【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅡ【season2】

[1 アルゴス 23/07/04(火) 23:18:50]

愛ってなんなんだ

正義ってなんなんだ

[2 アルゴス 23/07/04(火) 23:19:41]

第1回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒です｜あにまん掲示板

第2回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅡ｜あにまん掲示板

第3回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅢ｜あにまん掲示板

第4回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅣ｜あにまん掲示板

第5回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅤ｜あにまん掲示板

第6回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅥ｜あにまん掲示板

第7回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅦ｜あにまん掲示板

第8回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅧ｜あにまん掲示板

第9回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅨ｜あにまん掲示板

第10回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅩ｜あにまん掲示板

第11回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅪ｜あにまん掲示板

第12回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒でⅫ｜あにまん掲示板

第13回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですXⅢ｜あにまん掲示板

第14回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですXⅣ｜あにまん掲示板

第15回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅩⅤ｜あにまん掲示板

[3 アルゴス 23/07/04(火) 23:20:30]

第16回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅩⅥ｜あにまん掲示板

第17回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅩⅦ｜あにまん掲示板

第18回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅩⅧ｜あにまん掲示板

総集編

【まだ間に合う！】自分はグラスレー寮の生徒です【総集編】｜あにまん掲示板

[4 アルゴス 23/07/04(火) 23:20:53]

season2

第1回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅠ【season2】｜あにまん掲示板

[5 アルゴス 23/07/04(火) 23:21:27]

プロフィール
本名:ティガー・ハグラ(Tigaer・Hagler)
渾名:チグハグ
学年:2年生
学科:経営戦略科(合ってない)→パイロット科
学籍番号:LP014
性別:男
所属寮:グラスレー寮
身長:177cm
容姿:55(平均ちょい上)
髪色:青
瞳の色:青
身体能力:76(高い)
コミュ力:16(無い)→65(そこそこ頑張った)
協調性:29(ぼっち)
料理力:88
得意料理:シチュー
パイロット能力:93(凄い)

決闘成績:1勝1敗0引き分け

[6 アルゴス 23/07/04(火) 23:21:49]

名前:ジェイソン・サダルメリク
愛称:ジェイス
学年:2年生
学科:パイロット科
性別:男
所属寮:シュネー寮(役員の家族)
一人称:「俺」
身長:164cm
容姿:113(超絶イケメン・めっちゃ女顔)
髪色:銀
瞳の色:紫
身体能力:99
コミュ力:100
協調性:93
パイロット能力:66
性格の良さ:70(善性よりだが完全な善人ではない)
備考:人形のように可愛がられてきたため、本当に信頼できる人間がおらず孤独だった。チグハグ君は初めての友達

チグハグ君の友達。とんでもないバカで頭のネジが飛んでいるが、ティガーを真っ直ぐ褒めてくれる数少ない友達の1人。ティガーからの好感度も高い

[7 アルゴス 23/07/04(火) 23:22:08]

<その他>

機体のオリジナル設定、合いそうな曲、提案お待ちしています

採用されるかは確実なことは言えませんが大いに参考になります

機体設定はスレ主の監修を得て採用されるかもしれません

[8 二次元好きの匿名さん 23/07/04(火) 23:22:50]

盾乙、アルゴスって何者なんだ･･･

[9 アルゴス 23/07/04(火) 23:24:35]

あらすじ
プラント・クエタ襲撃事件で過去のトラウマに襲われたティガーは心身喪失寸前まで追い詰められてしまう
そんな時、自身の内側から聞こえた声アルゴスが表に出てティガーは心の中で眠りについた
ティガーが心の傷を回復させている中、アルゴスはティガーのための行動を開始する
例えそれがティガーの恋心を傷つけてしまう可能性があるものだとしても

[10 アルゴス 23/07/04(火) 23:38:54]

『…そんなつもりじゃなかった、そんな台詞をこれからもティガーに吐き続けるつもりなのですか？』

アルゴスの言葉はその一つ一つがサビーナへと深く突き刺さり、彼女から反論の言葉を奪っていく

『もう少し早かったらティガーはきっとあなた方と共に戦っていたでしょう。ティガーは底抜けに優しい子だ、恩あるあなた方に頼まれれば自分にすら嘘をついて戦っていたでしょう』

『貴方にどんな意図があって今この場でその言葉を吐いたのか、考えるつもりもありませんが……』

『貴方が踏み出さなかったおかげでティガーは手を汚すことはなく、代わりに心を砕いてしまった……その事実だけは伝えておきます』

それだけ言うと踵を返し出口へと向かう

『ティガーは貴方のことずっと好きでしたよ…』

そんな捨て台詞のような言葉を最後に残し、アルゴスは去っていった

残されたのはもう2度と立ち上がれ無さそうな、イメージに似合わず幼い少女のように肩を振るわせネックレスを握りしめるサビーナただ1人だけであった

[11 二次元好きの匿名さん 23/07/04(火) 23:44:13]

戦ってたらもう修復不可能レベルにぶっ壊れてたろ、大義の為に何の罪もない人を殺すなんて耐えられるわけがない

[12 二次元好きの匿名さん 23/07/04(火) 23:44:33]

多分シャディク達について行ってもスレッタとかグエルとかと戦うことになって精神が壊れる気がする

[13 二次元好きの匿名さん 23/07/04(火) 23:46:41]

シャディクに着いてってたら自我すら麻痺させた殺人マシーンになるか廃人になるかしか思いつかん

[14 二次元好きの匿名さん 23/07/04(火) 23:48:09]

>>貴方が踏み出さなかったおかげでティガーは手を汚すことはなく、代わりに心を砕いてしまった……その事実だけは伝えておきます

ここはアルゴスなりの優しさなんじゃないかな？

サビーナが誘わなかったから心が砕けてしまったけど代わりに手を汚すことも嘘をついて戦うこともなかった

貴方の選択は間違いだけど確かにティガーを救っているそれもまた事実だって言ってるようにも取れる

[15 二次元好きの匿名さん 23/07/04(火) 23:48:45]

まあ言葉の綾でしょ

[16 アルゴス(今夜の最後) 23/07/05(水) 00:00:00]

<もっと分かる！ワード解説>

アルゴス・ジェミニィ

(ジェミニじゃなくてジェミニィ(ここ重要))

精神が限界を超えたティガーと入れ替わるように顕現したティガーと同じ顔をした人物

肉体はティガーと同じなためパッと見の外見はティガーと同じだが瞳が真っ赤だったり、髪が毛先になるにつれて青→赤のグラデーションがかかっているなどの違いもある

データストームの向こう側を知っていたり、生まれ変わりを思わせる口ぶりだがその真相はまだ定かではない

そんな彼の行動理念は「ティガーを幸せにする」というその一点のみである

[17 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 00:05:30]

なんで”ィ”をつけたかと思ったら良心回路か

[18 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 00:23:44]

>>16

左上確認したら地味に解説してるのアルゴスだった…総集編の解説コーナーか！？

今回もお疲れさまでした続き楽しみです

[19 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 00:40:13]

グラスレー勢は一転して八方塞がりになったな、アルゴスの全貌を知らないからどこからバレるか分からなくなった

[20 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 01:03:43]

シャディクはジョーカーを使い損ねてババを引かされたって感じだな

[21 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 04:31:24]

というか仕方ないな
父親を失ったとはいえ親に愛されて将来もある恵まれたスペーシアンと革命目指してる戦災アーシアンじゃやっぱ立場が違いすぎるしどの道だった気がする

[22 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 04:38:57]

～～こういう理由だからグループの解体に協力してくれ
迷惑はかけないけどベネグルの資産は全部売り飛ばすからそういう意味では両親に迷惑を掛けるよ(順当なら跡を継ぐことになる子供相手に)
捕まったら死んで刑務所務めしないといけないかもしれない

まともな人なら仲間になってくれなんて言えなさ過ぎる

[23 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 06:29:26]

もしもガールズが半スペーシアンで酷い目にあっていたとしてもチグハグくんの過去的に相容れないだろう

[24 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 06:56:34]

>>22

だからサビーナさんも言わなかったんだろうけどプラント・クエタの一件とあまりにも変わった姿を見て思わず口に出しちゃったのかな？ミオリネの未練が漏れ出るシャディクみたいに

[25 アルゴス 23/07/05(水) 07:46:32]

─数日後

アスティカシア学園は巨大なフロントの中に存在する。その容積はラグランジュ4全てのコロニー群の中でも随一である。当然その巨大さと学園故の機材搬入の多さもあり、アスティカシアには至る所に宇宙港が存在していた
とは言っても、その全てが効率的に運用されているわけではなく、中には老朽化や利便性、使用頻度等でほとんど誰も利用しない港も存在する
そんな不良在庫の港に珍しく多くの人が集まっていた
その多くはアスティカシアの生徒であるが、中には見たことのない制服に身を包んだ者や大人の姿もあった

そして、その集団の視線は1人の少年に向けられていた

『本日はお日柄もよく、皆さんお忙しいところをお集まりいただきありがとうございます』

仰々しいポーズと共に社交辞令を述べることアルゴスは大衆の面前であっても緊張の一欠片も感じない表情をしていた

[26 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 07:53:18]

何やってんだアルゴスゥ！（団長並感）

[27 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 07:58:54]

プラントクエタを見る限りアルゴスはMS戦もバカ強いのはわかるけど、チグハグ君とスペック的な差はあるんだろうか

[28 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 10:03:29]

しかしここまで変貌したら周りは大混乱だな

[29 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 11:46:39]

>>22

というかチグハグ君の義父ってなんの仕事してんだろうか

[31 アルゴス 23/07/05(水) 12:37:21]

みなアルゴスを見ては口々にコソコソ話をし、港はそこそこの喧騒に満ちていた　

『本日は私の召集に応えこうして多くの人がお集まり頂いたこと、心よりの感謝を申し上げさして頂きます』

丁寧に感謝を伝えるアルゴスではあるが、集まった人々はそもそもどうしてこんなさびれた港に集められたのか、その理由を知りたがっていた

『皆様にこうやって集まっていただいのは他でもない、これから来たる災厄に立ち向かう為であります』

仰々しい言葉を使い、大袈裟な身振り手振りで演説するアルゴスに周囲の人間は懐疑的な目を向けていた

「質問よろしいでしょうか？」

集団の中の1人が手を挙げる
ベレー帽を被り、手には電子メモパッド、首には古めかしい縦型カメラを提げた少年である。

『えぇ、構いません。ヨハネス・エルギノさん』

「…それでは、アスティカシア新聞部ヨハネス・エルギノが質問させて頂きます。これから来たる厄災への対処と仰られましたが、その厄災とは具体的にどんな物なのでしょうか」

『ガンダム』

その一言でその場の空気が静まりかえる

『我々の目的は数多くありますが、その中でも我々にしかできないこと…それはガンダム狩り』

『21年前から遺された魔女の呪いであるガンダムを討ち滅ぼすこと、それが我々の使命なのです』

[32 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 12:49:34]

まあ正直最終話で奇跡は起こしたけどもGUND-ARMってクソ以外の何者でもないからな

[33 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 12:53:51]

確かに骨董品でエアリアルを追いつめたチグハグ君であれば対ガンダム組織の旗印になり得る･･･

[34 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 15:05:30]

時系列的には学園祭の直前くらいか？

[35 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 19:43:00]

アルゴスの声が池田秀一ボイスに聞こえてきた･････

[36 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 19:59:28]

>>35

やだよカラーが赤に変わったからってヘンテコ仮面つけるチグハグ君

[37 アルゴス 23/07/05(水) 20:09:25]

「ガンダムだぁ？そんなのこの時代にあるわけないだろ!」

集団の中でも目立つ筋骨隆々の大男が声を荒げる

『現にこの学園では"ガンダムエアリアル"がそれはそれは輝かしい結果を出しているではありませんか？』

「あ、あれは例外だろ!」

『それに対エアリアル戦にてペイル寮が持ち出したファラクト、あれもまたガンダムであるとペイルCEO直々に声明が出されていました。この学園のメカニック科生ならば一度は耳にしたことがあるはずでは？
古い言葉に「2度あることは3度ある」とあります。まだこの時代に至ってもガンダムは絶滅してはいないのです』

「うっ……」

ガンダムが21年越しに大衆の目に現れた、それは紛れもない事実である。
そして、その脅威をアーシアンが振い、スペーシアンへの攻撃を行ってきたのだ。スペーシアンが大部分を占めるこの場において、プラント・クエタのことを知ればガンダムに対する認識を改める事だろう

『ですので、我々はガンダムの脅威を予め排除し、被害を未然に防ぐために行動を行います。……そして、そのための装備がこれです』　

アルゴスが指を弾くと、宇宙港に一隻の船が侵入してくる。それは子供用の木馬のような外見でもあり、流線型のフォルムは旧時代のスペースシャトルのオービターを思い起こさせる。この世界のどこにも類似の形を見ることはない特異な形状をしていた

[38 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 20:26:30]

アルゴスは人知れず準備を行ってたのかな

[39 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 20:35:28]

船まで用意していたとは･･･たぶん叔父さん達のやつかな

[40 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 20:36:51]

トロイの木馬か？

[41 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 20:56:09]

この後学園が襲撃されるしガンダム対策はあったほうがいいよね

[42 アルゴス 23/07/05(水) 21:03:57]

船が港へ接岸すると、1人の男が降りてきた
アルゴスと取引をしていたあの黒髪の少年である

「皆さん初めまして……でもないかほとんどアスティカシアの制服だし…"メカニック科2年"兼"ガリバーズフロンティアパイオニリングCEO"「カルマン・ユーリィ」ご注文の船をお届けに参りました」

「ま、魔法使いが直接！？」
「それよりGFPって事はこの船…」

礼儀正しく会釈をする少年。対して周囲は若干の困惑に包まれていた
無理もない話である。黒髪の少年─カルマン・ユーリィ─がCEOを務める「ガリバーズフロンティアパイオニリング」は宇宙開拓時代黎明期から宇宙での活動では必須の宇宙船の造船業に携わり続けている超老舗なのだ。
近年はMS開発事業にも手を出しているという噂はあるが、それでも超高品質な宇宙船を手掛ける企業としてメカニックにおいてその名を知らぬものはほとんどいないほどの知名度を誇る
そんな企業のCEO、しかも学園内でも奇人として有名なカルマンがわざわざ直接船を届けるなど一大事以外の何者でもなかった

そんな周囲の混乱などわかっていないアルゴスとカルマンの2人は商談の続きを行なっていた

「……というわけで、対消滅エンジンの取り扱いには最新の注意が必要だから少なくとも丸1日か2日は習熟期間が欲しい」

『わかりました。出航は元々オープンキャンパス終了後を予定していますし、問題はありません。それよりもこの攻撃システムのことなのですが…』

[43 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 21:07:59]

>>対消滅エンジン

待てや！！！ガンダムで出すもんとちゃう！！！

[44 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 21:10:44]

これがアルゴー船になるのか･･･？

[45 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 21:14:54]

真面目にナニするつもりなんだ？

[46 アルゴス 23/07/05(水) 21:27:55]

首謀者2人が何やら怪しい会話をして、話しかけづらい雰囲気が漂ってきた頃、船より突如としてワーカードローンに乗せられたハロの大群がゾロゾロとやってきた

ハロ達はこの場に集まった人々に冊子かパンフレットのようなものを配り始める。それはこの船のカタログのようなものだった

「亜光速試験船……？」
「なんだ、この主砲兼自立可動型戦闘用ドローンって？」
「あ、見て、風呂あるよこの船」

各人の反応は三者三様であった。見慣れない言葉の並びに困惑する者、あまりに物騒な装備に何をするのか戸惑う者、珍しい設備にはしゃぐ者もいた

「あぁ、すみません。長話が過ぎました…コイツらは超技術武装機械整備班「ハロ's」です。みんな良い子達なので仲良くしてあげてください」

カルマンに紹介されるとハロ達は耳をパタパタとさせ口々に挨拶の言葉を述べる。もっとも一斉に別々のことを喋るので誰1人として聞き取れてはいなかったが…

大半の人間がカタログを見終わったのを見計らい、アルゴスが一歩前へと踏み出す

『我々はこの船を母船とし、地球へと向かいます。目的は地球にあると推察されるガンダムの生産工場。これは議会連合経由の確かな筋の情報です』

地球、その言葉にまたも周囲にどよめきが走る。そのどよめきの大半はどうしてそんなところに行かなければならないのかというのが大半であったが、中にはアルゴスが議会連合と繋がっていることや未だにアーシアンがガンダムを製造していることを驚く者もいた

[47 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 21:29:30]

突き止める早くない？
何？24話じゃなくってもっと早く畳めとか言われたの？（メタ）

[48 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 21:30:35]

>>47

あの伯父さんの事だし地球にガンダムがあるってのは知ってたんじゃない？詳細な場所までは知らないけどって感じで

[49 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 21:31:38]

尺不足に配慮してくれるアルゴス君は気が利くねぇ！
制作の負担を無視するアルゴス君は気が利かないねぇ……！！

[50 アルゴス 23/07/05(水) 21:39:40]

『そして、何よりも重要な事ですが…いずれ世界を救うこの船の名は……』

『ティガー・ハグラ号！！！！』

dice1d3=3 (3)

1.一同「ないわー…」

2.ジェイス「それだとティガーが起きた時恥ずかしくて死ぬと思うけど大丈夫か？」

3.カルマン「今の時代に船に人名は、ちょっと前時代的すぎるかな……」

[51 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 21:41:13]

アルゴスってチグハグ君のこと好きすぎない？

[52 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 21:42:34]

>>51

謎である

そもそもいつからアルゴスがいたかも

[53 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 21:43:16]

風呂付きはアークエンジェル的要素か、いいねえ

[54 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 21:44:38]

アルゴス君キメ顔で言ってそう

[55 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 21:48:44]

>>47

もっとやばい化け物達でも出てくるんじゃないか？

[56 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 21:53:21]

ロウジ君が知ったらなんで教えてくれなかったのってチグハグ君に詰め寄りそうな船だ

[58 アルゴス 23/07/05(水) 21:56:52]

『何故です！？この世界で最も素晴らしき名前じゃありませんか!』

紛糾するアルゴスであったが周りの目は冷たい。そもそもいきなり人名を船の名前につけるとか側から見なくてもイカれてる行動なのだ


「アルゴデッセイ号」


皆の空気が死にかけている時、一際小さい人形のような可憐な外見の少女が呟いた

「遥か昔の物語では大海を征く英雄達の船の名は「アルゴー船」でした。それにあやかり、私達の冒険(オデッセイ)の脚となるこの船の名を「アルゴデッセイ号」とするのは如何でしょうか？」

「それに、アルゴー船を作った船大工の名前はアルゴスと言いますし。この点は船の所有者であるアルゴスさんへの敬意も込めています」

「そうなると私達はアルゴデッセイ号の乗組員…これもかの神話からもじり「アルゴノーツ」というのは如何でしょうか」

周りから拍手が巻き起こる。クソダサシップネームを提案された人々は小洒落た船の名前とイカす自分たちのチームネームを大いに受け入れた

─自分の提案を全否定されたアルゴスはどこか拗ねた顔をしていたが

ともにもかくにも、宇宙船アルゴデッセイ号に集う少年たちの集団「アルゴノーツ」はこの日世界に産声をあげたのだ

[59 アルゴス 23/07/05(水) 22:00:06]

>>58

誤字ってた

[60 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 22:00:28]

アルゴー船ならドドーナの樫の木が必要だな、アルゴノーツに助言を行う神木

[61 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 22:02:53]

さてさてどの英雄が出てくるのか、ディオスクロイかオルフェウス、アルゴノーツじゃないが魔女繋がりならオデュッセウス、はたまたトロイア戦争のアキレウスか

[62 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 22:05:11]

ガイアー(地球)の怪物を殺す、オリュンポス(宇宙)の英雄達

[63 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 22:06:08]

>>61

これオデュッセウスはもう出てないか？

オデッセイ→オデュッセウスが元の単語

木馬のような宇宙船→オデュッセウスといえばトライの木馬

[64 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 22:18:04]

うーんそもそもアルゴスとはいったい何者なんだ……
与太話的な予想だとパーメットに〇〇された〇〇の〇〇でティガーの人格の出所も〇〇の人物
スレッタを姫様と読んだりエリクトと会ったときに残念そうにしてたのは自分と同じ〇〇の人物だと思ってたから
……アニメ本編の描写から予想したけど飛躍しすぎな気もするなぁ……

[65 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 22:26:50]

Dr.STONE 味を感じるエピソードだな

[66 アルゴス 23/07/05(水) 22:40:31]

─ベネリットグループ・本社フロント

アスティカシアでアルゴノーツが結成されていたその頃、シャディク・ゼネリ並びにその同志の少女達は本社フロントの宇宙港にいた

「シャディク〜！」

「サリウス代表に怒られた？」

明るく元気な声で彼を呼ぶのは深緑の髪と笑顔が特徴のメイジー・メイ。シャディクに気遣いの言葉をかけるのは長髪に眠そうな表情が特徴のイリーシャ・プラノである。

「後継者レースからは一歩脱落かな？」

そういうとわざとらしく肩をすぼめる

「わかってやっているくせに」

そのわざとらしいリアクションにエナオ・ジャズが釘を刺す

「で、次は？」

「父さんを引き摺り込むよ、俺の計画に」

「だから呼んだの？あの2人を」

問いかけるエナオにシャディクは無言で答える。彼らの間柄ではこれだけでも通じるのだ

[67 アルゴス 23/07/05(水) 22:40:44]

「それで〜チグハグ君もといアルゴスは一体どうするの？」

メイジーがシャディク達の最大の爆弾について問い掛ける

「それについてなら心配ない。彼らの行き先は地球らしいしね」

彼の表情から、その心情を推し量ることはできない
宇宙港は相変わらず人々の喧騒に包まれていた

[68 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 22:44:27]

やっぱ呼んだんかフォルドコンビ

[69 アルゴス 23/07/05(水) 22:49:55]

麻婆はるさめ先生より頂きました

いつも大変お世話になっております

大変かっこいい機体ですので喜んで使用させて頂きます

ご期待に完全に沿うことはできませんができるだけ活躍できるような物語にしたいと思います

これからの季節、熱中症等に気をつけて頑張ってください

スレ主より

— 2023年07月05日

[70 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 22:53:00]

>>69

かっけえ！！！！！(語彙消失)

[71 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 22:54:12]

>>69

ハデスの隠し兜にハルペー･･･ペルセウスモチーフのロボットとして凄い出来上がりだ･･･

[72 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 23:02:12]

チグハグ君意識を取り戻したら宇宙猫状態になるのでは

[73 アルゴス(今夜の最後) 23/07/05(水) 23:23:52]

<もっと分かる！ワード解説>

アルゴデッセイ号

登録上の分類は「特殊試験船」

エンジンにはカルマン・ユーリィが開発した物質と反物質の対消滅によって発生する光を推進力として利用した対消滅エンジン「マキシマ・オーバー・ゼロ・ドライブ.Ver.100」が用いられている。

本来の所有者もカルマン・ユーリィがCEOを務めるガリバーズフロンティアパイオニリングであるが、アルゴスがもたらした情報の対価として譲渡された。

その他にも船体各所に予備のエンジンやバッテリーが分散搭載されており、ダメージコントロールに一役買っている。

MS搭載可能数は最大４機と少ないが、格納庫床下に収納されたサブフライトシステム、船体底部の第2格納庫も航空機や可変機を搭載できるスペースがある。

武装は本艦の主砲であり、状況に応じて船から分離してドローン兵器としても使用でき、コンテナに搭載した多種多様な特殊装備で様々な任務に活用できる多目的攻撃用ドローン「バトルホーネット」が2機、機体各所に搭載された自動迎撃連装機関砲やデブリ破壊用の対アステロイド用ミサイル「ワイヴァーン」、可変速パルスメーザーのほか、通常時は船体中央ブロックに収納されており使用時に砲身が迫り上がる弩級攻城兵器「D.D.D.D.砲」などがある。

イメージ(画像はウルトラマンメビウスのイザナミ)

[74 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 23:29:14]

なんちゅーもんを持ち出してんだ…
アルゴスくんまじで何者なんよ
エリクト把握済みシャディク把握済み
そしてこんなもん用意ってとてもチグハグくんの別人格とは思えないんだか

[75 二次元好きの匿名さん 23/07/05(水) 23:36:46]

>>74

そもそも最初の時点で「自分とティガーは人格の発生の根本が違う」って言ってるくらいだしそもそもティガー君がまともな人格の芽生え方してないしでアルゴスが幼年期の終わりのオーバーマインド的サムシングでも驚かんぞ

[76 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 00:04:49]

>>73

亜光速試験船イザナミとかクソドマイナーどころを…

[77 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 00:15:09]

イザナミってあれだっけ、サコミズ総監が乗ってたやつだっけ

[78 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 00:17:34]

>>73

これにアークエンジェルとかホワイトベースのMSハッチがくっついた感じなんかな

[79 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 00:37:52]

雑コラ
多分こんな感じだろ

[81 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 08:17:48]

可変機も出てくるっぽいな

[82 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 11:05:16]

チグハグ君もといアルゴスの乗機ってGUND-ARMとはまた別の技術系統のMSっぽいからガンダムに乗ることはなさそうだな

[83 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 16:16:43]

なんかミオリネやシャディクとは別口で学生の枠に留まってないなアルゴス

[84 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 17:36:48]

アルゴスの考えるチグハグくんの幸せってなんなんだろうか

[85 アルゴス 23/07/06(木) 19:04:51]

─オープンキャンパス前日

ついに明日に迫ったオープンキャンパスを前に学園全体がどこか浮ついた雰囲気で、2週間ほど前にテロがあったことなど信じられないような雰囲気を纏っている
模擬店の出店準備をする者、飾り付けのために学園中を奔走する者、ステージイベントの練習をする者、皆重い思いの準備に精を出していた

そんな中、ハロ搭載電動バイクで学園中を糸を縫うように走り回る人物の姿があった

『ツギノカドヲミギ！ミギ！』

背中に大きなカバンを背負い、左手にダンボールを重ねて持つ、旧時代の日本において出前等で見られたスタイルと似たような形で東から西へ、上層から下層へ、馬車馬のように働き続ける

『お荷物お持ちしました』

「ありがとうティガーく…あ、今はアルゴスだっけ？」

『構いませんよ。私の善行は全てティガーの行動ですから』

アルゴスはそう言うとティガーはしない爽やかな笑顔で応えて見せた

[86 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 19:07:43]

戻らないか…いつ戻るんだろう

[87 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 19:15:26]

このまま戻らない可能性もありそう

[88 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 19:21:27]

>>87

覚醒シーン入れます（意訳）みたいなことスレ主言ってたしたぶん大丈夫

[89 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 19:22:25]

やっとメンタルが再起したと思ったらガンダムテロでトラウマ直撃、その上仕組んだのは恩ある先輩や想い人だったっていうダブルパンチだからな、おそらくシンエヴァ冒頭のシンジくん状態だ

[90 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 19:24:17]

アルゴスからしたらシャディク達はチグハグ君のしがらみがなければとっとと消し去りたいぐらいには嫌いな感じがするからね･･･

[91 アルゴス 23/07/06(木) 20:07:06]

この学園でアルゴスが善行をすればするほど、ティガーと間違えられることが増えていった─これには常にネコミミのハロと一緒に行動していたのもあるが─
それほどまでにこの学園でのティガーは「誰にでも親切にするお人好し」として認識されており、みな彼のことを少なくとも好意的に捉えていた
そんなティガーと間違われ続ける現状にアルゴスはむしろ喜んでさえいた。まるで弟の良い噂を聞いたできた兄のように、ティガーの良い評判を自分のこと様に喜んでいた

学園中を走り回り、辺りはすでに暗く残す荷物はあと一つとなっていた
寮が密集する地帯を抜けると、薄汚れた倉庫を再利用した建物─地球寮─が見えてきた。最後の荷物は地球寮からの依頼だった

まだ皆が起きている時間ではあるが、騒音に気を使ったアルゴスは手前数百メートルからバイクを降り、手押しへと切り替える

居住ブロックの下に停車しようと角を曲がったその時、何やら揉めている人影を見つけた
片方は黒髪に青いインナーカラーが特徴的な地球寮のメカニックのニカ・ナナウラ
もう片方はアルゴスさえ見たことのない人物であった。しかし、どこか既視感を感じる。どこかで会ったような気がしてならない

『まさか、あの手長ガンダムのパイロット……？』

[92 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 20:28:15]

ここでハズレ部屋の2人に遭遇か

[93 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 20:39:38]

ニカが裏切り者だったなんてー（棒読み）

[94 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 20:41:22]

>>93

アルゴスだったらシャディクの周りを探ってる時に知っててもおかしくない

[95 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 20:42:35]

短足ガンダムじゃなく手長ガンダムって呼んだところに気遣いを感じる

[97 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 20:52:18]

三日月やグラハムみてぇな感覚してるなぁ

[98 アルゴス 23/07/06(木) 21:03:58]

壁に伏せ、聞き耳を立てると2人の言い争いが聞こえてきた

「…まるで被害者みたいな言い方ですね」

「えっ…？」

「お礼を言っておきます。貴方のおかげでデリング・レンブランを襲撃できました」

ニカよりも小柄な少女の手には鈍色に光る物を握っていた

『(……！ナイフか、マズイっ！？)』

聞き耳を立てながらも、アルゴスはいつでも飛び出せるように身構える。あの少女がこちらに向かってきた時のためではない
"手の届くところで顔見知りが傷ついたらティガーが悲しんでしまう"からだ

「聞いてますよ。地球と宇宙の架け橋になる素敵な夢ですね」

「お互いの目的のため協力しましょう。そうすれば、みんなにバレずにすむかもしれませんよ」

少女はナイフをしまうと、こちらへと歩いてくる。

「………」

曲がり角に隠れるアルゴスを一瞥すると、興味もないというふうにまた歩き出す
ティガーの友達に何も起こらなくて良かったと胸を撫で下ろすアルゴスであったが、何か思い直した顔をするとニカの元へと歩き出す

『こんな時間に年頃の乙女が2人、秘密の密会ですかな？』

どうやらアルゴスの知らないキナ臭い何かがこの学園の闇で蠢いているようである

[99 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 21:09:00]

またシャディクの陰謀が嗅ぎつけられている･･･アルゴスとチグハグ君はシャディク特攻キャラなの？

[100 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 21:11:24]

>>こんな時間に年頃の乙女が2人、秘密の密会ですかな？

こんなオシャレかつ胡散臭い紳士的な言い回しはチグハグ君には出来んなあ

[101 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 21:12:23]

アルゴスの中で

チグハグ君＞＞＞＞スレッタ（なんで？）＞＞＞（越えられない壁）＞＞＞その他

ぐらいありそう

[102 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 21:17:48]

>>101

越えられない壁の後にチグハグ君の友達とかは入りそうだな、シャディク達？うん･･･

[103 アルゴス 23/07/06(木) 21:53:22]

ニカは闇夜に突如現れたらアルゴスの姿に驚いた
プラント・クエタの事件から─正確にはティガーがアルゴスに変わってから─あの顔の少年は以前のように地球寮へ来ることはなくなった
そのあたりの時期から学園の中では「赤い瞳の男子学生がじっとこっちを見てきた」「赤い瞳の男が夜中に戦術試験区域の方に歩いていくのを見た」などアルゴスと思しき人物の噂が広がっていた

ニカにとってティガーは友達の友達程度の距離感だったとニカ自身は思っている。手先が器用であったり、何かにかけて他人に気を使う人間である事は知っているが、パイロット科の中だと以前チュチュとトラブルを起こした子と特に仲が良かったり、メカニック科顔負けレベルの整備をこなせること等は全て他の寮生などから人伝いに聞いたことだった
つまるところ、ティガーとはそこまで交流がないのだ。そんなニカでも今のティガー/アルゴスの異常性はわかる
特にあの瞳が苦手だった。まるで全てを見透かしているような深い真紅の瞳に見られると自身の罪さえ見透かされているようで逃げ出したくなる

そんなアルゴスが今、目の前にいる。しかもこの場にはニカとアルゴスしかいない。逃げ出すのも無理があった

「な、なんのこと……？」

『何か詮索をしようと言うつもりはありませんよ。ただ、直近で物騒なことがあったばかりです、たとえ学園であってもいつ危険が降りかかるかわかりませんから』

『特に貴方が傷つくと悲しむ人を私は知っていますから』

アルゴスの口調は優しい。しかし、先入観じみた恐怖心がその言動の全てを恐怖の対象として映してしまっている

『…何もないのならいいのです。平和であること、変わらないこと、それはどんな高価なものよりも得難い物ですから。ただ…そんな平穏を壊す者が間近に迫っているとあれば警戒してしまうのが人間ですので』

やはりこの男はわかっているのだ。ニカが抱える誰にも─ニカの最も信頼する人間にさえ─明かさない秘密すらこの男は掴みかけている。ただ恐怖しかなかった。この赤い瞳に自分がどう映っているのか、それを考えるのが怖かった。もし、危険分子と判断されていたら…

『おっと、本題を忘れていましたね』

「……？」

『お届け物です』

[104 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 22:08:18]

怪談みたいに言われてるじゃん

[105 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 22:14:34]

直近で物騒なことがあったばかりです→あなたのやった事を知っていますよ
貴方が傷つくと悲しむ人を私は知っています→そんな人がいるのに随分と恥知らずですね
平穏を壊す者が間近に迫っているとあれば警戒してしまう→下手なことしたら分かってるな？

[106 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 22:48:35]

マフィアみたいな手口だ

[107 アルゴス 23/07/06(木) 22:51:24]

『ごめんください』

「あ、アルゴスさん!」

『こんな夜遅くに申し訳ございません。頼まれていた荷物をお届けに参りました』

地球寮へとやって来たアルゴスをスレッタが出迎える。最初はアルゴスへの変化に戸惑っていたスレッタであったが、地球寮でも1番早くアルゴスへ順応していた─それにはアルゴスが妙にスレッタに優しいと言うのもあるが─

「あー！可愛いー！」

声のする方に目を向けると、ティガーのネコミミハロを持ち上げてクルクルと回る少女がいた。昨日までの地球寮にはいなかった顔である

『アッヤメテヤメテ』

少女に振り回されたことで─機械なのに─ハロが目を回していた。よほど嫌だったのかぐむぐむと少女の手の中でもがくと、スパンとその手から抜け出す
しかし、少女の反応はそれ以上で、手から抜け出したハロを空中でキャッチしてしまう

『お嬢さん、その子が嫌がっていますよ。自分よりも小さいモノと接する時にはまず目線を合わせることがたいせ……』

[108 アルゴス 23/07/06(木) 22:51:49]

少女の手からハロを受け取ろうとしたその時、アルゴスの指先が彼女の手先に触れる
その瞬間、何かを感じ取ったのか驚いた顔をするとその表情は徐々に曇っていった

「紹介がまだでしたね。こちらはソフィ・プロネさん、新しく編入して地球寮に来た子なんです。ちなみに私はこの子のお姉ちゃんとしてこの学校のこと色々と教えているんです!」

スレッタはそう得意げに語ると、自分の胸をポンと叩いた。ムフフと笑みが隠せていない様子はなんだかソフィよりも浮かれて見えた。

『…そうでしたか。それならば初めてお会いするわけだ。私の名はアルゴス・ジェミニィ。貴方が良き学園生活を送れることを祈っています』

社交辞令じみた挨拶だけ交わすと、アルゴスはその場を後にしようとする

「あれ？もう帰るんですか？せっかくですからお茶でも」

『お心遣い感謝致します。ですがこの後に所用がありますので』

それだけ言うと、地球寮を出て行った

電動バイクを走らせながら、アルゴスは先程ソフィに触れた指先を見つめる。その指先には"体の内側から来る熱さ"がこべりついていた

『間違いない、ソフィ・プロネ、彼女もガンダムのパイロットだ…だが何故この学園に……？ここでテロでも起こす気なのか…？』

アルゴスの表情が少し険しくなり、ハンドルを持つ手に力が籠る。これから来る最悪なシナリオを想像しながら、対抗策を練り上げ始めていた

[109 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 23:08:09]

パイロットからガンダムのデータストーム反応を感知できるのか

[110 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 23:10:22]

こうなると姫と読んだのはエリクトじゃなくスレッタの方か？

[111 アルゴス 23/07/06(木) 23:37:44]

─オープンキャンパス1日目

学園が全面的に解放されるこの日、学園は多くの人で溢れあちらこちらで出店が出たり、研究開発内容の発表コーナーがあったりどこか文化祭のような雰囲気を纏っていた
地球寮も出店自体出す予定はなかったが、明日以降に会社のPRを兼ねて出店しようとテントや長机等を出して出店の準備をしていた

そんなお昼前、地球寮の建物にやってくる人影があった
レドームのように二つの丸いお団子がピコピコと動くと、チュチュが何かを感じ取ったように振り返る
そこにいたのは、以前チュチュとトラブルを起こしたパイロット科2年「ジェイソン・サダリメルク」であった

「っ！！てめぇ！このクソラブドール野郎！なんで来やがった！」

地球寮でも特に反スペーシアン感情の強いチュチュは以前のこともあり、2言目をしゃべる前にジェイスの首を掴んだ
対してジェイスは睨みつけるような真似もせず、周囲をキョロキョロと眺めて何かを探しているようだった

「なぁ、アルゴス知らねぇか？」

露悪的な感情すら出さずそんなことを言うものだからチュチュもなんだか居心地が悪くなり、手を離してしまう

「知らねーよ。つーか最近ほとんどこねーし。てか…」

そうぶっきらぼうに言うと、その視線はジェイスの隣に立つ人形のように美しい少女へと向けられた

「地球寮に女連れてくるんじゃねーよ！」

[112 アルゴス 23/07/06(木) 23:38:01]

ジェイスはこの学園でもかなり人気の生徒である。その整った容姿と銀の髪と紫の瞳というファンタジー作品の主人公のような出立ち、常に孤独で近寄りがたい雰囲気もお姉様と呼ばれる方々からの人気を買っていた。とはいえ、ある時を境に社交的になりそれはそれで人気が出ているわけだが
そんなジェイスであるから、ハーレムの一つでも築いているのだとチュチュは勝手に決めつけていた。だからこそ、ジェイスが女を連れて来たことが気に食わない。
見せつけるんじゃねーよと

「あーこいつ俺の許嫁でさ、今日のオープンキャンパスで色んなところ見せるって約束してたんだワ」

「へっ？」

何か極めて衝撃的なことを言われて気がするが、そのなにかの衝撃でチュチュは直後の記憶が完全に飛んでいた
そんなチュチュの前に、少女が一歩踏み出す

「初めまして。ジェイソンさんの許嫁をしておりますメデイア・コギタティオと申します」

ドレスの裾をちょこんと持ち、可愛らしく会釈する少女はそう言うとニコリと微笑んだ

「はぁぁぁぁぁぁぁぁ！？」

今日1番の叫び声が学園中に響いた

[113 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 23:44:11]

メディアか、コルキスの王女にして大魔女キルケーの弟子

[114 二次元好きの匿名さん 23/07/06(木) 23:46:35]

アルゴデッセイ号って名付けた子かな？

[115 アルゴス 23/07/07(金) 00:00:26]

『……なんか聞こえたな』

「そうですか？音響センサー等に異常は見られませんけど」

学園が陽気な雰囲気に包まれる中、アルゴスは1人学園地下のMSコンテナ輸送用の連絡路に立っていた。その手に持つ端末にはブリオン寮のロウジ・チャンテの姿が映っている

「それで何か異常は見つかりましたか？」

『いや、全くないね。…やっぱり当日出たとこ勝負かねぇ…』

2人は連絡路の異常についての調査をしていた。元々、戦術試験区域のチェックは決闘委員会の仕事であり、一般生徒であるティガー/アルゴスにはあまり関係のない話であるのだが、今回に限ってはアルゴス側から申し出たこともあり、特例でアルゴスがチェックを行っていた

「本当に起こるんですか？"ガンダム"によるテロなんて」

『備えあれば憂いなし、昔から言い伝えられてきた言葉だよ。念を入れることは別に悪いことではないよ。それに最近物騒ですしね』

アルゴスの心配はオープンキャンパス中にテロが発生することであった。アルゴデッセイ号の出航がオープンキャンパス終了後なこともあるが、なによりテロ組織のガンダムパイロットの編入が"人が最も集まる"オープンキャンパスの直前というのが引っかかって取れないのだ

『何も起こらなければ1番なのだけれど…』

どうせ叶いもしない望みをアルゴスは1人、よく響く連絡路内に吐き出した

[116 二次元好きの匿名さん 23/07/07(金) 00:03:01]

ロウジ君にも知らせたか、これだけでも被害は少なくなりそうだな

[117 二次元好きの匿名さん 23/07/07(金) 00:43:14]

今日はこれで終わりかな？

[118 二次元好きの匿名さん 23/07/07(金) 09:51:15]

しかしチグハグ君に一切の危害加えるなって契約したのに学園でガンダムテロの手引きするって余裕で契約違反では？

[119 二次元好きの匿名さん 23/07/07(金) 10:19:21]

>>118

だって今学園にいるのはアルゴスだし…そもそも巻き込まれなきゃセーフだし…

[120 二次元好きの匿名さん 23/07/07(金) 10:43:42]

>>119

でもアルゴスが死んだら肉体を共有してるチグハグ君も死ぬんだよなあ、そもそも巻き込まないと契約してる対象がいる場所でテロ起こすのがアウトな気がする

[121 二次元好きの匿名さん 23/07/07(金) 11:47:13]

今気づいたんだけどアルゴスって自分が体をティガーと共有してるってシャディク達に言ってなくない？それならアルゴスにダメージ初めて与えた時に体がティガーのものってわかることになる気が…

[122 二次元好きの匿名さん 23/07/07(金) 12:11:16]

>>121

サビーナさんとのくだりでハイングラのネックレスの記憶をアルゴスが持ってるって気づいてたからチグハグ君が同一であることは分かってると思う

[123 アルゴス 23/07/07(金) 15:06:41]

その後も連絡路をくまなく─ランブリングで使用される試験区域の地下を通る箇所を特に入念に─探したが、証拠らしい証拠も、不明のMSの一機も存在を確認できなかった。つまるところ完全な無駄足だった訳である

「…ティ…アルゴスさんはどこの組織がテロを起こすみたいな目星自体はついているんですか？」

肩を落として誰もいない連絡路で電動バイクを走らせるアルゴスに、端末の画面越しのロウジが聞いてきた

『まぁ、一応はね。ただ悪戯に公表する事ではないし起こるという確証も無くなってしまった』

予兆の無いものを事前に対処することはほぼ不可能だ。今回それがテロに当たる訳だが、ガンダムパイロットの編入という重大な要素はあるのに、それがいつ起こるのかの予測すら立てられずにいた

「念の為、明日のランブルリングの時には緊急用の輸送トロッコの準備をしておきます」

『ありがとう。来客の方は先生方に任せる…ウチの人員も何人かまわしておきましょう』

ともあれ、予兆がなくてもそれを予測し対処するのが技術屋の使命だ。ロウジは緊急用輸送トロッコの準備を始めた。当日ランブルリングに参加するMSの総数を考えると、それなりの台数が必要になるが、決闘委員会主催のイベントである。モノの融通は多少なりともきくのだ。
2人は今日の危機感が肩透かしに終わる事を願ってやまなかった

そして夜は明ける

─オープンキャンパス2日目・ランブルリング開幕

[124 二次元好きの匿名さん 23/07/07(金) 15:35:04]

これってアルゴデッセイ号がオープンキャンパスギリギリに到着したおかげでランブルリングのガンダムテロに関与できたって感じなのかな、早めに出港してたらニュース学園の惨状知ることになってたかも

[125 二次元好きの匿名さん 23/07/07(金) 19:36:14]

シャディクはアルゴス達が地球にいった後にテロする気なのか？

[126 アルゴス 23/07/07(金) 19:53:07]

─ランブリング開始10分前

アスティカシア学園に数多ある学生寮の一つ「シュネー寮」ではMSをコンテナに搭載する作業の最終確認が行われていた

「外部装甲異常なし」
「バッテリーパック装填完了」
「パーメットリンク異常ありません」

コンテナに搭載されているMSはシュネーバイケン社が誇る最新MS「カノーネブルク」である
その名の通り城のように堅牢な装甲と強力無比なビームバズーカが特徴的な機体であり、見かけによらず柔軟な機動も可能と極めて優秀な機体に仕上がっていた
反面、近接装備がからっきしであり肩部ニードルガン、新しく装備されたヒートチョッパーと誰もこれも癖が強くリーチに乏しいものばかりである

そんな機体のパイロットジェイスことジェイソン・サダリメルクはコックピットで出撃前の会話を楽しんでいた。電話の相手はジェイスの無二の親友であるアルゴス・ジェミニィである

『まさか君もランブルリングに出るとはね』

「まァ 、ウチの寮は俺しか碌なパイロットいねェしな。寮のメンツ的にも俺が出るしかないってわけよ」

『おや私はてっきりメディアさんにいいところを見せたいからだと思っていたよ』

「…アイツはそういうのじゃ靡かねェよ」

会話の内容は取り留めもないもので、リラックスしていることが画面越しからでも伝わってきた

『とにかく怪我せずに戻ってきてくれよ？出航は明日なんだから』

珍しく心配するアルゴスにジェイスは笑ってみせると操縦桿を強く握り込む

「分かってるっつーの………それじゃァ 行きますか！！ 」

[127 二次元好きの匿名さん 23/07/07(金) 20:41:05]

決闘君彼女と良い感じなのか

[128 二次元好きの匿名さん 23/07/07(金) 21:58:01]

仲いいなマジで…無事でいろよ…

[129 アルゴス 23/07/07(金) 22:00:04]

「貴方は出なくてもいいのですか？」

アルゴデッセイ号の艦橋ではメデイアとアルゴスがランブルリングの中継映像を流す学園の専用チャンネルを眺めていた

メデイアはアルゴスという存在が疑問で仕方なかった。メデイアは社長令嬢という立場故に幼い頃から多くの人間を見てきた。目先の利益に目が眩み己の欲で自滅した人間、清廉潔白であるように見えて悪逆非道な行為に手を染めていた人間。そうした人間を見聞きし、そして生まれ持った才能とかけ合わさり生まれた「人を見る目」は彼女を「瞳輝く乙女」とまで言わしめるほどの卓越した観察眼となっていた
しかし、その瞳を持ってしてもアルゴスの事については全く読めないのだ。こんな事は今まで一度たりともなかった。人間であれば彼女の目にかかれば全て裸も同然のはずなのに、アルゴスだけは何も見えなかった

『えぇ私が出なくてもグラスレー寮は優秀なパイロットが沢山いますから、ランブリングの心配はしなくてもいいのです』

アルゴノーツとしてアルゴスと会話を始めてはや数日、それでもこの男がどういう男なのかいまだに掴みあぐねていた
ジェイスならばこんな時「俺の親友で超絶いい奴！」などとお気楽な事を言うのだろうが、あいにくメデイアは彼ほど考えなしではないので、よく知らない相手に全幅の信頼を寄せる事はできない。それでもメデイアが彼を知ろうと試みるのは許嫁であるジェイスが彼を信じるからに他ならない。あの世界一バカで捨て置けない男が信じる男をメデイアはもっと知りたいと思っていた

[130 アルゴス 23/07/07(金) 22:00:39]

そんなメデイアが一つ気づいた事がある

『…それにティガーは戦いが好きではありませんから』

この男はティガー・ハグラという人間の話をするたびに、どこか愛おしそうな、どこか後悔に満ちたような、どこか責任感を感じるそんな瞳をするのだ
ティガー・ハグラ
ジェイスが最も信頼する無二の─そもそも彼がその言葉の意味を正しく理解しているのかは置いておいて─親友であり、彼を変えた人間でもある。
メデイアはティガーを知らない。メデイアが知っているのはアルゴスやジェイス、ティガー以外の他人が語るティガー・ハグラだけだった
ティガー・ハグラという存在について知りたい。まだ会ったことのない近くて遠い人間に会ってみたい。ジェイスがどうして彼を好きになったのか、その理由を自分自身の目で知りたかった
だからメデイアは祈る
1日でも早くティガー・ハグラが目覚めますようにと、そうしたらきっとジェイスが見たこともない顔をしてくれるだろうと、そう期待しながら祈る

さて、本日のランブルリングに心配事しかないアルゴスは怪訝そうな顔で参戦者リストを眺めていた
特に怪しいものはいない。あの編入生達の顔も名前もない。あの時考えた未来はどうやら杞憂そうだと考えるとほんの少し肩の荷が降りる
それでも常に最悪を考え続けるアルゴスは、ふっと軽くため息をつくと、アルゴスは席を立ちこの場を去ろうとする

「どちらに…？」

『常在戦場、古き人の言葉です。少し見回りに行ってきます』

そう言うと、パイロットスーツに着替えるために更衣室へと向かって行くのであった

[131 二次元好きの匿名さん 23/07/07(金) 22:35:00]

あれ？アルゴスも出るの？

[133 アルゴス 23/07/07(金) 22:52:01]

─その頃、グラスレー寮更衣室

サビーナは1人、更衣室のベンチに座り項垂れていた

─ 貴方にとってはティガーは仲間ですらないのですね─

あの日の記憶がリフレインする

それは後悔

自分の弱さが、自分の愚かさが招いた当然の帰結

元より、恋などというものにうつつを抜かしていいような人生ではないのだ。ただ居心地の良い都合のいい夢をその代償すら知らずに享受していただけに過ぎない

世界を変えようとしている自分には、誰かを不幸にする事を飲み込んでいる自分には、そんな資格などない

─ 叱るのは…得意じゃないので、一緒に考えるじゃダメですか？─

消えろ、それは私が抱いていい思いじゃない

─ はい！……サビーナ先輩も大切な人ですから！─

消えろ、それは私がかけられていい言葉ではない

─ 自分、サビーナ先輩が笑ったの初めて見ました─

「消えてくれっ…！！」

裏拳がロッカーへと突き刺さる。ドガンッ！と大きな音が更衣室に響き渡る。今のサビーナの瞳からはあの強い意志も、爛々とした気迫も、ティガーが好きだった気丈な姿も、その全てが抜け落ちていた

後悔度:dice1d100=74 (74) +35

40以下:一般的な後悔(1人で立ち直れる)

41以上:失恋の痛み

80以上:重症

100以上:？？？

[134 二次元好きの匿名さん 23/07/07(金) 23:21:21]

ちょっとサビーナさんチグハグ君のこと好きすぎでは？（ｎ回目）

[135 二次元好きの匿名さん 23/07/07(金) 23:22:37]

oh……

[136 二次元好きの匿名さん 23/07/07(金) 23:29:24]

もう最早世界という大義でも自分たちのような存在を増やさないという理想でも避けられんなあ、煩悶する様の人間らしいことよ

[137 二次元好きの匿名さん 23/07/07(金) 23:31:36]

>>136

他の四人のような人間味がない状態から脱したと言える、人間は考える葦とも言うからな

[138 二次元好きの匿名さん 23/07/07(金) 23:52:07]

>>137

このスレ内の解釈だとガールズがどんな事にも動じないのは、悩んだら苦しんだりする事すらできないほど情緒が育ってないからって事なのかも知れないね

このスレのサビーナはティガー君との出会いで情緒が『育ってしまった』からこんなに苦しんでるとか

サビ虐たすかる

[139 アルゴス 23/07/07(金) 23:53:15]

深い後悔に囚われているサビーナ

その指先は首から下げられているネックレスへと触れる

それはたった一つ残された繋がり

少年が長い年月を共に過ごした魂の相棒、その骸を用いて少年が願いを込めて作ったこの世界でたった一つのお守り

戦闘で疲弊した装甲材を使ったからかその表面はボコボコで掠れた塗料が激戦と重ねた年月の長さを物語る

少年からこれを贈られたあの日から、サビーナはこれを肌身離さず持ち歩いていた。少しでも少年を感じていたかったとかそんな乙女的な感情ではない、これを持っている間は自分の積み重ね続けている罪をハッキリと自覚できる。少年を裏切り続けている罪悪感がサビーナを目的へと進ませる原動力となる。

もし自分たちの計画が成功すれば、少年が誰かを思ってしたくもない戦いをすることも無くなるかもしれない、そんな子供じみた願いすら抱いていたと思う

それも、単なる自己満足でしかなく、結局サビーナは少年を裏切り、その心を汚し、あまつさえ自らの心の安寧を保つ為に最も言ってはいけない言葉を言ってしまった

─ 私たちの仲間になってくれないか？─

何が仲間になってくれないか？だ。それを言われてあの優しい少年がどう思うかなんて、少し考えれば分かる話ではないか。

あの少年なら私たちの血に濡れた手すら取ってくれる、そんな最低な思いが心のどこかにあった、その真実が憎い

あの少年ならそれが誰かの助けになると唆せば私たちの計画を手伝ってくれる、そんな自分の浅はかさが憎い

あの少年の過去を知っているのに、それなのに止めようとしなかった、結局自己保身に走った、そんな自分の弱さが憎い

サビーナの手の中でネックレスが誕生のライトの光を反射し輝く。そんな些細な光ですら今のサビーナにとっては眩しくて、自分の心の闇を見透かされているようでネックレスを必死に自分の影に隠した

dice1d3=1 (1)

1.ネックレスを握りか細い声で今はもう自分のそばにはいない少年への謝罪をうわ言のように続ける

2.更衣室にサビーナを迎えに行こうとしたレネが更衣室の中で啜り泣くサビーナの声を聞いてしまう

3.出撃の時間を知らせる端末のアラームが響く

[140 アルゴス 23/07/07(金) 23:57:35]

>>139

誕生→天井

誤字すいません

[141 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 00:11:35]

罪の重さを知らない者には罪を背負うことは出来ない、喜ぶべきことだ、罪を背負うという事を身をもって知ったのだから

[142 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 00:36:19]

グラスレーの面々が人間らしく感じなかったのはお互いが大事だろうにいざとなったら自分も相手も切り捨てる選択が躊躇なく出来てしまうからな気がするわ、普通の人間なら死ぬほど苦悩するはずなのに

[143 アルゴス(今夜の最後) 23/07/08(土) 00:43:24]

「ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい……」

少女以外いない更衣室には、自分の罪と後悔に押しつぶされそうなサビーナに手を伸ばす人などいない

その手を持つ少年は自身のせいでもう手の届かないところに行ってしまった

「後悔先に立たず」そんな言葉がサビーナの脳裏をよぎった

───────────

<パイロット搭乗、出撃前準備完了>

格納庫ではシャディク側近の5人の少女の中でも男子からの人気の高いレネ・コスタが観客達に手を振ったりなどしてファンサービスに勤めていた

そんなレネの元にサビーナがやってくる。その瞳にはいつものような強い意志が宿っていた

「レネ、行くぞ」

「遅れたのはそっちでしょが…」

やや悪態をつきながらも、レネはサビーナの後に続く

「なぁーんだ、案外ケロッとしてるじゃん」

レネなりの気遣いの言葉にサビーナは答えない。少しムスっとするが、まぁいつものサビーナの行動の範囲内ではあるので良しとする

アルゴスが自分たちの前に現れたからというもの、目に見えて弱っていたサビーナがいつもの調子を取り戻したことにレネは少し喜んでいた

[144 アルゴス(今夜の最後) 23/07/08(土) 00:43:47]

─しかし、ヒビの入った心は簡単には治らない
今のサビーナはただ無理をしているだけだった。自分の罪と向き合う事が怖くて、もうティガーはそばにいないんだという事実を認める事が嫌で、だからいつも通りあろうとした。その中には「いつもの通りにしていたらティガーがひょっこり顔を出して帰ってきてくれるかもしれない」そんな甘すぎる考えもあった
サビーナは弱かった。自分が思うよりも、他者から思われるよりも。それでも取り繕う事はできる。たとえ心が壊れかけでも綺麗な布で包んでしまえば、心が壊れていることなど他人にはわからない。だからいつも通りにするのはサビーナが自分自身を守るための自衛行動の面が強かった

パイロットスーツ越しにネックレスに手を当てる
そこにある自分の罪を忘れぬように、かつてあった温もりに縋るように

サビーナは知らない
ティガーがネックレスにどんな想いを込めたのか
たった1人の"初恋"の女性への初めてのプレゼントに込めた想いを知らない
「自分をずっと守ってくれたように相棒(ハイングラ)が自分の好きな人を守ってくれますように。好きな人がピンチの時にそれが目印になって誰よりも早く駆けつけられますように」
そんな彼のネガイを彼女は知らない

[145 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 00:50:10]

ほんと強いようで弱い人だなぁサビーナさん
ここからどう動くのか楽しみですね

夜遅くにすいません！
チグハグくんを描いてみました。散髪後です。
解釈違いだったら申し訳ありません！
これを貼るなりこれを元にイラストを描くなり
何なりとお使いください！

[146 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 00:56:29]

シャディク達が戦争シェアリングの犠牲者というのも事実なんだろうな･･･奪う生き方しか知らない、悲しい怪物達

[147 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 08:25:57]

というかチグハグ君がシャディクのヘタレっぷりを知ったらどうなるんだろうか、流石にドン引くのか

[148 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 08:46:59]

原作で全然後悔とか誰も止めなかったのはガールズにとっては6人以外には本当に大切なものはなかったんじゃなかったからじゃない？
そう考えたらこのスレのサビーナの態度も違和感ないだろう

[149 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 16:50:51]

>>147

正直2期のシャディクには良い意味でも悪い意味でも「うわコイツマジか･･･」って何度も思わされてきた

[150 アルゴス 23/07/08(土) 17:45:00]

「これより、オープンキャンパス特別イベント『ランブルリング』を開催しまぁ〜す」

「ルールはバトルロイヤル方式、制限時間は30分。ブレードアンテナを折られた時点で戦闘不能とみなし、最後まで残ったパイロットの勝利とします」

「参加は自由。まぁ、エキシビションなんでぇ負けても恥かいたりしませんよぉ〜」

「立会人はグラスレー・ディファンス・システムズCEOサリウス・ゼネリ代表に務めていただきます」

セセリアがランブルリングのルールを読み上げる中、ランブルリングの舞台となる第9戦術試験区域には続々と参加学生とMSを乗せた輸送コンテナが到着していた

「KP014 サビーナ・ファルデン」
「LP013 レネ・コスタ」
「ハインドリー、行くよ」

グラスレー寮からはオッズにも名を連ねる2人のパイロットが、同社の量産MS「ハインドリー」で戦場に現れる

「LP017 フェルシー・ロロ」
「KP013 ラウダ・ニール」
「ディランザ、出撃する」

ジェターク寮の誇る重MS「ディランザ」を駆るのは、今日が学園最後の登校日であるラウダと自信満々のフェルシーである

「MP039 チュアチュリー・パンランチ、デミトレーナー」
「KP002 エラン ・ケレス、ファラクト」
「LP041 スレッタ・マーキュリー、エアリアル」
「出ます!」

[151 アルゴス 23/07/08(土) 17:45:14]

地球寮─というよりも株式会社ガンダム─からはパイロット科生3人がそれぞれの愛機で出撃し、着地の衝撃で砂埃を巻き上げている

「LP020 ジェイソン・サダリメルク、カノーネブルク 」
「行くぜ!」

シュネー寮パイロット代表としてこの場に立つジェイスは勝気な笑みと共に戦場へと飛び出す

全てのコンテナからMSの発進を確認し、サリウスが開幕の宣言を上げる

「ランブルリング、スタート」

[152 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 18:09:47]

ｶｰﾝ!!!

[153 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 18:09:55]

alea iacta est. They must cross the Rubicon.

[154 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 18:14:56]

>>149

御三家の誰かが後ろ盾になれば〜のくだりとかわざわざグエルとミオリネの間通ってったとこはマジで「うわ･･･」って声出ちゃったわ

[155 アルゴス 23/07/08(土) 18:32:48]

開始の宣言と共に駆け出していく　

「ホルダーを倒すまでは共闘だ!」

共闘を持ちかける者

「エアリアルとファラクトは最優先で叩く」

息の合った連携により着実に目的を遂行する者

「会社のPRになるつっーのはちょいと癪だが…俺の良いとこ魅せたらァよ！」

自身のプライドの為…いやこれは完全にバカなだけな者である

ともあれ、試験区域はまさに乱闘会場─ランブルリング─の名に恥じない様相を呈していた

[156 アルゴス 23/07/08(土) 18:33:06]

─サビーナside

ペイル社が極秘に開発し、そして現在その所有権が株式会社ガンダムにある高性能MS「ファラクト」その長所は圧倒的な機動力にある。例えば、ホバー機能を有する機体として有名な物にジェターク社の「ディランザ」がある。あれはそもそもそれ専用の脚部によって初めて成立する物であるが、ファラクトはそれを圧倒的な推進力のみで成り立たせている。その機動力に関して言えばベネリットグループの中でも随一だろう

そんなファラクトに肉薄せんと迫る影があった
グラスレー社製MS「ハインドリー」とそのパイロットであるサビーナだ
ハインドリーの極めて高い地形適正・踏破能力により壁さえ走りファラクトを追い詰める

「怖い怖い」

必死の形相で追い迫るハインドリーから逃げ回るエラン に疲労の色はなく、この逃走劇も彼にとっては朝飯前程度のものである
とはいえいつまでも追いかけっこを続けても仕方ないので、ちょうど近くにいたチュチュにサビーナのヘイトを肩代わりさせると、そそくさとその場を後にする

「邪魔だ！どけぇ！！」

サビーナの怒気を込めた薙ぎ払いをチュチュは間一髪で回避する。その一撃はチュチュを持ってして少しビビるほどのものがあったが、自分の怒りを他人にぶつけたところで何も状況は好転しない
サビーナの攻撃はチュチュには当たらないし、ファラクトも見失った。自身から漏れ出す激情にすら気づかず知らず知らずのうちに操縦が荒くなっている事をサビーナは気づいていない

「デミトレぶっ壊したケジメ、つけさせてやんよ!」

幸い、チュチュの射撃がサビーナに当たる事はなかったが、ビームが機体横を通り過ぎるその瞬間までサビーナは自身が撃たれていることに気づいていなかった

[157 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 18:50:22]

サビーナさん無茶苦茶荒ぶってる…

[158 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 18:58:00]

情動によって崩れた精神の均衡、ある種健全とも言える

[161 アルゴス 23/07/08(土) 19:52:40]

─ジェイスside

乱戦に次ぐ乱戦で誰が敵で誰が味方かわからないランブルリング
そんな中、1人モニターを見つめ考え事をしている男がいた。ジェイスである

「うーん…なかなか一箇所には集まんねェか…」

射撃寄りの機体であるカノーネブルクには学園で使用するにはいささか過剰な程のセンサー類が搭載されている
その為、ランブルリングという混戦の極みのような場所においても敵機がどこにいるのか把握ができていた

「……あの谷使えねェか…？」

カノーネブルクの装備は組み換え連結式の長射程火器であるが、ジェイスはもっぱらビームバズーカとして運用している。ビームバズーカは火力こそあるが逆に言えば火力しかない。であるならば使い方を考えて一射でたくさん敵を倒した方がいい、そうジェイスは考える
この男はバカではあるが馬鹿ではないのだ

ちょうど目星をつけていた谷に機体が複数機、しかも相手はあのホルダーとジェターク寮の寮長と来たもんだ
思わず舌なめずりをしそうになるが、獲物の前でそれをやると確実に失敗するというのを漫画で学んでいた賢いジェイスはそんな事はしない
この男がやるのはもっと馬鹿な事である

[162 アルゴス 23/07/08(土) 19:53:01]

「あの山吹っ飛ばして、生き埋め狙いで不意打ち決めさせてもらうぜェ！」

エアリアルとディランザが争いを繰り広げる丘の少し上、張り出た箇所を狙撃しての不意打ち作戦。そもそもオッズ上位者とホルダー2人に喧嘩を売ることの意味を理解しているのかさえ怪しいこの男は、レティクルに山を捉える


その時であった


突如地面が大爆発した

光学系のセンサー以外にアナログな音波センサーを使用し、じゃあ今日の把握に努める。どうやら爆発と同時に何者かがこの試験区域に侵入したようである
やがて噴煙が晴れると、そこに立っていたのは…

「おいおいマジかよ…」

緑色の重装甲に包まれた巨漢のMS「ルブリスウル」であった
突如として出現した謎のMSに皆一様に動揺していた─1人を除いて

「…あの野郎…俺のカノーネブルクと要素が被ってんじゃねぇか！！」

ここまで来ると、もはや天晴れである

[163 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 20:06:48]

嘘だろジェイス･･･

[164 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 20:30:46]

おバカ！

[165 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 20:35:40]

まあ確かに設計思想は似てそうではあるな

[166 アルゴス 23/07/08(土) 20:40:58]

─アルゴスside

『ツギハミギ！ミギ！スグニヒダリ！ヒダリ！』

高速で連絡路内を移動するペジュレヴァリエ内ではネコミミハロが次から次にルート案内をしていた

『…ッ、ロウジさん!状況は！』

コックピット内のアルゴスは珍しく焦りを露わにしていた

「確認されたのは2機…いや端末機のような機体が6機、合計8機です。いずれも学園のレギュレーションは見搭載、外壁にダメージが発生中、学生、来賓の被害は確認されていません」

ロウジは淡々と送られてくる情報を処理しながら、アルゴスに現状の説明を行う
その説明を聞くたびにアルゴスに焦りの表情と額の汗が増える

『シャディク・ゼネリ…！ティガーに危害を加えないという言葉の意味を理解していないのか…！！』

アルゴスらしくない言葉を吐きながら、混乱を極める戦場へと突入していく

[167 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 20:44:40]

肉体を傷つけないからセーフ（byシャディク）

[168 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 20:55:34]

奴の育ってきた環境からすると他人との契約は破るもので自分の契約は他者を隷属させるものって思想だと思うぞ、愛を知らぬとはげに哀れなことよ

[169 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 21:00:22]

ミオリネにノータイムで犯人断定される男だぞ

[170 アルゴス 23/07/08(土) 21:12:38]

─アルゴノーツside

アルゴデッセイ号ブリッジ(艦橋)では慌しく人々が行き交っていた。学園でテロが起きたというのもあるが、何よりも現在臨時艦長をしているアルゴスが出撃前に残した指令が原因であった

─『只今を持ってアルゴデッセイ号の出航予定を17時間短縮。プロトコルE1を発令、船員が乗船次第、直ちに出航』─

プロトコルE1それは「緊急発進プロトコル」である。それをいきなりアルゴスが発令した物だから、船員たちはてんやわんやで準備を進めていた
とはいってもアルゴスが厳選したメンバーである。この状況下でも緊急出航に向けての準備が着実に進められていた


学園内の警備応援に駆り出されたメンバーもまた現場での状況の対応に追われていた。
突然出現し発砲を始めたMSに学園内は騒然となり、誰もが我先にとシェルターへと駆け込んだ。そんな状況下では当然押し倒されたり、ぶつかったりで怪我をしてしまう人も出てきてしまうわけで、教師の案内さえ無視して暴走する集団にはじかれてしまった人々をアルゴノーツ達は救助して回っていた
この時、1人のアルゴノーツメンバーが目覚ましい活躍を果たした
アルゴノーツの船医である「フローレス・パイエン」である。アルゴノーツの中でも珍しい"大人"が誰よりも率先して救助に動き、他のメンバーに指示を飛ばしていた

こうした現場での尽力もあり、避難は逃げ遅れた者を誰も残さずに順調に進められていた

[171 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 21:17:31]

なんで緊急発進かって思ったけど、まあ放置しといて万が一故障したら困るからな

[172 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 21:21:40]

ホワイトベースか何か？

[173 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 21:27:12]

おお、クソ大人の巣窟のアドステラで良心を持ってそうな大人が

[174 アルゴス 23/07/08(土) 21:43:30]

─第9戦術試験区域

ランブルリングの舞台になっていた第9戦術試験区域はこの学園の中でも最も混乱の渦中にあった
それもそのはずだ。もとよりここは安全な学園であり、生徒たちが知っているMSでの戦闘はランブルリングのような命のやり取りのない戦いなのだ
それがいきなり死んでしまってもおかしくない戦場へと作り変えられてしまった。若干18、17の子供達では対応し難いものであった

その中で比較的混乱せずに、というか全く混乱していない者たちがいた
グラスレー寮の生徒である。軍隊的な教育方針を取ることの多いグラスレー寮生としては満点の対応である…と普通ならばなるだろうが、ことここに至っては事情が異なってくるのだ

彼女たちの目的は「サリウスCEOの誘拐」にある
レネやサビーナ、地球の魔女達は目立つ囮に過ぎない。故に彼女達には囮として"他の生徒と同じように"攻撃されてもらう必要性がある
エレベーターシャフトの防御を任されたレネが無人機─ガンヴァルヴァ─からの攻撃を受けている時、サビーナは戦場を駆け回っていた
彼女の役割は"それなりに戦う"ことである
ガンヴァルヴァを落とさないように、かつ自分も落とされないように立ち回ることを求められていた。普段の彼女ならなんて事のない仕事だ

しかし今の彼女は普段の彼女ではなかった

心に押し込み続けている怒りや後悔が知らず知らずのうちにこぼれ続け、彼女の視野を狭め続けていた
だから彼女は気が付かなかった。ガラ空きの自分の背中を狙うガンヴァルヴァの銃口に
そしてガンヴァルヴァのライフルからサビーナを"殺せる"一撃が放たれる

今更ながらアラートに気づいたサビーナであったが、時すでに遅かった。もはやどうやっても直撃は避けられない。「これは死ぬ」彼女の経験が彼女にそう教えていた

[175 アルゴス 23/07/08(土) 21:43:46]

この世界でただ1人それを許さない者がいた

砂煙を纏いサビーナ機を庇うように立ち塞がったその影は左腕を突き出したかと思うと、"特殊な力場"のようなものでビームライフルから放たれた閃光を全て受け流してしまった

「……ティガー」

砂煙が晴れると、そこには緑と黒の装甲に身を包んだ騎士「ペジュレヴァリエ」が立っていた。まるでエアリアル戦の時のように、緑の騎士は再びサビーナを庇い守り切ったのだ

ペジュレヴァリエはサビーナのハインドリーを一瞥すると、飛び去ったガンヴァルヴァを追い飛び去って行く
残されたサビーナは、ダメージを受けた影響でノイズが混じる戦術区域の空をただ眺めるしかなかった

[176 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 22:02:25]

姿は違えど、その本質は変わらない･･･

[177 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 22:06:50]

また裏切りを行ったのに裏切った相手に守られるとは幸運だなあ、恥って感情はねえのかよこのアマ(tntn亭)

[178 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 22:26:08]

しかしアルゴスも次は殺すぐらいの脅しはしといた方が良かったかもな、シャディク達がやっぱ自分達は害されないとか変な勘違いしそうだ

[179 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 22:29:24]

>>178

そんなことしたらチグハグ君が悲しむし……

というかアルゴスが一瞥もしたくないってのもありそう

[180 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 22:37:05]

>>178

アルゴスのスタンスからするとシャディク達を殺すとチグハグ君が悲しむから殺さないけど、シャディク達を生かしておくことによって結果的にチグハグ君の悲しみが上回るようになったら躊躇なく殺しそう

[181 アルゴス 23/07/08(土) 22:43:39]

試験区域中央ではランブルリングに参加していたMSが輸送トロッコを用いての脱出を図っていた

「おい、早く来い！ダイゴウ寮のやつ！」

飛行特化型の脚部を廃した得意な形状のMS─ジネーテ─のパイロットが手を伸ばす先にはダイゴウ寮のクリバーリ・ドゥンがいた

「きゃっ…脚部が壊れて動けない…！」

履帯により走行する彼の機体は右の脚部が大きく破損しており、機体の破損を示すアラート、突如出現した謎の敵、そんな敵を前にして身動きすら取れない現状、その全てが彼を絶望へと誘い、彼の口からは恐怖に怯える言葉しか発せられなくなる

そんな格好の的にルブリスソーンはビームディフューズガンの照準を合わせる

「スペーシアンはみんな死 ねッ！」

確殺の閃光がクリバーリ・ドゥンを貫く…誰もがそう思ったその時だった

「キャッスル・ハイパー・シュートッ！！！」

ビームディフューズガンから放たれたビームに交差するように放たれたビームが相反し、ビームを拡散減衰させていく

バチバチと荷電粒子が待機中でプラズマを発生させる中、乱入してきた影はクリバーリ・ドゥンを掴むと荒っぽくトロッコへと投げ入れる

誰もが口をぽかんとさせる中、割り込んできた重装甲なMSのパイロットは自信満々な声で全域電波で通信を行う

「どうだ見たかよ、俺のチョーカッコイイ必・殺・技！」

カノーネブルクでやって来たバカことジェイスはそれはそれはいい笑顔でそう言ってみせた

[182 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 22:52:57]

よくやったバカ！

[183 アルゴス 23/07/08(土) 23:14:42]

輸送用のトロッコが戦術区域を後にするのを見送ると、カノーネブルクはルブリスソーンへと向き直る

「来いよ、短足野郎！」

そう言うと一目散に逃げて去っていく

dice1d3=2 (2)

1.イラッとしたノレアはカノーネブルクを自分の機体で追いかける

2.ガンヴァルヴァをけしかける

3.ビームディフューズガンを捨て両腕のサーベルを展開し切り掛かる

[184 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 23:16:07]

存外に冷静だな

[185 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 23:26:58]

アルゴスが手長って濁したのに短足って言い切っちゃった･･･

[186 アルゴス 23/07/08(土) 23:39:17]

ノレアによってガンヴァルヴァが数機カノーネブルクを追い立てていた

「へっ、こっちだよォーだ！」

だがジェイスは焦るそぶり一つすら見せずに、ガンヴァルヴァの攻撃をなんとか避け続けながらとある場所まで誘導しようとする

「谷……？」

dice1d3=2 (2)

1.ジェイスの狙いになんとなく気づいたノレアに谷に攻撃され谷が埋まる

2.とにかく動きを止めるためカノーネブルクではなく地面に射撃し足を止めさせる

3.ガンヴァルヴァを追加投入し避けられない弾幕を作る

[187 二次元好きの匿名さん 23/07/08(土) 23:48:13]

一番殺意は低いな

[188 アルゴス 23/07/09(日) 00:06:34]

「何を考えているかは知りませんが、足を止めさせて貰います」

撃ち込まれたビームにより地面が隆起する。ホバー移動をしていたカノーネブルクは足を取られ、転倒してしまう

「不味った…ァッ！？」

そして転倒したカノーネブルクにガンヴァルヴァ達のライフルの銃口が向けられる。本当に終わった、心の底からそう思った

『怪我するなって言ったじゃないか』

[189 アルゴス 23/07/09(日) 00:07:05]

天から聞こえる声はジェイスの前に降り立つと、その左手をガンヴァルヴァへと突き出す

『permisson to shift phase 4！』

ペジュレヴァリエのシェルユニットが"緑"の光を灯すと、左腕前腕部「カトブレパス」の装甲が展開し、内部機構が露出する
何か起こる前に決着をつけようとノレアはガンヴァルヴァ達に引き金を引かせる
しかし、その弾丸は届かないと

ガンヴァルヴァのライフルから放たれたビームは全てペジュレヴァリエに当たる前に受け流され、弾かれてしまう

「これは…エアリアルと同じ」

プラント・クエタから邪魔しかしてこない緑色の機体にノレアの機嫌はいい加減限界であった

そんなことなど知らないアルゴス達は現状の打開を画策していた

『あの無人機達を撃ち落とします…残りは頼みます』

「あぁ、いいぜ……ただ一つアドバイスだ」

『？』

「こういう時は必殺技を叫ぶんだぜ！」

『……わかった』

[190 アルゴス 23/07/09(日) 00:07:16]

ジェイスからのアドバイス？を受け、アルゴスはペジュレヴァリエを跳躍させると、ターゲットであるガンヴァルヴァ複数機をロックオンする

『permisson to shift phase 5』

今度はペジュレヴァリエのシェルユニットが「青」へと変わっていく。それに呼応するように右腕前腕部「クリュサオル」が全体的に変形し"砲身"のような形をとる
その腕に黄金のエネルギーが蓄積されると、大きく振りかぶり迸るエネルギーの本流が撃ち出される

『シューティング…エストーラ！！』

それは黄金の剣。プラント・クエタでエアリアルが見せたガンビットライフルの一撃に勝るとも劣らない威力の剣を一振りすれば、空を漂うガンヴァルヴァ達はたちまち蒸発していった

[191 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 00:11:19]

赤→オレンジ→？→緑→青ってかんじにかわるのかq

[192 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 00:13:06]

ここで必殺技のアドバイスするあたり本当にネジ外れてんだな

[193 アルゴス 23/07/09(日) 00:20:43]

続き

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅢ【season2】｜あにまん掲示板

[194 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 08:34:27]

エストーラ…エストレーラ(星)って意味かな？

[195 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 20:24:11]

うめ

[196 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 22:42:02]

うめ

[197 二次元好きの匿名さん 23/07/10(月) 02:44:27]

うめ

[198 二次元好きの匿名さん 23/07/10(月) 14:34:25]

おつうめ