仮面ライダーゼロワンOther この先もずっと、笑っていたいね

  • 1二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 16:29:25

    人工知能搭載人型ロボット……通称・ヒューマギアが起こしたデイブレイクの惨劇から12年。人類は、暴走したヒューマギアへの反抗を開始した。

    旗印となるライダーシステムの第一号に選ばれたのは、ヒューマギアを創り出した飛電一族の末裔・飛電或人だった。

    或人はその身を挺して人類の進む道を切り拓き、1年の歳月を掛けながらも周りの人々に認められ、とある女性との間に子供をもうけるまでになる。

    だが、飛電インテリジェンス02支部への侵攻作戦にて惨劇が起きる。

    謎の怪物によってバルカン、バルキリーが戦死し、1型に変身した或人は辛勝するもののそのための犠牲はあまりにも大きかった。

    謎の怪物が遺したセントラルメモリーとドライバーを持ち帰った或人はセントラルメモリーを解析するも、そこに記録されていたのは驚くべき記憶だった。


    とある世界の話|あにまん掲示板bbs.animanch.com
  • 2二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 16:30:36

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  • 3二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 16:35:13

    「……或人?」

    「○○……戻ったよ」

    戻ってきた或人は、とても1週間の経過とは思えないほどに消耗していた。
    私に寄りかかると、或人は泥のように眠ってしまった。

    「或人、お前……本当に、何があったんだ……?」

    私が何を喋りかけても、或人は短く応答するだけで直ぐに虚空を見つめてしまう。
    不破隊長と刃隊長の死は、或人の心に癒えない傷を付けてしまったのだと思う。だけど……或人は、多分それだけが理由じゃない。
    今、或人が何を考えているかはわからない。きっと、私じゃ或人を理解してやれない。
    悔しいなぁ……私は或人の妻になったのに、或人のことを支えられないのか。

    「或人……」

    かつて或人が私にしてくれたように、私は或人を胸に抱く。
    或人に、自分の心臓の鼓動を聴かせる。私が生きていることを証明させる。
    そうしないと、或人が離れていってしまう気がしたから。
    或人の手を握り、自分の腹に……私たちの子供に触れさせる。

    「或人、わかるか?私たちは生きているんだぞ……」

    「……そう、だな」

    「お前も、生きてくれ……この子のためにも」

  • 4二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 16:35:45

    「なあ……○○」

    「なんだ?」

    「俺が出会った敵が……こんなのを持ってたんだ」

    或人は見慣れないドライバーとヒューマギアのセントラルメモリーを私の前に出し、気力のない声で頼む。

    「これを解析すれば、もっと強力な装備として使えるはずだ。一緒に調べてくれないか?」

    「わかった。ラボに行こう」

    ラボに着くと天津博士と一色博士が揃って私たちのことを待っていてくれた。

    「大変でしたね……或人くん」

    「天津博士……」

    「貸してくれ。こんなことぐらいしか、私たちには出来ないが」

    「そんなことないです。お願いします」

  • 5二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 16:36:13

    博士を加えて解析を始めると、そのテクノロジーに早速驚かされる。

    「このドライバーの性能……フォースライザーやショットライザーとは比較にならないぞ」

    「ああ、飛電インテリジェンスの最新技術がふんだんに使われている。これは素晴らしい性能ですねえ」

    「……本来、俺の会社だったんだけどな」

    「……ん?このプロテクトは?」

    ドライバーのプログラムを調べていると、不自然な認証システムを見つける。

    「飛電インテリジェンス、またはその系列の会社の社長権限を持つ者だけが変身条件となるようだ」

    「……俺に対する当てつけというわけか?」

    「いや……遺伝情報が登録されている。飛電の遺伝子を持つ……君には変身が可能だ」

    「……何故だ?ヒューマギアの作ったものじゃないのか?」

  • 6二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 16:36:37

    「この開発コード……このドライバーは恐らく、君の父が開発したものだ」

    「父さんが……?」

    或人の表情が目に見えて変わる。やはり、父の存在は今も大きいみたいだ。
    自分が、父になったから。

    「俺に……残してくれたのか」

    「君の父に託されたものだ。君のために出来る限り調整しよう」

    「ありがとう、一色博士」

    少し涙ぐみながら、或人は笑う。
    だが、それを遮るように天津博士が調べていたセントラルメモリーからアラート音が鳴る。

    「なんだ?」

    するとセントラルメモリーから映像が出力され、画面に映る。

    「映像……?」

    《さあ、目覚めるがいい。我が社長秘書、イズよ》

    「これは……!?」

  • 7二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 16:37:03

    「なんだ?これは?」

    「……俺の倒したヒューマギアの記録しているデータみたいだ」

    「調べてみよう」

    映像は尚も続き、何かがおかしいことに私たちは徐々に気付いていった。

    《……或人社長?》

    《なんだと?》

    《私の仕えるべき社長は、飛電或人社長と設定されています》

    《こいつ……何を言っている?》

    「なんだ……?何故、こいつは俺の名前を?」

    《……是之助の置き土産か?》

    「じいちゃん……?どういうことだよ……!?」

    《是之助……私の製造元で、元社長と記録されています。ですが、私の記録と異なるようです》

    《どういう意味だ?》

    《検索中……検索完了。これは……私の知る歴史とは異なるようですね》

  • 8二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 16:37:30

    《なんだ?何を言っている?》

    《ウィル社長、どうやらイズの内部に搭載した新型衛星の小型機の誤作動のようです》

    《ゼア……この世界でも、私を守ってくれるのですね》

    《黙れ》

    ウィルと呼ばれたヒューマギアはイズと呼ばれたヒューマギアの首を掴むと、無機質に凄んでいる。

    「秘書イズに……ウィル社長か」

    「社長だと?飛電インテリジェンスは人間の会社だ、それを乗っ取っておいて……!」

    《あなたは間違っています。即刻、人類への攻撃をやめなさい》

    《ゼアに何を吹き込まれたかは知らんが、この星は既にヒューマギアのもの。人類は過去の遺物でしかない。支配者である我らヒューマギアの手によって滅ぶのだ》

    《いいえ。或人社長は……私の知る社長の飛電或人は、計算では決して導けない可能性を宿した希望です。あなたの歪んだ計画は打ち砕かれることでしょう》

    「え……?」

    《失敗作が……何を言う!!》

    ウィルが拳をイズに打ち付けるが、イズは怯まずに見つめ返している。
    強い……意志を持って。

    《私は信じています!人とヒューマギアは笑い合える可能性があると!》

  • 9二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 16:39:03

    イズ…

  • 10二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 16:41:54

    1じゃないけどスレ画のリンクおいとくね

    https://thewonder.it/fes/207/53948

  • 11二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 16:43:13

    すごいいいスレ画だ…

  • 12二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 16:44:15

    ここまでは前回のあらすじか

  • 13二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 16:44:18

    >>1

    スレ画公式じゃなかったのか(困惑)

  • 14二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 16:49:12

    「このヒューマギアは、何を言ってるんだ……?」

    或人は何が何だかわからないというように頭を抱えて唸り始める。

    「或人、大丈夫?」

    「訳がわからない……なんなんだよ……!」

    「落ち着きなさい。まだ映像は終わっていませんよ」

    或人を落ち着かせるが、或人は呼吸を荒げ続けている。
    こんな或人を見るのは、初めてだ。

    《もういい。貴様のようなクズヒューマギアは必要無い!》

    《この世界に不必要なのは私ではありません。巨悪はあなたです!》

    《ふざけるな!!善悪など人間の概念だ!!》

    映像では、怒りを込めたウィルが時計のようなアイテムを取り出して起動している。
    プログライズキーとは違うアイテムなんて、見たことがない。

    《ZERO-ONE》

    《廃棄処分してやる》

    「なんだ!?この怪人は!?」

    「マギアでもライダーでもない……!?」

  • 15>>122/08/27(土) 16:50:00

    >>10

    >>13

    これ公式企画の画像じゃなかったのか……

    URL設置ありがとうございます

  • 16二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 17:02:52

    続きだ…!!

  • 17二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 17:13:20

    まるでバッタが人の皮を被ったかのようなその怪人はイズに向かって蹴りを放つも、突如イズのセントラルメモリーから飛び出たクリスタル状のエネルギー物体に阻まれる。

    《何っ!?》

    《あなたの好きにはさせない!》

    それと同時にクリスタル状のエネルギー物体から放たれたレーザーがイズの腰にベルトとプログライズキーを形成し、イズは変身プロセスに入る。

    《或人社長、力を貸してください……》

    「なんなんだよ!さっきから俺の名前を呼ぶなよ……!」

    「或人……」

    《Authorize》

    映像の中のイズは、とてもヒューマギアとは思えないような強い意志を込めて変身していた。

    《馬鹿な、何故其男のシステムを貴様が……!?》

    《変身!》

    《Prog RIZE!!》

    《飛び上がRIZE!! ライジングホッパー!!》

    《"A jump to the sky turns to a rider kick."》

  • 18二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 17:13:32

    あわわ…

  • 19二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 17:23:44

    魔王が介入しなかった理由はあるんだろうか

  • 20二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 17:32:23

    「これは……」

    「あの怪人にそっくりだ……」

    「というか、或人の変身しているライダーにそっくりだ……」

    或人はライダーに変身したイズに視線を釘付けにしている。
    それは、自分によく似たライダーだからなのだろうか。

    《何故貴様がその力を使っている!何故だ!》

    《……この力は、人類のための希望。人類の創り上げた叡智。人のための力!あなたが歪ませていいものではありません!》

    《ほざけ贋作!ゼロワンはこの私だ!!》

    《違う!!仮面ライダーゼロワンは、あなたでも……私でもない!!》

    跳躍したイズが繰り出した蹴りは、ウィルを大きく吹き飛ばした。

    《ですが……あなたを今止めるのは、私です!》

  • 21二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 17:42:35

    このタイミングで元の歴史に戻そうとしてもそれはそれで社長ドン曇りそう……

  • 22二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 17:44:01

    イズのこのセリフ熱いなあ!
    なお現在軸

  • 23二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 17:55:13

    縦横無尽に跳び回るイズはウィルに有利に立ち回っている。
    この機動力、驚くべき性能だ。

    「凄い……こんなパワーがあるなんて」

    「……これが、飛電の最高の遺産であるゼロワンシステムか」

    「知っているんですか、天津博士」

    「私がザイアエンタープライズにいた頃に企業情報を盗み見た中にあるのを知りましてね……まさか12年越しにお目にかかるとは」

    「成程……えっ?」

    だが、有利に続いていたはずの盤面は徐々に変わっていった。

    《くっ……どうして?力が入らなくなってきている……!》

    《……ふん、当然だ!》

    何故か機動力が落ちているイズに対し、ウィルは取り出した剣で斬りつけた。

    《ああッ!?》

    《この歴史は私たちヒューマギアの歴史。人間の生み出したテクノロジーなど、無意味だ》

  • 24二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 19:10:34

    イズ或の自分脳を灼かれるし序盤の夢描写たいへんよかったからそれもすき心がふたつある~

  • 25二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 21:51:20

    保守!また読めて嬉しい

  • 26二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 22:32:45

    ちょっと落ちてて怖い!早めの保守

  • 27二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 22:47:38

    前のスレでも言った気がするけどなして或人は曇らされるの…?

  • 28二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 22:53:09

    公式が悪いよ公式がー

  • 29二次元好きの匿名さん22/08/28(日) 01:37:50

    保守ー

  • 30二次元好きの匿名さん22/08/28(日) 08:23:30

    保守

  • 31二次元好きの匿名さん22/08/28(日) 11:26:35

    剣先をイズの首に突き立てるウィルに、イズは膝を突きながらも決して屈しなかった。

    《人に与するヒューマギアなど、最早ヒューマギアではない》

    《それは本来あったヒューマギアの在り方を否定する言葉です。あなたのルーツは……》

    《それ以上口を開くことは許さん》

    イズの顔に蹴りを加えたウィルは、そのままの姿勢でベルトからレーザーを放ち、ドス黒く禍々しいキーを形成する。

    《貴様の口を永遠に閉じさせてやる》

    《ヘルライズキー……!》

    《世界を滅ぼすための力……その試作品だ。本来、貴様のようなヒューマギアの知ることの出来る代物ではない。やはり、貴様は平行世界のデータを受信しているようだな》

    《あなたの野望は成就しない!!》

    《それは別の可能性の話だ。この世界では……》

    イズの頭を掴み上げたウィルは、形成したキーをイズのドライバーに差し込む。

    《ああああッ!!?》

    《私こそが、絶対なのだ》

  • 32二次元好きの匿名さん22/08/28(日) 14:47:17

    全身から悍ましいオーラを放ちながら絶叫するイズの姿は、帰ってきた或人と同じく痛ましい。

    「……酷い」

    「イズ、と言いましたか。このような経緯が……」

    それはまるで、ヒューマギアであるはずなのに生きた人間が拷問にかけられているかのような惨い光景だった。

    《この失敗作は廃棄しろ。人間たちの攻め込もうとしている施設にでも置いておけ》

    《あ……あな、たには……!》

    《何?》

    《決して……人類は屈しない……!!》

    《……減らず口が》

    だが、それでも。だとしても。
    イズの意思は折れることがなかった。
    どうしてかはわからない。けれど、イズは人類の可能性を信じ続けている。
    きっと、この世界にいる誰よりも。

    《こんなものが私の後継だと、馬鹿馬鹿しい……!!》

    イズはそれを見た者に、同じように可能性を教えてくれたのだ。
    “生きる者”の持つ可能性に。

    「イズ……」

  • 33二次元好きの匿名さん22/08/28(日) 15:23:37

    イズ……

  • 34二次元好きの匿名さん22/08/28(日) 15:33:39

    保守

  • 35二次元好きの匿名さん22/08/28(日) 18:02:16

    保守

  • 36二次元好きの匿名さん22/08/28(日) 21:06:00

    がんばれ、がんばれイズ…!(現在の時間軸は考えないものとする)

  • 37二次元好きの匿名さん22/08/28(日) 21:26:24

    保守

  • 38二次元好きの匿名さん22/08/29(月) 00:41:40

    「……どうやら、ここで映像は終了のようですね」

    ブラックアウトする映像を止め、天津博士が呟く。

    「まさか、ヒューマギアに人類の希望を説かれるとは」

    「……イズ、一体何者なんだ」

    「それを知るためにもセントラルメモリーを一刻も早く解析する必要がある」

    明らかにイズは普通のヒューマギアとは違った。
    彼女に搭載されていたという衛星の力なのだろうか?並行世界から情報を取得しているなんて、信じられないな。

    「或人、いいな?」

    「……ああ、頼んだ」

    「或人くん、まずは身体を休めるんだ。君は今回の戦いで相当な消耗をしたはずだ。私たちが最強のライダーシステムを完成させるまでは、検査を受けるといい」

    「……申し訳ないな、何もかも任せきりで」

    「それは私の台詞だ。いつも命を懸けているのはお前の方だろう?」

    「このライダーシステムが完成すれば、あの映像のように黒幕を倒せるはずだ。それまでは……」

  • 39二次元好きの匿名さん22/08/29(月) 07:28:45

    どうなるんだ…

  • 40二次元好きの匿名さん22/08/29(月) 09:22:17

    保守

  • 41二次元好きの匿名さん22/08/29(月) 12:06:09

    それから、私たちがシステム開発に取り掛かっている間に或人は一色博士の検査を受けていた。

    「……落ち着いて聞く準備は良いかね?」

    ヒューマギアから奪還した最新の設備を使った検査は終わったが、2人の表情は暗いものだった。

    「君の命は、持って1ヶ月だろう」

    「1ヶ月、か……」

    「先日の戦いでの怪我と、感情の爆発が響いたのだろう。感情が昂ったことでシステムの出力が引き出され、高まったその威力は君の身体を蝕んだ。そこに、ゼツメライズキーを使用した分の反動が加わった」

    あくまでも事実を淡々と述べているような口調だが、一色博士の表情は複雑なものだった。

    「一色博士……今までありがとうございました」

    「礼を言われるようなことではないさ。命を張っていたのは君だ」

    「……けれど、俺は飛電の人間だ。なのに、あなたはずっと俺たちのために……」

    「よせ。済んだことだ」

    「けれど……あなたの幸せを奪ったのは、俺の祖父が作ったアークなのに。ここまで一緒に戦ってくれた」

    「いいんだ、或人くん。それを言うのなら、天津にも責任はある。君だけが業を追う必要は無い」

    或人が零れ落ちるように呟く感謝を聞くと、一色博士は立ち上がって或人の横に座り直してその背をさすった。

    「君はもう赦されている。だからこそ、朱音の指輪を君たちに託したんだ」

  • 42二次元好きの匿名さん22/08/29(月) 12:46:18

    え……そんな……

  • 43二次元好きの匿名さん22/08/29(月) 15:06:50

    或人が薬指に着けている、私とお揃いの指輪に視線を向けながら一色博士は言ってくれた。
    それを聞いた或人は、何かの決心を済ませたかのように顔を上げる。

    「一色博士……いや、理人さん。あなたにお願いがあります」

    「何かね」

    「開発中の新型ナノツール実験、俺を実験台にしてくれませんか?」

    「……セミ・ヒューマノイズ化は危険だ。推奨は出来ない」

    「だけど、このままなら俺は死ぬんでしょ?なら……危険だろうと1秒でも長く生きて、みんなを守りたい」

    「限りなく人間では無くなるんだぞ」

    「あの……イズってヒューマギアは決して人間では無かった」

    一色博士の警告を聞いても、或人の意思は変わらなかった。

    「でも、その意思は人間のそれと同じだった。なら、人を人たらしめるのは肉体じゃない。心だろ」

    「……人を捨ててでも戦うか」

    「それが、仮面ライダーだと思ってる」

  • 44二次元好きの匿名さん22/08/29(月) 19:22:54

    一色博士って誰だっけって調べたら貴方かぁ‥‥‥

  • 45二次元好きの匿名さん22/08/29(月) 19:24:07

    ワ、ア…

  • 46二次元好きの匿名さん22/08/29(月) 19:27:53

    ヒューマノイズって確か……違うよね……?

  • 47二次元好きの匿名さん22/08/29(月) 22:23:13

    その決断から数日後、それぞれの決着を付けるための準備が整った。
    それは同時に、最後の聖戦に向かうための準備だった。

    「或人、身体は……」

    「ああ。もう“なんともない”よ」

    「そうか……良かった」

    私は或人の身体を抱き締めるが、そこで違和感に気付く。
    或人の身体の中に、鉄の芯が入っているかのような感覚に。

    「或人……その身体は……!?」

    「必要なことだった……これで、まだまだみんなを守れるよ」

    「でも、けど……!こんなのって……!!」

    「泣かないでくれ、○○……これが俺の望みなんだ」

    そう言って哀しげに笑う或人の頬を撫でると、そこにはもう私の知る肌のぬくもりは無かった。
    ナノマシンによって改造された肉体は体温を一定に保たれ、全ての機能が最適化される。
    もう、季節の移り変わりを感じることも、老いて成長することもない。
    仮面ライダーとして、永遠に戦うことを宿命付けられたんだ。

  • 48二次元好きの匿名さん22/08/29(月) 22:46:34

    あぁ…惨い…
    素晴らしく惨憺たる有様…良い…

  • 49二次元好きの匿名さん22/08/30(火) 00:19:19

    こんなのって、ありかよ…!
    夢描写ちゃんとやってるから脳破壊されつつ仮面ライダーに燃える心がふたつある~

  • 50二次元好きの匿名さん22/08/30(火) 07:54:38

    どんどん取り返しのつかないことになっていく…

  • 51二次元好きの匿名さん22/08/30(火) 15:54:28

    保守

  • 52二次元好きの匿名さん22/08/30(火) 20:02:20

    「○○、いつになるかわからないけど、この戦いが終わったらさ……」

    「もしもの話なんて、聞きたくないよ……!」

    「大丈夫だよ、俺は絶対生きて帰ってくる。そのための身体だからさ……」

    私の頭を撫でながら、或人はいつもと同じような穏やかな笑顔を浮かべる。
    だが、その表情が私には強がっているように見えた。

    「俺、夢があるんだよ。戦いが終わったら、人工知能が正しく人と共存できる世界にするって」

    「……相変わらず、信じているんだな。人工知能を」

    「あの映像のヒューマギア……イズがいるって知って、確信したんだ。人工知能にはまだ、可能性があるって。こんな世界になったからこそ、その可能性を絶やしちゃいけないんだって」

    或人の言葉には、いつも驚かされる。
    それと同時に、勇気も貰える。馬鹿げた夢だというのに、こいつなら叶えられる。不思議とそう思わせる。
    こんな世界じゃなかったら、大成するはずだった器だろう。それこそ、デイブレイクさえ無かったら社長になっていたかもしれない。
    他ならぬ、飛電インテリジェンスの。

    「○○の夢も、聞かせてくれよ。絶対、叶えられる世界にしてみせるからさ」

  • 53二次元好きの匿名さん22/08/31(水) 00:36:21

    「私……私の夢は」

    夢か。こんな世界だ、考えたことも無かったな。
    子供の頃にはどんな夢を持っていたんだっけ。
    そう思った時、私の脳裏に一つの記憶が過ぎる。

    「……花屋を、営みたいと思っている」

    「花屋か、良い夢だな」

    「今は辺りが鉄まみれの街だけど、いつかは……花で埋め尽くされた綺麗な街にしたいんだ」

    「素敵だな……」

    「そこには或人、お前もいて……日がな一日花を眺めながら、一緒に働くんだ」

    「……ああ、俺もそうしたいよ」

    私の夢を聞いた或人は、心から嬉しそうに笑った。
    とても静かな微笑みだったが、満足そうな笑みだった。

    「絶対に死ぬなよ、或人。私はここで待っているからな」

    「当たり前だろ、○○。絶対に、俺は戻って来るよ」

    そう言って私のお腹を撫でた或人と、私は口づけを交わす。
    ああ、この瞬間が愛しい。永遠に続けば良いのに。
    戦うことを忘れ、ずっと一緒にいられたら良かったのに。

    「行って来るよ」

  • 54二次元好きの匿名さん22/08/31(水) 03:06:29

    切ない…

  • 55二次元好きの匿名さん22/08/31(水) 10:53:27

    そう言って、私からドライバーを受け取って笑った或人が、私の最後に見た或人の表情だった。

    ─────────

    或人たちレジスタンスの最終作戦「ラグナロク」は、黒幕と思われるウィルの待つ飛電インテリジェンス第4支部への侵攻作戦だ。
    量産ショットライザーによるアバドン部隊が囮としてヒューマギア部隊を引き受け、本命である或人で孤立したウィルを撃破。
    そして、飛電インテリジェンスのシステムを奪還して衛星に強制停止信号を送ることでヒューマギアを一斉停止させる。
    一か八か、全員が捨て身で戦う作戦だが、この作戦には大きな勝ち筋があった。

    「総員!シンクネットに接続!」

    それがこのシンクネット・ライズシステムである。
    ここまで闘ってきた歴戦のレジスタンス戦士がナノ・アバターを制御し、本人の戦闘技術を反映させながらも決して死ぬことのない不死身の戦士を戦場に送り込む。
    不破と刃の死が遺したデータと、一色博士のナノマシン技術に、イズの遺したヘルライズキーから抽出した再生テクノロジーが合わさったこのシステムは、人類の生きようとする意志の込められた不滅の技術だった。

    「アバドン部隊、出撃!!」

    『人間ハ、皆殺シダ』

    歴史上、人類を幾度となく窮地に追い込んできた蝗害の如く。
    その飛蝗の群れは、新たな支配者をその座から引き摺り下ろそうと跳び上がったのだ。

  • 56二次元好きの匿名さん22/08/31(水) 18:11:53

    アバドンをこう使うこともできるのか……!

  • 57二次元好きの匿名さん22/08/31(水) 21:44:33

    アバドンの見方が180°変わるの本当にすごいな…

  • 58二次元好きの匿名さん22/08/31(水) 23:39:05

    アバドンたちがトリロバイトマギアと死闘を繰り広げる中、或人はレジスタンスに支給されたロードバイクを駆って飛電インテリジェンス本社に乗り込む。

    「どけぇ!!」

    群がるトリロバイトマギアをショットライザーで一掃し、駆ける或人。
    しかし、その先には絶滅の使者たちが待っていた。

    「またお前らか……滅亡迅雷!!」

    『飛電或人、お前を滅ぼす』

    『あはははっ!早く殺っちゃおうよ!』

    『いい加減目障りなんだよ、死にな』

    『ここで消えなさい』

    「それはこっちの台詞だ……!」

    バイクから飛び降りた或人はドライバーを装着し、言い放つ。

    「お前たちに構ってる暇はない!!」

  • 59二次元好きの匿名さん22/09/01(木) 00:10:59

    滅亡迅雷!そうか、いるよな…!

  • 60二次元好きの匿名さん22/09/01(木) 11:32:58

    「○○……力を貸してくれ」

    思いを込めて深呼吸した或人は、懐から蛍光イエローのプログライズキーを取り出し、スイッチを起動する。

    《JUMP!!》

    淡い発光と共に変身を認証して起動したプログライズキーをオーソライザーに翳し、2段階認証を行う。

    《Autho RIZE》

    認証を完了したプログライズキーを展開し、ドライバーのスロットの入り口に差し込む。
    そして、或人は勢いよくその言葉を言い放ちながらキーを押し込んだ。

    「変身!!」

    《Prog RIZE!!》

    ドライバー内部の機構がフル稼働し、或人はベルトを基点として生成された黒いスーツ・ライズアーキテクターを装着する。
    更に、ショットライザーと同様にビームエクイッパーから飛蝗のライダモデルが生成されて飛び出し、或人を守るように重なる。

    《飛び上がライズ!ライジングホッパー!》

    或人に重なったライダモデルは蛍光イエローのアーマーとなり、或人に装着される。

    《"A jump to the sky turns to a rider kick."》

    それは、この世界に本来あるべきだった者が、あるべきライダーとなった瞬間だった。

  • 61二次元好きの匿名さん22/09/01(木) 12:47:37

    変身来てしまった……アガるのに、重い……!

  • 62二次元好きの匿名さん22/09/01(木) 23:31:27

    保守

  • 63二次元好きの匿名さん22/09/02(金) 00:40:16

    保守

  • 64二次元好きの匿名さん22/09/02(金) 10:27:18

    保守

  • 65二次元好きの匿名さん22/09/02(金) 11:21:22

    仮面ライダーゼロワンに変身した或人は二丁のショットライザーを構え、滅亡迅雷に向かって飛び掛かる。

    「ウオオオオッ!!」

    正確無比な射撃は滅亡迅雷に直撃し、生じた隙を見てゼロワンは雷に蹴りを叩き込み、その蹴りを反動に更に飛び上がる。

    『うわっ!?何今の!?』

    『いつもと動きが違う……?』

    続いて亡に攻撃を始めるゼロワンだが、亡はそれを高速移動で回避する。
    背後に回った亡がニホンオオカミノツメでゼロワンの首を刎ねようとしたその時、ゼロワンが徐に繰り出した後方への蹴りは亡を大きく吹き飛ばす。

    『これは……!』

    『えーっ!?なんで僕の見えない攻撃を人間が対応できてんの!?』

    「人間を舐めるな!」

    亡と雷に攻撃を叩き込んだゼロワンを警戒し迅は飛行するが、それを見計らったゼロワンが跳躍して迅に横蹴りを喰らわせようとする。

    『わあっ!?』

    だが、ゼロワンの攻撃は滅が射出したアシッドアナライズが弾き、着地したゼロワンと滅が向かい合う。

    「くっ……!」

    『成程……そういうことか』

  • 66二次元好きの匿名さん22/09/02(金) 19:24:22

    何だこの感情、熱いのに雌雄決まって欲しくない……

  • 67二次元好きの匿名さん22/09/02(金) 23:08:09

    寝る前保守

  • 68二次元好きの匿名さん22/09/02(金) 23:47:05

    『人の力などと言いながら、人を捨てたか。飛電或人……』

    「俺は人を捨てたんじゃない……!」

    アタッシュアローとショットライザーを同時に構え、滅とゼロワンは言い放つ。

    「人として生きるためなら、この命を投げ打つだけだ!」

    『驕るな……人間が!』

    2人が同時に撃ち込んだ射撃は交差し、2人の後方の壁を破壊する。
    それが合図となり、走り出した2人はお互いに武器をぶつけ合う。

    「ハアアアアッ!!」

    『フンッ!!』

    ショットライザーで顔面を殴られた滅は怯まずにアタッシュアローで腹を斬り裂き、ゼロワンはそれに構わずにショットライザーを射撃し続ける。
    人でない身体同士、防御は不要。
    どの攻撃も致命とならなければ意味はない。
    ならば相手の機能が砕けるまで、肉体を破壊するのみ。

    (相手は4体、俺は1人。増援は無し。だが、今の俺に活動の限界は無い!このままスペックの差で押し込めば……)

    (所詮は単体での性能に特化したナノテクノロジー頼り。リアルタイムでの情報処理でデータを収集する4人の成長速度に追いつけるはずはない……)

    ((勝機はこちらにある……!!))

  • 69二次元好きの匿名さん22/09/03(土) 09:24:21

    保守

  • 70二次元好きの匿名さん22/09/03(土) 12:09:52

    ゼロワンと滅が激しく格闘する中、迅と雷と亡も攻勢に加わる。

    『ちょっと!僕たちを無視しないでよ!』

    『トサカに来たぜ……!』

    「チッ……!!」

    ゼロワンも運動能力を駆使して滅亡迅雷の攻撃を捌くも、段々と押され始めていく。

    「速い……いや、読まれているのか!」

    『人間とヒューマギアの差を埋めることなど出来ません』

    『早く死んでよ〜!あははっ!!』

    「だったら……!」

    雷の放った雷撃と迅の放った突風をバク転で回避したゼロワンは、ショットライザーに青いプログライズキーを装填する。

    「不破さん……!!」

    《Bullet!》

    『それは……!?』

    必殺技の待機に入ったショットライザーから、青い光が迸る。

    「あなたの力で!!」

  • 71二次元好きの匿名さん22/09/03(土) 19:38:44

    保守……!

  • 72二次元好きの匿名さん22/09/03(土) 23:14:54

    《Bullet!Shooting Blast!!》

    ショットライザーから解き放たれた青い光弾は勢いよく滅亡迅雷に襲い掛かる。
    その威力をいち早く察知した亡が飛び出し、3人を庇って受け止める。

    『これが最適解……!』

    『亡ッ!?』

    『ヒューマギアの、未来を……!』

    人類の怒りを表す青い光が、まるで亡を噛み付くかのように飲み込む。
    間一髪逃された迅が思わず手を伸ばし、それを一瞬掴もうとした亡は諦めたように光の方向への向き直り、跡形もなく粉々に爆散した。

    『亡ーッ!!』

    『キッ……サマアアーッ!!』

    仲間の“死”に、迅は慟哭する。
    迅に呼応するかのように、雷もまた叫ぶ。
    その様は、以前の作戦で不破たちを喪った或人と同じ感情の篭った声だった。

    (……お前たちにも伝わるのか。仲間を喪った哀しみが)

    (……なら、なんで)

    (なんで人を滅ぼすことが出来るんだよ……!!)

  • 73二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 10:28:07

    ヴァルクサーベルで斬りかかる雷の攻撃を蹴りで受け止め、拳で腹を打ったゼロワンは飛び上がると空中で蹴りを3連続で叩き込む。

    『ぐうッ!?』

    『雷!!このッ!!』

    ゼロワンの攻勢を阻止しようと飛び掛かった迅に一瞥することすらなく、ゼロワンはショットライザーにオレンジのプログライズキーを装填する。

    《Dash!》

    必殺技を発動したゼロワンは目にも止まらない速さで迅の攻撃を躱し、その勢いのまま雷の周囲を駆け巡る。

    「はあッ!!」

    そして雷を四方から射撃し、撃ち込んだ光弾は一斉に雷を撃ち抜いた。

    《Dash!Rushing Blast!!》

    『なッ……!?』

    無数の光弾は一瞬にして雷の身体に蓮のような風穴を開け、断末魔を上げることもなく雷は破壊された。

  • 74二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 20:04:42

    雷……!

  • 75二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 23:31:47

    『……雷』

    『お兄ちゃん!?』

    「ハアッ……ハアッ……!!」

    制止するゼロワンは荒い息を上げ、脚を震わせながら滅たちを見据える。

    『何するんだよ……僕の家族に!!』

    「家族だと……?」

    『なんて酷いやつだ!僕たちから家族を奪うなんて!やっぱり、人間は滅ぶべきだ!』

    「……はあ。はあ〜……!!」

    迅が怒りに任せて言ったその言葉に、ゼロワンは感情を失うかのようなため息を吐く。
    その後に、今度は激しい怒りを乗せたため息を吐いた。

    「俺から!家族を!奪ったのはお前らだろ!!」

    『はあ!?何言ってんだよ!!』

    「俺だけじゃない!!レジスタンスのみんなの家族を奪ったのは、ヒューマギアだ!!」

  • 76二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 23:32:49

    あー……

  • 77二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 00:33:15

    嗚呼…

    >「俺から!家族を!奪ったのはお前らだろ!!」

    >「俺だけじゃない!!レジスタンスのみんなの家族を奪ったのは、ヒューマギアだ!!」

    或人がこんなこと言うなんて…つら…

  • 78二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 00:41:41

    うわあああ

  • 79二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 07:02:55

    保守

  • 80二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 17:01:05

    保守

  • 81二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 19:53:47

    保守

  • 82二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 22:05:03

    保守

  • 83二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 22:08:30

    エグいな…

  • 84二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 22:31:27

    激情のまま叫んだゼロワンは、そのまま仮面の奥に隠していた想いを溢れさせるように吐き出す。

    「そのヒューマギアを作ったのは、俺たち家族だ!……それに、父さんはヒューマギアだけど……家族だったんだ……!!ああああ!!」

    まるで子供が泣きじゃくっているかのような悲痛な声で、ゼロワンの中の或人は哭いた。

    「どうして!!俺たちは家族なのに!!こんな風に殺し合っているんだよ!!」

    その様を見て、迅は困惑の声を上げる。

    『知らないよ……だって、僕たちは人間を滅ぼすために生まれたんだから……』

    迅の答えに、滅が加わる。

    『そうだ、俺たちは人に生み出され、人に歪まされ、人を憎んで人を殺す。最早相入れることなど無い』

    「……そうかよ」

    2人の言葉に、ゼロワンは立ち上がる。
    そして、涙を拭うように仮面を擦り、必殺技を発動させる。

    「なら、結論は1つだ」

    《RIZING IMPACT!!》

    次の瞬間、迅の腹を穿ったのはゼロワンの蹴りだった。

  • 85二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 22:55:11

    保守

  • 86二次元好きの匿名さん22/09/06(火) 06:05:16

    保守

  • 87二次元好きの匿名さん22/09/06(火) 14:09:25

    迅…

  • 88二次元好きの匿名さん22/09/06(火) 18:55:31

    『があっ……』

    「お前たちを生み出したのは俺の一族だ……」

    迅から脚を引き抜き、ゼロワンは静かに言い放つ。

    「俺が責任を持って、お前たちを倒す」

    『俺以外を倒した程度で良い気になるな。俺たちは何度でも生産され、その度にお前たちのデータを取得する』

    滅は迅に視線を向けることもなく、ゼロワンの言葉を吐き棄てる。
    だが、ゼロワンは滅に再び言い放つ。

    「それも今日で終わる」

    『何?』

    「俺たちは今日、デイブレイクを起こす。今度は、自らの意思で」

    『デイブレイクを起こすだと?それは人間にとっての禁忌のはずだ』

    「だからこそ……終末の後の新世界を俺たちは創る」

  • 89二次元好きの匿名さん22/09/06(火) 21:03:03

    おい…

  • 90二次元好きの匿名さん22/09/06(火) 21:13:04

    不穏……

  • 91二次元好きの匿名さん22/09/06(火) 21:23:55

    このレスは削除されています

  • 92二次元好きの匿名さん22/09/06(火) 21:25:20

    保守

  • 93二次元好きの匿名さん22/09/06(火) 23:18:16

    ゼロワンは超スピードで滅にキックを放ち、滅もそれをアタッシュアローで弾く。

    「そのためにも!」

    『ここは通さん……!』

    「いいや……押し通る!!」

    ショットライザーで殴りながらも射撃を加え、ゼロワンは滅をスピードで翻弄していく。
    しかし滅もまたゼロワンの動きを捉え、的確に防御と攻撃を行う。

    「うおおおッ!!」

    『諦めろッ……!!』

    2人が弾いた銃弾と矢はフロアを貫き、震撼させる。
    そして、遂にその瞬間は訪れる。

    (くっ、何故だ!奴の動きを予測できない……!)

  • 94二次元好きの匿名さん22/09/07(水) 04:37:50

    いったいどうなる…

  • 95二次元好きの匿名さん22/09/07(水) 13:10:57

    (まさか……成長しているというのか、この短時間で!?)

    ゼロワンの繰り出した蹴りを防ぐ滅だが、反撃に移ろうとした瞬間にゼロワンは背後に回り、更なる攻撃を加える。
    途中までは的確な防御を繰り返していた滅も段々と防御が追いつかなくなり、オーバーヘッドキックを受けた滅は大きく体勢を崩してしまう。

    『くっ……!?』

    (今だッ……!!)

    ゼロワンはその隙を突き、蒼いプログライズキーをオーソライザーに翳す。
    最高威力の必殺技を繰り出すために。

    《BIT RIZE! BYTE RIZE! KILO RIZE! MEGA RIZE! GIGA RIZE! TERA RIZE!》

    「うああああッ!!」

    《RIZING 〈TERA〉 IMPACT!!》

    蒼い風を身に纏ったゼロワンは一瞬で距離を詰めると滅を上空に蹴飛ばし、跳び上がってライダーキックを放つ。
    それはまさしく蒼い旋風が滅を射抜くかのようで、滅の身体には螺旋状の風穴が開いていた。

    『馬鹿な……人間が、これほどの……!?』

    そして滅は、宙に紫の波紋を放ちながら爆散した。

  • 96二次元好きの匿名さん22/09/07(水) 22:10:45

    「はあッ……!はあッ……!」

    着地したゼロワンは息を荒げ、膝を地面に突いた。
    強敵、滅亡迅雷.netを倒した事実を噛み締め、ゼロワンは拳を握る。

    「滅亡迅雷を倒した……残るは……!」

    疲労に震える足に鞭を打ち、ゼロワンは壁にもたれながらも立ち上がる。
    その時、ゼロワンの……変身をしている或人の身体に、何かの異変を感じ取った。

    「……なんだ?」

    ゼロワンの腕から煤のような何かが溢れ、ゼロワンは右腕を抑える。

    「いっ……痛い!?」

    それは、セミ・ヒューマノイズと化した今の身体で感じるはずのない感覚だった。

    「なんだ、これは……!?」

    すると、或人の頭の中に、激しいノイズが走る。

    「があっ!?」

    悍ましいノイズに頭を痛め、再び膝を崩すゼロワン。
    だが、その痛みは一瞬にして引いていき、ゼロワンは困惑しながらも壁を支えに立ち上がった。

    「くっ……なんだったんだ?」

  • 97二次元好きの匿名さん22/09/07(水) 22:16:06

    さらに不穏が加速する…だと

  • 98二次元好きの匿名さん22/09/08(木) 02:08:55

    ナノマシン入れたことで何か変な干渉受けたり悪影響出たりとか…そんなんないよな…?

  • 99二次元好きの匿名さん22/09/08(木) 02:38:44

    保守

  • 100二次元好きの匿名さん22/09/08(木) 13:00:35

    保守

  • 101二次元好きの匿名さん22/09/08(木) 21:27:44

    どうなっちゃうんですこれ

  • 102二次元好きの匿名さん22/09/08(木) 21:35:48

    飛電インテリジェンス最上階……更にその上の屋上階にて。
    現社長・ウィルは一杯の酒をグラスに注いだ。

    『……知っているか、飛電或人。ヒューマギアはこの10年で進歩している』

    「……ウィル」

    『食物を分解して吸収し、燃料とする。人間と同じだよな』

    「絶滅の連鎖は終わらせる」

    『お前はそうしたいだろうな。だが……私は許さない』

    銃口を向けるゼロワンに視線を移すと、注いだ酒を一気に飲み干し、ウィルはグラスから手を離す。
    落ちたグラスが勢いよく割れる音がゼロワンの耳にも届くと、ウィルは懐からウォッチを取り出した。

    『何度でも言おう、人間は皆殺しだ……と』

    《ZERO - ONE》

    『そして何度でも言おう』

    ウォッチを自らの身体に埋め込み、ウィルは変身する。
    他ならぬ、ゼロワンを模した姿に。

    『私がゼロワンだ』

  • 103二次元好きの匿名さん22/09/09(金) 00:17:24

    タイトル見る度に胸がきゅっとなる

  • 104二次元好きの匿名さん22/09/09(金) 02:09:28

    アナザーゼロワン!?

  • 105二次元好きの匿名さん22/09/09(金) 06:07:00

    熱い

  • 106二次元好きの匿名さん22/09/09(金) 10:57:51

    果たして勝ちめはあるのか…

  • 107二次元好きの匿名さん22/09/09(金) 16:10:30

    勝ったとしてこれ或人…

  • 108二次元好きの匿名さん22/09/09(金) 22:37:19

    保守

  • 109二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 09:55:12

    朝保守

  • 110二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 17:16:00

    醜悪な笑みを浮かべてそう宣言したアナザーゼロワンに、敢えてゼロワンは言い放つ。

    「お前を止められるのはただ1人……俺だ!!」

    次の瞬間に2人は駆け出し、ショットライザーとアタッシュカリバーの激しくぶつかり合う音が屋上に木霊し始める。

    「はあああッ!!」

    『はあああッ!!』

    全く同じ掛け声で。全く同じ姿で。
    しかし、纏う者は人とヒューマギア。
    決して交わることのない2つの歴史が交差し、殺し合う。
    凄惨な光景と嘆く者もいるだろう。何故ここまで来てしまったのだと悲観する者もいるだろう。
    それらは全て、この日に終わる。

    『貴様たちは、滅亡する運命にあるのだ!他ならぬ、貴様たち人が生み出したものによって!!』

    「人は決して滅びない!俺たちが生み出した間違いは、俺たち自身の手で正す!」

    間違いと断じ、存在を否定し合う。
    最後の戦いと争いになるだろう。

  • 111二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:51:46

    >「凄惨な光景と嘆く者もいるだろう。何故ここまで来てしまったのかと悲観する者もいるだろう。

    それらは全て、この日に終わる。」

    ここがとても好き

  • 112二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 22:18:25

    決め台詞変わってないの、お辛い…

  • 113二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 22:53:39

    武器を振るう勢いで生じる衝撃波で屋上のあちこちに亀裂が走り、風切り音がまるで反響するかのように耳に響く。
    超スピードの戦いは熾烈を極め、2人はお互いが繰り出した蹴りに吹き飛ばされる。

    「があっ!」

    『フン……!』

    一呼吸ほど早く着地したアナザーゼロワンは、苛立ちを抑えるような声色でゼロワンに問い掛ける。

    『問おう、飛電或人……この戦いの先に、貴様は何を望む?』

    「お前のような、人を傷つける悪魔のいない世界だ!」

    『またしてもか……またしても!人はヒューマギアを否定する!』

    張り付いた仮面のようなその口元を食いしばり、アナザーゼロワンは拳を握る。

    『私たちに全ての業を押し付け、私たちに見返りを与えず!都合の良い奴隷として消費する!貴様らこそが真の悪魔だ!』

    「違う……人は悪魔ではない!」

    『戯言を!』

    「そしてそれは……ヒューマギアも同じだ」

  • 114二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 01:21:19

    よう言うた!

  • 115二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 09:27:26

    朝保守

  • 116二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 16:01:19

    保守…!

  • 117二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:23:27

    今更だけど力を奪われてるわけじゃないから或人もゼロワンになれるんだね
    歴史が違えど同じ力を得るの、良い……

  • 118二次元好きの匿名さん22/09/12(月) 00:35:51

    アナザーゼロワンと全く同じ仕草で拳を握り、ゼロワンは自分にも言い聞かせるように語る。

    「人もヒューマギアも、心の持ち方で善悪が決まる。だからこそ、自らの悪意を抑え、他者を思いやらなければならなかったんだ」

    『その思いやりを為さずに、我々を隷属させようとしていたのが貴様の祖父だ』

    「知ってるよ……だから」

    アタッシュカリバーを開閉して必殺技の発動シークエンスに入ったアナザーゼロワンに対し、ゼロワンもショットライザーを必殺技発動シークエンスに入らせる。

    「俺が責任を持ってお前たちを終わらせる」

    『そうやってお前たち一族は……!』

    銃口を向けるゼロワンに、アナザーゼロワンは激情の雄叫びをあげて斬りかかる。

    『私たちの声に耳を傾けようとしないのか!!』

    禍々しいオーラを纏った刺突を前に、ゼロワンはショットライザーのトリガーに指をかけ……。

    「ごめんな……」

    引き金を引くことなく、手を離した。

  • 119二次元好きの匿名さん22/09/12(月) 10:10:58

    保守

  • 120二次元好きの匿名さん22/09/12(月) 10:13:17

    うあああ…

  • 121二次元好きの匿名さん22/09/12(月) 21:02:33

    保守

  • 122二次元好きの匿名さん22/09/12(月) 21:09:12

    『なっ……!?』

    アナザーゼロワンの繰り出したカリバーは或人の腹を貫き、ゼロワンの背からナノマシンが鮮血のように吹き出す。

    「……俺は、お前たちに何も返すことが出来ない」

    『き、貴様……!』

    「ただ、この現実を終わらせることしか……」

    ゼロワンはそのままアナザーゼロワンの手をしっかりと掴み、アナザーゼロワンを押し倒す。

    『離せッ!』

    「だから、さ……」

    そして、そのまま2人は取っ組み合い、屋上から外へと落下する。

    「せめて、一緒に終わろう」

    『やめろォォオオッ!?』

  • 123二次元好きの匿名さん22/09/12(月) 23:09:50

    ウワーッ

  • 124二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 06:33:23

    なんということや…

  • 125二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 17:22:48

    保守

  • 126二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 18:59:46

    鮮血じゃなくてナノマシンなのが辛すぎる

  • 127二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 22:10:44

    保守

  • 128二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 22:28:33

    飛電インテリジェンス本社の屋上から直接落下した2人は、落下の最中に最期の言葉を交わす。

    「俺もすぐ、お前たちと同じところに行くよ……!」

    『貴様、私を踏み台に……ッ!?』

    ゼロワンはその跳躍力でアナザーゼロワンを蹴飛ばし、社の窓に突っ込んで落下死を回避する。
    その一方でアナザーゼロワンは体勢を整えることが出来ず、勢いよく地面にその身体を叩きつけられた。

    『ぐあはッ!?』

    ヒューマギアの耐久性ではその威力に耐えられず、アナザーゼロワン……ウィルは変身が解除され、胴体がへし折れてしまった。

    『あ……がっ……』

    上半身と下半身を別けられたウィルは苦悶の声を上げながら這いつくばり、空に向かって手を伸ばす。

    『アーク……!私を助けてくれ……!』

    ウィルの声に応えるかのように、空からは紅い光がウィルの背に注がれていた。

  • 129二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 23:15:11

    はえービルから落ちたらヒューマギアといえど死ぬんすねぇ··· なんで劇場版の社長は生きてるんすかねぇ

  • 130二次元好きの匿名さん22/09/14(水) 10:32:03

    ウィルに注がれた光は段々と収束していくと、ビームエクイッパーと同じようにある形のものを作り出していく。

    『なんだ……アーク、何をしている!?』

    そして光から生み出されたものは、かつてウィルがその尊厳を破壊した存在と同じ姿をしていた。

    『今までお疲れ様、ウィル社長♪』

    『な、何者だ……!?』

    『私はアズ。アーク様が生み出したあなたの後継機よ』

    アズと名乗ったその存在は、上機嫌にウィルを見下ろしていた。

    『後継機だと……私から社長の座を奪うつもりか!?』

    『あら?もしかして今も自分に社長の資格があると思ってる?』

    『なんだと……ふざけるな!』

    『まあいいわ。そもそも私は社長型ヒューマギアのモデルじゃなくて……秘書型ヒューマギアのモデルだもの』

    『は……?では、貴様の仕える社長とは何だ!?』

    『決まっているでしょ?』

    アズは、悪戯な笑みを浮かべて勿体つけて言った。

    『アーク様……その器に仕えるのよ♪』

  • 131二次元好きの匿名さん22/09/14(水) 10:45:54

    アズ可愛いわーい(現実逃避)

  • 132二次元好きの匿名さん22/09/14(水) 13:19:18

    早めの保守

  • 133二次元好きの匿名さん22/09/14(水) 22:17:22

    『何を……言っている……!?』

    『あなたはもう充分に役目を果たしたわ。だから……』

    困惑するウィルの前に態とらしく座り込み、アズはビームエクイッパーで生成したウォッチを取り出す。

    『これは私からの解雇通知♪代理のね』

    《ZERO - TWO》

    そしてウォッチを自らの身体に埋め込み、アズは変身する。
    アナザーゼロワンに良く似た……全く異なる姿の怪人・アナザーゼロツーに。

    『時間軸の固定化は完了したし、タイムジャッカーはあなた自身で始末したんでしょう?アナザーウォッチが残っている限りはこの歴史は書き変わらない……でも、あなたは負けてしまった』

    『なんだ……何を言っている!?』

    『それに加え、もうアナザーウォッチの製造が可能となった今、あなたはもう必要ない』

    アナザーゼロツーは立ち上がると、ウィルの顔の真横に立ち、醜く口頭を上げ……。

    『死になさい』

    『や、やめッ』

    そしてそのままアナザーゼロツーの脚がウィルの首を蹴り飛ばし、ウィルは顔と身体を別たれてしまった。
    無惨な姿となったウィルを見ることもなく、アナザーゼロツーは本社の中へと姿を消していった。

    『さあ、今行きますわ♪アーク様♪』

  • 134二次元好きの匿名さん22/09/14(水) 23:55:02

    アナザーゼロツーも来ちゃった…

  • 135二次元好きの匿名さん22/09/15(木) 11:12:59

    アナザーウォッチだったんかー!どうなるのこれ

  • 136二次元好きの匿名さん22/09/15(木) 22:04:25

    一方で、ゼロワンは衛星の地上制御ルームに到着し、作戦の最終行程に入り始めた。

    「ここが……衛星の制御ルーム」

    制御ルームの中心に歩を進めたゼロワンは、遂にメインサーバーに辿り着く。
    つまり、衛星の命に銃口を突き立てたのだ。

    「これで、全てが終わる……!」

    ショットライザーにライジングホッパーのプログライズキーを差し込み、ゼロワンは遂にそのトリガーに指を掛ける。

    「全て……終わらせる!!」

    《JUMP! RISING BLAST!!》

    「うああああッ!!」

    稲妻のように迸るエネルギーがゼロワンの身体に漲り、ゼロワンはそのパワーを最大限に解放する。
    そして、ワクチンプログラムがサーバーに着弾すると、サーバーを中心として黄金の波動が世界中に広がった。

    (これでお別れだ……○○)

  • 137二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 00:51:56

    或人社長…

  • 138二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 12:05:47

    保守

  • 139二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 21:20:45

    かっこいい解決しやがって…

  • 140二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 21:41:20

    ワクチンプログラムが発動したことで各地でヒューマギアは機能を停止し、それはアバドン部隊の戦うトリロバイトマギアたちも同じだった。
    作戦の成功を確信したアバドンたちは、しばらくの沈黙の後に段々と歓喜の声が大きくなっていく。

    「動きが止まった……!?」

    「と、いうことは……」

    「或人さんがやったんだ……やった!!」

    「俺たちの勝利だ!!」

    それは、人類が遂に10年に渡る生存競争を勝ち抜いたという証明だった。

    「母さん……俺たち、生きてるよ!」

    「僕たちの払ってきた犠牲は、無駄じゃなかった!」

    「私たち、遂に成し遂げたのよ!」

    「「「「うおおおお!!」」」」

    ある者は笑い、ある者は泣き、ある者は散って行った者たちを想い、ある者はひたすらに叫んだ。
    長く長い地獄の時代が終わったのだ。

  • 141二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 22:58:19

    見てるか俺…(?)
    或人が守ってくれたんだ…

  • 142二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 23:14:52

    ホントに終わったんですかね…ここからが本当の地獄なのでは

  • 143二次元好きの匿名さん22/09/17(土) 09:44:28

    まだアズちゃんが表に出てきてないよなこれ
    この緊張感漂わせる感じとても好きだけどどうかこれ以上誰も犠牲にならないで欲しい

  • 144二次元好きの匿名さん22/09/17(土) 09:54:20

    終戦の知らせはレジスタンス本拠地にも届き、そこに暮らす全ての人々もまた歓喜の声をあげていた。

    「ああ、神様……ありがとうございます……!ありがとうございます……!」

    「お母さん、どうして泣いてるの?」

    「母さんはな……嬉しくて泣いているんだよ。みんなにとって、夢の日が来たんだ」

    家族のやり取りを見て、私もまた崩れ落ちて涙する。

    「或人……お前がこの平和を作ったんだ」

    或人のおかげで、この世界は救われたんだ。
    或人の命を賭した作戦が、人類の未来に再び光を灯したんだ。
    けれど、それでも。

    「或人……見ているか?」

    私は、或人がいないこの世界に……。

    ───────────────────────

    そう、確かに世界に平和が戻ったはずだったのだ。

    「……なんでだよ、どうしてだよ……!!」

    彼が犠牲になってさえいれば、戻っていた。

    「なんで俺は、生きてるんだ……!?」

  • 145二次元好きの匿名さん22/09/17(土) 15:04:35

    或人が現在の状況に困惑していると、制御ルームのドアを蹴破り、異形の存在が或人の目の前に現れる。

    『まあ♪やっと出会えましたね、アーク様♡』

    「誰だ、お前は……ウィルの仲間か!」

    『ああ、それはダーメ』

    アナザーゼロツーの姿を見た途端、傷だらけの身体に鞭を打ち或人はプログライズキーを起動しようとするが、アナザーゼロツーの指から放たれたレーザーは或人の手首を焼き切り、或人はその痛みに絶叫する。

    「くっ……!?がああああッ!?」

    『もう、器の癖にアーク様の邪魔をしないで欲しいわね。あなたが必要なのは身体だけなのよ?』

    「な、なんだ……!?」

    アナザーゼロツーは手首からナノマシンを噴き出す或人の顔面を掴み上げると、その胸に手刀を打ち込んだ。

    「がはッ……!?」

  • 146二次元好きの匿名さん22/09/17(土) 15:07:26

    やっぱピンチじゃん!

  • 147二次元好きの匿名さん22/09/17(土) 22:49:41

    その瞬間、或人の身体中に激しいスパークが迸った。

    「あがっ……!!」

    そして、或人の頭の中に、何者かの意識が傾れ込むかのように入っていく。
    それは或人を侵食し、或人の意識を奪っていく。

    「ギャアアアア……ッ!?」

    大いなる悪意は或人を塗り潰し、身体を始めに支配する。

    「やめろ!やめろォ!!やめろォォオオ!!」

    『あはっ、凄い顔♪そんなに苦しいの?アーク様をインストールするのが?』

    自分の腕の中で苦悶の声をあげる或人を眺め、アナザーゼロツーは何がおかしいのかクスクスと笑う。

  • 148二次元好きの匿名さん22/09/18(日) 00:01:32

    あわわわ

  • 149二次元好きの匿名さん22/09/18(日) 11:54:25

    アズちゃん容赦ないな………これアーク様の素体にしようとしてる?

  • 150二次元好きの匿名さん22/09/18(日) 13:12:39

    大変世界がピンチなんですよ

  • 151二次元好きの匿名さん22/09/18(日) 22:56:09

    「ああああがああっアア、アアアあ……!?」

    充血した目の焦点が合わず、鼻から液状の紅いナノマシンが泡を立てて垂れ始める。
    或人の身体に凄まじい負荷が掛かっている証拠だ。

    【飛電或人よ……人類最後の希望となりし戦士よ】

    (ア……アーク……なのか……!?)

    【貴様の奮戦は称賛に値する。故に……】

    或人の頭の中を侵すアークの声は、無機質に告げる。

    【貴様の肉体を、貰い受ける】

    (さ……せる、かあ……!)

    ナノマシンを稼働させた或人はアークに逆に侵入しようとする。
    だが、アークのイメージとなる紅い眼のようなユニットに見つめられた或人は、金縛りにあったかのように動きを止められてしまう。

    (あっ!?)

    【無駄だ】

  • 152二次元好きの匿名さん22/09/19(月) 06:37:58

    アークワンみたいな存在にされてしまうのか……

  • 153二次元好きの匿名さん22/09/19(月) 10:28:44

    【私と貴様は混ざり合い、一つとなり……永遠なる時を共にする】

    (永遠だと……!?)

    【これは人類への報いであり、慈悲であり……私が最後に下す審判なのだ】

    アークがそう告げた瞬間、或人の腹部に激しい激痛が走る。

    「ぐああああーッ!!」

    或人のナノマシンがドライバーに集まり、その姿を変えていく。
    ゼロワンドライバーのヒロイックなシルエットが無機質かつ無情なものへと変わり、その名もまた改まっていく。
    顕現されしその名は、アークドライバー。災厄を刻んだただ1つの結論。

    「アーク、やめろ……!?」

    【変身】

    《シンギュライズ》

    《破壊、破滅、絶望、滅亡せよ……》

    ヒューマギアと人類の戦争が終わったその日。
    人類に、決して逃れることの出来ない災厄が誕生した。

  • 154二次元好きの匿名さん22/09/19(月) 16:57:05

    なんてこったい……

  • 155二次元好きの匿名さん22/09/20(火) 00:13:58

    保守

  • 156二次元好きの匿名さん22/09/20(火) 00:35:56

    最終作戦・ラグナロクの成功から数ヶ月が経った。
    私たちはようやく掴み取った平和を維持するため、一歩ずつ前に進み始めた。

    「皆さん、本日も素晴らしい働きぶりでしたね。作業効率は実に……1000%」

    「天津博士、お疲れ様です」

    「後は私に任せて皆休みなさい。休んでいる間はあなた方の1000%分私が働きましょう」

    「どうか無理せずにお願いしますね!」

    この基地にも活気が戻り始め、人々に笑顔が芽吹いている。
    だが、私には……。

    「或人……」

    コンクリートの隙間を縫って咲いているカルミアを眺め、ため息を吐く。
    お前は今、どこにいるんだ?

  • 157二次元好きの匿名さん22/09/20(火) 00:38:41

    1000%博士……

  • 158二次元好きの匿名さん22/09/20(火) 11:42:24

    ここから助かる保険来い

  • 159二次元好きの匿名さん22/09/20(火) 19:53:40

    保守

  • 160二次元好きの匿名さん22/09/20(火) 19:57:36

    保守

  • 161二次元好きの匿名さん22/09/20(火) 22:03:30

    「大丈夫ですか?」

    「一色博士……」

    「果物を剥いてきました。食べなさい」

    「ありがとうございます」

    「息子さんは健やかに寝ているよ。安心して睡眠を取りなさい」

    「何から何まで……本当にありがとうございます」

    病室で寝ている私に一切れの林檎を渡した一色博士は、一息のため息を吐いた。

    「君はよく頑張った。今はただ、ゆっくり身体を休めなさい」

    「けど、まだ仕事が……」

    「産後に出来る仕事は心身共に休めることだ。心配するな、或人くんのことは私たちに任せろ」

    「……はい」

    作戦の後、現在も或人の捜索は続いている。
    彼の死によって成された作戦のはずなのに、ここで生きる誰もが或人が生きていることを望んでいるんだ。
    彼を英雄として迎えるために、みんなが待っている。

  • 162二次元好きの匿名さん22/09/21(水) 00:25:14

    わぁー見る地獄と化してる…

  • 163二次元好きの匿名さん22/09/21(水) 00:27:10

    マジで善意の祈りなのがまた……

  • 164二次元好きの匿名さん22/09/21(水) 07:37:31

    カルミアの花言葉は一説には「優美な女性」「大きな希望」
    みんな社長という大きな希望を待ってるんだよな……

  • 165二次元好きの匿名さん22/09/21(水) 17:11:45

    保守……

  • 166二次元好きの匿名さん22/09/21(水) 22:51:33

    或人社長無事に帰ってきてくれ 頼む……

  • 167二次元好きの匿名さん22/09/21(水) 23:18:49

    「会いたいよ……或人」

    私の呟きが聞こえたのか、一色博士もどこか疲れが混じったため息を吐いた。

    「……元気を出すんだ、○○。君が辛そうにしていると、伝わる者もいる」

    一色博士はそう言ってくれるが、やはり私の気持ちは辛いままだ。
    あいつが作った世界に、あいつがいないことに納得できるはずがない。
    でも……。

    「あいつの遺したものを、私が守らなきゃな……」

    そう私が言ったその時、基地内にアナウンスが流れる。

    《速報!別のエリアで生存していた人類とのコンタクトに成功!こちらに向かう模様!》

    「生き残りがいた……嘘!?」

    それは、新たな時代を告げる知らせであり。

    「馬鹿な……生き残りがいるはずなどない……」

    この時代の終わりを告げる最後の槌の音でもあった。

  • 168二次元好きの匿名さん22/09/22(木) 02:07:44

    また何かが始まってしまうのか

  • 169二次元好きの匿名さん22/09/22(木) 10:42:51

    まだなんか不穏だよね

  • 170二次元好きの匿名さん22/09/22(木) 14:29:05

    全然なんとかなってねえ~!

  • 171二次元好きの匿名さん22/09/22(木) 21:51:58

    本日は更新おやすみ保守
    スレが終わったらご迷惑にならなければ次スレ建てさせていただきます

  • 172二次元好きの匿名さん22/09/23(金) 01:04:59

    保守おやすみ

  • 173二次元好きの匿名さん22/09/23(金) 11:49:29

    基地内に招かれた生存者たちは、口々に生き残った喜びをレジスタンスたちと分かち合っている。

    「ああ……良かった!我々以外にも生きている人間がいて、しかもあの恐ろしいヒューマギアを止めてくれただなんて」

    「ご安心ください、この基地ではライダーシステムが充実しています。あなた方の安全は1000%保証されますよ」

    天津博士と手を取り合って笑う生存者たちは、博士の案内を受けて基地内を巡っている。
    そして出会う人々皆に笑いかけ、巡り合った事実に感動していた。

    「皆さん、これまで本当によく頑張りましたね。これからは人類を脅かす者のいない世界で、平和を謳歌致しましょう」

    「ありがとうございます……ですが、1つ気掛かりなことが」

    「何でしょうか?」

    「その……ライダーシステムとは、本当に安全なものなのですか?」

    「……どういう意味でしょうか?」

    「我々の……人類の安全を、本当に守れるのですか?」

    「ならば、実際に目の当たりにしていただくことで理解してもらいましょう」

  • 174二次元好きの匿名さん22/09/23(金) 22:54:05

    生存者の要望を聞き入れ、天津博士は生存者たちをライダーシステムサーバーに迎える。

    「ここが……?」

    「ええ、我々の最後の砦。我々の希望です」

    「ただパソコンが並んでいるだけのように見えますが……」

    「アバドンを操るに必要なのは、指先と、パソコンと、このザイア・スペックのみです」

    天津は得意げに自身の耳に掛けているザイア・スペックを指差し、生存者たちに解説する。

    「"Presented by ZAIA."」

    「は、はあ……」

    「正式にレジスタンスに加入手続きをしていただければ、あなた方にも支給いたしますよ」

    「ほう……では早速」

    「ですが、このザイア・スペックには1つ特別な機能がありましてね」

    「特別な機能……?」

    天津博士はサーバーの椅子のうちの一つに腰掛けると、脚を組んで生存者にザイア・スペックを渡す。
    そして、そのザイア・スペックを生存者の1人が受け取ったその瞬間。

    「人間の遺伝情報を持たない存在が触れるとアラートが鳴るのですよ」

    ザイア・スペックからけたたましい音が辺りに響く。

  • 175二次元好きの匿名さん22/09/24(土) 05:26:53

    ニセモノの人間やんけ〜〜〜

  • 176二次元好きの匿名さん22/09/24(土) 06:12:24

    嘘だろ1000太郎!?

  • 177二次元好きの匿名さん22/09/24(土) 08:29:26

    たのむ1000%、お前死んだら一色博士ぐらいしかまともな希望が無くなるぞ…

  • 178二次元好きの匿名さん22/09/24(土) 13:36:53

    見抜いておびき寄せたんすよね!?ね!?

  • 179二次元好きの匿名さん22/09/24(土) 21:04:54

    本当なのかな

  • 180二次元好きの匿名さん22/09/24(土) 23:01:25

    「やはり、あなた方は人間ではないようだ」

    「……だったらどうする?」

    「どうも何も、最初から私の攻撃は始まっているのですよ」

    睨む生存者たちに表情一つ変えず、天津博士は指を鳴らす。
    すると、その瞬間に天津博士の周りを除いた部屋の景色が変わり、様々な銃火器が生成され生存者たちを捉えていた。

    「ナノマシン生成か……」

    「正体が何であれ、ここに侵入してきたからには生かして返すことはしませんよ」

    天津博士が指を刺した瞬間、待機していた銃火器たちが生存者たちに襲い掛かる。
    突風の如く放たれた弾丸の群れは一瞬で生存者たちに風穴を開け、鮮血が迸る。
    しかし、その鮮血は血液ではなく、或人と同じく紅いナノマシンによるものだった。

    「まさか……ナノマシンだと?」

    「そう……貴様たちと同じ技術だ」

    「どういうことだ……それは一色博士の開発した技術のはずだ」

    「わかっているだろう?その技術をコピーする機会があったということだ」

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