カズサ「近すぎじゃない？」

1二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 20:02:09

「せんせー今週もおつかれさま…ッ！？」

思わずドアの陰に身を隠す。
週末の夜更け。いつものようにシャーレを訪ねると濃い青色の髪をツインテールに纏めた少女と先生がコーヒーを片手に談笑していた。

(あの人はたしか…ミレニアムの早瀬ユウカ……さん。)

彼女と先生がかなり親しいのは知っている。よく書類仕事の事で先生から頼られている。先生が私といるのに"他の子"の話をするときにもよく出てくる人だ。

「いつもなら当番の子は帰ってるのに…」

シャーレの当番の生徒は18時くらいに帰ることが多い。というか基本的に帰らされる。私も当番の時は例外なく18時だった。

今は20時。シャーレにはほぼ絶対先生しかいない。なんで。どうして。
週末夜の先生の時間は私の専用だ。特に決まりはあるわけではないがもう数ヶ月間そうだったのだから事実上の所有権を主張しても良いだろう。

お気に入りの時間を取られてみたいでモヤモヤする。

>>3

2二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 20:03:41

カズサの人じゃないか！
ついにユウカと直接対決か…

3二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 20:12:11

>>1

(何話してるんだろ…)

防音ガラス扉越しに談笑する2人の様子を見ると嫌でも何を話しているのか気になってくる。

今日の書類仕事の話？昔の思い出話？今後について？　

それとも…

最悪な妄想をした。

吐き気がして気分が悪い。

サイアク。毎週の一番の楽しみだったのに

ていうかさ

(距離、近すぎじゃない？)

>>4

4二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 20:20:22

>>3

心なしか先生の方から近づいているように見える。ダメだ。きっとバイアスがかかっている。きっと、多分きっとそう見えているだけ。

顔を真っ赤にして先生に向かって声を荒げる少女が見える。

先生が揶揄っている。私にしているみたいに。

ねぇ、私にしてたこと全部他の子にもしてるの？

「にひ、まぁ付き合いの長い子の方が当然仲良いよね」

そう、私なんて所詮他の子と比べたら付き合いは短いし

「あとめんどくさい猫ちゃんより素直な子の方が」

「うん、やっぱり先生もめんどくさい子は嫌だよね…」

「ってナツ！？」

「おー、やっと気づいたね」

>>5

5二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 20:22:57

>>4

「なっ、なんでアンタがここに？」

「いや今日私がシャーレ当番だったし」

「は？いやだって今早瀬ユウカ…さん…が先生と一緒に…」

「今日は書類仕事溜まりすぎてたからヘルプに来たんだよー。」

「あぁ、そういう…ってじゃなくて！だったらなんでアンタはまだここにいるのさ！」

「にひ、帰ろうとしたらそわそわしつつシャーレ近くで待機してる猫ちゃんが見えたから。面白そうだと思って近くのカフェで待機しつつ様子を伺ってたよ」

「はっ！？」

「17時半くらいから待機してたよね。そんなに楽しみにしてたんだね。」

「なっ！なななななな……っ！」

>>6

6二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 20:25:40

>>5

「まぁまぁ落ち着いて。カズサが毎週末夜にシャーレに来てることなんてみんな知ってるから。ヨシミ以外。」

「！？」

「そりゃウチの部活の打ち上げで1人だけ不自然に抜け出してたらある程度察するってー」

※参考https://youtube.com/shorts/9AITHph_dAM?si=lY8B8FhpMQlGA0ut

「あっ…あんたねぇ！！」

「どうどう。ほら落ち着いて。ひっひっふー。」

「妊娠しとらんわ！」

「まぁそれよりさ」

「何！？」

「入らなくて良いの？先生に会いに来たんでしょ？」

>>7

7二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 20:29:05

>>6

「…いやぁその…それは…」

「おやおや恐怖の怪猫キャスパリーグ様とあろうお方が他の女がいるだけで随分と日和るじゃあないですか」

「だって！だってさぁ！」

「ねぇ」

「に゛ゃ゛っ゛！？」

後ろを振り向くとそこには青髪のツインテール。怪訝そうな目をしてこちらを見ている。

「先生に用事があるのよね？入らないの？」

「いや…えっと…その…」

「やぁやぁ会計さん。さっきぶり。」

「あぁ、えっと…柚鳥さんだったわよね？忘れ物？」

>>8

8二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 20:29:37

>>7

「にひ、この子、私の友達でね。かくかくしかじかで…」

「それ本当に『かくかくしかじか』って言っても伝わらないわよ…」

私がオロオロしてフリーズしているとナツが何やら説明している。パニクってる私でもわかる。相変わらず周りくどい表現だ。

「…つまりは青春のロマン！ということで…」

「？？？？？？？？？？」

ほら、やっぱり伝わってない。

「と　に　か　く！もう夜も遅いし用がないなら帰った方がいいわ。私もこれから帰るし。2人ともトリニティの一年生よね？なんなら学生寮まで送っていくけど…」

>>9

9二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 20:30:02

>>8

ナツがこちらを見る。

『いいの？このままだと先生に合わず帰る流れになるけど…さっさと説明して会って来れば？』というような目をしてる。

相変わらず口で説明するのは下手な癖に目線や仕草で雄弁に語ってくるのがムカつく。

もちろん先生に会いに来たのだからそりゃあ会いたい。でも特別用事なんて別にないし…というかただ会いたくなって会いに来ただけだし…

こんなの先生と仲良さそうなこの人にストレートに説明できるわけない！

成績の悪いバカな私にどうしろって言うのさ…

10二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 20:34:38

"ユウカ？どうしたの？さっきから何か騒がしいみたいだけど"

「せんっ！？」

やばいヤばいヤバイ！先生に気付かれた！！
やばい？いや別にやばくないな…
違う！やばいよ！こんなところ見られたくなかったし！

"あ！カズサ。今週も来てくれてたんだね"

「あ…う、その…うん…」

「先生〜私もいるんだから忘れないでよね」

"はは、ごめんごめん。ナツも、さっきぶり。"

「先生？この子達毎週夜に来てるんです？もしかして何か変なことでも…」

"してません！"

「にひ、来てるのはこっちの猫ちゃんだけだよ〜」