【あにまん】神々との対話【青空文庫】

[1 1 21/12/14(火) 11:25:33]

実験的投下

以下注意事項

＊オリジナル設定多数

＊厨２病要素あり

＊いろんなゲームや作品から設定とか世界観を拝借したあげく、独自解釈したため注意

[2 1 21/12/14(火) 11:25:42]

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[3 1 21/12/14(火) 11:26:05]

「・・・・ほ・・・滅べだと・・・・・・！？」

唐突に現れた自分達の"創造主"を自称する怪物達。

極めて一方的で身勝手極まりないその言葉は余りにも無情で、余りにも信じがたく、余りにも惨いものであった。

今日に至るまでの人類の並々ならぬ努力、そして膨大な数の犠牲者の存在など"全く歯牙にもかけていない"彼らの言葉は、忍の怒りに火を付けるには充分過ぎた。

[4 1 21/12/14(火) 11:26:25]

「・・・ふ・・・ふざけるなぁ！！！！」

「・・・貴様らが本当の神であるならば・・・本当の神を名乗るならば何故、我々人類を苦しめる！？ 何の権利があって人類を滅ぼそうとする！？ 何故"あの時"、我々人類に救いの手を・・・俺の家族に救いを差し伸べなかった！？ ──答えろ、化け物ども！！！」

最早、我慢の限界に達した忍は、這いつくばった状態で憤怒をあらわにし、今までに胸に秘めていた思いの数々を吐露する。

[5 1 21/12/14(火) 11:27:00]

「・・・テメェらのせいで・・・一体どれだけの人間が・・・・どれだけの仲間が犠牲になったと思ってやがる・・・・！！」

「・・・・絶対に認めない・・・・！！ 私達は絶対に認めない・・・・！！」

「・・・お前達のような・・・・化け物が・・・・僕らの神様であるはずが無い！！」

それに続くように他の隊員達も次々と、自称"神々"に怒りをぶつける。

[6 1 21/12/14(火) 11:27:10]

『・・・・フッ・・・・フフフフフフフフフ・・・・！！』

『『『『『『『『──フハハハハハハハハハハハハッッ！！──』』』』』』』』

だが、彼らの言葉を聞いた途端、神々達は堪え切れない様に嗤い始める。

──その嗤い声には明らかな嘲笑や哀れみといった様々な感情が混じっていた。

[7 1 21/12/14(火) 11:27:25]

『何も知らぬとは申せ、実に哀れよなぁ・・・？ 其方らは妾達の大慈によって生かされているだけに過ぎぬというに・・・？』

『この期に及んで権利を主張するとは、片腹痛い・・・！！ そもそも"本来"の人類なんぞ──』

[8 1 21/12/14(火) 11:27:39]

『────2012年 12月25日の"あの日"に滅び去っておるわ・・・！！────』

[9 1 21/12/14(火) 11:27:57]

『満を持して物質界に顕現した、"黙 示 録 の 四 騎 士 の 一 柱"によってな・・・・！！』

【あにまん】トレルマリキシアンの華麗なる日常　※再掲載 【青空文庫】｜あにまん掲示板

[10 1 21/12/14(火) 11:28:24]

「・・・・・・・・・はぁ・・・・・・・・？」

全く予期していなかった回答に、忍は間の抜けた声しか出せなかった。

──既に人類が滅んでいるだと・・・！？

では、今の我々は・・・この世界は一体何だ・・・！？

────今 ま で 我 々 は 何 の た め に 戦 っ て き た・・・！？────

自身の想像力と理解力はおろかその許容限界を超える情報の洪水により、忍はただ震えて立ち竦むより他が無かった。

[11 1 21/12/14(火) 11:28:44]

『まぁ、思い出せぬのも無理はない話だ──この宇宙は既に"七巡目"の世界・・・"あの日"を含めれば、お前達は既に8回も生と死の輪廻を繰り返しているのだよ・・・！？』

『それに肝心の滅亡の引き金を引いてしまったのは、"あの時"の人類達──ある意味では、手間暇をかけた自殺と言える。』

[12 1 21/12/14(火) 11:29:07]

『どこぞの"明けの明星"に勝るとも劣らぬ傲りと慢心、際限を知らぬ飽くなき欲望と堕落により地球の汚染と資源の消費が、我々や"主なる神"を含めた高次存在の想像と理解を超える速度で動いた結果、破滅界アバドンに潜んでいた"飢饉の騎士"の興味と関心を惹いてしまった。』

『神と魔・・・如何なる勢力にも属さぬ存在であった"飢饉の騎士"は、我が別の高次元領域で"黙示録の死闘"を繰り広げている間に物質界へと顕現を果たし、見事に漁夫の利を掻っ攫ったのだ・・・！！』

[13 1 21/12/14(火) 11:29:26]

『・・・あの戦いを傍観者として見ていた我も、この様な結末はハッキリ言って予想外であった──何故なら、両陣営は天上での聖戦を終えた後は預言通りに物質界に舞台を移し、そこで各々の信徒らを率いて決戦を行うつもりだったのだからな？』

『だけど、そんな決戦など"起こらなかった"──無理も無いわよね？ 肝心要の舞台と役者達が既に滅亡していたんですもの？ 両陣営が肩透かしを食らったのも納得がいくわ。』

[14 1 21/12/14(火) 11:29:45]

『このような救いの無い結末を迎えた結果、神も魔も人類を見限らざるを得なかった・・・そして、彼奴等を筆頭としたこの地球に存在した殆ど全ての神と魔がこの次元宇宙を去り、結果として地球には誰もいなくなった──』

『──だが、彼奴等は三つほど致命的な過ちを犯したのじゃ・・・！！』

[15 1 21/12/14(火) 11:30:08]

『まず一つは、この地球に"主なる神"との死闘の末に封じられ、忘却の彼方へと追いやられていた古の魔神達が今も尚、眠りに就いていたという事・・・！！』』

『二つ目は、我のみがこの地球に残り、嘗てあった世界の伝承や知識の数々を収集していたという事・・・！！』

『そして、三つ目は嘗て"主なる神"が潜んでいた"至高天"の存在と──』

[16 1 21/12/14(火) 11:31:03]

『────奴が独占していた"座"が空位と化している事実に、我が気付くのは全くの想定外だったのだ・・・！！────』

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ──つ づ く

[17 二次元好きの匿名さん 21/12/14(火) 13:44:25]

>>16

『古の時代、グノーシス派の主神として崇められていた我が"主なる神"に敗れた時、その本体はエジプトの地に封じられた・・・』

『だが、予備の分霊を創造していた我はそちらに本質を移し、如何にか難を逃れて以降、その表舞台から姿を消し──』

[19 二次元好きの匿名さん 21/12/14(火) 13:47:01]

『──その後は傍観者として魔術の探求、禁じられた伝承や歴史の収集を行う傍ら、様々な魔術結社や秘教結社の頂点に立つ"陰のグランド・マスター"として、自身に忠実な魔術師らの育成に力を注ぎ、エジプトに眠る本体を奪還せんと雌伏の時を過ごしていた・・・。』

『だが、先程述べた通りお前達は、全く予期せぬ時期に滅亡の切欠を招いた結果、自滅──我自身も、幾名かの優秀な弟子を別の世界に逃すので精一杯でな？。脆弱な分霊の身では、介入する暇が全く無かったのだよ。』

[20 二次元好きの匿名さん 21/12/14(火) 13:47:42]

『やがて、呆れ去った殆ど全ての神と魔がこの地球を去り、我一人が残ることを選んだ──まだ、収集していない伝承や知識が数多く眠っていたのでね、どうしても収集しておきたかったのだ。』

『人類滅亡後に収集を始めてから、凡そ3日ほどか・・・？ ふと我はある事に気付いた──この地球自体の意志は未だ生きており、かつこの地球に山積された膨大な量の"情報"を収めたアカシック・レコード自体は無傷であったのだ・・・！！』

『更に我はこの知識に介入した結果、あの"主なる神"が潜んでいた"至高天"の高次領域の正確な位置と座標とその隠し場所を割り出し、遂に奴がいた領域へ侵入する事に成功し───』

[21 二次元好きの匿名さん 21/12/14(火) 13:48:17]

『そこで我は万古なる神の座を手にしたことで、封じられていた真の姿を取り戻し、全盛期──否、それを遥かに超える力を手に入れ、昇神を遂げた・・・・！！』

[22 二次元好きの匿名さん 21/12/14(火) 13:48:29]

『だが、そう喜んでもいられなかった──何故なら神の座の力は絶大であり、如何に昇神を遂げたとはいえ、たった一柱のみでは完全な制御ができなかったのだ。』

『座を掌握して地球のアカシック・レコードを起動させることで滅亡前の世界を再復元し、我が唯一無二の神として森羅万象を支配する──当初に我が思い描いていた計画が、完全に狂ってしまったのは言うまでも無い。』

[23 二次元好きの匿名さん 21/12/14(火) 13:48:50]

『如何にして残る"座"の空位を埋めるか・・・予期せぬ最大の課題が残り、それを埋める術は最早無いように思えた──何故なら、他の魔神達もこの地球を見捨て、別の次元宇宙に舞台を移してしまったからだ。 』

『それに今更呼び戻そうにも既に手遅れであり、何より我が"黙示録の大戦"に加担していなかったのが裏目に出た──奴等からすれば、我は中立気取りの単なる裏切り者でしか無かったのだ。』

[24 二次元好きの匿名さん 21/12/14(火) 13:49:18]

『最早"座"を諦め、上級神として別の世界に隠遁するか・・・そう考えていた我が、ふと至高天から地球を見下ろした時、ある事に気付いた・・・！！』

[25 二次元好きの匿名さん 21/12/14(火) 13:49:28]

　

　

　

『────この星には、未だ眠りに就いている古き神々がいたという事実に────』

[26 二次元好きの匿名さん 21/12/14(火) 13:49:44]

　　　　　　　

『"主なる神"とその民から最も忌み嫌われた火の神"モロク"は、ギリシャの地にて"ミノタウロス"として封じられ──』

[27 二次元好きの匿名さん 21/12/14(火) 13:49:57]

『モロク同様忌み嫌われた災厄の太陽神"ネルガル"は、ギリシャやローマの地にて"アポロン"として身を隠すも、やがて覇権を握った一神教によってローマの地で封じられる──』

[28 二次元好きの匿名さん 21/12/14(火) 13:50:13]

　　

『古の時代、大いに畏れられた魔神"パズズ"とその妻"ラマシュトゥ"は、"主なる神"によってアッカドの地に封じられ、その神話と伝承の殆どを抹消──』

[29 二次元好きの匿名さん 21/12/14(火) 13:50:33]

『その後、パズズから"蝗害"の権能を奪った"主なる神"は、自身に忠実な破壊の霊たる"アバドン"を創造し、敵対していたギリシャの神々へ差し向けるも、結果として敗れ去り、"アポリオン"として封じられた──』

[30 二次元好きの匿名さん 21/12/14(火) 13:51:06]

『そして、先の"黙示録の大戦"において"赤き竜"に化身したベリアルは、大天使長ミカエルによって地に堕とされ、この地球の奥底に縛り付けられた・・・・！！』

[31 二次元好きの匿名さん 21/12/14(火) 13:51:56]

──我が野望は達成される・・・！！

そう確信できた時の喜びと全能感は、矮小なるお前達には理解も想像もできまい・・・！！

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　──おしまい

[32 二次元好きの匿名さん 21/12/14(火) 16:32:46]

神話ネタが濃過ぎる（褒め言葉）

[33 二次元好きの匿名さん 21/12/15(水) 21:51:33]

>>9のSSのオチを地球にした理由ってこの作品につなげるためだったのかよ……

[34 二次元好きの匿名さん 21/12/16(木) 21:34:59]

ネルガルとアポロンを同一視って疫病を撒く太陽神つながりでネタにしたんか？
別の作品でミノタウロスとモロクを関連付けたりしてたけど独自解釈が面白すぎる