【閲覧注意】坊ちゃま……

[1 二次元好きの匿名さん 22/01/01(土) 22:24:19]

坊ちゃまを神聖視する五条家の使用人になって坊ちゃまと新年を迎えたい
使用人俺は六眼と無下限呪術を併せ持つ何者をも寄せ付けない孤高の存在である坊ちゃまに神性を見出しているものの、坊ちゃま直属の使用人ではない使用人俺は時折遠くからお姿を眺めることしか出来ず、忸怩たる思いになっていたい
いつか坊ちゃまのお側でお仕えすることを夢見て励んでいた使用人俺だが、坊ちゃまは何を思ったか五条家本家から遠く離れた東京の呪術高専に進学なさってしまい、ただでさえ雲の上のお方がますます遠くに行ってしまわれたと嘆き悲しみたい
それでも過ぎゆく季節は使用人俺を待ってはくれず、気づけば12月もあと少しとなったある日、坊ちゃまが大晦日に帰省なさるとの報せを受けたい
五条家では毎年他の御三家も交えての新年を祝う宴が行われており、坊ちゃまもそれに参加する為に帰省なさるのだろうとのことだったが、使用人俺にとって理由などはどうでもよく、ただ坊ちゃまがこの家に帰ってこられるという事実に胸を震わせたい
ああ坊ちゃま、久しぶりに坊ちゃまのお姿を拝見出来る！高鳴る胸を抑えられず一日千秋の思いのまま大晦日当日を迎えたい
そうして大晦日当日、他の使用人達と共に門前に並び坊ちゃまのお帰りを今や今やとお待ちしたい
坊ちゃまがお見えになったぞ！他の使用人が声を張り上げた瞬間、心臓が激しく鼓動するのを自覚したい
──ただいま
冬の寒さに上気した頬、さくら色の唇、そして青くうつくしい瞳…久しぶりにお会いした坊ちゃまは以前と変わらぬ玉の如きお姿で、使用人俺の目は坊ちゃま以外何も映さなくなってしまいたい
しかしそんな夢のような心地も坊ちゃまが次に発した言葉で崩れ落ちることになりたい
──友達連れてきた！

[2 二次元好きの匿名さん 22/01/01(土) 22:24:28]

ハッとなり坊ちゃまの隣を見ると、見るからに胡散臭くてガラの悪い黒髪の男が立っており、これはどういうことだと愕然としたい
そう言えば坊ちゃまの同級生にはどこの馬の骨とも知れぬ非術師家系出身の男が居たはず…もしや此奴か！？と目を見開きたい
──はじめまして、悟の友人です
意外に物腰が柔らかく人の良さそうな笑みを浮かべるどこの馬の骨とも知れぬ非術師家系出身の男だが、使用人俺の耳には恐れ多くも坊ちゃまを呼び捨てにしやがったことしか入って来ず、初対面だが既にこのどこの馬の骨とも知れぬ非術師家系出身の男のことが嫌いになりたい
招かれざる客に動揺する使用人一同であったが、そのうち使用人の一人がおずおずと突然の来客なのでお泊りになられるお部屋を用意していないと弁明し始めたのを良いぞそのまま追い返せと心の中で応援したい
──じゃ俺の部屋で良くね？
使用人俺の願いも虚しくあっけらかんと言い放った坊ちゃまを信じられないものを見る目で見たい
声を挙げた使用人も坊ちゃまがそう仰るのなら…と引き下がってしまい、この意気地なしめと心の中で激しく罵りたい
どこの馬の骨とも知れぬ非術師家系出身の男が神聖なる五条家の敷居をまたぎ、あまつさえ坊ちゃまと同室だと……？ふざけるな、おのれどこの馬の骨とも知れぬ非術師家系出身の男め、どんな汚い手を使って坊ちゃまに取り入ったのかと怒りに両の拳を震わせたい
──それにしても立派だね悟の家
──そうか？別に普通だろ
使用人男の心中など露知らず、坊ちゃまと和やかに談笑するどこの馬の骨とも知れぬ非術師家系出身の男は一見ただの好青年のように見えそれがまた腹立たしく、坊ちゃまと並んで歩いてゆく後ろ姿を親の仇の如く睨みつけたい

[3 二次元好きの匿名さん 22/01/01(土) 22:24:38]

しかし一介の使用人でしかない使用人俺にはどうすることも出来ず、坊ちゃまに接触することも出来ないまま夜が更けていくのに歯噛みしたい
使用人俺がこうしている間も、どこの馬の骨とも知れぬ非術師家系出身の男は坊ちゃまと同じ空間で過ごしているのか…そう思うと耐えられない気持ちになり、こっそり坊ちゃまのお部屋の様子を見に行こうと決心したい
これはどこの馬の骨とも知れぬ非術師家系出身の男がおかしなことをしていないか見張るだけで、決して不埒な覗きなどではない、全ては坊ちゃまの為なのだと自己正当化しながら坊ちゃまのお部屋までの廊下を足音を立てないよう歩きたい
そうしてやってきた坊ちゃまのお部屋の前、部屋からは微かにテレビの音声が聞こえてくるばかりで、使用人俺の心臓の音だけがどくどくと五月蝿く、煩わしく思いながらそっと障子に手を掛けたい

[4 二次元好きの匿名さん 22/01/01(土) 22:24:48]

僅かに開いた障子の隙間、そこから見えた光景に、使用人俺は大きく目を見開き、先程あれほど五月蝿かった心臓が止まりそうなほど衝撃を受けたい
アレは何だ？
どこの馬の骨とも知れぬ非術師家系出身の男が坊ちゃまの珠の如きご尊顔に自分のそれを近付け、青くうつくしい瞳を覗きこんでいるではないか！
──目、閉じて じっとしてて
──ん、わかった…
言い聞かせるような低い声に、坊ちゃまは驚くほど従順に目蓋を閉じる…さくら色の唇はきゅっと固く結ばれ、肩が強張るのを使用人俺はその場から一歩も動けずまばたきも出来ないまま見つめていたい
──ふっ、そんなに硬くなるなよ
──じっとしろって言ったのオマエじゃん
──それはそうだけどさ すぐに終わるからもっと力抜きな
くすくすと笑いながらどこの馬の骨とも知れぬ非術師家系出身の男が坊ちゃまの目尻を指でなぞるのを見て、思わず障子を握る手に力がこもりたい
次の瞬間、坊ちゃまと睦み合っていたどこの馬の骨とも知れぬ非術師家系出身の男がふと顔を上げ、物音がした方──障子の隙間から覗く使用人俺の目を真っ直ぐに見つめたので、使用人の背筋に冷たい汗が流れ、まるで蛇に睨まれた蛙の如き心地になりたい
目を逸らしたいのに逸らせない、そんな使用人俺の心を知ってか、忌々しきどこの馬の骨とも知れぬ非術師家系出身の男は…嗚呼、こちらを嘲るかのように口角を吊り上げたのだった！

[5 二次元好きの匿名さん 22/01/01(土) 22:24:56]

気がついたら自室の床に座り込んでいた使用人俺の脳裏からは、先程のおぞましい光景とどこの馬の骨とも知れぬ非術師家系出身の男の目が焼き付いて離れず頭を掻き毟りたい
おのれどこの馬の骨とも知れぬ非術師家系出身の男め、坊ちゃまを誑かし取り入っただけでも許しがたいのに、よりにもよって神性なる五条家本邸であのような浅ましい行為に及ぶだなんて当家への侮辱だと屈辱に打ち震えたい
それだけではない、あの男は使用人俺のことを笑ったのだ…坊ちゃまにお触れすることも、お言葉を交わすことも、お姿を見ることも叶わない使用人俺を馬鹿にして笑ったのだ！怒りはいつしか惨めさに変わっていき、ぽたぽたと床に落ちる水滴が己の涙だと気づいた時にはもう耐えられずみっともなく嗚咽を上げたい
己の惨めさにうち震える内にあれほどお慕いしていた坊ちゃまに対しても、何故あの男を連れてきたのだ、神聖なる五条家にどこの馬の骨とも知れぬ非術師家系出身の男を連れ込みあのようなことをするだなんて！坊ちゃまは何者をも寄せ付けない孤高の存在ではなかったのか、これは坊ちゃまを信じお帰りを一途に待ち続けてきた使用人俺への手酷い裏切りではないかと失望と怒りを覚えるようになり、これまで抱いてきた信仰と愛が歪んだ愛憎へと反転していきたい
最終的に妄想上の坊ちゃまを手酷く犯して抜きまくった後首を吊って死にたい
でも一介の使用人の死なんて坊ちゃまの耳には入ってこないし、そもそも使用人俺の存在を認知していないので何も知らないまま親友との年末年始を満喫してほしい
なおどこの馬の骨とも知れぬ非術師家系出身の男は坊ちゃまの睫毛についたゴミを取ってあげてただけで使用人俺が想像していたようなことは何もない
またどこの馬の骨とも知れぬ非術師家系出身の男が使用人俺を見て嘲るように笑ったというのは彼への憎しみで認識の歪んだ使用人俺の勘違いであり、本人的には目が合ったので愛想良くニコッとしただけ
むしろ慌てて逃げ去ってしまった使用人俺をどうかしたんだろうかと少し心配に思っていたが、坊ちゃまが日付変わったらこっそり家を抜け出して初詣に行きたいと駄々をこね出したのをなだめている内に忘れてしまった 結局初詣は行ったし五条家は坊ちゃまが消えるわ首吊り死体が出るわで早朝から大騒ぎになった
あけましておめでとう坊ちゃま、幸せにおなり

[6 二次元好きの匿名さん 22/01/01(土) 22:26:21]

わーーーーいつもより多い！！！！

[7 二次元好きの匿名さん 22/01/01(土) 22:26:29]

でたわね

[8 二次元好きの匿名さん 22/01/01(土) 22:27:29]

前作

【閲覧注意】坊ちゃま……｜あにまん掲示板

前前作

【閲覧注意】坊ちゃま……｜あにまん掲示板

前前前作

【閲覧注意】坊ちゃま……｜あにまん掲示板

前前前前作

【閲覧注意】坊ちゃま……｜あにまん掲示板

前前前前前作

【閲覧注意】坊ちゃま……｜あにまん掲示板

前前前前前前作

【閲覧注意】坊ちゃま……｜あにまん掲示板

毎回言ってるけどスレ主はどこの馬の骨とも知れぬ非術師家系出身の男のことは心の底から大好き 映画めちゃくちゃ格好良くて生きてて良かったって思った

[9 二次元好きの匿名さん 22/01/01(土) 22:30:58]

元旦から怪文書

[10 二次元好きの匿名さん 22/01/01(土) 22:32:18]

坊ちゃまとどこの馬の骨とも知れぬ非術師家系出身の男が絡んでるシーンで気恥ずかしくなって一時間くらい筆が止まったのが反省点です

[11 二次元好きの匿名さん 22/01/01(土) 22:36:51]

尊敬してます

[12 二次元好きの匿名さん 22/01/01(土) 22:37:39]

正月からなんてものを……

[13 二次元好きの匿名さん 22/01/01(土) 22:38:34]

>>8

抜けてました

【閲覧注意】坊ちゃま……｜あにまん掲示板

[14 二次元好きの匿名さん 22/01/01(土) 22:51:35]

>五条家は坊ちゃまが消えるわ首吊り死体が出るわで早朝から大騒ぎになった

かわいそう

[15 二次元好きの匿名さん 22/01/01(土) 22:53:51]

正月からなんてことを…と思うけど呪術師の家ならいきなり人が死にもよくあるのかも

[16 二次元好きの匿名さん 22/01/01(土) 23:02:15]

大丈夫？首吊って死んだあと呪いに転じない？

[17 二次元好きの匿名さん 22/01/01(土) 23:02:34]

お久しぶりです!今日も元気に死んでますね!

[18 二次元好きの匿名さん 22/01/01(土) 23:03:55]

官能小説みが凄い
登場人物みんな男なんだけどなぁ……視界が歪んでる使用人俺くんが悪いな

[19 二次元好きの匿名さん 22/01/01(土) 23:06:58]

五条「俺親友を実家に連れてきて遊びまくっただけ」
夏油「私親友宅に遊びに来て礼儀正しく振舞っただけ」

[20 二次元好きの匿名さん 22/01/01(土) 23:14:16]

>>16

五条家だから遺体の処理も完璧だろうし

呪いになっても他の使用人に即祓われて坊ちゃまの耳にすら入らないよ

[21 二次元好きの匿名さん 22/01/01(土) 23:48:00]

これが「愛ほど歪んだ呪いはないよ」ってやつですか......

[23 二次元好きの匿名さん 22/01/02(日) 10:09:51]

pixivでやったほうが良くない？（ここでやるなという意味ではなくもっと広く見てもらえるところで公開したら？的な意味）

[24 二次元好きの匿名さん 22/01/02(日) 10:31:46]

今年も来たな！

[25 二次元好きの匿名さん 22/01/02(日) 10:33:17]

坊ちゃま……
を楽しみにしている自分がいる……

[26 二次元好きの匿名さん 22/01/02(日) 11:45:30]

>>23

こんなクソみたいな文章完全匿名の掲示板以外には恥ずかしくて晒せないです…

[27 二次元好きの匿名さん 22/01/02(日) 20:22:25]

あにまんと言う場がこの呪霊を生み出してしまったのか

[28 二次元好きの匿名さん 22/01/02(日) 21:10:39]

>>27

そうなんでしょうね…元々五条のスレが少ないってスレ見てじゃあ増やすか…と思ってた書き始めたものなので