【SS・クロス注意】おはよう、ウタ その6.7

  • 1◆jTjAfv9SHdw323/03/26(日) 22:46:47

    ややお久しぶりです
    少し前にスレが落ちてしまいましたが、やっぱり最後まで書いておきたいので立てさせていただきます
    もうしばらくお付き合いくださると嬉しいです
    ポケモンのダークライがウタと日常を送るお話となっています
    ※スレ画は最初のスレで貰ったものです

  • 2二次元好きの匿名さん23/03/26(日) 22:47:36

    了解! 楽しみにしてたよ

  • 3◆jTjAfv9SHdw323/03/26(日) 22:48:27
  • 4二次元好きの匿名さん23/03/26(日) 22:49:35

    たておつ!

  • 5◆jTjAfv9SHdw323/03/26(日) 22:50:29

    ↓ダークライの概要
    ・人々やポケモンを深い眠りに誘い悪夢を見せてしまう能力「ナイトメア」がある。
    ・この悪夢を見せてしまう能力は、"自身の意思に関係なく勝手に発動してしまう"ものであるらしく、"コントロールや制御が出来ない。"その為、悪夢で誰かを苦しめてしまう事を望まないダークライは、誰とも関わろうとせず自ら孤独に生きているらしい。

    (以上、ピクシブ百科事典より一部転載)
    URL:ttps://dic.pixiv.net/a/%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4

  • 6◆jTjAfv9SHdw323/03/26(日) 22:54:34

    ———

    「ぎゃははは言われてるぞヤソップ!」

    「ウソップは気にしてないようじゃが…」

    〈……♪〉フンフン

    ・彼はこの時間が楽しかった。昔の自分に教えてやりたいほどに。

    「お前も良いんだぞ!他人ってわけじゃねェだろ?」

    〈……〉モグ...

    ・自分がこんなことをして貰うなんて言ったら信じるだろうか。信じるわけがないと彼は自問自答をした。

    「え…ウソップは大丈夫だったの?」

    〈♪〉グッ

    「美味いって?そりゃ嬉しいぜ」ニッ

  • 7◆jTjAfv9SHdw323/03/26(日) 22:57:20

    ・話を聞いてる限りだと、ウソップとヤソップは親子のようだ。サンジの料理を楽しみながら彼は耳を傾けた。

    「ま、それはそれだ!母ちゃんもそうだったように、親父を誇りに思ってることに変わりはねェ!」

    「…立派だねウソップ」

    ・ウタが弱い話だ。だがウソップはそこまで気にしてなさそうなので彼は安心した。

    「しかしもう結構人が出てきたが、もうすぐじゃないか?」

    「ホントだ。ブルックももう準備に行ってるし、私も行こ〜っと!」ピョンピョンピョン


    🎼---------------🎶

     いえええええい!!!

  • 8◆jTjAfv9SHdw323/03/26(日) 23:09:59

    「そういや、あんたも12年エレジアにいたんだよな?」

    《……モットダ》

    「もっとか。…退屈じゃなかったか?」

    《あの日カラ……違ウ》

    ・事件の日より後は彼にとっては充実していた。というよりも、友達との思い出以外でその前の出来事は、島の外れから音楽を聴いていたことしか覚えていないほど何も無かった。

    「アイツといたからか?……今度アイツに言ってやれ」

    〈……〉コク

    ・いつでも伝えるつもりだと思い、彼は頷いた。

  • 9◆jTjAfv9SHdw323/03/26(日) 23:23:54





    🎼どこまでも あなたへ 届くように 歌うわ

    「……」ニッ

    「……」ウットリ


    🎼大海原を駆ける 新しい風になれ——- ooh♪

    「……」ウッツラ
       「……フフ」スヤスヤ
    パチパチパチパチパチパチ!!!!!

    「ここにいるみんな!今日は本ッ当にありがとう!!!」

    ———
    .
    .
    「ねェ、そういえばルフィは今何してるの?」

  • 10◆jTjAfv9SHdw323/03/26(日) 23:38:22

    「決まってんだろ冒険だ!!」

    「へへ、やっぱり。ルフィってどっかに住んでるイメージ無いもん」

    「ああ!おれは自由にやりてェからな!」

    良いなァ。憧れちゃう。

    「じゃあおれたちも行くからな」

    そうだよね。みんなも自由なんだから。

    「最高だったよ!!」

    「今日のことをラブーンにも話すのが楽しみです」

    「あばよ。黒いお前もな」

    〈……〉サッ

    「ウタ!久しぶりに会えて嬉しかった!!じゃあな〜〜!」

  • 11◆jTjAfv9SHdw323/03/26(日) 23:53:14

    「私も嬉しかったよ!!またねルフィ!!みんな!!」


    「へへへへ〜♪」ペッタリ

    「お疲れみてェだな。お頭にベッタリだ」

    「今日はウタも観客もずっとはしゃいでたからな」

    「なァ、お前ずっとこのままで良いとか思ってないか?」

    〈…〉ウム

    「勢いよく頷いたなァ。…まァ終わったら付き合ってやるって言ったのはおれだしな。気は済んだか?」

    「まだ〜〜〜♪」ギュウ

    会場すっごい盛り上がってたな〜〜。最後の方はみんな眠そうになっちゃったぐらい。

    「ずっと今日だったら良いのに…な〜〜…」スピ~

  • 12二次元好きの匿名さん23/03/27(月) 00:06:23

    よかった、復活してくれた!!
    保守ミスってしまいすいませんでした

  • 13二次元好きの匿名さん23/03/27(月) 06:43:46

    守守

  • 14◆jTjAfv9SHdw323/03/27(月) 09:52:30

    >>12

    いえいえ、いつもありがとうございます

    感想や保守は励みになっています

  • 15二次元好きの匿名さん23/03/27(月) 21:03:20

    何事も無さそうで何より

  • 16◆jTjAfv9SHdw323/03/27(月) 23:27:08

    ———


    「寝ちまったな〜」


    「じゃあお頭、朝まで頼むぜ」


    「ああ」


    「……」ス---...


    「…気持ちよさそうだな」ヨシヨシ


    〈……〉ジックリ


    ウタの寝顔を見てるのか。


    「12年も過ごしたんだ。あんたにとっちゃ珍しくもないだろう」


    《……イヤ》


    「ん?……そうか悪夢か」


    〈……〉コク

  • 17二次元好きの匿名さん23/03/27(月) 23:48:37

    このレスは削除されています

  • 18◆jTjAfv9SHdw323/03/27(月) 23:54:57

    そうだよな。“こういう”寝顔はあんたには珍しいか。

    「ずっとうなされてたのか」

    《…毎晩》

    「毎晩……。ウタがそうしてくれと?」

    《……側ニイテト》

    「そうか。……ありがとう」

    少なくとも、独りにさせないでくれたんだな。悪夢を見せたくないだろうに。

    〈……〉ニッ

    目が喜んでるな。ウタの言う通り、喋らないだけで結構わかりやすい奴だ。

  • 19二次元好きの匿名さん23/03/28(火) 07:22:16

    ほしゅ

  • 20二次元好きの匿名さん23/03/28(火) 19:08:55

    保守

  • 21二次元好きの匿名さん23/03/28(火) 19:09:04

    嬉しいのかダークライ

  • 22◆jTjAfv9SHdw323/03/28(火) 23:08:24

    「…♪」スピ--...

    「……結構飽きないもんだな」ジックリ

    〈……〉ウム

    本当に良かった。コイツがあるべき生き方をしてくれて。おれたちの生き方はそうじゃなかったからな。

    「……」ウトウト

    置いてった時は不安だったな。ルフィに当たり散らしたこともあった。もし何とかならなかったらとか……いろいろ……。

    〜〜〜〜

    「ん?」

    ここはどこだ?おれたちは確か町外れで……。アイツもすぐそこにいたはずだが。

  • 23◆jTjAfv9SHdw323/03/28(火) 23:30:25

    「私は……赤髪海賊団の音楽家……ウタだよ!!」


    ふらついてるぞ。かなり無理をしてるのか?それに後ろにいるのは市民みてェだが何か様子が……。


    「!」キィ-ン!!


    ……どうしてもウタがやらなきゃならないみてェだ。皆を止めるには。


    「……」スッ


    「…!」


    ならば、おれのすべきことは1つだ。出した手をウタは取ってくれた。顔色は悪かった。


    〈……〉


    「!」


    あんたもいたのか。どこまで知ってるんだ?

  • 24◆jTjAfv9SHdw323/03/28(火) 23:53:51

    🎼どうして あの日遊んだ海の においは


    確か、“世界のつづき”だったな。今日のライブでも歌ってた。

    全く違う。同じ曲だが全く別の歌のようだ。何か違う想いを込めている。


    🎼朝を待つ この羽に吹く 追い風の誘う空を


    このウタは美しかった。娘に思うことじゃねェが、まるで天使のように、美しかった。

    「!」


    暴れていた市民たちが眠っていく。救われたような顔で。……コイツは皆を救ったんだ。


    🎼夢のつづきで 共に生きよう 暁の輝く!!!………今日に

  • 25二次元好きの匿名さん23/03/29(水) 06:53:02

    保守

  • 26二次元好きの匿名さん23/03/29(水) 18:03:30

    ほしゅ

  • 27◆jTjAfv9SHdw323/03/29(水) 23:16:59

    .
    .
    この状況が飲めた。ホンゴウが言うにコイツは…。

    「シャンクス……みんなは……」

    「観客は全員無事だ」

    「………良かった」グラ...

    「……」グッ

    こんな時でも自分よりも周りを…。お前の方が危険なのに。

    「でも……ありがとう……助けに来てくれて……」

    おれはコイツに、何て言えば良い?何を伝えれば良い?何故こんなことに……。

  • 28◆jTjAfv9SHdw323/03/29(水) 23:27:39

    「さァ〜て、そろそろウタを…世界を滅ぼそうとした極悪人を…渡してもらおうかねェ〜〜」


    「……!」


    「……みんな」


    そうだ。この事態を起こしたのはウタだ。黄猿の言い草も間違っちゃいない。………だが。だとしてもだ。


    「コイツは……おれの娘だ」


    「!」


    「おれたちの……大切な家族だ」


    「………!!」


    「それを奪うつもりなら……」




       『死ぬ気で来い!!!!!』

  • 29◆jTjAfv9SHdw323/03/29(水) 23:45:38

    「ファンノミンナ...ダイジョウブカナ...」

    今にも意識が落ちそうだ。黄猿に向かって言ったことだが、コイツにはどう聞こえたんだろうな。

    「……大丈夫だ。人間はそんなにヤワじゃない。それに、

    ----------

    「!」

    急に場所が変わったぞ。ここは…?ウタは…?

    〈……〉

    あんたしかいないのか。

    「今のは…。…!まさか夢か?」

    〈……〉コク

  • 30◆jTjAfv9SHdw323/03/29(水) 23:52:29

    なるほど。そういえば、あんたもさっきの場所にはいたな。だから何だってところだが。

    《……私モ見タ》

    「…!あんたもか」

    なら話は早いな。……同じ夢を見るとは、妙なこともあるもんだ。

    「あのウタは、どうなった?」

    世界中を巻き込んで、黄猿がああ言うようなマネをして、あんな状態になって、それから……。

    〈……〉フルフル

    あんたもか。どうもおれと同じものしか見てねェらしい。

    「そうか。……」

    分かりっこねェのに気になってしょうがねェ。何がウタにああさせた?何があの状況を作った?あの後、あっちはどうなるんだ?

    「だが、アイツは皆を救った。それは間違いねェ」

  • 31二次元好きの匿名さん23/03/30(木) 06:55:42

    このレスは削除されています

  • 32二次元好きの匿名さん23/03/30(木) 18:06:41

    保守

  • 33◆jTjAfv9SHdw323/03/30(木) 23:04:09

    〈……〉ウム

    あんたにもそう見えたんだな。とするとあれは…。

    「救世主になったウタ、か」

    思ってた救世主ってのと違ったな。それにただの夢って気がしねェ。この感覚は未来視と似てる。まるであれが現実だったみてェな…。

    〈……?〉

    その顔、心配してるのか。まァ考え事をしたから不機嫌には見えるかもな。

    「心配するな。気分が悪ィわけじゃねェ。良い気分でもねェけどな」

    何と言えば良いんだか。上手く例えられん。

  • 34◆jTjAfv9SHdw323/03/30(木) 23:27:37

    〈………〉


    「あんたも暇だろう。この前の続きでもするか」


    〈……〉ストン


    「ありがとう。んじゃ、どこまで喋ったか…」


    どうせ分かりはしない。目が醒めるまで、もうしばらく付き合ってもらうとするか。

    .

    .

    〜〜〜〜


    「……」


    〈……〉


    「……?」

  • 35◆jTjAfv9SHdw323/03/30(木) 23:42:40

    2人とも寝てる。でも何か悲しそう。

    「シャンクス?」

    悪い夢とか見てないかな。

    「ねェシャンクス」ツンツン

    「ん…」

    起きた。

    ———

    「ここは…おい、まだ夢なのか?」

    「おはようシャンクス」

    〈…!〉パチッ

    「…!ウタ……ウタか……!!」ギュ~ッ!

    「んふふ…♪」

  • 36◆jTjAfv9SHdw323/03/30(木) 23:58:53

    ウタがいる。それもちゃんと起きてる。ここも見覚えがあるし、どうやら夢じゃねェようだ。

    《おはよう、ウタ》

    「あんたもおはよう」

    「そっちも起きたか」

    〈……〉サッ

    おれには手を振るだけ……いや、モーニングコールはウタにだけか。

    「大丈夫?2人とも顔色悪かったよ?」

    「そうか、それはすまなかった。実はさっきまで夢を見てたんだ。お前が出てきた夢だ」

    「私が?どんな夢だったの?」

    どう話したものか。妙な夢だったからな。

    「まァつまり……寂しい夢だった」

  • 37二次元好きの匿名さん23/03/31(金) 06:46:31

    ほしゅ

  • 38二次元好きの匿名さん23/03/31(金) 18:27:38

    保守

  • 39◆jTjAfv9SHdw323/03/31(金) 22:29:14

    「寂しい?」

    「あっちのウタは、皆を救うために力を振り絞ったんだ」

    「私が?み、みんなは助かったの?」

    やっぱりそこが気になるんだな。

    〈……〉コクッ

    「そっか、良かった〜……何であんたが返事するの?」

    「コイツとは同じ夢を見たんだ。起きるまで結構話をした」

    「へェ〜。良かったね、シャンクスと話出来て」

    〈……♪〉

  • 40◆jTjAfv9SHdw323/03/31(金) 22:58:33

    楽しそうだ。ウタ以外にはこうして話しかけてくれる奴がいなかったのかもな。

    「それでお前は………」

    参ったな。また妙な気分になった。

    「そうそう私は?みんなを助けられたんでしょ?」

    「お前は……その後のお前は倒れ込んで……どうなったかは分からねェが、消えちまった気がする」

    何であのウタが気になるんだ。たかが夢だってのに。

    「あのウタは美しかったんだ。まるで天使か何かみてェに……。ただ見ていて辛かったし、悲しくなった。だからやることが済んで空に帰っちまったとか、変なことを考えちまう」

    そういや、起きる前もウタが見えた気がする。笑ってはいたがその時も美しかったし、悲しくなった。

  • 41二次元好きの匿名さん23/04/01(土) 08:18:01

    しゅ

  • 42二次元好きの匿名さん23/04/01(土) 08:20:59

    同じ夢を見るのに疑問を持たないのはウタっぽい気がする

  • 43二次元好きの匿名さん23/04/01(土) 20:07:21

    age!

  • 44◆jTjAfv9SHdw323/04/01(土) 23:28:13

    「へ〜〜、じゃあその私はいなくなっちゃったんだ」

    おいおい、そんな死んだみたいに言わないでくれよ。余計モヤモヤするじゃねェか。

    「分からねェって言ってるだろ。ただあのお前はいろいろやってたらしくて、無事だったかもしれねェしそうじゃねェかも…」

    「シャンクス、それきっと寂しいってことだよ」

    「寂しい……?」

    「私がいなくなった夢を見たからすっきりしないんでしょ?」

    寂しい…か。なるほど、そう思ってみると結構しっくりくるな。

  • 45◆jTjAfv9SHdw323/04/01(土) 23:49:36

    「……かもな」


    「ねェシャンクス、私がいなくなったら寂しい?」


    「当たり前だろ」ギュッ


    「……嬉しい」ニィ


    《…シャンクスモ、辛カッタ》


    「その話もしたの?」


    「ああ」


    《……ダカラルフィニ、当タリ散ラシタ》


    「あ!おいバカ何言ってんだ!?」


    「え?あの後に?フーシャ村で?」

  • 46◆jTjAfv9SHdw323/04/01(土) 23:57:43

    〈……〉ウンウン

    「何やってんの!ルフィは関係ないじゃん!」プンスカ!

    「しょうがねェだろおれも辛かったんだ!」プンスカ!

    「置いてったのはシャンクスじゃん!笑いながらエレジアを出たくせに!」

    「バ〜カ!辛すぎて笑うしかなかったんだよ!」

    〈………〉キョトン

    「むむむむむ!……そういうことするんだねシャンクス」

    「幻滅されちまったか」

    「違う違う。シャンクスって大事なところはしっかりするから、置いていったこととかも納得してたのかな〜って」

    「そんなわけが無いだろ…。他に思いつかなかったってだけだ」

  • 47二次元好きの匿名さん23/04/02(日) 10:14:14

    セーフ

  • 48二次元好きの匿名さん23/04/02(日) 21:00:45

    保守

  • 49◆jTjAfv9SHdw323/04/02(日) 23:41:30

    「……」

    降ろすにしたって、もっと納得のいく形が良かったな。

    「なァウタ。これだけは言っておく」

    「なァに?」

    夢でも言ったことだが、言わなきゃおれの気が済まねェ。

    「お前はおれの、おれたちの娘だ」

    「……!!」

    ———

    「……も〜〜!何当たり前のこと言ってんの!!あたしはシャンクスの娘!!」ピョッコン!

  • 50◆jTjAfv9SHdw323/04/02(日) 23:56:03

    「おいおい、嬉しいこと言ってくれるじゃねェか!!」ヨ~シヨシ

    「へへ〜♪」ピョコピョコ

    〈♪♪♪〉ジックリ

    やっぱり嬉しいな〜!飽きるまでずっと言ってほしい!

    「お頭」

    「よう、お前たちも起きたか」

    「おはようみんな」

    そういえばもうみんな起きる時間だね。

    「こっそり見てるつもりだったんだが、あんたじゃ一生止めない気がしてな」チラッ

    〈……〉

    ちょっと機嫌悪そう。私とシャンクスの時間を邪魔したくないみたい。

  • 51◆jTjAfv9SHdw323/04/03(月) 00:21:01

    「あははは、ごめんごめん。待たせちゃった?」


    「まァな。で、いつここを発つんだお頭?」


    「そうだな〜。しばらく留まってるし、そろそろ行くべきか」


    いろんなところをまわってるのは相変わらずみたい。


    「じゃあまたお別れだね」


    〈……〉シュン...


    しょうがないか。シャンクスたちだっていつまでも私に構ってるわけにはいかないもん。


    「んじゃあそれまで……



    改めてコイツと街を堪能させてもらおうか」


    「ホント!!?」


    〈……!!〉

  • 52二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 06:44:05

    守守

  • 53二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 18:10:04

    どんどん仲良くしておくれ

  • 54◆jTjAfv9SHdw323/04/03(月) 23:16:52

    .
    .
    「昨日は大盛況だったな」

    「当日はいっつも盛り上がってるけどあんなにすごいのは初めてだったよ」

    「あの土産屋はお前のグッズがあったみたいだな」

    「売り切れてるね」

    もしあったら買ってあげたのに。…自分で自分のグッズ買うって変かな?

    「それだけお前が人気ってことだな」

    「まァね〜♪2年ぐらいの活動でこんなにファンが出来ちゃったし」

    ゴードンが教えてくれたおかげ!感謝も込めて、何かお土産あげたいな。

  • 55◆jTjAfv9SHdw323/04/03(月) 23:30:46

    「まだ2年なのか。ルフィみたいだな」


    「ルフィも2年なんだ」


    たった2年で海賊王になったんだ。すごいな〜ルフィ!


    「そういえばシャンクスも“四皇”っていうのだったんでしょ?強い傘下とかいるの?」


    「ああもちろん」


    【「大頭〜〜♡」


    「………楽しい奴等だ」


    「へ〜、会ってみたいな〜」


    何か誤魔化された気がするけど、まァ良いか。


    「お前を知ってる奴もいるからな。会えば歓迎されるぞ〜!」ニコッ

  • 56◆jTjAfv9SHdw323/04/03(月) 23:45:26

    その人たちにも歌を聴かせてあげれたら良いな。シャンクスが楽しい奴等って言うぐらいだから悪い人たちじゃないだろうから友達にもなりたいし。

    「お!ウタ、あれを見ろ!」

    「あれって?」

    「ほらあれだ」

    指差してるのは……ボール?

    ———

    「お前は行かなくて良かったのか?2人と一緒に」

    〈……〉コク

    ・彼は赤髪海賊団の皆と練り歩いていた。そうした理由は2つ。シャンクス以外の船員とも過ごしたかったのと。

    「お頭とウタで2人になってほしいんだろう」

  • 57二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 06:39:20

  • 58二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 17:53:10

    ボールってことはもしや?

  • 59◆jTjAfv9SHdw323/04/04(火) 22:55:15

    ・こういうことである。出航までの間ぐらいお互いだけの時間を過ごしてほしいと彼は思った。

    〈……〉フッ

    「お、正解みてェだ」

    「だがお前もよくおれたちを信じてくれるなァ」

    「これだけウタに懐いてるんだ。身内のおれたちも大丈夫ってことだろうな」

    ・前々からウタをこのように育てた赤髪海賊団とは会いたいと彼は思っていた。疑う理由など無い。

    「ところで、お前はどのくらい強えんだ?」

    〈…………〉ウ~ム

    ・難しい質問だ。並みの海賊ぐらいなら問題無いが、あの怪物ほど強いと敵わない。彼は返事に困った。

  • 60◆jTjAfv9SHdw323/04/04(火) 23:09:06

    「どうせなら今から手合わせしねェか?一旦街から出てよ」

    「良いなそれ!12年ウタを守った実力ってのを見せてもらおうか!」

    〈……!〉

    ・物騒な方向に話が進みそうで彼は戸惑った。

    「あ!みんな〜!!」

    〈!〉

    「お、調子はどうだ?」

    ・2人と鉢合わせてしまったのは残念だったが、手合わせから話が逸れて彼はほっとした。

    ———

    「サイッコー♪シャンクスと一緒にまわれてさ」

  • 61◆jTjAfv9SHdw323/04/04(火) 23:13:43

    この前は行かなかったところも行けて、いろんなこと出来て楽しいしそれに……シャンクスと一緒に街を歩けたのが久しぶりで嬉しい。

    「そうだごめん!お土産とかも買いたいけど売れ切ればっかりで…」

    「気にするな!お頭たちが楽しんでくれれば充分だ」

    〈♪♪♪〉

    みんながそうなら良いけど。……あんたすごく楽しそうだね。

    「おいおい、お土産ならあるじゃねェか!」

    「何か買ったのか?」

    「ああ、これだ!」

       ドン!!

  • 62◆jTjAfv9SHdw323/04/04(火) 23:31:34

    「……お頭、なんだこれ?」

    「ボールだ」

    「あんたボール遊びなんてしたか?」

    「しかし、色が赤白に分かれててお嬢みたいですね」

    「そうだろ!!だから買った!!」

    「シャンクスってば、これ見つけた時はしゃいでたんだよ」

    私に似てるから買っただなんて……。確かに赤白で似てるけどね。

    「しかも見ろ!開くぞこれ!」パカッ

    「何か入れられそうだな」

    「ケースか何かか?だとしたらどっかに転がっちまいそうで不便だな」

  • 63◆jTjAfv9SHdw323/04/04(火) 23:47:33

    「特に珍しいもんも使われてなさそうだな〜」シゲシゲ


    「あんたも持ってみる?」スッ


    〈……〉パッ


    ボールを見つめてる。あんたが気に入ってくれたら私も嬉しいけど。


    「まだ全部まわってないしさ、…ねェやっぱりみんなで行こう?あっちのお店とか大勢で食事した方が楽しいと思うの」


    「誘われちゃあ仕方ねェな!」


    「ちょうど腹減ったところだし、行くか!」


    「あんたもそれで……!?」


      シュイシュイシュイシュイ………!!


    「え!!?」


    吸い込まれてる!?


      ポトッ


        カチッ!

  • 64◆jTjAfv9SHdw323/04/04(火) 23:59:41

    「……!!!」


    「「「「「……!!!」」」」」


    黒い人がボールに閉じ込められちゃった……!!


    「ちょ、ちょっとシャンクス!?」


    「おれも知らねェよ!」


    「どうなってんだこのボール!!?ウタの友達を吸い込みやがった!!」


    「店で何も聞かなかったんすかお頭!」


    「おい!とにかく出してやらねェと!」

  • 65二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 06:46:05

  • 66二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 18:31:10

    ゲットしちゃったか

  • 67◆jTjAfv9SHdw323/04/05(水) 22:59:32

    「どうする?叩き割るか?」

    「バカ!この中にいるんだってば!ねェ聞こえる?大丈夫?」

     シ-ン……

    どうしたら出せるんだろう?まだこのボールのこと全然知らないからやり方がわからない!

    「真ん中のボタンっぽいのは……違うみてェだ」カチカチ

    「さっきの店に戻る。このボールのことを聞くんだ」
    .
    .
    .
    「う〜〜む……」

  • 68◆jTjAfv9SHdw323/04/05(水) 23:19:33

    「人を吸い込む機能なんてあるわけないとよ…」


    「でも、さっき吸い込むところを見たしな〜…」


    「すまない、変なもん買っちまって」


    「シャンクスのせいじゃないよ」


    こんな機能があるなんて思うわけないもん。


    「まァ入れ物ってことは出す方法があるはずだ。必ず見つかる」


    「………」ジ---...


    いくらボールを見ても丸いだけで何にも無い。ホントにどうなってるの?

  • 69◆jTjAfv9SHdw323/04/05(水) 23:36:05

    「……いつまでも出せなかったらどうしよ」


    「縁起でもねェこと言うな」


    「この中にいるのは間違いねェ。出す方法が見つかるまでこれは大事にしておこう」


    「………」


    悪い妄想が止まらないや。出せてももう手遅れだったとか……。


    「……もう!出てきてよ!!」ヒュン!!


    「あッ!」

    「おい!」


       タンッ

     

    パカッ


      ポンッ!

  • 70◆jTjAfv9SHdw323/04/05(水) 23:51:14

    〈……〉


    「あ……」


    ボールが…開いた?


    〈?〉


    「「「出てきたァ〜〜〜!!!」」」


    ———


    ・ボールから出たら、ウタたちがものすごく喜んでいたことに彼は驚いた。


    「ねェ大丈夫だった!!?どこも悪くない!?」ユッサユッサ


    〈……〉ウンウン


    ・どうやら心配させてしまったらしい。彼は安心させたいと思った。

  • 71◆jTjAfv9SHdw323/04/05(水) 23:56:06

    ・彼は繰り返し頷いた。あの中の居心地は、彼にとっては悪くなかった。

    「ふゥ、窮屈な思いはしてなそうで良かった」

    「じゃあ出られたわけだしコイツは捨てるか」

    〈!〉アワアワ

    ・彼は慌てて引き留めた。

    「ん?気に入ってるのか?」

    「しかし、また吸い込まれるかもですぜ?」

    〈……〉

      シュインシュイン!

    「また吸い込まれた!?」

      ポンッ!

    「あ、出てきた」

    ・彼はボールを出入りしてみせた。

  • 72二次元好きの匿名さん23/04/06(木) 06:54:20

    ほしほし

  • 73二次元好きの匿名さん23/04/06(木) 18:39:45

    そりゃボールが危ないと思うよね

  • 74◆jTjAfv9SHdw323/04/06(木) 22:41:02

    「え〜ッと、いつでも出られるってこと?」

    〈……〉コクッ

    「良かった〜……」

    ・ようやく皆は安心したようで、彼もほっとした。

    ———

    「ところでこの中はどうだった?快適だったりするのか?」

    〈……〉コク

    へ〜、結構居心地良いんだ。

    「なるほどな。だから気に入ったのか」

    〈……〉フルフル

    え?違うの?

  • 75◆jTjAfv9SHdw323/04/06(木) 23:07:07

    《……ウタニ……似テル》


    「ははは、あんたもか!やっぱそこが良いよな!」


    「何それ〜〜!」ムスッ


    心配してたのに呑気だなァもう。シャンクスも調子戻ってるし!


    「んじゃあこの話はカタがついたし、飯屋行こうぜ!」


    「そうそう!みんなで行こ!」


    やっとみんなで楽しめる!

    .

    .

    .

    「は〜〜!!美味しかった〜♪」


    「食いっぷりは健在で安心したぜウタ!」

  • 76◆jTjAfv9SHdw323/04/06(木) 23:28:09

    「ホイップマシマシのパンケーキが好きだって聞いたから肉を注文するか迷ったぞ!」

    「今だってお肉は好きだよ!どっちも美味しいし!」

    「逆にアンタはあれしか食わなくて良かったのか?」

    〈……〉ウム

    「いつも私より少食なの」

    「おれたちが多すぎるだけかもしれねェがな!」

    「「「「なははははは!!」」」」

    やっぱりみんなでいるのサイコー!

    「さて、着いたな」

    「……!」

    シャンクスの船。

  • 77◆jTjAfv9SHdw323/04/06(木) 23:47:19

    「今日までありがとシャンクス。みんな」

    「こんなに留まるつもりは無かったが、おかげでおれたちも楽しかった」

    ライブを観に来てくれたり街を一緒に歩いてくれたり、すっごく良い時間だった。

    〈……?〉クルックルッ

    「ん?どうしたんだ?」

    私とシャンクスたちを見回して……わかった。

    「シャンクスの船に乗らないの?って言いたいんでしょ?」

    〈……〉コク

    「やっぱり。私にシャンクスといてほしいんだもんね」

    ずっと離れ離れだったから、その分ずっと一緒にってことだと思うけど……。

  • 78二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 06:54:58

  • 79二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 15:53:10

    今後はボールで待機とかするのかな?

  • 80◆jTjAfv9SHdw323/04/07(金) 22:49:05

    「心配しないで。大丈夫だから」ヨシヨシ

    〈……〉フ..

    ありがとう。心配してくれて。

    「不安がマシになったようだな。姉さんをやれてるじゃねェかウタ」

    「よくこんな風にしてもらってるから…」

    私が泣きついた時にしてもらったこと。それをマネしてるだけ。

    「んで、その言い草だと乗るつもりは無さそうだな」

    「まァね。乗りたいのもそうだけど、やりたいことがあるから」

    「そうか。ならおれたちも応援してるからな」

    「ありがとシャンクス」

  • 81二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 09:59:15

    しゅ!

  • 82二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 21:41:25

    ゲットしたことでもっと仲良くなりそう

  • 83◆jTjAfv9SHdw323/04/08(土) 22:45:48

    〈……〉


    納得してくれるかな?でも、私が望んでるからこれで良いの。


    「そんな顔するな!あんたのような友人がいるからおれたちも安心できるんだ」


    「これからもコイツの側にいてやってくれ!聞いた限りじゃ寂しがりになっちまったみてェだからな」


    そんな風に言われるとちょっと恥ずかしいや。確かに寂しいのは嫌だけど。


    〈……〉キラン


    目がちょっと光ったような。任せてってこと?


    「それじゃ、またな。ウタ」


    みんなは背中を向けて船に乗っていく。もう言い残すことは………そうだ。

  • 84◆jTjAfv9SHdw323/04/08(土) 23:00:53

    「ねェ!最後にさ、---------」




    「あばよ〜〜ウタ〜〜〜!!!」ボロボロ


    「元気でいろよ〜〜〜!!」ボロボロ


    「ライブあったら、観に行くからなァ〜…!」メソメソ


    「グオ〜〜〜!!!」キュイ---ン...

    「堪えろガブ!...クッ泣いてもブッ放すな!!」


    さっきまでみんなカッコいい雰囲気だったのに…。でもそういうとこも好きだよ。


    「またね〜〜みんな〜〜〜!!!」

  • 85◆jTjAfv9SHdw323/04/08(土) 23:46:49

    「アンタも元気でな〜〜!」

    「ウタを寂しくさせんじゃねェぞ〜〜!」

    〈……〉


       ウワハハハハハハ………!!!

    遠くなっちゃったな〜。あの日みたいに海へ出ながら笑ってる。……あの時も悲しかったんだね。

    〈……〉ジ---...

    ずっとシャンクスたちを見つめてる。

    「どうだった?これがあたしの家族」

    ほんの数日だったけど、好きになってくれてると良いな。

    〈……〉チラリ

    「…!へへ、そうでしょ?」

  • 86二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 23:59:36

    宴を楽しんでたし絶対気に入ってるさ

  • 87二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 09:36:36

    これは良い別れ

  • 88二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 20:10:35

  • 89◆jTjAfv9SHdw323/04/09(日) 23:05:38

    あんたもそう思うよね。シャンクスといると楽しい気分になれるから、名残惜しいのすごく分かる。

    「この数日、ずっと楽しかったよ」

    ライブは上手くいったし、ルフィたちやシャンクスたちと一緒にいられたし、すっごく幸せだったな〜。

    「それは良かった」

    「あ、ゴードン」
    〈!〉

    「幸せな時間を過ごせたようで私も嬉しいよ」

    「ゴードンも混ざれば良かったのに」

    「私ははしゃぐには歳がね」

    「でもこの人は楽しんでたし、ゴードンもきっと大丈夫だったよ」

  • 90◆jTjAfv9SHdw323/04/09(日) 23:25:33

    〈……〉コク

    「……ふふ、惜しいことをしたかもしれないな」

    楽しむのに歳なんて関係ないの。シャンクスたちがいる時に呼べば良かった。

    「じゃあみんなといた時の話するね!」

    「ああ、是非聞かせてくれ」
    .
    .
    .
    ザザーーーン……

    随分長くいた気がするこの街とももうお別れ。ほんの数日なのに不思議だな〜。

    〈……〉ジックリ

    「それずっと持ってるね」

  • 91◆jTjAfv9SHdw323/04/10(月) 00:16:36

    赤と白の不思議なボール。ゴードンとも弄ってみたけど、結局黒い人しか吸い込まない。


    「あんたしか入れないボール……。ねェ、ちょっと良い?」


    〈……?〉スッ


    ボールを持たせてもらって、と。


    「戻っておいで!」バッ


      シュイン!


    「出ておいで!」ヒュン!


     ポンッ!


    《ンッ!》ドドン!!


     キラリンッ!

  • 92二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 06:47:57

    しゅ

  • 93二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 17:58:03

  • 94◆jTjAfv9SHdw323/04/10(月) 23:15:56

    「今の…ちょっとカッコいいんじゃない!?」

    〈……!〉ドヤッ!

    急にやらせたのに合わせてくれた!しかもポーズまでしてくれるなんて結構ノリノリ?

    「このボール、あんたの演出に使えるかもね!」

    光の中からあんたが出てくるのってカッコいい気がする!いつか一緒に何か出来たら楽しそう。

    〈……〉クイ

    「いつでもこの中にいても良い?う〜〜ん、それは…」

    〈?〉

    「あたしはずっと外にいてくれた方が良いな〜。見えるし触れる方が安心する」スリ...

    あんたは気にしてないと思うから、これはあたしのワガママ。それにちょっと寒いし。

  • 95◆jTjAfv9SHdw323/04/10(月) 23:35:56

    〈……〉ジ---...


    「どうしたの?何か…えッ!?」


    〈-------〉キラァアアア


    何かいる!


    「ちょっと!あれ何……あれ?」


    もういない。今いたのに……。


    〈……〉


    「ねェ今の何?ほら、あっちにいたの」


    何か知ってるかな。


    《……月》


    「そうじゃないって!あんたも見たでしょ?何かこう光ってる生き物!」

  • 96◆jTjAfv9SHdw323/04/10(月) 23:55:54

    《………月》


    「もう!月は今も見えてる!」


    もしかしてあたしにしか見えなかったのかな?何だったんだろ。


    「…!ひょっとしてオバケとか幽霊……!?」ゾゾッ


    急にいなくなったのって、まさかそういうこと…?


    〈?〉


    「……あんたのせいだもん」ピトッ


    怖くなっちゃった。あんたがあれを見てないからだ。


    〈……?〉ポンポン


    よく分かってなさそう。でもありがと。

  • 97二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 06:45:40

    しゅ

  • 98二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 14:13:29

    ダークライの方がやってることオバケっぽいのに…

  • 99◆jTjAfv9SHdw323/04/11(火) 23:40:24

    ———

    ・ウタが何を指しているのかは彼にも分かっていたが、イマイチ伝わらなかったようだ。ウタは怖がってくっついてきた。

    「ねェ覚えてる?シャンクスが喋ってたこと」

    〈?〉

    ・赤髪海賊団と過ごす中で、彼等はいろいろな話をしていた。そのどれもが彼の興味を惹くものだった。

    「空に浮かぶ島とか、巨人の国とか………あんたはあの中でどれぐらい行ったことあるの?」

    〈………〉ウ~ム

    ・悪人だった頃の彼は世界中を飛び回っていた。しかし、野望ばかり考えていたために周りのことなどまるで覚えていなかった。

    「覚えてない?まァ昔のことって結構忘れちゃうよね」

  • 100◆jTjAfv9SHdw323/04/11(火) 23:58:26

    ・エレジアに居着くよりも更に前のことだ。そう言われてみると、忘れていても仕方ない気がしてきた。


    「アンちゃんの故郷の話も楽しかったし、ファンの人たちも地元の話をよくしてくれるし……」フフ


    ・何かしたがっていそうだ。考えが纏まったら話してくれるだろうと彼は思い、特に突っ込みはしなかった。


    「……」フワフワ


    〈……?〉


    「あんたの頭、やわらかい」フワフワ


    〈……〉


    ・彼はしばらく頭を弄られた。嫌ではなかった。

  • 101二次元好きの匿名さん23/04/12(水) 07:05:53

  • 102二次元好きの匿名さん23/04/12(水) 18:41:12

    嫌ではないというか
    心なしか嬉しそう

  • 103二次元好きの匿名さん23/04/12(水) 18:49:13

    >>102

    すごく心を許してる感じがして好き

  • 104◆jTjAfv9SHdw323/04/12(水) 23:12:23

    〈……〉ウッツラ...

    ・そのうち、彼は瞼が重くなっていた。

    「もう眠い?それじゃあ…」スッ

    〈…!〉


    ・彼はウタにおぶられ、部屋に運ばれた。

    「あんたは大きいからこういう風にしか運べないや。ウタワールドなら好きなように出来るのにな〜…」

    ・どうやら彼がそうするように運びたかったようだ。

    〈……〉ヘタリ...

    ・ベッドに座り込むと、数日分の疲れが一気に出てきた。自分が思ったよりはしゃいでいたことに彼は気づいた。

  • 105◆jTjAfv9SHdw323/04/12(水) 23:38:01

    「おつかれさま」

    〈……♪〉

    まだ時間は早いが、このまま寝てしまおう。彼は身をベッドに委ねた。

    ———

    「……」

    いつからだろうね。あんたがこんなに安心出来るようになったのって。

    「……」

    昔はずっと独りだったみたいだし、あたしと住むようになっても海賊とかうなされてるのが心配だっただろうし……。

    〈……〉ウトウト

    「……」ヨシヨシ

    幸せそう。こっちも嬉しくなっちゃう。

  • 106二次元好きの匿名さん23/04/13(木) 07:02:20

    ほし

  • 107二次元好きの匿名さん23/04/13(木) 12:19:55

  • 108二次元好きの匿名さん23/04/13(木) 22:01:17

    ダークライが幸せそうで和む

  • 109◆jTjAfv9SHdw323/04/13(木) 23:32:07

    〈……?〉

    「ん?……部屋から出ないのって?」

    確かにあたしの部屋じゃないけどさ。

    「あんたを見てたいだけ」

    こんな顔なかなか見れないから。いつもあたしが先に寝ちゃうし。

    〈……〉

    これって変かな。いや、気にしなくていいよね。

    〈……〉スゥ~...

    瞼が降りてきた。

    「お〜やすみ♪」

    【「お〜やすみ〜♪あ〜かちゃん、し〜ずか〜にね〜♫」

  • 110◆jTjAfv9SHdw323/04/13(木) 23:47:51



    「……!」

    シャンクスの子守唄。何で今思い出したんだろ。

    「……。〜〜♪〜〜♩」

    こんな風に歌ってくれてたっけ。下手だったのに、一生懸命。

    「〜〜♩〜〜♫」

    子守唄で寝てくれた時は嬉しかったと思う。

    〈……〉zzz...

    だってあたしもそうだから。

    「ウタ?……取り込み中か」

  • 111二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 06:47:06

    しゅ

  • 112二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 17:45:29

    きっと四苦八苦しながら子守唄練習したんだろうなシャンクス

  • 113◆jTjAfv9SHdw323/04/14(金) 22:07:19

    「あ、ゴードン」

    どうかしたのかな。

    「大した用じゃないんだ。お前の部屋にいないから一応覗いてみただけだ」

    「心配しなくていいんだよ」

    ずっと心配させてただろうからしょうがないんだけど。

    「習慣というのは恐ろしいな。しかし……ふふ、ウタが寝かしつけたのか?」

    「疲れてたみたいだから」

    「いつもはお前が寝かせてもらっているのだがな」

    そうそう。毎晩こんな風に、あんたに座ってもらってね。

    〈……〉zzz...

  • 114◆jTjAfv9SHdw323/04/14(金) 22:36:21

    「こんな表情をするのだな。彼が」

    「なかなか無いでしょ?」

    いつにも増して穏やかな顔。小さな子どもみたいに、何も気にしないで寝られてるってこと。

    「では、私は部屋を出ているとしよう」

    もう出ていっちゃった。もうちょっといたって良いのに。

    〈……〉zzz...

    よく寝てるな〜。今度子守唄っぽい曲でも作ってみようか。

    「……」フフ

    あんたも寝てるあたしにこう思ってたりする?
    .
    .
    .

  • 115◆jTjAfv9SHdw323/04/14(金) 22:58:54

    「おはよ〜!……あれ?」

    〈……〉zzz...

    よっぽど疲れてたんだ。まだ全然起きなそう。

    「新聞届いたから一緒に見ようと思ったのに」ムスッ

    起こしたら悪いしな〜。

    「……そうだ♪」

    耳元に寄って、と。

    〜〜〜〜

    ・彼は波打ち際に座っていた。別に何かするでもなく、波の音を聴いていた。

    🎼〜〜♪

    〈?〉

    ・近くで歌声が聴こえた。不思議に思って見渡すと、音貝が転がっていた。

  • 116二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 08:36:38

    ダークライが聴いてたのか

  • 117二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 20:01:14

    耳元ってことはあの海兵のような距離で囁いたんだな

  • 118◆jTjAfv9SHdw323/04/15(土) 22:20:02

    *🎼〜〜♫

    ・音貝が出しているのは、ウタの歌だ。そういえば、今までライブで披露した曲がアルバムになるという話があった。

    〈……♪〉ヒョイッ

    ・彼は貝を拾い上げて歌を楽しんだ。これからもこの歌が世界中で聴いてもらえると思うと、彼は嬉しくなった。

    〜〜〜〜

    〈……♪〉フン...フン...

    リズムを取ってる。歌を聴いてる夢を見てるみたい。

    「……」ニッコリ

    あたしが歌ったからかな?だったら今は何を歌ってるんだろ。

  • 119◆jTjAfv9SHdw323/04/15(土) 22:49:50

    「う〜〜ん…」

    能力を使えばウタワールドで話聞けるよね。どうせだし今から……。

    「やっぱり起きてからにしよ」

    このまま起きないわけじゃないんだし、この寝顔の邪魔はしたくないや。

    〜〜〜〜

    〈!〉

    ・しばらく聴いてるうちに、彼は箱を見つけた。“UTA”とあるし、ポップなデザインだからこの音貝の入れ物だろうと思いそれも拾い上げた。

    〈……?〉



      『First &
    Last Album』

  • 120◆jTjAfv9SHdw323/04/15(土) 23:20:56

    .
    .
    〜〜〜〜

    〈……!〉パッチ

    ・考え事をしているうちに目が覚めた。目覚めてようやく、彼は自分が寝ていたのを思い出した。

    〈……〉ガチャリ

    「あ、起きたんだ。おはよ〜!」

    《おはよう、ウタ》

    ・部屋の外にウタはいた。慣れたやり取りを交わし、彼は少し目が冴えた。

    「今部屋に入ろうと思ってたの。あんたの寝顔可愛かったよ」

    〈……〉

    ・自分に可愛さがあるのか。よくわからないので彼は聞き流した。

  • 121◆jTjAfv9SHdw323/04/15(土) 23:56:20

    「そうだ、ゴードンに会ってあげて。3日ぐらい寝てたから心配してるの。起きるだろうかってね」

    ・結構長く寝ていたのか。少し申し訳なく思った彼は、すぐ国王に顔を出した。


    「ゴードンどうだった?」

    〈……〉グッ

    ・国王はとりあえず安心してくれた。昨日から不安だったらしい。

    「そう、良かった。ねェこれ見て!起きたら見せようって思ってたの」

    ・見せてきたのは新聞だった。それにはこの前のライブのことが載っており、そこに立ったアーティストがたくさん載っていた。

  • 122二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 08:50:41

    この三人出てるライブ見たい!

  • 123二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 19:51:27

  • 124◆jTjAfv9SHdw323/04/16(日) 22:58:53

    〈……♪〉

    ・もちろん、ウタも載っていた。それもかなり大きく。彼は嬉しかった。

    「こんなにいっぱい歌手が来たなんてすごかったよね!サインもみんなからもらえちゃったし♪」ピョッコン

    ・あの日はたくさんの歌手がいた。彼等と交流するウタがとても楽しそうだったのは彼にとって印象深かった。

    「みんな話してて楽しかったな〜。ブルックさんにはルフィたちのこととかもいっぱい話してもらえたし……」

    ・ブルックの陽気なようで落ち着いた態度は、ルフィたちとの冒険があったからと思えば納得のいくものだった。

    【「パンツ、見せてもらっても良いですか?」】

  • 125◆jTjAfv9SHdw323/04/16(日) 23:28:46

    〈…………〉


    ・多分冗談か何かだろう。彼は頑張って忘れた。


    「あ、そうだ。カリーナさんって実は怪盗なんだってナミちゃんから聞いたんだけどどう思う?グラン・テゾーロから抜けたのはそこでオーナーの資産を盗んだからだって噂も聞いたし……」


    【「誰だァ?」


    「とんだ女狐よ」イライラ


    〈………?〉ウ~ム


    ・そういえば、ナミはカリーナを煙たがっていた気がする。もしかしてそのせいだろうかと、彼は気になった。


    〈……〉フルフル


    ・しかし、彼はウタほどカリーナのことは知らない。何か言えそうに無いので首を横に振っておいた。

  • 126二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 07:00:42

  • 127二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 18:44:43

    ナミさんはまぁいろいろあったらしいし…

  • 128◆jTjAfv9SHdw323/04/17(月) 22:33:18

    ———


    「だよね〜、カリーナさんは歌手だよ!怪盗だなんて、カリーナさんも変なウワサが立って大変だね!」アハハ


    立派な歌手なのにドロボー呼ばわりなんて、きっと聞いたら怒るよ!


    「でも、怪盗カリーナさんか。……ちょっとカッコいいかな……?」


    ソウルキングも海賊だったからあり得なくはない?それに、もしかしたら悪いわけでもないかも?怪盗カリーナ参上!みたいに名乗ったりするのかな?

  • 129二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 23:01:17

    純粋だな

  • 130◆jTjAfv9SHdw323/04/17(月) 23:16:59

    〈……?〉クイ

    船の行き先?…わかった。

    「あとどのくらいかって?」

    〈……〉コク

    「もうちょっとかかるみたい」

    船ってゆっくりだからね。

    「早く着かないかな〜。ファンのみんなとも話したいし」

    会場に来てくれた人、どのくらいいるかな。楽しかったって話いっぱい聞きたいな〜!

    「ん〜〜♪何か歌いたくなってきた!ねェ、聴きたい曲ある?」

  • 131◆jTjAfv9SHdw323/04/17(月) 23:33:22

    〈……〉ピコン!

    「オッケーそれね!じゃあ歌うよ!」
    .
    .
    .
    「あ!あれエレジアじゃない!?」

    〈……〉ウム

    上から見てるあんたがそう言うならそうだよね!長かった〜!

    「やっと配信が出来るな、ウタ」

    「何日も出来てなかったからね」

    1匹ぐらい持ってくれば良かったかな。ファンのみんな心配してないと良いけど。

    「では準備をしておきなさい」

    「もう出来てるから大丈夫!」

  • 132◆jTjAfv9SHdw323/04/17(月) 23:44:42

    ———

    「ありがとうございます!」ペコリ

    「こちらこそ」ニコリ

    ・船は着いた。ウタは船員に深々とお礼を言う。無邪気な挨拶を貰ったせいか、彼には船員の顔が緩んだように見えた。

    「この度もありがとう」

    〈……〉ペコリ

    ・国王と彼も続いて挨拶をした。

    「じゃあ先行ってるね〜!」

    ・うさぎのように飛び跳ねはしゃぎながらウタは城へと向かった。彼は国王とゆっくり歩くことにした。

  • 133◆jTjAfv9SHdw323/04/17(月) 23:57:38

    .

    .

    「………ふふふ」


    〈……?〉


    ・国王が微笑みだした。しかし、声は涙を含んでいるので彼はちょっと心配になった。


    〈……〉ポンポン


    「ありがとう。つい感極まってしまってね」


    ・何か悲しいというわけではなさそうなので、彼は安心した。


    「今でもあの頃をよく覚えている。だからあの子の幸せそうな姿を見ているとこうなってしまうんだ」


    ・国王もとても幸せそうだ。その気持ちは彼にもよく理解出来た。

  • 134二次元好きの匿名さん23/04/18(火) 07:01:37

    ほす

  • 135二次元好きの匿名さん23/04/18(火) 12:41:51

  • 136二次元好きの匿名さん23/04/18(火) 20:40:40

    >>133

    育ててきた子の晴れ舞台は感慨深いよね

  • 137◆jTjAfv9SHdw323/04/18(火) 23:24:23

    〈……〉ニッ


    「酷く険しい道のりにはなってしまったが、ここまで来れて本当に良かった。国民たちもきっと、あの子を祝ってくれているはずだ」


    ・酷く険しい道のり。それは怪物のことだろうと彼は思った。あれさえいなければ、きっと普通の日常を送りながら歌手へ育っていただろうに。


    「最近のあの子はずっと笑ってくれていると私は思うのだが、君はどうだい?」


    〈………〉ウム


    「ふふ、そうか。私にはまだまだ当たり前じゃないみたいでね。目を離したところでは寂しさや悲しさを抱えてるんじゃないかと、時々心配になってしまうんだ」

  • 138◆jTjAfv9SHdw323/04/18(火) 23:49:42

    〈……〉

    ・その心配もまた、彼にはよくわかった。ウタは強がりだからよく弱音を隠していたし、今でもそうじゃないかという国王の心配はもっともだ。

    〈……〉

    ・だが、あの子はシャンクスともルフィとも会えた。ずっと抱えていた不安はもう無い。彼はそう思いながら息を吸い込み、

    「もう心配しなくて良い、と言いたそうだね」

    〈!〉

    ・彼が口にする前に国王は言い当てた。彼は少し驚いた。

    「君とも12年付き合ったんだ。伝わるとも」

    〈……♪〉

    ・国王からの思わぬ言葉を彼は嬉しがった。

  • 139二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 07:00:02

    しゅしゅ

  • 140二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 18:45:20

    ゴードンさんも気が楽そうなの良いね

  • 141◆jTjAfv9SHdw323/04/19(水) 22:12:11

    「変わったのは君もだ。昔はすぐ独りになろうとしていたというのに」

    〈……〉フン

    ・自分をよく知っているだけ、と彼は内心呟いた。……今の自分のことを聞いても、それが自分だと信じないだろうとも思った。

    「わかっている。初めはウタを断れなかっただけなんだろう?それが今や進んで側に立とうとしてくれているのが嬉しいんだ」

    〈……〉ニッ

    「しかし、あの子の歌声はどこで身についたのだろうな。何せシャンクスたちとここへ来た頃から------」

    ・白い髪の年寄り2人は、娘の成長を喜びながら雑談に華を咲かせ、ゆっくりと城へ向かって歩いた。
    .
    .
    .

  • 142◆jTjAfv9SHdw323/04/19(水) 22:40:47

    「あ、やっと来た!お〜〜い!」

    〈!〉

    ・窓からウタが顔を出していた。やっぱり配信をしているようだ。

    「あんたはいないのかって言ってるよ〜!」

    「君に来てほしいそうだ」

    〈……〉フワ~~...

    ・彼は窓へと飛んでいった。どんな話をしているのか楽しみだった。

    「ほら、来たよ!」

    ・彼の姿を見て喜ぶ人がいて、彼は嬉しくなった。こうなれたのはウタのおかげだ。

    「あんたにも質問が来てるよ!ライブは楽しかったかとか好きな歌手は増えたかとか-----」

    〈……〉フムフム...

  • 143◆jTjAfv9SHdw323/04/19(水) 23:12:48

    ・この日はずっと雑談で盛り上がった。楽しかったのは言うまでもないことだ。

    ——————

    「うんうん!」

    良いのが描けた気がする!

    〈……〉スゥッ

    今描いてるのが気になったのかな?…ドアはあるのにいつも床をすり抜けてくるね。

    「これ?アルバムを出すからそのデザインを考えたの」

    〈…………〉ジーーーーーー....

    「どう?音符に冠を乗っけてみたの!かわいくない?」

    ものすごくじっくり見てるけど、気に入ってくれるかな?

    「タイトルはまだ出来てないんだ〜…。良い言葉があれば良いんだけどね」

  • 144◆jTjAfv9SHdw323/04/19(水) 23:56:39

    《……First & Last Album》

    「え?」

    First & ……Last ?

    「えっと……どこかで見た?これ」

    スラスラ喋った。まるでアルバムのタイトルだって知ってるように。

    《……夢》

    「夢のあたしがそう名付けたの?………あんたって時々そういう夢見るよね」

    この前もシャンクスと一緒にあたしがいなくなっちゃう夢を見たみたいだし、ちょっと心配。

    「大丈夫。ちゃんといるからね」ナデナデ

    〈……〉

    独りぼっちは飽き飽きだろうから、出来るだけそうさせないであげたいな。

  • 145二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 06:59:43

    hos

  • 146二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 17:54:10

    最初は1人でいたいって態度だったのがこうなったのか

  • 147◆jTjAfv9SHdw323/04/20(木) 23:32:56

    「じゃあさ、一緒に考えよ?夢と違うタイトルにしちゃえば平気でしょ!」

    夢のことで凹んじゃう人ならよく知ってるよ。事実でもないのに辛くなっちゃうんだよね。

    〈……!〉パッチリ

    目が大きく開いた。良い考えでしょ?

    「よし、決まり!じゃあどんなのが良いかな?」

    〈………〉

    気が逸れてくれたかな。それに、1人で考えるより良いタイトルに出来そう。

    ——————

    ・彼は国王に呼ばれた。何か言いたいようだ。

    「近々ウタに話したいことがあるんだ」

  • 148◆jTjAfv9SHdw323/04/20(木) 23:42:07

    〈?〉

    ・今になって話したいこととは何だろうか。彼は耳を傾けた。

    「実は、ーーーーーーーーーー」



    「ということだ」

    〈……〉

    ・ウタの様子を見てそう思ったとのことである。彼は国王の考えに理解を示した。

    〈……?〉

    ・その直後、彼の頭を疑問が過ぎった。

    「何故君に話したか、か」

    ・彼の考えはこの通りだ。ウタに言いたいのなら直接言えば良いはずだと思った。

    〈……〉クイ

    「待ってくれ。君に代わりに言ってほしいということではないんだ」

  • 149二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 07:18:45

    ほすほす

  • 150◆jTjAfv9SHdw323/04/21(金) 17:48:27

    〈?〉

    ・ウタに伝えようとしたら止められてしまった。彼は意図がわからず、首を傾げた。

    「このことは私の口から言ってウタの返事を聞きたい。これを君に言ったのは………」


    「私の心の準備だ」

    〈……〉ジーー…

    「その…はっきりと伝えられるか心配なんだ。つい不安になってしまってね」

    ・国王は優しいが、遠慮がちな人だ。多分何かショックを与えてしまわないかと不安なのだろう。

    「だがありがとう。今君に言ったようにウタにも伝えられるようにしたい」

    ・イメージは出来たようだ。役に立てて彼は嬉しかった。

  • 151◆jTjAfv9SHdw323/04/21(金) 18:12:20

    〈!〉

    ・彼は部屋を出ようとした時、電伝虫が目に停まった。

    〈……〉

    ・それは、見つけた日から国王がずっと持っている。

    「………この映像は残さなければならない。かつて、確かに存在したものであるから」

    ・怪物の記録。エレジアが消えた記録。忘れてはいけないもの。

    「ウタのような子でさえ、歌うだけであのような悲劇を起こしてしまうのだ。これ以上悲しみを被る者が現れないためにも、トットムジカを忘れてはいけない」

    ・怪物の楽譜は確かに焼いた。なのでもう怪物はいるはずが無いのだが、考えてみると何故だか悪寒を覚えたので、捨ててもいいという考えが彼から出ることは無かった。

  • 152◆jTjAfv9SHdw323/04/21(金) 22:42:59

    〈……〉ウム


    スーー……


    ・彼は小さく頷き、国王の部屋を出た。国王ならば伝え方を間違うことは無いと信じているので、彼はその電伝虫を任せている。


    ———


    「せっかくあるのだから、ドアを使ってほしいのだがね」


    すり抜ける方が楽なのだろうが、なかなか開け閉めはしてくれないな。


    「……それにだ。この映像を見て、君を悪人だと思う者はいないはずだ」


    【*《出テイケ!!》


    この映像には君も映っている。エレジアを守ろうとトットムジカに立ち向かう姿が。君の潔白を示すためにも、残しておきたい。

  • 153二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 09:29:31

    保守

  • 154二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 20:51:59

    保守

  • 155◆jTjAfv9SHdw323/04/22(土) 22:31:00

    ———

    「何の話してたの?」

    〈!〉

    ゴードンの部屋にいたってことは何か呼ばれて話をしてたってこと。

    「記録がどうこうって言ってたけど、あの電伝虫のこと?」

    〈……〉コク

    だよね。電伝虫であたしに言いにくいようなことってそのくらいしか無いし。

    「わかってる。あたしみたいな人がもう出ないためだから」

    知らなくて歌っちゃったなんてことが起きないようにね。……燃やしたはずなのに何でそんなこと気になるんだろ。

  • 156◆jTjAfv9SHdw323/04/22(土) 23:06:13

    〈……〉


    ・でも、この人と仲良くなれたのはアレのおかげだよね。もし何も起きなかったらきっとシャンクスたちとここを発って……独りぼっちのままだったのかな。


    〈……〉ググッ


    「……!どうかした?」


    屈んできた。考え事がバレたかな?


    〈……〉ジーー…


    「何でもないよ」ポムポム


    〈><〉


    前はこんな顔しなかった気がする。もっと無表情というか、しかめっ面というか…。

  • 157◆jTjAfv9SHdw323/04/22(土) 23:41:35

    「あ、そうそう!新曲出来たから聴いてほしいの!」


    〈!〉


    そうじゃん、もともとそのつもりで探してたんだった!


    「テーマは子守唄!ほら、こっち来て!」


    この前あんたの寝顔見てたら作りたくなってね。



    〈……♪〉ストン


    いつでもOKって感じだね。


    「じゃあ行くよ?」


    ゆっくり息を吸って……。




    「🎼ーーーーーーーー♩」

    「どうかな?……あ」


    〈……〉スヤァ…

  • 158二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 09:31:38

    保守

  • 159二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 20:15:36

    保守

  • 160二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 20:23:36

    ダークライは寄り添おうとしてるのかな
    そして新曲楽しみにしてる感じなのかわいいな

  • 161◆jTjAfv9SHdw323/04/23(日) 23:25:37

    寝ちゃった。まだ1曲目なのに。


    「……」ツンツン


    〈……〉zzz...


    ぐっすり寝てるね。能力なんて使ってないのに。


    「……」ニコ


    そんなに良かったのかな。嬉しいな〜。


    「ん〜〜〜」


    でも1曲じゃ物足りないや。こうなったら……


    ♪♪♪♪♪♪♪


    「お〜〜い!」


    〈!〉

  • 162◆jTjAfv9SHdw323/04/23(日) 23:50:29

    「今のどうだった?」

    〈♪〉ウンウン

    「ありがと♪」

    いつだって気持ちを隠さないでくれる。それにどれだけ安心させられただろう。

    〈……?〉

    「何でウタワールドって?へへ、あんたがすぐ寝ちゃったから」

    子守唄がテーマだからしょうがないんだけどさ。あの寝顔のジャマはしたくないし。

    「まだまだ曲はあるから聴いてくれる?」

    〈……〉ストン

    「よし!」

    今度は眠くならないように、いっぱい能力で演出しちゃお!

  • 163◆jTjAfv9SHdw323/04/24(月) 00:23:59



    「ありがと!最後まで聴いてくれて」


    〈……♪〉ウットリ


    やっぱり眠そうだけど、幸せそう。ファンのみんなも、あたしの歌が聴けて幸せって言ってたっけ。


    【「お前の歌だけは、世界中の皆を幸せにすることが出来る」


    そういえば、シャンクスもこんなこと言ってた。あたしの歌だけは、だなんてちょっと言いすぎな気もするけど。


    「そんな顔しちゃって。ほんとにあたしの歌が好きだね」


    〈……〉ウム


    間も置かないで頷いた。あんたならシャンクスのあの言葉にもそうするよね、きっと。


    「……そうだ!気分良くなっちゃったから、ちょっと良い?」

  • 164二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 06:53:54

    しゅ

  • 165二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 18:49:34

    保守

  • 166◆jTjAfv9SHdw323/04/24(月) 22:43:49

    今の勢いのまま言っちゃおう。いつ言おうか迷ってたし。

    〈……?〉

    「あのさ、この前のライブの時から思ってたんだけど。あたし、----------」



    「というわけなの」

    今まで言ったことないからびっくりしないかな。

    〈……〉

    あれ?全然驚いてない。

    「…?ひょっとしてもう知ってた?」

    〈……〉フルフル

    知らなかったわけじゃないか。

  • 167◆jTjAfv9SHdw323/04/24(月) 22:57:48

    「じゃあ前からそう見えてたかな?」


    〈……〉ウム


    「そっか」


    なんていうか、言うのを待ってたって感じの態度。


    「今のさ、ゴードンには言わないでくれる?自分で言いたいからさ」


    〈……〉コク


    こういうこと思いつくの初めてだから、ちゃんと説明出来なきゃ心配させちゃうよね。


    「オッケー、これ約束ね。…じゃあここで何かしようよ!もう少しもつから!」


    ここで遊ぶのは久しぶりな気がする!どういうのを楽しんでくれるかな?

  • 168◆jTjAfv9SHdw323/04/24(月) 23:08:37

    .

    .

    .

    ♪♪♪♪♪♪♪


    〈…!〉パチリ


    ・彼は目を覚ました。ウタがああ言っていたから、新曲を聴いてる途中で寝てしまったようだと考えた。


    〈……♪〉


    ・思い出すだけで眠くなるような、素晴らしい子守唄。彼は満足だった。


    〈……〉チラ


    「……♪」スヤァ...


    ・能力を使ったからか、彼とは逆にウタは眠っていた。良い夢を見ていそうな、幸せそうな顔で。


    〈……〉ナデ...


    ・この寝顔を見慣れたものにしたいと、彼は思った。

  • 169二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 23:21:21

    何か思いついたのかな
    いつでもウタの寝顔が見られる作戦とか

  • 170◆jTjAfv9SHdw323/04/24(月) 23:27:14

    〈……〉

    ・ウタの望みを聞いた彼は、国王が狼狽えることは無いだろう、聞き入れられるに違いないと考えた。

    〈……〉ニッ

    ・何せ、考えは同じなのだから。安心している彼はその場で立ち上がろうとした。

    「……」ギュッ

    〈!〉

    「……」ギュ~ッ

    〈……〉フッ

    ・腕を掴まれてはしょうがない。彼は自分にそう言い訳し、その場から動くのをやめた。

  • 171二次元好きの匿名さん23/04/25(火) 06:51:17

  • 172二次元好きの匿名さん23/04/25(火) 18:02:59

    二人?がほんとに仲良しでほっこりする

  • 173◆jTjAfv9SHdw323/04/25(火) 22:53:06

    ——————

    「あ!ねェそれってさ〜!」

    あのファンの人の部屋に映ってるあれは!

    「やっぱり!それあたしのアルバムだよね!?」

    〈!〉

    画面の方を向いた。あんたも気になるよね?

    「それ近くに持ってきてくれる?この人も見たいって!」


    「ほら見て、ちゃんと届いてるよ!…え!?キミも持ってるの!?」ピョコピョコ

    そういう雰囲気になったのか、みんなでアルバムを見せてくれた。もうこんなに持ってる人がいるんだ…!

  • 174◆jTjAfv9SHdw323/04/25(火) 23:41:53

    「ねェすごくない?こんなに持ってる人いるって!あんたと一緒に考えたアルバム!」

    〈♪♪♪〉フフ!

    そうだよね、やっぱり嬉しいよね!あんたの夢で見たのと違うタイトルだし!

    「ん?…あッはは!」

    言われてみればそうかも!

    〈……?〉

    「あんた、そんな顔するんだねってさ!」

    配信中でこんなに笑ったのは初めてかも。気持ちはわかりやすいけどいっつも無表情だもんね。

    〈……〉スン...

    「あッ!ダメってことじゃないよ!?ほらあの人だってああ言ってるし…!」

  • 175二次元好きの匿名さん23/04/26(水) 06:41:22

  • 176二次元好きの匿名さん23/04/26(水) 17:54:52

    夢だけど夢じゃなかった!
    嬉しそうなダークライかわいいな

  • 177◆jTjAfv9SHdw323/04/26(水) 23:21:40

    いつもの顔に戻っちゃった。素敵な笑顔だったのに…。


    「大丈夫!ちょっとびっくりしただけだから気にすることないよ!」


    〈……〉ウンウン


    「ほら、黒い人も気にしてないから気にしないで!」


    他人事みたいに言ってるけどあんたの話なんだよ?


    〈……〉ニッ


    「…!そうそう、それで良いの!」


    向こうでも笑顔が戻ったって言われてる!ほんのちょっとだけど。


    「へへ、やっぱりあんたも笑顔の方が良いよ。……そうだ!笑顔がテーマの曲、あったよね?」

  • 178◆jTjAfv9SHdw323/04/26(水) 23:46:43

    たまにはみんなに聞いてみよっと。

    「オッケー!じゃあそれを今から歌うね!」

    〈……?〉

    その曲はちょっと久しぶりかな。上手く歌えると良いけど。





    ピッ

    「ふゥ〜♪あんなにいっぱい曲が挙がるなんてね!」

    作った曲の全部が出てきたんじゃないかな。…つまり全部の曲が誰かのお気に入りになれたんだ!

    〈……?〉

    「どうやって決めたのって?1番たくさん挙がったのを選んだだけ」

  • 179二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 06:46:26

    このレスは削除されています

  • 180二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 18:14:29

    やっぱり笑顔が一番だよね

  • 181二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 18:14:59

    そんな聖徳太子みたいなこと……やってそうなんだよね

  • 182◆jTjAfv9SHdw323/04/27(木) 22:50:26

    〈……!?〉

    目が丸くなった。びっくりしてる。

    「聞こえるに決まってるでしょ!みんな大事なファンの声なんだから!」

    〈……!〉ポカーン

    感心してるみたい。確かに何十人も喋ったから耳は凝らしたけど。

    「ん〜〜…すごい?」

    〈……〉ウム

    「ありがと」ニッ

    あんたが昔会った友達に感謝だよ。良い人になったのはきっとあの子のおかげだから。

    「ファンの人たちもどんどん楽しい話をしてくれるようになったし、良い時代になったね」

  • 183◆jTjAfv9SHdw323/04/27(木) 23:24:59

    海賊だとか街が燃やされたとか、そんな話は全然聞かなくなった。


    「アイツが創った“新時代”だからかな〜」


    負けちゃったな〜。あたしが創りたかったのに。


    《……ルフィノ……勝チダ》


    「……いいや!あたしが先に音楽の時代を変えたの!だからあたしの勝ち!」ムキ-!


    〈……〉ヤレヤレ


    「何その顔!」


    屁理屈なのはわかってるけどさ!やっぱりルフィの勝ちって言われるの納得いかない!


    「あ、そうだそうだ。資料室行こ?」


    今日もあれの勉強しなきゃ。じゃないとゴードンも納得しないはず。

  • 184◆jTjAfv9SHdw323/04/27(木) 23:41:43

    〈……〉ヒョイ

    「わッ」

       ズゥ----ン...

    1階まで降ろしてもらっちゃった。そういえばなんで床や壁をすり抜けられるんだろ。ガブみたいに悪魔の実じゃない能力かな。

    ——————

    「よし、今日ゴードンに言うよ!」


    「やっと腹を括ったよ。今日ウタに伝えることにする」

    ・遂に2人が伝え合う時が来た。奇しくも2人が意を決した日は同じだった。

    〈……〉フ~

    ・彼は何も心配していないので気楽に構えていたが、2人はそうではなさそうだった。面と向かう前に気を引き締めているようだ。

  • 185二次元好きの匿名さん23/04/28(金) 06:58:20

    しゅ

  • 186二次元好きの匿名さん23/04/28(金) 18:10:00

    ガブのビームって多分自前だろうしちょっと見慣れてるのかな

  • 187◆jTjAfv9SHdw323/04/28(金) 22:41:44

      ガチャリ

    「……」
    「……」

    ・2人は同時に降りてきた。彼にはお互い緊張しているように見えた。

    「おはよう、ウタ」

    「おはようゴードン」

    〈………〉

    ・いつもはこんなに固い挨拶などしない。

    「奇遇だな。お前と同じ時間に起きるとは」

    「珍しいよね〜」アハハ

    〈…………〉

    ・話すタイミングを計りかねているようだ。どうも辿々しく見える。

  • 188◆jTjAfv9SHdw323/04/28(金) 22:57:19

    「え〜っと、今日は誰が朝食を用意するのだったか…」


    「昨日はゴードンだったよね?その前は黒い人だったから今日は…」


    〈……………〉


    ———


    ス-----...


    「あれ、今日ってあんたが作る日だったっけ?」


    調理場に行っちゃった。


    「はは、2人になってしまったね」


    「そうだね〜、確かあたしのはずだったのに。……あ、ねェゴードン」


    「何だね?」


    「……どうしても伝えたいことがあってさ」

  • 189二次元好きの匿名さん23/04/29(土) 09:46:32

    もう話しなよって感じ?

  • 190二次元好きの匿名さん23/04/29(土) 21:03:12

    保守

  • 191◆jTjAfv9SHdw323/04/29(土) 21:06:03

    「……そうか。実は私にも聞いておきたいことがある」

    「ゴードンも?それって何?」

    「君も言いたいことがあるのだろう。君から伝えても良いんだ」

    「でもゴードンだって……わかった。せーので一緒に言おう?」

    「そうだな」

    緊張するな〜。ゴードンわかってくれるかな。

    「よし、言うね」

    「うむ」

    せーの……

    「実はあたし世界を旅したいって思ってて」
    「君は世界を見てまわった方が良いのではと…」

  • 192◆jTjAfv9SHdw323/04/29(土) 22:40:35

    「……え?」
    「む?」

    あれ?

    「もしかして、ゴードンもそう思ってたの?」

    「ああ。まさか本当にウタがそう考えていたとは」

    〈……〉カチャリ

    戻ってきた。すっかり慣れた手つきって感じだね。

    「面白いことがあってね。私の考えがウタと同じだったんだ」

    「え?」

    ゴードンともこの話してたの?

    「じゃあ、あんたはあたしたちの考えてること知ってたの?」

    〈……〉コク

  • 193◆jTjAfv9SHdw323/04/29(土) 23:46:26

    「そっか〜…!」

    だからあたしは真剣だったのに気楽そうにしてたんだ。ゴードンの返事がわかってたから。

    「ウタからも話を聞いていたのか。はは、であれば心配することも無かったな」

    「心配って?」

    「前からこのことを訊ねようと思っていたのだが、私が厄介払いをしているだとか思われないか心配になってね」

    そういえば黒い人と事件の日の話をしてたから、そのことかな。

    「も〜〜〜、ゴードンってば心配し過ぎ」

    その気持ちは嬉しいけど、あたしはもう大丈夫だってば。……あたしもいろいろ気にしてたけどさ。

    「そうだな。お前や彼は変わったのに私と来たら……」

    「そんなこと言わないの!あたしゴードンもちゃんと好きだよ?お父さんの1人なんだから!」

    〈……〉ウンウン

  • 194二次元好きの匿名さん23/04/30(日) 11:20:42

    保守

  • 195二次元好きの匿名さん23/04/30(日) 12:09:51

    ダークライが気を利かせて二人にしてくれたんだな
    いい子だ

  • 196◆jTjAfv9SHdw323/04/30(日) 20:43:27

    「ウタ……くッ」

    嬉しかったみたい。気持ちを言うって本当に良いことだね。

    「あ、そうそう。じゃあエレジアの外にっていう話は…」

    「もちろん歓迎する」

    重大な話のつもりだったのに、あっさり終わっちゃった。

    「あはは、もっといろいろ話し込むと思ってたのに」

    「お互い様だ。まずは率直に伝えてからじっくりと私の考えを話す予定だった」

    「そっか〜。…あんたには焦れったく見えた?」

    〈……〉ウム

    すぐ頷いた。ここしばらくはもどかしかったかな。

  • 197◆jTjAfv9SHdw323/04/30(日) 20:57:15

    「見苦しいところを見せてしまったな。ところでウタ、そうしたいのなら準備はしているのかい?」

    「もっちろん!いろいろ本を読んだりファンの人に聞きながら勉強してる!」

    「それは良かった」

    これでもうゴードンに隠さず準備出来る!

    ——————

    「ん〜〜〜……」

    ・何やら考えていそうな顔だ。彼は気になったので近づいた。

    〈……?〉スーー...

    「…!ねェねェ」

    ・ウタは彼を見ると、ちょうど良いところにとでも言うように口を開いた。

  • 198◆jTjAfv9SHdw323/04/30(日) 23:10:05
  • 199二次元好きの匿名さん23/05/01(月) 01:57:03

    乙です

  • 200二次元好きの匿名さん23/05/01(月) 01:57:14

    次スレも楽しみ

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