【遊戯王SS】教導の護竜アルベル

1二次元好きの匿名さん23/03/19(日) 13:13:40

VBEX3でトドメを刺されたアルベル×クエム勢です
クエムが生きていた時代、深淵大陸にアルベルがいたら……という感じです
かなりオリ設定、妄想、駄文注意です

2二次元好きの匿名さん23/03/19(日) 13:14:04

教導の護竜アルベル　小さな木立の奥、大きく枝を伸ばした樹木の上、僕は牙を忌々しげに鳴らす。
「本当に、馬鹿馬鹿しい」

　竜王の血筋であるこの僕が、人間共の言いなりになるなどと。
　矮小なニンゲンと共生しなければならないなどと。
　それもこれも、こんな烏合の衆を守る『契約』を結んでしまったのが原因だ。

「――ここにいたのね、アルベル」
「……また来たのか、ニンゲン」

クエムと呼ばれる、一人のニンゲンのせいで。

『――竜王よ、この地を統べる赫の竜よ』
『……矮小なヒト如きが、我と対等に話せるとでも？』
『契約を。その万物の頂たるその爪と牙を、どうか我らの盾としてお使いください』
『ならば、貴様らは我に何を捧げれる？　生贄の数は百ですらとても足りぬぞ』
『いいえ。私達は、百の贄よりも価値のあるものを用意できます。いいえ、千の贄よりも、万の贄よりも遥かに素晴らしい対価を』
『……面白い。貴様を八つ裂きにして血で喉を潤す前に、それだけ聞き届けてやろう。言うといい』
『感謝いたします。それは』

「――安寧と平穏、か」
「ええ。どう？　とても素敵でしょう？」

　このニンゲンにうまく言いくるめられ、『契約』を結ばされてしまっ…telegra.ph

3二次元好きの匿名さん23/03/19(日) 13:46:05

私は良いと思う
そういえばEX3読んでもアルベルの出自とか正体も何も分からなかったからな…
2部があるならそこら辺もやってほしいな

4二次元好きの匿名さん23/03/19(日) 14:32:21

よかった…
導かれし烙印のシーン、VBには「カルテシアは聖女故に否応なしに庇った」みたいなこと書かれてたけど、クエムは「聖女の機能」的なものがなくても自ら竜を庇うようなパーソナリティであった人であってほしいな
性能的な意味での「聖女」でなく、性格が聖女、みたいな感じで
初対面のアルバスを庇護したエクレシアのように

5二次元好きの匿名さん23/03/19(日) 15:11:46

スレ主です……読んでくださってありがとうございました
初SSなのでミスがあったらごめんなさい……

続きを書きたいので
なにかネタやシチュがあったらお願いします

6二次元好きの匿名さん23/03/19(日) 15:36:50

直接的なアルクエではないけど…フルルドリスを沈める際の、クエムとフルルドリスの聖女の対話を見てみたいです。
抑え込むのではなく、慈愛をもって暖かく仕舞い込むように沈めるみたいな

去るとき、クエムを気にするアルベルはいなかったかもしれないけど、アルベルを気にかけるクエムはいた…と思いたいです。
アルベルは長い時の中で擦り切れて変わってしまったとかないかな…、それともこのssの世界線は本編とはちょっと違う、完全なifの世界なんでしょうか？

>>8 >>10 >>11

7二次元好きの匿名さん23/03/19(日) 15:40:17

現状キテないって結論にはなってるけどアルベルなら庇われる所でアルバスを嘲りそうなのにただ聖女を見ていたって所があるのでオレはまだ諦めきれない…

8二次元好きの匿名さん23/03/19(日) 15:43:26

>>6

最高です

ぜひ書かせてください

9二次元好きの匿名さん23/03/19(日) 15:46:01

鉄と芸術の都「ゴルゴヌーザ」で芸術談義するアルベルクエム（&ゲキガミ）とか見てみたいです

>>12

10二次元好きの匿名さん23/03/19(日) 15:47:19

【新解釈】アルベル視点で綺麗に終わる！烙印ストーリー完結説【ゆっくり遊戯王】

私はこの動画で脳が焼かれてベルクエを推し始めました

>>6

マクシムスへの復讐心、もしくはホールの影響で本来の目的であるクエムのことを見失ってしまった、または白聖骸を見て心が折れてしまったのではないか……と考察

11二次元好きの匿名さん23/03/19(日) 15:49:37

>>6

『アルベルは深淵大陸に住むドラゴン』という設定を捏造して書きました

ドラグマの人達は、ゴルゴヌーザを追われて住める場所を探していた……と捏造しました

12二次元好きの匿名さん23/03/19(日) 15:50:26

>>9

お任せください

ゲキガミも出す予定です

13二次元好きの匿名さん23/03/19(日) 20:41:45

書き上がりました

フルルドリスとクエムです

赫けし聖なる継承　掲げた剣を下ろす。空を見上げれば、もうマクシムスの異形は跡形もなく崩れ、雲ひとつない蒼穹が広がっていた。
「……エクレシア」

　美しき純白の竜の姿が、ゆっくりと光の粒子となって青空に解けてゆく。
　白髪の少年と、その手を握る金髪の少女が手を握り、ゆっくりと地面に降り立った。

「よかった……無事で」

　駆け寄ろうと足を踏み出すも、すぐに立ち止まってしまう。
　無理矢理押さえ込んでいたデスピアの力、六百を超える絶望がこの身を蝕み、黒く染め上げんと這い上がる。

「ぐうっ……が、あっ……」

　全身が罅割れ、亀裂が走るようだ。眠っていた聖女たちの魂が目覚め始め、纏っていた鎧も怪物のように変貌してゆく。
　視界が暗くなる。意識が、遠のいて――

「……ありがとう、フルルドリス」

　そっと、優しく包み込むように、首に手が回された。
　その女が誰かはわからなかった。だが、全てを慈しむようなその声は、自然と私を安心させた。

「この世界を護ってくれて……皆を、助けてくれて」
「あなたは……」

　体に走る激痛は、いつのまにか消え失せていた。それぞれの魂が、まるであるべき場所に戻ったかのように。

「ごめんなさ…telegra.ph

>>15

14二次元好きの匿名さん23/03/19(日) 20:59:29

限界に達しました……
更新は明日になるかもです

15二次元好きの匿名さん23/03/20(月) 06:13:02

>>13

ありがとうございます！リクエストした者です！

すみません、まだ読めてないので完走あとになります…

名作の予感

>>16

16二次元好きの匿名さん23/03/20(月) 18:14:13

>>15

鉄と芸術の都　クエムを背に乗せ、僕は両翼で空を舞う。ケガが治った快気祝いに、彼女は鉄と芸術の都ゴルゴヌーザとやらへ行ってみたいと言い出したのだ。
「アルベル！　見えてきたわよ！」
「グルッ……」

　近くの街へ観光に行きたいなどと、そんな理由で竜を駆るのはこの人間くらいだろう。不満にぎりりと牙を鳴らすも、クエムは気に留めた様子もない。
　そうこうしている間にばさりと、街の門の横に降り立った。竜が来たというのに、街は騒ぐ様子もないのが少々癪ではあるが。

竜化を解くやいなや、クエムは僕の手を掴んで走り出す。

「わあ……」

きらきらと眼を輝かせながら、石と鉄造りの建造物で構成された街へとクエムは駆け出した。

「アルベル！　あれはなにかしら！」
「僕が知るわけないだろ」
「アルベル！　美味しそうなあれはなに！」
「だから僕は知らないって」
「アルベル！　あのおっきいのは！」
「知るか！！」

　ドラグマの集落とは比べ物にならないほどの大きさの建物が建ち並び、人々は機能性に優れてそうな衣服を身に纏っている。木と石造りの家に住まい、簡素な布を編んだだけのドラグマとは何もかもが桁違いだ。

「本当に、素敵なところね。連れ…telegra.ph

できあがりましたっ