- 1二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 00:28:12
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前スレ
【BL寄り注意】シャルルマーニュ兄×ぐだ男弟世界線 Part23|あにまん掲示板シャル兄とぐだ弟概念をとことん楽しむスレです兄弟の事を語るも良し、周囲の反応を楽しむもよし、家族妄想もするも良しな兄弟妄想スレなるべく二人の関係を尊重する気持ちでお願いします当スレのネタを用いた他所で…bbs.animanch.com1
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シャルルマーニュ兄×ぐだ男弟世界線 Part22|あにまん掲示板シャル兄とぐだ弟概念をとことん楽しむスレです兄弟の事を語るも良し、周囲の反応を楽しむもよし、家族妄想もするも良しな兄弟妄想スレなるべく二人の関係を尊重する気持ちでお願いします当スレのネタを用いた他所で…bbs.animanch.com - 7二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 00:32:29
独断と偏見の主要人物たち
シャル兄、学生兼芸能人。かっこいいが大好きな朗らか人気者。弟の立香が何よりも大切
ぐだ君、学生兼YouTuber。好奇心旺盛で元病弱な男の娘。兄のシャルルが誰よりも大好き
大帝パパ、でけえ会社の社長。次男を溺愛し長男とはバチバチ。次男の男の娘期の元凶
Sイシュママ、全てが謎のユニバースの女神様。一家で一番偉い - 8二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 00:32:42
ブ ラ コ ン 注 意
たて乙ですー - 9二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 00:32:59
屋敷の人たち、使用人や赤い厨房長や出稼ぎのちびノブにぬい多数。各々一家の公私を陰ながら支えている
仲間たち、保護者面したり友人だったり。たくさんの人たちが各々好きな距離感で兄弟と過ごしている。兄弟の関係を壊さず仲良しであれば誰がいてもオーケーです - 10二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 00:34:38
スレ主が適当なssを置いていますがただの保守なので気にせず適当に流してそれぞれの兄弟ライフをお楽しみいただけたらと思います
- 11二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 01:03:04
数字間違ってます……24です……
- 12二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 01:05:49
part23の2周目……
- 13二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 08:32:11
すまぬー
寝てた&酔ってた - 14二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 09:24:53
このレスは削除されています
- 15二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 09:25:17
私が建て直しておきましょうか?
- 16二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 10:16:02
早朝の町外れ。今にも崩れそうなほど古びた鉄骨の階段を上がり、これまた崩れそうなほど古びたドアを立香は開ける。
「おはよーシャルにぃ、起きてるー?」
「おはよー立香。起きてるぞー」
ドアの先には古びているがそれなりに広くてしっかりとした事務所があった。そしてその所長席には立香によく似た男、兄であるシャルルマーニュが座っていた。
朝イチだというのにどこかお疲れな様子であったが、それに立香は仕方ないという顔でいる。慣れた仕草で部屋の奥へと進み買ってきた食材をテーブルに起き調理台に立つ。エプロンを装着して朝ごはん作りの開始だ。
「今回の仕事も面倒だったもんね」
「モリアーティが持ってくるのはそんなんばっかだよ」
かといって突っぱねれば最終的にろくでもない結果になるのは火を見るより明らか。彼が持ち込む案件とはいつもそういう厄介なものだ。
自分たちの生活には関係ないが自分たちが感知出来る場所でそんな後味が悪い話が流れていて何も思わないのか。また未然に防げる力があったに何もしなかった自分たちを許せるのか。全身全霊で否である自分たちの性質が利用されている自覚はある。そこに遺憾の意があるのも確かだ。
しかし抗う術もない。「むしろ厄災をこちらが事前に掴んで仕事という形で知らせているのだから感謝してほしいくらいだよ」くらい言われかねない。そんな状態だ。いくら元気が取り柄のシャルルマーニュとて疲れもする。
「ま、金払いがいいから助かりもするんだがな」
「おかげで今日もご飯が食べられるしね」
リズミカルに包丁の音が鳴りベーコンが焼ける音と共に香ばしい匂いが事務所に流れる。毎日繰り返される実に幸福な時間であった。
「シャルにぃおいでー。ご飯出来たよー」
「あいよ。…………ん?」
呼ばれて席を立ったところでかすかに音が聞こえた。
誰か、知らない足音が階段を上がる音だ。
不安と怯えを帯びた心細さのある音だ。
それにシャルルマーニュは即座に仕事の顔立ちになり、立香も慌てて朝食を再び調理場に引っこめ茶葉を取り出す。
「あっ、あの!ここに相談したらいいって、紹介をいただいたのですが!」
「いらっしゃいませ。そう硬くならず、まずはこちらの席にお座りください」
最低限二人でやっていける程度に人払いの結界。それを抜けるための名刺を手にした震える少女に探偵シャルルマーニュは暖かで爽やかな笑みと共に迎え入れた。 - 17二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 10:24:22
- 18二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 13:05:03
キッチンで夕食の支度をする人がいます。
オフィスで部下の資料に目を通す人がいます。
夜景の見えるレストランで支払いをする人がいます。
パイロットになる夢を発表する子どもがいます。
想像したのは男性の姿ですか?女性の姿ですか?
シャル兄(全部立香で想像してしまった。あ、でも支払いは俺がしたい) - 19二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 21:09:30
ぐだ(いつもサッと会計済ませて奢ってくれるシャルにぃはかっこいいな。オレもあれくらいスマートに奢れる人にならなきゃ)
- 20二次元好きの匿名さん24/01/28(日) 22:33:47
「早いとこ取り壊しなよ」ってくらいボロボロなアパートに出入りしてるイケメン兄弟が颯爽と現れて難事件を解決してくだけでもドラマな気がするがそれが実はロイヤルな血筋だなんて盛り過ぎではないだろうか
そんで兄弟が二人で家を飛び出して独立しちゃったら実家がかなり寂しいことになってそう
パパ泣いちゃう - 21二次元好きの匿名さん24/01/29(月) 08:04:30
外にお出かけ出来なくてもお弁当を広げればお出かけした気分になれる。
そんなわけで本日はお弁当の日だ。
部屋の床にレジャーシートを敷いてお弁当を広げて気分はピクニックだ。鮮やかに彩ってもらったお弁当に二人のテンションは上々だ。
「…………にぃのたまごやきおいしそうだね」
「じゃあ兄ちゃんのと交換しようか」
同じ卵焼きを切り分けただけだけど。
「にぃのハムのきゅうり巻きおいしそうだね」
「じゃあ兄ちゃんのと交換しようか」
同じパックから取ったハムで同じきゅうりを切っただけだけど。
「にぃのリンゴのうさぎさんのほうが可愛いね」
「じゃあ兄ちゃんのと交換しようか」
同じリンゴを切ったもので出来はほぼ同じに見えるけど。立香目線だと何かが違うのかもしれない。
そうしてあるもの全て兄の方が兄の方がと言っているうちに全ての中身を交換する形となってしまった。
だがシャルルマーニュとしても不服ではない。何せシャルルマーニュからしても立香のお弁当の方がずっと美味しそうに見えていたのだから。不思議な視覚効果だ。
「おべんとおいしいね」
「おいしいなあ」
そうして二人はニコニコと笑顔でお弁当を食べきり、仲良く「ごちそうさまでした」と厨房まで空っぽのお弁当を返しに行ったのだった。 - 22二次元好きの匿名さん24/01/29(月) 12:41:42
シャル兄「花粉ってもう飛んでたりするか?最近立香の目が潤みがち」
ぐだ「どおりでシャルにぃの目も最近潤みがちかなと」
カドック「お互いの目の潤み具合を把握してる兄弟嫌だな」
ぐだ「そうかな?」 - 23二次元好きの匿名さん24/01/29(月) 16:23:09
猫ミームの動画を見て自分たちも真似するぬい達
- 24二次元好きの匿名さん24/01/29(月) 20:58:23
既に勝手に布団に潜り込んだり勉強中に圧をかけたりしているのにこれ以上猫に……耳やしっぽでも生えてきたかな
- 25二次元好きの匿名さん24/01/29(月) 21:51:09
ちびノブも撮影協力してバズってぬいミーム動画流行りそう
- 26二次元好きの匿名さん24/01/29(月) 23:12:12
- 27二次元好きの匿名さん24/01/30(火) 08:06:41
シャルルマーニュと立香に新しいパジャマが渡された。
猫の耳としっぽがついた猫さんパジャマだ。
シャルルマーニュには少し子供っぽく感じられて少し不満だったけれど立香はご機嫌だ。
にゃーにゃーと鳴いて駆け回り「にぃもおそろいだね」と笑顔で飛びついてくる。そのあまりの喜びように段々とシャルルマーニュもつられていき、不満なんてまあいいかと一緒に猫さんパジャマで遊ぶようになった。
「にぃ〜、にぃ〜、にぃにぃにぃ〜」
「にゃんにゃにゃーん。だぜ」
「にぃ!」
立香としては猫の真似をしてシャルルマーニュに甘えているつもりなのだろうが
「あんまりいつもと変わらないな」
立香って元々猫だったのかなあ。
そう笑って胸に擦りつく立香の頭をシャルルマーニュはいつも通りに撫で回すのであった。 - 28二次元好きの匿名さん24/01/30(火) 13:20:12
ショタぐだ「猫は好きなとこでねるけんりがあるので今日はしゃるにぃのへやで寝ます」
ショタシャル「いつもと変わらないな」 - 29二次元好きの匿名さん24/01/30(火) 22:31:46
- 30二次元好きの匿名さん24/01/31(水) 08:09:45
「ここ入っちゃいけないみたい」
クラスの男子たちとの探検の最中、立香は鞄に下げているストラップのジュワユーズを見せてきた。兄の武器をそのまま小さくしたようなその剣は、淡くほのかに光っていた。
それに男子たちは露骨に嫌な顔を浮かべる。
「あー……。立香の兄貴うるせーからなあ」
表向きは爽やかイケメンだけど。いや本当にそうなんだけど。弟のこととなるとどうしても……。
しかし10にも満たない小学生男子の好奇心はそんな忠告では止まれない。今日はこの先の廃墟を探検すると決めたのだから探検するのだ。
男子たちはそれぞれに顔を見合わせて
「じゃあ今日の探検は立香抜きで、」
「俺は別に立香だけが怪我しなきゃいいってわけじゃないんだぞ」
「にぃ!」
「でやがったーーーー!」
立香に何かがあって怒られる前に立香のことはパーティーから外しておこう。
なんて暗黙の決定も虚しく、突如現れたシャルルマーニュの姿に男子たちは蜘蛛の子を散らすように解散逃亡していった。
「まったく」
呆れた顔でシャルルマーニュは彼らが消えるのを眺め、それから立香の頭を撫でる。よくジュワユーズの警告に立ち止まってくれたな。と。
「じゃ、立香ちょっと待っててな。今斎藤さんに連絡して専門の人に祓ってもらうから」
「にぃが祓わないの?」
「素人が素人仕事するなってさ。雑なんだって俺」
「そうなんだ」
まあそこに異論は持ちようがないから仕方ない。
慣れた手つきで通報を済まし、斎藤か他の係の者が来てくれるまで二人で廃墟前でのんびりと待機し続けた。 - 31二次元好きの匿名さん24/01/31(水) 12:43:38
「冒険は楽しいけど怪我をすることもある。それはしょうがない。無茶無謀に出ることもある。けれどそれは万一に備えて万全に整えてから打ってでる手であり〜」とぐだ君のやんちゃな友人たちに説教するシャル兄であるがその後ろには「おまゆう」顔の勇士たちもいる
- 32二次元好きの匿名さん24/01/31(水) 20:24:10
- 33二次元好きの匿名さん24/01/31(水) 22:08:24
友人保護者が今頃いっぱいポチってるんやろなぁ
- 34二次元好きの匿名さん24/01/31(水) 22:49:19
- 35二次元好きの匿名さん24/02/01(木) 08:07:24
シャルルマーニュは学校に行くが立香は学校を休む。小さい頃はそんな日も珍しくはなかった。
「じゃあ兄ちゃんまっすぐ帰ってくるからそれまでいい子にしてろよ?」
「はあい……」
「よし。かっこいい」
あまりよろしくない顔色でもシャルルマーニュの見送りをしたいと玄関まできた立香にシャルルマーニュは元気に声をかけハグをする。
弱く寂しげな身体に怯んではいけない。あくまで何でもないように包んで優しく背を叩いてあげるのだ。
そんなシャルルマーニュの様子でも立香はやはりどこか不安げで
「……ぬいもハグ」
「ぬいも」
不安の分担かのように差し出されるぬいの姿にシャルルマーニュは少々固まる。
「ぬいは、いいんじゃないかな」
「ぬ!ぬ!ぬ!」
「はいはいぬいも」
立香の姿をしたぬいもまた立香と同じくシャルルマーニュが大好きなのだ。
なのに自分はハグなしなんて酷いことを言わないでくれ。そんな主張で立香の腕の中で暴れ始めつつあるぬいにシャルルマーニュもしょうがないとハグをする。
「ぬ〜」
満足そうに立香の腕の中で大人しくなるぬいにしょうがないなと苦笑い気味に念押しに頭を撫でて一緒に立香の頭も撫でる。
「それじゃあいってきます」
「いってらっしゃい」
寂しげに、それでも大人しく見送る立香を背に本日も外へと向かうのであった。 - 36二次元好きの匿名さん24/02/01(木) 13:02:32
皆に愛されてるシャルルマーニュに一番構ってもらえてるのが自分なんじゃないかなとたまに嬉しくなっちゃうぐだ君
- 37二次元好きの匿名さん24/02/01(木) 20:12:44
寒そうな格好してたら上着を持ってきてくれるぬいもいるよね
— 2024年02月01日
- 38二次元好きの匿名さん24/02/01(木) 22:13:28
シャル兄もぐだ君も幼少時は病弱だったから健康体になって大きくなっても油断した格好してるとぬいたちが慌てそう
- 39二次元好きの匿名さん24/02/02(金) 08:09:49
「だーれだ!」
そう言って背後から突然立香の視界は奪われる。
が、立香は全然驚きはしない。
「にぃ!」
「あたり〜」
何せ優しい声も柔らかな手もいつも頭を撫でて手を握ってくれる兄のものなのだから。間違えようがない。
手を外された立香は満面の笑みでシャルルマーニュに振り返り抱きついた。やはりいつもの優しい兄だった。
「オレもやりたい!」
「いいよ」
瞳を輝かせたお願いにシャルルマーニュは快諾する。小さく可愛い弟の頼みなのだ。聞かない理由がない。立香の手が届くようにシャルルマーニュは身を縮めて待機する。
「だーれだ!」
「えー、だれだろー?」
「わかんないー?」
目一杯に抱きついて一所懸命目を覆ってくるけれど。小さな手のひらでは全然隠しきれていない。それでもシャルルマーニュは楽しそうに勿体ぶって立香もそれを楽しんで待つ。
「りーつか!」
「あたりー!にぃすごい!」
同じようにちゃんと名前を当てて抱きしめた。 - 40二次元好きの匿名さん24/02/02(金) 12:45:04
ぐだ「今年も日本中を巻き込む祭りが始まったね!」
シャル兄「ああ。うかうかしてると一枚も取れないまま終わっちまうから全力でな!」
兄弟「「山崎はるのパン祭り!」」
カドック「お前ら普段もっといい皿使ってるだろ」 - 41二次元好きの匿名さん24/02/02(金) 20:49:49
食パンラスクが大量生産される未来が見える
学校にも持ってきておやつで食べるんだ - 42二次元好きの匿名さん24/02/02(金) 22:22:14
「パンって手軽に食べられるけどあんまりお腹にたまらないよね……」と日に日に昼のサンドイッチの中身がガッツリ重厚になっていく兄弟
「意外と口おっきいね」って二人とも同級生に言われてる - 43二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 01:38:10
- 44二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 09:12:52
「悪い鬼は立香の外〜」とシャル兄の魔性特攻がこもった豆をぐだ君に振りまいてあげる豆まき
- 45二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 14:56:54
「今日は恵方巻き食べる日だぞ〜」
「わー!あぁぁ?」
そう言ってシャルルマーニュが皿に乗せてきた恵方巻きは既に切り分けられていて、立香の輝いた目があっという間に不思議そうに丸くなった。
そんな傾げられた頭にシャルルマーニュは事も無げに言う。
「食べづらいし危ないじゃん?」
「そうだけど〜」
確かに以前チャレンジして半分もいかずにむせて心配されてしまったけれど。それでもその苦難を乗り越えてこその儀式であり縁起物ではないだろうか。
不満顔満点の立香の姿にもシャルルマーニュはひとつも怯まず涼しげだ。
「まあ日本の神さまだからな。その辺はゆるいし優しいと思うぞ?大事なのは思う心ってな。はい。今年の方角に向けてお祈りしてはじめるぞー」
よくよく巻物を見てみれば中の具材はネギトロのみの食べやすい細身仕様であるし。
こと弟のことになると安全第一になりがちな兄なばかりに、お祭り感薄いなあ。一重に去年事故った自分のせいであるけれど。
不服であれど反論出来る言葉を持たない立香はただ少々むくれて示された方角に従って腰を降ろし「いただきます」と同時に手を合わせるしか出来なかった。
しかし、口の中に広がるネギトロ巻きは大変大変大変美味しかったために「まあいいか」と上機嫌になるのにそう時間はかからなかった。 - 46二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 20:51:29
ぬいもこうやってぬるぬる動いてるんやろなぁ
— 2024年02月03日
- 47二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 20:52:30
- 48二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 23:03:14
シャル兄「嫁ぇ!?誰が誰の!?家族の許可どころか挨拶すらしねえ礼儀知らずにやれる立香は細胞一欠片も存在しねえぞ!?」
- 49二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 08:50:28
『今日はいっぱい動く遊びをするから』と、外に出る前にシャルルマーニュは体操を始め立香もその隣で真似をした。
明るく軽やかなテンポで1、2、1、2ときびきびシャルルマーニュは跳ねて伸ばして捻っていく。昔ながらの馴染みの体操でも、真剣にやればなかなかの運動量だ。うっすら汗が滲んでくるレベルだ。
シャルルマーニュがそうして真面目に取り組んでいるのだから立香も真剣だ。小さな身体で真剣な顔をして跳ねて伸ばして捻ってと、頑張ってはいるけれど、テンポはどんどん落ちていき、
「きゅ〜」
「お疲れ」
準備体操に体力全てを使い切って崩れてしまった。
息も切れ切れでこれまた一緒に体操していたぬいたちにしなだれ倒れている。
「でも今日は最後まで頑張れたな。偉くてかっこいいぞ」
「わ、わぁい……」
褒めてくれるのは、嬉しいけれど……、
「じゃあ今日の立香はお留守番だな。ごめんな。アストルフォたちが待ってるから」
「……はぁい」
「すぐに帰ってたくさんかっこいい土産話してやるからな!」
「…………はぁい」
今日も兄についていけなかった。
その無念さに泣きたい気持ちはあれど迷惑をかけたくはなく、尽きた体力でぬいに身を任せ、見送ることしか出来ないのであった。 - 50二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 13:26:56
病弱ぐだ君はあんまり家から出られなかった代わりにネットでも友達作ってそう
顔は知らない友達に「今日も準備体操で力尽きちゃったー(>_<)!でも絶対元気にかっこよくなる!にぃといっぱい外で遊ぶ!」って話ててほしい
- 51二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 15:59:52
- 52二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 18:25:02
- 53二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 22:40:18
あげ
- 54二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 22:49:48
おっきー「いっつもお兄ちゃんの話ばっかりしてる弟キャラ全開の子と話してこっちもお姉ちゃんになった気分だわーなんて数年思いながら話しててYouTubeチャンネル開設の相談なんかも乗ってたりしてた相手が実はとんでもない家の子だった姫の気持ちわかる!?」
- 55二次元好きの匿名さん24/02/05(月) 08:06:33
そういえば我が家は『一生のお願い』が禁止だったなあ。
特に理由もなくふと立香は思い出す。
子供なら誰しも安易に一度は使う言葉であると思うのだが、我が家ではそれがとても厳しく禁じられていた。自分から見ても自分に大層甘めな父や兄ですら普段全く見せない険しい顔をして禁じてくるので本当に駄目なことなのだと驚き怯えながらも理解して、言わないようにしてきたのを覚えている。
まあ確かに絶対に破られる一生のお願いってもんだし、自分の身体の状態的にもシャレにならないからなあ。そりゃあ言われていい気分にはなれないよなあ。
ひとしきり納得して思考はそこで一度終了する。
そしてまた思い出した時に「そういえば」と話題にしたら「当たり前だろ」と事も無げに返してくる。
「そのお願い以降立香が俺たちにお願い出来なくなったら俺たちが困る」
「うお」
「いつだって頼ってくれていいんだからな?」
「……はい」
からかうでも馬鹿にするでも下に見られているのでもなく。ただいつでも支えられる自分でありたいと、真摯で澄んだ瞳でそう告げてくる姿に何故だが圧倒され、大人しく頷く以外出来なくなってしまった。 - 56二次元好きの匿名さん24/02/05(月) 12:46:09
ぐだ「体育館の天井に挟まってるバレーボール見てるとぬいも今頃どこかで挟まってるんじゃないかなって心配になる」
シャル兄「立香も昔は変なとこ潜って抜けれなくなってたしなあ」
※シャル兄もなってた - 57二次元好きの匿名さん24/02/05(月) 18:42:47
今頃使用人さんちびノブ達で除雪作業してるんやろなぁ
除雪しようとして目からビームを出すカルナぬい - 58二次元好きの匿名さん24/02/05(月) 21:06:17
溶けた雪が凍って惨事になるやつ……
カルナぬいがめずらしくしょんぼりしている
融雪剤を撒こう - 59二次元好きの匿名さん24/02/05(月) 23:11:49
ジュナぬい「ぬ(だからやめておけと言ったのに)」
カルナぬい「ぬ……」
ぐだ「でも道を開けようとしたんだよね。その気持ちで十分だよ。ありがとう」
シャル兄「ああ、かっこいいぞ!」
カルナぬい「……ぬ!」 - 60二次元好きの匿名さん24/02/06(火) 08:04:21
単にチャレンジしたら買えただけです
「立香〜。ケーキ食べようぜ」
「ケーキ?……うわっ!」
シャルルマーニュからの突然のご機嫌な誘いに振り返って立香の声が思わず跳ねる。
この間テレビでやっていた限定ケーキだ。
通販で買おうとすると受け付け開始に即予約画面に入っても入力にもたつけばそこで売り切れ御免になるくらいの激戦ケーキだ。
その通販担当スタッフの激闘っぷりを見ながら「食べてみたいけどこんなの絶対食べられることないよねー」と盛り上がったのはつい最近だ。
そんな幻のケーキが、今、ここに。
「どしたの。何かお祝い事?おっきい主演でも決まった?」
「んー……、立香の誕生日?」
「ずっと先だよ?」
「俺はいつだって立香が産まれてきてくれたことも今までずっと生きていてくれてることに感謝が消えた日はないぞ」
「そうでなく」
いきなり大真面目な顔して平然と何を言っているのだろうか。なんだかこちらが恥ずかしくなってしまう。
頬が赤みがかりつつある立香が「何を隠しているんだ」と睨みつけられてもシャルルマーニュは何も変わらず微笑みを浮かべて告げる。
「産まれてから今日まで、ずっと俺の弟でいてくれてありがとう」
「……………………ぅぅ。どういたしまして」
何がなんだかさっぱり分からないまますごく恥ずかしいことになってしまった。
すっかり真っ赤になってしまった立香にシャルルマーニュはいたずらっぽい笑みに切り替え「じゃあ食べようぜ」と箱を開けだす。
それなら茶葉も相当の物がいいだろう。そう思って立香は逃げるように父とっておきの来客用の秘蔵の茶葉を拝借しに行くのであった。 - 61二次元好きの匿名さん24/02/06(火) 12:42:50
エミヤ「実は前々から多数のメル友ショコラティエたちから日本のバレンタインフェアの出店連絡が来ていてな。ちょうどいいから挨拶をしに私も顔を出そうと思っている」
シャル兄「何それかっこよさそう。俺たちもついてっていい?」
ぐだ「来年はエミヤも出店したら?」 - 62二次元好きの匿名さん24/02/06(火) 22:01:19
ぐだ「兄と一緒にいる時の雪は、特別な感じがして好きです!」
シャル兄「よせやい」
全国放送されました(画像略) - 63二次元好きの匿名さん24/02/07(水) 01:41:07
大帝パパ「次男が非常に病弱なので女装させることにした」
ショタシャル「は?」
大帝パパ「女装させることで厄除けになると昔からよく言うし何より次男可愛いし死なせたくないし娘として育ててもモーマンタイだからええやろ。あと学校も次男に危機が及んだらいけないので通わせずにホームスクーリングにするぞ」
ショタシャル「は?」
猫ミームでやってそう - 64二次元好きの匿名さん24/02/07(水) 08:10:07
立香は貯金箱が好きだ。
毎月おこずかいを貰ったらすぐに貯金箱にいれてしまう。
ちびノブ型の貯金箱にちゃりんちゃりんとお金が落ちる音に目を輝かせて「どれくらい貯まったかな」と振って確認しているのも実に楽しそうだ。
立香はあまり外に出られる身体をしてない。だから退屈しないようにとおもちゃも頼まなくても買ってきてくれる。お菓子も厨房の人が作ってくれるしでおこずかいの使いみちがないから貯まるのは順調だ。
何が欲しいんだろう。
一度気になって尋ねてみたら立香はにんまりと笑った。
「いっぱいになったらオレがしゃるにぃやとっていっしょにあそぶの!」
……いつだって無料で一緒に遊んでるのにな!
ああもう、本当に、俺の弟は世界一かっこよくて可愛いのだ。 - 65二次元好きの匿名さん24/02/07(水) 12:44:41
ぐだ「伊織さんってロラお兄ちゃんみたいな斬れない人ってどう思うんだろ」
シャル兄「さあなあ。だが伊織殿の技量なら対戦中に足の裏を狙うくらいわけなさそうなんだよな」
ローラン「日本の剣術は正に細部に神が宿るが如しだからな。シュミレーションでなら喜んで対戦をお受けするんだが、誘われることあるかなあ。いっそ誘うかなあ」
イベントお疲れ様でしたー - 66二次元好きの匿名さん24/02/07(水) 22:21:14
兄弟もこういうことしてたと思う
— 2024年02月07日
- 67二次元好きの匿名さん24/02/07(水) 22:21:41
Sイシュママ🐈「難しいこと言ってるけど女装はあなたの趣味も含まれてるでしょ」
大帝パパ😿「……ハイ」
Sイシュママ🐈「あと何で学校通わせてあげないのよ。あの子楽しみにしてるのよ?勉強は家でも済むけど同年代の友達を作る機会も与えずに社交性伸ばさなかったらどうするのよ」
大帝パパ😿「……ハイ……オノレ……」
Green Screen Talking Cats Meme | Relationship Cats Meme
- 68二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 08:06:08
夜中に目を覚ますのはあまり好きじゃない。
暗がりで眠る立香の顔が酷く顔色が悪く生気を感じられないから。
毎夜毎夜そんな立香を見るたびにドキリとしてしまう。
そんなわけない。そんなわけないと分かっていながら恐る恐る手を伸ばし、顔に触れ、呼吸はあるのだと、意識は抜けてはいないと、その熱を確かめようとしてしまう。
「んん……、ぅぅぅ…………、にぃ?」
そんなことをしていれば、当然なことに立香は目を覚ます。
「どうかした?」
「……いいや」
そのぼやけた様子に己の情けなさを強く感じながらもそれ以上に安心もしてしまう。
「なんでもないよ」
「……へんなにぃ」
でも触れてくれるのは嬉しいなあ。
寝ぼけながらもそう笑ってから再び眠りにつく立香の姿にシャルルマーニュもまた、再び眠りにつくのであった。 - 69二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 12:41:37
縮緬問屋の若旦那はどうもぐだ君が心配で急遽臨時出店をしたらしいとのことで
流石保護者面筆頭は行動力が違うなと思いました - 70二次元好きの匿名さん24/02/08(木) 22:03:10
シャル兄とぐだ君が誰もいない体育館で1on1してるとこ見たい
無理だ絶対観衆がいっぱいになる - 71二次元好きの匿名さん24/02/09(金) 00:48:31
- 72二次元好きの匿名さん24/02/09(金) 08:07:55
シャルルマーニュは小さい頃に怪我をした小鳥を拾ったことがある。
大慌てで動物病院に駆け込んで手当てしてもらって世話の仕方を習って。せっせとお世話をしていたことがある。
シャルルマーニュにはとても厳しい父のカールも動物好きであることもあって、しっかりと面倒をみるように言いつけてそれに許可をおろした。
立香もその小さなよろめく小鳥が徐々に徐々に健康になっていくのを眺めていた。兄によく懐くその子が可愛らしくて仕方なかった。
そして
「いっちゃったね」
「いっちゃったな」
無事完治した小鳥は広い空へと再び飛び立っていくのを二人で見送った。
「さみしくなるね」
「さみしいけどこれでいいんだよ」
シャルルマーニュは優しく告げる。
「誰だっていたい場所にいるのが一番だからな」
「…………」
そう言って空を見上げる横顔は、見惚れるほどにとても晴れやかな笑顔だった。
けれど立香はその横顔に何故だが胸が痛くなって
「立香?」
突然シャルルマーニュの身体にしがみつくように抱きつく立香にシャルルマーニュは目を丸める。
「オレはシャルにぃの隣にいたいからシャルにぃの隣にいるよ」
その消え入りそうな声に
「…………ありがとな」
少しだけ泣きそうな顔をしてシャルルマーニュは立香の頭を撫でた。 - 73二次元好きの匿名さん24/02/09(金) 12:40:57
- 74二次元好きの匿名さん24/02/09(金) 22:01:06
- 75二次元好きの匿名さん24/02/09(金) 22:43:12
こういうちょっと物乗せれるタイプの手押し車あるよね
動かす時にキャスターがガラガラ鳴るからガラガラって呼んでるんだ(ショタの語彙だと手押し車は言い辛いと思うので) - 76二次元好きの匿名さん24/02/10(土) 08:19:58
非番のちびノブたちとガラガラレース競争をして(物を壊す、壁にぶつかる、曲がりきれず転倒するなど)事故って怒られる兄弟
- 77二次元好きの匿名さん24/02/10(土) 14:58:34
スーパーに買い物に行ったら小さな兄弟が手を繋いで歩いていた。
はしゃいだ声を上げて笑いあい、繋いだ手を振り回して歩いている。
そして近くにいる両親に「大人しくしなさい」と怒られていた。
「なんか分かるよね。ああいうの」
「なんか楽しくなっちゃうんだよな」
その光景を前にシャルルマーニュと立香は微笑ましそうに通り過ぎていく。
まるであの頃の自分たちのようだと。
あれくらいの自分たちもそうであったのだ。手を繋いだだけで嬉しくて楽しくて仕方なかったのだ。二人でいるだけで嬉しくて楽しいのに手を繋ぐことで相乗効果を生み出しはち切れそうなほどの感情が膨れて振り回されてしまうのだ。
今はそうでもないけれど。
……いや、今ははち切れそうなそうな喜びが膨れても抑えることが出来るだけなのだけど。
「ふふふー」
「へへへー」
買い物を済ませスーパーを出てから二人も手を繋ぐ。はしゃぐ小さな兄弟を見ていた影響でいつもよりも楽しくなってしまう。繋いだ手を振り回したくなる気持ちを抑えるのが大変だ。
「ふーん、ふーん、ふふーん」
「へーい。へへへーい」
振り回さない代わりに更に身を寄せ合い互いに肩を肩で小突いてじゃれあいながら歩いていく。そんな他に誰かがいたら確実に注意されていたであろう調子で帰路につくのであった。 - 78二次元好きの匿名さん24/02/10(土) 22:27:28
業務スーパーででっけえピザとかケーキとか買って皆でパーティーしてほしい
- 79二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 08:58:20
ぐにゃりと揺れる感覚があった。
これは懐かしい感覚だと立香は眉を寄せ体幹に力をこめる。
今は外にいるのだ。倒れるなんてもっての他だしよろめいて誰かに心配されるなんて駄目なのだ。
けれどこれは長く続くものではない。そういう感覚だとも分かっている。少し休めば十分だ。
どこか落ち着ける場所。
腰をかけても不自然と思われない場所。
止まぬ目眩を耐えながら周囲に目を配らせていた時、
「立香」
「わ、」
隣にいたシャルルマーニュに肩を抱き寄せられた。
「びっくりしたなあ。結構揺れたよな」
「え?」
「気付かなかったか?」
「……えっとぉ、」
言われて周囲を改めて見渡せば、人々も「揺れた揺れた」と口にしていた。
中には立香のように気付いていないような人もいたけれど。
「立香?」
「え、えへへー。びっくりしたよね」
ちょっと恥ずかしいような安心したような。
そんな曖昧な笑顔で立香はシャルルマーニュの腕の中で落ち着きを取り戻していた。 - 80二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 08:58:27
エミヤについてきてコストコ行った時ガチで興奮してる兄弟
- 81二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 13:24:48
初めてのコストコテンションの好奇心の赴くままにあれもこれもと脳直でカゴに入れまくって「食べられるだけにしなさい!」とエミヤに怒られてる兄弟
- 82二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 18:27:03
- 83二次元好きの匿名さん24/02/11(日) 22:22:14
このスレの社長だとチョコもらった瞬間に泣きそうだし寝込みそうだし永久保管に走りそうなイメージがあります
ぐだ君にもシャル兄にもバレたら「食べて?」って言われる - 84二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 08:16:10
ぐだ「巌窟王がバレンタインの次の朝に淹れてくれるコーヒーって銘柄どこ?いっつも教えてくれないよね」
シャル兄「何度味わってもバレンタインの次の朝しか飲んでないって味なんだよな」
巌窟王「ふっ……。楽しみにしているがいい」
シャルぐだ「「いっつもそれで誤魔化すー」」
まあシャル兄にいたっては何を返してくれたのかすら謎なのですが - 85二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 13:02:34
それは脳が直接揺さぶられるような眠気だった。
立ったり首を振ったり、多少動いたところで払えるような簡単な眠気ではなかった。絶対にこちらの意識を落とすという強靭な意志のもとに引きずり込もうとする悪魔のような眠気だった。
今は立香と遊んでるのに……。眠ってしまうなんてもったいないのに……。
そんな思いはあっても幼いシャルルマーニュには抗う術はない。
振り払っても振り払ってもしっかりと張り付いて覆い尽くすような眠気は決して離れることはなく、やがて
「……にぃ?」
遊び場の床に倒れ意識を失っているシャルルマーニュの姿を立香が見つけることとなる。
「にぃ?にぃ?」
声をかけても反応はない。
「おきてー?」
揺すってみても起きそうにもない。
どうやら兄は相当に眠かったらしい。幼いながらに立香は理解する。
「にぃねんねだねー」
ぺちぺちとシャルルマーニュの頭を撫でて近くにいたぬいたちをシャルルマーニュの隣に並べる。
部屋の隅に置いているお昼寝用の毛布を被せる。
「にぃもみんなもねんねんねー」
ご機嫌そうにテレビで見た寝かしつけの歌を歌うのであった。
そうしてシャルルマーニュの寝かしつけに満足して一人遊びに移行する。
そんな立香が眠り続けるシャルルマーニュにくっつくようにお昼寝タイムに突入するのはそれからそれほど間もない話。 - 86二次元好きの匿名さん24/02/12(月) 22:39:20
ぐだ「(フランスでは)バレンタインは恋人の日だから『子供は抜きで楽しみましょう』なんて言葉があるらしいね」
シャル兄「俺らは仲良く大人しく留守番してるからごゆっくり〜」
大帝パパ「(間違っちゃいないが物申したい顔)」
Sイシュママ「あんたたちが仲いいのはいつものことじゃない」 - 87二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 08:07:14
夢を見た。
空いっぱいに翼竜、ワイバーンがひしめいていて今にも襲いかかってきそうな夢だ。
その光景に自分はただ呆と見上げていた。
どこか現実的に見えていないのはやはり夢であるからだろうか。それとも現実と思っていたとしてもあまりな状況に受け入れきれずにそうなっていただろうか。
分からないけどそこの自分はただ呆けて固まっていた。
無抵抗な餌が皿の上にいるかのように立ち尽くしていた。
そんな中で
「たとえどのような敵が我らの前に立ち塞がろうと、臆することは何もない!」
凛々と響く声に意識がひとつ浮上する。
短めのマントをはためかせる黒の髪。
輝かしき聖剣。
聞こえた声はそれだけだった。
見えた姿はその背中だけだった。
状況は何も変わらず空には敵がひしめいていた。
自分は変わらず間抜けに呆けていただけだった。
けれど、
ああ、やはり兄はかっこいいな。
そんな想いだけが胸に強烈に焼き付いたまま、その日は目を覚ましたのであった。 - 88二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 12:43:07
- 89二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 13:07:54
シャル兄に対して謎の対抗意識はあるが何に対してどう勝ちたいのか全く分かっておらずとにかく「まっけないぞー!」ってしてるキャストリア
それにシャル兄は「立香の友達は元気だな」って笑ってる - 90二次元好きの匿名さん24/02/13(火) 22:19:40
シャル兄「一応手作りのチョコは食うなって言われてるけどさあ、立香の動くチョコが食えたんだから他の人の手作りチョコもイケると思うんだけどなあ」
ぐだ「腕が上がると動かなくなるんだねー」
カドック「普通下手でも動かないはずなんだが」
キリシュタリア「どんな味なのか興味深いな。私も食べてみたい」
ぐだ「再現出来るかなあ」 - 91二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 08:05:34
フランスでは薔薇を送るらしいとのことで
「チョコ欲しい人こっちに並んで〜」
「のぶ!」
「のぶのぶ!」
「全員分あるからゆっくりね〜」
甘い香りと共に聞こえた声につられてちびノブたちが立香のもとへ集まっていく。それに立香はひとりひとり丁寧にチョコレートを渡していく。毎年一度ある光景だ。
使用人たちにももちろんひとりひとり手渡ししてきた。
昔と違って誰も引き攣った顔をしなくなったのが己の成長を感じられて嬉しい。そして同時に引き攣りながらも拒否しなかったあの頃の皆に申し訳なくありありがたくもあり。日頃の感謝を忘れず精進しようと思った。
「お、立香は配りはじめてたか」
「シャルにぃも早く配らないと終わっちゃうよ?」
「そのつもり」
そう言いつつシャルルマーニュはちびノブたちのために膝をついている立香の隣で同じように膝をつく。
「その前に立香にバレンタイン」
「わお」
そっと胸ポケットに一輪の薔薇が収められる。
それに立香は慣れたような顔でそれを受け入れ、ちびノブたちは「やっぱチョコだよなー!」という声をあげて騒ぐので「はいはい」とシャルルマーニュは立ち上がる。
「じゃあ俺も配り始めますかあ」
「頑張ってねー。……はい、皆並んでねー」
「のぶー!」
ゆるりと立ち上がり一度部屋に戻るシャルルマーニュの背を見送ってから、再び年に一度の日常風景に戻るのであった。 - 92二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 12:46:19
ショタシャル兄から貰ったチョコが嬉しくて一日箱ごと抱きしめていたら中のチョコが形を失っていた年
- 93二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 18:35:49
ぐだ「この時期のシャルにぃの部屋のチョコ山の匂いでもスゴいのに川かあ」
シャル兄「想像しただけでも胸焼けしちまうな」
セミラミス「ほら、薬は作ってやるからさっさと行くぞ」
ぐだ「はあい」
そしてぐだ君の部屋もチョコ倉庫になる - 94二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 22:26:22
高杉社長のVDやべえ…………シャル兄の目を盗んでぐだくんとそんなことしたんだ……
- 95二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 22:26:49
イベント開始に浮かれてセミ様の言葉が乱暴になってしまった……すまぬ
シャル兄「クリスマスのケーキ、正月の餅、バレンタインのチョコレート。冬のカロリー戦争の総決算」
ぐだ「皆が今日のために頑張って用意してくれたんだから頑張ろう!」
黒髭「リア充しか迎えられない戦争なんぞ爆ぜればいいのに!」
- 96二次元好きの匿名さん24/02/14(水) 23:22:32
社長「立香君がYouTuberやりたいって言った時!そんな人気者になってしまう真似するんじゃないって言いたかったけど言わなかった僕の気持ちが分かるか!この僕が!言えるわけないだろ!そんな面白みの欠片もない発言を!でも嫌だったんだよ!ご覧の通りすっかり全世界で人気者でさあ!」
シャル兄「バレンタインでタガが外れた魂の慟哭がすげえ」
ぐだ「確かに自分にしては登録者数多いなって思ってるけどシャルにぃブーストもあったし全世界は言い過ぎだよ」 - 97二次元好きの匿名さん24/02/15(木) 08:07:02
「だーめ。これは立香にあげられない」
「えー」
たくさんのチョコを食べるシャルルマーニュに立香は不満声をあげて頬を膨らませる。
いつもなら「ちょーだい」と言えば快く分けてくれているのに。むしろお願いする前に「一緒に食べよう」と分けてくれるくらいなのに。今回のチョコレートだけは駄目と言われてしまった。
「こんなにいっぱいあるのに」
「全部違う人からもらったやつだから駄目なの」
「えー?」
「この時期のチョコはみんなすっげえ心を込めて渡してくるから人にあげちゃいけないの。俺が食べなきゃいけないの」
「えー……」
意味が分からず膨れるばかりの立香にシャルルマーニュは懸命に説明を試みる。が、通じているだろうか。ただしょぼくれていく立香に自信がなくなっていくし申し訳なくなっていく。
「オレにはなんにもない……」
「昨日俺も父さんも母さんもあげただろ?」
「ぜんぶ食べちゃったもん」
「そっかあ」
それは寂しいなあ。
もはや泣きそうな立香の頭を撫でてシャルルマーニュは一旦チョコを置く。
「じゃあ厨房に行って何かないか聞いてみようか」
「……うん」
これで妥協してくれるのだから立香は本当に良い子だ。
ちょっとだけ笑顔になった立香を連れて立ち上がり、二人で手を繋いでちょこちょこと厨房に向かうのであった。 - 98二次元好きの匿名さん24/02/15(木) 13:03:01
シャル兄「この時期のたくあんの食感としょっぱみと水分感に癒やされる」
沖田「土方さんから分けてもらいます?」
ぐだ「土方さんはお薬くれた。漢方っぽいから飲み合わせは気にしなくても大丈夫なのかな?」 - 99二次元好きの匿名さん24/02/15(木) 20:24:13
- 100二次元好きの匿名さん24/02/15(木) 22:33:19
ぐだ「……伊織さん」
伊織「なんだ」
ぐだ「今の伊織さんはサーヴァントで食事に苦労しない身体ですからこれは全部受け取りますけどね、食べないと死ぬ身体だったら一個貰って全部返しますからね?チョコのお返しに命を削る必要はないんですから」
伊織「そ、そうか……。返礼というのも、難しいな……」
シャル兄「立香は無茶にはきびしーからなー。自分だって無茶ばっかのくせに」
タケル「新たな士官先もなかなか多難なものだな」 - 101二次元好きの匿名さん24/02/15(木) 23:26:37
ぐだ君(シャル兄)とぬいの距離感もこんな感じだと嬉しい
— 2024年02月15日
- 102二次元好きの匿名さん24/02/16(金) 08:04:03
「シャルにぃに渡せばいいんだね!」
小さい頃の立香はチョコを貰えばそんな風に即答していた。
そこには怒りも悲しみもない。
ただ純粋に女の子は皆自分の兄が大好きでチョコレートを渡せる今日のような日を楽しみにしていたのだろう。そう信じて疑ってなく、やはり兄はすごい人なのだと純粋に喜んでいたのだ。
「シャルル君にじゃなくて、立香ちゃんに食べてほしいの!」
そう言う女の子たちが泣きそうな顔をしているのが私には分からなかった。
だって立香は喜ぶもん。
最初は言葉が上手く飲み込めずにきょとんとするけれど、すぐに喜んで「ありがとう!」って頷いてくれる子なことくらい、皆分かってると思ってたんだけど。変なの。
「……って思ってたんだけどさあ、皆あの時すっごく勇気出してたんだよねえ」
「アルトリアも人の心を知るようになったかあ」
「失恋な」
ちゃんと見えてるよ。
感慨深げなオベロンをじとりと睨んでも効果はない。相変わらず飄々と流されるばかりだ。
「何の話?」
「アルトリアが立香に渡したチョコがお兄ちゃんに譲られてないか心配って話」
「してないよ!」
「シャルにぃの方が断然貰ってるのにこれ以上押し付けられないよ。アルトリアだって頑張って選んでくれたのに」
「ねー」
芸能人ってすごいよね。立香も男の子になったりYouTube始めたりお兄ちゃんとテレビに出るようになってからぐっと増えたけど。それでもまだまだお兄ちゃんの方が多いし「自分で食べなきゃ失礼だしかっこ悪い!」って一人で食べてるらしいし。そういうお兄ちゃんとずっと一緒だから立香も頑張って全部食べてるんだろうな。一口だけのチョコにしといて良かった!
どこか苦笑い気味に「職員室に行かなきゃいけないから」とまた立香が廊下に出れば「あんたちゃんと私のチョコ食べてるんでしょうね!兄貴に押し付けてないわよね!」と絡まれてる声がする。ジャンヌオルタかなあ。
「モテる男は大変だねえ」
「オーベーローンー?」
その喧騒をまるで他人事かのように呟くオベロンに私はもう一度じとりと睨む。
「オベロンもちゃんと自分が貰った分全部食べるんだよ」
「僕がそんな皆の気持ちを無碍にするもったいないことするわけないじゃないか」
相変わらず信用性皆無な笑顔でのらりくらりなのであった。 - 103二次元好きの匿名さん24/02/16(金) 12:41:29
ぐだ「会いたい人に会える川かあ」
シャル兄「……(誰かいるのかな)」
ぐだ「父さんいつかこっちに来れるといいね」
シャル兄「そだな(そっちかあ)」 - 104二次元好きの匿名さん24/02/16(金) 20:09:31
- 105二次元好きの匿名さん24/02/16(金) 22:31:44
前スレでぐだ君の手作りハロウィンお菓子争奪戦で屋敷が半壊したらしいので
ぐだ君が人質に取られようもんなら地図を改めなくてはならないくらい地形が変わる可能性がワンチャンくらいあるかもしれない - 106二次元好きの匿名さん24/02/17(土) 06:15:00
ほ
- 107二次元好きの匿名さん24/02/17(土) 09:34:30
ショタぐだくんの渡すチョコがデパートのいいとこのチョコで安心する反面手作りが良かったなとも複雑に思う友人保護者はいますかね
- 108二次元好きの匿名さん24/02/17(土) 10:41:05
手作りしたかったという気持ちはあれど
贈られてくる手作りチョコの中にやべーものが紛れていることを見てる知ってるだろうから無念の納得はしているかもしれません
でも兄弟宅の厨房で皆で作るならオッケーとチョコレートパーティーなら開いているかもしれません - 109二次元好きの匿名さん24/02/17(土) 13:15:53
フランスの飲酒は18歳からだそうです
多分二人とも18歳未満です
その日の最初はしばらく二人でチョコレートパーティーをしてからゲームをしよう。そういう流れの予定していた配信だったのだ。
実際チョコレートを食べている時はいつも通り穏やかそのものだったのだ。
まずは見ているかどうか分からない送り主に「ありがとうございます。いただきます」と礼を言ってから食べ始め「美味しい美味しい」と喜びながら雑談を重ねて時間を過ごし、いい感じに腹が膨れたから「じゃあそろそろゲームにしようか」と準備をして、いざ開始しようとした時、違和感ははっきりと出てきたのだ。
「シャルにぃどうしたの?」
「……ん〜?どうもないけど」
「そーお?」
どこか眠たげに立香にしなだれるシャルルマーニュが発生したのだ。
いつもスキンシップ多めである兄弟だがこれは珍しい。
画面向こうの視聴者たちもざわつく中、立香はのんびりシャルルマーニュが食べたチョコレートの空き箱のチェックを始め
「シャルにぃお酒入ってるの全部食べたの?」
「…………ん〜〜〜?んんーーーーー、なんかちょっとからいジャムあった」
「そっかあ。あったかあ」
じゃあそれだねぇ。と無事解決したと立香は改めてゲームを起動する。
が、もう視聴者はそれどころではない。
とろけた顔して立香にしなだれて立香がプレイするゲームを観戦しているシャルルマーニュ。最初それに立香もやりづらそうにしているも徐々に慣れ始め、さくさくと進んでいくプレイを見ながら惚けた感嘆の声を上げて「立香はすごいなあ。かっこいいなあ」と甘く囁くシャルルマーニュ。
もう流れるコメントたちは少々申し訳無いと思うもゲームプレイどころではない。小さく寄せられたワイプにしか目がいかない。もうそっちをメインにしてくれと書き込もうとして踏み止まった者が何人いたことか。
シャルルマーニュの気性を知っているからこそ分かる。かっこよさが全て抜け落ちひたすら立香に甘えているシャルルマーニュ。この光景が見られるのは間違いなく今夜限定であると。 - 110二次元好きの匿名さん24/02/17(土) 13:16:16
ちょっとはみ出た
「ん〜、シャルにぃやっぱり大丈夫じゃなくない?」
「ん〜〜〜?なんで?べつにいつもどおりじゃん?つづけてつづけて?」
「全然違うよ〜?」
そんなコメント群に気付いてか気付かずか。立香は自分の肩で蕩け度が上がっていくシャルルマーニュの様子を再確認して
「ごめんね。やっぱり今日はシャルにぃ寝かしたほうがいいみたい。また今度ね」
そう残して本日の配信は終了となり、残された視聴者たちは文句もなくそれを見送り、別所でそれについて語り明かす夜となった。
そしてその後日。
「いつもぐだおチャンネルを楽しみにしている皆様へ」との謝罪動画が上げられたのは別の話。
- 111二次元好きの匿名さん24/02/17(土) 21:52:07
- 112二次元好きの匿名さん24/02/17(土) 23:16:02
- 113二次元好きの匿名さん24/02/18(日) 02:49:55
シャルル復刻まだかなぁ
1年半ぐらい待ってる気がする - 114二次元好きの匿名さん24/02/18(日) 08:38:54
モルガン祭以来復刻がないおかげで今年のバレンタインで新規で見れる人が少ない悲しみ
可能性としては次のCBCか夏イベか、はたまたどこかのイベントか - 115二次元好きの匿名さん24/02/18(日) 14:05:37
見ていて特に目新しいものがなくなってしまったため、動画には上げなくなったが島を開拓するゲームは今も続けていたりする。
好みの島民に声をかけつつ草を刈り、まだ作れていない家具や遊具のための素材を集めて歩き回ったついでに飾っているアイテムをいくつか入れ替えゲームを終了する。
それだけの小さな日々だけどそれで楽しかった。
「立香の島はいつも綺麗に整備されててかっこいいよなー。あ、公園の花の色変えた?」
「わっかるー?やっとレアな色出せたんだ」
そんな島の様子を時折遊びに来るシャルルマーニュがいつも感心したように声をあげてくれる。細かな変化にも気付いてくれるので改造しがいがあってやめられないところもある。
「今度はお祭りにしたいな。屋台いっぱい並べておっきいステージ作ってさ」
「そりゃかっこいいな!提灯とかぶら下げられたっけ?」
「あったかあ」
小さい頃から積み木やブロックでぬいやちびノブたちも混じえて箱庭遊びをしていただけあってこういう会議も慣れた調子だ。シャルルマーニュの発想はいつも立香の発想とは違うのでいつだってわくわくして参考になる。それを反映させられるのはいつになるかなあ。忘れないようにわくわくを書き留める。
もっと本格的にジオラマの道にも興味もあるのだが、一度見せてもらったメディアの作品が凄まじくて……。いや、ああいうのは千里の道にもというやつなのだから、やはりいつか、いつか一歩を踏み出したい。
ともかく。
「でもシャルにぃはあんまり島いじらないよね」
雑草は最低限取って歩いてるみたいだけどほとんど手付かずだ。
木を寄せて広い土地を確保して川に橋をかけ段差に階段を作りと、基本的な整備をしてそれっきりだ。
もったいないなあ。といつも思う。
「俺はせっかくなら自然そのままに楽しみたいからさ」
「博物館はコンプリートしてるもんね」
それもまた楽しみ方だと頷き立香はゲームを続ける。確かに人の手が少ない島の素朴な暮らしもいいものなのだ。
そしてそんなシャルルマーニュもまた開拓が続く立香の島を楽しんでいるようだ。方向性が全く違うのもまた面白いのかもしれない。
特筆することはないけどそれでも毎日は楽しいし明日は楽しみ。そんな日々をなるべく長く続けるべく、今日も立香は早いうちにゲームを切り上げるのであった。 - 116二次元好きの匿名さん24/02/18(日) 22:28:27
- 117二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 07:55:51
『自分一人の面倒も見れぬ者に誰の命が背負えるというのか』
そんなカールの言葉によりシャルルマーニュは大学進学を機に一人暮らしを始めることになった。
とはいえ進学先の大学もそれほど遠くない場所だったこともありシャルルマーニュが選んだ部屋も実家からはそれほど遠くない。気が向いたらいつでも帰れるし遊びに行ける距離だったのだ。
そんなわけで
「シャルにぃ一人暮らしどんな感じ〜?」
「まあまあ落ち着いてきたぞ」
今日も立香はシャルルマーニュに会いに学校帰りに立ち寄ってしまうのだ。
「でもあんまり荷解き終わってないね」
「生活必需品出したらそれで満足しちゃってさあ」
加減が分からずあれもこれもと持って来すぎたなあ。いくつか残っている箱を前に少々途方に暮れてしまうのである。
そして自分一人が暮らすだけなら部屋ももう少し狭くても良かった。立香も一緒に暮らしてくれないだろうか。そう思ってしまうほどに少々持て余し気味であった。
そういう失敗感も含めて一人暮らしはすべきと言われていたのかなあ。
ぼんやりと思考を巡らせるシャルルマーニュを横に、立香もまたのんびりと未開封ダンボールを見渡し
「じゃあどれかオレが持って帰ろうか?一箱くらいなら持ち帰れる距離だし」
「んー……」
「……!…………!」
せっかく持って来たけどここで未開封のままでいるよりマシかなあ。申し訳無いけどお願いしようかなあ。でも後で「お前が選んで運んだんだからお前が戻しに来い」と怒られそうだなあ。そのとおりだしなあ。
そんな思考がぼんやり巡っているシャルルマーニュには視界の隅でダンボールが動いたことに気付かない。別に自分は気にしてないんだからそれでいいじゃん?と立香も気にせず話を進める。
「じゃあとりあえず中身確認して明らかにいらないの選んでこうか」
そう言ってとりあえず目についたダンボールを開いた瞬間 - 118二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 07:56:12
はみ出た
「ぬ!」
「わっ!」
「うえっ!?」
勢いよくぐだぬいが飛び出しシャルルマーニュにしがみついた。
いつの間に紛れていたんだお前は。
呆気に取られる何かを訴えようと、頼むから家に帰れなんて言わないでくれと懇願するように擦りつくぬいを落ち着かせるようにシャルルマーニュは引き剥がして抱き撫でる。
本当に、いつの間に……。
そんな疑問にお互い頭が支配された時間を一間二間と置いた後、
「あれもしかして他のダンボールにも紛れてる!?」
「……そうかも!?」
そんな立香の言葉に再び思考は弾け、慌てて全開封作業へと突入した。
- 119二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 12:45:15
- 120二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 19:12:08
シャルル「おいアストルフォ、つまみ食いするな!」
アストルフォ「えーだってこんなにいっぱいあるんだもん。少しくらい摘んでも問題ないよー」
シャルル「ダメだ。一つの欠陥が大きなミスにつながるんだ」
ぐだ「うーん手の体温で溶けちゃうなー。あとローランは服汚したくないからって裸にならないで」
ローラン「ちゃんと理由があって脱いだのに」 - 121二次元好きの匿名さん24/02/19(月) 22:21:10
シャル兄「……あれ、アストルフォどこ行った」
ブラダマンテ「飽きてお散歩に行っちゃいました!」
ローラン「あいつ……。だがうっかり全部崩されるよりマシか……」
マンドリカルド「(楽しい……)」
アナスタシア(部屋の冷却係)「こんな長時間私を働かせるなんて。高くつくわよ」
カドック「言い出しっぺが後でたんまり奢ってくれるだろ」
ぐだ「とりあえずもう少ししたら王様たちが差し入れ持って来てくれるって」 - 122二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 08:08:26
立香がゲームセンターで大きな大きなくまぬいをゲットしてきた。きっと全長は立香と同じくらいだ。「取れるかなって思ってやってみたら取れちゃった」などと供述している。
「父さんにあげたら喜ぶかな」
「いやー、あの人の部屋今すげえぞ」
趣味で動物園を作成していた人だ。愛らしい動物ぬいにも当然目がない。出張などであちこち動き回るたびに地方特有の動物ぬいを買って帰っては部屋に飾って満足げにしている。
生身の動物と違って生存環境に気遣わなくていいのも増え続ける一因であろう。あれよあれよとあっという間にカオスパラダイスだ。きっとそのうちぬい用の屋敷が出来る。母が止めるかどうかはちょっと分からない。
「じゃあこの子はとりあえずオレの部屋に置いとこうかな。皆仲良くするんだよ」
そう言って立香の部屋に置かれた巨大くまにぬいたちの反応も様々だ。
とりあえず近付く者。遠慮なくつつく者。遠巻きに眺める者。そもそも興味を持たない者。
それぞれがそれぞれの対応をしながら巨大くまは立香の部屋の一部として徐々に徐々に馴染んでいき
「……………………わっ、」
寝起きとともに自分の目の前に巨大くまが一緒に寝ていたのを見た時、この子は本当にうちの子になったのだなと立香は実感した。 - 123二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 12:42:06
ぬいたちを動かす不思議パワーが消えて物言わぬ普通のぬいになったぬいたちを寂しく思いながらも一体一体丁寧にメンテしてあげる家族や使用人たちの姿を想像したら思ったより悲しくなった
ずっとわいわいぬーぬーしてて - 124二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 19:34:22
忍たま乱○郎を見て忍法やってみたり屋敷を縦横無尽に跳び回るようになるぬい達
- 125二次元好きの匿名さん24/02/20(火) 22:35:37
エミヤ「好き嫌いでのお残しは許しませんよ!体調不良で食欲がない場合は言うように」
ぐだ「食堂のえみやん……」
シャル兄「割烹着も似合いそうだよな」 - 126二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 08:06:53
猫がいたのだ。
白くてふわふわした猫がいたのだ。
この間は壺に入ってそのまま消えた猫がまた家にいたのだ。庭先を歩いていたのだ。
すごく綺麗な毛並みだけどどこかの猫なのだろうか。
可愛いリボン付きマントをつけているけど近所で可愛がられてる猫なのだろうか。
もっと近くで見てみたい。
触って撫でて抱き締めてみたい。
兄が見たらどんな反応をしてくれるのだろう。
遠目で見かけただけでその美しい白に立香は魅せられ夢中になり、一人小さな身体でこれまたひらひらでふわふわの服を揺らして駆け回り。
「立香ー!なんでそんなところにいるんだ立香ー!」
「えっとねー、白くてふわふわでふぉうふぉうな猫さんいたのー」
「それほんとに猫かなー!?」
「猫だったよー」
そしていつの間にやら木に登り枝の上にいた立香に向けて、帰ってきたシャルルマーニュが悲鳴のように声をかけるのであった。 - 127二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 13:09:35
ショタぐだ君に追い回されるフォウ君
ぬいたちに追い回されるフォウ君
ちびノブたちに追い回されるフォウ君
一向に捕まらないフォウ君
でもたまにエサを貰ったり兄弟のベッドに潜り込んだりしてるフォウ君 - 128二次元好きの匿名さん24/02/21(水) 22:19:41
ぐだ「うちのベーコン自家製なんだって」
フォウ君「フォウフォウ」
シャル兄「んー、ムジーク家で食べてた時とどっちが反応良かったかなあ」
ぐだ「あっちのベーコンも美味しいよね。オレの舌じゃ上手く味わいの違いを言い表しきれないけど」
シャル兄「企業秘密って厨房入れてくれないしなあ」
エミヤ「……………………おみやで貰ってくる、というのは可能か?」 - 129二次元好きの匿名さん24/02/22(木) 08:09:41
雨が強く外に出られない日に、窓辺で立香はそれを見上げている。その色模様もいいものではない。
「猫さんたち大丈夫かなあ」
「いつも言ってるふわふわの白い猫?」
「その子だけでなくうちで集会してるいっぱいの猫」
「そういえばいっぱいいるよなあ」
絶好の日向ぼっこスペースだったから前に参加もしたこともあるし。立香ならばそれだけでも仲間意識が湧いて心配にもなるだろう。
「野良の子なら何匹か飼いたい気持ちもあるんだけどね。ぬいがかじられちゃうから」
普通のぬいならばいいおもちゃとして猫にあげることも可能なのだが。うちのぬいたちは意思があって動き回る。かじられればぬーぬー泣いて助けを求めるだろう。おもちゃにするには心の痛みが強すぎる。仕方ない。
生きていれば大なり小なり取捨選択は発生してしまう。仕方ない。
仕方ないのだが、こういう日には選ばなかったものに思いが寄ってしまう時もある。
だからといって、どうしようもないけれど。
「大丈夫かなあ。凍えてないといいなあ」
「次に晴れたらまた集会所に行ってみようぜ」
飼えないのだから餌を与えたりは出来ないのだけれども。
どこまでも何に対しても中途半端な自分たちに抱く思いもあるけれど、シャルルマーニュの提案に立香は小さく「うん」と返した。 - 130二次元好きの匿名さん24/02/22(木) 12:45:40
カドック「餌付けというか山への供物は大事だな。鳥が人間が獣を狩れば肉にありつけると学べば率先して獣の場所を教えるようになるし残った肉は山に還り養分になる」
ぐだ「深い共存関係だ」
シャル兄「同じ道なき道を行くでも冒険者とはまた違うかっこよさがあるよな」 - 131二次元好きの匿名さん24/02/22(木) 22:13:49
- 132二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 08:32:11
「しゃるにぃおかえりなさい!」
帰宅早々嬉しそうに小さなシャルルマーニュに小さな立香が駆け寄り抱きついた。
それにシャルルマーニュも「ただいま」と笑って頭を撫でる。二人にはよくある光景だ。それに立香も「おかえり〜」と頭を胸に擦りつけ続ける。
周囲の者たちもそれを大変微笑ましく見守っている。
「ほかに言うことは?」
「ん?」
「なにかない?」
「ん〜〜〜」
シャルルマーニュはもっと言葉が欲しいようだが立香はまだ分かっていない。
少し考えては分からないなあと頭を再び擦りつけ、シャルルマーニュも言ってもらえるまで立香を離す気はないと腕を背に回し続けている。
そして
「 」
「!」
声なく動かされる唇に立香はようやく言ってほしい言葉を理解し
「だいすき!」
「俺も〜」
満面の笑みで伝えた言葉にシャルルマーニュも至福の笑みで改めて強く抱き締める。
とても微笑ましい、よくある光景だ。 - 133二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 13:15:25
- 134二次元好きの匿名さん24/02/23(金) 22:16:48
ぐだ「オレだってお兄ちゃんには生きててほしいよお!(大号泣)」
- 135二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 08:48:17
「心配しなくていいよシャルルマーニュ君。今回の立香君の入院は念のためだ。ちょっとした検査だよ」
そう朗らかに、安心させるようにドクターは言ってくれた。シャルルマーニュはもちろんそれを信じている。たとえ相手が子供であってもあの人は誠実な人だ。適当な言葉で誤魔化してはぐらかすような人ではない。
立香だって元気そうだった。
大好きな兄と離れた場所で眠らなくてはならない。しかも何もない退屈な病室。自分としてはどこも悪い感じはないにもかかわらず。そんな不満はありありと、しかし入院をすすめられたのだから本当はどこか悪いのかもしれない。
そんな不安と寂しさを滲ませながらも、しかしいらぬ心配をかけさせたくないと、シャルぬいを強く抱き締め何でもなさそうに弱めの笑みでお別れをした。
自分もそうやって立香を抱き締めて一緒に入院出来たらいいのに。
叶わぬ想いを抱いて一人ベッドに横たわる。
こういう夜は何度もあったが慣れるものではない。漠然とのしかかる不安は拭えず気は重く苦しいばかりだ。
「ぬ、ぬ、ぬ、」
そんな日はいつもたくさんのぬいがシャルルマーニュのもとに寄ってくる。
普段は立香に懐くばかりでシャルルマーニュには寄りもしないぬいたちまでもが顔や身体を擦りつけてくる。そうして出来る重みがぬいによる重みなのか不安による重みなのかが分からなくなってくる。
多分、一応、気を遣われているのだろう。
「…………ありがとな」
そうして手近にいる者たちを撫でて抱き締めた時にシャルルマーニュの中にようやく少しばかりの安心が生じ、ゆるりと眠りに落ちることが出来るのだ。 - 136二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 13:26:55
小さくて弱くて危なっかしい兄弟には俺がいてやらねばという意志で兄弟に貼りついているぬいたち
- 137二次元好きの匿名さん24/02/24(土) 22:09:36
- 138二次元好きの匿名さん24/02/25(日) 08:31:15
子供って変なの好きになるよなあ。
とは当時二人の世話係をしていた使用人の内心の一つである。
たとえばデパートのおもちゃ売り場で「一つだけなら好きな物を買っていい」となった時に二人は目を輝かせて駆け回り、そして「これがいい」と戻ってくる時には珍妙な形をしたマスコットぬいがいたりするのだから。
てっきりもっと今流行りのアニメの何かを持ってくるものかと……。と思いながら会計を済ませその珍妙な何かを手にはしゃぎ続けたまま帰宅し部屋に戻るまで見送る。それから調べてみたらその珍妙な何かは今子供の間で自分が想定していたアニメほどではないが、そこそこ流行っているマスコットであると判明したりしてやはり子供は分からないとなったりしたことが数度あった。
そしてそれから時間は流れ
「シャルにぃ懐かしいの出てきた」
「えー、どれどれー?……うわっ、ほんとだ。なつかしー!」
「ちっちゃい頃好きだったよねー。でもなんで好きだったんだっけ」
「……なんでだっけ?今見ると変な形なのにな」
「ねー」
なんて会話で弾むのだから、やはり子供心とは分からないままなのである。 - 139二次元好きの匿名さん24/02/25(日) 12:29:10
ぐだ「んふんふ」
シャル兄「んふんふ」
ぬいたち「ぬふぬふ」
使用人「(わかんねえ……)」 - 140二次元好きの匿名さん24/02/25(日) 14:02:24
ぐだ「顔だけの女の子二人がわいわいゲームしてる動画面白いんだよ」
ドクター「ああ、ゆっくりしていってね!ってやつだね。ってなんでそんなの見てるの」
シャル兄「なんか流してるとそれになる」
ドクター「なんで……」 - 141二次元好きの匿名さん24/02/25(日) 21:01:03
ゆっくりぬいが実際あるからそれも兄弟宅にありそう
普通に喋れるのでぬい語翻訳もできる - 142二次元好きの匿名さん24/02/25(日) 22:26:56
ぐだ「ゆっくりれいむちゃんたちとうちのゆっくりぬいが会ったらどんな話するんだろう」
シャル兄「仲良くしてくれたらいいな」
アストルフォ「そもそも存在してるのかなあ」 - 143二次元好きの匿名さん24/02/26(月) 08:08:51
「俺たちの部屋は一緒でいいですよ。その方が予算浮くでしょう?」
なんて最もらしいことを言っているが、単に弟と同じ部屋になりたいだけだろうなあ。
分かっていながらも予算が浮くのもそのとおりなのでスタッフは言われるままにホテルの部屋をひとつにまとめる。
「おおおおおお!ホテルだー!」
「今回はただのビジネスホテルだけどな」
シンプルな二人部屋でも初めての泊まりの仕事に立香のテンションは高い。
プライベートではもっともっと豪勢なホテルに泊まっていたとしてもそれはそれ。高なるやる気を更に着火させるには十分であった。
手近な場所に着替えだけが入った軽い鞄を置いてからあちらこちらと狭い室内を見て回り
「すごいね!すごいね!頑張らなきゃね!」
「おう。しっかりやろうぜ」
「はーい!」
と張り切り枕を掴んで勢いよく隣のベッドに移し乗せる。それにシャルルマーニュも不思議な顔ひとつもしない。
「家のより狭いけどそれも楽しいよね!」
「落ちるなよ〜?」
にやにやとくすくすと。今夜も楽しい夜になりそうだ。
高揚止まらぬまま、二人は二人だけの夜に思いを馳せつつ仕事のためにさくりと気分を切り替え再び部屋から出るのであった。 - 144二次元好きの匿名さん24/02/26(月) 13:16:14
二人揃えておけばどんな安い深夜番組ノリの企画でも快諾してくれる兄弟なのでとても便利なのだが代わりにマネージャーや会社からの監査が強めで許可取りが大変
でも本人たちは「それくらいやるのになあ〜」って思ってる - 145二次元好きの匿名さん24/02/26(月) 22:18:53
シャル兄と一緒に撮影しているのも楽しいけど
裏方スタッフさんから裏方技術を学ぶのも楽しいぐだ君
シャル兄も長いこと業界にいるだけあって手が空いてる時は裏方セッティングの手伝いをよくしてるしぐだ君も見様見真似でちょっとずつ手伝いが出来るようになってる
あと編集のコツなんかも教えて貰えるようになって個人チャンネルの編集技術もちょっと上がった - 146二次元好きの匿名さん24/02/27(火) 08:08:33
このレスは削除されています
- 147二次元好きの匿名さん24/02/27(火) 13:02:17
語彙が少ないのは玉に瑕だがとにかく美味しそうに食べて全力で褒めてくれるから食べる系番組からのお呼ばれが多いシャル兄
収録後のカロリー消費は大変らしい - 148二次元好きの匿名さん24/02/27(火) 19:03:41
家出なきゃいけない時間になっても規制が外れないと焦ります
旅先にあるお土産屋さん、道の駅には二人は時間があれば必ずと言っていいほど立ち寄っていく。
どこの地方でも大体は地元を少しでも活気付けようと、地元の人たちがあれこれと持ち寄り地方の色を楽しみ感じやすい環境になっているからだ。
ちゃんとは分からないけれど、この野菜がこの大きさでこのお値段は安いはずだとか、はじめて名前を見る魚だけどこれはどうやって食べるんだろう。買って帰ればエミヤか誰かが捌いてくれるかなあとか、この工芸品は細部までとても細工が丁寧でかっこいいとか、二人で見て歩きながら思い思いのことを語り合うのが楽しいのだ。
まあ結局は、よく分からないので「そちらの地方に行くなら特産のこれを買ってきてくれないか」とか頼まれないかぎり無難に食材よりも既に美味しそうで日持ちがいいお菓子を買ってしまうのだけども。そのあたりは少しだけ申し訳無い。
それでも
「あ、これ見たことない子だよ。これにしようよ」
「そうだな。すぐにつけて写真撮ろうぜ」
地方のオリジナルマスコットのストラップをお揃いで購入し、二人でぶら下げた写真を二人でSNSにあげる恒例行事が二人の小さなお楽しみなのだ。 - 149二次元好きの匿名さん24/02/27(火) 22:41:24
ぐだ「女の子の服着てた時期長かったからこういう髪飾りとか今でも興味持っちゃうんだよね〜」
シャル兄「きらきらの装飾で綺麗だな。ちょっとつけてみるか?」
ぐだ「今のオレの髪の長さでイケるかな」
シャル兄「大丈夫じゃないか?ここをこうしてこう…………よし、出来た!はいかっこいい!購入決定!」
ぐだ「えっ!?いや、……いいの!?」
シャル兄「いいのいいの!かっこいいから!」
ファン「(今はお土産用に誰でもどうぞな髪飾りだけど本当はうちの地方のお嫁さんへのプレゼントアイテムなんだよなあ)」 - 150二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 08:02:15
もうすぐ春だね。というかもう春では?なんて語り合ったのはつい先日。
だというのにここ数日の寒さはなんだというのだろう。
春だ春だと皆で騒ぎすぎたがために「冬ですが?」と本気を出してしまっているのだろうか。
だとしたら「大変失礼いたしました。もう勘弁してください」と土下座して詫びる覚悟は出来ている。そんな冷え込みが目覚めると共に部屋中に蔓延していた。
「起きたくないぃぃぃ〜」
「起きなきゃかっこわるいぞ〜?」
「い〜や〜〜〜〜」
布団の中で足掻くように擦りつく立香をシャルルマーニュは宥めるように背を叩く。が、この寒さを前に往生際が悪い。これではシャルルマーニュも起きられないが、この布団を出れば身体を凍らしてくるであろう冷え込みを前にすれば気乗りはしないのは確か。宥める振りしてしばらく駄々に付き合おう。
なんて二人でもごもごとじゃれ続け
「よーし起きるー!おはようございまーす!」
「はい!今日もかっこよく頑張ろうなー!」
「「寒い!!!」」
意を決して二人で飛び起きては縮み上がり、本日も二人は始まるのだ。 - 151二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 12:46:43
視聴者1「今日の番組でシャルル君とぐだお君が手ぇ繋いでなかったね。何かあったのかな」
視聴者2「一回深呼吸してから聞いてほしいんだけど、男子ってまずそんなに手は繋がんのよ」 - 152二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 17:29:58
サイゼで喜ぶ兄弟
間違い探しはみんなでやってるしシャルルはピザも辛味チキンもいっぱい頼んで食ってる - 153二次元好きの匿名さん24/02/28(水) 22:31:14
兄弟の稼ぎはまだ両親に押さえられててお小遣い制だからお安く美味しくお腹いっぱい食べれるサイゼは感動値高そう
組み合わせアレンジにもハマってほしい - 154二次元好きの匿名さん24/02/29(木) 08:06:25
「すっかり雪なくなっちゃったねえ」
庭のアスファルトの舗装が剥き出しの歩道を歩きながら立香はつぶやく。
全体的に過ごしやすい気候が多かったのはありがたかったがやはり冬感が少ない冬はなんとなく物足りないというかなんというか。
だからこそ雪がたくさん降った日はここぞとばかりに全力で遊んだ記憶ももちろんあるし楽しかったのだが。これから暖かくなっていく春ももちろん楽しみなのだが。なんとなーく、不完全燃焼なのである。
「まあまあ、天気なんてどうしようもないんだから今年はそうだったでいいじゃんか」
「そうなんだけどねえ」
自分ではどうしようもないことに未練がましくしていることほど非効率的なものはない。
自分以上に来たる冬に向けての遊びの準備をそれはそれははりきって楽しみにしていた兄に事も無げに言われるともう何も言えなくなる。きっと内心では自分以上に落胆が強いだろうに。そんな風には絶対に見せない強さ強がりさにはいつも参ってしまう。
「それよりもさ、」
いつもと変わらぬ輝く瞳で兄は言う。
「まだ消えてない冬を全力で楽しもうぜ」
「……!うん!」
倉庫から出してきたらしいバットを構える姿に立香も目を輝かせて大きく頷く。
庭の脇にはまだまだ残る雪をまとめて固めて振りかぶって投げつける。
大きなスイングでシャルルマーニュはそれを砕き、飛び散る雪の輝きに、二人は大いに笑うのだ。 - 155二次元好きの匿名さん24/02/29(木) 12:44:02
ヨダナ「仮にも王族が他意無くプレゼントをばら撒き歩くんじゃない馬鹿者がー!あれか!?無欲で従順そうな顔しといて謀反でも起こしたいのか!?」
ぐだ「だってシャルにぃも皆もお前はそのままでいいって言うんだもーん!」
ヨダナ「甘やかされおってー!」
信勝「むしろ立香からプレゼント貰ってあるわけない勘繰りを始めるような奴がいたら程度が知れていいあぶり出しになるんじゃないか?」
パリス「信勝君が言うと説得力ありますね〜」 - 156二次元好きの匿名さん24/02/29(木) 19:58:01
カーマ「そそそそーですよねー!あんな誰にでも配ってる友チョコも友チョコに浮かれるなんてとんだお間抜けさんなんているわけないですよねー!」
ラムダ「たかだかチョコレートに一喜一憂なんてしてたら心がいくつあっても足りないわよ。まあ、そうやって粉々になる人たちを見ているのも痛快なものですが」
ジナコ「実感湧きまくりなお言葉っすねー」 - 157二次元好きの匿名さん24/02/29(木) 22:52:05
兄弟は家族と使用人たちにだけ手作りチョコレートを配布すると聞いて「どのルートがあればあの家のバイトとして潜入出来るか」で討論が沸くファンたち
多分かなり難関 - 158二次元好きの匿名さん24/03/01(金) 07:55:43
本日の復習も予習も宿題も終わり、少年シャルルマーニュは椅子の上で大きく伸びをする。
夜ふかしは身体のためにならない。明日もまた忙しない日常なのだ。今日はもうゆっくりと寝てしまおう。
「はーい?」
そうちょうど決めた時、ドアから控えめなノックが聞こえる。
気配的に立香だろうか。
思いながらドアを開ければ、やはりぬいを抱きしめた小さな立香がいた。
「にぃ……」
控えめに、申し訳なさそうに。おずおずと立香は口をまごつかせる。
「にぃの音が聞きたいの」
「いいよ。入って。俺もちょうど寝ようと思ってたとこ」
「……うん」
その快い招きの言葉に、立香は安堵の息を吐いてからシャルルマーニュの部屋へと足を踏み入れる。
「はい。どーぞ」
ベッドに横たわるシャルルマーニュが立香に向けて自身の胸をぽんぽんと叩く。その誘いのとおりに立香もまたベッドに上がってシャルルマーニュの胸に耳をあてる。
とくとくと、鼓動の音が耳を伝って身体に満ちる。それだけで幸福に全てが溶けていく。
そうして自分の胸の上でじっとしている小さな塊の頭を撫でながらシャルルマーニュは問う。
「聞こえてる?」
「うん。にぃの音」
「そりゃよかった」
その鼓動。その重み。そのぬくもり。
互いに互いを癒やし落ち着かせながら夜は更けていき、やがてどちらからでもなくいつの間にか共に眠りに落ちていた。 - 159二次元好きの匿名さん24/03/01(金) 12:41:50
キャストリア「立香の家に短期でバイトしたことあるけどすごかったよ!皆メイド服着たバゲ子みたいだったの!まああれだけ大きい人は流石にいなかったけど、もう住む世界が完全に違うって感じで居心地わるかったあ!」
村正「だからやめとけって言ったんだよ。ああいう場所は預かる方も預けられる方も身元が確かな1種の社交場だって」
オベロン「なんならいっそ悪役令嬢ごっこしてくればよかったのにね。『このワタクシが貴方のような無作法な平民を善意で雇っているのだから振る舞いというのを考えなさい』とかってさ」
キャストリア「それはちょっとやった」
村オベ「「やったのかよ」」 - 160二次元好きの匿名さん24/03/01(金) 20:08:20
刑部「転生したら没落貴族。出稼ぎ先のロイヤル邸宅では常に兄弟がいちゃついてる」
邪ンヌ「本にもwebにもごまんとありそうなラインね」
清姫「転生物である必要性を感じませんが……」
刑部「有象無象の海千山千でもいいのー!今回はそれでいきたいのー!」 - 161二次元好きの匿名さん24/03/01(金) 22:31:37
キリシュタリア「噂に聞いただけだが家によっては次男以降には余計な野心を抱かせないためにあえて軟弱教育を施す場合があるらしいな」
シャル兄「うち(ぐだ君の男の娘化)の場合はただただ馬鹿(大帝パパ)の趣味だな」
キリシュタリア「……なるほど。……………………なるほど」 - 162二次元好きの匿名さん24/03/02(土) 08:24:18
「にぃぎゅうして」
そう言って小さな身体を目一杯広げる立香をシャルルマーニュは「いいよ」の言葉と共に抱き締める。
自分より柔らかく高めの体温が腕に収まり胸を温めてくれるのがとてもとても心地よかった。
シャルルマーニュとしてはそれだけで十分だったのだが、今日の立香はそうでもないようだ。少しばかり座りが悪いともぞつき腕に力を入れる。
「もっとぎゅうして」
「どれくらい?」
まだまだ幼心なシャルルマーニュでもあまり力を入れては潰れてしまいそうな恐れが生じているのだが。
問われた言葉に立香は「んん、」と声にもならない音を漏らしてからまた腕に力を入れる。
「なくなっちゃうくらい」
「それはいやだなあ」
いくら強い子良い子の塊であるシャルルマーニュであってもよりにもよって自分の手で、自分の中で立香が潰れ消えてしまったら永遠に立ち直れない傷になってしまう。
「にぃぎゅうってして」
「ぎゅうってしてるぞ」
「ぎゅぅぅぅぅ」
潰したくはないけれど立香の要望には出来るだけ応えたい。
そういう想いのもとシャルルマーニュは潰れない程度に立香の身体を抱き締め続け、立香も力一杯シャルルマーニュを抱き締め続けた。 - 163二次元好きの匿名さん24/03/02(土) 13:30:30
「大人に代わって子供が子供のお世話をしてる状態をヤングケアラーって言うんだって」と覚えた言葉を言ってみたかっただけの友人に言われ「確かに俺は立香にお世話されっぱなしだもんなー。不甲斐なくてカッコ悪い兄ちゃんでごめんなー」とぐだ君を抱き寄せすりすりするシャル兄
- 164二次元好きの匿名さん24/03/02(土) 22:08:14
- 165二次元好きの匿名さん24/03/02(土) 23:32:14
- 166二次元好きの匿名さん24/03/03(日) 08:52:37
小さい頃に階段から落ちたことがある。
理由は単純に兄が帰ってきたのが嬉しかったからだ。
思わず小躍りしてしまうくらい嬉しくて嬉しくてすぐに迎えに行かなきゃって駆け出したのだ。
……そんな風にテンションが急騰したら身体が耐えられないと気付かずに。
「立香!」
気付いたら階段の下にいて、兄の腕の中にいた。
咄嗟に庇ってくれてぶつけたのだろうか。頭には血が滲んでいて、意識が揺らいでいてもそれだけは鮮明に見えていて
「にぃ、ケガしてる」
「いいから!じっとしてな!痛いとこないか?誰か!誰か!」
怪我したところに伸ばそうとした手を握られて、兄が酷く泣きそうな顔をしていたことだけは覚えている。
あれからもう何年も経って自分はそんな目眩を起こさなくなったし階段からも落ちな……いや、はしゃぎすぎて危うい時もあるけど、かなり安定するようになった。兄の傷もすっかり最初から何もなかったように綺麗そのものだ。
だけど
「どうした立香。なんかついてるか?」
「ううん。綺麗だなって思ってるだけ」
「綺麗よりかっこいいがいいなあ」
今でも時折、あの時の傷を思い出しては触れたくなってしまうのだ。 - 167二次元好きの匿名さん24/03/03(日) 13:10:05
- 168二次元好きの匿名さん24/03/03(日) 21:41:17
- 169二次元好きの匿名さん24/03/03(日) 22:30:47
お弁当の梅おにぎりを同時に食べて同時にすっぱい( ° * ° )ってなる兄弟
- 170二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 08:07:09
契約の事情もあってシャルルマーニュは仕事の話をあまりしない。
「今回の役もかっこいいぞー」なんて当たり障りのない話をすることもあるし原作があるなら一緒に読むこともあるけれど、現場の仔細はあまり語ることはあまりないのだ。
けれど言わなくても態度に出ることはあるもので
「……今ツラい役?」
「んーー、そういうわけじゃないんだけど、」
精神的に負荷が強くなってくるとしとりと立香に甘えることもある。
何がどうとか語るわけでもなく、ただしとり。立香にもたれてじっとしている。そのぬくもりだけを得て自分の中に空いた何かを埋め合わせようとしている。
シャルルマーニュからしたらカッコ悪いことこの上ないだろう。
けれど立香はこの時間が大好きだった。
誰よりもカッコよくありたいシャルルマーニュの誰にも見せたくない姿を自分にだけ見せて託されているのだから。明日のカッコよさのための何かになれているのだから。
物言わぬシャルルマーニュの重みとぬくもりを感じながら耳の邪魔にならない音楽を流し読書にでもふける。穏やかな時間。
そんな柔らかな時間が、立香は大好きだった。 - 171二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 12:43:14
Q.ぐだお君はVには興味ないんですか
A.あったんですけど先に顔がバレました - 172二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 18:44:37
Vだったら普通にぐだぬいの姿で素のままに振舞うか可愛い動物系のビジュになってキャラつくってたかもしれない
あるいは二次元みたいなかっこいい男子キャラでやってみたりして - 173二次元好きの匿名さん24/03/04(月) 22:23:29
刑部「どうする〜?どんな容姿にする〜?自分に寄せる?美少女になっちゃう?無機物顔とか異種族系でもいいよね〜」
ぐだ「美少女ではないけど女の子はやってたからもういいかなあ?皆にはオレがシャルにぃファンだってバレてるからいっそ肖像権にギリ引っかからないラインまでシャルにぃっぽくして『とうとう自分のことシャルルマーニュだと思い込み始めたぞこいつ』なんて弄られたりしても面白いかも!」
邪ンヌ「たまに変な悪ふざけしたがるわよね貴方」 - 174二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 08:08:19
兄がいなくなってしまったらどう生きよう。
それは立香にとって幼い頃から逃れられぬ命題であった。
別に二人を分かつのは死だけではない。自分と兄は別の人間であり別の歩むべき人生があるのだ。そして兄には進むべき道は決まっていて、自分はその隣で支え続ける力があるかどうかは……、不足しか感じれない。努力は重ねれど年を追うごとにその認識は実感のように重くのしかかり憂鬱にさせる。
幼い頃はその恐ろしさに一晩泣き濡らしたこともある。兄が家にいるならば耐えられずに部屋に飛びこんだこともある。今だってそうしたいくらいだ。けれどそれだけでは駄目なのだ。そんなことばかりしていればいずれ本当に兄の隣にはいられなくなる。分かっているから苦しくなる。自分はどこまでも弱い人間だ。
眩しいものを眺めるように目を細める。
いつだって隣にいてくれる人の手が、また大きく離れてしまう。
それでも生きていかねばならないのだ。
それでも生きていける者でなくてはならないのだ。
強く強く心に刻む。
「シャルにぃ卒業かあ」
たった一人の教室の片隅で、立香はぽつりと声を漏らした。 - 175二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 12:41:44
- 176二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 15:06:39
- 177二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 18:19:16
— 2024年03月05日
高杉「まずい!弟くんが奇声あげてぶっ倒れる面白...じゃなかったヤバい絵面が発生するぞ!!」
賢王「たわけ、とっくに第六感が働いて六時ちょうどに公式の告知を見て倒れおったわ。」
- 178二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 18:31:19
今回のイベントで並べて撮影できるみたいです!!大丈夫!?!?今回のイベントの礼装でぐだと並んだらこれもうおめかししてる兄弟にしか見えないよ!!?!?
— 2024年03月05日
- 179二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 18:57:09
- 180二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 19:38:16
- 181二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 22:13:24
- 182二次元好きの匿名さん24/03/05(火) 22:36:24
- 183二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 05:08:53
保守
- 184二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 08:09:05
週末に次スレかなと思っていたけど今日になりそうですね
「今日はどこがいいかなあ〜」
天気良好な昼下がり。南の窓際を小さな身体の立香は歩く。
大きな窓から射し込む太陽が館内を暖めどこも眩しく居心地が良さそうだ。
本当は外に出たかったけど「まだ寒いからダメ」と言われたら我慢するしかない。お気に入りのクッションを抱えてぬいやちびノブたちと本日のベストスポットを探し歩く。
まあ、どこも大差ないのだけれども。気分の問題である。
「こーこ!」
そうして見付けた日向ぼっこスペースにクッションを置いて腰を下ろす。並んでぽかぽかの陽射しを浴びながらぽかぽかの外を眺めて外に出られた時のための夢を練る。
外に出たら何して遊ぼう、皆で何をしよう、兄と何をしよう。
考えてるだけで楽しく嬉しくうずうずしてくる。早く暖かくなってくれたらいいのに。
「たーだいまー」
「わあ!にぃおかえり!」
「うーん。ぽかぽかの立香だ〜」
半ば夢見るように座していたら突如シャルルマーニュに抱き締められて頬ずりされてしまった。
立香はそれを喜んで受け入れ頬ずり返し、身を寄せ合って日向ぼっこを続けていく。陽射しが弱くなるまで一緒にぽかぽかになる。
何でもなく、それでいて何よりも幸福な一時であった。 - 185二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 12:43:07
- 186二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 18:14:19
- 187二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 18:59:13
可愛い!
お兄ちゃんのおさがり嬉しいやつだ! - 188二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 19:24:07
- 189二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 21:00:22
- 190二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 22:09:23
良き〜
— 2024年03月06日
- 191二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 22:33:07
- 192二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 22:34:56
- 193二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 22:39:35
- 194二次元好きの匿名さん24/03/06(水) 23:56:43
- 195二次元好きの匿名さん24/03/07(木) 00:26:04
恥ずかしくて家出とか拗ねて家出とかもいいけどお互いがお互いを思っての譲れないところの衝突で喧嘩してみて欲しい
相手の言い分も理解はできるけど納得はできなくて二人ともヒートアップして売り言葉に買い言葉みたいな思ってもないことを言っちゃうみたいな
謝りたいけど相手の言い分は絶対に納得できなくて意地張ってしばらくカドックかマンドリカルドの家に泊まる感じ
お互いがお互いのことを真剣に考えて故の喧嘩だからちゃんと二人とも相談に乗る、喧嘩の発端はぐだの自己犠牲から始まって怒られてるときに「シャルにぃだって自分を蔑ろにしがちなのに」って今まで自分だけ怒られてちっちゃな不満が積もって我慢出来ずに喧嘩に入っちゃう感じ
家出先はオベロンやキャストリアの家、村正庵やキリシュタリアの家でも良さそう、それぞれ相談に対する答えが違いそう。
- 196二次元好きの匿名さん24/03/07(木) 01:09:42
- 197二次元好きの匿名さん24/03/07(木) 03:44:53
立香くん、将来お兄ちゃんの専業主夫として永久就職するのもいいぞ
- 198二次元好きの匿名さん24/03/07(木) 07:35:54
オベロンは兄弟がそんな気一切ないから「結婚すれば〜?」って言うけど
兄弟にそういう気持ちがあったら「マジかよ」って顔だけして何も言わなそう - 199二次元好きの匿名さん24/03/07(木) 08:59:32
そろそろ次スレに移るぜ
- 200二次元好きの匿名さん24/03/07(木) 08:59:56
公式配給ありがとう😭