【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅫ【season2】

[1 チグハグ君 23/12/06(水) 20:01:06]

人間という仕事を与えられてどれくらいだ

[2 チグハグ君 23/12/06(水) 20:01:27]

第1回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒です｜あにまん掲示板

第2回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅡ｜あにまん掲示板

第3回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅢ｜あにまん掲示板

第4回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅣ｜あにまん掲示板

第5回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅤ｜あにまん掲示板

第6回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅥ｜あにまん掲示板

第7回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅦ｜あにまん掲示板

第8回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅧ｜あにまん掲示板

第9回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅨ｜あにまん掲示板

第10回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅩ｜あにまん掲示板

第11回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅪ｜あにまん掲示板

第12回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒でⅫ｜あにまん掲示板

第13回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですXⅢ｜あにまん掲示板

第14回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですXⅣ｜あにまん掲示板

第15回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅩⅤ｜あにまん掲示板

[3 チグハグ君 23/12/06(水) 20:02:08]

第16回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅩⅥ｜あにまん掲示板

第17回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅩⅦ｜あにまん掲示板

第18回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅩⅧ｜あにまん掲示板

総集編

【まだ間に合う！】自分はグラスレー寮の生徒です【総集編】｜あにまん掲示板

[4 チグハグ君 23/12/06(水) 20:03:22]

season2

第1回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅠ【season2】｜あにまん掲示板

第2回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅡ【season2】｜あにまん掲示板

第3回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅢ【season2】｜あにまん掲示板

第4回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅣ【season2】｜あにまん掲示板

第5回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅤ【season2】｜あにまん掲示板

第6回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅥ【season2】｜あにまん掲示板

第7回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅦ【season2】｜あにまん掲示板

第8回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅧ【season2】｜あにまん掲示板

第9回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅨ【season2】｜あにまん掲示板

第10回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅩ【season2】｜あにまん掲示板

第11回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅪ【season2】｜あにまん掲示板

[5 チグハグ君 23/12/06(水) 20:04:44]

プロフィール
本名:ティガー・ハグラ(Tigaer・Hagler)
渾名:チグハグ
学年:2年生
学科:経営戦略科(合ってない)→パイロット科
学籍番号:LP014
性別:男
所属寮:グラスレー寮
身長:177cm
容姿:55(平均ちょい上)
髪色:青
瞳の色:青
身体能力:76(高い)
コミュ力:16(無い)→65(そこそこ頑張った)
協調性:29(ぼっち)
料理力:88
得意料理:シチュー
パイロット能力:93(凄い)
乗機:ハイングラ→ベギルシャスー→ペジュレヴァリエ

決闘成績:1勝1敗0引き分け

[6 チグハグ君 23/12/06(水) 20:05:11]

名前:ジェイソン・サダルメリク
愛称:ジェイス
学年:2年生
学科:パイロット科
性別:男
所属寮:シュネー寮(役員の家族)
一人称:「俺」
身長:164cm
容姿:113(超絶イケメン・めっちゃ女顔)
髪色:銀
瞳の色:紫
身体能力:99
コミュ力:100
協調性:93
パイロット能力:66
性格の良さ:70(善性よりだが完全な善人ではない)
備考:人形のように可愛がられてきたため、本当に信頼できる人間がおらず孤独だった。チグハグ君は初めての友達

チグハグ君の友達。とんでもないバカで頭のネジが飛んでいるが、ティガーを真っ直ぐ褒めてくれる数少ない友達の1人。ティガーからの好感度も高い

とてもバカ

[7 チグハグ君 23/12/06(水) 20:06:16]

アルゴス・ジェミニィ

チグハグ君の精神が強いダメージを受けた時に現れたもう一つの人格
基本的に紳士だが、どこか憂いを帯びていてミステリアス
その言動には謎が多く、本人曰く「パーメットの揺らぎが見せた一瞬の夢」
戦闘面に関しては前に進みながら回避する攻撃的な戦闘スタイルをとっていたチグハグ君とは異なり、とにかく敵の攻撃を交わしながら的確に敵の急所を撃ち抜くカウンタースタイルへと変化している
チグハグ君との入れ替わりには「チェンジ・スイッチ・オン」という必要がある

[8 チグハグ君 23/12/06(水) 20:06:47]

アルゴノーツの仲間達

メデイア・コギタティオ
ベネリットグループ外の医療機器メーカーのご令嬢。ジェイスの許嫁であり、アルゴデッセイ号、アルゴノーツの名付け親。副艦長的なポジションでもあり、作戦立案等も担当している

マンフレート・ティピュス
アルゴデッセイ号のメイン操舵士。アスティカシアのメカニック科3年であり、操舵技術は学園トップクラス。フェンシングも得意でついた渾名は「マッハバロン」

ヨハネス・エルギノ
アルゴデッセイ号の広報担当。アスティカシアでは経営戦略科の1年生。古い縦型カメラを愛用しており、1年生ながら新聞部のエースでもある。同じ経営戦略科のリリッケのことがちょっと気になってる

エオリネ・オルフェア
アスティカシア学園経営戦略科1年生。アルゴノーツの音楽担当であり、大抵の楽器の演奏ができるが得意なのはアコーディオン

オペ子
間延びした声が特徴的なアルゴデッセイ号のブリッジクルーその1。緊張感のない雰囲気はあるが、かなりの敏腕でオペレーターとしての能力は高い。メデイアとはよき女子友達である

ポイちゃん
アルゴデッセイ号のブリッジクルーその2。オペ子からヤバ目な仕事を投げ捨てられる苦労人ポジではあるが、本人は逆境に立たされると普段の数倍のスペックを引き出せるタイプなので意外と理にかなっていたりする　

女将さん
アルゴデッセイ号のご飯担当。風体はザ・食堂のおばちゃんだが、れっきとした学生である。料理のバリエーションが豊富であり、腕前はティガーと互角かそれ以上

リップ・プロノイア
INNの女性記者。グリムイアを救ったアルゴノーツに興味を持ち、アルゴデッセイ号へ乗船。船ではみんなを見守る大人の1人として、暴走しがちなメンバーにお灸を据える役割を担っている

フローレス・パイエン
アルゴデッセイ号の船医。落ち着いた性格であり、思春期特有の悩みを抱えがちなアルゴノーツのメンバー達のメンタルケアも行っている。ちなみに三十路で恋愛経験はない

[9 チグハグ君 23/12/06(水) 20:07:05]

独立救援組織「オルレア」

ソテイラ・ヴァンサンク
オルレアのリーダーを務める赤い髪の少女。メガネがトレードマークで、その姿はどことなくスレッタ・マーキュリーを思わせるが肌は白い
愛機はガンダムのような機体「ジャンヌダルク」通称はジャネットちゃん

キング
何かにつけてスペーシアンであるティガーに反発する少年。ティガーよりも年下であり、紫の髪と褐色肌が特徴
左腕には自身の愛機「ユウヒ」を呼び出すための通信装置「ボイスコマンダー」を装着している
電波塔の件をきっかけにティガーを見る目が変わり始める

ジルド・ペロー
オルレアの副代表を務める青髭の男。忠義に厚く、ソテイラを神のように崇拝している。意外と小さな子供たちにも人気がある

ジャック・ライル
タンクトップが特徴的な筋肉質の大男。気持ちのいい性格であり、頭のいい筋肉バカである
ジェイスとはとてもソリが合う

[10 チグハグ君 23/12/06(水) 20:07:22]

<その他>

機体のオリジナル設定、合いそうな曲、提案お待ちしています。採用されるかは確実なことは言えませんが大いに参考になります

機体設定はスレ主の監修を得て採用されるかもしれません

また、お送りいただいたMSや武装のアイデア、登場させて欲しい人物、アルゴノーツメンバーのプロフィール等はできる限り採用させていただきます(貴方の考えたアルゴノーツのメンバーがチグハグ君達と一緒に旅をするかも!？)

[11 二次元好きの匿名さん 23/12/06(水) 20:09:50]

うぽつ！待ちきれないよ！⁠

[12 二次元好きの匿名さん 23/12/06(水) 20:21:31]

おつ！たておつ！

[13 チグハグ君 23/12/06(水) 23:10:38]

あらすじ

クオキ難民キャンプ近くの洞窟にあった絵に触れた瞬間気絶してしまったティガー。焦る仲間に追い打ちをかけるようにガンダムの群れがキャンプを襲撃する。ティガーが怪しい様子を見せる中、オルレアとアルゴノーツはガンダムの撃退を決意
積乱雲の中に潜む大型Ms(モビルシップ)ジーズの存在を暴き、空中での大決戦の幕が切って落とされた

現在の勢力図

[14 二次元好きの匿名さん 23/12/06(水) 23:15:01]

あにまんで二次創作を長く続けるコツってなにかありますか？またどういう感じでストーリーを練っているのかちょっと気になっています。

[15 二次元好きの匿名さん 23/12/07(木) 00:08:31]

たておつ
混沌とした状況下だ･･･アルゴノーツ以外の組織の所属やバックボーンが不明だから敵対するかしないかが分からない

[16 チグハグ君 23/12/07(木) 07:36:00]

>>14

二次創作を長く続けるコツ→気合いと気力。現在は気力が全盛期の半分以下なので非常にスローペースな投稿になっている

ストーリーについて→結末までは考え終わっている。考えるときはとにかく複数の話を書いて面白そうなものだけを残してそこから発展させる

[17 二次元好きの匿名さん 23/12/07(木) 07:49:10]

そういやもうすぐで1年経つのか･･･

[18 二次元好きの匿名さん 23/12/07(木) 09:39:49]

>>16

なるほど、色々と教えてくださりありがとうございます！

[19 二次元好きの匿名さん 23/12/07(木) 16:39:24]

保守

[20 二次元好きの匿名さん 23/12/07(木) 22:21:52]

グラスレーっていう考察して話膨らませられそうな要素があったのもデカいよなあ、シャディクのクエタテロはスレ内阿鼻叫喚だったし

[21 二次元好きの匿名さん 23/12/08(金) 07:02:48]

>>20

最初のダイス設定も絶妙だった、経営戦略なんて間違っても出来ないナードなんだけどパイロットとしては最強クラスで燻ってるっていう一昔前の古き良きラノベ設定に惹かれた

[22 二次元好きの匿名さん 23/12/08(金) 14:00:58]

>>21

所々の選択肢でパイロットの本能から逃れられてない感もあった

[23 チグハグ君 23/12/08(金) 21:54:39]

クオキキャンプの上空を高速飛行する影が２つ。一つは戦艦の三連装主砲がそのまま空を飛んでいるような形をしたバトルホーネット。もう一つは巨大な手の形をしたジーズのアームユニットである
音速に迫らんとする二機のチェイスは速度で僅かに上回るアームユニットが優勢に見える

2機が山間部に差し迫ろうとしていた時であった。突如として出現したバトルホーネットがそれまで飛んでいたバトルホーネットと入れ替わり、それまで飛んでいた機体は横ロールで回避運動を取りながら宙域から離脱してしまった
最初はセンサーが反応したアームユニットであったが、目の前に同型機が現れたことで追尾対象を目の前の機体に定めなおす
アームユニットにとって幸いな事にこの先には丘陵が聳え立ち、前方への回避は不可能。横に回避すればそのまま撃墜できる距離までその差を縮めていた

山と2機との距離が目前へと迫る
突如としてバトルホーネットはその推進機の角度を変えると"真上"下手回避行動を取り、アームユニットの上を通るコースとなる
いきなり目の前から敵機が消え、かつ山肌が目前だったこともあり空中で急停止した事であまりにも致命的な隙を晒してしまう事となる

バレット「御免」

まるで刀のように振るわれる三門の方向から放たれたビームはいとも容易くアームユニットを三枚おろしにしてしまった
この予測不能な飛行と隙を逃さない反則的な一撃こそがバレットが「曲芸」の二つ名を持つ理由であった

[24 二次元好きの匿名さん 23/12/08(金) 23:56:53]

これで主武装は無くなっただろうけど戦艦レベルの武装がまだ残ってるとしたら不味いな

[25 二次元好きの匿名さん 23/12/09(土) 08:10:29]

保守

[26 チグハグ君 23/12/09(土) 14:26:41]

平素より「自分はグラスレー寮の生徒ですシリーズ」をご愛読頂いている方々へ

今日を持ちまして「自分はグラスレー寮の生徒ですシリーズ」は最初のスレッド作成から1周年となりましたことをご報告させていただきます。
ここまで続けてこられたのは応援してくださる皆様あっての事です。
深く感謝を伝えると共に、これからますます未知の未来へと進むチグハグ君やアルゴノーツ達の冒険をぜひ、ご期待ください

[27 二次元好きの匿名さん 23/12/09(土) 14:28:12]

一周年おつ！

[28 二次元好きの匿名さん 23/12/09(土) 14:32:58]

>>26

おめでとうございます！

今後の展開も楽しみです！

[29 二次元好きの匿名さん 23/12/09(土) 15:49:41]

一周年乙です、長くやれば気力ややる気も落ちて当然なのに1年間も長編スレを続けるのは凄いとしか言いようがありません、これからも楽しみにしてます

[30 二次元好きの匿名さん 23/12/10(日) 00:04:14]

保守

[31 二次元好きの匿名さん 23/12/10(日) 00:36:31]

遅れましたが一周年おめでとうございます！

[32 二次元好きの匿名さん 23/12/10(日) 10:44:10]

ウルトラマンサーガ冒頭のタイガの戦い方みたいやな

[33 二次元好きの匿名さん 23/12/10(日) 14:54:19]

ナデシコ見たせいでアルゴデッセイ号の賑やか具合がナデシコっぽいなってなってる。割と今出てるメンバーも個性強いよね

[34 チグハグ君 23/12/10(日) 18:22:09]

ジェイス「よっしゃァァ！！仕留めたぞ上半身野郎ォ！！」

アームユニットの爆発を見届けたブリッジではジェイスが拳を打ち鳴らしていた。その他のクルーも皆それぞれ大なり小なりの喜びの反応が漏れ出ていた

バトルホーネットを回収したアルゴデッセイ号は船首を大空を我が物顔で居座るジーズへと向ける

ジェイス「次ァ本丸だ。気合い入れろ!」

メデイア「ジーズに動きあり、仕掛けてきます」

ジーズの行動dice1d3=3 (3)

1.下半身のシップコンテナから大量のミサイルが発射される

2.シップ部分からハリネズミのようにフェーズドアレイキャノンがつき出てくる

3.MS部分を起点にシップ部分が全面に回転

[35 二次元好きの匿名さん 23/12/10(日) 19:51:51]

大規模武装が来そうだ

[36 チグハグ君 23/12/10(日) 22:53:47]

ジーズの下半身、船を模した部分が上半身を起点に回転する。その姿はまるで長座体前屈をしている人間のようでもあった。
船体横につけられたエンジンブロックは反転し、推力が失われるのを防ぐ構造なのだろう。空中でかなり形が変わっても未だその高度を下げていないのが何よりの証拠だ

ジェイス「なんだァ？前と後ろが入れ替わっただけじゃねぇか」

マンフレート「ミサイルや艦砲射撃にして変形が仰々しすぎるよ」

ブリッジメンバーが困惑する中、前後が入れ替わったジーズの船体部分が中央から左右に分割される。ますます足のようになった船体部分の断面部、分割される前には露出していなかった箇所から蛇腹折りのように畳まれたプレートが展開され、分割された船体同士を繋ぐアーチ状の橋のような形をとる

ジェイス「…！アルゴデッセイ直ちに高度急上昇！1mでもあの上半身野郎よりも高い高度に昇れ！」

ジーズの様子を見て何か危険な予感を感じたジェイスはアルゴデッセイ号の高度を急上昇させるように指示を飛ばす

メデイア「敵内部に高エネルギー反応!」

分割されたジーズの下半身の最奥、まるで砲口のような箇所から赤黒い光が集まっていく

ジェイス「マンフレート！」

マンフレート「これ以上は船員が無理だ!」

思うように高度が上げられない中、ついにジーズから赤黒い光の塊が放たれる。圧倒的なエネルギーと質量を持っているのかそれが通った後は空間が歪んで見えている
幸い事前に高度を上げていたアルゴデッセイ号はこれに当たることはなかった
しかし、その光はキャンプ近くの山脈へと落ち、そして雄大な山脈は紙を手でくしゃくしゃに丸めるように光の中心部へと空間ごとねじ曲げられ──消滅した

[37 二次元好きの匿名さん 23/12/10(日) 23:57:11]

>>36

[38 二次元好きの匿名さん 23/12/11(月) 01:04:23]

いや･･･何だこの兵器、山消すって･･･

[39 二次元好きの匿名さん 23/12/11(月) 07:59:35]

保守

[40 二次元好きの匿名さん 23/12/11(月) 12:10:29]

ただのビーム兵器ではなさそう

[42 チグハグ君 23/12/11(月) 12:26:59]

誰もが驚愕していた
たった一回、たった一つの攻撃で山が消し飛んだのだ。ただ高火力な攻撃で消し飛べばまだ驚愕は少なかっただろう。だが、先程ジーズの放った攻撃はスナック菓子よりも容易く山を"潰した"のだ

ポイちゃん「破壊……いや破潰…それとも潰滅…？」

この惨状に相応しい言葉を探す彼のうわ言のような呟きが、この惨状の異常さを告げている

メデイア「解析完了…先程の攻撃に重力子の存在を確認。あの被害はこれが原因だと推察」

マンフレート「重力子を使った攻撃……？そんなのSFの世界じゃないか……」

この世界における重力子は未だ研究分野にある粒子であり、またこれの兵器転用はどこでも行われていない。彼ら全員にとって全く未知の攻撃であった

メデイア「ドドーナは先程の重力子を用いた攻撃を『グラビトン』と命名。以後、これの絶対回避を推奨しています」

ガンバ「そのグラビトンってのがもし、この船に当たったら…」

メデイア「船体を外側から押す力に耐えられなくなり、直撃から0.5秒後には完全に粉砕され生存は100%不可能です」

バレット「無情……」

[43 二次元好きの匿名さん 23/12/11(月) 12:44:00]

やばいのが出てきたで
マジでこんなん作りやがったのはどこのどいつだ

[44 二次元好きの匿名さん 23/12/11(月) 16:21:40]

これ議会連合とかオックスアースじゃねえわ、こんなもんあるなら即刻ベネリットの本フロント襲撃するもん

[45 二次元好きの匿名さん 23/12/11(月) 18:59:20]

これも古代文明の遺物とかそういうのか？

[46 チグハグ君 23/12/11(月) 23:17:30]

一難去ってまた一難、追従してくる腕の次は一撃確殺の必殺兵器、もう驚く気力も残っていないブリッジメンバーは現状へのため息を感情の全てとして吐き出した

ジェイス「ビックリしてても埒が明かねェ」

辛気臭い範囲が漂うブリッジにジェイスの声が響く

ジェイス「まだやれる事あんだろ、あのクソヤバ攻撃がもっかい来る前によ」

ポイちゃん「グラビトンが来る前って…僕らにとっては全く未知の兵器なんですよ！？」

ジェイス「まァ焦んな、見て見ろアイツさっき撃ってからなんもしてきてねェ。つまりあの攻撃は連写不可、ゲームだと特定ターンに撃ってくる相当エネルギーを喰う燃費最悪なモンってのが筋だ」

確かにジェイスの言う通りグラビトンを放った後、ジーズは全く動きを見せず沈黙したままである。船員を落ち着かせるためにいくらか方便もあっただろうが、彼の観察眼は危機的状況にあっても変わらずむしろ冴えていた

メデイア「先程の攻撃、あれはおそらくジーズ内部の何らかの装置で重力子を生成しているものだと考えられます。そしてそれはエネルギーの流れからして下部の左右分割された船体、つまりどちらか一方の船体を破壊すればグラビトンは発射不能だと推察されます」

ジェイス「ほら見ろ!やっぱなんとかする手あるじゃァねェか！つっても多分あの手の奴には通常の火砲じゃ無理だろ？」

メデイア「その通りです。先程のグラビトンによって空間の位相に異常が発生、天然のバリアとなってジーズの周囲を囲んでいます。アルゴデッセイ号の主砲では到達前にジーズから逸れてしまいます。突破するにはそれ以上の火力が必要です」

オペ子「でも〜そんなものこの船には〜…あ！」

オペ子が何かに気づき、ジェイスは口角を上げてる

[47 チグハグ君 23/12/11(月) 23:17:46]

ジェイス「"アレ"を使うぞ!」

マンフレート「アレ？アレってどれ？」

ブリッジメンバーの多くがアレについて察しがついてない中、ブリッジのウィンドウ回線が開かれた。ウィンドウ越しの人物は少しヨレ脂汚れが目立つ作業服を着た人物であった

ジェイス「班長！アレ、行けるか？」

班長と呼ばれた男、アルゴデッセイ号のメカニック班班長「アライソ」はサムズアップで応える

アライソ「おうよ！こんな事もあろうかと最終調整作業を前倒しで完了済みだ、派手にブッパなせるぜ！」

ジェイス「さっすが班長！そんじゃァ、こっちも火力には火力で対抗しようじゃねぇか！D.D.D.D砲(フォーディーキャノン)スタンバイッ！！」

[48 二次元好きの匿名さん 23/12/12(火) 06:02:34]

こっちも大規模兵装！

[49 二次元好きの匿名さん 23/12/12(火) 08:11:53]

船員が暗くなった時でも場を盛り上げて士気を上げるのができる辺りジェイスはいい船長

[50 チグハグ君 23/12/12(火) 12:01:26]

マンフレート「何そのフォーディーキャノンって…」

ジェイス「D.D.D.D砲はアルゴデッセイ号の最終兵器だ！超強力なんだが調整がまだだったんが…いやァ流石アライソ班長！」

聞き覚えのない名称に困惑するマンフレートにジェイスが説明するが、具体的な説明がないためにそれがなんなのかは分かっていない

メデイア「私が説明します。D.D.D.D砲──正式名称は『Dimension. Dissolver. Dirac.Destroy. Cannon』マキシマ・オーバー・ゼロ・ドライブと砲身の回路を直結する事で使用が可能になる対アステロイド群及び大型スペースデブリ用の超大口径砲です」

メデイアの説明と共にウィンドウに映されたアニメーションが分かりやすく仕組みを解説している。使用されている技術はあくまでも通常の艦砲の延長線上のものであるが、それに使用するエネルギー総量は常軌を逸しているものであった

ポイちゃん「このエネルギー量って…カタログスペックだけなら火星まで送電出来るっていうL1の奴に肉薄するレベルじゃないですか！？」

これならばなんとか出来るかもしれない。そんな雰囲気にブリッジも変わっていった

ガンバ「しかしこうも書いてある『1度発射すれば再充填までの時間、艦内電源が使用不可になる』」
バレット「いくら強力無比でも外せばこちらの死が半ば確定する。砲手はこの船全ての命を預かるのと同義」

失敗すればアルゴデッセイ号は敵のグラビトンによって破壊され乗組員は全員死亡…攻撃を外すことは許されず、トリガーを引く手には多大な責任がのしかかる。そんな物を扱うのは一船員には酷な話である

[51 チグハグ君 23/12/12(火) 12:01:39]

ジェイス「引き金は俺が引く」

とするならば、この男以外の適任はいなかった

マンフレート「いいのかい？外せば全員終わりなんだ、そのプレッシャーに君は勝てるのか？」

ジェイス「あたぼうよ！伊達にこの船の船長やってるわけじゃねェんだ、ここに座った時から全員の命を預かるプレッシャーなんて感じまくってらァ。だからこそこれが出来るのはこの船には俺だけだ。いや、俺以外には引かせねェ。それに、俺の本職はガンナーだぜ？任しとけ、外しゃァしねェよ！！」

マンフレート「……分かった、狙撃ポイントまでは絶対に連れて行く。この船の運命、任せたよ船長」

マンフレートの言葉に続くようにブリッジメンバーも激励の言葉をかける。
それだけではない。ジェイスの言葉はメデイアによって艦内に届けられており、アルゴデッセイ号の船員全員がひょうきんでいざという時に頼りになる船長に自分達の運命を託していた

[52 二次元好きの匿名さん 23/12/12(火) 12:11:18]

>>44

でもフェーズドアレイキャノン付いてるっぽいからルブリス系の技術は使われてるような気がする

[53 二次元好きの匿名さん 23/12/12(火) 20:01:06]

嘘だろあの議会連合砲と同じ火力って

[54 チグハグ君 23/12/12(火) 23:42:59]

メデイア『アルゴデッセイ号は5分後にD.D.D.D砲発射準備最終体制に移ります。クルーの皆さんは自らの安全を確保すると共にプロトコルに従って行動してください』

メデイアによる艦内アナウンスを受けて、アルゴデッセイ艦内は慌ただしく準備を始めた

格納庫にはD.D.D.D砲の電子回路ををあちこちのコンパネに繋ぐための配線が床に無造作に走り、どの配線がどこにあるのかを探すのすら一苦労の状況となっている

エンジンルームではD.D.D.D砲とのエネルギー回路接続の最終調整が行われ、機関士長のマッシモが慌ただしくチェックリストと睨めっこをしながら画面に表示される数値に指を沿わせる

最も慌ただしいD.D.D.D砲の格納部ではメカニック班班長アライソの指示のもと、各部の数値チェックが大急ぎで進行しており、計器類の数チェック完了の声がそこかしこから聞こえ、妙に音を跳ね返す部屋の構造もあり反響して大合唱になっていた

ブリッジでは空間の位相異常に対応するためのリアルタイム誤差修正プログラムが大急ぎで組み上げられ、ドドーナの学習機能を使用しての修正が今もなお行われている

メカニックも、プログラマーも、船に乗っている全員がそれぞれがそれぞれにできる事を懸命にこなしていた。そこにはもはや学園であったような寮ごとの対抗心もいざこざも無く、ただ一つの目標に向かって進むアルゴノーツという集団がこの危機的状況下において一つにまとまろうとしていた

[55 二次元好きの匿名さん 23/12/13(水) 05:12:21]

ほしゅ

[56 二次元好きの匿名さん 23/12/13(水) 11:56:45]

本来想定されてないレベルの使い方なのか？

[57 二次元好きの匿名さん 23/12/13(水) 17:28:34]

保守

[58 チグハグ君 23/12/13(水) 23:18:22]

オペ子「システム完成率95%です〜」

ポイちゃん「残りは発射位置に移動するまでに仕上げます!もう出しちゃってください!」

オペレーター陣の必死の努力もあり、D.D.D.D砲のシステムも完成間近まで来ていた

ジェイス「よォし！よくやった!愛してるぜ！」

ポイちゃん「得意分野ですから。あ、でも、もう"拡散砲のシステムを収束砲のシステムに書き換える"なんてのは御免ですからね」

オペ子「焼き魚からカツ丼を生成するが如き所業〜」

オペレーター陣の疲弊具合から見ても彼らの作業量が想像を絶する物なのは理解に難くない。高性能補助AIであるドドーナを用いてアスティカシアでも優等生寄りの2人がかりでこれなのだ。むしろこれといった疲弊の色が見えないメデイアが異常であろう

ジェイス「この埋め合わせは必ず！まずは全員生き残るぞ!マンフレート、アルゴデッセイ抜錨だ!」

マンフレート「AIG！」

アルゴデッセイ号はジーズへと船首を向け、空へと昇っていく。最後の決戦の火蓋が切って落とされようとしていた

[59 二次元好きの匿名さん 23/12/14(木) 06:55:17]

ほ

[60 二次元好きの匿名さん 23/12/14(木) 13:03:33]

そもそも使うこと想定してなくて理論上可能だから付けとくかって感じの武装だわ、最適化改修が必要かも

[61 二次元好きの匿名さん 23/12/14(木) 20:55:12]

ほ

[62 二次元好きの匿名さん 23/12/14(木) 21:02:58]

楽しみに続きを待っています

[63 二次元好きの匿名さん 23/12/14(木) 23:38:19]

>>60

拡散砲を収束砲にってシステム書き換えだけじゃ対応出来ないだろうし多分やっつけではあるんだと思うよ

[64 二次元好きの匿名さん 23/12/15(金) 08:13:20]

チグハグ君がいなくても対処できてる辺り戦力としては十分すぎるなアルゴノーツ

[65 二次元好きの匿名さん 23/12/15(金) 14:59:56]

艦載機無しでもある程度戦えるのが強い、大体ガンダム作品の戦艦って戦術級ビーム兵器以外にあんま見せ場ないし

[66 チグハグ君 23/12/15(金) 23:04:08]

<もっと分かる！ワード解説>

アルゴノーツ・男子組

アルゴノーツメンバーの半数以上を占めるのがアスティカシア学園在籍の男子生徒たち通称「男子組」である

彼らは思春期男子特有の団結感と単純な思考の元に行動しており、深夜までカードゲームをしたり、格ゲー大会を開いたり、エッチなビデオの鑑賞会をやったりと非常に仲がいい

最近の流行りはティガーとジェイスが持ち込んだゼロダイバーとARカードゲーム「ファイトスピリット」であり、夜な夜な商品を賭けて闇バトルが行われているという噂もある

男子組の間で価値の高いものは1番はティガーの作る夜食、2番目はカードやゲーム機等の遊び道具やエッチなビデオ等の娯楽、3番目は以外にもアナログな写真(学園の人気女子生徒のブロマイド)である

本来、寮ごとに敵愾心を抱え他寮の生徒と仲良くすることも珍しいのがアスティカシア学園であったが、度重なるピンチを乗り越えたり、アルゴデッセイ号という一つの狭い空間の中で共同生活を営む中で信頼が生まれた

利益関係ではなく、隣にいて欲しい、何もなくても一緒にいて楽しい、そう思える人間達で構成されているのがアルゴノーツであり、50人余りの船員間で重大なトラブルがない理由でもある

[67 二次元好きの匿名さん 23/12/16(土) 08:29:09]

対人千賀少ないだけでかなり死線は潜ってきた感がある

[68 二次元好きの匿名さん 23/12/16(土) 11:46:41]

生きて…

[69 チグハグ君 23/12/16(土) 21:31:46]

アルゴデッセイ号がD.D.D.D砲の発射位置まで飛翔し、その距離を縮めると当然ジーズも反撃を開始する
船体から展開した複数のフェーズドアレイキャノンから放たれた無数の指向性を持ったビームの雨がアルゴデッセイ号を襲う

ポイちゃん「あれ、学園を襲撃したガンダムの兵装！？」

ジェイス「あんなのでこの船が落ちっかよォ！突っ込め！マンフレート!」

猛烈な密度のビームの雨をしかしアルゴデッセイ号は速度を変えることなく突っ込んでいく。致命傷を避け、針の間を通すように僅かな隙間を掻い潜っていく
マンフレートの神がかった操舵により音速の戦艦は空の獣の喉元へと迫る

メデイア「狙撃ポイント、入りました」

メデイアの声を受けたジェイスが船長席横のアルゴデッセイ号を模した装填コンソールのトレーにカードキーのようなモノを載せると艦長席正面の液晶ディスプレイ投影基部が展開し、拳銃のようなコンソールが出現する
拳銃型コンソール後部のノックを引くとモニターにロックオンカーソルが表示される。まるで古めかしいアニメのようなギミックだ

メデイア「ブリッジ、遮光シャッター展開」

ポイちゃん「D.D.D.D砲、回路接続」

格納されていたD.D.D.D砲がせり上がると共にブリッジの遮光シャッターが展開される
アルゴデッセイの全エネルギーがD.D.D.D砲へと集約される

マンフレート「船長、操縦桿渡すよ」

マンフレートが操縦桿から手を離す
ジェイスの手に船の操縦、一射のみの決戦兵器、そして全員の命が委ねられた。その重みにコンソールを握る手に力が入る

[70 二次元好きの匿名さん 23/12/16(土) 22:14:29]

音速まで出るのか･･･

[71 二次元好きの匿名さん 23/12/17(日) 07:36:22]

朝保守

[72 二次元好きの匿名さん 23/12/17(日) 11:43:40]

まんま波動砲やな

[73 二次元好きの匿名さん 23/12/17(日) 21:08:19]

>>70

そりゃ亜光試験船ですし…亜光速試験船ってなんだ…？

[74 二次元好きの匿名さん 23/12/17(日) 23:55:55]

ホワイトベースだってあの形でマッハ12で航行できるんだし不思議な事じゃない。

>>70

[75 二次元好きの匿名さん 23/12/18(月) 10:32:28]

そういや叔父さんって何処の組織にいるとかって明言されてたっけ？

[76 二次元好きの匿名さん 23/12/18(月) 10:53:34]

>>75

確か元ドミニコスって言ってた気がする

[77 二次元好きの匿名さん 23/12/18(月) 12:54:08]

>>76

そうだ元ドミニコスだった

現在はどこにいるんだろうか、ガンダムを追える組織に入ると思うけど

[78 二次元好きの匿名さん 23/12/18(月) 18:04:19]

>>77

シャディク調べによれば議会連合と何らかの繋がりがあるらしい

[79 チグハグ君 23/12/18(月) 19:33:30]

ターゲットサイトにジーズを捉え、後はオートで照準が合った瞬間に引き金を引くだけになった
しかし、敵も諦めたわけではなかった

メデイア「敵内部に高エネルギー反応。グラビトン来ます」

艦内全てにけたけましいアラームが響き渡る。絶死の一撃がアルゴデッセイ号の眼前で組み上げられていく
グラビトン発射体勢に入った事により、空間の位相の歪みがさらに酷くなっていく。事前に予測された有効射程がどんどん短くなっていく

ジェイスに決断が迫られる
今から引き返して全員の命が少しでも助かる可能性に賭けるか、このまま突っ込んでジーズを撃破し全員を助けるバカな事をするか

そんな事、悩むまでもなかった

ジェイス「飛ばすぞォ！！舌噛まねェように、気張れェ！！」

彼はバカなのだ
バカを貫き通して不可能をブチ壊す。諦める、投げ出す、そんな選択肢は今の彼にはない
例え僅かな可能性でも、全員が助かるそんなハッピーエンドに辿り着ける選択肢があるのなら彼が掴むのはそれしかない
あり得ないくらいの奇跡を掴み取るため、未熟な英雄達を乗せた船の船長は僅かに口角を上げ、笑った

[80 二次元好きの匿名さん 23/12/18(月) 21:09:53]

がんばえー

[81 二次元好きの匿名さん 23/12/18(月) 22:44:09]

前しか見ないからそもそも逃げるという選択肢も無いか･･･

[82 チグハグ君 23/12/18(月) 22:57:04]

─その頃、医務室

アルゴデッセイ号が高速飛行で敵の攻撃を掻い潜っている最中、船医であるフローレスはソフィにかかりっきりになっていた。元々重度のデータストーム汚染に晒されていた彼女は身体機能に大きなダメージを負い、今でも目を覚ましていない
データストームに関する医療文献のほぼ全てが消失していることもあり、治療もままならない状態では打てる手も少なく、今もこうして医療用ポッドに寝かしつけておくことしか出来ていない
いつ容態が悪化するとも限らない彼女の監視のためここ最近のフローレスは医務室に篭りがちであり、こうして戦闘中であってもそれは変わらなかった

医療用ポッドが振動でエラーを吐かないか見守っている中、定期的に後ろを気にするように振り返る
診察台の上に寝かされているのはティガーである。彼は崩壊する洞窟から全員を抱えて脱出した後、急に気絶したらしい。崩落の数分前にも同様に気絶をしていたようで、彼の脳機能になんらかの異常が出ている可能性も捨てきれなかった
だが、検査をするにしてももう少し外が静かにならなければそれも難しく、今は体が動かないように診察台にベルトで磔にする形になってしまっている

フローレス「それにしても……瞳が青く光った…か…」

倒れる直前のティガーを1番近くで見ていたジェイス曰く『ティガーの瞳が見たこともない青色に輝いていた。まるで別人みたいだった』らしい。人間の瞳が光る等聞いたことがないわけではないが、ジェイスを持ってしてティガーが別人に見えたとあっては彼の特有の特徴であるもう1人の人物「アルゴス」に人格を変えられる力に原因があるのかもしれないと根拠のない推論ばかりが浮かんでは消えていく

[83 二次元好きの匿名さん 23/12/19(火) 08:33:06]

保守

[84 チグハグ君 23/12/19(火) 08:41:45]

>>82

訂正

青色→紅色

[85 二次元好きの匿名さん 23/12/19(火) 09:04:37]

無脳症について調べてみたけど、あくまで脳が無いんじゃなく大部分が欠損してるって状態だからあるにはあるらしいな
だからチグハグ君も全部機械の脳っていうより足りない部分を機械で補完してる感じなんだろう

[86 二次元好きの匿名さん 23/12/19(火) 15:09:29]

>>85

異常なのは通常の脳と同じ機能を備えてる上にデータストームを素で処理できる情報処理能力、人格変化とかのパーメット由来の未知の機能にまで対応してることだな

正に人体と機械のいいとこ取り、イノベイターに近いそれだ

[87 チグハグ君 23/12/19(火) 22:31:11]

船が大きく揺れる
薬棚の薬品はマグネットで固定されているため落ちることはないが薬品が容器内で激しくシェイクされる水音と、ガタガタという振動には思わず振り返ってしまう
もう何回目かも分からない大きな振動と薬品の波打つ音で無意識に振り返った時であった

ティガーがベットから起きていた
他の人間に助けてもらわなければ絶対に外せないベルトを破壊し、その体を起こしていた

瞳は───夕焼けのように赤く輝いていた

ティガー「────────」

何か呟いているようだが、雑音がそれを全て掻き消し何を言っているかは伝わらない。だが、医者であるフローレスはティガーの僅かな口の動きから彼が何を言っているのかがおおよそ推察できた

ティガー「行かなくちゃ」

激しく揺れる船内、おおよそ普通に立っては歩けないだろう状況でティガーは床に足を下ろす。まだ完全に回復しきっていないのだろう。フラフラとおぼつかない足取りで、壁や棚に何度もぶつかりながら扉を目指す
その様子をフローレスは信じられないものを見るような目で、ただ見ているしかなかった
それから約1分後、何度も体をぶつけながらティガーは医務室を出ていった

[88 二次元好きの匿名さん 23/12/19(火) 23:34:37]

なんだろうな、常に追い詰められるのに絶対に立ち上がってしまうのは
パイロットらしいパイロットが1人しかいないのも問題なんだろうが･･･

[89 二次元好きの匿名さん 23/12/19(火) 23:48:45]

ここまで来るともう怖いな…

[90 二次元好きの匿名さん 23/12/20(水) 08:16:17]

でもここで動かなきゃチグハグ君じゃないし…

[91 二次元好きの匿名さん 23/12/20(水) 14:11:16]

やっぱもう1人パイロット必要だよなあ・

[92 二次元好きの匿名さん 23/12/20(水) 23:08:26]

どんなピンチでも絶対に立ち上がれるのがチグハグ君のいいところだけど、一人で立ちあがっちゃえるのがチグハグ君のダメなところよね

[93 二次元好きの匿名さん 23/12/21(木) 01:06:54]

保守

[94 二次元好きの匿名さん 23/12/21(木) 11:40:49]

保守

[96 チグハグ君 23/12/21(木) 18:05:16]

敵との過剰接近を知らせるアラームがけたけましく響く
脳髄を直接揺らすような爆音に思わず耳を塞ぎたくなる
現状はアルゴデッセイ号のD.D.D.D砲、ジーズのグラビトン、どちらが早く確殺の一撃を打ち込むかという早撃勝負のような状況であり、とするならば上を取られているアルゴデッセイ号が不利なことは火を見るよりも明らかである

メデイア「ドドーナによる予測。ジーズのグラビトンがこちらのD.D.D.D砲よりも早く発射される確率……83.3%」

ジェイス「確率がなんだ！そんなもん気合いでねじ伏せてやるッ！」

メデイアの絶望的な報告にそれでも声を張り上げ強がるジェイスであったが、彼だって現状が絶望的なのは十分に理解していた
アルゴデッセイ側には逆転の一手が足りていなかった。同等の火力というカードを持ってしても、有利位置というジーズのアドバンテージを崩せるジョーカーが無いのだ
この状況をどうにかできるカード、そう例えば今しがた"ブリッジの真横を通り過ぎていった緑のMS"のような──

オペ子「船長〜3番コンテナの外部ハッチが開けられちゃいました〜」

アルゴデッセイ号のメイン格納庫には1〜4番の番号を振り分けられたコンテナハンガーが存在する。1番はペジュレヴァリエ、2番はカノーネブルクであり、4番には半ば鹵獲状態のルブリスウルが搭載されている
そして、今オペ子からの報告があった3番コンテナには……

ジェイス「やっぱお前は最高にカッケェよ」

両肩のマントをたなびかせ、狩人─ベギルシャスーが、アルゴデッセイ号の船体上部を駆け、ジーズへとその鎌を振るう

[97 二次元好きの匿名さん 23/12/21(木) 19:34:21]

おぉ！

[98 二次元好きの匿名さん 23/12/21(木) 21:23:18]

あったの！？

[99 二次元好きの匿名さん 23/12/21(木) 23:51:21]

最高だ

[100 二次元好きの匿名さん 23/12/22(金) 08:01:02]

久しぶりの登場だなベギルシャスー。実質パイロット1人ならそりゃ予備機積む余裕あるよな

[101 二次元好きの匿名さん 23/12/22(金) 11:05:25]

これは熱い展開だわ、まさか乗っけてたとは

[102 二次元好きの匿名さん 23/12/22(金) 15:16:53]

チグハグ君曰くあんまり得意じゃない機体、人型から離れた機構持ちだからかね

[103 二次元好きの匿名さん 23/12/22(金) 22:51:12]

しかしベギルペンデよりは動けるだろうがどれくらい持つか･･･相手は戦艦クラスのバケモンだし対空防御もある

[104 チグハグ君 23/12/22(金) 23:47:41]

ジェイス「ティガー！」

チグハグ「時間、稼げばいいんだよね？」

ジェイス「あァその通りだ、デカいの一発ぶち込むから隙、頼んだ!」

チグハグ「隙か…なら、倒しちゃっても構わないよね！」

ジェイス「その意気だ！いったれティガー！！」

ティガー+ベギルシャスー

dice1d100=22 (22) +50(ペジュレヴァリエよりも適正ダウン)

ジーズ(MS部)

dice1d100=5 (5) +60(重装甲なため)

[105 二次元好きの匿名さん 23/12/23(土) 01:30:11]

安定して強いなあ･･･

[106 二次元好きの匿名さん 23/12/23(土) 08:54:36]

やっぱガンダム相手には無敵っすね

[107 二次元好きの匿名さん 23/12/23(土) 10:08:27]

病み上がりかつ得意じゃない機体でこれだよ･･･精神デバフかけないと話にならないのがよくわかる

[108 二次元好きの匿名さん 23/12/23(土) 13:34:09]

地味にガンダム相手だと全勝？エアリアルはあれチーム戦で負けたし、言っちゃ悪いけどハイングラだったし

[109 チグハグ君 23/12/23(土) 19:04:15]

ティガーはどうする

dice1d3=1 (1)

1.MS部分に接近するためにタクティカルウェポンを並列形態へと変え両手に装備し、ジーズ船体にハーケンの要領で突き刺しながら登っていく

2.両手にパルチザンモードのタクティカルウェポンを装備し、機体を回転させながらパルチザンモードの先端をスパイクのように食い込ませて急速接近

3.ジーズ船体の僅かな出っ張りに足をかけながら凄まじい速度で接近していく

[110 二次元好きの匿名さん 23/12/23(土) 20:00:22]

スザクみてえだ

[111 チグハグ君 23/12/23(土) 22:09:37]

高高度、しかも相手は戦艦サイズでありベギルシャスーに取れる選択肢は少ない
しかもここに推進剤がほとんど無いというのも追い打ちをかけていた。元々予備機扱いであったベギルシャスーはこの混乱の中でスクランブル待機状態にされることもなくコンテナに鎮座していたため、残っている推進剤はほんの僅かであり、帰還などを含めると無駄遣いはできない

そんな状況でティガーはタクティカルウェポンをハーケンのように扱い、ロッククライムの要領でキメラ戦艦ジーズの戦隊を駆け上がっていく

ジーズ船体上部、ついにティガーとベギルシャスーが上半身のみのMS部分と相対する。通常のMSよりもいくらか大きいそれは手に持つビームライフルとシールドで最低限の武装を施されているのに加え、ティガーにとっての絶対有利なアドバンテージを持っていた

チグハグ「重装甲機…」

ティガーの戦い方は鎌の二刀流による息つく間もない連続攻撃が主体である。そのため軽中装甲には効果が大きいが、重装甲になればなるほど致命傷を与えるまでに時間がかかり、こちらがガス欠になることが多いという相性差がある
しかしそれも機体がハイングラであった場合の話である

チグハグ「見せてやる、対重装甲機用の必殺技ッ！」

ティガーとベギルシャスーがジーズへと全速力で駆け出した

[113 二次元好きの匿名さん 23/12/23(土) 22:55:10]

これで殺し切れるかダイスって感じかな、本来砲撃までの時間稼ぎだし

[114 二次元好きの匿名さん 23/12/24(日) 09:14:54]

保守

[115 チグハグ君 23/12/24(日) 10:47:06]

振りかぶった大鎌による一閃は盾で弾かれる

しかし、先読みするかのように投擲していたポリバレントを足場にし再びの跳躍。今度は脚部のクローで肩の装甲を破壊する

連撃は止まらない。船体、MS部分、ポリバレント、剥離した瓦礫、ありとあらゆるものを足場にし、致命傷には至らずともジーズの装甲を確実に破壊してゆく

ポイちゃん「コレって、ティガーさんがホルダーの人との決闘で使った」

ジェイス「そうさ、コレがあいつの最強の必殺技!」

対重装甲機という不利な相手とのマッチアップにおいて、ティガーが何も対策をしないわけはない。爆発物の投擲、一撃の火力を上げての突破、さまざまな策を考え辿り着いたのは自分の強みを最大限にぶつけることであった

故にこの技はティガーにしか扱えない彼オリジナルの必殺技となる。空中であらゆるものを足場にし、絶え間なく攻撃を繰り返しながら敵の装甲を剥がし、剥き出しになった脆弱な部分に致命の一撃を与える経験と修練によって編み出した"対ガンダム・対重装甲用必殺技"

チグハグ「マジョリティスラッシュ!!!!!!!!」

ジーズ(MS)へのダメージ

dice1d50=18 (18) +50

(100で撃破)

[116 二次元好きの匿名さん 23/12/24(日) 11:41:38]

中破か！？

[117 二次元好きの匿名さん 23/12/24(日) 12:26:50]

カラゴール改
型式番号UOR-121

議会連合所属のパイロット達の要望を受け改修が施されたカラゴールのバリエーション機。
頭部のセンサー類の改良やアンテナの増設により通信性やセンサー有効半径が強化されている。
また近接戦闘に対応する為にバックパックにサーベルラックが２基増設されている。

[118 二次元好きの匿名さん 23/12/24(日) 15:18:26]

>>117

すげえ･･･カラゴール1話しか出てなくて設定画もあんま無いのにアレンジして描いてる･･･

[119 二次元好きの匿名さん 23/12/24(日) 15:55:21]

>>117です

追記

頭頂高:19.0m

重量:71.0t

[120 チグハグ君 23/12/24(日) 17:22:43]

>>117>>119

素敵な機体をありがとうございます

カラーリングも相まって主人公機みたいでこれ一機で物語が書けそうですね

[121 チグハグ君 23/12/24(日) 19:50:05]

チグハグ「仕留め損ねた…ッ！」

マジョリティスラッシュの連続斬撃はジーズの装甲を引き裂くことには成功したが、あと一歩仕留めるまでには至っていなかった
しかしティガーに求められる働きは撃破ではなくあくまでも足止めである

ジェイス「十分すぎるぜティガー！おかげでこいつの土手っ腹に一発ぶち込む時間が稼げた!」

ジーズが自身の上のベギルシャスーの対処に手間取っている間、アルゴデッセイは自身を確実に仕留める位置で準備を終えていた
もはやジーズに逃げる術はない

ジェイス「喰らえ上半身野郎ォ！D.D.D.D砲、ファイア！」

アルゴデッセイから放たれたエネルギー量は凄まじく、エンジンを全開にし、スラスターを全力で噴かしてなんとか押し負けないように姿勢を維持しなかればならないほどだ
当然、その一撃を喰らったジーズはひとたまりもなく、ついに空に浮かぶ怪物はその骸を飛散させながら地へと堕ちていく

[122 チグハグ君 23/12/24(日) 20:55:29]

ジーズの撃破を確認し喜びに湧き立つアルゴデッセイ号
しかし、爆炎の中から瓦礫と共に落ちていく1人は勝利の余韻に浸るどころの話ではなかった

チグハグ「落ちる落ちる落ちるー！！！」

ただでさえ少ない推進剤を攻撃のための足場作りのために全て消費してしまったベギルシャスーは当然のように飛行するための力を失い、自由落下し続けていた
上空で姿勢を変えて減速を試みるがこの高度では焼け石に水どころか、マグマに水滴くらいの効力しか見込めないだろう
半ば諦めかけていたティガーであったが、自分の命を大事にすると母と交わした約束を思い出し、藁にもすがる思いで解決策を模索し続けていた

そんな中、ベギルシャスーの落下が止まる
モニター上部を見れば、酸素マスクのような造形の顔のMSが落下するベギルシャスーの手を掴んでくれたようだ

『スカイダイビングなんて楽しそうなことしてるじゃないか、ティガー』

チグハグ「伯父さん！！」

ヌーベ『久しぶりだな、ティガー』

ベギルシャスーを助けたのはティガーの伯父さんであるヌーベとその愛機ヤズウェリートであった

[123 二次元好きの匿名さん 23/12/24(日) 21:41:04]

ここで伯父さんとは

[124 二次元好きの匿名さん 23/12/24(日) 21:54:39]

追ってたの伯父さんやったんか

[125 チグハグ君 23/12/24(日) 21:58:06]

<もっと分かる！ワード解説>

ヤズウェリート

型番:F/D-20-SP-VM01

全高:19.0[m]

重量:53.3[t]

製造:ガリバーズフロンティアパイオニリング

所属: 重大事変対応多目的機動防衛部「MOZU」

搭乗者:ヌーベ・ハグラ

武装:胸部絶対零度砲「アクィロ」、収束式ハイパービームガン、腕部超高電圧アンカー「Gクラッシャー」、ビームサーベル×2

<解説>

GFP(ガリバーズフロンティアパイオニリング)がザウォートをベースとして開発した高速戦闘用MS。ザウォートに比べると全てのスペックが上昇している高額ワンオフ機である

ザウォートVM(ヴァリアブルマニューバ)と呼ばれることもある

中遠距離からMS並びにGUND-ARMに対応することが主眼に置かれた武装構成になっており、メイン武装である収束式ハイパービームガンでの牽制及び撃破をメインの戦術プランとし、対GUND-ARM戦においては腕部に備えられた超高電圧アンカー「Gクラッシャー」による電装機器の破壊による無力化をサブプランとする

このいずれかでも対象の無力化がなされず、投降の意思を示さなかった場合は、胸部に備えられた絶対零度砲「アクィロ」により対象を破砕する

ちなみに、なんでヌーベがハイン系列やベギル系列機に乗っていないのかといえば、彼が輸送機のパイロット経験があったことに加え、幼少期のティガーが飛行機とMSが好きだったので両方の要素がある機体に乗ればもっと喜んでくれるかなと考えたからである

[126 二次元好きの匿名さん 23/12/24(日) 22:08:18]

なんと！搭乗者は伯父さんか！

[127 二次元好きの匿名さん 23/12/24(日) 22:13:58]

伯父さんの何でも屋ってPMC的な何でも屋ってことか？

[128 二次元好きの匿名さん 23/12/24(日) 22:51:15]

伯父さんだったのか！

そういえばアドステラの民間で買えるモビルスーツの限界ってどんな感じだろ？
確かボブ（グエル）がデスルターのことを民間で手に入れられるような機体ではない的なことを発言してたはず

[129 二次元好きの匿名さん 23/12/24(日) 23:16:19]

ベネリットグループ内外問わず契約云々での繋がりがあれば買えそうな気はするけど……どうだろうね？
戦闘行為に関与できる権限がある会社なら部隊として揃えることも可能？
ただ売る相手に対しての情報精査はかなり緻密にやってるんじゃないかな？（だからラウダが水星13話で顧客管理がなってないって言われてた）

[130 二次元好きの匿名さん 23/12/24(日) 23:27:18]

>>117

ストライクダガーみがある

[131 二次元好きの匿名さん 23/12/25(月) 00:35:34]

>>129

なるほど

[132 チグハグ君 23/12/25(月) 09:03:48]

チグハグ君が1年生の頃のお話

ティガーのクリスマスプレゼント

[133 二次元好きの匿名さん 23/12/25(月) 09:10:34]

>>127

議会連合と接触があるらしいから公的組織の線もある

[134 チグハグ 23/12/25(月) 14:40:46]

ジェイス「も、もずぅ〜？もずって鳥の？」

素っ頓狂なジェイスの声が戦いの終わった難民キャンプに響く

チグハグ「鳥じゃないしひらがなでもなくてMOZU！」

ヌーベ「ハハ！いいさティガー。改めて、対重大事変多目的機動防衛部隊(MULTIPURPOSE OF ZARIBA UNIT)「MOZU」で部隊長を務めているティガーの伯父のヌーベ・ハグラです。よろしく」

正式名称に拘るティガーをヌーべが宥める

ジェイス「アルゴデッセイ号艦長のジェイソン・サダリメルクです。話はティガーからよく伺っています。MSパイロットの師匠でヒーローだって」

ヌーベ「ヒーロー？俺が？いや〜照れるなぁ〜ティガー、いつからそんなおべっか使えるようになったんだ」

バシバシと頭を撫でるヌーベに思わず目を細めるティガー

エオリネ「仲良いんすねティガーさんと伯父さん」

ヨハネス「ティガー先輩の天才的な操縦技術の基礎になった部分も先輩が大事にしていたハイングラも先輩の伯父さんから譲り受けたものらしいですし、仲は押して知るべしでしょう」

マンフレート「ヒーローってのは？」

ガンバ「憧れとは常に先駆者に抱くもの」
バレット「然り。ならばヒーローとは道の先を行く者」

オペ子「つまり〜パイロットっていう憧れをくれた人ってことですね〜」

[135 117 23/12/25(月) 15:29:17]

>>120

ありがとうございます！

[136 二次元好きの匿名さん 23/12/25(月) 16:24:46]

議会連合…

[137 二次元好きの匿名さん 23/12/25(月) 21:14:43]

>>135

カラゴールの部隊に混じっているカラゴール改？

[138 二次元好きの匿名さん 23/12/26(火) 08:15:56]

保守

[139 二次元好きの匿名さん 23/12/26(火) 16:01:17]

保守

[140 二次元好きの匿名さん 23/12/26(火) 20:43:14]

憧れをくれた存在だからヒーローってのが良い
特撮だけどジードのドンシャイン思い出した

[141 二次元好きの匿名さん 23/12/27(水) 07:49:40]

何でも屋って言ってたけど
傭兵部隊みたいなもんなのかね

[142 チグハグ君 23/12/27(水) 09:54:06]

チグハグ「それにしてもさ、驚いたよ。まさか伯父さんがソテイラさん達と知り合いだったなんて」

ソテイラ「私も驚きましたわ、まさかヌーベおじ様とティガーさんがご親戚だったなんて」

ヌーベ「俺も驚きだよ、まさかティガーとソテイラちゃんが一緒に行動してるなんてな」

驚きは三者三様、だけどどこか似ていた

チグハグ「そういえばだけど伯父さんはなんで地球に？」

ヌーベ「それなんだが…実はガンダム関連でもう少しで尻尾が掴めそうなことがあってな。宇宙は今はデブリ騒ぎで動きにくいから情報収集も兼ねて地球に来たらアレと鉢合わせたってわけだ」

チグハグ「…相変わらず運ないね伯父さん」

ヌーベ「お前の元気な顔見れたんだ十分プラスだよ」

ヌーべがまたティガーの頭をくしゃくしゃに撫でる

オペ子「なんか両親に会いたくなってきました〜」

ポイちゃん「僕もです」

マンフレート「親孝行は親が生きているうちにとはよく言うが、確かに俺も久しぶりに実家に帰りたくなったよ」

[143 チグハグ君 23/12/27(水) 09:54:20]

感傷的になっているとアルゴノーツ達の元に、少し土煙を被ったリップがやって来た

ヨハネス「師匠！無事だったんでｸﾞｪｯ！！」

リップ「よﾞかﾞっﾞたﾞぁﾞぁﾞみﾞんﾞなﾞ生ﾞきﾞてﾞたﾞぁﾞぁﾞ！！」

手当たり次第にアルゴノーツメンバーを抱き寄せると、彼らの生存を顔をくしゃくしゃに歪めて喜んだ。そんなリップを見て安心して泣いてしまう者もいた
最初は飛び込むようにやって来たリップであるが、今ではアルゴノーツの保護者的立ち位置を不動のものとし、家から遠く離れて暮らしている少年少女たちの心の拠り所にまでなっていたのかもしれない

[144 二次元好きの匿名さん 23/12/27(水) 13:45:44]

クエタでの件がデプリ騒ぎになってる感じかな？

[145 二次元好きの匿名さん 23/12/27(水) 14:59:55]

>>144

最初の補給で寄ったフロントで隕石攻撃しようとしたガンダムらしき存在がいるからそれ関連かも

[146 チグハグ君 23/12/27(水) 19:42:37]

チグハグ「良かった…みんな無事みたいだね。だけど、もうキャンプはボロボロだ」

輸送車がキャンプへと避難民を連れて戻って来た。大きな怪我をした者はいないようだったが、彼らの目の前に広がるのは破壊の爪痕を大きく残した難民キャンプの残骸であった

ジェイス「命あっての晩飯だろ？生きてりゃ家なんて何度でも直せるさ」

チグハグ「命あっての物種だよジェイス……でもそうだよね、生きていればやり直せる。何度だって」

ジェイスの言葉にティガーの胸が少し軽くなる。なにかと背負いがちなティガーにとって、ジェイスの言葉や行動は少なくともその背負った荷物を軽くするものであった

ジェイス「よォッし！そんじゃァ俺達も手伝い行くか!」

チグハグ「あぁ…… あﾞ？」

ティガーの視界が見覚えのある影を捉えた。その情報はティガーの記憶の中にあるとある人物と合致し、彼をその人物の元へと早足で向かわせる

ジェイスが見たのは避難民の中を掻き分け、中年男性へと飛びかかりそのまま地面に押さえつける、イメージとかけ離れた親友の姿であった
急いでその場へ向かえばティガーが中年の男性に罵声を浴びせていた。押さえつけられている男性もかなりの大柄なのに身動きが取れていない。一体、どれほどの力で押さえつけられているのだろうか

チグハグ「お前が…お前が…どの面下げて…リドリック・クルーヘルッ！！」

見たこともない憎悪剥き出しの叫びをリダリックと呼ばれた男に浴びせるティガーの瞳は、怖いくらいの深い青色だった

[147 二次元好きの匿名さん 23/12/27(水) 19:47:42]

えっ！「ティガー」がキレてるの！？

[148 チグハグ君 23/12/27(水) 21:06:30]

チグハグ「リストで見たんだよ、お前がプラント・クエタを襲撃した"フォルドの夜明け"のメンバーである事はもう知ってんだよッ！！」

リダリック──フォルドの夜明けのオルコットは自らに憎悪を燃やす少年の圧に黙しているのではない
動かないのだ。オルコットの義手─GUNDによって作られた腕がまるで鉛のように重く、動かない。まるで機能をジャックされたようにその働きを成していない
それにティガーの体勢にも問題がある。まるでGUNDの右腕が動かないことを知っているように生身の部分を的確に押さえ、急所にすぐ攻撃できるようにマウントを取っていた。素人ができる芸当ではなかった

チグハグ「伯父さんと同じ元ドミニコスの癖に…なんで……いやそうじゃない、お前の事はそんなに大事じゃない」

ティガーがオルコットの胸ぐらを持ち上げる。衣服と手の皮膚の摩擦でギチギチと音が鳴る

チグハグ「言え、お前らをプラント・クエタに差し向けたのは"プリンス"だろ！そう言え！地面を這い回ることしか出来ないお前らが宇宙に上がるためには協力者が必要だ。その為の脚を用意したのは"プリンス"だな？そうだろ!」

もはや脅迫染みていた。あの優しい少年の面影は一切なく、捲し立て言葉を引き出そうとするその様はジェイスの目にはとても恐ろしいものに見えた

オルコット「………そうだ」

その言葉を聞いた途端、ティガーは興味を失ったかのようにオルコットを離すとそのままよろよろと後ろへ数歩下がり、そして尻餅をついた

チグハグ「……くしょう……ちくしょう…ちくしょぉぉぉぉぉ！！」

頭を掻きむしり声の限り叫ぶ。受け入れたくない現実を心が受け入れてしまったかのように、拒絶し咀嚼し理解する
確信が確定へと変わってしまった

[149 二次元好きの匿名さん 23/12/27(水) 21:36:30]

オルコットさーん！！？？
あそっか、グエルと別れた後にここに来たのか…
つーかチグハグくんプリンスについて知ってたんか…？

[150 二次元好きの匿名さん 23/12/27(水) 21:51:08]

>>149

何回か含みのある言い方はしてたからノレアの「プリンス」発言から察してたんじゃないかな？

[151 二次元好きの匿名さん 23/12/27(水) 23:03:20]

アルゴスは直接本人と話してたけどチグハグ君とはプリンス＝シャディクってことを共有してるんかな？

[152 二次元好きの匿名さん 23/12/27(水) 23:13:26]

チグハグ君今後も曇る可能性ありそうだよな…

[153 チグハグ君 23/12/27(水) 23:17:29]

ちなみにリドリック・クルーヘルはオルコットさんの本名です(15話参照)

[154 二次元好きの匿名さん 23/12/28(木) 08:36:55]

保守

[155 チグハグ君 23/12/28(木) 08:54:26]

リダリックは全てリドリックの誤変換です

[156 二次元好きの匿名さん 23/12/28(木) 19:30:58]

>>152

というかここからが本番よ

[157 チグハグ君 23/12/28(木) 20:11:04]

──グラスレー寮地下

寮艦を納めるドックと同程度の大きさの倉庫空間では、ハロや作業員達がMSや周辺機器の整備を行っていた
皆、シャディクが用意した彼の駒である
そんな駒の中にニカの姿があった

彼女が担当しているのは純白の機体。見たことのないフレーム形状と装甲形状をしている所謂新型と呼ばれるタイプであった
機体のシステムも革新的なものがあり、これを作ったのが同い年の、しかもメカニックが本職ではないパイロット科の少年だというのにも驚かされる

ニカ「ラフトゥーリア…チグハグ君がサビーナ先輩のために作ったMS…それがこんな形で作られるなんて」

ティガーが基礎設計を起こしたラフトゥーリアを含めた機体群はシャディクの手によって秘密裏に製造され、彼らの戦力として日の目を浴びる時を待っていた
特にラフトゥーリアには大型の機体との連結により戦略の幅を増やす事も期待されており、その連結システムの制作を任されているのがニカであった

ニカ「白鯨…白い乙女のMS…まるで大昔のお話みたい。確かあれは…アンド…」

サビーナ「アンドロメダ。母親の言動がポセイドンの怒りを買い、海の怪物ケートスに食われかけた哀れな女だ」

声に驚き振り向けば、そこには自身の監視者であるサビーナの姿があった

[158 二次元好きの匿名さん 23/12/28(木) 21:17:28]

こういう

こと

か

？

[159 二次元好きの匿名さん 23/12/29(金) 00:26:49]

怪物の名は付けないのか、名だけでも綺麗なままでいようとは何とも殊勝な事だな

[160 二次元好きの匿名さん 23/12/29(金) 00:48:32]

あかんチグハグくんが曇る！！
というかもう曇り始めてる！！

[161 チグハグ君 23/12/29(金) 09:01:04]

サビーナ「システムの構築はどこまでいっている」

キッと睨むサビーナの圧には逆らい難く、片腕を骨折している今の状況では武力に訴えることも出来ない。もっとも、そんな事での解決はニカの望むところではないし、サビーナとの体格差では勝つ事など不可能ではあるのだが

ニカ「連結システムの大枠自体はもう…あとは細かい調整とかだけで」

サビーナ「…相変わらず君は優秀だな」

ニカは不思議に思う。なぜ自分なのかと
メカニックとしての腕を期待するのなら同級生にニカ以上の技術力を持っている子がいるし、なにより学生ではなく大人の本職のエンジニアに任せた方が百億倍効率的なはずだ

ニカ「どうして私にだけこのMS……ラフトゥーリアを触らせるんですか？こんな片腕だけしか使えないメカニックよりも適任がいるはずです」

サビーナ「いない」

ニカの疑問はサビーナによってバッサリと否定されてしまう

サビーナ「最初は他の人間に任せようと思ったが、どうしてかな気分が乗らなかったんだ」

ニカ「私ならいいんですか」

サビーナ「…どうしてだろうな」

ニカは彼女のことがよく分からなかった

[162 二次元好きの匿名さん 23/12/29(金) 10:14:41]

自分で怪物用意してるからネレイスなんだよなぁ…

[163 二次元好きの匿名さん 23/12/29(金) 13:08:57]

そういや今ニカ片腕しか使えないじゃん、これでカスタム機とか新フレーム機体果てには大型モビルアーマー整備しろって無茶振り過ぎんだろシャディク

[164 二次元好きの匿名さん 23/12/29(金) 14:40:18]

こんなのドルムが見たらえらいことになるぞ

[165 二次元好きの匿名さん 23/12/29(金) 15:02:13]

>>163

まあ整備用ハロとかあると思うし作業面は大丈夫じゃないかな、でも操作とかで片腕しか使えないのは効率悪いけど

[166 チグハグ君 23/12/29(金) 15:13:50]

ニカ「この機体、元はティガー君が作ったものなんですよね？それもあなた専用に」

サビーナ「……」

ニカ「あなた方の戦闘データを見せてもらったからわかります。この機体、あなた専用にフレームからシステムに至るまで全て調整されてます。これを作った人がどんな気持ちで作ったのか分かるくらい」

数字やプログラムというのは言葉以上に言葉を語るものである。例えばナットの直径の数値一つをとっても、その数値自体に設計者の意図、強度担保のための配置から割り出された必要な直径など実に様々なことを教えてくれる
その点から見ればラフトゥーリアはもはや神技レベルに全ての数値・システムがサビーナ用に調整されていた
これならば試運転と称して戦闘を行っても相手を選ばずに勝つことができるだろう。それくらいの代物がニカの目の前にあるのだ

ニカ「なんとも思わないんですか？こんな素晴らしい機体なのに、こんなにも想いが詰め込まれているのに、あなたは何も感じないんですか！？」

サビーナ「…………」

ニカの言葉にサビーナは沈黙で返す。言葉にする必要はないというよりも、言葉にしたくないという風にニカの目には映っていた

サビーナ「…そんな高尚なものを感じる心なんて、とうの昔に捨てたよ」

去り際にサビーナが呟いた言葉がやけにニカの胸に残った

[167 二次元好きの匿名さん 23/12/29(金) 19:00:47]

ここまで精密に設計出来るのって経験もあるけど脳由来のものでもあるんだろうな

[168 二次元好きの匿名さん 23/12/29(金) 19:34:49]

チグハグは実はメカニックが一番適性あるからね

[169 二次元好きの匿名さん 23/12/29(金) 21:56:09]

>>162

立場的には上位者を愚弄したことで戒められ、罰される側なんだけどね･･･そして怪物に堕とされ、英雄に殺される宿命でもある

[170 チグハグ君 23/12/29(金) 22:13:06]

─地球

クオキ難民キャンプでの戦いから既に数日が経過していた
オルレア、アルゴノーツは難民キャンプ復旧をつい昨日終えてマイティベースへと帰還したばかりであった
現在は使用機材の積み下ろし作業とMSの整備、軽微ではあるが損傷を負ったアルゴデッセイ号の修理に追われて大忙しである
そんな中、ティガーは持ち前のメカニック技術を買われあちこちにヘルプで駆け回っていた
そんなティガーをジェイスは少し離れた場所で眺めていた

メデイア「どうしたのですかジェイソンさん？いつにも増して覇気のない顔をしておりますけど」

ボケッとしながら上の空で資材のコンテナに寄りかかるジェイスにメデイアが声をかける

ジェイス「いや、あー…なんでもねェ…」

メデイア「ティガーさんの事ですね？」

はぐらかそうとするジェイスであったが、瞳輝く乙女の前で嘘をつくことは無理なようだ

メデイア「ティガーさんが取り押さえたあの男、地球のテログループの人間だったそうです。リップさんの言葉を借りる訳ではありませんが…正しい事をした事を悔いてはいけないと思います」

ジェイス「そうじゃねェんだ…」

メデイアの正論にジェイスはため息をついて気だるげに答える

ジェイス「俺は…ティガーのあんな顔初めて見た。俺の知ってるアイツは誰よりも優しくて、困ってる奴にはどんなに自分がボロボロでも手を差し伸べちまう本物のヒーローなんだ。あんな、怒りに囚われてる姿なんて見た事ねェよ」

ジェイスにとって何よりも衝撃的だったのはティガーの豹変ぶりであった。普段は愛想良く誰にでも優しい好青年が、突如として怒りに満ちた阿修羅となったのだ。親友の知られざる一面というのはそれだけでショックを受けるには十分すぎるものなのだ

[171 二次元好きの匿名さん 23/12/29(金) 22:45:44]

そりゃトラウマ持ちの自分が現場に居合わせた地球のテログループで尊敬していた叔父のいた組織の裏切り者って地雷もいいとこよ

[172 二次元好きの匿名さん 23/12/29(金) 22:46:42]

確かに誰かに対して明確に怒って攻撃したのは
始めてみたかも
基本的に助けるためにしか戦わないし
差別発言とも取れるようなことまで言ってたし…

[173 二次元好きの匿名さん 23/12/29(金) 23:42:49]

カペル・クゥ　陸戦仕様
型式番号TKG-328G
頭頂高17.8m

・地球圏のとある勢力がハンマー・フィールド社から購入したカペル・クゥを対人・モビルクラフト戦特化に改修した機体。
・対MS兵装は自衛用の銃剣付きビームライフルのみ。
・股間部と脚部の対人用機銃が装備されており、これを用いて対象（人とモビクラ）を蹴散らす。
・背部の展開式キャリアーは物資の運搬等に使用可

[174 二次元好きの匿名さん 23/12/30(土) 01:16:13]

>>169

物語だったら誰かに強制的に怪物にされるところを全部自分の意思という自縄自縛状態で追い込んでるからなあ

[175 チグハグ君 23/12/30(土) 09:07:25]

ジェイス「俺はアイツを…ティガーのこと、本当は何もわかちゃいねえのかもしんねェな」

珍しくショボくれるジェイス。そんなジェイスにメデイアは語りかける

メデイア「人間は他人のこと知っているつもりでもよく知らないのなんて当たり前のことです。自分が何者なのか答えられない人がたくさんいるのが世界です。自分のことを1番よく知らないのは自分自身なんて言葉もあるくらいなんです、知らないことがあるのは当たり前のことです。大切なのはその人の知らなかった部分を知ってもそれも含めて丸ごと愛することです」

ジェイス「愛する、ね…」

確かにメデイアの言うことはごもっともだがジェイスは自分の心の奥底にあるものとの齟齬を言葉にできずにいた

ジェイス「だけど、そうじゃねェ…そうじゃねェんだ」

[176 二次元好きの匿名さん 23/12/30(土) 11:27:05]

ドルムもチグハグもどんどん曇っちゃうよ…
彼らなら大丈夫かもしれないけど

[177 二次元好きの匿名さん 23/12/30(土) 11:57:57]

>>173

よく見たら足の甲部に機銃付いてるね

[178 二次元好きの匿名さん 23/12/30(土) 13:02:06]

>>177

ホントじゃん…怖…

[179 二次元好きの匿名さん 23/12/30(土) 13:57:41]

>>173

マンハンタージェガンとスローターダガーが混じったような雰囲気がある

[180 チグハグ君 23/12/30(土) 14:12:40]

>>173

いいですね!多分もらった機体の中だと1番早く出てきそうです

[181 二次元好きの匿名さん 23/12/30(土) 15:45:25]

>>180

この用途の機体がすぐ出るってマジで最悪だ･･･

[182 二次元好きの匿名さん 23/12/30(土) 17:50:40]

>>173

人心無な運用とか出来そう

[183 チグハグ君 23/12/30(土) 18:30:26]

誰もが慌ただしく作業に従事する中、ティガーもまた物資輸送用のカーゴを操縦しながら物思いに耽っていた
大きくため息をつく

ハロ「ティガーダイジョウブカ？ダイジョウブカ？」

チグハグ「いや、何でもないよハロ。ただちょっとね…」

カーゴから物資を下ろしている時もため息は止まらない。物資を掴むたびに、物資を下ろすたびにため息が無意識に溢れる

キング「ため息ばっかついてどーしたんだ？」

いつの間にか隣にいたキングにティガーは若干ビビる。対するキングはなんともないように物資を積み下ろしていた

チグハグ「あ、ありがとうキングくん」

キング「勘違いすんな、俺の作業がひと段落ついて暇だっただけだ。ため息ばっかの軟弱スペーシアンじゃ全部下ろす間に日が暮れちまうからな」

皮肉めいたことを言うが、ティガーの1/2程度のスピードのキングが言っても説得力はない。しかし、ティガーにとってはこうして自分から話しかけてくれるキングと距離が縮まったような気がして少し嬉しかった

チグハグ「ありがとう。キングくんのユウヒの補修も手伝うよ。友達は助け合いってね！」

キング「はぁっ！？いつから俺とお前が友達になったんだよ!俺はスペーシアンなんかとは絶対に友達にならねぇよ！！」

どうやら空振りだったようだ

[184 二次元好きの匿名さん 23/12/30(土) 18:45:35]

そもそも父親をアーシアンに殺されてるんだから憎しみが無いわけが無いんだよな、アーシアンにも良い人間はいるとか言ってたのものも憎しみの感情を否定するための必死な自己暗示だったとしても不思議じゃ無い

[185 チグハグ君 23/12/30(土) 19:25:30]

それから一通りの作業をこなした
先の戦闘で歪んでしまったアルゴデッセイ号の外壁の取り替え作業に塗装作業
ジャックに頼まれてキングと共に輸送トレーラーの荷台部分を外す作業
ユウヒのメンテナンス

最後に関してはキングは最後までゴネていたが、それも口だけでティガーの作業を妨害してくるなんてこともなく、なんだかんだで2人で作業をこなしていた

そして今は食堂で並んでカレーをかき込んでいた

チグハグ「やっぱり労働の後の晩飯は格別だね」

キング「オルレア秘伝のからあげカレーは絶品だかんな。絶対にスペーシアンには食わせたくねーけど今日は整備手伝ってくれた礼だ」

チグハグ「やっぱり、自分達ともだ…」

キング「だから勘違いすんな！借りを残したくねぇだけだ！」

そんな2人を遠巻きに眺めるジェイスとメデイアの姿があった

メデイア「一緒に食べてこなくていいんですか？」

ジェイス「いいんだよ。親友が交友関係深めようとしてんのにそれを邪魔しちゃァ親友じゃねェからな。…まァいい気分はしねェんだけどな」

メデイア「ジェイソンさんって見かけによらず重いですよね」

ジェイス「いや俺は太ってねェぞ？」

そう言うことじゃありませんとメデイアはカレーを掬ったスプーンを口に運ぶ
ジェイスはよく分からず首を傾げていた

[186 チグハグ君 23/12/30(土) 20:27:12]

「「「カァァァァァァァッッ！！」」」

3人の声と、空の牛乳瓶が机を叩く音が同期する

キング「なんで増えたんだよ！？」

ジェイス「あァ？そりゃ風呂は一個しかねェんだから出くわすことも多いだろ、な？」

チグハグ「風呂は古来から市民の交流の場だからね、みんなで入ってこそ意義があるんだよ」

いやそれは違うだろと反論しそうになったが、謎の理論で友達判定まで持っていかれそうだったので口を紡ぐことにした
そしてその視線は2人の首から下へと向けられる

キング「(スペーシアンってのは同い年のガキでもあんなにムキムキなのか！？)」

キングとて一人前のMS乗りになるために自主トレをしているので、他の同年代に比べたら筋肉もあるし体格もガッチリしている方だと自負している。しかし、ティガーとジェイスはそれを超えている
160cm代で顔も女顔なのに腹筋は6つに割れ、陸上選手顔負けの足の筋肉が目立つジェイス
童顔の下に170cm代のがっしりとした体格に密度を感じさせる胸筋と腹筋、日々の整備で自然と鍛えられた腕の筋肉が見事なティガー
普段はアルゴノーツの制服の下に隠れて見えないが、一枚脱げば格闘技の大会にそのまま出られそうな体が眠っているのだ。最も彼らにも上には上がおり、特にティガーに関してはシャディクという高身長で均等の取れたしなやかかつ筋肉質な肉体の先輩がいるために自分の肉体がどれほどのものなのか確かめる機会もそれほどなかった

ジェイス「なんだティガー、また腕太くなったんじゃねェか？」

チグハグ「そんなでもないよ。そういうジェイスこそ腹筋前よりもハッキリしてきたんじゃない？」

ジェイス「全然、まだまだ上には上がいっからなァ〜…」

「そんなでもない」「全然」2人が何気なく放った言葉でより劣等感を抱くキングであった

[187 二次元好きの匿名さん 23/12/30(土) 20:31:38]

まぁ、パイロット科だしね…

[188 二次元好きの匿名さん 23/12/30(土) 20:32:09]

>>184

某呪術みたいにアーシアンは嫌いだと自覚するチグハグ君･･･？

[189 二次元好きの匿名さん 23/12/30(土) 21:47:01]

このナリで筋肉ゴリゴリマッチョマンなんかチグハグくん…ギャップや…

[190 二次元好きの匿名さん 23/12/30(土) 22:03:56]

でもチグハグ君の場合見た目通りでも無い感じがするんだがな･･･異常な身体の構造や組成してそう

[191 二次元好きの匿名さん 23/12/30(土) 22:04:10]

筋肉質なのか…

[192 二次元好きの匿名さん 23/12/30(土) 22:13:06]

>>189

そうでもないとサビーナと釣り合えないからね

ま、内面的には逆の意味で釣り合ってないんだけどな

[193 チグハグ君 23/12/30(土) 22:24:40]

風呂から上がり、体の火照りもまだ取れないままティガーは工具箱を持ち格納庫への道を歩いていた。普段は深夜に作業をしているが、今日はなんだか眠いため早めに作業を済ませてしまおうという魂胆である

長い廊下を歩いていると、遠くの方から呻き声のような声が聞こえた。若干怖い気持ちもあるが、誰か困っていたら大変なので走って声の方へと向かう
しばらく走るとそこにいたのは口元を押さえ具合の悪そうなジルドとそんな彼を介抱しているジャックであった

チグハグ「だ、大丈夫ですか！？どこか具合でも…」

ジャック「違う違うただの食い過ぎだ。おいジルド、年甲斐もなく食いまくるから緑の坊主が心配しちまってるじゃねぇか」

ジルド「ゔぅ…せっかくの唐揚げカレーなのです、腹がはち切れるまで食べなければ損というもの…それと彼は青でしょう」

とりあえず命の危険はなさそうなことを確認しほっと一息つくティガー。そんな彼にジルドが数枚の紙を束ねた資料を手渡してきた

ジルド「本日の業務報告書です。ソテイラ様にお渡しをお願いしま…ゔぅ…」

ジャック「たっく…おら医務室行くぞ。悪りぃな緑の坊主、こいつの頼み事頼まれてやってくれや」

本当に大丈夫なのだろうか。立ち去る2人を見て心配でならないティガーであった

[194 二次元好きの匿名さん 23/12/30(土) 22:29:38]

>>192

なんでや！チグハグ君相手のサビーナさん基本的に聖人やろ！

[195 チグハグ君 23/12/30(土) 22:50:34]

チグハグ「ここがソテイラさんの…」

長い廊下の先の居住区の端の部屋、そこがソテイラの自室であった
コンコンとノックして返事を待つティガーであったが、その胸中はとても平常心を保っていられる状態ではなかった。なにせ女子の自室の前にいるのだ。アルゴデッセイ号の中でさえ女子はフロアが分かれていて男子禁制で近づけず、グラスレー寮でも基本は男女で分かれていたため女子の部屋に行く機会などなかった
ましてティガーはつい最近まで陰の者であったため、女子と関わる機会もシャディクの取り巻きの女子と地球量の女子以外ほとんどなく、女性に対しての免疫は限りなくゼロと言っても良い。そんな彼の胸中は察して余りある
だがしかし気が気ではないティガーの焦る心とは裏腹にソテイラからの反応は全くない。念の為とドアノブに手をかける

チグハグ「…開いてる？」

施錠されていない扉を抜け、ソテイラの自室へと踏み込む

チグハグ「……ごめんくださ………」

息を呑んだ
その姿が数週間顔を合わせていない赤毛の同級生に酷似していたからではない。美しかったのだ
鮮やかな赤い長髪が映える白いローブを着て、天井付近の窓から差し込む月光に照らされて祈りを捧げるその姿はまさしく絵画の中の聖女であった

[196 チグハグ君 23/12/30(土) 22:56:25]

次スレ

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですXⅢ【season2】｜あにまん掲示板

[197 二次元好きの匿名さん 23/12/30(土) 23:21:33]

ume

[198 二次元好きの匿名さん 23/12/30(土) 23:34:03]

>>194

でもどんなに悲劇のヒロイン気取っても自発的にやってる以上危険思想のテロリストなのは事実なんだよ･･･

[199 二次元好きの匿名さん 23/12/31(日) 08:12:15]

これからヒロインを殺しに行くことが半ば確定してる主人公とかそんなのあり？

[200 二次元好きの匿名さん 23/12/31(日) 09:12:15]

>>199

原作通りなら無力化した上で逮捕→司法取引でシャバに戻れるから……

原作よりシャディク側も戦力強化されてる？　チグハグくんとドミニコス隊の練度を信じろ