性こそありませんが、それでもグッズが出るかどうかは人気度がけっこう大きくかかわってきます(という設定にしています)
    3ヵ月で活躍が終わるとそれこそ他のヒーローに埋もれてしまうので、彼女のファンの4号としては気が気ではない毎日を過ごしています

  • 196二次元好きの匿名さん24/05/24(金) 07:37:37

    珍しくグエル先輩も出てくるんですね!楽しみにしてます!!

  • 197124/05/24(金) 15:27:44

    >>196

    朝の書き込みありがとうございます

    そして申し訳ありません!実はグエル先輩はそうと分かるような出番はないのです…

    その代わり彼(彼ら)を推しにしているあるキャラが登場します

    グエル先輩が実際に登場するとしたら、この短編がシリーズ化していくつかお話が進んだ後になるかなと思います

    その時は複数のヒーローが集結するお祭りのようなお話になる予定です

    まだ構想を練っている状態なのですが、いずれにせよ書くとしても相当先のお話になるでしょう


    グエル・ジェタークというキャラクターはとても魅力的で、スレ主もアニメ視聴時は彼の起こす行動に夢中になっておりました。しかし、書くとなると彼の魅力を表現できるか正直自信がありません

    アニメでの彼のやる事成す事すべてスレ主の想像の上を行っていたので、彼には勝てない…という意識が植えこまれているのです

    なのでグエル先輩の出番はスレ主の作品でナーフされがちです。本当にすみません




    ↓ここから先はご報告です↓

    このスレも残りわずかとなりました

    今日の夜に新しいスレを立ち上げようと思います

    うっかり準備を何もしていないことに気付いたので、今日はいつもより遅い23時ごろに新しいスレを作る予定です

    鈍足もいい所なこのスレですが、少しずつ物語を進めて行こうとは思っていますのでどうぞよろしくお願いします


    ではまた夜に

  • 198124/05/24(金) 23:12:35

    新しいスレを立ち上げました!

    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その13|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその13です。稀にそれ以外の設定の4スレSSも掲載されます基本となるSSは6話以…bbs.animanch.com

    せっかく新しくなったというのに何も目新しいものがないのもあれなので、これを機に『ごめんねスレッタ・マーキュリー』シリーズ以外の単発作品のページも作ってみました

    URLは『ごめんねスレッタ・マーキュリー』SS保管庫&番外編SS保管庫の下についでのように乗っけてあります

    4スレ以外の作品もごく少数ですがあったりするので、興味があればご覧くださいませ

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