CP注意 閲覧注意 「おれはもう聞かねェ。シャンクスとウタの問題だからな」

  • 1122/12/15(木) 18:46:06

    「大人みてぇなこと言いやがる」


    傷だらけの少年が赤髪の男にそう語る。

    いつものようにからかいの意味を込めて答えるが、少年は何も言わない。


    「ん?どうしたんだ?ルフィ」

    「でも最後にひとつだけ教えてくれ」


    こちらを見上げる少年…ルフィ

    その目には帰ってきた時のような激情はなく、しっかりとした強い意志が込められていた。


    「ベックマンが言ってた。人間、誰しも喋れないことの一つや二つあるって」

    「……まぁ、そうだな」


    思わずそちらに目を向けるが、特になんの反応もなく見つめ返される。

    視線を戻すとルフィはただじっとこちらを見つめていた。



    「だけどよ、これだけ教えてほしいんだ。もしこれがシャンクスたちが喋れないことならおれはもう聞かない!」

    「……言ってみろ」


    何も答えるつもりはなかった。

    特にあの事件の出来事は赤髪海賊団の中で隠し通すつもりだった。

    しかし、次にルフィが発した言葉に思わず面食らってしまう。


    「ウタが言ってたエレジアの場所をおれに教えてくれ」

  • 2122/12/15(木) 18:46:42

    新しく書いてみようと思います
    需要ありますか?

  • 3二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 18:47:02

    あるぞ!
    大人ルフィ…

  • 4二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 18:47:57

    >>2

    無限にあんだろ!!

  • 5二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 18:48:17

    期待!

  • 6二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 18:48:46

    需要あるので書いてください!!

  • 7二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 18:49:06

    お願いします

  • 8二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 18:55:40

    俺に需要があるので埋め

  • 9二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 18:59:49

    需要はここにある!ドンッ

  • 10122/12/15(木) 19:07:41

    10埋めで
    ありがとうございます。書かせていただきます。
    ただ原作をいじることはあまりしたことがないため、時間がかかると思います。
    よろしくお願いします

  • 11二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 19:18:34

    俺は>>1を海賊王にする

  • 12二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 19:30:24

    待つ間に鍋煮込んでおくか

  • 13二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 19:48:43

    おれはこのスレ主を王にする

  • 14122/12/15(木) 20:10:07

    書き上がった分を上げていこうと思います。
    この作品の関係上、ルフィの精神年齢が上がっています。
    それでもよければどうぞ

  • 15122/12/15(木) 20:13:47

    「………なんだって?」

    「ウタがいるエレジアの場所を教えてほしい」


    もう一度聞き返してみるが、同じ答えが返ってくる。

    念のためもう一度聞こうとするが、その目に黙らされる。



    「…なぜ、そんなことを聞くんだ?」

    「人には聞かれたくないことがあるんだぞ」


    そんなことを気にする理由を聞くが、ベックマンの言った言葉ではぐらかすルフィ。

    そんな言い逃れ方ができたのかと思わず感嘆しそうになるが、大人気なくいくシャンクス。


    「じゃあ教えられねェな。その理由がおれたちの……娘を害する可能性があるからな」

    「おれはそんなことしねェ!ウタを傷つけたりなんかしねェ!!」


    憤慨しながらも身振り手振りでウタを害する気はないと伝える。

    その様子を見ながらシャンクスが言葉を続ける。


    「じゃあ話してくれるか?それ次第では考えてやってもいい」

    「……………わかった」



    しっかりとシャンクスの目を見るルフィ。その目には嘘偽りは一切存在していない。


    「でっかくなったらウタに会いにいくためだ」

  • 16122/12/15(木) 20:21:24

    「………………ほう」


    一言呟き、続きを促す。若干の覇気を込めて。

    ルフィはそれに一切怯まず言葉を続ける。


    「シャンクスとウタの問題にはもう何も言わねェ。でもこっからはおれとウタの問題だ。まだ勝負はついてねェし、約束だって守られてねェ!!」

    「その約束とは?」


    「強くなったおれを試してやるって言ってたんだ!おれの夢だってまだ教えてねェ!まだ思いついてねェけど」

    「………………」


    シャンクスは何も言わない。ただ黙ってルフィを見つめる。


    ルフィも負けじと見つめ返す。


    静まり返った酒場でそのまま時間が過ぎる…

    言葉を発したのはシャンクスだった。


    「それだけじゃあ教えてやれないな」

    「………それだけじゃねェ…」


    絞り出すような声でルフィが言う。


    「シャンクス、言ってたよな?辛いのはおれだって」

    「……言ったな」


    「……ウタも辛いに決まってる!」

    「っ!」

  • 17122/12/15(木) 20:27:35

    動揺を見せ、思わず歯を食いしばるシャンクス。

    そこに畳み掛けるようにルフィがしゃべる。


    「シャンクスたちがなんでウタに会えないのかは知らねェ!何があってウタが船を降りたのかも知らねェ!だから、おれが会いにいく!会って、何も聞かないままウタとシャンクスたちの問題を解決してみせる!」



    そんなことを言うルフィ。ウタを救ってみせるという意志を込めてこちらを見つめてくる。

    その目があの事件を経験したシャンクスには耐えられなかった。


    「っ!!やめろ!シャンクス!!」

    「お前に何ができる!!」


    ベックマンの制止など耳に入れず先ほどよりも強く覇気を込めてルフィを怒鳴りつける。

    その余波で赤髪海賊団以外の人間の意識が飛ぶ。


    「何もできねェ!!」


    ルフィを除いて……

  • 18122/12/15(木) 20:27:50

    ここまで

  • 19二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 20:30:10

    すごいルフィらしさ全開だ…!
    脚本の都合さえなければ…後付ゆえの弊害さえなければこうなってもおかしくなかったんだ…泣

  • 20二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 20:30:54

    ここからエレジアまでいけるか…釜を煮込んで続きを待つ!

  • 21二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 20:43:45

    ルフィが機転を利かせたルート…

  • 22二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 22:04:12

    (今は)なにもできねえからこそ「でかくなったら会いに行く」なのかな……

  • 23二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 00:18:18

    頑張れルフィ

  • 24二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 00:21:31

    ルフィ頑張れ!!!

  • 25二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 01:12:58

    釜を煮込んで続きを待つ

  • 26二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 01:21:56

    何もできないから…助けてもらうんだ…!!

  • 27二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 06:46:45

    とりあえず手紙から始めてみたらどうかな……

  • 28122/12/16(金) 07:29:07

    「航海術もねェ!料理もできねェ!怪我を治すこともできねェ!………ウタみたいに歌もうまくねェ…ベックマンに助けられて、おれは弱いってこともわかった!」


    「……もう一度聞くぞ。そんなお前が何をできるって言うんだ」



    覇気を収め、ルフィを睨むシャンクス。

    それに対してルフィはーーー


    「ウタを救える!!」



    同じく睨みつけた。


    「根拠のねェことを…!口先だけならいくらでも言えるんだよ!何もできねェお前がウタをーーー」


    「何もできねェからなんでもできるようになるんだろ!」


    そんな言葉をルフィが放つ。

    思わず口を閉じてしまうシャンクス。


    「おれは弱い!!けど!!ウタに会うためだったらどんなことしてでも強くなってやる!!なんでも出来るようになってやる!!どんな辛いことだってあいつのためなら耐えられる!!あいつを一人になんかさせねェ!!」


    「だから、ウタのいる場所をおれに教えてくれ!!」

  • 29122/12/16(金) 07:31:45

    静まり返った酒場にルフィの叫びが響く。いつのまにか酒場にいるのはルフィとシャンクス、そしてベックマンの3人だけになっていた。


    「…………………ベック……海図はあるか?」


    「おう、さっき持ってきてもらったぞ」



    徐にシャンクスがベックマンに海図の有無を聞く。

    ベックマンは即座に海図を取り出す。


    「……ルフィ…もう一度だけ聞かせろ…ウタに会うために強くなる覚悟は……全てを受け止める覚悟はあるか?」


    「ある」


    シャンクスが覚悟を問う。

    間髪入れずにルフィが答える。


    「そうか……ルフィ、こっちに来い。ウタがいる島をお前に教えよう」


    「え!!?本当か!?」


    憑き物が落ちたような表情でルフィを呼ぶシャンクス。

    心の底から嬉しそうな顔でシャンクスの元へ向かう。


    「いいかーーー」


    ーーーーー

  • 30二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 07:36:57

    >>27

    pixivにそういう作品あるよ

  • 31122/12/16(金) 07:37:25

    「よかったのか?シャンクス。本当に教えて…」

    「ん?……あれだけの覚悟を示してくれたんだ。それに答えるのが筋ってもんだろう…」

    「しかしルフィがあそこまでウタを想ってくれてるとはな…」


    「そうだな…あっさり引くかと思えば、あんなにも食い下がってくるとは」


    昼間に起きたルフィとシャンクスの大喧嘩について話す二人。

    表情はどちらとも穏やかだ。


    「……本来ならおれたちが迎えに行くべきなんだがな…」

    「今のおれたちはエレジアを滅ぼしたことになっている存在だ。会いにいくわけにはいかない…」

    表情は穏やかだが、話す内容は悲惨なものだ。

    それでも二人の心中は凪いでいる。


    「……あいつが会うことでウタはどうなると思う?」


    「……さぁな…案外お互いのことを忘れちまってるかもしれねェぜ?」


    「……それはないと思うぞ?」


    「…ふっ…確かにな…」


    そんな会話をしながらあの二人がフーシャ村を駆け回る過去を思う。

    いつか、またそんな様子を見られることを願って…


    ーーーーー

  • 32122/12/16(金) 07:38:06

    昨日書き溜めた分を少し上げておきます。
    続きは夜に

  • 33二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 07:49:27

    おつ!

  • 34二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 14:59:51

    保守

  • 35二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 15:08:25

    >>30

    あるから何なんだよ

    書く人によって変わるから別にいいだろ

  • 36122/12/16(金) 18:07:53

    「なぁ!シャンクス!おれを鍛えてくれ!」



    傷も癒えたルフィが航海から帰ってきたシャンクスに頼む。


    「なんでおれなんだ?他にもいるだろう?」



    「おれが知ってる強い奴なんてシャンクスたちかじいちゃんしかいねェんだ!」


    少しでも早く強くなるために自分よりも遥かに強い人から教わるべき…とルフィなりに考えた結果だ。


    「うーん…鍛えてやりたいのも山々だが…今のお前にはおれたちの鍛え方は無理だ」


    「無理なんかじゃねェ!1日でも1秒でも早く強くなりてェんだ!お願いだよシャンクスー!」


    シャンクスにまとわりつき必死に教えを乞おうとするルフィ。

    それを冷静に諭そうとするがうまい言葉が見つからない。

  • 37122/12/16(金) 18:14:55

    「ルフィ…強さってのは一朝一夕で身につくものじゃねェ…それに強い奴から教わったって強くなれるとも限らねェぞ?」


    「でも!おれは強くなる方法がわかんねェ…」



    ベックマンの助け船のおかげでルフィがシャンクスから離れる。

    その後もなんとかしてでも鍛えてもらおうとあれやこれやと考えるルフィ。

    最終的にはルフィが折れることとなったが、その目は明らかに燃えていた。


    「わかったよ!今日は諦める!でも明日見とけ!おれが遊び半分でそんなことを言ってるんじゃないってことを教えてやる!」


    「おーおーやってみろ」


    ーーーーー


    「覚悟を見せるって言ったけど、それだけでおれを鍛えてくれるか?」



    「……………そうだ!確かマキノがーーー」


    ーーーーー

  • 38122/12/16(金) 18:34:42

    「見てろよ!シャンクス!みんな!おれの覚悟を!」


    船首に立ち、昨日の言った通り覚悟を見せようとするルフィ。

    その手に握られているのは……ナイフだ。


    「おい!お前何をする気だ!……まさか!?」


    「…………ふんっ!!」



    その手に握ったナイフで自分の左目の下を突き刺すルフィ。

    大量の鮮やかな血がルフィの頬を流れていく。

    流石の赤髪海賊団も動揺を隠しきれずに騒ぎ立てる。


    「ルフィ!?お前何やってるんだ!ホンゴウ!はやく……ルフィ?」


    「おね、がいだ…おれを鍛えてくれ…!お願いだ、します…!!」


    血を流しながらも涙は一切こぼさずに姿勢を正し、頭を下げるルフィ。

    赤髪海賊団がさらに動揺する。


    「これでも、ダメなら…!」


    「待て、ルフィ。それ以上の行動をするな」



    頭を下げるだけでなく、土下座まで敢行しようとするルフィを止めるベックマン。

  • 39122/12/16(金) 18:36:38

    「もう十分だ。お前の覚悟と誠意は伝わった。お頭!」


    「……ああ…すまなかった、ルフィ。ここまで来てもお前の覚悟を甘く見ていたようだ」


    「じゃ、じゃあ!!」


    「ああ、お前を鍛えてやる。が、その前に治療だ。ホンゴウ!」


    ルフィの目の下の応急処置を行う。その間もルフィは一切涙をこぼすことはなかった。


    「なぁ、ルフィ。泣いてもいいんだぞ?その歳ぐらいのやつが涙を堪えるな」

    「泣くのはウタを救ってからって決めたんだ。それまでは絶対に泣かねェ」


    改めて、あのルフィがそこまでの覚悟を示していることに驚く。

    自分達の娘のために本気で強くなろうとしてることがわかる。

    それほどまでにウタを大事にしていることを理解して、全員の胸が熱くなる。


    「悪かった、こんなことを聞いて…おれはまだお前を甘く見ていたみたいだ。明日はじっくり休んで明後日からお前を鍛えてやる。赤髪海賊団総出でな…それでいいか?」


    「おう!ありがとう!よろしく……お願いします!」


    「気になってたんだが、なんだ?その敬語」

    「覚悟を見せても、誠意がなくちゃダメだってマキノが言ってたから頑張ってるんだ!」


    「くく…もう誠意は十分見せてもらった。いつも通りに喋っていいぞ」


    ーーーーー

  • 40二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 18:49:55

    >>28

    ちょっと泣いちゃったじゃん

  • 41二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 18:51:17

    「そろそろ次の段階に進むぞルフィ」



    「おう!」



    「いいか?この世界にはな、覇気という力が存在する」


    「はき?」



    鍛え始めて1ヶ月…赤髪海賊団が鍛えた成果があっという間に出ている。

    ルフィの有り余る体力を使い切らずに修行を行ったにもかかわらず、ルフィの戦闘技術が飛躍的に上昇した。

    現状でも東の海の一般的な海賊ならば一人で相手できるほどの実力を手にしている。


    「これに関してはシャンクスが詳しい」


    「いいか、ルフィ。覇気というのはなーーー


    ーーーーー


    ーーー以上だ。おれが教えるのは武装色の覇気。見聞色についてはヤソップがお前を鍛えてくれる」


    「よろしくな!ルフィ」


    「ああ!よろしく…お願いします!」

  • 42122/12/16(金) 18:58:29

    慣れない敬語を茶化されながら、茶化しながら休憩するルフィたち。

    ふと思った疑問をシャンクスにぶつける。


    「なぁシャンクス。武装色と見聞色は鍛えてくれるのになんで覇王色?…は鍛えてくれねェんだ?名前しか教えててくれなかったしよ」


    「ふむ……それはな、選ばれた人間しかこの覇気を持っていないからだ。そしてこれに関してはコントロールはできても鍛えることはできないんだ」


    シャンクスの覇王色の覇気についての詳しい説明を聞き、納得するルフィ。

    その眼差しはすごいものを見るような目に変わっていた。


    「すっげェ!!シャンクスはそれ持ってるんだな!」


    「おうよ!おれの覇気はすげェぞ?」


    「ルフィは一切怯んでなかったけどな」


    「うるせェぞ!ベック!!お前らも笑うんじゃねェ!」


    そんな風にふざけていたが、突然真面目な顔をしてルフィを見つめる。


    「さてと…最後に…これは“ある人”の受け売りなんだが、よく聞け…」


    「……おう」


    「“疑わない事”…それが“強さ”だ…よく覚えておけ」


    「………わかった」

  • 43122/12/16(金) 18:58:44

    一旦ここまで

  • 44二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 19:22:43

    頑張れルフィ!

  • 45二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 19:24:31

    ワクワクする展開になってきた!!

  • 46122/12/16(金) 19:38:38

    ーーーーー

    「ほら、最初はなんとなくでいいんだ。頑張れ。当たると痛ェぞ?」

    「ぶげ!…ぎゃ…痛ェ!」

    午前中は目隠しをされながらヤソップが放つ小石をかわす修行をするルフィ。があまりうまくいかない。

    「うーん…見聞色は苦手なのかねェ…」

    「…!…どりゃ!…かわした!…いて!」

    「おら!一回かわしたぐらいで油断すんな!敵は待ってくれねェぞ!………意外とそんなことはねェのか…?」

    ーーーーー

  • 47122/12/16(金) 19:55:01

    「見えない鎧を纏うイメージをしろ」



    「鎧……」


    午後から日が暮れるまではシャンクスとベックマンと共に武装色の修行を行う。


    「この覇気を使えるようになれば、攻撃にも防御にも使える。例えば……ベック!」


    「おう」


    「はっ!?おい!何やってーーー」


    ベックマンが構えた銃から弾丸が放たれる。

    それをシャンクスが黒く染まった手のひらで止める。


    「こんなこともできるようになる」


    「……すげェ…」


    「格上の覇気使いにはこんなことできねェがな。貫通されて終わりだ。そこは気をつけろ」



    「わかった」


    「あとはそんなに遭遇するものでもないがーーー


    ーーーーー

  • 48二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 19:57:59

    このレスは削除されています

  • 49122/12/16(金) 19:58:50

    そんなこんなで赤髪海賊団の技術を吸収し、とてつもない速さで成長していくルフィ。

    強さだけでなく、料理や航海術なども今までのルフィでは考えられないぐらいできるようになってきていた。

    しかし、その日々は徐々に終わりへと向かっていた。

    ーーーーー

    ある日のこと、マキノの酒場で休憩を行なっていると招かれざる客が現れた。

    その男たちは山賊を名乗り、よくよく見るとルフィとウタに返り討ちにあった男たちも混ざっていた。

    些細なことでキレる山賊たちだったが、そこにいるのは赤髪海賊団…偉大な大海賊たちだ。その程度のことには一切目を向けなかった。

    しかし、山賊の頭の言葉で空気が一変する。

    その男はウタの姿が見えないことに気づくとウタを侮辱した。無様にくたばったなどの言葉を口走った。口走ってしまった。

    一瞬赤髪海賊団の怒りが溢れ出しそうになったが次の瞬間、ある少年の怒りが爆発した。

    「おいっ!!ウタを勝手に殺すんじゃねェ!」

  • 50122/12/16(金) 20:00:02

    ルフィだ。その声を聞いて、冷静になったヤソップがルフィを宥める。


    「落ち着け…こんな小物にお前が構うんじゃねェよ…教えただろ?いつも冷静でいろって」


    「冷静でなんていられねェ…!お前ら全員ぶっ飛ばしてやる!!覚悟しやがれ!!!」


    そして、ルフィの全身から無意識の覇王色の覇気が放たれた。

    咄嗟にシャンクスがマキノを庇ったことにより、こちら側に被害はなかったが、山賊たちは全員白眼を剥いて、意識を失った。


    「……………マジかよ…」


    思わず誰かが声を漏らす。

    それほどまでに衝撃的な出来事だった。


    「………あれ?なんで全員倒れてんだ?」



    「……末恐ろしいな…」


  • 51122/12/16(金) 20:02:59

    ーーーーー


    「冷静になれって言われただろ…」


    「無理に決まってんだろ!ウタを馬鹿にされたんだぞ!!……まじぃなこれ」

    あの後山賊たちを適当に山に捨て、酒場の掃除をする。

    子供のルフィには大人しく座ってもらうことにした。

    そのルフィは宝箱の中に入っていた紫色の果実を食べている。


    「うぇ……なんで怒んなかったんだよ」


    「あんなのに構ってる労力がもったいないだろ。それはそれとしてありがとな、おれたちの代わりに怒ってくれて」

    「気にすんな!鍛えてもらってるお礼だ!……あと一口で終わりだ…」


    「んなこと気にしなくても……何食ってやがるお前!!?」


    そこでようやくルフィが食べているものに気づく。

    食べたのはゴムゴムの実…海の秘宝とも呼ばれる悪魔の実だった。

    阿鼻叫喚の赤髪海賊団をルフィとマキノはキョトンとした顔で見つめていた。








    ーーーそれを食べてから数日後、シャンクスは左腕を失った。

  • 52122/12/16(金) 20:03:17

    今日はここまでにします

  • 53122/12/16(金) 22:54:37

    ちょっと聞きたいんですが、ウタ側の出来事とかも要りますか?

  • 54二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 22:57:48

    >>53

    個人的には見たいです

  • 55二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 23:06:22

    >>53

    2つ出来事を同時に観測をする事で、感情が2倍になるからいる。

  • 56二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 23:37:16

    >>30

    オイラも(あのSS)大好きでゲス!


    こっちのSSも大好きでゲス!

  • 57二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 08:59:17

  • 58二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 19:04:29

    いけるとこまで行って欲しい

  • 59122/12/17(土) 21:28:21

    その日は珍しくシャンクスたちとの修行が休みになっていた。

    休養をとれと言われていたがいてもたってもいられず、まだ慣れていない船の動かし方の練習をしていた。

    結果、見聞色が疎かになっていることに気が付かなかった。


    そこを山賊の一団に狙われた。

    山賊のくせに海に出て、ルフィの船の横を追従。

    ただの戦闘ならともかく、慣れない船の操縦をしながら複数の船を相手取ることは今のルフィには不可能だった。


    瞬く間に船をひっくり返され、ルフィは海に落ちた。



    「畜生!畜生!!こんな形で終わってたまるか!まだ、ウタに会ってないんだ!」


    必死に足掻くルフィだったが、その抵抗も虚しくどんどん海へ沈んでいく。

    せめてもの足掻きで山賊たちを睨みつけるもその姿はどこにもない。

    なぜならーーー


    「な、なんだこいーーーぎゃああああああ!!!」


    近海の主によって全ての山賊が食われたからである。

    そして次の獲物に目を向ける。


    「くそ!くそぉ!!死んでたまるか!諦めてたまるかぁ!!ウタを助けにいくんだ!救うんだ!!」

  • 60122/12/17(土) 21:30:26

    じわりじわりと目の前に迫り来る死から逃れるように必死に叫ぶ。

    そんなことお構いなしにその死が襲い掛かる。


    瞬間、自分と死の間に赤い影が割り込んでくる。


    その影の正体はシャンクス。

    大切な女の子の父で自分の師の一人。そして今、生涯返すことのできない恩を受けた人。


    「失せろ」



    静かな、けれども圧倒的な覇気を放つシャンクス。

    近海の主は大きく震え、そのまま海へと逃げ込んだ。


    「ルフィ、生きることを諦めないでくれてありがとう。おかげで助けることができた…」



    シャンクスは自分に縋り付くルフィをその“右腕”で優しく撫でる。

    その感触が傷一つないはずなのにルフィの胸を穿つ。

    自分の迂闊な行動の結果が目に映る。

  • 61二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:34:53

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  • 62122/12/17(土) 22:27:57

    「おい、泣くな、ウタに会うまで泣かないんじゃなかったのか?」



    再会するまで泣かないと自分達と誓ったはずなのに大粒の涙を流す少年に優しく微笑む。


    「…だってよ…!!!……………!!!ジャングズ…!!!……………!!!腕が!!!」


    シャンクスの“左腕”はなかった。

    自分の命を救うためにその腕を犠牲にしたのだ。

    自分の弱さがシャンクスの腕を奪ったのだ。


    「安いもんだ、腕の一本ぐらい……無事でよかった」


    「う………!うわああああああ!!!!!」


    その日、ルフィは改めて知った。

    自分の弱さを、シャンクスという男の偉大さを。

    そして、改めて誓った。強くなると…ウタを必ず救い出すと……

  • 63122/12/17(土) 22:31:05

    あの日から数日、ついにシャンクスたちがフーシャ村を離れる時が来た。

    時間ギリギリまで鍛えてもらったルフィと最後の最後まで伝えたシャンクスたち。

    最後の会話は何気ないいつも通りの会話といなくなった後の鍛え方についてだった。


    「結局、航海術とかあんま覚えれなかったな…覇王色もコントロールできなかったしよ…」


    「覇王色のコントロールはおれが教えた通りにやればすぐにできるようになる。航海術だって大丈夫だ。だからそんな顔をするな。……それにルフィ、一人でなんでもやろうとしなくていいんだ」


    「え…?」


    「いいか、ルフィ。これが今のお前に教える最後のことだ…よく聞け…」



    「………」


    「この海を一人で生きている奴なんていないんだ…自分にできないことは他の人に…仲間に頼って、お前はお前のできることをするんだ……これだけはよく覚えておけ」


    「……わかった」

  • 64122/12/17(土) 22:34:21

    「どうせお前も海賊になるんだろう?」

    「うん、まあね。もう連れてけなんて言わねえよ!自分でなることにしたんだ、海賊には」

    「ふっ………べー、どうせ連れてってやんねーよー。お前なんかが海賊になれるか!!!」

    「なる!!!」

    「おれはウタを救って!いつかこの一味にも負けない仲間を集めて!!世界一の財宝をみつけて!!!海賊王になってやる!!!」

    自分の夢と自分達に誓った約束を堂々と宣言するルフィ。
    そんなルフィを……自分達の愛弟子を微笑ましく見つめる赤髪海賊団。

    「ほう…!!俺達を越えるのか。……じゃあ…」

    「この帽子をお前に預ける」

    「おれの大切な帽子だ。いつかきっと返しに来い。立派な海賊になってな………ウタを…おれの娘を頼むぞ」

    麦わら帽子を被ったルフィの表情は見えない。
    あの時の涙はシャンクス以外は知らない。ゆえにシャンクスが漏らさない限りは誓いは破られていない。
    大切な帽子とかけがえのない娘の運命を託し、船へと向かう。

  • 65122/12/17(土) 22:39:03

    「あいつは大きくなるぜ」



    「ああ、なんせおれのガキの頃にそっくりだ。それに…おれたちの娘が惚れた男でもあるからな」



    自慢の娘が惚れた男…ウタを救うためだけに自分たちの…新世界の海賊の特訓を弱音を吐くことなくこなしてみせた男…それがルフィだ。

    シャンクスたちが信頼し、期待する要因としてはもうこれ以上はないだろう。


    ルフィがウタを救う未来を…二人が笑いあう未来を想像しながら、レッドフォース号は旅立っていった。

  • 66122/12/17(土) 22:40:05

    今日はここまで 見てくれた方、遅くなりすみません

    次からウタの話を始めていきます。若干難航してるので遅れるかもしれませんがよろしくお願いします

  • 67二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 23:38:06

    ウタもシャンクスかルフィを信じて心身を鍛えていれば良いが…

  • 68二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 00:34:04

    保守

  • 69二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 01:19:16

    ルフィ超強化されてるな
    続き楽しみに待ってます

  • 70二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 09:25:59

    どこまで原作に影響がでるか楽しみ

  • 71二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 17:22:02

    このレスは削除されています

  • 72122/12/18(日) 17:29:47

    あの日から1週間、少女は毎日海の見える崖の上に座っていた。

    まるで来るはずのない誰かを待つように……

    そこに一人の男が近づいてくる。


    「………………」


    「……ウタ、そろそろ戻ろう。もう暗くなる」



    「………わかりました」



    男の名はゴードン。赤髪海賊団によって滅ぼされたことになっているエレジアの国王。

    少女の名はウタ。赤髪海賊団の娘にして、滅んだエレジアに置き去りにされた少女。


    「こんなものしか用意できなくてすまないね」


    「いえ……食事をもらえるだけで十分です…」


    死んだ目をしたウタを元気付けようと料理をするゴードンだったが、その腕はお粗末なものだった。だが、今のウタにはそんなことなどどうでもよかった。


    「…………ごちそうさまでした…」


    「あ、ああ…」

  • 73122/12/18(日) 17:30:43

    ゴードンはそんなウタにかける言葉が見つからなかった。

    ここ1週間のウタの生活は起きて食事をしたらあとはあの崖の上で虚な目で海を見つめるだけだ。その見つめる時間もゴードンが迎えに来ない限りはずっと続けるだろう。


    「…………すまない、シャンクス…やはり私では……」



    まだ1週間、されど1週間。その期間、ウタはゴードンと一切目を合わせず、自分から言葉を交わすこともなかった。元気を取り戻そうと色々なことを思案するゴードンだったが、そのどれもがウタの心には響かなかった。


    「……いや、嘆いていても仕方がない……今はとにかくこの島をどうにかしなければ……」


    そう呟き、食堂から自分の部屋に戻るゴードン。

    今日もあることをするための準備を行う。


    ーーーーー

  • 74122/12/18(日) 17:32:50

    「………………」


    ウタは今日もあまり眠れていなかった。何度目を瞑ろうとも思い浮かんでくるのは自分に背を向けて、この島を去る赤髪海賊団の姿。それを見るのが怖くて、ウタは眠れなかった。


    「………………あれ…?」


    眠くなるまで窓の外を見ているとゴードンがどこかに向かっているのが見えた。

    どうせ眠れないのならゴードンが何をしているのか見に行こうとウタは考えた。


    ーーーーー


    「この人は………」


    今日もゴードンは島のそこら中に倒れている存在を丁寧に片付けていた。

    それがどんな存在だったのかを思い出しながら…


    「……………ゴー、ドン…さん…?」


    「!?なぜウタがここに!?」


    それをウタに見られてしまった。

    決して見せることのないようにしていたその存在を片づけるところを…

    虚な目がゴードンが運んでいる“もの”を見る。


    「…………ひ、と……」



    「………ああ…そうだ……あの日に亡くなった人の亡骸を埋めているんだ」

  • 75122/12/18(日) 17:34:57

    虚な目が揺れる。まるで何かがこぼれるのを堪えるように、けれどそれを絶対にこぼすことはないようにウタは血が出るほどの力で唇を噛む。


    「ウタ…キミが気にすることではない…部屋に戻ってーーー」


    「ごめんなさい……ごめんなさい…!」



    しかし、それがしゃべることにより決壊してしまう。

    ゴードンの方に向かいながら、大粒の涙を流す。


    「ウタ…!」


    「私たちが……きたせいで…島の人は……ごめんなさい…ごめんなさい…!」


    うわ言のように謝罪を繰り返すウタ。

    それが見るに耐えず、少しでもその心が落ち着くように抱きしめるゴードン。


    「君は何も悪くない…悪くないんだ…!」



    「ごめ、なさい…ごめん、なさい」


    結局その日は片付けを進めることはできなかった。

    胸の中で震え、泣いている少女を放っておくことが出来なかった。

    少女が落ち着き、気絶するように眠ったのは朝方のことだった。

  • 76122/12/18(日) 17:37:01

    翌日、ウタは死んだように眠り続けていた。

    この1週間、ろくな睡眠をとれていなかったことにゴードンは気づく。

    眠り続ける少女の様子を見ると時折魘されている。軽く頭を撫でると安心したような表情をした。

    それを見た時、ドロリとした感情が一瞬ゴードンを支配する。


    「……………」


    ウタの首に手をかける瞬間ーーー


    「……シャ……ス……ないで…」


    ウタの目から流れる一筋の涙を見た。ウタの願いが聞こえた。

    その手が引かれる。次の瞬間襲ってくるのは後悔と自分への嫌悪感。


    「…私は……なんてことを…」



    これ以上いてはいけないと本能が叫び、逃げるようにウタの部屋を後にした。


    「……る…ぃ……いよ…」


    ウタが呟いたもう一つの言葉はゴードンには聞こえなかった。

  • 77122/12/18(日) 17:37:14

    ここまで

  • 78二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 17:57:06

    わかっちゃいたけども、おっっっもい

  • 79122/12/18(日) 20:45:22

    「ゴードンさん、私にも手伝わせて」



    次の日からウタも島内にある遺体を埋める作業を手伝うこととなった。

    他ならないウタの願いで…

    当然ゴードンは猛反対したが、何を言っても引き下がらないウタについに折れた。

    黙々と遺体を運ぶウタを見て、少し不安になるが……


    「………このひと………うぷっ…!」


    「ウタ!」


    やはり幼い少女。見覚えのある人間の凄惨な遺体を見たときには吐いてしまった。

    やはりやめようとゴードンが言うが…


    「これは…私の……赤髪海賊団の罪だから…やめません…!」



    シャンクスたちが犯してしまった罪を償うために必死に頑張るウタ。

    そんなウタを見て、ゴードンのウタを見る目が変わった。


    トットムジカを歌った恐怖の象徴から、ウタという一人の少女を見るようになった。

  • 80122/12/18(日) 20:47:15

    「ウタ、君の話を聞かせてくれないか?」


    島全域の遺体を埋め終わったその日、ゴードンはウタにより深く踏み込んでいった。

    まずは今までろくに聞くこともしなかったウタという少女の話を聞いてみようと思った。


    「私の話…?」

    「そうだ、君の話を聞いてみたい。何でもいいんだ」


    「………あいつらと一緒にいた時の話しか………もう一個あった…」


    ポツリとウタが話始める。話の内容はエレジアに来る前に滞在していた村にいた少年の話。

    その少年の話をするウタの目に光が宿っていた。


    「……こんな感じです」

    「ありがとう、ウタ」


    話を終えると再び虚な目に戻る。

    そんなウタを見てふと呟く。


    「ウタはその少年のことが好きなのかい?」

    「???」

    「ああいや、わからないならそれでいいんだ」


    きょとんとした顔をこちらに向けるウタ。

    気づいていないのなら話すのは野暮だろうとゴードンはそれ以上聞かなかった。


    「よくわかんないですけど、このマークがあれば、私は最強です」

    そんなことを言いながら、妙なマークの書かれた紙を見せるウタ。

    彼に関する話をしている間は、その声が嬉しそうな声音になっていることをゴードンは聞き逃さなかった。

  • 81122/12/18(日) 20:49:59

    そして3年の月日が経ったある日、エレジアに一隻の船が訪れる。

    その船は……海賊船だった。


    気づいたゴードンが慌ててウタに逃げるよう指示を出そうとしたが、次の瞬間海賊船は沈んでいった。

    沈んだ海賊船の後方には特徴的な船首を持つ海軍の船が存在していた。


    「あれは……まさか……」


    「どうしたの?ゴードンさん」


    ウタにここにいるように言い聞かせ、港に停まった海軍の船に向かう。

    降りてきたのは予想通り……海軍の英雄ガープだった。


    「ふむ……聞いていた通りか……赤髪がここまでするとは…」


    「な、なぜこんな滅びた島にあなたのような海兵が!」


    嫌な予感を感じながらも英雄との会話を試みる。


    「センゴクの指示でな、何故だかわからんがこの島は監視の対象にーーー」



    「ガープ中将!!?」


    「あ、これ言っちゃいかんのだった。今のなしで頼む、ゴードン王」


    「無理に決まっているだろう!?」

  • 82122/12/18(日) 20:52:57

    ゴードンの嫌な予感は少し違った形で当たる。

    だが、海軍がこの島に存在するであろうトットムジカを意識してることを知れたことは僥倖だった。


    「まぁというわけじゃ。今後はしばらくわしがこの付近の海に滞在することになっておる。3年前もここにおったんじゃがな」


    「……あなたほどの海兵がこんな島を気にかけてくれるとは…」


    「お前たちは下がっておれ。二人で話をつける。ゴードン王よ、時に質問なんじゃが…この島におるのはお主だけかのう?」


    「………なぜそのようなことを?」


    動揺を隠しながら、ガープとの会話を行う。

    一手でも間違えれば、ウタがいることがバレる。


    「この島にはもう一人少女がおるな?」


    「何のことでしょうか…」


    「とぼけんでいい。その子に手を出そうとは思っておらん」



    「……ではなぜそのようなことを?」



    「わしがきたのはこれをお主に提案したいからじゃ。その子が断るのならそれまでじゃが、受けるかはその子と話してから考えてくれ」

  • 83122/12/18(日) 20:54:06

    ガープの話を聞いたゴードンはウタの元に向かう。


    「ウタ、少しいいかい?」


    「あ、ゴードンさん、どうしたの?」


    「君に提案があるんだーーー」


    ーーーーー


    「ガープ中将、その話受けさせていただく」



    「そうか。では1週間後から始めようと思うが良いか?」


    「ああ」


    その後詳しい説明を行い、海軍は去っていった。

    城に戻りウタと話を進める。


    「……私はどうしたらいいの?」



    「…私と共に一人の先生として子供たちに音楽を教えてもらいたい」

  • 84122/12/18(日) 20:55:06

    ガープの…海軍の提案とは、この島で人々に音楽を教えてほしいとのことだった。

    滅びた島とはいえそこにいるのは世界一の音楽の島の王。その力を貸してもらいたいとのことだった。


    「…でも、私の歌じゃ…」


    「大丈夫だ、自信を持ちなさい。君の歌はここ3年間でさらに素晴らしい歌になっている。それに教えることでそこから学ぶこともあるんだ。だが、君が無理だと判断したならば私はそれを尊重しよう」


    意思を尊重したいと言うゴードンだったが、教師としてでなくともその歌を外に広げるチャンスを逃す気はなかった。

    こんなところでウタの歌を燻らせておくわけにはいかない。そうゴードンが考えるほどウタはその実力を上げていた。


    「……わかりました。頑張ってみます」



    「ありがとう!ウタ!私も手伝うから安心してくれ!」



    そしてウタの歌声はエレジア近海の島に響き渡ることとなった。

  • 85122/12/18(日) 20:55:41

    今日はここまで
    ウタ視点がやたら難しいのでおかしなところもあると思いますがご容赦ください

  • 86二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 01:44:16

    世界政府につくのか、、、

  • 87二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 06:59:18

    保守

  • 88二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 07:41:49

    どうにか幸せなルートに行って欲しい

  • 89二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 16:45:28

    まあガープを介してるなら酷いことにはならなそう

  • 90二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 20:54:11

    ガープなら安心の保守

  • 91二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 21:00:39

    あとはガープの前で「ルフィ」とつぶやけば解決だ!

  • 92122/12/19(月) 22:31:29

    あの日からウタは子供たちを中心に歌の指導を行った。

    初めは緊張を隠せなかったウタだが、歌を通じて子供たちと触れ合うことで徐々に歌手としても一人の先生としてもぐんぐん成長していった。


    子供たちを通じて、さまざまな島にウタの噂が広がる。

    やがてその噂は海軍が運営する定期船の予約がいっぱいになる程となった。


    「〜〜〜〜♪……ありがとうございました」


    ウタが歌い終わると万雷の拍手が島に響き渡る。

    それをウタは照れ臭そうに受け入れる。未だにこの感触には慣れないようだ。


    「じゃあ、お気をつけてお帰りください」


    ゴードンと共に笑顔で観客を見送る最中、とある子供がウタが左腕につけている妙なマークがついているアームカバーについて聞く。少し前から毎日着けているアームカバーだ。


    「えっとね、これは私にとって大事な男の子がくれた大切なマークなの。教えられるのはこれくらい。このマークの意味をあの男の子以外に話す気はないんだ…ごめんね?」

  • 93122/12/19(月) 22:37:51

    エレジアに残されたウタを支え続けたルフィがくれた約束のマーク。
    その意味は例えゴードンであろうとも教えるつもりはない。

    このマークに縋り、外との交流を持ったことでウタの実力はさらに上がっていった。
    そんなウタはやがて“群衆の歌姫”と呼ばれるようになった。

    そんな群衆に歌姫を見るためかゴードンの人脈のおかげか少しずつエレジアに人が集まり、エレジアの復興が始まった。
    それを手伝い、大勢の人の前で歌うウタの目は少しずつ、けれども確実に光を宿し始めていた。しかし、そんな日々は4年後に終わりを迎える。

    4年後、いつものようの子供や大人への音楽の指導と復興の作業が終わったある日、見つけてしまった。






    ーーーーーあの日の真実が映されている映像電伝虫を…

  • 94122/12/19(月) 22:39:36

    「はっ…はっ…はっ…はっはっはっはっ!」


    過呼吸になりかけている自分を必死に抑える。

    ここで倒れて仕舞えばこの記録を忘れてしまうかもしれない。


    「これ…なに…?シャンクス…?……私がみんなを……私の歌は……世界を……」


    そこまで考えたところで限界がくる。

    視界が歪む、意識が遠のく。

    最後に聞こえたのは誰かが叫んでいる声だった。

  • 95122/12/19(月) 22:41:13

    「……………こ、こは…?」

    「目を覚ましたかい?」

    そこはウタの部屋だった。
    横にはゴードンが心配そうな表情でウタを見つめていた。

    「………あ…ああ…!……あああああああああああああああ!!!!!」

    「ウタ!落ち着きなさい!大丈夫だ!大丈夫ーーー」

    「いや!来ないで!近寄らないでよ!」

    あの映像を思い出し、叫ぶウタ。
    半狂乱になりながら必死にゴードンから離れようとする。
    それを落ち着かせようとするゴードンだったが、近づけば近づくほど泣き叫び、手当たり次第に物を投げつけてきた。

  • 96122/12/19(月) 22:43:28

    「くっ…!」


    「ゴードン王!」


    「気づいてくれたか!ウタを頼む!」


    目を覚ましたタイミングでかけていた電伝虫から状況を把握した医者たちが飛び込んでくる。

    ウタに鎮静剤を打とうとするが、完全に狂乱状態に陥ったウタは止めることができない。


    「どうすれば……はっ!ウタ!聞こえているか!左腕を見るんだ!」


    「あああああ!いやあああ!!ああああ………あ……ああ…」


    ウタが左腕に視線をずらす。その視線の先にはルフィと誓った新時代のマーク。

    呼吸が落ち着いていく。叫び声は鎮まり、ウタが正常に戻る。

    やがて、左腕を抱き抱えてうずくまる。


    「るふぃ…るふぃ…!……あいたいよぉ……」


    「ウタ……」


    震えながら泣き始めるウタ。

    そんな様子を見ながらゴードンは確信する。

    振り出しに戻ってしまった…と…

  • 97122/12/19(月) 22:44:15

    真実を知ってから再びウタの目から光が消えた。
    ようやく心が癒え、人々に本当の意味で心を開き始めた矢先のことだった。
    そんなウタは部屋に閉じこもるようになった。

    「ウタ…食事の用意ができたよ…少しでいいから食べなさい」

    部屋をノックし、ウタの名を呼ぶ。
    けれども返事はない。それどころか人の気配が感じられない。

    「……入るぞ、ウタ」

    部屋に入り、見回すがやはりウタの姿はなかった。
    代わりに机の上に書き置きが残してあった。

    「………ふむ…何が…な…!?」

    それは遺書だった。
    それを見たゴードンは駆ける。彼女がいるであろう場所まで全力で。
    そして……

    「…………………」

    そこに彼女はいた。
    いつも誰かが迎えにきてくれるのを待っている場所に立っていた。

  • 98122/12/19(月) 22:45:54

    「……………ごめんね…ルフィ……もう…無理みたい…」


    「ウタ!!!!」


    海の方へ歩む寸前、ゴードンがウタを捕まえる。

    目を見開き驚くウタだったが、すぐさま虚な目でゴードンを見つめる。


    「どうしたの…ゴードン」


    「君を…止めにきた…」


    遺書を見て飛んできたゴードンは息も絶え絶えだ。

    そんなゴードンを冷めた目で見つめる。


    「………そうだね……死のうと思ったけどやめたよ…私がこんな簡単に楽になっちゃいけない…」


    「ウタ…」


    「大丈夫だよ…ゴードン…さ、早く戻ろ?」


    明らかに無理をした様子で城へと戻るウタ。

    そんなウタにゴードンは踏み入ることができなかった。

    何があったのかを面と向かって聞くことができなかった。

  • 99122/12/19(月) 22:46:41

    「はい、今日の授業は終わり…気をつけて帰るんだよ」


    ウタは表面上は何も変わらなかった。

    いつもどおりのウタ、いつもどおりの表情、いつもどおりの動き。


    だが、その目だけは黒く濁っていた。

    それに気づいたものはゴードンを除いて誰もいない。


    「今日もありがとう!ウタ!」


    「いえ、来てくれてありがとうございました」


    「……それで、その…ちょっとお話をーーー」


    そんな暗い感情に誰も気づかないなか、ウタという存在に惚れる人間が増え始めていた。

    美しい歌声、かわいいと美しいの間に位置する顔、女性らしい身体付き、誰にでも優しい性格、それら全てが男たちの憧れとなっていた。


    「お話はしません。お気をつけてお帰りください」


    「は、はい…」


    そんな話になるとバッサリと切られることになるが。

  • 100122/12/19(月) 22:48:50

    昼は表面上は穏やかなウタだが、夜になるとそれは一変する。
    今回はそれがさらにひどくなっていた。

    「……はっ…!……またこの夢……何回目だろ………もう…いやだ……」

    映像電伝虫を見てから毎日見る夢。
    何度も何度も鮮明に見る夢。あの日トットムジカを歌い、この島を滅ぼした夢。

    夢のはずなのにむせ返るほどの血と死の臭い。
    人々が逃げ惑う姿。人々の慟哭。
    あの日、自分が巻き起こした地獄の光景が広がっていた。

    「…………はは…何が…新時代……助けてくれたみんなを恨んで…シャンクスたちを信じきれないで…大勢を殺して…こんな私が…あんなことを言う資格なんて……なかったんだ…!」

    左腕を強く握り、ベッドにうずくまるウタ。
    涙は出ない。涙を流す資格なんて存在しない。
    その心は既に壊れていた。あの日の誓いは既にへし折られていた。







    もはやウタを救えるものはいない。
    一年後、新時代を誓いあった少年が現れるまでは…

  • 101122/12/19(月) 22:49:15

    ウタ視点はこれで終わりになります。
    ここまで見ていただきありがとうございます。

  • 102122/12/19(月) 22:57:40

    時を遡り、赤髪海賊団が旅立って数日後のフーシャ村。久々に祖父のガープがやってきた。


    「あ!じいちゃん!」


    「元気にしておったか?ルフィ。しばらく来れんくてすまんのぉ」


    あの事件が起きてからガープがフーシャ村を訪れることはなかった。

    ルフィはそれが気になっていたが、特訓を始めてからは気にする余裕がなかった。


    「なぁじいちゃん。なんでしばらく来なかったんだ?」


    「……とある島に用があってのォ…その島に行ってたから会いに来れなかったんじゃ」


    申し訳なさそうに話すガープ。

    そんなガープを見て不思議なこともあるもんだと思うルフィ。


    「……まぁいいや!じいちゃん!!頼みがあるんだ!」


    「む?なんじゃ、ルフィがわしに頼み事をするなど、珍しいこともあるんじゃな」


    ふむ、と少し考えるガープ。ルフィの頼みならよほど無茶な願いでもない限り叶えてやりたいという親心からとりあえず聞いてみることにした。

  • 103122/12/19(月) 23:00:24

    「その頼みとは?」


    「おれを……鍛えてくれ!」


    強い意志の込められた目がガープを射抜く。

    普段の怯えようなど全く感じられない姿にガープは驚く。


    「ふむ……なぜじゃ…どのみちお前さんを鍛えることは決まっておる。お主は強い海兵になるんじゃからな」


    「おれは海兵にならねェ!!海賊になるんだ!!」


    ガープがルフィに道を決めようとするが、ルフィの答えは前と変わらない。

    断固として海兵になるのを拒否するルフィを見ながら会話は続く。


    「…まずは理由をわしに教えてもらおうか」


    「ウタを救うため!!」


    理由を問うガープ。間髪入れずに真っ直ぐと答えるルフィ。


    「ウタ?………確か…赤髪の娘か…その子を救うとはどういうことじゃ?今も赤髪の船に乗っておるんじゃないのか?」

  • 104122/12/19(月) 23:01:18

    「ウタは今一人ぼっちなんだ!何があったのかは知らねェけど、シャンクスたちの船を降りることになったんだ……だから!おれが強くなってウタの救ってやりたいんだ!」

    絶対に救ってみせるという表情でガープを見つめるルフィ。
    普段は自分の姿を見ただけで怯えを露わにする孫をガープは見つめる。
    見つめながらも嬉しく思う。自分への恐怖を上書きするほどの大切な人ができた孫を。

    「あいわかった…わしがきっちりと鍛えてやろう……泣き言を言うんじゃないぞ?」

    「望むところだ!!」

    そうして今度は海軍の英雄ガープによる修行が始まった。
    ガープが覇気を扱うルフィを見て、驚愕し、大笑いするまでもう少し……

  • 105122/12/19(月) 23:06:25

    それからしばらくして、ルフィはガープによりダダンという山賊の元に預けられた。

    そこでいずれ義兄弟の盃を交わすエース、サボという少年に出会うこととなる。

    コルボ山の過酷な環境での生活、ガープによる激しいシゴキ、そして起こったサボの死という悲劇はルフィを肉体的にも精神的にもより強く成長させていった。

    そして、赤髪海賊団がフーシャ村を出港してから7年後、ルフィ14歳。

    エースが旅立ってから数週間後、転機が訪れる。

  • 106122/12/19(月) 23:09:13

    エースが出航してからもいずれ来るその日のために修行を続けるルフィ。

    そんな中、神妙な顔をしたガープがルフィの元を訪れる。


    「元気じゃったか?ルフィ」


    「あ!じいちゃん!久しぶり!」


    「エースは…出航したんじゃったな…まぁいい、今日はお前に聞きたいことがあっての」


    「聞きたいこと?」


    「……これからエレジアに向かうがお主も来るか?」


    「え…!?」


    ガープからの突然の提案に固まる。

    そんなことお構いなしにガープは続ける。

  • 107122/12/19(月) 23:10:41

    「お前もかなりの実力を持つようになった。エレジア付近の海でも戦えるほどにな」


    「ま、待ってくれよじいちゃん!いきなりそんなことーーー」


    「いきなりではない。元々考えておったことじゃ。体も育ち、確かな実力も得たのならばエースがいなくなったのちにエレジアに共に向かおうと…」


    ルフィは考える。出来ることならば自分の船を持ち、自分の力でウタに会いに行きたい。

    だが、もうすでにあれから7年が経過してしまっている。


    その間、一切ウタの情報を手に入れることができていない。手紙を送ろうにもエレジアのある海には東の海からでは届けることができない。


    エレジアに時折行くというガープに頼もうとも思ったが、自分自身の本能がウタがどんな姿をしているのかを海軍である祖父に話してはいけないと叫んだため、頼むこともできていない。

  • 108122/12/19(月) 23:11:57

    悩みに悩んだ結果……

    「……うん…連れてってくれ、じいちゃん」

    「いいじゃろう。ダダンと話してこい。少し空けるとな」

    ダダンと話をして、ガープの船に乗り込む。
    ガープの部下たちには怪訝な目で見られるが、ガープの孫発言により少し緩和される。

    「基本は船の中に入っておれ。この先の海を知りたくないじゃろ」

    「……そうだな…ありがとう、じいちゃん」

    ガープの気遣いによって船内の用意された部屋に入るルフィ。
    その心境は期待と緊張が混じっていた。

    「早く会いてェな…おれの事、忘れてないよな…」

    そんなことを呟きながら、エレジアにたどり着く日を待つ。

  • 109122/12/19(月) 23:16:18

    出航から数週間後…


    「ルフィ!お前の力はその程度か!」


    「まだまだ!!」


    船の上でルフィとガープによる模擬戦が行われていた。

    体が鈍っては仕方がないというガープの提案からだ。


    「おおおおおおお!!!」


    「ふん!」


    船を傷つけないように戦う、煎餅を食べながら、覇気を扱わないハンデを背負ったガープに対して、全ての力を込めてガープとの戦闘を行うルフィ。

    その結果は……


    「……!!そこじゃあ!」


    「やべっ!!」


    一瞬の隙を突かれたルフィの敗北だった。


    「がっはっはっはっは!!!まだまだじゃのう!」


    「ちっくしょう…途切れちまった…」


    敗因は攻撃に集中するあまり、防御時の見聞色が疎かになっていたことだった。

    その隙を歴戦の海兵のガープが逃すはずがなかった。

  • 110122/12/19(月) 23:17:23

    「両方同時にできてこそじゃ!まだまだ修行が足りん!」

    「くそ…!……ありがとうございました!」

    マキノからエースと共に教わった敬語で感謝を述べる。今は祖父と孫ではなく、師とその弟子のため、二人の中には祖父と孫といった感情は存在しない。

    「あの技……通じるか…?…やってみねェとわかんねェな…」

    「ガープ中将!!そろそろその辺で!」

    「む…!ついにか…ルフィ!あれが見えるか!?座ってないで早く見るんじゃ!」

    慌ててルフィが立ち上がり、船の行先を目に入れる。
    その目に入ったのがーーー

    「あれがエレジア……世界一の音楽の国と呼ばれていた島だ」

    「…………あそこにウタがいるのか…」

    ウタが一人ぼっちにされたエレジアという島だった。

  • 111122/12/19(月) 23:17:53

    今日はここまで
    そして書き溜めがなくなったのでさらに遅れると思いますが見ていただけると幸いです

  • 112二次元好きの匿名さん22/12/20(火) 00:11:46

    楽しみだ

  • 113二次元好きの匿名さん22/12/20(火) 05:26:05

    ほしゅ

  • 114二次元好きの匿名さん22/12/20(火) 07:47:11

    こういう展開もいいね

  • 115二次元好きの匿名さん22/12/20(火) 11:21:43

    ルフィとの再会が、ウタにとって幸福の始まりになりますように
    続き期待保守!

  • 116二次元好きの匿名さん22/12/20(火) 17:41:48

    何もかも救うルートであって欲しい……

  • 117二次元好きの匿名さん22/12/20(火) 17:43:00

    wktk

  • 118二次元好きの匿名さん22/12/20(火) 19:50:44

    ルフィ海軍所属なの?それともガープのコネ(言い方悪いけど)で乗ってるだけ?

  • 119122/12/20(火) 20:02:10

    >>118

    スレ主です。海軍には所属していません。自分の実力を海軍の船に示して乗せてもらっただけです。

    もう少し時間かかりそうですが待っててくれると嬉しいです

  • 120二次元好きの匿名さん22/12/20(火) 21:17:46

    無許可航海=海賊なのとルフィ一人じゃフーシャ村からエレジアまで行く船に乗れないのでエレジアに行く海軍の船に乗っけてもらう(これはガープとのコネ)
    ただし船賃代わりにいざという時に戦力になれる腕前を提示(ガープとの修行はその証明にもできる)
    とかって感じじゃね?
    ガープの孫だからでごり押しだと英雄の孫とはいえ一般人を……ってなるけど相応に強いなら多少は納得させやすいし
    ルフィが海軍にはいるつもりなくてもガープとしては海兵になってほしいから「孫の将来の為に見学も兼ねてな」とかそれっぽい言い訳もできる

  • 121二次元好きの匿名さん22/12/21(水) 05:53:08

    保守

  • 122二次元好きの匿名さん22/12/21(水) 07:50:02

    続きがどうなるのか分からないから楽しみ

  • 123二次元好きの匿名さん22/12/21(水) 17:05:46

    ほしゅ

  • 124二次元好きの匿名さん22/12/21(水) 22:06:29

    ほしゅわ

  • 125二次元好きの匿名さん22/12/22(木) 06:18:26

    保守

  • 126二次元好きの匿名さん22/12/22(木) 13:10:38

  • 127122/12/22(木) 17:33:31

    すみません もう少しかかりそうです

  • 128二次元好きの匿名さん22/12/22(木) 20:31:29

    ええんやで
    できる時に納得のいくまで存分にやっておくれ

  • 129122/12/22(木) 20:33:01

    まとまった時間が取れるようになるのが明後日からなのでそれ以降になると思いますがよろしくお願いします

  • 130二次元好きの匿名さん22/12/22(木) 20:43:08

    だいじょーぶなのさ!!むしろ楽しみが増えるので1には気楽にやってくれなのさ!

  • 131二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 02:46:24

    保守

  • 132二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 06:07:54

    保守

  • 133二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 15:50:30

    保保いやっさ

  • 134二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 22:54:46

    保守

  • 135二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 08:45:49

    ほしゅする

  • 136二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 17:46:56

  • 137二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 00:13:20

    保守

  • 138二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 08:30:28

    続きにも期待

  • 139122/12/25(日) 17:19:50

    「さて、ルフィ。お主も行きたいところがあると思うが、まずはわしらと共に来てもらうぞ」


    「わかった」


    ガープに引き連れられ向かったのは一際目立つ大きな建物だった。

    中に入り、頭に傷のある男と話をする。名をゴードン。


    「おや?ガープ中将、お久しぶりです。本日はどのようなご用件で?」


    「ここ最近のエレジアの復興度合い、海賊の襲撃……えーっと…あとはなんじゃったかな…」


    「島に入ってきた人の数とか言ってなかったか?」


    「おお!それもじゃ!」


    「…こちらの少年は?」


    「わしの孫じゃ!わしの仕事を見学したいとうるさくてのォ…」


    「よろしくな!」


    「よろしくお願いしますじゃろうが!」


    「いてェ!」


    笑顔を浮かべ、ゴードンに気さくに挨拶するルフィ。

    気さくすぎたためガープにゲンコツを食らう。

  • 140122/12/25(日) 17:21:01

    「ぐぉおおおお…!」


    「さて、話を聞かせてくれ、ゴードン王」


    「だ、大丈夫なのか?そこの少年は…」


    「わしの孫じゃから問題ないわい!ルフィ…いいぞ?」


    「ぐっ………ありがとう!じいちゃん!」


    ガープに何かを言われるとすぐさま立ち上がり、城の外へ駆け出して行く。

    慌ててゴードンが引き止めようとするがガープによって止められる。


    「まだあやつには自由にさせておきたいんじゃ…あとで連れてくるから自由に観光させてやってくれんか?」


    「……まあ、あなたの孫ならば問題はないでしょう…ではこちらへ」

  • 141122/12/25(日) 17:25:10

    島を見渡せるほどの高いところに登り、目を瞑り、全力で見聞色を広げる。

    ウタに似た雰囲気を持つ存在を探し出す。


    「…………………いた!」


    目を開き、手を伸ばしてその気配のある場所に飛ぶ。

    あっという間に辿り着いたのは海がよく見える崖だった。

    そこに思い出に少女は立っていた。


    「…………………」


    後ろ姿しか見えないがその特徴的な髪型、髪の色は忘れるはずがない。

    その少女は膝を抱え、ただボーッと海を眺めている。


    「……またウタが夢の中!」

    「!!?」


    ルフィのその言葉を聞き、その少女が振り返る。

    目を見開き、信じられないものを見るかのようにこちらを見る。

    やがて、口を震わせ声を上げる。


    「あ、あんたも…おいでよ…」


    「やだ!つまんねェ!それよりも勝負しようぜ!」


    あの日の思い出を再現する。

    ウタの目に涙が浮かび、声を出すのが難しくなる。

  • 142122/12/25(日) 17:30:47

    「……まったく……こ、ども…なん……ふ…うぅ…ぐす…」


    「シシシ!今日の勝負はこれだ!」


    ウタの方に駆け寄り、ウタの頭を胸に収める。

    そのまま手をウタの背中に回す。


    「ウタが泣き止んだらおれの勝ちだ!」


    「……な、いて…ないてない…!……るふぃ…!」


    「おう…おれだ…」


    強くウタを抱きしめる。

    ウタも背中に手を回し、それに応えてくれる。


    「う、うわああああああん!!!」


    「………ウタ…」


    胸の中で大粒の涙を流して泣くウタをさらに抱きしめる。

    その涙が落ち着くまでルフィはただ黙ってウタを抱きしめ続けた…

  • 143122/12/25(日) 17:31:26

    お待たせしました
    とりあえずルフィとウタの再会まで書きあがったのであげておきます

  • 144二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 17:32:20

    うおぉかわいいね

  • 145二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 17:33:57

    なんとか晴らしてやってほしい

  • 146二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 17:34:25

    あーこの再開した時の会話で泣きそう

  • 147122/12/25(日) 18:51:44

    >>141

    訂正

    思い出の少女はいた

  • 148二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 20:43:15

    agee

  • 149二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 22:31:27

    再会時のセリフすごくいい
    よかったなあ二人とも

  • 150二次元好きの匿名さん22/12/26(月) 07:16:08

    ほっし

  • 151二次元好きの匿名さん22/12/26(月) 17:04:31

    >>149

    sorena

  • 152二次元好きの匿名さん22/12/26(月) 17:04:57

    おめでとう・・・

  • 153122/12/26(月) 18:01:48

    海の音と風の音しか聞こえない場所でしばらく抱きしめあった。

    抱きしめているとウタが身じろぎをして、離れていく。

    その目は少しだけ赤くなり、涙の跡がはっきりと見てとれた。


    「………ごめんね…ルフィの胸を借りちゃって…」


    「気にすんな!それに勝負だからな!ウタも泣き止んだみたいだし、おれの184勝目だな!」


    「はぁ!?何言ってんのよ!私が183連勝中だったでしょ!…それに!今は泣いてないから勝負は無効よ!無効!」


    「めちゃくちゃ泣いてただろうが!んなこと言うなんてずりィぞウタ!」


    「出た!負け惜しみ!」


    「あっ…」


    「……あっ………懐かしいな…このやりとり…」


    子供の頃のやりとりをできて嬉しそうに微笑むウタ。

    ルフィはそれを黙って見つめる。

  • 154122/12/26(月) 18:03:14

    「…………ねぇルフィ、どうやってここまで来たの?フーシャ村からここまでって相当遠いはずなのに…」


    「じいちゃんの船に乗せてもらったんだ!ホントは自分の船で行きたかったんだけどよ…ウタに会えるかもって思ったら我慢できなかったんだ!」


    「ふ、ふーん…そんなに私に会いたかったんだ…」


    「おう!すっげェ会いたかった!」


    「え!?」


    ルフィの発言に顔を真っ赤に染めるウタ。

    ルフィを揶揄うつもりで言った言葉に強烈なカウンターを受けて、顔を赤くしたまま俯いてしまう。

  • 155122/12/26(月) 18:07:14

    「………だってお前急にいなくなるんだもんなァ…」


    「っ!」


    赤い顔が一瞬で元に戻る。

    俯いた顔を上げる瞬間、見覚えのある麦わら帽子が目に入る。


    「………それ……なんであんたが持ってるの…?」


    「ん?これか?シャンクスに預かってんだ!」


    先ほどまでの幸せな気持ちが嘘のように負の感情が湧き上がる。

    壊れた心が最悪に近い提案を思いつく。


    「そっか……ねぇルフィ……それ…捨てなよ…」

  • 156122/12/26(月) 18:07:26

    ここまで

  • 157二次元好きの匿名さん22/12/26(月) 20:51:58

    ルフィがんばれ。
    ここが正念場だ。

  • 158二次元好きの匿名さん22/12/27(火) 07:08:02

    守守

  • 159二次元好きの匿名さん22/12/27(火) 07:41:32

    どう転ぶのかな

  • 160二次元好きの匿名さん22/12/27(火) 10:04:57

    そうだよね、麦わら帽子にはそういう反応しちゃうよね
    ハラハラする

  • 161122/12/27(火) 14:14:03

    出来るだけ憎悪や怒りなどを込めてルフィに告げる。


    「……………何言ってんだ…?」


    「あんな奴の帽子なんか捨ててさ、ここで一緒に暮らそ?」


    ウタが思いついたのはエレジアの事件の真実をルフィに話さず、シャンクスたちがエレジアを滅ぼしたと伝え、ルフィをそばに引き込むことだった。


    「なんでそんなこと言うんだよ!」


    「あいつはこの島を滅ぼしたんだよ!?いっぱい人も殺して、財宝も奪った!」


    「シャンクスがそんなことするわけねェだろ!!」


    「あんたがあいつの何を知ってるの!?私はこの目で見たんだよ!私を置いて、この島からいなくなるあいつらの姿を!」


    「それでも!シャンクスたちがそんなことするはずがねェ!お前が一番わかってんだろ!!」


    2人の怒鳴り合いはそこで終わった。

    ルフィは息を荒げ、ウタを見つめる。

    ウタは何も言わずに俯く。その心には諦観とルフィに対する羨望が渦巻いていた。

  • 162122/12/27(火) 14:15:34

    「そっか……あんたはすごいね…私よりもシャンクスといなかったのに……シャンクスのことをそんなに信じれるんだ…」


    作戦は失敗に終わる。

    冷静になった頭がそんな作戦を思いついた自分に酷い嫌悪感を覚える。


    「ウタ…?」


    「………会いに来てくれてありがとう!それに私と喧嘩してくれたおかげでだいぶ気分もスッキリしたよ!」


    「おい……………!?」


    「さ、おじいさんのとこに戻りなさい?ここにはもう用はないでしょ?」


    貼り付けたような笑顔でここから去るように言われる。

    綺麗な笑顔だった。ルフィ以外が見れば誰もが本心からの笑顔だと思うほどに。

    だが、ルフィにとってはそれが無性に気持ち悪かった。

  • 163122/12/27(火) 14:18:11

    「待てよ!……あんなこと言われて置いていけるわけねェだろ…!」


    「なんで?別にいいじゃん!あんなことはあったけど今は私もやりたいことはやってるから、私のことなんて放って置いてルフィもやりたいことやんなよ!海兵?海賊?それとも他の何かかな?何をやろうとも私はルフィの味方だからさ!」


    捲し立てるように言い、ルフィを遠ざける。

    表情は変わらず笑顔だ。笑顔のはずだ。


    「絶対にどこにも行かねェ…!お前を救うってシャンクスたちと約束したんだ!」


    「約束……救うって何?別に救われなくてもーーー」


    「じゃあ!!なんでお前はずっと泣いてるんだよ!!」


    「はっ…?泣いてなんか……あれ…?……なんで…ずっと笑って…」


    笑顔に見えたウタの瞳から涙がこぼれていた。

    ルフィとの喧嘩を終えたあの瞬間からウタは泣いていたのだ。

  • 164122/12/27(火) 14:18:27

    ここまで

  • 165二次元好きの匿名さん22/12/27(火) 21:11:47

    ウタ…
    ルフィ…がんばってくれ…!

  • 166122/12/27(火) 22:16:08

    「ちが…!これは…!」


    「………おれは何も聞かねェって約束した………けどよ…今のおれじゃあそんなことはできねェ……でも今のお前も放っておきたくねェ……だからウタ、教えてくれ…何があったんだ?」


    約束を破ることを心の中でシャンクスに謝罪する。

    破ることになっても今ウタを救わなければ取り返しのつかないことになるとルフィは判断した。


    「…………話したくない……話したらルフィも私を置いてくもん…」


    「置いてく訳ねェだろ…お前に会うために、おれは強くなったんだぞ?」


    「………じゃあもっとギュッてして…私を離さないで…」


    「おう!」


    ウタを強く抱きしめる。

    息苦しくないようにけれども自分の体温や心音がウタに伝わるように抱きしめる。

  • 167122/12/27(火) 22:18:38

    「………ごめんね…シャンクスたちがエレジアを滅ぼしたなんて嘘なんだ………ほ、本当はね……私が……滅ぼしちゃったの…」


    ルフィの目が見開かれる。衝撃の事実に声が漏れそうになるが、ウタに続きを促す。


    「あの日はね…色んな人に頼まれていっぱい歌を歌ったの…色んな人が聞いてくれて楽しかったんだ…でも……椅子の上に置いてあった…古い楽譜を歌っちゃって………目を覚ましたら…もうこの島は滅んでたの…」


    ウタの震えが体を通して伝わる。一周回ってようやく冷静になれたルフィの見聞色がウタの不安や恐怖を鮮明に掴む。

    少しでも安心し、落ち着けるように背中を撫でる。


    「本当は私がこの島を滅ぼしたのに…ずっとシャンクスたちを恨んでて…でも本当は私を守ってくれてて…!……ルフィ…もうわかんないよ…私はどうしたらよかったの…!ルフィみたいにシャンクスを信じれなくて…!わ、わた、しがこ、の島を…滅ぼしたのに…ご、ごーどんは…!はっ…!はぁ…!はぁ…!」


    「落ち着け…ゆっくり息を吸うんだ…」


    過呼吸になりかけているウタを落ち着かせる。

    浅く早い息をするウタの背中を優しく撫でる。


    「…………………ねぇルフィ…あんたと誓った新時代なんて…こんな私に叶えようとする資格なんて……っん!?」


    「……………言わせねェ…」


    ウタが言い切る前にルフィがその口を塞ぐ

    顔を赤くし、涙で目を濡らす少女を至近距離で見つめる。

  • 168122/12/27(火) 22:19:47

    「それだけは絶対に言わせねェ…」


    「………あ、な、ええ…くち、きす…」


    「ベックマンから学んだ。女を黙らせるにはこれがいいって」


    「何教えてんのよベック!…いやそうじゃなくて……キスとかは好きな人にやるもので…」


    「じゃあ問題ねェ。おれはウタ好きだぞ?」


    「…………え?」


    突然のキス、突然の告白でウタの感情がぐちゃぐちゃになる。

    構わずルフィは続ける。


    「お前がいなくなってから気づいたんだ!歌ってるウタも夢の中にいるウタもおれと勝負してるウタも…全部のウタがおれは好きなんだ!」


    「ええ、ええっと…」


    「ウタは……おれのこと…嫌いか…?」


    「ぐぅっ…!」


    不安げな目でこちらを見つめてくるルフィから思わず目を逸らしてしまう。

    せめて顔が真っ赤に染まっているところは見られたくない…もう遅いが。

  • 169122/12/27(火) 22:21:25

    「す……き、らいじゃない…」


    「そっか!よかーーー」


    「でも!」


    満面の笑みを浮かべるルフィの言葉を遮り、言葉を放つ。


    「私はあんたに好きになってもらう資格なんてない…!私は…人殺しだから…」


    「さっきから思ってたけどよ…お前は何も悪くねェじゃねェか!悪いのはその楽譜だろ!」


    「………え…?」


    「お前はただ歌を歌っただけだ!人を殺したのはその楽譜じゃねェか!」


    「でも!私が歌わなきゃ…あれは……」


    「まだ子供だったお前がそんな楽譜だってわかる訳ないだろ!悪いのは全部その楽譜だ!」


    楽譜が悪いという主張を覆さない。

    そんなルフィに少しずつウタが押され始める。

  • 170122/12/27(火) 22:23:50

    「でも…あの時歌っていいか聞けば…」


    「色んなやつから歌ってくれって言われてたんだろ?その楽譜だけが島を滅ぼす楽譜なんて誰が思うんだよ」


    「私は……シャンクスたちを恨んで…」


    「あれはシャンクスも悪い!その時いなかったおれがこういう資格はねェけど言わせてくれ。守るために置いていくにしても…事実を隠すためにしても…もうちょっとこう……なんか上手くやるべきだった!」


    「私の歌声は……世界を滅ぼすって…」


    「何言ってんだよ?お前の歌声は……ええっと…なんて言えば……そうだ!天使の歌声だ!お前の歌声、おれは大好きだ!お前の歌声が世界を滅ぼすなんてありえねェよ」


    どんなことを話そうともウタには罪がないと主張するルフィ。

    どんどんウタの話すことがなくなっていく。


    「わ、私は……私は……」


    「………なぁウタ……おれは…お前との約束通り強くなったんだよ」

  • 171122/12/27(火) 22:27:14

    ウタの目を見つめ、話す。


    「お前に会うために、お前を助けるために、お前を救うために…必死に頑張ったんだ。……おれじゃあお前を救えないか?おれじゃあ……力不足か?」


    「………そんなことないよ……でも…ルフィが危ない目に…」

    「じいちゃんの特訓より怖いもんなんてねェ!……ウタ、教えてくれ…本心を言え…!」


    ルフィのその言葉についに壊れた心の奥底に隠していたものが溢れ出す。


    「……みんなに会いたい…!会って謝りたい…!守ってくれてありがとうって言いたい…!恨んでごめんなさいって謝りたい…!みんなに……抱きしめてもらいたい!」


    「……ああ…!」


    「1人は寂しいの…!押し潰されそうなの…!怖くて怖くて仕方がないの…!ま、またあの楽譜が現れて、歌っちゃうんじゃないかって思ったら……」


    「大丈夫だ…」


    心に隠していた本音を全て曝け出した。

    そしてついにその言葉を言う。


    「………ルフィ……………助けて…!」


    「当たり前だろ…!」


    ルフィは自分に縋り付くウタを抱きしめる。

    大声を上げて泣きじゃくるウタをもう離さないと言わんばかりに抱きしめる。

    この日、ようやくウタの闇を晴らす救世主が現れた。

  • 172二次元好きの匿名さん22/12/27(火) 22:28:44

    太陽神…!!

  • 173122/12/27(火) 22:28:52

    今日はここまで

    続きは描いてる途中ですが今の量だとこのスレじゃあ終わらないので中途半端なところで次のスレに行くぐらいならこの辺で次のスレに行くかもしれません

    よろしくお願いします

  • 174二次元好きの匿名さん22/12/27(火) 22:28:59

    素晴らしい…

  • 175保守だ22/12/27(火) 22:34:46

    保守

  • 176二次元好きの匿名さん22/12/27(火) 22:40:20
  • 177二次元好きの匿名さん22/12/27(火) 22:51:38

    何か言うか静かにするかどっちかにしろ

  • 178二次元好きの匿名さん22/12/27(火) 23:02:11

    >>176

    年上幼馴染み女子との関係がクリティカルヒットしてる…


    今はまだシモツキ村で素振りしてる16歳だろうけど

    いずれここのルフィと一緒に海賊するんだろうか

  • 179二次元好きの匿名さん22/12/28(水) 07:09:04

    保守

  • 180二次元好きの匿名さん22/12/28(水) 08:37:46

    肩書きは赤髪海賊団の音楽家のままで麦わらの一味船長夫人になったりするのかな

  • 181二次元好きの匿名さん22/12/28(水) 08:42:41

    やはり太陽神ルフィのハグはウタを晴らすのに効く
    多分これは学術的に証明されている

  • 182二次元好きの匿名さん22/12/28(水) 19:11:29

    ほしゅほしゅ

  • 183二次元好きの匿名さん22/12/28(水) 21:24:01

    過去スレには絶対させね!
    最後まで書いてくれ!
    保守

  • 184保守だ22/12/28(水) 21:56:54

    楽しみに待ってるぜ

  • 185122/12/28(水) 21:58:11

    すみません
    やっぱりこのスレじゃあ終わりそうにないので次スレに行きます。
    ある程度書き溜めできたら建てるのでよろしくお願いします

  • 186二次元好きの匿名さん22/12/28(水) 23:01:57

    >>185

    ありがとう 助かります。


    保守

  • 187二次元好きの匿名さん22/12/28(水) 23:28:32

    ありがたい

  • 188二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 00:14:22

    待ってます!

  • 189二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 08:00:41

    保守

  • 190二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 16:32:45

    そろそろ次スレ貼っとかないと埋ってしまう!

    保守

  • 191二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 01:22:12

  • 192122/12/30(金) 10:01:46
  • 193二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 10:05:23

    建て乙です

  • 194二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 12:48:19

    建て乙
    ありがとう

  • 195二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 14:05:11

    また良いSSを見つけちまったぜェ〜!

  • 196二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 14:29:32

    とりあえず200まで埋まらしとこう。

  • 197二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 15:10:40

    うめうめ

  • 198二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 15:20:38

    続いたのか ありがとう……!! 立て乙だぞ

  • 199二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 20:09:21

    最高のルウタ及びウタ救済を見ている…!!
    続き楽しみ!!うめ!!

  • 200二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 21:28:19






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