【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅪ【season2】

[1 チグハグ君 23/11/12(日) 18:20:16]

たとえ過去を懐かしみ振り向いても
それは歩いてた人生があるだけさ

[2 チグハグ君 23/11/12(日) 18:21:13]

第1回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒です｜あにまん掲示板

第2回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅡ｜あにまん掲示板

第3回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅢ｜あにまん掲示板

第4回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅣ｜あにまん掲示板

第5回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅤ｜あにまん掲示板

第6回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅥ｜あにまん掲示板

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【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅦ｜あにまん掲示板

第8回

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第10回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅩ｜あにまん掲示板

第11回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅪ｜あにまん掲示板

第12回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒でⅫ｜あにまん掲示板

第13回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですXⅢ｜あにまん掲示板

第14回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですXⅣ｜あにまん掲示板

第15回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅩⅤ｜あにまん掲示板

[5 チグハグ君 23/11/12(日) 18:23:16]

第16回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅩⅥ｜あにまん掲示板

第17回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅩⅦ｜あにまん掲示板

第18回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅩⅧ｜あにまん掲示板

総集編

【まだ間に合う！】自分はグラスレー寮の生徒です【総集編】｜あにまん掲示板

[6 チグハグ君 23/11/12(日) 18:23:40]

season2

第1回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅠ【season2】｜あにまん掲示板

第2回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅡ【season2】｜あにまん掲示板

第3回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅢ【season2】｜あにまん掲示板

第4回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅣ【season2】｜あにまん掲示板

第5回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅤ【season2】｜あにまん掲示板

第6回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅥ【season2】｜あにまん掲示板

第7回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅦ【season2】｜あにまん掲示板

第8回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅧ【season2】｜あにまん掲示板

第9回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅨ【season2】｜あにまん掲示板

第10回

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[7 チグハグ君 23/11/12(日) 18:24:54]

プロフィール
本名:ティガー・ハグラ(Tigaer・Hagler)
渾名:チグハグ
学年:2年生
学科:経営戦略科(合ってない)→パイロット科
学籍番号:LP014
性別:男
所属寮:グラスレー寮
身長:177cm
容姿:55(平均ちょい上)
髪色:青
瞳の色:青
身体能力:76(高い)
コミュ力:16(無い)→65(そこそこ頑張った)
協調性:29(ぼっち)
料理力:88
得意料理:シチュー
パイロット能力:93(凄い)
乗機:ペジュレヴァリエ

決闘成績:1勝1敗0引き分け

[8 チグハグ君 23/11/12(日) 18:25:20]

名前:ジェイソン・サダルメリク
愛称:ジェイス
学年:2年生
学科:パイロット科
性別:男
所属寮:シュネー寮(役員の家族)
一人称:「俺」
身長:164cm
容姿:113(超絶イケメン・めっちゃ女顔)
髪色:銀
瞳の色:紫
身体能力:99
コミュ力:100
協調性:93
パイロット能力:66
性格の良さ:70(善性よりだが完全な善人ではない)
備考:人形のように可愛がられてきたため、本当に信頼できる人間がおらず孤独だった。チグハグ君は初めての友達

チグハグ君の友達。とんでもないバカで頭のネジが飛んでいるが、ティガーを真っ直ぐ褒めてくれる数少ない友達の1人。ティガーからの好感度も高い

とてもバカ

[9 チグハグ君 23/11/12(日) 18:25:42]

アルゴス・ジェミニィ

チグハグ君の精神が強いダメージを受けた時に現れたもう一つの人格
基本的に紳士だが、どこか憂いを帯びていてミステリアス
その言動には謎が多く、本人曰く「パーメットの揺らぎが見せた一瞬の夢」
戦闘面に関しては前に進みながら回避する攻撃的な戦闘スタイルをとっていたチグハグ君とは異なり、とにかく敵の攻撃を交わしながら的確に敵の急所を撃ち抜くカウンタースタイルへと変化している
チグハグ君との入れ替わりには「チェンジ・スイッチ・オン」という必要がある

[10 チグハグ君 23/11/12(日) 18:26:01]

アルゴノーツの仲間達

メデイア・コギタティオ
ベネリットグループ外の医療機器メーカーのご令嬢。ジェイスの許嫁であり、アルゴデッセイ号、アルゴノーツの名付け親。副艦長的なポジションでもあり、作戦立案等も担当している

マンフレート・ティピュス
アルゴデッセイ号のメイン操舵士。アスティカシアのメカニック科3年であり、操舵技術は学園トップクラス。フェンシングも得意でついた渾名は「マッハバロン」

ヨハネス・エルギノ
アルゴデッセイ号の広報担当。アスティカシアでは経営戦略科の1年生。古い縦型カメラを愛用しており、1年生ながら新聞部のエースでもある。同じ経営戦略科のリリッケのことがちょっと気になってる

エオリネ・オルフェア
アスティカシア学園経営戦略科1年生。アルゴノーツの音楽担当であり、大抵の楽器の演奏ができるが得意なのはアコーディオン

オペ子
間延びした声が特徴的なアルゴデッセイ号のブリッジクルーその1。緊張感のない雰囲気はあるが、かなりの敏腕でオペレーターとしての能力は高い。メデイアとはよき女子友達である

ポイちゃん
アルゴデッセイ号のブリッジクルーその2。オペ子からヤバ目な仕事を投げ捨てられる苦労人ポジではあるが、本人は逆境に立たされると普段の数倍のスペックを引き出せるタイプなので意外と理にかなっていたりする　

女将さん
アルゴデッセイ号のご飯担当。風体はザ・食堂のおばちゃんだが、れっきとした学生である。料理のバリエーションが豊富であり、腕前はティガーと互角かそれ以上

リップ・プロノイア
INNの女性記者。グリムイアを救ったアルゴノーツに興味を持ち、アルゴデッセイ号へ乗船。船ではみんなを見守る大人の1人として、暴走しがちなメンバーにお灸を据える役割を担っている

フローレス・パイエン
アルゴデッセイ号の船医。落ち着いた性格であり、思春期特有の悩みを抱えがちなアルゴノーツのメンバー達のメンタルケアも行っている。ちなみに三十路で恋愛経験はない

[11 チグハグ君 23/11/12(日) 18:26:17]

独立救援組織「オルレア」

ソテイラ・ヴァンサンク
オルレアのリーダーを務める赤い髪の少女。メガネがトレードマークで、その姿はどことなくスレッタ・マーキュリーを思わせるが肌は白い
愛機はガンダムのような機体「ジャンヌダルク」通称はジャネットちゃん

キング
何かにつけてスペーシアンであるティガーに反発する少年。ティガーよりも年下であり、紫の髪と褐色肌が特徴
左腕には自身の愛機「ユウヒ」を呼び出すための通信装置「ボイスコマンダー」を装着している
電波塔の件をきっかけにティガーを見る目が変わり始める

ジルド・ペロー
オルレアの副代表を務める青髭の男。忠義に厚く、ソテイラを神のように崇拝している。意外と小さな子供たちにも人気がある

ジャック・ライル
タンクトップが特徴的な筋肉質の大男。気持ちのいい性格であり、頭のいい筋肉バカである
ジェイスとはとてもソリが合う

[12 チグハグ君 23/11/12(日) 18:27:51]

<その他>

機体のオリジナル設定、合いそうな曲、提案お待ちしています。採用されるかは確実なことは言えませんが大いに参考になります

機体設定はスレ主の監修を得て採用されるかもしれません

また、お送りいただいたMSや武装のアイデア、登場させて欲しい人物、アルゴノーツメンバーのプロフィール等はできる限り採用させていただきます(貴方の考えたアルゴノーツのメンバーがチグハグ君達と一緒に旅をするかも!？)

[13 二次元好きの匿名さん 23/11/12(日) 18:42:36]

盾乙
なんか古代文明SF要素が入ってきた

[14 チグハグ君 23/11/12(日) 18:45:39]

あらすじ

ソテイラの予言によりクオキ難民キャンプへとやって来たティガー達アルゴノーツメンバー
難民達からのお願いで崩落した崖の調査に向かった彼らは瓦礫に埋まった洞窟を発見した。瓦礫を撤去し、少し小さな入り口を抜けた先には巨人を描いた壁画があり…

そして上空ではガンダムの襲撃、リップも怪しい男を目撃したりと怪しい雰囲気が立ち込めてきた

[15 二次元好きの匿名さん 23/11/12(日) 21:52:47]

巨人か

[16 二次元好きの匿名さん 23/11/12(日) 22:16:26]

>>14

前スレより

元ネタと思われるタッシリ・ナジェールの『セファールの白い巨人』と呼ばれる壁画

[17 チグハグ君 23/11/12(日) 22:18:25]

メデイア「私が計測します」

────────────────

計測を買って出たメデイアの結果が出るまで男達は待つこととなったのだが

キング「なぁ、あれ大丈夫なのか？」

チグハグ「メデイアさん？大丈夫大丈夫！アルゴノーツきっての才女を信じて!」

キング「いやそうじゃなくてさ……あの人さっきら目光ってるけどいいのかよ！？」

キングの指差す先にいるメデイアの目は確かに光っていた──物理的に

チグハグ「あー。メデイアさんって有名らしくてさ、どんな問題や事件でも正解を導いて真実を見つける「輝く瞳の乙女」って呼ばれてる…らしい」

キング「輝く瞳って…物理的に輝いてるじゃん…」

[18 チグハグ君 23/11/12(日) 23:28:51]

メデイア「わかりました」

ジェイスが3回目のあくびをした頃、メデイアの解析が終わった

ジェイス「それでどんくらい前なんだ？」

メデイア「地層や岩石の主成分から…おおよそ8000年前のものだと思われます」

チグハグ「そんな昔の…」

8000年
それは17年ほどしか生きていないティガーにとっては途方もなく遠く感じられる時間で、そんな大昔にこの絵を描いた誰かがいることが不思議だった
そんな古代のロマンに感心し、壁に手を触れた瞬間であった。バチリと見えない痛みがティガーの全身を駆け巡る。思わずよろけたティガーの視界は妙に明るかった
壁に触れた手に傷がないか視線を落とすティガーの隣を誰かが横切った。ジェイスあたりが近くで見たいとこちらまで来たのかと頭を上げてみればそこにいたのは

見知らぬ格好をした見知らぬ2人の人間であった

いきなり現れた2人にティガーは驚きの声すら上げることができなかった。周りを見ればジェイスやキングの姿はなく、青白い光で満たされた洞窟と絵の前にいる2人の人間、それとティガーだけがいた
2人の顔はモヤがかかったように見えない。ただ、その格好からして1人は男、1人は女であること、女の方は男の方に比べて上等な服を着ていることもわかった
だが、わかるのはそこまでだ

男の方がティガーを見ると手招きをする。女の方もティガーの方へ振り向くとその赤い髪を揺らした
──なぜ、女の髪が赤色だとわかったのか？それはティガーにもわからない
ただ、手招きをする方に行かなくてはという衝動だけが彼の中にあった。だが、その足は鉛のように重く、動かせない
手招きしてもこないティガーに痺れを切らしたのか、男が何かを叫ぶ。

「繝√げ繝ｪ繧｢」

その言葉に何かを言い返そうとしてティガーの視界は急に真っ黒に染まった

[19 二次元好きの匿名さん 23/11/12(日) 23:35:57]

チグリア？

[20 二次元好きの匿名さん 23/11/12(日) 23:47:03]

アルゴスのバックボーンなのか？しかしガンダムで古代文明を扱うとは恐れ入った

[21 二次元好きの匿名さん 23/11/13(月) 00:09:11]

ガンダム作品でもターンエーとかGレコとか

古代文明（）の技術を復活させて扱う前例はあるだろう！

ジェイス君の雰囲気的に「天気晴朗なり」が似合いそうに思ったんだけど

なんかアルゴスにも似合いそうな気がしてきたんだよね

【EXVS風ループ】クリム・ニックのテーマ「天気晴朗なり」

[22 チグハグ君 23/11/13(月) 00:13:55]

ジェイス「でもなんかMSみたいだよな、巨人の中に人間が……ティガー！？おい！大丈夫か！？」

最初に気づいたのはジェイスだった。いきなり電池が切れたように崩れ落ちた親友は幸い頭を強く打ち付けたなどの命に危険のある外傷はなく、脈も呼吸も確かにあった

メデイア「気を失ってるだけのようです。でもなんでいきなり…」

ヨハネス「それよりも早くキャンプに…いやここならアルゴデッセイ号の方が近いです」

メデイアが脈と呼吸を測り、ヨハネスがこの後の行動の指針の提案を行う。スムーズかつ手慣れた行動の速さだ

キング「キャンプでのサポートの時も思ってたが、随分手慣れてるんだな」

ジェイス「まァ色々あってな。よし、とりまヨハネスの案でいくぞ！」

リーダーであるジェイスによって今後の行動が確定され、洞窟から脱出しようとしたその時であった
ドーンという衝撃が地を揺らした

ジェイス「な、なんだァ！？地震！？」

ヨハネス「ここら辺の地震はこんな揺れはしないはずですよ!」

キング「攻撃を受けてる……？」

誰1人として状況を正確に把握できていない中、未だに続く振動によってついに洞窟がその構造を保って無くなり始める。天井からは砂埃と共に小さなカケラが降ってきた
そしてついには人を押し潰せるほどの落石が立ち止まった5人の頭上に迫っていた

[24 二次元好きの匿名さん 23/11/13(月) 07:34:34]

まさか並行世界ではなく古代文明とは

[25 縺雁燕縺ｯ隱ｰ縺? 23/11/13(月) 13:17:01]

その場にいた誰も彼もが命の危機を感じ、また命の終わりを感じていた。頭上に迫る天蓋は人など容易に潰せる質量と存在感で彼らに迫った
誰もが目を背けた。避けることができないのなら、せめて痛みの瞬間を直視したくは無いと生物の本能に基づいた反射的行動であった

しかし、その場にとどまることをよしとしない者が1人いた
その者は他の4人を抱き抱えるととても人間では出せないスピードで狭い洞窟の入り口を器用に通り抜ける。吹き出す土煙と衝撃波に背を押され、彼らは地面へと叩きつけられる
幸い怪我人はおらず皆無事であったが、洞窟の入り口は完全に閉ざされてしまった
リーダーであるジェイスは現状の確認とアルゴデッセイ号への連絡を急ぐ。普段はバカで通っているこの男は仮にも50人以上の船員を乗せたアルゴデッセイ号の船長であり成すべき責任とその自覚も十分に理解していた
そんな彼だから誰よりも先に顔を上げ、皆の無事を確認する。1人、2人、3人…地面に倒れた3人を確認できたが、あと1人、親友の姿が確認できなかった
辺りを見渡す。倒れている人影はない。しかし、砂煙の向こうに立っている人影のようなものが揺らめいていた
とりあえず親友が無事そうなことにジェイスは安堵のため息を漏らす。そして、彼に近づこうと歩みを進めると違和感に気づく

ジェイス「お前…ティガー…だよな？」

砂埃の向こう、彼の無二の親友は見慣れた空色の瞳ではなく紅い──アルゴスのものとも違う夕焼け空をそのまま写し取ったような瞳でこちらを見つめていた

ジェイスは動けない。その瞳から感じるものがティガーであってティガーでないナニカの存在を感じさせて、その違和感が足をすくませる。アルゴスの飄々とした感じではないどちらかといえば超然的な…そんな雰囲気さえある
だが、当の夕焼けの瞳の少年はフィラメントが切れかけの電球のようにその瞳の色を2度3度点滅させると、再び電池が切れたように倒れ込んだ

[26 二次元好きの匿名さん 23/11/13(月) 13:22:33]

経済戦争どころじゃなくかなりデカい話になりそうだな･･･

[27 二次元好きの匿名さん 23/11/13(月) 19:51:34]

保守

[28 チグハグ君 23/11/13(月) 22:11:02]

再び倒れたティガーを庇うように抱くジェイス。呼吸はしっかりあるが、先程からのティガーの変化が安堵を許してはくれない
とにかく、アルゴデッセイ号へと向かうことが先決である。ジェイスは倒れた他の3人を立ち上がらせ、この場を立ち去ろうとする
しかし、彼らは忘れていた。どうして彼らが洞窟からの脱出を余儀なくされたのか

メデイア「ジェイソンさん!！後ろです!」

メデイアの悲鳴にも似た叫びが響く。その叫びに反応したジェイスは無意識に前に飛ぶ
衝撃と共に彼がつい先程までいたところに大きなクレーターができる
彼を覆う影の主を見上げればそこにいたのは…

ジェイス「ガッ…ガンダム…！？」

ルブリスアンスールはその体を地面から僅かに浮遊させ、緑色の瞳で彼らを見下していた

ヨハネス「先輩！早く逃げて!」

ヨハネスが叫ぶが、ジェイスは動けない。ガンダムの瞳から漏れ出る確かな殺意が捕食者に狙われた獲物のようにジェイスから思考リソースを奪っていく
あまりに無力、あまりに無謀、あまりに絶望。人を殺すために作られた鉄の巨人を前にして、対抗手段を持たない人間ができることはあまりに少ない
そう例えば、現実を理解しながらガンダムの放つ光線によりその存在の痕跡をこの世から消滅することをただ待つことだ

ジェイス「…けんな……ふっざけんなァ！！」

そんな事ジェイスは望まない。最後まで醜く足掻くのが彼だ。まともに考えもまとまらない、元々ない頭を必死に回しながらティガーを抱えて走る
今彼の中にあるのは何がなんでも親友の命を助けることだけだった

[29 二次元好きの匿名さん 23/11/14(火) 00:25:23]

ジェイスは常に行動が止まってない印象だな、どうしたらいいか迷う時はあるけど基本進むことしか考えてない

[30 二次元好きの匿名さん 23/11/14(火) 00:43:03]

大したタマだぜ船長

[31 二次元好きの匿名さん 23/11/14(火) 08:35:34]

保守

[32 チグハグ君 23/11/14(火) 12:38:26]

だが人間の身でできることは少ない。音速で飛び回る鋼鉄の巨人から人1人を抱えて逃げ切るなど夢のまた夢の事なのだ

「うぉﾞぉﾞぉﾞぉﾞぉﾞぉﾞ！！」

そうだとしてもジェイスは声を張り上げて走る。思えば以前も逃げて走っていた、その時は2人を抱えていたのだ、それに比べればこの程度へでもない
なにより、もし立場が逆なら親友は決して諦めないとジェイスは確信できているからこそ諦めるという選択肢などないのだ

キング「…！おい！今すぐ前に飛べ!」

事態を傍観していたキングが何かに気づいたように突然叫ぶ。その意図はジェイスには伝わっていなかったが、その必死な叫びを信じたジェイスは背に背負ったティガーを抱え込むように体勢を変え全力で飛ぶ

そして彼らの上を巨大な拳が通り過ぎる
その拳はジェイス達を追いかけていたガンダムへと突き刺さり、崖の方へと吹き飛ばした

ジャック「just!!無事か？坊主ども！」

山のような重厚な装甲に包まれた巨人がジェイス達を見下ろす。その巨人から聞こえた声は彼らの聞いたことのある声であった

キング「ジャック！」
ジェイス「その声…タンクトップのオッサンか!」

[33 二次元好きの匿名さん 23/11/14(火) 12:57:02]

可動性も担保するジェタークは確実にやらないような重装甲MSだ･･･

[34 二次元好きの匿名さん 23/11/14(火) 19:16:51]

保守

[35 チグハグ君 23/11/14(火) 19:42:57]

ヨハネス「MS…凄い重装甲だ」

ジェイス達を助けるために現れたMSは一般的なMSよりも遥かに堅牢そうな重装甲を持っていた。装甲が厚いといえばジェイスの乗るカノーネブルクがあるが、あちらが近代的かつ計算された装甲配置によるボクサーやメジャーリーガーのような体型なのとは違い、ボディビルダーやプロレスラーのような魅せる装甲配置と言った方が正しく思える

キング「あれは"ダイガン"その昔WMFで戦ってたスーパーヘビー級MS！内蔵兵器を含めた一切の火器を使用しない拳一本で闘う漢のファイトスタイル!必殺はその拳で全てを貫くハンマーパンチ!」

熱く語るキングからはいつものようなジャックを毛嫌いするような様子は感じられず、むしろその瞳は目の前で憧れのヒーローが戦っているのを見た子供のように輝いていた

メデイア「随分お詳しいんですね」

キング「元々WMF好きだったし…ダイガンは地球系企業が作り出した何度攻撃を受けても立ち上がる不死身のMSってとこがかっこいいんだ！……乗ってるやつは気に食わないけど」

[36 二次元好きの匿名さん 23/11/14(火) 21:58:07]

ダイガン･･･もしかしてグレンラガンオマージュ？トリガー系のネタ多いな

[37 チグハグ君 23/11/14(火) 23:21:15]

ジャック「坊主ども！ここは俺に任せてさっさと逃げろい!」

ダウンから復帰したアンスールを抑え込みながらジャックはジェイスたちを逃がそうとしていた

ジェイス「だけどアンタが……分かった！ここは頼んだ！メデイア、ヨハネス!逃げるぞ！」

助けに来てくれたジャックを置いていくことを一瞬躊躇うが、彼の言葉を信じジェイスはメデイアとヨハネスを連れてアルゴデッセイ号へと駆け出す

ジャック「おいチビガキ!麓のキャンプで嬢ちゃんがやり合ってる。助けに行ってやれ」

1人残されたキングにジャックが声をかける

キング「…死ぬなよ！」

一度だけ振り返るとキングは煙の立ち上るクオキキャンプへと走り出す。キャンプに停められたトレーラーからボイスコマンダーによって呼び出されたユウヒが走るキング目指して緊急発進しているのが、スラスターの光で観測できた

ジャック「ふん！チビガキが一丁前に大人の心配してじゃねぇのさ」

キングやジェイス達が十分距離が離れたのを確認すると、組み合っていたアンスールをいとも容易く投げ飛ばす

ジャック「come on！ゴングはまだ鳴ったばかりだ！」

ダイガンのメインセンサーが閃光を放つ

[38 二次元好きの匿名さん 23/11/15(水) 08:36:24]

保守

[39 二次元好きの匿名さん 23/11/15(水) 09:14:13]

このスレはオリジナルmsが皆かっこいいからワクワクするな

[40 二次元好きの匿名さん 23/11/15(水) 14:43:38]

保守

[41 チグハグ君 23/11/15(水) 18:02:08]

砂埃の中、先に仕掛けたのはアンスールであった。足先に錐のようなエネルギーをまとい、光波推進の慣性でダイガンへと迫る
サイファー・パイル・バンカーの応用、パイルキックとも呼べるものだ

ジャック「quick！だがそれだけよ!」

ダイガンは微動だにせず、大きく両手を広げたかと思うと、アンスールの脚を掴んでしまう
そのままもう片方の脚を掴み、そのまま天高く持ち上げてしまう。ダイガンの各部のシリンダーが唸る。MS一体を軽々と持ち上げた鋼の巨人は獲物を神に捧げるが如くタンカーのような雄叫びを放つ
アンスールはこの状態から逃げ出そうとするが、ダイガンはそれを許さず、太もも部分に手を回しガッチリと固定してしまっている
この体勢はプロレス技の一つであり、ジャックとダイガンの得意技の一つの予備動作でもある

ジャック「Check it out!!ビッグパワーボム！！」

凄まじい速度でアンスールと地面の距離が近づいていく
脱出しようにもダイガンの腕が動く気配はない

[42 チグハグ君 23/11/15(水) 21:49:12]

もがくアンスール、地面まではもういくばくもない

そこでアンスールは奇策をとる。なんとアヴァドリア光波推進脚を全開にしながら体を回転させ、ピストルから発射される弾丸の要領でロックから抜け出したのだ

ジャック「shit！奴さんなかなかやるじゃないか」

dice1d3=2 (2)

1.アンスールがダイガンを激しく攻め立てる

2.近づくのは危険だと判断したのか空中で浮遊しながら撃ち下ろしてくる

3.先程の攻撃で起こったのかまた突っ込んでくる

[43 二次元好きの匿名さん 23/11/15(水) 22:15:39]

無駄に冷静で困るぜ、こりゃパイロットはCPU扱いだな

[44 チグハグ君 23/11/15(水) 22:36:05]

ジャック「what the fuck！こっちに遠距離攻撃手段がないと踏んで遠距離戦をご所望か！」

確かにダイガンに遠距離武装は搭載されていない

そもそもダイガンは拳で殴り、装甲で耐えるという質実剛健なコンセプトの元開発された機体であり、走行の脆弱化を招く内蔵火器及びコンセプトから外れる外部兵装の類は元より持ち合わせていないのだ

しかし、そこは長年戦い続けていた機体とパイロットである。空を飛ぶ敵に対処する方法なら熟知している

つまりは敵を殴れる圏内まで撃ち落とせばいいのだ。幸にしてここには"弾"はたくさんある

「hey boy キャッチボールは好きか？」

大きく振りかぶると、巨大な岩が空高くへと投げ上げられる。そう、ダイガンにおける最大の対空戦略。それは投石である

dice1d100=31 (31)

(50以上で命中)

[45 チグハグ君 23/11/15(水) 23:04:32]

大きく振りかぶり投げられた豪速球の岩は天高く軌道を描き直撃コース…しかし、直前で最も容易く躱されてしまう

ジャック「oh my god！なんてすばしっこいんだ！」

投げども投げども岩は一向に当たる気配がなく、そればかりか岩を拾う隙を狙ってアンスールにビームを打たれる始末だ

幸い堅牢な装甲が致命傷を防ぎ続けているとはいえこのままではいずれジリ貧になるのは火を見るよりも明らかである

となれば次に取るべきなのは

ジャック「hey！上で胡座描いてるヒョロガリくんよ俺と殴り合うのがそんなに怖いか？」

煽りである

dice1d100=36 (36) +40

(50以上で成功、100以上で怒り狂って突撃してくる)

[46 二次元好きの匿名さん 23/11/15(水) 23:48:15]

アンスールは挑発に乗ってしまったか

[47 二次元好きの匿名さん 23/11/16(木) 09:18:53]

ほ

[48 二次元好きの匿名さん 23/11/16(木) 09:19:16]

少なくともパイロットがいて人格が残っている証左ではある

[49 二次元好きの匿名さん 23/11/16(木) 14:54:23]

タンクトップのおっさんいいぞ

[50 二次元好きの匿名さん 23/11/16(木) 20:11:26]

保守

[51 チグハグ君 23/11/16(木) 22:00:37]

煽りに反応したアンスールがさらに上空へ急上昇する
かと思えば、今度は勢いをつけ急降下し、ある程度加速がついたところで足を両方突き出しサイファー・パイルを展開する。その速度は弾丸よりも遥かに早く、音速にさえ到達している
自由落下×加速×重量×破壊力=粉砕！！
シンプルすぎる破壊の一撃がダイガンに迫ろうとしていた

しかしダイガンとジャックは焦らない。拳を構えチャンスを待っていた

アンスールがグングンと近づいて来る。もはや数刻の猶予もない。確殺の一撃がダイガンの喉元を貫く…そんな未来は訪れなかった
アンスールのパイルが機体を貫くよりも速く、ダイガンの渾身のストレートパンチがアンスールの土手っ腹を撃ち抜いた

ジャック「Finish move…！」

高速で飛翔するバッタと剛力の巨人の戦いの決着は、巨人の放った渾身のクロスカウンターパンチでその幕を閉じた

[52 二次元好きの匿名さん 23/11/16(木) 22:27:11]

かっけーアメリカンなおっさんだったな

[53 二次元好きの匿名さん 23/11/16(木) 22:39:14]

そういや今って時系列的にミオリネが地球に来る前かな？

[54 チグハグ君 23/11/16(木) 22:46:16]

<もっと分かる！ワード解説>

ダイガン

製造:紅嵐革新工業集団

型番:HMW-BR-011

MF協会登録番号:MF-SH-053

過去、WMF(World Mobile Fight)にて正統派覆面ファイターとして活躍していた鉄人サンロックことジャック・ライルの駆る機体。彼のスポンサーであった紅嵐革新工業集団が自社の社運と地球圏におけるMS開発を活性化させるためにMF用に作り出したブロウラータイプの第二世代MSである

その最大の特徴は重厚な装甲と並外れたパワーにある

当時地球発のMS開発企業としてその規模を拡大していた紅嵐革新工業集団が広告宣伝のために自社の持てる技術の粋を集めて建造され、何十にも重なる特殊装甲はどんな攻撃をも寄せ付けない鋼の肉体となった。またそのパワーは現在の第4世代MSにも引けを取らず、単純なパワー勝負でダイガンに勝てるMSはほんの一握りしかいない

反面、機体強度を追求した本機には内蔵火器が搭載されておらず、MFというその用途から対応する外部兵装を持たず、己の肉体を武器にして戦うストロングスタイルをメインとする

競技用ではあるが実戦仕様機体に劣ることは全くなく、過去にデスマッチが行われた際はビームライフルを持って乱入してきた実戦仕様機を死闘の末に打ち倒している

その時に見せた強力無比な鉄拳「ハンマーパンチ」はジャックとダイガンの代名詞的な必殺技となっている

名前の由来

巨大・大きい→岩のように大きい→大岩→ダイガン

(又、大願→タイガン→ダイガン)

[55 二次元好きの匿名さん 23/11/17(金) 00:40:32]

保守

[56 二次元好きの匿名さん 23/11/17(金) 09:30:30]

でも1体だけじゃないんだろうな･･･

[57 二次元好きの匿名さん 23/11/17(金) 12:06:50]

>>53

グエスレ決闘後〜クインハーバー事件の空白期間

[58 二次元好きの匿名さん 23/11/17(金) 14:37:59]

保守

[59 二次元好きの匿名さん 23/11/17(金) 14:47:24]

>>57

サンクス

[60 チグハグ君 23/11/17(金) 18:09:00]

>>54

追記

頭頂高:19.9m

重量:108.3t

ダイガン眼:3km先の相手とジャンケンが出来るくらいよく見えるぞ!

ダイガン腕:なんでも粉砕するぞ!放てハンマーパンチ！

ダイガン心臓:ダイガンのパワフルなパワーを供給している心臓だ!

ダイガン足:大地を踏み締めて歩くぞ！その速さは車にだって負けないんだ!

ダイガン背中:大きくてたくましいぞ！ジェットエンジンで飛べ！ダイガン！

鉄人サンロック:ダイガンと一緒に戦う僕らのヒーローだ！平和を脅かす悪モノと戦うぞ!

[61 チグハグ君 23/11/17(金) 22:56:20]

ダイガンがアンスールと激闘を繰り広げていたその頃、クオキ難民キャンプにもアンスールが飛来していた

逃げ惑う人々。その人々を守るようにジャンヌダルクがアンスールの前に立ち塞がる

ソテイラ「皆さま！焦らず押さずに逃げてくださいまし！」

ソテイラが声をかけるが混乱した難民達は我先へと駆けることを止めようとはしない

ソテイラ「しょうがないですわよね。安心してくださいまし！皆さまは私が守りますわ!」

ビームフラッグモードから変形したビームサイスモードへと変えた得物を手にジャンヌダルクとソテイラは仁王立ちをキメた

dice1d3=2 (2)

1.ヒットアンドアウェイの攻撃をして来るアンスールをマントなどを用いつつ捌き続ける

2.もう一体のアンスールが現れた!

3.アンスールがいきなり仕掛けて来る

[62 二次元好きの匿名さん 23/11/17(金) 23:01:45]

アンスール結構な数いるね

[63 二次元好きの匿名さん 23/11/17(金) 23:31:51]

>>60

MSが速度で車に張り合うってなんか面白いな

[64 二次元好きの匿名さん 23/11/18(土) 08:48:31]

保守

[65 二次元好きの匿名さん 23/11/18(土) 14:03:10]

保守

[66 チグハグ君 23/11/18(土) 17:35:24]

逃げ惑う人を守るためにアンスールの前に立ち塞がるジャンヌダルク。1体1ならば多少戦闘の経験の少ないソテイラでも機体の力でなんとかなると考えられた

しかし、そんな考えを打ち砕くようにもう一体のアンスールが現れる

ソテイラ「ふ、増えちゃいましたわ！？」

1体でも対処に不安があるのに2体ともなるとここを守ることが出来るかはわからなかった

だがしかし、彼女は聖女ソテイラ・ヴァンサンクである。その行動の全てが弱き人々のためであるべき彼女はこの場から逃げる選択肢など与えられてはいない

ビームサイスの柄で地面にラインを引く。それは彼女の定めた絶対死守線、ここから先は倒さないという彼女の覚悟の表れであった

ソテイラ「さぁ、どこからでもかかってきておくんなまし!ここから先へは通しませんわよ!」

dice1d3=3 (3)

1.アンスールが2体同時に襲いかかって来る

2.射撃と近接に分かれジャンヌダルクを苦しめるアンスール

3.様子見だと言わんばかりにまず一体が襲いかかる

[67 二次元好きの匿名さん 23/11/18(土) 22:54:51]

保守的だな

[68 二次元好きの匿名さん 23/11/18(土) 22:57:48]

生きて…

[69 チグハグ君 23/11/18(土) 23:00:18]

ソテイラ「来ましたわね！」

最初からいた一体がソテイラへとその凶刃を向ける
推進脚により高速で飛翔し、太陽を背に放たれるかかと落としはジャンヌダルクのかなり手前で振り落とされるように見える
しかし何かを感じ取ったソテイラはジャンヌダルクをアンスールへの前へと踊り出させた
ジャンヌダルクの両腕に備えられたシェルユニットが赫い輝きを放つ。MSという概念からは考えられない有機的かつ滑らかな動きでビームサイスの柄で受け止められたアンスールの足先からは青い光の刃が伸びていた

ソテイラ「貴方、そういう手品を使うタイプなのですわね」

ジャンヌダルクがビームサイスを払うとアンスールは大きく後退し、飛びかかる前の場所に戻っていた
一体では部が悪いと判断したのか今度は２機同時に襲いかかる

ソテイラ「勿論、そう来ますわよね！」

[72 チグハグ君 23/11/19(日) 09:33:02]

2つ分に増えた攻撃がジャンヌダルクを襲う
GUNDフォーマットが発動状態であることを示すシェルユニットの輝きが増す。より精度の上がった鎌捌きのおかげで目立った被弾はないが、徐々に徐々に押し込まれており、絶対死者線がジリジリと近づいていた

ソテイラ「ﾌｰﾌｰ…さすがに2体同時は厳しいものがありますわ…ですが！負けられませんのよ！」

ジャンヌダルクの腕の光が消える。力が弱まったことを感じたアンスール達は押し込む力を強めていく。絶対死守線まで追い込まれていく
だがそれこそがソテイラの狙いであった

ソテイラ「ジャネットちゃんはこういう事も出来ましてよ！」

ジャンヌダルクの"脚のシェルユニット"が光る。地面を蹴り上げると棒高跳びの要領で地面に突き立てたビームサイスを軸に体勢を変え、回し蹴りを2対のガンダムに叩きつける
蹴り抜かれた2体は後方までぶっ飛び、テントを一部巻き込みながら地面に長い落下痕を残していく

ソテイラ「あぁ！皆様のお家が……後で必ず直しますわ!」

[73 チグハグ君 23/11/19(日) 14:25:28]

吹っ飛ばされたアンスール×2は…

dice1d3=1 (1)

1.怒り狂ってさらに凶暴になる

2.ソテイラの奮闘を見て難民キャンプの警備団がアンスールに攻撃を仕掛ける

3.シェルユニットが紫色に輝き始める…

[74 二次元好きの匿名さん 23/11/19(日) 16:58:09]

余計凶暴になっちゃったか…

[75 チグハグ君 23/11/19(日) 17:06:23]

思わぬ反撃を喰らったアンスール達は怒り狂いジャンヌダルクに猛攻を仕掛ける
ヒットアンドアウェイを繰り返しジャンヌダルクに迫るアンスールはもはや足元を逃げる人間達への興味を失い、その目にはジャンヌダルクの姿しか映っていなかった
図らずとも逃げる人々を守るというソテイラの目標はほぼ成功していた
しかし、2体のガンダムの攻撃を受け続けていては到底無事ではすまない。マントは避け、装甲も少しずつ薄傷が目立ち始めている。それでも未だ致命の一撃を受けていないのは、ソテイラとジャンヌダルクに搭載されたGUNDフォーマットの親和性が大きい
ソテイラはジャンヌダルクを戦闘ではなく農作業や荷物の運搬など日常で使うことの方が多い。特に農作業は全身を使って行うものであり、自然と体のどこを意識すれば力が出やすいのかも理解していた
日々の農作業で培った技術が必要な部位にのみGUNDフォーマットを適用するジャンヌダルクの機体特性と噛み合い、彼女に聖女としての強さを与えているのだ

そしてその強さはジャンヌダルクの後ろで守られている人々に強く影響する
年若い少女が自分たちを守るため、傷つきながら必死に戦い一歩も引かないその勇姿は人々の心に勇気を与える。立ち向かうその背中が絶望の中にあっても決して消えることのない希望の光となり、不安や悲しみを抱えた人々の心を照らす
彼女が聖女と呼ばれる所以の一端がここにあるのだ

聖女ソテイラ・ヴァンサンクに照らされたもの達は周囲の人へ手を伸ばし始める
足腰の悪い人、早く走れない子供、お年寄り、そういった逃げることが困難な人たちを助けようと皆一丸となる
彼女の守る人々が他の人々に手を伸ばし救う、そしてその救われた人間がまた他の人を救い…そんなループが避難民達の中で生まれていた
戦い始めて10数分、難民キャンプの避難はほとんど全て完了していた

[76 二次元好きの匿名さん 23/11/19(日) 17:20:51]

避難完了　ヨシ！

[77 二次元好きの匿名さん 23/11/19(日) 17:21:57]

宗教的な称えられ方じゃなくて
みんなの前に立って危険に立ち向かえるからこそ
尊敬されてみんなの希望になれたんだな

[78 二次元好きの匿名さん 23/11/19(日) 17:22:51]

聖女とか予言とか聞いた時は不安だったからなぁ

[79 二次元好きの匿名さん 23/11/19(日) 22:07:30]

スレッタに似た容姿なのにスレッタとは似ても似つかない人だ

[80 チグハグ君 23/11/19(日) 22:39:24]

ソテイラ「カッコつけましたけど…滅茶苦茶キツいですわ……！」

ソテイラの額から汗が流れる

流れ出た汗はGUNDフォーマット使用時特有の赫い痣が発現している頬を通り、顎先から垂れ撥水性シートに弾かれ、流れ落ちたいくつもの水滴が彼女の激闘を物語る

激しい戦闘でズレた眼鏡を掛け直しながら今も必死にアンスールの攻撃を捌き続けていた

心なしか息も上がっているように見える

いや、実際息が上がりかけているのだ。GUNDフォーマットは使用するだけで肉体なダメージを与える。ジャンヌダルクの元になったナナシは使用箇所を限定することでそのダメージを軽減していたが、長時間の連続使用、使用部位の連続切り替え、1対2という劣勢を強いられた戦闘、精神と肉体を同時に削られながらの戦いは容赦なくソテイラの肉体にダメージを与え続けていた

そんな状況が続けば、いつかは致命的なミスへと繋がるものであり…

dice1d3=3 (3)

1.ビームサイスが弾き飛ばされ手元を離れてしまう

2.意趣返しとばかりにアンスールの強烈な蹴りがジャンヌダルクに直撃する

3.背後を取られ回避できない攻撃を喰らいそうになる

[81 二次元好きの匿名さん 23/11/19(日) 22:43:26]

ピンチ！

[82 チグハグ君 23/11/19(日) 23:27:35]

切れかけの集中力を振り絞り、一体のアンスールの攻撃を何とか受け止める。だがその瞬間機体のモニターに後方への警戒を促すアラートが現れる

ソテイラ「しまっ…！！」

気づいた時には時すでに遅し。構えられたアンスールの脚は正確にジャンヌダルクのコックピットをロックオンしており、数瞬後に放たれるであろうビームを回避する術はジャンヌダルクにはない
自身の死を直観したソテイラは引き延ばされた時間の中にいるような感覚だった。俗に言う走馬灯を見るための時間なのだろうか。だが、彼女の記憶から呼び起こされる記憶はほんの僅かでこの引き伸ばしの時間の空白を埋めるにはあまりにも少なすぎた
目を閉じる
死の恐怖から逃れるためではない、祈るためだ
遺してしまうオルレアの仲間達、助けを求める人達、その全ての命の平穏を祈る祈りである
死の淵にあってもソテイラは他人の幸せを願う。それこそ、聖女のあるべき姿だと言わんばかりに



善行は自身に還ってくる。昔から信じられている言説の一つである。元は損が目立ちがちな善行にメリットを感じさせるための方便のようなものでしかない。しかし、救われた記憶というのは人の心にずっと残るものである

キング「だァァァァァァ！！！」

だからこそ今、ジャンヌダルクを狙うアンスールに真横から物凄いスピードで飛びかかりタックルを決めた少年とその愛機は、自分を救ってくれた少女のためにやって来た

キング「大丈夫ですかソテイラ様！？」

ソテイラ「キングくん………」

息を切らしながらソテイラを心配するキングからは全速力でここまで来たのだということがよく伝わる

キング「よくも好き勝手！」

疲弊したソテイラを庇うように今度はキングとユウヒがアンスールの前に立ち塞がる

[85 二次元好きの匿名さん 23/11/20(月) 19:08:03]

オルレアもオルレアでいいチームというか組織感がある

[86 チグハグ君 23/11/20(月) 22:29:54]

マシンガンを構えるユウヒ。アンスールへと放たれた銃弾は余裕を持って回避されてしまう
発射レートの遅いお粗末なマシンガンでは高速で動くアンスールを捉えることはできず、無駄弾だけが増えていく。今はジャンヌダルクに比べ豆鉄砲を打つだけのユウヒをおちょくっているのかただ蛇行的に飛行しているだけだが、アンスールの気が変わって襲いかかって来たら確実に負けるという予感がキングにはあった
避難が完了するまでの時間稼ぎ、なにより格好つけた手前逃げるなんて事はできず、状況は逼迫していた。そんな時、オルレアの全体回線が繋がれた

ジルド「こちらジルド、全避難民の収容確認しました。モクバ他避難用車両はいつでも出せます」

避難完了の報告が出た。これでようやくまともに戦う事ができる

ソテイラ「ありがとうジルド。私とキングくんで目の前の2機を倒します。貴方は避難車両の護衛にまわってくださる？」

ジルド「はっ！このジルドと我が愛機ジャガーノートがその任、必ず全う致します!」

軍隊式の敬礼をするとジルドは回線を閉じた

ソテイラ「とのことですわキングくん。付き合ってくださいますか？」

キング「もちろんです!」

威勢のいい挨拶と共にユウヒはジャンヌダルクに首を垂れるように、膝を曲げ機体を駐機状態のような体勢となる。ジャンヌダルクが上に跨りやすいようにするためだ
再び立ち上がったユウヒの背にはジャンヌダルクが騎乗している。それはまるで中世の騎馬兵のような姿であった

ソテイラ「私たちの全力！」
キング「しかと刮目しやがれ！！」

[87 二次元好きの匿名さん 23/11/20(月) 22:47:57]

今後の展開が楽しみですね…

[88 二次元好きの匿名さん 23/11/20(月) 23:05:04]

風雲再起系であったか

[89 チグハグ君 23/11/21(火) 00:15:40]

ユウヒのブースターが火を噴く。地面を高速移動し、アンスールの速度に追いつかんとするほどである

ユウヒとジャンヌダルクの騎乗形態はただ乗っただけ以上の利点が存在する。それはジャンヌダルクの機動力を大幅に底上げできるというのもあるが、何よりもジャンヌダルクの機体特性及びシェルユニットの配置に関係している

ガンダムはパーメットを大量に使用したシステムを使用する都合シェルユニットの搭載が必須であり、その大きさや量は扱うパーメットの量、制御精度に密接に関係している

その点、ジャンヌダルクのシェルユニットは腕部に集中しており、脚には最低限の分しか付いていない。これはジャンヌダルクが腕部の精密動作を重視した設計がされていることの表れである。であるならば、ジャンヌダルクのパイロットは腕の操作だけに意識を集中させることが重要になる

ユウヒという移動手段を獲得したジャンヌダルクは通常時よりも腕部への意識に割ける思考リソースの割合が増えている。つまるところ、この騎乗形態は理にかないすぎているのだ

dice1d3=3 (3)

1.瞬く間に2体のアンスールの足を切断してしまう

2.高速で逃げるアンスールの背後からジャンヌダルクのビームサイスが迫る

3.高速移動に翻弄されアンスールが上空へと逃げようとする

[90 二次元好きの匿名さん 23/11/21(火) 00:49:00]

なるほど騎乗か！道理で特殊な形状してるわけだ

[91 チグハグ君 23/11/21(火) 08:44:51]

ユウヒのスピードに驚いたのか1体のアンスールが上空へと逃げようとする

ソテイラ「キングくん、上へ！」

ユウヒのスラスターが下方向へ向き、その威力を発揮する。反動推進エンジンにより持ち上がった機体は煙を尾のように引きながらアンスールへと追い縋る
自身を追ってくる2機に対し、アンスールは射撃による攻撃を加えるが、そのことごとくをジャンヌダルクのビームサイスによって弾かれてしまった
アンスールが攻撃に回れば回るだけジャンヌダルク達との距離は縮まっていく
そしてついに、ある程度まで近づけたと判断したソテイラはジャンヌダルクをユウヒの背へと立たせると、彼を足場にし高く飛び上がる
突然飛び上がったジャンヌダルクにアンスールは驚くが、太陽を背にした彼女をうまく認識する事ができない

ソテイラ「チェック・メイトですわ！」

ビームサイスの光刃がアンスールの両脚部を切り落とした

[92 二次元好きの匿名さん 23/11/21(火) 11:53:04]

これでやっと2体撃破か･･･機体性能があるのかもしれないけど1人で3体のガンダム相手取って1機に関しては瞬殺したチグハグ君ってやっぱ異常だな

[93 二次元好きの匿名さん 23/11/21(火) 19:08:22]

>>92

散々言われてたけど常時精神デバフかけることで戦いが成り立ってるようなもんだから･･･

[94 チグハグ君 23/11/21(火) 22:07:52]

主推進機関である脚を失ったアンスールは自身を空に止める術を失い、真っ逆さまに地面へと落下していく。このまま行けば時期に地面と接触し中のパイロットはお陀仏だろう
そんなアンスールにジャンヌダルクが手を伸ばす。オルレアとは「赦し」の組織。彼女らにとって相手は殺すものではなく、手を取り導くものであり、目の前で死にそうなら助けるのが彼女らの行動理念である

ソテイラ「貴方！手を！」

ユウヒにまたがるジャンヌダルクは必死に手を伸ばす。アンスールは沈黙したままであり、こちらに手を伸ばす様子はない。アンスールを助けるには機体を直接掴める距離まで接近しなくてはならなかった
ユウヒのコックピットでキングが慎重にコンソールを操作する。少しでもミスをすれば空中で接触事故が起こり、最悪の場合3機まとめて地面に落下もあり得る。彼に失敗は許されない

ソテイラ「もう少しですわ、頑張って!」

ジャンヌダルクとアンスールの距離が徐々に近づいていく
10メートル、8メートル、6メートル……
あと少しで指が触れる。そんな時、キングがあることに気づく。アンスールのシェルユニットが赤く点滅していることに

[95 二次元好きの匿名さん 23/11/22(水) 00:00:47]

まあ救えない存在もいるってのが現実だからな、色々な意味で

[96 チグハグ君 23/11/22(水) 00:11:54]

その点滅に危機感を感じたキングは咄嗟にユウヒのスラスターを逆に噴かし、アンスールから距離を取る
あと少しで掴めそうだったジャンヌダルクの手は空を切る。何かあったのかとキングに声をかけようとしたその時、アンスールがけたけましい閃光と共に爆発した

キング「自爆…した……？」

キングの口から驚きで呆気に取られた声が漏れる
助かったはずなのに、助けられたはずなのに、そんな言葉が浮かんでは消えてゆく。だが何よりも思考を支配しているのは、あの自爆で自分とソテイラをまとめて殺そうとしていた、その明確すぎる殺意についてだった

ソテイラ「キングくん、まだ私たちにはやるべき事が残っています。お手、動かせますか？」

半ば放心状態のキングにソテイラが声をかける
未だアンスールの一体が野放し状態である。避難民を乗せた車両の方へと向かわないよう、撃破しなければならない
だが、また行動不能にしても自爆するんじゃないか？下がり続ける高度計の数値を見ながらキングはそんな事を考えていた

[97 二次元好きの匿名さん 23/11/22(水) 00:59:04]

しかし何だろうかこのアンスールの異様さは、感情的に動く時もあるのに機械的

[98 チグハグ君 23/11/22(水) 08:04:04]

ソテイラとキングはもう一体のアンスールへと注意を変える。レーダーを見るにそこまで遠くへは行っていないはずだと、機体の場所を示す光点を目指す

光点との距離が近づいていく

残り一体のアンスールは…

dice1d3=3 (3)

1.突如として光点が消える

2.高い高度から奇襲を仕掛けてくる

3.襲い掛かろうとしてくるが…

[99 二次元好きの匿名さん 23/11/22(水) 09:40:43]

何かあったか？

[100 チグハグ君 23/11/22(水) 17:10:25]

やはり、最後の一体のアンスールもジャンヌダルクとユウヒへと襲いかかってきた
その瞳から同胞を失った哀しみを感じ取ることはできない
当然と言えば当然の話だが、戦場で味方を失ったMSパイロットというのは大概の場合、動きに違和感が出るものだ。それさえ感じさせないアンスールは人の乗った機械というよりも、ただそこにあるものを蹂躙していく災害やその類のようなものを感じさせる

キング「ソテイラ様!こいつも自爆してくるかもしれません!気をつけて!」

キングの助言にソテイラはMSの腕越しに握るビームサイスに力を込める。どうすれば自爆を防ぐことができるのか、どうやったら助けられるのか、彼女には分からない

キング「来ます！」

アンスールが低空飛行で襲いかかる。距離と速度から考えて接触までは10秒もない
2人の額に汗が流れる。相談せずともすれ違いざまに切り伏せることは彼らの中で確定事項だった
ビームサイスを腰に構える。あと数秒で接触、その時であった
天から打ち落とされた一条の光がアンスールを貫いたのだ
ビームに貫かれたアンスールは爆発と共に自身の部品を撒き散らす。壊れたメインカメラが2機とすれ違い、地面へと落下した

唖然とする2人の上、空からはアンスールを追ってやってきたヤズウェリートがいた

[101 二次元好きの匿名さん 23/11/22(水) 17:21:09]

ここで合流か

[102 二次元好きの匿名さん 23/11/22(水) 18:10:57]

つーか不味いな、ドミニコス？からしたら両方ガンダムだから討伐対象じゃん

[103 チグハグ君 23/11/22(水) 19:08:03]

─アルゴデッセイ号 ブリッジ

マンフレート「個人的な好みだけどやっぱりブルースターが好きかな」

オペ子「いいですねぇ〜私はコーヒーよりココア派ですけどぉ〜ポイちゃんはどぉ〜？」

ポイちゃん「えっ？あーもちろん飲めるに決まってるじゃないですか！……MAXIMUMなら」

マンフレート「アレはコーヒーというかほぼジュースじゃないかな？」

ブリッジ内では仕事が終わった留守番組が無駄話に花を咲かせていた
時刻がそろそろおやつ時ということもあり、何か軽食を作ろうかと話していた時のことであった。突然、ジェイスから連絡が来たのだ

オペ子「はい〜、こちらアルゴデッセイ号のブリッジです〜」

ジェイス『緊急事態だ!出来る限り全員呼び戻せ!俺のカノーネブルクの発進準備！それと救護班も呼んでくれ!』

焦った様子で捲し立てるジェイスにオペ子は少し圧倒されてしまう。そんな先輩の様子を見てポイちゃんがカバーに入る

ポイちゃん「どうしたんです？」

ジェイス『敵襲だ!ガンダムタイプを確認した!しかも1体だけじゃなくてめちゃくちゃいるくせェ！』

ポイちゃん「複数のガンダムタイプ、まるでグリムイアだ…分かりました!呼び戻しと発進準備、救護班にも連絡入れておきます」

ジェイス『頼んだ！』

[104 チグハグ君 23/11/22(水) 19:09:49]

ジェイスとの通話が終わり、ポイちゃんが艦内にアナウンスを流しつつ、全員の端末に一斉送信で帰艦指示を送る横でマンフレートとオペ子もアイドリング状態の艦内のシステムの立ち上げを行っていた

マンフレート「でもなんで複数体出現なのにこっちのレーダーの探知に引っ掛からなかったんだ…？」

オペ子「…あっ！あーっ……理由わかりました〜…」

マンフレート「本当か？」

オペ子「ドドーナが更新待機状態で止めてたみたいで〜いつのまにかシステムアップデートで〜止まっちゃってたみたいです〜」

マンフレート「えぇ…(困惑)」

ドドーナ、それはアルゴデッセイ号の制御を担う自己進化機能を搭載した自己判断電子頭脳である。そのドドーナのアップデートが行われていたためにレーダーに関する機能に制限がかかり、探知が遅れたのだ

[105 二次元好きの匿名さん 23/11/22(水) 22:25:28]

強制アップデートは悪い文明

[106 二次元好きの匿名さん 23/11/22(水) 22:43:36]

アルゴナイタイに助言を行う樫の木か

[107 チグハグ君 23/11/22(水) 23:34:56]

─5分後─

ジェイス「ﾊｧﾊｧ…準備…ﾊｧﾊｧ…出来てるか！？」

息を切らしながらジェイスがブリッジへと入ってきた。その背にはこちらも同じく息を切らしたソテイラがいた

オペ子「システムの立ち上げは終わってます〜」
ポイちゃん「帰艦したメンバーの確認も完了です」
マンフレート「発信準備も完了だ、いつでも出せるぞ」

ジェイス「よし！それじゃァ俺が出撃したらアルゴデッセイ号はそのまま発進、避難車両の護衛に……」

ポイちゃん「船長、それなんですが…」

ソテイラを席に座らせ、指示を飛ばしながらブリッジを出て格納庫に向かおうとするジェイスをポイちゃんが呼び止めた

ポイちゃん「あの、カノーネブルクとペジュレヴァリエって荷物搬入のためにキャンプ付近に置いたままですよね？」

ジェイス「………あ、しまったァァァァァァ！！！」

親友が倒れガンダムが複数飛来し、難民キャンプの避難民を逃す必要性の発生とあまりに短時間に多くのことが起こりすぎた故にジェイスは肝心な事を失念していた
カノーネブルクを取りに行きたいが、そこに行くには戦場のど真ん中を通る必要があり、いくらジェイスといえど無傷の突破は難しいだろう
そして災難は続くものである

[108 チグハグ君 23/11/22(水) 23:42:00]

オペ子「あれ〜サイレン？ん？これって………」

泣きっ面に蜂という諺があるように悪いことには悪いことが重なって起こるものである
事態を重く見たオペ子がブリッジのメインモニターに、今得られた情報を映す

オペ子「レーダーに影ありです〜この大きさ、多分戦艦クラスです〜」

画面に映されたのは巨大な影、小さな光の点で表されるMSとは比べ物にならないほどの大きな影であった

ジェイス「おいおいおいおいこれって…」

マンフレート「上空に何かいるって事だね」

上空に何かがあるのは疑いようもない事実だ。しかし、その正体が分からない以上対応しようにもできない
頭を悩ませるジェイスに連絡が入る。相手はヨハネスであった

ヨハネス『先輩、その大きな影ってガンダムの母艦の可能性ありませんか？』

マンフレート「そうか！この数のガンダムがいきなり襲って来たんだ、宇宙ならいざ知らず推進剤を大量に消費する地上なら近くに母艦があるのは不思議な事じゃない」

ジェイス「なんだァ？つまり、その母艦倒しゃァ全部解決ってわけか？」

ヨハネス『可能な限り噛み砕くとそうなります』

ジェイス「よォっし！それならやるこたァ一つだ!アルゴデッセイ号緊急発進!これより未確認クソデカ飛行物体に接触を試みる！アルゴノーツ・サリーゴー!」

一同「AIG！」

[109 二次元好きの匿名さん 23/11/23(木) 08:15:49]

残念ながらガンダム運用する組織が母艦なんて持ってるはずがないんだ･･･

[110 二次元好きの匿名さん 23/11/23(木) 12:45:56]

>>109

ソレビ「えっ？」

[111 二次元好きの匿名さん 23/11/23(木) 13:57:28]

>>110

GNドライヴ搭載型のオーパーツはお呼びじゃねえ！金もないから少年兵の命削ってテロさせる最もガンダムから遠いクソテロ組織のことだ！

[112 二次元好きの匿名さん 23/11/23(木) 16:13:10]

まあガンダムなんて使ってる時点でパイロットの教育できる環境も金も有りませんよって言ってる様なもんだからねえ

[113 チグハグ君 23/11/23(木) 20:01:51]

マキシマ・オーバー・ゼロ・ドライブが唸りを上げ、離陸用のスラスターにエネルギーを送る爆発的な上方向への反動でアルゴデッセイの船体が持ち上がってゆく
船首を持ち上げ後方のメインスラスターに点火すれば、船体は瞬く間に高度を上げ、地上を離れていく

メデイア「高精度索敵を開始します。大型の未登録艦を確認。パーメットパターンから輸送船だと思われます」

いつの間にか息切れから回復していたメデイアが敵の索敵情報を読み上げる。やはりマンフレート等の読み通り敵の母艦の可能性が高いようである

ジェイス「よォっし！まずは話し合いからだ、通信チャンネルを開け！」

オペ子「はいさ〜」

ジェイスの指示により通信チャンネルの回線合わせが始まる。通常、短距離間通信にはそれ専用の周波数帯を用いるが、敵の行動からしてそれを簡単に受けるとは考えられないため相手の使用している通信チャンネルと周波数を合わせて無理やり話をする方が簡単なのだ

[114 二次元好きの匿名さん 23/11/24(金) 05:52:48]

保守

[115 二次元好きの匿名さん 23/11/24(金) 12:51:06]

ドミニコスと明言されてないのが気になるな

[116 二次元好きの匿名さん 23/11/24(金) 18:18:57]

ゆるいオペ子ちゃん好き

[117 チグハグ君 23/11/24(金) 19:11:30]

オペ子「ミﾞッﾞ！ﾞ」

周波数を合わせるためヘッドホン越しの音に注意を傾けていたオペ子が急に雷に打たれたように声を上げて背を反らした

ポイちゃん「先輩！？」

ジェイス「だ、大丈夫か！？」

いつもマイペースな彼女からは聞いたことのない声と見たこともないような反応であったため、ブリッジクルー達も驚き心配な声をかける

オペ子「だ、大丈夫れす…ちょっとお耳がキーンって…お相手しゃんお話ししゃくないみたいれす〜…」

ジェイス「みてェだな…すまねェとりあえず休んでてくれ。ポイ吉、出来る限りの手段で交信を試してくれねェか？あ、音声は危ないからもうダメな」

メデイアがオペ子を解放している中、ジェイスはない頭を必死に回して相手の行動目的を思考する
難民キャンプの襲撃？それで発生するメリットがあるか？地球のテロ組織？なら狙いは名の知れたオルレア？だがオルレアを倒して何の意味が？

ジェイス「あーッ！！何もわかんねェ！！」

考えすぎでショート寸前の頭を掻きむしり、船長席に深くもたれかかるジェイスは爪を噛む。こういう時にヨハネスがいれば記者の視点から全体を見た考察をと考えるが、彼は医務室でグロッキーになっているのだ。頼ることはできない

ポイちゃん「…！？レーダーに感あり！こちらに高速で近づく影があります!サイズは…中型の輸送船サイズです！」

ジェイス「次から次に来やがるな…」

[118 二次元好きの匿名さん 23/11/24(金) 22:58:00]

それぞれの思惑がわからないな･･･

[120 二次元好きの匿名さん 23/11/25(土) 12:54:21]

計四つの勢力が入り乱れてる

[122 チグハグ君 23/11/25(土) 19:03:47]

モニター越しの暑い雲に切れ目が生じる。灰色の濁流の中から白き鳥のような船が躍り出る
アルゴデッセイ号へと近づくそれにブリッジクルーの緊張が高まる。船の操舵桿を握るマンフレートは自身の経験と勘からギリギリ回避できる距離を測り、船を操作していた
注意深く相手を見ている彼だからこそ相手の船の船首が光っていることに気づいた

マンフレート「発光信号…？危険、速やかに離脱せよ…？敵じゃないのか？」

ジェイス「なんか敵が言ってるのか？」

マンフレート「あぁ、ここからすぐに逃げろって。でもなんで発光信号なんて…」

発光信号とは光の点滅によって通信を行う船乗りに古くから使われている会話方法の一つである
だが現在では緊急時、それも宇宙空間くらいでしか使わないものであり地上で使うことはほとんどない物なのだ

マンフレート「発光信号を使わざるを得ない…？通信が傍受されてるのか…？」

[123 二次元好きの匿名さん 23/11/25(土) 23:49:47]

自身の直感に従いマンフレートも発光信号での会話を試みる。アルゴデッセイ号は操舵席にも信号のボタンが付いているので操縦しながらでも会話が可能なのだ

(コチラ、アルゴデッセイ、ワレワレニテキイナシ、キカンノモクテキヲ、モトム)

非常に手慣れた様子で信号が相手の船へ向け送られる

(コチラ、ダヴ、コノサキハキケン、イノチノホショウナシ、ヒキカエサレタシ、ニゲロ)

帰ってきたのは先ほどと同じくアルゴデッセイ号の現空域からの離脱を求めるものであった。しかも一度だけではなく、何度も「ニゲロ」と打ってくる。これは只事ではないとマンフレートがジェイスに報告をしようとした時のことであった
彼の卓越した視力は薄暗く厚い雲の中から"コチラに向かってくる"明らかに船ではないものの存在を見た。その存在は彼の船乗りとしての勘に警鐘を鳴らしていた

マンフレート「全員、衝撃に備えろ!取り舵いっぱぁぁい！！」

咄嗟に全艦アナウンスのチャンネルを開いたマンフレートは耐衝撃に対する警告をすると、操舵桿を思いっきり左に傾ける。マンフレートの操舵に従いアルゴデッセイ号はその船体を左へと傾けていく
いきなりの方向転換に艦内は悲鳴に包まれる。それはブリッジでも同じであり、ブリッジクルーは椅子や機材に掴まり衝撃に耐えていた
船長椅子に座るジェイスもまた肘掛けを掴み横方向への力に耐えていた。目を開けるのも苦しいほどであったが、船長としての彼の矜持が状況確認を優先させた
なんとか開いた視界に映るのはたった今ブリッジのすぐ横を通り過ぎていく"巨大な手"のような何かであった

[125 チグハグ君 23/11/26(日) 09:40:18]

アルゴデッセイ号のすぐ横を通り過ぎた手はそのまま暗雲の中へと消えていった。突然なことに呆気に取られていたブリッジにはしばしの静寂が訪れる。その中でいち早く現状へ復帰したジェイスは艦長としての務めを果たすべく行動を起こす

ジェイス「被害確認！やべェところがあったらすぐに補修だ!それとガンバレット達を呼んだくれ」

ジェイスの指示に半ば放心状態であったオペレーター達も正気へと戻り、艦の被害状況の確認などに努める。いつの間にかオペ子も耳鳴りから回復し、中枢システムであるドドーナの異常をチェックしていた

全員の尽力もあり、少しずつ艦の被害状況が分かってきた

dice1d3=2 (2)

1.無傷、被害なし

2.船体に掠めただけで航行に異常なし

3.一部隔壁が破壊されて艦内気圧の異常が検知された

[126 二次元好きの匿名さん 23/11/26(日) 11:30:35]

あぶねぇ！！

[127 二次元好きの匿名さん 23/11/26(日) 18:32:35]

ガンバレット？

[128 チグハグ君 23/11/26(日) 18:58:49]

システムによる船体検査の結果、外装に掠めただけで特に船体に大きなダメージはなく航行に関わる異常もなかった
とはいえ、念には念を入れるためにハロ'sを派遣して調査を行なっているところである
現在アルゴデッセイ号は暗雲の中に潜むと思われる巨大な敵の周りを回るように飛行している。反撃のためブリッジでは慌ただしく戦闘システムの調整が行われている真っ最中である。そんな中、ブリッジの扉が開き2人の男たちがやって来た
とてもよく似た顔の2人組はドレッドヘアーにそれぞれのトレードカラーだと思われる白と黄色のスカーフを首に巻いていた

ガンバ「早撃ちのガンバ・ゼッテス！」
バレット「曲芸のバレット・ゼッテス！」

ガンバレット「「我らガンバレット兄弟！！お呼びに預かりただいま見参!！」」

ジェイス「よく来てくれたなァ！2人とも！！」

メデイア「いきなり呼び出してすみません」

特撮の敵キャラにでもいそうな名乗りにブリッジクルーは無反応であった。というよりも、目の前の作業量に悩殺されてそれどころではないのだ。そのため、出迎えたのはジェイスとメデイアくらいであった

ガンバ「いいってことよ、大将！」
バレット「それよりも俺たちが呼ばれたってことは、要は"アレ"だろう？」

ジェイス「その通り、察しが早くて助からァ。俺たちのやるこたァ一つ、あの雲の中にいるデカブツ撃ち落とすぞ！」

[129 二次元好きの匿名さん 23/11/26(日) 23:19:26]

"巨大な手"って……ま……まさか……

[130 二次元好きの匿名さん 23/11/27(月) 07:48:00]

巨大な手･･･遂に怪物が出てくるのか？

[131 二次元好きの匿名さん 23/11/27(月) 12:42:04]

>>129

それは大気圏内で飛んじゃいけない形してるのよ

[132 二次元好きの匿名さん 23/11/27(月) 17:17:29]

>>129

しかしいつ見てもイカれてるわ、そして立体化しようとしたバンダイはもっとイカれてる

[133 チグハグ君 23/11/27(月) 21:34:22]

ガンバレット兄弟をブリッジに迎えたアルゴデッセイ号はその船首を分厚い積乱雲へと向けると、船体下部から可変速パルスメーザーを展開する

メデイア「今一度作戦を確認します」

ブリッジではメデイアが作戦要項の読み上げを行なっている

メデイア「作戦の第一段階は可変速パルスメーザーにより積乱雲の除去を行い、敵性大型物体の視認を行います。この時点で敵がこちらの降伏勧告を受け入れればいいですが、拒否した場合は作戦を第二段階へと移します」

メデイア「第二段階はバトルホーネットに搭載された三連装ビームカノンによる威嚇射撃の後、再びの降伏勧告。それでも聞かないのなら」

ガンバ「直接攻撃による実力行使、だろ？」
バレット「シンプルで分かりやすい、いい作戦だ」

メデイア「えぇ、そうなります。そしてアルゴデッセイ号が危険状態になったと判断した場合は…第三段階、敵の撃滅を視野に入れなければいけません」

ブリッジにピリついた空気が流れる。最悪の場合、人殺しを選択しなくてはならない、その緊張感が空間を支配していた

ジェイス「…なにがあろうが、まずは生き残るのを最優先だ。最悪の場合はまァ……俺が責任を取る。2人共も日和るなよ？」

ガンバ「おいおい大将、俺たちを誰だと思ってやがるんだ？」
バレット「俺達は泣く子も黙るガンバレット兄弟。銃を握った日から覚悟はできてるさ」

ジェイス「皆んなも、いいか？」

ガンバレット兄弟に続くように他のブリッジメンバーも力強く頷く

ジェイス「おっし！それじゃァ…「雷鳴」作戦、開始ィ！」

[134 二次元好きの匿名さん 23/11/28(火) 06:49:44]

さてどんなものが出てくるか

[135 二次元好きの匿名さん 23/11/28(火) 15:04:53]

楽しみ

[136 二次元好きの匿名さん 23/11/28(火) 17:23:48]

これまでガンダムとかのまあ割と倒せるぐらいの感じだったけど今回はなかなかの強敵が出てきそう

[137 二次元好きの匿名さん 23/11/28(火) 17:39:17]

アルゴスの集めた人材ってほんとに優秀なんだよな
あの短期間で集めたことといいメンバーの肝の座りといいマジでなにもんだよアルゴス…

[138 二次元好きの匿名さん 23/11/28(火) 17:42:47]

>>137

設定的には大半がアスティカシア学園の生徒なので肝の座り方も分かるというもの。いや、それにしても座りすぎじゃない？

[139 チグハグ君 23/11/28(火) 20:11:58]

ジェイスの号令により作戦が開始された

メデイア「可変速パルスメーザー、充填率87%。必要量の充填確認」

ジェイス「パルスメーザー、撃てェ！」

船体下部のパルスメーザーから青白い光の螺旋が照射される。光は雲に触れると瞬く間に蒸発させていく
やがて雲が全て晴れ、白いモヤが風に吹かれると雲の中に隠れていた巨大な影が姿を現す

その姿はまさに異形そのもの
平たい船体部分にはアンスールの脚を束ねたようなスラスターが2本船体を挟むように存在し、船体前部には巨大な禍々しい4本指の異形の手が2本生え、船体上部にはまるで船首像のように通常のMSよりも大きなMSの腰から上部分が取り付けられ、戦艦の主砲を転用したような無骨なビームライフルに板を重ねて作ったシールドを備えていた

ジェイス「なんだァ……アレ……？」

そのあまりにも常識から外れ、MS・艦船に深く携わる彼らから見れば存在自体が侮辱のようなその船に、アルゴノーツの誰もが言葉を失っていた

メデイア「ドドーナによって対象の名称が決定しました。ただいまから対象をレジストコード『ジーズ』と呼称します」

ジーズと名付けられた異形のMSと船のキメラ─Ms(モビルシップ)は、衝撃から復帰できておらず動きの止まったアルゴデッセイ号にその異形の手を"射出"した

[140 二次元好きの匿名さん 23/11/28(火) 23:36:11]

うわー遂に人体ですらなくなったか、こりゃ中身一部でも人体パーツ残ってればまだいい方だな

[141 二次元好きの匿名さん 23/11/28(火) 23:39:43]

>>140

てか大型の輸送船サイズなら複数人の脳みそで動かしてる可能性も…

[142 二次元好きの匿名さん 23/11/29(水) 07:31:57]

ジーズは空の獣ジズがモチーフなのか？

ジズ - Wikipedia

[143 二次元好きの匿名さん 23/11/29(水) 13:19:09]

遂にMA的なものが･･･

[144 二次元好きの匿名さん 23/11/29(水) 20:52:56]

>>139

こんな感じにMSの下半身が船のやつなんかいたよな

[145 チグハグ君 23/11/29(水) 21:47:50]

現在、システム障害でダイスが触れなくなっております
そのため本日の更新が不確定になりました事をご報告させていただきます

[146 二次元好きの匿名さん 23/11/29(水) 21:51:41]

>>145

了解です

[147 二次元好きの匿名さん 23/11/29(水) 23:41:22]

>>145

ありゃりゃ、早く復旧するといいっすね

続きを楽しみに待つとしましょう

[148 二次元好きの匿名さん 23/11/30(木) 09:57:31]

保守

[149 チグハグ君 23/11/30(木) 11:12:30]

迫るジーズの巨腕にアルゴデッセイ号の中枢を担うドドーナが全力のアラートを爆音で響かせる。その音で現実に引き戻されたクルー達はすぐさま回避行動を行う

ジェイス「回避!回避ィ！全速力で避けろ!」

マンフレート「上下移動じゃ間に合わない！突っ込んで避ける！」

アルゴデッセイ号は搭載した対消滅エンジンによる圧倒的な前方向への加速を誇る船である。その反面、その場での左右上下移動は並の船と同程度であり、最高速に到達するのにも助走が必要なところは変わらない

故にこの時代の船舶運用における基礎基本に倣うのであれば、戦艦クラスはホバリングしつつ上下左右に避けることが好ましい

しかし、現状はそうもいかず基本に倣っていては直撃は避けられない。よってマンフレートは迫り来る腕に正面から突っ込みながらの回避という危険な賭けに出たのだ

結果…

dice1d3=3 (3)

1.お見事！無事に避けられた

2.先程と同じく掠ったが艦への衝撃は先ほどより大きい

3.避けられたと思ったら腕が追尾してきた

[150 二次元好きの匿名さん 23/11/30(木) 11:17:24]

追ってきた⁉︎

[152 二次元好きの匿名さん 23/11/30(木) 13:21:52]

そりゃおそらくgundビットだからな、まあ戦艦規模のデカさかつそれに応じたマニュピレーターの操作なんてどんな処理がされてるかなんて想像に難くないが

[153 二次元好きの匿名さん 23/11/30(木) 17:31:34]

実際こんな感じでもおかしくないっていうオックスアースと議会連合に対する負の信頼

[154 二次元好きの匿名さん 23/11/30(木) 17:43:31]

議会連合絡みの可能性あるのか

[155 チグハグ君 23/11/30(木) 19:17:12]

加速していくアルゴデッセイ号とジーズの腕との距離が近づいていく。避けるべき一瞬のタイミングを見極めるため自身の感覚全てを操縦に注ぐマンフレートの額に汗が流れる
数秒後の交差の瞬間、その数瞬手前が回避のベストタイミングだと決め目視によって船と相手との距離を測る。世界から見た数秒は極限の集中状態にある彼にとっては１時間にも１０時間にも1日にも匹敵する長さに思えた

ついにその瞬間がやってくる。交差の数瞬手前、さらに速度スロットルレバーを上げ、船体を回転気味に左方向へと持っていく
直前の軌道修正に腕は対応できず、そのままアルゴデッセイの側を通過していった

誰もが安堵し、腹の底から息を吐いていた。ようやく元の作戦に戻れると皆安心していた

しかし、それすら後方からの敵性物体の接近を知らせるアラートが奪っていってしまった

オペ子「後方から接近する物体2つ！さっきの腕です〜!」

ジェイス「マンフレート！」

マンフレート「みんな、しっかり掴まってろよ！！」

追跡する腕とのドッグファイトはまだ始まったばかりである

[156 チグハグ君 23/11/30(木) 19:40:40]

亜高速試験船と銘打たれているアルゴデッセイ号は大気圏内・宇宙空間、そのどちらにおいても高いパフォーマンスを発揮し、特に大気圏内においては戦闘機のような高速戦闘すら可能な次世代艦である
そんなアルゴデッセイ号が、明らかに空力を無視し紫の残光と共に飛翔する異形の腕を振り切れないという状況は異様という光景が似合いすぎた

ポイちゃん「マズイですよ！このままじゃ追いつかれちゃいます!」

マンフレート「速度を上げたいのは山々なんだけど…これ以上速度を上げたらクルーの安全を保証できないんだ…！医務室には病人も乗ってるし…クソッ！なんて追尾性能してるんだ！」

けたけましく鳴るアラートの中で、なんとか腕を振り切ろうとあらゆる手を試すマンフレートであったがピッタリと後ろにつかれて依然として状況は不利なままであった
ブリッジの誰もがこの窮地の解決策を模索していたその最中、声を上げたのはガンバであった

ガンバ「大将、バトルホーネットを出してくれ」

バトルホーネット─アルゴデッセイ号の主砲兼攻撃用バトルドローン。自律稼働も可能だがブリッジの専用コンソールから遠隔操作も可能であり、その強力な攻撃力は確かに現状の解決策としては妥当にも思えた

ジェイス「そりゃァ、考えたがこの速度はぶっつけ本番だろ？」

バレット「為せば成る為さねば成らぬ何事も。やってみるだけだ」

バレットもバトルホーネットの出撃を要請する。最終決定権を持つジェイスは僅かな間悩むと、覚悟を決めたように深呼吸を一つ、大きく息を吸って吐く

ジェイス「バトルホーネット、出撃準備！」

[157 二次元好きの匿名さん 23/11/30(木) 21:52:25]

バトルホーネットって艦載機だっけ･･･

[158 二次元好きの匿名さん 23/11/30(木) 22:00:22]

>>157

バトルホーネット─アルゴデッセイ号の主砲兼攻撃用バトルドローン。自律稼働も可能だがブリッジの専用コンソールから遠隔操作も可能

つまりエアリアルとかダリルバルデみたいなドローン攻撃兵器っすね

[159 二次元好きの匿名さん 23/12/01(金) 00:52:33]

>>158

なるほど、ドローンにもなる主砲だったのか

[160 二次元好きの匿名さん 23/12/01(金) 09:24:58]

保守

[161 二次元好きの匿名さん 23/12/01(金) 15:10:16]

主力がいない状況だからいかんせんな･･･しかしサブフライトシステムあるとはいえ事実上搭載機がMS1機ってかなり心許ない

[162 二次元好きの匿名さん 23/12/01(金) 17:41:08]

>>161

さらに問題はカノーネブルク(たぶんペジュレヴァリエも)が地上に置きっぱなしで、残ってるMSがルブリスウル(直していないなら武装もない半壊状態)だけで、MSパイロットはソフィとチグハグくんが医務室送りでジェイスは船長席から離れられないってのが不味い

[163 チグハグ君 23/12/01(金) 18:02:28]

アルゴデッセイ号中央部の円環状のレールの上を走る可動式の台座にドッキングしている旧時代の戦艦に搭載されていそうな三連装砲のような機体こそがバトルホーネットである
バトルホーネットの上部のセンサーカメラはブリッジ制御状態を示す「緑」から遠隔操縦状態を示す「黄」へと変わる

ジェイス「20秒後に切り離す。準備はいいか？」

ブリッジではガンバレット兄弟がヘッドセット型の薄型投影ディスプレイを装着し、バトルホーネットの砲身を上下させ感覚を体に馴染ませていた

ガンバ「オールグリーンだ、大将」
バレット「いつでも行ける」

ジェイス「その意気だ！さァカウント開始だ!」

ジェイスの指示を受け、オペ子がカウントの読み上げを開始する

ガンバ「抜かるなよバレット」
バレット「お前もお漏らしすんなよガンバ」

残り5秒。ガンバレット兄弟がつける指抜きグローブがハンドルとの摩擦で「ギチギチ」と音を鳴らす

オペ子「ゼロ。バトルホーネット、セパレイト！」

アルゴデッセイ号とバトルホーネットを繋ぐ台座のジョイントが解除され、空中へと解き放たれた2機は緩い回転と共に厚い雲へと消えていく

ガンバ「バトルホーネットα！」
バレット「バトルホーネットβ！」

ガンバレット「「バーナーオン!」」

ブリッジからスロット全開の指示を受けたバトルホーネットの後方スラスターが雄叫びを上げ、雲を切り裂き飛翔を始めた

[164 チグハグ君 23/12/01(金) 18:25:59]

【宣伝】

チグハグ「ジェイス！ジェイス！水星の魔女の画集が出るみたいだよ!」

ジェイス「水星の……魔女？あ！あの転入生の!個人の画集か、すげェな！」

チグハグ「ちょっと…いや、だいぶ違うけど…まぁいいか」

ジェイス「それにしても俺はまだしもなんでお前が載ってないんだ？お前、今のホルダーと…」

チグハグ「あー！あー！とにかく！！掲載イラスト数280点以上!水星の魔女フェス用に書き下ろされたイラストも収録されてるみたいです！12月22日に発売されますので、少し早めのクリスマスプレゼントにどうぞ!！」

ジェイス「んで、お前は買うのか？」

チグハグ「え？あー…どうしようかな。こういうの初めてだけど、1年間のご褒美に買ってみようかな」

ジェイス「意外だなぁ、お前なら『サビーナさんのイラストが載ってるんですか！？買います!』っていうもんかと。ほら、裏表紙とか結構デカめに載ってるぞ」

チグハグ「いや、そんなにチョロいわけ、わけ…買います」

ジェイス「チョロいな」

— 2023年12月01日

[165 二次元好きの匿名さん 23/12/01(金) 19:07:40]

二次創作の定めよ…(´；ω；｀)

[166 二次元好きの匿名さん 23/12/02(土) 01:11:48]

ちょろ…

[167 二次元好きの匿名さん 23/12/02(土) 07:04:00]

保守

[168 二次元好きの匿名さん 23/12/02(土) 14:54:37]

割とあり得たかもしれない未来

[169 二次元好きの匿名さん 23/12/02(土) 20:21:25]

>>168

しかしシャディクがいつ見てもデカいな、地味に肩幅もあるせいかそんな差がないはずなのにグエルよりも結構大きく感じる

[170 二次元好きの匿名さん 23/12/03(日) 00:53:16]

ほ

[171 二次元好きの匿名さん 23/12/03(日) 10:36:03]

チグハグ君性格から小さいイメージあるけど177だからそんな小さくないんだよな、御三家はもう全員バグだけど

[173 チグハグ君 23/12/03(日) 11:35:25]

ジーズの腕達は分離したバトルホーネットには一切興味を示さずアルゴデッセイ号を追いかけ続ける

メデイア「やはり…アレは"生体反応を追尾"しているようですね」

ジェイス「なるほど、それじゃァ俺らが負けたらさっきの船とか避難民のとこにアイツが行くわけだ。負けられねぇ理由が出来ちまったなァ！！」

雲を切り裂き、アルゴデッセイ号は青空へと躍り出る
彼らの後方では避難者を乗せた輸送車が列をなし、彼らの眼下では避難民を逃すためにガンダムと戦うソテイラやキング、ジャックの姿があった
もしここでアルゴノーツが命欲しさに逃げ出せば、無限に追従してくるこの腕とその主は避難民やオルレアを襲うのは明白である。そうなれば人々の悲鳴が哀しみの唄となり、夕陽にこだまするだろう
それは彼らの目的──悲しみと戦うことに反する

ポイちゃん「……グリムイアの時みたいですね」

ポツリと呟いた声がブリッジに妙に響く

オペ子「でも〜あの時よりもだ〜いぶピンチですよ〜…」

ガンバ「あの時はフロント内にいた俺たちがいるんだぜ？」
バレット「結果は神すらわからない」

マンフレート「やれるだけはやってみないとね！」

ブリッジメンバーの士気は高かった

[174 二次元好きの匿名さん 23/12/03(日) 13:24:16]

修羅場潜り抜けたといえどなんでこんな覚悟決まってんだろうな

[175 二次元好きの匿名さん 23/12/03(日) 13:33:37]

>>174

いうてあの学校の学生って割とテロ犯に立ち向かおうとしたりするくらいには覚悟あるからな

[176 二次元好きの匿名さん 23/12/03(日) 13:42:21]

チグハグ君はアルゴノーツのみんなを自分の我儘で地球に連れてきたことを後ろめたく思ってるけどジェイス含めて案外みんな地球ライフ楽しんでるよね

[177 チグハグ君 23/12/03(日) 18:53:59]

メデイア「ジーズアームユニット、うち1機が左前方に回り込んできます!」

今まで並んで飛んでいたジーズの腕が突然別れたかと思うと、船の前方へと回り込むような軌道を取り始める。どうやら仕留めにかかるつもりのようだ

メデイア「アームユニット、本艦との接触まであと5、4、3、2、1…」

カウントがゼロになる間際、左手の形のアームユニットがブリッジから見える高さへ現れる。指と思われる箇所はそれひとつひとつがMSの大型ランスほどの大きさで、アルゴデッセイ号を刺し貫き、ブリッジクルーを殺すには十分な迫力を持っていた

狩人は獲物に姿を見せることはない。それは相手の命を奪うその瞬間こそが最も狩人が無防備なタイミングだからである。ならばこそ、今まで高速で雲の中を飛翔していたジーズの腕が見せる最大の隙がこの瞬間であった
その凶刃が振るわれるよりも早く、下方より現れた"5つ"の光線が5本の指を根本から削ぎ落とした
突如質量の大半を失ったアームユニットはフラフラと空中で姿勢を崩し、再び放たれた数条の光線に刺し貫かれ爆散した

ガンバ「1機撃破、リードだなバレット」
バレット「すぐに追いつくさ」

早撃ちのガンバ・ゼッテス──その名に恥じない主砲の早撃ちにより、巨大な怪鳥の片腕が撃ち落とされた

[178 二次元好きの匿名さん 23/12/03(日) 19:17:00]

艦船メインの戦闘かこれまた本編にはなかった展開だ

[179 二次元好きの匿名さん 23/12/04(月) 00:18:59]

>>178

いかんせん学園っていう舞台から出れなかったし尺も無かったからね･･･決闘で船も使ったルールがあったら出来たんだろうけど、流石にどの寮も船は高いだろうし

[180 二次元好きの匿名さん 23/12/04(月) 07:32:54]

>>179

出てきた議会連合艦隊もクワゼロでアボンだからな

[182 二次元好きの匿名さん 23/12/04(月) 12:28:31]

(出そうか迷ったのですが最近の展開でそこまでやっていいと分かったのでオリ機体出します）

[184 二次元好きの匿名さん 23/12/04(月) 12:29:37]

>>182

アラネアー

ガンダム・ルブリスを素体に研究、開発された陸上拠点防衛用MA。上半身こそ量産型ガンダム・ルブリスのものだが、下半身にベネリットグループのある企業が開発していた地上用モビルクラフトを盗用し、戦闘用に改造したものを接続している。コストを重要視した量産型であり、機体性能そのものは高くないため基本複数機での拠点防衛が主となる。

　オックスアース社とヴァナディース機関の研究においてGUNDフォーマットの特性である過去のMSとは一線を隠す人体との有機接続性に着目し、人型でない巨大機械をも自身の身体の様に操縦することを可能にした。

　しかし、人型であるモビルスーツでさえ生命を脅かすデータストームが襲うGUNDフォーマットを人体の形ですら無い兵器に採用して危険でないはずがなく、パイロットには操縦性やデータストーム緩和の為に機体のメカニズムに適応させる“調整”が為されている。

　搭載武装として両腕に搭載されたビームライフル、下半身の節足型ネイルレッグの他に、アラネアー複数機のGUNDフォーマットを共振させ、連携して背部シェルユニットからスタンビームから構成されたフィールドを張り巡らせるニードゥス・アラネアーズという特殊武装が存在する。

[185 チグハグ君 23/12/04(月) 12:44:04]

>>182>>184

素敵なMSありがとうございます。大切に使わせていただきます

[186 二次元好きの匿名さん 23/12/04(月) 19:38:59]

保守

[187 二次元好きの匿名さん 23/12/04(月) 22:34:07]

>>182

いいセンスしてんねぇ！

[188 二次元好きの匿名さん 23/12/05(火) 08:11:50]

>>178

普通のガンダムならあったんだろうけどね

[189 二次元好きの匿名さん 23/12/05(火) 12:52:31]

本編でも人型じゃない機体にGUNDフォーマット搭載した機体出るの結構な数の人が予想してた感じあったよね、ニカが乗るんじゃないかっていうのもあった

[190 二次元好きの匿名さん 23/12/05(火) 20:30:47]

保守

[191 チグハグ君 23/12/05(火) 22:26:24]

空にジーズの腕のかけら達が崩れ落ちていく。ところどころ焼けこげ炎上していく様を感じ取ったのだろうか、残った腕が突然軌道を変えだし、バトルホーネットを追いかけ始めた

ガンバ「奴さん片腕落とされて怒り心頭ってか？」

メデイア「いえこれは…バトルホーネットの方が脅威だと認識したようですね。アルゴデッセイ号からは攻撃していませんし、主火砲を狙うのは想定通りです」

独特の飛行を立てながら飛行するガンバのバトルホーネットを腕が追いかける。最高速は腕の方が勝るようで、２機の距離は着実に近づいていた
ドッグファイトにおいて大事なのはいかにして敵機の背後を取るかである。どんなに強力な武装を搭載していても当たらなければ意味はなく、その点航空機というのは大体の場合前方向に火力が集中しているため、敵機を正面に捉えられないのはそれだけで火力の大幅減に繋がる
そのため、現在のバトルホーネットは端的に言えば大ピンチにあたる。幸いなことに相手がビーム武装を持っていないために体当たり以外の撃墜の心配を考える必要はないが、それでも最高速度で負けている以上いつかは追い付かれるのは明白であった

バレット「ガンバ、指定ポイントまでアレを誘導してくれ」

どうやらバレットには何かの策があるようだ

ガンバ「撃ち落とせるか？」

バレット「愚問」

ガンバ「了解、ポイントまで連れてってやる」

[192 二次元好きの匿名さん 23/12/06(水) 07:41:26]

アルゴノーツってなんかグレン団味がある

[193 二次元好きの匿名さん 23/12/06(水) 09:20:47]

>>192

それは思った、結構全体的にトリガー作品の雰囲気がある

[194 二次元好きの匿名さん 23/12/06(水) 13:53:06]

保守

[195 チグハグ君 23/12/06(水) 20:02:50]

次スレ

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅫ【season2】｜あにまん掲示板

[196 二次元好きの匿名さん 23/12/06(水) 20:04:37]

うめ

[197 二次元好きの匿名さん 23/12/06(水) 21:34:07]

たておつ埋め

[198 二次元好きの匿名さん 23/12/07(木) 00:06:17]

埋め

[199 二次元好きの匿名さん 23/12/07(木) 07:55:48]

うめ

[200 二次元好きの匿名さん 23/12/07(木) 08:44:01]

うめ