- 1二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 11:16:41タイシンの♀トレは身長低いって概念出したそこのアナタ|あにまん掲示板末代まで誇れbbs.animanch.comテイトレTSウマ娘化概念に脳を侵されたもの|あにまん掲示板幻覚は文章にならば文章は絵にするものhttps://bbs.animanch.com/board/58697/bbs.animanch.com
普通のタイトレも例の3女神でロリっ子ウマ娘にしちまえばタイシンより低身長♀トレーナーができるんじゃねぇか?
前スレ
おれバカだから言うっちまうけどよぉ… part606【TSトレ】|あにまん掲示板https://bbs.animanch.com/board/44303/ https://bbs.animanch.com/board/60076/ 普通のタイトレも例の3女神でロリっ子ウマ娘にしち…bbs.animanch.compart1
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言うっちまうTSウマ娘化タイトレスレ @ ウィキ【9/26更新】言うっちまうTSウマ娘化タイトレスレ@ウィキへようこそ 詳しくはこちら→言うっちまうTSウマ娘化タイトレ解説スレ(外部リンク) まずはこちらをご覧ください。 @wikiの基本操作 編集モード・構文一覧...w.atwiki.jp後感想用言うっちまえなかったスレ(12/24更新)
おれ居なかったから言うっちまえなかったんだけどよぉ…新part2|あにまん掲示板リアタイで伝えられなかった感謝や感想を伝えれる方がより清々しく尊死できるんじゃねぇか?それに大量の情報がある中、いまさら聞けないことを聞ける場所があったらより素敵なSSを書くことができるんじゃねぇか?…bbs.animanch.com本筋のタイトレ情報まとめ
・(正直自分だけのタイトレを作ってもいい)
・140-90-55-80(魔法の合言葉)
・25歳
・熱血クソボケ
・髪色は茶色でパーマーみたいな流星
・目の色はエメラルドグリーン
・全身からおひさまのにおい
・髪と尻尾はタイシンと同じシャンプーやソープの匂いがする
・耳と尻尾と胸が敏感
・最初はロブロイの服とか下着とかを借りていた。のちの着せかえ人形である。あとBIG90Tシャツ
・耳飾りはタイシンとお揃い
・最近にんじんがおいしい
・タイトレとタイシンは因子継承する。タイトレは産む。(諸説あり)
- 2二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 11:17:28
立て乙メカ〜
- 3二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 11:27:40
たておつですわ
- 4二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 11:28:00
たておつー
- 5二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 11:28:25
タテ乙
スターウォーズ面白そうだな…型とかは全然知らんけど - 6二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 11:30:59
- 7二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 11:31:16
ぶおんぶおん
- 8二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 11:31:38
たておつ
ジェダイの型はざっと見ても7つぐらいあるからね
しかも儀礼用とかいう謎の分類があるという - 9二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 11:34:11
口でブォン、ブォォン言いながらライトセーバーごっこしてそうなDK4
- 10二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 11:38:01
- 11二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 11:42:49
草
- 12二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 11:44:35
ぺったん、ぺったん、ぺったんこ
これはケツやタマトレの胸の事を言ってるだけで餅付いてるわけじゃないんだからね - 13二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 11:48:52
- 14二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 11:52:25
武器ではないけどハザードトリガーでオーバーフローしてそうなトレーナー概念
- 15二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 11:52:31
- 16二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 12:08:13
ゴッ
- 17二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 12:12:15
もっちもっちもっち
違うんじゃ、これはキタトレやシビトレやタイトレの胸をたたいてるわけじゃなくてお餅を食べとるだけなんじゃ - 18二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 12:18:08
もみもみ...もちもち....スカスカ....
違うんじゃ!これはタイトレやテイトレの胸を揉んだあとにカフェトレやパチトレの胸を触ってるだけなんじゃ - 19二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 12:18:36
地の利を得たぞー! アンタが憎いー!
ドーベル……あたしが君の父だ!!
スカーレットくん……私が君の父だよ
カワカミさん……私こそがあなたの父よ!!
「地獄だ……スターウォーズごっこは地獄だ……」
「トレーナーさんはやらないの?」
「基本戦争映画だから戦う女の人ばっかりなんだよね……こう、普通の市井の人ってのがイメージない」
「……仕方ないですね。ネイチャさんが一肌脱ぎましょうか」
「ネイチャ?」
「お遊びに付き合ってくださいよ。あたしが師匠でトレーナーさんがパダワン」
「……もしかして詳しい?」
「型はどちらかというとマカシが楽で好き」
「実はすごく詳しい?」
「スパルタで行きますよー!」
「ひぃぃぃぃ!!」
この後ポコポコにやられた。
- 20二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 12:19:46
カミングアウト三連は流石に笑う
- 21二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 12:20:10
お父さんだらけじゃねーか!
- 22二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 12:21:06
ボコボコじゃなくてポコポコなのかあいい
- 23二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 12:41:27
パイルバンカーを打ち込もうとして反動に耐えきれないトレーナーは?
- 24二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 12:44:48
イクトレ
- 25二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 12:46:36
タバコは反動で骨折れそう
- 26二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 12:48:16
- 27二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 12:52:34
ゴツくてカッコいい…!
- 28二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 13:02:07
- 29二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 13:29:53
フォッフォッフォ。夢女がイラストから滲み出ておる
- 30二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 13:32:38
ネイトレさんにレッドホットチキンを差し入れします
- 31二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 13:35:20
Q. ネイトレさんは辛いもの平気なの?
- 32二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 13:40:57
ウラトレさんってワートリの星の杖が似合いそうだなとふと思った
- 33二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 14:11:06
>>31 ◆辛いものとかどうなのよ
「苦手なのを期待されてますが、どうなんですかトレーナーさん」
「流石にレッドホットチキンぐらいなら大丈夫だと思う……食べたことあるし」
「でもウマ娘になってからは?タイキトレさんみたいに味の感じ方が全然変わってしまうみたいな事も……」
「脅さないでよネイチャ……なんにせよ、今食べればわかる!」
「ひー……」
「おー、ちゃんと完食できたじゃん。えらいえらいトレーナーさん」
「美味しかったけど、から、みず」
「はいはいお水。ていうか綺麗に食べ切りますねぇ。軟骨も食べてほとんど骨だけ」
「ご飯は残さず食べ切らないと滅茶苦茶怒られる家だったから……ふぅ、落ち着いた」
ネイトレさんはあまり自分の限界を探ろうとしない人。飲みまくって初めて「この身体、結構ザルなんだ」とようやく気付く
- 34二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 14:18:37
元の人間体と現ウマ娘体を明確に切り分けて考えてそうだよねネイトレさん
- 35二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 14:31:00
- 36二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 15:27:50
その日、人類は思い出した。
イクトレという男は、悪ノリする時はどこまでもやらかす男だということを。
『Titan Fall READY』
悪ふざけで始まったチャンバラ合戦。
悪の武器商人の如く自作のおもちゃを卸していたイクトレをちょっと脅かしてみようとした集団へ、イクトレがみせたフリップにはそう書かれていた。
瞬間、砲音が工房から響き渡る。
正確に射出された人型のそれは、イクトレとトレーナー達の間を阻むように降り立った。
呆気にとられるトレーナー達を余所に、イクトレは2mはあろうロボットにつままれ、コックピットに放り込まれる。
「☠」
特大のスポンジブレードを振りかざし、ロボットがドクロの絵文字を表示する。
後日しこたま怒られるのは織り込み済。今は容赦のない反撃を叩き込むべく、イクトレは操縦艇を握った。
- 37二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 15:29:31
- 38二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 15:30:23
- 39二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 15:33:01
- 40二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 15:34:10
- 41二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 15:38:14
ありがとうございます。しばらくはこの絵柄で描いてみようかと思います。
慣れてきた!するまで不安定かもしれませんが……よしなに - 42二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 15:59:32
トレセンのトレーナーの仕事
それによる休日の慢性的な不足
トレーナーはその疲れの発散の機会を失い、頻発する現実逃避のチャンバラが相次ぎ、それに対応するためイクノトレの技術力は高度に発展させられ、トレーナー達にチャンバラを供給するイクノトレは徐々に力を付け、彼女ひとりがが強力な軍産複合体を形成し、その影響力を次第に強めていった。
して遂にトレーナーシステムの存亡の危機に陥る程に学園は破綻し始めていた。
新たなる統治体制の確立を目指し、その時実質最高権力として存在していた
生徒会
食堂
経理
理事会
イクノトレ社
シリウスグループ
以上6のグループが、現トレセン学園に見切りを付け、全世界に対し宣戦布告を宣言した。
人はその戦争を
学 園 解 体 戦 争
と言う。 - 43二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 16:02:36
かわかっこいい
- 44二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 16:11:17
目白會!!目白會もお忘れなく!!
- 45二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 16:12:27
このケツ上なんか錬金術使えそう
- 46二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 16:15:56
黒ズボンなのか黒ストなのか
黒ストだと俺の何かがやばい - 47二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 16:16:57
- 48二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 16:17:21
学園解体戦争はグループ側の一方的な奇襲から始まり、グループ側の戦力は30機にも満たない新型ACを主力としたものだったが、その新型AC―ネクストACは学園側の全ての職員を敵に回しても、それを圧倒した。
目白會粒子と呼ばれる新物質を転用し、最新技術を盛り込んだネクストACの前に、学園側の主力である従来のACは成す術もなく敗北し、開戦から一ヶ月でグループ側の圧倒的勝利で学園解体戦争は終結した。 - 49二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 16:21:31
目白會粒子って何だよ…
- 50二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 16:22:17
ACがいきなり出てきたんじゃが…?
- 51二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 16:23:04
来るか…ネオメジロング…
- 52二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 16:25:02
よくわかんないのでSS投げます
- 53二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 16:26:05
『せめて隠さむ我が浮き心地』
あけましておめでとうございます。風紀委員長バンブーメモリーっス。
新年早々なんだけど、トレーナーさんはだいぶズルくなってしまったっス。
今日でさえいつものように(いや、そもそもトレーナーと担当ウマ娘がトレーナー室の同じ炬燵でおせちをつつくという状態自体が普通なのか?と思うっスけども)新年のあいさつをしているっス。
だけど、去年見事なまでに美人さんになってしまったトレーナーさんは、誰から聞いたか凄く綺麗な着付けをして着物姿でアタシの前に現れているっス。
変なサングラスつけてるけど。なんスかその……ユニバァスなサングラスは。
「では改めて。あけましておめでとうございます、バンブーさん」
「えー、あー、はい、よろしくお願いします。今年もいろいろと頑張っていきますっス」
元から静かな雰囲気を漂わせていたトレーナーさんに、綺麗な着物という合わせ技……
本当にへんてこなサングラスさえ除けば道行く人が振り向くような美人さんになってしまったっス。
いつもよりも気になってしまって視線が定まらないっす。
「……どうしました?バンブーさん。調子が悪いのでしょうか?」
「え!?あ、いや別にそんなことは……ひょえっ」
わたわたとしているとトレーナーさんの柔らかな手がアタシの額に。
「……熱はないようですね。よかった」
トレーナーさんはほっとした表情をして、少し前にかかった後ろ髪を手で払う。
やわらかでまっすぐなトレーナーさんの、月の光のように柔らかな金色の髪が揺れる。
そんなちょっとした細かいしぐさでさえ、ドキッとしてしまうアタシはいったいどうしちゃったっていうんスか。
「……まあきっと年末年始で色々疲れちゃったんスよ……」
「それはいけませんね。お節を食べた後はゆっくり休んでくださいね、バンブーさん」
「そうさせてもらうっス……」
そうして気を取り直すようにお節の栗きんとんに箸をのばす。
いつもよりも更に甘い味ははたして味付けのせいなのか、アタシの心のせいなのか。
そんなこと言うわけにもいかないので、心の中にしまい込んでしまうっス。
いつか開くことができれば……いいな。 - 54二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 16:27:10
- 55二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 16:31:46
額…いいよね…
- 56二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 17:14:13
バンブーメモリーの情緒が爆発してしまう
- 57二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 17:19:25
まぁ風紀委員長やってる時点でムッツリだよね(イメージを損なう表現)
- 58二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 17:36:15
- 59二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 17:37:55
毎晩、夢の中で獣を狩るトレとか出てきそうだ
- 60二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 17:39:53
正月からバンブーメモリーが爆発……さながらディワリといったところだろうか? フフッ。
- 61二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 17:40:01
- 62二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 17:54:39
追加補正予算を…出せ!
しかしアレは上の許可が…
出せ!! - 63二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 18:02:48
- 64二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 18:03:17
- 65二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 18:11:43
- 66二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 18:12:56
かっこいいじゃない……
- 67二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 18:17:21
- 68二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 18:21:27
- 69二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 18:25:28
- 70二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 18:25:56
殺す気かよ!?
- 71二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 18:26:28
今日のWDTのクラシックディスタンス戦熱かったよな。シンボリルドルフにナイスネイチャにマルゼンスキー、トゥインクル時代の三冠ウマ娘が三人も集結してたぜ。副音声で三人の結婚相手が解説やってたのカオスだったけど
- 72二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 18:28:18
始めるか…出走登録…!
- 73二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 18:32:04
皇帝にスーパーカーに恋愛つよつよレジェンドラブラブウマ娘まで出てるとか今年は豪華だね
- 74二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 18:32:52
もしかしてだけど〜
WDTは我々の世界で言うところの箱根駅伝……? - 75二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 18:34:29
- 76二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 18:35:17
ウオデッカ
- 77二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 18:36:01
虎のキャラなのかな?
- 78二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 18:38:58
今年って虎なんだよな…年賀状書かないと干支の意識ってなくなっていくのな
- 79二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 18:39:24
グラブルのシンダラという今年の干支キャラコスかと
- 80二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 18:39:28
- 81二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 18:40:12
別に明日遅れたーっつって投稿してもええんやで
- 82二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 18:41:01
クリスマスネタや梅雨ネタちまちま現在進行形で書いてる人もいるから続けて続けて
- 83二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 18:41:06
WDT……?
知らない子ですねぇ…… - 84二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 18:47:11
- 85二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 18:50:52
- 86二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 18:58:59
- 87二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 19:07:59
パイがバイに見えた俺はもうだめだ言うっちまうとあにまんに頭をやられちまった
- 88二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 19:08:52
- 89二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 19:09:49
さーてお正月も終わり、もうすぐ仕事始めという今日この頃、トレーナーの方々はいかがお過ごしでしょうか。
さて、早速ですが本題へと。
正月太り、してませんよね?
トレセンでは健康管理のため、仕事始めに健康診断を行います。
よろしくお願いします - 90二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 19:11:17
上の方で言ってた黒カフェの企画を実行してみたんだ……
予想以上にキツい……倒させてください(早) - 91二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 19:12:24
セイトレとタバコとマルトレは正月太りしててくれ頼む
- 92二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 19:14:46
フジトレは皆の体重管理を手伝ってます
それはそれとして本人も生まれて初めて食べすぎて少し太ったので今年はダイエットすることになってます - 93二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 19:21:23
- 94二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 19:25:25
(ここ最近の黒カフェの人の行動力凄ない?)
(だいぶ前に色々やりたいって言ってたけどもうだいぶ達成できたのでは?) - 95二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 19:26:51
とりあえずフウトレで1カウント入ります
- 96二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 19:30:21
(黒カフェの人はお正月暇だったのです……それだけなのです……)
(ところで上の「企画やるよ」って言ってるレス消していいですか……?恥ずかしい……) - 97二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 19:31:23
SSできましたぁ!!
- 98二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 19:33:05
でかした!
- 99スズトレズと大晦日22/01/03(月) 19:34:29
「年越しそばできたよ、二人とも。」
「ありがとうございます、芦さん。」
「すみません、僕の家なのに先輩に用意させちゃって。」
「気にしないで。そもそも私がやりたいからやってるんだし、こうして集まれる場所提供してもらってる立場だからね。あ、ネギの量とか何か要望ある?」
「おまかせで。」
「じゃあ私は少しだけ減らしてもらえると助かります。」
「分かった、ちょっと待ってて。」
「しっかしだけど、今年ももう終わりかぁ……」
「あっという間でしたね。」
「お姉ちゃんと先輩は1番記憶に残ってることある?」
「……あなたがウマ娘化した事に勝ることあると思う??」
「ですよね……私もです。芦さんがなった後もずっと巻き込まれずにいたから栗さんは大丈夫だろう、と油断したところに来ましたから。」
「その節は二人に色々とお世話になったよ。背も縮んだから1人じゃ大変だったろうし。」
「正直今も世話になってないかって言われたら怪しいと思うけどね、主に服と服と服。」
「……そんなにセンスないかなぁ?」
「はい。」
「うん。」
「……もっと頑張ります……」
「まあともかく1年、3人とも無事に過ごせてよかっ……
……ウマ娘化現象に巻き込まれたことは無事って言っていいの……?」
「そこ引っかかるんだ……僕は今こうして元気でいるし、無事でいいと思う。」
「OK。……みんな無事に過ごせてよかったわ。」
「私もそう思います。来年もよろしくお願いしますね。芦さん、栗さん。」
「ああ、君が好きなだけ走れるよう支えるよ。」
「当然私も。もう片手に収まらないくらい一緒に進んできたんだから。……軽く区切りも付けたし、そろそろ今年最後の食事をしましょう。」
「伸びないうちに、ですね。」
「うん。じゃあ……」
「「「いただきます!!」」」 - 100二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 19:38:07
以上、スズトレSS100作目!!!ついでにスズトレSSに出させてもらったトレーナー50人目!!スズトレズと大晦日でした!!!
スズカのそれぞれの呼び方でめっちゃ時間取られた。アホほど取られた。ぶっちゃけもっといいのあると思う。ついでにスズトレ妹の動かし方がこれで合ってるかも分からん。とりあえず置き切腹する。
スズトレ妹全力で推してるんだ…これからもいっぱいSS書いてね…
- 101二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 19:40:19
年越し蕎麦すするのいいね…
妹スズとスズトレとスズカさんが一緒にほっこりしてるの見るとじぶんまで心が暖かくなるんだ - 102二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 19:42:49
SS100本は真面目に誇ってくれ
- 103二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 19:46:55
何で年越しうどんじゃないのだ?
まあ、それは冗談として100本は凄い、お前がナンバーワンだ - 104二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 19:59:49
- 105二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 20:02:48
タキトレは保健室の養護教諭なので生徒の太りぎみ解消も手伝っていたりしますし、あとは教職員相手でも色々とやったりします
年末年始は少し贅沢をしてむっちりする…はずがタキオンにおせちを食べられて、正月休みの間ずっとタキオンが家にいたのでいつもと変わらず健康そのもの
おせちを代償にした健康に、タキトレは一人こっそりと泣いた - 106二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 20:11:50
トレセン学園健康診断は少し気になってる
タバコカフェトレとか先生から「タバコさん、ヤバイです」とか言われかねないで - 107二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 20:21:00
(大丈夫よ……)
- 108二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 20:32:51
- 109二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 20:41:43
ウオトレ(女)は色んなトレーナーから可愛い可愛いされて色んなもの貰ってその結果少しもちっとしてしまいます
元々一汁一菜の食生活で線が細いのもあって、よろこぶ22歳組の人にほっぺもちもちされて欲しいです - 110二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 20:42:53
マチタンのおせちに潜む男、スパイダーマッ!
- 111二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 20:42:55
グルトレは正月もグルーヴが居るので正月太りはしない。
オグトレは管理ができるので正月太りしない。
ライトレは身だしなみに気を遣ってるので正月太りしない。
リウトレはそういうのを気にしているタイプなので正月太りしない。
(増えたらシリウスに即バレるのもある) - 112二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 20:50:54
太り気味はネタでもいいなら胸だけ増量してFカップとか
- 113二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 20:51:31
流れ無視してすいません。
ドトトレ最終章が書き終わりました。
上げても、大丈夫でしょうか。 - 114二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 20:52:42
- 115二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 20:56:50
すいません、失礼します
前日譚
https://bbs.animanch.com/board/175679/1/?res=104
第一節
https://bbs.animanch.com/board/233481/1/?res=128
第二節
https://bbs.animanch.com/board/257287/1/?res=75
これで、終わりです。
次レスから失礼します。
- 116二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 20:58:03
終節「idea」
1.
「ああもうっ、むかつくっ!」
お父さんも、お母さんも『お前の実力じゃ中央は無理だ』って!私の努力も思いも、何も知らないくせにっ!すぐに私の夢を諦めさせようとする!
道端に転がっている石を思いっきり、誰もいないことを確認してから蹴っ飛ばす。そして再び叫ぶ。
「この分からず屋―!」
嫌なことがあると、決まって私はここに来る。近所にある広い河川敷。ほんとにただ広いだけで何かあるわけでもないから、利用する人は多くない。今日みたいにほとんど誰もいない、みたいな日さえある。だから、思いっきり叫んだり走ったりする分にはうってつけの場所だ。
「私だってやればできるんだから。今までは運が悪かっただけ。本当だったら、誰にも、そう、誰にも負けたりだなんてしないんだから…」
それは考えてはいけない自分の弱さ。それを吐き出さないように押しとどめて、私はがむしゃらにそこから駆け出した。
「はぁはぁ、はぁ…」
何度も繰り返した。何度も同じ場所で、同じ景色を見た。でも、やっぱり気持ちいい。気分が晴れていく。もっと走りたい、この景色をレースでも見たい、とそう心が求めてやまない。
私は疲れ切った体で地面の上に寝そべる。誰も見ていない。私を気にしている人なんていない。だから思いっきり好きなように、と。だから、その一声を受け止めるには、あまりにもその時の私は無防備だった。
「いい走りをするね、君」
その声の主はなんだか大きすぎるコートのようなものを身に纏っていて。かろうじてわかるのはフードの奥から覗く碧眼と金色の髪くらいだった。
「うえぇあっ!どどど、どちら様?…です、か?」
素っ頓狂な声を上げて立ち上がる私に対して、微笑みながらその人は近づいてくる。
目の前に来てフードを脱いだその人は、少し恥ずかしそうにこう言った。
「俺は、トレーナーなんだ。ウマ娘の、ね」
トレーナーを名乗ったその人物には、確かに「ウマ娘」に耳があった。 - 117二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 20:59:05
2.
『すごい!―はずっと一番だね!』
『―なら将来は中央で活躍できるかもな』
『応援してる。だから私たちの分まで頑張って』
そう、あたしは。皆の期待に応えるんだ。今のままじゃとてもじゃないけど背負えない。だから、もっと、もっと。もっと!
「う、ううん…」
朦朧とした意識のままあたしは体を起こす。
背中には固い感触。どうやら公園の木製ベンチの上らしい。頭には冷えたタオルがのっている。そして、やたらと大きいコートが布団のようにかけられていた。ああ、そうだ。あたしは確か自主練で走っていて、それで…。
「あ、ごめん。起こしちゃったかな」
声のした方へ目を向けると、すぐ側に金髪で碧眼のウマ娘がいた。彼女が私を助けてくれたのだろうか。
「散歩していたら、偶然倒れている君を見つけたんだ。放っておくわけにもいかなくて、応急処置だけさせてもらったよ。軽い熱中症だね」
彼女はあたしに飲み物を差し出しながら言った。あたしはお礼を言いながらそれを受け取って、一気に飲み干す。このあたりでは比較的顔が広いと思っていたけど、地元でこんな容姿のウマ娘を見たのは初めてだった。
- 118二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 20:59:38
「すいません。助けていただいてありがとうございました」
「別に大したことはしてないよ。大事が無いようで良かった。それより…」
彼女はあたしの方をじっと見て、少しだけ考え込んだ後こう言った。
「確かに症状としては熱中症だけど、遠因は別にあると思ってる。特にその脚。視認はできないけれど内部でかなりの疲労が蓄積されてる。…失礼かもしれないけれど、かなり無茶な練習をしているんじゃないかな」
…見抜かれるとは思わなかった。図星だった。誰にも気づかれないようにしてきたのに。ここまで隠し通してきたのに。まさか見ず知らずのウマ娘に指摘されるなんて。
「…分かるんですか」
やっとの思いで答えられた言葉はそれだけだった。
「これでもトレーナーをやっていたことがあってね。とはいっても新人だけど。でも君みたいに無茶をする娘は少なくはないから。何か理由があるのかな」
その問いには、あたしは何も答えられなかった。彼女は別に追求するでもなく、ただじっとあたしの方を見つめると、ゆっくりとこう言った。
優しい、言葉だった。
「きっと君にも、考えがあってそうしてるのは分かる。それを無理に聞こうとは思わないよ。でもこのまま無茶な練習を続けると、君は間違いなく、その才能を発揮する前に壊れてしまう。偶然の出会いとはいえ、それを、俺は見過ごすことはできない」
私に言っているようで、自分自身にも言い聞かせているような言葉。
「あまり長居はできない身ではあるんだけど…。君のことを見させてほしい。きっと、いや必ず、力になってみせるから」
- 119二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 21:00:27
3.
「もしもし『先生』?元気ー?ボクだよ!」
「その声は…。まったく、『先生』呼びは恥ずかしいからやめてって何回も言ってるのに…」
「えー!?でも『先生』は『先生』だもん!なんたってボクを中央に連れて行ってくれたんだから!」
「…!」
「確かに短い間だったけど、先生が教えてくれたこと、全部覚えてる。あれからボク、頑張ったよ。トレセン学園の編入試験にも合格できたんだ。全部、あの時、ボクが諦めようとしていた時に『先生』がいてくれたおかげ。今日はそれを伝えたくて」
「…そっか。おめでとう。頑張ったね。でも、俺は何もしてないよ。全部君の力で掴み取ったんだ。自信を持って」
「まったく『先生』ったら謙虚なんだからー!…次は直接会いにいくよ。逃げないでね?」
「ふふっ。次に会うのはトレセン学園で、だね。楽しみにしてる」
「うん!『先生』が今どこにいるのか分からないけど、最近また寒くなってきたから気をつけてねー!あっ、でも『先生』にはあのでっっっかいコートがあるから大丈夫かな?」
「心配してくれてありがとう。俺は大丈夫だよ。君こそ、体調には気をつけてね。待ってるから」
「うんっ!じゃあ、またねー!」
通話は切れる。
空を、見上げる。
出会いを繰り返した。別れも繰り返した。
随分と遠くまで来た。
それでも積み上げたものは、確かに形となって。
彼女の軌跡を示す。
季節は、巡る。
始まりの、あの場所へと。
嘘か真か。今となっては確認する方法はない。
でも、その「一年」の間。トレーナーを名乗る、金色の髪をして、碧い眼をした、不思議なコートに身を包んだウマ娘に助けられたと。人数にして10人いるかいないか。それでも、そう語り夢を叶えたウマ娘が確かに、いた。
- 120二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 21:01:53
あれから随分と時間が経ったような気がします。
あっという間だったような。そうでもないような。
ドジはまだ直りませんけど…。私は、頑張っています、トレーナーさん。みんなと一緒に。ちょっとずつ。
トレーナーさんも、きっとどこかで、頑張っているのでしょうか。
もう、暖かくなる季節になってきました。
…待っています。信じていますから。
「ドトウ!いるかい!?」
「ビッグニュースですよ!ドトウさん!」
「うひゃあ!?」
テイエムオペラオーとマチカネフクキタル。突然の来客と大声に、メイショウドトウは驚き椅子から転げ落ちそうになる。
「驚かせてすまない。でも早く伝えなければと思って」
「はいっ!やっと、戻ってきましたよ!」
「え、ええっとぉ、何の話ですかぁ…?」
二人は声を合わせて、その名を告げる。
「ドトウのトレーナー君が戻ってきたんだ」
「ドトウさんのトレーナーさんです!」
- 121二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 21:02:16
駆け出していた。
何度も何度も転びそうになった。
その度になんとか頑張って踏みとどまった。
どんな顔をして会えばいいんでしょうか。
何を言えばいいんでしょうか。
トレーナーさんは、どんな顔をしているのでしょうか。
側にいるのが当たり前だった3年間を崩すのに、1年という期間は十分すぎて。再会はずっと待ち望んでいたもののはずなのに。不安になる気持ちも確かにあって。
でも。この体は迷いなく動き出していた。
何度目かの転びそうになった時、突然、誰かに支えられた。
「あまり急ぐと危ないぞ。…あいつは別に逃げやしない」
「フクキタルさんのトレーナーさん…あ、ありがとうございますぅ…」
「これで怪我しちゃ元も子もない。ゆっくり歩け。そして、お前を置いてったトレーナーに、文句の1つや2つ言ってやれ」
「…は、はいぃ!」
「…待たせ過ぎだ。さて、この貸し、どう請求してやろうかね」
- 122二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 21:03:32
- 123二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 21:04:07
「ごめん。長い間、君を一人にしてしまって。俺の我儘に、巻き込んでしまって」
「信じて、待ってましたから。それに、オペラオーさんやフクキタルさん、トレーナーさんたち…私を助けてくれる皆さんもいてくれましたし、寂しくは、なかったです。でも、でもっ。もう、どこにも行かないでください、トレーナーさん」
「うん。約束する。ずっと、君のそばにいるって」
感情が溢れる。
「ずっと前から、言いたかったことがあった。言う資格が無いと思って隠してたことが。でも、今、伝えたい。今なら、言える」
「好きだよ、ドトウ。今までも。そしてこれからも。君を、愛してる」
「…はい!私も、トレーナーさんのことが…!」
困難の果ての成長。
旅路の末に描いた軌跡。
今なら二人で笑い合える。
自信を持って。お互いに。大好きだって。
終節「idea」
終章「idea」 完
- 124二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 21:04:50
彼女たちの物語はこれで区切りを迎えました。
一つの物語の終わりとして読んでいただけたら幸いです。
9月に初めてssを書いた時には、こんなことになるとは全く予想していませんでした。書く楽しさを教えてくれたのはこのスレです。拙い文章ですが、ここまで書けたことに満足しています。苦しかったけど、楽しかった。
彼女たちはまだまだ歩み続けていきます。消えるわけではありません。今後ともドトウとドトトレをよろしくお願いします。
ヤエトレも完結できるよう頑張ります。想像以上に精神の消耗が激しいのでゆっくりにはなると思いますが。ネタが浮かんで、かつモチベがあって余裕もあれば、オグリトレやシチトレみたいな単発もまた深夜に書くかもしれません。その時はよろしくお願いします。
ありがとうございました。それでは、さようなら。
- 125二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 21:18:35
いい…
- 126二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 21:22:11
面白かったです
ドトトレが自身の抱えていた悩みとか不安とかそういった物に自分なりに立ち向かって、中央を離れた後も1年の間人助けをしながら旅を続けて、最終的にドトウと自信をもって向き合えるようになるのが凄い良かったです
いい物語を読ませてもらってありがとうございました - 127二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 21:30:22
ひとつ前の話を飛ばしてしまっていたようなので読み直してきた
どちらも自信が薄めのコンビということもあって、その自信をつけるための重要な旅路だったんだなあと感じました
彼らがこれからも前を向いていけることを祈りましょう - 128二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 21:38:02
明けましておめでとうございます172-81-56-81
今年も言うっちまうに幸があるよう祈っております
いきなりで申し訳ないですがやっとこさ長編SSが完結できそうので貼ってもよろしいでしょうか?
ただ、少なくとも前中後合わせて4つあるため
前篇 21:45
中編1 22:30
中編2 23:15
後編 24:00
の予定で投稿させていただきます。
それと、日を置きすぎてどのような展開かわからない方もいると思われるためリンクの方を張っておきます
胸の奥に住まうもの①
https://bbs.animanch.com/board/178322/?res=43
胸の奥にすまうもの②
https://bbs.animanch.com/board/179977/?res=127
胸の奥に住まうもの③
https://bbs.animanch.com/board/187791/?res=25
胸の奥にすまうもの④
https://bbs.animanch.com/board/193882/?res=138
胸の奥にすまうもの⑤
https://bbs.animanch.com/board/203614/?res=147
胸の奥に住まうもの─幕間─ トニーのチケトレ観察記
- 129二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 21:39:48
素晴らしいものを見させてもらった…
- 130二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 21:40:45
新年完結長編が多い!すごいなぁ
- 131二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 21:42:36
凄まじい量だ!
今日は凄いSSばっかりだなぁ - 132チケトレの人22/01/03(月) 21:45:54
45分になったので投下しまーす
胸の奥にすまうもの⑥前編
16時00分──空は藍色に塗りつぶされていき、オレンジの太陽は徐々に落日していく。暗くなっていくターフ上にチケトレとチケットは立っていた。
「条件は2400──ダービーと同じ距離で走る。それでいいか?」
「うん、大丈夫っ」
ストレッチを行いながら走る距離に関して話し合う。
「トレーナーさんっ!約束──覚えてるよね?」
「ああ。」
肩周りを解しながらチケトレは答える。
「じゃあ、トレーナー室で書いてたのはなに?」
そうチケットが尋ねるとチケトレは少し返答に困った様子を見せる。何をかくそう書いていたのは自分の自我がなくなったときのための遺書だったからだ。
「……せめてもの保険さね。安心してほしい。おれはちゃんと戻ってくる。約束を違えるつもりはないよ。」
「信じていいんだね?嘘だったらアタシ泣いちゃうよ!?」
「それは困るなあ。」
はぐらかすように愛想笑いを浮かべ、二人はスタートラインに立つ。
「よーし、二人とも準備はいいな?」
「うんっ大丈夫だよっ」
「なにかあったとしても俺たちが控えているから安心して走ってくれ」
「おれも大丈夫です。……本当にありがとうございますウオトレさん、タキトレさん」
ぺこりとチケトレがお辞儀をすると、
「いいってことよ!ギムレットが見届けてやりたいって聞かないからさ。」
「俺も君に渡した薬の効能が気になってね──飲んだと聞いたが大丈夫だったか?」
「ええ、特には。」
「そうか、それならよかった──」
安堵の表情を見せると、辺りを軽く見回しウオトレが右手をすっとあげる。
スタートまで秒読みの段階でチケトレとチケットは精神を集中させる。これで恐らくケリがつく──はやる気持ちを抑え目の前の風景に神経を研ぎ澄ませる。チケットも息を吐き出し全神経を研ぎ澄ませる。
5、4、3、2、1──
「スタートッッッ!!」
ウオトレがばっと右腕を下ろし、レースの火蓋が今、切って落とされた。 - 133チケトレの人22/01/03(月) 21:46:33
並び立つように、同じタイミングで二人が飛び出した。
チケットは幅を狭くしたストライドで、チケトレは前回とは違い、歩幅を広くしたストライドでハナをとろうとする。
前半400が過ぎ、二人の間は既に3バ身距離が空いていた。
あれから鍛えているとはいえ、ウマ娘になってから1ヶ月もたっていないろくに走ったりしてない自分とレースに出るために子供の頃から走ってきたウマ娘では才能にしても経験にしても大きな差があると嫌でも分からされる。
「やはり一朝一夕じゃいかないかぁ…」
ぽつりとチケトレは呟き、顔の汗を拭う。
チケットのスタミナはまだ十分にある──対して、おれのスタミナは徐々にだがすり減らされていってる。
スタミナはゴールまでもつかわからない、心肺に対してのダメージレース──勝てる見込みは薄いだろう。
けれど、諦めるわけには行かず相も変わらず足は前に前に速く、疾く素早く前に出ていこうとする
流石トレーナーさんだねっもう縮めてきちゃったかー
不意に、チケットが後ろを横目で軽く見ると、脚の回転を少しだけ下げ、速度をわずかに落とした。
そして、内ラチに沿うように走っていたチケットがバ体一つ分外側によれる。
これはチャンスだ──チケットとおれの差はクビまで縮まっている。少しでも前へ出てリードを広げなきゃないけない──
1200mに差し掛かり、チケトレは大きく息を吸い込む。肺に酸素が行き渡り、心臓が早鐘を打ち脈動する。全身に血液が巡り、身体は更に熱を帯びてゆく。
バ体一つ分の隙間、抜け出すならそこしかない──
息を少しだけ吐き出し、脚を強く踏みしめ、ストライドで一気に内ラチとチケットの隙間めがけて突っ込んでいく。
瞬間──チケットをかわし、チケトレは前へと飛び出した。
初めてチケットを抜いたという事実にチケトレの口角はついつり上がっていた。 - 134チケトレの人22/01/03(月) 21:47:04
チケトレとチケットの二人の模擬レースを横目にウオトレとタキトレはのことについて会話を始める
「なあ、タキトレさん」
「なんでしょうかウオトレさん」
「チケトレさんは大丈夫かねえ。今日でケリをつけるとはいってたけれども」
「大丈夫ですよ。きっと──」
「ギムレットさんは危険はないだろうといってたんですよね?あの方の見る目は確かでしょうし信頼できますから」
チケトレの方を見やりながらタキトレはどこか真剣な面持ちで答える。平然と答えているように見えるが、拳を強く握っているのをウオトレは見逃さなかった
「…本当は不安じゃないのか?タキトレさん」
「あはは、お見通しですか──」
困ったように頬をかき、タキトレは答える。
いくら大丈夫といえど予想外の事態が起きないという確証はない。
チケトレの自我による消滅──それは事実上の死を意味する。
出来る限りのサポートはした、あとは本人に任せるしかない──
チケットと走るチケトレを横目に、タキトレは歯がゆい思いを抱えていた。
模擬レースも1600mに差し掛かる。
再びチケットがペースを少しあげ、チケトレと横並びになった。
「おっ、やってるな──」
ふらりと、ジャージに身を包んだブラトレが姿を表した
「お、ブラトレさん。あんたも見にきたのかい」
「おう、チケトレさんが走ってるのが見えたからな」
水を二口ほど飲んでブラトレはチケトレの方を見やる。
「しっかし、結構走れんだなチケトレさん」
「あれでもスタミナは落ちてるっていってましたけどね。」
「煙草吸ってなきゃもっと長く走れるだろうにな勿体ない。」
どこか残念そうにブラトレはぼそりと呟いた。 - 135チケトレの人22/01/03(月) 21:47:47
1600mを通過し、残り4ハロン──
再び横並びの拮抗状態になり、互いに抜きつ抜かれつの攻防を繰り広げる。
互いの息づかいが耳に入り、どう出し抜こうか思考をフル回転させる。
最終コーナーに差し掛かる直前で、二人の間で駆け引きが繰り広げられていた。
このままいっても平行線……いや、最悪抜かされるかもしれない。
チケットのスタミナもまだ余裕があるだろうし、ここは誘ってみるか。
気づかれないようにほんの少しだけ脚の回転を遅くする。
おれがチケットならガス欠と判断し一気に前に出てくる筈──丁度コーナーの曲がり方、スパートのかけ方を教えたからな
そしてスタミナを温存し残り3ハロンあたりで外側に出て一気に加速する。勝つためにはこれしかない──
チケットが引っ掛かってくれることに賭け、チケトレはわざと呼吸を荒めにし、気づかない程度に足を緩め減速する。
トレーナーさんの息が荒い、きっとスタミナが切れ始めてるんだ──
アタシはまだスタミナに余裕があるからコーナーで一気に前に出れば抜かせるかも──
そう考え、加速しようとしたチケットの中に一つの考えが浮かぶ。
待って、もしこれがトレーナーさんの罠だったら?
アタシを誘って引っ掛かったところを抜く考えだったら?
トレーナーさんもなんだかんだ速くなってるし抜かされちゃうかも──
チケットの中で沢山の思考が駆け巡る。
どうすれば引き離せるか最終コーナーに差し掛かる僅か1秒まで考えを巡らせる。
そして、チケットは答えを導きだした
考えてても仕方がないっ、このままいくっ
チケットはピッチからストライドに切り替え、足に強く力を込める。それ以上外に膨らまないように身体を傾け、強引にコーナーを曲がっていく。
オートレースのような強引なコーナリングに思わずチケトレは驚愕の表情を見せた。
流石だよチケット──
柄にもなくチケトレはにたりと笑みを浮かべる。
土壇場で自分のかけた罠に引っ掛からなかったのが嬉しかったのだ。 - 136チケトレの人22/01/03(月) 21:48:15
チケットと対照的にチケトレはピッチに切り替え、爪先の動きで巧みに調整しコーナーを曲がる。
残り3ハロン──互いに譲れぬデッドヒート始まった。
最初にチケットが前へと出る。膝の力を抜き脚の回転を速くしてチケトレを一気に突き放しにかかった。
ここで仕掛けてくるか──
チケットのスパートに合わせ、チケトレも一気にペースを引き上げる。
ずんっ
強く、強く踏みしめ、カタパルトのように加速する。
双眸がぎらりと光り、赤瑪瑙の瞳が夕闇に浮かぶ。
残り400m、未だチケトレとチケットの間には2バ身の距離が空いていた。
先を行くチケットをチケトレが追いかけていく。中々埋まらない距離に迫ってくるゴール──チケトレは焦りを見せる。
このままじゃじり貧だ……一か八かにかけるしかない──
外側に移動し、砕けんばかりに歯を食い縛り腕を大きく振り、少しでも先へいけるようにチケトレは根性で更にペースを上げていく。
ありったけのスタミナを使いきらんとする加速にチケットは驚きを隠せなかった。
すごいやトレーナーさんっ!ここから更にスピードをあげるなんて──
嬉しそうにチケットはぎらついた笑みをうかべる。
残り150m──互いに譲ることなく、二つの風は吸い込まれるかのようにゴールへと入った──
ハナ差まで距離は縮んだものの、先にゴールを踏んでいたのはチケットだった。
また勝てなかったか──乱れに乱れた呼吸を整え、心臓のポンプをフル稼働させチケトレは呼吸を落ち着けると、オレンジに染まる夕焼け空を見上げた。 - 137チケトレの人22/01/03(月) 21:48:43
「惜しかったなチケトレさん。ホイ、タオル」
チケトレの方へ近寄ると、ブラトレがタオルを渡す。
「あっ、ありがとうございます…後もう少しでいけそうだったんですがね」
タオルで顔を拭い残念そうにチケトレは呟いた。
「でもすごいよトレーナーさんっ!アタシ追い付かれたとき焦ったもんっ!」
キラキラと瞳を輝かせ、チケットはばっと腕を広げる。
「そうだな。チケトレさん結構走れるじゃん。これだったトレーナー対抗レースも出られるんじゃないか?」
そうウオトレが言うと、チケトレはあははと愛想笑いを浮かべる。
「まあ、走るのは楽しいし、参加するのもいい……か……も……」
そう答えようとしたところで意識にモヤがかかっていく
ああ、ついにこのときがきたか──
薄れゆく意識の中でそう考えていると、チケトレの身体から力が抜け、地面に倒れそうになる
「おっととっ、タキトレさん!!」
「ああ、分かってる。一旦保健室へ運ぼう!ブラトレさん!、ウオトレさん!」
「了解!」
「分かった!」
タキトレの一声にウオトレが事前に用意してあった担架にのせ、ブラトレとウオトレの二人で保健室に運ぶ。
その間もタキトレはチケトレの脈を測るなどして身体に異常がないか確認し、チケットはチケトレに対し何度も呼び掛けていた
鬼がでるか蛇がでるか──それはチケトレのみぞ知ることであった - 138チケトレの人22/01/03(月) 21:50:52
以上、最終章導入のレース編でした!
いやー、まさか最終章だけで1ヶ月以上かかるとは……
まあ、仕事やらで時間が余りなかったっていうのもあって仕方ないんですがねぇ…… - 139二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 21:52:01
よい……
- 140二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 22:08:32
ウオトレ(親父)とタキトレが出てる……!
ギムレットの見立てに全幅の信頼を置いているウオトレと、そうは言ってもチケトレの自我の消滅が天秤にかけられている状況で不安に思わずにはいられないタキトレの反応の差異が如実に表れていてとても面白かったです!
レースは互いに積み上げてきたものが出ていてとても良かったです。チケトレはチケットとのこれまでを信頼しているからこそチケットに罠を仕掛けて、チケットはこれまでを信じているから罠に引っかからずにチケトレもそれに対して嬉しさを感じているところとか凄い良かったです。レースの最終盤も熱くて最後の瞬間までどちらが勝つかわからなくてドキドキさせられました。
最終章の続きが今から待ちきれないです!
繰り返しになりますがウオトレ(親父)とタキトレを出していただきありがとうございました! - 141二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 22:18:51
- 142チケトレの人22/01/03(月) 22:46:20
すんません、15分の遅刻ですが中編投げます!
胸の奥に住まうもの⑥ 中編─1
「脈拍は安定してるし今のところは大丈夫そうだね」
チケトレの手首に指を当て脈を測ると、チケットは安堵の表情を見せ、同時に涙が出てくる。
「よ"か"った"よ"ぉ"ぉ"ぉ"~~~っ」
わんわん泣くチケットの背中をツッコミ気味にブラトレが叩く。パシッという小気味のよい音が保健室に響き思わずチケットの涙は引っ込んだ。
「いててっ!なにすんのさブラトレさん!!」
ムッとするチケットの口にブラトレは人差し指をそっと近づける。静かに──そんな意味の籠ったサインを察したのかチケットは口をつぐんだ。
「ところでチケットは寮に戻らなくて大丈夫なのか?」
「大丈夫。ちゃんとフジ寮長には言ってあるから。」
「トレーナーさんの一大事なのにアタシだけ先に帰ってるなんてできないし」
そう答えるチケットの目は鋭く、真っ直ぐに穏やかな寝息をたてるチケトレの方を見つめていた。
─────
どたどたどた──
がららっ
やかましい足音ともに保健室のドアが開く。
「廊下ははしるなよー……ってタイトレさんとハヤトレさんじゃないか」
ウオトレが振り向くと、息を切らしたタイトレとハヤトレの姿があった。
「お、おう…はぁはぁ…じゃ、邪魔するぞー…」
「いきなり走んなよタイトレー…ぜーぜー」
「はいはい廊下は走らない。ほら、水だよ」
タキトレから水をもらい、ふたりは一気に飲み干すと、チケトレの眠るベッドに近づいた
「ふー…状態はどうだ?」
「ま、なんともいえないな。ギムレットがいうにはまだ大丈夫だそうだが」
「おう、情報ありがとう──オレ達にも相談してくれればよかったのにな…」
「しゃーねーよ。アイツがそういう性分なのは俺達がよく知ってるだろ」
「……そうだな」
神妙な空気が流れる保健室──倒れてから1時間半が経つもチケトレはまだ目を覚まさないでいた - 143チケトレの人22/01/03(月) 22:46:58
「もしもーし」
誰かがおれを呼ぶ声がする。
「もーしもーし」
「ん、んぅ……」
並走でつかれてるんだもう少し寝させてくれ──
「むぅー……とっとと起きろー!!」
ゆっさゆさと身体を揺すられ、肩をバシバシと叩かれる。お袋のような手荒い起こしかたに気だるげに目を開けると、見覚えのある風景が目に入った。
雲に覆われた空に短く切り揃えられた芝がどこまでも広がる──
そして、腕組をして仁王立ちしている見知らぬウマ娘──
背丈は165くらいだろうか──へそ出しの黒いカッターシャツに丈の短い黄色いベスト、黒いスラックスに身を包み、紳士らしい落ち着き払った雰囲気に伊達男のような気安さと危うさという一見矛盾した要素を宿していた
「ん?どうした。きょとんとして」
怪訝そうな顔をしてぐいと見知らぬウマ娘が顔を近づける。
艶のある肩まで伸びた栗毛の髪に鼻の根本まで伸びた一筋の流星が主張していた。
切れ長の目が己の心を射ぬくようにこちらを見つめ、心臓が跳ね上がるような感覚に陥る
「す、すみません…あ、あ、貴方は一体…」
どもりそうになりながらチケトレは栗毛のウマ娘に尋ねる。
すると、はぁとため息をつき腕組を解き栗毛のウマ娘はゆっくりとどこか申し訳なさげに口を開いた。
「……あんたが飲んだ薬でこの身体になったのに分からないのか」
「す、すいません」
「いや、謝らなくていい。改めて名乗らせてもらう。」
一拍置き、栗毛のウマ娘が名乗ろうとしたとき、さあと風が吹き、かさかさと芝が揺
れる。
「──トニービン。この世界とは別だがウイニングチケットの父だ。」
栗毛のウマ娘──トニービンはそう名乗る
チケトレとトニービンの間になんともいえぬ空気が流れた - 144チケトレの人22/01/03(月) 22:47:27
「あ、じ、自分はチケトレと言います…」
「ああ、知ってるよ。私の宿主なんだからな。ってかどうしたんだそんな驚いた顔して」
「い、いや……こんな姿をしていたんだなって──」
小さくすみませんと謝りチケトレは困惑しつつ頬をポリポリと掻いた。
「まあ、驚くのも無理はないよな。私もまさかこんな姿になるとは思わなかったしな。」
自分の手を見つめ、トニービンはそう呟いた。
「まあ、そんなことはどうでもいいんだ」
そういってトニービンは立ち上がる。チケトレもそれに応じるように腰をあげると、トニービンはチケトレに対して頭を下げた。
「あのときは本当にすまなかった」
「言い訳がましくなるがあのときの私はどうかしていた──」
「君が息子と絆を育み、苦楽を共にしてきた関係だというのに私は息子を盗られたと思い、嫉妬に駆られ一時の感情に身を任せあんな酷い言葉を……君に投げつけてしまった……!」
つぶれてしまいそうな自己嫌悪でトニービンの声に嗚咽が混じる。
「私は父親失格だ……!世界は違えど息子に対しここまでよくしてくれている君に対しあんなに酷いことをいってしまうだなんて……!」
「許してくれと思い上がったことを言うつもりは毛頭ない──消えろというなら今すぐにでも消えよう──」
「ただ、あんなことをいった自分が許せないんだ。自己満足かもしれないが──せめて謝らせてほしい……!」
嗚咽を発し、申し訳なさと自己嫌悪が混じった涙を流し謝罪の言葉を発するトニービンの姿に胸を締め付けられる。
どんな啖呵を切ってやろうかと考えていたチケトレもすっかり毒気を抜かれてしまった
懺悔室で罪を告解する子羊のように、項垂れたように頭を下げるトニービンに、懺悔室の神父の如く告白を聞いていたチケトレはゆっくりとトニービンの肩にポンと手を置いた。 - 145チケトレの人22/01/03(月) 22:48:10
「あ、あの──」
「顔をあげてください……トニーさん。」
チケトレが語りかける。その目は優しく、赤瑪瑙の瞳がトニービンに対して向けられる。
「正直に申し上げますと、おれは貴方のことが嫌いでした。」
「コミュニケーションが取れず、おれのことを何も知らないくせに酷い言葉を投げつけてくるやつだと、そう思っていました。」
「次に会ったときはどう啖呵を切ってやろうか、胸ぐらでも掴んでやろうかと考えたときもありました」
チケトレが自分の思いの丈をぶつける。柔らかな口調から放たれるその一言一言がトニービンの心に刺さっていき、トニービンの口は更にかたく結ばれていく
「本当に……すまなかった……」
涙声で、か弱く言葉を発するトニービンをよそにチケトレは更に続ける。
「ただ色んなヒトに相談し、話を聞き自分にも問題があると見つめ直すことができました。」
トニービンの肩を持ち、ぐいと上体を引き起こす。
「貴方に対し勝手に苦手意識を持ち、コミュニケーションを怠り、挙げ句にチケットを奪おうとしていると言う勝手な妄想で貴方のことをろくに知ろうとしなかった自分にも責任があります。」
「許すも何もありません。消えろと言うつもりも毛頭ありません──現にこうして反省し、涙を流す貴方を追放するなんて真似してしまったら──」
「チケットが聞いたらすごく悲しむでしょうから」
にこりと、チケトレは微笑んだ。自分が思っていた以上に善い方を、ここまで悔いている方を何故裁けよう。
おれは死人に鞭打つ趣味などないし、真に悔いているならば赦すのが筋ではなかろうか。
その言葉を聞き、トニービンの目から更に涙が溢れていく。
ああ、なんと誠実で優しい子なんだろう──。
君みたいなヒトを私は──私は──
「有難う……うぅ……有難う……」
嗚咽を漏らし、ただ有難うと発するトニービンに胸を貸し、泣き止むまでチケトレはトニービンの頭を優しく撫でたのだった - 146チケトレの人22/01/03(月) 22:48:58
「……落ち着きましたか?」
「ああ……見苦しい姿を見せてしまったね」
目の下をすっかり腫らし、気まずそうにしてトニーは苦笑する。
二人の間にあった溝はすっかり埋まり、チケットのよき理解者同士と言う新たな絆により二つの魂は強固な絆を得ることができた。
いいことなどないと思っていたウマ娘化だが、新しい友や理解者を得ることができたと考えると悪いことばかりじゃないとチケトレは噛み締めていた。
───
その後、2人はチケットという共通の話題で盛り上がりに盛り上がり、その光景はさながら嫁談義に花を咲かせる旦那と義父の如くだった。
「ダービーの時のチケットは本当にすごかったんですよ!」
「へえ、どんな感じだったか聞かせてもらってもいいかな?」
「はい!最終コーナーで中段だったのに一気にまくっていって最後にハヤヒデさんとタイシンさんをかわして一気にゴールしたんです!!」
「おお、そちらの世界でもそうだったんだな」
「トニーさんの世界のチケットもそのような感じだったんですか?」
「ああ、そうだよ。」
「しかし面白いものだ。君の世界と私の世界のチケットがダービーという舞台で同じような勝ち方をしていたとはね」
「……奇妙な偶然もあるものなんですね」
「ああ、そうだね……」
どこか懐かしげに目を細め、トニーは笑う。
しみじみと目を閉じなにやら考え事をした後にぱしんと足を叩き、トニーは立ち上がった
「チケトレ君。」
「なんでしょうか……?」
おずおずとチケトレが聞き返す。
「このバカな父親のお願いを聞いてほしいのだが───私と走ってもらってもいいかな?」
「……おれでいいんでしょうか」
困惑した様子でチケトレはトニーに対して尋ねるとトニーはフッと笑う。
「君以外に誰がいると思ってるんだ。」
その顔は、父が息子に対し向けるそれに近かった。 - 147チケトレの人22/01/03(月) 22:51:30
以上中編その1、チケトレとトニーの邂逅となります!
何だかんだでこうやって面と向かって話し合うのははじめてだったりします
今まではトニーが一方的に話しかけてきた感じですからね - 148二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 22:58:58
トニーさんなんというか真面目な人なんだね
トニービンVSチケトレとはまた夢のあるマッチ - 149二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 23:03:39
良い……
- 150チケトレの人22/01/03(月) 23:17:03
中編②投げます!
胸の奥にすまうもの6 中編②
「トレーナーさん、まだ起きないね」
チケトレの手を握り、チケットがぼそりと呟いた。
時計の針は21時を回るが、未だチケトレは目覚めなかった。
「瞳孔の方は異常無し、脈も今のところ正常…っと」
こうして20分ごとにタキトレさんがトレーナーさんの身体を診てくれてはいるけど大丈夫かな──もしかしてこのまま起きないんじゃ。嫌な予想だけがアタシの中に積み上がっていく───トレーナーさんが心配で心配で涙が止まらなくなってくる。
ああ、アタシって泣き虫なんだな、けど嫌だな、寂しいなぁ
そう考えていると、タイトレさんとハヤトレさんが肩を組んできた。
「大丈夫だよチケット!!あいつがここで死ぬと思うか!?」
「お"、思わな"いけど心配で心配で……」
「大丈夫だって!アイツは頑張ってるんだ!お前は応援してればいいの!」
二人とも心配なのにアタシを元気付けてくれてる。
うん、そうだよ。トレーナーさんは頑張ってるんだからアタシが信じてあげないとっ
BNの二人から励ましをもらい、チケットはチケトレの手をぎゅっと握りただ一言──頑張ってとだけ呟いた。
「戻ったぞ~」
保健室の扉が開き、暖かいのみものを持ったブラトレが中に入る。
「お、調達ありがとうブラトレさん。」
「いや、いいってことよウオトレさん。」
ブラトレが飲み物を配っているのをよそに、チケトレのからだがピクピクっと動き、チケットがそれに反応する。
「今なんか動いたような……」
不思議がるチケットをよそに、更にチケトレのからだがピクピクと動く。それをタキトレも確認していた。
「やっぱ動いてるよこれ!」
その一言にその場にいたトレーナーが反応した
「ちょっといいかなチケット」
タキトレが瞳孔、脈、どの部位が動いていたかを確認する。
保健室に緊張が走った。
21時45分のことであった - 151チケトレの人22/01/03(月) 23:17:41
「で、結果はどうだったんだタキトレさん。」
保健室の椅子に座りながらブラトレはタキトレに尋ねる。
「うーん。瞳孔に異常はないけど、脈がちょっと早くなってるね。」
「でもなんでいきなりピクピクってなったんだろう……?」
不思議そうに考えるチケットに対し、トレーナー達はそれぞれの見解について話し合っていた。
「見たところ大腿部とふくらはぎ、腹筋の痙攣の頻度が大きいようだな」
チケトレの布団を剥ぎ、身体をさわりながらブラトレは呟いた。
「もしかしたら拒絶反応が起きているかもしれないね」
他に異常がないか探りながらタキトレが言った。
「拒絶反応って、ウマソウルのことだよな?けど今まで大丈夫だったんだろ?ウオトレさん」
「ギムレットがいう分にはな。特に異常はなかったらしい。」
「仮にソウルの方が問題ないとすると、なにが原因なんだろうなぁ」
「……もしかしたら夢の中で走ってるってことはないですかね。」
何かに気づいた様子でタキトレは言った。
何か根拠があるようで更に続ける。
「チケトレさんが眠っている状態で動かしている部位は走る際に使う部位なんですよ」
「チケトレのやつが動かしてるのは主に大腿部とふくらはぎ、それと腹筋だったな。」
「あと呼吸も若干早くなってねえかこれ!?」
「ってことは走ってるってことで間違いないっぽいな。ウオトレさん。いいや、ギムレット」
「待ってなブライアンの──今見てる。」
ブラトレが言うよりも早く、ギムレットはチケトレの方を見る。
「……今のところは問題なさそうだな。」
暫しの沈黙の後にギムレットはそう答える。
現時刻は22時──チケトレは未だに目を開けない。 - 152チケトレの人22/01/03(月) 23:18:20
広い広い草原を、二つの影が駆け抜ける──
草原の上には青空が広がっており、それはチケトレの精神状態を表しているとトニーは言った。
二人のウマ娘は風となり、草原へとふきすさんでゆく。
そこには己を縛るものなどなにもなく、しがらみもなにも存在しない。
爽やかに、高らかに、楽しげに、朗らかに得もいえぬ高揚感に包まれながら全力をもって駆けてゆく。
「どうだ!楽しいだろうチケトレ君!」
チケトレの横にならび、トニーは楽しげに尋ねる。互いに実態ではないはずなのに、汗をかき、熱気が伝わっている──普通ならば違和感を感じるだろうが今の自分にとってそれは些細なことだった。
「ええ、とても気持ちがいいです!頭空っぽにして走るのがこんなに楽しいなんて!」
走りながら、心のそこからチケトレは笑う。
思えば、今まで心のそこから笑ったことがなかったな──チケトレはふとそう思った。
「ああ、楽しいんだ!走るということは──」
「ウマである私や、ウマ娘である君たちにとって、抗えない本能のようなものだからね!」
ニヤリと笑い、トニーが加速する。
それに負けじとチケトレも足の回転をあげ追従する。
コーナーを曲がり、直線を駆け抜け互いに抜かされんとくらいつく。
────最後にストレートを駆け抜けると、トニーとチケトレはエネルギーが切れたかのように、大の字になり草原に身を委ねる。
「「…………ぷっ、あはははははっ!!!」」
そして、寝転がった状態で顔を合わせると、二人は腹の底から笑いあった。
互いに抱いていた嫌悪と溝はすっかり消え二人はこうして和解したのだった。
青い青い雲1つない青空が、二人の上にどこまでもどこまでも広がっていた── - 153二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 23:19:52
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- 154チケトレの人22/01/03(月) 23:20:15
「さて、そろそろ時間だな」
名残惜しそうにトニーが口を開いた。
「これ以上長居したら息子──いや、チケットも心配するだろうからなぁ」
続けてトニーは呟いた。
「ええ、そうですね……」
どこか寂しげにチケトレが答えるとトニーはチケトレの肩をばんと叩いた。チケトレは思わず前のめりになり痛っとこぼす
「そう寂しそうにしないでくれ。私は消える訳じゃないんだ。いつだって君のなかにいる。」
「まあ、さすがに普段から表に出るわけではないが君が困ったときはいつでも助けになるつもりだよ。」
にこりと優しい笑みを見せると、チケトレは暫しの沈黙の後「有難うございます」と頭を下げる。
「ただ、2つお願いを聞いてもらってもいいか?」
気恥ずかしそうに頬をかき、チケトレに対し尋ねる。
「は、はい、構いませんが」
そう答えると、トニーは重そうに口を開く。
「たまにでいいから息子──チケットの頭を撫でさせてほしいんだ。」
「世界は違えど私の大切な息子だからね。」
「あと、いつでもいいから私の子供に会いたいんだ。」
「物陰からでもいい、それでもこの世界でどのように過ごしてるか気になるからね……」
遠慮がちに、そう伝えるトニーに対しチケトレは小さく笑みを浮かべる。
「……はい、構いませんよ。」
そう答えると、トニーはありがとうと小さい声で呟いた。
───────
「じゃあ、君を今から現実に送り届けよう。」
トニーがチケトレの額に手をかざす。
すると、チケトレの意識が釣竿にかかった魚のように上へ上へと引っ張られてゆく。
「ちょ、ちょ、待っ……」
「じゃあな!!息子によろしく頼む」
「あ、あ、ありがとうございました!!」
礼を言いながら上へと引っ張られてゆくチケトレをよそにトニーは、「息子を頼むぞ」とだけ呟き草原の上に寝転んだ。
「……しばらく暇になるだろうなあ」
そうぼそりと呟くと、トニーは微睡みの中に再び潜んだ - 155チケトレの人22/01/03(月) 23:22:10
ってなわけで中編②終了です!
なんだかんだ言ってssは書くのは大変ですが貼るのはあっという間ですね - 156二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 23:27:59
和解できてよかった……
色々と人によって状況が違いが大きいから簡単にアドバイスってできないのが難しいところよねえ - 157二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 23:47:52
自分の中に居る存在とどう付き合うかは人それぞれだし、それだけ悩みの種類もあるよねぇ
でも若い出来てよかった…… - 158チケトレの人22/01/04(火) 00:00:27
さて、これから後編と急拵えですがエピローグをぶん投げます!
胸の奥にすまうもの⑥ 後編
「ん、んうぅ……」
眩しそうに、チケトレが目を開け、ごしごしと目を擦る。
壁に掛けられた時計を見ると、針は22時15分を指していた
5時間近く寝たままだったかと身体を伸ばしていると──
「トレ"ーナ"ーさ"あ"ぁ"ぁ"ぁん"っっ!!」
と目に溢れんばかりの涙を蓄えチケットがおれの身体にガバッと飛び付いてきた
「よ"か"った"よ"ぉ……っアタシ、心配で心配で……う"おお"ぉぉ"ぉぁ"ぁ"っ」
最後言葉になってなかったチケットの声を聞き、おれはそっと優しく撫でる。
「……心配かけてごめんな」
「ぐすっ、怖かったんだからね……うぅっ戻ってこないんじゃないかって──ひっぐ、トレーナーさんにもう会えないんじゃないかって──」
「ああ、ただいま──チケット」
「ごめんな。心配掛けさせちゃって」
嗚咽を漏らすチケットをグッと抱き寄せ、小さく笑みを浮かべてチケットの頭をもう一度撫でる。
それに安心したのか涙をぬぐい、痕が残る
顔でチケットはにこりと笑う。
「うん……うんっ。お帰り──トレーナーさん。」
保健室のベッドの上で二人はもう一度力強く抱き合い、二人はその強い絆を再確認するのだった。 - 159チケトレの人22/01/04(火) 00:01:15
「帰り。チケトレさん」
ひとしきり抱き合ったあと、ブラトレさんが話しかけてきた。
「あっ、ブラトレさん。どうも……」
会釈をすると、おれの顔をまじまじと見つめてくる。なにか顔についているのだろうか。
「ソウルの方は大丈夫だったのか?」
「あっ、はい……トニーさんとは無事和解できました……」
そう答えると、ブラトレさんはポンと肩を叩いてどこか嬉しそうな顔を見せる。
「そりゃあよかった。うまく言ったんならおれも安心だ。」
「ありがとうございました。相談に乗ってくださって。」
そう頭を下げると、ブラトレさんはどこか照れ臭そうに頬を掻いた。
二人で談笑していると、いつもの騒がしい声が耳に入る。ああ、先輩方もこちらに来てたのか。
「おう、おはようさん!」
ぺすこーんとタイトレ先輩に頭をはたかれる。一応病人なんですから加減してくださいよ
「また随分と寝てたなあ!俺も危うく寝るところだったぜ!」
バカっぽく笑うハヤトレ先輩に思わず困惑の表情をおれは向けてしまった。
「先輩方もいらっしゃってたんですね。……」
「あったりめえだろ!後輩の一大事なんだからよお」
今度は肩の辺りをばしっと叩かれる。一々スキンシップが多いんですって。
「お前はつい抱えこんじまうからほっとけねえんだよ」
全てを吹き飛ばしてくれそうな力強い声に思わず頬が緩む。それはそれとして保健室なんで静かにしてください。
そうやって漫才をしていると、タキトレさんがやってくる。首には聴診器をぶら下げ、手にはフラッシュライトを持っていた。
「頑張ったね。チケトレさん。」
「はい。少々不安ではありましたが自分が思っていたよりずっとよい方でした。」
「それはよかった。ただ、不安だから一回診させてもらうね」
そういって、タキトレさんは再びおれの身体を検査する。心音、脈拍、瞳孔、目に見える範囲の身体の異常──様々なことを調べ、タキトレさんは口を開いた。 - 160チケトレの人22/01/04(火) 00:02:24
「異常は特に無し。健康そのものだね。」
「よかったねっ!トレーナーさん。」
向き合った状態でチケットが笑い掛ける。
「うん、そうだね。チケット、すまないが降りてくれないか」
さすがに足の上に乗っかられたままだときついのでそうチケットにお願いする。
「わわっ、ごめんねっトレーナーさん。」
慌ててチケットがベッドから降り、おれの顔を見上げるようにしゃがみこむ。
「まあ、後は君とそのウマソウルが上手くやっていけるかだが──心配はなさそうだね」
にこっとタキトレは微笑みを浮かべる。
今までどこか不安げな顔が今では吹っ切れた顔をしていたため、問題ないと思ったのだろう。
「大丈夫だったか?チケットの」
ギムレットさんが歩みより、コーヒーを手渡してきた。おれはありがたく頂戴し、一口飲む。ずっと水分をとっていなかったため今はこの苦味すらが心地よく感じた。
「はい。お陰さまで全て終わりました。皆さんのお陰です。」
そういっておれは頭を下げると、金色の瞳がこちらを見つめる。
「ふむ、アンタの中の同居人もすっかり落ち着いてるな。本当になにもなくて良かったよ。」
目を細め、小さく呟くとギムレットさんはおれの肩をポンポンと叩く。
「よく頑張ったな。チケットの──」
その一言に救われた気がした。
おれなんかのために皆が動いてくれた──
その事実に有難いという気持ちと、申し訳なさが浮かび、ただ一言
「本当に、本当に──ありがとうございました」と頭を下げるしかなかった。
「バーカ!んな畏まんなって!」
「オレ達は好きでやってんだからんなしけたツラすんな!」
「俺達は同じトレーナーなんだから困ってたら助け合う。そういうもんだろ?」
「みんな君ことが心配だったから動いたんだ。そんな申し訳なさそうにしないでくれ」
「若いのが困ってたら手を差し出すのが大人ってもんだ──違うか?」
ああ、おれは善きヒト達に恵まれたなあ──
チケトレはそんな幸せを噛み締める。目には一筋の涙が浮かんでいたが、それは悲しみの涙などではなく喜びの涙であった。 - 161チケトレの人22/01/04(火) 00:03:46
検査の結果、異常がないことは分かっていたため全員このまま家に帰ることとなった。
幸いまだ時計の針はてっぺんを回ってないため電車はあるが、チケット一人で寮に帰すのも気が引けるため、途中まで送っていくことにした。
星のスパンコールがちりばめられた空の下を二人であるく。
吐く息は白く染まり肌を刺す冷たい外気に二人して肩を震わせる。
「さ、さむいねっ」
チケットがおれの方を見やる。冬服といえども流石に寒いか。
「チケット、ちょっとこっちを向いてくれないか?」
おれはすかさず首に巻いていたマフラーを外し、チケットの首にぐるぐると巻いた
チケットは顔を赤らめ恥ずかしそうにしている
「わわっ!?トレーナーさんっ!?だ、大丈夫だよっ」
「いや、担当に風邪を引かせてはトレーナー失格だからね。返すのはいつでもいいよ」
チケットに悟られぬように顔を隠す。そう、これは外が寒いせいで赤いんだと自分に必死で言い聞かせる。
「あ、ありがと」
嬉しそうに、小恥ずかしそうにチケットはお礼を述べる。おれも、「う、うん。大丈夫だから」と返すことしかできなかった。
──そんなこんなで寮の入り口にたどり着く。
「じゃあ、また明日」
「あっ、ちょっと待ってっ!!」
送り届けたのを確認し、立ち去ろうとしたその時、チケットに呼び止められる
「どうした?チケッt………」
振り向くよりも早く、チケットはおれの頬に──キスをした。
互いに顔を赤くし、チケットの心音が大きく響いているのが分かった。
「ま、ま、また明日ぁっ!!」
風のようにチケットは寮の扉を開けて中へ入っていってしまった。
おれは暫くフリーズし、胸の奥にいるトニーさんがお付き合いはお義父さんまだ認めてないぞおぉーーっ!!!と声高に騒いでいるのが否応なしに分かった。 - 162チケトレの人22/01/04(火) 00:05:52
エピローグ
後日───特に変わらぬ様子でトレセン学園に出勤し、トレーナー室のドアを開ける。
「さてと──」
机の上に置いておいたもしものための遺書を手に取った。
遺書の内容は、チケット、そして自分が世話になったトレーナーに対する感謝と謝罪の言葉──
勢いで書いたとはいえ無用のものとなった書類をわざわざ取っておく必要はないとして、おれはシュレッダーに突っ込もうとする。
(その紙、処分してしまうのかい?)
トニーさんが胸の奥から問いかける
ええ、もう必要のないものですから。
それだけ答えるとトニーさんは口惜しそうな様子を見せる
(せっかくだから読んでくれないか?君の思いを聞いてみたいんだ)
優しい口調で尋ねるトニーさんの思いを無下にすることができずおれは、読んだら処分しますからねとだけトニーさんに伝えて遺書の内容を読み上げた。
───────
(いやあ、いい内容だったなぁ)
済みましたか?そう聞くと満足げな様子であぁと答える。
返答を聞き、シュレッダーに掛けると思いを綴った紙はただの紙屑へと姿を変える。
(あ、そうそう)
いい忘れたかのようにトニーさんが一言伝えた
(ごめんな。チケトレ君──息子が来てるの忘れてたわ)
な"っ……
まさかと思い振り向くとそこにはマフラーを持ったチケットの姿があった。
よく見ると目に涙を溜めている。
まさか──そう思ったときには遅かった
「か"ん"どう"し"た"よ"おおおおぉおおぉ」
いつものダミ声におれは思わず耳を塞ぎながらチケットに頼み込んだ
「な、なあチケット──今のことは他言無用d………」
「ア"、ア"タ"シ"言って"くる"ね!!ト"レ"ーナーさ"ん"はこんなにいい"人だって"!!」
思わぬ一言とともにチケットはトレーナー室を出ていき慌てて俺も追いかける。そんな風景も、新たな同居人のお陰で更に賑やかになった気がした。そんな朝の一コマだった。
胸の奥にすまうもの─完─ - 163チケトレの人22/01/04(火) 00:07:41
以上で〈胸の奥にすまうもの〉完結となります!!
ご静聴ありがとうございました!!
いやあ長かった……… - 164二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 00:14:15
いやー大長編…後でしっかり読み直そう
チケトレよかったね…本当によかった… - 165二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 00:15:23
いい……
胸の内をすうっと風が通り抜けていくかのような爽快感があるエンディングだった
チケトレが自分の内面から戻って来た時に周囲に支えられていると自覚して涙を流すところとかはもう感動させられました
良い物語をありがとうございます… - 166二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 00:21:37
頭の中で叫ぶトニーさんよ…
担当の親族が頭の中に住んでいるのはなかなか不思議体験すぎるね
(ウオトレやバクトレ、ベガトレとかもそうなんだけども) - 167二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 00:32:46
担当の親族頭の中に居る勢は何と言うか、日常が賑やかになるイメージがあるね
- 168二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 00:42:05
遅まきながら…
ウワーッ!スズトレ妹登場してる!
ありがとうございます!ありがとうございます!
貴方の動かす妹がみれて感動…ありがとうございます!ありがとうございます!
かわいいです…オールオッケーのかわいさです…
感謝ッ!
- 169二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 01:45:00
- 170二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 01:45:21
眠いのでそろそろ寝よ…
- 171二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 06:04:29
メカ……お正月休み終わったメカ……
成人の日まで頑張るメカ…… - 172二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 06:36:15
おは168-81-58-86/182-105-68-99
チケトレの長編が完結してる…とてもいい… - 173二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 07:46:14
おは162-84-54-82
昨日はドトトレにチケトレ、それ以外にも色んないいSSを読ませていただいてとても楽しかったです。自分もあんな風に書けるようになりたいなぁとは思いつつ、若干スランプ気味状態なのをどうにかして打開したいと思うわけですが
そういえば昨日スター・ウォーズの話題になったけど、担当と一緒に映画を見るのとかやったことはなかったなぁと思ったり。謎解き物を二人で考えながら見て欲しいなぁ - 174二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 07:46:39
おはよん
- 175二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 07:55:34
おは160-90-55-92/142-92-57-85/158-75-55-89/175-83-58-88
今日から仕事です。ペースがさらに落ちる、つらい。
リウ長編本当に何万文字になってしまうんだろうなぁ…。
私にもわかんないですね。 - 176二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 07:57:51
- 177二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 08:05:34
おは157-77-57-82
正月忙しいというか何というか、ssの創作に当てる時間が少ないことに引っかかりを覚えてしまう私、生活リズムが狂ってるような感覚…?
それはそれとして次スレでss投げますね。…たかだか数千字のレース四本に何週間かけるんだろうな私…数週間で二本っておま… - 178二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 08:09:25
- 179二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 08:10:19
どうして書こうとするネタが長編向きばかりなのですか?(宇宙ネコ
- 180二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 08:13:11
ギャグSS、書こう!
- 181二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 08:15:55
ひとくちSSぐらいのを書こっと
おい、どうして2000字を超えていやがる…… - 182二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 08:16:35
うっかり長くなる人って凄いと思うよ!
(短編しか書けない人) - 183二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 08:16:52
一発ネタのギャグのはずが予想外に長くなってスランプ感じる事もありますよ、難しいですねSS書くの
- 184二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 08:21:07
長めのSS書くぞ!
↓
書いたから読み直しするぞ!
↓
読む体力残ってない……
あるあるだと思うんです - 185二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 08:29:33
今回はこんなSSを書きたいなぁ
↓
プロット完成した!多めだけど4000字ぐらいでどうにかなるかな?
↓
プロット通りにやって1万字超え
まさか描写がどんどん盛られるとは思わんやん…? - 186二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 08:35:34
(侘助が絵の練習してるスレを見つけてしまった……)
(……偉いなぁ、俺も頑張らないと) - 187二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 08:36:23
ゆるゆる次スレ立てるね
- 188二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 08:37:24
お願いしますわ
- 189二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 08:38:04
- 190二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 08:39:19
おつー
- 191二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 08:40:28
- 192二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 08:40:29
タテオーツ
長編書くのはいいけどマジでつかみは大事…別ジャンルでだけど痛感したゾ - 193二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 08:40:33
たておつ
- 194二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 08:40:46
「なんか静かですね。言うっちまうにはシコ勢も居ないしトレシコスレとはえらい違いだ」
「ああ、作者の性欲は軒並み創作に回してんのかもな」 - 195二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 08:45:44
文章のつかみって気にするよねぇ
読みやすさを重視するかインパクトを重視するか
自分はすっと読みやすいようにしてるけど、インパクトを出した方が良いのかなとかおもったり - 196二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 08:45:56
うめ
- 197二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 08:46:18
梅
- 198二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 08:46:58
200なら虎柄ビキニ
去年が牛柄なら今年は虎柄よ…! - 199二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 08:47:03
200なら正月太り解消のための筋トレ祭り
- 200二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 08:47:12