【ダイス・閲覧注意】サンジの一日を妄想するスレ

  • 1123/02/26(日) 04:56:04

    サニー号での何でもない日(そんな日があるのか知らんが)のサンジの一日をダイスも使って妄想するだけのスレ
    原作SBSで言及された全員の起床・就寝時間のみを参考とし、それ以外は完全妄想

  • 2123/02/26(日) 04:57:04

    まずこの日のルフィは何時に起きるか


    1.朝7:00

    2.朝8:00

    3.朝9:00

    dice1d3=3 (3)

  • 3123/02/26(日) 05:00:41

    新世界のどこかの海
    日も昇りきらない時間から、コックの一日は始まる
    くぁ、と欠伸したサンジが支度を済ませて男部屋を出ると、甲板から静かなヴァイオリンの音色が聞こえてきた

    サンジ
    「よぉブルック、早えな」
    ブルック
    「おやサンジさん、おはようございます
     サンジさんこそいつもお早い」

  • 4123/02/26(日) 05:04:35

    一時は世界に名を轟かせた一味の音楽家の一曲を聴いて朝の一服

    そして今日の仕事にとりかかる


    まず最初にするのは食料庫の在庫チェックだ

    冷蔵庫は鍵がついてから荒らされることはほとんどなくなったが、食料庫はまた別

    夜中に肉やら酒やら持ち出されていないか確認するのは必須事項、なにせ次の島に着くまでの食糧管理もコックの仕事なので


    サンジ

    「さて、昨夜は何もしてねぇだろうな…あのクソ野郎ども」


    食料庫は

    1.無事だった

    2.残量が減っている

    dice1d2=2 (2)

  • 5二次元好きの匿名さん23/02/26(日) 05:12:08

    犯人ルフィとゾロだろ

  • 6123/02/26(日) 05:17:12

    減っていたのは?


    1.酒

    2.肉

    3.他

    dice1d3=3 (3)

  • 7123/02/26(日) 05:23:23

    サンジ

    「酒と肉はしっかり確保してたから今日は無事か

     結局他のモン食われてりゃ同じ事だが…」


    起きてきたら蹴り入れてやる、と決めながら食料庫から必要な分量を持ってキッチンへ戻る

    朝食は

    1.サンドイッチと野菜スープ

    2.おにぎりと豚汁

    dice1d2=1 (1)

  • 8123/02/26(日) 05:55:24

    野菜とベーコンを鍋に放り込み、煮込む横でパンと具材を重ねて切る
    切り落としたパンの耳はあとで揚げる用にとっておく
    調理音に紛れて聞こえる甲板からの音色が好きだ
    何も言わないが彼がこの時間からヴァイオリンを弾いているのは、習慣とともにサンジのためでもあるのだろう
    朝の一人の時間でも孤独を感じることのないように、でもサンジの仕事の邪魔はしないように
    静かに料理できるのはこの朝の時間だけ、昼と夜のキッチン外の騒がしさといったら…

    ふと時計を見るとロビンがそろそろ起きてくる時間だ
    彼女は朝は食べずに済ませることもあるが、今日はどうだろう?
    目覚めに優しい香りの茶葉を選んで、もうすぐここへ来るだろうレディと音楽家のために紅茶の準備をする

  • 9二次元好きの匿名さん23/02/26(日) 06:05:39

    おはよう

  • 10123/02/26(日) 06:30:02

    ほどなく揃ってキッチンへやってきたロビンとブルックのために紅茶を淹れる
    あと30分もすればナミ達も起きてくるだろう
    そうなったら朝食第一弾なので、間に合うように朝食の仕上げにかかる

  • 11123/02/26(日) 06:35:58

    ロビン
    「そういえば昨夜は、誰かが遅くまで船内を歩いていたわね」
    ブルック
    「おや、そうでしたか?私は気づきませんでしたが…」
    サンジ
    「あ~、誰か歩いてるなとは思ったけど…ルフィじゃないか?
     食料庫から備蓄が少し減ってたし」
    ロビン
    「私も夢うつつだったから、はっきりとは覚えてないの
     でもそうね、夜中に起きてるのなんてゾロかルフィかジンベエくらいよね」
    ブルック
    「特にゾロさんとジンベエさんは夜間の見張りもしてくださってますからね
     おかげで私、ぐっすり快眠です」
    サンジ
    「いいことじゃねぇか」
    ブルック
    「ええ!穏やかに安心して眠れる、なんとありがたいことでしょう!」ヨホホ
    ロビン
    「そうね、わかるわ」フフッ

  • 12123/02/26(日) 08:02:26

    ナミ
    「おはよう…」
    サンジ
    「ナミさんおはよう♡…寝不足かい?」
    ロビン
    「昨夜は私が寝る時もまだ起きてたわね」
    ナミ
    「おかげで寝坊しちゃった…サンジ君、コーヒーもらえる?」
    サンジ「は〜い♡ただいま!」

  • 13123/02/26(日) 08:18:48

    ナミのすぐ後にチョッパーを抱えたウソップがやってくる
    何やら昨日から作っている物について聞かせているらしい
    昨夜は多めの夜食を頼まれたから、眠るのも遅かったのだろう

  • 14二次元好きの匿名さん23/02/26(日) 08:26:59

    キッチン&ダイニングの一味の日常いいな笑顔になる

  • 15123/02/26(日) 08:44:27

    皿を出してやれば2人揃ってサンドイッチを頬張り始める

    ウソップ
    「そういえばサンジ、昨夜ありがとな!夜食美味かったぜ」モグモグ
    サンジ
    「当然だ(ドヤ)…で?結局、何作ってたんだ」
    ウソップ
    「作ってたっていうか直しついでに改造をな」モグモグ
    チョッパー
    「この前折れちゃった釣り竿を改良してたんだって」モグモグ
    ブルック
    「あぁ、あの…ずいぶんな大物でしたからねぇ」ズズ…
    ナミ
    「釣るのはいいけど限度ってモノがあるでしょ」ハァ
    ロビン
    「結局1日で食べきってしまったしね」フフ

  • 16123/02/26(日) 08:48:05

    話しているうちに今度はゾロが来た
    ブルックとロビンが入れ替わりで出て行く
    ブルックは甲板、ロビンは図書館へ

    酒を出せメシを食えと小競り合いをしつつ椅子に座ったゾロにも、ウソップは改良した釣り竿の話を振る
    振ったところでゾロはあまり釣りに参加しないのだが

    ゾロ
    「へえ…じゃあせいぜい大物を釣ってくれ
     手に余るようなら捌いてやる」ニヤ
    ウソップ
    「捌くっていうか斬る気だろお前」ビシッ

    そうなったら夕食は魚に決定だな、と考えながらサンジは食器を洗っていた

  • 17二次元好きの匿名さん23/02/26(日) 08:52:01

    朝起きてまずダイニングに集まってくる感じいいな
    起きる時間と行動がちょっとずつズレてる感じも集団生活って感じで好き

  • 18123/02/26(日) 08:59:40

    ローが乗ってた時は朝ご飯一緒に食べてたみたいだけどこの>>17の時間差だと難しいと思うので、ここでは朝ご飯の時間バラバラになってますご了承下さい

  • 19123/02/26(日) 09:13:39

    ウソップとチョッパーが食べ終わる頃、ナミと入れ替わりに最後の3人がダイニングにやって来た

    ルフィ
    「サンジ〜〜〜!メシ〜〜〜〜!!」
    サンジ
    「はいはい、準備できてっから座れ船長」
    フランキー
    「お、今日はサンドイッチか」
    サンジ
    「お前のはこっちだ」
    フランキー
    「バーガー風じゃねぇか!ポテトとコーラ付き!ありがとよサンジ!」アウッ
    ジンベエ
    「ほう、具材だけでなく形も微妙に違うのか
     手間じゃろうに、お前さん流石じゃのう」
    サンジ
    「なぁに、人数が少ない分楽なモンさ」
    サンジ
    「(それに…)」

  • 20123/02/26(日) 09:25:43

    ルフィ
    「そうだぞジンベエ!サンジはすげぇしメシはうめぇんだ!」オメメキラキラ
    ジンベエ
    「なるほどのう これが毎日食えるとは幸せじゃな」
    ルフィ
    「おう!」ニカッ!

    サンジ
    「(こうまで言われちゃあな)」

    フランキー
    「コック冥利に尽きるなァ?」ニヤニヤ
    サンジ
    「ほっとけ」テレ

  • 21123/02/26(日) 10:08:33

    静かになったダイニングに食器の触れる音と水音だけが響く
    外からは朝の静かさとは打って変わってはしゃぐ野郎どもの声が聞こえていた

    今朝も用意した料理は全てきれいに平らげられた
    サンドイッチ用のレタス一枚残っちゃいない
    大量に用意したミネストローネも野菜の一欠けも残さず鍋の底が見えている
    そういう意味では、この船の洗い物は楽だ

    最後の食器を洗い終えて一服する
    昼飯は何にしようか
    ああ、その前にパンの耳を揚げてしまおう
    昼までの繋ぎになるだろうから

  • 22123/02/26(日) 10:14:59

    考えつかない…

    昼ごはん安価


    >>25

  • 23二次元好きの匿名さん23/02/26(日) 10:24:59

    かそく

  • 24二次元好きの匿名さん23/02/26(日) 10:28:28

    オムライス

  • 25二次元好きの匿名さん23/02/26(日) 10:28:41

    カレー

  • 26二次元好きの匿名さん23/02/26(日) 10:29:02

    親子丼

  • 27二次元好きの匿名さん23/02/26(日) 10:41:31

    ブルック歓喜の昼カレー!

  • 28123/02/26(日) 11:21:16

    >>25

    カレー決定



    そのままだったり巻いたりしたパンの耳を揚げながら昼食を考え、結局ブルックの好物であるカレーに決めた

    着いた島が物流に富んでいればそこで新鮮な食材を買えるから、その度に残った食材をまとめて調理し切ってしまう

    なので島に着いた夜はカレーになることも多いのだが、前回はバーベキューだったからここしばらくカレーを作っていない


    そうと決まればこの揚げたパンの耳を配って、そのまま食糧庫に行って材料をとってこよう


    砂糖やシナモンをふりかけてレディ用と野郎ども用に取り分けて敷き紙を乗せた皿に移す

    飲み物もトレーに乗せて、サンジはダイニングを出た

  • 29123/02/26(日) 11:55:20

    パンの耳は好評だった
    レディ2人には巻いて揚げてアイスと共に可愛らしく盛り付けたものを、野郎どもにはキッチンにあるから取りに行けと促す
    うめえぇぇぇとばくばく食べる姿は、マナー云々はさておいて思わず頬が緩んだ

    そのまま食糧庫へ向かう
    今日はチキンカレーだ
    鶏肉は足が早いので先に使ってしまいたい

  • 30123/02/26(日) 12:04:25

    食糧庫で食材を集めていると、後ろから声がかかった

    フランキー
    「昼用か?運ぶの手伝うぜ」
    サンジ
    「いいのか?じゃあ頼む」
    フランキー
    「なァに、今朝の礼よ」

    もっとも、おめぇにゃ毎日礼を言いたいくらいだとフランキーは笑う
    こういうことをサラッと言えるのがいかにも彼らしい

  • 31123/02/26(日) 12:19:31

    朝のうちに剥いていた野菜をカレー用に切り、鶏肉と共に炒め、鍋に放り込む
    普通、辛口と鍋を分け、その横でサラダの用意
    食後用にリンゴも出しておく

    サンジ
    「…よし」

    あとは時間まで煮込むだけ
    そういえば野菜の備蓄に余裕があったから、明日は野菜チップスでも作ろうか

    …などと考えていたところに、匂いを嗅ぎつけた野郎どもが突入してきた

  • 32123/02/26(日) 12:30:03

    チョッパー

    「サンジーーーー!」

    ルフィ

    「カレーか!?今日の昼飯カレーか!?」

    ブルック

    「ヨホホホ!私、サンジさんのカレー大好きです!嬉しい!」

    サンジ

    「ああそうだよ!まだだから外で待ってろ!…ルフィ!ウソップ!つまみ食いしようとすんな!」


    カレーは皆大好きなのだが、これがあるから毎度大変だ

    サンジはルフィ達の突撃を

    1.かわした

    2.かわしきれなかった

    dice1d2=1 (1)

  • 33123/02/26(日) 12:36:14

    サンジ
    「つまみしたらその分昼に食う分減らすからな!
     オラ、プチトマトでも食ってろ!」

    サラダ用のプチトマトを放ると全員うまいこと口でキャッチする
    そのままダイニングから叩き出し、サンジはカレーの仕上げにかかった

  • 34二次元好きの匿名さん23/02/26(日) 12:37:19

    仲良し一味からしか取れない栄養がある

  • 35二次元好きの匿名さん23/02/26(日) 12:44:15

    サニー号の日常嬉しい
    スレ主上手いなぁ

  • 36123/02/26(日) 13:04:59

    準備段階からそんな騒ぎだったものだから、いざ昼食の時間となったらいわずもがな
    呼びに行かなくてもダイニング前でワクワクそわそわを隠せない様子で待機していたほど
    いやわかったから落ち着け

    ナミ
    「あんた達、ちょっと落ち着いて食べなさいよ…あ、こらルフィ!飛ばさないで!」
    ジンベエ
    「この辛さ、ちょうどいいのう」
    サンジ
    「そりゃよかった
     お前の好みはまだ把握できてねえからな
     そういう事は遠慮なく言ってくれ」
    チョッパー
    「あ、ロビンのニンジンが花の形だ!」
    ロビン
    「あら、かわいいわね」
    サンジ
    「それはレディ限定だよ〜♡」メロリン
    ウソップ
    「相変わらず器用っつーかマメっつーか」

  • 37123/02/26(日) 13:19:13

    フランキー
    「ゾロ、おめぇもたまにはコーラ飲んでみねぇか?」
    ゾロ
    「俺は酒か茶でいい…おいルフィ!俺の皿から奪ってくな!」

    騒がしくはあるが給仕の手は一端止めてもよさそうだ
    戦場のような食卓を眺めながら、サンジはタバコに火をつけた

  • 38123/02/26(日) 13:21:03

    ちなみにこのサンジはナミやロビンに用意したハートや花の形の人参の切り落とし部分をみじん切りにしてカレーに混ぜたり自分で食べたりしてます
    サンジってそういうやつ

  • 39二次元好きの匿名さん23/02/26(日) 13:29:45

    サンジってそういうやつ(深く頷く)

  • 40123/02/26(日) 13:49:11

    昼食の時間を終えて、また各々が船の各所に散っていく
    洗い物が終わればおやつの時間まではサンジも自由時間だ
    今日のおやつは昨夜のうちに作って冷蔵庫に入れてあるので、時間に余裕がある
    自分用にコーヒーを淹れて、サンジは椅子に深く腰掛けた

    サンジ
    「(夕飯は釣果で変わるか…あ、明日のおやつはフレンチトーストかな…あ、ダメだ昼をフランセジーニャにするんだ、パンで被る)」

    自由時間なのに結局料理のことを考えている
    もちろん苦ではない、仲間の健康に献身できるのはサンジの幸いだ
    そんなことを考えていると、ダイニングにナミが入ってきた

    ナミ
    「サンジくん、ちょっといい?」
    サンジ
    「ナミさ〜ん♡どうしたの?何か飲む?」メロリン

  • 41123/02/26(日) 14:07:37

    麗しの美女にテンションを上げていると、後ろから籠を持ったジンベエが入ってくる

    サンジ
    「お、ジンベエもいたのか」
    ジンベエ
    「うむ、朝からこいつの収穫を手伝っていてのう」

    こいつ、とジンベエが見せてきた籠の中身は鮮やかなオレンジ色
    つ、つまりジンベエは朝からナミとみかんのしゅうかを…

    サンジ
    「な、なんて羨ましいっ…!!」
    ジンベエ
    「お、おいサンジ?」
    ナミ
    「いいのいいのほっといて、いつもの事だから」

    言葉の通りサンジの嘆きをスルーしたナミがそれでね、と続ける

  • 42123/02/26(日) 14:26:00

    ナミ

    「結構収穫できたから、よかったら使ってくれない?」

    サンジ

    「!いいのかい?助かるよ!」


    しかもナミさんが手ずからお世話している極上のみかん!!と感激するサンジに、オーバーねぇ、とナミは苦笑する

    しかしそこに喜びが滲んでいるのにジンベエは気づいた


    みかんの数

    dice1d50=7 (7) +10

  • 43123/02/26(日) 14:40:57

    (思ったより少なくなった…orz)


    サンジ
    「さっそく今日のおやつに添えさせてもらうよ〜♡」
    ナミ
    「そう?ちなみに明日も同じくらい獲れそうなんだけど…」
    サンジ
    「ぜひ!」

    しゅば、と手を挙げるとナミは笑う

    ナミ
    「じゃあ明日ねーーさぁジンベエ、次は剪定よ!」
    ジンベエ
    「承知した」

    そう言って2人はダイニングを出て行った
    羨ましい気持ちは多分にあるが、それはそれとしてナミとジンベエが仲良くしている姿は胸にくるものがある

    ジンベエのことは信頼しているし、ナミは女神だ
    もらったみかんの皮をむきながら、サンジは笑みを浮かべた

  • 44二次元好きの匿名さん23/02/26(日) 14:51:38

    いいのだ
    少ない分長く貰えるのだ

  • 45123/02/26(日) 14:56:31

    >>44

    ハッ…!なるほど

  • 46123/02/26(日) 15:07:57

    さて、そろそろおやつの時間だ
    タバコの火を消したサンジは人数分大小の器を出して冷蔵庫を開ける
    上の方に2種類のプリン、果物と…生クリームは今から作る
    今日のおやつはプリンアラモードだ

    サンジ
    「これを、こうして…」

    四角いトレーに入ったチョコレートプリンを格子状に切り分け、丸い複数の器に入ったカスタードプリンを半分に切る
    菱形になるようにおいたチョコレートプリンの左右に、V字になるように半分に切ったカスタードプリンを配置すればハート型に見える
    周りにクリームやカットした果物ーーもちろんナミのみかんもあるーーを並べて、プリンアラモードの完成だ

    ついでにチョッパーは生クリーム多め、ルフィは単純に量多め、フランキーとゾロは甘いものはそう食べないのでフルーツだけ
    ジンベエもパフェが苦手だと言っていたが、これもダメだろうか?
    本人に聞いてダメならフランキー達と同じものを出そうと考えて、サンジはダイニングの扉を開けた

  • 47123/02/26(日) 15:21:27

    このスレに限ってジンベエ親分のパフェ苦手な理由を捏造しますすみません


    理由

    1.甘いものが苦手

    2.自分のような男には似合わない

    3.女子供の食べ物なイメージ

    dice1d3=1 (1)

  • 48123/02/26(日) 15:35:13

    (正直2か3で書きたかった)



    サンジ
    「レディ達〜〜♡ついでに野郎ども!おやつだぞー!」
    チョッパー
    「やった〜〜〜✨」
    ウソップ
    「今日は何だぁ!?」
    サンジ
    「今日のおやつはありがたくもナミさんのみかんを使わせていただいたプリンアラモードだ!平伏して味わえ野郎ども!」
    ルフィ
    「プリンあらドーモ!」
    ウソップ
    「アラモード、だよ
     誰に挨拶してんだお前」ビシッ
    ナミ
    「あ、かわいい〜!」
    ロビン
    「あら、素敵ね」
    サンジ
    「俺からナミさん、ロビンちゃんへの気持ちだよ〜〜♡」メロリン

    お約束はさておき、結局ジンベエは甘いもの自体が得意ではなかったようだ
    それならとフルーツの盛り合わせを出し、残った一つは自分で食べることにする

  • 49123/02/26(日) 15:50:53

    美女に給仕する幸せな時間を過ごしていたサンジだが、ふと思い出してウソップ達に声をかける


    サンジ

    「そういやぁどうだったんだ?改造したっていう釣竿は」


    するとウソップはビシッと親指で生け簀を示す

    何だ?と思い覗いてみると…


    釣果(100に近いほど多い)

    dice1d100=63 (63)

  • 50二次元好きの匿名さん23/02/26(日) 15:53:32

    これはなかなか多いのでは

  • 51二次元好きの匿名さん23/02/26(日) 15:55:03

    ぎっちぎち

  • 52123/02/26(日) 16:16:07

    生け簀の中には結構な数の魚が泳いでいた
    なるほど、ウソップがドヤ顔するわけだ

    フランキー
    「ちなみに俺がルアーを作ろうとしたらストップかけられたぜ」
    サンジ
    「は?何でだよ」
    ウソップ
    「自泳したりジェット噴射したり七色に輝いたり変形したりするルアーは確かに魅力的だが、俺は今回は釣り人として己を律した」
    チョッパー
    「見てみたかったけどなー、変形するところ!」
    フランキー
    「任せろ!スーパーにイカしたやつを作ってやるぜ!」キラーン

    女性陣が呆れそうな会話をしていた時だった

    ルフィ
    「うわああああ!ウソップウソップ!きたきたきた!!」
    ウソップ
    「なにぃ!?」バッ

    どうやらルフィの竿に大きな反応があったらしい

  • 53123/02/26(日) 16:32:46

    ルフィ

    「重い重い重い!」

    チョッパー

    「ルフィがんばれー!」

    サンジ

    「大物か!?おいルフィ、離すなよ!!」

    ウソップ

    「今日一番の反応じゃねぇかこれ!?」


    ジンベエが海面を見てあれは…と呟く

    ちなみに一度、自分が海中で手助けしようかと提案したらしいジンベエはルフィ達に怒られたようだ

    いわく、釣りは釣るやつと釣られるやつの真剣勝負だからズルはダメなのだとか


    ルフィの後ろにウソップとチョッパーが張り付き、一緒に引っ張っている

    力一杯引いて、引いて…


    1.ふいに獲物側から力が抜けて竿がすっぽ抜けた

    2.ふいに獲物側の力が増して3人揃って海側に引っ張られた

    dice1d2=2 (2)

  • 54二次元好きの匿名さん23/02/26(日) 17:23:54

    きゃああああ

  • 55123/02/26(日) 17:44:25

    長い長い攻防の末、ふいに獲物の方が最後の力とばかりに強く糸を引いた
    緩急に振り回されたルフィ達がうわっと声を上げてバランスを崩す
    3人揃って船のヘリを超えて海に引っ張られるものだから見ていた面々は「あ」と声を揃えた
    3人のうち2人は能力者だ

    危ない、とロビンが手を咲かせる
    叫ぶ3人に向かって手が次々伸びていき、2秒後にはキャッチした

    サンジ
    「さっすがロビンちゃん!」
    ゾロ
    「ったく…何やってんだお前ら」
    フランキー
    「ナイスだロビン!あとは任せろ!」

  • 56123/02/26(日) 17:59:27

    3人がかりでルフィ達を引き戻し、そのまま応援に加わる

    ルフィは意地でもと釣り竿は手放さなかったので、まだ勝負は続いていた

    ソワソワしているジンベエを大丈夫よと女性陣が宥めている


    やがて4人の雄叫びと共に、海面から大きな影が水飛沫と共に上がった


    ザッパーン‼︎

    ルフィ

    「きたーーーーっ!!」

    チョッパー

    「おおおおぉぉぉぉ!!✨」

    ウソップ

    「ちょ、避けろ避けろ!」ジンベエやフランキー以上の質量で甲板に叩きつけられたそれは、大きさにして推定…


    dice1d10=3 (3) m

  • 57123/02/26(日) 18:13:57

    びちびち、というよりドスドスと跳ねて暴れるそれは3mはある…なんだこの魚…魚?

    チョッパー
    「でけぇ〜〜〜!」
    ゾロ
    「ジンベエくらいあるんじゃねぇか?こいつ」
    サンジ
    「見たことねぇな、こんな魚」
    ジンベエ
    「こりゃあライノホンマグロじゃな」
    ナミ
    「ライノ…?前にエレファントホンマグロっていうのは食べたことあるけど」
    ルフィ
    「鼻のところが美味いやつだな!」
    ウソップ
    「そういう事は覚えてるんだな、お前は」
    ロビン
    「普通のマグロに割と似てるかしら」
    フランキー
    「運ぶのも一苦労だな」

  • 58123/02/26(日) 20:16:32

    当然だがその日の夕食のメインはライノホンマグロになった
    見た目はともかく食材としてはマグロに酷似しているようで、刺身にしてよし寿司にしてよし焼いても美味い
    そんな魚は一味の胃袋を大いに満たした

    まず解体作業から大盛り上がりで、捌いたそばからつまみ食いしようとする野郎どもを止めなければならなかった
    まあ骨周りの身はその場で刮いで全員一口以上食べたが

    ルフィ
    「うんめぇ~~~~!!なんだこれ!?」
    ウソップ
    「うっっっま!!ヤバいぞこれトロける!」
    ゾロ
    「骨周りの肉ってなぁ美味いんだよなァ」
    チョッパー
    「骨…?…ハッ!!」
    ブルック
    「チョッパーさん?どうして私を見るんですか??」

  • 59123/02/26(日) 20:43:52

    一通り捌き終わったライノホンマグロの一部を冷凍庫に置いてきたサンジは、次は…と甲板を見渡す
    今夜はマグロ尽くしで、ゾロはジンベエと刺身をつまみに飲んでいる
    フランキーとチョッパーは唐揚げがお気に召したらしい
    ナミ、ブルック、ロビンはお寿司、ウソップはルフィとステーキの奪い合い
    テーブルマナーも何もあったもんじゃないが、サンジはこの光景が好きだ

    ぼーっと眺めていると、ルフィがサンジに気づく

    ルフィ
    「サンジ!さっき持ってたやつは!?」
    サンジ
    「あれは明日用だ」
    ルフィ
    「今食えねぇのかよ~!」
    サンジ
    「ダメだ!漬けは一晩おくんだよ
     その代わり明日は漬け丼だぞ」
    ルフィ
    「ヅケドン!?✨」
    ウソップ
    「何だそれ美味そうな響き!✨」
    サンジ
    「美味ェよ、ものすごく
     だからほら、今はそっち食っちまえ」
    ルフィ
    「そうだった!」
    ウソップ
    「あっルフィてめぇちったぁこっちに譲れ!」
    ギャーギャー

  • 60二次元好きの匿名さん23/02/26(日) 20:48:42

    なんか幸せな気分になってきたぞ

  • 61123/02/26(日) 22:23:59

    宴ばりの大騒ぎはライノホンマグロがなくなるまで続いた
    なんなら一部はまだ酒盛りしている
    なんとかがんばって起きていたチョッパーはいつしかロビンの膝で眠っていたし(うらやましい!!!)、ロビンは聖母のごとき微笑みでチョッパーを女部屋に連れて行った
    今夜は一緒に眠るようだ…は?羨ましいどころの騒ぎじゃないんだが?と真顔になったサンジとブルックにはウソップから律儀なツッコミが入る
    フランキーはいつの間にか見張り台に登っていて、一人で飲んでいるようだ
    ナミはお風呂も済ませて今日は早めの就寝、ブルックは楽器の手入れ…あれ、ルフィは?と探せば船の真ん中の芝生で大の字になっていた

    サンジは片付けを済ませて風呂に入り、出てきてそのままダイニングへ
    見張り組と酒盛り組用の夜食とつまみ、あと明日の仕込みをしておきたい

  • 62123/02/26(日) 22:51:19

    出汁用にとっておいたライノホンマグロの骨を処理し、とっておいた身を酒盛組&見張りの夜食用にタタキにする
    それにしてもあれだけ捌き甲斐のある魚も久しぶりだった
    頭を落とし分厚い皮に包丁…ではおいつかず、途中鋸もつかって5枚におろして切り分けたが、あれがなかなかの重労働
    フランキーとジンベエに獲物を抑えておいてもらってなお、だ

    聞くところによるとライノホンマグロはあれでも小さいらしく、5mを越える個体もいるのだとか
    普通のマグロなら最大級なのにそれを上回るとか、機会があったらぜひ捌いてみたい
    後ろでルフィが落とした頭部分を顔に被せるようにして誰かの…魚人か?マネをしていたけれど、それを被ったところで泳げるようにはならんぞとジンベエにツッコまれて凹んでいた

  • 63二次元好きの匿名さん23/02/27(月) 07:49:31

    これはお腹の空いてくる文章
    深夜に読まなくてよかった

  • 64123/02/27(月) 09:55:13

    作り終えたつまみを届けて、キッチンを片付ける
    食器はもちろんくもりなく、調理器具もピカピカに
    全てを所定の位置に収めて軽く掃除、その上最終確認をすれば、今日の仕事は終わりだ

    サンジ
    「…よし、鍵もOK」

    最後に冷蔵庫の鍵を確認
    これをうっかり忘れると夜中に中身が減ることになる

  • 65123/02/27(月) 10:35:14

    ダイニングを出ると夜の潮風が心地いい
    途中甲板で続いている酒盛りの声が僅かに聞こえてくるが、野郎どもなので声をかけはしない
    芝生を見れば我らが船長は未だ大の字で眠っている

    サンジ
    「おい、ルフィ」

    足先で小突いてもむにゃむにゃいうだけで一向に目覚めの気配はない
    やれやれとため息を吐いて首根っこをつかみ、担ぎ上げる
    レディならともかく、なんで野郎を…

    サンジ
    「おらっ」
    ルフィ
    「むぎゅ」

    男部屋のボンクにルフィを放り込む
    そこまでされても呑気に寝こける様はある意味大物だ
    とても30億の賞金首には見えないけど

  • 66二次元好きの匿名さん23/02/27(月) 12:44:44

    このレスは削除されています

  • 67123/02/27(月) 12:48:16

    男部屋では先にブルックとウソップが眠っていた
    そういえばウソップは、今日は早めに眠るとか言ってたな…鼻提灯を膨らませながら熟睡している狙撃手の寝顔を見て思い出す

    自分のボングに寝転がると、真上に見慣れた天井
    そこに今日一日の事が次々浮かぶ
    嵐もなく敵襲もなくトラブルもなく比較的穏やかな一日だったし、仲間達は今日も笑っていた
    それを思って目を閉じるサンジの口角は、満足げに上がっていた

  • 68123/02/27(月) 12:53:10

    大小の鼾に揺れるボングを下げる縄のギシギシという音が混じる
    その向こうにどこまでも波の音が連なっていた


    その波音と同じように、明日も、明後日も、その先も
    今日と同じ、騒がしい日が続くのだろう


    -good night!-

  • 69123/02/27(月) 12:58:05

    サンジの一日妄想ここまでです
    読んでくれた方々ありがとうございました

    終始リアルタイムでやりたかったのに最後の最後で寝落ちしたとか言えない…逃

  • 70二次元好きの匿名さん23/02/27(月) 13:14:37

    完結乙!楽しませてもらったよ
    本誌じゃしばらく見れそうにない日常分摂取出来てありがたかった

  • 71二次元好きの匿名さん23/02/27(月) 22:39:06

    乙!めっちゃ和んだ
    ワノ国〜エッグヘッドのアニワンでこういう日常回見たいなー
    ジンベエの船内紹介兼ねて

  • 72二次元好きの匿名さん23/02/27(月) 22:40:48

    ほのぼのしたよありがとうスレ主

  • 73二次元好きの匿名さん23/02/28(火) 07:51:55

    一気読みした面白かった

  • 74二次元好きの匿名さん23/02/28(火) 08:08:49

    スレ主さんの文章が好きだ
    楽しかった書いてくれてありがとう

  • 75二次元好きの匿名さん23/02/28(火) 09:47:02

    面白かったありがとう

    完結乙です

    >>71

    本誌に追いつかない為の引き延ばしこういうのだったら大歓迎

  • 76二次元好きの匿名さん23/02/28(火) 11:44:15

    おもしろかった!スレ主一味のエミュ上手いなぁ
    文章もすごく読みやすかったです

  • 77123/02/28(火) 14:07:44

    起きたらいっぱい感想もらってた嬉しい
    ありがとうございます
    でもだいぶ余らせちゃったな
    1レスの配分間違えた感

  • 78二次元好きの匿名さん23/02/28(火) 14:15:19

    今更ながら>>1の(そんな日があるのか知らんが)に笑う

    こんなアニオリみたいな

  • 79二次元好きの匿名さん23/02/28(火) 15:10:04

    こういう素敵な文章は一期一会とは思うんだが是非2日目とかを読みたい

  • 80二次元好きの匿名さん23/02/28(火) 20:50:16

    結構余ってるしスレ主に余力あったらもうちょっと読みたい
    どっかの島に寄ったり敵襲があったりハートと合流したり

  • 81二次元好きの匿名さん23/03/01(水) 00:31:07

    続くかわかんないけど保守っとこう

  • 82二次元好きの匿名さん23/03/01(水) 11:43:53

    SBS曰く誕生日祝わないらしいから
    逆にこのスレみたいになんでもない3月2日が見たくなった

  • 83二次元好きの匿名さん23/03/01(水) 20:57:16

    違ったらごめんなんだけどスレ主もしかしてゾロがダイス振って酒屋目指すスレやってた?
    どっかでサンジの一日スレやりたいとか言ってたのと文体が似てる気がする

  • 84いち23/03/02(木) 01:28:56

    まだあったワーイ

    >>83

    あらヤだバレましたか

    そんなに特徴的な書き方してます…?


    せっかくなので、蛇足にならない程度にスレもうちょっと埋めようと思います


    1.どこかの島で買い出しする(ダイス)

    2.誰かと一緒に(ダイス)料理する

    3.サンジの休日(コックお休み)


    今このくらいしか思いつかないんですがどれかいいのありますかね?

    >>90くらいまでで読んでみたいと言っていただけるネタがあれば書かせていただきます

  • 85二次元好きの匿名さん23/03/02(木) 01:46:40

    買い出し楽しそうダイスで海兵に見つかって追われたりとか
    あと他には上にもあったクルーがジンベエにサニー号案内するの見たいな

  • 86二次元好きの匿名さん23/03/02(木) 06:40:40

    3番

  • 87二次元好きの匿名さん23/03/02(木) 07:21:03

    今一気見した
    一味のほのぼの感とかすっごく好き

    2番の誰かと一緒に料理も見てみたい

  • 88二次元好きの匿名さん23/03/02(木) 13:40:47

    ライノホンマグロ捌いてるあたりもう少しくわしく

  • 89二次元好きの匿名さん23/03/02(木) 23:44:42

    迷うなー…料理描写上手いから2のシチュ映えそうだけど

    1の買い出しも捨てがたいし3でクルーと交流するのも見たい

    ダイスに聞いてみる

    dice1d3=3 (3)

  • 90二次元好きの匿名さん23/03/02(木) 23:50:23

    1.どこかの島で~ だったらその島の名産物でレシピトークしてるサンジも良さげだし
    2.誰かと一緒に料理 だったら健康管理の面からチョッパーとなんだかんだ後に甘いものの話になったりとか
    3.の休日はサンジはお洒落だから料理関係なくそこらへんのこだわりあったらかっこいいかもとか

    ぼけっと考えてたらどう転んでも楽しみになりそうです

  • 91123/03/03(金) 01:00:19

    希望してくれてる人がいる嬉しい

    短くてもいいなら書けるだけ書く

    あと画像忘れたから今貼るけど

    >>62でルフィがライノホンマグロの頭被ったときのイメージこれ

  • 92二次元好きの匿名さん23/03/03(金) 01:12:28

    このレスは削除されています

  • 93123/03/03(金) 01:13:09

    1.ルフィ

    2.チョッパー

    3.ジンベエ

    4.ウソップ

    5.ブルック

    dice1d5=1 (1)

  • 94123/03/03(金) 01:37:41

    >>92消してしまった一味のキャラ一人か複数かってだけのダイスです

    それと>>93で寝る前にちょっと降って湧いた短いものを

    (しかし一番難しいやつ来てしまった…)


    誰か一緒にいるか(選択肢は気分です)

    1.いない

    2.ロー

    3.ペンギン

    4.ジャンパール

    5.キラー

    dice1d5=2 (2)

  • 95123/03/03(金) 01:58:05

    (4,5狙いだったとか言えない)

    ※謎時間軸注意※

    ルフィ
    「じゃあ行ってくる~~~~!!」

    今日の空のように晴れ晴れと手を振るルフィに、ローは出発前から溜息を吐いた
    自分を生け贄にした自船のクルー達と元同盟相手のクルー達は言葉ばかりの「ごめんね!」とともにニヤニヤしながら見送ってきた
    戻ったら全員バラすか入れ替えてやる
    そう目論むローの横を、ルフィは上機嫌&軽快な足取りで歩来だした

    ここは新世界の名もない無人島
    偶然なのか何なのか、麦わらの一味とハートの海賊団は同じタイミングでこの島に船を寄せた
    敵船同士とはいえそこは型破りな麦わらの一味
    宴好きな船長の鶴の一声で夜の宴が決定してしまった
    そこで狩りだ準備だ補給だとそれぞれのクルーが動きだした傍らで、案の定冒険がしたいと騒いだのがルフィだ
    一人で行けと言うより先に、麦わら側の航海士が「じゃあトラ男君、ルフィの事お願いね」といい笑顔で押しつけてきたのだ

  • 96123/03/03(金) 02:04:23

    何でだよと抗議したらペンギンたちまでもが「あぁいいんじゃないですか?」「どうせキャプテン一人でうろつくつもりだったんでしょ?」と背後から撃ってきた
    自分の船はドライだと言っているが、船長を売る奴らがいるか?
    実力行使でこの場を去ろうかと思っていたところに、サンジが大きな包みを持って顔を出した

    サンジ
    「ほらルフィ、持ってけ」
    ルフィ
    「やった~!サンジの弁当!」
    サンジ
    「時間なかったから大したモンできなかったぞ」
    ルフィ
    「いいんだ、サンジのメシは何でも美味いから!」

    全開の笑顔を見せるルフィにそうかよと返すサンジの口角は上がっている

    サンジ
    「あ、お前の分も入ってるからな…ルフィ、一人で食うなよ」
    ロー
    「は?」
    ルフィ
    「おう!」
    シャチ
    「いいな~キャプテン、黒足の弁当!」
    サンジ
    「お前らには昼飯作ってやる」
    ペンギン
    「マジで!?やった~~!」

  • 97123/03/03(金) 02:30:31

    昼飯何?などと和気藹々としているクルー達を背に、ローは元同盟相手に引っ張られるままに歩き出した
    けして、サンジの弁当に釣られたわけではない


    島はそこそこの規模ではあったが猛獣などはいないのか、はたまた2人の獲物になりたくなくて出てこないだけなのか、ともあれ道中は平和なものだった
    獣道とも言いがたい右も左も上も下も緑一面の道なき道を歩いたり、時折ルフィが目についたものを止める間もなく口に入れるのを叱ったりという事はあったが、十分に平和の範疇だ
    森の合間に大きな岩がごろごろしている川にさしかかり、上流を目指して進路を変える
    川と言っても岩の合間を水が流れている程度のもので、どうせならもっと見晴らしのいいところへ行きたいとルフィが言ったからだ
    これにはローも同意見だった
    視界が悪いというのは死角が多いと同義でもあるし、岩の間を流れているだけの水では川の利点が薄い

    そうして常人では到底越えられない森やら山道やら岩場やらを軽々越えた辺りで、2人の耳に遠くから水の落ちる音が聞こえてきた
    落ちる音、ということは

  • 98123/03/03(金) 02:43:44

    ルフィ
    「滝だーーー!」
    ロー
    「へぇ…」

    森の中の岩でできた小さな崖
    その上からザアァァァァァァ…と音をたてて流れ落ちる白い滝
    太陽光と飛沫が、そこに大きな虹をかけていた
    岩肌と澄んだ水、深い緑と背景に空の青、これはなかなかの絶景ではないだろうか

    ルフィの腹事情もあり、そこでそのまま弁当を広げることにした
    適当にその辺の岩に腰掛けて、ルフィが背負っていたやたらでかいリュックを開ける
    入っているのはごろごろと大きなおにぎりと、大小…いや大中の弁当箱
    どっちがどっちかは言うまでもない
    おそらく自分用だろう中サイズの弁当箱とおにぎりを食われる前に確保する(じゃないと一瞬でなくなる)

  • 99123/03/03(金) 03:32:04

    少しばかり警戒したがおにぎりに梅干しは入っていなかった
    (ルフィは(;+ж+)!!という顔をしていたから入っていたのだろう)
    具は大きな焼き鮭の塊と昆布の佃煮、炒りじゃことおかかを混ぜたもの、あと味噌焼き
    それなりに時間は経っているが水分で冷えて固まったりはしておらず、握り方がいいのか掴んでも崩れないが歯をいれると適度にほぐれる
    弁当箱の中身はルフィ寄せなのか焼いたソーセージやアスパラの肉巻き、野菜たっぷりの焼きそばと定番の卵焼き、隅にあるのはネギときゅうりの…漬物?

    ルフィが両頬を膨らませながらうめぇと食べている横で、ローも同じように片頬をハムスターにしながら食べている
    皮がパリッとしたソーセージもだし巻きの卵焼きも美味い
    肉巻きや焼きそばの野菜もほどよく熱が通っているし、ネギとキュウリの漬物はのピリ辛がいい締めになる
    飛沫が届いて少しひんやりした空気の中、滝の音を聞き虹を眺めながらおにぎりとおかずとを交互に口に運ぶ

    世に名を轟かせる海賊の船長達とは到底思えない、喧噪の海から隔離されたような、ひどく平和な時間だった

  • 100123/03/03(金) 03:51:58

    ルフィ
    「は~~~!うまかったぁ!外で食う弁当ってなんでこんな美味いんだろうな!」

    ひどく満足げに笑うルフィに「さぁな」と返しておいて、カラになった弁当箱をしまう
    まぁ、美味かった点については異論はない

    ルフィ
    「じゃあトラ男、冒険の続きだ!」
    ロー
    「待てコラ麦わら屋!行き先も確かめずに先走るんじゃねぇ!」

    ぴょんぴょんと跳ねるように…いや跳ねながら先を行くルフィを追う
    放っておいてもいいのだが…まぁ、腹が満たされて気分がいいうちは
    お守りの一つくらい、引き受けてやらないこともない

  • 101123/03/03(金) 03:54:38

    終わり
    自分がおにぎりと卵焼きと焼いたハムとピリ辛キュウリのお弁当食べたいだけです
    あとこんな感じで根底にサンジのご飯をおきつつ何かのワンシーン書いてみたい
    と思ったけどこれだとあまりにサンジ出てこないので以降はやはりサンジ中心で書きます

  • 102二次元好きの匿名さん23/03/03(金) 06:46:00

    素敵SSありがとう
    朝ご飯前に読んだからリアルに腹が鳴った…

  • 103二次元好きの匿名さん23/03/03(金) 14:12:26

    昼ごはん後なら飯テロ文に負けない!と思ってたのに
    サンジの弁当が美味しそうで困る

  • 104二次元好きの匿名さん23/03/03(金) 15:21:51

    ありがとう楽しかった
    いいなーピクニック
    サンジのお弁当つよいわ

  • 105123/03/03(金) 19:56:10

    青空下の甲板で、その空よりも色の濃いビニールシートをいっぱいに広げる
    真ん中にフランキーがパパッと作った大きな台をどんと置き、その上に2人がかりでシメたライノホンマグロをドスンと乗せた
    マグロのことを黒いダイヤなどというが、ライノホンマグロは深い青色をしている
    ダイヤと言うよりサファイアだろうか

    ジンベエ
    「ここが舵の役割をしているんじゃ」
    ルフィ
    「こんなちっこいので舵になんのか?」
    ウソップ
    「サニー号だって舵そのものは小さいだろ」

    ヒレやら尾やらを触るルフィにジンベエがプチ勉強会をしてやっている
    あいつは興味あることだと覚えが早いんだよなぁとクルー達から思われているとは本人は知らない

  • 106123/03/03(金) 22:26:00

    ※解体作業描写が少し入りますので苦手な方は注意※


    さて、いよいよ解体となったが頭を落とすところから難題だった
    一番大きい包丁でも刃が止まる

    ナミ
    「ゾロなら斬れるでしょ?」
    ゾロ
    「俺の刀は包丁じゃねぇんだが…まあ、ぐるぐる眉毛じゃできねえってんなら仕方ねぇな」スチャ
    サンジ
    「ナミさん待ってくれ!それはコックとしての俺の矜持が許せねぇ!っつーワケだからすっこんでろクソマリモ!」
    ゾロ
    「あ"ァ!?💢」

    結局頭とカマは鋸を使ってやっと落とした
    調理作業と言うより大工作業だった
    その甲斐あってカマを落とした部分からは霜降りの大トロが現れ、歓声があがる

  • 107123/03/03(金) 23:39:26

    ※解体作業描写が少し入りますので苦手な方は注意※


    それから内臓を抜いた腹から、さらに背中にも包丁を入れて開いていく

    サンジ
    「くっそ、皮が硬ぇ…!」
    ジンベエ
    「ライノホンマグロの背皮は炙るといいつまみになるんじゃが、いかんせん生だと硬くてな」
    ゾロ
    「(つまみ…!)」ピクッ

    さらにその間、体の両脇にも刃を入れて、5枚おろしにしていく
    この時点でサンジですら息が上がっていた

    ゾロ
    「何この程度でバテてんだ、情けねーぐる眉だな」
    サンジ
    「るっせぇ!人を斬るのと一緒にしてんじゃねぇよ!」

    ただ斬るだけならともかく美味く切るにはまた別の技術が必要であるし神経も使う
    なんとかライノホンマグロの半分を2つに切り落としたところで、サンジはふぅと一息吐いた

  • 108123/03/03(金) 23:48:30

    サンジ
    「よし…おい、スプーンあるか?」
    ブルック
    「スプーン?この大きいやつですか?」
    サンジ
    「おう、サンキュー。これを、こうしてだな…」

    骨周りの身を大きなスプーンで削いでいく、いわゆる中落ちだ

    チョッパー
    「すげー!キレーに削げるんだな」
    サンジ
    「漁師は貝で削いだりするんだぜ。…っと、おい、次のボウルくれ!」

    巨大な魚の中落ちは量も多く、ボウルが幾つもいっぱいになった

    フランキー
    「これだけでも丼にしたら美味そうだな!」
    ルフィ
    「✨!!!」
    ウソップ
    「✨!!!」
    チョッパー
    「✨!!!」
    ブルック
    「✨!!!」
    ゾロ
    「…」ソワッ
    サンジ
    「…💧ったく仕方ねぇな」

  • 109123/03/04(土) 01:22:05

    目は口ほどに…とはよくいったもので、目どころか全身から期待を漲らせて強請ってくるクルー達にサンジは折れた
    ボウルの一つから皿に中身を分けて山葵醤油の小皿をつける
    ナミとロビンには自ら給仕し、男衆には大きな皿に山葵醤油を入れて好きに使わせるスタイルで
    待ちきれないとばかりに素手でいったルフィ達は…

    ルフィ
    「~~~~~っうっめぇ~~!!!✨」
    ウソップ
    「何だこれぇ!ヤバいトロけるぅ!!✨」
    チョッパー
    「~~~~~!!!✨」
    ブルック
    「おいしい~~~!ないほっぺが落ちそうです~~~!!」

    目を輝かせて感動していた
    あのゾロですら顔に出ている
    二の句は「酒はどこだ」だったが、刺身に米の酒を飲みたい気持はわかる

    ナミ
    「やだホントに美味しい!中落ち自体は食べたことあるけど、鮮度の違いかしら」
    ロビン
    「それもあるでしょうね…でも本当に、臭みが全然ないわ」
    サンジ
    「魚は絞めてから少し時間をおくモンだけど、これは」

    そこまでサンジが言った時、それを遮る大きな声が後ろから迫ってきた

  • 110二次元好きの匿名さん23/03/04(土) 02:24:02

    んまほー!!
    調理描写とエミュ好き

  • 111二次元好きの匿名さん23/03/04(土) 10:08:37

    料理シーンはもちろんジンベエのお魚解説とか好きだな
    アニオリで描かれそう感

  • 112123/03/04(土) 21:27:22

    遮ったのはルフィの声――――と、腕だった

    ルフィ
    「サンジ~~~~!」ビュンドスッ
    サンジ
    「うおわッ!?―――~~ッあっぶねぇなクソゴム!ナミさんとロビンちゃんにぶつかったらどうすんだ!」
    ナミ
    「そっちなのね」

    怒鳴るサンジも呆れ気味に言うナミもスルーして、興奮したルフィが「なぁなぁなぁ!」とサンジに抱きつ…いや巻きついたまま手を突き出す
    その手には正に今食べていたのだろう中落ち部分

    ルフィ
    「サンジサンジ!これめちゃくちゃうめ~な!」
    サンジ
    「は?あぁ、そりゃそうだろうよ
     中落ちってのは結構希少部位だかr」
    ルフィ
    「サンジも食えよ!うめーぞ!」
    サンジ
    「※▷〇★!!」

    中落ちでこんなに興奮していたら全体の1%にも満たない希少部位の事を教えたら戦争になるんじゃないだろうかなどと思っていたサンジの口に、ルフィが掴んだままの中落ちを押し込んできた…かなり勢いよく

  • 113二次元好きの匿名さん23/03/05(日) 00:56:19

    このレスは削除されています

  • 114二次元好きの匿名さん23/03/05(日) 09:46:28

    楽しー!
    アニワンも本誌も無い週だからより助かる!

  • 115二次元好きの匿名さん23/03/05(日) 21:07:46

    ほっしゅ

  • 116123/03/06(月) 00:19:13

    詰まりそうになってとりあえず飲み下してから、サンジは改めて声を荒げた

    サンジ
    「何しやがる!詰まるだろうが!」
    ルフィ
    「な!うめぇだろ!」
    サンジ
    「は?そんな事ァわかって」
    ルフィ
    「だからサンジも一緒に食おう!」

    ぺかっと眩しいほどの笑顔を見せた船長に呆気にとられた一瞬で、サンジは麗しの美女2人の元から解体途中のライノホンマグロの元に引っ張られて連行された
    ルフィの言いたいことを理解したナミとロビンは呆れ顔と微笑みで見送る

  • 117123/03/06(月) 00:30:54

    コックであるサンジは食事中でも給仕に徹することが多い
    どこかで食べるときならともかく、船の上、宴の時でさえ周りを見ながら作って配ってが圧倒的に多い
    本人はそれでいいのだろうし美味しく食べてもらえれば幸せなのだろうけど、それはそれとして美味いものは皆で一緒に食べたい宴は皆で飲んで食べて騒いで歌ってを好むルフィとしては、たまにはこうしてサンジを引っ張り出したくなるのだろう

    野郎どもの輪の中に引きずり込まれた途端にブルックやチョッパーやらウソップやら周りから食え食えと手づかみの中落ちを押しつけられるサンジを眺めて、美女2人は楽しげに笑う

    サンジ
    「待て待てお前ら食い過ぎだ!!ボウル一個分までって言っただろうが!!おいコラクソマリモてめぇいつの間に酒持ってきやがった!?ジンベエ見てねぇで止めろ!ちょ、待て、止めろ!やめ…あ―――――っ!!シャツに醤油ついたじゃねぇか!!お前らそこに並べマグロと一緒にオロしてやる!!!💢」
    ギャーギャーギャー

    ナミ
    「…たまにはルフィに乗ってあげようかと思ったんだけど、やめとくわ」
    ロビン
    「あら」

    せっかくナミからの「あーん」のチャンスだったのに
    目の前の騒ぎと買ったばかりの白いカットソーを見比べて座り直したナミに、ロビンは「サンジ、残念だったわね」と心中で呟いた


    END

  • 118二次元好きの匿名さん23/03/06(月) 00:40:13

    サンジも一緒にメシを食うよう促す系の一味SS/ファンアートにハズレ無しと古事記にも書いてある
    良いSSだった…!!

  • 119二次元好きの匿名さん23/03/06(月) 10:00:09

    知らない間にとんでもない幸運を逃してるんだけど楽しそうだからいっかオチ好き
    素敵SSありがとう!

  • 120二次元好きの匿名さん23/03/06(月) 13:28:18

    面白かった乙あり
    サンジってシャツについた醤油シミ取るの上手そうだよね
    みんなで洗濯してるカラーイラストで真面目側にいるからかな

  • 121二次元好きの匿名さん23/03/06(月) 22:16:52

    サンジも一緒に食おう!ネタからしか取れない栄養素がある
    原作で自分の作ったメシを座って食べてる描写ないんだっけ

  • 122123/03/07(火) 00:20:52

    残り80でどこまで書けるだろう…


    1.どこかの島で買い出しする(ダイス)

    2.誰かと一緒に(ダイス)料理する

    3.サンジの休日(コックお休み)

    dice1d3=2 (2)

  • 123123/03/07(火) 00:22:07

    誰?


    1.2人

    2.3人

    3.4人

    dice1d3=2 (2)

  • 124二次元好きの匿名さん23/03/07(火) 00:25:22

    このレスは削除されています

  • 125123/03/07(火) 00:26:37

    ダイス間違えた~~~~!

    3人で、なので選択2人です


    その3人は?


    1.ルフィ

    2.ゾロ

    3.ナミ

    4.ウソップ

    5.チョッパー

    6.ロビン

    7.フランキー

    8.ブルック

    9.ジンベエ

    dice2d9=8 3 (11)

  • 126二次元好きの匿名さん23/03/07(火) 00:30:44

    ブルックとナミか

  • 127123/03/07(火) 00:32:25

    ブルックとナミ OK

    …ナミさんは普通にできるみたいだけどブルックって料理スキルどうなんだろう

    カレー好きレモン嫌い

    得意料理シュラスコ

    目玉焼きの好みは片面半熟、ケチャップ派


    シュラスコ…!?

    肉そぎ落とすアレですよね?

    ダメだ得意料理から料理スキルが想像できないので参考までにこのスレのみの捏造でダイス

    ブルックの料理レベル(100に近いほど高い)

    dice1d100=16 (16)

  • 128二次元好きの匿名さん23/03/07(火) 00:34:37

    シュラスコはまあ焼くだけといえば焼くだけだから…

  • 129123/03/07(火) 00:43:38

    ブルックが得意なのは料理でなく削ぐことだった可能性…
    それはともかくブルックとナミとサンジ3人での料理中ということで進めます
    ゆっくり進行ですがよろしくお願いします

  • 130二次元好きの匿名さん23/03/07(火) 11:10:00

    楽しみにしてます!
    ブルック料理レベルひくっ
    黄泉の冷気でルイベとかシャーベット作りの補助とかは出来そう

  • 131二次元好きの匿名さん23/03/07(火) 20:20:26

    何作るかは決まってる?安価?ダイス?

  • 132123/03/08(水) 00:15:09

    今回は決めてます自分が食べたいだけだけど

  • 133123/03/08(水) 01:37:23

    ざくざくざくざく小気味よく
    とんとんとんとんリズミカルに
    白菜やキャベツをみじん切り千切りさらに細かくしかも大量に素早く切っていく
    いくつも並べたボウルのうち大きなものには白菜とキャベツ、挽肉が山盛りになっていて
    それ以外の小さな…この船基準での小さな、だが…には、小エビやネギ、大葉にチーズ、その他豆腐やレンコンなどが微妙に途中半端な量で下処理されていた

    それが終われば冷蔵庫から寝かせておいたダマを取り出して何やら細長く均一に伸ばし、それを何本も作り、作った棒状の生地を均一に切り分けていく
    片栗粉をかければ後は見惚れるほどの手際で一つ一つ伸ばして丸い皮にしていく
    一通りの工程を見ていたブルックは 思わず感嘆した

    ブルックはサンジが調理している時の音が好きだ
    軽快だったり温かかったりハードだったり、サンジがキッチンで奏でる音には自分が楽器で生み出す音とは違う魅力がある

  • 134123/03/08(水) 01:37:46

    ブルック
    「いやぁ…改めて見ると、素晴らしい手際の良さですねぇ、サンジさん」
    サンジ
    「そうか?まあ大量に作るのは慣れてるからなあ」

    言いながらももちろん手は止まらない
    丸い皮がどんどん山になっていく

    ブルック
    「ところで、何やら色々な材料が並んでいるようですが 今夜のディナーは?」

    そわそわを隠しきれない様子で尋ねてくるブルックに、サンジは並べたボウルをにチラッと視線を向けて答えた

    サンジ
    「半端に残ってる食材がいくつか出ちまったからな
     せっかくだし全部使っちまおうと思ってよ
     今夜は餃子だ」

    ダイニングにブルックの歓声があがった

  • 135二次元好きの匿名さん23/03/08(水) 12:04:32

    今日餃子の日なんだよなさすが
    料理上手い人の出す調理音聞いてて楽しいよね

  • 136二次元好きの匿名さん23/03/08(水) 21:29:14

    自分晩ご飯餃子だったからタイムリー

  • 137二次元好きの匿名さん23/03/09(木) 08:37:34

    餃子の皮にカレールゥ入れて揚げるとプチカレーパンみたいになって美味いんだよな
    さすがにブルックもこのサイズだと汚さないだろうから作ってもらえないかな

  • 138123/03/09(木) 09:25:40

    材料を混ぜて種類ごとにボウルに分けていく
    肉多め(というかほぼ肉)、キャベツや白菜たっぷり、みじん切りレンコンで歯ごたえプラスしたもの、小エビを混ぜたものは蒸し餃子に、豆腐でヘルシーにするものや変わり種でチーズと大葉を入れるもの…etc
    それらを並べてさて包んでいくかというところで、サンジは「そうだ」と振り返る
    そこには楽しげにサンジの料理姿を見るブルック…

    サンジ
    「なあブルック、お前もやってみるか?」

    訊かれたブルックは「ヨホ?」と首を傾げた

  • 139123/03/09(木) 10:45:06

    飲み物でももらおうとダイニングの扉を開けたナミは、その光景に「あら」と目を瞬いた
    いつもサンジがくるくる動いているキッチンを出てテーブルの上に並べられた大皿とボウル

    サンジ
    「!ナミさん♡」
    ナミ
    「どうしたの、これ?餃子?」
    ブルック
    「ええ、せっかくお誘いいただいたので私もたまにはお手伝いを、と サンジさんに教わっているところです」ヨホホ

    へえ、とナミは皮に包まれ火を通されるばかりになっている餃子を見る
    大皿の上に置かれた餃子の出来映えは一目瞭然で、サンジ側の餃子はヒダも多く形も大きさも均一で綺麗だ
    対してブルック側の餃子はヒダの数が少なく具の量もまちまち、それでも数をこなすにつれて要領を掴んできているのがわかるくらいに形になってきていた

    サンジ
    「ナミさん、紅茶にするかい?」
    ナミ
    「そうね、すっきりするものでお願い」

    注文を受けて「は~い♡」と目をハートにしてキッチンに入るサンジを見送り、ナミの視線はそのままブルックに向けられた

  • 140二次元好きの匿名さん23/03/09(木) 19:52:03

    ほし

  • 141123/03/09(木) 23:04:55

    ナミ
    「ブルック、楽しい?」
    ブルック
    「ええ、ナミさん!私料理は得意ではないのですが、こうしてお手伝いさせていただけるなんて光栄です!」

    その姿はまるでの母親手伝いをしている子どものようで、年齢的にもあり得ないとわかっていながら微笑ましい
    漂流生活で長く食事をしていなかったブルックは毎日の食事の時間をとても楽しみにしている
    たぶん食事そのもの以上に、誰かと一緒に食卓を囲むことを
    そんなブルックからすれば、誰かがいないと成立しない手伝いという行為も楽しいのだろう

    しかし気持ちに技術はついてこない
    改めて見ると、ブルックが最初の方に包んだのだろう餃子はどうやら包み直されてる
    歪でも形にしてしまえるのはさすがサンジだ
    そう思っていたところ、小さく「ヨホッ!?」と驚いたような声が聞こえた

  • 142123/03/09(木) 23:33:04

    見れば、ブルックはしょぼんとしている

    ナミ
    「なに、どうしたの?」
    ブルック
    「またやってしまいました…」

    どうやら具を詰めすぎて皮を破いてしまったらしい
    既に何度か同じ事をやっているようだ
    よく見れば皿のそばに失敗した皮が何枚か乗っている
    たぶんこのまま置いておいても、戻ってきたサンジが上手いこと直すなり皮をこね直すなりするのだろう、フォローつきで
    でも…と数秒考えたナミは、腰を上げて破れた皮を手に取った

    ナミ
    「ブルック、これもらうわよ」
    ブルック
    「え?ナミさん?」
    ナミ
    「サンジくーん、ちょっとこれもらっていい?」

  • 143123/03/09(木) 23:42:03

    そう言ってナミは皮と一緒にいくつかの具材をつまんだ
    あと冷蔵庫からケチャップ
    それを見てナミの意図を察したらしいサンジは笑みを浮かべて大きく頷く

    サンジ
    「もちろんだよ、ナミさん」
    ナミ
    「ありがと♪」

    ブルックが?を浮かべている前でナミは皮の破れた部分を寄せて形だけ穴を塞ぎ、その上にケチャップを塗り、チーズをのせ、小さく切ったソーセージとコーンを数粒乗せる
    それをフライパンに乗せた網の上で少し熱せば小さなピザ擬きの完成だ

    ナミ
    「はい、これサンジ君の分ね」
    サンジ
    「えっ俺も?」
    ナミ
    「もちろん」

  • 144123/03/09(木) 23:48:37

    ウィンク付きでそう言われれば、サンジは目をハートにしてトロけた
    賛辞を並べ立てるコックはスルーして、ナミはミニピザ擬きをブルックに一枚手渡す

    ナミ
    「ブルックもどう?」
    ブルック
    「これは…ピザですか?」
    ナミ
    「そう」
    ブルック
    「…なんと!私の失敗をこんな形でカバーされてしまうとは」

    素晴らしいと喜ぶブルックを前に、ナミは懐かしげに目を細める

  • 145123/03/09(木) 23:49:22

    (トースターというものがあるのかわからなかったので適当書きました
    あとちょっとナミさんの過去捏造入ります)

  • 146123/03/10(金) 00:00:53

    ナミ
    「私もね、子どもの頃似たような失敗をしたのよ」
    ブルック
    「ナミさんが?」
    ナミ
    「そう」

    ナミの母親、ベルメール
    彼女の手伝いをしようとしてピザの生地をこねていた時、子どもの不器用な手先でいきなりできるはずもなく案の定生地を破いてしまった
    その時彼女がこうして、小さなピザにしてくれたのだ
    あの時姉のノジコはいなくて…おつかいに行っていたのだったかな?ともかく、ノジコに内緒でいいの?と訊いたら、彼女は悪戯っぽい笑顔で言った

    ナミ
    「つまみ食いは作り手の特権なのよ」

    もう遠くて、少し苦くて優しい記憶
    ナミの言葉を聞いた2人は同じように目を細めた

    ブルック
    「それは、とても素敵な特権ですね」ヨホホ
    サンジ
    「あぁ、なんせ今回はルフィにすら秘密だ」

    サンジがにやりと笑って付け足すとブルックがヨホホと声を上げて笑う
    なるほど、これはなおさら希少で貴重な味だ

  • 147123/03/10(金) 00:39:09

    焼きたてを熱い熱いと言いながら一口二口で頬張る

    ブルック
    「私、ピザも好物になりそうです」ヨホホ
    ナミ
    「いいじゃない」
    サンジ
    「あぁ、好物なんていくつあってもいいモンだ」

    顔を見合わせて楽しげに笑う
    優しい時間がまた一つ、今度は3人の記憶に刻まれた


    END

  • 148123/03/10(金) 00:44:41

    ~ おまけ ~

    ナミ
    「ちなみにブルック、こういうのもあるわよ」
    ブルック
    「え?なんですかナミさん、皮2枚で具を挟んで…あぁ!」
    サンジ
    「なるほど、皮の真ん中に具を置いて周りだけくっつけるやつか」
    ナミ
    「というかいっそヒダがなくても素人作なら許されるわよ
     サンジ君はプロだからこんなに綺麗にできるけど」
    サンジ
    「褒めすぎだよぅナミさ~ん♡」デレデレ
    ナミ
    「(言いながら手は止めないんだからホントにすごいわよね…)」
    ブルック
    「これはこれで見た目に楽しいですね、じゃあこれはどうでしょう?」
    サンジ
    「お、春巻きみてぇだな!いいじゃねぇか」
    ナミ
    「(こっちはこっちで応用力高いし…)」

    今度こそ終

  • 149二次元好きの匿名さん23/03/10(金) 08:30:56

    餃子…ジュルリ

  • 150二次元好きの匿名さん23/03/10(金) 19:12:53

    うぅ…飯テロされるとわかっていても食前に読んでしまったお腹すいた
    餃子の皮のポテンシャルすごいよね
    ナミさんが宝物のような過去を語れてブルックが好物を増やせたのエモい

  • 151123/03/10(金) 21:22:28

    おまけのおまけ

    誰?


    1.ゾロ

    2.ジンベエ

    3.フランキー

    4.チョッパー

    5.ウソップ

    6.ロビン

    dice1d6=6 (6)

  • 152123/03/10(金) 21:29:23

    おまけのおまけ①
    ~ロビンが手伝うと~

    ナミ
    「なんかズルいわ」
    ロビン
    「そう?」

    本人は座って本を読みながらライン上に幾つも咲かせた手を一斉に動かして餃子を包む
    工場のライン作業みたいな

  • 153123/03/10(金) 21:30:10

    おまけ②

    誰?


    1.ゾロ

    2.ジンベエ

    3.フランキー

    4.チョッパー

    5.ウソップ

    dice1d5=2 (2)

  • 154二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 06:59:27

    ロビンちゃん草
    ジンベエはどうなるか

  • 155123/03/11(土) 12:18:13

    ついでに描き忘れてたカレーのおまけ

    誰?


    1.ゾロ

    2.フランキー

    3.チョッパー

    4.ウソップ

    dice1d4=4 (4)

  • 156二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 21:39:00

    ジンベエもウソップも楽しみ!

  • 157二次元好きの匿名さん23/03/12(日) 07:58:50

    >>152

    工場のライン謎に見てて飽きないよね

    ロビンのは最初はコワッてなりそうだけど慣れたらずっと見てしまいそうだ

  • 158123/03/12(日) 11:49:58

    おまけのおまけ②
    〜実食〜

    大きなフライパンに並べられた餃子に胡麻油をひと回しするとジュワッといい音がする
    一気にダイニングが中華の匂いに染まった
    じっくり火を通すと半透明になった皮の中で肉汁が沸騰していく
    水を少し入れて蓋を被せて蒸し焼きに、最後に小麦粉混じりの水を追加

    そんなサンジの背中を見ながらソワソワとダイニングで待つブルックを、居合わせたジンベエは微笑ましく見ていた

    やがて第一弾が焼き上がり、サンジが「よし」と言って餃子を皿に移す
    パリパリのハネつき餃子だ

    サンジ
    「ほら、出来立てだ ルフィ達が来る前に食っちまえ」
    ブルック
    「いいんですか?」
    サンジ
    「味見だ味見」

    お前も、とブルックと同じようにジンベエにも箸を渡すサンジ
    たまたまダイニングに水を貰いに来ただけなのに、ラッキーだ

  • 159二次元好きの匿名さん23/03/12(日) 18:14:58

    この話のブルックめちゃくちゃかわいいな…
    見てるとお腹すいてくる

  • 160123/03/12(日) 20:54:50

    口に入れた時点ではそこまで熱くない
    けれど薄いながらもちっとした皮を一噛みすれば中から野菜の水分と肉汁が溢れて、それが熱い!
    あつ、あつ、と舌が痺れるのを感じながらそれ以上に口内一杯を埋める、少しのタレの酸っぱさと肉の脂の旨さ
    味見だと出されたのはスタンダードな餃子だったようで、具は多めの豚肉と野菜
    無遠慮に広がる肉の味を野菜…ニラだろうか?が少しの苦みで引き締める
    食感も、ぱりぱりのハネともちっとした薄皮、噛めば崩れる肉と何段階もあって、それがいい
    8つあった餃子はジンベエとブルックでものの2分で食べきってしまった

    ジンベエ
    「む…いかん、食いきってしまった」
    サンジ
    「?いいんだぜ、味見用だし」
    ジンベエ
    「じゃが、お前さんの分が」
    サンジ
    「俺?いいさ、いっぱいだ」

    何が、とは言わない
    実際いっぱいなのは腹ではなく満足感の方
    作ったものを夢中で食べられるというこの充足感たるや

  • 161123/03/12(日) 21:17:54

    それに、いかにも親分肌で頼もしくどちらかというといかつい見た目のジンベエが餃子一つに目白黒させたり輝かせたりしている様は微笑ましい
    満足げに自分を見るサンジにジンベエは首を傾げた

    ブルック
    「はー…美味しかったァ…これは夕食が楽しみですね」
    ジンベエ
    「お前さん、今食ったじゃろうに」
    ブルック
    「今は今、味見ですから!本番はディナー時ですよジンベエさん!」
    ジンベエ
    「ゆ、夕飯が楽しみなのはわかるが」

    ジンベエがブルックに押されているのも面白い
    こういうところはさすがにブルック、年の功だ
    熱弁するブルックとたじたじになって聞くジンベエを背中に、サンジは次の餃子をフライパンに並べた

    餃子はできたてを食べさせたい
    つまり時間の勝負だ
    何より本格的に焼き始めたら船長筆頭に腹を空かせた仲間達がダイニングに駆け込んでくるだろう

    サンジ
    「ジンベエ、ブルック 悪ぃが皿出してくれ」
    ブルック
    「ヨホホ!喜んでお手伝いしますよ!」
    ジンベエ
    「承知した 任されよう」

    2人が出した大皿に焼き上げた餃子を次々移してが次を3つのフライパンに乗せていく
    案の定バタバタと船内を駆ける音が聞こえてきた

  • 162123/03/12(日) 21:25:46

    バァン!と音をたててルフィが、その後にウソップが、チョッパーが続いた

    ルフィ
    「いい匂いがする!メシか!!?」
    ウソップ
    「腹減った~~~!すげーいい匂い~~~!✨」
    チョッパー
    「餃子だ!やった~~~!」
    フランキー
    「お、ブルックにジンベエ お前らもいたのか」
    ブルック
    「えぇ、私達今日は、少しばかりサンジさんのお手伝いを」
    フランキー
    「そりゃあ殊勝なこったな!」
    サンジ
    「お前らもちったぁ見習え!おいルフィ、つまみ食いすんな!クソマリモ探してこい!」

  • 163123/03/12(日) 21:35:33

    ジンベエ
    「む?ナミ達がおらんな…どれ、ワシが呼んでこよう」
    ウソップ
    「あ、さっき追い越したからもう来ると思うぞ」
    ロビン
    「追い越されたわね」ガチャ
    ナミ
    「アンタらときたら毎日毎日…ちょっとは落ち着きなさいよ」
    ルフィ
    「むぃあ!(無理だ!)」モグモグ
    サンジ
    「つまみ食いすんじゃねぇって言ってんだろクソゴム!!」ゲシッ
    ゾロ
    「うるせぇなぁ…」ガチャ
    ブルック
    「あ、ゾロさん 起きたんですね」
    ゾロ
    「ゆっくり寝てらんねぇだろ…」フア~ァ
    サンジ
    「ナミさん♡とロビンちゃん♡はどうぞこちらに!そんでオラ野郎ども!座れ!」
    ナミ
    「すっごい…餃子だけでこんなに種類あるのね」
    サンジ
    「おかわりならいくらでも焼くからね~~♡」メロリン
    ルフィ
    「よっしゃ!じゃあ食うぞ!――いただきます!」
    全員
    「「「いただきます!」」」

    いっぱい食え!

  • 164123/03/12(日) 22:56:19

    最後にキャラ詰め込みがち
    皆でわいわいしてるのが好きなんですお許し

  • 165二次元好きの匿名さん23/03/13(月) 09:11:35

    本誌の衝撃を癒させてもらいに来た!
    自分の作ったメシで人を満たして自分も満たされるサンジはいい…

  • 166二次元好きの匿名さん23/03/13(月) 19:23:34

    >>164

    一味総出のわちゃわちゃは心の健康に良い

    ありがとう!

  • 167123/03/13(月) 23:46:13

    ごちそうさま~!と、食べ終えた者達がダイニングを出て行く
    食事後すぐに飛び出していく者もいれば、しばらく腹を休めていく者もいる
    食後のお茶をほしがる者もいるし、手が空いていれば片付けを手伝う者もいる
    今日はどうやらウソップが手伝ってくれるらしく、最後にゾロがダイニングを出て行った後で椅子から立ち上がった

    サンジ
    「手伝う?そりゃ殊勝な心がけだが…いいのか?
     お前、ルフィ達と釣りするって言ってただろ」
    ウソップ
    「なぁに、俺様のスペシャルな改造釣り竿の効果は証明済みよ
     今はルフィ達も夢中になってるし、しばらくは堪能させてやるさ」

    どうやらよほど自信があるらしく、ウソップは鼻高々だ
    まあそれはそれとして、今日片付けを手伝うというならウソップはラッキーかもしれない
    何がだ?ときょとんとするウソップの前で、サンジはじゃが芋を取り出した

  • 168二次元好きの匿名さん23/03/13(月) 23:53:11

    深夜の飯テロ開始か?

  • 169123/03/14(火) 00:00:41

    サンジ
    「まだ少しくらい、腹に入るだろ?」
    ウソップ
    「そりゃお前作るモンなら…って、何か作るのか?」

    期待と興味に満ちた顔でサンジの手元を覗き込む
    じゃが芋はふかされているようだが、カレーを作る時に下準備していたのだろうか?
    そう考えてしまえば先ほど食べたばかりのカレーの味が蘇る
    スパイシーな香り、芯まで柔らかくなった甘みのあるニンジンとタマネギ、繊維状にほぐれるけれど噛み応えのある鶏肉、そしてほっくほくのじゃが芋…
    ダメだ、思い出したら腹一杯になったはずなのに口の中に唾液が溜まる

    そんなウソップを尻目にサンジは洗う前の寸胴鍋の前にじゃが芋を持って行った
    何をするんだと見ていれば、ふかしたじゃが芋を手に鍋の内側を…擦っている?

    鍋の中から出てきた時には、ふかしたじゃが芋はカレーが混ざって黄色くなっていた

  • 170123/03/14(火) 00:08:41

    ウソップ
    「カレー味のポテトサラダか!」

    なるほど、どんなに綺麗に掬って食べ尽くしても鍋の内側には多少ルウが残る
    洗う前に芋で鍋の内側を撫でれば芋はカレー味になるし鍋も少しは洗いやすくなる
    僅かながらニンジンやタマネギの欠片も混じっているから味が単調に終わることもない
    しかしサンジはウソップの「正解だろ!」という顔に×を出した
    口の中が既にポテサラになっていたウソップは「え~」という顔をする

    ウソップ
    「違うのか?あ、もしかしてコロッケか!?」
    サンジ
    「コロッケもいいが、洗い物が増えちまうからなァ」

    今日の昼食で揚げ物は出していないので、コロッケを作るなら新しく鍋を出さないといけない
    確かに、と納得したウソップはじゃあ何にするんだ?と首を傾げる
    そうしてサンジが次に出したのが…

    サンジ
    「これだよ」
    ウソップ
    「パン?」

    小さめの食パン2枚だった
    あと追加でチーズを少し

  • 171123/03/14(火) 00:22:58

    2枚の食パンを軽く焼いて、表面にバターを少し
    そこにマヨネーズを混ぜたカレー味のポテサラを均一に盛り、仕上げにチーズを乗せる
    それをチーズが溶けるまで焼けば、ポテサラトーストの完成だ

    ウソップ
    「おお!✨」
    サンジ
    「まだ熱いぞ、気をつけろよ」

    ほれ、と渡されたトーストはチーズとマヨネーズの匂いに紛れてカレーがスパイス程度に香る
    チーズとポテサラ部分の端々が少しだけ焦げ付いていて、それがまた美味そうだ
    齧りつけばカリッ、といい音がして、口を離せばチーズが伸びる
    それを噛みきって咀嚼すると、一気に口の中をパンと芋とマヨとチーズとカレーの味が埋め尽くした
    肉はないのにどっしりとボリュームがあり、ほんの少しバターの甘さが感じられるのもいい
    カリカリのパンとほくほくの芋ととろりとしたチーズの食感の相性も最高だった

  • 172二次元好きの匿名さん23/03/14(火) 00:34:06

    美味しそうだ

  • 173123/03/14(火) 01:33:23

    いっぱいだったはずの腹にトーストを詰め込む
    さっきのカレーとは似て非なる美味さに勢い止まらずぺろりと平らげてしまった
    至極満足といったウソップの表情に、自分も食べ終えたサンジは行儀悪く親指を舐める

    ウソップ
    「ああ~~~美味かったあ~~~!」
    サンジ
    「こいつに薄切りベーコンとかハム乗せたりしても美味いんだけどな」
    ウソップ
    「うぉぉい止めろ!食いたくなるだろ!!」

    耳を塞いで叫ぶウソップに笑って、サンジはその手にスポンジを押しつけた

    サンジ
    「さ、食った分は手伝ってもらうぞ」
    ウソップ
    「…おう!このウソップ様に任せたまえ!」

    他愛もない話をしながら泡まみれになって皿洗いをする
    ダイニングのカレーの香りはいつの間にか洗剤のすっきりした匂いに変わっていった

    皿を洗い片付けを終えると、ウソップはダイニングを出てルフィ達の元へ向かう
    今彼らは改造した釣り竿で釣りをしているはずだ
    あの釣り竿で、たくさん魚を釣れば少しはサンジの助けになるだろう
    少なくともあのトーストへのお返しになるくらいの釣果はあげたいものだ

    そうしてウソップは、騒がしい船の一角へ向かって走って行った

    END

  • 174123/03/14(火) 01:37:18

    書きたかったものが結構書けて満足
    ワンピ飯はジブリ飯と並んで食べたいご飯のトップです

  • 175123/03/14(火) 10:42:54

    ここまで書いて思った事
    サンジって毎日激務だな…

  • 176二次元好きの匿名さん23/03/14(火) 11:06:09

    楽しいお話ありがとう!
    サンジは間違いなく激務だけど料理がライフワークで楽しそうにしてるよね

  • 177二次元好きの匿名さん23/03/14(火) 16:12:38

    夕飯前までまだ間のあるこの微妙な時間に見たことを悔やむ

  • 178二次元好きの匿名さん23/03/14(火) 17:46:28

    美味しそうで楽しそうですごく良かった、乙!
    一味の会話大好き
    毎日の食事が楽しみで仕方ないから手伝いも楽しいブルック微笑ましい
    まさしく幸せは食卓から

  • 179二次元好きの匿名さん23/03/15(水) 00:34:38

    サンジの多忙ながらも幸せな日常を楽しませていただきました
    ありがとう!

  • 180二次元好きの匿名さん23/03/15(水) 07:34:22

    楽しそう幸せそうな一味は健康に良いしいつかガンにも効く

  • 181二次元好きの匿名さん23/03/15(水) 16:49:19

    ありがとう
    一味箱推しにはたまらんSS
    料理とそれを楽しみにしてるキャラ書くの上手いなぁ

  • 182二次元好きの匿名さん23/03/16(木) 03:16:41

    >>180

    少なくとも私のナチュラルキラー細胞は活性化した

  • 183二次元好きの匿名さん23/03/16(木) 12:55:43

    花粉症にも効いてくれよ〜ん♡

  • 184二次元好きの匿名さん23/03/16(木) 20:03:16

    あれ?もしかして終わり?

  • 185二次元好きの匿名さん23/03/16(木) 22:36:35

    わちゃってる一味のエミュも上手いし食事の描写も美味くて、読めてよかった!乙

  • 186123/03/17(金) 01:59:45

    ちょっと途中半端だけど大分消費できたので終わり!
    読んでくれた人も感想くれた人もありがとうございます
    ゾロは前書いたからいいけどチョッパー少なかったのが悔やまれる
    そのうちホラー話やりたいのでできたらまたお相手してください
    それではノシ

  • 187二次元好きの匿名さん23/03/17(金) 12:31:36

    乙あり!
    ちょうど丸紅コラボがここのSSみたいな雰囲気のイラスト出してくれたな
    めちゃくちゃ辛そうだけど

  • 188二次元好きの匿名さん23/03/17(金) 21:22:37

    これな
    拡大するとウソップの目が怖い

  • 189二次元好きの匿名さん23/03/18(土) 01:07:41

    >>188

    ちょっとホントに怖いのとサンジがやたら辛そうな調味料?どばどばいれてて草

  • 190二次元好きの匿名さん23/03/18(土) 09:32:51

    ウソップ右目こっわ
    罰ゲームみたいな量のクソ辛そうなスパイス入れてるけど
    自分の好みの味に調整してんのかな

  • 191二次元好きの匿名さん23/03/18(土) 17:48:35

    そっかサンジって辛党か
    最初の方でカレーの鍋辛さで分けてるのチョッパーのためかと思ったけど
    そりゃ一味でも辛さ耐性の違いあるよな

  • 192二次元好きの匿名さん23/03/18(土) 22:36:54

    おつおつ
    幸せ一味は健康にいい

  • 193二次元好きの匿名さん23/03/19(日) 08:23:10

    やっぱメシマシーンよりサンジのメシ!

  • 194二次元好きの匿名さん23/03/19(日) 11:39:16

    このレスは削除されています

  • 195二次元好きの匿名さん23/03/19(日) 16:52:02

    改めて見たら始まりは3週間も前だったか
    仲良し一味からしか得られない栄養がたっぷりだったよ

  • 196二次元好きの匿名さん23/03/20(月) 01:16:01

    >>188

    淡め?の色合いが素敵

    このスレのイメージこれだわ

  • 197二次元好きの匿名さん23/03/20(月) 07:29:36

    おつおつ
    ごちそうさまでした!

  • 198二次元好きの匿名さん23/03/20(月) 15:54:02

    マグロの解体動画見てきたけどすごいなあれ
    そして寿司が食いたくなる…おつあり!

  • 199二次元好きの匿名さん23/03/20(月) 21:05:29

    一日の終わりに見てほっこりした
    ありがとう!

  • 200二次元好きの匿名さん23/03/21(火) 08:55:00

    美味しいSS乙ありでした!

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