少し甘えても良いか、エアグルーヴ

1二次元好きの匿名さん22/10/09(日) 01:37:52

「……お疲れですか？」
「…嫌、かな？」
「…いえ。では少し休憩しましょう」
そういうと膝を軽く手で叩いて呼ぶ。それに応えるようにルドルフの頭はエアグルーヴの膝の上に置き、そのまま横になった。
「最近仕事ばかりやっていてさすがに少し疲れてしまったよ、情けない話だ」
「そんな…！会長は十分頑張っています、『空の王者』と言われる鷹や鷲だって常に飛んでいる訳がありません。羽休みの１つぐらいします。ですから…今日は安らいでください」
「ありが…とう……」
気が抜けてしまったのか、すぐさま寝息を立てて眠ってしまった。相当疲労が溜まっていたようだ。私に完全に身を預けきっている。
（所作は丁寧で、表情は柔らかくて、お顔は端麗で、言葉遣いは凛々しくて、声色は優しく、そしてなによりいつも誰よりも頑張っている……。）
「んっ……」
それは唇同士を重ねる音だった。
その音を鳴らしたのは他でもないエアグルーヴである。眠っているルドルフの頬に手を添えて顔を近づけていたのだ。
「ふぅ……」
ルドルフが起きる前に離れるエアグルーヴだったが、その顔には赤みが差していた。
「寝ている間に想い人の唇を奪うなど、女帝のすることではないな……」
そっと頭を撫でながら呟くエアグルーヴの顔は恥ずかしいような、それでいて優しいような、愛おしそうな表情をしていた。

>>12

2二次元好きの匿名さん22/10/09(日) 01:41:44

ルドグル！いや、グルルド？まぁいいや、素晴らしいものを見た

3二次元好きの匿名さん22/10/09(日) 01:41:45

続きを書くのを許す(お願いします)

4二次元好きの匿名さん22/10/09(日) 01:42:13

しまった！ルドグルに見せかけたグルルドだ！！

>>6

5二次元好きの匿名さん22/10/09(日) 01:42:49

(頭の撫で方を会長のトレーナーから教わっていたな…)

6二次元好きの匿名さん22/10/09(日) 01:46:42

>>4

7二次元好きの匿名さん22/10/09(日) 02:21:53

「花、ですか？」
「あぁ、ファンの人から頂いてしまってね。育てられるようにと花束ではなく花の苗で頂いたんだ」
ある日の事、生徒会室で仕事をしていたら会長の机に見覚えのない植木鉢が置かれていた。理由はさっき言った通りだろう。
「……なるほど」
「花にはほんの少しだけ知識はあるが、さすがにエアグルーヴの花に比べると私の育て方は杜撰だな」
そう言いながら会長は自嘲気味に笑っていた。
「そんなに謙遜しないでください、私もまだまだな身ですから。では書類の方、進めましょうか」
「あぁ、そうしよう。……ふふ、綺麗な物があると生徒会室も色づいて見えて活力が湧くな」
「そう、ですね……」
（……立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花という言葉があるが…この言葉に当てはめるならまず会長が入るだろう。…会長、貴女は花に元気づけられるのでしょうが……私は、貴女という花にどれだけ心を色づけ、元気づけられてきたのか……)
「エアグルーヴ？」
「えっ！？はい！！」
「どこか上の空だったが大丈夫か？疲れているのなら休んでくれても構わないが……」
「いえ大丈夫です、会長の心労に比べれば私の量など軽いものです」
そう言いながら、例の花に目線を向ける。
（それに……）

（私は、貴女という花があれば、それで私の心は十分に満たされますから)