- 1二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 20:40:48タイシンの♀トレは身長低いって概念出したそこのアナタ|あにまん掲示板末代まで誇れbbs.animanch.comテイトレTSウマ娘化概念に脳を侵されたもの|あにまん掲示板幻覚は文章にならば文章は絵にするものhttps://bbs.animanch.com/board/58697/bbs.animanch.com
普通のタイトレも例の3女神でロリっ子ウマ娘にしちまえばタイシンより低身長♀トレーナーができるんじゃねぇか?
・ここはウマ娘になってしまったトレーナー達をかわいいかわいいするスレです
・自分だけのトレーナーを考えたり概念を投げつけたりして楽しんで行きましょう
・別にTSに拘らなくても良かったり、既に居るトレーナーの別概念を上げても良いです
・大事なのは自分の性癖をさらけ出す事と他の人の性癖を否定しない事、それとトレーナー達への愛です
・そしてタイシンの性癖は破壊するもの
前スレ
おれバカだから言うっちまうけどよぉ… part829【TSトレ】|あにまん掲示板https://bbs.animanch.com/board/44303/ https://bbs.animanch.com/board/60076/ 普通のタイトレも例の3女神でロリっ子ウマ娘にしち…bbs.animanch.comWiki(解説/全パートリンク/用語集などはこちらから)
言うっちまうTSウマ娘化タイトレスレ @ ウィキ【9/26更新】言うっちまうTSウマ娘化タイトレスレ@ウィキへようこそ 詳しくはこちら→言うっちまうTSウマ娘化タイトレ解説スレ(外部リンク) まずはこちらをご覧ください。 @wikiの基本操作 編集モード・構文一覧...w.atwiki.jp後感想用言うっちまえなかったスレ(1/31更新)
おれ居なかったから言うっちまえなかったんだけどよぉ…新part3|あにまん掲示板リアタイで伝えられなかった感謝や感想を伝えれる方がより清々しく尊死できるんじゃねぇか?それに大量の情報がある中、いまさら聞けないことを聞ける場所があったらより素敵なSSを書くことができるんじゃねぇか?…bbs.animanch.com本筋のタイトレ情報まとめ
・140-90-55-80(魔法の合言葉)
・25歳
・髪色は茶色でパーマーみたいな流星、目の色はエメラルドグリーン、耳飾りはタイシンとお揃い
・全身からおひさまのにおい、髪と尻尾はタイシンと同じシャンプーの匂いがする
・耳と尻尾と胸が敏感
・熱血クソボケ
- 2二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 20:41:23
たておつ~
- 3二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 20:48:32
たておつ
- 4二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 20:48:59
たておつ
月見だわっしょい! - 5二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 20:49:04
たておつきみ
- 6二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 20:52:47
たておつ~
良いねぇお月見
丁度良い事に今日は満月だよ - 7二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 20:53:24
たておつ
餅つきをしろ…トレーナー… - 8二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:07:51
立て乙メカ
- 9二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:08:53
ssを書いてる途中は楽しいけれど、書き終えてみるとこれなんかちょっと変だとか、おかしいようなと気になって滅茶苦茶不安になる。
月見関係ないですけど単発の駄文供養します。 - 10二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:10:27
- 11二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:11:54
───起きて、お兄ちゃん。
───ん…カレンか。どうしたんだ、そんな近くで。何か俺の顔に付いてたか?
───ううん、そうじゃないの。ただ…。
───ただ?
───今のお兄ちゃん、なんだかお姉ちゃんになったみたいだなぁって。
スマホの着信音で目が覚める。奇妙な夢の感覚はまだ残っていたが、ゆっくりと思い返している暇はなさそうだった。おぼつかない手をばたばたと動かしてなんとかスマホを掴むと、相手をしっかり見もせずに通話に応じる。
「もしもし」
「…お兄ちゃん?」
「ああ、カレン。どうしたんだ?」
「えっと、そろそろトレーニングの時間なのに見当たらないから連絡してみたんだけど…」
「………。あっマジだ!ちょっと寝すぎた!トレーナー室に居るから今すぐ準備して行く!すまない!」
「う、うん。お願いね。…あの、お兄ちゃん」
「どうした?」
「変なこと聞くかもしれないけど、お兄ちゃんだよね?」
「…?当たり前だろ、他に誰がいるんだ?」
「うん、そうだよね。そのはずなんだけど。なんか声が全然普段と違うから…」
「声?そういえばさっきから女の人の声が、俺の近くから…」
まるで俺自身が話してるかのように聞こえて───と、そう言おうとして。
「───切れちゃった」
突然にして通話は切れてしまった。かけなおしてみても出る気配はない。ということはお兄ちゃん自身が意図的に切ったということで。
「これは、事件の予感!」
色々と可能性はあるけれどまずは行って確認してみないと。幸いにもトレーナー室に居るという情報は得た。急げばきっとまだ間に合う!…何に間に合うのかは分からないけど!
「待っててね!お兄ちゃん!」
「…マジで、誰?」
窓に映った自分(と思われる)姿を見て俺は絶句していた。こんなウマ娘俺は知らない。そもそも俺以外にこの部屋には誰もいないはずで、だとするとこれは俺っていうことになって、ということは俺が男から女にってことで…。あんな夢見たからってこんなことになるか普通!?
カレンが心配していた声についてもすぐに分かった。他ならぬ俺自身の声が女性のものに変わっているのだ。寝ぼけていて今になるまで全然気づかなかったけれど!
しばらく自身の状況が呑み込み切れずに呆然としていると。 - 12二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:12:35
「お兄ちゃーん!助けに来たよー!!」
ドアの外から聞きなれた担当ウマ娘の声がした。いや助けにって何!?そんなこと俺頼んだっけ!?
何はともあれ今この姿を見られるのは非常にまずい!自分で何も冷静に把握できてないのに他人にどう説明すればいいかなんて分かるはずもない。すまないカレン、気持ちはありがたいけど今はとにかく一旦一人にさせてくれ!
「開けるよー…ってあれ?鍵かかってる?」
なんとかカレンに退いてもらわねば。
「お兄ちゃーん?いないのー?なんで電話切っちゃったのー?」
どうする?ここでまた変わってしまった声を出せばますます混乱が増してしまう。なんとか声を出さずに意思を伝える方法…。あれしかない!
思いつくや否や急ぎスマホを取り出して過去最高のスピードで文面を打つ。
『ごめん、急にスマホの電源が切れちゃって』
「今LINE送ってきてるのに!?」
『ととにかく!ちょっと事情を抱えてるんだ。今日のトレーニングは中止で。後で必ず説明するから、一旦ここは退いてくれないか』
「えぇー、そう言われると余計に気になるなー」
『頼む!あとで何でもするから!今だけは!』
「………うん、分かった。じゃあお兄ちゃんを信じてカレンは撤退します!約束守ってね!絶対だよ!じゃあまた明日ね!」
その言葉を最後に、部屋の外からカレンの気配は消えたようで、とりあえず凌ぎ切ることはできたらしい。
さて。これからしなければいけないことは…。
「着替え、か…」
ただの女性に変わるだけだったらまだしも(いやそれも十分おかしい)、ウマ娘の姿を取ってしまったせいで今の服が着れなくなってしまった。サイズもぶかぶかでこのままでは部屋の外に出歩けない。誰かに相談するにしてもまずはこの部屋の外に出なければ始まらない。とれる手段は何かないか…。
「………」
部屋を見渡し、とある一点に目が留まった。躊躇いながらも手を伸ばし、いやそれはどうなんだと葛藤し、でもこれ以外に方法は無いと再び手を伸ばし…。いやでも、これではまるで…。
「ああっもうっ!どうにでもなれ!」
- 13二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:13:18
しばらく身を潜めること数分。トレーナー室のドアがようやく開く。
詰めが甘いよお兄ちゃん。どうしても隠したい事情があるなら、ドアじゃなく窓から外に出るべきだったね。とそんなことを心の中でつぶやきつつ、出てくる人物の姿を凝視する。
「…わぁ、そういうことかぁー」
お兄ちゃんがいるはずのトレーナー室から出てきたのは、不安そうにしきりにあたりをきょろきょろ見ているウマ娘だった。学園指定のジャージを着てこそこそと恥ずかしそうにどこかへと歩いて行く。困った、今までのお兄ちゃんもカワイかったけど、あのお兄ちゃん(推定)もけっこうカワイイ。とお兄ちゃん(暫定)に気を取られていたら。
「…なにしてるの、あなた」
「わっ。もうっ、驚かさないでくださいよアヤベさーん」
「あなたが不審な動きをしているからでしょ。…見ない顔ね。あの子がどうかしたの」
「うーん、そうなんですよね。どうにかなっちゃってあんなことになってるっぽいんですけど」
「訳が分からないわ」
「カレンもそれを調べてるんです。失礼しまーすっ」
「ちょっと、勝手に入っていいの…?」
鍵を閉めていかなかったからドアは普通に開いた。予想通りだったけれど、さっきお兄ちゃん(多分)が出てきた部屋には誰もいない。もしかしたら、私も知らない担当している子がお兄ちゃんに実はいた説もないわけではなかったけれど違ったみたい。
「そういえば、アヤベさんのトレーナーさんも、でしたっけ」
「?」
「ウマ娘になっちゃうトレーナーさん。トレセン学園で増えてるみたいじゃないですか」
「…『も』って、まさかとは思うけれど」
「状況証拠だけですけどねー。よし、調査終わりっ。あとは直接話すだけかなっ!」
- 14二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:13:44
勢いで部屋に置いてあった予備の学園ジャージを着て飛び出してきたはいいものの、さて、そもそも俺は何処に行こうとしているんだったっけか。というかこの格好、本当にいけないことをしているみたいで胸の内がざわざわする。全く落ち着かない。同じトレセン学園のはずなのに、なんだか知らない場所に来たようなそんな気さえしてしまう。
たづなさんあたりを探してみるか。それとも知り合いのトレーナー仲間にあたってみるか。俺だと信じてもらえるかは微妙な所だが、前例がそれなりにある以上、そこまで疑われるようなことはないと信じたい。あとはカレンにどう説明するかも考えないと。
とぶつぶつ考えながらあてもなく彷徨っていたら。
「あのー、すみませーん」
「は、はい。なんでしょうか…って、えっ」
「? カレンの顔に何か付いてます?」
「い、いえ、べべべべ、別に…」
よりにもよって、カレンとエンカウントしてしまった。というかなんで見慣れたはずの相手にこんなに緊張してるんだ俺!
「えっとね、カレン、トレーナーさんを探してるの。この人なんだけど、見てないかな?」
そうして俺の顔写真(男だった頃)を見せてくる。もちろん知ってる、なんたって俺自身なんだから。でもこの場合どう答えるのが正解だ?カレンから今の俺は学園の一般生徒Aとして映っているはずで、それが急に「俺がそのトレーナーだ」などと言い出そうものなら頭おかしいと思われて終わりだ。でも安易に知ってますとも言えない。だってその顔のトレーナーは今どこにもいないし!
「し、知らない、です…」
「そっかー、残念。ごめんね、突然聞いちゃって。ありがとうございましたー」
そう言ってカレンは笑顔で手を振って去っていく。
- 15二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:14:22
かに思われたのだが。
「あっ、でもカレンさっき見たの。トレーナー室から出てくるあなたの姿。でも見間違いだったのかなー?」
そういじらしく、まるでこちらを試すかのようにカレンは続けた。
え、マジで?見られてた!?どこから、どこまで?
いや今はそれよりもどう切り抜けるかだ。やっぱり一か八かで本当のことを言ってみるか?いや、絶対に無理だ。言えるわけない。意地も少しだけあるけれど、もうこの状況が恥ずかし過ぎて言い出せない。でも、でも、どうする、どうする俺!
「…見間違えじゃないです。カレン…さん、が見たのは確かに俺だと、思います」
まともに思考の回らなくなった頭で、この窮地を脱するために言葉を絞り出す。
「…実は。お、おれが…。いや、私…?が…。カレンさんの」
カレンは表情を崩さない。いつものカワイイ表情で、こちらを見つめてくるだけ。
「トレーナー………
の妹なんですっ!」
「うんうん………んん?あれっ?」
「カレンさんのお話はいつもお兄ちゃんから聞いていて!今日はお兄ちゃんにも内緒で遊びに来てたんです!お兄ちゃんにウマ娘の妹がいたなんて意外でしたか!?あははよく言われます!勝手に電話とか出ちゃってごめんなさい!ジャージも借りちゃってごめんなさいトレセン学園のジャージ着てみたかったんです!お兄ちゃんなら今日はちょっとおなか痛いって言って帰りました治ったらすぐに戻るからカレンによろしくって言ってました!知らないって嘘ついちゃってごめんなさいそれでは!!会えてうれしかったです!!!」
困惑しているカレンをよそに訳の分からないことを言い続け、言い終わった瞬間に脱兎のごとく逃げ出した。少しだけ、こんなに早く走れるのってすげぇって感動していたりしていたら、勢い余って顔面からすっ転んだのは流石にカレンに見られていなかっただろうか…。
- 16二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:15:11
「トレーナーさんとは、話ができたのかしら」
「はい、もちろん!ちょっと思ってたのと違いましたけど、でも、これはこれで面白くてカワイイからしばらくは良いかなって!」
「…なんだか今日のあなたは本当に楽しそうだわ」
「そうですかね?そうかもしれないです!」
さて、明日はどんなお兄ちゃんが見れるかな!
「やべぇ、取り返しのつかないことになった…」
最後の最後で爆発した。思い出さなくても恥ずかしくなるくらい迫真だった。今は男ではないとはいえ、勢いだけであんな発言が飛び出る自分に恐ろしさを感じる。なんなんだ妹って。そもそも俺に兄弟はいない。
そしてそのおかげで状況がさらに混沌としてしまった。今日寝て起きたら男に戻ってました、とか、実はこれも少しリアルな夢でした、とかで終わればそれ以上のことは無いが、そうでない場合、俺はこの姿で、自称『カレンチャンのトレーナーの妹』として振舞わなければならない。幸か不幸か、思いつく限りの中ではそこそこ筋の通った嘘で、カレンには正体がばれなかったのだから。
課題は増す一方だ。トレーナー不在となったカレンのことも今まで通りに見ていかなければ…。
頑張れ、俺!いつか姿が元通りになるその日まで!多分きっとなんとかなるはず!
『正体がバレてないと思っているウマ娘になったお兄ちゃん(お姉ちゃん(妹))VS全部知ってるうえであえて黙って楽しんでるカレンチャン』概念
───多分続かない
- 17二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:16:45
以上です。既存のカレトレ概念とは何の関係もありません。お目汚し失礼しました。
- 18二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:20:09
なぜこれでバレないと思ってるのか
さてはこのカレトレぽんこつだな? - 19二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:21:04
そうだわ
TSって大事件なんだわ… - 20二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:22:14
おばか!!
- 21二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:37:30
ぽんこつお兄ちゃん(自称妹)いいね…
既に90人以上ウマ娘になっているトレセン学園とはいえ、よく考えたらTSするのは大事件だよねぇ - 22二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:38:12
本当に賢いVS本当にポンコツ
- 23二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:49:52
このレスは削除されています
- 24二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:50:31
この流れのついでに考えていたトレの供養しても良いかな?
SSも込みなんだけど - 25二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:52:22
どぞどぞ
- 26二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:52:58
ありがとう
- 27二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:53:14
ライスシャワーとお爺さま
のんびりとした午後の一幕
数冊ほど積まれた本から一番上の本を取り、パラパラっとページを捲り読み進めていく。
担当ウマ娘のライスシャワーが持って来た絵本なのだが、これがまた案外面白いものだ。
……さて、コーヒーでも淹れようか。
読書のお供に一杯のコーヒーでもと思い席を立った時、控えめなノックが扉から聞こえてきた。
「……どうぞ、開いているよ」
「し、失礼します」
そう言って静かに入って来たのは先程読んでいた本の持ち主であり大切な担当ウマ娘であるライスシャワー。
そしてそんな大事な娘の手には一冊の本が抱えられていた。
「あの、お爺さま……お時間は大丈夫?」
「うん、僕は大丈夫だよライス……今日はどんな本を持って来てくれたんだい?」
「えっとね、今日はロブロイちゃんにお勧めされたご本なの」
「ライスのお友達の娘がお勧めした本……という事は英雄譚かい?」
「ううん、この本だけど英雄譚じゃないみたいなの」
「ほう、どれどれ……『東からの黒い挑戦者』……か」
「ライスとどこか似ている主人公のお話だから、きっと気に入るからって渡してくれたの」
「なるほどね……それじゃあ、今日はこの本を読ませて貰おうかな」
「うん!」
「さて、ライスはいつも通り膝の上に座るのかな?」
「ライスが座っても良いの?」
「良いとも、寧ろ楽しみにしているくらいさ……孫は座ってくれなくなったからねぇ……」
「お、お爺さま、元気を出して!」
……まるで孫みたいなライスと僕。
一緒にトレーニングを頑張り、ライスを膝に乗せて一緒に本を読む。
そんな日々は、ライスが僕の手を離れるその時まで続くのだろう……そう思っていたんだ。 - 28二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:53:39
宝塚記念
年末の有馬に対する夏のグランプリレース
僕はこのレースにライスと出場する事に決めた。
それがこの大変な事態の切っ掛けとなったのは間違い無いだろう。
ライスは春の天皇賞を勝ち、体調も万全。
そして幸運な事に今年は例年開催される阪神レース場が工事で使えない為にライスが得意な淀のレース場での開催だ。
普段はあまり運が良いとは言えな僕達だが、どうやら幸運が巡って来たらしい。
この機会を逃す手は無いだろうと思ってのエントリーだったんだ。
そして宝塚記念当日。
「お爺さま……ライス、行ってくるね」
「頑張ってね、僕も応援しているよ……でも、無理はしない様にね?」
「うん!」
そうやってライスを送り出して、僕はライスのレースを見る為に観客席へと向かおうとした……その時だ。
「…………っ!」
謎の激痛が僕の左腕を襲ったんだ。
「くっ……!」
これは不味い……
あまりの激痛に意識さえも朦朧とするのを感じつつ、せめて控室まで向かおうと何とか足を進める。
さっきまで選手の見送りに来ていた人達は何処へいったのか……こんな非常事態に限って周りに人が居ないなんて……
そしてなんとか控室へと辿り着き部屋に入った直後、僕は激痛に飲まれ意識を失ってしまった……
- 29二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:53:54
……お……て……
……誰かが呼んでいる気がする。
……きて……きてくだ……
きて……来て?
何処に向かえば良いんだい? ……三途の川は見当たらないよ?
「お、起きてください!」
「ほわぁ!?」
「ひゃぁ!?」
「え? あっ……ごめんねライス、驚かせちゃったね」
どうやら起こそうと声を掛けていたのはライスだったらしい。
この歳だ、あの激痛で意識を失ったまま三途リバーを渡る事になるかと危惧したがそんな事は無かったらしい。
そういえば左腕の激痛も無くなっている、何だったのだろうか?
……いや、そんな事よりも言う事と聞く事が有る。
「お疲れ様ライス、それで……本当に申し訳ないのだけどレースの結果を教えて貰えないかい?」
「え? えっと……ええっと、ライスは勝った……よ?」
「……!」
良かった、勝てると踏んではいたが実際に勝てるかどうかは別の話だ。
自分の目でレースを見れなかったのは残念だが、ライスの口から勝利した事を聞くだけでも嬉しいものだ。
「わーい! わーい! ライスなら勝てると信じていたよ! ……ん? あれ?」
……ライスが勝てたのが嬉しくて『ライスなら勝てると信じていたよ』と、ライスを褒めようとしたんだ。
しかし、何故か口から出た言葉はかなりハイテンションな物。
「ふぇぇぇっ!? 何でこんなオーバーなリアクションを!? ……ふぇっ!?」
そして驚きながら口に出した言葉もオーバーリアクションなもの。
……明らかに何かがおかしい。
- 30二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:54:06
「あの……」
「ん? おっと、ごめんねライス」
そんな自身の口から出る言葉が想定よりも大きいリアクションな物になっているのに戸惑っていると、ライスがおずおずと話し掛けて来た。
「どうしたのかなライス?」
「えっと……ライスが間違っていたらごめんね? ……その…………お爺さま……だよね?」
「? うん、僕はライスのトレーナーだよ?」
「ちょ、ちょっと待ってて!」
……いったいどうしたのだろう?
僕がライスのトレーナーかなんて確認を取る必要が有ったのだろうか?
……そういえばライスってあんなに身長は高かったっけ?
「お、お爺さま! この鏡を見て!」
そう言ってバックから取り出して来たであろう手鏡をライスは僕に向けてきた。
ちゃんと手鏡を持参しているなんてライスは偉いなぁ、何て事を考えながらライスの向ける手鏡を覗き込んでみると……
「おや、可愛らしいウマ娘の子だね」
鏡にはライスと同じくらいの小さなウマ娘の子の顏が映り込んで……
「…………これ、僕ぅ!?」
覗き込んでいる鏡に映れるのは当然だけど僕自身な訳で……つまり気が付いたら僕はウマ娘になっていたという訳だ。
遂に僕にも来たかぁ……
- 31二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:54:19
「えっと、お爺さま? お体は大丈夫?」
ちょっと……いや、結構がっくりきていた僕を見かねたのだろう。
ライスが話を先に進めようと聞いて来てくれた……強くなったねライス。
「身体か……」
実は先程からずっと気にはなっていた事が有る。
僕が気絶する原因となった左腕の激痛、それ自体は無くなっているのだが……
「左腕があまり動かないね」
「ええっ!?」
どうやらこの姿になってから左腕に麻痺が少し残っているらしい。
……きっとあの激痛と無関係では無いのだろう。
「お、お爺さま? そ、その左腕が動かないって……」
「どうやら少し麻痺しているみたいだね」
「…………」
「ライス?」
「ライスがお爺さまを不幸にしちゃったのかな……」
「ふぇっ!? ……んんっ……そ、そんな事は無いよライス、一体どうしたんだい!?」
「ライスね、レース中に足に違和感を覚えたの……」
「!? ちょっ、ライス! 足を見せなさい!」
「ま、待って違うの! ライスが違和感に気付いたら違和感が無くなっていたの!」
「無くなっていた?」
「うん、それがもしかしたらお爺さまの腕の原因なんじゃって……」
……はっきり言って突拍子も無い発想ではある。
しかし色々な怪奇現象が起こっているトレセンの内情を見るに否定も出来ないだろう。
それに不思議な事なのだが、この左手は何かを護った証……そんな気がするのだ。
- 32二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:54:34
「……ライスを護れたのなら僕はそれで良いよ」
「でも……!」
「子供の為に身を張れるなんて爺冥利に尽きるというものさ」
「お爺さま……」
孫の様に可愛がっていたライスの身代わりになれるなら左腕の麻痺など軽いものだ。
ライスの脚の違和感と僕の左腕の激痛と麻痺に関係性は証明出来ていないけど、大事な担当を護れたと思った方が何倍も良いに決まっている。
そう思いながらライスの頭を右手で撫でてあげる……こちらの手が麻痺しなくて良かった。
……どうやらライスも落ち着いたみたいだね、それじゃあ行動に移すとしようか。
「さて、ライス。 たづなさんに相談に行かなきゃね!」
「あっ、えっと……その前にね、お爺さま?」
「うん、どうしたんだい?」
「その……お爺さまは、とっても小っちゃくなっちゃったよね?」
「そうみたいだね……ライスと目線が同じくらいになったようだよ」
さっきまで170は有ったのに、今ではライスより一回り小さくなってしまった様だ。
周りが全て大きく見えるし、これからの生活は大変かもしれないな……
「それで、お爺さまが着ていたお洋服なんだけど……」
「僕の服?」
今日の僕の服と言えば、お気に入りの燕尾服だった筈だ。
僕の身長に合わせた紳士らしい燕尾…………身長に合わせた?
そうして一つの可能性に気が付いた僕は視線を下へと向け……
「ラ、ライスので良かったらお洋服着る?」
「ふぇぇぇっ!?」
一糸纏わぬ少女がそこには居たのだった……
それからトレセンに帰るまでライスの体操服を借りる事でどうにかしたが
左腕が麻痺した状態では上手く着替える事が出来ず、ライスに手伝って貰う羽目になったのは別の話
- 33二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:54:54
ライスシャワー担当トレーナー
【年齢】70
【因子】ライスシャワー+フェノーメノ (関東から来た黒い刺客×2)
【身長+スリーサイズ】135-65-50-75
【髪の色】黒鹿毛
【瞳の色】黒
【概要】
お兄さまもといお爺さま
ライスにだだ甘なとても穏やかな老紳士
ライスを孫の様に可愛がり膝に乗せて絵本を読んだりしていたおじいちゃんは、ある日目が覚めたらライスより小っちゃくなっちゃった
左手が麻痺しており物を持つ事は不可能、利き手は無事だったのとライスが補佐してくれる為に不自由だがどうにかなっている
とはいえ完全に動かない訳ではないので弱々しく握り返したりはしてくれるぞ
自慢だったロマンスグレーの髪が無くなったり、大切に少しづつ飲んでいたウワインが飲めなくなってしまいちょっと落ち込んでる
そして、ライスを膝に乗せて絵本を読む事を気に入っていたのに出来なくなってかなり落ち込んでいる
そんな落ち込んでいるお爺さまを見てライスのお姉ちゃん力が目覚めかけたり……
紳士然とした人だったが、ウマ娘化で急に心身が若くなった影響でリアクションが大きくなってしまった
大げさにリアクションを取った後に恥ずかしそうに紳士ぶろうとするのが最近よく見られる行動だ
ちなみに驚いた際の声が「ふぇぇぇぇ!?」と、やたら可愛らしいと最近話題だ
【容姿】
500Kg超えのフェノーメノ因子も有るのに何故かライスよりも小さくなってしまった、豆ちんだから仕方無い
燕尾服を基調としたスーツを着ていて、ライスから貰ったライスとお揃いの帽子を被っている
髪は腰上くらいの黒鹿毛の長髪でライスとは逆向きにカーブが掛かる前髪で右目が隠れている
そして既婚者なので左手薬指に指輪を嵌めている
なお、ライスにだだ甘なのでライスに頼まれると大概の服を恥ずかしがりつつも着てくれるぞ - 34二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:55:11
【走行素質】
因子の基が基なだけあってステイヤーとしての素質はかなり高い
しかし左腕が不自由なので転倒した時の事を考えて基本的に走らない様にしている
とはいえ走ろうと思えば走れるので怒らせたら超スタミナの刺客として追って来るぞ
【その他】
如何にもな紳士だが日本生まれの日本育ちの純日本人である
そして好きな飲み物はコーヒー
ウマ娘となる前はワインを愛飲していたが小さくなった身体に影響を受けたのか全く飲めなくなってしまった
しかしそのまま放置という訳にもいかないので奥さんが飲んでいるらしい、そしてそれをライトレは恨めしそうに見ているしかない
そんな奥さんだが流石にウマ娘化したライトレには心底驚いた様だ
まあ、直ぐに慣れてライスと同じ様に可愛がっているのだが……旦那なので遠慮は無いらしい
趣味は読書でライスの影響で絵本なんかも読む様になった
前はライスを膝に乗せて絵本を読んでいたのに今では逆に膝に乗らないかと提案されてしまっている
料理の腕は下手……というかさせてはいけない
火を使わなければ何とかなるが火を使ってしまったが最後、炭の塊を量産し続ける……例えそれが汁物だとしてもだ
ちなみに生み出される炭の塊、通称「黒い刺客」はダイヤモンド並みの硬度を誇るとされている
同じ炭素とはいえ何故超高温・超高圧が必要なダイヤモンドの様になるのかは誰も分からない
【麻痺の原因】
ライスやライトレ達の予想通りライスシャワーの怪我を肩代わりした形
更に因子の片割れであるフェノーメノの左前脚の靱帯縁や屈腱炎の影響も有る様だ - 35二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 21:55:23
以上ですね
お兄さまもといお爺さまという発想から話を進め
豆ちんがリードホースを始めてとねっ子達と信頼を築いているみたいなので小さい子に甘いおじいちゃんとなりました
もしかしたらゴルシに睨まれていたりするかも?
一応容姿も考えてみたのですが……デザインセンス無いので無難なライスに似た紳士風という事に
出来れば他の意見も取り入れたい所ですね……
左手の麻痺に関しては少しは動くけど物を持ったりは無理な感じです
身体を支えるくらいなら出来る程度でイメージしてください
一応作ってはみたものの
如何せん最近は仕事で疲れ果てて気力が湧かないですし中々ネタも思い付かない状況
そんな中でお出ししてもそのまま肥しとなるだけではと危惧してますが……
取り敢えずは以上ですね
ご意見ご感想が有れば是非…… - 36二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 22:09:18
いいね…
- 37二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 22:19:00
お爺さますこだ……ソラヒデと一緒にかわいいかわいいしたい……
- 38二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 22:24:29
お爺様良いですねえ
頼りにしてたお爺様が可愛がられるのはとても可愛い空間で素敵 - 39二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 22:33:49
TSって素晴らしいな…
身長ちっちゃい……… - 40二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 22:40:22
- 41二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 22:44:23
お爺さまなライトレ概念良いね…
週末はライスと奥さんと一緒にお茶を嗜んでそう - 42二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 22:45:10
- 43二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 22:47:09
- 44二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 22:47:12
ギムトレとおんじライトレでちっこい年配コンビだねぇ
微笑ましいねぇ - 45二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 22:54:55
- 46二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 23:04:35
月見ネタ出来たよ!
- 47二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 23:10:26
「綺麗な月だなぁ…」
「ほほ、雲で隠れることもなくて良かったのじゃ」
…十五夜、ここ最近荒れ気味だった天候の中で、今夜は隠れることなく綺麗な月が眺められるという機会に。
招いてきたギムトレとお邪魔したサトトレは、彼女の家で縁側に座り、二人揃って夜空を眺めていた。
「しかし、思ったよりよく食べるのじゃな」
「あはは…美味しいですから、このお団子」
「それは嬉しいのじゃ、十五夜に合わせてついた甲斐もあるのじゃよ」
「え、本当ですか?凄いなぁ…」
ギムトレ手作りの月見団子を美味しいとよく食べるサトトレに、ギムトレは柔らかな笑みを浮かべる。
もちもちとしたほっぺたを見せて、肝心の目を隠しているサトトレにギムトレは質問を投げかけた。
「ところで、目を前髪で隠して困らないのじゃ?」
「んー、大丈夫かな。それに、僕の瞳は…こんな感じで、あんまり周りに見せるのもアレなんで…」
サトトレのダイヤモンドの瞳、例えばマチカネフクキタルの俗に言うしいたけ目と同じような、目立つ特徴的な瞳は周りに余り見せたがるものじゃない。ちらりと見せられたその目を眺めたギムトレは、サトトレに核心を突く一言を掛ける
「…少し不安そうじゃな。でも安心するのじゃ、ワシは綺麗じゃと思うぞ」
「ううっ…やっぱりバレる…」
少し恥ずかしそうにする彼の姿にやんわりと触れる彼女。ふと、その手にかかる力が更に抜けたのに振り向くサトトレ。
…眠そうにしたギムトレを見て、サトトレは彼女が眠気で横になる前に片付けて出ることにした。
「ギムトレさん、空の皿と湯呑は台所に持っていきますね」
「助かるのじゃ。…後はワシがやっておくから、気をつけて早く帰るのじゃよ」
「ありがとうございます。では、おやすみなさい…」
「おやすみ、じゃ」
──月光の下に栗毛を輝かせて歩くサトトレの姿は、綺麗な天使のようでもあった。それと、警官には会わずに済んだそう。
短文失礼しました
サトトレとギムトレで月見。どうやって絡ませるかネタに困ってたので丁度良かったです。のじゃロリいいよね。
一応いくつか新トレネタがない訳でもないし、或いは以前スレに出てたリキトレ纏めれるかな…?と思考してる所ですね。 - 48二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 23:18:49
おばあちゃんと孫みたいで良いですね~
しっかりした二人ですが見た目が見た目なので補導対象になるんですね……
身分証明書は必須 - 49二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 23:57:50
トレーナーバッジをつけても下手すると子供がおもちゃをつけてるのかなと思われかねないからねぇ…
しっかりした身分証明書を発行しているのでご安心ください、初期の頃にたづなさんが徹夜で仕上げてくれました( - 50二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 23:58:05
ギムトレちゃんをありがとうございます!!
サトトレさんとの小さきものコンビ、とてもいいですね。きっとほのぼのしているんだろうな…光景は補導対象だけど
重ねてですが、ギムトレさんをありがとうございます! - 51二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 00:08:24
- 52二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 00:09:52
1日ズレてしまった9/10ネタのSSを投げます
- 53二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 00:10:27
弓道の日とセイトレさん達
トレセン学園の一角。
其処は周囲の喧騒から外れた静かな空気を纏う小さな弓道場。
走る事を生業とするウマ娘からすれば係わりが少ない場所ではあるが今日は3人のウマ娘が彩りを飾っていた。
「…………」
射場に立つは1人の黒鹿毛のウマ娘。
纏う着物の袖が邪魔とならぬ様左側を着崩し内に巻いたサラシを露出させたそのウマ娘は静かに遠的を狙いを定める。
2人が固唾を飲む中で黒鹿毛のウマ娘は静かに頭上まで弓と矢を掲げる。
そして次に弓を押す様に弦を開きながら目の上まで弓ごと矢を下す。
そこから更に弦を引く形で弓を引き絞り目の下辺りまで弓が来た所で動きを止め一息入れ……
パシュッ………………ドッ……
一拍の間の後に放たれた矢は弓道場の静寂な空気を貫き……
そして60m先の的へと見事突き立てられたのだった。
転「お~、お見事ですね」
造「綺麗に命中しましたね」
独「ありがとうございます~」
口々に射手を褒め称える白毛と黒鹿毛のウマ娘と褒められ嬉しそうにする射手の黒鹿毛のウマ娘。
それぞれ「転セイトレ」と「造花セイトレ」そして「独占力グラトレ」の計3人。
そんな3人が弓道場へと赴いていたのは、グラトレが弓道の日に因んで弓道なんてどうだろうと2人を誘ったから。
片脚が不安定な転セイトレさんでも主に腕を使う弓術なら問題無く出来るだろうと思い誘ったのだ。
弓道場に入るに辺り転セイトレさんが厚底ブーツを脱がないといけなくなったのは反省点である……
そうして3人共に衣装を整え準備が出来たので、2人への手本として一矢放ったのが先程の一連の流れだったのだ。
……しかし、正鵠からやや上気味だが当てれて良かった、せっかくの手本なのに外したら居た堪れなかっただろう。
2人に見栄を張って遠的なんかするから……
そんな内心はひた隠しとして、2人にも射てみないかと促す事とする。 - 54二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 00:10:45
独「では、お二人共射ってみませんか~」
造「う、撃てますかね……」
転「まあ、見様見真似ですかね」
そう言って少し不安そうな2人もまた射場へと立ち弓を手に持つ。
……流石に近的の方だが、私みたいに無理に見栄を張る必要も無いだろう。
転「しかし、改めて見ると大きいですね」
造「はい、アーチェリーで見るのとは全然大きさも形も違いますね」
独「そうですね~、今おニ方が持たれている和弓は通常の弓では世界でも類を見ない大きさとなっているのですよ~」
転「そうなんですか?」
独「和弓は七尺三寸……221cm程有るのですが~、英国の長弓でも180cm程なのですよ~」
造「そんなに大きいんですね」
独「ちなみにここまで大きくなった理由や独特の持ち方をする理由等はよく分かってないのですよ~」
転「ええ……」
……そうは言っても分かっていないのは仕方無い。
平安中期には生まれたと言われる和弓。
その時代に同じく生まれたとされる武士達は威力を求めたのでしょう……重装騎馬弓兵と言われる人間戦車ですし。
……話が逸れましたね。
独「ではでは、先ずは持つ所からですね~」
転「あっ、その前にすみませんちょっと準備を……」
独「はて?」
造「……えっ!? て、転セイトレさん急に着物を着崩してどうしたんですか!?」
転「いえ、さっき言った通りにグラトレさんの見様見真似をしてみようと思いまして」
独「あらあら、危ないので胸当ては外さない様にしてくださいね~」
転「分かりました~」
造(えっ……グラトレさんも止めないなら着崩した方が撃ち易いのかな?)
……当然だが射るのに邪魔でなかったら別に着崩す必要は無い。
偶にすっとぼけた事をする独グラトレと転セイトレのコンビに見事造花セイトレさんは巻き込まれてしまったのだった……
- 55二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 00:10:59
独「さてさて~、準備は整いましたでしょうか~」
転「俺は大丈夫ですよ」
造「私も大丈夫ですが……やっぱりちょっと恥ずかしいですね」
射場に立つ3人のウマ娘。
内2人は胸当てで胸部は隠れているが揃って着物の左を着崩し肩や脇腹を露出させている。
もしこの3人以外に人が来てしまったらその人物は性癖が粉砕されるかもしれない……そんな光景が弓道場に広がっていた。
転「それじゃあ見様見真似で一発撃ってみますね」
造「はい、頑張ってください」
セイトレさん達の先鋒は転セイトレさん。
私の真似をすると言った転セイトレさんは弓に矢を番え弦を胸元で大きく引き絞りました。
転「では」
造「最初から違いません!?」
思わずツッコミを入れてしまう造花セイトレさん。
それもその筈、手本としてグラトレが見せたのは頭上から下ろす様に弦を引くやり方。
明らかに転セイトレが行ったやり方と違ったのだ。
独「おやおや、洋弓式の引き絞り方ですね~」
造「よ、洋弓式……ですか?」
独「ええ~、力は要りますが素早く引けるやり方ですね~」
造「そ、そうなんですね」
転セイトレさんが行ったやり方はアーチェリー等で見られる弓の引き方。
西洋で扱われる弓はそこまで大きくないのでこの方法となったのだろう。
長大かつ上下で形状も違う和弓では少々扱い辛い射方だが……別に射れるのなら問題は無い。
そんな説明を受けた造花セイトレさんは、取り合えずの納得をしてくれた様だった。
……まあ、真似をすると言って全然違う引き方をされたら驚きもするだろう。
- 56二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 00:11:13
転「それじゃあ改めて…………えい」
パンッ…………ポテッ
転「……あれ?」
改めて弓を引き絞り狙いを定めた後に矢を放った転セイトレさん。
しかし放った矢は大きく右へと逸れ地面に落ちてしまった。
これには当たりはしないだろうと思っていた転セイトレさんも不可解な様子だ。
独「ふむ……矢が右に軌道が逸れてしまったみたいですね~」
転「どうしてですかね?」
独「それは弓の構造が関係していますね~」
造「弓のですか?」
独「ええ~、洋弓は矢が弓の真中に彫られた溝に来るのですが和弓にはそういったものが無いですからね~」
転「あ~……ちょっと矢が右を向いているんですね」
独「なので~、弓返りという手法が必要になりますね~」
造「弓返り……矢を撃った後に弓がクルンと手の甲側に回っている事ですか?」
独「ええ~、その通りですよ~」
転「……難しくないですか?」
独「こればかりは練習有るのみでして~」
弓返り……和弓において矢を射る際にそのまま射っていては弓に当たり右側へ軌道が逸れてしまう為に矢を真っ直ぐ飛ばす為には必要だ。
しかし、手の内で射る際の反作用を利用して回すと言う技法が要る為練習有るのみなのが問題である。
アーチェリーの方は溝により矢が弓の真中に来る為その様な技法は要らないのだが……強度で劣る和弓に溝を掘る程の強度は残されていないのだ。
独「上手く弓返りが出来れば矢はより威力が増しますが~、今は射って的を狙うに留めると致しましょうか~」
造「その方が良さそうですね……」
転「やっている内に上手くなるかもしれませんしね」
独「矢を番え放つまでの所作もまた弓道ですので~、そちらも練習致しましょうね~」
転「ほ、程々でお願いします」
そうして3人はそれから暫くの間弓道場に弓の音を響かせ続けているのでした。
- 57二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 00:11:25
それから数刻経ち……
セイ「トレーナーさーん?」
弓道場に現れたのはセイウンスカイさん。
どうやら彼女はセイトレさんを探しに弓道場まで来たようですね。
造花「スカイ? どうしたのかな?」
セイ「グラスちゃんにトレーナーさんは此処に…………っ!?」
弓道場へとやって来たスカイさんに対応したのは造花セイトレさん。
スカイさんの担当トレーナーなので当然と言えば当然ではあるのだが……
そんな声を掛けて来た造花セイトレさんに此処に来た理由を言おうとしていたスカイさんは途中で言葉を詰まらせてしまった。
先程まで弓を射っていた造花セイトレさん。
すっとぼけた二人の言葉を真面目に受けてしまった彼女は独グラトレや転セイトレと同様の恰好。
即ち胸部は胸当てで隠されているが着物の左側を着崩し肩や脇腹が露出した状態。
……更に弓を射る事に集中した事で身体が熱を持ったのか、ほんのりと肌は紅くなり汗も少々出ている。
そんな造花セイトレを目の当たりにしたスカイさんは絶大な衝撃を受けた様だったのだ。
セイ「……ちょっと」
造花「スカイ?」
セイ「ちょっとセイちゃん走ってきますね」
造花「スカイ!?」
独占「……追いかけるなら着替えてからが良いと思いますよ~」
転倒「走り辛いだろうしね」
耐えられなかったのか走って逃げだしたスカイさんを慌てて追いかけようとする造花セイトレさんを制止し着替える様に促す。
不慣れな着物姿ではきっと転んでしまう……そう思っての助言だった。
- 58二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 00:11:36
造花「そうですね、着替えてから追いかけます……グラトレさん今日はありがとうございました!」
そう言って造花セイトレさんは慌ただしく更衣室へと駆け込み。
そして直ぐに着替えてスカイさんを追い掛けに行ってしまいました。
そして残された独グラトレと転セイトレは
独占「……続けますでしょうか~?」
転倒「う~ん、休憩にしたいかな」
独占「それではお茶を淹れましょうか~」
転倒「お願いします」
今日はここまでとしてのんびりお茶を飲むのでした。
うまぴょいうまぴょい
- 59二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 00:11:47
了です
転セイトレさんと造花セイトレさんをお借りしました
セリフ等に問題が仰ってくださいね
9/10 弓道の日という訳で弓道を嗜むトレーナー達でした
如何せんこの様な題材を扱うと資料集めと解説が必要となり書く時間も書く量も増えるのが難点ですね
とはいえその分完成した時の達成感もひとおしですね
作中では和弓と洋弓の弓の掛け方が違う事の説明の為に転セイトレさんに弓を引いて貰いました。
きっと殆ど上半身に動作が集約する弓術なら脚を使わないので転セイトレさんも出来るかもしれません
弓には破魔の力が宿るとも言われていますしね
そう言いながら和弓ではなく洋弓の構えをさせているのですが……
そして勝手に形成される独グラトレと転セイトレのすっとぼけコンビ
色々と腹切り案件ですね……はい
これにて後書きも了です
最期に一言だけ……着物の左側を着崩して弓を構えるトレーナー達はきっと美しいんだ……構えてない時は性癖を破壊すると思うけど
腹を切って詫びとさせて貰います - 60二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 00:20:02
着崩した着物から取れない栄養がある
- 61二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 00:21:23
見ることは多くても詳しく知識を得ることって難しいですからねえ弓……
秋の流鏑馬イベントで使ってたあれは和弓なのかなんなのか。ちょっと小さめな気もする。 - 62二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 00:30:55
弓の和洋の違いについて話して弓道の体験しているの友人同士で話し合ってる感があって良いね…
着物を着崩すのは趣があるとおもうんだ - 63二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 00:47:58
造花セイトレ使ってくださりありがとうございます!!
エミュに関しては提唱者が「あれこんなんだっけ」ってなるぐらい定まってないのでアプリトレみたいな感じならとりあえずヨシ!(現場猫)ですね(笑)
造花は流されやすいし少し天然入ってるからノリと勢いで押せば「そうかな……そうかも」って納得しちゃいます
マッサージしますね〜ここにリンパ溜まるんですよ〜中からほぐしていきますね〜ウッマッサージ汁出(このレスはセイちゃんによって削除されています)
最後に一言……造花セイトレの着物風の脇下とか胸元の防御ガバガバな服から見えるサラシはとってもエッ美しいんだべ……
サラシが半分まる見えな着崩しとは違う魅力があるべ……
うまぴょいうまぴょい - 64二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 01:06:49
転セイトレ出して頂きありがとうございます!
見様見真似で着崩すのに洋弓撃ちしちゃうの笑いました
真似出来るとこまで真似して上手い事やれそうなやり方あったらすぐ変える、転セイトレはそういうとこあります
信頼してる故許容されたら突き進んじゃうすっとぼけコンビ味あって楽しく読ませて頂きました
改めて転セイトレ出して頂きありがとうございます!
- 65二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 06:31:32
おはよう
ブラトレもそうだけど弓勢は意外といる…? - 66二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 06:46:29
おはメカ
- 67二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 07:17:29
おはメカねえ
今日は多分新しいウマ娘のお知らせが来るメカねえ - 68二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 07:46:20
おは140-90-55-80
学生時代に弓道部に居た繋がりで和弓を扱える人も居そう
そう考えると全員レースに関わるとはいえ部活の無いトレセン学園って大分特殊そうな感じがするね
次のガチャはホッコータルマエが来ると予想 - 69二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 08:21:29
おはまし
タルちゃんの太もも大好き(性癖の開示) - 70二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 09:01:21
お前も脚を盛らないか?
- 71二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 09:19:45
おじいちゃんおばあちゃんトレには補佐役が居ないと不自然なのでサブトレが欲しい所(本音:いくら増やしても困らないのでもっと色んなトレーナーが見たいだけ)
- 72二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 09:30:54
むちむち太ももは健康にいいってトレセン地下帝国の本にかいてあった
- 73二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 09:50:12
タマ座…
- 74二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 10:01:20
太もも盛るペコは合法だからな
- 75二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 11:54:06
贅沢言わないから太ももムチムチ黒タマトレに三角絞めして欲しい
もしくは肩車してあげたい - 76二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 12:01:23
今回はユキノビジンか、ここで数少ないトレーナーの無いキャラだが…
- 77二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 12:08:18
ユキノか…
今回の育成シナリオでついに法則が判明するかもしれんぞ - 78二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 12:08:34
ユッキー!?!?
- 79二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 12:10:08
数少ないが実際にどれだけ数少ないか適当に数えてみたら(適当なので間違えている可能性大)シングレ除いて全84ウマ娘のうち12人(ユキノ、ツヨシ、タクト、ゼファー、ルビー、マーチャン、???、???、ミラクル、リッキー、タルマエ、アキュート)の中の1人らしい
- 80二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 12:13:35
ユキノ意外は出番が少なすぎる…
- 81二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 12:15:33
ユキノ以外今年の2月以降だからな…
- 82二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 12:16:43
ユキノ欲しいべけど石がないべ…
こうなったら消えるべわたずのお金するしか… - 83二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 12:17:37
ユキノはアプリ以前組どころかSTARTING GATE組だからな…
- 84二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 12:23:14
エミュの難しさから残されていたユキノビジンが
遂に言うっちまう1周年に突き付けられたべ…… - 85二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 12:35:38
- 86二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 12:43:06
ユキノはシナリオがどうなるかも想像できないからそこも楽しみ
アプリのユキトレはどんな人なんだろうなぁ‥‥ - 87二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 12:46:27
オ、オイは夢ば見とっと…
田舎んモンよかシチーさ如んシチーガールが良かと?
ってユキノが焼き餅ん焼くとの見たかとよ… - 88二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 12:59:31
ようやくカフェトレ(タバコ)のwiki改修が終わりました!
カフェトレ以外のトレーナーとの関係、書いていただいたSS等のまとめはまだ工事中ですが…
黒カフェさんのを参考に、それなりに良い感じにできたので是非参考にしていただければ!
マンハッタンカフェ担当トレーナー - 言うっちまうスレ @ ウィキ【8/9更新】タグ一覧: カフェトレ(ケツ) カフェトレ(タバコ) カフェトレ(影) カフェトレ(義) 目次 始めに 概念1基本情報 【概要】 【1分で分かる気がする!黒カフェトレさん!】 【性格】 【容姿】 【担...w.atwiki.jp - 89二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 13:00:55
- 90二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 13:03:30
お疲れ様ですー!
- 91二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 13:07:17
- 92二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 13:10:09
- 93二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 13:10:52
- 94二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 13:12:11
タバコさん料理できるのか!?
そしてお友だち… - 95二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 13:14:48
- 96二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 13:16:58
- 97二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 13:18:35
- 98カフェトレ(タバコ)の人22/09/11(日) 13:19:41
とりあえず名称変えてきました!
これでタバコの欄まで飛ぶはずですー
黒さんごめんなさい! - 99二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 13:20:09
お友だちちゃんさぁ………重くない…?
- 100二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 13:21:03
胸が少しだけある
お尻は少しある程度
お腹からあばらにかけて超細い
つまりボンキュッボン(広義)である
ここ草
そうなんだけどさぁ…! - 101二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 13:24:20
- 102二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 13:26:33
ボンキュッボンヨシ!!
よくねぇよ不タキと一緒に肥えろ!! - 103二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 13:27:37
お友だちwikiまで影響してて草生える
キャラ紹介が一つもないのに魅力的なキャラってのが分かるのすげぇな… - 104二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 13:31:32
俺、言うっちまうんだけどよぉ
タバコカフェのお友達みたいな重い感情向けている娘が大好物なんだよ……
もっと見たいと思っちまうよぉ - 105二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 13:32:59
ちょいちょいwikiまで影響受けてるの草
いつかまた話せると良いね… - 106二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 13:37:52
もしかしてタバコにとっては
タバコ━━━お友だち
┃
┃
カフェ
なんじゃないスか?(CP脳) - 107二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 13:38:18
お好きでござる!!!!
- 108二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 13:38:39
タバコお前…料理できたのか………
- 109二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 13:39:14
- 110二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 13:42:56
- 111二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 13:47:43
途中で力尽きて生死の境に近付いたら淵でかつての教え子が噛み付いて追い返すのかもしれない…
- 112二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 13:47:59
勝手に酒強い印象あったけど、
✗酒飲んでも大丈夫
○酒飲んでも完全に酔うまでは普通通りに振る舞う
ってだけだったわ
見てェ〜〜〜…
タバコさんの酔ってる姿……… - 113二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 14:24:31
4分の3が酒に弱いカフェトレーズ…
- 114二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 14:30:27
ワンピの映画見てきたけどとっても面白かったメカ
元凶やロブトレのひとが絶賛したのもわかるメカ - 115二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 14:39:59
タバコさん酔ってるところ見てみたいけどいっぱい飲んでるの見ると大丈夫?リバらない?ってなりそう
- 116二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 14:40:56
- 117二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 14:41:50
このレスは削除されています
- 118二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 14:45:49
(なんかあったのかな…)
- 119二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 14:46:18
- 120二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 15:06:14
おつかれさまですー!
- 121二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 15:13:49
編集お疲れ様ですー
- 122二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 16:06:04
ギムトレの孫はトレーナーを目指しているって電波を受信したのでSS投げます
- 123二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 16:06:53
「おばあちゃん、おはよう」
「おはよう、今日も元気じゃな」
「うん、若くなって元気いっぱいになったおばあちゃんにも負けてられないしね。朝ごはん持っていくから待ってて」
僕はいつものように手早く朝食を作る。最近は食べやすいような食事にしなくても自分と同じ物をまとめて作ればいいので楽になった。
おばあちゃんがウマ娘になってから一カ月。外出先から間に合わず看取る事が出来なかった僕は涙を我慢しながら自宅へ戻ると、なぜかウマ娘になっていた。それも若返って。最初は困惑したけど、何よりも大好きなおばあちゃんが生きていてくれて嬉しかった。
僕は出来た朝食を今へ運ぶ。二人で過ごすには少し広いけど、おばあちゃんがウマ娘やトレーナーを連れてくると途端に賑やかになる。
「今日の調子はどう?」
「健康そのものじゃ。迷惑を掛けなくて済むから気持ちも楽じゃ」
「迷惑だなんて思ってなかったよ。でも、元気になって気持ちは楽になったかな」
「そう言ってくれるだけでワシは嬉しいのじゃ」
おばあちゃんはウマ娘になっても変わらない笑顔。とても安心する。
「それじゃ、僕は介護の荷物まとめてくるね」
「ふふ、もうワシに介護は必要ないんじゃよ?」
「……そうだった」
ずっと介護で付き添いをしていたのでどうにも癖が抜けない。でも、元気なのはいい事だ。
「それにしても、ギリギリでトレーナーのなれて良かったのう」
「本当に。間に合わなかったらトレセンに入れなくなる所だった」
僕がトレーナーになったのは本当に最近だ。トレセンにはずっと介護の名目で出入りしていたので、間に合わなかったら入れなくなる所だった。
「でも、ワシはお前がトレーナーになってくれて嬉しいのじゃ」
小さい頃からトレーナーをしているおばあちゃんが好きだった。普段は優しく、時に厳しく。そんな姿に憧れていた。もっとも、その頃はこんなに凄い人だとは思っていなかったのだけれど。
「ありがとう。僕もまだまだおばあちゃんに教わらない事があるから頑張らないと」
そう言って自室へ戻り準備をして玄関へ向かう。
「さて、それじゃトレセンに向かうのじゃ」
「うん、行こうか」 - 124二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 16:07:05
いつものようにおばあちゃんの車に乗り込みトレセンへ向かう。ここしばらくは体調を崩したおばあちゃんの為に僕が運転していたけれど、最近はまたおばあちゃんが運転するようになった。この年でも元気に運転出来るのは凄い。いや、今は小さい女の子なのだけど。そんな事を考えながら車に揺られてトレセンへ向かった。
「さて、ワシは用があるから、先にトレーナー室で待っているのじゃ」
「分かった。また後でね」
僕はトレーナー室へ向かう。トレーナーになったばかりとはいえ、介護で何度も来ているので道はどこでも大抵分かる。部屋へ歩いていると、声を掛けられた。
「おっと、おはようチビ助。元気にしとるか?」
声を掛けてきたのはヘリトレさん。おばあちゃんと同じくトレーナー界の凄い人だ。そして、ウマ娘化してうちの一人でもある。
「おはようございます、ヘリトレさん。今日も元気そうで何よりです」
「はは、そんなにかしこまらなくても昔のようにおじいちゃんって呼んでもいいんじゃぞ?」
「いや、それは流石に無理です、特にトレセンでは」
確かに小さい頃は家へ来たヘリトレさんに良く遊んでもらっていたが、今そんな呼び方は出来ない。特に不特定多数の目があるトレセン内ではそんな話し方は出来ない。
「じゃあ今度家へ遊びに行った時に昔のように話してもらおうかのう」
「勘弁してください……」
困ったことにおじい……ヘリトレさんは冗談好きな所があった。これ以上ボロを出さないうちに逃げなければ。
「そろそろ失礼します。また遊びに来てください」
「ああ、近いうちに遊びに行かせてもらうとするかのう。それじゃあまた」
挨拶をしてトレーナー室へ向かう。中に入るとギムレットが待っていた。
「おはよう、ギムレット」
「おう!おはよう……サブトレ。……まだ慣れねえな、この呼び方」
「あはは、ゆっくり慣れていけばいいよ。僕もトレーナーにふさわしくなるように頑張るから」
「おう!一緒に頑張ろうぜ!」
おばあちゃんの担当ウマ娘であり、僕も一ヶ月前からサブトレーナーをしているタニノギムレット。もっとも、介護をしていた頃から知っているからそんなに短い付き合いという訳でもないのだけど。
「さて、おばあちゃんが来るまでにトレーニングの準備をしておこうか」
「あー、その前に……また柵を折っちまった……」
……また壊したのか、後で直さないと。 - 125二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 16:07:16
「了解。おばあちゃんには僕から言っておくから、後で一緒に直しに行こう」
「分かった!」
直す約束をして、注意もきちんとしておく。
「……あと、もうやらないように。あまり続けると僕も良い加減怒るよ?」
「……サブトレ、時々トレーナーみたいに笑ってるけど笑ってない顔するよな、流石孫だ……」
「……何か文句でも?」
「いえ!すいません!きちんと直します!」
「よろしい。それじゃ、トレーニングの準備をしようか」
きちんと怒りが伝わったようで何よりだ。
────
「んー、疲れた!それじゃトレーナー、サブトレ、お疲れ様!」
「はい、気をつけて帰りなー」
「うむ、気をつけるのじゃ」
トレーニングを終えギムレットと分かれ家へ帰った後、僕はおばあちゃんに明日のトレーニングメニューを見せる。
「明日は休みとして、週明けはこれで大丈夫かな?」
「ふむ、ここはもう少し軽めにした方が良いのじゃ。けれど、トレーニングのバランスはちょうどいい感じじゃ」
「分かった、ありがとう。それじゃ、負荷を軽くしたメニューにしておくね」
「ふふ、お前も順調に成長しているのじゃな」
「トレーナー界でも屈指のお手本が身近に居るのに成長しない方が困るよ」
「大丈夫、これは自分の努力で得た力じゃよ。自信を持って良いのじゃ」
「うん、ありがとう」
とはいえ、いくらトレーナーになったといえどまだまだひよっこ。もっと吸収していかないと。
「それじゃ、おやすみ」
「ああ、お前も早く寝るんじゃよ。おやすみ」
「うん、早く寝るよ」
実は無理をしない範囲で徹夜してるので、これは嘘である。僕は部屋へ戻った後勉強をしてから寝る。少しでも長く頑張って、いつかおばあちゃんみたいになれるように頑張らないと。 - 126二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 16:07:54
────
「……あれえ?」
朝起きると髪が伸び琥珀色になっていた。この色は見覚えがあるというか、毎日見ている。ついでに後ろを振り向くと尻尾も生えている。まだ鏡は見ていないけど、何が起こったのかはすぐに分かった。
「……確かにおばあちゃんみたいになりたいとは思ってたけど、こういう事じゃないんだよなあ」
とりあえずこのままではどうしようもないので、だぼだぼになってしまった服を引きずりながら居間へ向かったうと、既におばあちゃんが起きていた。
「あー……おはよう、おばあちゃん」
「あらまあ、かわいいお嬢さん、なんてね。おはよう。ウマ娘になってしまったのじゃな?」
「うん。朝起きたらこうなってた」
そう言いながら姿見へ向かって自分の姿を確認する。
「……うわあ」
髪だけではなく目の色とおばあちゃんと同じ牡丹色。身長は今のおばあちゃんより10cmくらい大きい感じだろうか。顔はどこかで見たような顔をしているが思い出せない。
「ふふ、ワシの若い頃そっくりの顔じゃ」
「あー、そうだ。昔アルバムで見たから見覚えがあったのか……」
なるほど確かに顔におばあちゃんの面影がある。でもおばあちゃんみたいになりたいってそういう意味じゃないんだよなあ、という二度目の突っ込みを入れる。
「いや、参ったな。というかトレーナーになったばっかりなのにウマ娘にしなくても……」
「一流のトレーナーとして認められたと考えるのはどうじゃ?」
「嬉しくない……あ、下着とか服とかも無いしどうしよう」
考える事が山積みで頭がパンクしそうだ。
「ふむ、とりあえずワシの服を着るといい。ついてくるのじゃ」
おばあちゃんの部屋に向かいながら疑問を口にする。
「おばあちゃん、今の身体だと多分サイズが合わないと思うんだけど……」
「まあ一緒に来なさい」
部屋に入ると押入れを開けた。
「ちょっと床の扉を開けるのを手伝っておくれ」
手を貸して床の扉を開けるといくつかの箱が出てきた。おばあちゃんはその中の一つを手にして出てくる。
「ほれ、昔着ていた服じゃ。多分サイズがぴったりじゃから着てみると良いのじゃ。」
そういって渡された服を着てみると、サイズはぴったりだった。
「ふふ、ワシの若い頃をそのまま見ているようじゃ」
確かに鏡を覗き込むと耳と尻尾以外のシルエットはそっくりだった。なんだか複雑だけど、とりあえず不自然ではない姿にはなった。 - 127二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 16:08:12
「うん、ぴったり。おばあちゃんありがとう」
これが一人だったらと思うと……一緒に住んでいる人が居ることに感謝する。
「とりあえず風呂に入れてやるからついて来るのじゃ」
「え、良いよ。とりあえず困らないし」
「ダメじゃ。乙女はキレイにしないと」
「えー……」
少し不服だったが、おばあちゃんが絶対に譲らない時の雰囲気を醸し出していたので諦めてお世話になる。
「それにしても見れば見るほどワシの若い頃そっくりじゃな。まるで生き写しじゃ」
「なんか、おばあちゃんと一緒って言われると嬉しいやら恥ずかしいやらだよ……」
全く、僕が風呂に入れられてるんじゃどっちが介護なんだか……風呂から出て髪の毛をきれいに乾かしてもらって鏡を見ると、さっきとは見栄えの違う美少女になっていた。
「自分を褒めているみたいになるのじゃが、とっても別嬪さんじゃな」
「これが僕か……」
この見た目ならどこに出しても恥ずかしくない程きれいだ。嬉しくないけど。
「さて、準備も出来たしトレセンへ向かうのじゃ」
「え!?行くの!?今日休みだし行かなくても……」
「何のためにきれいにしたと思っていたんじゃ?たづなさん達への報告もあるじゃろ」
「ああ、いやまあそうなんだけど……今の姿で行くのは恥ずかしいからまた今度じゃダメかな……?」
「ダメじゃ。それにいつかは行かないとダメじゃろ。さあ来るんじゃ」
「はい……」
正論を言われてしまい結局連れて行かれる事になった。その後トレセンでヘリトレさんを含めおばあちゃんの古い友人から驚かれたり、ギムレットにトレーナーが急に大きくなった!?と言われたりしたのはまた別の話。 - 128二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 16:08:27
ギムトレ(孫)、ギムサブトレ
身長:152cm
スリーサイズ:90-65-80(Aカップ)
髪の色:琥珀色
瞳の色:牡丹色
年齢:24
一人称:僕
二人称:〇〇さん、おばあちゃん(ギムトレ)、ギムレット
概要:タニノギムレット担当サブトレーナー
ギムトレの孫であり、タニノギムレットのサブトレーナー。偉大なトレーナーであるおばあちゃんに憧れてトレーナーを目指すおばあちゃんっ子。
トレーナーの勉強兼介護で一緒に暮らしており、ギムトレの日々の生活をサポートしている。
トレセンには介護の付き添いで入っていたため、実はギムトレがウマ娘になる直前にトレーナーになって居なければトレセンに入れなくなるところだった。現在はおばあちゃんの隣でサブトレーナーをしている。
名トレーナーであるギムトレの孫なだけあり新人ながら既に才能の片鱗を見せているが、本人はおばあちゃんに恥をかかせられないと若干のプレッシャーになっている。
ギムレットのサブトレーナーになったのは最近だが、ずっと介護をしていた事もあり付き合いはかなり長い。また、ギムトレと小さい頃から一緒にいるためヘリトレを始め小さな頃の彼を知っている者は多く、若い割に知り合いは多い。
基本的に優しく温和な性格だが、怒るとギムトレ譲りの笑っているが笑っていない笑顔を見せる。
容姿
「いつかおばあちゃんのようになりたい」という思いを三女神が曲解し、若い頃のギムトレそっくりになってしまった。整った顔であり、かわいいというよりはきれいな顔。ついでに髪の色と目の色まで現在のギムトレにそっくりである。その生き写しっぷりはギムトレの若い頃を知っている人からは驚かれ、知らない人はギムトレが突然成長したと勘違いされるほどである。 - 129二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 16:08:39
ギムレットとの関係
サブではあるが初めての担当ウマ娘であり、付き合いは長いので年齢が近い事もあり仲が良い。お互いに成長途中であり、高めあう友人のような側面も。ギムレットからは主に怒っている時流石トレーナーの孫だ……と思われている時がある。
得意:料理(健康食)、夜ふかし、機械、家事
苦手:孤独、プレッシャー、裁縫
孫のメモ
・長年の介護で一通りの家事は出来る。また、健康に気を使った料理はお手の物。
・裁縫はド下手。おばあちゃんに教わっても指に針を刺しまくった。
・めっちゃおばあちゃんっ子。おばあちゃん大好き。
・よく夜更かしして勉強している。おばあちゃんにバレると怒られるのでひっそりと。
・小さい頃は家に来ているおばあちゃんの知り合いや教え子に良く遊んでもらっていた。そのせいでヘリトレにおじいちゃんとか言いかける事がある。
・洋服はとりあえず若い頃のおばあちゃんの服を借りているので生き写し度が余計に上がっている。
エミュレート
誰にでも丁寧語で話す。おばあちゃんやギムレット相手だと温和で砕けた口調。
「僕のエミュをお教えします。基本的にはこういう風に硬くなりすぎない程度に柔らかい丁寧な口調で喋ります。
おばあちゃんやギムレット相手だとこんな感じで砕けた口調になるよ。温和なのは変わらないけどね。基本的にはなんとなーく合っていればOKなので、よろしく」 - 130二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 16:10:39
という訳でギムトレの孫サブトレ概念でした。こんなおばあちゃん居たら憧れるしおばあちゃんっ子になるよ。
- 131二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 17:07:59
孫勢も増えたね…ジョートレさんとは仲良さそう
- 132二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 17:09:26
当たり前のように受け入れてて草
- 133二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 17:12:07
そりゃまあ片方経験者でもう片方は同棲だし…今更感
- 134二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 17:28:22
同じくらいの身長で同じウエストがパマトレらしいからすこしぽっちゃりかな?
パマトレの絵ないからどんな感じかわからないけども - 135二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 17:29:11
今パートは新しいトレーナーさんいっぱいだぁ
ありがたや~ありがたや~ - 136二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 17:54:49
- 137二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 17:56:51
いいぞ!待ってた!
- 138二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 17:57:22
ありがと!投げます!
- 139二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 17:57:53
4話 夢をのせて
……光が見える。
それはずっと追いかけてきたもの。
手を伸ばす。しかし、伸ばした俺の手は微かに震えていた。
「まだ、進むのか?」
後ろから声が聞こえた。
振り向くとそこは真っ黒な世界。
どこまでも暗闇が広がっている。
そんな中、1人の男が立っていた。
「もう、進まなくても良いんじゃないのか?」
その男は──人の頃の俺だった。 - 140二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 17:58:36
「それは出来ない」
「何故だ。お前には、もう何もない。今あるものは、全て人から貰ったものだ。そこにお前自身には無い。
進む為に、全て捨ててきてしまった」
「でも、まだあの光がある」
「とっくの昔に、何なのかさえ分からなくなったあの光が何になる」
「それを目標にして進む事ができる」
「いつまでも1人っきりでか?」
「今はマーチがいる」
「ずっと失敗してきた」
「だったら、それを糧にする」
「これまでもそうして来た。そして何度も失敗した」
「それでも、ほんの少しだけ前に進めた」
「……だから、進み続けると?」
「ああ、そうだ」
「……彼女が……マーチがこの先、居なくなってしまうとしてもか?」
……分かっていた事だった。
オグリが引退する。それは、オグリを追って中央に来たマーチの目標がなくなると言う事。
つまり、勝負の結果がどうあれ、マーチの中央で走る理由は無くなるという事だった。
「……勝負が終わった後の事は、確かに怖いさ」
少なくとも、マーチの走る理由は、オグリのライバルとして長くレースに立ち続ける事。なら、中央にいる意味が無くなれば、どうするかなんて考えなくてもわかる。
……もし、中央を去るのであれば、俺が支えられるのはそこまでだ。
「なら──」
「でも、俺と一緒なら分かるだろ?俺はそれでも、マーチの共に追いかけたいんだ。あの光を、夢を」
- 141二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 17:59:32
「…………」
「それに、俺はマーチのトレーナーだ」
「…………」
「結末が変わらなかったとしても、彼女が進み続けるのなら最後まで隣に立って支え続けるのが、俺の役目だ」
「だから、そこで見ててくれ。俺達の旅路を。その、結末を」
その言葉を聞いた男は、安心したような顔をした。
「……そうか。うん、そうだよね。それでも進むんだよね君達は。分かるよ。だって私も君と一緒だったもん」
男の声が、口調が、変わる。
「そして、君はもう大丈夫みたいだ」
そう言うと、男の身体が少しずつぼやけていく。
そして、もう一度はっきりと姿が見える頃、そこに立っていたのは……俺にそっくりなウマ娘だった。
「あんたは一体……」
「君がウマ娘になった原因、かな?まぁ、最初から力が弱かった私には、少しの手助けしか出来なかったんだけど」
「まあ、その話は置いといて、私と一つだけ約束してくれない?」
「……いいぞ」
「ありがと。それじゃ、約束。どんな結果だったとしても、後悔だけはしないで」
「…………」
「間違いなく君のこれまでに意味はあった。だって私は、何度も折れその度に諦めきれず進み続けた君だったからこそ夢をかけたんだ」
- 142二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 17:59:44
このレスは削除されています
- 143二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 18:00:31
「だから進んで。目一杯進み続けて。君を、君達を証明して」
「……わかった」
「ありがと!私が伝えたかったのはこれだけ。
さっきは意地悪してごめんね。君の意志がどうなのか、確認しておきたかったんだ。
少しだけ、迷っていた様に見えたから。ま、杞憂だったみたいだけどね」
「それじゃ、後は君達次第。頼んだよ、フジマサマーチのトレーナーさん。
会うことはもう無いだろうけど、私は君達をずっと応援してるから!
あと最後に!私にまた、夢を見せてくれてありがとう!」
「……ん」
ふと目が覚める。夢を見て居たようだ。
何かとても大切な出来事があったような気がする。だが、あまり良く思い出せない。
顔も名前も知らない、だけど、とても身近な誰かと話して居たような、そんな気がする。
「いや、それより作戦に不備がないように詰めていかないと……?」
何かを感じる。まるで俺を後押ししてくれるような、そんな温かな感覚を。
「……よし、もう少し頑張るか」
オグリキャップとの対決は、もうすぐだ。
- 144二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 18:01:38
- 145二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 18:02:29
以上!ウマソウルとの対話回でした!
そして次回、最終回!
怪物オグリに勝つ事ができるのか?そして、その先。2人は一体、どこに向かって進むのか。
そんな2人の旅路、私が書けるその最後を、どうか見守ってくれると嬉しいです。
見てくれてありがとうございました!
- 146二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 18:05:52
いいね…
- 147二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 18:15:54
名もなき魂も一緒に夢を追いかけるのめっちゃ熱くて好き…!
- 148二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 18:37:14
ウマソウルだった名もない魂も一緒に目指すの凄いいいね…
展開も熱くて最後どうなるかが今から楽しみ - 149二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 18:59:21
このレスは削除されています
- 150二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 19:21:00
性癖が尖ってるくらいでは消えないと思うよ
- 151二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 19:37:13
このレスは削除されています
- 152二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 19:38:17
ギム孫トレが出てきたってことは
孫(ギムサブ、ヘリサブ)を甘やかしまくるギムヘリトレじじばばコンビが見られる…ってコト!? - 153二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 19:51:57
あぁ…じじライトレも加えていいぞ……
- 154二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 19:51:58
このレスは削除されています
- 155二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 19:54:33
今日こそはSSを完成させようと思った…おかしい日曜が終わろうとしてる
- 156二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 19:57:23
- 157二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:04:24
- 158二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:06:34
大丈夫?タイトレ揉む?
あ、それともテイトレ? - 159二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:07:05
- 160二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:10:05
イカは楽しいからな…
- 161二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:12:19
モンハンゼノブレイカに時間を吸われる
さらにポケモンも控えてるという事実 - 162二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:14:40
スプラ的な遊びをしろトレーナー
4人組んでペイント陣取り合戦じゃぁ
衣装は汚れても良い様に「Gaze on me!」と似た感じで - 163二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:18:56
チーム割りで色々誘われてオロオロする魔ルドは多分いる
- 164二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:20:19
- 165二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:21:56
- 166二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:22:15
- 167二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:23:58
ウオトレーズvsカフェトレーズも開催されるかな?
体力多そうなウオトレ達とスタミナは怪しいが不意打ちが強そうなカフェトレ達の戦い - 168二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:27:36
4人組だけだと限られるし年齢組から適当に選出するか
- 169二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:29:49
ちょうど4人になる年齢ないのかな?
それだけトレーナーが多いってことか、怖いなこのスレ(今更) - 170二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:33:58
- 171二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:38:50
- 172二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:39:48
28歳が魔ルド、相棒スズトレ、オグトレ、ちびハヤで4人だと思う
- 173二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:41:16
なんかインクに潜ってるヤツがいそう
- 174二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:42:35
- 175二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:43:18
あの、これって蹂躙……
- 176二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:43:55
- 177二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:44:01
デンジ君はともかく戦えるか怪しい23歳組との差が…
- 178二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:48:04
いうてファイトレとかも無敵ではないだろうし…小のぶんハンデにすればいい勝負にできるんじゃない?
- 179二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:51:04
ちっとレたちでサーモンランやってほしいね
- 180二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:52:58
じいじばぁばの歴戦王組の裏ボスのごとき絶望感よ
- 181二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:53:23
- 182二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 20:58:26
- 183二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 21:00:52
- 184二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 21:04:05
- 185二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 21:12:26
お労しや転セイトレ殿……
- 186二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 21:13:19
じじぴ(御年88)、ばぁば(じじぴの一年先輩)、フェストレ(51歳)、イクトレ(メカ騎乗、46歳)によるチームシニア
時々親父の方のギムレット(人間換算で少なくとも60以上)がイクトレと交代するとかありそう - 187二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 21:21:57
- 188二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 21:22:59
ヒッセンあたりは問題なく使えそう
- 189二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 21:24:43
フラトレにはクーゲルシュライバーを使ってもらおう
- 190二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 21:30:32
- 191二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 21:33:14
- 192二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 21:33:37
たておつ
- 193二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 21:33:42
たておつー
- 194二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 21:33:43
たておつデース!
- 195二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 21:34:03
- 196二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 21:35:27
建て乙
- 197二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 21:35:32
消されてる……
- 198二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 21:37:27
立て乙
- 199二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 21:37:38
- 200二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 21:37:40
うめ