- 1二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 22:40:49
スズカは次の春で二十歳になる。
成人を迎えることへの実感は、はっきり言ってあまりない。そもそも、大人というものがよくわからなかった。
「俺もそうだったよ」とトレーナーは苦笑する。これにはスズカも安心したが、「正直、今もあんまり変わってない」と続けられる。こちらの方はピンと来ない。
休日だったので、ふたりはお茶を飲みに来ている。
主に日本茶と和菓子を出している、町屋風の喫茶店に足を運んでいた。木造で落ち着きがあり、いつも繁盛していたが、不思議と騒がしさはない。ちょうど今くらいの冬のはじめから、本格的に春が終わる頃まで、名物のいちご大福を提供している。これが絶品で、スズカが贔屓にしている一軒だった。
「意外です」と温かい湯呑みを手にしてスズカは言った。率直な気持ちを口にしていた。「私にとって、トレーナーさんは身近な大人の一人なのに」
「そう思うだろう?」と彼は肩をすくめた。「ところが、上の世代からは子供扱いなんだ。俺の先輩だって、もっと上の世代からすると、まだまだひよっこなんだってさ」
「じゃあ、本当は何歳から大人になるんでしょう?」
「さあ、いくつになるだろう。あと何十年かしたら、わかるのかもしれない」
「トレーナーさんが、おじいさんになって」
「スズカがおばあちゃんになる頃だ」
「……私、その頃には大人になれてるんでしょうか?」
「少なくとも、俺は自信がない」
ふたりは同じタイミングで笑った。
年を重ねた姿を、お互いに想像したのだ。おあつらえ向きなことで、ふたりの手もとには湯呑みがあり、そこから熱いほうじ茶が湯気を立てている。たとえば縁側に並んで座り、梅が咲くのが待ち遠しいなと庭木を眺める、老夫婦を彷彿とさせるものがあった。 - 2二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 22:41:27
スズカとトレーナーの契約は、まだ続いている。
いわゆる「最初の3年間」を終え、スズカはまだ現役で走り続けていた。今しばらくはレースの世界に身を置き、トレセンに在籍するつもりでいる。
今後の展望としては、来年度いっぱいで五年間の一貫教育が修了するので、専攻科に進み、同じタイミングでドリームトロフィーリーグに移る予定だった。彼もこの方針には同意している。したがって、ふたりの契約はもう三年間、まるまる有効だった。
スズカは近ごろ、「導く」ことに興味を持っている。もしくは、「寄り添う」と言い換えてもいい。
どんなレースも、いつかは必ず終わりを迎える。ゲートが開かれてのち、その時間がいくら心地好いからといって、いつまでも走っていられるわけではない。ゴールラインを越えたら立ち止まらなければならず、あるいは立ち止まった場所がゴールとなる。要するに、永遠に走り続けることは不可能だった。これは何も難しい話ではない。カートを押して歩くおばあさんに、競走を強いるのは酷だという話だ。
「女の子」と呼ばれることに違和感を覚えつつあるスズカが、いつか必ず訪れる「走れなくなる未来」を想定するのは、ごく自然なことだった。──ならばどうすべきか。どうしたいか、と考え、ぐるぐると左回りに慣れない思考を巡らせながら、ついにたどり着いた結論は「走ることに携わりたい」というものだった。シンプルで、自分らしいとスズカは思っている。
走ることに携わる仕事となると、真っ先に浮かぶのは彼の顔だ。まだトレーナーではなかった頃に出会い、数々の苦楽を供にした。 - 3二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 22:41:57
生まれ持った個性と、常識の間で迷った日々がある。冬空のように曇る景色を晴らしたのは、思うままに走ることのできる場所へスズカを誘う、彼の導きだった。
言葉にはできない脚の不安に、押し潰されそうになったことがある。──自分の生きる道には、何か定められたものがあるのではないか。魂がそう感じた。その困難は、ひとりでは決して乗り越えることができなかっただろう。しかし傍らにはいつも彼が寄り添っていた。必ず戻ることを誓い、運命から逃れることに成功する。
健やかなるときも、病めるときも、ずっとふたりで駆けてきた。その道は今も続いている。何度か節目こそ迎えたが、終わりがあればまた始まりがあるように、ひとつのレースの後にはまた次のレースがあるように、スズカは彼の隣にいる。
だから自分のように思い悩むウマ娘がいるとしたら、力になりたいと思った。かつて彼がそうしてくれたように。彼のようには振る舞えなくても、きっと自分らしいやり方で他者を導き、寄り添うことができるはずだ。具体的には、「大逃げ」理論の体系化が究極の目標になる。それは生涯を懸けても足りないテーマであるとして、研究の過程で導き出される、その他の脚質のウマ娘にも援用可能な方法論を、広くコーチングしていくことがスズカの狙いだった。より具体的には、トレーナーとは異なる技術に特化した教官として、ふたたびトレセンに所属しようと考えている。
スズカは話すことが得意ではない。そして得意ではないなりに、伝えた。両親、友人、教師、そして彼。「つらくなったら、いつでも帰ってきなさい」と言い、「険しい道のりになるぞ」と言う。「今のままでは勉強が足りません」と言い、「君の新しい夢の助けになりたい」と言う。想いは言葉となってそれぞれに伝わり、スズカは今このときも未来に向かって進んでいる。 - 4二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 22:42:32
大通りに出てみると、世間はすっかりクリスマスムード一色だった。イルミネーションを飾られたケヤキ並木が目についた。商店の看板には、クリスマスイベントの広告が打ち出されている。
象牙色のインバネスコートに身を包んだスズカは、ふと、隣を歩くトレーナーを見上げる。視線に気が付いたのか、彼もスズカを見た。目が合い、自然と互いに微笑んだ。
ツイードジャケットの袖口から伸びた彼の手が、そっとスズカの手に触れる。どちらからでもなく、優しく指を絡ませあった。手袋がいらないくらいに温かい。
「走れなくなる未来」を考えたスズカの心には、当然「いつか契約は満了する」という事実も浮かんでいる。何事も変化する。ケヤキの葉が色づき、枯れて落ちてしまうように。萌えいずる若葉が、あっという間に黄金色の輝きを失ってしまうしまうように。
永遠はない。
成人男性と女学生、トレーナーとその担当ウマ娘という関係も、その時間がいくら心地好いからといって、いつまでも続くわけではなかった。変わる必要があった。種が芽吹き、茎を立たせ、葉を伸ばし、蕾をつけるように。「ふたりの新しい関係」という、花を咲かせなければならなかった──その花の名前は、スズカにはまだよくわからない。
「そうだ」とスズカは口を開いた。「夕飯の買い出しをしておきたいんです」
「そっか」と彼は小さく頷く。「寒いし、やっぱり鍋物がいいね」
「そうですね。具材とスープを変えたら飽きないですし」
「基本的に、切って煮るだけだから楽だし」
ふたりはもう一度お互いの顔を見て、今度はにっこり笑った。
「じゃあ、いってきます」とスズカは言い、
「うん、いってらっしゃい」と彼は言う。
ふたりの手は離れた。 - 5二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 22:43:16
スズカは帰宅する。
寮はすでに出ていた。「最初の3年間」を区切りとし、環境を変える意味も込めて、住むところを借りて暮らしてみようと考えたのだ。
寮生活をしていたこともあり、最低限の身の回りの世話に関しては問題がなかった。各種公共料金や家賃の取り扱いに最初は首をひねったものの、今ではすっかり慣れている。大変なのは広くなった住居の管理で、鍵はきちんと閉めたか、火は消したか、掃除は行き届いているか──と考えることが増えた。しかし、今のところそれも楽しめている。
製菓の心得があったので、料理にはさほど苦労していない。無理をするつもりはなく、献立に悩んだときなどは、素直にトレセンの食堂を利用した。
今日は休みということもあり、白菜が安かったので、シンプルな寄せ鍋を作ることにした。また、大根もお買い得だったので、明日以降のためにおでんを仕込むつもりでいる。
買い物用のトートバックにはたくさんの食材が詰め込まれ、かなりの重量になっていたが、ウマ娘の膂力ならなんのことはない。しかし、手がふさがっていては鍵を取り出すことができないので、引き戸にを手をかけるのはいつもトレーナーの仕事だった。
「おかえり、スズカ」
と、一足先に玄関框を跨いだ彼が言う。
「ただいま、トレーナーさん」
と、広い土間に立ち荷物を引き渡しながらスズカは言う。 - 6二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 22:44:05
ふたりは一緒に暮らしていた。
「いってきます」とは、「(先に買い物に)いってきます(ね)」ということを意味し、「いってらっしゃい」とは、「(車を回しておくから、後で合流しよう。それじゃあ)いってらっしゃい」ということを意味する。
寮を出たいとスズカが彼に相談したところ、彼もまた「俺もそろそろトレーナー寮を出たいんだよな」と呟いた。一瞬の沈黙のあと、やはり目が合い、同じことを考えてふたりは頷く。
最初はセキュリティの面もありマンションを借りようかと検討していたのだが、ある貸し物件がふたりの目を惹いた。それは一軒の古民家だった。築造年数こそ歴史が深いものの、かなりのリフォームが施されており、台所や空調設備をはじめ、住環境はそこいらの賃貸と比べ遜色がない。広々とした畳張りの部屋が続き、マンションやアパートの一室より遥かに開放的だった。小さいが庭もあり、思いのほか豊かな植生が見受けられ、見ていて目に楽しい。
物件は郊外にあり、立地条件こそ良いとは言えなかったが、そこはスズカだった。
「走って通学すればいいので」
彼としても、車を出せば問題がなく、ふたりはこの家を借りることに決め、それから一緒に住んでいる。 - 7二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 22:44:30
もちろん、成人男性と女学生が同居するのだから、この生活には賛否両論があった。しかし、そもそも無理を通してきたのがふたりだ。セオリーを認め、その上で反し、「大逃げ」という常識はずれの道を突っ走ってきた。ゆえに譲ることはなかった。ふたりにとってごく自然な成り行きだったし、前例がないなら自らが前例になればよく、模範として清く正しく振る舞えば、後ろに続く者の助けにもなるだろう。そう説いて回り、ふたりはこの生活を勝ち取った。
最初に同居の報せを届けたとき、友人たちが見せたリアクションをスズカはおそらく一生忘れない。タイキシャトルとメジロブライトは、新たな門出を素直に祝福した。マチカネフクキタルとスペシャルウィークは、しばらくの間目を丸くして呆けていたものの、やはりこちらも祝福の言葉を送った。
大騒ぎだったのは、エアグルーヴとメジロドーベルだ。
ちょうどスズカを含めた三人でお茶を飲んでいた。さて一緒に暮らすことになったと伝えると、ふたりは紅茶を噴出し盛大に噎せた。ハンカチを取り出して心配するスズカに対し、怒濤の勢いで説教の言葉が投げかけられる。それらすべてをスズカが受け入れ、それでも決心が変わらないことを丁寧に説明したところ、ふたりは頭を抱えた。百面相だった。心配と思いやりは充分に伝わったが、それでも面白おかしい景色だったとスズカは今でも思う。さすがに口に出すことはなかったが。 - 8二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 22:45:30
夕食を済ませ、トレーナーが台所で洗い物をしている中、スズカはこたつ布団から出た。
ゆっくり立ち上がり、羽織に袖を通すと、襖を引いた。居間に面した縁側に出て、仕切り戸を開く。冷たい空気が、じかに肌に触れた。サンダルを履き、庭へと下りる。息が途端に白くなった。
夜空を見上げると、星々が明るく滲んでいた。深藍の料紙の上に、雲母砂子を散りばめたようだった。風が枯れ木を揺らすほかは音がなく、誠に静かな星空がスズカの前に広がっている。
「冷えるぞ」と後ろから声がして、スズカは敢えて振り返らない。「そろそろ風呂が沸くから、入ってくるといい」
隣に立つ彼の背中に、しゅるりと尻尾を走らせた。背筋を撫でられた彼はびくりと体を震わせ、スズカはその様子がいとおしい。「こら」と叱られ、くすくすと笑いながら、彼の横顔をようやく見る。照れているようで、視線は夜空に向けられていた。スズカもふたたび、きらめく景色に目を遣った。 - 9二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 22:46:02
ふたりで暮らすことの意味は、よくよくわかっている。
親しんだ仲の男女が持つ感情を、ふたりは互いに抱いている。その感情を表す言葉をスズカは知っているし、彼も同じはずだった。しかし、まだ実際に口にしてはいない。無茶を通し、常識はずれの道を駆け抜けるからこそ、節度は大切にしなければならない。
現状、最も具体的な言葉としては、
「どんな指輪も似合うだろうけど、左手薬指だけは空けておいてほしい」
という彼の発言が挙げられる。互いにもっとはっきりとした言葉を口にするのはたやすいが、その景色を見るのはまだもう少し先だ。
しかしながら、ふたりが互いに抱く感情は、単に親しい男女のそれではない。そうした感情を含むが、そこに縛られることはなかった。もっとより大きなものをスズカは心に感じ、彼もまた同じはずだと信じている。
スズカは話すことが得意ではないから、ふたりの仲を本当の意味で表す言葉を知らない。話すことで道を示してみせた彼にしても同様で、もしかすると、そんな言葉はどこにも存在しないのかもしれなかった。
ふたりの関係は、それこそ「ふたりの関係」と言い表すほかはない。
だからスズカは、その花の名前をよくわかっていることになる。彼の隣で、同じ速さで歩こうとする限り、花は咲き続けるのだった。レースが終わるように枯れ、地面に落ちてしまったとしても、ふたりで並んでいる限り、関係性の芽は絶えることがない。永遠はないが、姿形を変えながら、続いていくものはある。 - 10二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 22:46:44
庭には梅の老木があった。冬が明ける頃になると、白い花を凛と咲かせるらしい──スズカの心に、ある風景が思い浮かぶ。まだ肌寒さの残る初春。ふたりで並んで縁側に腰を下ろし、熱いお茶をすすりながら、厳しい冬を乗り越えた庭を見る。春ばかりではない。夏も、秋も、次の冬も。晴れの日も、雨の日も、雪の日も。雷が鳴り、強い風が戸を叩く日も。七色のように豊かな景色が、ふたりの前には広がっているはずだった。
庭に限った話ではない。どこに行こうとも、スズカと彼が互いの隣に在る限り、そこにはふたりにとっての先頭の景色が広がっている。そして、ときおり振り返ってみれば、そこには友人たちとの思い出に彩られた、鮮やかで賑やかな道のりが続いている。
人生という長いレースの果て、そこに至るまでの時間。いったい、これからどのような景色を見るのだろうか。
「そろそろ戻ろうか、スズカ」
「ええ。そうですね──」
スズカは彼の名前を呼んだ。彼は頷き、仕切り戸を開くと、スズカに手を差し伸べた。すっかり冷えきった手が重なる。しかし、すぐに温まることはわかっていた。
未知の景色が、スズカの来訪を待っている。ゆえに未来という。 - 11二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 22:47:40
以上です
スズカさんには和装と日本建築が似合うと思います
いわゆるアプリトレスズの未来について想像したところ、「なんかすっげぇナチュラルに同居してそうだな」という結論に至り、このようになりました
スズカさんの年齢ならび五年間の一貫教育と専攻科云々は
トレセン学園には大学課程が存在する説|あにまん掲示板bbs.animanch.comこのスレを参考にしました
用語集に「中高一貫校としての形式を取っており」という表記があるので、高専説は苦しいのかなとも思いますが、面白かったし納得できたのでお借りしました
賑やかで面白おかしい道のりと
めまいがするような眩しい未来が
スズカさんに待ち受けてるといいな、と思います
長々と失礼しました。ジャストランナーズハイ
- 12二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 22:54:29
うあーいいなああったかくてうつくしい
三人称でこんな綺麗な文章書けるようになりたい - 13二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 22:55:39
良き
- 14二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 23:25:40
最高だった
- 15二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 23:41:59
読んでくださってありがとうございます
「あったかくてうつくしい」「最高」の「良き」未来を書けたらいいなと思っていたので、とても嬉しいです
どんな未来が待っていても
友人たちに囲まれて、ふたりで並んでいけるといいですね - 16二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 00:10:17
エクウスとかメッセンジャーのSSをお書きになられていた作者様でしょうか?
違ったのなら大変申し訳ございません。
ホントに綺麗な文章!プロと見間違うかのような流麗で巧緻な表現に圧倒されます。
スズカさんとトレーナーのあったかい未来を予想させるワンカット。
存分に堪能させて頂きました! - 17二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 11:36:30
あったかいスズカさんの話読めて助かる
- 18二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 20:48:22
- 19二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 20:49:32
このレスは削除されています
- 20二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 20:53:35
>>19 訂正
【スズカさん】
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以上です
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