【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですXⅢ【season2】

[1 チグハグ君 23/12/30(土) 22:55:17]

生きてることが大好きで意味もなく興奮してる

[2 チグハグ君 23/12/30(土) 22:57:08]

第1回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒です｜あにまん掲示板

第2回

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第3回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅢ｜あにまん掲示板

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【🎲】自分はグラスレー寮の生徒でⅫ｜あにまん掲示板

第13回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですXⅢ｜あにまん掲示板

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[3 チグハグ君 23/12/30(土) 22:58:04]

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総集編

【まだ間に合う！】自分はグラスレー寮の生徒です【総集編】｜あにまん掲示板

[4 チグハグ君 23/12/30(土) 22:58:34]

season2

第1回

【🎲】自分はグラスレー寮の生徒ですⅠ【season2】｜あにまん掲示板

第2回

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第3回

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第4回

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第5回

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第7回

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第12回

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[5 チグハグ君 23/12/30(土) 22:59:34]

プロフィール
本名:ティガー・ハグラ(Tigaer・Hagler)
渾名:チグハグ
学年:2年生
学科:経営戦略科(合ってない)→パイロット科
学籍番号:LP014
性別:男
所属寮:グラスレー寮
身長:177cm
容姿:55(平均ちょい上)
髪色:青
瞳の色:青
身体能力:76(高い)
コミュ力:16(無い)→65(そこそこ頑張った)
協調性:29(ぼっち)
料理力:88
得意料理:シチュー
パイロット能力:93(凄い)
筋肉:結構ある
乗機:ハイングラ→ベギルシャスー→ペジュレヴァリエ

決闘成績:1勝1敗0引き分け

[6 チグハグ君 23/12/30(土) 23:00:02]

名前:ジェイソン・サダルメリク
愛称:ジェイス
学年:2年生
学科:パイロット科
性別:男
所属寮:シュネー寮(役員の家族)
一人称:「俺」
身長:164cm
容姿:113(超絶イケメン・めっちゃ女顔)
髪色:銀
瞳の色:紫
身体能力:99
コミュ力:100
協調性:93
パイロット能力:66
性格の良さ:70(善性よりだが完全な善人ではない)
備考:人形のように可愛がられてきたため、本当に信頼できる人間がおらず孤独だった。チグハグ君は初めての友達

チグハグ君の友達。とんでもないバカで頭のネジが飛んでいるが、ティガーを真っ直ぐ褒めてくれる数少ない友達の1人。ティガーからの好感度も高い

とてもバカ

[7 チグハグ君 23/12/30(土) 23:01:40]

アルゴス・ジェミニィ

チグハグ君の精神が強いダメージを受けた時に現れたもう一つの人格
基本的に紳士だが、どこか憂いを帯びていてミステリアス
その言動には謎が多く、本人曰く「パーメットの揺らぎが見せた一瞬の夢」
戦闘面に関しては前に進みながら回避する攻撃的な戦闘スタイルをとっていたチグハグ君とは異なり、とにかく敵の攻撃を交わしながら的確に敵の急所を撃ち抜くカウンタースタイルへと変化している
チグハグ君との入れ替わりには「チェンジ・スイッチ・オン」という必要がある

[8 チグハグ君 23/12/30(土) 23:03:39]

<アルゴノーツの仲間達>

メデイア・コギタティオ

ベネリットグループ外の医療機器メーカーのご令嬢。ジェイスの許嫁であり、アルゴデッセイ号、アルゴノーツの名付け親。副艦長的なポジションでもあり、作戦立案等も担当している

マンフレート・ティピュス

アルゴデッセイ号のメイン操舵士。アスティカシアのメカニック科3年であり、操舵技術は学園トップクラス。フェンシングも得意でついた渾名は「マッハバロン」

ヨハネス・エルギノ

アルゴデッセイ号の広報担当。アスティカシアでは経営戦略科の1年生。古い縦型カメラを愛用しており、1年生ながら新聞部のエースでもある。同じ経営戦略科のリリッケのことがちょっと気になってる

エオリネ・オルフェア

アスティカシア学園経営戦略科1年生。アルゴノーツの音楽担当であり、大抵の楽器の演奏ができるが得意なのはアコーディオン

オペ子

間延びした声が特徴的なアルゴデッセイ号のブリッジクルーその1。緊張感のない雰囲気はあるが、かなりの敏腕でオペレーターとしての能力は高い。メデイアとはよき女子友達である

ポイちゃん

アルゴデッセイ号のブリッジクルーその2。オペ子からヤバ目な仕事を投げ捨てられる苦労人ポジではあるが、本人は逆境に立たされると普段の数倍のスペックを引き出せるタイプなので意外と理にかなっていたりする　

女将さん

アルゴデッセイ号のご飯担当。風体はザ・食堂のおばちゃんだが、れっきとした学生である。料理のバリエーションが豊富であり、腕前はティガーと互角かそれ以上

ガンバ・ゼッテス/バレット・ゼッテス

人呼んで「ガンバレット兄弟」高い射撃の腕を持ち、アルゴノーツの砲手担当。それぞれ早撃ちのガンバ、曲芸のバレットの異名を持つ

リップ・プロノイア

INNの女性記者。グリムイアを救ったアルゴノーツに興味を持ち、アルゴデッセイ号へ乗船。船ではみんなを見守る大人の1人として、暴走しがちなメンバーにお灸を据える役割を担っている

フローレス・パイエン

アルゴデッセイ号の船医。落ち着いた性格であり、思春期特有の悩みを抱えがちなアルゴノーツのメンバー達のメンタルケアも行っている。ちなみに三十路で恋愛経験はない

[9 チグハグ君 23/12/30(土) 23:03:56]

独立救援組織「オルレア」

ソテイラ・ヴァンサンク
オルレアのリーダーを務める赤い髪の少女。メガネがトレードマークで、その姿はどことなくスレッタ・マーキュリーを思わせるが肌は白い
愛機はガンダムのような機体「ジャンヌダルク」通称はジャネットちゃん

キング
何かにつけてスペーシアンであるティガーに反発する少年。ティガーよりも年下であり、紫の髪と褐色肌が特徴
左腕には自身の愛機「ユウヒ」を呼び出すための通信装置「ボイスコマンダー」を装着している
電波塔の件をきっかけにティガーを見る目が変わり始める

ジルド・ペロー
オルレアの副代表を務める青髭の男。忠義に厚く、ソテイラを神のように崇拝している。意外と小さな子供たちにも人気がある

ジャック・ライル
タンクトップが特徴的な筋肉質の大男。気持ちのいい性格であり、頭のいい筋肉バカである
ジェイスとはとてもソリが合う

[10 チグハグ君 23/12/30(土) 23:04:12]

<その他>

機体のオリジナル設定、合いそうな曲、提案お待ちしています。採用されるかは確実なことは言えませんが大いに参考になります

機体設定はスレ主の監修を得て採用されるかもしれません

また、お送りいただいたMSや武装のアイデア、登場させて欲しい人物、アルゴノーツメンバーのプロフィール等はできる限り採用させていただきます(貴方の考えたアルゴノーツのメンバーがチグハグ君達と一緒に旅をするかも!？)

[11 チグハグ君 23/12/30(土) 23:09:18]

前回のあらすじ

アルゴノーツの活躍により遂に撃破されたジーズ。歓喜に沸くアルゴノーツや難民達であったが、その中に怪しい影を見つけるティガー
突如飛びかかったと思ったらそれはプラント・クエタを襲ったテログループ「フォルドの夜明け」の構成員の1人のオルコットであった
怒りを露わにしオルコットを問い詰めるティガーにジェイスは混乱を隠さなかった

そして数日が経ちティガーはジルドの頼みでソテイラに資料を届けに彼女の自室へと立ち寄った。部屋の中で祈りを捧げる彼女はスレッタにそっくりであった

[12 二次元好きの匿名さん 23/12/30(土) 23:24:17]

たておつ！

[13 二次元好きの匿名さん 23/12/30(土) 23:39:52]

盾乙

[14 チグハグ君 23/12/31(日) 08:08:10]

音を立てないように慎重に、邪魔をしないようソテイラの反対側の壁際まで移動する。幸いソテイラの部屋は綺麗に整理されていて、床にものが散乱しておらず物音を立てる要因になるものはないだろう
そろりそろりと足を音を殺して歩く。あともう少しで壁というところまで迫った

ピロリ〜ン

明らかに厳かな雰囲気漂う室内に似つかわしくない音が聞こえた。冷や汗が止まらない。布の擦れる音さえ最小限にポケットから端末を取り出せばメールの着信を示すログが残っていた
反対側から布の擦れる音と、床を擦る音

ソテイラ「……ティガーさん？」

ソテイラと目が合う。圧倒的に不審者としか思えないこの状況で目が合う

チグハグ「あ、え、あ〜…お、お届けものでーす……」

心臓が破裂して死にそうだった

[15 二次元好きの匿名さん 23/12/31(日) 09:15:36]

何でスレッタと似てるんだろうな

[18 二次元好きの匿名さん 23/12/31(日) 10:44:55]

>>15

①原作からの設定リプリチャイルド技術

②このスレ独自設定古代文明との関りとかオカルト方面

③マジでただの偶然他人の空似

さあどれだ

[19 二次元好きの匿名さん 23/12/31(日) 10:58:23]

古代文明といえばアルゴスとかの出所はミケーネ文明のオマージュなのかな
・ペルセウスを祖とする王国
・滅亡したことにより文明が異常に後退した
って点で

[20 二次元好きの匿名さん 23/12/31(日) 14:41:42]

チグハグ君がクインハーバーのニュースを聞いたらどうなるか…

[21 チグハグ君 23/12/31(日) 16:18:59]

<もっと分かるワード解説>

ソテイラとスレッタ

文章中で何度もスレッタと似ているソテイラ。彼女がスレッタに似ている点としては

・赤い髪(癖はスレッタより少なめ)

・タレ目な青い瞳

・声

逆に似ていない点は

・眉毛

・肌(白い)

総評するとエルノラ似のスレッタという容姿(+メガネとマント)

それと背はスレッタの方がソテイラよりも高い

[22 二次元好きの匿名さん 23/12/31(日) 18:56:01]

>>20

何だったらクインハーバーがチグハグ君達の山場になる可能性が高いと思うよ

ベネリット、議会連合、オックスアースの全勢力の因縁が交わる場所だし

[23 チグハグ君 23/12/31(日) 21:39:01]

気まずい。それが今のティガーの心境であった
部屋の主であるソテイラは渡された資料を机に置くと足早に茶菓子の準備をし始めた。ティガーが手伝おうとすると、座っていてと宥められたので動くこともできず、初めてまともに入った同年代の女子の部屋にドギマギしっぱなしだった
勿論、この状況の原因は全てティガーにあるため逃げ出すこともできずにいた

やがて準備が終わり、木製のお盆の上に置かれたハーブ茶や茶菓子が並べられる。食べてと勧められるので申し訳なさを感じつつも味わう
普通に美味しい

チグハグ「あの…やっぱり茶菓子まで頂くのは…」

ソテイラ「良いのですのよ。茶菓子は振る舞うためにあるのですから。…それと」

ソテイラがメガネを外す。メガネを取った彼女はますますスレッタに似ていて、ここがアスティカシアなのかと勘違いしそうになる

ソテイラ「もう少し、砕けた感じでいいよ」

ソテイラの口調の変わりぶりに思わず驚きそうになる。あのお嬢様言葉チックな言動ではなく、年相応の砕けた喋り方は彼女の持つ聖女のイメージとは違っていた

チグハグ「自分はこれが素なので……あの、眼鏡外していいんですか？」

対応に困ったティガーはとりあえずの話題をメガネへとすり替えた

[24 チグハグ君 23/12/31(日) 23:12:03]

ソテイラ「いいのいいの、だってそれ度なしだから」

そう言って手渡されたソテイラの眼鏡を覗き込むと、レンズ越しに見える景色に歪みはなく伊達眼鏡であることは事実なようだ
しかし、何故わざわざ伊達眼鏡をつけているのだろうか。ソテイラの性格上、格好付けのためだけとはとても思えなかった

ソテイラ「どうして私が伊達眼鏡をしているか気になる？それじゃ、当ててみてください。ごー、よん、さん…」

チグハグ「あ、え、えっと……砂埃対策…ですか？」

ソテイラ「…………ぶっぶー！違います」

妙なタメの後に大きなバツ印と共に不正解が告げられた

ソテイラ「正解は…私が弱いから」

チグハグ「弱い……？」

予想だにもしていなかった答えにティガーは戸惑う

ソテイラ「そう、私は弱い。本当は戦うのが怖いし、出来ることなら農作業をして本を読んでみんなでご飯を食べて…そんなふうに生きていたい。でもね、心が叫ぶんだ『困っている人を救え』って。だからこれは勇気のお呪い、これを付けている間は聖女として頑張れる。弱い自分を守るためのお守りなんだ」

[25 二次元好きの匿名さん 23/12/31(日) 23:56:44]

でも予言とかなんたらは持ち前の力なんだろうか

[26 二次元好きの匿名さん 24/01/01(月) 00:04:51]

あけおめ

[27 二次元好きの匿名さん 24/01/01(月) 08:43:41]

あけましておめでとうございます、まさか2度目の年越しを迎えるまでの長期シリーズになるとは…

[28 チグハグ君 24/01/01(月) 08:49:22]

自分は弱いと語るソテイラ。言葉は弱々しいが瞳は揺れ動いておらず、芯の強さを感じられる

チグハグ「ソテイラさんは強いんですね」

だから、口からつい言葉がこぼれ出てしまった

チグハグ「戦うのが怖いのはよく分かります、自分だってそうです。でもソテイラさんはいつだって皆んなの前に立って敵に立ち向かってる。それは誰よりも優しくて誰よりも勇気のあるソテイラさんだからこそ出来るんだと思います」

圧倒的な力を持つティガーでも戦いというのは怖い。常に死が付き纏い、心臓を舐められるような感覚は今でも慣れない。学園の中での守られたお遊びの決闘とは違う。本気の命のやり取りは怖くて仕方がない

チグハグ「それに…時たま"声"が聞こえてくるんです。傷つけたMSに乗っているパイロットの悲痛な叫びが」

思い出すのはグリムイアや先日の戦いのこと。ガンダムを相手にしている時、彼らを傷つけるたびにティガーの脳内には彼らの悲鳴が聞こえるのだ。いくら耳を塞いでも、考えないようにしても呪いのように張り付いて取れない
だからティガーはガンダム達に泣きながら鎌を振り下ろす。ガンダムを狩る狩人としては2流もいいところである

ソテイラ「…分かります。私も声が聞こえるので」

チグハグ「ソテイラさんも…？」

ソテイラ「犠牲者の声はどんなに遠く離れていても聞こえます。助けて、早く来てと。その声に導かれるように向かい、助けを求める人々を助けてきました」

チグハグ「もしかしてそれが、ソテイラさんの未来を視る力？」

ソテイラ「そうですね。とってもあやふやでしょ？」

口に手を当て小さく笑うソテイラからは悲痛さも後悔も感じられない

[29 二次元好きの匿名さん 24/01/01(月) 08:57:57]

アドステラのインフラの全てにパーメットが使われてるらしいから、本人の気質とかに関連した大気中のパーメット情報を読み取るとかしてるんだろうか

[30 チグハグ君 24/01/01(月) 11:23:46]

どこまでも普通の少女に見えるソテイラはなんだかとても親近感があった。言いづらいことでも言い合える昔からの友達のようなそんな気分になる
気づけばティガーの緊張も消えており、リラックスして話せていた

チグハグ「……そういえばなんですけど、キングくんって普段はどうしてるんですか？」

ソテイラ「キング君ですか？うーん…私と一緒に農作業をしたり、難民キャンプの巡回に行ったりとかかな。でもどうしたの？いきなりそんなこと」

チグハグ「あ、いえ、最近は何かと戦闘も多いので戦いのない日常でキング君が何をしているか知れば友達になれるかもって思って…」

言っていてなんだか照れる。友達を自発的に作ろうだなんて少し前のティガーなら考えられなかったことだ

ソテイラ「そうか…キングくんは優しくて素直で他人を思いやれる人だね。でもちょっと頑張りすぎがちでその度に怪我をして…私が包帯を巻いてあげてる時も痛いはずなのに、大丈夫ですって強がってね…うん、とってもいい人だよ」

若干頬を赤らめながらキングについて語るソテイラ。そんな彼女を見てティガーはふと思う。もしやこの人、キングくんのこと好きなのではないかと
確証がないので口には出さなかったがそんなことを思った

[31 チグハグ君 24/01/01(月) 12:30:14]

ソテイラ「それじゃ、次は私が質問するね。ティガーくんは…」

チグハグ「はい…」

ソテイラ「好きな人とかいる？」

チグハグ「ﾌﾞｯﾌｫ!」

盛大にお茶を噴き溢した

[32 チグハグ君 24/01/01(月) 20:23:35]

チグハグ「ゲボッ…ガハッ……なっ…何言ってるんですかぁ！↑ソテイラサァン！↓」

突然のことに混乱しつつも冷静()をよそうティガー。しかし、ソテイラは怪しく微笑んでいた

ソテイラ「その反応、さては好きな人がいるね？」

チグハグ「はっ！？あ、いえ、そんな…自分は……」

ソテイラ「誤魔化してもダメだよ〜漫画でそう言う反応するのは好きな人がいる証拠って書いてあったし、ここには私と君しかいないんだからさ」

催促するソテイラの圧は凄まじく、ついにティガーも折れてしまい

チグハグ「い、います……」

ソテイラ「キャッー！！本当本当！？やったーっ！これで恋バナできるね！私同年代の子と恋バナずっとしたいって思ってたんだ!」

ティガーは今のソテイラのような人間を見たことがある。お昼時に食堂で盛り上がっている女子達だ。聞こえてくる彼女達の話題はもっぱら恋に関係することで、他人の色恋に恋するミーハーな彼女達がティガーは少し苦手だった
今のソテイラは普段の聖女としての品行方正ぶりとの乖離が凄まじく、ティガーがここ数週間で構築したソテイラ・ヴァンサンクという人間に対してのイメージが音を立てて崩れ去り、そのギャップに体力をゴリゴリと削られていた

[33 二次元好きの匿名さん 24/01/01(月) 21:18:07]

こういう相手は初めてかもね
なんか学校にいた人達とはまた違った距離の近さを感じる

[34 チグハグ君 24/01/01(月) 21:33:41]

ソテイラ「それでそれで！ティガーくんが好きな人ってどんな人？」

チグハグ「どんな人って………優しい人です」

ソテイラ「ふむふむ。他には？」

チグハグ「他、ですか？」

ソテイラ「どうして好きになったとか、あ、写真とかある？」

ソテイラの怒涛の攻めにもうすでにタジタジ気味なティガー。言われるがままに端末から写真アプリを開く

ソテイラ「この人が…」

チグハグ「サビーナ先輩って言います。同じ寮の先輩で、優しくて強くて責任感があって誰かのために頑張れる人…です」

ソテイラ「綺麗な人…確かにこれは好きになっちゃうね」

チグハグ「そうなんです!サビーナ先輩って学園ですっごく人気があって、ファンクラブまであるんです!人気だからってそれに胡座をかかずに鍛錬を欠かさず直向きに努力する人ですし、それに！僕を救ってくれた人なんです」

思い起こされるのは1年ほど前の記憶。孤独で道もわからず彷徨っていたティガーに手を差し伸べてくれた1人がサビーナであった。救ってもらった記憶をティガーは忘れることはない

ソテイラ「凄い人なんだねサビーナ先輩」

チグハグ「はい！サビーナ先輩は本当に凄い人なんです!僕もいつか隣に立てればなんて思ってて…でも…」

そこから先の言葉をティガーは言えなかった

[35 チグハグ君 24/01/01(月) 21:58:06]

>>34

(ティガーの端末の写真)

[36 二次元好きの匿名さん 24/01/02(火) 02:36:48]

ティガーはもうシャディク達のしようとしてることを知ってるのだろうか

[37 二次元好きの匿名さん 24/01/02(火) 08:06:52]

>>36

目的は知らないとは思う、でも裏切りを働いたのは80%ぐらい分かってるだろう

[38 チグハグ君 24/01/02(火) 09:57:21]

ティガーは今でもサビーナのことを好きだと思う気持ちは変わっていない。しかし、もう純粋に憧れることのできる存在で無くなってしまったのも事実だ
好きな気持ちと憤る気持ち、ティガーのサビーナに対しての心は矛盾していた

勿論、それはティガーと半ば一心同体であるアルゴスにも言葉で語らなくとも伝わっている。もっとも、アルゴスとしてはティガーが眠っていたと思われる時期に起きた出来事をティガーが知覚していた可能性に責任を感じていた
ティガーの言葉でなくともティガーの口でサビーナやシャディク達に言ったことは事実である。ティガーを守るためにした行いが結果として彼を傷つけてしまっている状況にアルゴスは何も言えなかった

ソテイラ「言いたく無いことは言わなくても大丈夫」

口を噤んでしまったティガーを見て、ソテイラはどこか納得したような顔をすると、ティガーに語りかける

ソテイラ「ティガーくんがその人のことを好きな気持ち、話してもらっただけでもよく分かったよ。その気持ちどうか持ち続けて、純粋なまま濁らせないように。その心はどんなものよりも尊いのですから」

口調がいつもの聖女のように変わったソテイラは優しく言葉をかける。それは後ろめたさを抱えるティガーにとっての救いの言葉であった
彼女が聖女として多くの人に慕われる理由がまた一つわかった気がした

[39 二次元好きの匿名さん 24/01/02(火) 12:41:32]

しかし好意というものは裏切られた時に簡単に憎悪に変わるものよ、次に会うときは憧れの人か自身の過去を知りながら裏切った倒すべき敵、どちらに見えるものか

[40 二次元好きの匿名さん 24/01/02(火) 13:30:50]

ティガーの好きな人はあれだな「他人のために頑張れる人」なんだな、そりゃスレッタの事も気にいるわ
医者の父親の背中を見て育って父親のようになりたいって言ってるし好きと憧れが同ベクトルなんだろうか

[41 二次元好きの匿名さん 24/01/02(火) 21:32:39]

>>40

情緒が育ちきってない可能性はあるな

[42 二次元好きの匿名さん 24/01/03(水) 01:22:00]

ちょっと過去たどってるけどハグラって苗字がハイングラにもかぶってるの最高じゃね？

[43 二次元好きの匿名さん 24/01/03(水) 01:35:00]

>>40

サビーナの場合そこに

母性（うっすらだけど）

憧れ（才女）

も上乗せだからね…

[44 二次元好きの匿名さん 24/01/03(水) 09:14:24]

ハイングラ(相棒)への愛というかエピソードが盛られる度にサビーナに相棒の破片から作ったアクセサリー渡してるのが重くなる…

[45 二次元好きの匿名さん 24/01/03(水) 14:43:25]

アキレウス

所属:宇宙議会連合

武装:ロンケーイ、ビームサーベル×2、耐熱コーティングシールド、ビームハンドガン

　宇宙議会連合宇宙軍が次期主力MSとして開発、テスト機として先行配備された可変型モビルスーツ。

　元はベネリットグループのアド・ステラ制定以前に航空機産業として創業された老舗モビルスーツ開発企業である、エアロ・ベルラトール社が開発した可変試験機アンドレアスであり、ベネリットグループのMSコンペティションでペイル・テクノロジーと争ったが、紆余曲折を経て敗北し、ベネリットグループを追われたところを宇宙議会連合が取り込んだことでアンドレアスの実戦仕様であるアキレウスは開発された。

　武装は各スカートに格納されたビームサーベル、ビームハンドガン、変形補助を兼ねた耐熱コーティングシールド、機首複合型ビームガンランス:ロンケーイと可変機の戦闘距離となる中近距離に対応した武装となっている。

[46 二次元好きの匿名さん 24/01/03(水) 14:49:41]

>>45

取り敢えずMS形態だけ出しました、MA形態は現在製作中です

[47 二次元好きの匿名さん 24/01/03(水) 21:16:55]

>>45

いい色使いだ

世代なのもあってアキレスだけどオーディーンを感じてしまう

[48 チグハグ君 24/01/03(水) 23:05:58]

それからはいろいろな話をした
アルゴノーツのこれまでの冒険やなんてことのない日常の話、宇宙の学校での生活の話、災害にあった過疎集落の住居を直した話、レジナルドのラジオ番組が順調に人気を伸ばしている話、ティガーがアコギを弾ける話
話のしすぎで私が時刻は0時を回ろうとしていた

チグハグ「時間ですので、自分はここで」

そろそろ整備をしないと睡眠時間を確保できないため、工具箱を持ってソテイラの部屋を出ようとしたティガーをソテイラが呼び止めた

ソテイラ「最後に何か一つ、そうですね…悩みみたいなものはありませんか？」

チグハグ「悩み……ですか？」

悩みとは言ってもティガーにとっては考えるが難しい。アルゴノーツという恵まれた環境にある現状への悩みや不満などある方が不義理である。自身の夢もまたそうだ。その悩みは自分で折り合いをつけるべきことである
とするならば、彼にとって目下最大の悩みといえば

チグハグ「……例えば、好きな人が問題を起こして、世間から排除されようとしたら……それでも、その人を好きで居続けることに理由はいりますか？」

これしかなかった

[49 二次元好きの匿名さん 24/01/04(木) 00:02:43]

行為に関しては個人の感情だろうからなあ、しかし過ちを肯定してしまうならばそれこそ社会全部を敵に回し、捩じ伏せ、正当な恨みすらも真顔で踏み潰す狂気が必要だ

[50 二次元好きの匿名さん 24/01/04(木) 08:32:03]

保守

[51 二次元好きの匿名さん 24/01/04(木) 15:49:26]

>>45

なるほど、可変機か

[53 チグハグ君 24/01/04(木) 16:13:50]

ソテイラは少し悩むと、眼鏡をかけティガーの目をしっかり見て口を開いた

ソテイラ「誰かを好きになること、誰かを大切に思うこと、それ自体には罪はありませんわ。愛は誰しもが持っている人として捨ててはならぬものです」

ソテイラ「愛にはさまざまな形があります。友への愛、親への愛、誰かへの愛。愛といっても性質も感じ方もバラバラでこれほど難しいものもありませんわね。でも、忘れてはいけない愛が一つだけありますわ」

ソテイラ「それは『赦しの愛』人が間違ったことをしてしまったのならそれを正し、より良い方向に導くこと」

チグハグ「赦しの愛……」

ソテイラ「憎しみだけで染め上げられた悲しい手があったのなら、手を伸ばすのです。何度裏切られても何度拒絶されても。あなたもそうしてきたのでは無いですか？困っている人へ手を伸ばし、誰かの笑顔のために戦う。数週間だけですが私が見ていたあなたはそういう人間のはずですわ」

手を見る
染み込んだ機械油や操縦桿を握りすぎてできたマメ、細かい傷も多い、綺麗な手とは言えないだろう。そんな手にソテイラの手が重ねられる
遠目で見て綺麗だなと思っていたが近くで見てもよく手入れされていて、ティガーの手とは雲泥の差があるように見える
だがしかしよく見てみれば、皮膚の表面には細かい傷が見えるし、めくれた長袖には火傷の傷もある。ティガーの知っている戦う人間の手。父や伯父と同じ手だった

チグハグ「自分1人が赦したくらいで…」

ソテイラ「それでもいいんですわ。好きな人に甘くなってしまう、その人のことを悪く言いたくなくなるのは当然の事ですわ。だったら自分だけ赦せばいいんですのよ」

チグハグ「自分だけ…ですか？」

ソテイラ「勿論、間違いを肯定するのではありませんわ。あくまで赦すだけです。でも誰かに赦された人は少し心が軽くなるのです。私の目の前でそう多くの人が語っていましたから。それに…」

ソテイラ「ティガーくんはその人のこと、憎しみの中で生きるのではなくて、笑ってほしいと思ってるでしょ？」

[54 二次元好きの匿名さん 24/01/04(木) 17:33:22]

チグハグくん、真面目だから
悪い人を愛することは正しいのかとか
悪いことした友人を捨てることは悪いことなのかとか
考えちゃうんだろうな

[55 二次元好きの匿名さん 24/01/04(木) 23:23:26]

そういえばアルゴノーツのMSって整備性はどんな感じやろ？

[56 二次元好きの匿名さん 24/01/05(金) 09:01:24]

保守

[57 二次元好きの匿名さん 24/01/05(金) 09:15:31]

ほぼワンオフだし良くはないんじゃない？

まぁ人は足りてそうだし問題にはならないと思うけど

>>55

[58 二次元好きの匿名さん 24/01/05(金) 12:13:40]

・ディランザ・ソル（鹵獲改造機）

・テロ組織が鹵獲したディランザ・ソルを独自に改造し運用している機体
・機体右部の巨大なビーム砲は組織が調達できる部品での製作＆安定仕様のために大型化せざる終えなかった結果
威力自体は正規のディランザ・ソルのビームライフルより多少強い程度で連射性能は明確に劣る
・正規装備品の内ビームライフルやミサイルランチャーは失われている
また剥がれ降りた装甲をカバーするために脚部に別MSのシールドを無理やり張り付けている

[59 二次元好きの匿名さん 24/01/05(金) 17:23:40]

>>58

ええやん燃費悪い肩武装大好きやで

[60 チグハグ君 24/01/05(金) 20:53:59]

>>58

いいですね、自分もクソデカ肩武器好きです

[61 チグハグ君 24/01/05(金) 22:49:16]

ジェイス「海じゃー！」

メデイア「まだ移動中の車両内です、ジェイソンさん」

はしゃぐジェイスの裾をメデイア掴んで席へと引き戻す

ジェイス「これから海なんだぜ？ワクワク止められるわけねぇよ！な？」

ジェイスに答えるようにアルゴノーツの男達が威勢良く応える。今の宇宙暮らしの彼らにとって大量の水を娯楽に転用すること自体はさほど珍しくもないが、こと海というものに関しては物珍しさを感じざるを得ない
というのにも宇宙には塩辛い水など存在しないためである。宇宙にあるのはその全てが濾過された水であり、無味無臭である。そんな彼らにとって塩辛い水が大量にあるというだけで未知への興奮が冷めやらぬのだ

キング「海の一つで騒ぎすぎだろ…」

勿論、地球在住のキングにとってはその反応は理解し難く、流行りのものに集まる若人を眺める見物人のようなどこか冷めた目で見ていた
その視線を少しずらせば、熱狂の中に混じらず1人窓を見て黄昏ているティガーの姿があった

[62 二次元好きの匿名さん 24/01/05(金) 22:53:09]

このスレのシリーズは本編になかった地球の描写が多くて助かる

[63 二次元好きの匿名さん 24/01/06(土) 01:03:17]

ファンアートを載せさせていただきます
微グロ注意







もしサビーナの乗機がハインドリーだったら…

テレビ最終回をみた時はチグハグが精神的にどんどん追い詰められて悲惨な最後になりそうだと予想していました…。
このシリーズの結末がどんな風になるか楽しみです
応援しています！

[64 チグハグ君 24/01/06(土) 07:53:14]

>>63

うぉっ…すげぇ神イラスト…

この最期も書きたくなっちゃうようなそんなパワーのある一枚ですね

ありがとうございます！

[65 二次元好きの匿名さん 24/01/06(土) 12:52:17]

キカイダーのオマージュもあるらしいけど父親が子供のために作ったっていうと経緯的には鉄腕アトムって感じだな、人工の超頭脳と人間の心を持ってるし

[66 二次元好きの匿名さん 24/01/06(土) 13:02:19]

>>63

今のチグハグ君って伯父さんからもらったドミニコスの紫パイスーだからこのルートだと学園に残ってグエルと一緒にサビーナ達止めようとした感じかな？

[67 二次元好きの匿名さん 24/01/06(土) 13:23:10]

>>66

この場合ジェイスとかアルゴス達に出会わないでずっとグラスレーの面々といたけどテロにも協力出来ずに結局一人でなんとかしようとした末路って感じがする

[68 二次元好きの匿名さん 24/01/06(土) 13:46:14]

>>63

結構前のスレであったアリヤの占いが的中した世界線がこれっぽい、

[69 二次元好きの匿名さん 24/01/06(土) 17:05:10]

>>67

チグハグ君のことだから学園での戦闘までもつれ込んで逃げ遅れた人を庇って隙ができちゃったんだろうなぁ…じゃなきゃデバフ入りとはいえガンダム複数機相手してまともな被弾が一つもないペジュレヴァリエにハインドリーで勝ち目ないし

なによりチグハグ君って自分の命<他人の命だろうし

[70 二次元好きの匿名さん 24/01/06(土) 18:22:33]

ジェイスのモデルのイアソンや名前通りのメディアも元ネタ通りなら最後は悲劇だからな、こうしてなければ全員不幸な末路を辿っていたかもしれん

[71 チグハグ君 24/01/06(土) 22:10:44]

チグハグ「赦す…か」

誰にも聞こえない独り言を呟く。確かに現状の解決には1番な気もする。しかし、ティガーの脳内にはもう一つの言葉もあった

(リップ「自分の罪は自分で背負う。誰かの罪を赦してあげるなんてそんなの神様にでもならなきゃ無理よ」)

チグハグ「なら、神様になれば……」

そこまで言いかけて自分の考えの馬鹿馬鹿しさに笑いが込み上げてくる。科学万能のこの時代、地球を飛び出し宇宙を生活圏としている人間達に今更神の存在を説くなど笑える話だ。神とかそういうものは100年ほど前、人間が宇宙に移り住む時代に死に絶えた古い文化でしかない
そもそも、神様と言っても人によって信じる神は異なる。この時代に神様になろうなど方法があっても試す価値もないくらいにリターンは少ないはずだ

キング「どうした？車酔いか？」

黄昏ているティガーの隣にキングが座ってきた

チグハグ「いや、ちょっと考え事」

キング「……何悩んでたんだ？新武器とか？」

チグハグ「好きな人のこ……あっ！ちょ、今のナシ!！」

必死にキングの口を閉ざそうとするティガーであったが、10代の少年が他人の色恋に興味が無いわけがなく

キング「へぇ……面白そうじゃん。このことは秘密にしてやるからよ、どういう人か聞かせろよ」

当然こうなる

[72 二次元好きの匿名さん 24/01/06(土) 22:38:31]

あーあ

[73 チグハグ君 24/01/06(土) 22:54:21]

仕方なくところどころ隠しつつもサビーナとのエピソードを語るティガー。そういえばこんなこと昨日もしたなと考えながら、ハロウィンに飴をもらった話をしていた
全てを聞き終わったキングの口から開口一番に放たれたのは

キング「お前もしかしなくても非モテ童貞陰キャだな？」

チグハグ「酷いよキングくん！！」

シンプルすぎる罵倒であった

キング「いやだっておかしいだろ！どう見ても脈アリだろ！なのになんでなんのアクションも起こしてないんだよ！」

チグハグ「そ、それは……もし違ったら迷惑かかるかなって…」

キング「いや、普通なんとも思ってない後輩の男とわざわざ一緒に飯食ったり私服デートとかしないだろ」

チグハグ「いやだって!ご飯は成り行きだったし、デートって…デートじゃなくて一緒に帰っただけだし！！」

キング「でも別れ際にネックレス上げたんだろ？」

チグハグ「……………」

キング「やっぱ鈍感非モテ根性なし童貞陰キャじゃねぇか！」

チグハグ「なんか増えてない！？」

[74 二次元好きの匿名さん 24/01/06(土) 23:13:01]

チグハグくん遂にキングくんにまで…

[75 二次元好きの匿名さん 24/01/07(日) 08:24:06]

>神様になる

ある意味デリング想定のクワイエット・ゼロがこれだったんかな

[76 二次元好きの匿名さん 24/01/07(日) 09:17:40]

まあ仮に神になっても不可能だがなあ、そいつが完全に悪いのに悪く無いって言えば罪がなくなる世界なんてただの世界規模の独裁だしチグハグ君自体許容出来んだろ

[77 二次元好きの匿名さん 24/01/07(日) 10:19:55]

>>76

まぁ神の赦しって当人の心持ちの問題だしな。実際追い詰められて罪を犯してそのまま追い詰められまくる人もいるんだし、どうして懺悔室があるのかって話だしな

[78 二次元好きの匿名さん 24/01/07(日) 10:37:56]

しかしですいたいけな17歳の少年から初恋の女性を奪うのは酷ではありませんか？

[79 チグハグ君 24/01/07(日) 11:35:42]

とはいえ、言われっぱなしのティガーではない

チグハグ「そういうキングくんこそソテイラさんとはどうなんだよ！」

キング「はぁ！？なんでそこでソテイラ様が出てくるんだよ!あの人は命の恩人でそういう目で見てねーし!」

予想外のティガーの攻めにキングは少し言い淀むが、勢いで押し切ろうとする

チグハグ「キングくん作業してる時とかご飯食べてる時もずっとソテイラさんの方見てるじゃん!ちょっと危ない時もあったし相当だよ!」

キング「なっ…！飯食ってる時にどこ見ても俺の勝手だろ!それになぁ、ソテイラ様は恋愛とかそんなものじゃ収まらないんだよ！あの人は公平無私でどんな人間でも助ける優しい心を持ってるし誰よりも危険な戦場に真っ先に駆けつける勇気があるし超美人で綺麗だし振り返って微笑む顔とか最高に美しいし凹んだ時は頭撫でてくれるし小さい子供とは目線合わせて喋るしご飯よそう時も1番最後まで待つし自分のMSだって凄く大事にしてる最高に素晴らしい人間なんだ!」

一気に捲し立てたせいで息切れしながら膝に手をつくキング。そんなキングにティガーは一言声をかける

チグハグ「どうしたの？いきなりソテイラさんのいいところ語り出して…」

キング「おまっ……ざけんな…」

息切れで反論する気力もないキングは、再び項垂れて息を整えようと深呼吸を繰り返す。ティガーも彼の背中をさする
そんな彼らの背後に忍び寄る影があった

[80 チグハグ君 24/01/07(日) 11:35:55]

ジェイス「なァーんだお前ら、楽しそうなこと話してんじゃん？」

今1番見つかってはならない人物に見つかってしまった

ジェイス「ふむ…こりゃァ恋バナの匂いがプンプンするぜェ？野郎ども！恋バナの時間じゃァァァァァァ！！」

「「「ウォォォォォォォォォォォォォ」」」

他人の色恋が大好きなミーハーな男達が一斉に沸き立つ

メデイア「ほんとウチの船の男達って…バカばっか」

そんなバカ達をみてメデイアは1人ため息をつくのだった

[81 二次元好きの匿名さん 24/01/07(日) 16:00:05]

久しぶりに青春してる

[82 二次元好きの匿名さん 24/01/07(日) 22:50:27]

やっぱグレン団味があるよなあ

[83 二次元好きの匿名さん 24/01/08(月) 08:41:59]

保守

[84 二次元好きの匿名さん 24/01/08(月) 11:45:53]

>>82

16〜18の男どもなんてみんなこうなるもんよ

[85 二次元好きの匿名さん 24/01/08(月) 16:29:46]

保守

[86 二次元好きの匿名さん 24/01/08(月) 22:48:37]

青春してますね…

[87 チグハグ君 24/01/09(火) 00:19:21]

男達にもみくちゃにされるキングとティガー。ティガーにとっては最早慣れた事ではあったが、同年代の子供との関わりの少ないキングにとっては、異常怪奇な奇行であり窓から見える空を見てやり過ごそうと心を無にして窓の向こう側を仰いでいた

チグハグ「あ、結構珍しい改造してある。あれハンマーフィールドのかな。キングくんあれわかr……」

窓から見えるハンマーフィールド社のカペル系機体に酷似した珍しい"対人仕様"の機体がティガー達を乗せる輸送車両から数十メートル離れた場所を歩行していた
その珍しさに興味を持ったティガーは密かにMS好きの同志だと思っているキングにも話題を振ろうと振り返った
しかし、振り返った先にいたキングは過呼吸気味になって床に尻餅をついていた

チグハグ「キングくん！？大丈夫？いや大丈夫じゃないか………ジェイス！窓にカーテンかけて！」

ティガーの指示により輸送車両の窓全てにカーテンがかけられる
それでもキングの表情にはまるでこの世の終わりが来たかのような恐怖が張り付いたままであった

[88 二次元好きの匿名さん 24/01/09(火) 00:45:49]

KINGくんのトラウマ？
対人仕様ということはつまり…

[89 二次元好きの匿名さん 24/01/09(火) 08:33:14]

朝保守

[90 二次元好きの匿名さん 24/01/09(火) 13:27:41]

なんでこうほのぼのした矢先にこんなもん出てくるんですかね

[91 チグハグ君 24/01/09(火) 17:51:52]

チグハグ「ゴルーアン…ですか？」

過呼吸気味のキングを休ませている間、ティガーはジャックから呼び出されていた

ジャック「最近幅を利かせている自称自治組織でな、元は地方の傭兵団みたいな奴らだったんだがここ数年で力をつけていくつかの街や都市を支配下に置いているんだ」

そう語るジャックの顔は暗い。そもそも貧困になりがちなアーシアンが集団として力をつけるには他者からの略奪を取らざるを得ない。もしくは…

チグハグ「……戦争シェアリングによるスペーシアンからの武力提供」

現在地球を戦場として行われているこのスペーシアンがアーシアンを使って行う代理戦争は、地球の有力組織にスペーシアンが兵器を提供することにより利益を生んでいる。スペーシアンからしてみれば兵器のレンタルだろうが購入だろうが、損失が生まれる事はなく多額の税と兵器の提供で宇宙だけが利益を上げるのだ

ジャック「だろうな。問題はゴルーアンがアイツの…キングの街を襲った奴らって事なんだ」

チグハグ「……やはり、彼もまたそうでしたか」

ジャック「トラウマなんだよ、アイツのな。外に出る時もゴルーアンの目撃情報があったところには連れて行かないようにしていたんだが、まさかここまで活動範囲を広げているとは」

オルレアのメンバーはそのほとんどが奪われた人間達である。副官のジルドも、気前のいいジャックも、そしてキングもまた生活を家を家族を奪われた人間だ。これ以上奪われないために戦う集団、オルレアにはそんな役割もあった

[92 二次元好きの匿名さん 24/01/09(火) 19:54:52]

都市を襲うバルバロイ共

[93 チグハグ君 24/01/09(火) 22:46:03]

チグハグ「とりあえずペジュレヴァリエはいつでも動かせるようにしておきます」

前回の戦闘でジャックのダイガンは整備中であり、今輸送車両に搭載されていて動かせるMSはソテイラのジャンヌダルク、キングのユウヒ、ティガーのペジュレヴァリエ、ジェイスのカノーネブルクの4機のみである。その内、キングは動けず、ジェイスはキングの介抱をしており、自治組織という名のテロ組織紛いの連中にソテイラを出す事も避けたいため必然的にティガーが出るしかなかった

ジャック「いや大丈夫だ。奴ら意外と小心者でなこっちには手を出してこねぇんだ。坊主は着くまでゆっくり休んでてくれ」

年長者であるジャックに言われると断るわけにもいかず、窓際の席に座り直す
カーテンを捲れば少し離れた場所にゴルーアンの機体が見える

チグハグ「(大人装備なんてしてる組織がまともなわけないか…)」

少年のため息を乗せ輸送車両は目的地へと走る

[95 チグハグ君 24/01/09(火) 23:19:41]

>>93

大人→対人

[96 二次元好きの匿名さん 24/01/09(火) 23:34:54]

対人仕様のモビルスーツ、カペル系列以外にもいる可能性もありそう

[97 二次元好きの匿名さん 24/01/10(水) 05:27:25]

バウワーウ　（※コラ元はガンダムSEEDのバクゥ）
・スペーシアン企業と提携しているアーシアン企業開発の地上特化のMS
・性能は大体バクゥ（身もふたもないが）
・四本足で不安定な足場でも走破性も高く平地では無限軌道部分を使った高機動も可能
・背中には様々なオプション兵装を装備可能（ビームガトリング・ミサイルポット・レールガン等）
・頭部にはビームサーベルが2対あり主にすれ違いざまに敵を切り裂く
・人型から離れているが使用OSや装備の規格の関係からMSに分類される（水星世界のMAがよくわからないのもある）

[98 二次元好きの匿名さん 24/01/10(水) 09:16:30]

MS戦でマトモに使えそうなの銃剣付きビームライフルしか無さそうだしな、大体の学生が持ってる機体にすら普通に負けるだろうからコソコソ民衆弾圧ぐらいしか出来ないわな

[99 二次元好きの匿名さん 24/01/10(水) 09:43:32]

>>98

やろうと股の機銃でミサイル撃ち落としたりも出来そう

[100 二次元好きの匿名さん 24/01/10(水) 13:23:24]

ゴルーアンにはどんどん勢力圏を広げてほしいですね
…マジでね

[101 二次元好きの匿名さん 24/01/10(水) 13:42:21]

>>100

貴様、もっと戦いの火が広がって欲しいというのか

[102 二次元好きの匿名さん 24/01/10(水) 14:21:15]

>>101

戦ってくれた方がモビルスーツが売れるからねぇ

立場逆転した時が怖いが

[103 二次元好きの匿名さん 24/01/10(水) 15:37:07]

アーシアンはどう転んでも代理紛争の道具でしか無いんだよな、企業と議会連合が宇宙でドンパチやっても搾取が激しくなるだけ

[105 チグハグ君 24/01/10(水) 20:02:03]

オルレアの拠点であるマイティベースから輸送車両を走らせ数時間。ティガー達は日干しレンガで作られた住居ヶ丘を覆い潮風の匂いが香る港町フスハーバーへとやって来ていた
街の1番目立つ丘陵に立つ建物には色鮮やかな塗装が施され、小道が網目のように広り露天の並ぶ通りの建物を挟んだ向こう側の道には各家庭の洗濯物が干されていて、少し古いアドベンチャー映画の舞台にもなりそうな雰囲気があった

チグハグ「綺麗な街だなぁ…」

潮風の匂いに当てられてか、はたまたこの街を包む陽気な雰囲気に当てられてか、街を見下ろせる高台のフェンスに体を預けそんならしくもないことを呟く

ジェイス「おーい！そろそろ出すぞー！」

チグハグ「わかったー！」

ジェイスの呼ぶ声に応えると少し名残惜しいが輸送車両へと戻る。今回この街に来たのは破壊された街の最外端にある建物の補修等のためである。それ以外にも物資の輸送等もあり、遊びではなく仕事で来ているのだ

[106 二次元好きの匿名さん 24/01/10(水) 20:18:45]

そういや当初の目的のGUND-ARM生産工蔽の捜索とかも平行してやってるのかな

[107 二次元好きの匿名さん 24/01/10(水) 21:01:54]

>>93

>奴ら意外と小心者でなこっちには手を出してこねぇんだ。

大丈夫やと思うけどフ…フラグにはならないよね…？

[108 チグハグ君 24/01/10(水) 22:29:09]

コンテナを運ぶ用のキャリーパーツを装着したユウヒが大量のコンテナを運んでいる。特徴的な機体シルエットにより、側から見ればシルバーカーを押している老人や台車を引いているように見えるが人間にホバーはついていないので見分けるならそこだろう

キング『追加、置いておくぞ』

ユウヒが置いていったコンテナをペジュレヴァリエとカノーネブルクが手に取ると、小高い4階建ての建物の屋上に置くと、廃材の詰まったコンテナへと持ち替え地面へと積んでいく

ジェイス「酷ェな、こんなデケェパラボラが根本から折れるとかハリケーンって奴でも来たのか？」

チグハグ「ここじゃハリケーンは発生しないよジェイス。それに通信設備だけピンポイントに破壊されてるし十中八九人為的に壊されてるね」

建物自体に目立った被弾はなく、パラボラアンテナのみが破壊されていることから人為的な破壊であることは間違い無いだろう。しかし、周囲にはMSの足跡はおろかティガー達以外の足跡もなくどうやって破壊したのか皆目見当もつかなかった

ソテイラ「壊れたら何度でも直せば良いのですわ。物は取り返しがつきますもの」

ジャンヌダルクで作業に従事するソテイラは愚痴の一つも言わずにテキパキと屋上の残骸の整理を行なっている。MSで両膝をついた状態で作業を行えるのは流石ガンダムだとティガーは感心しっぱなしであった

[109 二次元好きの匿名さん 24/01/10(水) 23:39:37]

>>101

火を点けろ、燃え残った全てに

[110 二次元好きの匿名さん 24/01/11(木) 08:18:58]

キングは大丈夫だろうか…

[111 二次元好きの匿名さん 24/01/11(木) 09:45:20]

>>110

（精神的な意味）

[112 二次元好きの匿名さん 24/01/11(木) 12:54:59]

決戦の時にチグハグ君はどんな反応するのかなあ、悲嘆に暮れて苦しみながら戦うのもいいが、溜め込んだ感情を爆発させて『親の愛も知らない孤児の裏切り者が！』とか言いながら攻撃性を爆発するのもいい･･･

[113 チグハグ君 24/01/11(木) 17:40:36]

ソテイラのような心の清いものだけがガンダムを扱える世界なら今よりも幾分かマシな世界になるのだろうか。そんなことを考えて作業しているとあっという間にパラボラアンテナの修復が完了した

ソテイラ「他の箇所でも修復完了の報告が届きました。皆さん、本日予定していた作業は終了ですわ。お疲れ様でしてよ」

ソテイラの号令と共に作業完了となった

チグハグ「随分早く終わっちゃったね。お昼ちょい前だ」

割と早く作業が終わったこともあり時刻はお昼になる前であった。とするならばこのまま腹ペコの状態で帰るというのも勿体無い。何よりここは港町なのだ。目の前の海に宇宙育ちの子ども達はワクワクを隠せていなかった

ジェイス「んじゃちょうど良いしさ、海行こうぜ!海!」

チグハグ「……流石にソテイラさん達に聞かないとダメじゃないかな？ほら、今日はアルゴデッセイ号持って来てないし」

というわけでダメ元でソテイラ聞いてみることにし、彼女の元へと向かった

ソテイラ「フスハーバーは商業港ですので娯楽目的は厳しいかもしれませんわ…」

どうやらそう簡単に上手くはいかないらしい

[114 チグハグ君 24/01/11(木) 19:45:10]

というわけで一行は修理の完了を報告するためにフスハーバー市街地を訪れていた
高台から見たフスハーバーの街も綺麗だったが実際に歩いてみると人々の生活感や未知の景色に心が躍った。露店に売っている見たことのない果物や魚介についつい手が伸びてしまいそうになるが、一応ソテイラの付き添いで来ているため自重する

「あー！聖女様だー!」

メインストリートを歩いていると路地裏から子供達がソテイラのところへとやって来た

「聖女様みてみて！髪伸ばしたの!」
「聖女様MS動かして!」
「聖女様一緒に遊ぼ!」

十数人の子供に囲まれ衣服のあちらこちらを引っ張られるソテイラだったが、嫌な顔一つせず子供達の頭を撫でるとしゃがんで子供達と目線を合わせる

ソテイラ「ごめんあそばせ、私はこれから市長さんに会わなくてはならないの。また今度一緒に遊びましょう？」

不満の残る子供達であったが全員がソテイラとゆびきりげんまんをした事で離れていった

チグハグ「ソテイラさんって本当人気者なんだね」

キング「そりゃそうだ。危険を予知して事前に助けに来てくれてしかも振る舞いも理想的だし。完璧な聖女様だよほんと……」

ティガーの質問に食い気味に答えるもう1人の同行者であるキングの手には道中で様々な人から渡された物を詰め込んだ大きな紙袋複数個が抱えられていた。勿論ティガーも持っているのだが、中に入っているものの差でキングの方が少し重いようだ

チグハグ「手伝おうか？」

キング「いらん！1人で持てる!」

強がるキングであったがその足取りは覚束ず、ティガーは半歩分引いてキングの後ろを歩くのだった

[115 二次元好きの匿名さん 24/01/11(木) 23:43:55]

ソテイラさん人気者だね

[116 二次元好きの匿名さん 24/01/12(金) 00:54:55]

カペル・ガンダム
型式番号TKG-328G（頭部が変わっただけ）
頭頂高17.8m

・地球圏のとある勢力が所有している陸戦仕様のカペル・クゥに別のMSの頭部を取り付けた機体。（意図的に付けたのか予備パーツがなく仕方なくかなのかは不明）

・頭部以外にも棘付き盾とミサイルポッドの追加により対MS性能や制圧力も向上している。

[117 116 24/01/12(金) 07:42:50]

>>116

追記

・近接戦用のハチェットも追加されている。

[118 二次元好きの匿名さん 24/01/12(金) 10:48:20]

>>116

肩装甲の形状も変わってる？

[119 二次元好きの匿名さん 24/01/12(金) 12:48:54]

>>116

なんてクソッタレなエンデジムだ

[120 二次元好きの匿名さん 24/01/12(金) 15:30:33]

ほしゅ

[121 二次元好きの匿名さん 24/01/12(金) 20:04:37]

デミギャリソン（アップグレード）
フロント管理社がプラントクエタでの件を踏まえてデミギャリソンに簡易的な強化を施した機体。
様々な状況に対応出来るよう、手甲に2つの補助武装が追加されている。

【トリモチランチャー】
・手甲から粘着性の物質を発射する。
・人間の動きを封じたりフロントの外壁に穴が空いた際の簡易修復用としての使用を想定している。
・MSの関節部に付着させて行動を制限したりメインカメラに付着させて視界不良を起こすことも可能。
【電流ワイヤー】
・敵機に絡みつかせて電気を流したり敵機体の武装に絡みつかせて電気で武装を破壊することが出来る。
・敵機を無力化して捕縛する想定での設計。

[122 二次元好きの匿名さん 24/01/12(金) 21:06:04]

>>119

エンデのは学生達守るための頭だけガンダムなんだっけ？

[123 二次元好きの匿名さん 24/01/12(金) 22:19:00]

>>121

手変えるだけで簡単にコレに出来そう

[125 二次元好きの匿名さん 24/01/12(金) 22:49:17]

>>122

生徒のお守りしてたらいきなりジオン残党が襲ってきて使えるMSがメインカメラがないジムⅡしかないからフェイクのガンダムフェイスを乗っけただけの機体、でも燻っていた青年に夢を思い出させてガンダムになった機体だよ

>>116の無法者が見栄を張るために孤児の命を吸い取るガンダムの威を借りた機体とはあらゆる意味で正反対だ

[126 二次元好きの匿名さん 24/01/12(金) 23:37:07]

>>125

なるほど

[127 二次元好きの匿名さん 24/01/12(金) 23:49:21]

今日どしたんだろ？

[128 二次元好きの匿名さん 24/01/13(土) 10:26:12]

>>115

そりゃ聖女様なんて呼ばれるくらいだし

[129 チグハグ君 24/01/13(土) 12:09:44]

「海でしたらこの近くに良い場所がありますじゃよ」

フスハーバーの中心街、少し高台になっている場所に立つ市役所の一室にて報告を終えたソテイラ達に市長は海水浴場所の提案をして来た

キング「まじ！？」

「えぇ、地元の者でもあまり訪れませんが綺麗な場所がありましてな。補修のお礼に是非ともと」

そう言って赤印でビーチの場所を囲った地図を渡す。ここまでされればソテイラも断りづらく

ソテイラ「心遣い感謝致しますわ。心置きなく使わせていただきます」

こうしてオルレアとアルゴノーツの午後の予定は海水浴に決まった




ソテイラ達が市長室から去った後、市長である男の元に一本の電話がかかってきた

『首尾はどうなってる』

「えぇ目的の場所にあの女達を誘導することに成功いたしました。後のことはお任せいたします」

『よくやった。報酬は期待しておけ』

「ありがとうございます」

ソテイラ達に魔の手が迫ろうとしていた

[130 二次元好きの匿名さん 24/01/13(土) 13:18:22]

まあ地球の街なんて大概こんなもんだわな

[131 二次元好きの匿名さん 24/01/13(土) 13:34:23]

市長…

[132 二次元好きの匿名さん 24/01/13(土) 15:58:35]

下賤が策を弄して半神を貶めようとするとは、これは立場を弁えるに値する罰が必要であろうなあ

[133 チグハグ君 24/01/13(土) 16:34:06]

というわけで一行は輸送車両へと再び乗り込み地図に示されたビーチへと向かっていた。渓谷の間の道を進む輸送車両の窓からは変わり映えのない赤茶色の岩だけが見えるだけであったがキングはそれをボーッと見つめていた

チグハグ「キングくんその…体調はもう大丈夫？」

そんなキングにティガーが声をかける。作業に従事したり荷物持ちをしていたので大丈夫だろうとは思われるが、それでも心配なものは心配なのだ

キング「なんて事ねぇよ、ただちょっとビビって腰抜かしただけだ。お前に心配されるほど俺は弱くはねぇよ」

ぶっきらぼうに答えるキングの様子はいつも通りで、本当に大丈夫なんだなと胸を撫で下ろす

ジェイス「いやーよかったなァ！ぶっ倒れたときにゃ焦ったが男は強がってなんぼだもんなァ！」

いきなりジェイスがダル絡みにやって来てキングの隣に座る。スペーシアン2人に挟まれたキングは若干ギョッとしたがため息を吐いて席に深く腰掛け直した。どうやら彼もアルゴノーツメンバーと少しは打ち解けて来たようだ

チグハグ「ところでジェイスそれ何食べてるの？」

ティガーがジェイスが先程から食している物に目をつけた。スナック菓子の袋のように見えるが、スプーンが突き刺さっている時点で普通のスナック菓子ではないだろう

ジェイス「これか？なんか露店で売っててなフリートボートだったか？結構美味いぜ？食うか？」

チグハグ「まじ？じゃぁ貰う」

ジェイスから渡された袋の中にはチップス状の菓子が砕かれたものに炒められた挽肉、カットされたトマトやアボカド、レタスやチーズなんかが入っているようだ

チグハグ「はむっ……これは……タコスっぽい何かだね」

ジェイス「だろ？限りなくタコスっぽい何かなんだよそれ。キングも食うか？」

キング「いらん！！」

[134 二次元好きの匿名さん 24/01/13(土) 17:18:45]

美味そう

[135 二次元好きの匿名さん 24/01/13(土) 18:37:57]

>>134

日本でも昔あったんだこういうの

ちなみに結構手軽に作れて美味しい

[136 チグハグ君 24/01/13(土) 20:13:12]

ジェイス「海じゃ〜！！」

メデイア「ジェイソンさん、海に入る前にしっかり準備体操をしてください」

メデイアは海パン一丁ですぐさま海へ向かおうとするジェイスの首根っこを掴んで注意する。恨めしそうな目で見るジェイスであったがそれ以上の凄みで睨むメデイアの圧に屈する他なかった

「アルゴノーツ整備班！ファイッオー！」
「「ファイッオー！！」」

その横ではアルゴノーツの誇る筋肉集団─もといアルゴノーツ整備班が威勢のいい掛け声と共にテントを凄まじい勢いで建てていた

ジェイス「相変わらず凄ェパワーだな…俺も手伝うぞー！」

意外にもこういうのが好きなジェイスやいつの間にか加わったティガーも作業を手伝いあっという間にテントとその他諸々の簡易レジャー設備の撮影が完了した

ジェイス「はい！いーちにーさーんしー！」

作業が終わった後は準備運動である。船長であるジェイスの掛け声と共にアルゴノーツメンバーが彼の動きに追従するように動く。とは言ってもこれは宇宙作業に従事する者達向けの体操であるので海水浴に向いているのかどうかは分からない

[137 二次元好きの匿名さん 24/01/13(土) 21:24:27]

>>135

これ日本のタコスなのか

[138 二次元好きの匿名さん 24/01/13(土) 21:29:21]

>>137

それは昔日本のコンビニで売られてたやつだな。メキシコとかのお祭りで歩きながらタコス食べたいって要望でできたのがウォーキングタコス。日本で言うなら屋台のお好み焼きとかたこ焼きせんべいが近いのかね

[139 二次元好きの匿名さん 24/01/13(土) 23:34:38]

>>138

見かけたら食ってみたいな…タコス

[140 二次元好きの匿名さん 24/01/14(日) 09:46:54]

保守

[141 チグハグ君 24/01/14(日) 11:50:51]

アルゴノーツの子供達やオルレアのメンバーが楽しそうに準備をしている最中、キングは1人コンテナの上に座ってその集団の様子を眺めていた

ソテイラ「どうしたのですかキングくん？皆様と一緒に遊ばなくてもよろしいので？」

キング「別に俺はこれで良いですよ。年甲斐もなくはしゃぐような人間じゃありませんし」

つまらなそうな顔をしているキングにソテイラが声をかける。だがキングは目線を合わせず、スカした感じで答える

ソテイラ「……辛い記憶を思い出して乗り気になれないのでしょう？それなら仕方ありませんわ、楽しむには心の余裕が大切ですもの。キングくんはまずゆっくり休んでいてください」

キング「…分かっててなんで遊んできたらなんて言うんですか」

ぶすくれるキングにソテイラは優しく話しかける

ソテイラ「あなたが初めて私達のところに来た時のこと今でもよく覚えています。仲間を作りたがらず1人で全てをやろうと必死に頑張って、誰よりも泥と汗に塗れていた」

キング「……あん時は意固地になってて…周りが見えなかっただけで」

ソテイラ「でも時間をかけて少しずつ私たちに馴染んでくれるようになった。少しずつ笑ってくれるようになった。今ではアルゴノーツの方達とも仲良くご飯を食べるほどになりました」

キング「なんでそこでアイツらがっ……！」

ソテイラ「キングくん、私はあなたには笑っていて欲しいと思っているのです。世界の全てに絶望しきった、あの時のあなたではなく、今の笑っているあなたのままでいて欲しいと思うのです」

そこまで言われてはキングに返す言葉はなかった
コンテナから飛び降りると、ため息と共に若干口角を上げてティガー達の元へ向かう。そんなキングの少し後ろをソテイラは微笑みを浮かべてついていくのだった

[142 二次元好きの匿名さん 24/01/14(日) 17:13:16]

ほしゅ

[144 二次元好きの匿名さん 24/01/14(日) 23:34:43]

アルゴノーツとかの面々とかサビーナさんがギリシャ神話要素入れられてるからシャディクもなんか無いかと考えたら、具体的な英雄とかじゃないけど僭主って言葉がピッタリだと思ったわ

https://kotobank.jp/word/僭主-88339#:~:text=せん%E2%80%90しゅ【僭主】

[145 チグハグ君 24/01/15(月) 08:27:24]

キングも加わった事で男子達のテンションはさらに加速していく。そしてテンションの上がった男達が海でやることといえば

ジェイス「お前ら！あそこの岩まで1番最初に着いたやつが今日のビーチキングだァァ！！」

そう、特定の目印を決めて行う競争である。船長ジェイスが決めたそこそこ遠い岩を目印に海パンの男達がビーチを走り出す
先頭を行くのはアライソ率いる筋肉集団アルゴノーツ整備班。統一されたブーメランパンツとカラフルな水泳キャップに個性が光る
続くはアルゴデッセイ号の心臓部である動力炉を担当する機関士チーム。マッシモ機関士長を頂点とした騎馬戦スタイルで爆走していく

アライソ「ハーッハハハ！今度の勝負も俺が勝たせてもらうぞマッシモ！これで俺の1027勝目だな！」

マッシモ「ワーッハハハハ！威勢だけはいいなアライソ！今度の勝利で俺の1028勝目を頂くぞ!」

部下の濃さに負けないリーダー達の張り合いの最中、スルスルと抜けていく影があった

ジェイス「お先！」
チグハグ「失礼します!」

アルゴノーツの中でも上位の身体能力を持つジェイスとティガーが集団を抜け出しトップへと躍り出る

ジェイス「このまま行けば俺かお前がビーチキングだな！」

チグハグ「…いや、そうとも限らないかもよ」

ティガーの目線に誘導され後ろを見れば、ジェイス達の後方に今まさに集団を抜け出そうとしていたキングの姿があった

ジェイス「へぇ…アイツなかなかガッツあるじゃねぇか」

予想以上の頑張りを見せるキングにジェイスの口角が上がる。そして戦いの場は海へと突入する

[146 二次元好きの匿名さん 24/01/15(月) 15:32:38]

保守

[147 二次元好きの匿名さん 24/01/15(月) 15:35:44]

海はキレイなんだな

[148 チグハグ君 24/01/15(月) 17:07:20]

高い水柱を上げて海へと飛び込んだ2人に少し遅れてキングも海へと飛び込む。前方には水飛沫を上げて豪快なクロールで海をかき分けて泳ぐジェイスの姿があった

その泳ぎを見てキングは確信する。スペーシアンが泳ぎに関してはズブの素人であると

そもそも水資源が重要である宇宙に暮らす彼らにとって水泳というのは縁もゆかりもないものであり、そういう目的の商業フロントはあれど学校の授業としてはほとんど取り扱われないのだ

今こうして着実にキングに差を縮められているジェイスも一見すると速そうに見えるが身体能力でゴリ押ししているだけで早く泳ぐためのセオリーを無視し、ガムシャラに腕を回しているに過ぎない

対してキングは根っからの地球育ちで小さな頃から泳ぐことは得意だった。昔は街の水泳大会でメダルをとった事だってあるのだ。宇宙から来た初心者に負けてなるものかとグングンと速度を増していく

そんなキングの後方からは整備班と機関士チームが筋肉にものをいわせた豪快すぎるクロールで突き進んできている

しかし先頭は変わらずキングとジェイス

目標の会話まであと数メートル…

先にゴールしたのは

dice1d2=2 (2)

1.ジェイス

2.キング

[149 チグハグ君 24/01/15(月) 17:15:21]

キング「しゃぁぁぁぁぁ！！見たか！！俺がキングだぁぁぁ！！」

勝ち誇った顔で雄叫びを上げるキング。そんな彼の周りにジェイスや整備班、機関士達が取り囲む

ジェイス「お前スッゲェな！滅茶苦茶速ェじゃんか！俺にも教えてくれよ!」

アライソ「見事なガッツだった天晴れ!」

マッシモ「いい威勢だ俺達機関士と一緒に仕事しないか？」

口々に凄い、良くやったなと褒められて柄にもなく照れるキングであったがここであることに気づく

キング「あれ？アイツどこだ？」

ジェイス「アイツ……？あ！ティガーどこだ！？」

そう、先ほどから一緒に競争していたはずのティガーの姿が見えないのだ。全員が辺りを見渡すと整備班の1人が海面にあるものを発見する

「なんか、あそこ泡ぶくぶくしてません？」

整備員が指さす方を見てみれば確かに不規則な周期で海底から浮き上がってくるような気泡が……

ジェイス「お、溺れとるゥゥゥゥゥ！！」

[150 二次元好きの匿名さん 24/01/15(月) 19:04:00]

まさかの　kanazuti

[151 チグハグ君 24/01/15(月) 20:13:15]

キング「まぁちょっと休めば目覚ますよ」

あの後、海底に沈んでいたティガーはキングの手によって回収されテントの中に寝かせられていた。また救助の際ジェイスも一緒に行こうと途中まで潜水していたが、彼のど根性でも足りずあえなく2人目の要救助者を生み出すところだったということは彼の名誉のために触れないでおこう

ジェイス「いやぁ助かったァ…フローレス先生がアルゴデッセイ号で留守番してっから溺れた奴の救助方法知ってるお前がいて助かったよ…」

未だスペーシアンからの感謝をあまり好ましく思っていないのかキングはそっぽを向いてしまう

キング「あのなぁ、人助けしたいって地球にきてる癖に溺れた奴の救助方法すらわかんねえェとか本当お前らスペーシアンは口だけだな！あと、助けたのは目の前で死んだら気分が悪いからってだけでそれ以上の理由はないからな！」

ジェイス「そっか、それはそうだな。でもティガーを助けてくれて本当にありがとうな！」

皮肉めいた言葉を発しても、真性のバカには通じず余計に感謝されてしまい、それ以上の悪態をつく気力も無くなってしまったキングは肩を落としてため息を吐くのだった

ソテイラ「皆様、後は私が見ておきますので遊んできてください」

テントに仰向けに横たわるティガーの隣で行儀良く正座をするソテイラはテントに大人数で詰め掛けてはティガーが休めないだろうと解散を促すために遊びにくことを勧める

キング「ですがそれではソテイラ様が……」
ジェイス「……よっし！親友を助けてもらったお礼に今度は俺がビーチバレーの極意を教えてやるよ!」

ごねるキングをジェイスが腕を組んで連れ出す。バタバタと抵抗するキングであったが地上では馬力の違うジェイスになす術もなく、ズルズルとテントの外へ連行されて行った

キング「そもそもスペーシアンがビーチバレーやったことあんのかよ!」
ジェイス「ない！でも重力ブロックに再現された砂漠演習室でサンドバレーボールならやったことあるぞ!」
キング「何だそれ………」

[152 二次元好きの匿名さん 24/01/15(月) 22:28:00]

なるほどだからこの前の海のイラストでは泳いでいなかったのか

[153 二次元好きの匿名さん 24/01/16(火) 08:06:54]

保守

[154 二次元好きの匿名さん 24/01/16(火) 09:46:52]

ドルムだけでなくチグハグもKANAZUTIとは…

[155 チグハグ君 24/01/16(火) 13:33:02]

ジェイスやキングの姿が小さく見えるようになった頃、テントに横たわっていたはずのティガーがむくりとその体を起こすと、赤い瞳でソテイラを見る

アルゴス『君は行かなくていいのかい？その衣装、暗がりにとどまるために選んだのではないのだろう？』

アルゴスは相変わらずのスカした口調でソテイラの水着について言及する。確かにソテイラの水着は綺麗に飾り立てられているもので、こんなテントの下ではなく太陽の下の方がより魅力的に映るだろう

ソテイラ「…海、苦手なんですわ。私泳げなくて」

ソテイラは力無くふにゃふにゃと笑う

ソテイラ「せっかくの海ですもの、泳げない人間が足を引っ張っては台無しですわ」

アルゴス『そういうところまで………案外、泳げないことを責める人間はいないものさ。それこそ、キング少年ならば泳ぎ方の一つでも伝授してくれるのではないかな』

泳げない自分のせいで楽しい時間を台無しにしたくないと言うソテイラにアルゴスは泳げるキングに教えをこうてはどうだと提案するがソテイラは首を横に振る

ソテイラ「あんなに楽しそうなキングくん初めて見ましたわ。初めて来た時はあんなに怯えて縮こまっていたのに…アルゴスさん、お気遣いはたとても嬉しいのですけれど、私はもう少しキングくんの楽しそうなところを見ていたいのです」

アルゴス『…そうか、それならばそうするのが1番だろう。ほんと似ているな君は』

あくまでもキングの笑顔を優先したいと話すソテイラにアルゴスはどこか寂しさを含んだ笑みで返すのだった

[156 二次元好きの匿名さん 24/01/16(火) 20:43:23]

テロ回のお膳立てみたいな日常会だあ

[157 二次元好きの匿名さん 24/01/17(水) 07:42:18]

このあとフスハーバーが壊されるんだろうなあ

[158 二次元好きの匿名さん 24/01/17(水) 17:22:49]

保守

[159 二次元好きの匿名さん 24/01/17(水) 17:58:58]

嵐の前の静けさ

[160 チグハグ君 24/01/17(水) 20:58:40]

ソテイラ「ティガーさんから何度かお聞きしておりましたが、アルゴスさんの言う私が似ているお人とはどんな方なのですか？」

ソテイラの質問にアルゴスは手を顎に添えて答える

アルゴス『そうだね…ティガーとそれともう1人かな』

ソテイラ「もう1人…？」

アルゴス『私達の姫様さ。とても、とても美しい人だった。何者よりも気高く、どんなものにも優しく、そして誰よりも平和を求めていた。全ての人が手を取り合って生きていけるそんな世界を』

アルゴス『君が似ているのはそうだな、髪が似ている。姫様もたいそう綺麗な赤い髪をしていた。私のこの赤よりもな。それと眼も似ているな、優しい眼だ。そして…何よりも纏った雰囲気がそっくりだ』

ソテイラ「随分、ざっくりとしてらっしゃいますのね」

アルゴス『なにぶん昔の記憶でね、美化されていないといえば嘘になるし、何より同一の人間なんていないからね、結果として人同士を似ていると例える時はその根拠があやふやになるものさ』

ソテイラ「アルゴスさんはその…そのお姫様がお好きだったのですか？その方を語るあなたはとても嬉しそうに見えます」

アルゴス『……今思えば、好きだったんだろうな。たまが、あの時の私は自分の気持ちがよく分かっていなかった。姫様はあくまで姫様で私はその付き人にすぎない。叶わぬ恋というやつかな、身分の差をどうにかできる立場ではなかったんだ私は』

[161 二次元好きの匿名さん 24/01/17(水) 22:51:22]

>>159

なんか静かですね…

[162 二次元好きの匿名さん 24/01/17(水) 23:14:06]

>>161

やめやめろ

ひさびさのアルゴスくんダ

アルゴスはどうやってティガーの下にきたのかな

[163 二次元好きの匿名さん 24/01/17(水) 23:23:45]

昔ねえ･･･どれくらい昔か分かったもんじゃないな･･･

[164 チグハグ君 24/01/18(木) 01:04:41]

"昔"を思い出すアルゴスの瞳は愁に帯びていた
揺れる紅い瞳は青い浜辺を映しているが、その視線は遥か遠くもうそこにない古き日の景色を見つめていた

ソテイラ「もう、お姫様には会えないのですか？」

アルゴス『…時は未来にのみ進む、決して過去に進むことは無い。太陽が夜明けと夕暮れを繰り返すように、時は未来にしか進まない。どれだけ望んでも過去の思い出と手を繋ぐことはできない。生きるという事は未来を手に入れる事と同時に過去を捨て置く事なんだ』

ソテイラ「アルゴスさんは過去に戻りたいのですか？」

アルゴス『まさか…そう思う事は何度かあったでも、今は違う。昔、2つの約束があった。1つはもう忘れてしまたまたが残った１つは必ず守ってみせる……今度こそ必ず』

ソテイラ「それは…きっとティガーさんに関わっているのでしょうわね。ティガーさんから聞いたアルゴスさんは良きお兄様ですもの」

アルゴス『ティガーが私を兄と？』

ソテイラ「違うのですか？ティガーさんはずっと兄が欲しかったと言っておりましたわ」

アルゴス『そうですか!そうですか………また、そんなふうに呼んでくれるなんてな……』

ソテイラ「アルゴスさ…」

アルゴス『私とのお喋りはここまでだ。もう少し話していたかったが…ティガーをよろしく』

[165 チグハグ君 24/01/18(木) 01:04:54]

それだけ言うとアルゴスはティガーの内側へと引っ込んだ。エリシオンの輝きが止むとそこには天色の瞳のティガーがいた

チグハグ「あっ！？お、溺れっ……！ん？あれ…？息ができる……」

未だに海の中にいる気分だったのか天を掴むようにもがくティガーであったが、気管を満たすのが海水ではなく空気だと気づくとパタパタと自分の体を触っては状況を飲み込もうとしていた

ソテイラ「お帰りなさいですわティガーさん」

そんなティガーを見て、弟キャラという意味を思い出してソテイラは笑うのだった

[166 二次元好きの匿名さん 24/01/18(木) 11:21:45]

保守

[167 二次元好きの匿名さん 24/01/18(木) 13:03:17]

そこで記憶途切れてたのか…

[168 二次元好きの匿名さん 24/01/18(木) 20:36:57]

やっぱ古代文明関係するのか？
それとも案外中世辺りだったりする？

[169 二次元好きの匿名さん 24/01/18(木) 22:52:51]

>>168

あからさまな絵画とかあったし紀元前な気もするけど我々はアドステラがどれくらい未来の話なのか分からんからな

[170 二次元好きの匿名さん 24/01/18(木) 23:51:38]

>>169

同じようなタッシリ・ナジェールの壁画が8000年ぐらい前と推察されてるから余裕で紀元前の超古代文明だと思う

[171 二次元好きの匿名さん 24/01/19(金) 07:52:45]

そもそもエリシオンが何かすら分かってないからな

[172 二次元好きの匿名さん 24/01/19(金) 13:05:26]

>>168

ギリシャ神話繋がりで言うとベタだけどアトランティス文明という線もある

[173 二次元好きの匿名さん 24/01/19(金) 15:41:43]

sfミリしらなんだがアトランティスって何があるんだ？平成ガメラを造った古代帝国くらいしか知らん

[174 二次元好きの匿名さん 24/01/19(金) 15:59:27]

>>173

出てくるsf創作物が多すぎて明確ではないけど、ざっくり言うと超凄い科学技術とそこでしか取れないオリハルコンみたいなチート資源が大量にある

そのおかげでアトランティス人は理想国家を築いていたけど、次第に堕落するようになったことでゼウスに滅ぼされて大西洋に大陸ごと沈められたという神話？がある

[175 二次元好きの匿名さん 24/01/19(金) 19:39:49]

なんというか玩具にしたら面白そうなアイテムとかMS多いよね

[176 チグハグ君 24/01/19(金) 23:12:28]

浜辺では連れ去られたキングがジェイス相手に白熱した試合を演じていた
高く上げられたトス目掛け砂浜を蹴り上げ飛び上がる。最小限の腕の動きと最大限の速度で叩きつけられたスパイクが目指すは相手コート隅の空白地帯。相手のほとんどはフェイント気味に上げられたトスの影響でコートの反対側に集まっている
相手の動きを崩し綺麗に決まったスパイクが相手コートに突き刺さる…はずであった

キング「でェェェェやァァァァァァ！！！」

コートの逆端から飛んできたジェイスが足でボールを蹴り上げたのだ。これには空中にいるキングも口をあんぐりと開けて驚く他なかった
蹴り上げたボールはマンフレートが広い、コート中心に打ち上げられる。そこにジェイス走り込んで来る。大袈裟なくらいに砂埃を巻き上げながらお返しと言わんばかりに大きく振りかぶった体勢から強烈なスパイクをキングのコートに向けて叩き込む
このボールになんとか対応しようと構えるキングであったがボールの回転量は凄まじく、制御しきれずにボールはコート外へと飛んでいった

ヨハネス「13-15。15点先取で船長チームの勝利です」

試合が終わりゼェゼェと息を切らすキングにジェイスがラムネの瓶を手渡す。ガラス玉のカラカラという音と共に乾いた喉に甘ったるい炭酸を流し込むと全身に染み渡る糖分と清涼感が夏日の下で熱った体をクールにしてくれる
ラムネを飲みながら少年2人は互いの健闘を讃えるように拳を打ち鳴らすのだった

キング「いや、なんで俺馴染んでんだよ！」

急に現実に戻ったキングであったがそんな彼をジェイスや同じチームを組んでいたエオリネはもう友達だろと肩を組んで来るので、そうだったかな…そうかもと認識が少しずつ歪められていた

[177 二次元好きの匿名さん 24/01/19(金) 23:22:40]

バレーボールかな？

[178 チグハグ君 24/01/20(土) 11:16:49]

キング「スペ…お前らってさなんで帰らないんだ？」

ジェイスが2本目のラムネを開ける頃、キングが尋ねてきた

ジェイス「あー…まァ半分は成り行きだな」

キング「え、そんな適当なのか？」

ジェイス「そりゃ出会いは偶然ってやつだよ。途中で投げ出すのもアレだしな。そのうち折り合いつけて旅立つ事にはなるだろうが…それまではここでガハガハ笑ってるさ」

キング「…ほんと迷惑だよ……てかさ、お前らってアイツ…ティガーの望みでここに来てるんだろ？いいのかよ青春ってやつ誰かのために使ってさ」

ジェイス「バッカだなァ！青春ってのはダチと一緒にいるから楽しいんだよ！キャッチボールは1人じゃできねェだろ？鬼ごっこも、決闘ごっこもそうさ。俺達は一緒にいて楽しいから一緒に旅をしてるのさ」

キング「そんなものなのか？」　

ジェイス「そんなもんさ!ダチはいいぜ、1人の時の何倍もいい！お前もそうなんじゃないか？」

キング「……俺は1人でも楽しいし…でも、確かにちょっと楽しいかもな」

ジェイス「だろ！俺達はこの宇宙を皆んなで行くのさ!目指すは悲しみのない世界!そんで俺の目標は宇宙一の船長になる事と世界一美味いステーキ屋の常連になる事とティガーの凄さを世界中に知ってもらう事と…」

キング「多いな…」

ジェイス「昔からいうだろ？デカくて多いのはお得ってな!」

キング「夢をお得かどうかで語る奴初めて見たわ…」

[179 チグハグ君 24/01/20(土) 18:27:16]

若干呆れているキングをよそにジェイスは仲間達にも夢について尋ね始めた

マンフレート「そうだな…宇宙航空機の最大瞬間速度のギネス記録更新とかしてみたいな」

顎に手を当てながらマンフレートは言う。現在のギネス記録はペイルテクノロジー系列のゴルゴダが開発した試作機であるペレグリンが出した第二宇宙速度ギリギリ上の…と熱い趣味の会話が始まりそうになったところでマイクはヨハネスへと向けられた

ヨハネス「僕の夢は立派なジャーナリストです」

まだまだ目標にはほ程遠いですけどと付け加えるヨハネスであったが、本職のジャーナリストであるリップに半ば強制的に弟子にさせられてからは実力もメキメキと上がっており、新たに開設したアルゴノーツの活動記録を纏めるアカウントは毎回十数万越えのpv数を誇るほどにまで成長している

エオリネ「自分は人を笑顔にできる演奏家になるっす！」

若干食い気味に答えるのはエオリネである。あの子みたいに悲しんでる子にも笑顔になってほしいとどこからともなく取り出したウクレレを弾く。アルゴノーツの理念にかなり近い夢を語るその姿からはウォモグラヘの足元の少女との出会いが彼に大きな影響を与えた事が見て取れる

その後もアルゴノーツ男子組にマイクが向けられていく

ガンバ「宇宙お好み焼き専門店の経営」
バレット「宇宙一のラーメン屋」

ポイちゃん「普通に推薦企業に就職して…あ、自宅にプラネタリウムとか作りたいですね」

アライソ「そりゃ最高のMSの整備をする事だ！だが…最近は船舶の整備士も悪くないと思い始めてな。この際だから二足の草鞋でも履いちまうか！」

マッシモ「とりあえずはあのジャジャ馬娘(アルゴデッセイ号機関部)をて名付ける事だな。なに伊達男なんだからすぐにコロッと落ちるって？お世辞がうめぇじゃねぇか艦長！」

[180 二次元好きの匿名さん 24/01/20(土) 20:56:50]

若いな…
ホントよくこいつら戦地に行く気になったな…

[181 チグハグ君 24/01/20(土) 20:59:39]

「実家の会社の社員食堂にパフェを追加するのが密かな夢」「ムーンボードチャンピョン!」「小説家…ヨハネス君に添削してもらってばかりだけど…」「ムキムキになって美女にモテモテ！」

皆口々に自分の夢を語る。本来学生というものはお互いに夢を語り合い明るい未来を夢見るものである。しかし彼らは企業からの推薦を受けてアスティカシア学園に通っている立場である。彼らの進路の多くは推薦企業への就職や宇宙開発事業への従事が半ば決められており、それに伴って高学年になるほど仕事をしながら叶えられるような身近な夢を語ることが多かった。それ自体は悪い事ではないが、知らず知らずのうちに自らの取れる選択肢の中に収まるような夢になってしまいがちなのだ

ある程度聞き終えた頃、ジェイス達に大きく手を振りながらティガーがやって来た

チグハグ「ごめん溺れたけどティガー・ハグラただいまより復帰します」

ジェイス「もう大丈夫なのか？」

チグハグ「全然大丈夫！なんかお腹チャプチャプするけどこの程度なら問題なし!あとそれと、キングくんが自分を助けてくれたんだよね、ソテイラさんから聞いたよ。本当にありがとう！」

キングの手を取りブンブンと上下に振り感謝の意を示すティガー

キング「ウザイウザイ！はぁーっ…例とかいらないから。なんかお前らに感謝されると調子狂うんだよなぁ…てか、そんな事よりソテイラ様どこだよ。まさか置いてきたんじゃないだろうな」

チグハグ「ソテイラさんなら日焼け止めを取りに輸送車に戻ってたよ」

キング「…あっそ」

[182 チグハグ君 24/01/21(日) 00:43:14]

相変わらず素っ気ないキングを横にティガーにマイクが向けられる。とは言っても本物のマイクではなくジェイスがマイクを持つフリをしているエアマイクなのだが

ジェイス「全員に聞いてんだけどよ、ティガーの夢ってなんだ？」

チグハグ「えっ！？いきなりだね……そうだな…」

何の気なしに聞いたことであったが思ったよりも真面目にティガーが受け取ってしまったため、頭を捻って真剣に悩んでいた
しばらく悩んだのち自分の夢はと語り始めた

チグハグ「父さんみたいに人を救える人間になる。1番大きな夢はこれかな」

ヨハネス「今でも十分人助けはできてると思いますけど…」

チグハグ「全然だよ。まだ全然足りない。父さんならもっと多くの人を救えたし、悲しんでいる人に寄り添えたはずなんだ。まだ、自分は父さんの背中に追いつけていない。でも必ず追いついてみせる。その為にも戦う為の大切な事を見つけないと…」

エオリネ「めっちゃストイックすね」

チグハグ「これ以外だと…子供みたいって笑われるかもしれないけれどいろんな会社の1番性能の高いパーツを組み合わせて最強のMSを作ってみたいな。それと、変形合体するMSとか！」

それとあれとこれもと次々に出てくるティガーの将来の夢・目標にこの少年の持つ欲望の意外な多さが垣間見えた

ジェイス「サビーナと付き合うとかはないのか？」

あれとこれとと指を折って自分の夢を語るティガーにジェイスが尋ねた。一瞬顔を曇らせるとすぐに笑顔に戻る

チグハグ「それはさ、目標とか夢じゃなくて現実にしないとダメだろ？…てジェイスなら言うでしょ」

ジェイス「だな！さっすがティガーだぜ！応援してるぞ!」

肩を組み拳を打ち鳴らす2人の顔は笑顔であったが、天色の瞳には少し翳りが見えていた

[183 二次元好きの匿名さん 24/01/21(日) 01:19:52]

>>172

アトランティスで思い出したけどエリュシオンのキーアイテムの宝石ってとこがふしぎの海のナディアのブルーウォーターに似てる感じがある

[184 二次元好きの匿名さん 24/01/21(日) 01:38:26]

>>183

ナディアだとノーチラス号とアルゴデッセイ号も何と無く似てる

ノーチラス号が第二世代型惑星間航行用亜光速宇宙船ヱルトリウムで、アルゴデッセイ号が亜光速試験船だから速度域はどちらも同じだろうし

[185 二次元好きの匿名さん 24/01/21(日) 11:50:03]

ついに堂々と言ったね

[186 チグハグ君 24/01/21(日) 17:53:07]

チグハグ「キング君は、将来の夢とかある？」

海を見つめてボーっとしていたキングはいきなり声をかけられて少し驚いた様子であった

キング「そりゃあるさ、俺の夢は…」

そこまで言って急にそこから先が出なくなった

キング「夢……」

焦ったように視線が右往左往する。それまで立っていた土台の足を抜かれたような不快な浮遊感が心の奥底から沸々と湧き出てくる
自分の夢とは何だ。言葉が脳で乱反射して、そこに用意されたはずの言葉まで辿り着けない
他人の夢に興味ないふりをして夢を語る人間を冷めた目で見て、いざ自分の夢について聞かれた時に何も答えられない。あまりにもカッコ悪い現状にジトリと背中に汗が流れる
決して夢が無いわけでは無いはずなのだ。ただその夢が何なのかが分からない。実体のないモヤを掴んでいるような気分で、波のさざめきと小鳥の囀りが時間の流れを否が応にも突きつけ、自身を見る他の人間の目が突き刺さって余計に焦りだけが募る

キング「俺の夢は……」

その時キングの背後、海の方から巨大な水柱が立ち昇った

[187 二次元好きの匿名さん 24/01/21(日) 17:54:08]

モビルスーツ…？

[188 二次元好きの匿名さん 24/01/21(日) 17:55:37]

あ……

[189 チグハグ君 24/01/21(日) 18:14:28]

ジェイス「なんだなんだなんだ！もしかしてクジラってやつか！？うォっー！人生で一回はホーエルをウォッチングして見たかったんだよ！」

チグハグ「いや流石にこんな浅瀬にクジラは…」

突如噴き上がった水柱をクジラの潮吹きだと思っているジェイスは目を輝かせているが、その隣のティガーは逆にこの浅瀬で10mはありそうな水柱が上がった事を警戒していた
そしてその予感は当たり、白い砂浜に黒いムチのようなものが振り下ろされ、爆風と砂埃が彼らを襲う
砂埃が晴れ上を見るとそこには無数の腕のようなユニットを生やした流線型状の巨大な物体が鎮座していた

マンフレート「た、タコ…？」

ヨハネス「まっ…まさか神話の怪物クラーケン！？」

まるでタコのようなその物体に一同は恐れ慄くが、皆を庇うようにタコの化け物に1番近い場所にいるティガーはあることに気付く

チグハグ「違うこれはタコじゃ無ければクラーケンでもない!コイツはギマイリア重工業が開発した拠点強襲用多目的多腕ユニット装備水陸両用型MS『ダゴン』！高い拡張性と電磁波吸収機能を備え、光学迷彩機能まで搭載したステルスボディが特徴の第二世代MSだよ！多少改造された形跡はあるけど間違いない!」

アルゴノーツ1のMSマニアであるティガーによってその正体が水陸両用MSであると看破されたダゴンは多腕ユニット全てを天に突き上げ、振り上げの体勢に入る

キング「一つ聞いておくけど、コイツの攻撃の対処法とかあるのか？」

チグハグ「あるよ！それは……多腕ユニットに当たらないように全力疾走だぁぁぁぁ！！」

ティガーのアドバイスにもならない情報に従うしかないアルゴノーツ男子組とキングはジェイスを先頭、ティガーを最後尾にし午後の太陽でカンカンに熱せられた砂浜を駆け回る。かくして多腕ユニットから逃げる地獄のビーチ鬼ごっこが始まった

[190 二次元好きの匿名さん 24/01/21(日) 18:56:20]

何故ここにそんな代物が…

ティガーすごい早口で喋ってそう

[191 チグハグ君 24/01/21(日) 20:24:07]

8本の多腕ユニットによる絶え間ない連撃に散り散りになることも出来ず一塊になって逃げていた

ジェイス「なァ！なんとか隙を見て輸送車にいけねェのか！？」

チグハグ「ダゴンの多腕ユニットはフレキシブル・ベロウズ・リム機構が搭載されて中遠距離にも対応できるから例え距離を取れても意味がないんだよ!」

ジェイス「なんだよそのクッソゲェェェェェ！！」

現状の詰み具合にジェイスが大声を張り上げるが、それでは状況の打開にはならないのである。とはいえ叫んでも叫ばなくてもこのままではどのみち全滅である、ならば叫んで頭をスッキリさせる方が理に適っていると言えるだろう

キング「このままじゃ全員……クッソ！MSに乗れる隙さえあれば…」

キングまでも悪態をつく。左腕にはめられたボイスコマンダーを使用すれば輸送車に格納されているユウヒを呼び出すことはできるだろう。だがしかし、呼んだところでパイロットが入っていなければただの木偶の坊であり、搭乗するにしてもこの逼迫した状況ではそんな時間を稼ぐこともできない
そしてそれはティガーもまた同じであった。ハロは四六時中ペジュレヴァリエにくっついている訳ではなく、ただの的を呼び出しても意味がないのだ

チグハグ「……考えがある」

何かを決意したようにそれだけ言うとティガーは方向転換してダゴンの方へと走り出す。そして漂着物の石を手に取るとフルスイングで投擲、放物線を描きながらダゴンの頭部センサーユニットは直撃する
センサーユニットに攻撃を受けたダゴンは一瞬動きを止めたかと思うと、ティガーの方へと向き直り多腕ユニットを振り下ろした
間一髪で振り下ろしを避けながらジェイスやキング達からダゴンを引き離していく

[192 二次元好きの匿名さん 24/01/21(日) 20:43:39]

>>183

ブルーウォーターとナディアの設定をチグハグ君に適用にするとシャディクもといイエル・オグルがこれ以上なく惨めにならない？

[193 チグハグ君 24/01/21(日) 21:24:57]

ティガーが囮となってジェイス達からダゴンを引き離したのを彼らは呆然と立ち尽くして見ているしかなかった。逃げて酸欠になったことで判断ができるような状況ではなかったのだ。思考力がある程度回復してきて彼らはようやく事態の深刻さに気づくのだった
最初に動いたのはジェイスであった

ジェイス「整備班は直ちに輸送車に向かいカノーネブルクの発進準備!その他の奴らは全員の安否確認だ！キング、お前はお前のMSをすぐに出してくれ！俺は…ティガーを助けに行く!」

矢継ぎ早に指示を飛ばすと、親友を救うために走り出そうとするティガーの肩をアライソが掴み止めた

ジェイス「なにすんだよ班長！？ティガーがピンチなのはアンタも分かるだろ？頼む行かせてくれ！」

必死に頼み込むジェイスにアライソは呆れながら合成皮のホルスターを手渡す

アライソ「丸腰でMSに挑むバカがどこにおる。お前さん用に調整したカスタムモデルだ……見た目だけだがな」

ホルスターから取り出された専用のテーザー銃は彼の好きなゼロダイバー劇中に登場するモデルそっくりに改造されていた。銃を持つ彼の姿はなかなかに様になっているが、上裸に海パンでなければもっと様になっていたことだろう

ジェイス「ありがとう班長!ちょっくらティガー助けてくる！」

ホルスターを腰に巻き、銃を収めると一目散に走り去っていった

[194 チグハグ君 24/01/21(日) 21:46:40]

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[195 二次元好きの匿名さん 24/01/21(日) 22:13:44]

うめ

[196 二次元好きの匿名さん 24/01/22(月) 00:48:01]

>>192

ブルーウォーターの持ち主はアトランティスの王家の血を引くアトランティス人･･･プリンスの由来にもなった王子の意味を持つシャディクの本名･･･あっ

[197 二次元好きの匿名さん 24/01/22(月) 11:10:35]

うめ

[198 二次元好きの匿名さん 24/01/22(月) 20:46:30]

うめ

[199 二次元好きの匿名さん 24/01/22(月) 21:24:47]

埋め

[200 二次元好きの匿名さん 24/01/22(月) 22:01:55]

うめ