【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅢ【season2】

[1 アルゴス 23/07/09(日) 00:20:17]

欲望だけが渦巻く星で大事なモノを探す勇気

[2 アルゴス 23/07/09(日) 00:21:20]

第1回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒です｜あにまん掲示板

第2回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅡ｜あにまん掲示板

第3回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅢ｜あにまん掲示板

第4回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅣ｜あにまん掲示板

第5回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅤ｜あにまん掲示板

第6回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅥ｜あにまん掲示板

第7回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅦ｜あにまん掲示板

第8回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅧ｜あにまん掲示板

第9回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅨ｜あにまん掲示板

第10回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅩ｜あにまん掲示板

第11回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅪ｜あにまん掲示板

第12回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒でⅫ｜あにまん掲示板

第13回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですXⅢ｜あにまん掲示板

第14回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですXⅣ｜あにまん掲示板

第15回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅩⅤ｜あにまん掲示板

[3 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 00:21:38]

盾乙

[4 アルゴス 23/07/09(日) 00:21:57]

第16回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅩⅥ｜あにまん掲示板

第17回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅩⅦ｜あにまん掲示板

第18回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅩⅧ｜あにまん掲示板

総集編

【まだ間に合う！】自分はグラスレー寮の生徒です【総集編】｜あにまん掲示板

[5 アルゴス 23/07/09(日) 00:22:14]

season2

第1回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅠ【season2】｜あにまん掲示板

第2回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅡ【season2】｜あにまん掲示板

[6 アルゴス 23/07/09(日) 00:22:51]

プロフィール
本名:ティガー・ハグラ(Tigaer・Hagler)
渾名:チグハグ
学年:2年生
学科:経営戦略科(合ってない)→パイロット科
学籍番号:LP014
性別:男
所属寮:グラスレー寮
身長:177cm
容姿:55(平均ちょい上)
髪色:青
瞳の色:青
身体能力:76(高い)
コミュ力:16(無い)→65(そこそこ頑張った)
協調性:29(ぼっち)
料理力:88
得意料理:シチュー
パイロット能力:93(凄い)

決闘成績:1勝1敗0引き分け

[7 アルゴス 23/07/09(日) 00:23:10]

名前:ジェイソン・サダルメリク
愛称:ジェイス
学年:2年生
学科:パイロット科
性別:男
所属寮:シュネー寮(役員の家族)
一人称:「俺」
身長:164cm
容姿:113(超絶イケメン・めっちゃ女顔)
髪色:銀
瞳の色:紫
身体能力:99
コミュ力:100
協調性:93
パイロット能力:66
性格の良さ:70(善性よりだが完全な善人ではない)
備考:人形のように可愛がられてきたため、本当に信頼できる人間がおらず孤独だった。チグハグ君は初めての友達

チグハグ君の友達。とんでもないバカで頭のネジが飛んでいるが、ティガーを真っ直ぐ褒めてくれる数少ない友達の1人。ティガーからの好感度も高い

[8 アルゴス 23/07/09(日) 00:23:27]

<その他>

機体のオリジナル設定、合いそうな曲、提案お待ちしています

採用されるかは確実なことは言えませんが大いに参考になります

機体設定はスレ主の監修を得て採用されるかもしれません

[9 アルゴス 23/07/09(日) 00:25:23]

あらすじ

ついに結成したアルゴノーツ。自身のアイデアが全否定されたアルゴスは不貞腐れていた
しかしいつまでも不貞腐れてはいられないので学園の裏で蠢く闇を突き止めるため行動を開始する。だが敵の尻尾を掴むことはできず、ランブルリングが開始
そしてプラント・クエタの悲劇が繰り返されようとしていた

[10 アルゴス(今日の最後) 23/07/09(日) 00:31:35]

ティガー・ハグラ(入学時のすがた)

・母親に言われて人生で初めてツーブロックにしてみた

・慣れない環境、適性のない経営科の授業でボコボコにされる前なのでまだ目は完全には死んでいない

・1番トラウマを引きずっている頃

ティガー・ハグラ(イメチェン後のすがた)

・ボサボサの長い髪をレネが切って整えた

・同じツーブロックでもチグハグ君に合うように多少アレンジしている

・友達ができて仲間(自分が一方的にそう思っていた)が出来たおかげで元の明るい性格が顔を出し始めた

・実は顔はお母さん似で性格行動がお父さん似である

[11 アルゴス(今日の最後) 23/07/09(日) 00:32:43]

>>10

※違う人に書いてもらったモノなのでキャラデザのブレは気にしないでください

またこの場を借りて、書いていただいた方々に心よりの感謝を申し上げます。本当にありがとうございました

[12 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 09:06:09]

保守

[13 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 09:06:46]

なんか面白そうなことやってるね！

[14 アルゴス 23/07/09(日) 10:31:37]

第9戦術試験区域の空にガンヴァルヴァの残骸が溶け落ちていく。たった一振り、それだけでノレアが操作していたガンヴァルヴァ3機が破壊された
状況は2対1、どちらが優勢かは火を見るよりも明らかであった

「…やってくれたな」

モニター越しに戦況を見るシャディクは1人悪態をついていた。対MS戦における最高戦力になり得る者、シャディクはティガーにそれを期待していた
しかしどうだ、現に今ティガーは自らの計画の最大の障壁になろうとしている。彼の行動と集まった仲間達が"テロで誰も犠牲が出なかった"という結果を招こうとしている
とはいえ、それで全て終わるような計画は立ててはいない。それならば他のプランを実行するだけである
幸い今回の最大の目的であるサリウスの誘拐は成功している。ここからいくらでも盤面を転がすことはできる
ただ…

「お前の目的はなんなんだアルゴス・ジェミニィ」

あの赤い瞳の少年にまた何かされそうな未来をシャディクは想像してやまなかった

[15 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 11:06:47]

チグハグ君が幸せになることなんだよなぁ

[16 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 11:49:26]

>>15

それがメインではあるけど他にも目的はありそう、なんらかの要因でチグハグ君と共生してるし

[17 アルゴス 23/07/09(日) 11:52:19]

2対1、追い詰められたルブリスソーン/ノレアはジリジリと後退りを始める
今ここで突っ込んでも待っているのはただの犬死、いくらスペーシアンを恨むノレアであってもここでそんな愚策をするような真似はしたくなかった

アルゴス達としてもなかなか手を出せずにいた。こちらは学園仕様のプログラムで稼働しており、相手の無力化はできても撃破までは行くことができない。それで相手を悪戯に刺激しては被害の拡大を招きかねない
かと言って"人を殺せる手段"を取ることもできない。それだけは絶対にできない。アルゴスがティガーの幸せを祈る限り"誰も死なせず誰も殺させない"それが戦いでの最低条件であった

両者が互いに睨みあっているその時、試験区域の天井部分で爆発が起こる

「ソフィ……っ！」

熱中し飛び出してしまった相方を追いノレアもソーンのスラスターを吹かせる

「アイツ、逃げやがった!」

追いかけようとするジェイスをアルゴスが制動する。これ以上の無茶をティガーの親友にさせるわけにはいかなかった
アルゴスは考える。現状の最適プラン、最善の行動を
自分達のことを考えるなら、この後の対応を考えると今すぐ出航した方がいいに決まっている。それならロウジが用意してくれたトロッコで2人ともあの港まで行ける
しかし、ティガーがそれを望むかといえば望まないだろう。ここで逃げ出してはきっと後悔すると立ち向かうはずだ。だがそれはティガーの体を危険に晒すことでもあり…アルゴスは悩んでいた
そんな時、パーメットを介してあのガンダムパイロットの声が聞こえた

「お腹いっぱいのご飯、ふかふかの寝床、温かいシャワー、まだまだあるよコミック、ゲーム、それと……」

「アタシを好きでいてくれる家族!」

なんて事はない、いつの時代でもこの世界ではありふれすぎている「何も持っていない子供」の叫びだ
人並みの幸せすら満足に享受出来ず、幸せは他者から奪い取らなければ得られない者と心に刻みつけられた搾取される者達の悲鳴
場所を変えれば、立場を変えれば無限に聴くことになる弱者達の嘆き、強者には届かぬ怨嗟の声であった

[18 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 11:53:06]

>>14

ひとえにお前がジョーカーを引きそびれたからだなあ、あらゆる場面を覆す鬼札が最悪のババになって戻ってきた

[19 アルゴス 23/07/09(日) 11:53:20]

アルゴスはため息をつく
いつの時代も変わらないこの世界の構造にウンザリして、心底呆れた顔をしている
「この世界はいつまで経っても変わらない」と世界に絶望している
ならばとアルゴスの考えは決まる。この腐った世界からティガーを守るためにはこの場所を離れなくてはならない。感じ取れないように巧妙に隠された"腐臭"が漂うこの場所から1秒でも早く立ち去る事、それがアルゴスの決めた最適であった
これからやることを決め操縦桿を握りアルゴデッセイ号に向け進路を取る






「助けなくちゃ」







心の中から声がする。アルゴスにとって最も大事な声が

『ティガー……？』

そう呟いた舌の根が乾かぬ間にペジュレヴァリエは"アルゴスの意思とは無関係"にあのガンダムの元へと向かう
アルゴスではない誰かがアルゴスの体のコントロールを奪い、操作していた

『……そうか、君は…』

全ての事情を悟ったアルゴスは、深呼吸して事態を飲み込む

[20 アルゴス 23/07/09(日) 11:54:09]

『ジェイス、所用が出来た。君は先にアルゴデッセイ号に向かってくれ。緊急発進のプロトコルは発令している、命令形は君に譲渡するからみんなを脱出させてくれ!』

「おいちょっと待て!俺にお前らを置いてけって言うのかよ!」

『君にしか、頼めないんだ』

「……わかった、でもぜってェ死ぬんじゃねェぞ！！」

友の頼みを無碍にする程ジェイスは薄情ではない。アルゴスの頼みを聞き入れ、コンテナに乗り込み試験区域を後にした

立ち去るジェイスを見送ると、アルゴスは自身の肉体のコントロールが戻っていることに気づいた

『…それが君のやりたいことなら、私は全力でそれを遂行しよう!』

シェルユニットが強く輝き、ペジュレヴァリエの速度を上げていく。コックピットの中でアルゴスは喜びに満ちた笑みを浮かべていた

[21 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 11:56:19]

気が付けば勝手に体は動いていた、それが最高のヒーローの素質

[22 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 12:29:41]

このくだりを思い出した、やっぱりヒーローの素質だよ

[23 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 12:36:01]

どこまでもお人好しだ

[24 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 14:08:55]

良い子だ……

[25 アルゴス 23/07/09(日) 15:37:22]

破壊された外壁から外へ出ると、エアリアルと緑の重装甲の機体が青白い空間で戦い、手長のガンダムがそれを傍観している様子が目に飛び込んできた
青白い空間内では無人機が手長のガンダムを攻撃しており、それがグラスレー寮との戦いで見せたソレ─オーバーライド─の発展であるとアルゴスは見抜いていた

「あ、あの機体！」

自身の真横を通り過ぎ、一直線にウルへと向かうペジュレヴァリエにノレアは手を伸ばすが、コントロールを奪われたガンヴァルヴァに攻撃されている現状では手を出したくても出せない状況にあった

オーバーライド空間に突入したアルゴスはその中に少女の存在を感じ取る

『やはり、これをやっているのはエリクトさんか』

『エリクトさん、辞めてください！普通の人間では耐えられない‼︎』

オーバーライド空間内に満ちるパーメットを介してエリクトがこの現象を引き起こしていると断定したアルゴスはティガーのあのMSのパイロットを助けたいという願いのためエリクトの説得を試みる
しかし、エリクトから返事が返ってくる事はない
愛する者に牙を向けられればどこまでも残酷になれる。アルゴス自身がそうであるようにエリクトもまたスレッタの幸せが最優先なのだ

[26 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 15:52:00]

やっぱりパーメット空間でも活動可能か

[27 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 15:52:58]

アルゴスとエリクトってなんか関係あったんだろうか

[28 アルゴス 23/07/09(日) 16:56:31]

『聞く気はない…か。なら！』

説得を諦めると、アルゴスはペジュレヴァリエをの進路をルブリスウルの方へと変える

「スレッタ！アンタじゃない！」

ルブリスウルのパイロット、ソフィ・プロネは今まさに自身の命を燃やし尽くさんとしていた。パーメットスコア上昇による体内へのデータストームの流入。それは肉体の壊滅的な破壊を招き、パイロットを死へと追いやる。力を求めれば求めるほどガンダムは応え、その対価としてパイロットの命を奪っていく
まさしく「ガンダムの呪い」である

その呪いに身を汚されてもなお、ソフィには欲しかったものがあった。自身を殺そうとするその"声"の主。死の危険性がつきまとうとのが当たり前の自身の人生で、死の恐怖こそが日常だったソフィにとって、その死にトキメキを感じさせる存在は眩しくて仕方がなかった
だから手を伸ばす。子供が偉大な存在に憧れ、自身も同じようになりたいと夢を見、天に手を伸ばすように。それはあまりに純粋で、歪んでいた

「アタシが…欲しかったのは……！」

そんなソフィをエアリアル─エリクト─は拒絶するように、ガンビットの銃口がルブリスウルへと向けられる。
スレッタの絶叫すら届かない。妹へ危害を加えようとした存在を排除するために機械の姉は無慈悲に少女の体を焼き尽くそうとする
とは言ってももうソフィに残された命はほとんどない。エアリアルのガンビットに焼かれて死ぬか、データストームで死ぬかのどちらかである

ソフィは手を伸ばす。欲しい輝きを手に入れるために
エリクトは手を伸ばす。妹を傷つけようとした敵を破壊するために

そして、決して重ならない両者の手が延ばされたその直線上に、緑の騎士は舞い降り、数瞬後に命を落とすコックピットのソフィに両手を伸ばす

『リムーブ！！！』

[29 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 17:06:26]

リムーブ･･･データストームの汚染を取り除く？もしくは魂の移動？

[30 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 17:25:45]

ガンダムしてきたな……

[31 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 17:55:50]

エリクトを人形に移したみたいにするのか？

[32 アルゴス 23/07/09(日) 18:22:26]

アルゴスは古い記憶を思い出していた
昔々、アルゴスは一度だけ姫様の治療の様子を見せてもらったことがある。姫様の治療は赫いアザに犯された人からその原因となる毒を吸い上げるものだった。その時のことをアルゴスは今でもよく覚えている。青い粒子がキラキラと瞬き、薄暗い建物の中が宙の世界のように輝いていた。
治療が終わり、汗を拭ってこちらに笑いかけた姫様の顔をアルゴスはこの先も忘れる事はないだろう
姫様は治療のことを決して明かそうとはしなかったので、それがどういったものなのかを知るのはアルゴスただ1人であり、その事実もあの美しい光景を知っているのが姫様と自分の2人だけなことに優越感を覚えていた
アルゴスにとっての大事な思い出の一つだ

アルゴスがやろうとしている事はそれの再現だ
データストームに犯されているパイロットからその毒を取り除く。アンチドートのように機体とのリンクを断ち切り制圧するためのものではない、吸い上げ救うためのものである
正直、上手くいくかはわからない。理論はあるがそれは机上のものでしかなく、再現性もへったくれもない一発限りの運試しのようなものである。第一大昔に見た治療の再現をMSで行うなど荒唐無稽にも程があるのだ
それでも、やるしかない。これはそういうものであった

『リムーブ！！！』

[33 アルゴス 23/07/09(日) 18:23:38]

そう叫ぶと、ルブリスウルのシェルユニットから凄まじい量のパーメットと、それを通して伝わるデータストームがペジュレヴァリエを通しアルゴスへと流れてくる
ティガーの体に入っている脳が特別性でなければ、既に情報に脳が追い付かず焼け切れていたであろう。それ程までにガンダムの引き起こす高スコアでのデータストームは脅威であり人間にとって毒なのだ

ノレアもスレッタも目の前で起こる現象に理解が追いつかずにいた。ルブリスウルから放出される膨大な量のパーメットがすべて両腕を通してペジュレヴァリエへと吸収されていく。あれではいずれ過負荷となり機体の自壊を招くだろう
現に機体の異常を示すようにシェルユニットは赤からオレンジ、オレンジから黄色、黄色から緑と今まで見せた輝きに不規則に切り替わりっていた
それでもペジュレヴァリエはパーメットの吸収を止める事はなかった

こうしてルブリスウルからパーメットを吸い出し、データストームを肩代わりできているのには訳があった
まず第一にペジュレヴァリエがMSとしては常軌を逸した機体強度を誇る点だ。本機はティガーのどんな操縦にも耐え得るようにとにかく強度を重視して設計された。その強度はMSでプロレスやボクシングが出来るほどである
その機体強度で膨大なパーメットの流入に耐えることができていた

第ニにアルゴス・ジェミニィという男の持つ特殊な力に由来する。それは機体側にアルゴスの持つパーメットを流入させ自らの体のように操る事、即ち「非GUND-ARM機をGUND-ARM機に仕立て上げる」事ができるのだ。勿論これは完全なガンダムからではないが、限りなくそれに近いことをアルゴスはやっているのだ

そして今起こっている現象はこれらの要素が合わさって初めて成立していた。パーメットを自在に操る能力をMSに付与する力、その負荷に十分耐えられる強度のMS、他人のデータストームを肩代わりしても問題の無い脳と体、何かが欠けていれば吸い出すことすら不可能だっただろう

そしてこの現象はルブリスウルの全てのパーメットをペジュレヴァリエが吸収した事により、終了した

[34 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 18:25:39]

異世界！？

[35 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 18:31:43]

アルゴスがどんな世界から来たのかますます謎になった･･･パーメット技術があるということはアドステラ世界の並行宇宙の一つなんだろうが･･･

[36 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 18:33:09]

これますますチグハグ君/アルゴスがガンダムに乗る必要性が薄くなったな、GUNDフォーマットが無用の長物にしかならん

[37 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 18:47:52]

パーメットを操るときたか、進化した新人類感が増したな
こうなるとアルゴスの操縦技術は擬似ガンダム化によるものだから単純な戦闘能力はチグハグ君の方が上なんだろうな

[38 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 18:50:45]

ソフィ…助かったかな？

[39 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 18:50:52]

>>36

そもそもGUND-ARMの設計思想が非人道技術で凡人を超人に底上げするっていうもんだから、ただのMSででガンダム以上の操縦が出来る超人が乗ったらただの性能が良い機体にしかならんわな

[40 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 18:55:16]

>>35

正直黒歴史とかリギルドセンチュリーから来ましたばりのこと言われてもなっとくする

[41 アルゴス 23/07/09(日) 19:15:42]

全てが終わった後、辺りは静寂に包まれていた
その中心にいるルブリスウルは力無くペジュレヴァリエへともたれかかっており、毒々しい紫に輝いていたシェルユニットも今はその輝きを失っている

ペジュレヴァリエのコックピットモニターでは接触回線によってコックピットの中をアルゴスが確認していた
そんな時、エアリアルが2機のほうへと近づいてくる

「大丈夫……ですか？」

弱々しく聞いてくるスレッタにアルゴスは暫しの沈黙の後に答えた

『…あまり、見ない方がいい』

そう言うとルブリスウルを抱き抱えペジュレヴァリエは宙域を後にしようとする

「待て」

そんなペジュレヴァリエの前にルブリスソーンが立ち塞がる

「ソフィをどこに連れていくつもりですか？」

鼻声の混じるその声は、先ほどの恨みつらみが含まれた冷たいものではない、友達を心配する子供そのものだった

『君こそこんな状態の友達を連れてどうするつもりだい？』

『第一、テロリストの要求を聞くほどこっちは優しくないんですよお嬢さん。人との交渉は礼儀と建前、君にはそのどちらもが欠落している』

こんな状況でも態度を崩さないアルゴスの物言いに色々と限界のノレアは衝動的にビームディフューズガンをペジュレヴァリエに向けようとする

[42 アルゴス 23/07/09(日) 19:15:57]

『愚行はよしたほうがいい、君では片腕の私にすら勝てないさ』

そんなノレアよりも早くアルゴスは変形させた右腕をルブリスソーンに突きつけていた
何もかもが上の存在にノレアはただ振り上げた拳を収めることしかできない

『……いい子だ』

ルブリスソーンが銃を収めたのを見るとアルゴスはアルゴデッセイ号の待つ港へと急ぐ

後に残されたのは目の前の状況に困惑したままのスレッタと、作戦をしくじり友さえ失い、限界を超えついにその双眸から涙をこぼしたノレアだけであった

[43 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 19:26:16]

ソフィはこの感じだと辛うじて命だけはある状況なのか？

[44 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 19:27:29]

一期の頃からは想像もできない展開！
まじでアルゴスくん何者なん

[45 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 19:27:54]

･･･これソフィ生きてたらシャディクの裏切りのこれ以上ない証人になっちまうんじゃ･･･

[46 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 19:33:33]

しかしこの上ない皮肉だなあ、同じく恵まれない境遇であるはずのアーシアンの孤児を使い潰すシャディク達とスペーシアンで敵のはずなのにアーシアンの命を救おうとするアルゴス/チグハグ君

[47 アルゴス 23/07/09(日) 20:25:27]

『こちらペジュレヴァリエ、アルゴデッセイ聞こえるか？』

「こちらアルゴデッセイ、聞こえてますよー」

『確認した、ただいまより着艦する』

「了解です、フォースゲート開けますねー」

何ともの間延びした声のオペレーターの言うとおり、アルゴデッセイ号正面のハッチ「フォースゲート」が開き、格納庫までの道が一直線につながる

『それと負傷者を一名回収した、担架の用意を頼む』

ペジュレヴァリエが誘導ビームの指示に従いアルゴデッセイ号へと着艦する。格納庫には帰還したアルゴスを迎えに来たアルゴノーツの面々がいた

しかしその多くはペジュレヴァリエが持ち帰ったMSを見て恐怖の感情を露わにする

「な、なんで学校を襲ったMSが…！？」

「ヒイッ…！」

「どうしてテロリストなんか連れて来たんだよ!」

無理もない、自分たちが今まで生活して来た場所に突如として現れその全てを滅茶苦茶に破壊しようとしたMSが眼前にいるのだ。恐怖して当然と言えた

そんな最悪な雰囲気のアルゴノーツメンバーとは対照的に焦りの表情を露わにするアルゴスは、ペジュレヴァリエのコックピットから飛び出すと、ルブリスウルのコックピットハッチを開き、コックピットシートに横たわるソフィを抱きかかえる

『負傷者は大変危険な状態だ！データストームで体内の情報熱学的エントロピーが増大してる!このままじゃ死んでしまう！』

必死の訴えをするアルゴス

dice1d3=1 (1)

1.だが学園を壊された生徒達は怯えるだけで近寄れない

2.船医のフローレスが担架を持って駆けつける

3.ジェイス「おぉ！アルゴスちゃんと帰って来たんだな!」

[48 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 20:32:45]

これは仕方ない……

[49 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 20:40:22]

確かになあ、死んでも当然のことをしでかしてしまったし･･･

[50 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 21:08:16]

何だろう、死んでほしくはないけど死んだら「まあ仕方ないわな」ってなってしまう

[51 アルゴス 23/07/09(日) 21:12:38]

『……やっぱりそうですよね』

苦虫を噛み潰したような顔をするアルゴスだったが、実際この展開は想像の範疇ではあった。いきなり自分達の学校にテロを仕掛けたテロリストなど進んで助けるようなお人好しはそこまでいないのだ
だからこそ、そんなお人好しの行動に周りがついていけていない。倒すべきガンダムのパイロットと対面した事でアルゴノーツメンバーは何が正しい行動なのかわからなくなってしまった

『タンカ！タンカ！』

そんな時、フヨフヨと担架を押しながらティガーのネコミミハロが大勢のハロ─ハロ's─を引き連れてやって来た
どうやら自力でコックピットのコンソールから脱出したらしい

『よくやったハロ!この子を可及的速やかに医務室まで！』

担架に寝かしつけ、ヘルメットを取る。データストームによる身体負荷で吐血したためソファの口周りは血でベッタリと汚れていた
今のソフィは文字通り虫の息で、ヒューヒューと微かな呼吸しかできていない
そんなソフィを乗せた担架がアルゴノーツメンバー達の中を通り過ぎて行く

反応はそれぞれ違っていた。ガンダムパイロットに恐れるもの、学校を滅茶苦茶にされた怒りをあらわにするもの、初めて見る血で気を失いそうになるもの
だが全員が共通して感じていた事があった

─あんな小さな子供がテロを起こしたんだ─

アルゴノーツメンバーは全てアルゴスが厳選したメンバーである。それ故に皆、高い能力そして高い善性を持っている。そんな"良い人"である彼らだからこそ想像してしまう"あんな小さな体でテロをしてしまった彼女の人生"を、その裏にある想像もしたくない苦労を

相手に対して怒りを感じる心と同情を感じる心は同時に存在し得る。彼らは皆、あの少女を許せない気持ちとあの少女の人生に同情する気持ちが心にあった

[52 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 21:33:01]

こいつら本当にアス高の生徒か？（失礼）

[53 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 21:41:06]

>>52

汚泥からアルゴスが熱心に選別した黄金ってことだろ

[54 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 21:42:13]

ほんと人脈すごいなアルゴスくん
いつの間にここまで…ティガーくんが見たら
ひっくり返りそうだ

[55 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 21:47:39]

>>54

個人的にはアルゴスはチグハグ君から戦闘能力と優しさを少し引いてその他諸々をプラスした感がある

[56 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 21:50:38]

>>55

すみません差し引き前の優しさがクソ高いせいで多少差し引いても優しさの値変わんなくないすか？

[57 アルゴス 23/07/09(日) 21:59:15]

ハロ達がソフィを連れて行ったのを見送り終わると、1人のメンバーが手を挙げた

「なんで、テロリストなんかを助けたんだ？」

そんな純粋な疑問をアルゴスへと投げかける
質問されたアルゴスは皆の方に向き直ると、「確かに」と言い、こう続けた

『我々の目的はガンダムの殲滅にあります。ですがそれはもっと大きな目標の通過地点に過ぎません』

『我々の目指す最終到達時点はこの世界から「悲しみ」を失くす事。誰も泣かなくていい世界を作る事』

『つまり我々の本当の敵はガンダムでもそれを操るパイロットでもありません』

『この世界に蔓延する「悲しみ」これと対峙し打ち勝つこと、それが我々アルゴノーツの真の使命なのです』

[58 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 22:10:15]

組織理念としてはソレスタルビーイングが一番近そうだな

[59 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 22:14:24]

すげぇ壮大じゃん　ほんとに単なる別人格じゃないんだな

[60 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 22:14:39]

石ノ森作品繋がりだけどサイボーグ009の戦争をやめれない人々というテーマと似た感じがあるな、というかベネリットグループがまかり間違って世界を支配したブラックゴースト団って感じだし

[61 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 22:15:03]

一歩間違えばラスボス張りそうなセリフ言い出したぞ……
下手したらクワイエット・ゼロも『有効』に使いそうですね……

[62 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 22:16:09]

アルカディアーを目指す少年少女

[63 アルゴス 23/07/09(日) 22:34:09]

<もっと分かる！ワード解説>

ジェイソン・サダリメルク

バカである。

愛称はジェイス。ティガーと決闘し、その学生離れした戦いに惚れ同じコックピットに乗り、友となった少年

破茶滅茶な顔が良く、男なのに女にしか見えないがやっぱり男である。勝気なツリ目が特徴

表情豊かで感情が昂ると変顔しがち。だけど元が超美形だから醜くならない

学生服は自前の改造品で、本人は勢いよく回転して裾をたなびかせるのが好き。だってその方がカッコいいから

元々学園ではその容姿故に生徒(主にお姉様方)からは愛玩人形のような扱いを受けており、対等に接し友達になってくれる人間を求めていたがなかなかそんな人間に巡り会えず、ストレスを溜めていた。チュチュと争いになったのも些細な口喧嘩中にチュチュが「ラブドール野郎」と言ってしまったからである

でもそんな彼も今はティガー/アルゴスという親友ができて年相応の活発な少年になっている

[64 アルゴス 23/07/09(日) 22:35:24]

>>63

描いてくださった麻婆はるさめ先生よりメッセージを頂いております

お待たせしましたジェイス君完成しました。

ということで改めてデザインコンセプトについて書いておきます。

・コンセプトは「一見儚げな美少年」

・超絶イケメンで女顔ということなのでかなり女性的にしつつギリギリ男にも見えなくないという印象に

・本人の性格からイメージして制服を改造。モチーフは80年代のヤンキーの長ラン

みたいな感じです

[65 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 22:37:02]

元ネタ通り船長になったら帽子被りそう

[66 アルゴス 23/07/09(日) 22:40:52]

ちなみに身長差はこんな感じである

[67 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 23:02:50]

というかこれってソフィだけじゃなくウルまで回収したんだよな、シャディク結構な証拠握られちゃったんじゃ･･･？

[68 アルゴス 23/07/09(日) 23:26:34]

<もっと分かる！ワード解説>

アルゴノーツ

アルゴデッセイ号に乗り込む乗組員の総称

主なメンバーはアスティカシア学園の生徒だが、中には大人やベネリットグループ外から参加したメンバーもいる(メデイアがこの枠にあたり彼女はベネリットグループ外の製薬・医療機器メーカーの社長令嬢である)

メンバーの選考はアルゴスが行ったが、その候補者のリストは広告塔として手広く活動していた(させられていた)ジェイスの人脈を利用、またティガーのファンクラブからも何人か引き抜いている

チームの制服もある(GUYSや新生GUTSSELECTみたいなジャケットタイプ)

その他にも護身用のテーザー銃や生徒手帳にカバーとしてつける拡張装備(学生以外のメンバーにはトランシーバー型の通信機器が支給されている)等、対人用装備も充実している

ちなみに、船は取引によりタダで手に入れたが装備の調達はティガーのお小遣いとスポンサー(ガリバーズフロンティアパイオニリング)から資金援助を受けている

全員が優秀かつ善性に優れた人材で構成されているが、単艦での戦闘能力は多少強い止まりでありこれからの発展に期待が持てるチームである

[69 二次元好きの匿名さん 23/07/09(日) 23:34:56]

チームとしてはまだ発展途上ってとこか

[70 アルゴス 23/07/10(月) 07:59:12]

「この世界から悲しみを無くす、随分大きく出たね」

アルゴデッセイ号の医務室では船医であるフローレスがソフィのカルテを描きながら、クスクスと笑っていた
それは嘲笑ではなく、どこか懐かしむような笑い方だった

「流石はイルズ先生のご子息…今の君は違うんだったけ」

『いえ、この"体"ならその認識であっていますよ。私の精神の話をするなら違いますが』

フローレスから渡された渡されたカルテを読みながら、アルゴスは世間話に興じていた
その表情は決していいものではなく、ソフィの容体が極めて不安定かつ危険な状態にある事をアルゴスに伝えていた

「本来なら、もっと酷かった筈さ」

そんなアルゴスを見かねてフローレスはソフィの容態について語り出す

「君の言った事が正しいのであれば、あの子はスコア4いやスコア5にすら到達していたかもしれない。その状態で短時間とはいえ戦闘を行っていた。それまでのガンダム搭乗による身体ダメージと合わせても、この子はあの場で死んでいてもおかしくはなかった」

それはアルゴスの行動を讃える言葉であった。しかし、その言葉を受け取るべきなのはアルゴスではないと彼は考える

『私が救ったのではありません。ティガーが助けたいと願ったから、彼女は救われたのです』

「だが彼女に手を伸ばしたのは君だ」

またも自身の功績をティガーのものとしようとするアルゴスにフローレスは君の功績だと言う

「ありがとう、君のおかげでこの子は救われた」

フローレスの言葉にアルゴスは少し目を逸らす。それは自分を下卑しているのか、それとも単に恥ずかしがっているのか、それはわからないが医務室は静寂に包まれていた

[71 二次元好きの匿名さん 23/07/10(月) 08:12:22]

お父さんの知り合いかな？そういえば伯父さんが父親がすごい医者だって言ってたしそれで知り合ったのかな

[72 二次元好きの匿名さん 23/07/10(月) 08:40:15]

なんかアルゴスもアルゴスで自己肯定感が低い感じがあるな

[73 アルゴス 23/07/10(月) 10:21:47]

「そういえば、これからグリムイアに行くんだっけ？」

居心地の悪い静寂を破り、フローレスがアルゴスに問いかける

『えぇ、急な出航で準備も万全ではありませんでしたし、それにここには荷物の受け取りに来たのです』

「へぇ、荷物。まぁ私としては名物の目玉コロッケが楽しみだな。あればいいよ学生時代を思い出す」

アルゴデッセイ号は目的地であるフロント「グリムイア」に向けて順調な航海を続ける。なんとも平穏で先程のテロが嘘のように快適な旅であった

[74 二次元好きの匿名さん 23/07/10(月) 10:38:37]

これから本格的な冒険が始まるとなるとまだまだ序章が終わったばかりという感じがするな

[75 二次元好きの匿名さん 23/07/10(月) 12:19:12]

でもどうしてチグハグ君はソフィを助けたいと思ったんだろうか？やっぱり、私を愛してくれる家族!って言ったのがクリティカルしたのかな？

[76 二次元好きの匿名さん 23/07/10(月) 16:17:57]

アルゴスの言う悲しみが無い世界で考えたけど、ギリシャ世界的に考えるならヘシオドスが提唱した『鉄の時代』から次の時代へと変革するっていう感じかもしれない、人々の醜い欲望の坩堝のアドステラは鉄の時代の末期とも呼べるものだし

[77 アルゴス 23/07/10(月) 17:58:05]

「なーァに書いたんだ？」

アルゴデッセイ号のブリッジではタブレットで作業をしているヨハネスにジェイスがウザ絡みしていた

「新聞の編集ですよ、それがボクの仕事ですし」

「あー、そういえばアスティカシアジャーナル書いてんのお前だっけ？」

「正確には複数人いる執筆者の1人がボクですね」

ベレー帽と首掛けの縦型カメラがトレードマークな少年「ヨハネス・エルギノ」はアスティカシア学園で発行される学園新聞「アスティカシアジャーナル」を発行する新聞部の一員である。高い調査能力と洞察力を武器とし、1年生でありながら新聞部のエースを務めている
アルゴスがスカウトしたのもその腕を見込んでのことである

「今はウチの記事を書いてるとことです」

「アルゴノーツの？あー！やっぱ俺の活躍みんな知りたい筈だもんな!」

「それもありますが、1番はアルゴノーツの存在を多くの人に周知させるためですね」

ジェイスの頭に疑問符が浮かぶ。こういうのは秘密の組織!というのがかっこいい筈なのに…とアルゴノーツのことを多くの人に発信するのが不思議で仕方がなかった

[78 アルゴス 23/07/10(月) 17:58:22]

「今回、アルゴス先輩やジェイス先輩の活躍もあり少数の負傷者は出ましたが死者はゼロに抑えられました。これは凄いことなんですよ？」

「ならばこれを使わない手はない。学園をテログループに勇敢に立ち向かい、人々の避難を先導し被害を最小限に抑えた学生たちの有志集団、これほどセンセーショナルで目を引く話題もありませんよ」

「……まぁ、本来ならもっと多くの人の目に映る場所でやりたいですけど、ウチのサイトでも最大閲覧数10万くらいなんですよねぇ…」

不満そうな顔をするヨハネスに対し、ジェイスは逆に少し嬉しそうである

「でもよォ、俺達は学生なんだからさやっぱ足元が大事なワケよ。だったらまず学園での人気を確固たるものにする。それが大事なんじゃねェか？」

学園で自身の人気で一派閥を作る勢いだったジェイスが言うと説得力が段違いであった

[79 二次元好きの匿名さん 23/07/10(月) 18:59:57]

死傷者0
実行犯確保
……大金星だ！

[80 二次元好きの匿名さん 23/07/10(月) 19:17:45]

>>76

親兄弟ですら互いに心を同じとせず、友情は不確かなものになり、己の利益のみを求めて鉄の武器を作り戦争が起こり続ける悲嘆と苦悶に溢れた時代･････アドステラやん

[81 二次元好きの匿名さん 23/07/10(月) 19:24:35]

ジェイスの思考回路がバカすぎる、そのくせ偶に芯食った事言うからタチが悪い

[82 二次元好きの匿名さん 23/07/10(月) 19:33:01]

まあ心配することはない、難行を果たしていけば英雄の名は良くも悪くも広く知れ渡るものだ

[83 二次元好きの匿名さん 23/07/10(月) 19:38:24]

子供達中心の組織
頼れる大人が居るには居る
クッソ強いパイロットがいる
組織の中心人物は多大な信頼関係がある

鉄華団ですねこれは……

[84 アルゴス 23/07/10(月) 19:44:51]

グリムイア入港まで残りわずかとなった頃、アルゴデッセイ号内の大ブリーフィングルームにはアルゴノーツのメンバーすべてが集められていた
その前に立つのはもちろんアルゴスであり、今回は横にジェイスも立っていた

『我々は間も無くグリムイアに到着します。このフロントでの滞在期間は2日、資材搬入完了を確認した後、我々は地球へと向かいます』

『そのためこの2日間は不足している資材の調達などに費やし、新たな装備も搬入します。……とは言っても、事前に連絡済みだら元々立ち寄る予定でしたし、丸一日暇なんですよねぇ…ですから』

アルゴノーツのメンバーはアルゴスの次の言葉に全神経を集中させ耳を傾ける

『ここは思い切って1日オフにしてみんなで遊んじゃいましょうか!』

ブリーフィングルームに集まったメンバーから大きな歓声の声が上がる。皆浮かれ気味で、何をして遊ぶかどこに行くかの話で隣に座る友達と予定の相談をしていた
そんななんとも楽しそうな雰囲気を「コホン」と咳一つで収めたアルゴスはさらに話を続ける

『その前に、やらなければいけない大事な事があります』

「大事なこと？」

『この船の責任者…艦長を決めなければなりません』

艦長、それは船の全責任を持つ大変重い役職のことである。艦長に求められるのは柔軟かつ正確な判断能力、高い指揮能力、部下とのコミュニケーション能力、そしてこの人ならついて行ってもいいと思える求心力とあまりにも多岐に渡り、この全てを高水準で維持し続ける者こそ真の艦長である

「つまり俺のことだな？」

つまりこのバカとは真反対の存在なのだ

[85 アルゴス 23/07/10(月) 19:45:22]

『艦長としての業務はそれほど多くありませんが…』

どこから取り出したのか、アルゴスは目の前の机に人さえ殺せそうな分厚さの本を置く。置いた衝撃で発生した鈍い音に、若干名が引いていた

『とりあえず、このマニュアルを最低限読み込まないとダメですね』

アルゴスはあまりにも無茶な要求を爽やかスマイルで要求してくる。しかもそれに続けて「私がやるとティガーにその役目が引き継がれるので意思の確認が取れないため無理です」と事前に釘を刺してきた
この時、誰もが思っただろう

「絶対にやりたくない…」

となると始まるのは、この非常にめんどくさい仕事を他人に押し付ける押し付け大会である。やれお前は責任感も判断力もあるから向いているだ、船のことについてはお前が1番詳しいだろだ、知識と実践は全く違うだ、全くと言っていいほど全員の方向性が一つにまとまる気配がなかった

そんな時、1人が手を挙げた

「私がやります」

アルゴノーツの看板娘メデイアが責任感ある強い瞳で立候補した。　
その瞳に何かを感じたのか筋骨隆々の男も自分がやると手を挙げる。そしてその隣にいた少年も手を挙げた
それに釣られるように多くの人が手を挙げる。私がブリーフィングルームは「自分が艦長をやるんだ」の大合唱になっていた

[86 アルゴス 23/07/10(月) 19:45:40]

「じゃァ 、俺も!」

状況が飲み込めず、最後に手を挙げたジェイスが大きな声で元気一杯に叫ぶ

「「「「「どうぞ、どうぞ」」」」」

すると皆声を合わせて、ジェイスに艦長を押し付けた。これぞまさしく地球の東国に伝わる伝統芸能「オレがやるよ」である
そしてその標的となったジェイスは

「あ、まじ？じゃァ今日から俺がこの船の艦長な」

満面の笑みでアルゴスが用意していた艦長帽子を被るとビシッと敬礼してみたり、制服のロングコートをたなびかせてみたりしている

後にこの時のことについてアルゴノーツのメンバーの1人はこう語っている

「あの時はみんな声には出しませんでしたけど、心の中ではこう思ってましたよ『やっちまった』って」

何はともあれ、こうしてアルゴデッセイ号の正式艦長はジェイスへと決まることになった

[87 二次元好きの匿名さん 23/07/10(月) 19:53:13]

ダチョウ倶楽部！

[88 二次元好きの匿名さん 23/07/10(月) 19:55:45]

その場のノリやったことが大変なことになる、よくあることだ

[89 アルゴス 23/07/10(月) 20:18:09]

─グリムイア滞在 1日目

フロント「グリムイア」
数あるフロントの中でも古い方に入るグリムイアは街の外観が1960年台のローマに多く見られた建築物のデザインをしており、古き時代のノスタルジーを感じられるとフロントの中でも観光地としての人気の高い場所である

そんなフロント中心地から少し離れた郊外、近代的な工場がそびえる区画にアルゴスの姿があった
この工場区画の一画にある会社がアルゴスの今日の目的地の一つである

「いらっしゃい、待ってたよ」

『お久しぶりです』

迎えに来た作業服の男と共にアルゴスは工場の中へと消えていく
工場の看板には「ガンマ・インダストリー」と書かれていた

[90 二次元好きの匿名さん 23/07/10(月) 20:37:00]

おお、前チグハグ君がテスターした企業か

[91 二次元好きの匿名さん 23/07/10(月) 21:12:16]

水星の魔女には歴代ガンダムの宇宙船でコロニーや地球を巡るってのが無かったから補完してるみたいで面白いわ

[92 アルゴス 23/07/10(月) 21:16:36]

MSに搭載するバインダー製品において、ベネリットグループに並ぶもの無しと言われる超老舗「ガンマ・インダストリー」
お目当ての物はこの工場の最奥の開発ブロックに鎮座していた

「超多目的万能機動制御用補助翼付多段変形機動防楯、その名を『アイギス』制作に難航しましたがなんとか形にはできました」

「アイギス」それは古き神話にて鍛治神ヘーパイストスが鍛造した神の盾。女神アテナによって英雄ペルセウスへと与えられ、ゴルゴン退治に貢献した神話を持つ英雄の装備である
それと同じ名をした盾をティガーはスポンサー契約を通じ知り合ったガンマ・インダストリーに依頼していた

『ありがとうございます。…美しい仕上がりだ。予備のパーツはどれくらいあります？』

「補修用と交換用合わせて丸々3個分くらいだね。ごめんねー、本当はもっと用意したかったんだけど…」

『ありがとうございます、充分すぎるくらいです』

アルゴスは感謝を告げると、自身の端末を操作し金銭取引の画面を表示する。この時代になるとこういった金銭のやり取りは全てデータ上で行われるのだ

「お代はいらないよ」

しかし、それはガンマ・インダストリー側の社員に止められてしまった

「これはウチが新技術の実証用に作った試作品だからね。とてもじゃ無いけどお金は受け取れない。その代わりと言ってはなんだけど、これを使ってウチの宣伝をしてくれるかい？まだ、契約は続いていただろ？」

『願ってもいない僥倖です、ありがとうございます！大事に使って宣伝させていただきます!』

しきりに感謝するアルゴスを見て男はケラケラと笑っていた

「なるほど、ウチのおや…社長が気にいるわけだ!頑張れよ、少年👍」

[93 二次元好きの匿名さん 23/07/10(月) 21:18:01]

＞＞超多目的万能機動制御用補助翼付多段変形機動防楯

かっこいいな……！！

[94 二次元好きの匿名さん 23/07/10(月) 21:19:17]

超多目的万能機動制御用補助翼付多段変形機動防楯
ものすげえエヴァみを感じる、心なしか山下いくとデザインのイメージになった

[95 二次元好きの匿名さん 23/07/10(月) 21:25:11]

アイギスって必ずしも盾の形をしてるわけでは無いらしいな、オデュッセウスに与えられたものは鎧の形をしていたと言う

[96 二次元好きの匿名さん 23/07/10(月) 21:37:37]

シールドファンネルみたいなヤツ？

[98 アルゴス 23/07/10(月) 21:49:46]

アイギスを港まで運ぶ手配を整えると、アルゴスはその脚でグリムイアの住居ブロックにある医薬品店へと向かう
レンガ風タイルで作られた店のアンティークな木製扉を開けると、鈴のチリンチリンという音と共に医薬品店特有の消毒液の匂いが鼻に立ち込める

「アルゴスくん、お疲れ様」

次の用事はフローレスの買い物に付き合うことだった。
医薬品の棚を物色すると、薬は買わず消毒液や包帯、絆創膏などを大量に買い込んでいく。アルゴノーツという子供達の船では風邪薬よりもそういったものの方が需要が高いのだ

「どうして君は私を呼んだんだい？」

アルゴスが店のウィンドウに飾ってある像の置物と睨めっこをしていると、フローレスがそんなことを問いかけてきた

『どうして、ですか？』

「…質問を変えよう。どうして君はアルゴノーツを作ったんだい？」

それは一連のアルゴスの行動についての疑問であった。アルゴスはその主人格をティガーから交代すると、瞬く間に多くの資材、物資、人員を手配しアルゴノーツという一つの組織を作り上げてしまった。フローレスはそこにアルゴスの執念じみた何かが隠されていると睨んでいた

『なんて事はない、ただティガーの願いを叶えてあげたい、それだけの事です』

それに対し、アルゴスはいつものように表情を崩さず穏やかに対応する
だがフローレスはその中に微かに横切る違和感を感じていた

「…私は君と出会って日が浅いし、君のことをまだほとんど知らない。他のメンバーもそうだろう、誰も君の事を知らないんだ。だが、これでも私は医者なんでね伊達に多くの人を見てきたわけじゃない。君のような人も多く見てきた」

「アルゴスくん、君は……ティガーくんを守ってくれる仲間達を作ろうとしているんじゃないかな？」

その問いかけに、アルゴスは答える事なく、店内には店主の眠そうなあくびの声と、カチカチと秒針を刻む時計の針の音が店内に響いていた

[99 二次元好きの匿名さん 23/07/10(月) 21:51:07]

アルゴス……お前……消えるのか……？

[100 アルゴス 23/07/10(月) 22:59:35]

─宇宙港

「うーんっ、ようやく終わったァ 〜」

宇宙港ではめでたくアルゴデッセイ号の艦長になった(させられた)ジェイスが入港の諸手続きを終え、体を伸ばしていた
元来の身体の丈夫さもあるが、人並み以上にあるコミュニケーション能力のおかげかジェイスに疲労の色は見えない。意外と彼にとっては天職なのかもしれない

「お疲れ様です」

宇宙港の入港ゲートの側で待っていたメデイアが仕事を終えようやくやって来たジェイスに労いの言葉をかける

「待たせたな、立ちっぱで疲れてねェか？」

「いえ、そこにここは低重力区画ですし立ったままでも疲れませんよ」

「あれ？よく考えりゃそりゃそうか!」

この2人は許嫁の関係にある
ベネリットグループのMS開発企業の役員の息子とグループ外の製薬・医療器具の社長令嬢、どう見ても企業の結びつきを深めるための政略結婚でしかない
だが、そんな愛もへったくれもないような関係になるのが普通の筈の関係なのに2人の関係性はどちらかといえば、良い方向性に向いていて、ふとした瞬間に見せるやり取りは長年連れ添ったパートナーのように見える

「この後は艦備品の買い付け、その後は…今日は何を食べますか？」

「うーん、ラーメンとか？」

銀髪の美少年と輝く瞳を持つ少女、似合いの2人は仕事の後の夕食に思いを巡らせていた

[101 二次元好きの匿名さん 23/07/11(火) 06:59:45]

女の子と2人でラーメンはいいのかジェイス？

[102 アルゴス 23/07/11(火) 08:04:29]

居住ブロックの一角にある高層ビル、ヨハネスはそのビルである人物と会談をしていた

「うーん、流石アスティカシアの学生さんだね。こっちのプロに勝るとも劣ってないよ」

電子タブレットでつい先程更新されたアスティカシアジャーナルを読み込んでいる女性は、柔らかい笑顔でそう言った

「INNの記者の方にそう言ってもらえるなんて…光栄です」

INN─Interplanetary News Network─ほとんど全てのフロントに放送局を持ち、地球圏最大の規模を誇る報道機関である。目の前にいる女性記者はそのINNに所属するジャーナリストであった

「学園でのテロ行為…こういう時当事者が情報発信できるのってほんと報道の世界だと強いんだよねぇ…あーあ、こんなビックニュースなら私も行けばよか…」

「あ、ごめんごめん！デリカシー無かったわ」

手を合わせて謝る女性記者の姿に大人も子供も根本の部分は変わらないなとヨハネスは苦笑いしていた
時計のアラームがジリジリと鳴り響く。もとより当日アポ無し面会であったため短時間とはいえ面会の時間をとってくれたことにヨハネスは感謝しっぱなしであった

ペコリと頭を下げ、ビルを後にするヨハネスを女性記者はその姿が小さく、見えなくなるまで見送り手を振り続けた

「アルゴノーツかぁ…」

振り返りビルへと戻る女性記者は面白いおもちゃを見つけたような顔をしていた

[103 二次元好きの匿名さん 23/07/11(火) 10:39:20]

それぞれが出来ることやってる感じでいいな

[104 二次元好きの匿名さん 23/07/11(火) 11:45:44]

未だに地球でガンダム作っていたって証拠捕まえたらこれ以上無い特ダネだわな、議会連合の暗躍までバレるから地球圏がひっくり返る

[105 アルゴス 23/07/11(火) 13:01:00]

「あー食った食った！」

「とんこつ」の暖簾を掲げるこじんまりとしたラーメン屋から出て来たジェイスは腹を押さえて満足そうにそう言った。
対して、メデイアの方はあまり口に合わなかったのか、動物性スープの独特の匂いにやられたのか少し調子が悪そうな顔をしていた

「あー、なんかごめんな次はもっと店を選ぶよ…」

そんなメデイアを見てジェイスは珍しくどこか申し訳なさそうな様子だ。そんなジェイスを見てメデイアは大丈夫だと返すが、やはりその表情は優れなかった



メデイアを気遣い、人混みを避け港へと向かって歩いていると、辺りは薄暗い石造りの路地へ変わっていた。どうやら、迷ってしまったようである
幸い、地図アプリを見る限り港までは後少しなのでこの薄暗い路地をこのまま突っ切る事にした

「おや、こんなところに来客とは珍しい」

突然発さられた声の方に振り返ると、目深にローブを被り椅子に座った老婆が、手前に置かれたテーブルの水晶に手をかざしていた。つい先程まではそこに誰もいなかった筈なのに突然現れたその老婆に、ジェイスは最大の警戒心を発揮し、メデイアを自身の影に隠すように庇う
次に老婆が何をしてくるのかジェイスには分からなかったが、この老婆から漂う不穏なオーラはきっといい事は起こらないだろうとジェイスに予感させていた

そしてついに老婆が口を開く

「お前さんたち、占い、興味あるかい？」

[106 アルゴス 23/07/11(火) 17:58:10]

「占い…ですか？」

あまりにも怪しい老婆の勧誘に2人は少しずつ後退りし、その場を後にしようとする

「いいのかい…？お前さんの1番気になっている事……大事なお友達がいつ目覚めるのか占ってやるというのに…」

「…ティガーのことか。なんでお前がそれ知ってんだよ」

「ひょょょ、どうじゃい占っていくかね？」

怪しさ全開であったが、実力はあるようである

というわけで、2人は渋々占いを受ける事にした

占ってもらう内容

dice1d3=1 (1)

1.ティガーがいつ目覚めるのか(ジェイス)

2.今後の旅のことについて(ジェイス)

3.明日のラッキーカラー(メデイア)

[107 二次元好きの匿名さん 23/07/11(火) 17:59:44]

やっぱり一番気になるのはそこだわな

[108 アルゴス 23/07/11(火) 18:14:40]

「やっぱり気になるかい？そうだと思ったよ、お前さん友達のこと大好きだろう？」

「あぁ、大好きだ。さぁ、さっさと占ってくれ」

「ひょょょょ、人使いの荒い船長さんだこと」

dice1d3=2 (2)

1.もうすぐ目覚めるねぇ…

2.もういつ目覚めてもおかしくない。何かきっかけがあればすぐにでも目覚めるさ

3.もうすぐ目覚めるけど、これは……

[109 二次元好きの匿名さん 23/07/11(火) 18:22:01]

占いか･･･ギリシャ神話で占い、予言はかなり重要なファクターだからな

[110 二次元好きの匿名さん 23/07/11(火) 18:23:17]

てか船長ってことも見抜いてやがる･･･

[111 二次元好きの匿名さん 23/07/11(火) 18:24:19]

きっかけか、なんらかの争乱なんだろうなあ(諦め)

[112 アルゴス 23/07/11(火) 18:44:39]

「本当か!」

ダンッ！と机を叩き、ジェイスが老婆の眼前に飛び出す

メデイアはそれを宥めて座らせると、老婆に聞き返した

「きっかけとは一体……？」

「きっかけはきっかけさね、良いこと悪いこと、アンタらの受け取り方は自由だがそれがアンタらのお友達を目覚めさせるだろうさ」

「さぁ、そちらの船長さんを占ってあげたから、次はそちらの瞳の綺麗なお嬢ちゃんを占ってあげようねぇ」

占ってもらう内容

dice1d3=2 (2)

1.今後のアルゴノーツの旅路について

2.人間はこの世界で幸せになれるか

3.ジェイスは今後どうなるか

[113 二次元好きの匿名さん 23/07/11(火) 18:47:11]

なんともまあマクロな事を･･･

[114 二次元好きの匿名さん 23/07/11(火) 18:48:30]

占いといえば1期のタロットを思い出すな、ダイスを振れば振るほどチグハグ君にありとあらゆる困難が襲いかかるという暗示をした地獄の占い

[115 二次元好きの匿名さん 23/07/11(火) 18:49:32]

>>114

あれが今割とその通りになってるのがな…

[116 アルゴス 23/07/11(火) 19:16:20]

「ひょょょょ、随分とご大層なこと事、それに…」

「なれるか、じゃなくて、そうしたいんじゃないのかね？」

「……それが、私たちの使命ですから」

試すような老婆の物言いに、メデイアは力強く返した

そんな許嫁をジェイスは隣でうんうんとうなづき誇らしく思っていた……はずである

dice1d3=3 (3)

1.ま、全ては努力次第だねぇ

2.人間は幸せになれるさ、人間はね、そうするためにできているのだから

3.おっとこれは…

[117 二次元好きの匿名さん 23/07/11(火) 19:25:45]

え゛

[118 アルゴス 23/07/11(火) 19:34:09]

「なんだよ、そこ溜めるなよ！気になるだろ!」

「ジェイソンさん…」

またも興奮して乗り出すジェイスをメデイアが宥める

「ひょょょょょ、これはこれは、こんな面白いことがこの時代に起こるとはねぇ」

怪しい老婆も興奮し出し、この場の半分以上が興奮状態にあり、平常なメデイアは1人この状況に疲労の色を隠さなかった

そして老婆は最後にこう言い残した

「そうじゃねぇ、ではこの婆が、とびきりの予言をしてやろうかねぇ」

「天より降りし光の巨人、地と天、七色の光で繋ぎ、宙の天蓋を超え、新たな時代を告げん」

なんとも不思議な予言であった

[119 二次元好きの匿名さん 23/07/11(火) 20:55:03]

虹の向こう側！？

[120 二次元好きの匿名さん 23/07/11(火) 20:59:33]

七色の光はキャリバーンか？
天より降りし光の巨人と天と地ってことは地球でもなんかあるのかな

[121 二次元好きの匿名さん 23/07/11(火) 21:07:57]

ティガー、光の巨人…繋がったな

[122 アルゴス 23/07/11(火) 21:37:49]

─アルゴデッセイ号

ジェイスとメデイアが不思議な体験をしているその頃、アルゴスはアルゴデッセイ号にある各メンバー専用の個室で椅子に深く腰掛け、とある人物と会話していた

「……という訳だ。こっちとしてはまだまだ調査の余地があるが先の爆発事故とガンダムと思しき機体の活発化に関連性があるとすれば、そこから奴らの本拠地を見つけられるはずだ」

会話の相手はティガーの伯父である「ヌーベ・ハグラ」であった

「それと、プラント・クエタを襲撃したテログループ、アイツらの構成メンバーの情報が出た。送ったファイルを見てくれ」

ヌーベから送られたファイルにはプラント・クエタ襲撃に関わったフォルドの夜明けのメンバーリストに目を通していく。特段気になる事もないが、アルゴスはただ一点の要素が気に入らないようであった

『フォルド…アルヴィースの言葉における「大地」か…』

「どうした、組織名がそんなに気に食わないのか？」

『いえ、ただティガーが知ったらちょっと嫌がるだろうなと』

「……そういえば、イルズの名前はそうか…そうだったな」

アルゴスが気に食わなかったのはその組織名であった。アーシアンの反スペーシアン組織というのなら、これ以上ない名前であったが、その名前はティガーにとってはあまり好ましくない名前なのだ
"父の名前と同じ意味の言葉"をテロ組織が使う。あのテロの当事者であるティガーからしてみればこれほど嫌な事もないだろう

[124 アルゴス 23/07/11(火) 22:19:18]

「今回のテロを受けてついにグループもテロリスト撲滅に動くらしい」

『やっとですか』

「まぁ、だが…どうもドミニコスじゃなくてセキュリティ・フォースが動いてるっぽいんだよなぁ…」

今回のテロではガンダムの存在が確認されている。であるならば、テロ組織撲滅は対ガンダムの名目を掲げる魔女狩り部隊「ドミニコス」が行うべきであるのだが、テロ組織撲滅に動いているのはベネリットグループ内の組織の一つであるセキュリティ・フォースのようなのである

『誰かが裏で手を引いているか…』

ともすれば考えられるのは、何者かがセキュリティ・フォースを焚き付け動かしているという線である。最も、現ベネリットグループにおいてそんなことをしても得をする人間はいないはずなのだが…

「それと、もう一つ情報がある」

『ガンダムの供給元についてですか？』

「いや、どちらかと言えばガンダムをばら撒いてる奴らだな。奴らは裏では「パイドパイパー」と呼ばれているらしい。なんでも、子供を拉致ってはガンダムパイロットに仕立て上げて地球の弱小グループに渡して、紛争を激化させてるんだと…あくまで噂だがな」

『噂にしては、随分と現実味が入りますね』

「そうなんだ。だからこっちとしても調査をしているんだが、尻尾が掴めなくてな」

『わかりました。こちらも何か情報を掴みましたら連絡します』

[125 二次元好きの匿名さん 23/07/11(火) 22:29:25]

パイドパイパー……笛吹き男か
ピッタリな名前だねぇ

[126 アルゴス 23/07/11(火) 23:07:20]

通信を切り、深く息を吐くと視界に写真立てが目に入る
その中に映るのは3人の少年。ティガーとジェイスとあと1人、パイロット科の友達で撮った写真であった。後ろには3人のそれぞれのMS─この時のティガーはベギルシャスーに乗っている─が膝下あたりで見切れていた
確かこの時は、3人で宇宙空間でツーリングをした帰りであったはずだ
それも全て懐かしい日々の話だ

『…やっぱり君がここにいないとね』

アルゴスは改めて決意を固める。必ずティガーを幸せにすると、この写真のような日々の中にティガーを戻してあげるのだと

そんな時、端末にメールが届いた通知音が聞こえた
どうやら差出人はジェイスのようだ

「明日、一緒に遊園地行かね？」

なんとも楽しそうなお誘いに、アルゴスはokのスタンプだけ押すと、明日着て行く服の吟味を始めた

[127 二次元好きの匿名さん 23/07/11(火) 23:14:59]

誘拐して自殺兵器のパイロットに仕立て上げるっていう非人道的甚だしい行為もあり得ると思わされるアドステラよ、やはり黄金の時代は遠い過去か

[128 二次元好きの匿名さん 23/07/11(火) 23:33:59]

あれ？スルーしてたけどパイロット科の友達って誰だ？

[129 二次元好きの匿名さん 23/07/11(火) 23:37:13]

>>128

もしや…

[130 二次元好きの匿名さん 23/07/11(火) 23:42:46]

>>129

それだったら確実に「あんなにいっしょだったのに」が流れちまうよ、既にもうサビーナさんのことがあるのに

[131 二次元好きの匿名さん 23/07/11(火) 23:51:05]

>>129

【まだ間に合う！】自分はグラスレー寮の生徒です【総集編】｜あにまん掲示板

この総集編でリバメカの推薦の友人がいるって言ってたしありえるかもな

[132 二次元好きの匿名さん 23/07/11(火) 23:53:54]

そういやニカの幼なじみのドルムくん
ランブルリングのあとならニカは誘拐されてるはずだから今ヤバいことになってるんじゃ…

[133 二次元好きの匿名さん 23/07/11(火) 23:59:10]

>>132

シャディクがまた面倒臭い事企みそうだなあ、というかアルゴスにテロの証言と物的証拠取られてるんだよなアイツ

[135 アルゴス 23/07/12(水) 00:10:49]

<もっと分かる！ワード解説>

ハグラ家

ティガー・ハグラの家族

実家は田舎のフロントにあるが、七年くらい前までは地球のあちこちを転々としていた

ティガーの祖母や祖父にあたる人物は全員他界しており、ティガーは一度も祖母や祖父に会ったことがない

父、母、義父は幼少期からの付き合いであり、伯父も彼らとはとても仲が良かったようだ

しかし、7年前の出来事を皮切りに母は精神に不調をきたし、ティガー自身はそんな母を支えつつも母の再婚相手の義父との関係を上手く築けずギクシャクとしていた

それでも家族愛が強く、ティガーのやりたい事には家族で全面的にバックアップするようにしている

母:シェロ・ハグラ

<スペイン語で「天」>

父:イルズ・ハグラ(旧姓:イルズ・フリードマン)

<古ノレド語で「大地」>

義父:ジョアッキーノ・ドウ

<世界最初のチェス選手から>

伯父:ヌーベ・ハグラ

<スペイン語で「雲」>

[136 二次元好きの匿名さん 23/07/12(水) 00:21:02]

母方が天を意味し、父方が地を意味する･･･チグハグ君もスペアシハーフの
可能性が？

[137 二次元好きの匿名さん 23/07/12(水) 00:24:34]

というか祖父が既に他界してて良かった･･･モチーフのペルセウスは過失致死とはいえ祖父のアクリシオスを事故死させちゃったから

[138 二次元好きの匿名さん 23/07/12(水) 09:23:56]

お父さんは婿入りしたのか、ということは母方の実家はかなり良いとこの出なのかな？ペルセウスの母であるダナエーはアルゴスの王家の出だし

[139 アルゴス 23/07/12(水) 11:39:49]

─グリムイア滞在 2日目

昨日のうちに用を終わらせていたためアルゴノーツはそれぞれ思い思いにオフの日を楽しんでいた

遊園地に遊びに行く約束をしていたアルゴスはジェイスの待つモノレールの駅まで急ぐ。今日は昨日に比べて人の数が多く、途中人混みに流される事もあったが、なんとか時間までに到着することができた

『すまない、時間通りになってしまった』

「いーの、いーのオーバしなきゃなんでも。な？」

謝るアルゴスにジェイスは別にいいと言う。そんなジェイスの気遣いに感謝するアルゴスであったが、ふと視界にもう1人の姿が目に入る。そこにはお洒落に着飾ったメデイアの姿があった

『ジェイス、君のデートに私を巻き込んでもいいのかい？』

その問いかけにジェイスは黙り込んでしまう。どうやら、何も考えずに誘ったようだ。そういうところは実にジェイスらしいと言えるのだが、デートだと思っていたのにただの休日と友達に遊びに行くみたいな感じになってしまいメデイアは少し不貞腐れていた

3人の服装

アルゴス:dice1d3=2 (2)

1.レネからもらったデニムジャケット中心のコーデ

2.有事の際にいつでも対応できるように隊服の下に半袖の白シャツ

3.カーキのチノシャツと黒いズボン

ジェイス:dice1d3=3 (3)

1.tシャツにズボンとシンプルイズベスト

2.ミリタリーコーデ

3.制服みたいなロングコート(ジェイス「これがカッコいいんだわ」)

メデイア:dice1d3=3 (3)

1.落ち着いた色合いの花柄のワンピース

2.シースルー(メデイア「ちょっと本気出しました」)

3.ロングスカートにガーリーな色合いのコーデ

[140 二次元好きの匿名さん 23/07/12(水) 14:09:50]

アルゴスはなんというか、常に気を張ってるって感じだな、まあチグハグ君の体を間借りしてるって思ってるからかもしれんけど

[141 アルゴス 23/07/12(水) 14:42:29]

「なーんか人多いな今日」

モノレールの車内の中でジェイスが呟いた

確かに今日は人が多い。ここが観光地フロントという事を加味してもあまりにも多すぎる気さえする。その証拠に昨日はそこそこ席の空いていたモノレールも満員電車もかくやというくらいにはすし詰め状態であった

そんな疑問に座席に座れたメデイアが答える

「今日はこのフロントの完成記念日のようです」

「なるほど、そりゃイベントの一つや二つあるか」

「毎年この日はフロントを上げてのお祭りになるみたいですね。だから、遊びに他のフロントから来る人も多いらしいです…あ、花火もやるんですね」

dice1d3=2 (2)

1.アルゴス、痴漢を見つける

2.ジェイス「なら、見に行くか。花火」

3.特に何も起こらず遊園地最寄り駅まで着く

[142 二次元好きの匿名さん 23/07/12(水) 15:53:13]

別の花火が上がりそうなフラグがバリバリに立ってるんじゃが

[143 二次元好きの匿名さん 23/07/12(水) 16:16:14]

>>135

チグハグ君の家族の名前で思ったけどティガー名前はって天・地・人の世界を構成する3つの要素を意味するようにも思える

[144 二次元好きの匿名さん 23/07/12(水) 17:11:48]

フラグ1.おめでたいイベントで人が大量にいる
フラグ2.味方側のカップル
フラグ3.ここはスペースコロニーだ
･･･ガンダム作品の襲撃イベント役満じゃねえか！

[145 アルゴス 23/07/12(水) 17:30:46]

「いいだろ？花火見てから出航するくらいさ」

『えぇ、構いませんよ。きっと皆さんも見たいでしょうし、いい思い出になりますよ』

夜までの予定が決まったところで、モノレールの運転手が停車駅の名前を読み上げた

──────────

イベント日という事もあってか、遊園地は想像以上に混雑しており、入場券売り場は長蛇の列となっていた

『こういう事態を回避するために、前売り券というものがあるのです』

というわけで、アルゴスが前売り券を事前に買っていたおかげで3人は混雑に巻き込まれる事もなく入場することができた

最初に乗るやつ

dice1d3=3 (3)

1.コーヒーカップ(ジェイス案)

2.フリーフォール系(メデイア案)

3.メリーゴーランド(アルゴス案)

[146 二次元好きの匿名さん 23/07/12(水) 17:56:13]

あらかわいい、というか女子が一番スリリングなもん提案しとるやんけ

[147 アルゴス 23/07/12(水) 18:13:51]

「で、最初何乗る？俺はコーヒーカップがいい！」

「ここのフリーフォール系アトラクションは評判なので私はそれを」

『私はメリーゴーランドがいいかな…』

「それじゃぁ、公平にじゃんけんで決めるか」

「「『じゃーんけーん…』」」

─────────

というわけで最初に乗るのはメリーゴーランドになった

3人の幸福度(どれくらい楽しんでいるか)

アルゴス:dice1d70=33 (33) +50

ジェイス:dice1d100=68 (68)

メデイア:dice1d100=6 (6)

[148 二次元好きの匿名さん 23/07/12(水) 18:23:49]

スリルジャンキーだったのか･･･

[149 アルゴス 23/07/12(水) 18:27:03]

『あははははは！』

「なんだ、意外と楽しいなこれ」

「…………」

「あれ？どうしたメデイアそんなつまらなそうな顔して」

メデイア「dice1d3=1 (1) 」

1.これではただの女児ではありませんか……っ！

2.こうゆったりとしたスピードだと心が湧き立たないんですよねー

3.服装で誤魔化していますが、私の身長でこれをやると完全に子供なんです。わかりますか？この羞恥が

[150 二次元好きの匿名さん 23/07/12(水) 18:57:42]

というか今気づいたけどこの3人でコーヒーカップ乗ったら確実にアルゴスが居た堪れないだろ、何が悲しくてカップルの間に入らねばならんのだ

[151 アルゴス 23/07/12(水) 19:14:08]

『(……あぁ、なるほど)』

「女児ってなんだよ、メデイアもう17だろ？充分大人じゃん」

「そういう事ではないのです！！」

─────────

「今日だけで一生分の辱めを受けた気がします…」

「俺は結構楽しかったぜ!」

『やはり、図鑑で見るのとは違いますね…』

次の行き先dice1d3=2 (2)

1.お化け屋敷(ジェイス)

2.ジェットコースター(メデイア)

3.フリーフォール系

[152 二次元好きの匿名さん 23/07/12(水) 19:34:34]

おお王道だ

[153 アルゴス 23/07/12(水) 19:45:10]

「ジェ…ジェットコースター……」

「あれ？もしかして苦手なんですか？」

「いやいや全然！そんな事ないから！」

『…………』

3人の幸福度(どれくらい楽しんでいるか)

アルゴス:dice1d100=6 (6)

ジェイス:dice1d100=36 (36)

メデイア:dice1d80=21 (21) +50

絶叫系耐性

アルゴス:dice1d100=11 (11)

ジェイス:dice1d100=97 (97)

メデイア:dice1d40=37 (37) +60

[154 二次元好きの匿名さん 23/07/12(水) 19:57:20]

アルゴスーッ！！お前だからチグハグ君のイカレマニューバしなかったのか！

[155 二次元好きの匿名さん 23/07/12(水) 19:59:00]

まあジェイスはそうなるわな、常人なら確実にどっかしら骨折しそうなチグハグ君の操縦楽しんでたもん

[156 アルゴス 23/07/12(水) 20:03:53]

「大丈夫か？アルゴス」　

「アルゴスさん大丈夫ですか？」

『ｱｯﾊｲ…ﾀﾞｲｼﾞｮｳﾌﾞﾃﾞｽ……』

「まさか絶叫系がダメだとは……」.

『ｺﾞﾒﾝﾈ…ﾃｨｶﾞｰﾅﾗﾀﾌﾞﾝﾀﾞｲｼﾞｮｳﾌﾞﾀﾞｯﾀﾝﾀﾞｹﾄﾞ…』

「これは大失敗しましたね…」

『ｷﾆｼﾅｲﾃﾞ､ｲﾜﾅｶｯﾀﾜﾀｼｶﾞﾜﾙｲｶﾗ……』

「とりあえず、なんか飲み物とか買ってくるからちょっと待っててな」

「あ、ジェイソンさん！そっちは逆方向ですー！」

そして1人残されたアルゴスは…

dice1d3=1 (1)

1.1人フラフラとどこかへ行ってしまう

2.ちょこんと座って気持ち悪そうにしている

3.立ちたいけれど足がガックガクで立てない

[157 二次元好きの匿名さん 23/07/12(水) 20:26:02]

そりゃ戦闘スタイルも違うわけだなあ、アルゴスの場合敵の攻撃をいなして追い詰めてたし

[158 アルゴス 23/07/12(水) 20:33:11]

1人取り残されたアルゴスはフラフラと歩き出すと、アトラクションの建物の物陰に隠れ、素早く端末を取り出すと、ものすごい速度でメッセージを打ち始める

『三半規管がやられてしばらくお手洗いから戻れそうにありません。後で合流するので2人で楽しんでいてください　アルゴスより』

そして送信のボタンを押し、一仕事終えた顔をすると人気の少ない隅の一角にあるベンチに腰をかけ、人工の空を見上げた

『明日には地球か……』

地球の空は人工のものではない。当たり前のことではあるが、フロントで生まれ一度も本物の空を見ずに人生を終える人も少なくないこの時代において、本物の空にどれほどの価値があるのかアルゴスにはわからない
ただ、人工の空も本物の空も本質自体は変わらないのだと考えていた
人が手を伸ばし、決して人の身では届かない遥かな空の蓋、それが空。そうであるならば、この空も地球の空も大して変わらないようにアルゴスは思うのだ
ただ…

『星が見えないのだけは大幅減点だな…』

[159 二次元好きの匿名さん 23/07/12(水) 21:09:31]

気遣いの男だなぁ

[160 二次元好きの匿名さん 23/07/12(水) 21:58:58]

イカロスの故事か

[161 二次元好きの匿名さん 23/07/12(水) 22:26:49]

なんかメリーゴーランドの時にアルゴスが図鑑でしか見たことがないって言ったのが気になるな

[162 アルゴス 23/07/12(水) 22:33:38]

ふと周囲を見る
父親の手を引っ張る小さな男の子とそれを微笑みながら見守る両親、恋人と手を繋ぎ次に乗るアトラクションを談義してるカップル、孫と一緒にベンチに腰掛けながらチュロスを食べている老夫婦
誰も彼もが幸福に包まれていた

それはアルゴスが守るべき景色であり、ティガーの守りたい景色であった。「誰かの幸せが自分の幸せ」そんな人間がこの世界には確かにいる
誰かの笑顔を守ることこそがアイデンティティであり、誰の笑顔も曇らせたくない人間が確かにいる

だからこの景色を見るとアルゴスは/ティガーは心がズキりと痛む

この幸せが"誰かの不幸"の上に成り立っている事を、よく知っているから

「誰かの幸福は誰かの不幸」そんな言葉がある。この世界にはピッタリの言葉だ。誰かから奪わなければ、誰かの幸せを蔑ろにしなければこの世界は幸福であることができない。この煌びやかな夢の景色を見ることなく人生を終える者が沢山いる。本物の空の下、ニセモノの幸せを想像もできずに空へと手を伸ばし続ける者が沢山いる
だからこの景色も、誰かにとって苛立たしく破壊したくてしたくないもののはずだ─それこそ、先日の学園のテロのように

[163 アルゴス 23/07/12(水) 22:33:59]

だが、それでも、少年はこの景色を守りたいと思う
誰かの幸せを奪い、他者を幸せにする。それではこの世界はいつまで経っても変わらない。
だから少年はこの幸せを守り、今不幸な人達を幸せにしたいと願う。この景色の中で笑う人の数がもっと増えれば、それはきっと今よりも素晴らしい世界になった証拠だろう
天に伸ばした手がいつか星さえ掴めるような、そんな夢を誰もが見れるようなそんな世界になればと、少年は願う。誰もが願えば空さえ自由に飛べるような世界になれば、きっとこの世界はもっと楽しくなるだろう

少し前まで少年は漠然と困っている人を救いたいと考えていた。それが自分が知っている、自分の憧れたヒーローのしてきた事であり、それが良き行いだと信じていたからだ
でも最近は、その漠然とした考えの中に一つ確かな目標ができた
「誰でも幸せになれる世界にしたい」
それは少年自身が救われたからこそ芽生えた思いであった。幸せになっちゃいけないと思っていた自分が幸せになりたいと思えた、だからきっと手を伸ばし続ければ全ての人がそんな気持ちを持てるはずだと、甘すぎる考えでもそんな事を思えるようになった
あの日、自分を救い上げてくれた手のように、自分も誰かを救い上げたいと、どんなにそれが傲慢な事でもそう願ってやまない

[164 二次元好きの匿名さん 23/07/12(水) 22:51:07]

もしかして最序盤で「こんなに幸せになっていいのかな(意訳)」みたいなこと言ってたのってそういうこと？

[165 二次元好きの匿名さん 23/07/12(水) 22:57:46]

まさしく神をも恐れぬ不遜よ、だが諦めて恨み返しや搾取に開き直ることより遥かに良い

[166 二次元好きの匿名さん 23/07/12(水) 23:04:51]

>>164

頭の片隅には常にこの世界のグロテスクな構造があったわけか

[167 アルゴス 23/07/12(水) 23:16:39]

そんな小難しい事を考えていると、目の前の大勢の人の流れの中で転んでしまったぬいぐるみを抱える少女を見つけた
アルゴスはその高い身体能力を活かし、高く飛び上がると、少女の前と降り立つ

『大丈夫ですか、お怪我はありませんか、お嬢さん？』

そう言うと、少女に手を伸ばし、その体を起こす
転んだ時のものだろうか、少女の着ているワンピースは一部が土で汚れてしまっていた

『おっと、これはいけない。綺麗なお召し物が汚れてしまっている。そちらのお友達も大丈夫かい？』

アルゴスは懐から取り出したハンカチで少女の服と大事そうに抱えるウサギのぬいぐるみの汚れを取ると、手のひらや膝小僧を確認する。どうやら目立つところに傷はないようだ

しばらくすると、少女の両親と思しきがやって来た
どうやら迷子で親を探していたようだ。何はともあれ、見つかって一安心である
アルゴスがその場を離れようとすると、少女が自身の母親に告げる

「ママ!あの人ウサタくれたお兄ちゃんだよ！」

なんと、少女は同級生のグラスレー寮生と商業フロントに遊びに行った時に、ティガーがぬいぐるみを譲ったあの少女であった
なんとも不思議な縁もあるものである

[168 二次元好きの匿名さん 23/07/12(水) 23:19:50]

あの時の子か、色々な伏線が回収されるなあ

[169 アルゴス 23/07/12(水) 23:29:12]

「あぁ！あの時の!あの時は本当にありがとうございました」

「ミクが…娘がとても楽しみにしていたぬいぐるみだったんです。本当にありがとうございました」

『あ、いえ全然！お構いなく!』

少女のご両親に頭を下げて感謝をされ、アルゴスは少し戸惑っていた。それと同時に少し嬉しくもあり、悲しくもあった

ティガーの行動がこうして誰かの幸せを生み、誰かを絵がにしていた事が嬉しく、それを受け取るのがティガーではなく自分であるというのがすこし悲しかった

『それで、今日はご家族お揃いで遊園地ですか？』

dice1d3=2 (2)

1.少女父「久しぶりに休みが取れたので、約束していた遊園地に連れて行こうかと」

2.少女「今日はね！私の誕生日なんだ!」

3.少女母「この子がこの前、あのコンクールで賞をもらったのでそのお祝いです」

[170 二次元好きの匿名さん 23/07/12(水) 23:34:36]

ハッピーバースデーか

[171 アルゴス(今夜の最後) 23/07/12(水) 23:45:06]

『誕生日か！おめでとう、ハッピーバースデー！』

少女はそれにニコニコと眩しい笑顔で応えた

─────────

「ばいばーい！」

大きく手を振り両親と手を繋ぐ少女を見送るアルゴス
少女達が人混みに隠れて見えなくなった頃、その背中を後ろから叩く者がいた

「よ、終わったならちゃんと言えよな？」

そこにいたのは耳飾りをつけたジェイスと、チュロスをカリカリと小さい口で頬張っているメデイアであった
ジェイスはズボンのポケットを弄ると一枚の折り畳まれた紙を取り出す

『ゼロダイバーショー……？』

「見に行くだろ？」

というわけで、高校生17歳3人でヒーローショーを観戦することになった

[172 二次元好きの匿名さん 23/07/12(水) 23:47:43]

なかなか特殊な絵面だなあ

[173 アルゴス 23/07/13(木) 08:05:58]

半屋内のショーステージにはすでに多くの子ども連れの親子が席を陣取っており、アルゴス達は隅の方の席に固まって座ることになった

「ゼロダイバー…昔流行ったアニメなんですね」

「そうさ！マシンのハートに勇気がみなぎる！くぅ〜！ティガーに見せてもらったけど、ありゃティガーが好きなのも納得なくらいめっちゃ面白いんだぜ？」

ゼロダイバー、それは10年ほど前にテレビ放送されていたヒーローアニメ番組である。
悪の組織に作られたロボットの主人公が正義の心に目覚め、自分を生み出した組織や送られてくる怪人と戦うというのがテンプレで、そこに人ではないからこその主人公の苦悩や葛藤、それに打ち勝つカタルシスが人気を呼び、今でも時折再放送されるくらいには人気の作品なのだ

ジェイスもこの作品のファンであった。元はティガーから無理やり押し付けられたものであったのだが、見てみるとこれがなかなか面白く、少しずつではあるがグッズも買うようになった。つまるところ、ティガーに沼に引き摺り込まれた…というわけなのだ

「みんなー！こんにちはー！」

「「「こんにちはー！！」」」

ジェイスが得意げに解説をしていると、ステージ端から進行のお姉さんが現れ、ついにショーが始まった

[174 二次元好きの匿名さん 23/07/13(木) 08:11:33]

アルゴスくんおつらい…
皆が知ってる自分はチグハグくんであって、
自分が邪魔してるって感じてそう…

[175 二次元好きの匿名さん 23/07/13(木) 08:36:15]

1期の最終でチグハグ君は人工脳のジレンマは乗り越えた感じだしな、ジェイスとかがそれを知って対応を変えるとは思えんし(バカだから)

[176 アルゴス 23/07/13(木) 11:11:25]

ショーの内容自体はいわゆるテンプレートそのもので、進行役のお姉さんの挨拶が終わると、敵の怪人たちが出てきて事件が起こる、ヒーローたちはその事件を追いそして後半になるとヒーローが登場して敵を倒す。シンプルだが堅実な構成だ

「みんなー！大きな声でゼロダイバーって呼んでみよう!いくよ！せーの！！」

「「「「ぜろだいばーー！」」」」

子供達の応援と共にステージ中央のパイプから煙が勢いよく放出される
煙が晴れるとそこにはメタリックなスーツを纏う赤と青のヒーローがいた

「マシンのハートに勇気がみなぎるッ！ゼロダイバー出場！！」

登場と共にステージ中央で大見得をきるゼロダイバーの登場に会場のボルテージはMAXに到達する

「うぉぉぉぉ！ゼロダイバー！！」

そしてジェイスのテンションもMAXになっていた
対してメデイアの目はどこか冷めていた

「どうして皆、偽物を喜んでいるのでしょうか？」

「アニメのゼロダイバーは特殊合金製のフルメタルボディ、ですけどあのゼロダイバーはウェットスーツの上にFRPのマスクとポリ製のアーマーを付けただけ…どこからどう見ても偽物じゃないですか」

メデイアの疑問はヒーローショーの本質のようなものをついていた。ヒーローショーのヒーローはそのほとんどがテレビのヒーローから見れば偽物としても見て取れる
スーツは激しいアクションに耐えられるように安価かつ軽量な素材で作られることがほとんどで、電飾等のギミックも省かれることが多い
それに、スーツも回数を使えば劣化し、ますます本物とは程と遠いものになってしまう
こういうものを見慣れていない人間にとっては、不思議でしょうがないだろう

「違うんだよなこれが」

[177 アルゴス 23/07/13(木) 11:12:01]

そんなメデイアにジェイスは語りかける

「ヒーローショーのヒーローは確かに撮影で使われているようなものじゃないかもしれない。だけど、今俺たちの前でこうやって悪に立ち向かいみんなを守ってくれる心は本物のヒーローに違いない。この場所、この時間の本物のゼロダイバーは今あそこで戦ってくれているゼロダイバーなんだ」

「ヒーローの本質は姿ではなく心、どんなに怖い見た目をしていても、本物じゃなくたって、誰かのために、正義のために頑張れる奴はみんなヒーローなのさ……ってティガーが言ってた」

ヒーローをヒーローたらしめるものは何か、古来よりコミックやアニメで再三議論されてきた話題である
スーパーパワーを持つ者がヒーローなのかといえば、多くの人は首を横に張るだろう。そのスーパーパワーを他者を害することに使えばそれは悪になる。力はあくまで力でしかなく、大事なのはどんな人間がそれをどう使うのかなのだ
だからこの議論は多くの場合こう締められる
「ヒーローをヒーローたらしめるのは"心"である」と

であるのなら、ヒーローショーのヒーローは本当のヒーローに違いないのだ。見てくれが多少似ていなくても、ギミックが省略されていても、正義のために強大な悪に立ち向かう、その心が光輝きショーを見る多くの人の心を照らすのだから。その輝きこそがヒーローの証なのだから

[178 二次元好きの匿名さん 23/07/13(木) 11:35:33]

しかし、正義というのは人によって変わってしまうから世界がややこしくなるんだがな･･･

[179 二次元好きの匿名さん 23/07/13(木) 12:22:03]

某スタンリーが提唱した大力大責理論だな

[180 二次元好きの匿名さん 23/07/13(木) 12:28:02]

>>178

大義を正義と履き違えるからだな、大義は正義とはかけ離れた行動すら行わせる

[181 アルゴス 23/07/13(木) 13:37:17]

そんなことを話していると、ステージ中ではサイのような怪物にゼロダイバーが追い詰められ、膝をついていた
それを見かねた司会のお姉さんが客席の子供達に語りかける

「みんなー！ヒーロー3箇条を唱えてゼロダイバーを応援して!いくよー！ひとーつ！傷だらけになっても必ず前を向いて立ち上がること！」

「「「「きずだらけになってもかならずたちあがることー！」」」」

「ひとーつ！どんなに強い敵でも最後まで諦めず立ち向かうこと！」

「「「「どんなにつよいてきでもさいごまであきらめずたちむかうことー！」」」」

「ひとーつ！たとえ僅かな希望でも勝利を信じて戦うこと！」

「「「「たとえわずかなきぼうでもしょうりをしんじてたたかうことー！」」」」

ステージを照らす照明が七色に色を変えると、ゼロダイバーへと集約される。そして壮大なBGMと共にゼロダイバーが立ち上がる

「ありがとう！みんなの声、確かに受け取った！！」

[182 アルゴス 23/07/13(木) 13:37:32]

復活したゼロダイバーはサイの怪人に向かっていくと、立て続けにパンチを喰らわせ、投げ飛ばしでステージ端まで追い詰める

「これでトドメだ！グレイサイボーグ！！」

ゼロダイバーはステージ上に仕込まれたトランポリンで跳躍すると、フライングクロスチョップのような格好でサイの怪人に突っ込んでいく

「X(カイ)・ジ・エンド！！」

サイの怪人とゼロダイバーの体が交差する瞬間、ガラスが割れるような音と共にステージ上の全ての動きが止まる。そして動き出した攻撃を受けたサイの怪人の周りから派手に煙が噴き出すと、激しい照明の明滅と共にサイの怪人はステージから退場していった

子供達の拍手とありがとうの声が響き渡る
ジェイスも大きな声でゼロダイバーにありがとうの声援を送る
そんなジェイスを2人は微笑ましく見守っていた

[183 二次元好きの匿名さん 23/07/13(木) 14:53:44]

なんか伏線になりそうな要素だな･･･

[184 アルゴス 23/07/13(木) 19:50:42]

「いやァー！やっぱゼロダイバーはいいねェー！」

楽しそうに笑うジェイスは2人の前をクルクルと回りながらステップでも刻みそうな軽い足取りで歩いていく
そんなジェイスをメデイアは呆れつつも微笑ましく見守っていた。どうしてメデイアがジェイスにかまうのか少しだけわかるようなそんな優しい瞳をしていた
興奮が少し冷めたのかジェイスは回転することをやめて、頭の後ろ盾を組んで歩きだす

「ここにティガーがいたらなァ…」

ジェイスがポロッとこぼした、一言は人混みの中に書き換えてすぐに解けるようなものだった…たった1人を除いて

アルゴスの表情は暗い
自分が楽しいと感じるたび、ティガーが得るはずだった幸福を奪い取っている事実を感じ、心が痛くなる
アルゴスが何よりも欲しいティガーの幸せを自分自身が奪い取っていることがアルゴスの何よりの悩みだった

そんなアルゴスの悩みに気づく者はいない。そのポーカーフェイスは彼の本心さえ隠してしまうのだ

[185 二次元好きの匿名さん 23/07/13(木) 19:53:27]

ウジウジしてんなァ･･･

[186 二次元好きの匿名さん 23/07/13(木) 20:15:02]

ちと自罰的感情が大きすぎるな、これはチグハグ君と解決すべき問題か

[187 アルゴス 23/07/13(木) 20:32:56]

フロントの誰もが祭日を楽しみ、ある人は恋人との甘い時間を、ある人は誕生日の祝福を享受していた、そんな平和で穏やかな日

そんな時間は、無常にも破壊される

<フロント「グリムイア」の皆様にご連絡いたします。現在、本フロントに未確認の巨大物体が接近しています。危険を判断し避難命令が発令されました。フロントにお越しの皆様は最寄のシェルターに避難ください>

アラートが鳴り響く

無機質なアナウンスが穏やかな日々の終わりを告げる

宙から脅威が迫っていた

[188 二次元好きの匿名さん 23/07/13(木) 20:37:35]

巨大物体？MSじゃないのか

[189 アルゴス 23/07/13(木) 21:18:43]

突然の非常事態に周囲には困惑が広がっていた
不明の巨大物体？一体何のことなのか？あまりにも荒唐無稽なものというのは人民の恐怖を煽ることができない。これならフロント強盗の方がまだ脅威が伝わるだろう

『アルゴデッセイ、こちらアルゴス。状況どうなってる？』

「こちらアルゴデッセイでーす。どーにも直径が100オーバーの隕石とかデブリっぽいなにかがこっちに直撃コースっぽいですー」

『フロント管理者はどうしてる？もう対応に向かってるはずだろ』

「それがー、どーもビーム弾いちゃうみたいでー」

『なら実だ…あ』

「まー、ご察しの通り今の時代宇宙に実弾は置かないですしー、デブリ破壊用のミサイルもこのサイズとあの硬さならムリムリのムリー、ですー」

オペレーターは相変わらず間延びした声でいうものだからいまいち脅威度合いが伝わらないが、どうやら対ビーム能力を持ったフロント管理社での破壊が不可能なデブリがグリムイアに直撃コースに入っている、という事案が発生しているようだ

「ガチヤバでは？」

『あぁ、その通りだジェイス、ガチのマジでヤバヤバだ』

[190 二次元好きの匿名さん 23/07/13(木) 21:23:35]

偶然ラミネート装甲みたいな外殻になってる100m級の隕石･･･偶然と呼ぶにはあまりにもピンポイントな気がするなあ

[191 アルゴス 23/07/13(木) 21:36:31]

「どーすんだよ！そんな激ヤバなやつ何とかできる都合良すぎる奴らなんて……あ」

『あぁ、そうだジェイス。私たちでやろう』

「…わかった。メデイア、対応策あるか？」

「アルゴデッセイに搭載されている対アステロイド用ミサイルによる飽和攻撃、もしくはペジュレヴァリエの使用が最も有効かつ確実な策かと」

「ok、それで行こう」

「全アルゴノーツに告ぐ、現在このフロントにクソデカ隕石が向かってきてる。フロント管理の奴らでは対処不能のため俺たちでこれの対応にあたる」

「居住ブロック、観光ブロックにいる奴らは住民の避難誘導、誰も取り残すな。アルゴデッセイ居残り組は俺たちの到着次第緊急出航、対アステロイド用ミサイル「ワイヴァーン」による飽和攻撃であのクソデカ隕石を破壊する」

「学園以外での初仕事だ気合い入れていけよ!」

「アルゴノーツ、サリーゴー！！」

「「「「「AIG！」」」」」

[192 二次元好きの匿名さん 23/07/13(木) 21:57:20]

タイトル回収！

[193 二次元好きの匿名さん 23/07/13(木) 21:57:57]

クソデカ隕石って呼ぶところにバカさを隠せてなくて好き

[194 アルゴス 23/07/13(木) 22:15:27]

https://bbs.animanch.com/board/2149664/?res=7

[195 二次元好きの匿名さん 23/07/13(木) 23:39:28]

うめ

[196 二次元好きの匿名さん 23/07/13(木) 23:40:06]

埋め

[197 二次元好きの匿名さん 23/07/14(金) 00:31:10]

うめ

[198 二次元好きの匿名さん 23/07/14(金) 07:34:16]

埋め

[199 二次元好きの匿名さん 23/07/14(金) 08:45:42]

梅

[200 二次元好きの匿名さん 23/07/14(金) 10:10:08]

うめ