【SS】アルダンと街遊び｜あにまん掲示板

1二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 20:45:41

アルダン「トレーナーさん、少しよろしいですか？」

トレーナー「どうしたの？」

アルダン「先程タマモさんにこんなものをいただきまして」

トレーナー「えっと、スノードーム作り体験会招待券？」

アルダン「はい。タマモさんがお買い物に行った際もらったティッシュに付いていたらしいのですが、もらった本人は『ウチの家にな、ガラス製品置いたら･･････翌日には全部粉々に割れとんねん』だということでして」

トレーナー「タマモさん家はどんな家なんだ･･････」

アルダン「弟妹がたくさんいらっしゃるとのことでした」

トレーナー「ああ、なるほど。子供の近くにガラスの物は置きたくないなぁ」

アルダン「そういうことですので、トレーナーさん。せっかくですのでご一緒しませんか？」

トレーナー「うん、大丈夫だよ」

アルダン「ありがとうございます。当日は楽しみにしていますね」

2二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 20:46:11

アルダン(タマモさんにもらったところまでは本当。ですが内容については少し嘘をつきました)

アルダン(その場にいた私、クリークさん、オグリさん。3人で取り合いになった末、模擬レースで勝ち取ったものです)

アルダン「マックイーン、ライアン、ドーベル、パーマー、ブライト･･････みな自身のトレーナーとの仲を深めています」

アルダン「私もこれを機にトレーナーさんと･･････！」

チヨノオー(アルダンさんが燃えてる･･････次のレースのことを考えてるのかな)

ムテキ(これは負けていられませんね。今日は予定を変えて自主練に励みましょう！)

3二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 20:46:42

─当日─

アルダン「お待たせしました」

トレーナー「いや、全然待ってないよ。まだ30分前じゃないか」

アルダン「それを言うならトレーナーさんだって」

トレーナー「君と出かけるのが楽しみで落ち着かなかったんだ」

アルダン「なるほど。私もですよ」

トレーナー「それじゃあ行こうか」

アルダン「はい」

アルダン(これは、脈ありと見てよろしいでしょうか。いえ、急いては事を仕損じる。まずはトレーナーさんと過ごす『今』を楽しみましょう)

4二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 20:47:16

アルダン「ガラスの容れ物に小物を入れてジェルで満たし、蓋をする。手順は単純ですが、センスが問われますね」

トレーナー「芸術に明るいアルダンなら大丈夫だよ」

アルダン「そう言っていただけると嬉しいです」

「カップルさんでのご参加ですか？でしたらこちらのハートが人気ですよ」

トレーナー「いえ、俺たちは」

アルダン「そうですね。せっかくおすすめいただきましたし入れて見ましょうか？」

トレーナー「･･････そうだね。アルダンが入れたいなら。自由に作っていいんだから」

アルダン「では･･････えいっ♪」

トレーナー「ちょっ、これ俺の！」

アルダン「ふふ、意地悪しちゃいました」

トレーナー「まったくこの娘は･･･」

(このカップルイチャイチャしてるなー)

5二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 20:48:07

アルダン「蛍光塗料を入れると暗いところで光るのですね。これも気になります」

トレーナー「塗料を直接じゃなくてこっちの蛍光のビーズとかも綺麗になるんじゃないかな」

アルダン「あら、こんなものまで。なるほど、青く光るのですね」

トレーナー「君にぴったりだ」

アルダン「グリッターと合わせるとどんな感じになるのでしょうか？入れてみましょう」

トレーナー「おっ、綺麗じゃないか」

アルダン「これ以上入れると逆に見栄えが悪くなってしまいますね。さて、次は･･････」

トレーナー「うん、やっぱり綺麗だ」

アルダン「トレーナーさん？」

トレーナー「そうやって集中してるときの顔が一番綺麗だよ」

アルダン「そ、そうですか？ふふ、そう言われて悪い気はしません。ありがとうございます」

(ただのカップルじゃなくてバカップル？)

6二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 20:48:40

アルダン「よし、完成です」

トレーナー「こっちもなんとか･･････」

アルダン「あら、トレーナーさんも綺麗にできているではありませんか」

トレーナー「アルダンには敵わないよ」

アルダン「そうですか？私は自分のものよりもトレーナーさんのものの方が魅力的に見えます」

トレーナー「俺はアルダンの方が･･････じゃあ、俺の分はアルダンにプレゼントしようかな」

アルダン「では、私の分はトレーナーさんに」

トレーナー「これでお互いに綺麗だと思える方をもらえるわけだ」

アルダン「ええ。トレーナーさんと来てよかったです」

トレーナー「君が誘ってくれたからだよ。ありがとう」

(そういえばさっきからトレーナーさんって･･････えっ、カップルじゃなかったの！？これで！？)

7二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 20:49:07

アルダン「お買い物にも付き合っていただきありがとうございました」

トレーナー「いやいや、こっちこそ楽しかったよ」

アルダン「そうでしたら私も嬉しいです。そして、今日は私のわがままを聞いていただきましたので、お礼と言ってはなんですがディナーを予約していたのです。お付き合いいただけますか？」

トレーナー「ど、ドレスコードとか」

アルダン「そこまで格式の高いお店ではありませんよ。ご緊張なさらずに」

トレーナー(リボ払い使えるかな)

8二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 20:49:53

「お待ちしておりました、アルダンお嬢様」

アルダン「ご丁寧にどうもありがとうございます」

トレーナー「ほ、ほんとにドレスコードとかないの？」

アルダン「ええ。私も幼い頃から何度も来ているお店ですので」

トレーナー「め、メジロ家御用達！？」

トレーナー(ローン組めるかな)

アルダン(今回はトレーナーさんにお喜びいただけるようトレーナーさんがよく聞いている音楽のアーティストをゲストに招いてもらっていますから、これで印象はバッチリのはずです)

9二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 20:50:37

トレーナー(緊張して味が全然わからない)

アルダン「トレーナーさん、本当にお酒はよろしかったのですか？このお店のワインは絶品だといつもお父様がおっしゃっていましたが･･････」

トレーナー「プライベートならともかくとして、担当の娘の前でお酒は飲めないよ」

アルダン「今はプライベートではないのですか？」

トレーナー「君といるときはいつだって君のトレーナーとしているつもりだよ」

アルダン(まだトレーナーさんとの距離を詰めきれていないようですね。なるほど、わかりました)

アルダン「流石はトレーナーさんです。ですが、少し気を緩めてもいいとは思いますよ。緊張しすぎては味がわからないでしょうし」

トレーナー「バレてた？」

アルダン「ええ。それにさっき聞いたのですが今日のゲストにトレーナーさんの好きなあのウマックスジャパンが登壇する予定だそうです。せっかくの機会ですから存分に楽しみましょう」

トレーナー「そう、だね。うん、ありがとう。緊張がほぐれたよ」

アルダン「いえ。我々は人バ一体、未来を共にするパートナーなのですから」

10二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 20:51:36

アルダン(それにしてもそろそろ登壇してもいい時間なのに、どうしたのでしょうか)

『ご来店のお客様におしらせいたしま。本日予定しておりました『ウマックスジャパン』の生演奏は中止とさせていただきます。皆様には大変ご迷惑をおかけしてしまい誠に申し訳ございません』

アルダン「えっ･･････」

「お嬢様、申し訳ありません。どうやらウマックスジャパンが搭乗していた飛行機が別の空港に緊急着陸したとのことでして」

トレーナー「本当だ、ネットニュースに上がってる」

アルダン「それは、仕方ありませんね。伝えてくださりありがとうございます」

「えー、今日楽しみにしてきたのにー」
「わざわざ高い金払って来てんのにさー」
「残念だわー」

アルダン「やはり、みなさんも楽しみにしていたのですね･･････せっかくの楽しい時間を事故とはいえこんな思いで帰ることになるなんてもったいない･･････」

トレーナー「･･････アルダン。一つ提案があるんだけど───」

11二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 20:52:26

『ご来店中のお客様にお知らせいたします。本日予定しておりましたウマックスジャパンの生演奏中止に代わりまして、中央トレセン学園所属メジロアルダン様よりお話がございます』

「メジロアルダンって」
「メジロラモーヌの妹の？」
「日本ダービーでチヨちゃんと競ってた娘だ！」
「ヤエノムテキとかもいたよね」

アルダン「皆様こんばんは、メジロアルダンです。お食事は楽しんでいただけているでしょうか」

「あれがメジロアルダン･･････」
「大喜利見たよー！」

アルダン「ご声援ありがとうございます。私は幼い頃からこのお店にお世話になっておりまして、この店に来るたびに食事と共に聞く演奏が楽しみだったものです」

アルダン「本日来店いただいた皆様にも今日という日を思い出に残して欲しい。その思いから、ウマ娘としてメジロアルダンの特別ライブを行わせていただきます。どうか最後までお楽しみください」

12二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 20:53:05

「お嬢様、ありがとうございました」

アルダン「いえ。このお店には私も思い入れがあります。他のお客さんにも今日という日を楽しんで帰って欲しい、そう思ったまでです」

トレーナー「立派だったよ、アルダン」

アルダン「トレーナーさんも、急遽プランからセッティングまで用意していただきありがとうございました」

「トレーナー様のご提案には大変感謝しております。お陰で他のお客様方も満足していただけました」

トレーナー「彼女が大事にしている『今』を自分も大事にしたかった、ただそれだけです。後悔しない選択を全力で駆け抜ける、それがメジロアルダンとそのトレーナーの道ですから」

アルダン「トレーナーさん･･････」

「トレーナー様、お嬢様。またいつでもご来店ください。スタッフ一同心よりお待ちしております」

13二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 20:53:37

アルダン「ありがとうございました、トレーナーさん」

トレーナー「君が頑張った結果だよ」

アルダン「いえ、そうではなく･･････私の意を汲んでいただいたことについてです」

トレーナー「君が大切だと思う物は俺も大切なんだ。そのためだったらどんなことだってするよ」

アルダン「･･････あなたが私のトレーナーになってくれて、本当によかった。これまでも何度もそう思いましたが、今日もまた改めて思ってしまいました」

トレーナー「俺も君といっしょでよかったよ。そうじゃなかったらあんなお店も縁はなかっ･･････お金、払ったっけ？」

アルダン「レストランのオーナーより本日の食事の代金は不要との言伝をいただきましたよ。言ってませんでしたか？」

トレーナー「聞いてない、聞いてない」

アルダン「まあもともと私が出すつもりだったので大丈夫ですよ。また、行きましょうね」

トレーナー「･･････そうだね！」

トレーナー(貯金しないと)

アルダン(今度はもっと特別な日にできるようにしますからね)

14二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 20:54:06

【おまけ】

マックイーン「アルダンさん、聞きましたわ。あのレストランで生ライブをなさったとか」

アルダン「ええ。といっても急ごしらえのものなので質も低い物でしたが」

ライアン「それがですね、あたしたちにも是非ステージに上がってほしいってオファーが来てるんですよ！」

アルダン「えっ？」

マックイーン「現役学園生のメジロ家でライブをしてくれないかとのことでして。アルダンさん、いかがなさいますか？」

ドーベル「スケジュールが厳しいなら断ってくれてもいいですからね」

アルダン「その言い方だと皆はもう受けるつもりでいるのでしょう？なら私も受けないわけにはいきません」

パーマー「本当に大丈夫ですか？脚とか･･････」

ブライト「アルダンさんもご一緒なされるのですね〜！でも、センターは譲りませんよ〜」

マックイーン「あら、センターは私がいただきますわ。ごめんあそばせ」

アルダン「では、今日のトレーニングに模擬レースを入れていただきましょうか。私とて負けるつもりはありませんよ」

パーマー「ガチじゃないですか！私も気合い入れないと！」

ライアン「あたしだって譲る気はありませんからね！」

「対抗意識◯」のヒントレベルが上がった。

15二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 20:56:07

アルダンお嬢様実装記念に取り急ぎ用意しました。お納めください。
チヨちゃんがトレアル気ぶり勢だったとは僕のデータには無かった。
アルダンお嬢様の御御足に忠誠を誓いたい。

16二次元好きの匿名さん22/02/08(火) 20:57:06

過去作まとめはここに

【SSまとめ】主にライスとロブロイ、あとハルウララとか｜あにまん掲示板あにまんで初めてSSを投稿してからちょうど1ヶ月が経ちました。サイゲ時間基準(4:00〜28:00)で毎日投稿したので昨日までで31作品投稿したはずです。数も多くなってきてとっ散らかってきてるのでここ…bbs.animanch.com