俺は遊戯王新アニメとかをよく空想する者3

  • 1二次元好きの匿名さん24/04/10(水) 18:48:51

    強大な属性の力を宿した鉱石のエネルギー革命によってかつてない文明発達を成し遂げた巨大都市。

    過剰な発展により生じてしまった差別社会の蔓延る都市の闇夜にて、新たなる幻想のモンスター達を操る怪盗とそれを追う騎士がカードと言う名の刃を交える…!!!!


    という感じの遊戯王新アニメ空想です。


    主人公は未知の種族である幻想魔族を操り母の命を奪った大事件に関わるとあるカードとそのカードの謎を追い求める怪盗少女。

    ライバル&もう1人の主人公はCHキング・アーサーをエースとする戦士族デッキと共にレアカードハンター捕縛部隊の隊長として街の法を守る青年。


    だいぶ期間が開きましたがゆったり無理なく書いていけたらいいなぁと思っています(途中で切れたらネタ枯渇か規制で落ちたと思って貰えると幸い、ちまちま復活します)


    前回はこちら↓

    俺は遊戯王新アニメとかをよく空想する者2|あにまん掲示板bbs.animanch.com
  • 2二次元好きの匿名さん24/04/10(水) 18:49:35

    登場人物
    ・幻想ちゃん(仮名)
    本作主人公。
    10年前に発生したとある大規模事件に関わっていると思われるレアカードを見つける為に発展した街の中で怪盗として活動している貴族階級の少女。
    銀髪のベリーショートと澄んだ空色の瞳が特徴的で、肌色はやや白く体格はスレンダー。
    普段は学生服でいる事が多く、怪盗として活動する時は黒地に金の装飾が施されたスーツに身を包み、銀のベネチアンマスクで素顔を隠している。
    エースカードの幻惑の魔術師を始めとした未知の種族『幻想魔族』を操るトリッキーな戦術を得意としている。
    ボーイッシュな性格で男子よりも女子に人気の王子様タイプ。幼い頃は内向的で部屋に引きこもって絵本を読み耽るような子だったが母を亡くして塞ぎ込んでいた時に戦士君と出会って心を開き、今の明るい性格になった。
    街の管理を担う六大貴族の一角『青の貴族』の代表者候補だがこの街の貴族には珍しく階級で人を差別する事をせず、特に最下級のストレージ出身の戦士君とも仲が良く、怪盗として活動中もやたらと非常事態に巻き込まれる戦士君の手助けをしてくれる。
    特技は手品、好きなものは下町で人気のジャンクフード。

    ・戦士君
    幻想ちゃんのライバルにしてもう1人の主人公。
    街の治安を乱すレアカードハンターと戦う部隊に所属する青年。
    黒の短髪と燃えるような緋色の瞳が特徴的で、肌色はやや浅黒く体格は細身ながら鍛えられている。
    普段は学生服でいる事が多く、部隊で活動する時には白地に金と赤の装飾が施された隊服を身に纏う。
    エースカードのCHキング・アーサーを始めとした頑強な戦士族による力押しの決闘を得意としている。
    朗らかで優しい好青年だが正義感が極めて強く法を踏み躙る者を許さない厳しさも兼ね備えており、怪盗の事も序盤は不用意に法を乱しているという理由から敵視している。
    最下級のストレージ出身でありながら六大貴族の一角『赤の貴族』直属の特務部隊にいる事で周囲から嫉妬や疑念の目で見られる事も多いが、階級を気にせず親しくしてくれる幻想ちゃんや傷付いた時にそっと支えてくれる優しい姉の存在のおかげで正義の心を失わないでいられている。
    特技は剣術、好きなものは姉が作ってくれたふかし芋。

  • 3二次元好きの匿名さん24/04/10(水) 18:50:16

    登場人物②
    ・メガネ君(仮名)
    怪盗として活躍する幻想ちゃんのバディ。
    父親が黄金卿のカードの精霊に取り憑かれ暴走した際に怪盗として活躍する幻想ちゃんの存在を知り黄金卿のカードを盗むように依頼、その時の縁で幻想ちゃんの仕事を手伝うようになる。
    エースモンスターの起動提督デストロイリボルバーを主力として大量展開による力押しを得意とするマシンガジェットデッキを好んで使う。
    大きな丸眼鏡とぼさぼさの金髪が特徴的な細身の青年。
    ヨレヨレのシャツと黒いズボン姿で制服を羽織ってる事が多い。
    下町工場の息子らしく手先が器用で、趣味のハッキングの腕前も一流クラス。自作した決闘ロボ(ほぼ黒いアイ○ンマン)を遠隔操作して幻想ちゃんの怪盗活動をサポートする事もしばしば。
    自称引き篭もりの人見知りだが幻想ちゃんとの出会いで学を身につける事が大切だと思い入学したりクラスの兄貴分達と仲良くなったりと結構社交性が高い。

    ・リボンちゃん(仮名)
    暴走事件解明部隊で活躍する戦士君のパートナー。
    六大貴族配下の六従騎士として戦士君との決闘審議の対戦役に抜擢され、その際凶暴化したフルール・ド・バロネスによって暴走してしまうが紙一重で戦士君によって解放され、それ以降はブロンズの女性の采配で戦士君と共に暴走事件解明の為の部隊に配属される事になる。
    エースモンスターの焔聖騎士皇シャルルを主軸に装備魔法を駆使して戦う焔聖騎士デッキを使いこなす。
    大きなリボンで纏めた薄紅色のツインテールが特徴的な気品のある少女。
    服装は白地に赤の模様が入った六従騎士の制服姿で、赤いミニスカートを履いてる。
    六大貴族の繋がりで幻想ちゃんとも面識があり幻想ちゃんをお姉様と慕っており、一方部隊候補生として切磋琢磨した同期の戦士君に対しては決闘者としてのライバル意識と心の奥底に隠している(つもりでいる)思慕の想いなどの複雑な感情が幾つも重なってしまい結果的に暴力的になってしまう事が多い。

  • 4二次元好きの匿名さん24/04/10(水) 18:51:03

    登場人物➂
    ・幻想ちゃんの兄(仮名)
    幻想ちゃんより2つ年上の兄。
    六大貴族及びその配下となる上級貴族で構成された六従騎士最強の決闘者。
    灰がかった白髪と深い蒼色の瞳が特徴的。
    白地に青の貴族の装飾が施された六従騎士制服に身を包んでいる事が多い。
    どこまでも冷徹な武人然とした人物であり、幻想ちゃんとの兄妹仲はかなり悪い。
    元々は妹思いの優しい兄だったが10年前の事件で母を失った悲しみからストレージを憎むあまり戦いに明け暮れ、過去に幻想ちゃんを拉致したストレージのテロリストを血祭りにあげた際その鬼神じみた様子が幼い頃の幻想ちゃんの心にトラウマを残す事になった。
    過去故にストレージ出身の戦士君へ厳しい態度をとる事が多いがその反面実力と粘り強さに関しては認めている所がある。
    エースカードである霧の王を始めとした行動制限や無効化を駆使して封殺するコンボによって相手を追い詰める決闘で無類の強さを誇る。

    ・戦士君の姉(仮名)
    戦士君より2つ年上の姉。
    街での活動が許可されたストレージ達の居住区『錆金』の小さな教会に通って身寄りのない子供達の世話をしている。
    淡い紫色の長髪と夕日のような優しい橙色の瞳が特徴的。
    落ち着いた紺色の地に控えめな教会風の装飾が施された上着と同色のロングスカート姿でいる事が多い。
    おっとりとした優しい性格の持ち主で、戦い続きの戦士君が優しさと正義を見失わないでいれるのも傷付いた時に彼女が支えてくれる事が極めて大きな理由となっている。
    育ての親の孤児院のシスターや子供達を失ってからは戦士君とお互いに唯一の家族であり弟の戦士君の事をとても大切に想っており、姉弟仲はとても良い。若干仲が良過ぎて周囲から困惑される事も少なくはない。
    姉自身は決闘はしないが幼い頃決闘を始めた戦士君の遊び相手としてカードには触れていた為ルールは理解している。

  • 5二次元好きの匿名さん24/04/10(水) 18:51:59

    登場人物④
    ・爺や
    幻想ちゃんの住まう屋敷に仕える執事長。
    屋敷の管理に加えて両親のいない幻想ちゃんの世話役もこなしており、自由奔放な幻想ちゃんに振り回されながらもきっちり親代わりに幻想ちゃんを助けたり叱ったりしている。
    メイド達の指揮から家事全般までこなせる高性能おじいちゃんであり、青の貴族代表候補の幻想ちゃんの補佐も勤めている。
    整えられた銀のオールバックに燕尾服がよく似合うナイスミドル。
    他国との戦争時代に赤の貴族代表の老紳士と肩を並べて戦っており、決闘の実力は六従騎士に匹敵する。

    ・メイド長
    幻想ちゃんの住まう屋敷に仕えるメイド長。
    陽気で明るく気遣いも出来る為、幻想ちゃんと執事長のクッション役もこなす事が多い。
    家事全般そつなくこなすがわんぱくな幻想ちゃんをわざと見逃したり本人もどさくさで適度にサボったりしてるせいで爺やに怒られる事もしばしば。
    ふわふわした藍色の長髪が特徴的な長身の女性であり、基本的に普段からメイド服姿をしている。
    実は幻想ちゃんの兄に恋心を抱いているが歳の差や身分の違いに加えて幻想ちゃんの兄自身が騎士としての責務だけに打ち込むあまりその想いは心の内に秘めている。

    ・B K君
    戦士君の同期である部隊員。
    脳筋思考な熱血男児であり、過去に拳と剣を交えた戦士君の事を兄弟と呼んでいる。
    所々尖った茶色交じりの黒の短髪と浅黒い肌が特徴的な、小柄ながらも筋肉質な青年。
    B Kモンスターによる真正面からの戦闘に特化したデッキの使い手だが、最も得意とするのはカウンター戦術であり以外にもテクニカルな決闘をもこなす。
    平民出身だがプロボクサーとして貴族、平民どちらからも人気がある。

    R君
    戦士君の同期である部隊員。
    冷静な戦略家であり、元々はストレージ出身の戦士君を見下していたが同期として共に過ごしていく内に戦士君の心の強さに心打たれ友となった。
    深い黒色の整った短髪と細い赤縁の眼鏡が特徴的な、背の高い青年。
    展開力と妨害力の両方に長けたレスキューエースデッキの使い手であり、的確に妨害で相手の動きを封じ展開した大型モンスターで一気に押し切る質と量の両方での力押しによる決闘を得意としている。
    同期内のブレインであり、救助活動や機械工作のエキスパートでもある。

  • 6二次元好きの匿名さん24/04/10(水) 18:58:26

    登場人物➄
    ・老紳士
    街を治める六大貴族の一角、軍務と国防を担う『赤の貴族』の代表者。
    戦士君が務める部隊の設立者であり、彼の決闘者としての実力を見込んで戦士君をスカウトし、ストレージの中でも最下層のパンドラホールに住まう彼の姉と共に2人を保護した人物。
    かつて街の独立が確立していなかった時代に街に眠る資源を求めて侵攻を仕掛けてきた大国の軍勢をたった1人で撃退した街の英雄であり、その武勇は今でも街に強く根付いている。
    物腰が柔らかく、ストレージ出身の戦士君に対しても純粋に彼を評価して他貴族からの圧力から守ってくれている。ただし最近娘のリボンちゃんと戦士君の距離が近くてちょっと気にしている。

    ・猫背の青年
    街を治める六大貴族の一角、流通と交通を担う『緑の貴族』の代表者。
    鉱石列車や大都市道路といった街の動脈の管理者として街の安全を守る事に力を入れており、対レアカードハンター対策として六従騎士や老紳士の部隊とは別に自身の警備部隊を持っている。その為六大貴族最高兵力を持つ赤の貴族をライバル視している。
    六大貴族の中でも特にストレージ出身者である戦士君に不信感を抱いており、何かと戦士君に親身な幻想ちゃんへ戦士君に絡むのを止めるようにと噛みつく事が多い。

    ・大柄の中年
    街を治める六大貴族の一角、資源生産と保全を担う『黄の貴族』の代表者。
    農作物から海産物まで街の様々な資源の管理を一手に担っており、それらの管理や分配にも大きく関わる、ある意味一番貴族らしい貴族。
    明日の食べ物にすら困るストレージの人々への炊き出しも行っており、六大貴族の中では一番広い幅の層から人望がある優しげな男性だが、意外にも油断のない強かさをも兼ね備えており、唯一資源でありながら自分ですら手を出せない黒の貴族保有の属性鉱石の秘密などを探る為に暗躍していたりもする。
    戦士君に対しては否定的でありながらも、それは戦士君本人への否定というより彼の人柄上周囲の人間が怪盗で彼は利用されてるのでは?と結構核心をついた推察から来るもの。

  • 7二次元好きの匿名さん24/04/10(水) 18:59:15

    登場人物
    ・ブロンズの女性⑥
    街を治める六大貴族の一角、司法を担う『白の貴族』の代表者。
    ブロンズの長髪と聖職者を思わせるような清らかな白い制服が特徴的。
    街で起きた事件における判決の最高権力者であり、判決の判断に限りその影響力は六大貴族の統治者である黒の貴族と対を為すかそれ以上の力を持つとされている。
    それ故に街の治安を脅かそうとする悪党達からは徹底した対テロリスト制度を作り犯罪者を追い詰める彼女の事を『聖衣の死神』と呼ばれ恐れられ、それどころか派閥争いをする貴族達ですら彼女が目を光らせている事を危惧して争いを最低限のものに留める為、ある意味存在するだけで事件への抑止力と化している。
    そんな彼女だが何故かストレージ出身の戦士君の事を高く評価しており、六大貴族議会では赤と青の貴族と同じく、下手をすればそれ以上に戦士君を擁護していた。
    列車での護衛中も戦士君に対して非常に柔らかく優しい表情で談笑して紅茶を勧めるなど、彼女の直近の護衛である六従騎士の副長ですら戸惑う程の様子を見せる。
    更には暴走列車を止める為に先頭車両へと向かう戦士君へ新たなヒロイックカードを渡し、このカードが戦士君の力になるようにと祝福してくれている。

    ・銀髪の中年
    街を治める六大貴族の一角にして最高権力者である『黒の貴族』の代表者。
    銀髪と威圧感のある黒い法服のようなスーツが特徴的。
    街の設立当時他貴族を取りまとめて他国からの侵攻防衛の指揮を取り、高いカリスマ性と優れた戦略、そして後に街最大の資源となる属性鉱石を用いてより強力なカードを作り出した事でこれを見事退けた功績から今の地位へ着く。
    白の貴族の代表であるブロンズの女性とは真逆で戦士君に対しては完全否定派であり、六大貴族議会でも戦士君に対して厳しい意見を述べている。
    その一方で若くして代表候補となった幻想ちゃんには一目置いているようで…?

  • 8二次元好きの匿名さん24/04/10(水) 19:00:59

    主な登場モンスター
    ・幻惑の魔術師
    幻想ちゃんのエースモンスター
    幻想魔族特有の戦闘破壊耐性にコントロール奪取と破壊効果を駆使したトリッキーな戦法で相手を翻弄する事を得意としている。
    幻想ちゃんの母が残した幻想魔族のデッキの中でも特に力を持つ一枚であり、意思を持つ精霊が宿っている。
    決闘時以外にも盾やブーメランのように扱える魔法陣を操って戦ったり、実体の性質すらをも捻じ曲げるような華麗かつ摩訶不思議なトリックで幻想ちゃんの怪盗活動をサポートする。
    その活躍ぶりから女性ファンも多い。

    ・CHキング・アーサー
    戦士君のエースモンスター
    戦闘破壊に耐えつつバーンと火力上昇効果を発動する戦闘特化の能力によって反撃する戦法で力強く相手に打ち勝つ事を得意としている。
    戦士君が幼少期に手に入れた最初のカードであり、幻惑の魔術師同様意思を持つ精霊を宿している。
    決闘時以外にも実体を持ち戦士君と肩を並べて戦い、強力な大剣と頑強な鎧でレアカードハンター達を追い詰める。
    主人である戦士君同様に徹底して法を乱す者を許さず剣をもって断罪を行う姿から犯罪者達の間では金色(こんじき)の処刑騎士と呼ばれ恐れられている。

    ・起動提督デストロイリボルバー
    メガネ君のエースモンスター。
    展開能力、破壊耐性、破壊効果を兼ね備えたオールマイティーな上級機械族モンスター。
    展開しやすい上に耐久力と制圧力を兼ね備えている為一斉攻撃の際は勿論序盤の様子見でも盾として活躍する事が多い。
    大形機械族らしく高い馬力を誇り、崖から落ちそうになった列車を掴んで繋ぎ止める程のパワーを持つ。

    ・焔聖騎士皇シャルル
    リボンちゃんのエースモンスター。
    装備魔法や他の戦士族モンスターを武装する事によって発動する破壊効果を駆使して戦局を優位に運ぶ、装備主体のリボンちゃんの戦法の中核を担う。
    精霊の力は持たないが人型モンスターらしくかなり明確に対話や思考が可能であり、そのせいで主人の恋愛模様に他の焔聖騎士達と頭を抱える事もしばしば。

  • 9二次元好きの匿名さん24/04/10(水) 19:03:49

    舞台
    ・街
    東の大国アズマと西の大国ウェステリアの中心にある巨大な独立都市。
    街の鉱脈から取れる属性の力を宿した特殊な鉱石によって目覚ましい発展を遂げたが、その成長による恩恵は均等には与えられておらず、貴族層と平民層及び下級層の間に軋轢に加え、最下層である「ストレージ」の住民は10年前に引き起こされたとある事件の諸悪の根源とされ徹底的に差別されている。
    街の創設に携わった六大貴族と呼ばれる最上級の貴族達が街の治安を維持しており、彼らの配下である六従騎士が街の最大戦力として大国からの侵攻を防ぐ為に目を光らせている。

    ・中央学校
    幻想ちゃん達が通う街に唯一存在する学校。
    小、中、高等部の三等部を兼ね備えており、街の若者の教育は全てここで行われている。
    全ての階級の人々が平等に教育を受けられるという建前ではあるがやはり階級における横社会のような構築が出来てしまっており、自然と階級差別のようなものが学校内で出来てしまっている。
    最近は階級不明の怪盗や最下層の戦士君の活躍に皆注目しており、少しずつ差別が少なくなっている傾向にある。

  • 10二次元好きの匿名さん24/04/10(水) 19:04:31

    前回のあらすじ
    課外授業の為クラスメイトの一同と街一番の大型鉱石列車に乗って東の大国アズマとの戦地跡歴史資料館へ向かった幻想ちゃんと、同じ列車に乗って戦地跡を根城にするストレージのカードディーラーの調査へと向かうブロンズの女性の護衛を務める戦士君。
    だが列車はかつて貴族達の謀略で列車操縦者としての未来を奪われた男によってジャックされてしまい、彼の操作によって列車はストレージの中でも最下層の者が住まい、尚且つ今もゴミ処理場として機能している巨大な大穴『パンドラホール』へと突き進み大勢の乗客を道連れにしようと暴走しだす。
    怪盗へ変身した幻想ちゃんと部隊の隊員として責務を果たそうとする戦士君は列車の屋根を突き進み男の元へ到達。妨害の為に男が寄越した警備ロボを戦士君が撃破している間に幻想ちゃんが決闘によって列車デッキ使いの男を倒して無力化。
    そして2人はお互いのエースである幻惑の魔術師とCHキングアーサーを呼び出し暴走する列車を止めさせる。
    しかし安心したのも束の間、突然2人は死角から現れた黒い光の竜の放つ光弾によって吹き飛ばされパンドラホールへと落下。モンスターを駆使して辛うじて穴底への激突は免れるも怪盗が負傷してしまう。
    過去に母を奪った犯人である黒い光の竜の使い手を追おうと必死になる怪盗だが、かつてパンドラホールに住んでいた戦士君はこの場所で無茶は出来ないと怪盗を諭し、それから怪盗に肩を貸してゴミの雨が降り注ぐパンドラホールの細い足場を進み、壁沿いの一角にある大きな煙突がある建物へと足を進める…

  • 11二次元好きの匿名さん24/04/10(水) 19:53:57

    大まかな話の流れ(15話➄)
    戦士君が大きな煙突のある建物の扉を開けると、その先に広がるのは鍛冶屋とジャンクショップを混ぜたようなごちゃごちゃした空間になっており、建物の奥ではハンマーをふるって赤熱する金属の板を叩く筋骨隆々の老男性の姿があった。
    戦士君に長老と呼ばれた老男性はその声を聞くと驚いたように戦士君の方を見て、暫く呆然とするがやがて忌々しげに舌打ちしてそっぽを向き、俺達を売った裏切り者が何の用事だと冷たく言い放つ。
    会合一番にその言い草は何!?と怪盗…もとい幻想ちゃんは怒りながら叫ぶが、叫んだせいで腹の傷が痛み出す。
    色々言いたい事はあるのは分かるけど彼(幻想ちゃんを男と思い込んでる)を助けて欲しいという戦士君の言葉を聞いた長老は彼…?と怪訝そうに幻想ちゃんをじろりと見て、何かを察したのか店の2回にいるぼろの鍛冶屋服に身を包んだ癖っ毛の少女(以下癖っ毛ちゃん)を呼び、幻想ちゃんの手当をするように指示、戦士君には手当が終わるまで店の外にいろとぶっきらぼうに命令する。
    なんでそんな風に…とまた言い返そうとする幻想ちゃんに対して戦士君はいいんだ、当たり前の事だからと優しく笑って店の外へ出る。
    そんな戦士君の背中を見て長老は一瞬躊躇うような素振りを見せ、癖っ毛ちゃんもどこか怯えるような、それでいて何か言いたげな様子を見せる。
    一体戦士君の過去に何があったのか、幻想ちゃんは店内の2人に問いかける…

  • 12二次元好きの匿名さん24/04/10(水) 20:38:45

    大まかな話の流れ(15話⑥)
    戦士君に対して冷たい態度を取る長老だったが幻想ちゃんに対しての手当の準備は丁寧であり、癖っ毛ちゃんも手慣れない様子ながらも一生懸命手当をしてくれている。
    俺がやった方が早いだろうがじじぃに肌見せんのは今時の女の子は嫌だろという長老の言葉を聞いて、なんで自分が女だって分かったの?と幻想ちゃんは驚く。
    寧ろなんでアイツ(戦士君)はオメーが女だって気付かねぇんだ?と怪訝そうに長老が問うと幻想ちゃんはむすっとした様子で、一人称が僕で胸もないから男で間違いないって言われた…とぼやくと長老はアイツ変わってねぇなぁ、と膝を叩きながらガハハと笑う。
    心から懐かしむ長老の様子を見た幻想ちゃんはますます不思議な様子で、そんなに楽しそうに笑えるのになんで戦士君にあんな酷い事を…?と問いかける。
    それを聞いた長老は少し気まずそう目を逸らし何も答えてくれなくなってしまうが、代わりに癖っ毛ちゃんがその問いに答える。
    戦士君は悪くないんです。私達を守りたかったんです。だから、皆を止めてくれたんです。
    その言葉の意味を幻想ちゃんが詳しく聞こうとしていたその頃、戦士君は店の前で立ちながら幻想ちゃんの手当が終わるのを待っていた。
    黒い光の竜の攻撃から回復したCHキングアーサーは不安げに戦士君に声をかけ彼を案じるが、戦士君は気にしてないよと笑いながらパンドラホールの頭上を見上げ、かつて自分が彼らに対して何をしたのか思い返していた…

  • 13二次元好きの匿名さん24/04/10(水) 21:33:48

    大まかな話の流れ(15話⑦)
    …9年前、つまりは10年前のストレージ出身者の暴走により最下層のストレージ出身者達が元の居住区を終われパンドラホールに追いやられてから1年の時が流れた頃、劣悪な環境に追いやられた彼らの多くは自分達をこの塵溜めに追いやった街の居住者、そしてそれを支配する貴族達への怒りはいよいよ限界を迎えていた。
    彼らの中でも過激派と呼ばれる者達は捨てられたカードとジャンク品で作った違法改造のデュエルディスクで武装し、武力によって街への報復を画策する。
    街の資源力を考えれば誰から見ても無謀な計画だが、街への怒りを抱えるパンドラホールの人々の殆どはそれでも自分達をこの塵溜めに追い込んだ街への報復を否定する事なく、寧ろ少しでも自分達の怒りを街へぶつかられればと、過激派達を英雄のように応援する程であった。
    しかし、過激派による街への侵攻決行当日、地上へ向かう為の滑車へと向かう彼らの前に、当時少年だった戦士君が立ちはだかる。
    今地上へ侵攻したら本当に地上の人達はストレージの皆んなを信じられなくなる、そうなったらここに住む皆んなの未来が無くなってしまう。
    必死で訴える戦士君だったが過激派達の怒りは収まらず、過激派の代表である青年は、あんな奴らの信頼なんざいるか、俺達は奴らを潰す為に地上へ登る、奴らの親も兄弟も何もかも奪ってやると怒鳴り散らす。
    それを聞いた瞬間戦士君の脳裏には燃え盛る教会とその残骸に巻き込まれて命を落とした育ての親のシスターの姿がフラッシュバックし、戦士君は怒りの叫びと共に実体化したCHキング・アーサーと共に駆け出して過激派へ向かい剣を振るった…

  • 14二次元好きの匿名さん24/04/10(水) 22:33:26

    大まかな話の流れ(15話⑧)
    かつての戦士君とパンドラホールに住まう過激派達の衝突の真実を癖っ毛ちゃんから聞いた幻想ちゃんは固唾をのみ、それで戦いはどうなったの?と2人に問いかける。
    すると今度は心苦しそうに俯く癖っ毛ちゃんの代わりに、戦いを制したのは戦士君だった、と長老が遠い目をして答えながら過去を振り返る。
    戦士君は満身創痍になりながらも過激派が操るモンスターの全てをアーサーと共に斬り伏せ、過激派一同全員を立ち上がれぬ程の再起不能に追い込み、過激派のリーダーにあたる男の胸ぐらを掴んで二度と街の人達を襲おうなんて考えるなと迫り、殆ど暴力による脅迫で言質を取り過激派を制圧する。
    するとそんな彼の元に赤の貴族の代表である老紳士が現れ、彼へ声をかける。
    実は既に過激派の動きを察知していた老紳士は事が起きる前に単身でパンドラホールへ乗り込み過激派を殲滅するつもりでいたのだが、いざ乗り込んでみると何故かストレージ出身の少年が過激派を制圧して更には街の人を守る為の取り決めを過激派のリーダーに結ばせている様子を目撃していたのだ。
    ストレージの出身者なのに何故彼らの味方をせず邪魔するような真似を?と老紳士が問うと、ストレージ出身者だからこそ皆んなを守る為に止めました、と真っ直ぐな瞳で老紳士を見つめて答える。
    その答えを聞いた老紳士は微笑み、ならばより多くの人を守る為に私と来ないか?と問いかけ、自分の設立する部隊に務めないかと戦士君を勧誘する。
    それを聞いた戦士君は片膝をついてその勧誘に関して、恩赦の半分を姉に与えて欲しい、体の弱い姉もこの穴の外で暮らさせてあげて欲しいと願い、老紳士もそれを聞いて更に優しく微笑んでそれを許可する。
    だがそれこそが、ストレージの者達にとって戦士君が裏切り者の烙印を押される第一歩となるのであった…

  • 15二次元好きの匿名さん24/04/11(木) 07:37:14

    大まかな話の流れ(15話⑨)
    9年前の戦士君と過激派の衝突の端末を聞いた幻想ちゃんは、暫し黙り込んでから、おかしいよ、と呟く。
    何がだ、と聞き返す長老に対して、戦士君は何も悪い事してないじゃん、と幻想ちゃんは長老を睨む。
    睨まれた長老は俯きながら、だがパンドラホールに住まう殆どの者は誰もそう思わなかった、と弱々しく呟く。
    確かに戦士君は結果的に見れば過激派の暴動を止めた事によって更にストレージの信頼が落ちる事を防いだが、それでも過激派の一揆はパンドラホールに住まう人々の怒りを代弁する、彼らにとっては正義の味方であった。
    そんな正義の味方を叩き潰し、その恩赦によってパンドラホールを抜け出した戦士君はストレージにとっては自分達を捨てて貴族の側についた裏切り者以外の何者でもなかったのだ。
    そんなの身勝手な物言いだ!!と怒りながら叫ぶ幻想ちゃんを見た癖っ毛ちゃんは悲しげに俯き、長老は俺もそういう風に言ってやれりゃ良かったのになぁ、とこぼす。
    それを聞いた幻想ちゃんはここで初めて長老の本心に気付く。事実がどうであろうとパンドラホールの裏切り者とされてる戦士君がここに戻って来た事に驚き、他の者に知られる前にどうにか地上へ追い返そうと厳しい態度をとっていたのだ。
    戦士君とは仲良かったの?と少し優しげな口調で聞く幻想ちゃんに対して、アイツの育ての親と腐れ縁でな、と長老は少し照れくさそうに笑う。
    しかしその時、突然外からパンドラホール全体を揺らすような轟音が響く…

  • 16二次元好きの匿名さん24/04/11(木) 13:24:21

    保守and幻想ちゃんサイドの新キャラ欲しいなぁと考案中、怪盗の味方らしい存在ってなんだろう?

  • 17二次元好きの匿名さん24/04/11(木) 20:06:35

    大まかな話の流れ(15話⑩)
    時間は少し遡り、パンドラホールへ落下した幻想ちゃんと戦士君を探す為に探索へ向かったメガネ君達調査チームはメガネ君操るデストロイリボルバーとR君の操るファイアエンジンに抱き抱えられながら捨てられるゴミの雨にぶつからないようにゆっくりと壁を伝って居住区へと下降していた。
    最初は居住者達が作ったとされる滑車を用いて居住区へ向かうつもりだったのだが何故か滑車を巻き上げる装置が停止しており、旧式過ぎてハッキングや修理も出来ない為やむを得ず一同はモンスターによる力押しの下降を敢行していたのだ。
    余りにも高過ぎるパンドラホールの穴の深さに若干怯えるメガネ君だったが、それよりも幻想ちゃんが怪盗として落下してしまったという非常にややこしい自体をどうにかして誤魔化す手段を考えないとと焦っており、それが高所の恐怖に勝って頭をフル回転させていた。
    おめぇ一般人なのに俺らについて来て根性あるぜ!とBK君に背中をばしばし叩かれた時には流石に揺られて悲鳴をあげたりしていたが、そんな2人の隣では4人の中でも特に落下した2人を心配しているリボンちゃんに対してR君が大丈夫か?と気を遣っていた。
    本当にこんな高さから落ちて2人は大丈夫でしょうか?と弱々しくこぼすリボンちゃんに対してR君は戦士君さえいれば心配無い、大型の鎧騎士モンスターの一撃を片腕で受けて全治数日で済んだ男だと軽くリボンちゃんをからかいながらも元気付け、それを聞いたリボンちゃんも気合いを入れ直して近付いてくる居住区を見据える。
    するとそれが幸いし、目を凝らしたリボンちゃんはパンドラホールの闇の底から突然巨大な光線のような者が自分達に迫って来た事に気付き、大慌てでシャルルを召喚し光線を炎の剣で防がせる。
    直撃は免れるものの拡散する光線がファイアエンジンとデストロイリボルバーが掴まっていた壁が崩れ、4人も不時着を余儀なくされる…

  • 18二次元好きの匿名さん24/04/11(木) 21:58:31

    余談(登場人物)
    ・長老
    パンドラホールの一角にある工房で鍛治仕事をしている筋骨隆々の老男性。
    過酷な環境でストレージの人々が生きていく為に必要な道具を黙々と作る事に従事しており、ストレージの人々を助けている内に自然と長老と呼ばれるようになった。
    戦士君が育った孤児院のシスターとは幼馴染であり、その縁から幼少期の戦士君を知っており、シスターが不在の時には戦士君達の面倒を見たりもしていた為、ある意味では戦士君の育ての父のような存在でもある。

    ・癖っ毛ちゃん
    長老の工房で助手として働く少女。
    早くに両親を亡くしており長老に引き取られ、以来ずっと長老の工房で暮らしている。
    シスターとの縁でよく工房に来ていた戦士君とは旧知の仲であり、戦士君と長い間接していたため彼の持つ魅力と強い正義感をよく理解しており、いつか彼はパンドラホールを出て大成すると幼い頃から思っていた。
    長老仕込みで手先は器用であり、幼い頃の戦士君のデュエルディスクは彼女が作ったものである。

  • 19二次元好きの匿名さん24/04/12(金) 07:36:38

    保守

  • 20二次元好きの匿名さん24/04/12(金) 19:01:42

    大まかな話の流れ(15話⑪)
    壁を伝ってパンドラホールを降る4人と謎の光線の直撃によって生じた爆音を幻想ちゃんが聞いた時、当然外にいた戦士君もまたその爆音…それ以前に壁で生じた爆発そのものを目撃して何事かと慌てる。
    しかし同じく爆音を聞いた幻想ちゃんが長老の工房を飛び出した時、戦士君はその爆発の渦中にメガネ君達がいる事に気付き、更には爆発を真正面から防いだリボンちゃんがその余波で壁に叩きつけられ意識を失いながら落ちている事に気付いた時には動揺を鎮めて行動に出ていた。
    戦士君はアーサーの名を叫んで跳躍し、アーサーはそれに応えるように大剣を構えて振り抜き、剣の腹で戦士君の足裏を押し上げるようにして落下するリボンちゃん目掛けて吹き飛ばした。
    とんでもない無茶をするなぁと困惑する幻想ちゃんだったが、逆に戦士君に任せておけばリボンちゃんは大丈夫だろうと判断し、自身は再び壁にワイヤーを突き刺しながら下降する3人が降りる下層へと向かう。
    一方弾丸さながらの勢いでアーサーに自身を投げ飛ばさせた戦士君は空中でリボンちゃんをキャッチし、具現化したフェニックスギアブレードを壁に突き刺してブレーキをかけながら更に下層へと降りていく。
    ブレーキをかけながらも勢い良く落ちる2人だったが地面に激突するギリギリの所で停止し、戦士君はほっと一息ついてから剣を手放し、リボンちゃんをお姫様抱っこで運びながらゴミの雨から逃れようと踵を返す。
    しかしその為にパンドラホールの中央へ振り向いた時、戦士君はそこに鎮座する『あるもの』を見つけ、絶句する…

  • 21二次元好きの匿名さん24/04/12(金) 21:05:35

    大まかな話の流れ(15話⑫)
    戦士君が気を失ったリボンちゃんを抱えてパンドラホール下層でとあるものを発見したのと同じ頃、幻想ちゃんもリボンちゃん同様に落下した3人を助け出す為にキマイラに乗りながら落下地点へ向かっていた。
    現場へ到着するとそこにはゴミの山に頭から突っ込んで犬○家状態になってるデストロイリボルバーとファイアエンジンの姿があり、もしかして手遅れ…?と幻想ちゃんは青ざめる。
    しかしその直後メガネ君含む3人がゴミの山から拳を突き上げて這い出してくる。ワイヤーが繋がってた壁が崩れ落下した直前でBK君がリードブローを召喚し、彼の腹筋をクッションにした事で全員事なきを得ていたのだ。
    ほっとする幻想ちゃんだったがBK君とR君は何故か地下に怪盗がいる事に動揺して臨戦体勢をとり、それを見たメガネ君は慌てながらも自分達は落下した幻想ちゃんと戦士君を探しに来たんだと間接的に幻想ちゃんに伝える事で幻想ちゃんが怪盗姿である今の状態が非常にややこしい状態である事を伝える。
    それを理解した幻想ちゃんが頷くと、なんとゴミの山の一角からいつもの制服姿の幻想ちゃんが一同の元へ駆け寄ってくる。
    BK君達は驚きながらも生存確認に安心するが、何故か幻想ちゃんが2人いると唯一理解出来るメガネ君は混乱しながら怪盗の方の幻想ちゃんにどういう事???とこっそり問いかける。
    あれは幻惑の魔術師の作った実体と意識を持った僕の分身だよとこっそり答える幻想ちゃんの答えを聞いたメガネ君は、幻想魔族ってなんでもありだなぁと頭をかく。
    しかし、怪盗がいるものの幻想ちゃん発見で和やかになる一同であったが、そんな彼らの元にいくつもの人影が迫っていた…

  • 22二次元好きの匿名さん24/04/13(土) 07:36:42

    保守andマスターデュエルに幻想魔族が遂に来たけど何故か全然見かけなくて動き勉強出来ない…!!

  • 23二次元好きの匿名さん24/04/13(土) 13:49:12

    保守and幻想魔族一筋だとトドメの差し方が幻惑の魔術師orキマイラ連続攻撃に偏りがちなので混ぜ物もありかな?など考え中
    幻想魔族と相性の良さげな組み合わせってなんだろう…

  • 24二次元好きの匿名さん24/04/13(土) 22:51:06

    大まかな話の流れ(15話⑬)
    パンドラホールの下層で合流し、かつ幻惑の魔術師の操る実体と意思を持つ幻想ちゃんの分身のおかげで怪盗の正体が割れる事態を免れ、怪盗を目の前にしながらも一応は幻想ちゃんが無事だった為BK君もR君も含んだ4人はそれぞれ色々な意味で安堵していたが、そんな彼らの元にジャンクで作られたデュエルディスクで武装したストレージの決闘者達が現れ、瞳に憎悪の炎を燃やしながら5人(分身含む)を取り囲んでカードを構える。
    どうやら彼らのテリトリーに入り込んだのが不味かったようだなと分析するR君に対してそんな事言ってる場合かぁ!?とBK君は応戦するようにディスクを構えるが、幻想ちゃん(本人)はここで戦ったらストレージの人達との関係が余計拗れるとBK君を制し、自分達は事故で落下してしまった、仲間と合流したら何もせずに帰るから見逃してくれないかとストレージの決闘者達を説得しようとする。
    しかしストレージの決闘者達のリーダー格の男はふざけるなと幻想ちゃんの説得を一蹴。パンドラホールに住まう人々の街への憎悪は錆金に住まう人々のそれを遥かに上回り、特に貴族配下の部隊の制服を着たBK君達、更には六大貴族の娘である幻想ちゃん(分身)の姿は彼らにとって復讐の対象以外の何者でもなかったのだ。
    流石にこれは説得無理だ!と幻想ちゃん(分身)を庇いながらメガネ君もディスクを構え、今にも一同が激突しようとした次の瞬間、両者の間に凄まじい雷光を纏った剣閃が煌めき、ゴミの山の端から端へ伸びる程の傷跡が刻まれ、雷気を散らす。
    突然の出来事に一同がどよめいていると、剣閃が伸びた先から戦士君がゆっくりと一同の元へ歩み寄る。
    そして、彼の表情に宿る静かな怒りを現すように、ゴミの山が作り出す影に姿を隠した新たな戦士もまた、その煌めきと怒りを隠して佇んでいた…

  • 25二次元好きの匿名さん24/04/14(日) 06:55:35

    大まかな話の流れ(15話⑭)
    殺気立つストレージの決闘者達と応戦しようとするメガネ君達の間に割って入る戦士君。
    ゴミの山が作る影に隠れて姿が見えない新たな戦士が放った一閃の威力に両者共々何事かとどよめくが、ストレージの決闘者達の1人が怯えた声で戦士君の名を呟いたのを皮切りに彼らの方のどよめきに恐怖の色が伝播する。
    これを聞いた幻想ちゃんはつい先程長老から聞いた幼い頃の戦士君がたった1人で当時の過激派を再起不能にして街への侵攻を食い止めたという話を思い出し、今でも戦士君の名はパンドラホールにおける抑止力なんだと呟く。
    すると戦士君がやって来た方からリボンちゃんもやって来て、幻想ちゃん(分身)へと駆け寄り安堵の笑顔で抱きつく。
    分身でリボンちゃんを優しく受け止めつつ幻想ちゃん(怪盗)は、戦士君怒ってるみたいだけど何事?とリボンちゃんに問いかける。怪盗に問いかけられてリボンちゃんはぎょっとするが、それでも困ったようにしながらよく分からないと答える。
    時間は少し遡り、2人がパンドラホールの下層にいた時の事。目を覚ましたリボンちゃんは戦士君にお姫様抱っこされている事に気付き顔を真っ赤にして降ろして下さいと暴れるが、戦士君はあるものを見て固まり、その表情が次第に怒気を帯びた事からリボンちゃんは不安になって戦士君に大丈夫ですか…?と問いかける。戦士君は押し黙ったままリボンちゃんを降ろし、そのまま踵を返して駆け出してしまい、慌ててリボンちゃんは彼を追いかけて今に至る、というのがリボンちゃんから得られた情報であった。
    何がなんだか分からず一同が戸惑っていると、戦士君はよく通る声で、下層にあるハデスを作ったのは誰だ、とストレージの決闘者達に問いかける。
    はです?とBK君が首を傾げている隣でメガネ君とR君はその名を聞いて青ざめる。
    そして、その問いに対して決闘者達の中の1人が戦士君の前へと歩み寄り、作るように指示したのは俺だと答える。
    彼こそが9年前、ストレージの過激派のリーダーとして地上への侵攻を目論んだ決闘者その人であった…

  • 26二次元好きの匿名さん24/04/14(日) 11:42:29

    大まかな話の流れ(15話⑮)
    ハデス。それはかつて大国による街への侵攻を防ぐ為に貴族配下の科学者が開発した戦略兵器の超大型移動砲台である。
    属性鉱石の消費によって発生する高純度のエネルギーを砲弾として射出していかなるものをも融解する凄まじい殺傷力を誇るが、そのあまりにも残酷な殺傷方法と放出されるエネルギーが強過ぎるが故に放射性物質を撒き散らす事から敵である大国どころか街の六大貴族達もこれを危険視、大国と街による異例の条約によって使用は禁止される事となった。
    そのハデスが下層にあったのか!?とR君が戦士君に問うと戦士君は下層にて砲塔から煙を吹くハデスを思い返して無言で頷き、それを作るように指示したという過激派のリーダーを睨み付け、どうしてあんなものがここにあると問い詰める。
    過激派のリーダーはその問いに対して、これがお前達街の人間に相応しい罰だと嗤う。かつて条例違反となり使われなくなったハデスもまた分解した後にパンドラホールへと捨てられており、後にここへ追いやられた過激派の一同は戦士君との戦いの後にこれを発見、9年の月日をかけて再び実戦で使用出来るレベルにまで修復したというのだ。
    まだ街を襲うつもりなのか…?と戦士君が静かに問うと、過激派のリーダーは怒りに顔を歪めて当たり前だ!と叫ぶ。彼らは皆戦士君との戦いに敗れた後も彼らの怒りが収まる事はなく、今日までずっと街への報復を考えていたのだ。
    その答えを聞いた戦士君は目を伏せ、そして過激派のリーダー以上に怒りを宿した瞳で彼を睨み、僕が甘かったと呟いてディスクを構える。
    それを見た過激派のリーダーは歪んだ笑みを浮かべ、あの時の雪辱をここで晴らして今度こそ街に然るべき報いを受けさせてやると叫ぶ。
    地の底にて実に9年ぶりに、戦士君と過激派のリーダーの決闘が始まる…

  • 27二次元好きの匿名さん24/04/14(日) 20:16:51

    大まかな話の流れ(16話)
    パンドラホールの下層にて戦士君と過激派のリーダーによる決闘が始まる少し前、地上ではブロンズの女性の指示でやって来た白の貴族中心の六従騎士達が副団長の指揮の元民間人の救助と先行したメガネ君達の支援部隊の編成、そして列車暴走の主犯であるコートの男の連行を行っていた。
    しかしコートの男はまるで魂を抜かれたように虚な目をしており、騎士達が問い詰めてもまるで問いに答える様子がないどころか、意識があるのかすら怪しい有様だ。
    どうしたものかと連行を行う騎士達が頭をかきながらコートの男を担いでいると、パンドラホールの底から突然落雷のような轟音が響き、地上にいる一同の周囲の空気をも揺らす。
    避難する民間人達は怯え、騎士達も何事かと身構えるがブロンズの女性だけは落ち着いた様子で微笑みながら、彼があのカードを使ったのですねと呟く。
    その呟きを聞いた副官の男は一瞬固まり、その直後、まさかあのカードを奴(戦士君)に渡したのですが!?と物凄い剣幕でブロンズの女性に詰め寄る。
    他の騎士達はこれまで見た事がない程に慌てた様子の副官の姿に戸惑うが、詰め寄られたブロンズの女性本人はただ微笑みながら頷く。
    あのカードは白の貴族の当主が戦場において裁きを下す為に従える伝説の戦士を降臨させる為のカードなのですよ!?といよいよ狼狽える副官に対してもブロンズの女性は穏やかな笑みを浮かべたまま、大丈夫、彼にはその裁きの戦士を従える素質がありますと優しげな声音で答え、パンドラホールの底にて僅かながらも力強く煌めく雷光を優しく見守っている…

  • 28二次元好きの匿名さん24/04/14(日) 22:41:23

    保守and召喚口上とかも欲しいなぁと考え中

  • 29二次元好きの匿名さん24/04/15(月) 07:55:46

    大まかな話の流れ(16話②)
    再び場面は戻り、パンドラホールのゴミの山が積もる下層中部にて遂に始まった戦士君と過激派リーダーの決闘。
    先手を取った過激派リーダーはスクラップラプターを起点として自らのモンスターを破壊しながら手札を絶やす事なくスクラップオルトロス、スクラップゴーレムなどのスクラップモンスターを展開し、最終的にはスクラップドラゴン、スクラップツインドラゴン、アトミックスクラップドラゴンの大型シンクロモンスターを3体連続シンクロ召喚を行い、更にはセットカードを3枚伏せて戦士君にターンを返す。
    3体のスクラップシンクロドラゴンは全て破壊される事で後続を召喚する効果を持ち、更にはセットカードによるプレッシャーもあり、かなり動きにくい布陣だとR君は分析。
    ターンが周り戦士君がヒロイック・エンヴォイによるサーチを発動した事に対して過激派リーダーはチェーンしてセットカードの一枚であるサモンリミッターを発動。このカードがある限り戦士君は召喚、特殊召喚が2回しか出来なくなってしまう。これは連続召喚によって攻め立てる戦士君にとっては非常に相性の悪いカードであり、かつて戦士君に敗北した過激派リーダーは徹底して対戦士君戦の為にデッキを改良していたのだった。
    初めから徹底したメタを貼られてたら戦士君が不利過ぎる…と幻想ちゃんは不安そうに戦いを見守るが、戦士君は即座にコズミックサイクロンを発動し、サモンリミッターの除去を試みる。
    これに対してリーダーは待っていたと言わんばかりにマジックジャマーを発動し無力化、サモンリミッターを守る術も折り込み済みだと嗤うが、その直後戦士君が発動したライトニングストームによってサモンリミッターとセットカードである奈落の落とし穴を破壊される。コズミックサイクロンはマジックジャマーを使わせる為の囮だったのだ。
    これでもう僕を止めるものは無いねと呟き、戦士君の反撃が始まる…

  • 30二次元好きの匿名さん24/04/15(月) 13:28:33

    大まかな話の流れ(16話➂)
    セットカードを全て破壊し反撃に出る戦士君。
    しかし過激派のリーダーのフィールドには3体のスクラップシンクロドラゴンが健在、更に手札には原始生命体ニビルが控えており、いざとなれば自身のモンスター諸共戦士君の展開を叩き潰す用意が彼にはあった。
    余裕の笑みを浮かべるリーダーだったが、ニビルか、という戦士君の短い問いを聞いた彼の表情からはその笑みが消える。
    自分達が滅ぶような無謀な反乱を起こす君なら入れると思ったよと悲しげに呟く戦士君に対してリーダーは激昂し、ニビルが手札にあるのが分かった所で展開型のお前のデッキじゃ何も出来ねぇだろ!!と喚く。
    これに対して戦士君は、3回だ、と答える。
    何が、と戸惑いながら問うリーダーに対し、3回の召喚で君を倒す、と宣言する。
    確かにそれなら5回の召喚というニビルの条件を踏まねぇとBK君は納得するが、戦士君のデッキタイプでたった3回の召喚で形成逆転出来るカードなんてないです…とリボンちゃんは不安そうに戦士君を見つめる。
    そんな事出来る訳がねぇ、とせせら笑うリーダーに対して何も返す事無く、戦士君はまずHC強襲のハルベルトを特殊召喚、次にCHモーニングスターを召喚し、その効果によってヒロイックチャンスを手札に加える。
    早くも2回の召喚を終え、宣言した召喚回数は後1回じゃねぇかと嗤うリーダーに対して答えを示すように、戦士君は場の2体のモンスターでエクシーズ召喚を行う。
    レベル4戦士族2体によるエクシーズとなるとCHキングアーサーかHCエクスカリバー…?と考える幻想ちゃんだったが、召喚によって生じるオーバーレイネットワークから放たれる尋常ではない雷光と、その雷光によって周囲を焦がす程の破壊が行われる程の異常なエネルギーに、アーサーでもエクスカリバーでもない…!?と驚く。
    そして召喚されたモンスターこそが、HCグレイヴソリッシュ。ブロンズの女性が戦士君に託した、新たる黄金の戦士だった…

  • 31二次元好きの匿名さん24/04/15(月) 20:05:53

    大まかな話の流れ(16話④)
    2体のヒロイックモンスターによって構築されたオーバーレイネットワークから出現した新たなヒロイックモンスター、HCグレイヴソリッシュ。
    作業灯と僅かに地上から溢れる陽の光だけが光源となる薄暗いゴミの山の影が作るパンドラホールの下層にて、雷気を纏った黄金の戦士はその鎧の輝きと周囲を焦がす程の雷光でパンドラホールを激しく照し、この決闘を観戦する者達全てがその存在感に圧倒されて押し黙る。
    対戦相手である過激派のリーダーですらこれまで戦士君が使った事のない新たな戦士の姿に気押されて後ずさるが、本当に僕が未熟だった、という戦士君の小さな呟きを聞いて慌てて意識を決闘に戻し、続く戦士君の言葉に耳を傾ける。
    9年前のあの戦いの後、もっと君を理解していればよかった、街への反乱じゃ平和は得られないんだと強く諭せばよかった、君をあのままにすべきじゃなかった。
    溢れるように続く呟きを聞いたリーダーは怒りに顔を歪め、貴族に尻尾を振って成り上がった裏切り者が分かったような口を聞くんじゃねぇ!と叫ぶ。
    貴族に選ばれたお前とは違ってここに住む皆は誰からも選ばれなかった、それどころか捨てられた、だからここにいる、俺達を捨てたような奴らの慈悲や保護なんかいらねぇ、憐れむなら俺達と同じ地の底で飢え苦しんでからやってみろ!という言葉を聞いた戦士君は、分かったと頷き、リーダーを戸惑わせる。
    僕はもう君を理解しない、諭さない、憐れまない。法を乱そうとした君に、罰を下すと低く呟き、クレイヴソリッシュの効果を発動。
    その効果により戦士君は自身のクレイヴソリッシュの放つ雷光を浴びながらライフを500になるように支払う。
    リーダーが狼狽える程の激しさで自らのライフと身体に負荷を与えながらも戦士君はヒロイックチャンスにより攻撃力を倍化。
    更にはバトルの瞬間クレイヴソリッシュのライフコスト効果により攻撃力を更に倍化し、加えて攻撃の瞬間にアトミックスクラップドラゴンの攻撃力をも加算。
    合計攻撃力13200という過剰なまでの破壊力を浴びたクレイヴソリッシュは雷光を纏った光の翼を煌めかせ、目にも止まらぬ速さでアトミックスクラップドラゴンへ突撃、一刀のもとに鉄屑の竜とリーダーを同時に斬り伏せ、その輝く爆風がパンドラホールの闇をより激しく照らす…

  • 32二次元好きの匿名さん24/04/15(月) 23:06:31

    余談(カード)
    ・HCクレイヴソリッシュ
    ブロンズの女性が戦士君に託した新たなヒロイックモンスター。
    所有者のライフと生命力を削る事で爆発的な攻撃力を発揮する一撃必殺の効果を持つ、超攻撃特化の戦士族であり、戦闘特化のヒロイックシリーズの中でも群を抜いた高い攻撃性を誇る。
    六大貴族である白の貴族の中でも本家にあたるブロンズの女性の家系に伝わる、戦場において裁きを下す為に白の貴族の当主が従える伝説の戦士のカードであり、これまではその性質上持ち主を危険に晒すリスクもある為厳重に保管されていたが、ブロンズの女性の一存で戦士君に託される事となる。
    命を賭して法を守護する為に戦う戦士君と命を削って圧倒的な破壊力を発揮するクレイヴソリッシュとの相性は非常に良く、後に何人もの反逆者や法離反者の断罪の為にその力は振るわれる事になるのであった…

  • 33二次元好きの匿名さん24/04/16(火) 07:35:57

    保守

  • 34二次元好きの匿名さん24/04/16(火) 16:16:02

    保守

  • 35二次元好きの匿名さん24/04/16(火) 21:30:36

    大まかな話の流れ(16話➄)
    クレイヴソリッシュの一撃によって生じた爆発の閃光が徐々に薄らぎ、幻想ちゃんの目が慣れ薄らと目を開いた時には、一撃を受けた過激派のリーダーは呻き声をあげて苦しみながら倒れ込み、戦士君とクレイヴソリッシュはそんなリーダーを静かに見下ろしながら佇んでいた。
    圧倒的なまでの力押しによる1ターンキルに周囲の過激派は怯え出すが、ある1人が悲鳴をあげてパンドラホールの更に下層から立ちこめる煙の方へと駆け出すのを見ると、他の全員も焦燥感に狩られた顔つきで慌てて彼に続く。
    リーダーをほっといて何事?とメガネ君が困惑しながらもこっそりと彼らの後に続き下層を覗き込むと、そこには煙を吹いて真っ二つに切り裂かれたハデスの成れの果てが転がっていた。
    実は先の決闘の決着の直後、アトミックスクラップドラゴンを切り裂いたクレイヴソリッシュはそのままドラゴンの身体をぶち抜いて更に下層のハデスまで突撃し、それを一刀両断の元に斬り伏せてから戦士君の元へ戻って来ていたのだ。
    反乱の要であるハデスを失った過激派の決闘者達の間には悲痛な雰囲気が流れ、ある者は膝から崩れ落ち、ある者は泣き崩れ、ある者は錯乱して修復する為に下層へ身を投げようとする仲間を慌てて止めており、その殆どの者が絶望していた。その有様は、彼らに襲われかけた幻想ちゃん達ですら見てられない程に痛ましいものであった。
    それを見たリーダーは苦しみながらも這うようにして、お前はまた俺達から希望を奪うのか!?と戦士君を睨みつける。
    自分達から仕掛けた癖に、と怒ったリボンちゃんがリーダーに詰め寄ろうとした次の瞬間、それよりも早く戦士君が払ったフェニックスギアブレードの斬撃がリーダーの頬をかすめ、刀身が纏う炎がリーダーの顔面を焼きつける。
    悲鳴をあげてのたうち回るリーダーとそれを見て怯える他の過激派達に対して戦士君は、何が希望だと吐き捨てる。
    人の命を奪うものが、法を乱す破壊が希望であってたまるか。そんなものを希望に持つのが君達だというのであれば、ここで終わらせてやる、と鬼気迫る戦士君の言葉に応えるように、クレイヴソリッシュは金色の刃を宿した剣をゆっくりと振り上げる…

  • 36二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 07:19:48

    保守

  • 37二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 16:23:12

    大まかな話の流れ(16話⑥)
    黄金の刀身を振り上げそれが纏う雷光で周囲のゴミの山を無差別に破壊し出すクレイヴソリッシュと、それに怯える過激派達を怒りに満ちた瞳で見据える戦士君。
    その出鱈目な破壊力と戦士君の鬼気迫る表情を見た幻想ちゃん達は皆嫌な予感を覚えて青ざめ、真っ先にBK君がお前まさかこの場でこいつら処刑する気か!?と叫ぶ。
    その問いに戦士君が答えない事こそが肯定だという事に気付いたR君は、確かにこいつらは危険因子だがその場での処刑はいくらなんでも私刑だ、法に反するぞ!と戦士君が最も重要視する法を盾に彼を止めようとするが、これに対して戦士君は法は守っているよと冷静に否定。
    条例違反の破壊兵器を用いての六大貴族の老紳士の娘であるリボンちゃんへの砲撃という、街の中でも極めて重いタブーを幾つも重ねた彼らに減刑の余地は無い、そう語る戦士君の言葉通り過去に六大貴族の縁者を狙うような同様のケースがあった場合もその場で決闘による処刑が遂行されており、以後もこの執行方法は許可されている為に法的な違反は微塵も無かった。
    僕がしようとしてる事は法に反している?という戦士君の言葉を聞いたR君は俯き、法は破っていない…と言葉を絞り出す。
    それでも戦士君がやる事じゃないですよね!?とリボンちゃんは必死で彼を止めようとするが、本当は僕が9年前にやらなきゃいけない事だったんだ、それを今やるだけだよ、と答え、遂にクレイヴソリッシュが剣を振り下ろそうとし、迫り来る黄金の刀身を見て過激派のリーダーは恐怖の悲鳴をあげる。
    しかしその剣は、今ここで彼らを失ったら法を守れなくなる!という幻想ちゃん(怪盗)の言葉を聞いた戦士君の手によって止められる。
    ストレージの彼らの情報網があれば今起きてる暴走事件の手がかりを得られるかもしれない、何よりストレージで今起きてる問題を切実に伝えられる人がいなくなる、それでもいいの?と問いかける幻想ちゃんを、戦士君は無言で見つめる…

  • 38二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 22:14:42

    大まかな話の流れ(16話⑦)
    幻想ちゃん(怪盗)の必死の訴えを聞いて、クレイヴソリッシュが振り下ろした剣を止めさせた戦士君。
    暫し彼は見定めるように幻想ちゃん(怪盗)を見つめてから、やがて分身の方の幻想ちゃん(皆が幻想ちゃんだと思っている方)を見て、君はどう思う?と問いかける。
    幻想ちゃん(分身)は暫し迷う素振りを見せつつも、怪盗の判断が正しいと思うと怪盗をフォロー、実際に六大貴族も暴走事件に関して手を焼いてるから少しでも情報が欲しいのが現状だよと六大貴族の実情を交えつつ戦士君の刑罰執行をなんとか止めようとする。
    それを聞いた戦士君は静かに目を伏せて頷き、それを見たクレイヴソリッシュもまた過激派リーダーの目前に迫った黄金の剣の刃を引き戻し、切先を地面に突き刺して攻撃停止の意思を示す。
    命の危機が去った安堵からリーダーは脱力してへたりこむが、戦士君はその彼の胸ぐらを掴み地面にヒビが入る程の勢いで押し付けて彼を睨み付け、言葉を発する。
    もう二度と法を乱すような真似をするな、人を傷付けるような計画を立てるな、真剣に生きるストレージの人々を巻き込むな。この3つを破るような事があれば今お前が感じた以上の恐怖と苦痛を与えた上で処刑してやる。
    分かった?と問いかける戦士君に対してリーダーの男は最早声も出せぬ程に怯えながら頷き、周囲の過激派達も震えながら一部始終を見守っており、その目の色には恐怖だけが映っていた。
    やり過ぎでしょ…と呟き若干引いているメガネ君に対して、でも戦士として彼は何も間違えてはない、と怪盗は返す。
    だからこそ敵に回した彼はどごまでも強くて、恐ろしいんだ…という言葉を飲み込み、黄金に輝く戦士を従えてリーダーを見下す戦士君を、幻想ちゃんは不安そうに見つめていた…

  • 39二次元好きの匿名さん24/04/18(木) 08:17:55

    保守

  • 40二次元好きの匿名さん24/04/18(木) 14:45:07

    大まかな話の流れ(16話⑧)
    鉱石列車暴走事件から数日後。
    過激派リーダーとの決闘の決着がついた時に駆け付けた後続部隊として幻想ちゃん達を救助に来た副官率いる騎士達によって過激派一派は捕縛され、それを察知した幻想ちゃんは捕縛騒ぎのどさくさに紛れて分身と入れ替わる事によって本当の意味で皆んなと無事合流し、事件の経緯を彼女の口からブロンズの女性に伝えられた事によって列車暴走の停止と過激派の作ったハデスの脅威を取り除いた功績から戦士君は六大貴族院にてその功績を讃えられ、ブロンズの女性の手によって準騎士勲章を授与されていた。
    赤の貴族代表である老紳士の男性と幻想ちゃんは、経緯はどうであれ戦士君が認められ心から嬉しそうに拍手し、六大貴族の彼らに続くように多くの貴族達も拍手こそするものの、その殆どは不満げな表情や懐疑的な眼差しで戦士君を睨んでいる。
    列車を止めれたのは怪盗の協力があったからじゃないか、やはり怪盗と繋がっているのではないか、また奴は自分と同じストレージの連中を売って出世したな。
    周囲から漏れる疑いの声に幻想ちゃんはまた自分のせいで…という気持ちと戦士君が素直に認められない悔しさにぐっと唇を噛み締めるが、それを汲んだかの様にブロンズの女性は凛とした声で貴族達に語りかける。
    彼が勇敢である事は紛れもない事実です。だからこそ私は彼にHCクレイヴソリッシュを託しました。
    白の貴族秘蔵の宝剣を戦士君に託された事に貴族達は戸惑いどよめき出すが、さらにブロンズの女性は言葉を続ける。
    それは、彼になら司法を司る白の貴族の宝剣を託しても良いと私が判断したからです。もしも彼に対して不満があるのであれば、私が聞きましょう。大丈夫です。今苦言を呈した皆様1人ずつにしっかりと時間をとって語り合いますから。
    優しくも厳かな口調で語られたブロンズの女性の言葉を聞いた貴族達は青ざめて目を逸らす。いくらストレージの人間とは言え、白の貴族の宝剣であるクレイヴソリッシュを託された戦士君への苦言はそのまま司法を司る白の貴族への苦言にも成りかねない、そうなれば自分達の隠して来た罪すらも暴かれかねないと悟った彼らは、無言に徹する事を選んだのだ。
    これからも貴方が法の守護者でいられる様に祝福します、と優しく微笑むブロンズの女性に対して戦士君は片膝をついて礼をするが、誰にも見えないその表情は僅かに翳りがあった…

  • 41二次元好きの匿名さん24/04/18(木) 20:54:51

    大まかな話の流れ(16話⑨)
    準騎士勲章授与を終え、ストレージの居住区である錆金の教会へと帰る戦士君。
    帰る途中これまで戦士君に陰口を叩いていた者達は彼を見ると慌てて目を逸らし、数日前の朝に彼を裏切り者と罵った男は戦士君と戦士君と目が会うと顔を引き攣らせ、戦士君がこんにちわと笑いながら挨拶すると逃げる様に踵を返してしまう。
    戦士君が教会に帰ると、既に仕事から戻っていた戦士君の姉が料理をしており、戦士君が帰って来た事に気付くと嬉しそうに駆け寄って、戦士君が勲章を授与された事を祝い、今日は戦士君の大好きな料理沢山作ったよ!と笑う。
    それに対して戦士君は嬉しいなぁと優しく微笑むが、それを見た途端戦士君の姉はぴたりと止まり、戦士君の顔を覗き込む。
    戦士君が戸惑っていると、彼の姉は不安そうにしながら、嫌な事あった?と戦士君に問いかける。
    暫し戦士君は固まってから、何ももないよといつもの笑顔で答えるが、その声は僅かに震え、やがてその顔は徐々に悲しげに歪み、目元には涙が溜まっていき、遂に心の内に溜め込んでいた本心を吐き出す。
    僕はずっとこうなのかな?守りたいストレージの皆んなから希望を奪って、そうする事でしか街に認められなくて、それでも街の人達からも信じられなくて。ずっとこうやっていかないと人の命と法は守れないのかな?
    涙を溢しながら内心を吐露する戦士君に対して、戦士君の姉は彼を優しく抱きしめながら諭すように答える。
    ずっと辛かったんだね、ずっと無理してたんだね。でも、ずっとじゃなくていいんだよ。今は沢山泣いて、沢山休もうね。私が側にいるからね。
    泣き崩れる戦士君の声が、夕陽の差し込む教会に響き渡る…

  • 42二次元好きの匿名さん24/04/19(金) 07:35:50

    保守

  • 43二次元好きの匿名さん24/04/19(金) 15:04:32

    保守and次回は日常回でその次幻想ちゃんの決闘回なんかにしたいなぁと思いつつメガネ君回も作りたいと考え中

  • 44二次元好きの匿名さん24/04/19(金) 20:13:59

    大まかな話の流れ(17話)
    戦士君の準騎士勲章授与から数日後、幻想ちゃんは学校で不安そうにしながら誰も座っていない隣の席…つまりは戦士君の先をぼんやり眺めていた。
    実は授与式直後、幻想ちゃんはすぐに戦士君に祝いの言葉を言おうと彼の元へ駆け寄ったのだが、他貴族達の目もあり戦士君はどことなくよそよそしく一礼だけしてから踵を返して去ってしまう。幻想ちゃんはその後ろ姿の寂しげな様子にどことなく不安な雰囲気を覚えるも結局呼び止められず、ならば学校で改めてお祝いしようとするもその日以降何故か戦士君は学校に来なくなってしまったのだ。
    電話も繋がらず、同期のBK君やR君も同じく連絡が取れていないとの事だった。
    折角お姉様がお祝いしようとしてるのに、と怒った様子でむすっと呟くリボンちゃんだったが、とか言って君もずーっと不安そうにしてるじゃん、というメガネ君の言葉を聞くと顔を真っ赤にして何か言いました!?とメガネ君に詰め寄る。
    そうこうしてる内に先生がやって来て朝のホームルームが始まるが、戦士君は今日も欠席だと聞いていよいよ幻想ちゃんは不安になり、戦士君は大丈夫なんですか?と先生に聞く。
    体調不良で欠席としか聞いていないという先生に対してもっと何か知りませんか?と食い下がる幻想ちゃん。
    すると先生は困った様子で頬をかきながら、そんなに気になるならこれを奴の家まで届けてくれと、一枚のプリントを渡す…

  • 45二次元好きの匿名さん24/04/20(土) 07:35:40

    保守

  • 46二次元好きの匿名さん24/04/20(土) 18:43:51

    大まかな話の流れ(17話②)
    放課後、先生から貰ったプリントを届けに錆金へ向かう幻想ちゃん一行。
    なんで僕まで…と項垂れるメガネ君を引っ張るリボンちゃんは物珍しげに錆金の街並みを眺めており、そんな様子のリボンちゃんを見た幻想ちゃんは、そんなにじろじろ見てたら住んでる人達に怪しまれちゃうよ?と笑いながらからかう。
    それでもやはりストレージの居住区が珍しく周囲を見渡すリボンちゃんの隙をついて幻想ちゃんの方に駆け寄ったメガネ君は、ひそひそ声で幻想ちゃんに話しかける。
    友達とは言え向こうは怪盗を追う部隊の隊長なんだし、あんま戦士君に絡まないほうがいいんじゃない…?という心配そうな彼に対して、でもそれで急に話しかけなくなったら逆に怪しまれるし、そんな簡単にバレるようなもんじゃないよとからっと笑いながら答える。
    ホントに君は貴族には珍しい友好関係の持ち主だなぁ、とメガネ君が困ったように頭をかいてると、目的地である教会の前に戸を叩くBK君と腕組みをして様子を見てるR君の姿があり、一同はばったりと鉢合わせる。
    聞くと2人は赤の貴族の老紳士から新たな任務を受け、戦士君にもその旨を伝えるついでに最近連絡が取れない戦士君の様子を見ようと教会まで来ていたのだが、しかし教会は閉まっており、留守かと思って出直そうとした所で一同に合流したというのが事の顛末であった。
    常に任務用端末を手放さない戦士君が何日も連絡がつかないのは何かあったのではないかと案じるR君に、大将(老紳士)に相談してもなんか歯切れ悪くてなぁと頭をかくBK君の様子を見た幻想ちゃんは、それじゃあ戦士君を探そう!と皆を引っ張って錆金の街の探索を始める…

  • 47二次元好きの匿名さん24/04/20(土) 23:02:42

    余談
    ・準騎士勲章
    コートの男の列車暴走事件の鎮圧とストレージ過激派によるハデスを用いての街への侵攻を阻止した功績を讃えられ戦士君に与えられた勲章。
    六従騎士ほどの権力は無いが軍部、国防における階級の中でも高い階級でのみ閲覧出来る資料の確認や施設の利用などの権利が開放され、実力者の中にはこの階級から六従騎士へと昇格した例もある為、戦士君にとっては大きな一歩となる。

  • 48二次元好きの匿名さん24/04/21(日) 07:36:11

    保守

  • 49二次元好きの匿名さん24/04/21(日) 18:01:13

    保守andキングアーサーとクレイヴソリッシュの大雑把な外見的特徴(黄金の鎧を纏ったヒロイックな戦士)が似てる為に召喚口上が似た感じになりそうなのでいい案考え中

  • 50二次元好きの匿名さん24/04/21(日) 22:02:40

    大まかな話の流れ(17話➂)
    連絡がつかない戦士君を見つけようと錆金を歩いて回る幻想ちゃん達。
    しかし慣れないストレージ居住区という事に加え部隊の隊服を着たBK君とR君を見た居住者達は厄介ごとに巻き込まれるのはゴメンだと言わんばかりに聞き込みをしようとする一同を遠ざけ、声をかけても目を逸らしながら無視してそそくさと去ってしまう。
    てめぇら職質無視で取り締まってやろうかと半ギレでストレージ達に掴みかかろうとするBK君をR君が羽交締めにしてるのを見てため息をつくリボンちゃん。そんなリボンちゃんに幻想ちゃんは思い出したように、そういえば最近お父さんとは仲良く出来てる?と聞く。
    リボンちゃんは少し迷ったようにしながらもこくりと頷き、バロネス事件での暴走で本音をぶちまけた為に思い切って老紳士と話し合う事が出来、お互い話し合った上でリボンちゃんは暫く六従騎士として修行しつつ、自分が納得出来るようになってから部隊編入の試験を受ける事を決めましたと答える。
    友達の悩みが解決した事を喜ぶ幻想ちゃんは、それなら胸を張って戦士君の隣に立てるぐらい強くならないとね、とリボンちゃんの背中を叩く。
    別に戦士君と隣に立つのとかは関係ないです…とリボンちゃんが口元をもにょもにょとさせているのを見てによによと笑う幻想ちゃんだったが、ふと錆金の街の隅っこでバケットに入った何かを売っている1人の少女の姿を見てあっと声をあげる。
    それは、いつか迷子になっている所を助けた金髪の少女であった…

  • 51二次元好きの匿名さん24/04/22(月) 07:35:41

    保守

  • 52二次元好きの匿名さん24/04/22(月) 18:51:19

    保守and幻惑の魔術師の技名が欲しい
    キングアーサーはアニメ由来の技があるのでそのまま使います

  • 53二次元好きの匿名さん24/04/22(月) 22:13:18

    大まかな話の流れ(17話④)
    錆金の街で戦士君を探す途中でいつか迷子だった所を助けた事がある金髪の少女を見つけた幻想ちゃん。
    幻想ちゃんが声をかけると少女は嬉しそうに笑いながら幻想ちゃんとの再会を喜ぶが、隣に隊服姿のリボンちゃんの姿を見ると怯えた様子を見せる。
    それを見たBK君とR君は少女がいつか怪盗を見つけたと通報してくれた少女であると思い出し、この姉ちゃんもストレージだからって色眼鏡しねぇから安心しなとBK君は屈んで金髪の少女の頭を撫で、ちとばかし顔は怖いがなとR君も冗談めかしにフォローする。
    2人がストレージの自分にも優しくしてくれたのを覚えていた為、筋肉のお兄ちゃんとメガネのお兄ちゃんだ!と金髪の少女は安堵し、落ち着いた様子で一同と会話する。
    聞くと、少女は錆金やストレージが行動可能な街の都市部で花を売って生活費を稼いでいるとの事であり、今日はもう街での販売を終え錆金の自宅は帰る最中だったとの事。
    花って売れるのかい?とメガネ君が聞くと、売れるものがこれぐらいしかないの…と少女は俯き、かごいっぱいの花が売れなかった事を物語っていた。
    それを見たリボンちゃんは、そう言えば家の花瓶の花が枯れてきたから新しい花が欲しいんですけれど、売ってくれますか?と少女に問う。
    少女はぱっと明るい顔を浮かべて少し照れくさそうなリボンちゃんに花を渡し、銀貨を受け取る。
    そんな様子を見て微笑む幻想ちゃんだったが、それにしても戦士君見つからないなぁと呟きながら周囲を見渡す。
    すると、私その人見たよ!と少女が思い出したように幻想ちゃんに伝える。
    どこにいるんですか?と聞いたリボンちゃんは、街のカフェで綺麗なお姉さんとデートしてた!という少女の言葉を聞いた途端表情を失って固まる…

  • 54二次元好きの匿名さん24/04/23(火) 07:36:17

    保守

  • 55二次元好きの匿名さん24/04/23(火) 16:14:52

    保守

  • 56二次元好きの匿名さん24/04/23(火) 21:50:21

    大まかな話の流れ(17話➄)
    金髪の少女の目撃情報を頼りに、少女に別れをつげてから戦士君を探しに街の中でもカフェや雑貨屋が並ぶ小洒落た通りへやって来た幻想ちゃん達。
    しかし幻想ちゃんは正直な所戦士君がデートと聞いた途端虚な様子でふらふらと彷徨うリボンちゃんの焦燥ぶりが不安で戦士君どころではなかった。
    でもほらデートって言ってもフツーに友達と遊びに行くみたいな場合もあるし?と幻想ちゃんは必死でフォローするがリボンちゃんの様子は虚なままであり、どうしよう…と困り果てて男子達の方を見る。
    まぁあいつ部隊の女子にはモテてたしなぁと感慨深げに頷くBK君に、奴の心根を知れば階級関係無しに惹かれる奴も多いだろうなと頷くR君、部隊隊長様なんて真面目な人でもやる事やってんだねぇとのほほんとしたメガネ君。
    野郎どもがバカほど役に立たない!!と幻想ちゃんが半ギレになっていると、前を歩いていたリボンちゃんがぴたりと止まり一同もそれにぶつかって止まり、何事かと前を見る。
    その先のカフェテラスの一角に、優しげに笑う戦士君とそんな彼に対して嬉しそうな笑顔を返す淡い紫の長髪の女性があった。
    ここで幻想ちゃんは女性の方が何度かあった部隊の弟がいる女性だと気付き、もしかして…?と察するが、それよりも早く突然リボンちゃんが戦士君の元まで駆け出し戦士君の胸ぐらを掴み半泣きで彼の首をぶんぶんと振り回す。
    皆んなが連絡つかなくて心配してたのに何平和にデートしてるんですかシバきますよ!!といきなりブチギレ回され混乱する戦士君だったが、心配する女性に対して大丈夫だよ姉さんと答えた事で、彼女が戦士君の姉であると皆気付くのであった…

  • 57二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 07:37:24

    保守

  • 58二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 15:36:50

    保守

  • 59二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 21:31:18

    大まかな話の流れ(17話⑥)
    改めてカフェに席を用意して貰い戦士君達と同じテーブルを囲む幻想ちゃん達。
    また会えたねぇとのんびり笑う戦士君の姉に対して幻想ちゃんは、まさか戦士君の姉だったとは思いませんでしたと再会を喜びつつ世界は狭いなぁと思い笑う。
    一方戦士君は部隊のメンバーに連絡が取れなくなっていた事を謝罪。BK君とR君はいつも部隊の無線持ち歩いてるお前が珍しいなとさほど怒った様子はなく珍しそうにしていたが、リボンちゃんの方は心配してたんですよ!!とキレたかと思えば皆んなが心配してたってだけで別に私は!!と急に慌てたりと忙しい様子で、メガネ君はそんな彼女を見ながらツンデレもここまで来るとちょっと笑えると呟きコーヒーを啜っていた。
    戦士君は困ったように謝罪しながらも、実は無線は姉さんに取り上げられてて…と、事の顛末を話す。
    準騎士勲章授与後、姉に抱きしめられながら泣き崩れた戦士君だったが暫く泣いてから落ち着きを取り戻し、もう大丈夫と姉から離れようとする。
    しかし姉は戦士君の目をじっと見つめてから、まだ疲れてるから休まないとダメ、と言う。
    休むって言っても仕事あるし…と笑う戦士君を見た姉はむっとしたかと思うと教会の黒電話を回してなんと赤の貴族代表の老紳士へ電話。
    何事かと面食らう老紳士相手に戦士君に休日を下さい!と話し込む事数十分、黒電話の受話器を置いた姉は戦士君の方へ振り向き、一週間お休みできるよ!と笑顔を浮かべる。
    その後はひたすら教会で絵本を読んだり散歩をしたりとのんびり休日を過ごし、今に至るとの事であったが、一連の流れを聞いた一同はサラッと老紳士に直談判してる姉の肝っ玉の強さに一種の尊敬を覚えていたのであった…

  • 60二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 08:34:09

    保守

  • 61二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 17:15:33

    保守

  • 62二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 20:34:40

    大まかな話の流れ(17話⑦)
    戦士君の姉の直談判により戦士君が休暇を取る事になった事を知った幻想ちゃん達一同。
    とりあえず無事で良かったよと笑う幻想ちゃんの隣で、凄い今更だけど都市部のカフェなんて使って大丈夫だったの?と少し不安そうにメガネ君は戦士君達の腕に取り付けられた錆金の腕輪、つまりはストレージの証を見る。
    初めは嫌な顔されたけれど、先輩の騎士を食事に誘う時の参考として内見したいって言ってこれ見せたら通してくれたよと戦士君は首にかけた準騎士勲章をつつく。
    よく見ると周囲の店員はストレージの戦士君を見て侮蔑していると言うより、準騎士階級の保有者が店にいる事に萎縮して畏っているような雰囲気で戦士君とその連れである姉には丁寧に接しており、準騎士階級なのにちょっと効力強過ぎるなぁと戦士君は困ったように笑っている。
    皆の視線を気にしないで街でデート出来るのは戦士君のおかげだね♪と戦士君の姉は嬉しそうに戦士君の頭を撫で、戦士君は恥ずかしそうにしながらも嬉しそうに俯く。
    ちょっと姉弟にしては仲良すぎないですか…?と若干リボンちゃんが不安になりながらも、それより次の任務の詳細を授かって来てるから聞いて下さいと話題を戻そうとするが、戦士君はその前に最後に行きたいところがあるからそこによってからで良い?と聞いてくる。
    どこに行くんだぁ?とBK君が尋ねると、共同墓地に、と戦士君は短く答える。
    そこは、10年前の事件に巻き込まれ、肉片すら残らず焼き消されてしまったストレージ達の魂が眠る場所であった…

  • 63二次元好きの匿名さん24/04/26(金) 07:37:09

    保守

  • 64二次元好きの匿名さん24/04/26(金) 19:09:20

    保守

  • 65二次元好きの匿名さん24/04/27(土) 06:47:25

    保守

  • 66二次元好きの匿名さん24/04/27(土) 17:00:57

    大まかな話の流れ(17話⑧)
    都市部から少し離れた広場の一角にある巨大な慰霊碑を中心に作られた共同墓地。
    夕陽に照らされながら白く輝く慰霊碑に花を供えて目を伏せる戦士君の背中を、幻想ちゃん達は静かに見守っていた。
    戦士君のご家族がここに眠っているんですか…?と聞くリボンちゃんに対して戦士君の姉は寂しげに頷き、血は繋がってないけど本物の家族だよ、と答える。
    物心ついた頃から孤児院で育った2人にとって、彼らの面倒を見てくれた孤児院のシスターである老婆は本当の母のような存在であり、共に過ごした子供達は本当の兄弟みたいだったなぁ、と戦士君の姉は寂しそうにしながらも懐かしむように笑う。
    程なくして目を開いた戦士君は慰霊碑から皆の方へ向き直り、待たせてごめんねと笑う。
    でけぇ出世が報告出来た良かったじゃねぇかと笑いながら肩を叩くBK君に笑顔を返しながら、そういえば次の仕事の報告で2人は来たんだっけと思い返し、依頼の報告書をR君から受け取り、それと同時にそもそも自分も先生から渡されたプリントを届けに来たんだったと思い出した幻想ちゃんからプリントを受け取る。
    二つの書類を眺めていた戦士君は程なくして怪訝そうな表情を浮かべる。
    それは、老紳士からの依頼書と学校からのプリントに記載された現場の住所が全く同じものだったからであった…

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